JP4349656B2 - 有機性廃液の処理装置及び処理方法 - Google Patents

有機性廃液の処理装置及び処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、畜舎から排出される蓄糞尿などの有機性廃液や、その有機性廃液を嫌気発酵させてバイオガスを取り出した後のいわゆる消化液を減容化し、貯留や運搬などの取り扱いが容易な肥料を生産するものであって、連続処理が可能な有機性廃液の処理装置及び処理方法に関する。
例えば、バイオガスプラントでは、嫌気発酵により蓄糞尿からバイオガスの採取処理が行われるが、処理後の消化液には多量の窒素分やSS分が残存しているので、この液を一般の河川や水環境へ直接放流することはできない。そのため、消化液を液体肥料として有効に利用することが望まれる。ただし、消化液はバイオガスを採取する前の状態からほとんど重量や容積の変化がないため、大量の消化液の貯留や運搬などが問題であった。例えば、牛200頭を有する畜舎では、およそ一日16トンの蓄糞尿が排出されるが、肥料として散布する時期は春と秋の年2回であるため、半年分の約3000トンの消化液を貯留しておく極めて大型のタンクが必要になる。また、液体肥料として消化液をタンクの周辺に散布できる環境が整っていればよいが、離れた土地に散布する場合には運搬の手間やコストがかかってしまう。更に、圃場が狭くて散布できないような場所では、そもそも消化液を液体肥料として利用できないため、多大な手間とコストをかけて排水処理を行うこととなる。
そうした問題を解決するため、特開2003−117593号公報には有機性廃液の処理装置及び処理方法が提案されている。これは、アンモニア及び水分を含む有機性廃棄物の原液、有機性廃棄物に前処理(固形分の一部除去等)を施した液、有機性廃棄物をメタン発酵処理した後の消化脱離液、又は消化脱離液から固形分を一部除去した液などを処理するものであって、加熱濃縮して濃縮液と凝縮水とに分けることにより、廃水処理設備を必要とせず、濃縮工程で得られた凝縮水は簡便な方法で放流可能であり、濃縮液を液体肥料として有効利用する場合には利用性、輸送性を向上する処理装置及び処理方法として記載されている。
図4は、同公報に記載された有機性廃液処理装置について、その概略構成を示した図である。これには、畜糞尿等の有機性廃棄物をメタン発酵した後の消化液を処理する場合が示されている。消化液貯槽100内の消化液は、ポンプ101により第1蒸発装置110における吸収塔111に導かれるが、その間に熱交換器102,103,104で加温される。吸収塔111に噴霧された消化液は、蒸発したアンモニアがポンプ112を経由して第1蒸発装置110の熱交換器113に導入される。熱交換器113にはアンモニアを除去した消化液が循環しており、導入されたアンモニアが循環消化液と熱交換して冷却・凝縮される。
凝縮したアンモニア水は、熱交換器104で冷却され、気液分離装置105にて気体側の濃縮アンモニアと残りの液体とに分離される。分離された液体は吸収塔111に噴霧され、気体側の濃縮アンモニアは熱交換器102で冷却・凝縮されてアンモニアタンク200に貯留される。この濃縮アンモニア水は液体肥料として利用可能である。一方、アンモニアを除去した消化液は、ポンプ114により抜き出されて加熱器115で加熱され、熱交換器113でさらに加熱されて循環し、その一部が抜き出されて第2蒸発装置120に導入される。
第2蒸発装置120では、アンモニアを除去した消化液がポンプ121に送り出されて加熱器122、さらに熱交換器123でも加熱されて循環している。消化液は、加熱器122や熱交換器123によって加熱濃縮され、蒸発した水分が蒸気取出し口124から取り出される。取り出された蒸気はポンプ125を経由してスクラバー等の湿式ガス洗浄装置126に導入され、ここでガス洗浄が行われる。湿式ガス洗浄装置126からの洗浄後の液は第2蒸発装置120の循環消化液に混合される。湿式ガス洗浄装置126には、薬品タンク130,140からそれぞれ水酸化ナトリウム水溶液、硝酸水溶液をガス洗浄用の薬品が供給されている。
湿式ガス洗浄装置126で洗浄された蒸気は、前述の熱交換器123で循環消化液と熱交換して冷却・凝縮され、凝縮水(蒸留水)として取り出される。凝縮水は凝縮水受槽127及びポンプ128を経由して熱交換器103で冷却され、凝縮水(蒸留水)貯槽300に貯留される。凝縮水はそのまま、あるいは簡単な処理を施して一般の河川などに放流できる。一方、加熱器122及び熱交換器123で加熱濃縮された消化液は、第2蒸発装置120から抜き出され、濃縮液貯槽400に貯留される。この濃縮消化液は液体肥料として利用可能であり、濃縮により利用性、輸送性が高まっている。
特開2003−117593号公報(第4−5頁、図1)
こうした従来の有機性廃液の処理装置および処理方法では、排水基準を満たした浄水を得るために、湿式ガス洗浄装置126に薬品タンク130,140から水酸化ナトリウム水溶液や酸水溶液といったガス洗浄用の薬品が使用されるため、消化液を処理するためのコストが上がってしまい、薬品供給のための手間もかかるものであった。
また、従来の有機性廃液の処理装置および処理方法では、有機性廃棄物に前処理(固形分の一部除去等)を施した液を用いる場合、例えば濃硫酸を使用することが考えられ、濃硫酸を使用すれば濃縮液が酸性になるので中和する必要がある。そのため、薬品使用の安全性やコストがかかることになり、好ましいものではない。
そこで、本発明は、かかる課題を解決すべく、薬品を使用することなく有機性廃液などから放流可能な蒸留液を連続式に取り出す有機性廃液の処理装置および処理方法を提供することを目的とする。
本発明に係る有機性廃液の処理装置は、有機性廃液やその有機性廃液に対して一定処理を施した消化液などアンモニア及びアンモニウム塩及び水分を含む処理液について、蒸発させた蒸気を凝縮してアンモニア濃度の低い浄水と高濃度のアンモニア水とを分離して取り出すようにしたものであって、前記処理液を蒸発させる第1蒸発器と、前記第1蒸発器で蒸発しなかった残渣を蒸発させる第2蒸発器と、前記第1蒸発器で蒸発した蒸気を高温側凝縮部と低温側凝縮部との2段階で凝縮する第1分縮器と、前記第2蒸発器で蒸発した蒸気を高温側凝縮部と低温側凝縮部との2段階で凝縮する第2分縮器とを有し、前記第1分縮器の高温側凝縮部で凝縮した蒸留液と、前記第2分縮器の低温側凝縮部で凝縮した蒸留液とを前記処理液の一部として前記第1蒸発器へ還流させるようにしたものであることを特徴とする。
また、本発明に係る有機性廃液の処理装置は、前記第1蒸発器と前記第2蒸発器が、前記第1蒸発器で蒸発する処理液の蒸発量よりも前記第2蒸発器で蒸発する処理液の蒸発量が多くなるように設定されたものであることが好ましい。
また、本発明に係る有機性廃液の処理装置は、前記第1分縮器には低温側凝縮部で得られたアンモニアを蓄えるタンクが接続され、前記第2分縮器には高温側凝縮部で得られた蒸留液を浄水として蓄えるタンクが接続され、前記第2分縮器には蒸発しなかった残渣を蓄えるタンクが接続されたものであることが好ましい。
また、本発明に係る有機性廃液の処理装置は、前記第1蒸発器と第1分縮器及び前記第2蒸発器と第2分縮器は、それぞれが一体に構成された濃縮機であって、前記処理液が供給される蒸発缶と、その蒸発缶内部に設けられて蒸気が通る複数の伝熱管と、その蒸発缶内で発生した蒸気を伝熱管に送る蒸気管と、蒸発缶内で発生した蒸気を断熱圧縮した過熱蒸気として伝熱管に送り込む蒸気管に設けられた圧縮機とを有し、前記蒸気管を介して前記伝熱管に送られた過熱蒸気が、蒸発缶内に供給され処理液が当該伝熱管に触れて蒸発するときに潜熱を奪われて凝縮するものであって、処理液の温度が高い状態で伝熱管に触れて凝縮した蒸留液を取り出す部分を前記高温側凝縮部とし、処理液の温度が低い状態で伝熱管に触れて凝縮した蒸留液を取り出す部分を前記低温側凝縮部としたものであることが好ましい。
また、本発明に係る有機性廃液の処理装置は、前記高温側凝縮部と前記低温側凝縮部は、複数本の前記伝熱管が上下方向に分けられたブロックによって構成され、前記高温側凝縮部が、前記圧縮機で加圧された蒸気が送り込まれる下側のブロックによって構成され、前記低温側凝縮部が、前記高温側凝縮部の二次側にあって上方から噴霧された前記処理液が先に触れる上側のブロックによって構成されたものであることが好ましい。
また、本発明に係る有機性廃液の処理装置は、前記濃縮機が、前記蒸発缶に接続された真空ポンプによって蒸発缶内部を所定圧力に減圧するようにしたものであることが好ましい。
一方、本発明に係る有機性廃液の処理方法は、有機性廃液やその有機性廃液に対して一定処理を施した消化液などアンモニア及びアンモニウム塩及び水分を含む処理液について、蒸発させた蒸気を凝縮してアンモニア濃度の低い浄水と高濃度のアンモニア水とを分離させて取り出すようにしたものであって、前記処理液を蒸発させる第1蒸発工程と、前記第1蒸発工程で蒸発しなかった残渣を蒸発させる第2蒸発工程と、前記第1蒸発工程で蒸発した蒸気を高温側凝縮と低温側凝縮の2段階で凝縮する第1凝縮工程と、前記第2蒸発工程で蒸発した蒸気を高温側凝縮と低温側凝縮との2段階で凝縮する第2凝縮工程とを有し、前記第1凝縮工程によって高温側で凝縮した蒸留液と、前記第2凝縮工程によって低温側で凝縮した蒸留液とを前記処理液の一部として前記第1蒸発工程へ還流させるようにしたことを特徴とする。
また、本発明に係る有機性廃液の処理方法は、前記第1蒸発工程と前記第2蒸発工程は、前記第1蒸発工程で蒸発する処理液の蒸発量よりも前記第2蒸発工程で蒸発する処理液の蒸発量が多いことが好ましい。
よって、本発明に係る有機性廃液の処理装置および処理方法では、第1蒸発器と第2蒸発器の2段階で処理液を蒸発させ、それぞれにおいて発生した蒸気を高温側と低温側とで凝縮する分縮を行い、アンモニア水や放流水として取り出した蒸留液以外のものを還流液として再び第1蒸発器へ戻すように還流させる。このことにより、薬品を使用することなく連続処理において高濃度のアンモニア水を得ることができ、供給する処理液から多くの放流水を効率良く取り出すことができる。
また、本発明によれば、蒸発器と分縮器を一体にした濃縮機を使用し、圧縮縮機の断熱圧縮によって加圧された蒸気が伝熱管に送り込まれ、その伝熱管に噴霧された処理液が触れることにより新たな蒸気を発生させ、その一方で伝熱管内の過熱蒸気が潜熱を奪われて凝縮するので、処理液を蒸発させるために伝熱管を常に加熱する系外に設けられた加熱装置や、逆に過熱蒸気を凝縮する同じく系外の冷却装置に対する負担が軽減させることが可能になる。
次に、本発明に係る有機性廃液の処理装置及び処理方法について、その一実施形態を図面を参照しながら以下に説明する。バイオガスプラントでは、前述したように畜舎から排出される蓄糞尿においてCH4 ,CO2 ,H2S ,H2 などのバイオガスを採取し、本実施形態の有機性廃液処理装置では、そのバイオガスプラントから得られる消化液を固液分離機にかけて固形分と、濾液に分離する。ここで得られる固形分は、バイオガスプラントにおいてメタン菌によって有機物が無機化されているので、そのまま発酵済み堆肥として利用することができる。そして、本実施形態では、特に固形分が除かれた消化液の濾液(以下、このようにして得られた濾液を「原液」という)について液量を減容化し、多くを一般河川へ放流できるようにしたものである。
図1は、有機性廃液処理装置の実施形態を概念的に示した図である。そこで先ず、この有機性廃液処理装置1の構造について説明する。
有機性廃液処理装置1は、バイオガスプラントから送られた消化液を一時的に蓄える消化液タンク11を有し、それには所定量の消化液を二次側に送るための定量ポンプ12が接続されている。そして、この定量ポンプ12を介して固液分離機13が接続されている。固液分離機13としては、例えばフィルタープレス、スクリュープレスまたは遠心式分離機が用いられる。
そして、その固液分離機13には、消化液から分離して排出された固形分を蓄えておくための堆肥タンク14が接続され、更に、消化液から固形分が除かれた原液を予熱するための加熱容器15が接続されている。固液分離機13を用いて固形分を除去した原液を送り出すのは、例えば蓄糞尿を扱うバイオガスプラントからの消化液には、藁くずなどの夾雑物が発酵されずに残っているので、それが二次側に接続されている蒸発器などにおいて悪影響を及ぼさないようにするためである。
本実施形態の有機性廃液処理装置1は、連続処理によって原液を浄水とアンモニア水に分離するようにしたものであり、加熱容器15の二次側には供給ポンプ16があって単位時間当たり一定量の原液が連続して送られるようになっている。供給ポンプ16には混合槽17が接続され、その先に第1蒸発器18が接続されている。この第1蒸発器18には、そこで蒸発した原液の蒸気が送り込まれる第1分縮器19と、第1蒸発器18で蒸発しないで残った原液が送り込まれる第2蒸発器20が接続されている。そして、その第2蒸発器20には、やはりそこで蒸発した蒸気が送り込まれる第2分縮器21と、第2蒸発器20で蒸発しないで残った原液が送り込まれるタンク23が接続されている。
第1分縮器19及び第2分縮器21は、第1蒸発器18及び第2蒸発器20でそれぞれ発生した蒸気を2段階の温度で別々に凝縮、いわゆる分縮させるようにしたものである。原液内に含まれているアンモニアは水よりも沸点が低く、蒸発して気化したアンモニアが水より凝縮し難いことから、第1分縮器19及び第2分縮器21は、アンモニア濃度が低くなるように高温帯で高沸分を凝縮させる高温側凝縮部と、アンモニア濃度が高くなるように低温帯で低沸分を凝縮させる低温側凝縮部とが設けられている。
こうした蒸発器18,20や分縮器19,21には、例えば次のような構成のものが使用されている。第1蒸発器18と第2蒸発器20は、蒸発缶に伝熱管が設けられ、噴霧されて落ちてくる原液が伝熱管に触れて蒸発するようにするため、伝熱管にはボイラで発生した蒸気が送り込まれるように構成されている。そして、こうした第1蒸発器18と第2蒸発器20にそれぞれ接続された第1分縮器19と第2分縮器21は、高温側凝縮部と低温側凝縮部の冷却源にクーリングタワーが設置され、そこで生成された冷水が両者を循環するような流路が形成されている。その際、冷水の流量を調節して高温側凝縮部と低温側凝縮部とで温度差が生じるように構成されている。
そして、第1分縮器19では、アンモニア濃度の低い蒸留液が取り出される高温側凝縮部が混合槽17に接続され、アンモニア濃度の高い蒸留液が取り出される低温側凝縮部がタンク22に接続されている。一方、第2蒸発器20では、アンモニア濃度の低い蒸留液を取り出す高温側凝縮部がタンク24に接続され、アンモニア濃度の高い蒸留液を取り出す低温側凝縮部が混合槽17に接続されている。すなわち、本実施形態の有機性廃液処理装置1では、2組の蒸発器と分縮器とを使用して蒸発と凝縮を行って原液からアンモニア水と浄水とを連続的に取り出すようにしたものであり、その際、分縮器から取り出したアンモニア濃度の低い蒸留液を再び蒸発器に戻す還流構造となっている。
ところで、バイオガスプラントから得られた原液には水の他にリンやカリ、アンモニア態窒素などが多量に含まれているため、最終的に得られる蒸留液は放流可能な排水基準として定められている全窒素の含有量120mg/Lを超えないようにする必要がある。この点、従来の有機性廃液処理装置では薬品を使用して浄化を行っていた。本実施形態では、第1蒸発器18及び第1分縮器19と、第2蒸発器20及び第2分縮器21との2段階で原液の蒸発と凝縮を行い、更には分縮したアンモニア濃度の低い蒸留液を還流させて原液に加えて再び蒸発及び凝縮を行わせることで、効率良くアンモニアの含有量を基準値以下とした蒸留液(浄水)を取り出すようにしている。なお、混合槽17から送り出される原液と還流した蒸留液との混合液を以下では「処理液」という。
つまり、第1蒸発器18では低沸点のアンモニアが水よりも先に蒸発するため、蒸発しなかった処理液(残渣)はアンモニア濃度が低い状態で第2蒸発器20へと供給され、そこで再び蒸発し第2分縮器で分縮することにより放流可能な浄水が取り出されるようにしている。そして、第1分縮器19及び第2分縮器21で分縮されたアンモニア濃度の低い蒸留液は、排水基準を超えてしまうため放流水に含めることはできず、一方でこれを液体肥料となるアンモニア水とするならば、供給された原液から放流水として取り出す割合が低下した効率の悪いものになってしまう。そこで、本実施形態では、分縮したアンモニア濃度の低い蒸留液を還流させて再処理することで、高い割合で放流可能な浄水が取り出されるようにしている。
こうした構成において、還流量は、第1及び第2蒸発器18,20で全体の蒸発量が少なくなるように、かつ、水とアンモニアの分離が良くなるように条件が設定されている。ここでは、第1蒸発器18で行われる第1段階の蒸発に関しては蒸発量を少なく抑え、その蒸気を凝縮させる第1分縮器19では還流させる還流量を多く取るようにしている。それに対し、第2蒸発器20で行われる第2段階の蒸発に関しては蒸発量を多くし、その蒸気を凝縮させる第2分縮器21では還流する還流量をできるだけ少なくしている。こうすることにより、原液から放流可能な浄水を多く取り出すことができ、アンモニア水を少なくすることができるからである。具体的には、一例として次のような流量比がとられている。
図2は、有機性廃液処理装置1を構成する混合槽17以降の蒸留部を抜き出して示したブロック図であって、特に各処理工程における流量割合や流体中のアンモニア濃度を数値で示している。
先ず、有機性廃液処理装置1の運転が連続して行われている定常運転時には、供給ポンプ16によって加熱容器15から流量(100)の原料aが混合槽17に供給され、第1分縮器19からは流量(20)の蒸留液(還流液)bが、そして第2分縮器21からは流量(10)の蒸留液(還流液)cが戻され、混合槽17から合計(130)の処理液dが流れ出るように設定されている。
従って、第1蒸発器18に供給された流量(130)の処理液dは、第1段階の蒸発量を少なく抑えて流量(30)とされ、第1分縮器19から還流させる還流量を多くとるため、蒸発量(30)のうち(20)が混合槽17へ送られて第1蒸発器18へと還流するようになっている。一方、第1蒸発器18で蒸発しなかった処理液(残渣)fは、流量(100)が第2蒸発器20へ供給される。第2段階の第2蒸発器20では蒸発量を(80)と多くし、そのうち第2分縮器21から第1蒸発器18へ戻る還流量が(10)となるように設定されている。
次に、有機性廃液処理方法の一実施形態を、図1に示した有機性廃液処理装置1の運転によって行われる処理の流れに従って説明する。
バイオガスプラントから送られた消化液は消化液タンク11に一時的に蓄えられ、定量ポンプ12によって所定量の消化液が固液分離機13に送り込まれる。固液分離機13では、遠心分離によって固形分が取り除かれた原液が加熱容器15へ送られ、藁くずなどの固形分は堆肥タンク14に入れられる。こうして堆肥タンク14に送られた固形分は、無機態の窒素、リン、カリを含んだ発酵済みの堆肥として利用される。加熱容器15では、原液が撹拌されながらヒータによって暖められて予熱処理が施される。そして、供給ポンプ16によって単位時間当たりに一定量の原液が混合槽17へと供給される。
ここで、供給ポンプ16から単位時間当たりに供給される原液aの流量を(100)として説明する。そして、各工程での流量とアンモニア濃度が図2に示されているため、以下は図2を参照しながら説明する。流量(100)の原液aは、アンモニア濃度が1200mg/kgであるとする。定常運転時には、第1分縮器19からアンモニア濃度が445mg/kgで流量(20)の還流液bが戻され、更に第2分縮器21からはアンモニア濃度が1805mg/kgで流量(10)の還流液cが戻されている。
混合槽17からは、アンモニア濃度を1130mg/kgに下げた流量(130)の処理液dが第1蒸発器18へと送り込まれることになる。第1蒸発器18では、第1段階の蒸発量を少なくするように設定されており、前述したように流量(130)のうち流量(30)が蒸発して第1分縮器19へ蒸気eとなって送られる。一方、第2蒸発器20側へは2段階の蒸発量を多くすべく、流量(130)のうち流量(100)が残渣fとして送られる。このとき、アンモニアの沸点が低いため多くのアンモニアが蒸発して蒸気eに含まれることになって、蒸気eのアンモニア濃度は4198mg/kgと高い値を示し、逆に残渣fは210mg/kgとアンモニア濃度が低くなる。
第1分縮器19では、アンモニア高濃度の蒸気eが先ず高温側凝縮部に送り込まれると、そこでは沸点が高い水分が先に凝縮した蒸留液が還流液bとして混合槽17へと戻される。そして、高温側凝縮部を通過した蒸気は、低温側凝縮部に送り込まれて凝縮し、その蒸留液がアンモニア水gとなってタンク22へと蓄えられることになる。第1分縮器19では、還流量を多くするように設定されているため、供給された蒸気eは、流量(30)のうち流量(20)が高温側凝縮部で還流液bとなるべく凝縮され、流量(10)のアンモニア水gが低温側凝縮部で凝縮される。このとき、還流液bのアンモニア濃度は、前述したように445mg/kgと低く、逆にアンモニア水gは11700mg/kgと高濃度である。
第1蒸発器18から第2蒸発器20へと送られたアンモニア濃度の低い残渣fは、更にここで蒸発して蒸気hが取り出されて第2分縮器21へと送られ、蒸発しなかった残渣iはタンク23へと蓄えられる。このときも、アンモニアの沸点が低いため多くのアンモニアが蒸発して蒸気hに含まれる。従って、蒸気hのアンモニア濃度は259mg/kgとなり、逆に残渣iは13mg/kgとアンモニア濃度が低くなった。
一方、第2分縮器21に供給された蒸気hは、先ず高温側凝縮部に送り込まれると、沸点が高い水が先に凝縮し、アンモニア濃度が40mg/kgとなった蒸留液が排水基準を満たした浄水(放流水)jとしてタンク24に蓄えられる。そして、高温側凝縮部を通過した蒸気は、低温側凝縮部に送り込まれて凝縮して蒸留液が得られ、この蒸留液が還流液cとして混合槽17へと戻される。第2分縮器21では、供給された流量(80)の蒸気hから流量(70)が放流水jとなるべく高温側凝縮部で凝縮され、残る流量(10)が低温側凝縮部で凝縮されて還流液cとなる。
よって、本実施形態では、供給ポンプ16から送り出される原液aは連続的に処理され、単位時間当たりに供給される流量(100)の原液aのうち、流量(70)が放流水としてタンク24に採取され、流量(10)がアンモニア水として採取され、更には流量(20)が残渣iとしてタンク23に取り出される。
このとき、第1蒸発器18と第2蒸発器20の2段階で蒸発させ、それぞれにおいて発生した蒸気を高温側と低温側とで凝縮する分縮を行い、アンモニア水gや放流水jとしてタンク22,24に取り出した以外の蒸留液を還流液b,cとして第1蒸発器18へ戻すようにしている。これにより、連続処理において高濃度のアンモニア水gを得ることができ、供給される原液の70%を放流水jとして効率良く取り出すことができるようになった。
ところで、前記実施形態では、第1蒸発器18と第1分縮器19、第2蒸発器20と第2分縮器21について、それぞれが別々に構成されたものを例に挙げて説明した。しかし、これらを一体的に構成したものであってもよく、例えば図3は、蒸発器と分縮器とを一体に構成した濃縮機である。図3は、当該濃縮機の構造を概念的に示した図である。
濃縮機30は、蒸発缶31内に処理液が噴霧され、落ちていく処理液が複数の伝熱管32によって加熱されるようになっているが、その伝熱管32には、蒸発缶31内で発生した蒸気が送り込まれるよう構成されている。すなわち、蒸発缶31には蒸気管33が接続され、そこには発生した蒸気を断熱圧縮するための圧縮機34が設けられている。
従って、濃縮機30では、この圧縮機34の断熱圧縮によって加圧された蒸気が伝熱管32に送り込まれ、その伝熱管32に噴霧された処理液が触れることにより新たな蒸気を発生させ、その一方で伝熱管32内の過熱蒸気は潜熱を奪われて凝縮するように構成されている。
また濃縮機30は、沸点を下げるように内部を真空引きする構成がとられている。すなわち、濃縮機30には真空ポンプ35が接続され、内部が25kPa abs.の圧力に保たれ、処理液の蒸発および凝縮が同圧における水の沸点である65℃近傍で行われるようになっている。濃縮機30は、内部に数百本の単位で伝熱管32が設置され、上下方向に所定の本数に分けた3つのブロックが形成されている。そして、圧縮機34を通って加圧された過熱蒸気が最下段のブロックに送り込まれるように蒸気管33が接続されている。伝熱管32は前述したように蒸気を凝縮させるところであり、分縮器としても構成されている。
具体的には、3つのブロックに分けられた伝熱管32の下段部分及び中段部分が高温側凝縮部36となり、伝熱管32の上段部分が低温側凝縮部37となるように構成されている。つまり、蒸発缶31内に噴霧される処理液によって伝熱管32内の蒸気が潜熱を奪われて凝縮するが、中段から下段にかけては処理液の温度が上がっているため主に高沸分が凝縮し、上段では先に温度の低い状態の処理液が伝熱管32に触れるため主に低沸分が凝縮するようになっている。そして、凝縮部36,37には、各工程で凝縮した蒸留液を貯留する補助タンク38と39が設けられている。
そこで、前記実施形態の第1蒸発器18及び第1分縮器19、更に第2蒸発器20及び第2分縮器21がこの濃縮機30に置き換えられたとすると、前記実施形態で示した有機性廃液処理が次のようにして行われる。
先ず、第1蒸発器18及び第1分縮器19に置き換えられた濃縮機30には、蒸発缶31に入力ライン41から混合槽17(以下、適宜に図1および図2を参照)に処理液dが供給される。濃縮機30へ送られた処理液dは、蒸発缶31内の伝熱管32に噴霧され、その表面に触れて一部が蒸発する。その際、処理液dは上下方向に配置された伝熱管32に触れながら落下していき、蒸発しなかったものが残渣fとなる。
濃縮機30内部は真空引きされているため処理液dは低い温度でも蒸発する。そして、伝熱管32に触れて蒸発した蒸気は、蒸気管33の途中で圧縮機34による断熱圧縮が行われるため、加圧された状態で伝熱管32へと送り込まれる。なお、運転開始時には伝熱管32に対して系外から一時的に過熱蒸気が送り込まれ、それによって加熱された伝熱管32に触れた処理液の蒸発が引き起こされるようにする。従って、伝熱管32内の過熱蒸気は、蒸発缶31内に噴霧された処理液が伝熱管32に触れることによって潜熱を奪われて凝縮する。
その際、高温側凝縮部36では、中段及び下段の伝熱管32に触れる処理液の温度が上がっているため、沸点より僅かに低い温度で過熱蒸気が凝縮し、その蒸留液が補助タンク38に入る。そして、高温側凝縮部36で凝縮しなかった過熱蒸気は低温側凝縮部37に送られ、そこで完全に凝縮されて蒸留液が補助タンク39に蓄えられる。そして、第1蒸発器18を構成する濃縮機30では、補助タンク38内の蒸留液が還流液bとして所定量ずつ送り出され、再び第1分縮器19を構成するこの濃縮機30に戻される。一方、補助タンク39に蓄えられた蒸留液がアンモニア水gとしてタンク22へと送られる。
一方、蒸発缶31内で蒸発しなかった残渣fは、第2蒸発器20を構成する濃縮機30へと供給され、同じように蒸発缶31内の伝熱管32に噴霧され一部が蒸発し、蒸発しなかったものが残渣iとり、これはタンク23に取り出される。また、この濃縮機30内部も真空引きされており残渣fは低い温度で蒸発し、伝熱管32に触れて蒸発した蒸気は、蒸気管33の途中で圧縮機34による断熱圧縮が行われるため、加圧された状態で伝熱管32へと送り込まれる。そして、運転開始時には伝熱管32に対して系外から一時的に過熱蒸気が送り込まれ、それによって加熱された伝熱管32に触れた処理液の蒸発が引き起こされるようにする。
伝熱管32内の過熱蒸気は、蒸発缶31内に噴霧された処理液が伝熱管32に触れることによって潜熱を奪われて凝縮するが、高温側凝縮部36では沸点より僅かに低い温度で過熱蒸気が凝縮してその蒸留液が補助タンク38に入り、低温側凝縮部37で凝縮された蒸留液が補助タンク39に入って蓄えられる。そして、第2蒸発器20を構成する濃縮機30では、補助タンク38内の蒸留液が放流水jとしてタンク24に取り出され、補助タンク39に蓄えられた蒸留液が還流液cとして所定量ずつ送り出され、再び第1分縮器19を構成するこの濃縮機30に戻される。
よって、こうした濃縮機30を用いた有機性廃液処理装置によれば、前記実施形態と同じように、連続処理においても高濃度のアンモニア水gを得ることができ、供給する原液の70%を放流水jとして効率良く取り出すことができる。そして、濃縮機30を使用して蒸発と凝縮とを行わせることにより、処理液を蒸発させるために伝熱管32を常に加熱する系外に設けられた加熱装置や、逆に過熱蒸気を凝縮する同じく系外の冷却装置に対する負担が軽減させることが可能になった。
以上、本発明に係る有機性廃液の処理装置及び処理方法について一実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
前記実施形態では、図2で示したような流量で、処理液dの供給量、第1蒸発器18や第2蒸発器20での蒸発量、或いは第1分縮器19や第2分縮器21での分縮の割合などが設定されているが、これは一例であってこの他の流量で設定するものであってもよい。
有機性廃液処理装置の一実施形態を概念的に示した図である。 実施形態の有機性廃液処理装置を構成する蒸留部を抜き出して示したブロック図であって、特に各処理工程における流量割合や流体中のアンモニア濃度を数値で示したものである。 蒸発器と分縮器とを一体に構成した濃縮機の構造を概念的に示した図である。 従来の有機性廃液処理装置の概略構成を示した図である。
符号の説明
1 有機性廃液処理装置
11 消化液タンク
12 定量ポンプ
13 固液分離機
14 堆肥タンク
15 加熱容器
16 供給ポンプ
17 混合槽
18 第1蒸発器
19 第1分縮器
20 第2蒸発器
21 第2分縮器
22,22,23 タンク
a 原液
b,c 還流液
d 処理液
e,h 蒸気
f,i 残渣
g アンモニア水
j 放流水

Claims (8)

  1. 有機性廃液やその有機性廃液に対して一定処理を施した消化液などアンモニア及びアンモニウム塩及び水分を含む処理液について、蒸発させた蒸気を凝縮してアンモニア濃度の低い浄水と高濃度のアンモニア水とを分離して取り出すようにした有機性廃液の処理装置において、
    前記処理液を蒸発させる第1蒸発器と、
    前記第1蒸発器で蒸発しなかった残渣を蒸発させる第2蒸発器と、
    前記第1蒸発器で蒸発した蒸気を高温側凝縮部と低温側凝縮部との2段階で凝縮する第1分縮器と、
    前記第2蒸発器で蒸発した蒸気を高温側凝縮部と低温側凝縮部との2段階で凝縮する第2分縮器とを有し、
    前記第1分縮器の高温側凝縮部で凝縮した蒸留液と、前記第2分縮器の低温側凝縮部で凝縮した蒸留液とを前記処理液の一部として前記第1蒸発器へ還流させるようにしたものであることを特徴とする有機性廃液の処理装置。
  2. 請求項1に記載する有機性廃液の処理装置において、
    前記第1蒸発器と前記第2蒸発器は、前記第1蒸発器で蒸発する処理液の蒸発量よりも前記第2蒸発器で蒸発する処理液の蒸発量が多くなるように設定されたものであることを特徴とする有機性廃液の処理装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載する有機性廃液の処理装置において、
    前記第1分縮器には低温側凝縮部で得られたアンモニアを蓄えるタンクが接続され、前記第2分縮器には高温側凝縮部で得られた蒸留液を浄水として蓄えるタンクが接続され、前記第2分縮器には蒸発しなかった残渣を蓄えるタンクが接続されたものであることを特徴とする有機性廃液の処理装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載する有機性廃液の処理装置において、
    前記第1蒸発器と第1分縮器及び前記第2蒸発器と第2分縮器は、それぞれが一体に構成された濃縮機であって、
    前記処理液が供給される蒸発缶と、その蒸発缶内部に設けられて蒸気が通る複数の伝熱管と、その蒸発缶内で発生した蒸気を伝熱管に送る蒸気管と、蒸発缶内で発生した蒸気を断熱圧縮した過熱蒸気として伝熱管に送り込む蒸気管に設けられた圧縮機とを有し、
    前記蒸気管を介して前記伝熱管に送られた過熱蒸気が、蒸発缶内に供給され処理液が当該伝熱管に触れて蒸発するときに潜熱を奪われて凝縮するものであって、処理液の温度が高い状態で伝熱管に触れて凝縮した蒸留液を取り出す部分を前記高温側凝縮部とし、処理液の温度が低い状態で伝熱管に触れて凝縮した蒸留液を取り出す部分を前記低温側凝縮部としたものであることを特徴とする有機性廃液の処理装置。
  5. 請求項4に記載する有機性廃液の処理装置において、
    前記高温側凝縮部と前記低温側凝縮部は、複数本の前記伝熱管が上下方向に分けられたブロックによって構成され、前記高温側凝縮部が、前記圧縮機で加圧された蒸気が送り込まれる下側のブロックによって構成され、前記低温側凝縮部が、前記高温側凝縮部の二次側にあって上方から噴霧された前記処理液が先に触れる上側のブロックによって構成されたものであることを特徴とする有機性廃液の処理装置。
  6. 請求項4又は請求項5に記載する有機性廃液の処理装置において、
    前記濃縮機は、前記蒸発缶に接続された真空ポンプによって蒸発缶内部を所定圧力に減圧するようにしたものであることを特徴とする有機性廃液の処理装置。
  7. 有機性廃液やその有機性廃液に対して一定処理を施した消化液などアンモニア及びアンモニウム塩及び水分を含む処理液について、蒸発させた蒸気を凝縮してアンモニア濃度の低い浄水と高濃度のアンモニア水とを分離させて取り出すようにした有機性廃液の処理方法において、
    前記処理液を蒸発させる第1蒸発工程と、
    前記第1蒸発工程で蒸発しなかった残渣を蒸発させる第2蒸発工程と、
    前記第1蒸発工程で蒸発した蒸気を高温側凝縮と低温側凝縮の2段階で凝縮する第1凝縮工程と、
    前記第2蒸発工程で蒸発した蒸気を高温側凝縮と低温側凝縮との2段階で凝縮する第2凝縮工程とを有し、
    前記第1凝縮工程によって高温側で凝縮した蒸留液と、前記第2凝縮工程によって低温側で凝縮した蒸留液とを前記処理液の一部として前記第1蒸発工程へ還流させるようにしたことを特徴とする有機性廃液の処理方法。
  8. 請求項7に記載する有機性廃液の処理方法において、
    前記第1蒸発工程と前記第2蒸発工程は、前記第1蒸発工程で蒸発する処理液の蒸発量よりも前記第2蒸発工程で蒸発する処理液の蒸発量が多いことを特徴とする有機性廃液の処理方法。
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