JP4361276B2 - Akt活性の阻害物質 - Google Patents

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Description

本発明は、イソ型セリン/スレオニンキナーゼ、Akt(PKBとしても知られている)の1つまたは複数の活性の阻害物質である、キナゾリン含有化合物に関する。本発明は、このような化合物を含む薬剤組成物、および癌の治療において本発明の化合物を使用する方法にも関する。
アポトーシス(プログラムされた細胞死)は、胚の分化、および神経変性疾患、心臓血管病および癌などのさまざまな疾患の病因において、必要な役割を果たす。近年の研究によって、プログラムされた細胞死の調節または実行と関係がある、さまざまな前および抗アポトーシス遺伝子産物が同定されてきている。Bcl2またはBcl−xなどの抗アポトーシス遺伝子の発現によって、さまざまな刺激によって誘導されるアポトーシス細胞死が阻害される。他方では、BaxまたはBadなどの前アポトーシス遺伝子の発現によって、プログラムされた細胞死がもたらされる(Aams他、Science、281:1322〜1326(1998))。プログラムされた細胞死の実行は、カスパーゼ−3、カスパーゼ−7、カスパーゼ−8およびカスパーゼ−9などを含めた、カスパーゼ−1関連プロテイナーゼによって仲介される(Thorneberry他、Science、281:1312〜1316(1998))。
ホスファチジルイノシトール3’−OHキナーゼ(PI3K)/Akt/PKB経路は、細胞の生存/細胞死を調節するためには重要であるようである(Kulik他、Mol.Cell.Biol.17:1595〜1606(1997);Franke他、Cell、88:435〜437(1997);Kauffmann−Zeh他、Nature385:544〜548(1997)Hemmings Science、275:628〜630(1997);Dudek他、Science、275:661〜665(1997))。血小板由来成長因子(PDGF)、神経増殖因子(NGF)およびインシュリン様成長因子−1(IGF−1)などの生存因子は、PI3Kの活性を誘導することによって、さまざまな条件下で細胞の生存を促進する(Kulik他、1997、Hemmings 1997)。活性化PI3Kは、ホスファチジルイノシトール(3,4,5)−三リン酸(Ptdlns(3,4,5)−P3)の生成をもたらし、これは次にセリン/スレオニンキナーゼAktに結合し、その活性化を促進し、これはプレクストリン相同(PH)−ドメインを含む(Franke他、Cell、81:727〜736(1995);Hemmings Science、277:534(1997);Downward、Curr.Opin.Cell Biol.10:262〜267(1998)、Alessi他、EMBO J.15:6541〜6551(1996))。PI3Kの特異的阻害物質または優性ネガティブAkt/PKB突然変異体は、これらの成長因子またはサイトカインの生存促進活性を無効にする。PI3Kの阻害物質(LY294002またはウォルトマニン)が、上流キナーゼによるAkt/PKBの活性化を阻害したことは以前に開示されている。さらに、構成的に活性であるPI3KまたはAkt/PKB突然変異体を導入することによって、正常では細胞がアポトーシス細胞死を経る条件下で、細胞の生存が促進される(Kulik他、1997、Dudek他、1997)。
ヒト腫瘍中のAktレベルを分析することによって、Akt2が相当数の卵巣癌(J.Q.Cheung他、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.89:9267〜9271(1992))および膵臓癌(J.Q.Cheung他、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.93:3636〜3641(1996))において過剰発現されていることが示された。同様にAkt3が、乳癌および前立腺癌細胞株中で過剰発現されていることが見出された(Nakatani他、J.Biol.Chem.274:21528〜21532(1999))。
腫瘍抑制物質PTEN、PtdIns(3,4,5)−P3の3’リン酸を特異的に除去するタンパク質および脂質ホスファターゼは、PI3K/Akt経路の負の調節物質である(Li他、Science、275:1943〜1947(1997)、Stambolic他、Cell95:29〜39(1998)、Sun他、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.96:6199〜6204(1999))。PTENの生殖系列での突然変異は、カウデン病などのヒトの癌症候群の原因である(Liaw他、Nature Genetics16:64〜67(1997))。PTENは大部分のヒト腫瘍で欠失しており、機能的PTENを有していない腫瘍細胞株は、高レベルの活性化Aktを示す(Li他、上記、Guldberg他、Cancer Research57:3660〜3663(1997)、Risinger他、Cancer Research57:4736〜4738(1997))。
これらの観察結果は、腫瘍発生における細胞の生存またはアポトーシスを調節するために、PI3K/Akt経路が重要な役割を果たすことを示している。
セカンドメッセンジャーによって調節されるセリン/スレオニンタンパク質キナーゼの、Akt/PKBサブファミリーの3つのメンバーが同定されており、それぞれAkt1/PKBα、Akt2/PKBβ、およびAkt3/PKBγと名付けられている。これらのイソ型は、特に触媒ドメインをコードする領域中で相同的である。Akt/PKBは、PI3Kシグナル伝達に応答して生じる、リン酸化事象によって活性化される。PI3Kは膜イノシトールリン脂質をリン酸化し、セカンドメッセンジャーであるホスファチジルイノシトール3,4,5−三リン酸およびホスファチジルイノシトール3,4−二リン酸を生じさせ、これらはAkt/PKBのPHドメインに結合することが示されてきている。Akt/PKB活性化の現在のモデルは、3’−リン酸化ホスホイノシチドによって膜に酵素を漸増させることを提案しており、この場合、上流キナーゼによるAkt/PKBの調節部位のリン酸化が起こる(B.A.Hemmings、Science、275:628〜630(1997);B.A.Hemmings、Science、276:534(1997);J.Downward、Science、279:673〜674(1998))。
Akt1/PKBαのリン酸化は2箇所の調節部位、触媒ドメイン活性化ループ中のThr308、およびカルボキシ末端近くのSer473で起こる(D.R.Alessi他、EMBO J.15:6541〜6551(1996)およびR.Meier他、J.Biol.Chem.272:30491〜30497(1997))。同等の調節リン酸化部位が、Akt2/PKBβおよびAkt3/PKBγ中に存在する。活性化ループ部位でAkt/PKBをリン酸化する上流キナーゼはクローニングされ、3’−リン酸化ホスホイノシチド依存性タンパク質キナーゼ1(PDK1)と名付けられている。PDK1はAkt/PKBだけでなく、p70リボソームS6キナーゼ、p90RSK、血清およびグルココルチコイド調節キナーゼ(SGK)、およびタンパク質キナーゼCもリン酸化する。カルボキシ末端近くのAkt/PKBの調節部位をリン酸化する上流キナーゼは、これまで同定されていないが、近年の報告によって、インテグリン結合キナーゼ(ILK−1)、セリン/スレオニンタンパク質キナーゼ、または自己リン酸化に関する役割が示されている。
Aktの活性化および活性の阻害は、LY294002およびウォルトマニンなどの阻害物質を用いて、PI3Kを阻害することによって達成することができる。しかしながら、PI3Kを阻害することによって、3つのAktイソ酵素すべてのみならず、チロシンキナーゼのTecファミリーなどの、PdtIns(3,4,5)−P3に依存する他のPHドメイン含有シグナル伝達分子にも、無差別に影響を及ぼす可能性がある。さらに、PI3Kと無関係な増殖シグナルによって、Aktを活性化させることができることが開示されている。
あるいは、上流キナーゼPDK1の活性を害することによって、Aktの活性を阻害することができる。特異的なPDK1阻害物質は、開示されていない。さらに、PDK1を阻害することによって、典型的なPKCイソ型、SGK、およびS6キナーゼなどの、その活性がPDK1に依存する多数のタンパク質キナーゼの、阻害がもたらされると思われる(Williams他、Curr.Biol.10:439〜448(2000))。
本発明の目的は、Akt/PKBの阻害物質である新規な化合物を提供することである。
それを含む薬剤組成物を提供することも、本発明の目的である。
このようなAkt/PKB活性の阻害物質を投与することを含む、癌を治療する方法を提供することも、本発明の目的である。
本発明は、Akt/PKB活性を阻害する、2,3−ジフェニルキノキサリン部分を含む化合物を提供する。詳細には、開示した化合物は、1つまたは2つのAkt/PKBイソ型を選択的に阻害する。本発明は、このような阻害化合物を含む組成物、および癌の治療を必要とする患者に化合物を投与することによって、Akt/PKB活性を阻害する方法も提供する。
本発明の化合物は、セリン/スレオニンキナーゼAktの活性の阻害において有用である。本発明の第一の実施形態において、Akt活性の阻害物質は式Aによって示され、または薬剤として許容されるその塩またはその立体異性体である。
Figure 0004361276
上式中、Rはアミノ、C1〜6アルキルアミノ、ジ−C1〜6アルキルアミノ、アミノ−C1〜6アルキル、C1〜6アルキルアミノ−(C1〜6)アルキル、ジ(C1〜6アルキル)アミノ−(C1〜6)アルキル、C3〜7シクロアルキルアミノ、ジ−C3〜7シクロアルキルアミノ、−C3〜7シクロアルキルアミノ、N−ピロリジニル−C1〜6アルキル、N−ピペリジニル−C1〜6アルキル、ピペリジニルまたはピロリジニルを独立に表し、
は水素、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ジ−C1〜6アルキルアミノ、アミノ−C1〜6アルキル、C1〜6アルキルアミノ−(C1〜6)アルキルまたはジ(C1〜6アルキル)アミノ−(C1〜6)アルキルを独立に表し、
rは1〜3であり、
sは1〜3である。
別の実施形態において、本発明の阻害物質は式A−Iによって示され、または薬剤として許容されるその塩である。
Figure 0004361276
上式中、Rはアミノ、C1〜6アルキルアミノ、ジ−C1〜6アルキルアミノ、アミノ−C1〜6アルキル、C1〜6アルキルアミノ−(C1〜6)アルキルまたはジ(C1〜6アルキル)アミノ−(C1〜6)アルキルを独立に表す。
本発明の具体的な化合物としては、
2−[4−(2−アミノプロプ−2−イル)フェニル]−3−フェニルキノキサリン
Figure 0004361276
または薬剤として許容されるその塩が挙げられる。
本明細書で使用するとき、「C1〜6アルキル」という表現はメチルおよびエチル基、および直鎖または分枝鎖プロピル、ブチル、ペンチルおよびヘキシル基を含む。個々のアルキル基はメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、tert−ブチルおよび2,2−ジメチルプロピルである。「C1〜6アルコキシ」などの誘導的表現は、然るべく解釈すべきである。
本明細書で使用するとき、「C1〜4アルキル」という表現はメチルおよびエチル基、および直鎖または分枝鎖プロピルおよびブチル基を含む。個々のアルキル基はメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、およびtert−ブチルである。「C1〜4アルコキシ」などの誘導的表現は、然るべく解釈すべきである。
典型的なC3〜7シクロアルキル基には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルがある。
本明細書で使用するとき、「C3〜7シクロアルキル(C1〜6)アルキル」という表現は、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチルおよびシクロヘキシルメチルを含む。
がピロリジンまたはピペリジンであるとき、分子の残り部分への結合は、ピロリジンまたはピペリジンの窒素原子を介したものであるか、あるいはピロリジンまたはピペリジンの炭素原子の1つを介したものであってよい。
本明細書で使用するとき、「ハロゲン」という語は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素、特にフッ素または塩素を含む。
特定の実施形態では、Rはアミノ−C1〜6アルキル、C1〜4アルキルアミノ−(C1〜6)アルキルまたはジ(C1〜4アルキル)アミノ−(C1〜6)アルキルを表す。
特定の実施形態では、Rは水素を表す。
薬に使用するために、式Iの化合物の塩は、薬剤として許容される塩である。しかしながら、他の塩も本発明による化合物または薬剤として許容されるその塩の調製において有用であろう。本発明の化合物の薬剤として許容される適切な塩は、たとえば本発明による化合物の溶液と、塩酸、硫酸、メタンスルホン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酢酸、安息香酸、シュウ酸、クエン酸、酒石酸、炭酸またはリン酸などの薬剤として許容される酸の溶液を混合させることによって形成することができる、酸添加型の塩を含む。さらに、本発明の化合物が酸性成分を保有している場合、薬剤として許容されるその適切な塩は、アルカリ金属塩、たとえばナトリウムまたはカリウム塩、アルカリ土類金属塩、たとえばカルシウムまたはマグネシウム塩、および適切な有機リガンドと共に形成される塩、たとえば第四級アンモニウム塩を含んでよい。
本発明は、前述の式Iの化合物のプロドラッグをその範囲内に含む。一般にこのようなプロドラッグは、必要とされる式Iの化合物にin vivoで容易に転換可能である、式Iの化合物の官能的誘導体であろう。適切なプロドラッグ誘導体の選択および調製に関する従来の手順は、たとえばDesign of Prodrugs、ed.H.Bundgaard、Elsevier、1985中に記載されている。
本発明による化合物が少なくとも1つの非対称中心を有する場合、これらの化合物はしたがって鏡像異性体として存在することができる。本発明による化合物が2つ以上の非対称中心を有する場合、これらはさらにジアステレオ異性体として存在することができる。このような異性体および任意の比率のその混合物はすべて、本発明の範囲内に包含されることを理解されたい。
本発明の化合物は、Aktの活性の阻害物質であり、したがって癌、特にAktおよび/またはGSK3の活性の異常と関連がある癌の治療において有用である。このような癌には、卵巣癌、膵臓癌および乳癌があるが、これらだけには限られない。
本発明の一実施形態では、本発明の化合物は、その阻害効果がPHドメインに依存する選択的阻害物質である。この実施形態では、本発明の化合物は、in vitroでの阻害活性の低下を示すか、あるいはPHドメインが欠けている切断型Aktタンパク質に対してはin vitroでの阻害活性は示さない。
本発明の他の実施形態では、本発明の化合物は、その阻害効果がPHドメインとキナーゼドメインの間のタンパク質の領域に依存する、選択的阻害物質である(Konishi他、Biochem.and Biophys.Res.Comm.216:526〜534(1995)、図2を参照のこと)。この領域はヒンジ領域と呼ばれるものである。この実施形態では、本発明の化合物は、in vitroでの阻害活性の低下を示すか、あるいはPHドメインおよびヒンジ領域が欠けている切断型Aktタンパク質に対してはin vitroでの阻害活性を示さない。
PHドメイン、ヒンジ領域、またはこの両方に依存する、このような阻害物質によって、特定の利点が与えられる。なぜなら、3つのAktイソ型中のPHドメインおよびヒンジ領域は、タンパク質の残り部分に存在する配列相同性、特にキナーゼドメイン(触媒ドメインおよびATP結合コンセンサス配列を含む)中で見られる相同性を欠いているからである。したがって、本明細書に記載した化合物などの、いくつかの阻害化合物は、Aktの1つまたは2つのイソ型に選択的であるだけでなく、弱い阻害物質でもあり、あるいはそのキナーゼドメインがAkt/PKBイソ型のキナーゼドメインといくらかの配列相同性を共有している、PKAおよびPKCなどの他のキナーゼを阻害することができないことが観察される。PKAおよびPKCは、PHドメインが欠けている。
他の実施形態では、本発明の化合物は、Akt1の選択的阻害物質、Akt2の選択的阻害物質、およびAkt1とAkt2両方の選択的阻害物質の群から選択される。
他の実施形態では、本発明の化合物は、Akt1の選択的阻害物質、Akt2の選択的阻害物質、Akt3の選択的阻害物質、および3つのAktイソ型の2つの選択的阻害物質の群から選択される。
他の実施形態では、本発明の化合物は、3つすべてのAktイソ型の選択的阻害物質であるが、改変されてPHドメイン、ヒンジ領域、またはPHドメインとヒンジ領域の両方が欠失している、1つ、2つまたはすべての、このようなAktイソ型の阻害物質ではない。
さらに本発明は、薬剤として有効な量の本発明の化合物を、それを必要とする哺乳動物に投与することを含む、Akt活性を阻害する方法を対象とする。
本発明の化合物は、標準的な薬剤の慣習に従って、哺乳動物、好ましくはヒトに、単独で、あるいは好ましくは薬剤として許容される担体、薬剤組成物中の賦形剤または希釈剤と組み合わせて、投与することができる。本発明の化合物は、静脈内、筋肉内、腹膜内、皮下、直腸および局所的投与経路を含めて、経口的または非経口的に投与することができる。
活性成分を含む薬剤組成物は、経口的使用に適した形、たとえば錠剤、トローチ、ロゼンジ、水性または油性懸濁液、分散性粉末または顆粒、エマルジョン、硬質または軟質カプセル、またはシロップまたはエリキシルなどであってよい。経口的使用を目的とする組成物は、薬剤組成物の製造の分野で知られている任意の方法に従って調製することができ、このような組成物は、薬剤として上質で美味である調製物を与えるために、甘味剤、香味剤、着色剤および防腐剤からなる群から選択される、1つまたは複数の作用物質を含んでよい。錠剤を製造するのに適した無毒の薬剤として許容される賦形剤と混合された活性成分を、錠剤は含む。これらの賦形剤は、たとえば炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウムまたはリン酸ナトリウムなどの不活性希釈剤、顆粒剤および崩壊剤、たとえば微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、コーンスターチ、またはアルギン酸、結合剤、たとえば澱粉、ゼラチン、ポリビニル−ピロリドンまたはアカシア、および潤滑剤、たとえばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクであってよい。錠剤はコーティングされていなくてよく、あるいは錠剤を知られている技法によってコーティングして薬剤の不快な味を隠すことができ、あるいは胃腸管中での崩壊および吸収を遅らせ、これによって長期の持続的作用がもたらすことができる。たとえば、ヒドロキシプロピルメチル−セルロースまたはヒドロキシプロピルセルロースなどの水溶性の味覚封鎖物質、またはエチルセルロース、酢酸酪酸セルロースなどの遅延時間物質を使用することができる。
経口的に使用するための調合物は、活性成分が不活性である固形希釈剤、たとえば炭酸カルシウム、リン酸カルシウムまたはカオリンと混合された硬質ゼラチンカプセルとして、あるいは活性成分がポリエチレングリコールまたは油性媒質、たとえばピーナッツ油、液状パラフィン、またはオリーブ油などの水溶性の担体と混合された軟質ゼラチンカプセルとして存在してもよい。
水性懸濁液は、水性懸濁液を製造するのに適した賦形剤と混合された、活性物質を含む。このような賦形剤は、懸濁剤、たとえばカルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチル−セルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニル−ピロリドン、トラガカントゴムおよびアカシアゴムである。分散剤または湿潤剤は、天然に存在するホスファチド、たとえばレシチン、またはアルキレンオキシドと脂肪酸の縮合生成物、たとえばポリオキシエチレンステアレート、またはエチレンオキシドと長鎖の脂肪族アルコールの縮合生成物、たとえばヘプタデカエチレン−オキシセタノール、またはエチレンオキシドと脂肪酸およびヘキシトールから誘導された部分エステルの縮合生成物、ポリオキシエチレンソルビトールモノオレアートなど、またはエチレンオキシドと脂肪酸および無水ヘキシトールから誘導された部分エステルの縮合生成物、たとえばポリオキシエチレンソルビタンモノオレアートであってよい。水性懸濁液は、1つまたは複数の防腐剤、たとえばエチル、またはn−プロピルp−ヒドロキシベンゾエート、1つまたは複数の着色剤、1つまたは複数の香味剤、および1つまたは複数の甘味剤、スクロース、サッカリンまたはアスパルテームなども含んでよい。
油性懸濁液は、活性成分を植物油、たとえばラッカセイ油、オリーブ油、ゴマ油またはココナッツ油に、あるいは液状パラフィンなどの鉱油に懸濁させることによって調合することができる。油性懸濁液は、増粘剤、たとえばビーズワックス、硬質パラフィンまたはセチルアルコールを含んでよい。前述の甘味剤などの甘味剤、香味剤を加えて、美味である経口調製物を提供することができる。これらの組成物は、ブチルヒドロキシアニソールまたはα−トコフェロールなどの抗酸化剤を加えることによって保存することができる。
水性懸濁液を調製するのに適した分散性粉末または顆粒に、水を加えることによって、分散剤または湿潤剤、懸濁剤および1つまたは複数の防腐剤と混合された、活性成分が与えられる。適切な分散剤または湿潤剤、および懸濁剤は、既に前述したものによって例示される。追加的な賦形剤、たとえば甘味剤、香味剤および着色剤も存在してよい。これらの組成物は、アスコルビン酸などの抗酸化剤を加えることによって保存することができる。
本発明の薬剤組成物は、水中油型エマルジョンの形であってもよい。油相は植物油、たとえばオリーブ油またはラッカセイ油、または鉱油、たとえば液状パラフィン、またはこれらの混合物であってよい。適切な乳化剤は天然に存在するホスファチド、たとえば大豆レシチン、および脂肪酸および無水ヘキシトールから誘導されたエステルまたは部分エステル、たとえばソルビタンモノオレアート、および前記部分エステルとエチレンオキシドの縮合生成物、たとえばポリオキシエチレンソルビタンモノオレアートであってよい。エマルジョンは、甘味剤、香味剤、防腐剤および抗酸化剤も含んでよい。
シロップまたはエリキシルは、甘味剤、たとえばグリセロール、プロピレングリコール、ソルビトールまたはスクロースを用いて調合することができる。このような調合物は、緩和剤、防腐剤、香味剤および着色剤、および抗酸化剤も含んでよい。
薬剤組成物は、滅菌された注射可能な水溶液の形であってよい。使用することができる適切な媒体および溶媒には、水、リンガー溶液、および等張性の塩化ナトリウム溶液がある。
滅菌された注射可能な調製物は、滅菌された注射可能な水中油型マイクロエマルジョンであってもよく、この場合は活性成分が油相中に溶けている。たとえば活性成分を、大豆油とレシチンの混合物中に最初に溶かすことができる。次いで油性溶液を水とグリセロールの混合物中に導入し、これを処理してマイクロエマルジョンを形成させる。
注射可能な溶液またはマイクロエマルジョンは、局所的な大量注射によって患者の血液流中に導入することができる。あるいは、本発明の化合物の一定循環濃度を維持するような方法で、溶液またはマイクロエマルジョンを投与することが、有利である可能性がある。このような一定濃度を維持するためには、連続的な静脈内送達用デバイスを使用することができる。このようなデバイスの一例は、Deltec CADD−PLUS(商標)モデル5400静脈内用ポンプである。
薬剤組成物は、筋肉内および皮下に投与するために、滅菌された注射可能な水性または油脂性懸濁液の形であってよい。この懸濁液は、前述した適切な分散剤または湿潤剤、および懸濁剤を使用して、知られている技術に従って調合することができる。滅菌された注射可能な調製物は、無毒の非経口的に許容される希釈剤または溶媒に溶けた滅菌された注射可能な溶液または懸濁液、たとえば1,3−ブタンジオールに溶けた溶液などであってもよい。さらに、滅菌された固定油は、溶媒または懸濁媒質として従来使用されている。この目的のために、合成モノまたはジグリセリドを含めた、任意の刺激性のない固定油を使用することができる。さらに、オレイン酸などの脂肪酸は、注射可能な物質の調製において用途が見出されている。
式Aの化合物を、薬剤を直腸に投与するために、座薬の形で投与することもできる。これらの組成物は、常温では固体であるが直腸温度では液体であり、したがって直腸内で溶けて薬剤を放出させる適切な非炎症性の賦形剤と、薬剤を混合することによって調製することができる。このような物質にはココアバター、グリセリンゼラチン、硬化植物油、さまざまな分子量のポリエチレングリコールとポリエチレングリコールの脂肪酸エステルの混合物がある。
局所的に使用するために、式Aの化合物を含む、クリーム、軟膏、ゼリー、溶液または懸濁液などを使用する。(本出願の目的のために、局所的な施用物はうがい薬およびうがい剤を含むものとする。)
本発明の化合物は、適切な鼻腔内用媒体および送達具を局所的に使用することによって鼻腔内用の形で、あるいは当業者によく知られている形の皮膚パッチを使用し経皮的経路によって、投与することができる。経皮的な送達系の形で投与するためには、当然ながら、薬の投与は薬の処方中は断続的ではなく連続的なものであろう。
本明細書で使用するように、「組成物」という語は、特定の成分を特定の量含む生成物、および特定の量の特定の成分の組合せから直接的または間接的に生じる、任意の生成物を包含することを目的とするものである。
本化合物を、治療される状態に対するその特定の有用性に関して選択される、他のよく知られている治療剤と同時に投与することもできる。たとえば、知られている抗癌剤および細胞毒性剤と組み合わせた、本発明の化合物は有用であろう。同様に、神経線維腫症、再狭窄(restinosis)、腎のう胞、デルタ肝炎および関連ウイルスの感染、および真菌感染の治療および予防において有効である作用物質と組み合わせた、本発明の化合物は有用であろう。細胞増殖を開始させる核シグナルの細胞表面の増殖因子受容体と関連があるシグナル経路の一部分の他の阻害物質と組み合わせた、本発明の組成物も有用であろう。したがって、本発明の化合物は、ファルネシル−タンパク質トランスフェラーゼのタンパク質基質の拮抗阻害物質、ファルネシル−タンパク質トランスフェラーゼの活性のファルネシルピロリン酸の拮抗阻害物質を含めた、プレニル−タンパク質トランスフェラーゼの阻害物質、および/またはゲラニルゲラニル−タンパク質トランスフェラーゼの阻害物質と組み合わせて使用することができる。本発明の組成物を、ゲラニルゲラニル−タンパク質トランスフェラーゼの選択的阻害物質、またはファルネシル−タンパク質トランスフェラーゼの選択的阻害物質である化合物と、同時に投与することもできる。本発明の組成物を、Rafアンタゴニスト活性を有する化合物と組み合わせて、投与することもできる。
本発明の化合物を、治療されている状態に対するその特定の有用性に関して選択される、他のよく知られている癌治療剤と同時に投与することもできる。治療剤のこのような組合せに含まれるのは、抗腫瘍薬との組合せである。本発明の組成物および組合せを、放射線療法および手術を含めた、癌および/または腫瘍を治療する他の方法に関して、使用することができることも理解される。
抗腫瘍薬の例には一般に、微小管安定化剤(パクリタキセル(Taxol(登録商標)としても知られる)、ドセタキセル(Taxotere(登録商標)としても知られる)、またはこれらの誘導体など)、アルキル化剤、代謝拮抗剤、エピドフィロトキシン、抗腫瘍酵素、トポイソメラーゼ阻害物質、プロカルバジン、ミトキサントロン、白金配位錯体、生物学的応答改変剤および増殖阻害物質、ホルモン/抗ホルモン治療剤、および造血増殖因子がある。
抗腫瘍薬の例示的なクラスには、たとえばアントラサイクリン系薬剤、ビンカ薬剤、マイトマイシン類、ブレオマイシン類、細胞毒性ヌクレオシド、タキサン類、エポチロン類、ディスコデルモリド、プテリジン系薬剤、ジイネン(diynene)類およびポドフィロトキシン類がある。これらのクラスの特に有用なメンバーには、たとえばドキソルビシン、カルミノマイシン、ダウノルビシン、アミノプテリン、メトトレキセート、メトプテリン、ジクロロメトトレキセート、マイトマイシンC、ポルフィロマイシン、5−フルオロウラシル、6−メルカプトプリン、ゲムシタビン、シトシンアラビノシド、ポドフィロトキシンまたはポド−フィロトキシン誘導体、たとえばエトポシド、エトポシドホスフェートまたはテニポシド、メルファラン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ロイロシジン、ビンデスチン、ロイロジン、パクリタキセルなどがある。他の有用な抗腫瘍薬には、エストラムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、シクロホスファミド、ブレオマイシン、ゲムシチビン(gemcitibine)、イフォサミド、メルファラン、ヘキサメチルメラミン、チオテパ、シタラビン、イダトレキセート、トリメトレキセート、ダカルバジン、L−アスパラギナーゼ、カンプトテシン、CPT−11、トポテカン、アラ−C、ビカルタミド、フルタミド、ロイプロリド、ピリドベンゾインドール誘導体、インターフェロンおよびインターロイキンがある。
さらに、本発明の組成物は、放射線増感剤としても有用であり得る。たとえば、表面に施されるビームからあるいはわずかな放射性の源を移植することによって送達されるx線またはガンマ線を含めた放射線療法は、癌を治療する本化合物と組み合わせて使用してもよい。
一定用量として調合する場合、このような組合せ生成物は、以下に記載した用量範囲内の本発明の組合せ、および他の薬剤として活性がある作用物質を、その承認された用量範囲内で使用する。あるいは本発明の組合せは、複合型の組合せ調合物が不適切であるとき、知られている薬剤として許容される作用物質と共に順次に使用することができる。
参照によって本明細書に組み込んだ、1998年4月6日に出願された米国特許第09/055,487号に記載されたように、本発明の組成物は、癌を治療するために、インテグリンのアンタゴニストと組み合わせても有用であり得る。
本明細書で使用するように、インテグリンのアンタゴニストという語は、血管形成の調節、腫瘍細胞の増殖および侵襲と関連がある、インテグリンの生理的リガンドの結合を選択的に相殺、阻害、すなわち打ち消す化合物のことを指す。特にこの語は、αvβ3インテグリンの生理的リガンドの結合を選択的に相殺、阻害、すなわち打ち消す、αvβ5インテグリンの生理的リガンドの結合を選択的に相殺、阻害、すなわち打ち消す、αvβ3インテグリンとαvβ5インテグリンの両方の生理的リガンドの結合を相殺、阻害、すなわち打ち消す、あるいは毛細血管の内皮細胞で発現される特定のインテグリンの活性を相殺、阻害、すなわち打ち消す化合物のことを指す。この語は、αvβ6、αvβ8、α1β1、α2β1、α5β1、α6β1およびα6β4インテグリンのアンタゴニストのことも指す。この語は、αvβ3、αvβ5、αvβ6、αvβ8、α1β1、α2β1、α5β1、α6β1およびα6β4インテグリンの任意の組合せのアンタゴニストのことも指す。本発明の化合物は、アンギオスタチンおよびエンンドスタチンだけには限られないがこれらを含めた、血管形成を阻害する他の作用物質と共に有用である可能性があり、これによって腫瘍細胞の増殖および侵襲を阻害する。
本発明の組成物がヒト被験者に投与されるとき、1日の用量は通常は処方する医師によって決定され、一般にその用量は個々の患者の年齢、体重、応答性、および患者の症状の重度に応じて変わる。
1つの例示的な適用例では、適量である1つまたは2つのAkt/PKBイソ型の阻害物質を、癌の治療を受ける哺乳動物に投与する。1日当たり約0.1mg/体重1kg〜約60mg/体重1kg、好ましくは1日当たり約0.5mg/体重1kg〜約40mg/体重1kgの量の、阻害物質を投与する。本発明の組成物を含む具体的な治療用量は、約0.01mg〜約1000mgの、1つまたは2つのAkt/PKBイソ型の阻害物質を含む。この用量は、約1mg〜約1000mgの、1つまたは2つのAkt/PKBイソ型の阻害物質を含むことが好ましい。
示した特許、公開および係属特許出願はすべて、参照によってここに組み込んである。
化学的性質の記載、および以下の実施例において使用する略語は、以下の通りである:
Ac2O 無水酢酸;
Boc t−ブトキシカルボニル;
DBU 1,8−ジアザバイシクロ[5.4.0]ウンデス−7−エン;
HRP セイヨウワサビペルオキシダーゼ;
NFDM 無脂肪乾燥乳
文献中で知ることができ、あるいは実験手順において例示することができる、本発明の化合物を生成させるために使用する反応、さらにエステル加水分解、保護基の開裂などの他の標準的な操作をスキーム1に示す。スキーム中に示す置換基RおよびRは、置換基RおよびRを表す。しかしながら、それらの環への結合場所は単なる例示的なものであり、制限を意味するものではない。
これらの反応を連続的な順序で実施して本発明の化合物を与えることができ、あるいはこれらの反応を使用して、スキーム中に記載したアルキル化反応によって後に結合する断片を合成することができる。
スキーム1の概要:
必要な中間体が市販されている場合もあり、あるいは文献の手順に従ってこれらを調製することができる。スキーム1に示すように、適切に置換されたフェニルアセチリドをヨウ化銅と反応させて、対応する銅アセチリドIを形成することができる。次いで中間体Iを適切に置換された求電子性フェニル成分と反応させて、非対称に置換されたジフェニルアセチレンIIを得ることができる。NBSとの反応、次に加水分解によって、置換ベンジルIIIが得られ、次いでこれを1,2−フェニルジアミンに結合させて、本発明の化合物を得る。さまざまな置換および非置換ベンジルは、商業的に得ることもできる。
Figure 0004361276
(実施例)
与えられた実施例は、本発明のさらなる理解を助長することを目的とする。使用した個々の物質、種および条件は、本発明をさらに例示することを目的とするものであり、その妥当な範囲を制限することを目的とするものではない。
2−[4−(2−アミノプロプ−2−イル)フェニル]−3−フェニルキノキサリン(化合物1)の調製
Figure 0004361276
ステップ1:エチル4−ヨード安息香酸の調製
21.0gの4−ヨード安息香酸、100mlの無水EtOH、および6mlの濃硫酸の混合物を、攪拌しながら6日間還流させた。この時間の終わりに、沸騰によって反応混合物を濃縮し、さらに4mlの濃硫酸を加えた。次いで混合物をさらに11日間還流させ、その後混合物を冷却し、50gの氷および150mlのEtOを加えた。相を分離させ、水性層をEtOを用いて抽出した。一体にした有機相を水、飽和NaHCO水溶液、さらに水で洗浄した。次いで有機相をMgSOで乾燥させ、真空下で濃縮して、透明で茶色がかった液体として表題の化合物を得た。
ステップ2:α,α−ジメチル−4−ヨードベンジルアルコールの調製
2.76gのエチル4−ヨード安息香酸(ステップ1に記載したように調製したもの)を、10mlの無水EtOに溶かした冷却(氷/HO)溶液に、26.5mlの1.52M CHMgBr/EtO溶液を5分間かけて加えた。混合物を氷浴温度で2.5時間攪拌し、次いで6mlのHOをゆっくりと加えることによって急冷した。反応混合物を濾過し、固形残留物をエーテルですすいだ。一体にした濾過物をMgSOで乾燥させ、真空下で濃縮して、透明で黄色がかった液体として表題の化合物を得た。
ステップ3:α,α−ジメチル−4−ヨード−N−ホルムアミド−ベンジルアミンの調製
19mlの氷酢酸を、スラリーが形成されるまで氷浴中で冷却した。4.18gのシアン化ナトリウムを30分間かけて加えた。10.3mlの濃硫酸を95mlの氷酢酸に溶かした冷却(氷/HO)溶液を、シアン化物溶液に15分間かけて加えた。氷浴を除去し、19.92gのα,α−ジメチル−4−ヨードベンジルアルコール(ステップ2に記載したように調製したもの)を、10分間かけて加えた。生成した白い懸濁液を90分攪拌した。一晩室温で放置した。反応混合物を氷上に注ぎ、水およびエーテルを加えた。この混合物を固体NaCOを用いて中和した。
ステップ4:銅(I)フェニルアセチリドの調製
10.7gのフェニルアセチレンを500mlの無水エタノールに溶かした溶液に、20gのヨウ化銅を250mlの濃縮NHOHに溶かした溶液および100mlの水を加えた。溶液を30分攪拌し、次いで濾過した。回収した固体を水、95%エタノール水溶液、次いでエーテルで洗浄した。次いで固体を回収し、真空下で乾燥させて、鮮やかな黄色の固体として表題の化合物を得た。
ステップ5:1−[4−(2−ホルムアミドプロプ−2−イル)フェニル]−2−フェニルアセチレンの調製
ステップ3に記載したヨードフェニル化合物11.83g、銅(I)フェニルアセチリド6.74g、および乾燥ピリジン165mlの混合物を、120℃で72時間攪拌した。次いでこの反応混合物を冷却し、混合物を約300gの氷および水上に注ぎ、激しく攪拌した。次いで混合物を1:1ベンゼン:ジエチルエーテルを用いて抽出した。有機溶液を3N塩酸で洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過および濃縮し、ベンゼン/シクロヘキサンから再結晶化させた固体を得て、表題の化合物を得た。
ステップ6:4−(2−ホルムアミドプロプ−2−イル)−ベンジルの調製
ステップ5からの1−[4−(2−ホルムアミドプロプ−2−イル)フェニル]−2−フェニルアセチレン(4.81g)を、30mlの乾燥DMSOに溶かした。N−ブロモスクシンアミド(NBS)(5.65g)を加え、反応混合物を室温で96時間攪拌した。このときに500mgのNBSを加え、反応混合物をさらに24時間攪拌した。次いで反応混合物を水上に注ぎ、水性混合物をベンゼンを用いて抽出した。一体にした有機相を水で洗浄し、MgSOで乾燥させた。次いで有機スラリーを濾過し、真空中で濃縮して表題の化合物を得た。
ステップ7:4−(2−アミノプロプ−2−イル)−ベンジルの調製
ステップ6からの4−(2−ホルムアミドプロプ−2−イル)−ベンジル(6.17g)を、100mlの氷酢酸、84mlの水、および6mlの濃縮HClに溶かした。この混合物を還流において3時間攪拌し、次いで真空下において60℃で溶媒を除去した。残留物を遊離塩基形に転換させ、有機溶媒を用いて抽出し、水で洗浄し、乾燥させ濃縮して、表題の化合物を油として得た。
ステップ8:2−[4−(2−アミノプロプ−2−イル)フェニル]−3−フェニルキナゾリンの調製
ステップ7からの4−(2−アミノプロプ−2−イル)−ベンジル1.0g、o−フェニレンジアミン0.406g、氷酢酸25ml、水15mlの混合物を4.5時間還流させた。次いで混合物を、室温で一晩放置した。次いで溶媒の大部分を真空下で除去し、残留物を30mlの水中に取り出し、50mlの6N NaOH水溶液を加えた。沈殿したゴムをクロロホルムを用いて抽出した。有機溶液を水で洗浄し、MgSOで乾燥させ、真空下で濃縮した。
残留物をクロロホルムに再溶解させ、エタノール性HClを加え、塩酸塩を沈殿させた。この塩をi−PrOHから再結晶化させて、表題の化合物を塩酸塩−i−PrOH溶媒和物(薄黄色のプレート)として得た。融点269℃〜271℃(250℃で溶解/再凝固)。
Figure 0004361276
2,3−ビス(4−アミノフェニル)−キノキサリン(化合物2)の調製
Figure 0004361276
ステップ1:メソ(d,l)ヒドロベンゾインの調製
97.0gのベンジルを1リットルの95%EtOHに懸濁させたスラリーに、20gの水素化ホウ素ナトリウムを加えた。10分攪拌した後、混合物を1リットルの水で希釈し、混合物を活性炭を用いて処理した。次いで混合物をスーパーセルを介して濾過し、濾過物を加熱し、若干濁るまでさらに2リットルの水で希釈した。次いで混合物を0〜5℃に冷却し、生成した結晶を回収し、冷水で洗浄した。次いで結晶を、真空中で乾燥させた。
ステップ2:4,4’−ジニトロベンジルの調製
150mlの発煙硝酸を−10℃に冷却し、25gのヒドロベンゾイン(ステップ1に記載したように調製したもの)を、温度−10℃と−5℃の間に保ちながらをゆっくりと少しずつ加えた。反応混合物をさらに2時間0℃に保った。70mlの水を加え、混合物を30分間還流させ、次いで500gの砕いた氷上に注いだ。残留物をデカンテーションによって混合物から分離し、次いで残留物を500mlの水と共に沸騰させた。水層は除去した。
残りのゴムを沸騰アセトン中に溶かし、その溶液を脱色炭素で処理し、濾過した。次いで濾過物を−5℃に冷却し、生成した結晶を回収し、冷たいアセトンで洗浄し、真空中で乾燥させた。結晶性である表題の化合物のさらなる塊を、母液の残留物の再結晶化から得た。
ステップ2:4,4’−ジアミノベンジルの調製
3.8gの4,4’−ジニトロベンジルを、EtOH中に溶けた3.8gの10%ルテニウム担持炭素を用いて水素下で還元した。混合物をスーパーセルを介して濾過し、濾過物を真空下で濃縮して乾燥させた。水に50%変性エタノールを溶かしたものに残留物を溶かし、Darcoで処理し、濾過した。濾過物を0℃に冷却し、生成した結晶を回収し、水に50%変性エタノールを溶かしたもので洗浄した。次いで結晶を加熱ランプの下で乾燥させ、黄色い粉末として表題の化合物を得た。
ステップ3:2,3−ビス(4−アミノフェニル)−キノキサリンの調製
1.0g(4.17mmole)の4,4’−ジアミノベンジルおよび0.45gのo−フェニレンジアミンを250mlの氷酢酸に溶かした混合物を、50℃で15分加熱し、次いで室温で16時間攪拌した。次いで混合物を80℃に加熱し、ゆっくりと冷却した。溶媒を真空下で除去し、残留物をエタノールに再溶解させ、真空下で除去した。
固体残留物を沸騰アセトンから再結晶化させ、固体を回収した。母液からの残留物は95%EtOHから再結晶化させ、生成した結晶をアセトン結晶化からの結晶と合わせ、1:1無水EtOH:95%EtOHからすべてを再結晶化させて、結晶性物質を得た。この結晶を真空下において110℃で5時間乾燥させて、表題の化合物を得た。
Figure 0004361276
ヒトのAktイソ型およびΔPH−Akt1のクローニング
pS2neoベクター(2001年4月3日にATCCにATCCとして寄託された)を、以下のように作製した。pRmHA3ベクター(Nucl.Acid Res.16:1043〜1061(1988)中に記載されたように作製した)をBgIIを用いて切断し、2734bpの断片を単離した。pUChsneoベクター(EMBO J.4:167〜171(1985)中に記載されたように作製した)もBgIIを用いて切断し、4029bpのバンドを単離した。これら2つの単離断片を1つに連結させて、pS2neo−1という名のベクターを生成した。このプラスミドは、メタロチオニンプロモーターとアルコールデヒドロゲナーゼポリA付加部位の間にポリリンカーを含む。これは、熱ショックプロモーターによって働くneo耐性遺伝子も有する。pS2neo−1ベクターは、Psp5IIおよびBsiWIを用いて切断した。2つの相補的オリゴヌクレオチドを合成し、次いでアニール化した(CTGCGGCCGC(配列番号1)およびGTACGCGGCCGCAG(配列番号2))。切断したpS2neo−1とアニール化したオリゴヌクレオチドを1つに連結させて、第2のベクターpS2neoを生成した。この転換ではNotI部位を加えて、S2細胞へのトランスフェクションの前に線状化を促進した。
ヒト脾臓cDNA(Clontech)からのヒトAkt1遺伝子を、5’プライマー:
5’CGCGAATTCAGATCTACCASTEAGCGACGTGGCTATTGTG3’(配列番号3)、および3’プライマー:
5’CGCTCTAGAGGATCCTCAGGCCGTGCTGCTGGC3’(配列番号4)を使用して、PCR(Clontech)によって増幅させた。5’プライマーは、EcoRIおよびBglII部位を含んでいた。3’プライマーは、クローニング目的でXbaIおよびBamHI部位を含んでいた。生成したPCR産物を、EcoRI/XbaI断片としてpGEM3Z(Promega)にサブクローニングした。発現/精製目的で、中央部Tタグを、PCRプライマー:5’GTACGATGCTGAACGATATCTTCG3’(配列番号5)を使用して、完全長Akt1遺伝子の5’端に加えた。生成したPCR産物は、5’KpnI部位および3’BamHI部位を含んでおり、これらを使用して、昆虫細胞の発現ベクター、pS2neoを含むビオチンタグとインフレームである断片をサブクローニングした。
Akt1のプレクストリン相同(PH)ドメイン欠失型(Δaa4〜129、Akt1ヒンジ領域の一部分の欠失を含む)の発現のために、PCRによる欠失体の突然変異誘発を、完全長Akt1遺伝子をpS2neoベクター中で鋳型として使用して行った。このPCRは、KpnI部位および中央部Tタグを5’端に含む欠失体と5’および3’フランキングプライマーを含む、重複内部プライマー:
(5’GAATACATGCCGATGGAAAGCGACΔGGGGCTGAAGAGATGGAGGTG3’(配列番号6)、および
5’CCCCTCCATCTCTTCAGCCCCΔGTCGCTTTCCATCGGCATGTATTC)3’(配列番号7)を使用して2ステップで行った。最終PCR産物をKpnIおよびSmaIで消化し、pS2neo完全長Akt1KpnI/SmaI切断ベクターに連結させ、クローンの5’端を欠失型に効果的に置き換えた。
ヒトAkt3遺伝子を、アミノ末端オリゴプライマー:
5’GAATTCAGATCTACCATGAGCGATGTTACCATTGTG3’(配列番号8)、およびカルボキシ末端オリゴプライマー:
5’TCTAGATCTTATTCTCGTCCACTTGCAGAG3’(配列番号9)を使用して、成体の脳のcDNA(Clontech)のPCRによって増幅させた。これらのプライマーは、クローニング目的で5’EcoRI/BglII部位および3’XbaI/BglII部位を含んでいた。生成したPCR産物は、pGEM4Z(Promega)のEcoRIおよびXbaI部位にクローニングした。発現/精製目的で、中央部Tタグを、PCRプライマー:5’GGTACCATGGAATACATGCCGATGGAAAGCGATGTTACCATTGTGAAG3’(配列番号10)を使用して、完全長Akt3クローンの5’端に加えた。生成したPCR産物は、昆虫細胞の発現ベクター、pS2neoを含むビオチンタグに関してインフレームクローニングが可能である5’KpnI部位を含んでいた。
ヒト胸腺のcDNA(Clontech)からのヒトAkt2遺伝子を、アミノ末端オリゴプライマー:
5’AAGCTTAGATCTACCATGAATGAGGTGTCTGTC3’(配列番号11)、およびカルボキシ末端オリゴプライマー:
5’GAATTCGGATCCTCACTCGCGGATGCTGGC3’(配列番号12)を使用して、PCRによって増幅させた。これらのプライマーは、クローニング目的で5’HindIII/BglII部位および3’EcoRI/BgmHI部位を含んでいた。生成したPCR産物は、pGEM3Z(Promega)のHindIII/EcoRI部位にサブクローニングした。発現/精製目的で、中央部Tタグを、PCRプライマー:5’GGTACCATGGAATACATGCCGATGGAAAATGAGGTGTCTGTCATCAAAG3’(配列番号13)を使用して、完全長Akt2の5’端に加えた。生成したPCR産物は、前に記載したようにpS2neoベクターにサブクローニングした。
ヒトのAktイソ型およびΔPH−Akt1の発現
pS2neo発現ベクター中の、クローニングしたAkt1、Akt2、Akt3およびΔPH−Akt1遺伝子を含むDNAを精製し、これを使用して、DrosophilaのS2細胞(ATCC)をリン酸カルシウム法によってトランスフェクトした。抗生物質(G418、500μg/ml)耐性細胞の集まりを選択した。細胞を1.0L容積(〜7.0×10/ml)に広げ、ビオチンおよびCuSOを、それぞれ50μMおよび50mMの最終濃度まで加えた。細胞を27℃で72時間増殖させ、遠心分離によって採取した。細胞ペーストを必要とするまで−70℃で凍結させた。
ヒトのAktイソ型およびΔPH−Akt1の精製
実施例13に記載した1リットルのS2細胞からの細胞ペーストを、50mlの1%CHAPSを緩衝液A:(50mM Tris pH7.4、1mM EDTA、1mM EGTA、0.2mM AEBSF、10μg/mlのベンズアミジン、5μg/mlのロイペプチン、それぞれアプロチニンおよびペプスタチン、10%グリセロールおよび1mM DTT)に溶かしたものを用いて、音波処理によって溶かした。可溶性分画を、9mg/mlの抗中央Tモノクローナル抗体を充填したProtein G Sepharose高速(Pharmacia)カラム上で精製し、75μMのEYMPME(配列番号14)ペプチドを25%グリセロールを含む緩衝液Aに溶かしたものを用いて溶出させた。Akt/PKB含有分画を集め、SDS−PAGEによってタンパク質純度を評価した。精製したタンパク質は、標準的なBradfordプロトコルを使用して定量化した。精製したタンパク質を液体窒素で急速冷凍し、−70℃で保存した。
キナーゼアッセイ
ここでの手順は、ヒトの組み換え活性Akt/PBKイソ型またはAkt/PBK突然変異体による、ビオチン化GSK3由来ペプチドのリン酸化を測定する、キナーゼアッセイを記載するものである。33P標識ビオチン化産物を、Streptavidin coated Flashplates(NEN LifeSciences)またはStreptavidin Membrane Filter Plates(Promega)を使用して、捕獲および検出することができる。あるいは、2つの追加的なリシン残基を有するGSK3由来ペプチドを基質として使用し、Phosphocellulose Membrane Filter Plates(Polyfiltronics)を使用して後に捕獲した。
物質:
活性のあるヒトAkt:以下の活性のあるヒトAktイソ型を、in vitroアッセイで使用した:活性のあるヒトAkt1(Upstate Biotechnology、カタログ番号14〜276、15μg/37μl(6.76μM)から得たもの)または組み換え脂質活性化Akt1(実施例5に記載したように調製したもの)、Akt2(実施例5に記載したように調製したもの)、Akt3(実施例5に記載したように調製したもの)、およびΔPH−Akt1(実施例5に記載したように調製したもの)。
Akt特異的ペプチド基質:GSK3α(S21)ペプチド番号3928、ビオチン−CGRARTSSFAEPG(配列番号15)、FW=1517.8(Macromolecular Resourcesから得たもの)、Streptavidin FlashplateまたはStreptavidin Filter Plate検出用。
GSK3α(S21)ペプチド番号G80613、KKGGRARTSSFAEPG(配列番号14)、FW=1547.8(Research Geneticsから得たもの)、Phosphocellulose filter plate検出用。
標準アッセイ溶液:
A.10×アッセイ緩衝液:500mM HEPES、pH7.5
1% PEG
1mM EDTA
1mM EGTA
20mM β−グリセロールリン酸
B.活性Akt(500nM):希釈液(1×アッセイ緩衝液、10%グリセロール、0.1%β−メルカプトエタノール、1.0μMミクロシスチンLRおよび1.0mMのEDTA)を、37μlの活性のあるAktイソ型(6.76μM)を含むバイアルに加えた。各分量を液体窒素中で急速冷凍し、−70℃で保存した。
C.1mMのAkt特異的ペプチド基質を50mM Tris pH7.5、1mM DTTに溶かしたもの。
D.100mM DTTを脱イオン水に溶かしたもの。
E.100×Protease Inhibitor Cocktail(PIC):1mg/mlのベンズアミジン、0.5mg/mlのペプスタチン、0.5mg/mlのロイペプチン、0.5mg/mlのアプロチニン。
F.3mM ATP、200mM MgClをHOに溶かしたもの、pH7.9。
G.50%(v/v)グリセロール。
H.1%(wt/v)BSA(10mg/ml)を脱イオン水に溶かしたもの、0.02%(w/v)NaN
I.125mM EDTA。
J.0.75%(wt/v)リン酸。
K.2.5M 塩化カリウム
L.Tris Buffered Saline(TBS)、25mM Tris、0.15M 塩化ナトリウム、pH7.2(BupH Tris Buffered Saline Pack、Pierce カタログ番号28376)。
Streptavidin Flash Plateアッセイに関する手順:
ステップ1:
試験化合物を100%DMSOに溶かした溶液1μlを、20μlの2×基質溶液(20uM GSK3ペプチド、300μM ATP、20mM MgCl、20μCi/ml[γ33P]ATP、1×アッセイ緩衝液、5%グリセロール、1mM DTT、1×PIC、0.1%BSAおよび100mM KCl)に加えた。19μlの2×酵素溶液(6.4nM活性Akt/PKB、1×アッセイ緩衝液、5%グリセロール、1mM DTT、1×PICおよび0.1%BSA)を加えることによって、リン酸化反応を開始させた。次いで反応混合物を、室温で45分間培養した。
ステップ2:
125mMのEDTA170μlを加えることによって、反応を停止させた。停止させた反応の混合物200μlを、Streptavidin Flashplate(登録商標)PLUS(NEN Life Sciences、カタログ番号SMP103)に移した。このプレートを、プレート攪拌器上で10分以上室温で培養した。それぞれのウェルの中味を吸引し、ウェル当たり200μlのTBSで2回ウェルをすすいだ。次いでウェル当たり200μlのTBSで5分間、3回ウェルを洗浄し、洗浄ステップ中プラットフォーム型の攪拌器上で、プレートを室温で培養した。
プレートを密封テープで覆い、Packard TopCountを使用して適切な設定で、Flashplate中の[33P]の数を計数した。
Streptavidin Filter Plateアッセイに関する手順:
ステップ1:
前述のStreptavidin Flash Plateアッセイのステップ1に記載した酵素反応を行った。
ステップ2:
20μlの7.5M塩酸グアニジンを加えることによって、反応を停止させた。停止させた反応の混合物50μlを、Streptavidin filter plate(SAM(商標)Biotin Captuer Plate Promega、カタログ番号V7542)に移し、真空をかける前に反応混合物を、フィルター上で1〜2分間培養した。
次いでプレートを、真空マニホルドを使用して以下のように洗浄した:1)4×200μl/ウェルの2M NaCl、2)6×200μl/ウェルの2M NaCl、および1%HPO、3)2×200μl/ウェルの脱イオン水、および4)2×100μl/ウェルの95%エタノール。次いでシンチラントを加える前に、膜を完全に空気乾燥させた。
プレートの底部を白いバッキングテープで密封し、30μl/ウェルのMicroscint20(Packard Instruments、カタログ番号6013621)を加えた。プレートの上部を透明な密封テープで密封し、次いでプレートを、Packard TopCountを使用して適切な設定で、液体シンチラントを用いて[33P]を計数した。
Phosphocellulose Filter Plateアッセイに関する手順:
ステップ1:
Streptavidin Flash Plateアッセイ(前述)のステップ1に記載したように、ビオチン−GGRARTSSFAEPGの代わりにKKGGRARTSSFAEPG(配列番号16)を基質として使用して、酵素反応を行った。
ステップ2:
20μlの0.75%HPOを加えることによって、反応を停止させた。停止させた反応の混合物50μlを、フィルタープレート(UNIFILTER(商標)、Whatman P81 Strong Cation Exchanger、White Polystyrene96 Well Plates、Polyfiltronics、カタログ番号7700〜3312)に移し、真空をかける前に反応混合物を、フィルター上で1〜2分間培養した。
次いでプレートを、真空マニホルドを使用して以下のように洗浄した:1)9×200μl/ウェルの0.75%HPO、および2)2×200μl/ウェルの脱イオン水。プレートの底部を白いバッキングテープで密封し、30μl/ウェルのMicroscint20を加えた。プレートの上部を透明な密封テープで密封し、プレートをPackard TopCountを使用して適切な設定で、液体シンチラントを用いて[33P]を計数した。
PKAアッセイ
それぞれ個々のPKAアッセイは、以下の成分からなる:
1)5×PKAアッセイ緩衝液(200mM Tris pH7.5、100mM MgCl、5mM 2−メルカプトエタノール、0.5mM EDTA)10μl
2)水に希釈したKemptide(Sigma)の50μMストック10μl
3)33P−ATP(1.0μlの33P−ATP[10mCi/ml]を非標識ATPの50μMストック200μlに希釈することによって調製したもの)10μl
4)適切な溶媒調節用希釈液または阻害物質希釈液10μl
5)0.5mg/mlのBSAに希釈したPKA触媒サブユニット(UBIカタログ番号14〜114)の70nMストック10μl
最終アッセイ濃度はTris pH7.5は40mM、MgClは20mM、2−メルカプトエタノールは1mM、EDTAは0.1mM、Kemptideは10μM、33P−ATPは10μM、PKAは14nM、およびBSAは0.1mg/mlであった。
96ディープウェルのアッセイプレートにおいてアッセイを組み立てた。成分番号3および番号4を予め混合させ、別のチューブ中で、成分番号1、番号2、および番号5を等量含む混合物を調製した。成分番号1、番号2、および番号5の混合物30μlを、33P−ATPおよび阻害物質を含むウェルに加えることによって、アッセイ反応を開始させた。アッセイウェル中の液体を混合させ、アッセイの反応混合物を室温で20分間培養した。50μlの100mM EDTAおよび100mM ピロリン酸ナトリウムを加え、混合することによって、反応を停止させた。
酵素反応の生成物(リン酸化Kemptide)を、p81リン酸セルロース96ウェルのフィルタープレート(Millipore)を使用して定量化した。p81フィルタープレートのそれぞれのウェルに、75mMのリン酸を充填した。ウェルを吸引し、75mMのリン酸170μlをそれぞれのウェルに加えた。停止させたPKA反応の混合物それぞれからの、30〜40μlのアリコートを、リン酸を含むフィルタープレート上の対応するウェルに加えた。ペプチドをフィルター上で捕え、その後真空をかけた。ウェルに75mMのリン酸を充填し、その後吸引することによって、フィルターを5回洗浄した。最後の洗浄の後に、フィルターを空気乾燥させた。30μlのシンチレーション流体をそれぞれのウェルに加え、TopCount(Packard)上でフィルターを計数した。
PKCアッセイ
それぞれのPKCアッセイは、以下の成分からなる:
1)10×PKC同時活性緩衝液(2.5mM EGTA、4mM CaCl)5μl
2)5×PKC活性緩衝液(1.6mg/mlのホスファチジルセリン、0.16mg/mlのジアシルグリセロール、100mM Tris pH7.5、50mM MgCl、5mM 2−メルカプトエタノール)10μl
3)33P−ATP(1.0μlの33P−ATP[10mCi/ml]を非標識ATPの100μMストック100μlに希釈することによって調製したもの)5μl
4)水に希釈したミエリン塩基性タンパク質(MBP、UBI)の350μg/mlのストック10μl
5)適切な溶媒調節用希釈液または阻害物質希釈液10μl
6)0.5mg/mlのBSAに希釈したPKCの50ng/mlのストック(UBIカタログ番号14〜115からのイソ型の混合物)10μl
最終アッセイ濃度は以下の通り:EGTAは0.25mM、CaClは0.4mM、Tris pH7.5は20mM、MgClは10mM、2−メルカプトエタノールは1mM、ホスファチジルセリンは0.32mg/ml、ジアシルグリセロールは0.032mg/ml、33P−ATPは10μM、MBPは70μg/ml、PKCは10ng/ml、BSAは0.1mg/mlであった。
96ディープウェルのアッセイプレートにおいてアッセイを行った。それぞれのアッセイウェルにおいて、10μlの溶媒調節用希釈液または適切な阻害物質希釈液と、5μlの33P−ATP(成分番号5および番号3)を予め混合させた。別のチューブ中で、成分番号1、番号2、番号4および番号6を等量含む混合物を調製した。成分番号1、番号2、番号4および番号6の混合物35μlを、33P−ATPおよび阻害物質を含むウェルに加えることによって、アッセイ反応を開始させた。アッセイウェル中の液体を完全に混合させ、アッセイの反応混合物を室温で20分間培養した。100mM EDTA(50μl)および100mM ピロリン酸ナトリウム(50μl)を加え、混合することによって、反応を停止させた。96ウェルのフィルタープレート中のPVDF膜上のリン酸化したMBPを回収し、シンチレーション計数によって定量化した。
前に記載したアッセイにおける、実施例1〜11に記載した化合物の試験からの結果を、表1に示す:
Figure 0004361276
Akt/PKBの阻害を判定するための細胞系アッセイ
細胞(たとえば活性化Akt/PKBを含むLnCaPまたはPTEN(−/−)腫瘍細胞株)を、100mMの皿中で平板培養した。細胞が約70〜80%融合したとき、細胞に5mlの新鮮な培地を再度与え、試験化合物を溶液に加えた。対照は未処理細胞、賦形剤処理細胞、およびそれぞれ20μMまたは200nMのLY294002(Sigma)またはウォルトマニン(Sigma)で処理した細胞を含んでいた。細胞を2時間培養し、培地を除去し、細胞をPBSで洗浄し、破壊し遠心管に移した。細胞をペレット状にし、PBSで再度洗浄した。最後に、細胞ペレットを、溶解用緩衝液(20mM Tris pH8、140mM NaCl、2mM EDTA、1% Triton、1mM ピロリン酸ナトリウム、10mM β−グリセロールリン酸、10mM NaF、0.5mm NaVO、1μMミクロシスチン、および1×Protease Inhibitor Cocktail)に再懸濁させ、15分間氷上に置き、おだやかに攪拌して細胞を溶かした。溶解物をBeckman tabletop超遠心分離機において、100,000×gで4℃において20分間回転させた。上澄みタンパク質は、標準的なBradfordプロトコル(BioRad)によって定量化し、必要となるまで−70℃で保存した。
タンパク質は、透明な溶解物から以下のように免疫沈降(IP)させた:Akt1/PKBαに関しては、溶解物をSanta Cruz sc−7126(D−17)をNETN(100mM NaCl、20mM Tris pH8.0、1mM EDTA、0.5% NP−40)に溶かしたものと混合させ、Protein A/G Agarose(Santa Cruz sc−2003)を加えた。Akt2/PKBβに関しては、溶解物をNETN中で抗Akt−2アガロース(Upstate Biotechnokogy番号16−174)と混合させ、Akt3/PKBγに関しては、溶解物をNETN中で抗Akt−3アガロース(Upstate Biotechnokogy番号16−175)と混合させた。免疫沈降物を4℃で一晩培養し、洗浄しSDS−PAGEによって分離した。
ウエスタンブロットを使用して、特異的抗体(Cell Signaling Technology):Anti−Total Akt(カタログ番号9272)、Anti−Phopho Akt Serine473(カタログ番号9271)、およびAnti−Phospho Akt Threonine308(カタログ番号9275)を使用し、Akt、pThr308Akt、pSer473Akt、およびAktの下流標的すべてを分析した。PBS+0.5%無脂肪乾燥乳(NFDM)中に希釈した適切な一次抗体と共に、4℃で一晩培養した後、ブロットを洗浄し、PBS+0.5%NFDM中で西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)標識二次抗体と共に、室温で1時間培養した。タンパク質はECL Reagents(Amersham/Pharmacia Biotech RPN2134)を用いて検出した。
ヘレグリン刺激型のAkt活性化
MCF7細胞(PTEN(+/+)であるヒト乳癌系)を、100mMプレート当たり細胞1×10個で平板培養した。細胞が約70〜80%融合したとき、細胞に5mlの血清を含まない培地を再度与え、一晩培養した。翌朝、化合物を加え、細胞を1〜2時間培養し、30分かけてヘレグリンを加え(Aktの活性化を誘導するために)、前に記載したように細胞を分析した。
腫瘍増殖の阻害
癌細胞の増殖の阻害物質としてのin vivoでの有効性は、当分野でよく知られているいくつかのプロトコルによって確認することができる。
PI3K経路(LnCaP、PC3、C33a、OVCAR−3、MDA−MB−468など)の自由化を示すヒト腫瘍細胞株を、8〜12週齢のメスのヌードマウス(Harlan)の左脇腹に第0日に皮下注射する。マウスを賦形剤、化合物または組合せ処理したグループにランダムに割り当てる。毎日の皮下投与は第1日に開始し、実験の期間中続ける。あるいは、阻害物質、試験化合物は連続注入ポンプによって投与することができる。化合物、化合物の組合せまたは賦形剤は、合計容量0.1mlで送達させる。賦形剤処理した動物すべてが直径0.5〜1.0cmの病巣を示すとき、典型的には細胞を注射した4〜5.5週間後に、腫瘍を切除し重量を量る。それぞれの細胞株に関して、それぞれの処理グループの腫瘍の平均重量を計算する。
配列表
Figure 0004361276
Figure 0004361276
Figure 0004361276
Figure 0004361276
Figure 0004361276

Claims (11)

  1. 式A:
    Figure 0004361276
    [上式中、Rは、アミノ−C1〜6アルキル、C1〜 4アルキルアミノ−(C1〜6)アルキルまたはジ(C1〜 4アルキル)アミノ−(C1〜6)アルキルを独立に表し、
    は水素、アミノ−C1〜6アルキル、C1〜 4アルキルアミノ−(C1〜6)アルキルまたはジ(C1〜 4アルキル)アミノ−(C1〜6)アルキルを独立に表し、
    rは1〜3であり、
    sは1〜3である。]
    の化合物または薬剤として許容されるその塩、もしくはその立体異性体。
  2. 式A−I:
    Figure 0004361276
    [上式中、Rは、アミノ−C1〜6アルキル、C1〜 4アルキルアミノ−(C1〜6)アルキルまたはジ(C1〜 4アルキル)アミノ−(C1〜6)アルキルを独立に表す。]
    の化合物または薬剤として許容されるその塩である、請求項1に記載の化合物。
  3. 2−[4−(2−アミノプロプ−2−イル)フェニル]−3−フェニルキノキサリン
    Figure 0004361276
    である、請求項1に記載の化合物または薬剤として許容されるその塩。
  4. 薬剤担体と、該薬剤担体中に分散している治療上有効量の請求項1に記載の化合物と、を含む薬剤組成物。
  5. 薬剤担体と、該薬剤担体中に分散している治療上有効量の請求項3に記載の化合物と、を含む薬剤組成物。
  6. 哺乳動物においてAktの1つ以上のイソ型を選択的に阻害するための、請求項4に記載の薬剤組成物
  7. 哺乳動物においてAktの1つ以上のイソ型を選択的に阻害するための、請求項5に記載の薬剤組成物
  8. 哺乳動物において癌を治療するための、請求項4に記載の薬剤組成物
  9. 哺乳動物において癌を治療するための、請求項5に記載の薬剤組成物
  10. 請求項1に記載の化合物と薬剤として許容される担体とを組み合わせることによって作製された、薬剤組成物。
  11. 請求項1に記載の化合物と薬剤として許容される担体とを組み合わせることを含む、薬剤組成物を作製するための方法。
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