JP4346983B2 - インホイールモータシステム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダイレクトドライブホイールを駆動輪とする車両において用いられるインホイールモータの支持方法とインホイールモータシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、足回りにバネ等のサスペンション機構を備えた車両においては、ホイールやナックル、サスペンションアームといったバネ下に相当する部品の質量、いわゆるバネ下質量が大きい程、凹凸路を走行したときにタイヤ接地力の変動が増大し、ロードホールディング性が悪化することが知られている。
ところで、電気自動車などのモータによって駆動される車両においては、モータを車輪に内蔵するインホイールモータシステムが採用されつつあるが、従来のインホイールモータでは、モータ部が車両の足回りを構成する部品の一つであるアップライトまたはナックルと呼ばれる部品に接続するスピンドル軸に固定され、モータロータ及びホイールが回転可能な構造となっているため、上記のバネ下質量がインホイールモータの分だけ増加し、その結果、タイヤ接地力変動が増大し、ロードホールディング性が悪化してしまうといった問題点があった(例えば、特許文献1〜3参照)。
【0003】
そこで、上記のような問題を解決するために、図7に示すように、中空形状のインホイールモータ3のロータ3Rを支持する回転側ケース3bとホイール2とをフレキシブルカップリング10により結合するとともに、ステータ3Sを支持する非回転側ケース3aとナックル5とを、直動ガイド21を介して互いに車両の上下方向に作動方向が限定され、かつ、車両の上下方向に作動するバネ要素22及びダンパ要素23により結合された2枚の中空円盤状のプレート24A,24Bを備えたモータサスペンション20Zによって連結したインホイールモータシステムが提案されている(例えば、特許文献4参照)。
このような構成を採ることにより、インホイールモータ3を車両の足回り部品であるナックル5に対してフローティングマウントすることができるので、モータ軸と車輪軸とは別々に径方向に揺動可能となる。すなわち、モータ質量は、車両のバネ下質量相当分から切り離され、いわゆるダイナミックダンパのウェイトとして作用する。このようなマスダンパ効果により、バネ下振動に起因するタイヤ接地圧変動、及び、バネ上振動は大幅に低減され、車両のロードホールディング性が飛躍的に向上する。
【0004】
【特許文献1】
特許第2676025号公報 (第2頁、第1図)
【特許文献2】
特表平9−506236号公報 (第9−12頁、第1図)
【特許文献3】
特開平10−305735号公報(第3頁、第1図)
【特許文献4】
国際公開第02/83446号パンフレット
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のインホイールモータシステムでは、モータサスペンション20Zをバネ要素22やダンパ要素23といった受動素子により構成しているため、上記のようなマスダンパ効果をもたらすと同時に、モータサスペンション20Z自身の固有振動周波数域では振動成分が発生してしまい、上記固有振動周波数域でのマスダンパ効果が小さくなってしまっていた。そこで、バネ要素22のバネ定数を小さくしてモータサスペンション20Zの共振周波数をバネ上共振周波数域近傍にずらす方法も考えられるが、バネ定数が小さくなると、今度はマスダンパであるモータ3の変位量が大きくなりすぎてしまうといった問題点があった。
【0006】
本発明の目的は、上記従来の、モータ質量をダイナミックダンパのウェイトとして作用させる構造を更に改良してタイヤ接地圧変動、及び、バネ上振動を低減し、ロードホールディング性により一層優れたインホイールモータシステムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の発明は、車輪部に配設される中空形状のダイレクトドライブモータを、車両の上下方向に作動するバネ要素を介して車両バネ下部に対して上下方向に支持したインホイールモータシステムであって、上記モータを、上記バネ要素と、上記バネ要素に並列に配置されたアクチュエータとを介して車両バネ下部に対して支持するとともに、タイヤホイールと上記モータとの速度差を検出するモータ相対速度検出手段と、上記検出されたタイヤホイールとモータとの速度差に基づいて上記アクチュエータの駆動力を算出する駆動力演算手段と、上記演算された駆動力に基づいて上記アクチュエータの駆動力を制御する制御手段とを備え、上記駆動力演算手段は、上記速度差に、一次遅れの伝達関数を乗算して、上記アクチュエータの駆動力を算出することを特徴とするものである。これにより、モータをバネ要素及びダンパ要素からなる受動素子で車両バネ下部に対してフローティングマウントした際に発生する、モータサスペンションの固有振動の影響を除去してタイヤ接地圧変動を大幅に低減することが可能となる。すなわち、上記アクチュエータは、従来のバネ/ダンパ系に不可避の固有振動数の影響を除去するとともに、路面から入力するモータとホイール間に作用する力を低減してバネ下振動を抑制するように機能するので、タイヤ接地圧変動、及び、バネ上振動を大幅に低減することが可能となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のインホイールモータシステムであって、上記モータ相対速度検出手段は、上記タイヤホイールと上記モータとの距離を検出する変位センサと、上記変位センサの出力を微分して上記タイヤホイールと上記モータとの速度差を算出する手段とを備えたことを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のインホイールモータシステムであって、上記タイヤホイールと車体との速度差を検出する車体相対速度検出手段を更に設けるとともに、上記駆動力演算手段は、上記検出されたタイヤホイールとモータとの速度差に一次遅れの伝達関数を乗算して、上記タイヤホイールとモータとの速度差に基づく上記アクチュエータの駆動力である第1の駆動力F 1 を算出し、更に、上記検出されたタイヤホイールと車体との速度差に二次遅れの伝達関数を乗算して、上記タイヤホイールと車体との速度差に基づく上記アクチュエータの駆動力である第2の駆動力F 2 を算出するとともに、上記第1の駆動力F 1 と上記第2の駆動力F 2 とを加算して上記アクチュエータの駆動力を算出し、上記制御手段は、上記加算されたアクチュエータの駆動力に基づいて上記アクチュエータの駆動力を制御することを特徴とする。これにより、タイヤ接地圧変動、及び、バネ上振動を更に低減することが可能となる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のインホイールモータシステムであって、上記車体相対速度検出手段は、上記タイヤホイールと上記車体との距離を検出する変位センサと、上記変位センサの出力を微分して上記タイヤホイールと上記車体との速度差を算出する手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づき説明する。
図1は、本実施の形態に係わるインホイールモータシステムの構成を示す図で、同図において、1はタイヤ、2はリム2aとホイールディスク2bとから成るホイール、3は半径方向に対して内側に設けられた非回転側ケース3aに固定されたモータステータ(以下、ステータという)3Sと、半径方向に対して外側に設けられ、軸受け3jを介して上記非回転側ケース3aに対して回転可能に接合された回転側ケース3bに固定されたモータロータ(以下、ロータという)3Rとを備えたアウターロータ型のインホイールモータである。
4はホイール2とその回転軸において連結されたハブ部、5は車軸6に結合されるナックル、7はショックアブゾーバ等から成るサスペンション部材、8は上記ハブ部4に装着された制動装置、10は複数枚の中空円盤状のプレート11A〜11Cと、隣接する上記プレート11A,11B、及び、プレート11B,11C間を結合するとともに、上記隣接するプレート11A,11B及びプレート11B,11Cを互いに円盤のラジアル方向に案内する直動ガイド12A,12Bとを備えたフレキシブルカップリングである。
また、20は複数の直動ガイド21と、上記直動ガイド21を介して互いに車両の上下方向に作動方向が限定され、かつ、車両の上下方向に作動するバネ要素22と、上記バネ要素22と並行して配置されたアクチュエータ25とにより結合された2枚の中空円盤状のプレート24A,24Bとを備え、モータの非回転側ケース3aと車両の足回り部品であるナックル5とを連結するモータサスペンション、30は上記アクチュエータ25の制御装置(油圧制御装置)で、本例では上記アクチュエータ25として油圧シリンダを備えた油圧式アクチュエータを用いるとともに、油圧制御装置30は、上記アクチュエータ25に取付けられた、モータ−ホイール間の変位を検出する変位センサ26の出力に基づいて、油圧シリンダの作動油の圧力・流量を制御して上記アクチュエータ25の発生力を制御する。
【0011】
次に、本実施の形態によるインホイールモータシステムにおける、タイヤ接地面からの入力に起因する、モータ3とホイール2間に発生する力を制御する方法について、凹凸路走行時の車両振動モデルを用いて説明する。
図2(a)は、全てが受動素子で構成された従来のマスダンパシステムの車両振動モデルで、具体的構成としては図7に相当する。この車両振動モデルは、ホイールやナックル等の車両バネ下部を構成する部品の質量であるバネ下質量m3がタイヤ接地面とバネ要素k3及びダンパ要素c3により結合され、上記バネ下質量m3と車体に相当するバネ上質量m1とがバネ要素k1及びダッシュポットc1により結合されるとともに、インホイールモータ3質量であるモータ質量m2がバネ要素k2及びダンパ要素c2を介して上記バネ下質量m3に結合されたモデルで表わせる。
これに対して、図1に相当する、本実施の形態に係るマスダンパシステムの車両振動モデルは、図2(b)に示すように、上記モータ質量m2と上記バネ下質量m3とを結合するバネ要素kのバネ定数を上記バネ要素k1のバネ定数の半分以下にするとともに、ダンパ要素c2をアクチュエータ要素Act.で置換えている。バネ要素kのバネ定数を上記バネ要素k1のバネ定数の半分以下にすると、従来例ではバネ上共振周波数とバネ下共振周波数との間にあったマスダンパシステムの共振周波数はバネ上共振周波数域に入ることになるが、バネ定数を小さくすると、マスダンパの変位量が大きくなりすぎて現実的ではない。しかしながら、マスダンパシステムの主要な目的はバネ下振動に起因するタイヤ接地圧変動の抑制であるので、本例では、バネ定数を小さくしてマスダンパシステムの共振周波数をバネ上共振周波数域に入れるとともに、上記ダンパ要素c2に代えてアクチュエータ要素Act.を用いてモータ質量m2とバネ下質量m3とを結合して、上記バネ上共振周波数域でマスダンパシステムの変位量(変位速度)が小さくなるように、上記アクチュエータ要素Act.を作動させる。これにより、アクチュエータ要素Act.は周波数選別機能を持ったダンパとして作用するので、バネ下振動を低減してタイヤ接地圧変動を抑制する。
【0012】
すなわち、図3(a),(b)に示すように、バネ下質量m3とモータ質量m2間の距離、具体的にはホイール2とモータ3との距離(x2−x3)を変位センサ26により検出するとともに、上記変位センサ26の出力を油圧制御装置30の微分器31に送り、ホイール2とモータ3との速度差であるモータ3の相対速度Vを算出する。次に、フィルタ32をかけて上記相対速度Vのバネ上共振周波数帯域以下の成分であるモータ3の変位速度vを抽出し、アクチュエータ駆動力演算手段33において、上記抽出された変位速度vに基づいてアクチュエータ25の駆動力Fを算出する。そして、油圧制御手段34により、上記算出された駆動力Fに基づいて油圧シリンダを備えた上記アクチュエータ25の作動油の圧力・流量を制御して上記アクチュエータ25の発生力を制御する。ここで、上記駆動力Fとしては、例えば、以下の式(1)で表わせる伝達関数を用いることができる。
【数1】
これにより、アクチュエータ25を周波数選別機能を持ったダンパとして作用させるとともに、ホイール2の上下方向の移動速度及びモータ3の上下方向の移動速度に基づいてマスダンパの変位量を制御することができるので、タイヤ接地圧変動におけるバネ下振動に起因する振動成分を抑制することができる。
なお、アクチュエータ25を上記バネ上共振周波数帯域近傍で有効に作動させるためには、本例の油圧サーボシステムにおけるアクチュエータ25の応答時定数としては、20msec.以下が望ましい。
【0013】
このように、本実施の形態では、バネ下質量m3がタイヤの接地面とバネ要素k3及びダンパ要素c3により結合され、上記バネ下質量m3とバネ上質量m1とがバネ要素k1及びダッシュポットc1により結合されるとともに、モータ質量m2がバネ要素k2及びダンパ要素c2を介して上記バネ下質量m3に結合されたモデルで表わせるインホイールモータシステムにおいて、上記ダンパ要素c2をアクチュエータ要素Act.で置換えるとともに、アクチュエータ25の発生力を、ホイール2及びモータ3の上下方向の移動速度との差に基づいて制御するようにしたので、タイヤ接地面からの入力に起因する上記モータ3とホイール2間に発生する力、すなわち、バネ下振動を抑制することができ、タイヤ接地圧変動に影響するバネ下振動を大幅に抑制することができる。
なお、バネ上共振周波数域ではバネ上振動に起因する接地圧変動量がもともと大きいため、バネ下共振周波数領域で、いわば、マスダンパとバネ下が一体化した状態になってもタイヤ性能は実質的には変わらない。
【0014】
なお、上記実施の形態では、変位センサ26により、ホイール2とモータ3との距離を検出してアクチュエータ25の動作を制御するようにしたが、図4(a),(b)に示すように、変位センサ27を追加して、バネ下質量m3とバネ上質量m2間の距離、具体的にはホイール2と車体側との距離(x1−x3)を検出するとともに、モータ3の取付方向におけるホイールの移動速度及びモータの移動速度に加えて、モータ3の取付方向における車両の移動速度に基づいて上記アクチュエータ25の動作を制御するようにすれば、タイヤ接地圧変動だけでなく、バネ上振動についても効果的に抑制することができ、車両のロードホールディング性を更に向上させることができる。
具体的には、変位センサ26の出力を微分器31に送ってモータ3の相対速度V1を算出するとともに、上記変位センサ27の出力を微分器31bに送り車体の相対速度V2を算出し、上記相対速度V1,V2にフィルタ32,32bをかけて変位速度v1,v2を抽出し、アクチュエータ駆動力演算手段33において、上記抽出された変位速度v1,v2に基づいて、例えば、以下の式(2),(3)で表わせるF1,F2を算出し、このF1,F2を加算してアクチュエータ25の駆動力Fを算出し、この算出された駆動力Fに基づいて上記アクチュエータ25の発生力を制御する。
【数2】
【0015】
また、上記例では、上記モータ3を車両バネ下部に対して上下方向に支持した場合について説明したが、上下方向に加えて、上記モータ3を、前後方向に対しても上記バネ要素22及び上記アクチュエータ25により支持するようにすれば、タイヤ前後力変動についても減少させることができるので、車両のロードホールディング性を更に向上させることができる。
【0016】
また、上記実施の形態では、上記モータ3の取付方向におけるホイール2とモータ3の変位量の情報(ホイール2とモータ3との距離(x2−x3))を変位センサ26により検出し、この変位量から算出された変位速度vに基づいてアクチュエータ25の駆動力Fを制御してマスダンパの変位量を制御する場合について説明したが、上記変位量の情報に代えて、モータ3の取付方向におけるホイール2とモータ3の速度、加速度、あるいは、タイヤホイールとモータ間に作用する力の情報を検出する手段を設けて、上記検出された情報に基づいて上記駆動力Fを制御することにより、ホイール2とモータ3間の変位(変位量)、速度、加速度、あるいは、ホイール2とモータ3間に作用する力を制御するようにしても同様の効果を得ることができる。
【0017】
<実施例1>
図5は、上記図2(a),(b)に示した車両振動モデルに対応して車両において実験した、従来マスダンパシステムと、本発明によるアクチュエータ要素Act.を用いたマスダンパシステムにおけるタイヤ接地圧変動及びバネ上振動の大きさを示すグラフで、実施例1では、アクチュエータ要素Act.(アクチュエータ25)に対して、図3(b)に示した、ホイール2及びモータ3の上下方向の移動速度との差に基づいた制御を行っている。
図5のグラフからから明らかなように、従来例のように、モータダンパを受動素子のみで構成した場合には、モータダンパの共振周波数付近でのタイヤ接地圧変動及びバネ上振動がやや大きくなっているが、実施例1では、上記共振周波数付近でのタイヤ接地圧変動及びバネ上振動が低減されていることがわかる。
【0018】
<実施例2>
図6は、上記図4(a),(b)に示した、ホイール2及びモータ3の上下方向の移動速度との差に加えて、車両の上下方向の移動速度に基づいた制御を行った場合(実施例2)のタイヤ接地圧変動及びバネ上振動の大きさを示すグラフである。この場合には、モータダンパの共振周波数付近だけでなく、バネ上振動周波数域での接地圧変動も低減することができることが確認された。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、車輪部に配設される中空形状のダイレクトドライブモータがバネ要素を介して車両バネ下部に対して上下方向に支持されたインホイールモータシステムにおいて、上記モータを、上記バネ要素と、上記バネ要素に並列に配置されたアクチュエータとを介して車両バネ下部に対して支持するとともに、タイヤホイールと上記モータとの速度差を検出するモータ相対速度検出手段と、上記検出されたタイヤホイールとモータとの速度差に基づいて上記アクチュエータの駆動力を算出する駆動力演算手段と、上記演算された駆動力に基づいて上記アクチュエータの駆動力を制御する制御手段とを設け、上記駆動力演算手段において、上記速度差に、一次遅れの伝達関数を乗算して、上記アクチュエータの駆動力を算出するようにしたので、路面から入力するモータとホイール間に作用する力を低減し、タイヤ接地圧変動、あるいは、バネ上振動を抑制することができる。したがって、タイヤ接地圧変動を効果的に抑制することができ、車両のロードホールディング性を更に向上させることができる。
また、上記タイヤホイールと車体との速度差を検出する車体相対速度検出手段を設けて、上記モータの上下方向における車体の相対速度に基づいて上記アクチュエータの駆動力を制御するようにすれば、タイヤ接地圧変動、及び、バネ上振動を更に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係わるインホイールモータシステムの構成を示す縦断面図である。
【図2】 本実施の形態に係わるインホイールモータシステムにおける車両振動モデルを示す図である。
【図3】 本実施の形態に係わるアクチュエータの制御例を示す図である。
【図4】 本発明によるインホイールモータシステムにおける車両振動モデルとアクチュエータの制御例を示す図である。
【図5】 本発明による車両振動モデルの解析結果を示す図である。
【図6】 本発明による車両振動モデルの解析結果を示す図である。
【図7】 従来のダイナミックダンパ型インホイールモータの構成を示す図である。
【符号の説明】
1 タイヤ、2 ホイール、2a リム、2b ホイールディスク、
3 インホイールモータ、3R モータロータ、3S モータステータ、
3a 非回転側ケース、3b 回転側ケース、3j 軸受け、4 ハブ部、
5 ナックル、6 車軸、7 サスペンション部材、8 制動装置、
10 フレキシブルカップリング、11A〜11C 中空円盤状のプレート、
12A,12B 直動ガイド、20 緩衝機構、21 直動ガイド、
22 バネ要素、24A、24B 中空円盤状のプレート、
25 アクチュエータ、26,27 変位センサ。
Claims (4)
- 車輪部に配設される中空形状のダイレクトドライブモータを、車両の上下方向に作動するバネ要素を介して車両バネ下部に対して上下方向に支持したインホイールモータシステムであって、
上記モータを、上記バネ要素と、上記バネ要素に並列に配置されたアクチュエータとを介して車両バネ下部に対して支持するとともに、
タイヤホイールと上記モータとの速度差を検出するモータ相対速度検出手段と、
上記検出されたタイヤホイールとモータとの速度差に基づいて上記アクチュエータの駆動力を算出する駆動力演算手段と、
上記演算された駆動力に基づいて上記アクチュエータの駆動力を制御する制御手段とを備え、
上記駆動力演算手段は、上記速度差に、一次遅れの伝達関数を乗算して、上記アクチュエータの駆動力を算出することを特徴とするインホイールモータシステム。 - 上記モータ相対速度検出手段は、
上記タイヤホイールと上記モータとの距離を検出する変位センサと、
上記変位センサの出力を微分して上記タイヤホイールと上記モータとの速度差を算出する手段とを備えたことを特徴とする請求項1に記載のインホイールモータシステム。 - 上記タイヤホイールと車体との速度差を検出する車体相対速度検出手段を更に設けるとともに、
上記駆動力演算手段は、
上記検出されたタイヤホイールとモータとの速度差に一次遅れの伝達関数を乗算して、上記タイヤホイールとモータとの速度差に基づく上記アクチュエータの駆動力である第1の駆動力F 1 を算出し、
更に、上記検出されたタイヤホイールと車体との速度差に二次遅れの伝達関数を乗算して、上記タイヤホイールと車体との速度差に基づく上記アクチュエータの駆動力である第2の駆動力F 2 を算出するとともに、
上記第1の駆動力F 1 と上記第2の駆動力F 2 とを加算して上記アクチュエータの駆動力を算出し、
上記制御手段は、上記加算されたアクチュエータの駆動力に基づいて上記アクチュエータの駆動力を制御することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のインホイールモータシステム。 - 上記車体相対速度検出手段は、
上記タイヤホイールと上記車体との距離を検出する変位センサと、
上記変位センサの出力を微分して上記タイヤホイールと上記車体との速度差を算出する手段とを備えたことを特徴とする請求項3に記載のインホイールモータシステム。
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