JP4361887B2 - 露光時のフォーカス条件の設定方法,露光時のフォーカス条件の設定装置,プログラム及びプログラムを読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

露光時のフォーカス条件の設定方法,露光時のフォーカス条件の設定装置,プログラム及びプログラムを読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は,露光時のフォーカス条件の設定方法,露光時のフォーカス条件の設定装置,プログラム及びプログラムを読み取り可能な記録媒体に関する。
半導体デバイスの製造プロセスにおけるフォトリソグラフィー工程では,例えばウェハ表面にレジスト液を塗布してレジスト膜を形成するレジスト塗布処理,ウェハ上のレジスト膜に所定パターンの光を照射してウェハを露光する露光処理,レジスト膜内の化学反応を促進させる露光後の加熱処理(ポストエクスポージャーベーキング),露光されたレジスト膜を現像液により選択的に溶解する現像処理等の複数の処理が順次行われて,ウェハ上のレジスト膜に所定のパターンが形成される。
ところで,ウェハ上には,ウェハ面内で均一な所定寸法の線幅のレジストパターンを形成する必要がある。また,レジストパターンの線幅は,フォトリソグラフィー工程における露光処理時の露光量やフォーカスなどの露光条件に大きく影響を受ける。このため,従来は,ウェハ上に形成されたレジストパターンの線幅を測定し,その測定結果に基づいて,露光時のフォーカス条件の設定を行っていた(例えば,特許文献1,2参照。)。
特表2003-534652号公報 特開2003−86497号公報
しかしながら,上述の線幅測定には,ウェハに電子線を照射して線幅を測定する電子式のいわゆるCD−SEM(Scanning electron microscope)を用いる必要があった。この場合,ウェハに多量の電子が衝突するので,例えばウェハ上のレジストパターンが損傷することがあった。このため,線幅測定の精度が十分に確保されず,その線幅測定の結果に基づいて行われる露光条件の設定も十分な精度を確保することが難しかった。また,CD―SEMによる線幅測定には,時間がかかるという欠点もあった。
また,レジストパターンのウェハ面内の線幅のばらつきの原因には,露光時の露光量(光のドーズ量)に起因するばらつき成分と,フォーカスに起因するばらつき成分が含まれている。従来の露光時のフォーカス条件の設定は,両者の成分を含んだ線幅の測定結果に基づいて行われていたので,その条件設定が正確に行われていなかった。それ故,ウェハ面内の線幅の均一性も十分に確保することができなかった。
本発明は,かかる点に鑑みてなされたものであり,露光時のフォーカス条件の設定に必要な最適な線幅を迅速かつ正確に検出し,フォーカス条件の設定をより正確に行うことをその目的とする。
上記目的を達成するために,本発明は,基板上にレジストパターンを形成するフォトリソグラフィー工程における露光時のフォーカス条件の設定方法であって,既存の条件設定のフォトリソグラフィー工程において,光源の0次光のみを透過させる第1のパターンを有するマスクを用いて基板上の膜を露光し,その後現像して,基板上の膜の第1の部分を減少させる工程と,既存の条件設定のフォトリソグラフィー工程において,光源の0次光とそれより高次の光を透過させる第2のパターンを有するマスクを用いて基板上の膜を露光し,その後現像して,基板上の膜の第2の部分を減少させる工程と,前記第1の部分と第2の部分の膜厚を測定する工程と,予め求められている膜厚と線幅との相関により,前記測定された第1の部分の膜厚と第2の部分の膜厚を,レジストパターンの線幅に換算する工程と,前記換算された第1の部分の線幅から第2の部分の線幅を除算する工程と,前記除算された線幅差に基づいて,新たなフォーカス条件を設定する工程と,を有することを特徴とする。
本発明によれば,光源の光からフォーカス成分が除かれた0次光のみにより膜の第1の部分が露光され,光源の光のフォーカス成分と露光量成分が含まれる,0次光とそれより高次の光により膜の第2の部分が露光される。この露光とその後の現像により第1の部分の膜と第2の部分の膜が減少され,その減少された各部分の膜厚が測定され,当該各部分の膜厚が各々線幅に換算される。この第1の部分の線幅は,露光量成分のみに起因するものであり,第2の部分の線幅は,露光量とフォーカス成分の両方に起因するものである。第1の部分の線幅から第2の部分の線幅を引くことによって,フォーカス成分のみに起因する線幅が求められる。そして,この線幅差に基づいて露光時のフォーカス条件を設定することによって,より正確な設定を行うことができる。また,膜厚と線幅との相関により,測定膜厚を線幅に換算するので,従来のようにCD−SEMを用いずに膜厚測定装置を用いて線幅を検出できる。膜厚測定装置を用いることにより,レジストパターンを損傷することがなく正確な測定を行うことができ,また測定の所要時間を短縮することができる。
前記膜厚測定結果から第1の部分の膜厚減少量と第2の部分の膜厚減少量を算出する工程をさらに有し,前記膜厚と線幅との相関に代えて,予め求められている膜厚減少量と線幅との相関により,前記算出された第1の部分の膜厚減少量と第2の膜厚減少量を,前記レジストパターンの線幅に換算するようにしてもよい。
別の観点による本発明によれば,基板上にレジストパターンを形成するフォトリソグラフィー工程における露光時のフォーカス条件の設定方法であって,既存の条件設定のフォトリソグラフィー工程において,光源の0次光のみを透過させる第1のパターンを有するマスクを用いて基板上の膜を露光し,その後現像して,基板上の膜の第1の部分を減少させる工程と,既存の条件設定のフォトリソグラフィー工程において,光源の0次光とそれより高次の光を透過させる第2のパターンを有するマスクを用いて基板上の膜を露光し,その後現像して,基板上の膜の第2の部分を減少させる工程と,前記第1の部分と第2の部分の膜厚を測定する工程と,前記膜厚測定結果から,第1の部分の膜厚から第2の部分の膜厚を除算し膜厚差を算出する工程と,予め求められている前記膜厚差と線幅との相関により,前記算出された膜厚差をレジストパターンの線幅に換算する工程と,前記換算された線幅に基づいて,新たなフォーカス条件を設定する工程と,を有することを特徴とする。
本発明によれば,光源の光からフォーカス成分が除かれた0次光のみにより膜の第1の部分が露光され,光源の光のフォーカス成分と露光量成分の両方が含まれた0次光とそれより高次の光により膜の第2の部分が露光される。この露光とその後の現像により第1の部分の膜と第2の部分の膜が減少され,その減少された各部分の膜厚が測定される。この第1の部分の膜厚は,露光量成分のみに起因するものであり,第2の部分の膜厚は,露光量とフォーカス成分の両方に起因するものである。第1の部分の膜厚から第2の部分の膜厚を引くことによって,フォーカス成分のみに起因する膜厚が求められる。そして,この膜厚差を線幅に換算し,当該線幅に基づいて露光時のフォーカス条件を設定することによって,より正確な設定を行うことができる。また,膜厚差と線幅との相関により,膜厚を線幅に換算するので,従来のようにCD−SEMを用いずに膜厚測定装置を用いて線幅を検出できる。膜厚測定装置を用いることにより,レジストパターンを損傷することがなく正確な測定を行うことができ,また測定の所要時間を短縮することができる。
前記膜厚測定結果から,第1の部分の膜厚減少量と第2の部分の膜厚減少量を算出し,前記第1の部分の膜厚減少量と第2の部分の膜厚減少量から,前記第1の部分と第2の部分との前記膜厚差を算出するようにしてもよい。
前記第1のパターンには,光源の0次光を透過させる領域と,前記光源の光を透過させない領域が形成され,前記第2のパターンには,光源の0次光とそれより高次の光を透過させる領域と,前記光源の光を透過させない領域が形成され,前記第1の部分の膜厚減少量は,前記第1のパターンの二つの領域に対応する第1の部分の膜の相互間の膜厚差を算出することにより求められ,前記第2の部分の膜厚減少量は,前記第2のパターンの二つの領域に対応する第2の部分の膜の相互間の膜厚差を算出することにより求められるようにしてもよい。
前記第1のパターンには,0次光を透過させ,かつ透過率の異なる複数の領域が形成され,前記第2のパターンには,光源の0次光とそれより高次の光を透過させ,かつ透過率が異なる複数の領域が形成されていてもよい。
別の観点による本発明は,基板上にレジストパターンを形成するフォトリソグラフィー工程における露光時のフォーカス条件の設定装置であって,光源の0次光のみを透過させる第1のパターンと,光源の0次光とそれより高次の光を透過させる第2のパターンを有する露光用のマスクと,既存の条件設定のフォトリソグラフィー工程において,前記マスクにより光源の0次光のみを透過させて基板上の膜を露光し,その後現像して基板上の膜の第1の部分を減少させたときの膜厚と,既存の条件設定のフォトリソグラフィー工程において,前記マスクを用いて光源の0次光とそれより高次の光を透過させて基板上の膜を露光し,その後現像して基板上の膜の第2の部分を減少させたときの膜厚を測定する膜厚測定部と,予め求められている膜厚と線幅との相関により,前記測定された第1の部分の膜厚と第2の部分の膜厚をレジストパターンの線幅に換算し,当該換算された第1の部分の線幅から第2の部分の線幅を除算し,さらに前記除算された線幅差に基づいて新たなフォーカス条件を設定する設定部と,を有することを特徴とする。
前記設定部は,前記膜厚測定結果から第1の部分の膜厚減少量と第2の部分の膜厚減少量を算出し,予め求められている膜厚減少量と線幅との相関により,前記算出された第1の部分の膜厚減少量と第2の膜厚減少量を,前記レジストパターンの線幅に換算してもよい。
別の観点による本発明は,基板上にレジストパターンを形成するフォトリソグラフィー工程における露光時のフォーカス条件の設定装置であって,光源の0次光のみを透過させる第1のパターンと,光源の0次光とそれより高次の光を透過させる第2のパターンを有する露光用のマスクと,既存の条件設定のフォトリソグラフィー工程において,前記マスクにより光源の0次光のみを透過させて基板上の膜を露光し,その後現像して基板上の膜の第1の部分を減少させたときの膜厚と,既存の条件設定のフォトリソグラフィー工程において,前記マスクを用いて光源の0次光とそれより高次の光を透過させて基板上の膜を露光し,その後現像して基板上の膜の第2の部分を減少させたときの膜厚を測定する膜厚測定部と,前記膜厚測定結果から,第1の部分の膜厚から第2の部分の膜厚を除算し膜厚差を算出し,予め求められている膜厚差と線幅との相関により,前記算出された膜厚差をレジストパターンの線幅に換算し,さらに前記換算された線幅に基づいて新たなフォーカス条件を設定する設定部と,を有することを特徴とする。
前記設定部は,前記膜厚測定結果から,第1の部分の膜厚減少量と第2の部分の膜厚減少量を算出し,さらに当該第1の部分の膜厚減少量と第2の部分の膜厚減少量から,前記第1の部分と第2の部分との前記膜厚差を算出してもよい。
前記第1のパターンには,光源の0次光を透過させる領域と,前記光源の光を透過させない領域が形成され,前記第2のパターンには,光源の0次光とそれより高次の光を透過させる領域と,前記光源の光を透過させない領域が形成され,前記設定部は,前記第1のパターンの二つの領域に対応する第1の部分の膜の相互間の膜厚差を算出することにより,前記第1の部分の膜厚減少量を求め,さらに,前記第2のパターンの二つの領域に対応する第2の部分の膜の相互間の膜厚差を算出することにより,前記第2の部分の膜厚減少量を求めるようにしてもよい。
前記第1のパターンには,0次光を透過させ,かつ透過率の異なる複数の領域が形成され,前記第2のパターンには,光源の0次光とそれより高次の光を透過させ,かつ透過率が異なる複数の領域が形成されていてもよい。
別の観点による本発明によれば,請求項7〜12のいずれかに記載のフォーカス条件の設定装置における設定部の機能をコンピュータに実現させるためのプログラムが提供される。
別の観点による本発明によれば,請求項7〜12のいずれかに記載のフォーカス条件の設定装置における設定部の機能をコンピュータに実現させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体が提供される。
本発明によれば,フォトリソグラフィー工程における露光時のフォーカス条件の設定をより正確に行うことができ,レジストパターンの線幅の寸法精度や基板面内の均一性を向上できる。
以下,本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1は,本実施の形態にかかる露光時のフォーカス条件の設定装置が適用される塗布現像処理システム1の構成の概略を示す平面図であり,図2は,塗布現像処理システム1の正面図であり,図3は,塗布現像処理システム1の背面図である。
塗布現像処理システム1は,図1に示すように例えば25枚のウェハWをカセット単位で外部から塗布現像処理システム1に対して搬入出したり,カセットCに対してウェハWを搬入出したりするカセットステーション2と,フォトリソグラフィー工程の中で枚葉式に所定の処理を施す複数の各種処理装置を多段に配置している処理ステーション3と,この処理ステーション3に隣接して設けられている露光装置Eとの間でウェハWの受け渡しをするインターフェイス部4とを一体に接続した構成を有している。
カセットステーション2には,カセット載置台5が設けられ,当該カセット載置台5は,複数のカセットCをX方向(図1中の上下方向)に一列に載置自在になっている。カセットステーション2には,搬送路6上をX方向に向かって移動可能なウェハ搬送体7が設けられている。ウェハ搬送体7は,カセットCに収容されたウェハWのウェハ配列方向(Z方向;鉛直方向)にも移動自在であり,X方向に配列された各カセットC内のウェハWに対して選択的にアクセスできる。
ウェハ搬送体7は,Z軸周りのθ方向に回転可能であり,後述する処理ステーション3側の第3の処理装置群G3に属する温調装置60やトランジション装置61に対してもアクセスできる。
カセットステーション2の例えば背面側には,後述する膜厚測定部としての膜厚測定装置110が隣接されて接続されている。ウェハ搬送体7は,膜厚測定装置110に対してもウェハWを搬送することができる。
カセットステーション2に隣接する処理ステーション3は,複数の処理装置が多段に配置された,例えば5つの処理装置群G1〜G5を備えている。処理ステーション3のX方向負方向(図1中の下方向)側には,カセットステーション2側から第1の処理装置群G1,第2の処理装置群G2が順に配置されている。処理ステーション3のX方向正方向(図1中の上方向)側には,カセットステーション2側から第3の処理装置群G3,第4の処理装置群G4及び第5の処理装置群G5が順に配置されている。第3の処理装置群G3と第4の処理装置群G4の間には,第1の搬送装置10が設けられている。第1の搬送装置10は,第1の処理装置群G1,第3の処理装置群G3及び第4の処理装置群G4内の各処理装置に選択的にアクセスしてウェハWを搬送できる。第4の処理装置群G4と第5の処理装置群G5の間には,第2の搬送装置11が設けられている。第2の搬送装置11は,第2の処理装置群G2,第4の処理装置群G4及び第5の処理装置群G5内の各処理装置に選択的にアクセスしてウェハWを搬送できる。
図2に示すように第1の処理装置群G1には,ウェハWに所定の液体を供給して処理を行う液処理装置,例えばウェハWにレジスト液を塗布するレジスト塗布装置20,21,22,露光処理時の光の反射を防止する反射防止膜を形成するボトムコーティング装置23,24が下から順に5段に重ねられている。第2の処理装置群G2には,液処理装置,例えばウェハWに現像液を供給して現像処理する現像処理装置30〜34が下から順に5段に重ねられている。また,第1の処理装置群G1及び第2の処理装置群G2の最下段には,各処理装置群G1,G2内の液処理装置に各種処理液を供給するためのケミカル室40,41がそれぞれ設けられている。
例えば図3に示すように第3の処理装置群G3には,温調装置60,ウェハWの受け渡しを行うためのトランジション装置61,精度の高い温度管理下でウェハWを温度調節する高精度温調装置62〜64及びウェハWを高温で加熱処理する高温度熱処理装置65〜68が下から順に9段に重ねられている。
第4の処理装置群G4では,例えば高精度温調装置70,レジスト塗布処理後のウェハWを加熱処理するプリベーキング装置71〜74及び現像処理後のウェハWを加熱処理するポストベーキング装置75〜79が下から順に10段に重ねられている。
第5の処理装置群G5では,ウェハWを熱処理する複数の熱処理装置,例えば高精度温調装置80〜83,露光後のウェハWを加熱処理する複数のポストエクスポージャーベーキング装置84〜89が下から順に10段に重ねられている。
図1に示すように第1の搬送装置10のX方向正方向側には,複数の処理装置が配置されており,例えば図3に示すようにウェハWを疎水化処理するためのアドヒージョン装置90,91,ウェハWを加熱する加熱装置92,93が下から順に4段に重ねられている。図1に示すように第2の搬送装置11のX方向正方向側には,例えばウェハWのエッジ部のみを選択的に露光する周辺露光装置94が配置されている。
インターフェイス部4には,例えば図1に示すようにX方向に向けて延伸する搬送路100上を移動するウェハ搬送体101と,バッファカセット102が設けられている。ウェハ搬送体101は,Z方向に移動可能でかつθ方向にも回転可能であり,インターフェイス部4に隣接した露光装置Eと,バッファカセット102及び第5の処理装置群G5に対してアクセスしてウェハWを搬送できる。
露光装置Eは,例えば図4に示すようにウェハWを所定の位置に載置する載置台150と,載置台150上に載置されたウェハWに対して光を照射する光源151と,所定のパターンが面付けされたマスク152を備えている。マスク152は,載置台150と光源151との間に配置されている。露光装置Eは,光源151からマスク152を介して載置台150上のウェハWに対して光を照射して,ウェハW上のレジスト膜を所定のパターンに露光することができる。光源151の光の照射は,露光量(光のドーズ量)やフォーカス等の露光条件が設定されている露光制御部153によって制御されている。露光制御部153は,例えばウェハ面内の複数の領域毎に露光条件を調整することができる。例えば露光制御部153は,図5に示すように平面から見て中心部に位置して円形のウェハ領域Wと,その周囲を円弧状に4等分したウェハ領域W,W,W,W毎に露光条件を調整できる。露光制御部153における露光条件の設定は,例えば後述する露光条件設定装置190により行うことができる。
露光装置Eのマスク152には,例えば図6に示すように製品用のパターンLと共に,膜厚測定用の2つのパターンK1,K2が形成されている。第1のパターンK1は,例えば2つの領域J1,J2から構成されている。第2のパターンK2は,例えば2つの領域I1,I2から構成されている。
図7に示すように第1のパターンK1の第1の領域J1は,例えば透過率が0%,つまり光が遮断されるように形成されている。
第1のパターンK1の第2の領域J2には,光源151からの光の0次光のみを透過させ,なおかつ第2の領域J2全体で光量を所定の透過率,例えば10%に減光させるパターンB1が形成されている。このパターンB1は,例えばライン・アンド・スペースで構成され,同形の長方形のスリットVが等間隔で複数並列されている。パターンB1のスリットV間のピッチPtは,図8の条件式(1)を満たすように形成されている。条件式(1)におけるNAは,開口数であり,σはコヒーレンスファクタ,λは光の波長を示す。これによって,第2の領域J2を透過する光から±1次光以上の高次の光が除去され,0次光のみが残るので,透過光には,0次光と高次の光との干渉によって生じる光のフォーカス成分が含まれず,0次光による露光量の成分のみが含まれる。パターンB1のスリットVの短辺の幅D1により,第2の領域J2における透過率が10%になるように調整されている。
図9に示すように第2のパターンK2の第1の領域I1は,例えば透過率が0%,つまり光が遮断されるように形成されている。
第2のパターンK2の第2の領域I2には,光源151からの光の0次光と±1次光以上の高次の光を透過させ,なおかつ第2の領域I2全体で光量を所定の透過率,例えば10%に減光させるパターンB2が形成されている。このパターンB2には,例えば方形の多数の穴Nが縦,横に等間隔に整列されている。パターンB2は,穴NのピッチPtが図8の条件式(1)を満たさないように形成されている。これにより,光源151の0次光とそれより高次の光の両方の光が第2のパターンK2を透過するので,透過光には,光のフォーカス成分と露光量の成分の両方が含まれる。第2の領域I2における透過率は,パターンEの穴Nの径D2により調整されている。
膜厚測定装置110は,例えば図10に示すようにウェハWを水平に保持するチャック160と,光干渉式膜厚計161を備えている。チャック160は,例えばX−Yステージ162に設置され,水平方向の2次元方向に移動できる。光干渉式膜厚計161は,例えばウェハWに対して光を照射し,その反射光を受光するプローブ163と,当該プローブ163の受光情報に基づいてウェハW上の膜の厚みを測定する測定部164を備えている。プローブ163に対してウェハWを相対的に移動させることによって,ウェハ面内の複数個所,例えばフォーカスの設定が可能なウェハ領域W〜W毎の膜厚を測定することができる。
次に,上記露光装置Eの条件設定を行う露光条件設定装置190の構成について説明する。例えば露光条件設定装置190は,例えばCPUやメモリなどを備えた汎用コンピュータにより構成され,例えば図4に示すように露光装置Eの露光制御部153に接続されている。なお,本実施の形態における露光条件設定装置190は,設定部としての機能を有する。
露光条件設定装置190は,例えば図11に示すように各種プログラムを実行するCPUなどからなる演算部200と,例えば各種情報を入力するキーボードなどからなる入力部201と,各種情報を格納するメモリからなるデータ格納部202と,各種プログラムを格納するプログラム格納部203と,露光制御部153や膜厚測定装置110と通信する通信部204などを備えている。
例えばプログラム格納部203には,例えば膜厚測定装置110から入力された膜厚測定の結果に基づいて,図12に示すように露光時に第1のパターンK1により露光されたレジスト膜の第1の部分U1の膜厚減少量ΔA1と,第2のパターンK2により露光されたレジスト膜の第2の部分U2の膜厚減少量ΔA2を算出するプログラムP1が格納されている。
プログラムP1は,例えば第1の部分U1において,第1のパターンK1の第1の領域J1に対応し光が照射されていない部分U1aの膜厚A1aと,第2の領域J2を透過した光により露光された部分U1bの膜厚A1bとの膜厚差を算出することにより,第1の部分U1の膜厚減少量ΔA1を求めることができる。また,同様に,プログラムP1は,第2の部分U2において,第2のパターンK2の第1の領域I1に対応し光が照射されていない部分U2aの膜厚A2aと,第2の領域I2を透過した光により露光された部分U2bの膜厚A2bとの膜厚差を算出することにより,膜厚減少量ΔA2を求めることができる。
また,プログラム格納部203には,レジスト膜の第1の部分U1の膜厚減少量ΔA1と第2の部分U2の膜厚減少量ΔA2を,後述のそれぞれの相関関数H1,H2により線幅に換算するプログラムP2が格納されている。また,プログラム格納部203には,換算された第2の部分U2の線幅から第1の部分U1の線幅を除算して線幅差を算出するプログラムP3や,当該線幅差に基づいて,後述する算出モデルMを用いて露光装置Eの光源151のフォーカス補正値ΔFを算出するプログラムP4が格納されている。さらに,プログラム格納部203には,算出されたフォーカス補正値ΔFに基づいて,露光装置Eの既存のフォーカス条件の設定を変更するプログラムP5などが格納されている。なお,これらの露光条件設定装置190の機能を実現するための各種プログラムは,コンピュータ読み取り可能な記録媒体によりインストールされたものであってもよい。
データ格納部202には,図13に示すように予め求められている膜厚減少量ΔA1と線幅との相関関数H1と,膜厚減少量ΔA2と線幅との相関関数H2が格納されている。この相関関数H1,H2は,例えば予め行われる実験により求められる。
また,データ格納部202には,例えば算出モデルMが格納されている。算出モデルMは,例えば図14に示すようにレジストパターンの線幅変化量ΔCDとフォーカス補正値ΔFとの関係式(2)で示される相関モデルである。この算出モデルMにより,上記相関関数H1,H2により換算された線幅に基づいてウェハW面内の線幅を均一にするための最適フォーカス補正値ΔFを算出できる。このフォーカス補正値ΔFは,ウェハ面内の各ウェハ領域W〜W毎に求めることができる。
本実施の形態では,例えばマスク152,膜厚測定装置110及び露光条件設定装置190により,露光時のフォーカス条件の設定装置が構成されている。
以上のように構成された塗布現像処理システム1では,先ず,図1に示すウェハ搬送体7によって,カセット載置台5上のカセットCから未処理のウェハWが一枚取り出され,第3の処理装置群G3の温調装置60に搬送される。温調装置60に搬送されたウェハWは,所定温度に温度調節され,その後第1の搬送装置10によってボトムコーティング装置23に搬送され,反射防止膜が形成される。反射防止膜が形成されたウェハWは,第1の搬送装置10によって加熱装置92,高温度熱処理装置65,高精度温調装置70に順次搬送され,各装置で所定の処理が施される。その後ウェハWは,レジスト塗布装置20に搬送され,ウェハW上にレジスト膜が形成される,その後ウェハWは,第1の搬送装置10によってプリベーキング装置71に搬送され,プリベーキングが施される。続いてウェハWは,第2の搬送装置11によって周辺露光装置94,高精度温調装置83に順次搬送されて,各装置において所定の処理が施される。その後ウェハWは,インターフェイス部4のウェハ搬送体101によって露光装置Eに搬送され,所定のパターンに露光される。
露光処理の終了したウェハWは,ウェハ搬送体101によってPEB装置84に搬送され,ポストエクスポージャーベーキングが施される。ポストエクスポージャーベーキングが終了したウェハWは,第2の搬送装置11によって高精度温調装置81に搬送されて温度調節され,その後現像処理装置30に搬送され,ウェハW上のレジスト膜が現像される。その後ウェハWは,第2の搬送装置11によってポストベーキング装置75に搬送され,加熱処理が施された後,高精度温調装置63に搬送され温度調節される。そしてウェハWは,第1の搬送装置10によってトランジション装置61に搬送され,その後カセットCに戻されて一連のフォトリソグラフィー工程が終了する。
次に,露光装置Eのフォーカス条件の設定プロセスについて説明する。図15は,かかるフォーカス条件の設定プロセスのフローチャートである。
先ず,既存のフォーカス条件の設定の下,塗布現像処理システム1において,一枚のウェハWが上述のフォトリソグラフィー工程に従って処理される。この際,露光装置Eにおける露光処理では,図12に示すようにマスク152の第1のパターンK1を通じてウェハW上のレジスト膜の第1の部分U1が露光され,マスク152の第2のパターンK2を通じてレジスト膜の第2の部分U2が露光される(図15の工程Q1)。
レジスト膜の第1の部分U1内の部分U1bは,第1のパターンK1の第2の領域J2により,光源151の光の0次光のみが10%に減光されて露光される。第1の部分U1内の部分U1aは,第1の領域J1により光が遮断されて露光されない。第2の部分U2内の部分U2bは,第2のパターンK2の第2の領域I2により,光源151の光の0次光とそれより高次の光が10%に減光されて露光される。第2の部分U2内の部分U2aは,第1の領域I1により光が遮断されて露光されない。
なお,この第1のパターンK1と第2のパターンK2を用いた露光は,フォーカス設定が行われる各ウェハ領域W〜W毎に複数回行われる。
上記露光処理が終了したウェハWは,上述したフォトリソグラフィー工程に従って,ポストエクスポージャーベーキング,現像処理が順次施され,レジスト膜の各部分U1,U2の露光部分がその露光量に応じて溶解される(図15の工程Q2)。
一連のフォトリソグラフィー工程が終了したウェハWは,例えばウェハ搬送体7によって膜厚測定装置110に搬送される。膜厚測定装置110では,レジスト膜の第1の部分U1の部分U1aの膜厚A1aと,部分U1bの膜厚A1bが測定される。また,第2の部分U2についても,部分U2aの膜厚A2aと,部分U2bの膜厚A2bが測定される(図15の工程Q3)。これらの膜厚測定結果は,例えば露光条件設定装置190に入力される。
露光条件設定装置190では,入力された第1の部分U1の膜厚測定結果から,膜厚A1aと膜厚A1bとの膜厚差を算出することにより,第1の部分U1における膜厚減少量ΔA1が求められる。また,入力された第2の部分U2の膜厚測定結果から,膜厚A2aと膜厚A2bとの膜厚差を算出することにより,第2の部分U2における膜厚減少量ΔA2が求められる(図15の工程Q4)。その後,第1の部分U1における膜厚減少量ΔA1が,図16に示すように相関関数H1により線幅CD1に換算される。また,第2の部分U2における膜厚減少量ΔA2が,相関関数H2により線幅CD2に換算される(図15の工程Q5)。
線幅CD1は,0次光のみの露光によって形成されるものなので,露光時の露光量の成分にのみ依存する線幅成分である。線幅CD2は,0次光と高次の光の露光によって形成されるものなので,露光時の露光量の成分とフォーカス成分の両方に依存する線幅成分である。換算された線幅CD2から線幅CD1を除算することにより,フォーカス成分のみに依存する線幅CDが算出される(図15の工程Q6)。この線幅CDは,各ウェハ領域W〜W毎にそれぞれ求められる。
次に,算出された線幅CDに基づいて,算出モデルMにより,ウェハ面内の線幅が均一になるようなフォーカス補正値ΔFが算出される(図15の工程Q7)。例えば,図14の関係式(2)の左辺に,共通の目標線幅と各ウェハ領域W〜Wの線幅CDとの差をΔCDとして代入し,各辺に算出モデルMの逆行列をかける。これにより,各ウェハ領域W〜Wに対するフォーカス補正値ΔFが算出される。
各フォーカス補正値ΔFが算出されると,当該情報が通信部204から露光制御部153に入力される。露光装置Eにおける光源151のフォーカス補正値が変更され,新たなフォーカス条件が設定される(図15の工程Q8)。こうして,露光処理時のフォーカス条件の設定プロセスが終了する。
以上の実施の形態によれば,第1のパターンK1と第2のパターンK2が形成されたマスク152を用いて露光が行われ,その後の現像により減少したレジスト膜の膜厚が測定され,当該膜厚から,相関関数Hを用いて線幅が算出される。このように,フォーカス設定のための線幅を,従来のCD−SEMを用いて測定する必要がないので,ウェハWのレジストパターンに損傷を与えることがなく,正確かつ短時間で線幅を特定できる。
また,以上の実施の形態によれば,光源151の0次光のみによって露光された第1の部分U1の膜厚減少量ΔA1と,0次光とそれより高次の光によって露光された第2の部分U2の膜厚減少量ΔA2が算出され,各膜厚減少量ΔA1とΔA2がそれぞれ線幅CD1,CD2に換算される。その線幅CD2とCD1の差を求めることにより,フォーカス成分にのみ起因する線幅CDが算出される。そして,その線幅CDに基づいてフォーカス補正値ΔFが算出され,フォーカスの設定が行われる。このように,フォーカス成分にのみ依存する線幅CDに基づいてフォーカスの設定が行われるので,より正確な設定を行うことができる。
また,第1のパターンK1と第2のパターンK2により光源151の光が減光されるので,レジスト膜がより確実に残存し,レジスト膜の各部分U1,U2における膜厚を適正に測定することができる。
レジスト膜の第1の部分U1と第2の部分U2において,光の照射された部分と光の照射されない部分との膜厚差を算出し,その膜厚差を膜厚減少量ΔA1,ΔA2としたので,例えば下地膜などの影響による膜厚測定誤差を相殺し,より正確に膜厚減少量を算出することができる。
以上の実施の形態では,膜厚減少量ΔA1と膜厚減少量ΔA2を線幅CD1,CD2に換算してから,線幅CD2から線幅CD1を引いてフォーカス成分にのみ依存する線幅CDを算出していたが,線幅に換算する前に,膜厚減少量ΔA2から膜厚減少量ΔA1を引いてフォーカス成分に依存する膜厚差を算出し,当該膜厚差を線幅CDに換算するようにしてもよい。かかる場合,例えば第1の部分U1の膜厚減少量ΔA1と,第2の部分U2の膜厚減少量ΔA2が算出された後,膜厚減少量ΔA2から膜厚減少量ΔA1を除算することによって,図12に示す膜厚差ΔAが算出される。この膜厚差ΔAは,露光時の露光量の成分とフォーカス成分の両方に依存する膜厚減少量ΔA2から,露光時の露光量の成分にのみ依存する膜厚減少量ΔA1を引いたものであるので,フォーカス成分にのみ依存する膜厚差ΔAとなる。
膜厚差ΔAが算出されると,膜厚差ΔAは,予め求められている膜厚差と線幅との相関関数により線幅CDに換算される。その後,上記実施の形態と同様に線幅CDから,算出モデルMによりフォーカス補正値ΔFが算出され,このフォーカス補正値ΔFによりフォーカスの設定が行われる。
この例によっても,フォーカス成分にのみ依存する膜厚差ΔAに基づいて,フォーカスの設定が行われるので,より正確な設定を行うことができる。なお,かかる例において,膜厚差ΔAと,線幅CDを算出するプログラムは,露光条件設定装置190のプログラム格納部203に格納されていてもよく,膜厚差と線幅の相関関数は,データ格納部202に格納されていてもよい。
以上の実施の形態では,マスク152の第1のパターンK1に,10%の透過率の第2の領域J2が形成されていたが,0次光のみを透過させ,なおかつ互いに透過率の異なる複数の領域が形成されていてもよい。また,マスク152の第2のパターンK2にも,0次光とそれより高次の光を透過させ,なおかつ互いに透過率の異なる複数の領域が形成されていてもよい。
図17,図18は,かかる一例を示すものである。図17に示すように第1のパターンK1には,光を透過しない第1の領域J1に加えて,透過率が異なる例えば10個の領域J2〜J11が形成されている。例えば領域J1〜J11は,透過率が0%から100%に10%刻みで段階的に増加するように形成されている。各領域J2〜J11の透過率は,上述の図7に示すパターンB1と同様にスリットVの幅D1を変えることによって調整されている。上述の膜厚減少量ΔA1と線幅との相関関数H1は,各領域J2〜J11毎に求められている。
図18に示すように第2のパターンK2には,光を透過しない第1の領域I1に加えて,透過率が異なる例えば10個の領域I2〜I11が形成されている。例えば領域I1〜I11は,透過率が0%から100%に10%刻みで段階的に増加するように形成されている。各領域I2〜I11の透過率は,上述の図10に示すパターンB2と同様に穴Nの径D2を変えることによって調整されている。上述の膜厚減少量ΔA2と線幅との相関関数H2は,各領域I2〜I11毎に求められている。
そして,フォーカス条件の設定時には,例えば使用されるレジスト液の感度に応じて第1のパターンK1における領域J2〜J11のうちのいずれかの領域Jxが選択される。また,レジスト液の感度に応じて第2のパターンの領域I2〜I11のうちのいずれかの領域Ixが選択される。そして,膜厚測定時には,第1の部分U1においては,選択された領域Jxを透過して露光された部分U1bと,光が透過しない領域J1に対応する部分U1aの膜厚が測定され,その膜厚差から膜厚減少量ΔA1が算出される。第2の部分U2においては,選択された領域Ixを透過して露光された部分U2bと,光が透過しない領域I1に対応する部分U2aの膜厚が測定され,その膜厚差から膜厚減少量ΔA2が算出される。その後,膜厚減少量ΔA1が,領域Jxに対応する相関関数H1により線幅CD1に換算され,膜厚減少量ΔA2が,領域Ixに対応する相関関数H2により線幅CD2に換算される。その後は,上述したように線幅CD2と線幅CD1の差から,フォーカス成分に依存する線幅CDが算出され,この線幅CDに基づいて,フォーカス補正値ΔFが算出される。
かかる場合,上述のフォトリソグラフィー工程において感度の異なる複数種類のレジスト液が使用されるような場合であっても,透過率の異なるいずれかの領域J2〜J11,領域I2〜I11を用いることにより,レジスト膜を確実に残存させることができる。したがって,レジスト液などの変更時の逐次マスク152を交換しなくても,レジスト膜の膜厚減少量を測定することができる。
以上の実施の形態では,レジスト膜の第1の部分U1における膜厚減少量ΔA1と第2の部分U2における膜厚減少量ΔA2を,相関関数H1,H2により線幅に換算していたが,第1の部分U1において露光により減少した部分U1bの膜厚A1bと,第2の部分U2において露光により減少した部分U2bの膜厚A2bを直接線幅に換算してもよい。かかる場合,膜厚A1bと膜厚A2bは,予め求められている膜厚と線幅との相関関数により線幅に換算される。
以上,本発明の実施の形態の一例について説明したが,本発明はこの例に限らず種々の態様を採りうるものである。例えば本発明は,ウェハ以外の例えばFPD(フラットパネルディスプレイ),フォトマスク用のマスクレチクルなどの他の基板のフォトリソグラフィー工程におけるフォーカス条件の設定にも適用できる。
本発明は,露光時のフォーカス条件の設定を,最適な線幅に基づいて正確に行う際に有用である。
塗布現像処理システムの構成を示す平面図である。 図1の塗布現像処理システムの正面図である。 図1の塗布現像処理システムの背面図である。 露光装置の構成の概略を示す模式図である。 複数のウェハ領域に区画されたウェハの平面図である。 マスクの平面図である。 マスクの第1のパターンの平面図である。 第1のパターンのスリットのピッチが満たす条件式である。 マスクの第2のパターンの平面図である。 膜厚測定装置の構成の概略を示す縦断面図である。 露光条件設定装置の構成を示すブロック図である。 レジスト膜の第1の部分と第2の部分の膜厚を示す模式図である。 膜厚減少量と線幅との相関を示すグラフである。 算出モデルを用いた線幅変動量とフォーカス補正値との関係式である。 フォーカス条件の設定プロセスのフローチャートである。 換算線幅を説明するための模式図である。 透過率の異なる複数の領域が形成された第1のパターンの平面図である。 透過率の異なる複数の領域が形成された第2のパターンの平面図である。
符号の説明
1 塗布現像処理システム
110 膜厚測定装置
190 露光条件設定装置
E 露光装置
〜W ウェハ領域
H1,H2 相関関数
M 算出モデル
W ウェハ

Claims (14)

  1. 基板上にレジストパターンを形成するフォトリソグラフィー工程における露光時のフォーカス条件の設定方法であって,
    既存の条件設定のフォトリソグラフィー工程において,光源の0次光のみを透過させる第1のパターンを有するマスクを用いて基板上の膜を露光し,その後現像して,基板上の膜の第1の部分を減少させる工程と,
    既存の条件設定のフォトリソグラフィー工程において,光源の0次光とそれより高次の光を透過させる第2のパターンを有するマスクを用いて基板上の膜を露光し,その後現像して,基板上の膜の第2の部分を減少させる工程と,
    前記第1の部分と第2の部分の膜厚を測定する工程と,
    予め求められている膜厚と線幅との相関により,前記測定された第1の部分の膜厚と第2の部分の膜厚を,レジストパターンの線幅に換算する工程と,
    前記換算された第1の部分の線幅から第2の部分の線幅を除算する工程と,
    前記除算された線幅差に基づいて,新たなフォーカス条件を設定する工程と,を有することを特徴とする,露光時のフォーカス条件の設定方法。
  2. 前記膜厚測定結果から第1の部分の膜厚減少量と第2の部分の膜厚減少量を算出する工程をさらに有し,
    前記膜厚と線幅との相関に代えて,予め求められている膜厚減少量と線幅との相関により,前記算出された第1の部分の膜厚減少量と第2の膜厚減少量を,前記レジストパターンの線幅に換算することを特徴とする,請求項1に記載の露光時のフォーカス条件の設定方法。
  3. 基板上にレジストパターンを形成するフォトリソグラフィー工程における露光時のフォーカス条件の設定方法であって,
    既存の条件設定のフォトリソグラフィー工程において,光源の0次光のみを透過させる第1のパターンを有するマスクを用いて基板上の膜を露光し,その後現像して,基板上の膜の第1の部分を減少させる工程と,
    既存の条件設定のフォトリソグラフィー工程において,光源の0次光とそれより高次の光を透過させる第2のパターンを有するマスクを用いて基板上の膜を露光し,その後現像して,基板上の膜の第2の部分を減少させる工程と,
    前記第1の部分と第2の部分の膜厚を測定する工程と,
    前記膜厚測定結果から,第1の部分の膜厚から第2の部分の膜厚を除算し膜厚差を算出する工程と,
    予め求められている前記膜厚差と線幅との相関により,前記算出された膜厚差をレジストパターンの線幅に換算する工程と,
    前記換算された線幅に基づいて,新たなフォーカス条件を設定する工程と,を有することを特徴とする,露光時のフォーカス条件の設定方法。
  4. 前記膜厚測定結果から,第1の部分の膜厚減少量と第2の部分の膜厚減少量を算出し,
    前記第1の部分の膜厚減少量と第2の部分の膜厚減少量から,前記第1の部分と第2の部分との前記膜厚差を算出することを特徴とする,請求項3に記載の露光時のフォーカス条件の設定方法。
  5. 前記第1のパターンには,光源の0次光を透過させる領域と,前記光源の光を透過させない領域が形成され,
    前記第2のパターンには,光源の0次光とそれより高次の光を透過させる領域と,前記光源の光を透過させない領域が形成され,
    前記第1の部分の膜厚減少量は,前記第1のパターンの二つの領域に対応する第1の部分の膜の相互間の膜厚差を算出することにより求められ,
    前記第2の部分の膜厚減少量は,前記第2のパターンの二つの領域に対応する第2の部分の膜の相互間の膜厚差を算出することにより求められることを特徴とする,請求項2又は4のいずれかに記載の露光時のフォーカス条件の設定方法。
  6. 前記第1のパターンには,0次光を透過させ,かつ透過率の異なる複数の領域が形成され,
    前記第2のパターンには,光源の0次光とそれより高次の光を透過させ,かつ透過率が異なる複数の領域が形成されていることを特徴とする,請求項5に記載の露光時のフォーカス条件の設定方法。
  7. 基板上にレジストパターンを形成するフォトリソグラフィー工程における露光時のフォーカス条件の設定装置であって,
    光源の0次光のみを透過させる第1のパターンと,光源の0次光とそれより高次の光を透過させる第2のパターンを有する露光用のマスクと,
    既存の条件設定のフォトリソグラフィー工程において,前記マスクにより光源の0次光のみを透過させて基板上の膜を露光し,その後現像して基板上の膜の第1の部分を減少させたときの膜厚と,既存の条件設定のフォトリソグラフィー工程において,前記マスクを用いて光源の0次光とそれより高次の光を透過させて基板上の膜を露光し,その後現像して基板上の膜の第2の部分を減少させたときの膜厚を測定する膜厚測定部と,
    予め求められている膜厚と線幅との相関により,前記測定された第1の部分の膜厚と第2の部分の膜厚をレジストパターンの線幅に換算し,当該換算された第1の部分の線幅から第2の部分の線幅を除算し,さらに前記除算された線幅差に基づいて新たなフォーカス条件を設定する設定部と,を有することを特徴とする,露光時のフォーカス条件の設定装置。
  8. 前記設定部は,前記膜厚測定結果から第1の部分の膜厚減少量と第2の部分の膜厚減少量を算出し,予め求められている膜厚減少量と線幅との相関により,前記算出された第1の部分の膜厚減少量と第2の膜厚減少量を,前記レジストパターンの線幅に換算することを特徴とする,請求項7に記載の露光時のフォーカス条件の設定装置。
  9. 基板上にレジストパターンを形成するフォトリソグラフィー工程における露光時のフォーカス条件の設定装置であって,
    光源の0次光のみを透過させる第1のパターンと,光源の0次光とそれより高次の光を透過させる第2のパターンを有する露光用のマスクと,
    既存の条件設定のフォトリソグラフィー工程において,前記マスクにより光源の0次光のみを透過させて基板上の膜を露光し,その後現像して基板上の膜の第1の部分を減少させたときの膜厚と,既存の条件設定のフォトリソグラフィー工程において,前記マスクを用いて光源の0次光とそれより高次の光を透過させて基板上の膜を露光し,その後現像して基板上の膜の第2の部分を減少させたときの膜厚を測定する膜厚測定部と,
    前記膜厚測定結果から,第1の部分の膜厚から第2の部分の膜厚を除算し膜厚差を算出し,予め求められている膜厚差と線幅との相関により,前記算出された膜厚差をレジストパターンの線幅に換算し,さらに前記換算された線幅に基づいて新たなフォーカス条件を設定する設定部と,を有することを特徴とする,露光時のフォーカス条件の設定装置。
  10. 前記設定部は,前記膜厚測定結果から,第1の部分の膜厚減少量と第2の部分の膜厚減少量を算出し,さらに当該第1の部分の膜厚減少量と第2の部分の膜厚減少量から,前記第1の部分と第2の部分との前記膜厚差を算出することを特徴とする,請求項9に記載の露光時のフォーカス条件の設定装置。
  11. 前記第1のパターンには,光源の0次光を透過させる領域と,前記光源の光を透過させない領域が形成され,
    前記第2のパターンには,光源の0次光とそれより高次の光を透過させる領域と,前記光源の光を透過させない領域が形成され,
    前記設定部は,前記第1のパターンの二つの領域に対応する第1の部分の膜の相互間の膜厚差を算出することにより,前記第1の部分の膜厚減少量を求め,さらに,前記第2のパターンの二つの領域に対応する第2の部分の膜の相互間の膜厚差を算出することにより,前記第2の部分の膜厚減少量を求めることを特徴とする,請求項8又は10のいずれかに記載の露光時のフォーカス条件の設定装置。
  12. 前記第1のパターンには,0次光を透過させ,かつ透過率の異なる複数の領域が形成され,
    前記第2のパターンには,光源の0次光とそれより高次の光を透過させ,かつ透過率が異なる複数の領域が形成されていることを特徴とする,請求項11に記載の露光時のフォーカス条件の設定装置。
  13. 請求項7〜12のいずれかに記載のフォーカス条件の設定装置における設定部の機能をコンピュータに実現させるためのプログラム。
  14. 請求項7〜12のいずれかに記載のフォーカス条件の設定装置における設定部の機能をコンピュータに実現させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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