JP4360069B2 - シリコン単結晶の育成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、引上げられるシリコン単結晶棒とその外周面を包囲する熱遮蔽部材との間に不活性ガスを流下させつつシリコン融液からシリコン単結晶棒を引上げるシリコン単結晶の育成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の装置として、図8に示すように、チャンバ1内にシリコン融液2が貯留された石英るつぼ3が収容され、シリコン単結晶棒5の外周面と石英るつぼ3の内周面との間にシリコン単結晶棒5を囲むように熱遮蔽部材6が挿入され、更に熱遮蔽部材6の上端が外方に略水平方向に張り出されたものが知られている。この装置では、熱遮蔽部材6は下方に向うに従って直径が小さくなる筒状に形成され、その下端はシリコン融液2表面近傍まで延びる。また熱遮蔽部材6の上端は保温筒9の上端に載置され、この熱遮蔽部材6によりヒータ8からシリコン単結晶棒5に照射される輻射熱が遮断される。更にチャンバ1に接続されたガス給排手段(図示せず)によりチャンバ1内に不活性ガスを供給すると、この不活性ガスは二点鎖線矢印で示すようにシリコン単結晶棒5の外周面に沿って流下し、熱遮蔽部材6下端及びシリコン融液2表面の隙間を通って石英るつぼ3外に排出されるようになっている。
【0003】
このように構成された装置を用いたシリコン単結晶の育成方法として、チョクラルスキー法(以下、CZ法という)により引上げる方法が知られている。このCZ法は、石英るつぼに貯留されたシリコン融液に種結晶を接触させ、石英るつぼ及び種結晶を回転させながら種結晶を引上げることにより、円柱状のシリコン単結晶棒を種結晶の下部に育成させる方法である。
【0004】
一方、このようなシリコン単結晶棒から得られるウエーハを使用した半導体集積回路を製造する工程における歩留りを低下させる原因として、ウェーハに起因した欠陥がある。この欠陥には、酸化誘起積層欠陥(Oxidation Induced Stacking Fault、以下、OSFという。)の核となる酸素析出物の微小欠陥や、結晶に起因したパーティクル(Crystal Originated Particle、以下、COPという。)や、或いは侵入型転位(Interstitial-type Large Dislocation、以下、L/Dという。)が挙げられている。OSFは、結晶成長時にその核となる微小欠陥が導入され、半導体デバイスを製造する際の熱酸化工程等で顕在化し、作製したデバイスのリーク電流の増加等の不良原因になる。またCOPは、鏡面研磨後のシリコンウェーハをアンモニアと過酸化水素の混合液で洗浄したときにウェーハ表面に出現する結晶に起因したピットである。このウェーハをパーティクルカウンタで測定すると、このピットも本来のパーティクルとともに光散乱欠陥として検出される。
【0005】
このCOPは電気的特性、例えば酸化膜の経時絶縁破壊特性(Time Dependent dielectric Breakdown、TDDB)、酸化膜耐圧特性(Time Zero Dielectric Breakdown、TZDB)等を劣化させる原因となる。またCOPがウェーハ表面に存在するとデバイスの配線工程において段差を生じ、断線の原因となり得る。そして素子分離部分においてもリーク等の原因となり、製品の歩留りを低くする。更にL/Dは、転位クラスタとも呼ばれたり、或いはこの欠陥を生じたシリコンウェーハをフッ酸を主成分とする選択エッチング液に浸漬するとピットを生じることから転位ピットとも呼ばれる。このL/Dも、電気的特性、例えばリーク特性、アイソレーション特性等を劣化させる原因となる。この結果、半導体集積回路を製造するために用いられるシリコンウェーハからOSF、COP及びL/Dを減少させることが必要となっている。
【0006】
このOSF、COP及びL/Dを有しない無欠陥のシリコンウェーハを切出すため、ボロンコフの理論を用いたシリコン単結晶棒の製造方法が米国特許番号6,045,610号に対応する特開平11−1393号公報に開示されている。ボロンコフの理論は、欠陥の数が少ない高純度単結晶棒を成長させるために、単結晶棒の引上げ速度をV(mm/分)、単結晶棒とシリコン融液の界面近傍の単結晶棒中の温度勾配をG(℃/mm)とするときに、V/G(mm2/分・℃)を制御することである。この理論では、図6に示すように、V/Gを横軸にとり、空孔型点欠陥濃度と格子間シリコン型点欠陥濃度を同一の縦軸にとって、V/Gと点欠陥濃度との関係を図式的に表現し、空孔領域と格子間シリコン領域の境界がV/Gによって決定されることを説明している。より詳しくは、V/G比が臨界点以上では空孔型点欠陥濃度が優勢な単結晶棒が形成される反面、V/G比が臨界点以下では格子間シリコン型点欠陥濃度が優勢な単結晶棒が形成される。図6において、[I]は格子間シリコン型点欠陥が支配的であって、格子間シリコン型点欠陥の凝集体が存在する領域((V/G)1以下)を示し、[V]は単結晶棒内での空孔型点欠陥が支配的であって、空孔型点欠陥の凝集体が存在する領域((V/G)2以上)を示し、[P]は空孔型点欠陥の凝集体及び格子間シリコン型点欠陥の凝集体が存在しないパーフェクト領域((V/G)1〜(V/G)2)を示す。領域[P]に隣接する領域[V]には、この部分からなるウエーハを熱酸化処理した際にリング状のOSFを形成する領域((V/G)2〜(V/G)3)が存在する。
【0007】
即ち、ボロンコフの理論では、シリコン単結晶の単結晶棒を速い速度で引上げると、単結晶棒内部に空孔型点欠陥の凝集体が支配的に存在する領域[V]が形成され、単結晶棒を遅い速度で引上げると、単結晶棒内部に格子間シリコン型点欠陥の凝集体が支配的に存在する領域[I]が形成される。このため上記製造方法では、単結晶棒を最適な引上げ速度で引上げることにより、上記点欠陥の凝集体が存在しないパーフェクト領域[P]からなるシリコン単結晶を製造できるようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、マグネット印加のないCZ法において、パーフェクト領域[P]からなるシリコン単結晶棒を引上げる速度を更に上昇させてその生産性を向上させるには限界があった。また、シリコン融液から引上げられるシリコン単結晶棒よりも上方に位置する部材から不純物が発生する場合があり、この不純物が不活性ガスに混入してシリコン単結晶棒の外周面まで搬送され、この不純物によりシリコン単結晶棒が汚染されることを回避する必要もある。
本発明の目的は、無欠陥で高品質のシリコン単結晶棒の生産性を従来より向上し得るシリコン単結晶の育成方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、図1に示すように、チャンバ11の上部からチャンバ11の内部に不活性ガスを供給し、チャンバ11内に設けられた熱遮蔽部材36の内側に不活性ガスを流下させつつ熱遮蔽部材36の中央に垂下され石英るつぼ13に貯留されたシリコン融液12に接触させた種結晶24を引上げて種結晶24の下部にシリコン単結晶棒25を育成させるシリコン単結晶の育成方法の改良である。
その特徴ある点は、熱遮蔽部材36は、下端がシリコン融液12表面から間隔をあけて上方に位置しかつシリコン単結晶棒25の外周面を包囲する筒部37と、筒部37の下部に筒内の方向に膨出して設けられた膨出部41とを備え、膨出部41は筒部37の下縁に接続されて水平に延びるリング状の底壁42と底壁42の内縁に連設された縦壁44と縦壁44の上縁に連設され上方に向うに従って直径が大きくなるように形成された上壁46とを有し、育成されるシリコン単結晶棒25の直径をDとするとき、縦壁44は高さHが10mm以上D/2以下であってシリコン単結晶棒25の軸心線に対して平行に又は−5度以上+30度以下の角度で傾斜して形成され、膨出部41とシリコン単結晶棒25との間を流下する下記式(1)で求められる不活性ガスの流速指標Sを2.4〜5.0m/sにして種結晶25を引上げることにより結晶に起因したパーティクル欠陥(COP)、侵入型転位欠陥(L/D)及び酸化誘起積層欠陥(OSF)を有しない無欠陥のシリコン単結晶を得る
ことを特徴とするシリコン単結晶の育成方法である。
S=(Po/E)×F/A ………(1)
ここで、Poはチャンバ11の外部における大気圧力(Pa)であり、Eはチャンバ11の内部圧力(Pa)であり、Fはチャンバ11に供給される室温状態の不活性ガスの圧力Poにおける流量(m3/s)であり、Aは膨出部41とシリコン単結晶棒25との間における断面積(m2)である。
【0010】
膨出部41とシリコン単結晶棒25との間を流下する不活性ガスの流速指標Sを2.4〜5.0m/sにすると、OSF発生領域とPv領域の境界における速度V2、即ち、Pv領域との境界における速度であって無欠陥領域の最大速度(以下、この速度をV2という。)が速いことが判った。従って、この請求項1に記載されたシリコン単結晶の育成方法では、不活性ガスによる結晶冷却効果、又は、融液冷却による対流を変化させる効果等により、結晶軸方向温度勾配Gが大きくなり、ボロンコフの理論により単結晶棒25の引上げ速度をV(mm/分)を従来より上昇させることができる。
【0011】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明であって、膨出部41とシリコン単結晶棒25との間の隙間Wが10mm〜35mmであって、F/Eが0.017〜0.040リットル/min・Paであるシリコン単結晶の育成方法である。
この請求項2に記載されたシリコン単結晶の育成方法でも、結晶軸方向温度勾配Gが大きくなり、ボロンコフの理論により単結晶棒25の引上げ速度をV(mm/分)を従来より上昇させることができ、その生産性を従来より向上させることができる。隙間Wが10mm未満であると膨出部41がシリコン単結晶棒25に接触するおそれがあり、F/Eが0.017リットル/min・Pa未満であるとシリコン単結晶棒25が[P]領域になり難く、F/Eが0.040リットル/min・Paを超えるとシリコン単結晶棒25が有転位化するおそれがある。ここで、好ましい隙間Wは15mm〜25mmであって、好ましいF/Eは0.025〜0.035リットル/min・Paである。
【0012】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る発明であって、流量Fが70リットル/min以上であるシリコン単結晶の育成方法である。
この請求項3に記載されたシリコン単結晶の育成方法でも、結晶軸方向温度勾配Gが大きくなり、単結晶棒25の引上げ速度をV(mm/分)を従来より上昇させることができ、その生産性を従来より向上させることができる。流量Fが70リットル/min未満であるとシリコン単結晶棒25が[P]領域になり難い。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に本発明の方法に使用するシリコン単結晶の育成装置10を示す。このシリコン単結晶の育成装置10のチャンバ11内には、シリコン融液12を貯留する石英るつぼ13が設けられ、この石英るつぼ13の外面は黒鉛サセプタ14により被覆される。石英るつぼ13の下面は上記黒鉛サセプタ14を介して支軸16の上端に固定され、この支軸16の下部はるつぼ駆動手段17に接続される。るつぼ駆動手段17は図示しないが石英るつぼ13を回転させる第1回転用モータと、石英るつぼ13を昇降させる昇降用モータとを有し、これらのモータにより石英るつぼ13が所定の方向に回転し得るとともに、上下方向に移動可能となっている。石英るつぼ13の外周面は石英るつぼ13から所定の間隔をあけてヒータ18により包囲され、このヒータ18は保温筒19により包囲される。ヒータ18は石英るつぼ13に投入された高純度のシリコン多結晶体を加熱・融解してシリコン融液12にする。
【0014】
またチャンバ11の上端には円筒状のケーシング21が接続される。このケーシング21には引上げ手段22が設けられる。引上げ手段22はケーシング21の上端部に水平状態で旋回可能に設けられた引上げヘッド(図示せず)と、このヘッドを回転させる第2回転用モータ(図示せず)と、ヘッドから石英るつぼ13の回転中心に向って垂下されたワイヤケーブル23と、上記ヘッド内に設けられワイヤケーブル23を巻取り又は繰出す引上げ用モータ(図示せず)とを有する。ワイヤケーブル23の下端にはシリコン融液12に浸してシリコン単結晶棒25を引上げるための種結晶24が取付けられる。
更にチャンバ11にはこのチャンバ11のシリコン単結晶棒側に不活性ガスを供給しかつ上記不活性ガスをチャンバ11のるつぼ内周面側から排出するガス給排手段28が接続される。ガス給排手段28は一端がケーシング21の周壁に接続され他端が上記不活性ガスを貯留するタンク(図示せず)に接続された供給パイプ29と、一端がチャンバ11の下壁に接続され他端が真空ポンプ(図示せず)に接続された排出パイプ30とを有する。供給パイプ29及び排出パイプ30にはこれらのパイプ29,30を流れる不活性ガスの流量を調整する第1及び第2流量調整弁31,32がそれぞれ設けられる。
【0015】
一方、引上げ用モータの出力軸(図示せず)にはエンコーダ(図示せず)が設けられ、るつぼ駆動手段17には支軸16の昇降位置を検出するエンコーダ(図示せず)が設けられる。2つのエンコーダの各検出出力はコントローラ(図示せず)の制御入力に接続され、コントローラの制御出力は引上げ手段22の引上げ用モータ及びるつぼ駆動手段の昇降用モータにそれぞれ接続される。またコントローラにはメモリ(図示せず)が設けられ、このメモリにはエンコーダの検出出力に対するワイヤケーブル23の巻取り長さ、即ちシリコン単結晶棒25の引上げ長さが第1マップとして記憶される。また、メモリには、シリコン単結晶棒25の引上げ長さに対する石英るつぼ13内のシリコン融液12の液面レベルが第2マップとして記憶される。コントローラは、引上げ用モータにおけるエンコーダの検出出力に基づいて石英るつぼ13内のシリコン融液12の液面を常に一定のレベルに保つように、るつぼ駆動手段17の昇降用モータを制御するように構成される。
【0016】
シリコン単結晶棒25の外周面と石英るつぼ13の内周面との間にはシリコン単結晶棒25の外周面を包囲する熱遮蔽部材36が設けられる。この熱遮蔽部材36は円筒状に形成されヒータ18からの輻射熱を遮る筒部37と、この筒部37の上縁に連設され外方に略水平方向に張り出すフランジ部38とを有する。上記フランジ部38を保温筒19上に載置することにより、筒部37の下縁がシリコン融液12表面から所定の距離だけ上方に位置するように熱遮蔽部材36はチャンバ11内に固定される。熱遮蔽部材36は黒鉛により、或いは表面にSiCがコーティングされた黒鉛等により形成される。筒部37は同一直径の管状体であるか、又は下方に向うに従って直径が小さく形成された管状体に形成される。
【0017】
図2に示すように、この実施の形態における筒部37は同一直径の筒状体であり、筒部37の下部には筒内の方向に膨出する膨出部41が設けられる。この膨出部41の一例を説明すれば、この膨出部41は筒部37の下縁に接続され水平に延びてシリコン単結晶棒25の外周面近傍に達するリング状の底壁42と、底壁42の内縁に連設された縦壁44と、この縦壁44の上縁に連設され上方に向うに従って直径が大きくなるように形成された上壁46とにより構成される。筒部37及び底壁42は一体的に形成され、縦壁44と上壁46が一体的に生成される。ここで、この実施の形態における膨出部41は、引上げられるシリコン単結晶棒25の外周面と縦壁44との間隔Wが10mm以上35mm以下になるように形成される。
【0018】
引き上げるシリコン単結晶棒25の直径をDとするとき、縦壁44はその高さHが10mm以上D/2以下に形成され、シリコン単結晶棒25の軸心線に対して平行に又は−5度以上+30度以下の角度で傾斜して延びて形成される。−5度とは軸心線に対して5度の角度を持って上方に向うに従って直径が小さくなるように形成されることを表し、+30度とは軸心線に対して30度の角度を持って上方に向うに従って直径が大きくなるように形成されることを表すが、好ましくはシリコン単結晶棒25の軸心線に対して平行、即ち縦壁44は鉛直になるように形成されることが好ましい。なお、上述した間隔W及び高さHは引上げられるシリコン単結晶棒25の直径に応じて適宜決められる。上壁46は水平に形成されるか、或いは水平面に対して0度を超えて80度以下の角度で上方に向うに従って直径が大きくなるように形成され上縁が筒部37の内周面に当接するように構成される。なお、筒部37の下部と底壁42と縦壁44と上壁46とにより囲まれる膨出部41の内部にはカーボン繊維からなるフェルト材が断熱材47として充填される。
【0019】
このような構成の装置を用いた本発明の育成方法について説明する。
シリコン単結晶棒25を引上げるときには、図示しない引上げモーターを回転させてワイヤケーブル23を繰り出し、その下端に取付けられた種結晶24をシリコン融液12に浸す。その後徐々にその種結晶24を引上げてその下部に種絞り部を形成し、更に肩部を形成する。肩部が形成された後に、その下部に続いて直胴部を形成する。この直胴部の形成に際して、第1及び第2流量調整弁31,32を調整することによりチャンバ11の上部からチャンバ11の内部に不活性ガスを供給し、チャンバ11の外部における大気圧力をPo、チャンバ11の内部圧力をE、温度が25℃であってチャンバ11に供給される不活性ガスの圧力Poにおける流量をF、膨出部41とシリコン単結晶棒25との間における断面積をAとするとき、(Po/E)×F/A=Sにより求められる膨出部41とシリコン単結晶棒25における直胴部との間を流下する不活性ガスの流速指標Sを2.4〜5.0m/s、好ましくは3.5〜5.0m/sに調整する。なおこの不活性ガスは、膨出部41と直胴部との間を流下した後シリコン融液12表面と熱遮蔽部材36下端との間を通過して排出パイプ30から外部に排出されるものである。
【0020】
ここで、本発明の方法では、筒部37の下部に筒内の方向に膨出する膨出部41が形成されることを要件とするので、シリコン融液12からの放熱はその膨出部41に設けられた断熱材47により上方に逃げ難い。従って、液面近傍におけるシリコン単結晶棒25からの放熱も抑制される。この結果、シリコン単結晶棒25の外周部の急激な温度低下を阻止でき、シリコン単結晶棒25中の温度分布が中心から外周面に向って略均一になり、シリコン単結晶棒25内がパーフェクト領域となるインゴットの引上げ速度の許容範囲は、パーフェクト領域となる引上げ速度の面内均一性が向上するという理由により広くなる。
また、膨出部41とシリコン単結晶棒25との間を流下する不活性ガスの流速指標Sを比較的速い2.4〜5.0m/s、好ましくは3.5〜5.0m/sにするので、単結晶棒25を冷却する能力が上昇する。このためシリコン単結晶棒25中の温度勾配Gも比較的大きくなり、ボロンコフの理論により単結晶棒の引上げ速度をV(mm/分)を従来より上昇させることができ、その生産性を従来より向上させることができる。
【0021】
その一方で、ガス供給パイプ29からチャンバ11内に供給された不活性ガスにはチャンバ11内上部の部材から発生した鉄や銅等の重金属のパーティクルが混入する場合があり、このパーティクルはチャンバ11内上部の部材表面に沿う不活性ガスの流れに乗って流下するけれども、そのパーティクルはシリコン単結晶棒25に接触することなく不活性ガスの流れに従ってチャンバ11外に排出される。この結果、シリコン融液12から引上げられるシリコン単結晶棒25がパーティクルにより汚染されることは殆どないので、高純度のシリコン単結晶棒25を製造することができる。
なお、不活性ガスの流速における下限を2.4m/sとしているのは、流速がこれを下回るとシリコン単結晶棒25が[P]領域にならない可能性が大きくなり、不活性ガスの流速における上限を5.0m/sとしているのは、流速がこれを超えると、チャンバ11内に発生したパーティクルがシリコン単結晶棒25に付着する等の原因によりシリコン単結晶棒25が有転位化する可能性が大きくなるためである。
【0022】
【実施例】
次に本発明の実施例を比較例とともに詳しく説明する。
<実施例1>
図1及び図2に示すようなシリコン単結晶の育成装置において、ヒータ18の高さを約450mmとし、熱遮蔽部材36の内部に流下させる不活性ガスの流量を110リットル/min、130リットル/min及び150リットル/minに変化させた場合のそれぞれについて、直径約200mmのシリコン単結晶棒を約400mm引上げたときのリング状のOSFリングが閉じる図6の(V/G)2における引上げ速度即ち図7における引上げ速度V2、及びパーフェクト領域を形成する図6の(V/G)1における引上げ速度即ち図7における引上げ速度V1をそれぞれ求めた。
【0023】
<実施例2>
ヒータ18の高さを約600mmに変更した以外は実施例1と同一に構成した引上げ装置を準備した。この引上げ装置において、熱遮蔽部材36の内部に流下させる不活性ガスの量を70リットル/min及び110リットル/minに変化させた場合のそれぞれについて、直径約200mmのシリコン単結晶棒を約400mm引上げたときのリング状のOSFリングが閉じる図6の(V/G)2における引上げ速度即ち図7における引上げ速度V2、及びパーフェクト領域を形成する図6の(V/G)1における引上げ速度即ち図7における引上げ速度V1をそれぞれ求めた。
【0024】
<比較試験1及び評価>
実施例1及び実施例2により求められた不活性ガスの流量に対応するそれぞれの引上げ速度V2(規格値)を図3に示す。ここで、引上げ速度V2は、不活性ガスの量を70リットル/minとしたときの引上げ速度を1とした場合の相対値で表した。
また、実施例1及び実施例2により求められたそれぞれの引上げ速度V2及びV1における差、即ち図7に示すピュアマージン(V2−V1),(V2’−V1’)を求めた。ここで、ピュアマージンとは、シリコン単結晶棒25の横断面全体にわたって点欠陥の凝集体の存在しないパーフェクト領域となる最大引上げ速度及び最小引上げ速度の差であり、この明細書では、(V2−V1)を代表して記載し、(V2’−V1’)の記載を省略する。この不活性ガスの量における引上げ速度差を図3に合わせて示す。この引上げ速度差(V2−V1)は、実施例1の不活性ガスの流量を110リットル/minにおける引上げ速度差を1とした場合の相対値で表した。
【0025】
図3より明らかなように、実施例1及び実施例2ともに不活性ガスの流量が上昇すると引上げ速度V2も比例して上昇することが判る。これは不活性ガスの流量が上昇すると単結晶棒25を冷却する能力も上昇するためと考えられる。
また、実施例2の結果からすると、不活性ガスの供給量が上昇すると引上げ速度差も上昇することが判る。これはシリコン単結晶棒25の冷却効果の増大と、不活性ガスによるシリコン融液12の液面における冷却効果等により、シリコン融液12の流れが変化し、固液界面近傍のシリコン単結晶棒25の温度勾配が変化させられた結果と考えられる。
【0026】
<比較試験2及び評価>
実施例1及び実施例2により求められたそれぞれの不活性ガスの流量から、膨出部41とシリコン単結晶棒25との間を流下する不活性ガスの流速指標Sを求めた。そして、この不活性ガスの流速指標Sと引上げ速度V2(規格値)との関係を図4に示す。ここで、引上げ速度V2は、不活性ガスの量を70リットル/minとしたときの引上げ速度を1とした場合の相対値で表した。実施例1及び実施例2の不活性ガスの流量から膨出部41とシリコン単結晶棒25との間を流下する不活性ガスの流速指標Sを求め、この流速指標Sに対する引上げ速度差(V2−V1)をそれぞれ求めた。この差を図4に合わせて示す。この引上げ速度差(V2−V1)は、実施例1の不活性ガスの流量を110リットル/minにおける引上げ速度差を1とした場合の相対値で表した。
【0027】
図4より明らかなように、膨出部41とシリコン単結晶棒25との間を流下する不活性ガスの流速指標Sを2.4〜5.0m/sの範囲では、引上げ速度V2及び引上げ速度差(V2−V1)の双方において流速指標Sが大きいときに比較的高い値を示すことが判る。特に速度差は流速指標Sとともに大きくなっている。これは比較的速い引上げ速度でシリコン単結晶棒を引上げても、そのシリコン単結晶棒にOSFやCOP、或いはL/Dが発生しないことを意味し、これにより本発明により無欠陥で高品質のシリコン単結晶棒の生産性を従来より向上し得ることが判る。
【0028】
<比較試験3及び評価>
実施例1及び実施例2により求められたそれぞれの不活性ガスの流量をチャンバ11内の圧力で除してその比を求めた。そして、この比と引上げ速度V2(規格値)の関係を図5に示す。ここで、引上げ速度V2は、不活性ガスの量を70リットル/minとしたときの引上げ速度を1とした場合の相対値で表した。実施例1及び実施例2の不活性ガスの流量から、その流量をチャンバ11内の圧力で除してその比を求め、この比に対する引上げ速度差(V2−V1)をそれぞれ求めた。この差を図5に合わせて示す。この引上げ速度差(V2−V1)は、実施例1の不活性ガスの流量を110リットル/minにおける引上げ速度差を1とした場合の相対値で表した。
【0029】
図5より明らかなように、不活性ガスの流量とチャンバ11内の圧力との比が0.017〜0.040リットル/min・Paの範囲では、引上げ速度V2と引上げ速度差(V2−V1)の双方において流量と圧力の比が大きいときに比較的高い値を示すことが判る。特に速度差は、流量と圧力の比とともに大きくなっている。これは比較的速い引上げ速度でシリコン単結晶棒を引上げても、そのシリコン単結晶棒にOSFやCOP、或いはL/Dが発生しないことを意味し、これにより本発明により無欠陥で高品質のシリコン単結晶棒の生産性を従来より向上し得ることが判る。
【0030】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、筒部の下部に膨出部が筒内の方向に膨出して設けられた熱遮蔽部材を用い、その膨出部とシリコン単結晶棒との間を流下する不活性ガスの流速指標Sを2.4〜5.0m/sにして種結晶を引上げるので、単結晶棒を冷却する能力を上昇させることができる。このためシリコン単結晶棒中の温度勾配Gも比較的大きくなり、ボロンコフの理論により単結晶棒の引上げ速度V(mm/分)を従来より上昇させることができ、その生産性を従来より向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法に使用するシリコン単結晶引上げ装置の断面構成図。
【図2】その装置の熱遮蔽部材を示す図1のA部拡大断面図。
【図3】実施例におけるガス流量に対する引上げ速度及び速度の差を示す図。
【図4】実施例におけるガス流速に対する引上げ速度及び速度の差を示す図。
【図5】実施例におけるガス流量と圧力の比に対する引上げ速度及び速度の差を示す図。
【図6】ボロンコフの理論を基づいた、V/G比が臨界点以上では空孔型点欠陥濃度が優勢なインゴットが形成され、V/G比が臨界点以下では格子間シリコン型点欠陥濃度が優勢なインゴットが形成されることを示す図。
【図7】そのシリコン単結晶棒を所定の変量引上げ速度で引上げたときの単結晶棒内の格子間シリコン及び空孔の分布を示す説明図。
【図8】従来の一般的な引き上げ装置を示す図2に対応する断面図。
【符号の説明】
10 シリコン単結晶引上げ装置
12 シリコン融液
13 石英るつぼ
18 ヒータ
24 種結晶
25 シリコン単結晶棒
36 熱遮蔽部材
37 筒部
41 膨出部
Claims (3)
- チャンバ(11)の上部から前記チャンバ(11)の内部に不活性ガスを供給し、前記チャンバ(11)内に設けられた熱遮蔽部材(36)の内側に不活性ガスを流下させつつ前記熱遮蔽部材(36)の中央に垂下され石英るつぼ(13)に貯留されたシリコン融液(12)に接触させた種結晶(24)を引上げて前記種結晶(24)の下部にシリコン単結晶棒(25)を育成させるシリコン単結晶の育成方法において、
前記熱遮蔽部材(36)は、下端が前記シリコン融液(12)表面から間隔をあけて上方に位置しかつシリコン単結晶棒(25)の外周面を包囲する筒部(37)と、前記筒部(37)の下部に筒内の方向に膨出して設けられた膨出部(41)とを備え、
前記膨出部(41)は前記筒部(37)の下縁に接続されて水平に延びるリング状の底壁(42)と前記底壁(42)の内縁に連設された縦壁(44)と前記縦壁(44)の上縁に連設され上方に向うに従って直径が大きくなるように形成された上壁(46)とを有し、
育成される前記シリコン単結晶棒(25)の直径をDとするとき、前記縦壁(44)は高さHが10mm以上D/2以下であって前記シリコン単結晶棒(25)の軸心線に対して平行に又は−5度以上+30度以下の角度で傾斜して形成され、
前記膨出部(41)と前記シリコン単結晶棒(25)との間を流下する下記式(1)で求められる不活性ガスの流速指標Sを2.4〜5.0m/sにして前記種結晶(25)を引上げることにより結晶に起因したパーティクル欠陥、侵入型転位欠陥及び酸化誘起積層欠陥を有しない無欠陥のシリコン単結晶を得ることを特徴とするシリコン単結晶の育成方法。
S=(Po/E)×F/A ………(1)
ここで、Poは前記チャンバ(11)の外部における大気圧力(Pa)であり、Eは前記チャンバ(11)の内部圧力(Pa)であり、Fは前記チャンバ(11)に供給される室温状態の不活性ガスの圧力Poにおける流量(m3/s)であり、Aは前記膨出部(41)と前記シリコン単結晶棒(25)との間における断面積(m2)である。 - 膨出部(41)とシリコン単結晶棒(25)との間の隙間(W)が10mm〜35mmであって、F/Eが0.017〜0.040リットル/min・Paである請求項1記載のシリコン単結晶の育成方法。
- 流量Fが70リットル/min以上である請求項1又は2記載のシリコン単結晶の育成方法。
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