JP4362961B2 - 直交周波数分割多重変調装置 - Google Patents

直交周波数分割多重変調装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、直交周波数分割多重化伝送 (OFDM: Orthogonal Frequency Division Multiplexing)変調方式によるデジタル放送や放送中継装置等に適用されるOFDM変調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタル信号を伝送する方式として、直交周波数分割多重方式(OFDM : Orthogonal Frequency Division Multiplexing)とよばれる変調方式が提案されている。このOFDM変調方式は、伝送帯域内に多数の直交する副搬送波(サブキャリア)を設け、それぞれのサブキャリアの振幅及び位相にデータを割り当て、PSK(Phase Shift Keying)やQAM(Quadrature Amplitude Modulation)によりデジタル変調する方式である。このOFDM変調方式は、多数のサブキャリアで伝送帯域を分割するため、サブキャリア1波あたりの帯域は狭くなり変調速度は遅くなるが、トータルの伝送速度は、従来の変調方式と変わらないという特徴を有している。また、このOFDM変調方式は、多数のサブキャリアが並列に伝送されるためにシンボル速度が遅くなるという特徴を有している。そのためこのOFDM変調方式は、シンボルの時間長に対する相対的なマルチパスの時間長を短くすることができ、マルチパス妨害を受けにくくなる。また、OFDM変調方式は複数のサブキャリアに対してデータの割り当てが行われることから、変調時には逆フーリエ変換を行うIFFT(Inverse Fast Fourier Transform)演算回路、復調時にはフーリエ変換を行うFFT(Fast Fourier Transform)演算回路を用いることにより、送受信回路を構成することができるという特徴を有している。
【0003】
以上のような特徴からOFDM変調方式は、マルチパス妨害の影響を強く受ける地上波デジタル放送および通信に適用することが広く検討されている。
【0004】
このようなOFDM変調方式を採用した地上デジタル放送としては、例えばDVB−T (Digital Video Broadcasting-Terrestrial)やISDB−T(Integrated Services Digital Broadcasting-Terrestrial)といった規格が提案されている。
【0005】
OFDM変調方式による送信信号は、図4に示すようにOFDMシンボルと呼ばれるシンボル単位で伝送される。このOFDMシンボルは送信時にIFFTが行われる信号期間である有効シンボルと、この有効シンボルの後半の一部分の波形がそのまま複写されたガードインターバルとから構成されている。このガードインターバルは、OFDMシンボルの前半部分に設けられている。例えばDVB−T規格(2Kモード)においては、有効シンボル内に2048本のサブキャリアが含まれており、そのサブキャリア間隔は4.14kHzとなる。また有効シンボル内の2048本のサブキャリアのうち、1705本のサブキャリアにデータが変調されている。またガードインターバルは有効シンボルの1/4の時間長の信号とされている。
【0006】
まず、従来のOFDM変調装置について説明をする。なお、ここでは、地上デジタル放送規格の一つであるDBV−T規格(2Kモード)に従ったOFDM変調装置について説明する。
【0007】
従来のOFDM変調装置101は、図5に示すように、MUXアダプテーション/エネルギー拡散回路102と、リード・ソロモン符号化器103と、畳み込みインターリーブ回路104と、畳み込み符号化器105と、ビット/シンボルインターリーブ回路106と、マッピング回路107と、フレームアダプテーション回路108と、IFFT回路109と、ガードインターバル付加回路110と、D/A変換器111と、アパーチャ補正回路112と、フロントエンド113と、アンテナ114と、TPS生成回路114とを備えて構成されている。
【0008】
このOFDM変調装置101には、前段のMPEGエンコーダにより映像や音声信号を圧縮、多重化されたMPEG2トランスポートストリーム(Transport Stream)が、入力される。このトランスポートストリームは、OFDM変調装置101のMUXアダプテーション/エネルギー拡散回路102に供給される。
【0009】
MUXアダプテーション/エネルギー拡散回路102は、TSパケットの先頭の1バイトの同期バイト47hを、8個のTSパケットごとにビット反転し、B8hとする。このとき同時にエネルギー拡散を行う際に用いられる疑似乱数系列(PRBS)発生用のシフトレジスタを、8個のTSパケット毎に、所定の種で初期化する。DVB−T方式では、PRBSの系列は(x15+x14+1)であり、種は009Ahである。MUXアダプテーション/エネルギー拡散回路102は、TSパケットの同期バイト(1バイト)を除いたデータとPRBSとの排他論理和の演算を行うことによって、エネルギー拡散処理を行う。エネルギー拡散がされたデータ系列は、リード・ソロモン符号化器103に供給される。
【0010】
リード・ソロモン符号化器103は、入力されたデータ系列に対してリード・ソロモン符号化処理を行い、TSパケットごとに16バイトのパリティを付加する。パリティが付加されたデータ系列は、畳み込みインターリーブ回路104に供給される。
【0011】
畳み込みインターリーブ回路104は、入力されたデータ系列に対して、バイト単位の畳み込みインタリーブ処理を行う。畳み込みインタリーブ回路104は、例えば、図6に示すように、遅延量がそれぞれ異なる遅延素子が設けられた12のブランチを有しており、入力・出力とも同じブランチを選択し、1バイトごと同時に0,1,2,3,4,・・・・10,11,0,1,2・・・といったようにブランチを順次切り替えていく。そして、1バイトの入力に対して、1バイトの出力を行い、畳み込みインタリーブを行う。畳み込みインタリーブがされたデータ系列は、畳み込み符号化器105に供給される。
【0012】
畳み込み符号化器105は、例えばG1=171(Octal)及びG2=133(Octal)の2つの符号化器により畳み込み符号化を行い、1ビットの入力に対して、2ビットの符号化出力を行う。さらに、パンクチャッド処理を行う場合には、この2ビットの符号化出力に対してパンクチャリング処理を行う。畳み込み符号化がされたデータ系列は、ビット/シンボルインターリーブ回路106に供給される。
【0013】
ビット/シンボルインターリーブ回路106は、OFDMシンボル内の周波数のインターリーブとマッピング点に割り当てるビット内のインターリーブを行う。インタリーブがされたデータ系列は、マッピング回路107に供給される。
【0014】
マッピング回路107は、変調方式に応じた符号長(例えば64QAMの場合には6ビットの符号長)でデータ系列を分割し、それぞれ所定のマッピング点に割り当てる。このようにデータ系列をマッピング点に割り当てることにより、I,Q成分からなる2次元情報が出力される。2次元情報とされたデータ系列は、フレームアダプテーション回路108に供給される。
【0015】
フレームアダプテーション回路108は、マッピングされた2次元情報に加えて、TPS生成回路114から供給される所定のパイロット信号や伝送路多重制御信号(TSP: Transmission Parameter Signalling)及びヌル信号を挿入し、いわゆるOFDMフレーム構成処理を行う。OFDMフレーム構成がされたデータ系列は、IFFT回路109に供給される。
【0016】
IFFT回路109は、I,Qの2048組のデータを1OFDMシンボルとし、一括してIFFT演算を行う。IFFT演算がされたデータ系列は、1有効シンボル毎に、ガードインターバル付加回路110に供給される。
【0017】
ガードインターバル付加回路110は、IFFT回路109から出力された有効シンボルの信号の後半1/4の信号波形を複写して有効シンボルの先頭に付加し、有効シンボルにガードインターバルを付加する。ガードインターバルが付加されたデータは、D/A変換器111に供給される。
【0018】
D/A変換器111は、デジタル信号をアナログ信号に変換し、アパーチャ補正回路112に供給する。
【0019】
アパーチャ補正回路112は、D/A変換器111のアパーチャ効果によって生じる信号劣化を補正する。具体的には、アパーチャ補正回路112は、アパーチャ効果の周波数特性に応じて、周波数特性の補正を行う。アパーチャ補正がされた信号は、フロントエンド113に供給される。
【0020】
フロントエンド113は、アパーチャ補正がされた信号をRF帯域へ周波数アップコンバートを行い、アンテナ114を介して空中に放射する。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来のOFDM変調装置101では、D/A変換器のアパーチャ効果を、アナログ領域で行っていた。そのため、アパーチャ補正回路の回路規模が大きくなり、また、最適な周波数特性に補正することが困難であった。
【0022】
本発明はこのような状況を鑑みてなされたものであり、例えばD/A変換器によるアパーチャ効果の周波数特性、伝送路の周波数特性、復調側のA/D変換器によるアパーチャ効果の周波数特性等の、時間領域の変調信号に対して生じる各種周波数特性を、簡易な構成で補正することができる直交周波数分割多重変調装置を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる直交周波数分割多重変調装置は、所定の帯域内の各周波数成分(サブキャリア)に情報を分割して変調する直交周波数分割多重変調装置であって、上記サブキャリア数以内の所定のデータ数から構成される伝送シンボル毎に、デジタルデータ系列を構成する構成手段と、上記構成手段により構成されたデジタルデータ系列の各データの値を、上記伝送シンボル毎に補正する補正手段と、上記補正手段により補正された伝送シンボルを構成する各データを、所定の帯域内の各サブキャリアの電力レベルに割り当てて、伝送シンボル毎に逆フーリエ変換を行い、時間領域データに変換する逆フーリエ変換手段と、上記時間領域データをアナログ信号に変換するデジタル/アナログ変換手段とを備え、上記補正手段は、上記デジタル/アナログ変換手段のアパーチャ効果の周波数特性の逆特性のうち、最も低いサブキャリアの利得を示す切片データを記憶する切片データ記憶部と、上記逆特性が所定数に分割された各周波数領域の平均の利得の傾きを示す傾きデータを上記周波数領域毎に記憶する傾きデータ記憶部とを有し、上記切片データと上記傾きデータとを用いて、上記時間領域データに変換する前の伝送シンボル内の各サブキャリアに対応するデータの値に対して、上記逆特性を与える補正を上記周波数領域毎に行う
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態として、本発明を適用したOFDM変調装置について説明を行う。なお、ここでは、一例として地上デジタル放送規格の一つであるDBV−T規格(2Kモード)に従ったOFDM変調装置について説明する。
【0028】
OFDM変調装置1は、図1に示すように、MUXアダプテーション/エネルギー拡散回路11と、リード・ソロモン符号化器12と、畳み込みインターリーブ回路13と、畳み込み符号化回路14と、ビット/シンボルインターリーブ回路15と、マッピング回路16と、フレームアダプテーション回路17と、アパーチャ補正回路18と、IFFT回路19と、ガードインターバル付加回路20と、D/A変換器21と、フロントエンド22と、送信アンテナ23と、TPS生成回路24とを備えて構成されている。
【0029】
このOFDM変調装置1には、前段のMPEGエンコーダにより映像や音声信号を圧縮、多重化されたMPEG2トランスポートストリームが入力される。このトランスポートストリームは、OFDM変調装置1のMUXアダプテーション/エネルギー拡散回路11に供給される。
【0030】
MUXアダプテーション/エネルギー拡散回路11は、TSパケットの先頭の1バイトの同期バイト47hを、8個のTSパケットごとにビット反転し、B8hとする。このとき同時にエネルギー拡散を行う際に用いられる疑似乱数系列(PRBS)発生用のシフトレジスタを、8個のTSパケット毎に、所定の種で初期化する。MUXアダプテーション/エネルギー拡散回路11は、TSパケットの同期バイト(1バイト)を除いたデータとPRBSとの排他論理和の演算を行うことによって、エネルギー拡散処理を行う。
【0031】
MUXアダプテーション/エネルギー拡散回路11は、15次(X15+X14+1)の疑似ランダム系列によりエネルギー拡散を行う。エネルギー拡散処理がされたデータは、リード・ソロモン符号化器12に供給される。
【0032】
リード・ソロモン符号化器12は、入力されたデータ系列に対してリード・ソロモン符号化処理を行い、TSパケットごとに16バイトのパリティを付加する。パリティが付加されたデータ系列は、畳み込みインターリーブ回路13に供給される。
【0033】
畳み込みインターリーブ回路13は、入力されたデータ系列に対して畳み込みインタリーブ処理を行う。畳み込みインタリーブ回路13は、例えば、図6に示したように、遅延量がそれぞれ異なる遅延素子が設けられた12のブランチを有しており、入力・出力とも同じブランチを選択し、1バイトごと同時に0,1,2,3,4,・・・・10,11,0,1,2・・・といったようにブランチを順次切り替えていく。そして、1バイトの入力に対して、1バイトの出力を行い、畳み込みインタリーブを行う。畳み込みインタリーブがされたデータ系列は、畳み込み符号化回路14に供給される。
【0034】
畳み込み符号化回路14は、例えばG1=171(Octal)及びG2=133(Octal)の2つの符号化器により畳み込み符号化を行い、1ビットの入力に対して、2ビットの符号化出力を行う。さらに、パンクチャッド処理を行う場合には、この2ビットの符号化出力に対してパンクチャリング処理を行う。畳み込み符号化がされたデータ系列は、ビット/シンボルインターリーブ回路15に供給される。
【0035】
ビット/シンボルインターリーブ回路15は、OFDMシンボル内の周波数のインターリーブとマッピング点に割り当てるビット内のインターリーブを行う。インタリーブがされたデータ系列は、マッピング回路16に供給される。
【0036】
マッピング回路16は、変調方式に応じた符号長(例えば64QAMの場合には6ビットの符号長)でデータ系列を分割し、それぞれ所定のマッピング点に割り当てる。このようにデータ系列をマッピング点に割り当てることにより、I,Q成分からなる2次元情報が出力される。2次元情報とされたデータ系列は、フレームアダプテーション回路17に供給される。
【0037】
フレームアダプテーション回路17は、マッピングされた2次元情報に加えて、TPS生成回路24から供給される所定のパイロット信号や伝送路多重制御信号(TSP: Transmission Parameter Signalling)及びヌル信号を挿入してOFDMフレーム構成を行う。
【0038】
ここで、OFDM変調方式を採用する場合、一般に、所定数の変調シンボル単位(I,Qデータ一組単位)で、OFDMシンボルというデータ構成がされる。OFDMシンボルは、一括してIFFT演算を行うデータ単位であり、OFDMシンボル内の各I,Qデータが、各副搬送波(サブキャリア)に割り当てられることとなる。例えば、DVB−T規格では、1OFDMシンボルで送信される変調シンボル数(I,Qデータ)が、2048(キャリア番号#0〜#2047)個であり、そのうち、1705個のサブキャリアに有効なデータが割り当てられる。
【0039】
OFDMフレーム作成部32では、入力された伝送データを、このようなOFDMシンボル及びOFDMフレーム単位に分割してフレーム構成を行う。フレーム構成がされた伝送データは、アパーチャ補正回路18に供給される。
【0040】
アパーチャ補正回路18は、後段のD/A変換器21のアパーチャ効果によって生じる周波数特性を考慮して、このアパーチャ効果によって生じる周波数特性の逆特性を、予めこの周波数領域の伝送データに与えておく補正回路である。アパーチャ補正がされた伝送データは、IFFT演算回路19に供給される。
【0041】
IFFT回路19は、I,Qの2048組のデータを1OFDMシンボルとし、一括してIFFT演算を行う。IFFT演算がされたデータ系列は、1有効シンボル毎に、ガードインターバル付加回路20に供給される。
【0042】
ガードインターバル付加回路20は、IFFT回路19から出力された有効シンボルの信号の後半1/4の信号波形を複写して有効シンボルの先頭に付加し、有効シンボルにガードインターバルを付加する。ガードインターバルが付加されたデータは、D/A変換器21に供給される。
【0043】
D/A変換器21は、デジタル信号をアナログ信号に変換する。アナログ信号に変換された信号は、フロントエンド22に供給される。なお、このD/A変換器21から出力された信号は、アパーチャ効果による影響は除去されている。
【0044】
フロントエンド22は、D/A変換器21から供給された信号をRF帯域へ周波数アップコンバートを行い、送信アンテナ23を介して空中に放射する。
【0045】
つぎに、アパーチャ補正回路18について、さらに詳細に説明をする。
【0046】
アパーチャ補正回路18は、上述したように、後段のD/A変換器21のアパーチャ効果によって生じる周波数特性を考慮して、このアパーチャ効果によって生じる周波数特性の逆特性を、予めこの周波数領域の伝送データに与えておく回路である。
【0047】
OFDM変調では、OFDMシンボル単位で一括して伝送データをIFFT演算することによって、OFDMシンボル内の各データ値を各サブキャリアの電力値として割り当てた時間領域の信号を生成し、情報の周波数多重化を行う。そのため、割り当てられる周波数毎に所定のゲインを定めて、そのデータ値を増幅又は減衰させれば、周波数多重化後の時間領域の信号の周波数特性を自在に補正することができる。本発明ではこのことを利用し、アパーチャ補正回路18をIFFT回路19の前段に設け、D/A変換器21のアパーチャ効果によって生じる周波数特性を、この時間領域の状態で予め補正をしている。
【0048】
まず、アパーチャ補正回路18によって補正する周波数特性を図2に示す。
【0049】
この図2に示す補正値は、D/A変換器21のアパーチャ効果の周波数特性(周波数対利得)の逆特性を示している。この補正値の特性図は、D/A変換器21の特性を予め調べておき、作成する。
【0050】
まず、このアパーチャ効果の逆特性から、最も低い周波数の利得、つまり、サブキャリア番号0に与える利得を算出する。算出したこの値を、切片データとする。さらに、このアパーチャ効果の逆特性を、所定数の周波数領域に分割する。ここでは、サブキャリア番号0から2047までを8個の領域に分割している。この分割の仕方は、周波数を均等に分割してもよし、均等でなくてもよい。続いて、この逆特性から、平均の利得の傾き(つまり、サブキャリアが1つ増加したときの利得の増加量の平均)を各周波数領域毎に算出する。これを各領域毎の傾きデータとする。
【0051】
アパーチャ補正回路18は、この切片データと各領域毎の傾きデータとに基づき、図3に示すようなデジタル回路によって、アパーチャ補正を行う。
【0052】
図3にアパーチャ補正回路18の回路構成図を示す。
【0053】
アパーチャ補正回路18は、補正値データ生成部31と、タイミング調整の為の第1〜第3のレジスタ32〜33と、乗算器34と、クリップ回路35とを備えて構成される。
【0054】
このアパーチャ補正回路18には、フレームアダプテーション回路17から出力された伝送データ(I,Qデータ)、この伝送データ(I,Qデータ)に同期したタイミングクロック、OFDMシンボルの開始タイミングを示すOFDMシンボルスタートフラグが入力される。OFDMシンボルスタートフラグは、OFDMシンボルの最初のデータ(すなわち、サブキャリア番号0のデータ)と同期したタイミングで、その値が有効(1)となる。さらに、このアパーチャ補正回路18の初期設定用の信号として、切片データと各領域の傾きデータが入力される。
【0055】
アパーチャ補正回路18は、レジスタ40と、キャリアカウンタ41と、傾きデータテーブル42と、切片データレジスタ43と、第1のセレクタ44と、第2のセレクタ45と、加算器46と、クリップ回路47と、レジスタ48とを備えて構成されている。
【0056】
キャリアカウンタ41は、タイミングクロックをカウントするカウンタ回路である。このキャリアカウンタ41は、その出力値として、0から2047までの値を出力する。また、キャリアカウンタ41は、レジスタ40によってタイミング調整がされたOFDMシンボルスタートパルスが入力される。キャリアカウンタ41は、OFDMシンボルスタートパルスが有効(1)となると、カウント値を0にリセットする。すなわち、このキャリアカウンタ41は、各I,Qデータのサブキャリア番号を、このアパーチャ補正回路18に入力されるI,Qデータに同期して発生する回路である。
【0057】
キャリアカウンタ41から発生されたサブキャリア番号は、傾きデータテーブル42に入力される。
【0058】
傾きデータテーブル42は、先に算出した傾きデータを格納するテーブルである。傾きデータテーブル42は、その領域番号をアドレスして、各領域毎の傾きデータを格納している。この傾きデータテーブル42に格納される各傾きデータは、外部から書き換え可能となっており、必要に応じて更新することが可能である。
【0059】
傾きデータテーブル42には、キャリアカウンタ41から発生されたサブキャリア番号が入力される。傾きデータテーブル42は、入力されたサブキャリア番号を領域番号に変換して、その変換した領域番号をアドレスとしている傾きデータを出力する。
【0060】
切片データレジスタ43は、先に算出した切片データを格納するレジスタである。この切片データレジスタ43に格納されている切片データは、外部から書き換え可能となっており、必要に応じて更新することが可能である。
【0061】
第1のセレクタ44は、傾きデータテーブル42から出力された傾きデータと0値とのいずれか一方を選択して切り換え出力する回路である。第1のセレクタ44は、レジスタ40によってタイミング調整がされたOFDMシンボルスタートパルスに応じて、傾きデータと、0値とのいずれか一方を選択する。OFDMシンボルスタートパルスが有効(1)であった場合には、0値を選択して出力し、無効(0)であった場合には、傾きデータを選択して出力する。すなわち、第1のセレクタ44は、OFDMシンボルの最初のI,Qデータ(シンボル番号0)の同期タイミングでは、0値を出力し、それ以外のタイミングでは傾きデータを出力する。
【0062】
第2のセレクタ45は、切片データレジスタ43から出力された切片データと、後述するI,Qデータに乗算される補正値データとのいずれか一方を選択して切り換え出力する回路である。第2のセレクタ45は、レジスタ40によってタイミング調整がされたOFDMシンボルスタートパルスに応じて、切片データと、補正値データとのいずれか一方を選択する。OFDMシンボルスタートパルスが有効(1)であった場合には、切片データを選択して出力し、無効(0)であった場合には、補正値データを選択して出力する。すなわち、第2のセレクタ45は、OFDMシンボルの最初のI,Qデータ(シンボル番号0)の同期タイミングでは、切片データを出力し、それ以外のタイミングでは補正値データを出力する。
【0063】
加算器46は、第1のセレクタ44の出力データと第2のセレクタ45の出力データとを加算する。すなわち、加算器46から出力されるデータは、OFDMシンボルの最初のI,Qデータ(シンボル番号0)の同期タイミングでは切片データを出力し、それ以外のタイミングでは、この切片データに各シンボルの傾きデータを累積加算していった値が出力される。
【0064】
クリップ回路47は、加算器46から出力されたデータを、オーバーフロー時の折り返しを防止するため、所定の値でクリップ処理する。クリップ処理がされたデータは、レジスタ48に格納される。
【0065】
このレジスタ48に格納されたデータが、現在のタイミングのI,Qデータを、アパーチャ補正の為の補正値データとなる。
【0066】
以上のように補正値データ生成部31は、補正値データを生成する。
【0067】
補正値データ生成部31のレジスタ48に格納されている補正値データは、乗算器34に入力される。
【0068】
乗算器34は、第1のレジスタ32,第2のレジスタ33によりタイミング調整がされたI,Qデータに、補正値データを乗算する。
【0069】
このようにI,Qデータに補正値データを乗算することによって、D/A変換器21のアパーチャ効果によって生じる周波数特性の逆特性が、この周波数領域の伝送データに与えられる。
【0070】
乗算器34によって補正されたI,Qデータは、クリップ回路35に供給される。
【0071】
クリップ回路35は、乗算器34から出力されたI,Qデータを、オーバーフロー時の折り返しを防止するため、所定の値でクリップ処理する。
【0072】
そして、クリップ処理がされたI,Qデータは、第3のレジスタ36に格納され、補正後のI,Qデータとして、後段のIFFT演算回路19に供給される。
【0073】
以上のように本発明の実施の形態のOFDM変調装置1では、D/A変換器21のアパーチャ効果によって生じる周波数特性に応じて、IFFT演算する前のOFDMシンボル内の各データの値を補正する。
【0074】
このためこのOFDM変調装置1では、IFFT演算前の周波数領域の各データの値を補正することができるので、デジタル回路を用いた簡易な構成で、D/A変換器21のアパーチャ効果を補正することができる。また、周波数領域で各データを補正するので、本来の特性に近い近似を行うことができ、最適な補正ができる。また、デジタル回路により補正を行うので、外部からその補正値を変更することが容易にでき、周波数特性を簡単に変更することができる。
【0075】
なお、アパーチャ効果を補正するにあたり、IFFT演算するデータの周波数領域を分割し、各領域毎の傾き値を求めているが、この領域分割数を多くすれば、必要なメモリ容量は大きくなるが、より正確にアパーチャ補正を行うことができる。
【0076】
また、このアパーチャ補正回路18では、アパーチャ効果の周波数特性のみならず、伝送路の周波数特性や復調側のA/D変換器によって生じるアパーチャ効果の周波数特性も、予め補正しておくこともできる。すなわち、IFFT演算後の時間領域データに対して生じる全ての周波数特性に対して、補正することが可能である。
【0077】
【発明の効果】
本発明にかかる直交周波数分割多重変調装置では、切片データと上記傾きデータとを用いて、上記時間領域データに変換する前の伝送シンボル内の各サブキャリアに対応するデータの値に対して、上記逆特性を与える補正を上記周波数領域毎に行う
【0078】
このためこの直交周波数分割多重変調装置では、逆フーリエ変換前の周波数領域の各データの値を補正することができるので、D/A変換器によるアパーチャ効果により時間領域の変調信号に対して生じる周波数特性の変化を、デジタル回路を用いた簡易な構成で補正することができる。また、切片データと傾きデータとを用いて各データを分割した各周波数領域毎に補正するので、本来の特性に近い近似を行うことができ、最適な補正ができる。また、デジタル回路により補正を行うので、周波数特性を簡単に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】上記OFDM変調部のブロック構成図である。
【図2】D/A変換器のアパーチャ効果によって生じる周波数特性の逆特性を示す図である。
【図3】上記アパーチャ補正回路の回路構成図である。
【図4】OFDMシンボルの信号構造を説明するための図である。
【図5】従来のOFDM変調装置のブロック構成図である。
【図6】畳み込みインタリーブ回路の構成を説明するための図である。
【符号の説明】
1 無線中継システム、11 ワイヤレスカメラ、12 受信中継局、23 OFDM変調部、34 OFDM復調部、42 MUXアダプテーション/エネルギ拡散部、87 MUXアダプテーション/エネルギ逆拡散部

Claims (1)

  1. 所定の帯域内の各周波数成分(サブキャリア)に情報を分割して変調する直交周波数分割多重変調装置において、
    上記サブキャリア数以内の所定のデータ数から構成される伝送シンボル毎に、デジタルデータ系列を構成する構成手段と、
    上記構成手段により構成されたデジタルデータ系列の各データの値を、上記伝送シンボル毎に補正する補正手段と、
    上記補正手段により補正された伝送シンボルを構成する各データを、所定の帯域内の各サブキャリアの電力レベルに割り当てて、伝送シンボル毎に逆フーリエ変換を行い、時間領域データに変換する逆フーリエ変換手段と
    上記時間領域データをアナログ信号に変換するデジタル/アナログ変換手段とを備え、
    上記補正手段は、
    上記デジタル/アナログ変換手段のアパーチャ効果の周波数特性の逆特性のうち、最も低いサブキャリアの利得を示す切片データを記憶する切片データ記憶部と、
    上記逆特性が所定数に分割された各周波数領域内における平均の利得の傾きを示す傾きデータを上記周波数領域毎に記憶する傾きデータ記憶部とを有し、
    上記切片データと上記傾きデータとを用いて、上記時間領域データに変換する前の伝送シンボル内の各サブキャリアに対応するデータの値に対して、上記逆特性を与える補正を上記周波数領域毎に行う直交周波数分割多重変調装置。
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