JP4346903B2 - グラフト共重合体 - Google Patents

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Description

【0001】
本発明は、放射線により誘発されるグラフト化を利用するグラフト共重合体の改良された製造方法およびその様な方法により製造されたグラフト共重合体に関する。本発明は、触媒活性物質用の担体としてその様に製造されたグラフト共重合体にも関する。
【0002】
重合体材料の特性を改良する技術は、19世紀の初頭から化学者の関心事になっている。初期の開発では、酸で異性化することにより、または硫黄で加硫することによりゴムを変性していた。これらの開発により、化学者達は重合体の表面的または全体的特性の改良に有機化学を応用するための、より系統的な研究を行う様になった。これまで、重合体の特性を変えるか、または改良するために非常に多くの合成重合体が製造され、多くの異なった技術が開発されている。重合体の化学的変性は重合体科学の広範囲な領域になっており、コロナ放電、プラズマおよびグラフト化のような技術が変性に頻繁に使用されている。
【0003】
一般的に、古典的な有機化学のすべての反応を適用して重合体を変性または官能化することができ、反応は溶液中、溶融物中または固体状態で行うことができる。ポリジエンのシス−トランス異性化、ポリアクリロニトリルの環化、無水マレイン酸の二重結合上への付加、およびポリ酢酸ビニルのポリビニルアルコールへの加水分解は溶液中で行うことができる反応の例である。
【0004】
過去20年間の間、放射線を使用する重合体の変性が重合体科学および技術で非常に重要になっている。放射線の工業的使用における飛躍的な前進は、1950年代に高エネルギー放射線を使用するポリエチレン架橋の発見と共になされている。今日、最も一般的な重合体の特性に対して放射線により誘発される変化が十分に研究され、発表されている。放射線安定化および放射線により誘発される重合、架橋およびグラフト化の様な応用が工業的重要性の中心になっている。
【0005】
照射により、照射されている重合体中に反応性箇所が形成される。この反応性箇所が化学反応を開始することができる。主重合体に側鎖を付加させるグラフト化の過程は、照射により開始することができる。グラフト化された重合体は、元の重合体の特性とは明らかに異なった特性を有する。側鎖が主重合体と異なったモノマー単位を含んでなる場合、その重合体は共重合体となるのに対し、モノマー単位と主重合体が類似している場合は単独重合体が形成される。様々なグラフト化技術(UV、プラズマ、化学的開始)の中で、高エネルギー放射線により誘発されるグラフト共重合は、新規な用途向けの新しい重合体を製造する魅力的な方法を提供する。
【0006】
ほとんどの放射線グラフト化反応は、照射の際に形成されるフリーラジカルを利用し、フリーラジカル機構により行われる。イオン化放射線を使用するイオングラフト化製法も可能であるが、高真空および極度に乾燥した実験条件を必要とするので、限られている。
【0007】
歴史的には、放射線グラフト化は、60Co線源から放出される低線量ガンマ線を使用している。しかし、過去10年間は、高線量率の加速器から放出される高エネルギー電子の使用に多くの関心が集まっている。高線量率により、放射線グラフト化製法が商業的により魅力的なものになっている。
【0008】
三種類の一般的な放射線グラフト化方法、すなわち相互、予備照射および過酸化物法、がある。相互(または直接)グラフト化では、重合体をモノマーの存在下で照射する。この方法は、フリーラジカルが形成されると直ちに重合を開始するので、簡単で効果的である。しかし、この方法の欠点は、照射によりグラフト共重合と単独重合が同時に起こることである。このために所望の共重合体の収率が低下する。例えばモール塩またはFeClの様な化合物の添加により、または重合体−モノマー系を慎重に選択することにより、グラフト共重合と単独重合の比を変える限られた可能性はある。
【0009】
予備照射製法では、重合体を不活性雰囲気中で照射し、続いてモノマー溶液中に浸漬する。この製法は、直接グラフト化と比較して追加の工程を必要とするが、主として連鎖移動過程により、少量の単独重合体のみ形成されるという優位性がある。グラフト化過程は、照射中に形成された捕獲されたラジカルにより開始され、重合体中へのモノマーの拡散により制御される。形成されたグラフト共重合体を膨潤させることができる溶剤の使用により、拡散を容易にすることができる。
【0010】
過酸化物製法は、予備照射グラフト化とほとんど同じ反応機構に従う。主な違いは、重合体が酸素の存在下で照射され、それによって安定した、重合体中に長時間保存される過酸化物およびヒドロペルオキシドが形成されることである。グラフト化反応は、過酸化物またはヒドロペルオキシドが熱、UV光または触媒によりモノマー溶液中で開裂することにより活性化される。
【0011】
放射線グラフト化を製造規模で使用する場合の主要な問題の一つは、グラフト化に使用するモノマーの高転化率を達成することである。高転化率は、経済的に望ましいのみならず、廃棄すべき副産物の量も低減し、モノマー再循環使用の必要性も最少に抑える。モノマー転化率の高い放射線グラフト化製法の開発が望ましいことは明らかである。
【0012】
国際特許第WO00/15679号明細書は、モノマーの水中エマルジョンを含んでなる反応混合物からモノマー単位を架橋した重合体上にグラフト化させる水系グラフト化製法を開示している。乳化剤、例えばアルキルサルフェート、および脂肪酸エステルを、重合体の濡れ性とエマルジョンの安定性を改良するために、反応混合物の15重量%までの比較的高い比率で使用する。
【0013】
米国特許第5817707号明細書は、多孔質プロピレン重合体とビニルモノマーのグラフト共重合体の製造方法を開示している。反応混合物は水および界面活性剤を包含する。界面活性剤の機能は、安定したミセルを形成することにより水と混和し得るモノマーとエマルジョンを形成すること、並びに水相に対するモノマーの溶解度を改良することである。界面活性剤は陰イオン系、陽イオン系または非イオン系でよい。
【0014】
モノマー転化率を著しく増加した新規なグラフト化製法が開発された。予備照射および過酸化物グラフト化製法に使用するモノマー溶液は、水と混和しないモノマーを含む。本発明の製法は、その様な非混和性モノマーをグラフト化する際に有効である。これらの溶液に水を加えると、二つの分離した相が形成される。照射した重合体繊維をモノマー溶液に加えると、これらの繊維はモノマーを含む相の中に押し込まれる。これによってモノマー転化率が劇的に増加する。溶液を十分に攪拌することも高モノマー転化率に有益である。
【0015】
そこで、本発明は、照射された重合体を、第一相および第二相を含んでなる反応混合物中で反応させることを含んでなる方法であって、第一相が少なくとも一種の非水溶性モノマーの供給源を含んでなり、第二相が水を含んでなり、第一相および第二相が実質的に非混和性であり、乳化されていない方法を提供する。
【0016】
好ましくは、第二相は水と混和し得る有機溶剤をさらに含んでなる。
【0017】
本発明は、その様な方法により製造されたグラフト共重合体をさらに提供する。
【0018】
好適な重合体はポリオレフィンおよびフッ素化ポリオレフィン、特にポリエチレン、を包含するが、他の重合体も考えられ、本発明はその様な重合体にも効果的に適用できる。
【0019】
重合体は、特にビーズおよび繊維を包含するすべての形態でよいが、他の形態、例えばフィルム、も技術的に重要である。
【0020】
反応混合物中のモノマーはすべての非水溶性モノマーを含んでなることができるが、好ましくは、モノマーは、スチレンおよび誘導体、ビニルベンジル誘導体、例えば塩化ビニルベンジル、スチリルジフェニルホスフィン、ビニルベンジルボロン酸、ビニルベンジルアルデヒドおよび誘導体、α−メチルスチレン、α−メチルスチレン誘導体、例えばm−イソプロピル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート、酢酸ビニル、ビニルピリジンおよびビニルスルホン酸の群から選択する。反応混合物が二種以上のモノマーを含んでなる場合、得られる重合体は様々なモノマー単位を有することになる。
【0021】
水は反応混合物の5〜80重量%、好ましくは20〜50重量%を構成するのが好適である。
【0022】
水と混和し得る有機溶剤はアルコールまたは他の水と混和し得る溶剤が好適であり、好ましくは水と混和し得る有機溶剤はエタノールを含んでなる。
【0023】
照射工程は不活性雰囲気中で行うとよい。この場合、製法は予備照射グラフト化製法である。雰囲気は窒素であるのが好適である。
【0024】
照射を不活性雰囲気中で行う場合、溶解した酸素を予め反応混合物からすべて除去してから、重合体を加えることが望ましい。これは、例えば窒素で混合物を掃気することにより達成できる。
【0025】
第一の実施態様では、照射工程の後に、照射した重合体を反応混合物中に浸漬する。好ましくは、浸漬は照射の直後に、またはあまり時間をおかずに行うが、照射と浸漬の間に長い間隔を置いても、なお有効である。
【0026】
別の実施態様では、照射工程は酸素の存在下で行うことができる。この場合、製法は過酸化物グラフト化製法であり、照射した重合体を反応混合物中に浸漬した後に開裂工程をさらに含んでなるのが好適である。過酸化物またはヒドロペルオキシドは、例えば熱により、UV光の作用により、または触媒により開裂し、グラフト化が開始される。
【0027】
重合体の照射は、イオン化放射線のいずれかの好ましい形態、好ましくは加速された電子、により行うことができる。照射される放射線量は、重合体および最終的な生成物の規格により異なる。典型的には、線量は50kGy〜300kGyである。
【0028】
本製法の予備照射実施態様では、少量の開始剤、例えば過酸化ベンゾイル、を加えるのが効果的である。溶液を加熱して開始剤を開裂させることが必要になる場合がある。
【0029】
架橋剤を加えるのが有益である場合がある。二または三官能性モノマーはグラフト鎖を架橋し、最終的な生成物の特性を変えることができる。好適な架橋剤には、ジビニルベンゼン、ジまたはトリ(メタ)アクリレートおよびジまたはトリ(メタ)アクリルアミドが挙げられる。
【0030】
重合体を照射し、次いで反応混合物中に分散させ、モノマーと反応させることができる。あるいは、重合体を第二相中に分散させ、照射することもできる。次いで、モノマー(第一相)を加えて反応混合物を形成するか、または照射した重合体を含む第二相を第一相に加えることができる。
【0031】
モノマーと照射した重合体の反応は、常温で、または例えば100℃までの高温で、常圧で行うことができる。
【0032】
反応完了後、重合体を濾過により分離するのが好適である。好ましくは洗浄し、残留モノマーまたは反応中に形成された単独重合体をすべて除去する。好適な洗浄方法では、先ずエタノールで、次いでジクロロエタンまたは酸性化した水で洗浄する。
【0033】
本発明のグラフト化製法には多くの優位性がある。グラフト溶液に加えるモノマーの転化率は100%に近く、そのためモノマーの高価な回収および再循環使用を少なくすることができる。従って、廃棄物の形成が最少に抑えられるので、本製法は環境にとってより好ましい。また、本製法は制御がより容易であり、バッチ毎の変動を避け、生成物の品質を向上させることができる。
【0034】
本発明のグラフト化製法を使用することにより、予め決められた容量の官能基を有するグラフト共重合体を容易に製造することができる。モノマー転化率が、従来のグラフト化技術を使用して達成される転化率よりも著しく高く、グラフト鎖の密度がより高くなる。好ましくは、モノマー転化率は60%を超え、より好ましくは70%を超え、場合によっては90%を超える。
【0035】
グラフト共重合体は、従来の有機化学反応を使用してさらに変性することができる。例えば、アミノ化、リチウム化(lithiation)、塩素化、臭素化、エステル化、エーテル化、SuzukiおよびHeckカップリング、等を使用して化学的に変性したグラフト共重合体を形成することができる。
【0036】
グラフト共重合体または化学的に変性したグラフト共重合体に一種以上の金属または金属系物質を付加し、触媒活性材料を形成することができる。これはいずれかの好適な方法により、例えば問題とする金属の溶液中にグラフト共重合体を浸漬することにより達成することができる。好適な金属の例は、この分野で公知であり、白金族金属、例えばPt、Pd、Ru、Rh、IrおよびOs、および遷移金属、例えばFeおよびNi、を包含する。その様な触媒の性能は、金属含有量、様々な金属の比、およびグラフト重合体の化学的官能性を変えることにより、使用目的に適合させることができる。その様に形成された触媒は、好適な触媒作用処理または反応、例えばSuzuki-MiyauraカップリングおよびHeck反応、に使用できる。ここに記載する製法を使用して製造されたグラフト共重合体を含んでなる触媒担体は、本発明の別の態様を形成する。
【0037】
当業者には、本発明の改良されたグラフト共重合体および化学的に変性されたグラフト共重合体を製造する多くの方法が明らかである。
【0038】
本発明は、多くの分野に有用であるが、特に金属を回収または精製するための触媒反応およびイオン交換に有用な、新規なグラフト共重合体を提供すると考えられる。その様な新規な共重合体の定義および/または分析を確立するための試験が行われている。本出願者の意図は、本発明に由来するすべての新規な製法、生成物および製品を特許権請求することである。
【0039】
以下に、本発明を例示目的のためにのみ説明する。
【0040】
例1
加速電圧175kVおよびビーム電流5mAで作動する電子加速器を使用し、切断したポリエチレン繊維(0.7Dtex)350gを不活性雰囲気中で総線量150kGyに照射した。照射した繊維を、4−ビニルピリジン203g、エタノール412gおよび水612gを含む反応混合物中に直ちに浸漬した。反応開始の前に反応混合物を窒素で掃気し、グラフト化反応を、完了するまで約6時間続行した。
【0041】
得られた繊維を反応混合物から濾過し、エタノールで洗浄し、最後にジクロロエタンまたは酸性化した水溶液で洗浄した。回収した繊維の重量増加を測定し、計算によりモノマーの転化率は100%であることが分かった。
【0042】
例2
スチレン200g、エタノール600gおよび水400gを含む反応混合物で例1を繰り返した。モノマーの転化率は82%と計算された。
【0043】
例3
スチレン203g、エタノール400gおよび水600gを含む反応混合物で例1を繰り返した。ジビニルベンゼン3gおよび過酸化ジベンゾイルの25重量%溶液3gも反応混合物に加えた。反応は完了まで約2時間を要した。2時間後、溶液温度を80℃に上げ、その温度に4時間維持した。モノマーの転化率は91.7%と計算された。
【0044】
例4
切断したポリエチレン繊維(0.7Dtex)223g、およびスチレン153g、塩化ビニルベンジル23g、エタノール588gおよび水203gを含む反応混合物で例1を繰り返した。モノマーの転化率は80%と計算された。
【0045】
例5
切断したポリエチレン繊維(0.7Dtex)134g、およびスチレン116g、塩化ビニルベンジル80g、エタノール166gおよび水308gを含む反応混合物で例1を繰り返した。ジビニルベンゼン1gおよび過酸化ジベンゾイルの25重量%溶液1gも反応混合物に加えた。モノマーの転化率は99.5%と計算された。
【0046】
例6
切断したポリエチレン繊維(0.7Dtex)10g、およびスチレン20g、スチリルジフェニルホスフィン5g、エタノール50gおよび水20gを含む反応混合物で例1を繰り返した。ジビニルベンゼン0.15gおよび過酸化ジベンゾイルの25重量%溶液0.135gも反応混合物に加えた。反応完了後、温度を80℃に1時間上げた。モノマーの転化率は76%と計算された。共重合体の元素分析により、スチリルジフェニルホスフィンのグラフト化程度を示すリン含有量は1.79%であることが分かった。
【0047】
例7
切断したポリエチレン繊維(0.7Dtex)10g、およびスチレン20g、スチリルジフェニルホスフィン2g、エタノール50gおよび水20gを含む反応混合物で例1を繰り返した。ジビニルベンゼン0.02gおよび過酸化ジベンゾイルの25重量%溶液0.2gも反応混合物に加えた。反応完了後、温度を80℃に1時間上げた。モノマーの転化率は91%と計算された。元素分析により、リン含有量は0.76%であった。
【0048】
例8
切断したポリエチレン繊維(0.7Dtex)10g、およびスチレン20g、ビニルフェニルボロン酸0.5g、エタノール50gおよび水20gを含む反応混合物で例1を繰り返した。ジビニルベンゼン0.03gおよび過酸化ジベンゾイルの25重量%溶液0.2gも反応混合物に加えた。反応完了後、温度を80℃に1時間上げた。モノマーの転化率は93%と計算された。
【0049】
例9
9a パラジウム触媒の製造
本発明により製造したスチレン/スチリルジフェニルホスフィン共重合体で変性したポリエチレン繊維(60gバッチ)をジクロロメタン(480ml)中で攪拌した。酢酸パラジウム(9.05g、重合体中のPに対して1.25当量)を加えた。この混合物を2時間攪拌し、次いで重合体繊維を濾過により集めた。繊維をジクロロメタンで十分に洗浄し、空気中で、次いで真空乾燥させた。
【0050】
収率67.9g
9b 上記の9aで製造した触媒を使用するSuzuki-Miyauraカップリング
Pd触媒(20mg)を4−ブロモアセトフェノン(トルエン中1M、1.65ml)、フェニルボロン酸(0.305g)および炭酸カリウム(0.449g)とトルエン(3.35ml)中で混合した。この混合物を窒素中で攪拌し、70℃に加熱した。2時間後、溶液を室温に冷却させ、濾過した。濾液をガスクロマトグラフィーで分析することにより、4−ブロモアセトフェノンが4−アセチルビフェニルに完全に転化されていることが分かった。
【0051】
9c 上記の9aで製造したPd触媒を使用するHeck反応
Pd触媒(20mg)を4−ブロモアセトフェノン(0.71g)、n−ブチルアクリレート(0.64g)および酢酸ナトリウム(0.32g)とN,N−ジメチルアセトアミド(5ml)中で混合した。この混合物を窒素中で攪拌し、100℃に24時間加熱した。溶液を室温に冷却させ、濾過した。濾液をガスクロマトグラフィーで分析することにより、97%の4−ブロモアセトフェノンが4−アセチルn−ブチルシンナメートに転化されていることが分かった。
【0052】
比較例1
切断したポリエチレン繊維(0.7Dtex)250g、およびスチレン1040gだけを含む反応混合物で例1を繰り返した。反応混合物中に水は存在しなかった。モノマーの転化率は33%と計算された。
【0053】
比較例2
切断したポリエチレン繊維(0.7Dtex)100g、および塩化ビニルベンジル460gおよびエタノール200gだけを含む反応混合物で例1を繰り返した。反応混合物中に水は存在しなかった。モノマーの転化率は25%と計算された。
【0054】
比較例3
切断したポリエチレン繊維(0.7Dtex)115g、および4−ビニルピリジン427gおよびエタノール210gだけを含む反応混合物で例1を繰り返した。反応混合物中に水は存在しなかった。モノマーの転化率は18%と計算された。

Claims (13)

  1. グラフト共重合体の製造方法であって、
    第一相と、第二相とを含んでなる反応混合物中で、放射線照射された重合体を反応させることを含んでなり、
    前記重合体が、ポリオレフィンまたはフッ素化ポリオレフィンであり、
    前記第一相が、少なくとも一種の非水溶性モノマーの供給源を含んでなり、
    前記第二相が、水を含んでなり、
    前記第一相と前記第二相とが、非混和性であり、かつ乳化されていないものである、方法。
  2. 前記第二相が、水と混和し得る有機溶剤をさらに含んでなるものである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記少なくとも一種の非水溶性モノマーが、スチレンおよび誘導体、ビニルベンジル誘導体、塩化ビニルベンジル、スチリルジフェニルホスフィン、ビニルベンジルボロン酸、ビニルベンジルアルデヒドおよび誘導体、α−メチルスチレン、α−メチルスチレン誘導体、m−イソプロピル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート、酢酸ビニル、ビニルピリジンおよびビニルスルホン酸を含んでなる群から選択されるものである、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 水を反応混合物の5〜80重量%で含んでなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 水を反応混合物の20〜50重量%で含んでなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記水と混和し得る有機溶剤が、アルコールを含んでなるものである、請求項2〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記水と混和し得る有機溶剤が、エタノールを含んでなるものである、請求項2〜5のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記重合体が、不活性雰囲気中で放射線照射されてなるものである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記重合体が、酸素の存在下で放射線照射されてなるものである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記反応混合物が、開始剤をさらに含んでなるものである、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記開始剤が、過酸化ベンゾイルを含んでなるものである、請求項10に記載の方法。
  12. 前記反応混合物が、架橋剤をさらに含んでなるものである、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記架橋剤が、ジビニルベンゼン、ジまたはトリ(メタ)アクリレート、あるいはジまたはトリ(メタ)アクリルアミドを含んでなるものである、請求項12に記載の方法。
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