JP4353499B2 - 回転的容器の受け渡し装置、及び、成膜装置の受け渡し回転構造 - Google Patents

回転的容器の受け渡し装置、及び、成膜装置の受け渡し回転構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転的容器受け渡し装置、及び、成膜装置の受け渡し回転構造に関し、特に、PETボトルの内面に成膜処理を行う回転的容器受け渡し装置、及び、成膜装置の受け渡し回転構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
PETボトルは、多様な液体を封入する容器として、日常生活で欠かすことができない容器である。PETボトルのPETは、空気遮断性が乏しい。酸化を防止するために、PETボトルの内周面には、空気遮断性皮膜が形成される。皮膜を形成するための成膜装置(例示:DLC(Diamond Like Carbon)膜形成装置)には、真空チャンバが用いられている。成膜原料のガス分子は、その真空チャンバの中で、高周波電源又はイオン化電源に接続された電極によりイオン化され、ペットボトルの内周面に蒸着され、皮膜に形成される。
【0003】
PETボトルの大量生産のために、多数のチャンバが用いられる成膜装置として、同一円周上で回転する多数のチャンバを有し、一周する間に真空度が高められて最高真空度段階で成膜が実行される装置(未公開)の開発が進められている。連続流(一定間隔流)を形成して搬送される多数のPETボトルは、その1つ1つが順次にロータリー式分配器に転送又は転置される。
【0004】
開発中の成膜装置では、搬送系の一部を形成するスターホイールとロータリー式真空分配器の回転盤との間の転置は、スターホイールを形状化しているポケットピッチ円の円周上で行われる。ロータリー式真空分配器の周域には、受け渡されたボトルの底面部分を固定的に支持して受け取るための受け具が必須的に同一円周上に配列されている。そのような受け具は、DLC装置では、特に、チャンバの中で材料ガスをプラズマ化する電極を兼ねている。スターホイールの搬送面から受け具のポケット部に干渉なしに転置するためには、回転しているボトルを降下させながらスターホイールの搬送面から受け具のポケットに挿入させることが要求される。ピッチ円上の受け渡しでは、時間的制約があって干渉を回避することが困難であり実質的に不可能である。ポケットの深さ分だけ降下させながら回転させることが重要である。このような受け渡しを確実に行うための同期時間に余裕が与えられることが重要である。
【0005】
2回転式搬送系の間で一方の回転搬送系で処理を受ける処理対象品を受け渡す際の同期的受け渡しを円滑化し、特に、回転式搬送系からロータリー成膜装置に容器を受け渡す際の同期的受け渡しを円滑化することが求められる。
【0006】
【特許文献1】
日本国特許第2726759号
【特許文献2】
特開平11−322067号
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、2回転式搬送系の間で一方の回転搬送系で処理を受ける処理対象品を受け渡す際の同期的受け渡しを円滑化することができる回転的容器受け渡し装置、及び、成膜装置の受け渡し回転構造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
その課題を解決するための手段が、下記のように表現される。その表現中に現れる技術的事項には、括弧()つきで、番号、記号等が添記されている。その番号、記号等は、本発明の実施の複数の形態又は複数の実施例のうちの少なくとも1つの実施の形態又は複数の実施例を構成する技術的事項、特に、その実施の形態又は実施例に対応する図面に表現されている技術的事項に付せられている参照番号、参照記号等に一致している。このような参照番号、参照記号は、請求項記載の技術的事項と実施の形態又は実施例の技術的事項との対応・橋渡しを明確にしている。このような対応・橋渡しは、請求項記載の技術的事項が実施の形態又は実施例の技術的事項に限定されて解釈されることを意味しない。
【0009】
本発明による回転的容器の受け渡し装置は、第1回転盤(13)と、第1回転盤(13)から容器を受け取る第2回転盤(12)とから構成されている。第1回転盤(13)は、第1回転盤(13)と同軸に公転する容器(46)を半径方向に遊動的に支持する複数の第1支持面(35又は49:ポケット)を有している。第2回転盤(12)は、第2回転盤(12)と同軸に公転する容器(46)を半径方向に固定的に支持する複数の第2支持面(44:容器受け)を有している。第1回転盤(13)と同体的に容器(46)が回転する第1ピッチ円(51)と第2回転盤(12)と同体的に容器(46)が回転する第2ピッチ円(56)とは互いに交叉している。この意味で、両ピッチ円(51,56)は交叉してオフセットを有している。第1回転盤(13)に支持され第1回転盤(13)の軸方向に容器(46)を昇降させる複数の昇降機構が追加されている。交叉角度領域(54)で容器(46)は、ガイド(45)に支持されながら第2回転盤(12)の軸方向にその昇降機構により鉛直方向に降下する。
【0010】
第2支持面(44)に嵌まった状態で降下又は上昇する容器(46)は、第1ピッチ円(51)から第2ピッチ円(56)に移行する際に、オフセットを有する両軌道の一方の軌道上にあり他方の軌道から外れるが、第1支持面と容器との間に隙間(S)が設けられていて、円滑な軌道遷移が可能である。軌道間遷移する容器は、第1回転盤(13)に同期して回転する第2回転盤(12)に規定された位置に配置されている第2支持面(44)に同期して嵌まり込みその同期生を失うことはない。
【0011】
第1回転盤(13)の周域に固定的に配置されるガイド(45)が追加される。ガイド(45)は、第1支持面(35)に支持されながら公転する容器(46)の公転運動を案内する案内面(提示:円筒面)を有する。ガイド(45−1,2)は、第1ガイド面と第2ガイド面とから形成されている。第1ガイド面は、交叉角度領域(54)にある容器(46)を案内し、第2ガイド面は交叉角度領域以外の領域にある容器(46)を案内する。
【0012】
本発明による成膜装置の受け渡し回転構造は、第1回転盤(13)と、第1回転盤(13)から容器(46)を受け取る第2回転盤(12)と、第2回転盤(12)に同体に回転する複数のチャンバ(11)と、複数のチャンバ(11)に異なる真空度で真空引きを行う複数の真空引きラインと、第2回転盤(12)に同体に回転し、複数の真空引きラインに複数のチャンバ(11)を切替自在に接続する真空分配器(8)とから構成されている。第1回転盤(13)は、第1回転盤(13)と同軸に公転する容器(46)を半径方向に遊動的に支持する複数の第1支持面(49)を有している。第2回転盤(12)は、第2回転盤(12)と同軸に公転する容器(46)を半径方向に固定的に支持する複数の第2支持面(44)を有している。第1回転盤(13)と同体的に容器(46)が回転する第1ピッチ円(51)と第2回転盤(12)と同体的に容器(46)が回転する第2ピッチ円(56)とは互いに交叉し、オフセットに配置されている。第1ピッチ円(51)と第2ピッチ円(56)とが交叉する交叉角度領域(54)で容器(46)が半径方向に第1支持面(49)に支持されて往復運動するための隙間(S)が容器(46)と第1支持面(49)との間に与えられている。第1回転盤(13)に支持され第1回転盤(13)の軸方向に容器(46)を昇降させる複数の昇降機構が追加されている。交叉角度領域(54)で容器は、第2支持面(44)に支持されながら第2回転盤(12)の軸方向に昇降機構により鉛直方向に降下し、第2回転盤(12)に同体に回転し複数の容器(46)をそれぞれに支持する支持器(39)が更に追加されている。第2支持面(44)は支持器(39)に形成されている。支持器(39)は、チャンバ(11)の中で容器に蒸着するプラズマガスに電力を供給する電極である。支持器(39)は電極を兼ねている。
【0013】
チャンバ(11)としては、成膜装置が好適に例示される。成膜装置は、第2回転盤(12)の周囲で多数に円周方向に規定角度位置に配列されている。このため、多数の容器(46)は、多数のチャンバ(11)の中の規定位置に位置づけられ、且つ、第2回転盤(12)の回転位置に同期して回転する必要がある。その同期性のために、容器の確実な位置づけが行われて、第1ピッチ円から第2ピッチ円に移行する。成膜処理は、容器の導入と導出に同期して実行される。
【0014】
昇降機構は、鉛直方向案内器(24)と、鉛直方向案内器(24)に案内されて昇降する昇降器(25)と、容器(46)を回転方向に支持する回転方向支持器(34)とから構成されている。第1支持面(35)は回転方向支持器(34)に形成されている。回転方向支持器(34)は、第1支持面(35)に容器(46)を収容し、容器(46)の回転を支持する回転方向支持器(34)は、昇降器(25)に交換自在に支持されていて、容器の種類の変更に対応することができる。
【0015】
昇降器(25)を鉛直方向に案内する鉛直方向案内レール(21)が追加される。鉛直方向案内レール21は、その下面として受け渡し挿入角度区間(54)で鉛直方向案内軌道面(21’)を有している。鉛直方向案内レール(21)は固定的に配置されている。昇降器(25)は転動ローラ(31)を構成している。昇降機構は、昇降器(25)を鉛直方向上方に常態的に押し上げるコイルスプリング(27)を含んでいる。転動ローラ(31)は鉛直方向案内レール(21)の下面(21’)で転動する。このような昇降機構は機械的であり、電子的制御装置を必要とせずに、厳密な位置制御と同期制御を可能にする。
【0016】
電極が形成する第2支持面(44)は、容器(46)の底面を支持する底面と、容器(46)の外周面を支持する面とを有していて、容器(46)の位置を確実に軌道上で保持することができる。電極(39)は、第2回転板(12)に対して交換自在であり、容器の種類の変更に対応することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
図に対応して、本発明による回転的容器の受け渡し装置の実施の形態は、真空装置と成膜装置が搬送系とともに配置されて設けられている。その成膜装置1は、図1に示されるように、それぞれに真空装置2に接続している。搬送系3は、多数のPETボトルを連続流に形成する導入コンベア4と、成膜後のPETボトルを連続流に排出する排出コンベア5とから構成されている。
【0018】
成膜装置1は、真空分配器8と、回転するチャンバ群9とから構成されている。チャンバ群9の要素であるチャンバ11は、真空分配器8の外側環状領域に等角度間隔で1つ又は複数の同心円の上に配列されている。真空装置2は、2つの互いに異なる真空度別真空装置2−1,2から構成されている。真空分配器8とチャンバ群9との間には、真空引き用パイプ群が介設されている。1つの真空引き用パイプ10は、1つのチャンバ11に対応して半径方向に延びている。
【0019】
複数のチャンバ11は、真空分配器8と同体に概ね一周する間に実行される成膜プロセス中で段階的に高真空度に真空引きされ、そのプロセス中で互いに真空度能力が異なる2つの真空装置のいずれかに接続されて真空引きされる。成膜対象物品(例示:PETボトル)は、回転円盤構造12に載置されチャンバ11の中に密封される。そのチャンバ11の内部は、真空引きされ、その内部に材料ガスが導入されプラズマ化される。チャンバ11は、上部チャンバと下部チャンバに分かれて構成され、その下部チャンバが後述されるように昇降し、それの上昇時に上部チャンバとともに密閉空間を形成する。成膜対象物品は、下部チャンバに保持されて、チャンバ11の中で安定的に支持されている。チャンバの中では、公知技術により、容器の内面側に皮膜が形成される。そのような皮膜は、特には、酸素不透過膜である。
【0020】
図1に示されるように、回転円盤構造12と導入コンベア4との間に、導入側スターホイール13が介設されている。回転円盤構造12と排出コンベア5との間に、排出側スターホイール13’が介設されている。図2は、回転円盤構造12と導入側スターホイール13のオフセット位置取り構造を示している。導入側スターホイール13は、床構造15に支持される軸受筒16を構成している。軸受筒16に、回転基軸17が回転自在に支持されている。軸受筒16に、軌道支持板18が支持されている。
【0021】
軌道支持板18に、円筒状カム21が支持されている。回転基軸17の上方部位22は、軸受筒16の上端面から上方に突き出ている。上方部位22に、回転支持板23が支持されている。回転支持板23に同体に、回転筒32が取り付けられている。回転筒32に、下方側第1スターホイル板33と上方側第2スターホイル板34とが同心的に取り付けられている。下方側第1スターホイル板33と上方側第2スターホイル板34は、それぞれに、処理対象容器46を後述のガイドレール45との間で保持し、容器搬送時に容器進行方向に向かって後方を押し、且つ、容器の軌道を妨げないように最小限にカットしたポケット(又は支持面)35を外周面の一部として形成している。ポケット35は、回転基軸17の回転軸心線Lのまわりに等角度間隔で同一円周上に、複数個が配列されている。1個のポケット35に対して、2個の鉛直方向筒24が回転支持板23の外周面に固定されて支持されている。
【0022】
鉛直方向案内筒24にはそれぞれに、鉛直方向に高さ方向昇降柱25が案内されて通されている。高さ方向昇降柱25の上端部位の鍔26の下面と鉛直方向案内筒24の上端面との間にコイルスプリング27が介設されている。高さ方向昇降柱25の下端部位は、転輪支持部位28として形成されている。転輪支持部位28に、転輪31が回転自在に支持されている。鍔26、転輪支持部位28、転輪31は、1個のポケット35に対して各1個が設けられている。
【0023】
鍔26には、処理対象容器46の首部の円形状はり出し部の下面を支える形状を有するネックホルダ下部36aが固定されている。ネックホルダ下部36aには、処理対象容器46の首部の円形状はり出し部の上方に向かう運動を規制するための形状を有するネックホルダ上部36bが固定されている。処理対象容器46の首部の円形状はり出し部を挿入したとき、ネックホルダ下部36aとネックホルダ上部36bとの間には僅かに隙間が残っている。
【0024】
複数の転輪31の回転軸心線は、それぞれに、回転軸心線Lに対する放射線を形成している。常態的に上方向にコイルスプリング27により付勢されている高さ方向昇降柱25に同体である転輪31は、円筒状カム21の環状軌道面に接している。円筒状カム21は、回転円盤構造12と導入側スターホイール13との間で受け渡しが行われる角度範囲で滑らかに低位に下っていて、受け渡しの終了位置(後述される受け渡し実行終了位置58)では、最低位に形成されている。その後に、ネックホルダ下部36aとネックホルダ上部36bと容器との干渉がなくなるまで、最低位を維持した後に、滑らかに最高位まで上昇し、導入コンベア4より次の処理対象容器46を受け取る。容器を受け取った後に最高位を維持し、再び、回転円盤構造12と導入側スターホイル13との間の受け渡し領域に至る。ネックホルダ36は、鍔26に放射方向に取り付けられている。
【0025】
回転円盤構造12は、それの外周面側に支持円筒台37を構成している。支持円筒台37の鍔部位38に下部チャンバ39がそれぞれに個別的に取り付けられ、下部チャンバ39には、容器の側面と容器の底面を安定的に支持する容器受け(又は支持面)44を形成している。容器受け44は、処理対象容器46が挿入可能である形状を有している。
【0026】
回転円盤構造12は、その外周側領域に非回転的にガイドレール45を構成している。ガイドレール45の内外の内周面の間の距離は、処理対象容器46の直径に概ね等しい。下部チャンバ39には、処理が実行される回転領域で上部チャンバ70まで上昇して接合し、上部チャンバ70と下部チャンバ39とでそれらの内側に真空処理室が形成される。ガイドレール45は、容器46が回転円盤構造12に接近する容器受け渡し領域に配置される第1ガイド45−1と、その領域とスターホイル13(又は13’)の円周領域に配置される第2ガイド45−2とから構成されている。
【0027】
図3は、ネックホルダ36を示している。各ネックホルダ36は、第1把持面48を有している。処理対象容器46の上側部位を形成する口部分の外周面と第1把持面48とは、2点又は2鉛直線で外接している。図4は、下方側第1スターホイル板33又は下方側第2スターホイル板34を示している。
【0028】
図5は、受け渡しの幾何学的・力学的作用を示している。回転支持板23と回転円盤構造12とは、互いに歯車(図示されず)で噛み合って力学的に同期して回転する。回転支持板23のピッチ円51は、回転円盤構造12のピッチ円56と同じ周速度で機械的に同期して回転する。
【0029】
処理対象容器46は、ガイドレール45の内周面とポケット35の内周面49に案内され、回転する内周面49に押されて回転方向Aに公転している。非受け渡し移行角度区間53に位置する処理対象容器46は、スターホイル13の回転による遠心力により外周側に押された状態でガイドレール45−2に案内されて、その中心線がピッチ円51に一致して公転している。受け渡し挿入角度区間54(=2θ)に接近する受け渡し動作開始角度位置55に処理対象容器46が到達した時点で、高さ方向昇降柱25が円筒状カム21のカムプロフィルに規制されて降下を開始する。処理対象容器46の中心線が通過する軌跡は、その後に、ガイドレール45−1,2に案内されて、ピッチ円56に乗り移る。
【0030】
このとき、処理対象容器46の中心線が通過するピッチ円51とピッチ円56は、互いに外接せず、2点P,Qで交叉している。受け渡し動作開始角度位置55で降下し始める処理対象容器46は、その中心線が、点Pまで進んだ受け渡し実行開始角度位置57で、容器受け44の中心線に一致する。回転支持板23と同体的に角度2θの範囲で受け渡し実行開始角度位置57から進む区間は、受け渡し挿入角度区間54として設定されている。
【0031】
受け渡し挿入角度区間54は、受け渡し実行開始角度位置57と受け渡し実行終了角度位置58との間の角度領域である。処理対象容器46の中心線は、点Pでピッチ円51からピッチ円56に乗り移り、その後に、ピッチ円56に一致して公転する。
【0032】
受け渡し実行開始角度位置57と受け渡し実行終了角度位置58との間の受け渡し挿入角度区間54では、処理対象容器46の中心線と回転支持板23の回転軸心線Lとの間の距離は、連続的に減少し再び増大する。処理対象容器46が回転支持板23に対して最接近する受け渡し挿入角度区間54の中間角度位置59で、その減少距離は最小減少距離になり、その最小減少距離はオフセット量Dとして設定されている。
【0033】
受け渡し挿入角度区間54の範囲で、処理対象容器46は、容器受け44の中に挿入され、容器受け44の底面に接触する直前まで移動する。その後に、処理対象容器46は、回転円盤構造12と同体に回転方向Bに回転し、ネックホルダ36の拘束が外れた時点で、容器受け44の底面に着床する。更に、スターホイル板33,34がガイドレール45−1,2の拘束を外れた状態になった後に、溝カム76,77(図2参照)により、下部チャンバ39が上昇し、次の密封・成膜工程に移行する。
【0034】
受け渡し実行開始角度位置57では、処理対象容器46はポケット35に対して最大に放射方向(半径方向外側)に離隔し、処理対象容器46とポケット35の間の隙間Sは半径方向に最大に拡大している。中間角度位置59では、処理対象容器46はポケット35に対して最大に求心方向(半径方向内側)に接近し、処理対象容器46とポケット35の間の隙間Sは半径方向に最小に縮小し、特には、隙間Sは半径方向に零になっている。
【0035】
その隙間Sの半径方向長さは、オフセット量Dに等しく、又は、そのオフセット量Dより僅かに大きい。図2は、そのようなオフセット量Dを示している。導出側の受け渡しは、既述の幾何学的・力学的作用の点で、既述の導入側の受け渡しに同じである。回転方向Aと回転方向Bとをそれぞれに逆転させた図5が中間角度位置59を鏡面対称面として対称に描かれた図面は、導出側の受け渡しを記述する。
【0036】
導出側の受け渡しでは、処理対象容器46は、容器受け44に嵌まり込んだ状態から、導入側の受け渡し挿入角度区間54に相当するピッチ円が重なっている間、即ち、受け渡し取り出し角度区間で、高さ方向昇降柱25が上昇し、容器受け44から抜き出される。その後に、排出スターホイル13’のピッチ円の軌道に円滑に乗り移る移載運動が行われる。
【0037】
以上に述べられたこのような受け渡しは、受け渡しの同期の制御が電子的制御によらずに機械的に確実に実行され、結果的に、コストの増大が抑制される。回転支持板23と回転円盤構造12の同期回転は、歯車により可能である。
【0038】
図2に示されるように、非受け渡し移行角度区間53にある処理対象容器46の底面の軌道を軌道面62とすると、軌道面62は、下部チャンバ39の上端面63より僅かに上方の位置にある。
【0039】
図2で、高さ方向昇降柱25に対する高さ位置を調整自在に、ポケット35の形状が異なる複数のスターホイル板33,34を高さ方向昇降柱25に対して交換自在に取り付け、容器受け44の寸法が異なる複数の下部チャンバ39を交換自在に回転円盤構造12に対して取り付けることにより、長さと太さが異なる複数の容器に対して成膜処理を実行することができる。
【0040】
実施例:
ピッチ円56が約1000mmφであり、ピッチ円51が約640φであり、点Pと点Qとの間の角度がピッチ円56に関して約3゜〜約6゜(同期角度)である設計例では、ある回転速度では、次の計算結果が得られる。
オフセット量(mm) 2 3 4 5 6
線分PQの長さ(mm)57.4 70.0 80.7 90.2 98.8
同期角度(゜) 3.2 3.9 4.5 5.0 5.5
【0041】
このように、同期時間と同期角度と同期時間がともに大きくなり過ぎず、且つ、オフセット量が小さくなり過ぎない範囲で、適正なパラメータが決定される。オフセット量が5mmであることは、適正である。
【0042】
【発明の効果】
本発明による回転的容器受け渡し装置、及び、成膜装置の受け渡し回転構造は、一方の軌道面の軌道から低位側の軌道面の他方の軌道に容器を移載する受け渡しを機械的に円滑に実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による回転的容器の受け渡し装置の実施の形態を示す平面図である。
【図2】図2は、搬送系を示す断面図である。
【図3】図3は、図2の一部を示す平面図である。
【図4】図4は、図2の他の一部を示す平面図である。
【図5】図5は、受け渡しを示す幾何学的作用図である。
【符号の説明】
8…真空分配器
11…チャンバ
12…第2回転盤
21…鉛直方向案内レール
21’…下面
23…第1回転盤
24…鉛直方向案内器
25…昇降器
27…コイルスプリング
31…転動ローラ
34…歯面形成板
35…第1支持面
39,41…支持器
42…電極
44…第2支持面
45,45−1,2…ガイド
46…容器
49…第1支持面
51…第1ピッチ円
54…交叉角度領域
56…第2ピッチ円
S…隙間

Claims (12)

  1. 第1回転盤と、
    前記第1回転盤から容器を受け取る第2回転盤とを具え、
    前記第1回転盤は、前記第1回転盤と同軸に公転する容器を半径方向に遊動的に支持する複数の第1支持面を有し、
    前記第2回転盤は、前記第2回転盤と同軸に公転する前記容器を半径方向に固定的に支持する複数の第2支持面を有し、
    前記第1回転盤と同体的に前記容器が回転する第1公転軌道と前記第2回転盤と同体的に前記容器が回転する第2公転軌道とは互いに交叉し、
    前記第1公転軌道と前記第2公転軌道とが交叉する交叉角度領域で前記容器が半径方向にガイドに支持されて往復運動するための隙間が前記容器と前記第1支持面との間に与えられ、
    前記ガイドは、前記容器を前記隙間に案内して前記第1公転軌道から前記第2公転軌道に乗り移らせ、
    前記第1回転盤に支持され前記第1回転盤の軸方向に前記容器を前記第1回転盤に鉛直方向に支持し鉛直方向に昇降させる複数の昇降機構を更に具え、
    前記交叉角度領域で前記第2公転軌道に一致して公転する前記容器は、前記第1支持面に支持されながら前記第2回転盤の軸方向に前記昇降機構により鉛直方向に降下し、
    前記昇降機構は前記容器の首部の円形状はり出し部の下面を支持する
    回転的容器の受け渡し装置。
  2. 前記第1支持面に接触する前記容器の接触面は円筒面である
    請求項1の回転的容器の受け渡し装置。
  3. 前記第1支持面は前記昇降機構の昇降部分に形成されている
    請求項1の回転的容器の受け渡し装置。
  4. 前記第1回転盤の周域に固定的に配置される前記ガイドを更に具え、
    前記ガイドは、前記第1支持面に支持されながら公転する前記容器の公転運動を案内する案内面を有する
    請求項1の回転的容器の受け渡し装置。
  5. 前記ガイドは、
    第1ガイド面と、
    第2ガイド面とを有し、
    前記第1ガイド面は、前記交叉角度領域にある前記容器を案内し、前記第2ガイド面は前記交叉角度領域以外の領域にある前記容器を案内する
    請求項4の回転的容器の受け渡し装置。
  6. 第1回転盤と、
    前記第1回転盤から容器を受け取る第2回転盤と、
    前記第2回転盤に同体に回転する複数のチャンバと、
    複数の前記チャンバに異なる真空度で真空引きを行う複数の真空引きラインと、
    前記第2回転盤に同体に回転し、前記複数の真空引きラインに前記複数のチャンバを切替自在に接続する真空分配器と
    前記第1回転盤の周域に固定的に配置されるガイドとを具え、
    前記第1回転盤は、前記第1回転盤と同軸に公転する容器を半径方向に遊動的に支持する複数の第1支持面を有し、
    前記第2回転盤は、前記第2回転盤と同軸に公転する前記容器を半径方向に固定的に支持する複数の第2支持面を有し、
    前記ガイドは、前記第1支持面に支持されながら公転する前記容器の公転運動を案内する案内面を有し、
    前記第1回転盤と同体的に前記容器が回転する第1公転軌道と前記第2回転盤と同体的に前記容器が回転する第2公転軌道とは互いに交叉し、
    前記第1公転軌道と前記第2公転軌道とが交叉する交叉角度領域で前記容器が半径方向に前記第1支持面に支持されて往復運動するための隙間が前記容器と前記第1支持面との間に与えられ、
    前記ガイドは、前記容器を前記隙間に案内して前記第1公転軌道から前記第2公転軌道に乗り移らせ、
    前記第1回転盤に支持され前記第1回転盤の軸方向に前記容器を前記第1回転盤に鉛直方向に支持し鉛直方向に昇降させる複数の昇降機構を更に具え
    前記交叉角度領域で前記第2公転軌道に一致して公転する前記容器は、前記第1支持面に支持されながら前記第2回転盤の軸方向に前記昇降機構により鉛直方向に降下し、
    前記第2回転盤に同体に回転し複数の前記容器をそれぞれに支持する支持器を更に備え、
    前期第2支持面は前記支持器に形成され、
    前記支持器は、前記チャンバの中で前記容器に蒸着するプラズマガスに電力を供給する電極であり、
    前記昇降機構は前記容器の首部の円形状はり出し部の下面を支持する
    成膜装置の受け渡し回転構造。
  7. 前記昇降機構は、
    鉛直方向案内器と、
    前記鉛直方向案内器に案内されて昇降する昇降器と、
    前記昇降器に支持され前記容器を回転方向に支持する回転方向支持器とを備え、
    前記第1支持面は前記回転方向支持器に形成されている
    請求項6の成膜装置の受け渡し回転構造。
  8. 前記回転方向支持器は、前記昇降器に交換自在に支持されている
    請求項7の成膜装置の受け渡し回転構造。
  9. 前記昇降器を鉛直方向に案内する鉛直方向案内レールを更に具え、
    前記鉛直方向案内レールは固定的に配置され、
    前記昇降器は転動ローラを具え、
    前記昇降機構は、前記昇降器を鉛直方向上方に常態的に押し上げるコイルスプリングを更に備え、
    前記転動ローラは前記鉛直方向案内レールの下面で転動する
    請求項8の成膜装置の受け渡し回転構造。
  10. 前記電極が形成する前記第2支持面は、
    前記容器の底面を支持する底面と、
    前記容器の外周面を支持する面とを有する
    請求項8又は9の成膜装置の受け渡し回転構造。
  11. 前記電極は交換自在に前記第2回転盤に支持されている
    請求項10の成膜装置の受け渡し回転構造。
  12. 前記ガイドは前記容器の底面を案内する軌道面を有し、前記軌道面は、前記交叉角度領域以外の領域で水平面に形成されている
    請求項6〜11から選択される1請求項の成膜装置の受け渡し回転構造。
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