JP4364375B2 - カメラ用フォーカルプレンシャッタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮影に際して、先羽根群と後羽根群とを同一方向へ順次作動させ、その二つの羽根群のスリット形成羽根によって形成されたスリットにより、露光を行うようにしたカメラ用のフォーカルプレンシャッタに関する。
【0002】
【従来の技術】
最近のフォーカルプレンシャッタは、殆どのものが、先羽根群を作動させる先羽根用駆動部材と、後羽根群を作動させる後羽根用駆動部材とを備えていて、露光作動に際しては、それらの駆動部材の作動開始間隔を電気的に制御するようにしている。しかしながら、それらの駆動部材に露光作動を開始させる方法としては、両方の駆動部材とも電磁石に対する電気信号で行なわせるようにしたものと、先羽根用駆動部材の作動開始の方は機械的に行わせ、後羽根用駆動部材の開始だけを電磁石に対する電気信号で行なわせるようにしたものが知られている。
【0003】
また、後者のように、一方の駆動部材の露光作動の開始だけを、電磁石に対する電気信号で行わせるようにした場合には、露光時間を、電気的に制御して行なう撮影モードと、機械的に制御して行なう撮影モードとを、撮影者が選択できるようにしたシャッタとして構成する場合に有利となる。そして、そのように構成されている一例が、特許第2923818号公報に記載されている。本発明は、このように、露光時間を、電気的に制御して行なう撮影モードと、機械的に制御して行なう撮影モードとを、撮影者が切換手段を操作して選択することの可能なフォーカルプレンシャッタに関するものである
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の公報に記載されている第2実施例においては、後幕走行レバー72(後羽根用駆動部材)は、セット位置で、一つのシャッタ閉成用レバー65(係止部材)によって係止されるように構成されており、撮影時においては、露光作動に先立って、同じ支軸66に軸支された応動レバー64との間に掛けられているばね67が緊張されていくようになっている。また、シャッタ閉成用レバー65(係止部材)には、アーマチュア69(鉄片部材)を電磁石70に接触させるために、ばね71が掛けられている。そして、後幕走行レバー72(後羽根用駆動部材)の係止の解除は、露光時間を電気的に制御するモードが選択されている場合には、電磁石70に対する通電が断たれたとき、ばね67の付勢力によって行なわれ、露光時間を機械的に制御するモードが選択されている場合には、緊張されていくばね67の付勢力が所定の大きさになったとき行なわれるようになっている。
【0005】
このような従来例の構成は、露光時間を電気的に制御するモードの場合には特に問題がないとしても、機械的に制御するモードの場合には問題がある。即ち、露光時間を電気的に制御するモードの場合には、後幕走行レバー72(後羽根用駆動部材)の係止の解除は、ばね67の付勢力がばね71の付勢力よりも十分に大きくなった段階で行なわれるから、それらの付勢力の僅かな違いなどには左右されず、比較的安定して瞬間的に行なわれる。しかしながら、露光時間を機械的に制御するモードの場合には、ばね67の付勢力が徐々に変化していく過程で行なわれ、しかも、後幕走行レバー72(後羽根用駆動部材)の係止を解除する時点で必要とする力は、ばね71の付勢力や、後幕走行レバー72(後羽根用駆動部材)に対する係止部の摩擦力によって影響を受けるため、製作段階における調整(材質の均一性や部品加工精度,組立加工精度などのバラツキによる個体差調整)が非常に面倒になる。なかでも、二つのばね67,71のバランス調整を必要とすることが極めて問題である。
【0006】
そこで、そのような微妙なばねのバランス調整を必要としない構成にするためには、後幕走行レバー72(後羽根用駆動部材)の係止部材を二つ設け、一方を、露光時間を電気的に制御するモードの場合の係止部材とし、他方を、機械的に制御するモードの場合の係止部材として、何れの場合にも、それらの係止部材が、十分に大きな力で作動させられる部材によって、後幕走行レバー72(後羽根用駆動部材)の係止を解除させられるようにすることが考えられる。しかしながら、そのような構成を採用した場合には、一方のモードを選択している場合には、他方のモードのときに必要な係止部材を無効にし、他方のモードを選択している場合には、一方のモードのときに必要な係止部材を無効にしておく必要があるため、機構が複雑になるという問題が新たに生じるほか、セット状態において、後羽根用駆動部材を露光作動させてしまわずに、モードの切換えを自由に行なえるようにするための特別な構成が必要になるという問題点がある。
【0007】
また、最近のカメラは、上記したように、露光時間を電気的に制御するようにしたものが普通となっている。そのため、露光時間を電気的に制御する機能のほかに機械的に制御する機能を有しているカメラの場合にも、機械的に制御するモードで撮影するのは、特殊効果を出したい場合とか電池が消耗した場合が殆どであって、通常は電気的に制御するモードで撮影する場合の方が圧倒的に多い。従って、そのようなカメラにおいて、製作上の利点を追求することによって何らかの機能的な制約を受けざるを得ない場合があったとしても、露光時間を電気的に制御するモードで撮影する場合に、露光時間の制御範囲に制約を受けてしまうことだけは絶対にないようにしなければならない。
【0008】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、露光作動開始直前に、後羽根用駆動部材を係止している二つの係止部材を設けたにもかかわらず、極めて簡単な構成によって、露光時間を電気的に制御するモードと機械的に制御するモードとを選択して撮影が行なえ、且つ露光時間の電気的な制御範囲に制約を受けないようにしたカメラ用フォーカルプレンシャッタを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明のカメラ用フォーカルプレンシャッタは、先羽根用駆動部材をセット位置で係止する第1係止部材と、後羽根用駆動部材をセット位置で係止する第2係止部材と、前記後羽根用駆動部材をセット位置で係止する第3係止部材と、露光時間を電気的に制御するモードにしたときにも機械的に制御するモードにしたときにも撮影時において第1ばねの付勢力によって作動し前記第1係止部材による係止と前記第2係止部材による係止とを順に解くレリーズ手段と、露光時間を機械的に制御するモードにしたときは前記第2係止部材による係止の解除時点を基準にして前記第1係止部材による係止の解除時点を変え得る機械的な露光時間調節手段と、露光時間を電気的に制御するモードにしたときは撮影時において電磁石による吸着保持力が解かれたとき第2ばねの付勢力によって該電磁石から離反し前記第3係止部材による係止を解く解除部材と、露光時間を電気的に制御するモードにしたときは前記電磁石の通電を断つ時点を決定する露光時間制御回路と、露光時間を電気的に制御するモードと機械的に制御するモードとの切り換えを行い露光時間を機械的に制御するモードにしたときは前記第3係止部材を前記後羽根用駆動部材を係止し得ない状態にすると共に前記露光時間調節手段によって露光時間の選択を行う切換手段と、を備えているようにする。
【0010】
また、本発明のカメラ用フォーカルプレンシャッタにおいては、前記露光時間制御回路の制御を開始させる手段が、前記レリーズ手段によって操作されるようにすると、露光時間の制御の開始が安定する。
【0011】
また、本発明のカメラ用フォーカルプレンシャッタにおいては、前記露光時間調節手段が、前記切換手段によって軸支位置を変位させられ前記レリーズ手段によって回転させられる第1部材と、前記第1部材に連結されていて前記第1部材の回転によって作動させられ前記第1係止部材による前記先羽根用駆動部材の係止を解除させる第2部材と、を備えており、前記第1部材と前記第2部材との連結位置が、前記第1部材の軸支位置の変位によって変位するように構成されているようにすると、コスト上やレイアウト上で有利になる。
【0012】
また、本発明のカメラ用フォーカルプレンシャッタにおいては、前記切換手段が露光時間を電気的に制御するモードに切り換えられているとき、前記解除部材は、セット作動時に前記レリーズ手段によって前記電磁石に接触させられるようにすると、次の撮影時まで前記レリーズ手段によって接触状態を維持されているので、セット作動後、セット部材を直ちにセット前の位置に復帰させておくことが可能になる。
【0013】
また、本発明のカメラ用フォーカルプレンシャッタにおいては、前記第2係止部材が、前記第3係止部材と共に同軸上で軸支されているようにすると、レイアウト上で有利になる.
【0014】
更に、本発明のカメラ用フォーカルプレンシャッタにおいては、前記第2係止部材が、前記第3係止部材とは前記後羽根用駆動部材の異なる作動位置で係止し得るように構成されていて、前記第3係止部材による係止位置よりも前記後羽根用駆動部材のセット方向の作動位置で該駆動部材を係止するようにすると、前記第3係止部材の切換え操作がスムーズに行なえるようになる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、図1〜図13に示した実施例によって説明するが、この実施例は、露光時間を電気的に制御させる場合と機械的に制御させる場合とを選択して撮影することのできるフォーカルプレンシャッタである。尚、図1はカメラに組み込まれた状態において被写体側から視た場合の略左半分だけを示した平面図でって、露光作動の終了直後の状態を示したものであり、図2〜図13は、要部の構成だけを被写体側から視た平面図である。また、図示されている部材、部位の説明に当たっては、被写体側を表面側と称し、フィルム面側を背面側と称することにする。
【0016】
先ず、露光作動終了直後の状態を示した図1〜図3を用いて、本実施例の構成を説明する。シャッタ地板1には、その略中央部に長方形を横長にした開口部1aが形成されているが、図1においてはその左側の一部が示されている。また、周知のように、シャッタ地板1の背面側には、所定の間隔を空けて、図示していない中間板と補助地板が順に取り付けられており、シャッタ地板1と中間板との間に先羽根群の羽根室を形成し、中間板と補助地板との間に後羽根群の羽根室を形成している。更に、中間板と補助地板にも、開口部1aと類似の開口部が形成されていて、通常は、それらの開口部を重ね合わせて露光開口を規制するようにしているが、本実施例においては、開口部1aの形状が露光開口を規制しているものとする。尚、その開口部1aは、その略左半分のみが図1に示されている。
【0017】
シャッタ地板1には、開口部1aの左側に、円弧状の二つの長孔1b,1cが形成されている。そして、それらの長孔1b,1cの上方端面には、周知の緩衝部材が取り付けられているが、本実施例においては、それらの緩衝部材の図示を省略してある。また、シャッタ地板1の表面側には、軸1d,1e,1f,1g,1h,1i,1j,1k,1mが立設されていて、背面側には軸1n,1p,1q,1rが立設されている。それらのうち、軸1mは図2においてのみ示しており、軸1n,1p,1q,1rは図1においてのみ示してある。また、軸1dと軸1n、及び軸1eと軸1pは、同心的に配置されている。
【0018】
上記の軸1dには、先羽根用駆動部材2が回転可能に取り付けられている。この先羽根用駆動部材2は、合成樹脂製であって、被押動部2aと、駆動ピン2bと、係合部2cとを有していて、図示していない周知の先羽根用駆動ばねによって反時計方向へ回転するように付勢されている。また、駆動ピン2bは、先羽根用駆動部材2の背面側に立設されていて、シャッタ地板1の長孔1bを貫通しており、図1に示された状態においては、長孔1bに取り付けられた図示していない上記の緩衝部材に当接している。
【0019】
また、シャッタ地板1の軸1eには、合成樹脂製の後羽根用駆動部材3が回転可能に取り付けられている。この後羽根用駆動部材3は、被押動部3aと、駆動ピン3bと、折曲部3cとを有していて、図示していない周知の後羽根用駆動ばねによって反時計方向へ回転するように付勢されている。そして、駆動ピン3bは、後羽根用駆動部材3の背面側に立設されていて、シャッタ地板1の長孔1cを貫通しており、図1に示された状態においては、長孔1cに取り付けられた図示していない緩衝部材に当接している。
【0020】
次に、シャッタ地板1の背面側に配置されている先羽根群と後羽根群の構成を説明するが、本実施例における先羽根群と後羽根群は、何れも周知の構成をしているため、図1においてのみ示し、しかも、一部の構成だけを示している。そこで、順序が逆であるが、先ず後羽根群の構成から説明する。後羽根群は、シャッタ地板1の軸1p,1rに対して回転可能に取り付けられた二つのアーム4,5と、それらの先端部に向けて順に枢支された4枚の羽根6,7,8,9で構成されていて、アーム4,5の先端部に枢支された羽根9がスリット形成羽根となっている。そして、アーム4に形成された孔には後羽根用駆動部材3の駆動ピン3bが嵌合している。
【0021】
また、先羽根群の構成は、実質的に後羽根群を裏返しにして配置した構成をしており、シャッタ地板1の軸1n,1qに対して回転可能に取り付けられた二つのアーム10,11と、それらの先端部に向けて順に枢支された図示していない4枚の羽根で構成され、アーム10,11の先端部に枢支した羽根をスリット形成羽根としている。また、アーム10に形成された孔には先羽根用駆動部材2の駆動ピン2bが嵌合していて、アーム10は先羽根用駆動部材2と一緒に回転するようになっている。そのため、図1の状態では、図示していない4枚の羽根が重畳状態となって、開口部1aの上方位置に格納されていることになる。
【0022】
次に、上記した先羽根用駆動部材2と後羽根用駆動部材3のほかに、シャッタ地板1の表面側に配置されている構成部材を順次説明するが、その前に、先ず、それらの部材を取り付けるための骨格となっている構成を説明しておく。シャッタ地板1には、所定の間隔を空けて、図3に示された支持板12が取り付けられているが、その取付けは、上記した軸1f,1g,1hに対して、ビス13,14,15によって行なわれている。そのうち、ビス14は、その頭部とねじ部の間の円筒部14aが、ねじ部の径よりも大きく形成されていて、頭部と支持板12との間に所定の間隔が得られるようにし、且つその周面が後述の係止部材37のストッパの役目をするようになっている。更に、軸1gもストッパの役目をするようになっていて、シャッタ地板1側に大径部を形成している。
【0023】
また、支持板12は、その表面側に軸12a,12b,12c,12d,12e,12fを立設し、背面側には軸12g,12h,12iを立設しており、それらのうち、軸12g,12hは、図1及び図2に示されている。そして、軸12b,12c,12dには、支持板12との間に所定の間隔を空けて、図示していない第2の支持板とプリント配線板とが重ねて取り付けられている。更に、支持板12と、図示していない第2の支持板との間において、軸12bと12fに対し、取付け板16が取り付けられ、支持板12との間に所定の間隔が空けられている。尚、図示していないが、軸12bには、支持板12と取付け板16とのスペーサの役目をする部材が取付けられており、その部材は軸12fを中心とした取付け板16の回転を規制することも可能にしている。
【0024】
そこで、次に、主に、シャッタ地板1と支持板12との間に配置されている部材の取付け構成を説明する。シャッタ地板1の軸1kには、第1セット部材17が回転可能に取り付けられていて、図示していないばねによって反時計方向へ回転するように付勢されているが、図1においては、その回転を軸1gによって阻止されている。また、この第1セット部材17は、表面側にピン17aを有していて、支持板12に形成されている円弧状の長孔12jを貫通させ、先端を支持板12の表面側に突き出させている。更に、この第1セット部材17は、背面側にピン17bを有しているが、その先端面は、後羽根用駆動部材3の表面側に設けられた被押動部3aの先端面よりも支持板12側となっていて、両者は干渉しないようになっている。
【0025】
図2に示すように、シャッタ地板1の軸1mには、第2セット部材18が回転可能に取り付けられていて、図示していないばねによって時計方向へ回転するように付勢されているが、その回転は、被押動部18aが第1セット部材17のピン17bに接触することによって阻止されている。また、この第2セット部材18は、二つの押動部18b,18cを有していて、押動部18bは、先羽根用駆動部材2の被押動部2aを押し、押動部18cは、後羽根用駆動部材3の被押動部3aを押し得るようになっている。尚、この第2セット部材18については、図面を見易くするために、図2以外の図面においては省略されている。
【0026】
シャッタ地板1の軸1iには、係止部材19が回転可能に取り付けられていて、図示していないばねによって反時計方向へ回転するように付勢されている。この係止部材19は、先羽根用駆動部材2をセット位置に保持しておくための部材であって、上記した係合部2cを係止するための折曲部19aと、具体的には後述する第3解除部材22のピン22bによって押される被押動部19bとを有している。そして、この係止部材19は、第2セット部材18と第3解除部材22の間に配置されていて、上記の回転は、被押動部19bがピン22bに接触して阻止されている。
【0027】
支持板12の背面側に立設された軸12hには、第1解除部材20が回転可能に取り付けられていて、図示していないばねによって時計方向へ回転するように付勢されている。また、この第1解除部材20の先端部には、第2解除部材21を回転可能に取り付ける軸部20aが設けられ、その軸部20aには同心的に規制ピン20bが設けられている。そして、その規制ピン20bは、支持板12に形成された孔12kを貫通し、支持板12の表面側に突き出ている。また、第2解除部材21は、表面側にピン21aを有していて、背面側にピン21bを有しているが、ピン21aは、支持板12に形成された孔12mを貫通し、支持板12の表面側に突き出ている。尚、支持板12の孔12k,12mは、図3のみに示してあり、他の図面の支持板12においては省略されている。
【0028】
支持板12の背面側に立設された軸12gには、第3解除部材22が回転可能に取り付けられていて、図示していないばねによって反時計方向へ回転するように付勢されている。また、この第3解除部材22には、第2解除部材21のピン21bを嵌合させた長孔22aと、係止部材19の被押動部19bを押すピン22bと、先端部に形成された当接部22cとが設けられており、その当接部22cは、支持板12の背面側に設けられたストッパ12nに当接し得るようになっている。尚、図示していない夫々のばねによって、第1解除部材20が時計方向へ回転するように付勢され、第3解除部材22が反時計方向へ回転するように付勢されているにもかかわらず、三つの解除部材20,21,22が、露光作動終了直後においては、何故このような状態を維持されているかについては、いずれ以後の説明で明らかにする。
【0029】
シャッタ地板1の軸1jには、二つの係止部材23,24が回転可能に取り付けられていて、図示していない夫々のばねによって反時計方向へ回転するように付勢されている。それらのうち、シャッタ地板1側に配置されている係止部材23は、電子回路によって露光時間を制御して撮影するとき、露光作動を開始させるまで後羽根用駆動部材3をセット位置に保持しておくための部材であって、上記した後羽根用駆動部材3の折曲部3cを係止するための係止部23aと、軸1gに当接する当接部23bと、二つの折曲部23c,23dと、軸1hに当接する当接部23eとを有している。そして、折曲部23cは、支持板12に形成された大きな孔12pを貫通して、先端部を支持板12の表面側に突き出している。
【0030】
また、支持板12側に配置されているもう一方の係止部材24は、撮影者の選択によって露光時間を機械的に制御して撮影を行なうときに、露光作動を開始させるまで、後羽根用駆動部材3をセット位置に保持しておくための部材であって、上記した後羽根用駆動部材3の折曲部3cを係止するための係止部24aと、軸1gに当接する当接部24bと、折曲部24cとを有している。そして、折曲部24cは、支持板12に形成された孔12qを貫通して、先端部を支持板12の表面側に突き出している。
【0031】
支持板12の背面側には、電磁石25が取り付けられている。この電磁石25は、鉄芯25aに二つの磁極部が形成されていて、一方の磁極部に、ボビンに巻かれたコイル25bが嵌装されている。また、鉄芯25aには、孔25cと、ねじ孔25dとが形成されていて、図3に示すように、支持板12のピン12rに孔25cを嵌合させ、ビス26をねじ孔25dに螺合させて取り付けられている。
【0032】
更に、支持板12の背面側に立設された軸12iには、合成樹脂製の第4解除部材27が回転可能に取り付けられていて、図示していないばねによって反時計方向へ回転するように付勢されている。そして、この第4解除部材27の一方の腕部には、押動部27aと係止部27bとが形成されており、上記のばねの付勢力の方が、係止部材23を付勢しているばねの付勢力よりも大きいため、押動部27aが折曲部23dを押し、当接部23eを軸1hに当接させることにより、図1の状態が維持されている。また、係止部27bは厚く形成されていて、支持板12の孔12pを貫通し、支持板12の表面側に突き出ている。
【0033】
また、第4解除部材27の他方の腕部には、凹部27cが形成されていて、そこに、鉄片部材28が取り付けられている。この鉄片部材28の取付け構成は周知であるが、一応、簡単に説明をしておく。鉄片部材28は、鉄片部28aと、軸部28bと、頭部28cとで構成されていて、ばね29が、鉄片部28aを凹部27cから押し出すように付勢している。しかし、その押し出し量は、頭部28cが第4解除部材の腕部に接触して規制されるようになっている。更に、第4解除部材27の他方の腕部には、図3に示されている(図1及び図2においては省略されている)ような被押動部27dが形成されている。そして、この被押動部27dは、支持板12の表面側にまで延伸している。
【0034】
次に、主に、図3を用いて、支持板12の表面側にある部材,部位について説明する。支持板12に立設されている軸12dには、カム盤30と切換盤31とが一体的に回転できるようにして取り付けられている。このカム盤30と切換盤31は、撮影者によって回転され、図示していないクリック機構等によって、夫々の回転位置が位置決めされるようになっている。また、カム盤30の周面には、軸12dまでの寸法が異なる複数段のカム面30aが形成されており、切換盤31の周面には、凹面31aが形成されている。そして、カム盤30のカム面30aには、既に説明した第1解除部材20の規制ピン20bが接触するようになっている。従って、第1解除部材20は、図示していないばねによって時計方向へ回転するように付勢されているにもかかわらず、図1及び図2に示された状態を保たされていることになる。
【0035】
支持板12に立設されている軸12aには、切換部材32が回転可能に取り付けられている。この切換部材32は、指部32aと軸部32bとを有していて、図示していないばねによって、反時計方向へ回転するように付勢されており、指部32aを切換盤31の周面に常に接触させている。また、軸部32bには、切換操作部材33の一端が回転可能に取り付けられている。そして、その切換操作部材33は、第4解除部材27の被押動部27dを押す押動部33aと、係止部材23の折曲部23cに係合する折曲部33bと、支持板12のピン12sに嵌合させた長孔33cとを有している。
【0036】
支持板12に立設されている軸12eには、第1レリーズ盤34と駆動盤35とが一体的に回転できるようにして取り付けられており、図示していないばねによって、時計方向へ回転するように付勢されている。また、第1レリーズ盤34は、歯部34aとカム面34bとを有しており、駆動盤35は、係合部35aと、ピン35bと、当接部35cとを有していて、その当接部35cが支持板12のストッパ12tに当接して停止させられている。そして、第1レリーズ盤34のカム面34bには、既に説明した第2解除部材21のピン21aが接触するようになっている。従って、第3解除部材22は、図示していないばねによって反時計方向へ回転するように付勢されているが、ピン21bと長孔22aとの嵌合によって第2解除部材21に連結されているため、当接部22cをストッパ12nに当接させるまで回転することができず、図1及び図2に示した状態が維持されていることになる。
【0037】
支持板12に立設されている軸12fには、第2レリーズ盤36が回転可能に取り付けられている。そして、この第2レリーズ盤36は、第1レリーズ盤34の歯部34aに噛合する歯部36aと、係止部材24の折曲部24cに接触し得るカム面を形成したカム孔36bと、係合部36cと、押動部36dと、被押動部36eとを有している。また、取付け板16の背面側には軸16aが立設されており、その軸16aには、係止部材37が回転可能に取り付けられていて、図示していないばねによって、反時計方向へ回転するように付勢されている。そして、この係止部材37は、駆動盤35の係合部35aを係止するための係止部37aと、ビス14の円筒部14aに当接する当接部37bと、被押動部37cとを有している。
【0038】
既に説明したように、支持板12の軸12a,12b,12cには、図示していない第2の支持板が取り付けられているが、その第2の支持板には、支持板12に向けて軸38が立設されており、その軸38には二つの腕部39a,39bを有するトリガー部材39が回転可能に取り付けられ、図示していないばねによって、反時計方向へ回転するように付勢されている。また、第2の支持板には、接点部材40が、その偏心軸40aによって取り付けられており、トリガー部材39の腕部39bが接触し得るようになっている。
【0039】
次に、本実施例の作動を説明するが、既に説明したように、本実施例のフォーカルプレンシャッタは、露光時間を、電気的に制御することも、機械的に制御することもできる。そこで、最初に、電気的に制御する場合についての作動を説明する。先ず、露光時間を電気的に制御して撮影を行なう場合には、撮影者は、カム盤30と切換盤31を回転させ、図3に示された状態にしておく必要がある。そして、この状態においては、切換部材32の指部32aが、切換盤31の凹面31aに接触しているため、切換操作部材33は、支持板12のピン12sに案内されて下方へ移動させられており、押動部33aが第4解除部材27の被押動部27dから離され、且つ折曲部33bが係止部材23の折曲部23cから離された状態となっている。
【0040】
また、図1〜図3は、露光作動終了直後の状態を示している。そのため、図1に示すように、先羽根用駆動部材2の駆動ピン2bは、長孔1bの上端部に取り付けられた図示していない緩衝部材に当接しており、先羽根群の4枚の羽根は重畳されて開口部1aの上方位置に格納されている。また、後羽根用駆動部材3の駆動ピン3bは、長孔1cの上端部に取り付けられた図示していない緩衝部材に当接しており、後羽根群の4枚の羽根6,7,8,9は展開されて、開口部1aを覆っている。他方、このとき、図3に示されているように、係止部材37は、図示していないカメラ側の部材によって被押動部37cを押され、図示していないばねの付勢力に抗して時計方向へ回転させられた状態となっているが、撮影者がカメラのレリーズボタンに対する押圧力を解くと、被押動部37cに対する力も解かれ、係止部37aを駆動盤35の周面に接触させた状態となる。
【0041】
そして、そのように、撮影者がレリーズボタンに対する押圧力を解いた後に、巻き上げ機構によってフィルムの巻き上げが行われると、それに連動してシャッタのセット作動が行なわれるが、その場合には、第1セット部材17が、図示していないカメラ側の部材によって、図2において矢印で示す方向へ押される。それによって、第1セット部材17は、図示していないばねの付勢力に抗して時計方向へ回転させられるが、その回転によって、第1セット部材17は、ピン17aとピン17bとによって、並行した別々の経路のセット作動を行なうことになる。
【0042】
そこで、先ず、ピン17aによって行なわれるセット作動を説明する。第1セット部材17が上記のようにして時計方向へ回転を開始すると、そのピン17aが被押動部36eを押して第2レリーズ盤36を時計方向へ回転させ、且つ第1レリーズ盤34と駆動盤35とを図示していないばねの付勢力に抗して反時計方向へ回転させる。そして、第2レリーズ盤36は、その過程において、第4解除部材27を回転させて鉄片部材28を電磁石25の鉄芯25aに接触させる一方、二つの係止部材23,24の係止部23a,24aを、後羽根用駆動部材3の折曲部3cの作動軌跡内に臨ませる。
【0043】
即ち、第4解除部材27は、その係止部27bを、第2レリーズ盤36の係合部36cと押動部36dによって断続的に押され、最終的には押動部36dによって鉄片部材28を鉄芯25aの二つの磁極部に接触させるようにする。鉄片部材28を、ばね29を介在させて取り付けている理由は、このとき、鉄片部28aが、鉄芯25aの二つの磁極部に対して確実に面接触できるようにするためである。しかし、その必要がないときには、ばね29は不要であるし、場合によっては、鉄片部材28を固定しても差し支えない。このように、第4解除部材27が時計方向へ回転させられると、押動部27aが折曲部23dから退いていくので、係止部材23は、図示していないばねの付勢力によって反時計方向へ回転され、当接部23bが軸1gの大径部に当接することによって停止するが、そのとき、係止部23aが折曲部3cの作動軌跡内に臨んだことになる。
【0044】
また、第2レリーズ盤36の回転によって、カム孔36bのカム面による折曲部24cに対する押圧力が解かれていくので、係止部材24は、図示していないばねの付勢力によって反時計方向へ回転され、当接部24bが軸1gに当接することによって停止する。それによって、係止部24aが折曲部3cの作動軌跡内に臨んだことになる。尚、本実施例においては、係止部材23の当接部23bを軸1gの大径部に当接させるようにしているが、それは、係止部材23の形状と係止部材24の形状とを区別し易くさせるためであって、機構上は特に意味があるわけではない。
【0045】
他方、第1レリーズ盤34と駆動盤35が反時計方向へ回転していくと、先ず、第1レリーズ盤34のカム面34bと第2解除部材21のピン21aとの接触位置が変化してゆき、第3解除部材22を付勢している図示していないばねの付勢力によって、第3解除部材22は反時計方向へ回転し、第2解除部材21は時計方向へ回転していく。そして、それらの解除部材21,22の回転は、第3解除部材22の当接部22cがストッパ12nに当接することによって停止させられるが、このとき、第3解除部材22のピン22bの動きに追従して、係止部材19が図示していないばねの付勢力によって反時計方向へ回転され、折曲部19aを先羽根用駆動部材2の係合部2cの作動軌跡内に臨ませる。
【0046】
また、駆動盤35は、その反時計方向への回転によって、ピン35bが、トリガー部材39の腕部39aを押し、図示していないばねの付勢力に抗して、トリガー部材39を時計方向へ回転させ、腕部39bを接点部材40から離していく。そして、セット作動の最後には、駆動盤35の係合部35aが係止部材37の係止部37aによって係止され、セット状態が維持されるようになっている。
【0047】
次に、上記と並行して、第1セット部材17のピン17bによって行なわれている方のセット作動を説明する。第1セット部材17が時計方向へ回転を開始すると、そのピン17bが被押動部18aを押して、第2セット部材18を図示していないばねの付勢力に抗して反時計方向へ回転させる。それによって、先ず、第2セット部材18の押動部18bが被押動部2aを押すことによって、図示していない先羽根用駆動ばねの付勢力に抗して先羽根用駆動部材2を時計方向へ回転させる。
【0048】
この段階においては、未だ、第2セット部材18の押動部18cが後羽根用駆動部材3の被押動部3aに接触していないため、先羽根群の図示していない4枚の羽根のみが、隣接する羽根同士の重なり量を小さくしつつ、開口部1aの上方位置から下方へ移動していくことになる。そして、先羽根群のスリット形成羽根と、後羽根群のスリット形成羽根9との重なり量が所定量に達すると、第2セット部材18の押動部18cが後羽根用駆動部材3の被押動部3aに接触する。従って、それ以後は、後羽根用駆動部材3も、図示していない後羽根用駆動ばねの付勢力に抗して、時計方向へ回転を開始し、隣接する羽根同士の重なり量を大きくさせつつ、後羽根群の羽根6,7,8,9を下方へ移動させていく。
【0049】
そして、先羽根用駆動部材2の係合部2cが係止部材19の係止部19aを一時的に押して係止され得る状態になり、また、後羽根用駆動部材3の折曲部3cが係止部材23,24の係止部23a,24aを一時的に押して係止され得る状態になったとき、図示していないカメラ側の部材による第1セット部材17の押圧力が解除される。そのため、第1セット部材17と第2セット部材18とは、夫々の図示していないばねの付勢力によって図2に示す位置に復帰するが、その他の部材はセット状態を維持されることになる。図4及び図5は、そのようにして行われたセット作動の完了状態を示している。
【0050】
尚、図示していないが、この状態においては、先羽根群の4枚の羽根が展開状態となって開口部1aを覆っており、後羽根群の4枚の羽根6,7,8,9は重畳状態となって開口部1aの下方位置に格納されている。また、この状態においては、後羽根用駆動部材3の折曲部3cが、係止部材24の係止部24aに係止されていて、係止部材23の係止部23aによっては係止されていないが、その理由は、以後の説明によって明らかになる。
【0051】
次の撮影に際して、カメラのレリーズボタンが押されると、図5において、先ず、電磁石25のコイル25bに通電され、鉄片部材28の鉄片部28aが鉄芯25aに吸着保持される。次に、カメラ本体側の図示していない部材が、係止部材37の被押動部37cを押して、図示していないばねの付勢力に抗して係止部材37を時計方向へ回転させ、係止部37aによる係合部35aの係止を解く。それによって、駆動盤35は、図示していないばねの付勢力により、第1レリーズ盤34と共に時計方向へ回転し、第2レリーズ盤36を反時計方向へ回転させていく。
【0052】
そして、所定の回転位置で、先ず、第2レリーズ盤36の押動部36dと第4解除部材27の係止部27bとの接触が解かれるが、既に鉄片部材28が電磁石25に吸着されているので、第4解除部材27は、図示していないばねの付勢力によって反時計方向へ回転することができない。次に、駆動盤35のピン35bが、トリガー部材39の腕部39aに対する押圧を解くので、トリガー部材39は、図示していないばねの付勢力によって反時計方向へ回転し、腕部39bを接点部材40に接触させる。その結果、この接触をトリガー信号として、露光時間制御回路が、露光制御秒時のカウントを開始する。
【0053】
また、その前後から、第1レリーズ盤34のカム面34bが第2解除部材21のピン21aを押してゆくので、第2解除部材21は、第1解除部材20の軸部20aにおいて反時計方向へ回転し、ピン21bによって第3解除部材22を時計方向へ回転させていく。そのため、第3解除部材22のピン22bが、係止部材19の被押動部19bを押して行く。他方、その間、第2レリーズ盤36も回転を続けており、最終段階に入ると、カム孔36bのカム面が、係止部材24の折曲部24cを押し、係止部材24を時計方向へ回転させ始める。そして、係止部材19の係止部19aが、先羽根用駆動部材2の係合部2cから外れた瞬間の状態が、図6及び図7に示されているが、本実施例の場合には、この状態においても、未だ、係止部材24の係止部24aが後羽根用駆動部材3の折曲部3cを係止している。
【0054】
先羽根用駆動部材2は、図6に示したように、係止部材19による係止が解除されると、図示していない周知の先羽根用駆動ばねの付勢力によって、反時計方向へ急速に回転させられる。また、その直後には、第2レリーズ盤36の回転によって、係止部材24による後羽根用駆動部材3の係止が解除されるが、後羽根用駆動部材3は、ほんの僅か回転しただけで、今度は係止部材23の係止部23aによって係止されてしまう。そのため、その段階では、先羽根用駆動部材2は露光作動を開始したものの、後羽根用駆動部材3は、未だ露光作動を行なえない状態となっている。そして、二つのレリーズ盤34,36と駆動盤35の回転は、駆動盤35の当接部35cがストッパ12tに当接することによって停止させられる。
【0055】
従って、この段階では、先羽根用駆動部材2だけが反時計方向へ回転し、先羽根群の4枚の羽根が、隣接した羽根同士の重なり量を大きくしつつ上方へ移動し、スリット形成羽根のスリット形成縁によって開口部1aを開放していく。そして、最後には、先羽根用駆動部材2の駆動ピン2bが、長孔1bの上端に取り付けられた図示していない周知の緩衝部材に当接することによって停止され、先羽根群の4枚の羽根は開口部1aの上方位置に重畳状態となって格納される。
【0056】
このようにして、先羽根用駆動部材2が露光作動を開始してから所定時間が経過すると、露光時間制御回路による露光制御秒時のカウントが終了し、電磁石25のコイル25bに対する通電が断たれる。そのため、第4解除部材27は、図示していないばねの付勢力によって反時計方向へ回転され、その押動部27aが係止部材23の折曲部23dを押す。その結果、係止部材23は、図示していないばねの付勢力に抗して時計方向へ回転させられ、係止部23aが、後羽根用駆動部材3の折曲部3cの係止を解除する。その解除の瞬間の状態が図8及び図9に示されている。
【0057】
後羽根用駆動部材3は、このようにして係止部材23による係止が解かれると、図示していない周知の後羽根用駆動ばねの付勢力によって、反時計方向へ急速に回転させられる。それによって、後羽根群の4枚の羽根6,7,8,9は、隣接した羽根同士の重なり量を小さくしつつ上方へ移動し、スリット形成羽根9のスリット形成縁によって開口部1aを閉鎖していく。そして、最後に、後羽根用駆動部材3は、駆動ピン3bが長孔1cの上端に取り付けられた図示していない緩衝部材に当接して停止され、そのとき、後羽根群の4枚の羽根6,7,8,9が展開状態となって開口部1aを覆うことによって、全ての構成部材は、図1〜図3に示された状態に復帰する。
【0058】
ところで、上記のように露光時間を電気的に制御して撮影を行なう場合、一番問題となるのは、電池電圧が消耗して適正な露光時間が制御できなくなってしまうことである。最近のカメラは、殆どの場合、バッテリーチェッカーを備えているので、そのことを事前に察知できるようにはなっているが、電源スイッチを閉じたままで撮影を続けている場合などには、警告ランプの点灯に気付かず、つい無駄な撮影を続けてしまうことがある。その大きな原因の一つは、羽根群の作動音が聞こえているために、撮影者に対して安心感を与えてしまっていることである。そこで、本実施例においては、電池電圧が消耗した場合には、先羽根用駆動部材2も後羽根用駆動部材3も露光作動を行なわせないことによって撮影者に対して異常事態を感知させ、そのような事態が生じた場合には、電池を交換するか、露光時間を機械的に制御させて撮影をするかの何れかの選択を促すようにしている。
【0059】
そこで、次に、露光時間を電気的に制御して撮影する場合であって、電池電圧が消耗して露光時間を適正に制御できなくなった場合の作動を説明する。但し、この場合には、図4及び図5に示すセット完了状態までは、上記の場合と全く同じであるから、セット作動の説明は省略する。カメラのレリーズボタンが押されると、図5において、先ず、電磁石25のコイル25bに通電されるが、この場合には電池電圧が基準値以下となっているので、鉄片部材28の鉄片部28aが鉄芯25aに接触してはいるものの、鉄芯25aには、鉄片部28aを確実に保持するだけの吸着力が付与されていない。
【0060】
次に、カメラ本体側の図示していない部材が、係止部材37の被押動部37cを押して、係止部材37を時計方向へ回転させ、係止部37aによる係合部35aの係止を解く。それによって、駆動盤35は、第1レリーズ盤34と共に時計方向へ回転し、第2レリーズ盤36を反時計方向へ回転させていく。そして、所定の回転位置で、第2レリーズ盤36の押動部36dと第4解除部材27の係止部27bとの接触が解かれると、鉄片部材28が電磁石25に吸着保持されないため、第4解除部材27は、図示していないばねの付勢力によって反時計方向へ回転してしまう。そのため、第2レリーズ盤36の回転は、その係合部36cを係止部27bに係止されることによって停止させられ、必然的に第1レリーズ盤34と駆動盤35の回転も停止させられる。そのときの状態が、図10及び図11に示されている。
【0061】
この状態においては、第1レリーズ盤34のカム面34bが、未だ第2解除部材21のピン21aを十分に押していないため、先羽根用駆動部材2は、係止部材19によって確実に係止されたままである。また、第4解除部材27の反時計方向への回転によって係止部材23が時計方向へ回転され、係止部23aが折曲部3cの作動軌跡外へ移動させられているが、係止部材24の折曲部24cが、未だ第2レリーズ盤36のカム孔36bの縁に接触していないので、後羽根用駆動部材3も、係止部材24によって確実に係止されたままである。従って、撮影者は、レリーズボタンを押したにもかかわらず、羽根群の作動音がしないので、異常を感じ取って、電池電圧の消耗状態を知り、電池を交換するか、露光時間を機械的に制御して次の撮影を行なうことになる。
【0062】
しかし、何れの場合であっても、図10及び図11の状態から、何らかの方法によって図4及び図5のセット状態に復帰させる必要があるが、本実施例の場合には、第1セット部材17を、再度、時計方向へ回転させることによって復帰させるようにする。そして、各部材の復帰作動は、上記したセット作動に準じて行なわれるので、重複を避けるために具体的な説明を省略するが、その場合には、二つの問題点に配慮する必要がある。第1の問題点は、第1セット部材17を、上記した図示していないカメラ本体側の部材で回転させると、フィルムが一コマ分無駄になってしまうことである。それを避けるためには、そのときだけ、その部材とフィルム巻き上げ機構との連動関係が断たれるようにするか、別の部材によって第1セット部材17を回転させるようにする必要がある。
【0063】
第2の問題点は、第1セット部材17が時計方向へ回転し、第2レリーズ盤36が時計方向へ回転させられると、第4解除部材27が時計方向へ回転して、折曲部23dに対する押動部27aの押圧力が解かれるので、係止部材23が、図示していないばねの付勢力によって反時計方向へ回転することになるが、このとき、係止部材23の係止部23aが、後羽根用駆動部材3の折曲部3cの作動軌跡内にスムーズに入っていかなくてはならないことである。もし、入っていかない場合には、電池を交換した後に撮影する場合、係止部材24による係止が解除されたときに、即ちコイル25bに対する通電が断たれる前に、後羽根用駆動部材3が露光作動を開始してしまい、適正な露光時間が得られなくなってしまうからである。
【0064】
そこで、本実施例の場合には、上記した露光時間を電気的に制御する場合の説明からも分かるように、後羽根用駆動部材3は、セット状態から係止部材24による係止を解かれると、僅かに回転した位置で係止部材23によって再度係止され、その後にその係止を解かれて露光作動を行なうようにしている。即ち、係止部材23による係止位置と係止部材24による係止位置とが若干ずれていることになる。そのため、二つの係止部材23,24が同軸上に取り付けられていても、係止部材23が、図10に示された状態から図4に示された状態に復帰するとき、係止部23aが、後羽根用駆動部材3の折曲部3cの作動軌跡内にスムーズに入るようになっている。
【0065】
次に、露光時間を機械的に制御して撮影する場合の作動を説明するが、その前に、露光時間を電気的に制御するモードと機械的に制御するモードとの切換え操作について説明する。本実施例は、その切換え操作を、セット状態においても行なえるし、露光作動終了直後の状態においても行なうことができる。即ち、シャッタ機構が作動している最中でなければ、いつでも切換えが可能となっている。そこで、先ず、露光時間を電気的に制御するモードから機械的に制御するモードへ切り換える場合について説明する。その場合には、露光作動終了直後の状態を示す図3と、セット完了状態を示す図5との何れかにおいて、夫々、カム盤30と切換盤31とを時計方向へ回転させ、切換部材32の指部32aを、凹部31aとの接触状態から、外周面に乗り上げた接触状態にする。
【0066】
それによって、切換操作部材33は上方へ移動し、押動部33aが、第4解除部材27の被押動部27dを上方へ押し上げ、折曲部33bが、係止部材23の折曲部23cを上方へ押し上げる。そのため、第4解除部材27の係止部27bは第2レリーズ盤36とは全く接触しないようにさせられ、係止部材23の係止部23aは後羽根用駆動部材3の折曲部3cの作動軌跡内に絶対に入らないようにさせられる。その結果、後羽根用駆動部材3は、撮影時において、駆動盤35に対する係止部材37の係止が解除されると、常に所定時間経過後に、係止部材24による係止を解かれた段階で、露光作動を開始することになる。
【0067】
また、逆に、そのような露光時間を機械的に制御するモードから電気的に制御するモードに切り換える場合には、切換盤31に対し上記とは全く逆の操作をする。それによって、第4解除部材27の反時計方向の回転は、セット状態で切り換えたときには僅かであって、係止部27bが第2レリーズ盤36の押動部36dに当接して停止し、また、露光作動終了直後の状態で切り換えたときには、その回転によって押動部27aが折曲部23dを押し、係止部材23の当接部23eが軸1hに当接することによって停止する。また、セット状態において切り換えた場合における係止部材23の反時計方向の回転は、当接部23bが軸1gの大径部に当接して停止するが、その場合には、既に説明した理由によって、係止部23aが、後羽根用駆動部材3の折曲部3cの作動軌跡内にスムーズに入り込むようになっている。このように、本実施例の場合には、露光作動終了直後の状態とセット状態において、何の制約を受けることもなく、切換え操作が行なえるようになっている。
【0068】
そこで、露光時間を機械的に制御する場合の作動を説明するが、これまでの説明からその概要が可成り明らかとなっているので、簡単に説明することにする。既に述べたように、このモードで撮影する場合には、切換部材32と切換操作部材33は、図13に示す位置を占め、係止部材23と第4解除部材27とは、その他の機構と完全に切り離された状態となっている。従って、このモードで行なう作動の場合には、上記の電気的に制御するモードの作動説明において、それらの部材23,27と電磁石25の存在を全く考慮に入れなければよいことになる。また、図13においては、図5の場合に比較して、カム盤30と切換盤31とが時計方向へ回転しているが、第1解除部材20の規制ピン20bは、依然として、カム面30aの一番低い面(軸12dからの寸法が一番小さい面)に接している。規制ピン20bのこの位置は、このモードで撮影する場合の最高速の制御位置となっている。
【0069】
従って、このモードで行なわれるセット作動は、露光時間を電気的に制御するモードの場合で詳細に説明した場合に対して、第2レリーズ盤36の係合部36cと押動部36dとが、第4解除部材27の係止部27bに接触しないで行なわれることになるだけである。また、撮影時においては、係止部材19による先羽根用駆動部材2の係止解除は、上記のモードの場合と全く同じようにして、駆動盤35の係止が解除されてから同じタイミングで行なわれる。しかし、後羽根用駆動部材3の露光作動の開始は、若干異なっている。即ち、上記したように、このモードの場合には、係止部材23の係止部23aは、最初から、後羽根用駆動部材3の折曲部3cの作動軌跡内には臨んでいない。そのため、後羽根用駆動部材3は、係止部材24による係止が解除された瞬間から、露光作動を開始することになる。そのようにして、後羽根用駆動部材3の係止を解除した瞬間が、図12及び図13に示されている。
【0070】
以上が、露光時間を機械的に制御するモードにおいて、最高速で撮影する場合の作動説明であるが、次に、このモードにおける露光時間の選択方法を説明する。既に説明したように、本実施例においては、撮影時において、駆動盤35が時計方向へ回転を開始してから、第2レリーズ盤36が係止部材24の折曲部24cを押し、後羽根用駆動部材3の係止を解除させるまでの時間は、常に同じである。また、図12及び図13に示された状態は、最高速の場合であることも説明した。従って、図12及び図13に示された状態よりも露光時間を長くする(低速にする)ためには、先羽根用駆動部材2の係止解除を、上記の場合よりは早く行なわせる必要がある。即ち、駆動盤35の係止が解除されてから、先羽根用駆動部材2の係止が解除されるまでの時間を短くさせる必要があるわけである。
【0071】
そこで、本実施例においては、そのようにしたい場合、カム盤30と切換盤31を、図13に示された状態よりも更に時計方向へ回転せるようにする。上記したように、図13は、第1解除部材20の規制ピン20bが、カム面30aの一番低い面(軸12dからの寸法が一番小さい面)に接している。しかしながら、カム盤30のカム面30aには、軸12dからの寸法が徐々に大きくなる複数の面が形成されているから、図13に示された状態からカム盤30が時計方向へ回転させられると、カム面30aに接触させられている規制ピン20bと軸12dとの距離が大きくなる。
【0072】
このことは、例えば図4の場合でいうならば、第1解除部材20が、図示していないばねの付勢力に抗して反時計方向へ回転させられ、第2解除部材21のピン21bと、第3解除部材22を取り付けている軸12gとの距離を大きくすることにほかならない。即ち、もしも、このとき、第2解除部材21のピン21aの位置が変わらないとすれば、ピン21aが第1レリーズ盤34のカム面34bによって押され、第3解除部材22のピン22bによって係止部材19の被押動部19bを押すタイミングは、上記の最高速の場合より遅くなってしまうことになる。
【0073】
しかしながら、本実施例の場合には、規制ピン20bがカム盤30のカム面30aによって押されたとき、第2解除部材21のピン21bの位置と同様に、ピン21aの位置も略下方へ移動していくことになるので、撮影時において、ピン21aが、第1レリーズ盤34のカム面34bによって押され始めるタイミングが早くなり、全体的には、第2解除部材22のピン22bによって、係止部材19の被押動部19bを押すタイミングが早くなるようにしている。従って、露光時間は、的確に長くなるようになっている。
【0074】
また、このように、第1レリーズ部材34のカム面34bによって第2解除部材21のピン21aを押すタイミングを変えるようにせず、最高速の場合よりも長い露光時間を制御するようにすることも可能である。その場合には、第1解除部材20の規制ピン20bと軸12dとの距離を、本実施例の場合とは逆に、短くしていくことになる。即ち、具体的には、第1解除部材20を図示していないばねによって反時計方向へ回転するように付勢させ、且つカム盤30のカム面30aの向きを逆に軸12d側に向け、セット状態においては第2解除部材21のピン21aが、図3に示す孔12mの下端に接触しているようにすればよいことになる。
【0075】
このような説明から分かるように、機械的な露光時間は、カム盤30によって第2解除部材21の軸支位置を変位させ、それによって第2解除部材21と第3解除部材22との連結位置を変えることによって調節されるので、第2解除部材21と第3解除部材22とは、機械的に露光時間を調節する手段として、必須の構成部材である。しかし、第1解除部材20は、必ずしも必要でなく、他の構成に置き換えることも可能である。
【0076】
更に、本実施例においては、第1レリーズ盤34と、駆動盤35と、第2レリーズ盤36とは、常に連動して回転するものである。従って、係止部材37は、駆動盤35を係止するのではなく、二つのレリーズ盤34,36の何れか一方を係止するようにしてもよく、セット部材17は、第1レリーズ盤34と駆動盤35の何れか一方を回転させるようにしても差し支えない。更に、同じようなことが他の機能についても言える。即ち、第2解除部材21のピン21aを押すのは、第1レリーズ盤34に限るものではなく、また、トリガー部材39を操作するのは、駆動盤35に限らないし、更には、係止部材24と第4解除部材27をそれらの習性に抗して作動させるのは第2レリーズ盤36に限るものではない。要するに、極端な場合、三者34,35,36は一つの部材であっても差し支えないものであり、請求項の記載においては、これらを総称してレリーズ手段と称している。
【0077】
更にまた、上記した露光時間を電気的に制御するモードの説明においては、その露光時間が、自動的に決定されるものか、手動で選択されるものかについて明言しなかったが、カメラの仕様によっては、どちらか一方だけを採用するようにしても構わないし、両方を選択的に使えるようにしても一向に差し支えない。また、上記の実施例においては、露光時間を機械的に制御するモードの場合、撮影の都度、複数の露光時間の中から一つを選択できるようにしているが、その選択可能数については制限がない。
【0078】
尚、上記の実施例においては、露光時間を機械的に制御するモードの場合、第2解除部材21と第3解除部材22との連結位置を変えて、露光時間を変えるようにしているが、本発明は、そのように、所謂レバー比を変えるようにした構成に限定されるものではなく、コストやスペースの上で許されるならば、調速装置を用いてレリーズ手段(第1レリーズ盤34,駆動盤35,第2レリーズ盤36)の作動速度を変えるようにして、後羽根用駆動部材3に対する係止解除のタイミングを変えるようにしたものにも適用することが可能である。また、上記の実施例においては、係止部材23,24を、同じ軸1jに取り付けているが、本発明は、それらを異なる軸に取り付けるのを妨げるものではない。
【0079】
また、上記の実施例においては、露光時間を機械的に制御するモードの場合、切換操作部材33が、係止部材23と第4解除部材27の両方を作動不能状態にしているが、第4解除部材27については、特にそのようにする必要はない。更に、上記の実施例においては、セット作動時に、第2レリーズ盤36が第4解除部材27を電磁石25に接触させているが、第1セット部材17によって第4解除部材27を直接作動させて電磁石25に接触させるようにしても差し支えない。但し、そのようにした場合には、次の撮影が行なわれるまで、第1セット部材17をセット完了位置に留めておくようにする必要がある。
【0080】
【発明の効果】
以上のように、本発明は、露光時間を電気的に制御するモードと機械的に制御するモードとを選択して撮影を行なうことの可能なフォーカルプレンシャッタにおいて、後羽根用駆動部材に対して、夫々のモード用の二つの係止部材を設けるようにし、機械的に制御するモードのときだけ、一方の係止部材を係止不可能状態にすればよいようにしたので、モードの切換機構が非常に簡単となり、しかも、それらの係止部材の係止解除を確実に且つ安定して行なわせることが可能となって、製作上において極めて有利であるほか、それによって露光時間の制御範囲に何らの制約も受けないという特徴がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の一部の構成を被写体側から視た平面図であって、露光時間を電気的に制御して露光作動を終了した直後の状態を示したものである。
【図2】主に、シャッタ地板と、シャッタ地板の被写体側にある支持板との間に配置された構成を示している実施例の平面図であって、露光時間を電気的に制御して露光作動を終了した直後の状態を示したものである。
【図3】主に、支持板の被写体側に配置されている構成を示した実施例の平面図であって、図2と同様に、露光時間を電気的に制御して露光作動を終了した直後の状態を示したものである。
【図4】図2と略同じようにして視た実施例の平面図であって、図2に示した状態からセット作動を完了した状態を示したものである。
【図5】図3と同じようにして視た実施例の平面図であって、図3に示した状態からセット作動を完了した状態を示したものである。
【図6】図4と同じようにして視た実施例の平面図であって、図4に示した状態の後、先羽根用駆動部材が露光作動を開始する瞬間の状態を示したものである。
【図7】図5と同じようにして視た実施例の平面図であって、図5に示した状態の後、先羽根用駆動部材が露光作動を開始する瞬間の状態を示したものである。
【図8】図6と同じようにして視た実施例の平面図であって、図6に示した状態の後、後羽根用駆動部材が露光作動を開始する瞬間の状態を示したものである。
【図9】図7と同じようにして視た実施例の平面図であって、図7に示した状態の後、後羽根用駆動部材が露光作動を開始する瞬間の状態を示したものである。
【図10】図4と同じようにして視た実施例の平面図であって、図4に示した状態の後、撮影をしようとしても電池が消耗しているために、先羽根用駆動部材と後羽根用駆動部材をロックした状態を示したものである。
【図11】図5と同じようにして視た実施例の平面図であって、図5に示した状態の後、撮影をしようとしても電池が消耗しているために、先羽根用駆動部材と後羽根用駆動部材をロックした状態を示したものである。
【図12】図6と同じようにして視た実施例の平面図であって、露光時間を機械的に制御する場合に、後羽根用駆動部材が露光作動を開始する瞬間の状態を示したものである。
【図13】図9と同じようにして視た実施例の平面図であって、露光時間を機械的に制御する場合に、後羽根用駆動部材が露光作動を開始する瞬間の状態を示したものである。
【符号の説明】
1 シャッタ地板
1a 開口部
1b,1c,12j,22a,33c 長孔
1d,1e,1f,1g,1h,1i,1j,1k,1m,1n,1p,1q,1r,12a,12b,12c,12d,12e,12f,12g,12h,12i,16a,38 軸
2 先羽根用駆動部材
2a,3a,18a,19b,27d,36e,37c 被押動部
2b,3b 駆動ピン
2c,35a,36c 係合部
3 後羽根用駆動部材
3c,19a,23c,23d,24c,33b 折曲部
4,5,10,11 アーム
6,7,8,9 羽根
12 支持板
12k,12m,12p,12q,25c 孔
12n,12t ストッパ
12r,12s,17a,17b,21a,21b,22b,35b ピン
13,14,15,26 ビス
14a 円筒部
16 取付け板
17 第1セット部材
18 第2セット部材
18b,18c,27a,33a、36d 押動部
19,23,24、37 係止部材
20 第1解除部材
20a,28b,32b 軸部
20b 規制ピン
21 第2解除部材
22 第3解除部材
22c,23b,23e,24b,35c,37b 当接部
23a,24a,27b,37a 係止部
25 電磁石
25a 鉄芯
25b コイル
25d ねじ孔
27 第4解除部材
27c 凹部
28 鉄片部材
28a 鉄片部
28c 頭部
29 ばね
30 カム盤
30a,34b カム面
31 切換盤
31a 凹面
32 切換部材
32a 指部
33 切換操作部材
34 第1レリーズ盤
34a,36a 歯部
35 駆動盤
36 第2レリーズ盤
36b カム孔
39 トリガー部材
39a,39b 腕部
40 接点部材
40a 偏心軸

Claims (6)

  1. 先羽根用駆動部材をセット位置で係止する第1係止部材と、後羽根用駆動部材をセット位置で係止する第2係止部材と、前記後羽根用駆動部材をセット位置で係止する第3係止部材と、露光時間を電気的に制御するモードにしたときにも機械的に制御するモードにしたときにも撮影時において第1ばねの付勢力によって作動し前記第1係止部材による係止と前記第2係止部材による係止とを順に解くレリーズ手段と、露光時間を機械的に制御するモードにしたときは前記第2係止部材による係止の解除時点を基準にして前記第1係止部材による係止の解除時点を変え得る機械的な露光時間調節手段と、露光時間を電気的に制御するモードにしたときは撮影時において電磁石による吸着保持力が解かれたとき第2ばねの付勢力によって該電磁石から離反し前記第3係止部材による係止を解く解除部材と、露光時間を電気的に制御するモードにしたときは前記電磁石の通電を断つ時点を決定する露光時間制御回路と、露光時間を電気的に制御するモードと機械的に制御するモードとの切り換えを行い露光時間を機械的に制御するモードにしたときは前記第3係止部材を前記後羽根用駆動部材を係止し得ない状態にすると共に前記露光時間調節手段によって露光時間の選択を行う切換手段と、を備えていることを特徴とするカメラ用フォーカルプレンシャッタ。
  2. 前記露光時間制御回路の制御を開始させる手段が、前記レリーズ手段によって操作されるようにしたことを特徴とする請求項1に記載のカメラ用フォーカルプレンシャッタ。
  3. 前記露光時間調節手段が、前記切換手段によって軸支位置を変位させられ前記レリーズ手段によって回転させられる第1部材と、前記第1部材に連結されていて前記第1部材の回転によって作動させられ前記第1係止部材による前記先羽根用駆動部材の係止を解除させる第2部材と、を備えており、前記第1部材と前記第2部材との連結位置が、前記第1部材の軸支位置の変位によって変位するように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のカメラ用フォーカルプレンシャッタ。
  4. 前記切換手段が露光時間を電気的に制御するモードに切り換えられているとき、前記解除部材は、セット作動時に前記レリーズ手段によって前記電磁石に接触させられるようにしたことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のカメラ用フォーカルプレンシャッタ。
  5. 前記第2係止部材が、前記第3係止部材と共に同軸上で軸支されているようにしたことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のカメラ用フォーカルプレンシャッタ。
  6. 前記第2係止部材が、前記第3係止部材とは前記後羽根用駆動部材の異なる作動位置で係止し得るように構成されていて、前記第3係止部材による係止位置よりも前記後羽根用駆動部材のセット方向の作動位置で該駆動部材を係止するようにしたことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のカメラ用フォーカルプレンシャッタ。
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