JP4368595B2 - ホットメルト接着剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱溶融性ポリビニルアルコール系樹脂とポリ乳酸からなる水溶性もしくは水分散性ホットメルト接着剤に関するものであり、より詳細には高温高湿下における接着力が低下し難い水溶性もしくは水分散性ホットメルト接着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
ホットメルト接着剤は無溶剤でも瞬間接着又は高速接着が可能であるから工業上の利点を有している。そのため、製本、包装、木工、製鞄、織物などの分野を主体として大量に使用されている。ホットメルト接着剤は、接着性、溶融性、耐熱性、耐寒性、柔軟性などの性能を満たすことが要求され、一般的にはエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸エチルエステル共重合体(EEA)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステル等がベースポリマーとして用いられており、特に、包装、製本、製袋の用途には、接着性、作業性、柔軟性に優れたEVAをベースとしたホットメルト接着剤が広く利用されている。しかしながら、近年省資源化、無公害化の視点から接着製品のリサイクル適正が問われてきており、前記したような従来型ホットメルト接着剤では、ホットメルト接着剤が疎水性であるため、たとえば古紙を再生処理するときに、水に溶解ないし分散しない部分が残り、再生処理が困難となる。そこで、リサイクル適正に優れた水溶性もしくは水分散性に優れたホットメルト接着剤の検討が進められている。その中でも水溶性もしくは水分散性に優れ、かつ接着性、溶融性を有するポリビニルアルコール(PVA)系樹脂をホットメルト接着剤のベースポリマーとして利用する検討が数多くなされている。
【0003】
例えば、重合度が低い部分ケン化PVA系樹脂をベースポリマーとして使用し、これに5価以上のアルコール、グリセリン、ポリエチレングリコールまたはエチレン尿素などのPVA用可塑剤、粘度低下剤およびその他の添加剤を混合してなる水溶性もしくは水分散性のホットメルト接着剤が提案されている(例えば特許文献1〜3)。これらの接着剤では、溶融粘度の低下により、塗工性を改善することができ、かつ接着剤皮膜の柔軟性を高めることができる。
【0004】
また、カルボン酸、スルホン酸もしくはアミドなどの親水基を含むモノマーまたはビニルピロリドンと、酢酸ビニルとを共重合して得られた変性ポリ酢酸ビニルをケン化することにより得られた変性PVA系樹脂をベースポリマーとして使用した水溶性もしくは水分散性のホットメルト接着剤が提案されている(例えば特許文献4〜6参照)。これらの先行技術に記載のホットメルト接着剤では、特定の変性PVA系樹脂を用いることにより水溶性が高められるとされている。
【0005】
また、酢酸アリルまたは飽和分岐脂肪酸ビニルなどのモノマーを酢酸ビニルモノマーと共重合することにより得られた変性ポリ酢酸ビニル樹脂をケン化して得られた変性PVA系樹脂をベースポリマーとして使用したホットメルト接着剤が開示されている。(例えば特許文献7〜8参照)このホットメルト接着剤では、高温高湿下における接着力が高められ、かつ耐寒性も高められ、接着剤に含まれる他の樹脂との相溶性に優れているとされている。
【0006】
しかしながら、これらのPVA系樹脂をベース樹脂として使用したホットメルト接着剤は、ホットメルト接着剤の性能として不可欠な▲1▼高温高湿下における接着力、▲2▼常温中性下における水溶性もしくは水分散性、▲3▼優れた加熱安定性および▲4▼容易に塗工され得る程度の溶融粘度といった4つの諸物性を全て満足し得るホットメルト接着剤とはいえなかった。
【0007】
上記4つの諸物性を達成するべく本発明者らは、平均重合度50〜1200及びケン化度60モル%以下のポリビニルアルコール系樹脂100質量部と、アニオン界面活性剤0.01〜30質量部と、可塑剤0.1〜50質量部とを含む水溶性もしくは水分散性ホットメルト接着剤を提案した(例えば特許文献9参照)。
このホットメルト接着剤は上記4つの諸物性をほぼ満足し得るものであったが、なお高温高湿下における接着力をさらに改善することが望まれている。
【0008】
【特許文献1】
特開昭51−77632号公報(請求項1)
【特許文献2】
特開昭51−95440号公報(請求項1〜2)
【特許文献3】
特開昭51−149328号公報(請求項1)
【特許文献4】
特開昭53−50239号公報(請求項1〜4)
【特許文献5】
特開昭54−138033号公報(請求項(1〜4)
【特許文献6】
特開昭54−139945号公報(請求項1〜3)
【特許文献7】
特開昭54−76634号公報(請求項1)
【特許文献8】
特開昭55−94978号公報(請求項1〜2)
【特許文献9】
特開2003−3140号公報(請求項1〜7)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明は上記の如き実情に鑑みてなされたものであって、工業的に容易に製造され、高温高湿下での接着力が向上したホットメルト接着剤を提供する事にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明らは上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、熱溶融性ポリビニルアルコール系樹脂とポリ乳酸とを含有し、熱溶融性ポリビニルアルコール系樹脂とポリ乳酸との配合割合が99/1〜10/90(質量比)の範囲であることを特徴とするホットメルト接着剤を用いることが、上記課題を達成するのに有効であることを見出し、さらに検討を重ねて本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち、本発明は、
(1) 熱溶融性ポリビニルアルコール系樹脂とポリ乳酸とを含有し、熱溶融性ポリビニルアルコール系樹脂とポリ乳酸との配合割合が99/1〜10/90(質量比)の範囲であることを特徴とするホットメルト接着剤、
(2) さらに、可塑剤又は/及びアニオン界面活性剤を含有し、ホットメルト接着剤100質量部に対して、可塑剤の含有量が0.1〜30質量部、アニオン界面活性剤の含有量が0.01〜10質量部であることを特徴とする(1)記載のホットメルト接着剤、
(3) 熱溶融性ポリビニルアルコールの平均重合度が50〜1200であり、熱溶融性ポリビニルアルコールのケン化度が84モル%以下であることを特徴とする(1)又は(2)に記載のホットメルト接着剤、
(4) 熱溶融性ポリビニルアルコール系樹脂が主鎖または側鎖にスルホン酸基またはスルホン酸塩基を有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のホットメルト接着剤、
(5) 熱溶融性ポリビニルアルコール系樹脂が主鎖または側鎖にオキシアルキレン基を有することを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載のホットメルト接着剤、
(6) オキシアルキレン基が一般式
【化3】
Figure 0004368595
[但しnは1〜50の整数]
で示されるオキシエチレン基または一般式
【化4】
Figure 0004368595
[但しnは1〜50の整数]
で示されるオキシプロピレン基であり、かつ、熱溶融性ポリビニルアルコール系樹脂が全単量体単位に対してオキシアルキレン基を含む単量体単位を0.1〜50モル%含有する熱溶融性ポリビニルアルコール系樹脂であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載のホットメルト接着剤、
(7) 熱溶融性ポリビニルアルコール系樹脂が酢酸ビニルとα―オレフィンとの共重合体のケン化物であることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載のホットメルト接着剤、
(8) 熱溶融性ポリビニルアルコール系樹脂が側鎖にアルキル基を有することを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載のホットメルト接着剤、
(9) アニオン界面活性剤が、アルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩および脂肪酸アルカリ塩からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする(1)〜(8)のいずれかに記載のホットメルト接着剤、
に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。本発明において用いられる熱溶融性PVA系樹脂は、熱溶融するものであれば特に制限はなく、好ましくは平均重合度約50〜1200、ケン化度約84モル%以下である。平均重合度が約50未満の場合には接着力が低下し、約1200を超えると、接着剤の溶融粘度が著しく高くなり、ホットメルト接着剤として使用することは好ましくない。また、ケン化度が84モル%を超えると、PVA系の融点が高くなり、低温塗工性が低下し、かつ高温高湿下における接着力が低下する。熱溶融性PVA系樹脂の好ましい平均重合度の範囲は約100〜700、ケン化度の範囲は約20〜70モル%である。また、熱溶融性PVA系樹脂とポリ乳酸の配合割合は約99/1〜10/90(質量比)であり、約99/1以上では高温高湿下での接着力不足が生じ、10/90以下では水への分散性が低下する。より好ましい配合割合は約95/5〜30/70である。
【0013】
熱溶融性PVA樹脂は、通常、脂肪族ビニルエステル類を重合させることにより製造される。本発明の熱溶融性PVA系樹脂を製造する際に用いられる脂肪族ビニルエステル類としては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、ステアリン酸ビニルなどがあげられるが、工業的には酢酸ビニルが望ましい。脂肪族ビニルエステル類の重合方法は公知のものでよく、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法等があげられるが、中でもメチルアルコール等の溶剤中でα,α'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、過酢酸、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート等のアゾ系または過酸化物系の開始剤を用いて重合する方法が一般的である。重合の際には2−メルカプトエタノール等の重合度調整用の連鎖移動剤を用いたり、重合終了の際にハイドロキノン、TEMPO、メタ−ジニトロベンゼン等の重合禁止剤・重合用抑制剤等を用いても良い。また、未反応の単量体の除去方法及びケン化、乾燥、粉砕方法等も公知の方法でよく、特に制限は無い。
【0014】
また、本発明の効果を損なわない範囲で脂肪族ビニルエステルと共重合可能な不飽和単量体と脂肪族ビニルエステルとの共重合を行っても良い。脂肪族ビニルエステルと共重合可能な不飽和単量体としては、例えば、マレイン酸モノメチル、イタコン酸モノメチル等の不飽和二塩基酸モノアルキルエステル類、ダイアセトンアクリルアミド、アクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−ビニル−2−ピロリドン等のアミド基含有単量体、ラウリルビニルエーテル、ステアリルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル類、アリルアルコール、ジメチルアリルアルコール、イソプロペニルアリルアルコール等の水酸基含有単量体、アリルアセテート、ジメチルアリルアセテート、イソプロペニルアリルアセテート等のアセチル基含有単量体、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル等のハロゲン化ビニル、トリメトキシビニルシラン、トリブチルビニルシラン、ジフェニルメチルビニルシラン等のビニルシラン類、エチレン、プロピレン等のアルファオレフィン類、アリルスルホン酸Na、メタリルスルホン酸Na、スチレンスルホン酸Na、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸Na等のスルホン酸塩基含有単量体、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸−2−エチルへキシル、アクリル酸−n−ブチル、2−(2‘−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール等のアクリル酸系単量体、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリル酸アミド、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリル酸アミド、ポリオキシエチレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシプロピレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシエチレンビニルエーテル、ポリオキシプロピレンビニルエーテル等のオキシアルキレン基含有単量体等が挙げられるが、中でもスルホン酸塩基含有単量体、オキシアルキレン基含有単量体、α―オレフィン類、アルキルビニルエーテル類が特に好ましい。
【0015】
この他、熱溶融性PVA系樹脂は部分的にウレタン化、アセタール化、エーテル化、グラフト化、リン酸エステル化などの反応によって変性させた変性樹脂であってもよい。
【0016】
熱溶融性PVA系樹脂は、主鎖または側鎖にスルホン酸基またはスルホン酸塩基を有していてもよい。本発明に用いられる主鎖または側鎖にスルホン酸基またはスルホン酸塩基を有する熱溶融性PVA系樹脂とは、主鎖または側鎖にスルホン酸基またはスルホン酸塩基が導入されているものであれば特に制限はなく、例えば脂肪酸ビニルエステルとスルホン酸基またはスルホン酸塩基含有不飽和単量体との共重合し、ケン化を行う方法、又は脂肪酸ビニルエステルの重合又は共重合後に、アルデヒド類などを反応させて後変性によりスルホン酸基(スルホ基)またはスルホン酸塩基(塩基で中和されたスルホ基)を導入する方法により得ることができる。これらは、公知方法によって行われる。前記スルホン酸基もしくはスルホン酸塩基含有不飽和単量体としては、ビニルスルホン酸またはその塩、アリルスルホン酸またはその塩、メタリルスルホン酸またはその塩、スチレンスルホン酸またはその塩、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸またはその塩などが挙げられるがこれらに限らない。中でもスルホン酸Na塩含有不飽和単量体を用いると、接着剤の水溶性または水分散性の改良効果が高い。また、後変性に用いられるアルデヒド類としてはベンズアルデヒドスルホン酸またはその塩やベンズアルデヒドジスルホン酸またはその塩などが挙げられるがこれに限らない。スルホン酸Na塩が好適に用いられる。
【0017】
本発明に用いられる主鎖または側鎖にオキシアルキレン基を有する熱溶融性PVA系樹脂とは、主鎖または側鎖にオキシアルキレン基が導入されているものであれば特に制限はなく、その中でも脂肪酸ビニルエステルとオキシアルキレン基含有不飽和単量体との共重合体ケン化物が好適に用いられる。
【0018】
本発明で言うオキシアルキレン基とは一般式
【化5】
Figure 0004368595
[但しR、Rは水素またはアルキル基、Xは水素、アルキル基、アルキルエステル基、アルキルアミド基、スルホン酸塩基等の有機酸基、nは1〜100の整数を示す]
で表される構造を有するものであり、なかでもnが1〜50、好ましくは3〜50のオキシエチレン基もしくはオキシプロピレン基が好適である。
【0019】
また、前記オキシアルキレン基不飽和単量体としては、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキプロピレン(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリレート類、ポリオキシエチレン(メタ)アクリル酸アミド、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリル酸アミド等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリル酸アミド類、ポリオキシエチレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシプロピレン(メタ)アリルエーテル等のポリオキシアルキレン(メタ)アリルエーテル類、ポリオキシエチレンビニルエーテル、ポリオキシプロピレンビニルエーテル等のポリオキシアルキレンビニルエーテル類等があげられるがこれに限らない。
【0020】
本発明で使用される酢酸ビニルと共重合されるα―オレフィンとは、例えばエチレン、プロピレン、n−ブテン、イソブチレンなどが挙げられるが、中でもエチレンが工業的には好ましい。
【0021】
本発明中の側鎖にアルキル基を有する熱溶融性PVA系樹脂とは、側鎖にアルキル基を有するものであれば特に制限はなく、その中でも脂肪酸ビニルエステルとアルキル基含有不飽和単量体との共重合体ケン化物が好適に用いられる。
【0022】
アルキル基含有不飽和単量体としては、ラウリルビニルエーテル、ステアリルビニルエーテルなどのアルキルビニルエーテル類などが挙げられるがこれに限らない。
【0023】
本発明のポリ乳酸樹脂は、通常、糖類・でんぷんを主原料として得られる乳酸を重合したものである。この際、乳酸のみである必要はなく、乳酸の一部として例えばリンゴ酸、グルコール酸等の他のヒドロキシカルボン酸が用いられてもよい。乳酸は、L−乳酸、D−乳酸又はそれらの混合物であってよい。また、層状ケイ酸塩やカーボンブラック、シリカ等を添加したナノコンポジットポリ乳酸を用いてもかまわない。本発明のポリ乳酸樹脂は、乳酸と多価アルコールや多塩基酸との共重合物であってよい。乳酸を得るための発酵方法、ポリ乳酸を得るための重合方法等は公知のものでよく特に制限はない。例えば、ラクチド法、多価アルコールと多塩基酸との重縮合、または分子内に水酸基とカルボキシル基とを有するヒドロキシカルボン酸の分子間重縮合などが好都合に用いられる。
【0024】
本発明のホットメルト接着剤には、熱溶融性PVA系樹脂とポリ乳酸以外に可塑剤が含まれていてもよい。本発明に用いられる熱溶融性PVA系樹脂とポリ乳酸に対して配合される可塑剤は、ホットメルト接着剤の溶融粘度を低下させたい場合や柔軟性を高めたい場合に用いられる。
なお、本発明のホットメルト接着剤の溶融粘度は、10,000mPa・s未満が好ましい。
【0025】
本発明で言う可塑剤とは、熱溶融性PVA系樹脂、ポリ乳酸との相溶性が良く、溶融粘度低下効果があるものが用いられ、2種以上を併用して使用してもよい。このような可塑剤としてはグリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、エチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、ポリエチレングリコール、3−メチルペンタン―1、3、5―トリオール、キシリット、キシロール、アラビット、アドニット、マンニット、ソルビット、ダルシットなどの多価アルコール類またはこれらの高級脂肪酸エステル、およびこれらにエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドを付加した付加物、エチレン尿素などの尿素誘導体などのPVA系樹脂用可塑剤やジメチルアジペート、ジエチルアジペート、ジ−ブチルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルアジペートなどの脂肪族多価カルボン酸エステル類、エチレングリコールジアセテート、エチレングリコールジブチレート、ポリエチレングリコールジアセテート、トリエチレングリコールジセバケート、プロピレングリコールジアセテート、ポリプロピレングリコールジアセテート、グリセリントリアセテート、グリセリントリブチレートなどの脂肪族多価アルコールエステル、アセチルリシノール酸メチル、アセチルリシノール酸プロピル、アセチルリシノール酸ブチル、アセチルトリブチルクエン酸などの脂肪族オキシ酸エステル類、ジメチルジグリコールサクシネート、ジエチルジグリコールサクシネート、ジプロピルジグリコールサクシネート、ジメチルジグリコールアジペート、ジエチルジグリコールアジペート、ジプロピルジグリコールアジペート、ジブチルジグリコールアジペートなどの脂肪族ポリエーテル多価カルボン酸エステル類などのポリ乳酸用可塑剤が挙げられるがこれに限らない。
【0026】
可塑剤の使用量は、熱溶融性PVA系樹脂とポリ乳酸とを合わせた100質量部に対して、約0.1〜30質量部である。可塑剤の添加量が約0.1質量部より少ないとホットメルト接着剤の柔軟性が不足し、また約30質量部より多いと、ホットメルト接着剤の高温高湿下での接着性の低下やベタつき、可塑剤のブリードが生じる。可塑剤が配合される好適な範囲は約5〜20質量部である。
【0027】
本発明のホットメルト接着剤には、熱溶融性PVA系樹脂とポリ乳酸以外にアニオン界面活性剤が含まれていてもよい。本発明で用いられ、熱溶融性PVA系樹脂とポリ乳酸に対して配合されるアニオン界面活性剤は、ホットメルト接着剤の水分散性を向上させたい場合に用いられる。本発明に使用されるアニオン界面活性剤としては、ラウリル硫酸ソーダ、ラウリル硫酸アンモニウムなどのアルキル硫酸塩類、直鎖第二級アルキル(炭素数12〜16)スルホン酸ソーダなどのアルキルスルホン酸塩類、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダなどの長鎖アルキル基を有する水溶性のアルキルベンゼンスルホン酸塩類、ジオクチルスルホコハク酸ソーダなどのジアルキルベンゼンスルホコハク酸塩類、オレイン酸ソーダ、半硬化牛脂ナトリウム石ケン、オレイン酸カリウム、半硬化牛脂カリウム石ケン、ヒマシ油カリウム石ケン、ステアリン酸ソーダ、ステアリン酸カリウムなどの脂肪酸アルカリ塩類などが挙げられる。なお、ノニオン界面活性剤やカチオン界面活性剤を各種試みてはいるが充分な効果が得られるものは認められてはいない。
【0028】
アニオン界面活性剤であればどのようなものでもホットメルト接着剤の水分散性に優れているが、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、アルキルホスフォネート塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩等がホットメルト接着剤の水分散性を付与する効果が比較的小さい。また、高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩、高級脂肪酸アルキロールアミドスルホン酸塩などはホットメルト接着剤の水分散性を付与する効果が上記したアニオン界面活性剤よりも大きいが、それでもホットメルト接着剤の水分散性を付与する効果は最も大きくはない。
【0029】
しかしながら、アニオン界面活性剤の中でも、アルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、脂肪酸アルカリ塩などは、ホットメルト接着剤に水分散性を付与する効果が特に顕著であり、本発明のアニオン界面活性剤として特に好ましい。これらのアニオン界面活性剤は、いくつかの種類を混合して用いてもよい。
【0030】
また、アニオン界面活性剤は、熱安定性を有することが好ましい。ホットメルト接着剤として使用するので接着剤は使用時に加熱され高温となる。したがって、加熱安定性の優れたアニオン界面活性剤であることが好ましく、中でもアルキルベンゼンスルホン酸塩が好適である。
【0031】
アニオン界面活性剤の使用量は、熱溶融性PVA系樹脂とポリ乳酸との合計量100質量部に対して、約0.01〜10質量部である。アニオン界面活性剤添加量が約0.01質量部より少ないとホットメルト接着剤の水分散性改良効果が少なく、約10質量部より多く添加しても水分散性改良効果が頭打ちとなる。アニオン界面活性剤が好適に用いられる範囲は約0.1〜5.0質量部である。
【0032】
この他ホットメルト接着剤には、本発明の効果を損なわない範囲で粘着剤、酸化防止剤、滑剤、充填剤、着色剤、香料、安定剤をはじめ種々の添加剤を配合することができる。
【0033】
本発明のホットメルト接着剤は、熱溶融性ポリビニルアルコール系樹脂とポリ乳酸とさらに所望により上記したその他の成分を加熱し、溶融することによって製造できる。溶融温度は特に制限はないが原料であるPVA系樹脂およびポリ乳酸の熱分解を防止するためにも加熱温度は、PVA系樹脂の融点以上でポリ乳酸樹脂の熱分解温度以下であるのが好ましく、具体的には、約230℃以下、好ましくは約200℃以下、さらに好ましくは約180℃以下にした方が良く、混練時間も樹脂の分解を抑制するという意味で約1時間以内が好ましい。
【0034】
また、ホットメルト接着剤は、溶融ブレンド後、任意の形状に成形して製品化される。例えば、従来よりホットメルト接着剤の製品化に用いられている任意の方法が実施でき、ブロック、短冊、ビスケット、ペレット、ロープ、粉末、フィルム状など適当な形状に加工できる。成形方法はかかる形状によって異なる。例えば、短冊状に成形する場合、前記のごとく溶融混合した溶融物をステンレス等のベルト板上にフィーダーから流出させ、ベルトの内側から冷却水をスプレーして間接的に吐出されたストランドを冷却固化し、固化後カッターで短冊状にカットして成形する方法が挙げられる。かくして得られた水溶性又は水分散性ホットメルト接着剤は、エチレン―酢酸ビニル系ホットメルト接着剤など一般的なホットメルト接着剤の製造装置や塗工機械をそのまま利用できるので工業的に非常に有利である。よって、本発明の接着剤を塗工する方法としては公知のロール、ダイ、ノズル、リップ等のホットメルト塗工機によって行うことが望ましい。
【0035】
かかるホットメルト接着剤などが適用可能な物品は特に制限はなく、例えば、コピー用紙、包装紙、おもちゃ等を包装する包装容器、段ボール箱やカートン箱などの製函ないし封函容器、電話帳やカタログや伝票等の製本物品、段ボールパレット、ファイバー缶、紙管、紙おむつ等の衛生材料製品などに対して用いることが出来る。また、おもちゃ等を包装する包装容器や段ボール箱やカートン箱などを製函ないし封函する際に使用する接着剤、袋の上端、下端もしくは胴部が接着シールされた袋製品の接着シールに使用する接着剤として使用してもよく、さらに、本発明の接着剤をクラフト紙などの支持体に塗工した接着テープを製造し、これを加熱により貼り付け可能となる感熱接着テープや吸湿により貼り付け可能となる感湿接着テープやこれらを用いたラベルとして用いてもよい。なお、紙製品はリサイクル適性に優れるので本接着剤を適用する物品として好適である。
【0036】
本発明において、ポリビニルアルコールの重合度(P)及びケン化度は、JIS−K6726に従って測定される。
【0037】
【実施例】
以下に本発明を実施例により具体的に説明するために、本発明の一例を示す実施例およびこれとの比較を示す比較例をいくつか挙げ、さらに得られた各接着剤について行った性能試験結果について示す。
【0038】
<熱溶融性PVA系樹脂の合成例1>
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計、圧力計を備えた反応器を窒素置換した後、脱酸素した酢酸ビニルモノマー2000質量部、エタノール1000質量部を仕込み撹拌下で昇温を開始し、内温が60℃となったところで、別途エタノール50質量部に開始剤としてAIBN2.5質量部を溶解した溶液を添加して重合を開始した。60℃で4時間重合した後、冷却して重合を停止した。このときの重合溶液中の固形分濃度は57.3%であった。得られた重合溶液を塔内に多孔板を多段数有する脱モノマー塔に供給して塔下部よりメタノール蒸気を吹き込んで重合溶液と接触させて未反応の酢酸ビニルモノマーを除去した。このときのポリ酢酸ビニル系樹脂−メタノール溶液の固形分濃度は64%であった。このポリ酢酸ビニル系樹脂−メタノール溶液1000質量部に2%水酸化ナトリウム−メタノール溶液を10質量部添加後、よく混合して40℃で1時間放置した。乾燥後粉砕を行い本発明の熱溶融性PVA系樹脂を得た。重合度が380でケン化度が38モル%であった。得られた熱溶融性PVA系樹脂をPVA1とする。
【0039】
<熱溶融性PVA系樹脂の合成例2>
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計、圧力計を備えた反応器を窒素置換した後、脱酸素した酢酸ビニルモノマー1500質量部、ヒドロキシブチルビニルエーテル−EO付加物(EOの付加数は10単位)1000質量部、メタノール1700質量部を仕込み撹拌下で昇温を開始し、内温が60℃となったところで、別途メタノール100質量部に開始剤としてAIBN4.0質量部を溶解した溶液を添加して重合を開始した。60℃で6時間重合した後、冷却して重合を停止した。このときの重合溶液中の固形分濃度は55.1%であった。得られた重合溶液を塔内に多孔板を多段数有する脱モノマー塔に供給して塔下部よりメタノール蒸気を吹き込んで重合溶液と接触させ未反応の酢酸ビニルモノマーを除去した。このときのポリ酢酸ビニル系樹脂−メタノール溶液の固形分濃度は45%であった。このポリ酢酸ビニル系樹脂−メタノール溶液1000質量部に2%水酸化ナトリウム−メタノール溶液を12質量部添加後よく混合して40℃で1時間放置した。ケン化後得られたゲルを粉砕機で粉砕した後、60℃の送風乾燥機で乾燥した。乾燥後粉砕を行い本発明の熱溶融性PVA系樹脂を得た。重合度が260でケン化度が40モル%であった。また変性量は5.2モル%であった。得られた熱溶融性PVA系樹脂をPVA5とする。
【0040】
[使用した材料]
<熱溶融性PVA系樹脂>
PVA1;平均重合度380、ケン化度38モル%のPVA
PVA2;平均重合度150、ケン化度59モル%のPVA
PVA3;平均重合度500、ケン化度32モル%のPVA
PVA4;平均重合度300、ケン化度25モル%、アリルスルホン酸Na3.1モル%変性のPVA
PVA5;平均重合度260、ケン化度40モル%、ポリオキシエチレングリコールブチルビニルエーテル(エチレンオキサイド10付加)5.2モル%変性のPVA
PVA6;平均重合度240、ケン化度50モル%、エチレン8.5モル%変性のPVA
PVA7;平均重合度120、ケン化度45モル%、ラウリルビニルエーテル7.4モル%変性のPVA
PVA8;平均重合度150、ケン化度88モル%のPVA
上記熱溶融性PVA系樹脂は熱溶融性PVA系樹脂の合成例1もしくは合成例2と同様の方法を用いて得られる。
<ポリ乳酸>
ポリ乳酸1;重量平均分子量130,000、d体含有割合12.0質量%でl体含有割合88.0質量%のポリ乳酸
ポリ乳酸2;公開特許2002−363393号公報の実施例1に従って作製したナノコンポジットポリ乳酸
<可塑剤>
可塑剤1;ジグリセリン誘導体(阪本薬品社製、商品名;SCE−750)
可塑剤2;アセチルトリブチルクエン酸
<界面活性剤>
界面活性剤1;ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ(ハード型、アニオン界面活性剤)
界面活性剤2;ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(ノニオン界面活性剤)
界面活性剤3;ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド(カチオン界面活性剤)
【0041】
(実施例1〜7)
表1に示すように、本発明のホットメルト接着剤に合致する成分および配合割合で各成分をミキサー試験機に投入し、配合物を150℃で溶融混合して均一な混合組成物とし、実施例のホットメルト接着剤を得た。
【0042】
(比較例1)
表2に示すように、本発明のホットメルト接着剤に合致しない配合割合で各成分を配合し、以降は前記実施例と同じ操作を行ってホットメルト接着剤を得た。
【0043】
【表1】
Figure 0004368595
【0044】
【表2】
Figure 0004368595
【0045】
[性能試験]
実施例および比較例で得られた接着剤について、下記の方法で性能試験を行った。
<耐湿熱接着性>
接着剤を2枚の汎用段ボール(サイズ50mm×100mm、「Kライナー」)に塗布温度150℃、塗布量0.03g/cm、塗布速度7.5m/分にて塗布し、ホットメルトオープンタイムテスターを用いて、オープンタイム2秒、プレス荷重2kgで貼り合わせて耐湿熱接着性試験片を作製した。次いで、上記で得られた耐湿熱接着性試験片を25mm×100mmサイズに切断し、温度40℃、湿度80%の条件で放置し、手で強制的に剥離して材破率を測定した。30時間放置後の材破率が80%以上のものを耐湿熱接着性良好(○印)とした。
<水分散性>
25mm×50mm×1mmの接着剤小片を準備し、これを試験片として温度20℃の200mL水中に浸漬し、ジューサーミキサーを用いて攪拌し、接着剤の分散状態を目視で観察した。こうして接着剤の水分散性の良否を調べた。
○:水中に完全に微分散する。
×:一部分散するが、不溶物が残る。
<溶融粘度>
(JIS-K-6862による)
○:150℃での溶融粘度が10,000mPa・s未満となるもの
×:150℃での溶融粘度が10,000mPa・s以上となるもの
<加熱安定性>
あらかじめ溶融された試料約30mLを入れ、アルミ箔で蓋をした試料容器(140mlマヨネーズ瓶)を使用温度(溶融粘度が10,000mPa・s未満となる温度)±2℃に保持した恒温槽に入れる。試料が使用温度に達してから24時間毎に表面に皮が発生する時間を観察した。
○:24時間以上表面に皮はりが発生しなかった
×:表面に皮はりが発生するまでの時間が24時間未満であった
【0046】
<総合評価>
上記の各評価を総合的に以下の基準で総合評価した。
○:すべての項目の性能が良好。(○印)
×:1つ以上の性能が劣っている。
【0047】
【表3】
Figure 0004368595
【0048】
【発明の効果】
上記記載の通り、本発明のホットメルト接着剤は、▲1▼高温高湿下における接着力、▲2▼常温中性下における水溶性もしくは水分散性、▲3▼優れた加熱安定性および▲4▼容易に塗工され得る程度の溶融粘度の諸物性のバランスに優れている。また、本発明のホットメルト接着剤は、熱溶融性PVA系樹脂、ポリ乳酸などの生分解性を有する樹脂が用いられており、ホットメルト接着剤を廃棄する際にも環境への負荷が少なく、リサイクル適性に優れている。

Claims (9)

  1. 熱溶融性ポリビニルアルコール系樹脂とポリ乳酸とを含有し、熱溶融性ポリビニルアルコール系樹脂とポリ乳酸との配合割合が95/530/70(質量比)の範囲であることを特徴とする水分散性ホットメルト接着剤。
  2. さらに、可塑剤又は/及びアニオン界面活性剤を含有し、ホットメルト接着剤100質量部に対して、可塑剤の含有量が0.1〜30質量部、アニオン界面活性剤の含有量が0.01〜10質量部であることを特徴とする請求項1記載の水分散性ホットメルト接着剤。
  3. 熱溶融性ポリビニルアルコールの平均重合度が50〜1200であり、熱溶融性ポリビニルアルコールのケン化度が84モル%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の水分散性ホットメルト接着剤。
  4. 熱溶融性ポリビニルアルコール系樹脂が主鎖または側鎖にスルホン酸基またはスルホン酸塩基を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の水分散性ホットメルト接着剤。
  5. 熱溶融性ポリビニルアルコール系樹脂が主鎖または側鎖にオキシアルキレン基を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の水分散性ホットメルト接着剤。
  6. オキシアルキレン基が一般式
    Figure 0004368595
    [但しnは1〜50の整数]
    で示されるオキシエチレン基または一般式
    Figure 0004368595
    [但しnは1〜50の整数]
    で示されるオキシプロピレン基であり、かつ、熱溶融性ポリビニルアルコール系樹脂が全単量体単位に対してオキシアルキレン基を含む単量体単位を0.1〜50モル%含有する熱溶融性ポリビニルアルコール系樹脂であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の水分散性ホットメルト接着剤。
  7. 熱溶融性ポリビニルアルコール系樹脂が酢酸ビニルとα―オレフィンとの共重合体のケン化物であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の水分散性ホットメルト接着剤。
  8. 熱溶融性ポリビニルアルコール系樹脂が側鎖にアルキル基を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の水分散性ホットメルト接着剤。
  9. アニオン界面活性剤が、アルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩および脂肪酸アルカリ塩からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項〜8のいずれかに記載の水分散性ホットメルト接着剤。
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