JP4369639B2 - 干渉縞作成装置および立体表示装置 - Google Patents

干渉縞作成装置および立体表示装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光の空間情報を記録再生するいわゆるホログラムを利用した立体表示技術に係わる干渉縞作成装置および立体表示装置に関し、詳しくはハーフゾーンプレート処理を施した干渉縞を光学的に作成する干渉縞作成装置、およびこの干渉縞作成装置により作成された干渉縞から物体光を再生する立体表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、干渉縞作成におけるハーフゾーンプレート処理は、干渉縞を計算機で作成するホログラフィ(いわゆる計算機ホログラフィ)において、被写体(物体)上の各点からの光線の広がりの半分だけを計算することが行なわれている。
【0003】
一般に、ホログラフィを用いて干渉縞から物体像を再結像させる場合には、真像(物体の再生像)の観視に妨げとなる共役像を除去するために、干渉縞作成時にハーフゾーンプレート処理を施すことが有効であることが知られている。
【0004】
ここで、従来の計算機ホログラフィを利用した態様の干渉縞作成装置について説明する。
通常、計算機ホログラフィでは、被写体(物体)を標本化し、図8(a)に示されるように標本化された各点から発生される物体光の干渉縞作成面114における光分布を計算し、被写体上のすべての点に対する光分布を加算して干渉縞を作成する。
【0005】
ハーフゾーンプレート処理を施す場合は、図8(b)に示されるように被写体から干渉縞作成面114に対して垂直に下ろした垂線の足Cを通る直線で干渉縞作成面114を2分割し、その片側の光分布のみを計算し、被写体上のすべての点に対して加算して干渉縞を作成する。図8(b)に示す一例では、干渉縞作成面114を上下に2分割し、その下側を計算するようにしている。
【0006】
図8(b)に示す一例のような条件の下で、図9に示されるようにハーフゾーンプレート処理が施された干渉縞を干渉縞表示面121に位置させて凸レンズ122を介してホログラム像を再生(物体光を再生)すると、共役像の結像に関する光線の広がりと、真像(物体の再生像)の結像に関する光線の広がりとが、凸レンズ(焦点距離:f)の像側焦平面において光軸を境界として上下に分離される。
【0007】
したがって、像側焦平面に共役像の結像に関する光線の広がる範囲を遮光する遮光板123を設置することにより、共役像の結像に関する光線を遮断することができるようにしている。
【0008】
これらの詳細は「O.Bryngdahl, A.Lohmann, "Single-Sideband Holography" , J. Opt. Soc. Am. Vol. 58, 620(1968)」、および「竹森民樹、“液晶パネルを用いた3次元表示 −高速計算法−”、映像情報メディア学会技術報告、Vol.21,No.46,PP.13-19,(Aug.1997)」などに記述されている。
【0009】
従来の干渉縞作成装置にあっては、ハーフゾーンプレート処理は、物体上の各点から反射(もしくは出射)される光線ごとに、その広がりを半分に制限する処理であり、被写体を点像の集合体と考え、点像ごとに反射(もしくは出射)される光を計算する計算機ホログラフィでは比較的容易に処理を行なうことができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、計算機ホログラフィでは、被写体を点像に分割し、かつ各点の位置情報が必要となる。被写体がコンピュータグラフィックスの場合は点像への分割、および位置情報の取得は容易であるが、実物体の場合は点像への分割、位置情報を取得することは困難である。
【0011】
そこで、本発明は、干渉縞作成において、被写体の点像への分割、および各点の位置情報取得を必要とせず、ハーフゾーンプレート処理を施した干渉縞を光学的に作成する干渉縞作成装置、およびこの干渉縞作成装置により作成された干渉縞から物体光を再生する立体表示装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる請求項1の干渉縞作成装置は、被写体となる物体からの物体光およびこの物体光とともに用いられる参照光とにより干渉縞を干渉縞作成面に作成する干渉縞作成装置であって、前記物体と前記干渉縞作成面との間において、前記物体側に配置される第1の凸レンズと、前記干渉縞作成面側に配置される第2の凸レンズとを有し、各レンズの光軸を合わせ、且つ前記第1の凸レンズの像側焦平面(干渉縞作成面が配置される側の焦平面、本願明細書において同じ)と、前記第2の凸レンズの物体側焦平面とを一致させて同一焦平面とした光学系と、この光学系において前記同一焦平面上に配設され、前記同一焦平面の前記光軸を境界として分割される一方の半平面において光を遮断する遮光手段と、を備える構成とした。
ここで、焦平面とは、各凸レンズの焦点において光軸に直交する平面をいう(本願明細書において同じ。)。
【0013】
この請求項1の干渉縞作成装置によれば、光学系における第1の凸レンズと第2の凸レンズにより結像された像からの物体光と参照光とによる干渉縞が干渉縞作成面に作成(記録)される。このとき、光学系において一致させた第1の凸レンズおよび第2の凸レンズの前記焦平面上に配設された遮光手段によって、前記同一焦平面の前記光軸を境界として分割される一方の半平面において光が遮断される。
【0014】
したがって、被写体上の各点からの光線の広がりをそれぞれ半分に制限するためのハーフゾーンプレート処理を施して干渉縞作成面に干渉縞を作成するにあたり、遮光手段により被写体となる物体からの物体光が光軸を境界とする半面において遮光されることによって、作成された干渉縞は、再結像上のすべての点からの光線に対してそれぞれハーフゾーンプレート処理を施した干渉縞になっている。
【0015】
本発明にかかる請求項2の干渉縞作成装置は、請求項1に記載の干渉縞作成装置において、前記光学系における第1の凸レンズおよび第2の凸レンズは、同一の焦点距離のものであることを特徴とする構成とした。
【0016】
この請求項2の干渉縞作成装置によれば、前記光学系における第1の凸レンズおよび第2の凸レンズとして同一の焦点距離のものを採用することにより、第1の凸レンズの物体側焦平面から被写体(物体)までの距離と、第2の凸レンズの像側焦平面から再結像までの距離とが一致する。つまり、奥行き方向の歪みを除去することができる。
【0017】
本発明にかかる請求項3の干渉縞作成装置は、請求項1または2に記載の干渉縞作成装置において、前記遮光手段は、前記同一焦平面の前記光軸を境界として分割される他方の半平面において光を通過させる開口を備えることを特徴とする構成とした。
【0018】
この請求項3の干渉縞作成装置によれば、前記遮光板において、前記遮光手段に備えられる開口によって、前記同一焦平面の前記光軸を境界として分割される他方の半平面において光の通過が許容される。ここで、開口の大きさを必要に応じて変更することができるように開放幅の調節が可能な開口とすれば、物体光の広がり角についての制御が可能になる。
【0019】
本発明にかかる請求項4の立体表示装置は、前記請求項1〜3に記載の干渉縞作成装置により作成された干渉縞を干渉縞表示面に位置させて再生照明光を照射することにより干渉縞表示面から物体光を再生する立体表示装置であって、干渉縞表示面から再生される物体光を結像させる凸レンズからなる光学系と、この光学系における凸レンズの像側焦平面上に配置され、この像側焦平面の前記凸レンズの光軸を境界として分割される一方の半平面において光を遮断する遮光手段と、を備えることを特徴とする構成とした。
【0020】
この請求項4の立体表示装置によれば、干渉縞表示面から再生される物体光が当該立体表示装置における光学系の凸レンズによって結像される。このとき、この光学系における凸レンズの像側焦平面上に配置されている遮光手段によって、この像側焦平面の前記凸レンズの光軸を境界として分割される一方の半面側において光が遮断される。
つまり、共役像の結像に関する光線が除去され、また真像(物体の再生像)に関する光が結像され、物体光が再生される。
【0021】
本発明にかかる請求項5に記載の立体表示装置は、前記請求項4に記載の立体表示装置において、前記光軸を境界に前記遮蔽手段を介して作成した干渉縞表示面の干渉縞を時間的に切り換え、かつ、その干渉縞の切り換えと同期して前記像側焦平面で遮光する側の遮光手段を、前記光軸を境界に切り換え、前記光学系および前記遮光手段により個別に再生される複数の物体光を合成する合成手段を備える構成とした。
【0022】
この請求項5に記載の立体表示装置によれば、請求項4により個別に再生される複数の物体光が合成手段によって合成される。ここで、合成手段としては、独立して再生された物体光を時間的に合成する態様のものや、独立して再生された物体光をハーフミラーなどにより空間的に合成する態様のもの等が掲げられる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
まず、本発明の干渉縞作成装置の第1実施形態について説明する。図1には、本発明の第1実施形態の説明図が示されている。
図1に示される第1実施形態の干渉縞作成装置は、被写体Aとなる物体からの物体光およびこの物体光とともに用いられる参照光により干渉縞を干渉縞作成面14に作成するものである。
【0024】
この干渉縞作成装置には、物体Aおよび干渉縞作成面14の間において、前記物体側に配置される第1の凸レンズ11と、前記干渉縞作成面側に配置される第2の凸レンズ12とを有し、各レンズの光軸を合わせ、且つ第1の凸レンズ11の像側焦平面と、第2の凸レンズ12の物体側焦平面とを一致させて同一焦平面とした光学系と、この光学系において前記同一焦平面上に配設され、前記同一焦平面の前記光軸を境界線として2分割される一方の半平面において光を遮断する遮光板(遮光手段)13と、が備えられている。また、この干渉縞作成装置には、干渉縞作成面14に干渉縞を作成するための参照光を照射する参照光光源(図示せず)が備えられている。なお、光学系は、いわゆるアフォーカル系を構成している。
【0025】
前記遮光板(遮光手段)13は、前記光学系の同一焦平面上に配置されており、この同一焦平面の光軸を境界線として2分割される一方の半平面において光を遮断する。例えば、機械式シャッタや、液晶シャッタ等を、遮光手段として用いることができる。
【0026】
図1では、被写体Aを点状の物体とし、前記同一焦平面(第1の凸レンズ11の像側焦平面と第2の凸レンズ12の物体側焦平面とを一致させた面)において、光軸を境界として上下に分割した上側半平面を遮光する場合を、一例として示している。ここで、遮光する側を定めるために光軸を境界として分割する態様としては、上下に分割する態様に限定されるものではなく、遮光する側は任意の方向に分割した片側でもよい。ただし、遮光する側に応じて、物体光再生時(ホログラム像再生時)には、焦平面上における共役像の結像に関する光線の通過領域が変わるので、後記の立体表示装置においては共役像の結像に関する光線の広がりが除去されるように、遮光板(遮光手段)23(図7参照)による遮光位置を合わせる必要がある。
【0027】
この第1実施形態では、被写体Aが第1の凸レンズ11および第2の凸レンズ12により再結像されたA´に対して干渉縞を作成することに相当し、A´は被写体Aと相似な像であり、被写体Aの干渉縞を作成することと等価となる。
【0028】
図1より、A´からの光は遮光板13で遮光された側とは逆側に広がる光が除去されている。この広がりの半分が除去された、A´からの光と参照光とが、干渉縞作成面14に入射し、干渉縞を作成する。この作成された干渉縞は、再結像A´に対してハーフゾーンプレート処理を施した干渉縞と同じものになる。
【0029】
以上に述べた第1実施形態にあっては、空間上のある場所に存在する点状の被写体(物体)Aで説明したが、他の任意の場所に存在する点状の被写体(物体)についても遮光板(遮光手段)13で同様のハーフゾーンプレート処理を行なうことができる。
【0030】
したがって、前記被写体Aが実物体のように大きさをもつ場合であっても、本実施形態と同様に、ハーフゾーンプレート処理を施した干渉縞を光学的に作成することができる。
【0031】
ここで、第1の凸レンズ11の物体側焦平面から被写体Aまでの距離をd1とし、第2の凸レンズ12の像側焦平面から再結像A´までの距離をd2とすると、
2=(f2/f12・d1 …(1)
となる。
被写体が奥行き方向に大きさをもつ場合、前記(1)式より、再結像した像は奥行き方向に圧縮、もしくは伸張され歪みが生じることがわかる。
【0032】
次に、この歪みを改善する本発明の他の実施形態(第2実施形態)について説明する。図2には、本発明の第2実施形態についての説明図が示されている。
図2に示される第2実施形態の干渉縞作成装置では、第1実施形態における2つの第1の凸レンズ11および第2の凸レンズ12の焦点距離を一致させた態様としている。すなわちf1=f2=fとしたものである。
前記(1)式にf1=f2を代入すると、d1=d2となり、第1の凸レンズ11の物体側焦平面から被写体Aまでの距離と、第2の凸レンズの像側焦平面から再結像A´までの距離が一致する。すなわち、奥行き方向の歪みを除去することができる。
【0033】
次に本発明のさらに他の実施形態(第3実施形態)について説明する。
図3には、本発明の第3実施形態についての説明図が示されている。
図3に示される第3実施形態の干渉縞作成装置では、図1に示される遮光板13の代わりに、前記光軸を境界として分割される他方の半面側において入射する光を通過させる開口13a´が設けられた遮光板13´を採用する態様の遮光手段が示されている。
【0034】
また、図4には、図3の実施形態における開口13a´の一例の説明図が示されている。
この第3実施形態にあっては、例えば機械式シャッタや、液晶シャッタ等を遮光手段として用い、開口13a´の大きさを変えることができるように開放幅の調節が可能な態様の開口13a´とすることにより、物体光の広がり角を必要に応じて制御することができる。
【0035】
図3において、開口13a´の大きさをΔrとし、再結像A´からの光の広がり角をφ2とし、再結像A´からの光の広がりに対する被写体Aにおける光の広がり角をφ1とすると、以下の関係式が得られる。
φ2=(f1/f2)・φ1 …(2)
Δr=f1・φ1 …(3)
したがって、
Δr=f2・φ2 …(4)
となる。
【0036】
また、干渉縞作成面14が画素構造をもつ場合は、干渉縞が折り返し成分を生じることなく作成されるために、干渉縞作成面14に入射する物体光と参照光とのなす角度に制限が加わる。例えば、参照光が平面波、すなわち進行方向が一定であるとした場合、物体光と参照光とのなす角の上限値φmは、干渉縞作成面14の画素間隔pで決まり、以下のようになる。
【0037】
φm=λ/2p …(5)
ここで、λは光の波長である。したがって、干渉縞作成面14が画素構造をもつ場合には、物体光の広がりは参照光の進行方向を中心とした角度±φm(広がり角:2φm)となる。
【0038】
ハーフゾーンプレート処理では、物体光の広がりを半分に制限するため、前記(4)式および(5)式の各式において、φm=φ2とすると、開口13a´の大きさΔrは、
Δr=f2λ/2p …(6)
となる。
【0039】
したがって、図3に示すように再結像A´からの光について水平面を境界として下側を遮光するようなハーフゾーンプレート処理を考えると、図4に示されるように、ハーフゾーンプレート処理を行なう垂直方向の開口幅をΔr、ハーフゾーンプレート処理を行なわない水平方向の開口幅を2Δrとする開口13a´を設けるようにすればよい。なお、ハーフゾーンプレート処理を行なう側は上下に分割した下側に限るものではなく、任意の方向に分割した片側でもよい。
【0040】
次に、本発明のさらに他の実施形態(第4実施形態)について説明する。図5には、本発明の第4実施形態についての説明図が示されている。
図5に示される第4実施形態の干渉縞作成装置は、前記第3実施形態における2つの第1の凸レンズ11および第2の凸レンズ12の焦点距離を一致させた態様のものである。すなわち、f1=f2=fとしたものである。
【0041】
この第4実施形態にあっては、第2実施形態と同様に、被写体Aに対して再結像A´が奥行き方向に歪みをもたず、かつ開口13a´により物体光の広がり角を制限することができる。
【0042】
以上、第1〜第4の各実施形態においては、再結像A´が第2の凸レンズ12とこの第2の凸レンズ12の像側焦平面との間に実像として結像する場合(d2<f2、つまりd1<f1 2/f2の場合)について図示して説明した。
【0043】
ここで、図6に示されるように、被写体(物体)Bの再結像B´が第2の凸レンズより物体側(左側)に結像する場合(d2>f2、つまりd1>f1 2/f2の場合)にも第1〜第4の各実施形態が有効であることを説明しておく。図6には、第4実施形態において、被写体(物体)Bの再結像B´が第2の凸レンズ12より物体側(左側)に結像する場合が示されている。
【0044】
この場合、B´は虚像となるが、結像位置を示す前記(1)式、および開口13a´の大きさと光の広がりとの関係を示す前記(4)式は、そのまま扱うことができる。したがって、空間上、任意の場所に存在する被写体(物体)に対して、第1〜第4の各実施形態は有効である。
【0045】
次に、これらの干渉縞作成装置により作成された干渉縞から物体光を再生する立体表示装置について図7を参照しながら説明する。図7には、本発明の実施形態における立体表示装置についての説明図が示されている。
【0046】
図7(a)〜(c)に示される実施形態の立体表示装置は、前記干渉縞作成装置により作成された干渉縞を干渉縞表示面21に位置させて再生照明光を照射することにより干渉縞表示面21から物体光を再生させるようにしたものである。
【0047】
この立体表示装置は、図7(a)および(b)に示すように、前記干渉縞作成装置の干渉縞作成面に作成された干渉縞を位置させる干渉縞表示面21と、この干渉縞表示面21に再生照明光が照射されることにより再生された物体光から物体像を再結像させる凸レンズ22と、この凸レンズ22の像側焦平面に配置される遮光板(遮光手段)23と、を備えている。また、この立体表示装置には、干渉縞表示面21に位置させた干渉縞から物体光を再生させるための再生照明光を照射する再生照明光光源(図示せず)が備えられている。
【0048】
この立体表示装置にあっては、干渉縞作成装置による干渉縞作成時の遮光する側に応じて、物体光再生時(ホログラム像再生時)において、焦平面上における共役像の結像に関する光線の通過領域が変わるので、後記の立体表示装置においては共役像の結像に関する光線が除去されるように、必要に応じて遮光板(遮光手段)23による遮光位置を合わせる。
【0049】
ここでは、まず被写体からの光の広がりを2つの範囲に分け、第1〜第4の実施形態における干渉縞作成装置により、それぞれの光から2つの干渉縞を別々に作成し、図7(a)および(b)に示されるように、それぞれの干渉縞から、凸レンズ22の像側焦平面に共役像の結像に関する光線を除去するように遮光板23が配置されており、物体光を再生する(▲1▼および▲2▼)。そして、個別に再生された各物体光(▲1▼および▲2▼)を後述する合成手段によって図7(c)のように合成する。
【0050】
図7(a)および(b)に示されるように個別に再結像される物体光を合成する合成手段としては、干渉縞表示面21に位置させる▲1▼および▲2▼による各干渉縞を時間的に切り換え、かつ干渉縞の切り換えと同期して像側焦平面で遮光する側を切り換えることで時間的に合成を行なう態様の合成手段や、▲1▼および▲2▼による物体光の再生を独立して(個別に)行ない、この個別に再生された各物体光をハーフミラーなどにより空間的に合成を行なう態様の合成手段、等を採用する。
【0051】
このように、前記干渉縞作成装置により作成された干渉縞から物体光を再生し、これらを合成することにより、共役像の結像に関する光線を除去しつつ、視域(被写体(物体)の再生像を見ることができる領域)を▲1▼または▲2▼の単独の場合よりも(▲1▼の視域+▲2▼の視域)に広げることができる。
【0052】
【発明の効果】
本発明にかかる請求項1の干渉縞作成装置によれば、第1の凸レンズおよび第2の凸レンズを、光軸上において第1の凸レンズの像側焦平面と第2の凸レンズの物体側焦平面とが一致するように配設するとともに、この一致させた第1の凸レンズの像側焦平面と第2の凸レンズの物体側焦平面に前記したように遮光手段を配設することにより、被写体上の各点からの光線の広がりをそれぞれ半分に制限するようにしたので、ハーフゾーンプレート処理を施した干渉縞を光学的に作成することができる。
【0053】
本発明にかかる請求項2の干渉縞作成装置によれば、第1の凸レンズおよび第2の凸レンズを同一の焦点距離のものとし、第1の凸レンズの物体側焦平面から被写体(物体)までの距離と、第2の凸レンズの像側焦平面から再結像までの距離とが一致するようにしたので、被写体が奥行き方向に大きさをもつ場合に、その奥行き方向の歪みを除去することができる。
【0054】
本発明にかかる請求項3の干渉縞作成装置によれば、物体光の広がり角を所望の角度に設定することができる。ここで、遮光手段に設けられた開口の大きさを必要に応じて変更することができるように開放幅の調節が可能な開口とすることにより、物体光の広がり角を制御することが可能になる。
【0055】
本発明にかかる請求項4の立体表示装置によれば、共役像の結像に関する光線の広がりを除去して、立体表示を行なうことができる。
【0056】
本発明にかかる請求項5の立体表示装置によれば、共役像の結像に関する光線の広がりを除去することができるとともに、立体表示を行なう際に広域にわたる視域を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる干渉縞作成装置の実施形態を示す説明図である。
【図2】本発明にかかる干渉縞作成装置の他の実施形態を示す説明図である。
【図3】本発明にかかる干渉縞作成装置の他の実施形態を示す説明図である。
【図4】図3における実施形態の開口の一例を示す説明図である。
【図5】本発明にかかる干渉縞作成装置の他の実施形態を示す説明図である。
【図6】図5において虚像として再結合する場合を示す説明図である。
【図7】本発明にかかる立体表示装置の実施形態を示す説明図である。
【図8】(a)および(b)はハーフゾーンプレート処理の説明図である。
【図9】ハーフゾーンプレート処理により共役像の結像に関する光線の除去を示す説明図である。
【符号の説明】
11 第1の凸レンズ
12 第2の凸レンズ
13,13´ 遮光板(遮光手段)
13a´ 開口
14,114 干渉縞作成面
21,121 干渉縞表示面
22,122 凸レンズ
23,123 遮光板
A,B 被写体(物体)
A´,B´ 像
1,f2,f 焦点距離
1 第1の凸レンズの物体側焦平面から被写体(物体)までの距離
2 第2の凸レンズの像側焦平面から再結像された像までの距離

Claims (5)

  1. 被写体となる物体からの物体光およびこの物体光とともに用いられる参照光とにより干渉縞を干渉縞作成面に作成する干渉縞作成装置であって、前記物体と前記干渉縞作成面との間において、
    前記物体側に配置される第1の凸レンズと、前記干渉縞作成面側に配置される第2の凸レンズとを有し、各レンズの光軸を合わせ、且つ前記第1の凸レンズの像側焦平面と、前記第2の凸レンズの物体側焦平面とを一致させて同一焦平面とした光学系と、この光学系において前記同一焦平面上に配設され、前記同一焦平面の前記光軸を境界として分割される一方の半平面において光を遮断する遮光手段と、を備えることを特徴とする干渉縞作成装置。
  2. 前記光学系における第1の凸レンズおよび第2の凸レンズは、同一の焦点距離のものであることを特徴とする請求項1に記載の干渉縞作成装置。
  3. 前記遮光手段は、前記同一焦平面の前記光軸を境界として分割される他方の半平面において光を通過させる開口を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の干渉縞作成装置。
  4. 前記請求項1〜3に記載の干渉縞作成装置により作成された干渉縞を干渉縞表示面に位置させて再生照明光を照射することにより干渉縞表示面から物体光を再生する立体表示装置であって、干渉縞表示面から再生される物体光を結像させる凸レンズからなる光学系と、この光学系における凸レンズの像側焦平面上に配設され、この像側焦平面の前記凸レンズの光軸を境界として分割される一方の半平面において光を遮断する遮光手段と、を備えることを特徴とする立体表示装置。
  5. 前記請求項4に記載の立体表示装置において、前記光軸を境界に前記遮蔽手段を介して作成した干渉縞表示面の干渉縞を時間的に切り換え、かつ、その干渉縞の切り換えと同期して前記像側焦平面で遮光する側の遮光手段を、前記光軸を境界に切り換え、前記光学系および前記遮光手段により個別に再生される複数の物体光を合成する合成手段を備えることを特徴とする請求項4に記載の立体表示装置。
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