JP4353023B2 - 試し書き方法、情報記録方法 - Google Patents

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Description

本発明は、記録媒体にエネルギーを注入して未記録部とは異なるマークを形成することによって情報を記録するための試し書き方法及び情報記録方法に関するものである。


光ディスクに精度良く情報を記録するために,試し書きが行われている。試し書きとは,より良い品質の記録マークを形成するため,そのときの環境温度やドライブに搭載されているレーザの特性等に応じて,最適記録パラメータを求める動作を指す。DVD−RW,DVD+RW,BD−REなどの光ディスクは,記録膜にいわゆる共晶系と呼ばれる組成の材料を用いている。現在製品化されている記録装置では,通常,これらの光ディスクに試し書きを行う場合,まず光ディスクに予め書かれた記録条件を読み出し,その後レーザパワーの調整を行う。ここでいう記録条件とは,例えば,高レーザパワーである記録パワーレベル(Pw)と中間パワーである消去パワーレベル(Pe),バイアスパワーレベル(Pb)で表されるレーザパワー設定値や,マルチパルス波形を構成している始端パルスと後続する複数個の中間パルス及び後端パルスの各パルス幅などである。
実際の試し書きでは,これらの記録条件を元に,光ディスクに予め書き込まれたP0とPeの比を固定し,レーザパワーをパラメータとして記録最適条件を求める手法を採用している。この方法をOptimum Power Control(OPC)という。BD1倍速あるいはDVD−RW2.4倍速など,比較的低速での記録では,このようなPw/Pe一定でのレーザパワーのみを変化させた試し書きをすることで良好な記録品質を得ることができた。
これらの光ディスクにおける高速記録再生技術の研究開発が進んでいる。例えば,Optical Data Storage 2003, Proceedings of SPIE Vol.5069(2003),p130(非特許文献1)には,BD6倍速に相当する記録速度216Mbpsでの記録技術が述べられている。記録速度の高速化に伴い,高速化に適した記録波形,いわゆる2T系ストラタジの研究も進められてきている。2T系ストラタジとは、隣り合った1対の偶数長マークと奇数長マークの記録パルス数を同じにした記録波形をいう。具体的には,図2に示すように,例えば最短マーク長が2Tマークの場合,2Tマークと3Tマークでは1つの矩形パルスを発生し,4Tマークと5Tマークでは始端パルスと後端パルスの2つのパルスを発生する。6Tマークと7Tマークは始端パルス,1個の中間パルス,後端パルスの計3個のパルスを発生する。
この2T系ストラタジの例として、特開平9−134525号公報(対応USP5,732,062、特許文献1)には、始端パルスと後続する複数個の中間パルス及び後端パルスからなるマルチパルス記録方式において,記録チャンネルクロック周期に対する偶数長と奇数長のいずれか一方のマーク長を記録する場合に,始端パルスと後端パルスのパルス幅を記録チャンネルクロック周期と略同一とすることが記載されている。
また、特開平11−175976号公報(対応USP6,256,277、特許文献2)では,マルチパルス中の最短パルス幅を検出窓幅の1/2倍より長くなるように記録波形を組むという手法が提案されている。これにより,記録媒体の冷却時間が十分確保できるようになり,あるいはレーザ駆動電流の周波数成分が低減されるので,高転送速度時でもマークを十分な精度で形成することができることが述べられている。
更に、特開2003−30833号公報(特許文献3)では,特開平11−175976号公報と同様に中間パルス列の周期を記録チャンネルクロック周期よりも長くするだけでなく,先行するスペースや後続のスペースに依存して始端パルスと後端パルスのエッジ位置を変化させて記録する手法をとっている。本方法により,高密度・高転送レートで記録する場合に問題となるトラック方向の熱干渉によるエッジシフトを極力抑制することができるため,高精度の記録制御を実現することができることが記載されている。
また、特開2001−331936号(対応US2001/053115A1、特許文献4)には、偶数符号列と奇数符号列で基準クロックをずらし、また,偶数用と奇数用の記録パルス波形について,始端パルス及び後端パルスのデューティー比を奇数用と偶数用でそれぞれ変えて生成することが記載されている。
なお、高転送レート記録時における2T系ストラテジの記録マーク形状制御効果は,例えば,Optical Data Storage 2000, Proceedings of SPIE Vol.4090(2000),p135(非特許文献2)に詳述されている。
特開平9−134525号
特開平11−175976号 特開2003−30833号 特開2001−331936号 Optical Data Storage 2003, Proceedings of SPIE Vol.5069(2003),p130 Optical Data Storage 2000, Proceedings of SPIE Vol.4090(2000),p135
上記従来技術の試し書き方式,いわゆるOPC方式では,Pw/Peを一定としたレーザパワーの最適化を行い,その中で最良の品質の記録条件を求めていた。しかしながら,本発明者らの検討の結果、新たに、BD4倍速,あるいはDVD±RW8倍速以上の記録速度を達成しようとすると,Pw/Pe固定のレーザパワーをパラメータにするOPC方式では,十分良好なマーク品質を得ることが困難となることがわかった。それは以下の理由による。BD1倍速やDVD±RW2.4倍速のような低速記録の場合,上記始端パルスを照射してから次のパルス(中間パルスあるいは後端パルス)を照射するまでの時間が十分あるために,次のパルス照射時には,記録膜は十分に冷却される。しかしながら,高速記録では,始端パルスを照射後次のパルスを照射するまでの時間が短くなるため,記録膜の冷却速度が相対的に不十分となり,始端パルスで形成した前エッジ部分が十分冷えないという問題が生じる。前エッジ部分が十分冷却していない状態で次のパルスを照射すると,前エッジ部分で結晶化が起こり,エッジゆらぎやエッジシフトが発生してしまう。これはマーク品質が低下することに等しく,高速化によって記録性能が劣化するという問題が発生した。
また,記録高速化に伴い,市販のドライブに搭載されているレーザ特性の個体ばらつきも無視できなくなる。例えばBD4倍速での記録チャンネルクロック周期Tは約3.8nsとなり,1ns以下でレーザ波形を制御する必要が生じる。しかしながら,現在のレーザの立ち上がり,立下り時間は1〜2ns程度であるので,1nsの波形制御は物理限界に近く,レーザの立ち上がり,立下りの個体差が記録マーク形状に大きく影響するようになる。さらに,スポット径のドライブ間ばらつき等で発光波形がドライブ間で異なる場合等,低速記録では媒体で装置の個体差を吸収できた問題が,高速記録では表面化してしまうという問題が生じた。
そこで、本発明では、以下の構成とする。
(1)記録符号列中のマーク長を、検出窓幅の自然数n倍長のマークに対して、nを2以上の整数定数で除算した剰余にしたがって分類される記録パターンを、それぞれ記録して再生を行い、その再生結果を基に、最適記録パルス波形を設定する。これにより、剰余に従って分類される記録パターン毎に、パルス調整量を揃えることができるので、高速に対応可能な最適パルスを効率的に求めることができる。
即ち、2T系ストラタジの場合は、以下のようになる。基準クロック周期の偶数倍に対応する長さの記録マークで構成された偶数長記録パターンと,奇数倍に対応する長さの記録マークで構成された奇数長記録パターンとを,各々記録して再生を行い、その再生結果を基に、偶数長の最適記録パルス波形と、奇数長の最適記録パルス波形を設定する。言い換えると、一つの記録マークの時間的な長さをnTとし(Tは基準クロック周期,nは2以上の自然数),L個のパルスからなる記録用レーザビームを用いて試し書き用の記録波形を形成する場合,記録パターンは,(A)nT=2LTなるマーク,すなわち前記基準クロック周期の偶数倍に対応する長さの記録マークで形成された偶数長記録パターンと,(B)nT=(2L+1)Tなるマーク,すなわち奇数倍に対応する長さの記録マークで形成された奇数長記録パターンとし、(A)偶数長記録パターンと(B)奇数長パターンとを各々記録する。そして、これら記録パターンの再生を行い,その結果をもとに最適記録パルス条件を設定する過程で,各々求めた偶数長記録パルス波形と奇数長記録パルス波形をもとに最適記録パルス波形を設定する。
続いて、3T系ストラタジの場合は、以下のようになる。nT=3LT系の場合には、(A)nT=3LTなるマークで形成された記録パターンと,(B)nT=(3L−2)Tなるマークで形成された記録パターンと,(C)nT=(3L−1)Tなるマークで形成された記録パターンとを用い,これらを各々記録し,その後各々求めた3セットの記録パルス波形をもとに最適記録パルス波形を設定する。
また、4T系ストラタジの場合は、以下のようになる。nT=4LTの場合は、(A)nT=4LTのマークで形成された記録パターンと、(B)nT=(4L−2)Tなるマークで形成された記録パターンと,(C)nT=(4L−1)Tなるマークで形成された記録パターンと,(D)nT=(4L+1)Tなるマークで形成された記録パターンとを用い、これらを各々記録し,その後各々求めた4セットの記録パルス波形をもとに最適記録パルス波形を設定する。
(2)また、最適パルス波形の設定について、剰余に応じて分類された記録パルス波形の始端パルス照射開始位置同士の相対的位置関係を調整することにより最適記録パルス波形を設定する。これにより、簡便な構成で、最適記録波形を得ることができる。
(3)また、試し書き時のパラメータをPw/Peを一定としたレーザパワーとせず,Pw,Peを各々独立に可変とし,また,パルス幅,パルス開始位置を可変とすることにより,レーザの立ち上がり,立下りの装置間ばらつきや,装置によるスポット形状差を吸収できる。また,このようなパラメータにすることで,媒体の冷却時間を考慮した発光波形を設定することができるため,エッジ揺らぎやエッジシフトを極力抑えることが可能となる。これらのパラメータは全て変えながら試し書きをしてもいいし,あるパラメータを固定値とし,残りのパラメータを変えて最適波形を求めてもよい。
このとき,2T系ストラテジでは,偶数長マークと奇数長マークを別々に試し書きすることが有効である。
このような方法は,記録膜が1層あるタイプの光ディスクだけでなく,記録層が複数層ある種類の光ディスクにも特に有効である。例えば,記録層が2層存在する光ディスクの場合,各記録層での記録マージンが,記録層が単層のディスクのそれよりも狭くなってしまうという課題が発生するが,本発明のように,レーザパワーの制御だけでなく記録パワーPw,消去パワーPeを各々設定したり,パルス幅を可変にすることで,記録マージンを広げることが可能となる。
これらは、特に,DVD−RW,DVD+RW,BD−REなど,共晶系記録膜を用いた書換可能タイプの媒体を用いたときの試し書きで有効である。
これらの試し書きを行うことにより,従来よりも試し書きに多少時間がかかる場合が生じるが,DVD±RWやBD−REのような,記録に“焼く”という言葉を用いる媒体の場合,試し書きに要する時間は2〜3秒であり,“焼く”(記録する)作業に要する時間(例えば10分)のほうが圧倒的に長いため,試し書き所要時間が5倍に増えたとしても,ユーザを待たせる時間はほとんど変わらず,光ディスクの使い勝手が悪くなることはなく,またユーザのデメリットになることはない。
本発明によれば、試し書きの精度を高めることができるので,より記録品質の良好な高速対応光ディスクを提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
まず,本実施例で用いる記録方式について述べる。光ディスクにデータを書き込む場合にマルチパルスによるマークエッジ記録方式を用い,データをマークとスペースの長さ情報としてディスクに書き込む。また,マークの長さが3Tから14T,スペースの長さが3Tから14Tの整数値の組み合わせである変調方式を用いた。図3に、本発明で用いた記録波形の一例を示す。本実施例では,2T系ストラテジを用いた。3Tマークは単一パルスから形成され,4Tマーク及び5Tマークは始端パルスと後端パルスの2つのパルスから形成される。6Tマーク及び7Tマークは始端パルスと後端パルス,及び1つの中間パルスの計3つのパルスから構成され,8Tマークと9Tマークは始端パルスと後端パルス,及び2つの中間パルスの計4つの記録パルスからなる。以降,マーク長が長くなるに従って中間パルス数が増える。ここで,記録マークをnT(Tは基準クロック周期,nは2以上の自然数)とすると,4T,6Tマークなどの偶数長マークはnT=2LTで表され,3T,5Tマークなどの奇数長マークはnT=(2L+1)Tで表すことができる。このとき,Lは自然数で,記録パルス数を表す。
ディスクには,12倍速記録が可能な書換型DVD(赤色光源対応相変化ディスク)を用い,線速度は約41.9 m/sとした。図3でのクロック周期Tは約3.2nsである。
本実施例での試し書き方法の動作を説明するフローチャートを図1に示し,これにしたがって本発明を説明する。まず,第1のステップ(S101)として,ディスクに記録してある推奨記録パワー,パルス幅等の記録条件を読み出し,レーザパワーとして記録パワー(Pw)130mW,消去パワー(Pe)6mW,バイアスパワー(Pb)0.5mWを得た。第2のステップ(S102)としてこの付近のレーザパワー条件を設定し,第3のステップ(S103)としてディスク上に試し書きを行った。レーザパワー条件は,Pbの値は固定し,Pw/Peを固定値とせず,Pwを116mWから144mWの間を2mW刻みで,Peを5.5mWから6.5mWの間を0.5mW刻みで変化させた。第3のステップ(S103)での試し書きの結果,第4のステップ(S104)として,Pwが134mW,Peが6mWで最小ジッター6.2%が得られた。最適記録パワーを選択するための,第3のステップで用いる試し書き用記録パターンは,全てのマーク長とスペース長が入り組んだ,いわゆるランダム信号でないことが好ましい。高速記録の場合,記録パルス幅等記録波形が最適化されていない状態でランダム信号を記録すると,本来最適記録パワー付近でもジッターが下がらない場合がある。これは,不適当な記録波形を用いて記録していることが原因で,その結果,本来最適パワーとなるレーザパワーを選択できないという問題が発生する。従って,第3のステップで用いる試し書き用記録パターンは,単一マークとスペースの繰り返し記録パターン,あるいは,数種類のマークと長いスペースを用いた記録パターンなど,マーク間の熱干渉が生じないような,簡単な記録パターンが好ましい。
第4のステップにおいて選択した最適記録パワーを用いて,次に,第5及び第6のステップ(S105及びS106)として,記録マークの記録パルス幅及び記録パルス開始位置の最適条件を求めるための記録を行った。このとき,図1に示したように,偶数長マークのみで構成された試し書きパターンと,奇数長マークのみで構成された試し書き用記録パターンをそれぞれ用いて記録することが重要である。本実施例では,偶数長マークのみから成る偶数長マーク用試し書きパターンには,4T,6T,8T,10T,12T,14Tの偶数長マーク6種類と3〜14Tの12種類の長さのスペースがランダムに配置されている。同様に,奇数長マークのみから成る奇数長マーク用マーク試し書きパターンには,3T,5T,7T,9T,11T,13Tの奇数長マーク6種類と3〜14Tの12種類の長さのスペースがランダムに配置されている。ここでは,これらの記録パターン中のスペース長として,偶数長と奇数長を混在させたものを用いた。スペース長に関しては,例えば偶数長用試し書きパターンに偶数長スペースだけ設けるなどの限定を設ける必要はない。
2T系ストラテジでは,隣り合う1対の偶数長マークと奇数長マークの記録パルス数が等しい。例えば,図3をみるとわかるように,4Tマークと5Tマークは各々2つの記録パルスから構成されており,6Tマークと7Tマークは3つの記録パルスから成り立っている。ここで特徴的なのは,4Tマークの始端パルス照射後のPbレベルパルス幅(W1)と6Tマークのそれ(W1)とはほぼ同じ長さであり,同様に,5Tマークの始端パルス照射後のPbレベルパルス幅(W2)と7Tマークのそれ(W2)とはほぼ同じ長さとなることである。始端パルスが形成する記録マークの前エッジ位置は,始端パルスの次にくる記録パルスの開始位置に影響される。例えば,始端パルスの次にくる記録パルスが始端パルスから遠くなると,記録膜が溶融した後に再結晶化してしまう領域が少なくなるため,前エッジ位置のシュリンクが少なく,溶融領域前端に近い位置に固定される。反対に,始端パルスの次にくる記録パルスが始端パルスから近くなると,記録膜が溶融した後に再結晶化してしまう領域が広くなるため,前エッジ位置のシュリンクが激しく,溶融領域よりも後方に前エッジ位置が固定される。
4Tマークと6Tマーク,5Tマークと7Tマークはそれぞれ,始端パルスの次にくる記録パルス(中間パルスあるいは後端パルス)照射による前エッジ位置への影響が各々ほぼ同じであると考えられる。図3のように(図2には記載していないが),8Tマークは4Tおよび6Tマークと類似した前エッジ位置となる。このような,類似の熱的特性をもつマークのみで構成した試し書き用記録パターンを用いることで,複数種類の記録パルス形状から生じるエッジ位置変動分によるジッタ増大が見えにくくなるため,正確かつ効率的に最適記録パルス幅を求めることができる。
第7及び第8のステップ(S107及びS108)にて求めた最適条件を満たす記録パルスのパルス幅及び位置に設定した各記録マークの記録波形を用い,第9のステップ(S109)である試し書きを行った。具体的には,S107及びS108で求めた偶数長マークの始端パルス開始位置と奇数長マークのそれとの相対位置をパラメータとして,図3に記載のΔTを求めた。第9のステップ(S109)での試し書きの結果,第10のステップ(S110)にて,最適ΔTは0.07Tw,最適ジッターは6.4%を得た。
本実施例での中間パルス幅は偶数長マークと奇数長マークで同一幅としたが,それぞれの中間パルスの幅や中間パルスのデューティーを各々設定することにより,より良好な記録条件を求めることができる。
本実施例では,図3に示したように,単一パルスで形成される3Tマークに関しては,始端パルス位置を含む記録パルス条件を独立に設定した。3Tマークは単一パルスから成るために,他の複数の記録パルスから構成されるマークとは,前エッジ位置が決まるプロセスが異なるからである。本実施例では,ステップS109の試し書きにて,第10のステップ(S110)でΔTを求めると同時に,3Tマークの記録パルス条件も求めた。
また,本実施例では,4Tマークと5Tマークが同じ記録パルス数となるような,nT=2LTとnT=(2L+1)Tの記録パルスが等しい場合としたが,5Tと6Tが同じパルス数となるような,nT=2LTとnT=(2L−1)Tの記録パルスが等しい場合も,本発明の効果は変わらない。
さらに,本実施例では,個々の記録マークの始端パルス開始位置を個別パラメータとして試し書きを行った。具体的には,各マークの始端パルス開始位置,始端パルス幅,中間パルス列開始位置及びパルス幅,後端パルス開始位置及び後端パルス幅を求めた。結果として,図3にあるように,4Tマーク以上の長さの偶数長マーク間でクロックに対する始端パルス開始位置は同一であり,5Tマーク以上の長さの奇数長マーク間でも同様に同一の始端パルス開始位置を得た。このように,結果として,偶数長マーク間,奇数長マーク間で,最適始端パルス開始位置が各々同一の場合になることがある。したがって,実際の量産ドライブでの試し書きでは,S105とS106のステップで行われる各々の試し書き用記録パターン内で,始端パルス開始位置を予め同一として設定しておくことにより,試し書きに要する時間が短縮でき,さらに試し書きに必要なエリアの使用を少なくすることができる。
また,本実施例では,再生特性の評価要素としてジッターを用いたが,評価要素の種類を変えたとしても,本発明の効果に変わりはない。例えば再生性能評価にPRMLなどを用いてもよい。
さらに,本実施例では,記録パワーPw,消去パワーPeを可変としたが,ディスクに記録してある推奨記録パワーを固定値とし,パルス幅を可変とすることにより,最適記録条件を求めることも可能である。この試し書き方式では,レーザパワーを固定値とするため試し書き時のパラメータ数が減るので,試し書きに要する時間を短縮でき,また,試し書き領域の使用エリアを少なくするという利点がある。
実際のユーザデータの記録は、これら試し書きの結果、得られた記録波形を用いて行われる。
実施例1においては,試し書き用記録パターンを,nT=2LTで表される偶数長マークと,nT=(2L+1)Tで表される奇数長マークとに分けて,各々記録し,最適記録波形を得た。すなわち,実施例1では図6に示すように,偶数長マークの最適記録波形を決めるための試し書きに,例えば1トラック用いたとすると,同様に奇数長マークの最適記録波形を決めるための試し書きに,さらに1トラック必要となる。
本実施例では,1つの試し書き用記録パターンの中に,偶数長マークのみで構成された記録パターン領域と奇数長マークのみで構成された記録パターン領域を設け(図9,1),夫々の再生特性を別々に測定することにより,試し書きの効率向上を実現した例を述べる。即ち、偶数長マークで構成された記録パターンと奇数長マークで構成された記録パターンとを連続して形成する。
ディスクには,6倍速記録が可能な青色光源対応相変化ディスクを用いた。線速度は約31.7m/sとした。本実施例での試し書き方法の動作を説明するフローチャートを図4に示す。まず,第1のステップ(S201)として,ディスクに記録してある推奨記録パワー等記録条件を読み出し,記録パワー(Pw)18mW,消去パワー(Pe)3.4mW,バイアスパワー(Pb)0.25mWを得た。第2のステップ(S202)としてこの付近のレーザパワー条件を設定し,第3のステップ(S203)としてディスク上に試し書きを行った。レーザパワー条件は,Pbの値は固定し,Pwを16mWから20mWの間を0.2mW刻みで,Peを3.1mWから3.7mWの間を0.2mW刻みで変化させた。第3のステップ(S203)での試し書きの結果,第4のステップ(S204)として,Pwが18.2mW,Peが3.2mWで最小ジッター4.5%が得られた。
第4のステップ(S204)において選択した最適記録パワーを用いて,次に,第5のステップ(S205)として,記録マークの記録パルス幅及び記録パルス開始位置の最適条件を求めるための記録を行った。このとき,1つの試し書き用記録パターンの中に,偶数長マーク(nT=2LT)のみで構成された記録パターン領域と奇数長マーク(nT=(2L+1)T)のみで構成された記録パターン領域を設け,これらの記録パターン領域での再生信号を別々に測定評価することにより,偶数長,奇数長マーク各々の最適記録パルス条件を求めた。パルス幅は,1/16T刻みで変化させた。この結果,偶数長マークの始端パルス幅は設定値0.81Tに対して,0.88Tのパルス幅が得られた。また,奇数長マークの始端パルス幅は設定値0.88Tに対して,0.94Tのパルス幅が得られた。ここでは,始端パルス幅について述べたが,後端パルス幅や後端パルス照射後のクーリングレベルの下向きパルス幅も最適化している。
第6及び第7のステップ(S206及びS207)にて求めた最適条件を満たす記録パルスのパルス幅及び位置に設定した各記録マークの記録波形を用い,第8のステップ(S208)である試し書きを行った。具体的には,S206及びS207で求めた偶数長マークの始端パルス開始位置と奇数長マークのそれとの相対位置をパラメータとして,図2に記載のΔTを求めた。第8のステップ(S208)での試し書きの結果,第9のステップ(S209)にて,最適ΔTは0.1T,最適ジッターは5.0%を得た。
2Tマーク及び3Tマークのように単一パルスで形成されるマークに関しては,実施例1と同様,始端パルス位置を含む記録パルス条件を独立に設定した。2T及び3Tマークは単一パルスから成るために,他の複数の記録パルスから構成されるマークとは,前エッジ位置が決まるプロセスが異なるからである。本実施例では,ステップS208の試し書きにて,第9のステップ(S209)でΔTを求めると同時に,2Tマーク及び3Tマークの記録パルス条件も求めた。
最後に,ステップS204にて求めた最適記録パワーの微調整を行った(S210)。ステップS204では,Pwが18.2mW,Peが3.2mWで最小ジッターが得られたが,ステップS210では,Pwが18.5mWにて最小ジッターを得た。Peは3.2mWで変わらなかった。このように,記録パワーを定め,その記録パワーを用いて記録パルス条件を設定したあとで,再び記録パワーを微調整することで,より適正な記録条件を求めることができる。
実際の記録は、この試し書き記録により決定された記録波形を用いて行われる。
実施例2では,1つの試し書き用記録パターンの中に,偶数長マークのみで構成された記録パターン領域と奇数長マークのみで構成された記録パターン領域を設けた。本実施例では,試し書き用記録パターンに,全てのマーク長とスペース長が入り組んだいわゆるランダム信号を用い,再生時に偶数長と奇数長に分けて読み込んで,偶数長マークと奇数長マークの最適記録条件を求める試し書き方式とした。本方式では,1つの記録パターンから,偶数長,奇数長マークの再生特性を別々に測定するため,特別な試し書き用記録パターンを用意する必要がない。従って,現状からの変更点が少なくて済み,また,偶数奇数別々に記録パターンを持つ試し書き方式と比較して,試し書きに必要な時間及び領域が短くなる,という利点がある。
本実施例で用いたディスクは実施例2のディスクと同一であり,線速度も同じく約31.7m/sとした。図11に,本実施例での試し書き方法の動作を説明するフローチャートを示す。第1のステップ(S301)から第4のステップ(S304)までは,実施例2に記載した動作(図4のS201からS204)と同一のため,ここでは説明を省略する。
第4のステップ(S304)において選択した最適記録パワー(Pw18.2mW,Pe3.2mW)を用いて,次に,第5のステップ(S305)として,記録マークの記録パルス幅及び記録パルス開始位置の最適条件を求めるための記録を行った。本実施例では,試し書き用記録パターンとしてランダム信号を用いた。第6及び第7のステップ(S306及びS307)にて,ランダムに配置された偶数長マークと奇数長マークの再生信号を同時測定し,それを偶数長と奇数長に分けて評価し,第8及び第9のステップ(S308及びS309)にて偶数長,奇数長マーク各々の最適記録パルス条件を求めた。
第8及び第9のステップにて求めた最適条件を満たす記録パルスのパルス幅及び位置に設定した各記録マークの記録波形を用い,第10のステップ(S310)である試し書きを行った。具体的には,S308及びS309で求めた偶数長マークの始端パルス開始位置と奇数長マークのそれとの相対位置をパラメータとして,図2に記載のΔTを求めた。第10のステップ(S310)での試し書きの結果,第11のステップ(S311)にて,最適ΔTは0.1T,最適ジッターは5.1%と,実施例2と同等の性能を得ることができた。
2Tマーク及び3Tマークのように単一パルスで形成されるマークに関しては,実施例2と同様の扱いとした。最適記録パワーの微調整(S312)の結果,実施例2と同じPw18.5mW,Pe3.2mWが得られた。
このような方法は,記録膜が1層あるタイプの光ディスクだけでなく,記録膜が複数層ある種類の光ディスクの試し書き方法として,特に有効である。記録層が2層存在するBD−RE4倍速対応光ディスクの場合,単層4倍速BD−REディスクでの記録マージンと比較して,各記録層の記録マージンが2〜5ポイント程度狭くなってしまうが,本発明のように,レーザパワーの制御だけでなく記録パワーPw,消去パワーPeを各々設定したり,パルス幅を可変にすることで,記録マージンを単層BDと同程度まで広げることが可能となる。
実施例2では2T系ストラテジを用いたため,試し書き用記録パターンを偶数長マークと奇数長マークに分けた。本実施例では、3T系ストラテジの例を示す。3T系ストラテジとは,nT=3LT,nT=(3L−2)T,nT=(3L−1)Tで表されるマークの記録パルス数を同一にした記録系である。例えば、4T〜6Tマークは2つの記録パルスで構成され、7T〜9Tマークは3つの記録パルスで構成される。このような3T系ストラタジを図5に示す。
本実施例では、実施例2で用いたディスク及びテスタを用い,3の倍数で表されるマーク長と,3の倍数から1を引いた数となるマーク長,及び3の倍数から2を引いた数となるマーク長から構成される3種類の試し書き用記録パターンを記録した。具体的には,nT=3LTマーク用試し書きパターンには,6T,9Tマーク2種類と3〜14Tの12種類の長さのスペースがランダムに配置されている。同様に,nT=(3L−1)Tマーク用試し書きパターンには,5T,8Tマーク2種類と3〜14Tの12種類の長さのスペースがランダムに配置されており,nT=(3L−2)Tマーク用試し書きパターンには,4T,7Tマーク2種類と3〜14Tの12種類の長さのスペースがランダムに配置されている。
そして、上記実施例1,2と同様,各パルス幅及び各パルス開始位置を求め,その後,図5に示したnT=(3L−1)TマークとnT=(3L−2)Tマークのパルス開始位置の差であるΔT1(例えば4Tと5Tの間隔,7Tと8Tの間隔)をパラメータとして求めた。また、nT=(3L−1)TマークとnT=3LTマークのパルス開始位置の差であるΔT2(例えば5Tと6Tの間隔、8Tと9Tの間隔)、つまりnT=(3L−1)TマークとnT=3LTマークの始端パルス相対位置をパラメータとして求めた。その結果、ΔT1,ΔT2ともに,0.07Tが得られた。
本実施例では,8倍速記録が可能な青色光源対応相変化ディスクを用いて,より高速化に適応した4T系ストラテジの例を示す。4T系ストラテジとは、隣接する4つのマーク長を構成する記録パルス数を同一にした系である。例えば,nT=4LT,nT=(4L−2)T,nT=(4L−1)T,nT=(4L+1)Tで表されるマークの記録パルス数を同一にする。
この試し書き用記録パターンの一例を図10に示す。5T〜8Tマークは2つの記録パルスで構成され、9T〜12Tマークは3つの記録パルス,13T〜14Tマークは4つの記録パルスで構成される。この4T系ストラテジを用いて,試し書き記録を行った。本実施例では,実施例3と同様,試し書き用記録パターンに,全てのマーク長とスペース長が入り組んだランダム信号を用いた。再生時に4パターンのグループに分けて読み込んで,各グループの最適記録条件を求める試し書き方式とした。上記4パターンのグループとは,具体的に,5,9,13Tマークのグループ,6,10,14Tマークのグループ,7,11Tマークのグループ,そして,8,12Tマークのグループである。そして、上記実施例と同様、各パルス幅及び各パルス開始位置を求め,その後,これら4グループの始端パルス開始位置の相対的な位置調整を行った。ここでは,3Tマークと4Tマークの記録パルスは独立に設定した。
上記実施例と同様に試し書きを行った結果,図10に示したnT=(4L−2)TマークとnT=(4L−1)Tマークのパルス開始位置の差であるΔT1,nT=(4L−1)TマークとnT=4LTマークのパルス開始位置の差であるΔT2、nT=4LTマークとnT=(4L+1)Tマークのパルス開始位置の差であるΔT3をパラメータとして求めた。その結果、ΔT1,ΔT3の値として0.05T,ΔT2の値として0.06Tが得られた。また,始端パルス幅は,nT=(4L+1)Tで表されるマーク,すなわち5,9,13Tマークのグループのみ設定値と異なるパルス幅となり,1/16Tだけ短いパルス幅となった。
また、これら実施例1〜5は、特に、高密度,高転送レートでの記録条件を精度良く求めることに適している。
実施例1から5では,記録パルス幅及びパルス位置を変えることにより最適記録パルス波形を求めた。本実施例では,実施例2で用いたディスクを使って,偶数長マークと奇数長マークでパルス開始位置を一定とし,記録パワーを変えて最適記録波形を求める試し書き方法を用いた。具体的には,図12に示すように,図2でのΔTを0とし,偶数長マークの記録パワーをPw1,奇数長マークの記録パワーをPw2とし,これらのPw1,Pw2を各々設定することにより,ジッターが最小となるPw1,Pw2を求めた。その結果,Pw1が18.5mW,Pw2が18.2mWにて最小ジッターを得た。
本実施例では,始端パルスの記録パワーを変化させたが,始端パルスだけでなく,中間パルスや後端パルスの記録パワーを変えても良い。これらのパルスの記録パワーを各々設定することにより,レーザパワーレベルが増えて記録波形は複雑になるが,最適な記録条件を求めることができるという利点がある。
なお、ここでは、パワーレベルを変える実施例を記載したが、より複雑にはなるが、パワーだけでなく、パルス幅も同時に変化させて最適記録条件を求めることも可能である。
本実施例では,2T系ストラテジにおいて,ある所定の条件を満たした場合,偶数長マークと奇数長マークの始端パルス開始位置を合わせた試し書き方式について説明する。
本実施例では,実施例2と同一のディスクを用い,線速度も実施例2と同じく約31.7m/sとした。本実施例での試し書き方法の動作を説明するフローチャートを図13に示す。まず,第1のステップ(S401)として,ディスクに記録してある推奨記録パワーを読み出し,記録パワー(Pw)18mW,消去パワー(Pe)3.4mW,バイアスパワー(Pb)0.25mWを得た。第2のステップ(S402)としてこの付近のレーザパワー条件を設定し,第3のステップ(S403)としてディスク上に試し書きを行った。レーザパワー条件は,Pbの値は固定し,Pwを16mWから20mWの間を0.2mW刻みで,Peを3.1mWから3.7mWの間を0.2mW刻みで変化させた。第3のステップ(S403)での試し書きの結果,第4のステップ(S404)として,Pwが18.2mW,Peが3.2mWで最小ジッター4.5%が得られた。ここまでは,実施例2と同様である。
第4のステップ(S404)において選択した最適記録パワーを用いて,次に,第5のステップ(S405)として,記録マークの記録パルス幅及び記録パルス開始位置の最適条件を求めるための記録を行った。本実施例では,実施例3と同様,試し書き用記録パターンとしてランダム信号を用いた。S406からS411までのフローは実施例3と略同一のため,説明を省く。試し書きの結果,第11のステップ(S411)にて,最適ΔT(図2に記載)は0.1T,最適ジッターは5.1%を得た。
次に,第12のステップ(ステップ412)として,偶数長マークの始端パルス開始位置T1と奇数長マークの始端パルス開始位置T2のほぼ中間位置T0を算出した。図7に始端パルス開始位置T1,T2とその中間位置T0と,ジッターとの関係の一例を示す。本実施例では,所定値をジッター5.8%とした。偶数長マークの始端パルス開始位置をT0としたときのジッターσ1を測定(ステップ413),同じく,奇数長マークの始端パルス開始位置をT0としたときのジッターσ2を測定(ステップ414),σ1及びσ2が所定値よりも低いか否かをステップ415にて判定した。本実施例でのσ1は5.7%,σ2は5.3%であり,所定値以下の値が得られたため,ステップS416にて偶数長マークと奇数長マークの始端パルス開始位置をT0に決定した。このように,偶数長マークと奇数長マークの始端パルス開始位置をそろえることにより,再生特性は多少悪くなってしまうが,記録波形が簡素化するため,実際の記録時に高速化できるという利点がある。
本実施例では,中間点をとるパラメータとして始端パルス開始位置を用いたが,実施例6のように,パラメータとして記録パワーを用いても良い。この場合,実施例6で示したPw1とPw2の中間パワー(Pw1+Pw2)/2が設定パワーとなる。
また、ここでは、特性評価手段として、ジッタを用いたが、PRMLに適用されるレベルジッタなどを用いても同様である。
本実施例は、上記実施例で行った試し書きや実際の記録を行う上での装置を説明する。ここでは、装置の一例として、実施例2のような2T系ストラタジの装置の例を示す。装置の全体図を図8及び図14に示す。記録データは、符号化回路で記録符号語に変換され、同期信号発生回路で発生した同期信号と合成回路で合成され、パルス変換回路に入力される。引き続き、パルス変換回路でパルスデータに変換され、記録パルス整形回路でパルス状に整形され、光源を駆動させる。ここまでは,図8及び図14で共通している。
偶数長マークと奇数長マークを分類して記録パターンを発生させる,偶奇分類試し書きパターン発生回路を具備した装置を図8に示す。偶奇分類試し書きパターン発生回路は,偶数長マークから成る試し書き用記録パターンと奇数長マークから成る試し書き用記録パターンを各々発生しディスクに記録する。記録された信号は,検出回路にて検出され,再生回路にて再生性能を評価,パルス波形決定回路で次のパルス波形を決定,調整量記憶手段をへて記録パルス整形回路に戻る。パルス波形決定回路では,中間パルスのデューティー比,始端パルス幅,後端パルス幅,後端パルス照射後のクーリングレベルの下向きパルス幅,各記録パワー値,始端パルス開始位置などのパルス形状を変えることができる。なお、図8では、偶奇分類試し書きパターン発生回路について説明したが、検出窓幅の自然数n倍長のマークに対して、nを2以上の整数定数で除算した剰余にしたがって分類された試し書きパターン発生回路であれば良い。
図14は,偶数長と奇数長で試し書き用記録パターンを分けずに,ランダム信号を利用したときの装置の構成図(一例)を示している。試し書きにて記録されたランダム信号は,検出回路にて検出され,その後,偶奇分類回路で,偶数長マークと奇数長マークに分類される。図14では,偶数長マーク,奇数長マークそれぞれ専用の再生回路,パルス波形決定回路,調整量記憶手段,記録パルス整形回路を具備していることが特徴である。これらの回路は,1つの回路の中に容易に実現でき,また,2個以上の複数個に増やすことも容易である。また、図14では、偶奇分類回路について説明したが、検出窓幅の自然数n倍長のマークに対して、nを2以上の整数定数で除算した剰余にしたがって分類する分類回路でも、同様に適用できる。
本発明の一実施例にかかる試し書き方式の処理フロー図。 本発明で用いた記録パルス波形の一例。 本発明で用いた記録パルス波形の一例。 本発明の一実施例にかかる試し書き方式の処理フロー図。 本発明で用いた記録パルス波形の一例。 偶数長マークと奇数長マークの試し書き用記録パターンを用いた場合に用いる試し書き領域の一例。 始端パルス開始位置とその中間位置,及びジッターとの関係の一例。 本発明に用いた装置の一例。 本発明で用いた試し書き用記録パターンの一例。 本発明で用いた記録パルス波形の一例。 本発明の一実施例にかかる試し書き方式の処理フロー図。 本発明で用いた記録パルス波形の一例。 本発明の一実施例にかかる試し書き方式の処理フロー図。 本発明に用いた装置の一例。
符号の説明
1.試し書きエリア。

Claims (4)

  1. 情報記録媒体に情報を記録する時の記録条件を設定するための試し書き方法であって、
    記録符号列中のマークについて、当該マークのマーク長を検出窓幅の自然数nの倍数で表現したとき、(1)nT=2LT(Lはパルス数、Tは検出窓幅)のパルス波形を用いて形成された偶数長記録パターンと、(2)nT=2LT+1のパルス波形を用いて形成された奇数長記録パターンとを、前記情報記録媒体に記録するステップと、
    前記偶数長記録パターンを記録するパルス波形の始端パルスの立ち下がりから次のパルスの立ち上がりまでの長さ(W1)は、前記奇数長記録パターンを記録するパルス波形の始端パルスの立ち下がりから次のパルスの立ち上がりまでの長さ(W2)と異なっており、
    前記記録した偶数長記録パターンおよび奇数長記録パターンを再生し、その再生結果を基に、前記偶数長記録パターンを記録する記録パルス波形の始端パルス照射開始位置と、前記奇数長記録パターンを記録する記録パルス波形の始端パルス照射開始位置の双方を調整するステップとを有することを特徴とする試し書き方法。
  2. 情報記録媒体に情報を記録する時の記録条件を設定するための試し書き方法であって、
    記録符号列中のマークについて、当該マークのマーク長を検出窓幅の自然数nの倍数で表現したとき、(1)nT=3LT(Lはパルス数、Tは検出窓幅)のパルス波形を用いて形成された第1の記録パターンと、(2)nT=(3L−2)Tのパルス波形を用いて形成された第2の記録パターンと、(3)nT=(3L−1)Tのパルス波形を用いて形成された第3の記録パターンとを、前記情報記録媒体に記録するステップと、
    前記第1の記録パターンを記録するパルス波形の始端パルスの立ち下がりから次のパルスの立ち上がりまでの長さと、前記第2の記録パターンを記録するパルス波形の始端パルスの立ち下がりから次のパルスの立ち上がりまでの長さと、前記第3の記録パターンを記録するパルス波形の始端パルスの立ち下がりから次のパルスの立ち上がりまでの長さは、異なっており、
    前記記録した前記第1の記録パターン、前記第2の記録パターン及び前記第3の記録パターンを再生し、その再生結果を基に、前記第1の記録パターンを記録するパルス波形の始端パルス照射開始位置、第2の記録パターンを記録するパルス波形の始端パルス照射開始位置、前記第3の記録パターンを記録する記録するパルス波形の始端パルス照射開始位置の相対位置関係を調整することを特徴とする試し書き方法。
  3. 情報記録媒体に情報を記録する情報記録方法であって、
    記録符号列中のマークについて、当該マークのマーク長を検出窓幅の自然数nの倍数で表現したとき、(1)nT=2LT(Lはパルス数、Tは検出窓幅)のパルス波形を用いて形成された偶数長記録パターンと、(2)nT=2LT+1のパルス波形を用いて形成された奇数長記録パターンとを、前記情報記録媒体に記録するステップと、
    前記偶数長記録パターンを記録するパルス波形の始端パルスの立ち下がりから次のパルスの立ち上がりまでの長さ(W1)は、前記奇数長記録パターンを記録するパルス波形の始端パルスの立ち下がりから次のパルスの立ち上がりまでの長さ(W2)と異なっており、
    前記記録した偶数長記録パターンおよび奇数長記録パターンを再生し、その再生結果を基に、前記偶数長記録パターンを記録する記録パルス波形の始端パルス照射開始位置と、前記奇数長記録パターンを記録する記録パルス波形の始端パルス照射開始位置の双方を調整するステップと
    当該始端パルス照射開始位置が調整された前記記録パルス波形を用いて、ユーザデータを記録するステップとを有することを特徴とする情報記録方法。
  4. 請求項3に記載の情報記録方法において、
    前記始端パルス照射開始位置を調整した後、記録パワーを調整することを特徴とする情報記録方法。
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