JP4359272B2 - 圧縮着火内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、圧縮着火内燃機関の制御装置に関する。
近時、ガソリンを燃料とする内燃機関において、所定の運転領域で燃焼室に供給される混合気を圧縮着火燃焼させる圧縮着火(Homogeneous Charge Compression Ignition)運転(HCCI運転)を行うと共に、それ以外の運転領域で点火プラグを介して混合気を火花点火燃焼させる火花点火(Spark Ignition)運転を行う、いわゆる圧縮自己着火内燃機関が、種々提案されている。本出願人も下記の特許文献1に示すように、この種の技術を提案している。このような内燃機関にあっては、圧縮比を火花点火機関より上げることができて熱効率あるいは燃費性能も向上させることができる。
特開2005−9324号公報
ところで、内燃機関の運転手法(より正確には熱機関の一種)として、吸気弁を遅れて閉じてポンピングロスを低減するようにしたアトキンソンサイクル(あるいはミラーサイクル)という運転手法がある。
内燃機関において燃焼室の混合気を火花点火しつつ、アトキンソンサイクル運転を行うと、吸気バルブは圧縮行程に入っても直ぐ閉じられず、開弁されたままであることから、前回制御周期以前に噴射されて吸気ポート付近の壁面に付着していた燃料が、燃焼室内に急激に吸入されることがある。さらには、今回制御周期に噴射された燃料が、一旦燃焼室内に流入した後、吸気ポート内に吹き返され、見かけ上、付着量が大きくなることがあった。
通常、燃料付着制御はそれを考慮して燃料噴射量を演算する、具体的には付着量に応じて減少するように燃料噴射量を演算する結果、場合によっては、燃料噴射量が負値となることがある。インジェクタは余剰となる燃料を吸収できないので、燃料噴射量はその場合零(あるいはその付近の値)に制限されるが、燃焼室には内燃機関が要求する以上の燃料が流入する。
余剰燃料が些少であれば、点火時期制御などでトルクショックを吸収することができるが、アトキンソンサイクル(火花点火運転)から圧縮着火運転に切り替える場合、空燃比のずれが圧縮着火燃焼の着火時期に影響し、ノッキングが発生してドライバビリティが低下すると共に、排気エミンション性能も悪化する恐れがある。圧縮着火運転は自己着火であって火花点火ではないため、当然ながら、点火時期で調整することはできない。
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、圧縮着火運転と火花点火運転を行うと共に、火花点火運転をアトキンソンサイクルで行う圧縮着火内燃機関の制御装置において、燃料噴射量を演算して火花点火運転から圧縮着火運転への切り替えの可否を判断することで、ドライバビリティの低下あるいは排気エミッション性能の悪化を回避するようにした圧縮着火内燃機関の制御装置を提供することにある。
上記の目的を解決するために、請求項1にあっては、燃焼室に点火手段を備え、所定の運転領域で前記燃焼室に供給される混合気を圧縮着火燃焼させる圧縮着火運転を行うと共に、前記所定の運転領域以外の運転領域で前記点火手段を介して前記混合気を火花点火燃焼させる火花点火運転を行い、さらに前記火花点火運転をアトキンソンサイクルで行う圧縮着火内燃機関の制御装置において、前記火花点火運転がアトキンソンサイクルで行われているとき、圧縮着火運転に切り替えたと仮定したときの噴射燃料の壁面付着量を推定する壁面付着量推定手段と、前記推定された壁面付着量を用いて燃料噴射量を算出する燃料噴射量算出手段と、および前記算出された燃料噴射量が零あるいはその付近の値であるとき、前記火花点火運転から前記圧縮着火運転への切り替えを禁止する切り替え禁止手段とを備える如く構成した。
請求項1に係る圧縮着火内燃機関の制御装置にあっては、火花点火運転がアトキンソンサイクルで行われているとき、圧縮着火運転に切り替えたと仮定したときの噴射燃料の壁面付着量を推定し、推定された壁面付着量を用いて燃料噴射量を算出し、算出された燃料噴射量が零あるいはその付近の値であるとき、火花点火運転から圧縮着火運転への切り替えを禁止する如く構成したので、燃料量を目標値に制御できないと予測されるときは圧縮着火運転に移行することなく、アトキンソンサイクル運転をそのまま継続することとなる。
その結果、燃料噴射量が零あるいはその付近の値を超えて制御可能な時点で移行することで、圧縮着火運転において安定した燃焼を得ることができると共に、ドライバビリティの低下と排気エミッション性能の悪化を回避することができる。
以下、添付図面に即してこの発明に係る圧縮着火内燃機関の制御装置を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、この発明の第1実施例に係る圧縮着火内燃機関の制御装置を全体的に示す概略図である。
図1において、符号10は、ガソリンを燃料とする4気筒4サイクルの内燃機関(1気筒のみ図示。以下「エンジン」という)を示す。エンジン10において、エアクリーナ12から吸入されて吸気管14を通る空気(吸気)はスロットルバルブ16で流量を調節されて吸気マニホルド20を流れ、2個の吸気バルブ(1個のみ図示)22が開弁されるとき、燃焼室24に流入する。
吸気バルブ22の手前の吸気ポート付近にはインジェクタ26が配置される。インジェクタ26には燃料供給管(図示せず)を介して燃料タンク(図示せず)に貯留されたガソリン燃料が圧送される。インジェクタ26は、駆動回路(図示せず)を通じてECU(Electronic Control Unit。電子制御ユニット)30に接続される。
インジェクタ26は、ECU30から開弁時間を示す駆動信号が駆動回路を通じて供給されると開弁し、開弁時間に応じたガソリン燃料を吸気ポートに噴射する。噴射されたガソリン燃料は、流入した空気と混合して混合気(予混合気)を形成し、吸気バルブ22が開弁されるとき、燃焼室に流入する。
燃焼室24には点火プラグ(点火手段)32が配置される。点火プラグ32はイグナイタなどからなる点火装置(点火手段。図示せず)を介してECU30に接続され、ECU30から点火信号が供給されると、燃焼室に臨む電極間に火花放電を生じる。混合気はそれによって着火されて燃焼し、ピストン34を下方に駆動する。
尚、エンジン10は、所定の運転領域で混合気を圧縮着火燃焼させる圧縮着火(Homogeneous Charge Compression Ignition)運転と、点火プラグ32などを介して火花点火燃焼させる火花点火(Spark Ignition)運転の間で切り替え自在な、圧縮着火エンジン(内燃機関)として構成される。
燃焼によって生じた排気(排ガス)は、2個の排気バルブ(1個のみ図示)36が開弁するとき、排気マニホルド40に流れる。
尚、排気バルブ36と吸気バルブ22は、ステムに閉弁用電磁ソレノイド36a,22aと、開弁用電磁ソレノイド36b,22bと、スプリング36c,22cと、スプリング36d,22dとが装着され、各電磁ソレノイド36a,22a,36b,22bの電磁力によって作動する電磁弁として構成される。排気バルブ36と吸気バルブ22は、具体的には、閉弁用電磁ソレノイド36a,22aを励磁し、開弁用電磁ソレノイド36b,22bを消磁することで閉弁されると共に、閉弁用電磁ソレノイド36a,22aを消磁し、開弁用電磁ソレノイド36b,22bを励磁することで開弁される。このように、排気バルブ36と吸気バルブ22は、装着された各電磁ソレノイド36a,22a,36b,22bを励磁・消磁されることで、クランクシャフト(図示せず)の回転角度に関わりなく、バルブ(開閉)タイミングを可変に調整する可変バルブ機構38として構成される。
排気マニホルド40は下流で集合して排気系集合部を形成し、そこに排気管42が接続される。排気は排気マニホルド40から排気管42を流れる。排気管(排気系)42には、三元触媒からなる触媒装置44が配置される。排気は、触媒装置44が活性状態にあるとき、HC,CO,NOxなどの有害成分を除去されてエンジン外の大気に放出される。
排気管42は、EGR管46を介して吸気管14にスロットルバルブ16が配置される位置の下流付近で接続される。EGR管46にはEGRバルブ46aが介挿される。EGRバルブ46aはECU30に電気的に接続され、駆動されるとき、EGR管46を開放して排気の一部の吸気系への還流(外部EGR)を行う。
排気管42において触媒装置44の上流には、ターボチャージャ50が設けられる。ターボチャージャ50は、図1に模式的に示す如く、排気管42に配置され、そこを通過する排気で回転させられるタービン50aと、タービン50aに連結されつつ吸気管14に配置され、タービン50aの回転力で駆動されて過給するコンプレッサ50bからなる。タービン50aの付近には、可変ノズル(図示せず)が設けられ、タービン50aのインペラ(図示せず)を流れる排気の流量や速度を調整する。
また、吸気管14に配置されたスロットルバルブ16には、スロットルアクチュエータ(パルスモータなど)52が連結され、スロットルアクチュエータ52によって開閉される。即ち、スロットルバルブ16は、エンジン10が搭載される車両(図示せず)の運転席床面に配置されたアクセルペダル54との機械的な接続が絶たれ、スロットルバルブ16をアクセルペダル54の動作と独立に開閉するDBW(Drive By Wire)機構56として構成される。
ピストン34の往復動はコンロッド34aを介してクランクシャフト(図示せず)を回転させる。エンジン10には、前進5速、後進1速からなる自動変速機(図に「A/T」と示す)58が接続される。クランクシャフトの回転を通じて入力されたエンジン10の回転は自動変速機58で変速され、駆動輪(図示せず)に伝達されて車両を走行させる。
エンジン10のクランクシャフトの付近にはクランク角センサ60が配置され、気筒判別信号と、各気筒のTDC(上死点)あるいはその付近のクランク角度を示すTDC信号と、TDC信号を細分してなるクランク角度信号とを出力する。それらの出力はECU30に入力される。
ECU30はマイクロコンピュータからなり、CPU,ROM,RAM、A/D変換回路、入出力回路およびカウンタ(全て図示せず)を備える。ECU30は入力信号の中、クランク角度信号をカウントしてエンジン回転数(ENG回転数)NEを算出(検出)する。
エアクリーナ12の付近には温度検出素子を備えたエアフローメータ62が配置され、エアクリーナ12から吸入される空気(吸気)の流量(エンジン負荷を示す)Gairと温度TAに応じた信号を出力する。
吸気管14においてスロットルバルブ16の下流にはMAPセンサ64が配置され、吸気管内圧力PBAを絶対圧で示す信号を出力すると共に、スロットルバルブ16にはスロットル開度センサ66が配置され、スロットルバルブ16の位置(スロットル開度)THに応じた信号を出力する。また、スロットルアクチュエータ52にはロータリエンコーダ70が配置され、スロットルアクチュエータ52の駆動量(回転量)に応じた信号を出力する。
エンジン10の冷却水通路(図示せず)には水温センサ72が配置されてエンジン冷却水温TWに応じた信号を出力する。
アクセルペダル54の付近にはアクセル開度センサ74が設けられ、運転者のアクセルペダル踏み込み量を示すアクセル開度(エンジン負荷を示す)APに応じた信号を出力する。
排気系において、排気マニホルド40の集合部の下流付近には広域空燃比センサ76が配置され、その部位を流れる排気の酸素濃度(即ち、空燃比)に比例する信号を出力すると共に、ターボチャージャ50のタービン50aの付近に配置された可変ノズルの付近には可変ノズル位置センサ80が配置され、可変ノズルの位置に応じた信号を出力する。
自動変速機58に作動油(Automatic Transmission Fluid)を供給する油路あるいはオイルパン(図示せず)の適宜位置にはATF温度センサ82が配置され、ATF温度に比例した出力TATFを生じる。
上記したセンサ群の出力も、ECU30に入力される。ECU30は入力値に基づき、ROMに格納されている命令に従って後述するように、火花点火運転から圧縮着火運転への切り替え許可などの制御を実行する制御装置として機能する。
次いで、図1に示す制御装置の動作を説明する。
図2は、その動作、具体的にはECU30の動作を示すフロー・チャートである。尚、図示のプログラムは、所定時間(例えば10msec)ごとに時間割り込みで起動される。
以下説明すると、S10において前記したセンサ群を通じて検出したアクセル開度AP、吸気管内絶対圧PBA、吸気温度TAなどのA/D変換値をサンプリングすると共に、算出したエンジン回転数NEを読み込む。
次いでS12に進み、要求トルクPMCMD(エンジン負荷)を算出する。この実施例に係るエンジン10はDBW機構56で制御されることから、要求トルクPMCMDは、以下のように算出される。
PMCMD=CONST・PSE/NE
上記で、CONSTは定数である。PSEはアクセル開度APとエンジン回転数NEとから予め設定されたマップ(特性図示省略)を検索して得られるエンジン10の要求出力である。PSEは、具体的には、アクセル開度APが大きいほど、あるいはエンジン回転数NEが高いほど、増加するように設定される。
次いでS14に進み、圧縮着火(以下「HCCI」という)運転可能領域判断を行う。即ち、エンジン10はHCCI運転が可能な領域にあるか否か判断する。
図3はその処理を示すサブ・ルーチン・フロー・チャートである。
以下説明すると、S100において検出されたエンジン冷却水温TWが所定水温TWHCCIを超えるか否か判断し、否定されるときはS102に進み、エンジン10は火花点火(以下「SI」という)運転領域にあるとし、フラグF_HCCIのビットを0にリセットする。
S100で肯定されるときはS104に進み、検出された吸気温度TAが所定吸気温度TAHCCIを超えるか否か判断し、否定されるときはS102に進むと共に、肯定されるときはS106に進み、排気温度TEXが所定排気温度TEXHCCIを超えるか否か判断する。尚、排気温度TEXは、図2フロー・チャートに関して後述するように演算によって求める。従って、S106の判断においては前回値(図2フロー・チャートの前回プログラムループ時に算出された排気温度TEX)を使用する。
S106で否定されるときはS102に進むと共に、肯定されるときはS108に進み、HCCIが可能な範囲内にあるか否か判断する。これは、要求トルクPMCMDとエンジン回転数NEから図4にその特性を示すマップを検索して行う。図4に示す如く、中、低負荷領域がHCCI可能範囲とされる。
S108で否定されるときはS102に進むと共に、肯定されるときはS110に進み、エンジン10はHCCI運転が可能な領域にあると判断し、フラグF_HCCIのビットを1にセットする。
図2フロー・チャートの説明に戻ると、次いでS16に進み、燃料噴射量ToutHCCIを算出する。
尚、S16で算出される燃料噴射量ToutHCCIは、本来の燃料噴射量と異なり、運転モードの切り替え可否判断のために算出される値である。本来の燃料噴射量は、それぞれの気筒のTDC付近、即ち、TDC周期で算出される。
図5はその処理を示すサブ・ルーチン・フロー・チャートである。
以下説明すると、先ずS200において前記したフラグF_HCCIのビットが1にセットされているか否か判断し、否定されるときはS202に進み、運転モードはSI運転とする。尚、SI運転においてはアトキンソンサイクル、即ち、吸気弁22を吸気行程から圧縮行程の途中まで開弁されたままにする吸気弁遅閉じ運転を行って燃費性能の向上を図る。
他方、S200で肯定されるときはS204に進み、HCCI運転用のVT(バルブタイミング)に応じた直接率AFWHCと持ち去り率BFWHCを用い、付着量Fwを演算(推定)する。即ち、HCCI運転に切り替えたと仮定したときの噴射燃料の吸気ポート付近への壁面付着量を推定する。
具体的には、HCCI運転のときの吸気バルブ22のVT(バルブタイミング)から適宜設定された特性を検索し、直接率AFWHCと持ち去り率BFWHCを検索する。尚、吸気バルブ22と排気バルブ36のVT(バルブタイミング。開閉角)は、図2フロー・チャートに関して後述するように、エンジン回転数NEなどから算出されるため、S206の処理においては前回算出値を使用する。
図6は、吸気バルブ22と排気バルブ36のVT(バルブタイミング)の算出例を示す説明図である。
図6において、吸気バルブ22をIn−valveと、排気バルブ36をEx−valveと示す。エンジン10はアトキンソンサイクルで運転されることから、吸気バルブIn−valveは、実線で示す如く、遅く(クランク角度において)閉じられるように制御される。尚、破線で示す特性は、アトキンソンサイクル運転を行わない場合を示す。
また、排気バルブEx−valveは、SI運転において実線で示す如く制御される一方、HCCI運転において後述の如く内部EGRを行うことから、遅く閉じるように制御される。
図5の説明に戻ると、S204では前回算出された吸気バルブ22と排気バルブ36のVTの内、吸気バルブ22のVTから適宜設定された特性を検索して直接率AFWHCと持ち去り率BFWHCを検索し、図示の式に従って付着量Fwを演算する。
尚、吸気バルブ22のVTのみを用いるのは、最初に述べた如く、アトキンソンサイクル運転を行うと吸気バルブ22は遅閉じとなることから、付着燃料が燃焼室24に急激に吸入されて燃焼室24にエンジン10が要求する以上の燃料が流入し、HCCI運転に切り替える場合、空燃比のずれがHCCIの着火時期に影響し、ノッキングが発生してドライバビリティが低下すると共に、排気エミッション性能が悪化する恐れがあるからである。
ここで、直接率AFWHCは、あるサイクル(TDCサイクル)で噴射された燃料の中、そのサイクルで燃焼室24に吸入される燃料の割合を、持ち去り率BFWHCは、そのサイクル前に噴射されて吸気ポートの壁面などに付着していた燃料の中、そのサイクルで燃焼室24に吸入される燃料の割合を示す。
また、図示の式においてToutHCCIは、HCCI運転時の燃料噴射量を示す。この燃料噴射量ToutHCCIは次のステップで算出することから、S206の算出では前回値を使用する。
次いでS206に進み、算出された付着量Fwなどを用い、HCCI運転に切り替えられた仮定したときの燃料噴射量ToutHCCIを図示の式に従って算出する。図示の式において、Tcylはエンジン10の要求噴射量であり、以下のように算出される。
Tcyl=Ti×KCMD×KTT+KT
上記で、Ti:エンジン回転数NEとエンジン負荷(例えばエアフローメータ62で検出された新気量)からマップ検索して求められる基本燃料噴射量、KCMD:空燃比補正係数、KTT:KCMDを除くエンジン冷却水温TWなどに基づく乗算補正項、KT:残余の加算補正項である。尚、燃料噴射量は具体的には、インジェクタ26の開弁時間で定義される。
次いでS208に進み、算出された燃料噴射量ToutHCCIが所定値TOUTHCLを超えるか否か判断し、否定されるとき、即ち、算出された燃料噴射量ToutHCCIが所定値TOUTHCL以下のときはS202に進み、SI運転とすると共に、フラグF_HCCISのビットを0にリセットする。所定値TOUTHCLは零あるいはその付近の値、より具体的にはインジェクタ26の無効ストロークに相当する値に設定される。このように、算出された燃料噴射量が零あるいはその付近の値であるとき、SI運転からHCCI運転への切り替えは禁止される。
他方、S208で肯定されるときはS210に進み、HCCI運転への切り替えを許可し、フラグF_HCCISのビットを1にセットする。従って、次回以降のプログラムループにおいてS204に進むとき、そこの判断は肯定されてS202に進む。即ち、フラグF_HCCISのビットが1にセットされたことはHCCI運転許可判断が既になされたことを意味する。
上記について図7および図8を参照して説明する。
図7および図8においてグラフ(a),(b)は制御サイクルkに対する燃料噴射量を0から1に正規化して示す図である。
図7に示す場合、燃料噴射量ToutHCCIが微量であって零付近の値であるにも関わらず、付着燃料量Fwが多い。従って、このまま噴射すると、同図(b)に丸(破線)で示す如く、燃焼室24にエンジン10が要求する以上の燃料が流入し、HCCI運転に切り替えると、空燃比のずれがHCCIの着火時期に影響し、ノッキングが発生してドライバビリティが低下すると共に、排気エミッション性能が悪化する恐れがある。
そこで、この実施例にあっては、このような場合、HCCI運転への切り替えを禁止してそのような不都合を回避するようにした。他方、図8に示す例ではそのような事象は見られないので、HCCI運転への切り替えを許可する。
図2フロー・チャートの説明に戻ると、次いでS18に進み、要求トルクPMCMDとエンジン回転数NEとから適宜なマップを検索し、目標筒内ガス温度TempCYLを算出する。
その特性において、目標筒内ガス温度TempCYLは、筒内ガス温度を圧縮行程の開始時において自己着火が生じやすいような温度に調節できるように設定され、エンジン回転数NEが低いほど、および要求トルクPMCMDが小さいほど高くなるように設定される。
尚、要求トルクPMCMDが所定値以上のときは、エンジン10の出力を優先させるため、目標筒内ガス温度TempCYLを、後述する内部EGR量が零となるような温度(例えば−40℃)に設定する
次いでS20に進み、目標筒内ガス温度TempCYLと吸気管内絶対圧PBAとから、燃焼室24のトータル(新気とEGR量を足した)充填量nCYLGASを算出し、S22に進み、目標筒内ガス温度TempCYLとトータル充填量nCYLGASと吸気温度TAと排気温度TEX前回値から、目標内部EGR量nEGRを算出する。
次いでS24に進み、エンジン回転数NEと要求トルクPMCMDと目標内部EGR量nEGRから排気バルブ36と吸気バルブ22のVT(バルブタイミング)を算出し、エンジン回転数NEと燃料噴射量Tout(あるいは要求トルクPMCMD)と目標筒内ガス温度TempCYLなどから排気温度TEXを算出する。尚、S26の排気温度TEXの算出処理は、特許文献1に記載されているので、詳細な説明は省略する。
この実施例においては上記の如く、燃焼室24に点火手段(点火プラグ32など)を備え、所定の運転領域で前記燃焼室に供給される混合気を圧縮着火燃焼させる圧縮着火(HCCI)運転を行うと共に、前記所定の運転領域以外の運転領域で前記点火手段を介して前記混合気を火花点火燃焼させる火花点火(SI)運転を行い、さらに前記火花点火(SI)運転をアトキンソンサイクルで行う圧縮着火内燃機関(エンジン)10の制御装置において、前記火花点火運転がアトキンソンサイクルで行われているとき、圧縮着火(HCCI)運転に切り替えたと仮定したときの噴射燃料の壁面付着量Fwを推定する壁面付着量推定手段(ECU30,S16,S204)と、前記推定された壁面付着量Fwを用いて燃料噴射量ToutHCCIを算出する燃料噴射量算出手段(ECU30,S16,S206)と、および前記算出された燃料噴射量が零あるいはその付近の値であるとき、前記火花点火運転から前記圧縮着火運転への切り替えを禁止する切り替え禁止手段(ECU30,S16,S208,S202)とを備える如く構成した。
換言すれば、燃料量を目標値に制御できないと予測されるときは圧縮着火(HSSI)運転に移行することなく、アトキンソンサイクル運転をそのまま継続するようにしたので、その結果、燃料噴射量が零あるいはその付近の値を超えて制御可能な時点で移行することで、圧縮着火(HCCI)運転において安定した燃焼を得ることができると共に、ドライバビリティの低下と排気エミッション性能の悪化を回避することができる。
尚、上記において、図2のS24において排気バルブ36と吸気バルブ22のVT(バルブタイミング)を共に算出したが、排気バルブ36のVT(バルブタイミング)のみ算出するようにしても良い。
また、図6に示す吸気バルブ22と排気バルブ36のVT特性は例示であり、これに限定されるものではない。さらに、吸気バルブ22と排気バルブ36を電磁弁から構成してVTを可変に制御したが、その他の機構を用いて可変に制御しても良い。
また、HCCI運転において内部EGRを実行するようにしたが、内部EGRと共に、EGR管46を経由して排気の一部を吸気系に還流させる外部EGRを実行しても良い。
また、排気温度TEXを演算によって推定したが、図1に想像線で示す如く、排気系に温度センサ100を設け、排気温度TEXを直接測定しても良い。
また、この発明をエンジン10として燃料を吸気バルブ22の前の吸気ポートに噴射する構成を例にとって説明したが、この発明は、燃料を燃焼室24に直接噴射する筒内噴射エンジンにも妥当する。
この発明の第1実施例に係る圧縮着火内燃機関の制御装置を全体的に示す概略図である。 図1に示す装置の動作を説明するフロー・チャートである。 図2の圧縮着火運転可能領域判断処理を示すサブ・ルーチン・フロー・チャートである。 図3の圧縮着火可能範囲判断に使用されるマップの特性を示す説明図である。 図2燃料噴射量ToutHCCIの処理を示すサブ・ルーチン・フロー・チャートである。 図2の処理で算出される吸気バルブと排気バルブのVT(バルブタイミング)の算出例を示す説明図である。 図5の処理を説明するタイム・チャートである。 同様に、図5の処理を説明するタイム・チャートである。
符号の説明
10 圧縮着火内燃機関(エンジン)、22 吸気バルブ、26 インジェクタ、30 ECU(電子制御ユニット)、32 点火プラグ(点火手段)、36 排気バルブ、38 可変バルブ機構、44 触媒装置、50 ターボチャージャ、56 DBW機構、60 クランク角センサ、62 エアフローメータ、72 水温センサ、74 アクセル開度センサ、100 温度センサ

Claims (1)

  1. 燃焼室に点火手段を備え、所定の運転領域で前記燃焼室に供給される混合気を圧縮着火燃焼させる圧縮着火運転を行うと共に、前記所定の運転領域以外の運転領域で前記点火手段を介して前記混合気を火花点火燃焼させる火花点火運転を行い、さらに前記火花点火運転をアトキンソンサイクルで行う圧縮着火内燃機関の制御装置において、前記火花点火運転がアトキンソンサイクルで行われているとき、圧縮着火運転に切り替えたと仮定したときの噴射燃料の壁面付着量を推定する壁面付着量推定手段と、前記推定された壁面付着量を用いて燃料噴射量を算出する燃料噴射量算出手段と、および前記算出された燃料噴射量が零あるいはその付近の値であるとき、前記火花点火運転から前記圧縮着火運転への切り替えを禁止する切り替え禁止手段とを備えたことを特徴とする圧縮着火内燃機関の制御装置。
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