JP4366565B2 - 樹脂膜被覆アルミニウム薄板 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂膜被覆アルミニウム薄板に関する。
【0002】
【従来の技術】
アルミニウム薄板又はアルミニウム合金薄板を積層した積層材料は、遮光性、防湿性、ガスバリア性、保香性等に優れることから、飲料・食品用、医薬品用、電子部品用等の包材又は容器として広く用いられている。
【0003】
殊にフィルムをラミネートした積層材料においては、アルミニウム薄板とラミネートするフィルムとの間の密着性、特に絞り加工等の厳しい加工を施した場合にもフィルムがアルミニウム薄板から剥離しないような高い密着性を付与する目的で、また、内容物によるアルミニウム薄板の腐食を防ぐ目的で、予めアルミニウム薄板の表面に下地処理が施されている。
【0004】
従来、アルミニウム薄板に高い密着性、耐腐食性等を付与するための下地処理としては、リン酸クロメート処理又はクロム酸クロメート処理が、性能品質、作業性、コスト等の面から広く採用されてきた。
【0005】
しかしながら、近年、地球的環境保全の問題がクローズアップされ、上記クロメート処理が全世界的に規制又は廃止されつつある。
【0006】
このような観点から、種々のノンクロム型下地処理剤が開発されている。
【0007】
例えば、特許文献1には、ポリアクリル酸系樹脂、フッ化ジルコニウム酸等を含有する処理剤が開示されている。
【0008】
特許文献2には、アニオン性ポリアクリルとポリアクリルアミドとの共重合体、フッ化ジルコニウムアンモニウム化合物及び硝酸を含む処理剤が開示されている。
【0009】
特許文献3には、フルオロジルコニウム酸等のジルコニウム化合物、フッ素イオン、ポリアクリル酸等の水溶性樹脂及び硝酸アルミニウム等のアルミニウム塩を含む処理剤が開示されている。
【0010】
特許文献4には、水溶性ジルコニウム化合物、水溶性又は水分散性アクリル樹脂及び水溶性又は水分散性熱硬化型架橋剤を含有する下地処理剤が開示されている。
【0011】
しかしながら、上記各特許文献に開示されているノンクロム型下地処理剤では、ラミネートされるフィルムとの密着強度及び内容物に対する耐腐食性がいずれも不十分であり、実用レベルの性能を付与できるものではない。
【0012】
【特許文献1】
特開昭55−38997号公報
【0013】
【特許文献2】
特開平4−232281号公報
【0014】
【特許文献3】
特開2001−303267号公報
【0015】
【特許文献4】
特開2002−265821号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、フィルムをラミネートした場合に優れた密着性を発現し得る樹脂膜被覆アルミニウム薄板を提供することである。
【0017】
本発明の課題は、高い耐腐食性を備えた樹脂膜被覆アルミニウム薄板を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、アルミニウム薄板に特定の樹脂膜を積層することにより、所望のアルミニウム薄板が得られることを見い出した。本発明は、このような知見に基づいて完成されたものである。
1.本発明は、アルミニウム薄板の少なくとも一方面に、アミノ化フェノール重合体(A)、アクリル系重合体(B)及び金属化合物(D)を含有する樹脂膜が積層されてなる樹脂膜被覆アルミニウム薄板である。
2.本発明は、樹脂膜1m2当たり、アミノ化フェノール重合体(A)とアクリル系重合体(B)とが合計で約1〜約200mg及び金属化合物(D)が金属換算で約0.5〜約50mgの割合で含有されている上記1に記載のアルミニウム薄板である。
3.本発明は、金属化合物(D)がジルコニウム化合物である上記1に記載のアルミニウム薄板である。
4.本発明は、樹脂膜を構成するアミノ化フェノール重合体(A)とアクリル系重合体(B)との割合が、前者1重量部に対して後者が0.05〜20重量部である上記1又は2に記載のアルミニウム薄板である。
5.本発明は、アクリル系重合体(B)が、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、2−ヒドロキシエチルアクリレート及び2−ヒドロキシエチルメタクリレートからなる群より選ばれる少なくとも1種をモノマー構成単位とする重合体である上記1〜4のいずれかに記載のアルミニウム薄板である。
6.本発明は、樹脂膜が、アミノ化フェノール重合体(A)、アクリル系重合体(B)及び金属化合物(D)と共に、リン化合物(C)を含有する樹脂膜である上記1〜5のいずれかに記載のアルミニウム薄板である。
7.本発明は、樹脂膜1m2当たり、アミノ化フェノール重合体(A)とアクリル系重合体(B)とが合計で約1〜約200mg、リン化合物(C)がリン換算で約0.5〜約50mg及び金属化合物(D)が金属換算で約0.5〜約50mgの割合で含有されている上記6に記載のアルミニウム薄板である。
8.本発明は、積層前のアルミニウム薄板が厚さ約6〜約200μmの軟質アルミニウム箔である上記1〜7のいずれかに記載のアルミニウム薄板である。
9.本発明は、上記1〜8のいずれかに記載の樹脂膜被覆アルミニウム薄板の一方面又は両面に1種又は2種以上の基材層を積層してなる包装材料である。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の樹脂膜被覆アルミニウム薄板は、アルミニウム薄板の少なくとも一方面に、アミノ化フェノール重合体(A)、アクリル系重合体(B)及び金属化合物(D)を含有する樹脂膜が積層されてなるものである。
【0020】
アルミニウム薄板
アルミニウム薄板は、外部から光、水蒸気ガス、酸素ガス等の気体が侵入するのを防止するためのバリア層として作用する。
【0021】
本発明において、アルミニウム薄板には、アルミニウム合金薄板が包含される。アルミニウム合金としては、例えば、アルミニウムと銅、マンガン、ケイ素、マグネシウム、亜鉛等の金属との合金を例示できる。より具体的には、アルミニウム合金は、銅を添加したアルミニウム−銅系合金、マンガンを添加したアルミニウム−マンガン系合金、ケイ素を添加したアルミニウム−ケイ素系合金、マグネシウムを添加したアルミニウム−マグネシウム系合金、マグネシウム及びケイ素を添加したアルミニウム−マグネシウム−ケイ素系合金、亜鉛及びマグネシウムを添加したアルミニウム−亜鉛−マグネシウム系合金を含む。
【0022】
アルミニウム薄板の厚さとしては、バリア性の確保、加工時の加工適性等を考慮すると、通常約6〜約200μm、好ましくは約7〜約150μmがよい。
【0023】
アルミニウム薄板は軟質アルミニウム箔であるのが好ましい。
【0024】
樹脂膜
樹脂膜は、フィルムがラミネートされるアルミニウム薄板の面側に、このフィルムとアルミニウム薄板との密着性を高め、ラミネートされたアルミニウム薄板の耐腐食性を向上させるために設けられる。
【0025】
この樹脂膜は、アミノ化フェノール重合体(A)、アクリル系重合体(B)及び金属化合物(D)を含有する。これらの成分は、配位結合、共有結合等の化学結合を介して相互に結合したり、アルミニウム薄板と強固に結合又はアルミニウム薄板に強固に付着している。より具体的には、アクリル系重合体(B)と金属化合物(D)とは金属架橋により結合している。
【0026】
上記樹脂膜にリン化合物(C)が含まれている場合には、リン化合物(C)は金属化合物(D)との反応により不溶性塩を形成している。
【0027】
特に、この樹脂膜にフィルムをラミネートする場合には、アミノ化フェノール重合体(A)に存在する水酸基等の極性基が作用して、アルミニウム薄板とラミネートされるフィルムとの密着性が一段と向上する。
【0028】
本発明の樹脂膜は、水、フッ酸等の酸成分を含有した酸性水溶液、有機溶剤等に対して難溶性を示し、優れた耐腐食性を発現する。
【0029】
本発明では、上記(A)、(B)及び(D)の三成分(好ましくは、上記(A)、(B)、(C)及び(D)の四成分)が相乗的に作用して、優れた耐腐食性を発揮すると共に、アルミニウム薄板とラミネートされるフィルムとの間に格段に優れた密着性を発現することができる。
【0030】
樹脂膜中におけるアミノ化フェノール重合体(A)及びアクリル系重合体(B)の含有割合は、密着性、耐腐食性、絞り成形加工性等を考慮して、適宜選択される。
【0031】
樹脂膜中における金属化合物(D)の含有割合は、耐腐食性等を考慮して、適宜選択される。
【0032】
本発明においては、樹脂膜1m2当たり、アミノ化フェノール重合体(A)とアクリル系重合体(B)とが合計で約1〜約200mg及び金属化合物(D)が金属換算で約0.5〜約50mgの割合で含有されているのが好ましく、アミノ化フェノール重合体(A)とアクリル系重合体(B)とが合計で約5〜約150mg及び金属化合物(D)が金属換算で約1〜約40mgの割合で含有されているのがより好ましい。
【0033】
換言すると、本発明においては、樹脂膜1m2当たり、アミノ化フェノール重合体(A)とアクリル系重合体(B)とが合計で約1〜約200重量部及び金属化合物(D)が金属換算で約0.5〜約50重量部の割合で含有されているのが好ましく、アミノ化フェノール重合体(A)とアクリル系重合体(B)とが合計で約5〜約150重量部及び金属化合物(D)が金属換算で約1〜約40重量部の割合で含有されているのがより好ましい。
【0034】
本発明においては、上記樹脂膜にリン化合物(C)を含有しているのが好ましい。リン化合物(C)を含有していると、密着性、耐腐食性等が一段と向上する。
【0035】
樹脂膜中におけるリン化合物(C)の含有割合は、密着性等を考慮して、適宜選択される。
【0036】
本発明においては、樹脂膜1m2当たり、アミノ化フェノール重合体(A)とアクリル系重合体(B)とが合計で約1〜約200mg、リン化合物(C)がリン換算で約0.5〜約50mg及び金属化合物(D)が金属換算で約0.5〜約50mgの割合で含有されているのが好ましく、アミノ化フェノール重合体(A)とアクリル系重合体(B)とが合計で約5〜約150mg、リン化合物(C)がリン換算で約1〜約40mg及び金属化合物(D)が金属換算で約1〜約40mgの割合で含有されているのがより好ましい。
【0037】
換言すると、本発明においては、樹脂膜1m2当たり、アミノ化フェノール重合体(A)とアクリル系重合体(B)とが合計で約1〜約200重量部、リン化合物(C)がリン換算で約0.5〜約50重量部及び金属化合物(D)が金属換算で約0.5〜約50重量部の割合で含有されているのが好ましく、アミノ化フェノール重合体(A)とアクリル系重合体(B)とが合計で約5〜約150重量部、リン化合物(C)がリン換算で約1〜約40重量部及び金属化合物(D)が金属換算で約1〜約40重量部の割合で含有されているのがより好ましい。
【0038】
樹脂膜を構成するアミノ化フェノール重合体(A)とアクリル系重合体(B)との割合は、耐腐食性等を考慮すると、通常、前者1重量部に対して後者が0.05〜20重量部、好ましくは0.06〜10重量部の範囲とするのがよい。
【0039】
上記樹脂膜は極めて薄く、膜厚は、通常約0.002〜約0.5μmであるが、これらに限定されるものではない。
【0040】
アミノ化フェノール重合体(A)
本発明においては、アミノ化フェノール重合体(A)を使用することが必須である。アミノ化フェノール重合体(A)を使用することにより、本願発明の課題を解決できる。
【0041】
アミノ化フェノール重合体(A)としては、公知のものを広く使用でき、例えば、以下に示すアミノ化フェノール重合体を挙げることができる。
(1):一般式(I)
【0042】
【化1】
【0043】
〔式中、Xは、水素原子、ヒドロキシル基、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アリル基及びベンジル基から選ばれる少なくとも1種の基である。〕
で表される繰返し単位及び一般式(II)
【0044】
【化2】
【0045】
〔式中、Xは前記に同じ。R1及びR2は、同一又は異なって、ヒドロキシル基、アルキル基又はヒドロキシアルキル基を示す。〕
で表される繰返し単位を有するアミノ化フェノール重合体
(2):上記一般式(II)で表される繰返し単位からなるアミノ化フェノール重合体
(3):一般式(III)で表される
【0046】
【化3】
【0047】
〔式中、Xは前記に同じ。〕
繰返し単位及び一般式(IV)
【0048】
【化4】
【0049】
〔式中、X、R1及びR2は前記に同じ。〕
で表される繰返し単位を有するアミノ化フェノール重合体
(4):上記一般式(IV)で表される繰返し単位からなるアミノ化フェノール重合体
上記一般式(I)〜(IV)において、X、R1及びR2で示されるアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜4の直鎖又は分枝鎖状アルキル基が挙げられる。X、R1及びR2で示されるヒドロキシアルキル基としては、例えばヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、1−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、4−ヒドロキシブチル基等のヒドロキシル基が1個置換した炭素数1〜4の直鎖又は分枝鎖状アルキル基が挙げられる。
【0050】
一般式(I)〜(IV)におけるXは、水素原子、ヒドロキシル基及びヒドロキシアルキル基であるのが好ましい。
【0051】
上記(1)のアミノ化フェノール重合体は、好ましくは上記一般式(I)で表される繰返し単位を約80モル%以下の割合で含むアミノ化フェノール重合体、より好ましくは上記一般式(I)で表される繰返し単位を約25〜約55モル%の割合で含むアミノ化フェノール重合体である。
【0052】
上記(3)のアミノ化フェノール重合体は、好ましくは上記一般式(III)で表される繰返し単位を約80モル%以下の割合で含むアミノ化フェノール重合体、より好ましくは上記一般式(III)で表される繰返し単位を約25〜約55モル%の割合で含むアミノ化フェノール重合体である。
【0053】
アミノ化フェノール重合体(A)の数平均分子量は、好ましくは約1000〜約100万、より好ましくは約2000〜約2万である。アミノ化フェノール重合体(A)の数平均分子量が約1000未満になると、樹脂膜形成能が低下する傾向となり、アルミニウム薄板上にピンホールのある樹脂膜が形成される虞れが生ずる。
【0054】
アミノ化フェノール重合体(A)は、例えば、フェノール化合物又はナフトール化合物とホルムアルデヒドとを重縮合して上記一般式(I)又は一般式
(III)で表される繰返し単位からなる重合体を製造し、次いでホルムアルデヒド及びアミン(R1R2NH)を用いて水溶性官能基(−CH2NR1R2)を上記で得られた重合体に導入することにより、製造される。
【0055】
アミノ化フェノール重合体(A)は、1種単独で又は2種以上混合して使用される。
【0056】
アクリル系重合体(B)
アクリル系重合体(B)としては、公知のものを広く使用できる。アクリル系重合体(B)としては、例えば下記一般式(V)で表される繰返し単位からなるアクリル系重合体、下記一般式(VI)で表される繰返し単位からなるメタクリル系重合体、下記一般式(V)で表される繰返し単位と下記一般式(VI)で表される繰返し単位とを含有するアクリル−メタクリル系重合体等を挙げることができる。
【0057】
−(CH2−CHCOR)− (V)
−(CH2−C(CH3)COR)− (VI)
〔式(V)及び(VI)において、Rはヒドロキシル基、アミノ基又はヒドロキシエチル基を示す。〕
アクリル系重合体(B)としては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、2−ヒドロキシエチルアクリレート及び2−ヒドロキシエチルメタクリレートからなる群より選ばれる少なくとも1種のモノマーを構成単位とする重合体であるのが好ましい。
【0058】
アクリル系重合体(B)は、上記モノマーの単独重合体及び共重合体のいずれでもよく、またこれら単独重合体及び共重合体の2種類以上を後で混合(ブレンド)したものであってもよい。
【0059】
アクリル系重合体(B)の分子量は、数平均分子量5000〜100万程度が適当であり、好ましくは1万〜20万である。
【0060】
リン化合物(C)
リン化合物としては、公知のものを広く使用でき、例えばリン酸、ポリリン酸等の縮合リン酸及びこれらの塩等が挙げられる。ここで塩としては、例えば、アンモニウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩が挙げられる。より具体的には、リン酸水素一アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸三アンモニウム等が挙げられる。
【0061】
金属化合物(D)
金属化合物としては、樹脂膜形成時にアミノ化フェノール重合体(A)及び/又はアクリル系重合体(B)と結合可能なものであれば公知のものを広く使用できる。このような金属化合物としては、例えばジルコニウム、チタン、モリブデン、タングステン、バナジウム、マンガン、コバルト、セリウム等の遷移元素又は内遷移元素の塩、オキソ酸又はその塩、錯フッ化物酸又はその塩等が挙げられる。
【0062】
これら金属化合物は、1種単独で又は2種以上混合して使用される。
【0063】
コスト及び上記重合体との結合強度(架橋強度)を考慮すると、ジルコニウム化合物が好適である。ジルコニウム化合物としては、例えば、フッ化ジルコニウム(ジルコニウムフッ化水素酸)、フッ化ジルコニウムアンモニウム、酢酸ジルコニウム、炭酸ジルコニウムアンモニウム、硝酸ジルコニウム等が挙げられる。
【0064】
樹脂膜の形成
アルミニウム薄板面への樹脂膜の形成は、例えば、アミノ化フェノール重合体(A)、アクリル系重合体(B)及び金属化合物(D)、必要に応じて更にリン化合物(C)を含有する水性処理剤を、アルミニウム薄板面に塗布し、次いで加熱乾燥することにより容易に行うことができる。
【0065】
樹脂膜を形成するに先立ち、アルミニウム薄板の表面に付着した圧延油、防錆油等を除去する目的で、アルミニウム薄板の脱脂を行うことができる。脱脂方法については特に制限されず、一般に行われている溶剤による脱脂、アルカリによる脱脂、酸による脱脂等を広く採用することができる。
【0066】
水性処理剤は、アミノ化フェノール重合体(A)、アクリル系重合体(B)及び金属化合物(D)、必要に応じて更にリン化合物(C)を水性溶媒に溶解及び又は混和させたものであり、これら各成分の濃度は限定されるものではない。各成分の含有割合は、後に形成される樹脂膜中に含まれる各成分の割合になるように適宜決定することができる。水性溶媒は、通常、水であるが、水性処理剤の物性を調整するためにアルコール類が添加されていてもよい。ここでアルコール類としては、公知のアルコールを広く使用でき、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール等の炭素数1〜4のアルコール等を挙げることができる。これらアルコール類の添加量は、水に対して通常約20重量%以下、好ましくは約0.5〜約10重量%がよい。
【0067】
上記水性処理剤は、pH6以下の酸性を呈するものがよい。pHの調整には、通常公知のpH調整剤が広く使用できる。このようなpH調整剤として、例えばリン酸、フッ酸、硝酸、硫酸等の無機酸、酢酸、コハク酸、リンゴ酸、クエン酸等の有機酸、或いはこれらの塩等が挙げられる。ここで塩としては、例えばアンモニウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩等が挙げられる。
【0068】
樹脂膜の形成は、アルミニウム薄板面に上記水性処理剤を浸漬法、バーコート法、ロールコート法、スピンコート法、スプレー法、グラビアコート法、ディッピングコート法等の周知の塗布方法に従い塗布した後に、加熱乾燥することにより行われる。
【0069】
加熱乾燥は、水性処理剤の水分を蒸発させるため、並びにアミノ化フェノール重合体(A)、アクリル系重合体(B)、金属化合物(D)等の反応を促進して、得られる樹脂膜を不溶化させるために行われる。加熱乾燥のエネルギー源としては、例えばガス、電気、赤外線等を挙げることができる。
【0070】
加熱乾燥温度は、約80〜約300℃の範囲が好ましく、約120〜約250℃の範囲がより好ましい。加熱乾燥に要する時間は、加熱乾燥温度、塗布される水性処理剤の塗布量等に対応して任意に設定すればよい。
【0071】
アルミニウム薄板にラミネートされるフィルム
本発明の樹脂膜被覆アルミニウム薄板に、フィルムをラミネートする場合、その方法は従来のクロメート処理により下地皮膜を形成したアルミニウム薄板にフィルムをラミネートする場合と同様に行うことができる。このラミネートは、本発明アルミニウム薄板の樹脂膜に対してフィルムをラミネートすることにより行われる。
【0072】
ラミネートするフィルムは、特に制限されず、従来より使用されているフィルム、例えばポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリアミド(ナイロン)フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、塩化ビニルフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)コートナイロン、PVDCコートポリプロピレン等のラミネート用フィルムを広く使用することができる。これらのフィルムは、延伸フィルムであっても未延伸フィルムであってもよく、更に多層共押出フィルムであってもよい。
【0073】
多層共押出フィルムとしては、多層共押出延伸ポリアミド系フィルムが挙げられ、より具体的には、ナイロン6/エチレンビニルアルコール共重合体/ナイロン6、ナイロン6/メタキシレン変性ポリアミド/ナイロン6等を例示できる。
【0074】
ラミネートするフィルムの形状は特に制限されないが、通常、板状又はシート状のものを使用する。フィルム厚は、通常約5〜約300μm程度、好ましくは約12〜約200μm程度である。
【0075】
フィルムのラミネート方法についても特に制限はなく、接着剤でラミネートするドライラミネーション、熱溶融した樹脂を間に挟んでラミネートする押出しラミネーション等を適用できる。
【0076】
また、本発明の樹脂膜被覆アルミニウム薄板に、フィルムをラミネートする代わりに、樹脂膜被覆アルミニウム薄板の樹脂膜に対して、樹脂を押出したり、樹脂を含む液をコーティングして、樹脂膜アルミニウム薄板に樹脂皮膜を形成することもできる。ここで樹脂としては、上記フィルムを構成する樹脂と同様の樹脂を使用できる。より具体的には、ポリエステル、ポリエチレン(低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン等を含む)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリアミド(ナイロン)、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、塩化ビニル、ポリビニルアルコール、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体鹸化物等である。
【0077】
樹脂の押出し及び樹脂を含む液のコーティングには、公知の方法を広く適用することができる。
【0078】
本発明の樹脂膜被覆アルミニウム薄板の使用形態
本発明の樹脂膜被覆アルミニウム薄板は、密着性、耐腐食性、遮光性、防湿性、ガスバリア性、保香性等に優れており、飲料・食品用、医薬品用、電子部品用等の包材又は容器として広く使用できる。
【0079】
また、本発明の樹脂膜被覆アルミニウム薄板にフィルムをラミネートしたり、該薄板に樹脂を押出したり又は該薄板に樹脂を含む液をコーティングし、乾燥することにより、該薄板上に樹脂被膜を形成し、更に該樹脂被膜上に公知のラミネート法、コーティング法等に従い樹脂、フィルム、シート、紙、金属等からなる1種又は2種以上の基材層を設けたり、あるいはこれらの基材層のいずれかの層に印刷を施すことにより得られる積層体を、包装材料として使用することもできる。
【0080】
シーラント層(熱融着樹脂層)につき、以下に説明する。
【0081】
本発明において、熱溶着することで包装容器を形成する為になるシーラント層(熱融着層)を構成するヒートシール樹脂層としては、熱によって溶着し相互に融着し得る樹脂のフィルムないしシートを使用することができ、具体的には、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリブテンポリマー、ポリブテンポリマー、エチレン−プロピレン共重合体、ポリエチレン又はポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマール酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、その他等の樹脂のフィルムないしシートを使用することができる。
【0082】
尚、本発明において熱溶着することで包装容器を形成する為になるヒートシール樹脂層を形成するヒートシール性樹脂としては、メタロセン触媒を用いて重合したエチレン・α−オレフィン共重合体を使用することもできる。
【0083】
上記のメタロセン触媒を用いて重合したエチレン・α−オレフィン共重合体としては、例えば、二塩化ジルコノセンとメチルアルモキサンの組み合わせによる触媒等のメタロセン錯体とアルモキサンとの組み合わせによる触媒、すなわちメタロセン触媒を使用してなるエチレン・α−オレフィン共重合体を使用することができる。
【0084】
尚、本発明においては上記の樹脂に、更に、例えば、部分架橋エチレン−プロピレンゴム(EPDM)、エチレン−プロピレンゴム(EPR)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー(SBS)、スチレン−イソブチレン−スチレンブロックコポリマー(SIS)、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロックコポリマー(SEBS)等の熱可塑性エラストマーの1種ないしそれ以上を添加してなる樹脂組成物によるヒートシール性樹脂層を使用することもできる。
【0085】
また、本発明においてヒートシール性樹脂層としては、上記樹脂を溶媒に溶かしてなるヒートシール剤、ホットメルト等を用いることもできる。
【0086】
上記ヒートシール剤、はグラビア法、ロールコート法、その他等の方法により、コーティングすることで形成することができ、その塗布量は、約0.1〜約5g/m2程度(乾燥状態)が好ましい。
【0087】
また、上記ホットメルトは、グラビア法、ロールコート法、ダイコート法、その他等の方法により、コーティングすることで形成されるが、その塗布量は約5〜約30g/m2(乾燥状態)位が好ましい。
【0088】
本発明において、上記のヒートシール樹脂層、基材等を積層する方法としては、例えばアンカーコート剤、又はラミネート用接着剤によるアンカーコート剤層、またはラミネート用接着剤層を介して積層するドライラミネーション法、あるいは溶融押出し接着性樹脂による溶融押出し樹脂層を介して積層する押出しラミネーション法等既知のラミネート方法で行うことができる。
【0089】
上記において、アンカーコート剤としては、例えば、アルキルチタネート等の有機チタン系アンカーコート剤、イソシアネート系アンカーコート剤、ポリエチレンイミン系アンカーコート剤、ポリブタジエン系アンカーコート剤、その他の水性あるいは溶剤系(油性)等の各種アンカーコート剤を使用することができる。
【0090】
また、上記において、ラミネート用接着剤としては、例えば、1液、あるいは2液型の硬化ないし非硬化タイプのビニル系、(メタ)アクリル系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリウレタン系、エポキシ系、ゴム系、その他の水性型、溶剤型あるいはエマルジョン型等のラミネート用接着剤を使用することができる。
【0091】
上記ラミネート用接着剤のコーティング方法としては、例えば、ダイレクトグラビア法、グラビアロールコート法、キスコート法、リバースコート法、トランスファーロールコート法、その他等の方法で塗布することができ、そのコーティング量としては約0.1g/m2〜約10g/m2(乾燥状態)位、より好ましくは約1〜約6g/m2(乾燥状態)位が望ましい。
【0092】
上記のアンカーコート剤を例えばロールコート法、グラビアコート法、ナイフコート法、ディップコート法、スプレイコート法、その他の既知のコーティング法でコーティングし、溶剤、希釈剤等を乾燥して、アンカーコート層を形成することができる。
【0093】
上記において、アンカーコート剤の塗布量としては約0.1〜約5g/m2(乾燥状態)位が望ましい。
【0094】
尚、本発明においては、上記のラミネート用接着剤、アンカーコート剤には、例えば、シランカップリング剤等の接着促進剤を任意に添加することができる。
【0095】
上記において、溶融押出し接着性樹脂としては、前述の熱融着樹脂層を形成する樹脂を同様に使用することができる。尚、溶融押出し樹脂層の形成の際には特にアンカーコート剤を介さず、本発明のアルミニウム薄板に直接押出しラミネートすることも有り、また、他のラミネート層についても同様にアンカーコート剤層無しで押出しラミネート等を行い樹脂膜を形成することもできる。
【0096】
本発明において、溶融押出し接着性樹脂としては、特に、低密度ポリエチレン、直鎖(線状)低密度ポリエチレン、酸変性ポリエチレン等を使用することが好ましいものである。
【0097】
上記の溶融押出し接着性樹脂による溶融押出し樹脂層の膜厚としては、約5〜約200μm位、より好ましくは約5〜約60μm位が望ましい。
【0098】
尚、本発明において、上記のラミネート用接着剤としては、特に、ポリエステルポリオール又はポリエ−テルポリオールとイソシアネートとの硬化反応により皮膜形成されるラミネート用接着剤を使用して形成することが望ましい。
【0099】
具体的には、例えば、多官能イソシアネートとヒドロキシル基含有化合物との反応により得られるポリマー、具体的には、例えば、トリレンジイソシアナート、ジフェニルメタンジイソシアナート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアナート等の芳香族ポリイソシアナート、あるいは、ヘキサメチレンジイソシアナート、キシレンジイソシアナート等の脂肪族ポリイソシアナート等の多官能イソシアネートと、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリアクリレートポリオール等のヒドロキシル基化合物との反応により得られる一液ないしニ液型硬化型ポリウレタン系樹脂をビヒクルの主成分とするラミネート用接着剤組成物を使用し、これを例えば、ロールコート法、グラビアコート法、ナイフコート法、ディップコート法、スプレイコート法、その他の公知のコーティング法でコーティングし、溶剤、希釈剤等を乾燥して、本発明にかかるアルミニウム薄板を含む積層材を構成するラミネート用接着剤を形成することができる。
【0100】
上記において、ラミネート用接着剤の膜厚としては、約0.1〜約6g/m2(乾燥状態)位が望ましい。
【0101】
尚、本発明にかかるラミネート包材においては、これを構成するいずれかの層に、例えば、文字、図形、絵柄、記号等からなる印刷絵柄層を形成することができる。
【0102】
上記の印刷絵柄層としては、例えば通常のグラビアインキ組成物、オフセットインキ組成物、凸版インキ組成物、スクリーンインキ組成物、その他等のインキ組成物を使用し、例えば、グラビア印刷方式、オフセット印刷方式、凸版印刷方式、シルクスクリーン印刷方式、その他等の印刷方式を使用し、例えば、文字、図形、絵柄、記号、その他等からなる所望の印刷絵柄を形成することにより構成することができる。
【0103】
尚、本発明において、本発明にかかるラミネート包材を構成する材料としては特に制限されず、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリエチレンテレフタレートに代表されるポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリプロピレン、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、ナイロンに代表されるポリアミド、ポリカーボネート、ポリアクリロニトリル、エチレン−プロピレン共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸またはメタクリル酸共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリブテン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS系樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS系樹脂)、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、フッ素系樹脂、ジエン系樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリウレタン系樹脂、ニトロセルロース、その他等の樹脂のフィルムないしシート、樹脂に顔料等の着色剤を、その他、所望の添加剤を加えて混練してフィルム化してなる着色樹脂のフィルムないしシート等を任意に選択して使用することができる。
【0104】
これらの材料は、1種ないしそれ以上を組み合わせて使用することができる。
【0105】
その他、例えばセロハンなどのフィルム、合成紙、紙等も使用することができる。
【0106】
本発明において、上記のフィルムないしシートは、未延伸、一軸ないしニ軸方向に延伸されたもの等のいずれのものでも使用でき、押し出し溶融法によりラミネート時にフィルム状に形成されたもの、コーティング液として塗布することにより膜形成されたものも使用することができる。
【0107】
更に、本発明においては、フィルムないしシートとしては、特に制限はなく、押し出し製膜、インフレーション製膜、Tダイ製膜、コーティング膜などのいずれの性状の膜でもよい。フィルム厚は通常約5〜約300μm程度、好ましくは約12〜約200μm程度である。
【0108】
次に、本発明において、上記の様に積層してなる包装材料を使用して製袋ないし製函等をする方法について説明すると、上記の様な方法で製造した包装材料を使用し、ヒートシール樹脂層の面を対抗させてそれを折り重ねるか、或いはそのニ枚を重ね合わせ、更にその周辺端部をヒートシールしてシール部を設けて袋体を構成することができる。
【0109】
その製袋方法としては、上記の包装材料を、そのヒートシール樹脂層の面を対抗させて折り曲げるか、或いはそのニ枚を重ね合わせ、更にその外周の周辺端部を、例えば、側面シール型、二方シール型、三方シール型、四方シール型、封筒貼りシール型、合掌貼りシール型(ピロー型)、ひだ付きシール型、平底シール型、角底シール型、その他等のヒートシール形態によりヒートシールして、本発明にかかる種々の形態の包装用容器を形成製造することができる。
【0110】
その他、例えば、スタンディングパウチ(自立性包装袋)、ラミネートチューブなども製造することが可能である。
【0111】
上記においてヒートシールの方法としては、例えば、バーシール、回転ロールシール、ベルトシール、インパルスシール、高周波シール、超音波シール等の公知の方法で行うことができる。
【0112】
尚、本発明においては上記のような包装用容器には、例えば、ワンピースタイプ、ツウピースタイプ、その他等の注出口、あるいは開閉用ジッパー等を任意に取りつけることができる。
【0113】
本発明の樹脂膜被覆アルミニウム薄板を用いた包装形態としては、例えば、パウチ(二方シール袋、三方シール袋、四方シール袋、ガセット袋、スタンディングパウチ、四面体包装、その他口栓付き容器等)、上包み(食パン型上包み、カートン又はトレー上包み、キャラメル型上包み、ダイ成形上包み、紙巻きたばこ型上包み、ロール上包み、棒状上包み、ひねり上包み、葉巻たばこ上包み、対角線上包み、フィルム底折畳み上包み、ひだ折り上包み等)、深絞り包装(トレー、カップ容器、ポーションパック等)、ストリップ包装、チューブ(金属チューブ、ラミネートチューブ等)、複合紙容器、バッグインボックス、バッグインドラム、バッグインコンテナ、PTP包装、蓋材、インサートインジェクション(インモールドラベル、ピラード等)等が挙げられる。
【0114】
本発明の樹脂膜被覆アルミニウム薄板を上記各種の包装に使用した具体的な層構成例を以下に示す。
【0115】
以下の層構成において、右側は内面、即ち内容物側であり、左側は外面である。
【0116】
また、使用する略号は、次の通りである。
Al:本発明樹脂膜被覆アルミニウム薄板(アルミニウム薄板の両面が樹脂膜で被覆されている)
PE:ポリエチレン
DL:ドライラミネーション
PET:ポリエチレンテレフタレート
CPP:無延伸ポリプロピレン
ON:延伸ナイロンフィルム
OPP:二軸延伸ポリプロピレンフィルム
MT:防湿セロハン
WL:ウエットラミネーション
HM:ホットメルト
PT:プレーンセロハン
EMAA:エチレン−メタアクリル酸共重合体
EAA:エチレン−アクリル酸共重合体
IO:アイオノマー
CN:未延伸ナイロン
C−PET:結晶化ポリエステル
HSOPP:ヒートシーラブル延伸ポリプロピレン
基材は、PET、ON、PT、OPP、紙等の単体フィルムであり、更にこれらフィルム等を積層したフィルム等を含む。
層構成例
1.パウチ
Al/PE/紙/PE
Al/WL/紙/PE
Al/DL/PET/PE
基材/DL/Al/DL/PE
基材/DL/Al/DL/CPP
基材/DL/ON/DL/Al/DL/CPP
基材/DL/Al/DL/ON/PE
基材/DL/Al/DL/ON/PE/CPP
基材/PE/Al/PE
基材/DL/Al/PE
基材/PE/Al/PE/CPP
基材/PE/Al/PE/CPP
基材/DL/Al/PE/CPP
基材/PE/Al/DL/PET/PE
基材/DL/Al/DL/PET/PE
基材/Al/DL/PET/DL/PE
基材/DL/Al/DL/PET/DL/PE
基材/PE/紙/PE/AL/PE
基材/PE/紙/PE/AL/DL/PE
基材/DL/Al/DL/OPP/PE
基材/PE/Al/PE/OPP/PE
基材/DL/Al/PE
基材/DL/Al/DL/PET/DL/PE
基材/DL/Al/DL/PET/PE
基材/DL/Al/DL/ON/DE/PE
基材/PE/紙/PE/Al/PE
基材/PE/Al/PE/PET/PE
基材/DL/PET/DL/Al/PE
基材/PE/PE/DL/Al/DL/OPP/PE
上記各種の構成例において、Alに積層されるPEは、EMAA、EAA、IO等に置き換えることができる。
2.上包み
Al/DL/MT
基材/DL/Al/サーリン/紙
基材/DL/Al/WL/紙/HM
基材/DL/Al/WL/紙/HM
基材/DL/Al/WL/紙/HM
基材/DL/紙/DL/Al/DL/PE
基材/DL/Al/DL/紙/PE
基材/DL/Al/DL/紙/HM
基材/DL/紙/PE/Al
上記各種の構成例において、HMは、EMAA、PE等に置き換えることができる。
3.トレー
基材/DL/Al/DL/ON/DL/CPP
4.複合紙容器
基材/紙/EMAA/Al/Dl/PET/PE
基材/紙/EMAA/Al/Dl/PET/DL/PE
5.蓋材
基材/DL/Al/DL/ON/DL/CPP
基材/DL/Al/DL/ON/DL/PE
Al/DL/CPP
基材/DL/AL/PE
基材/PE/Al/DL/PET/PE
基材/DL/Al/DL/CPP
基材/DL/Al/DL/C−PET
基材/DL/紙/PE/Al/PE
基材/PE/Al/PE
基材/DL/紙/PE/Al/PE
基材/DL/紙/DL/Al/PET/DL/PE
基材/PE/Al/DL/PET/PE
基材/WL/Al/DL/PET/PE
基材/DL/Al/PET/PE
基材/DL/Al/PET/PP
基材/DL/Al/PET/CPP
基材/DL/Al/DL/PET/PE/CPP
基材/DL/Al/DL/PET/PE/PE
上記5.におけるPE及びCPPは、イージーオープン機能を付与したPE、PP等の樹脂を用いたフィルム、樹脂を含む。
6.インモールドラベル
基材/DL/PET/DL/Al/DL/HSOPP
基材/DL/Al/DL/HSOPP
基材/DL/Al/DL/CPP
基材/DL/Al/DL/PE
7.チューブ
基材/EMAA/Al/EMAA/PE
基材/EMAA/Al/EMAA/PE
基材/DL/Al/DL/PE
基材/DL/Al/DL/PET/DL/PE
上記Alはアルミニウム薄板の両面が樹脂膜で被覆されている場合を例示したが、Alの一方面が樹脂膜で被覆されている場合であってもよい。樹脂膜はAlの右側に被覆されている場合が多いが、その逆でもよい。
【0117】
【発明の効果】
本発明によれば、ラミネートされるフィルムとの密着性に優れた樹脂膜被覆アルミニウム薄板が提供される。本発明のアルミニウム薄板が発現する密着性能は、従来のクロメート処理により奏される密着性能と同等又はそれ以上であり、格段に優れている。それ故、本発明の樹脂膜被覆アルミニウム薄板にフィルムをラミネートした積層材料に対して、絞り加工、絞りしごき加工等の厳しい加工を施しても、該フィルムが本発明アルミニウム薄板から実質的に剥離しないという利点を備えている。
【0118】
本発明によれば、高い耐腐食性を備えた樹脂膜被覆アルミニウム薄板が提供される。
【0119】
そのために、本発明樹脂膜被覆アルミニウム薄板にフィルムをラミネートした積層材料は、飲料・食品用、医薬品用、電子部品用等の包材又は容器として好適に使用できる。
【0120】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を掲げて、本発明をより一層明らかにする。
【0121】
参考例(水性処理剤の調製)
水性処理剤に配合される成分は、以下の通りである。
(A)成分
A−1:アミノ化フェノール重合体(Xが水素原子である一般式(I)で表される繰返し単位を50モル%、Xが水素原子、R1がメチル基、R2がメチル基である一般式(II)で表される繰返し単位を50モル%の割合で含む、数平均分子量5000の重合体)
a−1:昭和高分子株式会社製「ショウノールBRL‐157」(水性フェノール重合体溶液、固形分43wt%)
a−2:日立化成工業株式会社製「ヒタノール7100」(水性フェノール重合体溶液、固形分濃度48wt%)
(B)成分
B−1:アクリルアミド単独重合体(数平均分子量50000、酸価0mgKOH/g)
B−2:アクリル酸・メタクリル酸共重合体(アクリル酸:メタクリル酸=4:6(モル比)、数平均分子量100000、酸価700mgKOH/g)
B−3:アクリル酸・2−ヒドロキシエチルアクリレート共重合体(アクリル酸:2−ヒドロキシエチルアクリレート=0.8:9.2(モル比)、数平均分子量20000、酸価50mgKOH/g)
(C)成分
C−1:リン酸
C−2:リン酸水素二アンモニウム
(D)成分
D−1:ジルコニウムフッ化水素酸
D−2:炭酸ジルコニウムアンモニウム
D−3:チタンフッ化水素酸
水1リットルに、下記表1に示す量(g)の上記各成分(溶液の場合は乾燥固形分換算値で表示)を配合して、水性処理剤I〜Xを調製した。
【0122】
【表1】
【0123】
実施例1
(1)アルミニウム箔の調製
軟質アルミニウム箔(厚さ40μm、住軽アルミ箔(株)製、商品名:べスパ8021)を、予め50℃の10%水酸化ナトリウム溶液に30秒間浸漬し、次いで水洗し、更に脱イオン水で洗浄し、温風乾燥することにより、脱脂処理を施した軟質アルミニウム箔を得た。
【0124】
(2)アルミニウム箔面上への樹脂膜の形成
脱脂処理済軟質アルミニウム箔の片面にロールコーターを用いて表1に示す水性処理剤Iを表2に示す含有量となるように塗布し、より詳しくは塗布量が3ml/m2となるように塗布し、180℃で加熱乾燥して、アルミニウム箔の片面に樹脂膜を形成させ、本発明の樹脂膜被覆アルミニウム箔を製造した。
【0125】
実施例2
水性処理剤Iの代わりに水性処理剤IIを用いる以外は、実施例1と同様にして、アルミニウム箔の片面に樹脂膜を形成させ、本発明の樹脂膜被覆アルミニウム箔を製造した。
【0126】
実施例3
水性処理剤Iの代わりに水性処理剤IIIを用いる以外は、実施例1と同様にして、アルミニウム箔の片面に樹脂膜を形成させ、本発明の樹脂膜被覆アルミニウム箔を製造した。
【0127】
実施例4
水性処理剤Iの代わりに水性処理剤IVを用いる以外は、実施例1と同様にして、アルミニウム箔の片面に樹脂膜を形成させ、本発明の樹脂膜被覆アルミニウム箔を製造した。
【0128】
比較例1
水性処理剤Iの代わりに水性処理剤VIを用いる以外は、実施例1と同様にして、アルミニウム箔の片面に樹脂膜を形成させ、樹脂膜被覆アルミニウム箔を製造した。
【0129】
比較例2
水性処理剤Iの代わりに水性処理剤VIIを用いる以外は、実施例1と同様にして、アルミニウム箔の片面に樹脂膜を形成させ、樹脂膜被覆アルミニウム箔を製造した。
【0130】
比較例3
水性処理剤Iの代わりに水性処理剤VIIIを用いる以外は、実施例1と同様にして、アルミニウム箔の片面に樹脂膜を形成させ、樹脂膜被覆アルミニウム箔を製造した。
【0131】
比較例4
水性処理剤Iの代わりに水性処理剤IXを用いる以外は、実施例1と同様にして、アルミニウム箔の片面に樹脂膜を形成させ、樹脂膜被覆アルミニウム箔を製造した。
【0132】
比較例5
脱脂処理したアルミニウム箔をそのまま用いた。
【0133】
比較例6
水性処理剤Iの代わりに水性処理剤Xを用いる以外は、実施例1と同様にして、アルミニウム箔の片面に樹脂膜を形成させ、樹脂膜被覆アルミニウム箔を製造した。
【0134】
上記実施例1〜4並びに比較例1〜4及び6で形成される樹脂膜中の各成分の含有量は、次のようにして求めた。
【0135】
樹脂膜1m2中の炭素量は、アルミニウム箔に樹脂膜を形成させた段階で、全有機体炭素計(島津製作所製、TOC−5000A)を用いて測定し、この測定値に次に示す係数を乗ずることにより算出した値を重合体(A)及び重合体(B)の含有量とした。
【0136】
【数1】
【0137】
上記式において、(A)係数は、重合体(A)の重量を重合体(A)中に含まれる炭素の量で除した数値であり、重合体の種類により定まっている。A−1の係数は1.3、a−1の係数は1.3、a−2の係数は1.3である。
【0138】
上記式において、(B)係数は、重合体(B)の重量を重合体(B)中に含まれる炭素の量で除した数値であり、重合体の種類により定まっている。B−1の係数は2.0、B−2の係数は2.0、B−3の係数は1.9である。
【0139】
樹脂膜1m2中の(C)の含有量(リン含有量)及び(D)の含有量(金属含有量)は、アルミニウム箔に樹脂膜を形成させた段階で、蛍光X線測定装置(島津製作所製、LAB CENTER XRF−1700)を用いて測定した。
【0140】
測定結果を表2に示す。
【0141】
【表2】
【0142】
上記で作成した実施例1〜4及び比較例1〜6の樹脂皮覆アルミニウム箔を用い以下の手順で耐食性評価を行った。
▲1▼樹脂被覆アルミニウム箔を50×50mmにカットし、エッジカバーするようにテープでアクリル板に貼付した。
▲2▼上記アクリル板をバット内に設置し、5%塩酸水溶液を満たした。
▲3▼浸漬後15分、30分経過時の樹脂被覆アルミニウム箔からの発泡の程度を目視評価した。
評価基準は、次の通りである。◎:発泡がない、○:実用上問題のない程度の軽微な発泡が見られる、△:実用上問題になると考えられる中程度の発泡が見られる、×:明らかに実用上問題となる著しい発泡が見られる:×
▲4▼浸漬40分後樹脂被覆アルミニウム箔をバットから取り出し水洗乾燥し、外観評価した。
評価基準は、次の通りである。○:変色がほとんどない、△:白灰色に変色、×:溶解し消失
結果を表3にまとめて示した。
【0143】
【表3】
【0144】
実施例5
実施例1と同様にして、脱脂処理を施した軟質アルミニウム箔を調製した。次に、この軟質アルミニウム箔の片面にロールコーターを用いて表1に示す水性処理剤Iを、片面当たりの塗布量が3ml/m2となるように塗布し、180℃で加熱乾燥して、アルミニウム箔の両面に樹脂膜を形成させ、本発明の樹脂膜被覆アルミニウム箔を製造した。
【0145】
上記で得られた樹脂膜被覆アルミニウム箔を用い、樹脂膜被覆アルミニウム箔の一面に外層を、他面に内層を形成させて、以下のような層構成の3方シールパウチ袋を作成した。
【0146】
PET/DL/実施例5の被覆アルミニウム箔/変性PP/CPP
外層の形成
樹脂膜被覆されていないアルミニウム箔面上に、ウレタン系ドライラミネート接着剤(東洋モートン(株)製、商品名:AD122/CAT−10)を乾燥後に3g/m2となるように塗布して接着剤層を形成すると共に、該接着剤層と12μmの二軸延伸PETフィルム(東レ(株)製、商品名:ルミラーP60)のコロナ放電処理面とを貼り合せて、外層を形成させた。
【0147】
内層の形成
外層形成後、樹脂膜被覆アルミニウム箔面上に、Tダイ押出機を用いて無水マレイン酸変性ポリプロピレンを15μmの厚さで押し出し、30μmの無延伸ポリプロピレンフィルム(二村化学工業(株)製、商品名:FCZK)をサンドラミネーションして内層を形成させた。
【0148】
この3方シールパウチ袋に、市販の染毛剤、合成ゴム溶剤系接着剤(キシレン含有合成ゴム接着剤)又はパテ(有機過酸化物硬化剤使用)を充填し、1ヶ月経過後の各3方シールパウチ袋の状態を調べた。
【0149】
いずれの3方シールパウチ袋も、層間の剥離は見当たらず、また使用しているアルミニウム箔の腐食も認められなかった。
【0150】
実施例6
二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)(東洋紡績(株)製、商品名:T4102)のコロナ処理面に印刷(インキはザ・インクテック製、商品名CLIOSを使用)を施し、その印刷面にアンカーコート剤(ザインクテック製、商品名:ACQ)を塗布乾燥後、そのアンカーコート剤面にLDPE(三井住友化学製、商品名:M11P)を押出し、乳白ポリエチレンフィルム(大日本樹脂製、商品名:NW1白)をラミネートし、更にそのPETの非印刷面に上記と同じアンカーコート剤を塗布乾燥後にそのアンカーコート剤面に上記と同じLDPEを押出し、これらの積層体を基材とした。
【0151】
この基材にEMAA樹脂(三井デュポン社製、商品名:N1108C)を押出し、片面に樹脂被覆したアルミニウム薄板(実施例5で製造したもの)の非樹脂被覆面とラミネートし、更にそのアルミニウム薄板の樹脂被覆面に同様に上記と同じEMAA樹脂を押出し、直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)フィルム(大日本樹脂製、商品名:JME)をラミネートした。
【0152】
外側から、
押出しLDPE60μm/アンカーコート/PET12μm/インキ/アンカーコート/PE20μm/乳白PE50μm/EMAA20μm/Al薄板10μm/樹脂被覆/EMAA35μm/直鎖低密度ポリエチレン50μm
という構成になる。
【0153】
比較として、樹脂被覆のないAL箔を用いた以外は上記と同様の構成とした包材を作成した。
【0154】
これらの包材を、内側のLLDPEと外側のLDPEが接する様な形で筒状にし、高周波シール法にて、LLDPEとLDPEを熱溶着させて筒体にし、その筒をインジェクション成型型にインサートして型部、注出部を成型してラミネートチューブを作成した。
【0155】
そのラミネートチューブの中に市販の毛染剤、合成ゴム溶剤系接着剤(キシレン含有合成ゴム接着剤)又はパテ(有機過酸化物硬化剤使用)を充填して熱融着にて密封し、40℃中で保管、1ヶ月後の各ラミネートチューブの状態を観察した。
【0156】
実施例6のラミネートチューブはいずれの内容物においても層間の剥離、熱融着部の剥離等は見当たらず、AL箔の腐食も認められなかった。
【0157】
一方、比較例のものについては、層間に一部剥離が見られ、キシレン含有合成ゴム接着剤においてはAl箔の腐食も見受けられた。
Claims (8)
- アルミニウム薄板の少なくとも一方面に、アミノ化フェノール重合体(A)、アクリル系重合体(B)、リン化合物(C)及び金属化合物(D)を含有する樹脂膜が積層されてなる樹脂膜被覆アルミニウム薄板であって、
前記アクリル系重合体(B)がアクリルアミド単独重合体(B−1)であるか又はアクリルアミド単独重合体(B−1)とアクリル酸・2−ヒドロキシエチルアクリレート共重合体(B−3)若しくはアクリル酸・2−ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体との混合物であり、
前記リン化合物(C)がリン酸である
アルミニウム薄板(但し、アルミニウム箔及び内層を順次積層した電池外装用積層体において、アルミニウム箔と内層との間にアミノ化フェノール重合体(A)、アクリル系重合体(B)、リン化合物(C)及びジルコニウム化合物(D)を含有する樹脂膜層を介在させた電池外装用積層体を除く)。 - アクリル系重合体(B)が、アクリルアミド単独重合体(B−1)である請求項1に記載のアルミニウム薄板。
- アクリル系重合体(B)が、アクリルアミド単独重合体(B−1)とアクリル酸・2−ヒドロキシエチルアクリレート共重合体(B−3)若しくはアクリル酸・2−ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体との混合物である請求項1に記載のアルミニウム薄板。
- 樹脂膜1m2当たり、アミノ化フェノール重合体(A)とアクリル系重合体(B)とが合計で1〜200mg、リン化合物(C)がリン換算で0.5〜50mg及び金属化合物(D)が金属換算で0.5〜50mgの割合で含有されている請求項1〜3のいずれか1項に記載のアルミニウム薄板。
- 積層前のアルミニウム薄板が厚さ6〜200μmのアルミニウム箔である請求項1〜4のいずれか1項に記載のアルミニウム薄板。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂膜被覆アルミニウム薄板の一方面又は両面に1種又は2種以上の基材層を積層してなる包装材料。
- 熱溶融した樹脂を間に挟んでラミネートする押出ラミネーションによって樹脂膜被覆アルミニウム薄板にフィルムをラミネートして該薄板上に樹脂被膜を形成し、更に該樹脂被膜上に基材層を積層させた、請求項6に記載の包装材料。
- 樹脂の押出し又は樹脂を含む液のコーティングによって樹脂膜被覆アルミニウム薄板に樹脂被膜を形成し、更に該樹脂被膜上に基材層を積層させた、請求項6に記載の包装材料。
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