JP4049419B2 - 重合種子として実質的に単分散のポリマー粒子の使用、ポリマー粒子の製造方法および実質的に単分散な微粒子状ポリマー材料 - Google Patents

重合種子として実質的に単分散のポリマー粒子の使用、ポリマー粒子の製造方法および実質的に単分散な微粒子状ポリマー材料 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、微粒子状のポリマー、特に微粒子状の発泡ポリスチレン(EPS)の製造方法の改良に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
毎年、数百万トンの発泡性ポリスチレンが製造されている。このEPSはビーズ状で製造され、たとえば肉薄のカップから、建築時に使用される大きなブロックの包装材料に分類されるような広範囲の製品の製造に使用されている。
【0003】
EPSビーズには、最終的な用途の違いによって、通常、以下のような異なる粒径のものが要求されている。
200〜600μm カップおよびトレー
400〜800μm 肉薄の包装材料
600〜1100μm 通常の包装材料
900〜2000μm 絶縁ボードおよびブロック材
これらの目的粒径範囲以外のEPSビーズは、通常、『仕様外』材料とみなされ、大幅な低価格で販売されている。
【0004】
EPSは、通常、フリーラジカル発生剤の存在下でスチレンを重合する懸濁重合法によって製造される。この方法で得られたポリスチレン(PS)のビーズに、通常、ペンタンのような炭素数3〜6の炭化水素の発泡剤を含浸させ、発泡ポリスチレン(EPS)ビーズが製造される。
【0005】
しかしながら、懸濁重合では、ブロードな粒度分布を有するポリスチレンが得られる。また、ポリスチレンまたはEPSビーズは、分級、すなわち要求される最終的な用途に応じた粒径の範囲を有する分級物に粒子を分別する必要がある。
【0006】
EPS製造には、肉薄の包装材料用などの目的に応じた粒径を有する粒子状ポリマービーズの割合を最適化する種々の懸濁重合の条件が認められるが、全ビーズ収量の大部分が要望の少ないグレードであったり、仕様外の粒径であったりする。
【0007】
積水化学GB-A-1416405号公報には、最終生成物に要求されるモード粒子径よりも細かい粒径のポリスチレン種子の存在下で行うスチレンの懸濁重合法が記載されている。
【0008】
通常、積水法では、2段の懸濁重合が行われる。1段目の懸濁重合では、比較的小さい、たとえば約900μm程度のモード粒径のビーズが形成された時点で反応を終了させる。その後、小さいビーズは、大きすぎる部分と小さすぎる部分を除去して、たとえば大きさが400〜1800μmのPS種子とし、その後、この粒子を2段目の懸濁重合に使用し、目的粒径近傍における粒径分布が、従来の懸濁重合方法で得られるものよりも狭いPSビーズを得る。しかしながら、この方法であっても、粒径分布がブロードな生成物が得られ、しかも1段目の懸濁重合で得られた細かい粒子を処理するために、処理手順の複雑さが増大する。
【0009】
従来法および積水法で得られたEPSのグレードは、たとえば粒径が数百μm異なっているような粒径の幅を含んでいる。これは、EPSビーズを発泡ポリスチレン製品にする過程において、悪影響を及ぼす。
【0010】
発泡ポリスチレン製品を形成する際には、まず、通常100℃以下の水蒸気を用いて、自由に流動する発泡粒子が得られるようにEPSビーズを予備発泡させる。次に、EPSビーズを型に充填する前に、貯蔵器内に空気を流しながらエージングし、通常110〜120℃の水蒸気を用いて粒子の発泡および溶融を完結させる。
【0011】
エージング時間は、予備発泡した粒子が成型工程で必要な回復力を発達するのに要求される。
EPSビーズの粒径分布は、予備発泡したビーズでは、容易に再現できないばかりか、同一条件下においても粒径分布は広がり、ブロードな密度分布が発生し、小さめのEPSビーズはほとんど発泡せず、大きめのEPSビーズはより発泡するので、エージング貯蔵器内は、小粒径の高密度粒子と大粒径の低密度粒子との混合物を含むようになる。小粒径の高密度粒子の沈降がエージング貯蔵器内で生じ、その結果、貯蔵器から成型機に供給される前段発泡粒子が不規則になり、このため成型品の最終的な密度および強度が変動する。このようにして、分級したEPSビーズのブロードな粒径分布およびこれによる予備発泡粒子のブロードな粒径分布は、発泡ポリスチレン製品の製造を困難なものとし、製品の品質の制御を困難で一貫性のないものとする。
【0012】
本発明者らは、まさに懸濁重合時により大きくしかも実質的に単分散なポリマー粒子、たとえばEPSの最終的な用途の一つに好適な粒径を有する実質的に単分散EPS粒子を、生成することが可能な実質的に単分散(すなわち単一な粒径)のポリマー種子粒子を製造できることを見いだした。
【0013】
得られた生成物は実質的に単分散であるため、機械的分級は要求されず、これによって製造装置およびプロセスの維持がかなり節約される。さらに、要求のないグレードは製造されず、これによって実効収量が増大し、廃棄物が少なくなる。さらにまた、分級されたEPS製品のブロードな粒径分布の範囲に関連した問題は、解消または軽減される。
【0014】
【発明の具体的説明】
本発明は、少なくとも200μm、好ましくは少なくとも300μmのモード粒子径を有する粒子状ポリマーの懸濁重合による製造における重合種子として、実質的に単分散なポリマー粒子の使用を提供する。
【0015】
また、本発明は、少なくとも200μm、好ましくは少なくとも300μmの第1のモード粒子径のポリマー粒子の調製方法に関し、ここで懸濁重合は、前記第1のモード粒子径より小さい第2のモード粒子径のポリマー種子を含む懸濁液を使用して行われ、前記ポリマー種子として、実質的に単分散の粒子状ポリマーを使用することを特徴としている。
【0016】
さらに、本発明は、たとえば懸濁重合によって得られる、モード粒子径が60〜3000μm、好ましくは100〜2500μm、より好ましくは150〜2000μm、さらに好ましくは200〜1500μm、特に好ましくは250〜1000μm、殊に好ましくは300〜700μmであり、CVが12%未満(好ましくは10%以下、さらに好ましくは5%以下である)粒子状ポリマー材料に関し、但し、モード粒子径が700μm以上では、CVは10%以下(好ましくは7.5%以下)であり、モード粒子径が200μm以上では、ポリマー材料は、たとえばポリスチレンのようなスチレン系物質である。
【0017】
さらにまた、本発明は、以下の工程からなる200〜3000μmの範囲の第1のモード粒子径のポリマー粒子の製造方法に関する。
(a)100μm以下、好ましくは、60μm以下、さらに好ましくは50μm以下のモード粒子径を有する実質的に単分散な第1の粒子状ポリマー種子物質を調製し、
(b)前記第1の種子物質を用いて懸濁重合を行い、前記第1の種子物質よりも大きなモード粒子径を有し、かつ150μm以下、好ましくは100μm以下、さらに好ましくは80μm以下のモード粒子径を有する実質的に単分散な第2の粒子状ポリマー種子物質を得て、
(c)前記第2の種子物質を用いて懸濁重合を行い、前記第2の種子物質よりも大きなモード粒子径を有し、かつ1000μm以下のモード粒子径を有する実質的に単分散な第3の粒子状ポリマー種子物質を得て、
(d)前記第3の種子物質またはこれから誘導された種子物質を用いて懸濁重合を行い、前記第1のモード粒子径のポリマー粒子を得て、
(e)必要に応じて、(d)工程で得られた粒子状生成物に、湿潤および/または熱処理および/または表面改質を行う。この製法では、(b),(c),(d)の1またはそれ以上の工程で、実質的に単分散な種子物質を得るために、製造された種子物質から、大きすぎる粒子と小さすぎる粒子を除去してもよいが、好ましくは除去しない。
【0018】
さらに、本発明は、また種子を添加した懸濁重合によるポリマー粒子調製方法に関し、種子としてCVが12%未満であり、かつモード粒子径が60〜1000μm(好ましくは100〜800μm、さらに好ましくは300〜700μm)であるポリマー粒子を使用し、種子のモード粒子径と懸濁重合生成物のモード粒子径とが1:1.58〜1:2.72、好ましくは1:1.81〜1:2.47の範囲になるように重合を行うことを特徴としている。
【0019】
本発明に係る製造方法で使用される懸濁重合の全段数は、通常12段まで、好ましくは8段までである。通常、50μm以下から500μm以上への粒子径変化は、1段以上が要求され、一般的には2段以上、好ましくは3または4段である。100μm以上のモード粒子径を有する種子では、各段ごとの粒子体積の成長は、少なくとも4倍以上、30倍未満であり、好ましくは5〜15倍であることが好都合である。100μm以下のモード粒子径を有する種子では、各段毎の粒子体積の成長が、少なくとも4倍と50倍との間、好ましくは5倍と30倍との間、さらに好ましくは6倍と15倍との間であり、たとえば約8倍である。
【0020】
必要に応じて、本発明では、異なるモード粒子径を有する実質的に単分散な種子の2種以上の母集団の混合物を用いて、複合的分布、好ましくは2つの分布を有する最終生成物を得るために使用してもよく、この最終生成物は比較的簡単に分級することができ、たとえば最終的な用途が異なることが好ましい複数のEPSグレードに相当するような、実質的に単分散なグレードを複数種製造できる。ここで2つの分布を有する生成物は、粒子を分級することなく得られ、小さい方のビーズのモード粒子径は、最密充填したときに、大きい方のビーズの間の空隙に適合する最も大きい球の大きさと同等である(たとえば15%の範囲内で)ことが好ましい。このような2つの分布を有する製品は、新規であり、本発明のさらに別の見地を形成する。
【0021】
本発明に係る製造方法は、とくにEPSビーズの製造に好適であるが、本製造方法は、懸濁重合で製造できるいずれの粒子状ポリマー、特にスチレンホモポリマー、スチレンコポリマー、ビニルホモポリマー、ビニルコポリマーの製造に使用することができる。使用できるモノマーの例としては、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリロニトリルなどの脂肪族ビニルモノマー、スチレン、置換スチレンなどの芳香族ビニルモノマーなどが挙げられる。
【0022】
「モード粒子径」は、検出できる粒子におけるピーク粒径を意味し、コールター(Coulter)LS 130粒子径アナライザーのような粒子径測定機を用いて決定された粒子径分布から求められ、たとえば全粒子体積の百分率に対する粒子径の分布における最頻値である。
【0023】
「実質的に単分散である」とは、複数(たとえば少なくとも100個、好ましくは少なくとも1000個)の粒子においては、粒子の変動係数(CV)が20%未満、たとえば15%未満、好ましくは12%未満、より好ましくは11%未満、さらに好ましくは10%未満、特に好ましくは8%未満であることを意味している。CVは、百分率で、下式により決定される。
【0024】
【数1】
Figure 0004049419
【0025】
式中、平均値は平均粒子径であり、標準偏差は粒子径の標準偏差である。CVは、好ましくは、主要なモードに基づき、すなわち検出された粒子径分布と単一の分布曲線とを合わせることによって算出される。たとえば(検出できる)全粒子数の約90%に基づく計算では、モード粒子径より小さいかあるいは大きいいくらかの粒子は、カウントされていない。このようなCVの決定は、コールターLS 130粒子径アナライザーで行うことができる。
【0026】
種子および各成長段階における成長粒子に要求される単分散度は、成長過程ともに変化する傾向がある。初期および早期段階の種子には、高い単分散度が要求され、生成物のグレード化もまた要求される。一般に、重合段階の生成物が、約25%のCVを有しているとすると、その後の段階で、25%未満、好ましくは20%未満のCVを有する種子となるようにグレード化することが望ましい。150μm以下のモード粒子径を有する種子では、CVは特に5%以下であることが好ましい。150μm以上のモード粒子径を有する種子では、CVは約10%かそれ以下であることが好ましい。
【0027】
本発明に係る製造方法における個々の重合段階は、さらにモノマーの添加し、望ましくは懸濁溶媒もまた添加しながら、異なる反応チャンバーまたは同じ反応チャンバー内で行うことを特徴とする。さらに、モノマーは、必要量のモノマーが添加されるまで、連続的に添加されることが望ましい。このようなモノマーの添加は、一定の速度で添加してもよいが、好ましくは添加速度を、添加の進行とともに、徐々にまたは段々と増大させることが望ましい。
【0028】
本発明に係る製造方法で使用される初期の実質的に単分散なポリマー種子物質は、実質的に単分散なポリマー生成物を得るいかなる方法、たとえば、有機溶媒中で行われる分散重合法、より好ましくはUS-A-4336173号公報およびUS-A-4459378号公報に記載されてシンテフ法(Sintef process)などによって支障をきたすことなく製造することができる。シンテフ法によって得られる単分散ポリマー粒子は、通常2〜30μmのモード粒子径を有し、Dyno Particles AS of Norwayから、ダイノスフェアー(DynospheresTM)という商品名で市販されている。
【0029】
シンテフ法は、全てのモノマーが重合初期のポリマー種子に吸収されてはじめて重合が開始するので、懸濁重合というよりも「活性膨潤」法である。これに対して、本明細書に記載されているようにシード懸濁重合では、成長した種子が、連続的に新鮮なモノマーおよび重合開始剤と接触している。
【0030】
あまり好ましくないが、初期ポリマー種子物質は、多分散生成物が得られる製造方法、たとえば従来の懸濁重合法で得られたものを、実質的に単分散な粒度分布となるように分級して得られたものであってもよい。
【0031】
初期単分散粒子は、実質的にUS-A-5147937(Frazza)に記載されているような懸濁重合法によって、より大きめの実質的に単分散ポリマー種子にしてもよく、このときの個々の重合段の段数および継続時間は、最終的に得られる実質的に単分散種子生成物の目的モード粒子径に応じて選択される。一般に、最終種子生成物の目的モード粒子径は、単一の反応器における1段重合、またはあまり好ましくないが1より多い多段重合によって、目的とする粒子径中央値となるような最終懸濁重合生成物が製造されるであろう粒子径と対応する。このような最終的な種子モード粒子径は、モード粒子径が400μm、600μm、1000μmおよび1300μm、すなわち、たとえば異なるグレードのEPSビーズとしての用途に好適である最終生成ビーズを製造するために、通常170μm、340μm、600μmおよび925μmの±10%の範囲内にある。
【0032】
とくに驚くべきことに、生じた粒子成長の度合いにかかわらず、たとえば初期のミクロンサイズのシンテフ粒子からミリメーターサイズの最終製品までの多段の成長が行われていても、粒子の実質的な単分散性は維持される。
【0033】
重合工程での条件を、各成長段階毎に独立して最適化でき、またミリメータサイズの粒子の懸濁重合による製造における従来の製造条件および制御法を用いて最終成長段階を行えるので、この多段成長が有用であることが見出された。
【0034】
初期のミクロンサイズの種子を形成するために行われるシンテフ法は、比較的に時間がかかり、不経済なプロセスである。また、粒子が大きくなると、急激に時間および費用がかかるようになる。さらに、市販されているシンテフ粒子は、市販グレードのEPS粒子を製造する単段懸濁重合に用いるには小さすぎ、このため、このような粒子では、経済性が悪く、かつ成長過程で単分散性を失うこと見込まれるので、EPS用のポリマー種子として用いられる自明性を示してはいない。しかしながら、粒子を成長させる多段懸濁重合に用いると、単分散性は維持され、シンテフ法における費用が希薄化される。こうして1gの20μmシンテフ法生成物が約275kgの1300μm最終生成物に変化する。
【0035】
本発明に係る製造方法および生成物について、スチレン重合系を例にとり、さらに詳細に記述する。しかしながら、上述のようにEPSは特に重要な生成物であるが、この製造方法は他のポリマーおよび生成物に適用することができる。
【0036】
使用される初期種子粒子としては、シンテフ法で製造されたダイノスフェアーTM(Dyno Particles AS, Lillestrφm, Norway) のようなポリスチレン粒子が好ましく、特に、0.5〜50μm、さらに好ましくは5〜30μm、最も好ましくは10〜20μmの範囲のモード粒子径を有するポリスチレン粒子が好ましい。また、このような初期種子粒子としては、標準的な乳化重合法で得られたポリスチレン粒子の分級物であって、たとえば0.05〜1.0μmのモード粒子径を有するもの、または有機溶媒中における懸濁重合によって得られた20μm以下、より好ましくは1〜10μmのモード粒子径を有するポリスチレン粒子を用いてもよい。初期種子粒子は、実質的にUS-A-5147937号公報に記載されているような段階的な懸濁重合によって成長し、1000μm以下のモード粒子径を有する最終種子粒子が得られる。
【0037】
この製造方法には、種子粒子の水分散体と、水に不溶性のモノマーあるいはモノマー混合物と油溶性のフリーラジカル重合開始剤またはその前駆体との水系エマルションとを、初期種子ポリマーの全重量に等しい量のモノマーあるいはモノマー混合物が、45〜120分、好ましくは60〜90分の時間をかけて分散体と結合するような速度で、結合させることを含んでいる。結合は、少なくとも開始剤または前駆体が活性化する温度で行うことが好ましく、また反応混合物は、開始剤または前駆体が活性化する温度で、種子が目的とする量に成長するまで、好適にはモノマ−がなくなるまで維持される。この工程は、最終的な目的とする粒径に成長するまで繰り返される。特に、反応混合物中のモノマー量が、常に、ポリマー量の20%以下、好ましくは10%以下となるように維持されることが好ましい。
【0038】
各成長段階で、粒子体積を1.1〜50倍、好ましくは2〜30倍、より好ましくは4〜20倍、最も好ましくは6〜15倍に増大させる。実際には、15倍以下の体積増加であることが好ましい。
【0039】
使用されるモノマーとして、純スチレンまたはスチレン誘導体を使用してもよく、あるいはその代わりにスチレンおよび/またはスチレン誘導体と、任意で非スチレン系コモノマー、たとえば公知のスチレンコモノマーとの混合物であってもよい。スチレン、アルキルスチレン(たとえば、o-メチルスチレン、m-メチルスチレン、p-メチルスチレン、ジメチルスチレン、エチルスチレン、エチルメチルスチレンなどの炭素数1〜3のアルキルスチレン)、ハロスチレン(たとえばp-クロロスチレン、2,4-ジクロロスチレン)などのスチレン誘導体、およびその他の公知または非公知のスチレン化合物が、ホモポリマーまたはコポリマーの製造に使用される。しかしながら、一般的に、スチレン化合物、特にスチレンが、種子粒子の成長に使用される主たるあるいは実際には唯一のモノマーであることが好ましい。
【0040】
使用される他のコモノマーとしては、アクリル酸およびアクリル酸エステル(たとえばアクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル)、マレイン酸およびそのエステル(たとえばマレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル)、フマル酸およびそのエステル(たとえばフマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル)、ビニルモノマーおよびアクリルニトリルなどのエチレン性不飽和モノマーである。
【0041】
非スチレン性コモノマーは、いずれの成長段階であっても、添加されるポリマーに対し0または1から40重量%とすることが好ましい。
種子粒子は、ポリマー種子が使用される成長段階において添加されたポリマーと類似または少なくとも適合するものが好ましい。したがって、シンテフ種子は、主にスチレンポリマーであることが好ましく、特にその表面がスチレンポリマーであることが好ましい。
【0042】
単なるエチレン性コモノマーの他に、たとえばジビニルベンゼン、ポリエチレングリコールジメタクリレートのような架橋性コモノマーを使用することもできる。このような架橋性コモノマーは、通常、相対的に少ない量で使用される。
【0043】
好適な重合開始剤としては、ジベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイドなどの有機パーオキサイド、t-ブチルパーオキシベンゾエート、t-ブチルパーオキシピバレートなどのパーオキシエステル、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリルなどのアゾ化合物などが挙げられる。これらの重合開始剤は、通常、汎用の濃度(たとえばモノマーに対して0.1〜10重量%、好ましくは0.2〜4重量%)で使用され、モノマーまたはモノマー混合物の溶液、あるいはベンゼン、トルエン、ジクロロプロパンなどの不活性有機溶媒の溶液に添加されることが好ましい。使用される有機溶媒は、ポリマー量と比較して、より少ない量で使用されることが好ましい。
【0044】
モノマーまたはモノマー混合物中に配合される種子を含まないモノマーの油滴の重合およびそれによる新たな粒子の核形成を防止するため、少なくとも1種の油溶性重合禁止剤を使用することが好ましい。このような禁止剤は、高分子量(たとえば少なくとも300ダルトン)であり、かつ水相を通って拡散するのを防ぐために低水溶性であることが好ましい。禁止剤としては、フェノール化合物(たとえば3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシトルエン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、4,4-ブチリデン-ビス- ビス(3-メチル-6-t-ブチルフェノール)、1,3,5-トリメチル-2,4,6-トリス-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ベンゼン(イルガノックス1330として市販)、2,2'-メチレンビス(6-t-ブチル-4-メチルフェノール))、硫黄化合物(たとえばジラウリルチオジプロピオネート、4,4'-チオビス(3-メチル-6-t-ブチルフェノール))、アミン化合物(たとえばN,N'-ジ-β-ナフチル-p-フェニレンジアミン、N-フェニル-N-イソプロピル-p-フェニレンジアミン)が挙げられる。
【0045】
禁止剤は、通常、開始剤に対して、0.5〜10重量%、好ましくは1〜5重量%の量であることが好ましい。
また、従来の懸濁重合のように、反応媒体には1以上の安定剤が含まれていることが好ましい。特に、水系種子懸濁液におけるサスペンジョン安定剤およびそれに添加される水系モノマーエマルションのエマルション安定剤を含んでいることが好ましい。好適な安定剤としては、イオン性分子、エトキシ化されたイオン性分子、非イオン性分子、ポリマー状の両親和性分子、および無機粒子が挙げられ、具体的にはセルロース(セルロースエーテルを含む)、ポリオール、ポリビニルアルコール、ポリアルキレンオキサイドのような水性高分子量物質、およびリン酸カルシウム、ピロリン酸マグネシウムのような無機物質が挙げられる。
【0046】
たとえば、20〜150のエチレンオキサイド構成単位を含むノニルフェニル−ポリエチレンオキサイドのようなエマルション安定剤として、Berol 274、Igepal CO 990を使用してもよい。また、それほど好ましくないが、イオン性またはエトキシ化されたイオン性表面活性剤を使用してもよい。このような安定剤は、モノマーエマルション中に、たとえばモノマー量に対して0.1〜2重量%、好ましくは0.2〜1.0重量%の濃度で存在していることが好ましい。さらに、水系ビーズ懸濁液は、セルロースまたはセルロースエーテルのような安定剤またはリン酸塩(たとえばリン酸三カルシウム)のような無機安定剤を含んでいることが好ましい。最終重合段階で使用されるサスペンジョン安定剤は、洗浄工程で、生成物から容易に除去することが可能な無機固体粒子であることが好ましい。サスペンジョン安定剤としては、一般に、無機微粒子が種子に対して0.5〜15重量%、より好ましくは1〜10重量%、特に好ましくは1〜6重量%で使用されることが好ましい。
【0047】
通常、より小さい種子からの種子調製は、スターラー、挿入口、取出口および温度コントロールを備えた反応器、たとえば1.5〜10リットルのオートクレーブ反応器で行われる。
【0048】
反応器には、初期段階または後期段階の種子、サスペンジョン安定剤、脱イオン水、および種子が小さいとき(たとえば50μm以下、特に30μm以下のとき)は好ましくは硝酸ナトリウムのような水溶性禁止剤を入れる。禁止剤は粒子成長の速い段階で用いられ、通常、水中で、0.001〜0.005重量%の濃度で使用される。
【0049】
種子は、通常、10〜60重量%の水系懸濁液であり、安定剤は、通常、種子に対して0.5〜15重量%、好ましくは1〜10重量%で使用される。
種子懸濁液の温度を、通常約70〜100℃、好ましくは78〜92℃に昇温して、モノマーエマルションを添加する。
【0050】
モノマーエマルションは、通常、スチレンモノマー(またはモノマー混合物)中で、油溶性開始剤と油溶性禁止剤(たとえばジベンゾイルパーオキサイドおよびイルガノックス1330)とを溶解し、エマルション安定剤(たとえばBerol 274またはIgepal CO 990)の水系溶液と混合することによって調製される。油(モノマー)相はモノマーエマルションの30〜60重量%にすることが望ましい。モノマーエマルションは、いずれの汎用の乳化技術、たとえばUltra-Turaxのようなローター固定子の使用によって調製される。
【0051】
乳化に関する限り、より細かい種子では、モノマーエマルション油滴の大きさが小さいことが重要であり、かつ一般に、モノマーエマルション油滴は、供給されるいずれの段階で使用される種子粒子よりも細かいことが好ましい。
【0052】
このため、放射状に分設された同心円筒状のフランジと溝および円筒状フランジの溝を通過するエマルション用の外通路が連動し、これにより各フランジがそれぞれ別個の剪断帯域を形成するようにしたロータ固定子を用いることなどにより、混合物を複数のローター固定子段階に通過させエマルションを形成することが好ましい。この方法によれば大きすぎる油滴の生成を最少化することができる。また、混合物は、連続的に一連の分離ローター固定子を通過させたものであっても、単一なローター固定子ミキサーを繰り返して通過させたものであっもよい。
【0053】
その後、エマルションは、連続的に反応器中の攪拌されている懸濁液に、好ましくは供給速度調整可能なポンプを用いて、供給されることが望ましい。供給速度は、反応器中のポリマーのグラム数に対するモノマー/時間で、0.1〜2.0g、特に0.2〜1.5g、より好ましくは約0.5gに維持することが好ましく、すなわちエマルション供給速度は、添加している間は増加させることが好ましい。一度、モノマーの添加が完了すると、反応混合物は、モノマーがなくなるまで、2時間程度攪拌するか、あるいはチェイサー(すなわち高濃度の開始剤を含むモノマー組成物)を添加して重合を終了させる。
【0054】
各重合段階の終了時に、粒子径を(コールターカウンターを用いて)決定することが好ましく、これによって後の段階で使用するモノマー量が算出される。
重合段階で望ましくない大きな粒子径の分布の生成が発見されると、粒子体積の増加により、同じ成長段階におけるその後の実行性が低下する。しかしながら、生成物から過度に小さいまたは過度に大きい粒子を取り除くグレード化をするのであれば、生成物はさらに成長段階に用いてもよい。
【0055】
重合完了後、大きくなった粒子は取り除いてもよく、また必要に応じて安定剤、開始剤などを除去するため洗浄してもよい。
重合懸濁液の安定性および生成したポリマーの分子量は、種々の方法により、変数の範囲(たとえばモノマー添加速度、開始剤濃度、温度、エマルション油滴の大きさ、種子粒径など)に依存する。
【0056】
安定性は、凝集を避けるために要求される。この安定性は、通常、種子粒子中のモノマー濃度が、約20〜25重量%を越えていないこと、好ましくは約10〜20重量%を越えていないこと、さらに好ましくは約10%重量を越えていないことを確認することにより保証される。過剰のモノマー濃度を避けることは、開始剤濃度を増大させる(この方法では形成されるポリマーの分子量、ポリマーの粘度、およびガラス転移温度が低下するが)こと、または、モノマーの添加速度を遅くする(ポリマーの分子量と反応時間が増大する)ことによって行うことができる。このため、特に製造方法としては、凝集を避けかつ許容製造時間内で目的分子量にするため、開始剤濃度とモノマー添加速度とのバランスをとる必要がある。
【0057】
懸濁液相中の水含量は、とくに問題なく変化させてもよい。ただし、水含量が少なすぎると懸濁液相の安定性が失われることがある。
同様に、乳化剤、すなわちエマルション安定剤含量は、一般に特に臨界的なものではない。ただし、少なくすぎると安定性が失われ、多すぎるとミセルが形成され、これにより微細物が形成されることがある。一般に、本発明に係る製造方法では、生成される微細物の重量が約1%以下である。
【0058】
通常、10〜20μmのダイノスフェアーTMを起点として、充分な大きさ(たとえば200〜1300μmのモード粒子径)の粒子に拡張するには、5段階以上が効果的ある。具体的には、
1段目 20〜40μm
2段目 40〜80μm
3段目 80〜200μm
4段目 200〜400μm
5段目以降 400〜600μmまたは1300μmまで。
【0059】
EPSビーズを製造するため、PSビーズに発泡剤、すなわちポリマーの溶媒ではなく、あるいは単にわずかにPSビーズを膨張させる物質であり、かつポリマーの軟化点よりも低い温度に沸点を有し、さらに常温で気体または液体である物質を充填する必要がある。通常、炭素数が8以下、好ましくは炭素数が3〜5であり、沸点が−50〜+50℃の範囲にある必要に応じ置換された脂肪族炭化水素が用いられる。具体的には、プロパン、ペンタン、シクロペンタン、シクロブタン、メチルクロライド、エチルクロライド、ジクロロジフルオロメタン(あるいは他のフレオン)、プロピレン、ブチレンなどである。とくにペンタンまたはブタンが好ましい。発泡剤は、通常、最終的な重合段階の間に、あるいは最終的な重合生成物に添加され、回収後、任意で洗浄、乾燥などを行う。発泡剤の混合物を使用することもできる。
【0060】
必要に応じて、粒子はヘキサブロモシクロドデカンなどの難燃剤で処理されてもよく、また、粒子は目的の特性を有する他の物質、たとえば帯電防止添加剤あるいは機能性および反応性化学基などと結合させる表面処理を行ってもよい。
【0061】
本発明に係る製造方法は、EPSビーズを調製するのに有効であるが、他にも多くのポリマービーズの製造に応用することができる。とくに、(水の精製などの)イオン交換樹脂用途として好適な実質的に単分散な粒子を調製することができる。このような樹脂ビーズは、一般に、ポリマーマトリックスがある程度(ジビニルベンゼンなどで)架橋されていることが要求される。さらに、樹脂ビーズを形成したのち、たとえば硫酸で処理して酸性イオン交換樹脂ビーズにするスルホン化、あるいは重合における最終的な段階あるいは重合後の段階でクロロメチルスチレンなどの反応性コモノマーを用いて塩基性イオン交換樹脂ビーズにするアミン化などによって、樹脂ビーズが転化されていてもよい。このような樹脂は、繰り返し使用およびフラッシングしても、性能を低下させる問題点であった、樹脂層中でビーズの粒径分離の発生がより少ない傾向にあるという利点を有している。一般にイオン交換樹脂用には、ビーズ粒径は約100〜500μmである。
【0062】
さらなる適用例として、粒子の実質的な単分散性が、分離および混合技術を用いてライブラリー生成におけるライブラリーメンバーの改良された分布を与える組合せ化学ライブラリーの生成の基質としての用途がある。この適用では、ビーズは、ライブラリーメンバーの結合に適当な表面機能性に導入した指標生成物を列記される。通常、100〜500μmビーズ粒径が使用される。
【0063】
本発明によって得られたビーズは、また塗料のピグメントとして(TiO2の代わりに)、スペーサ(LCDスペーサなど)として、摩擦低減剤として、潤滑剤として、細胞、酵素または触媒のキャリアーとして、持続放散性の薬のキャリアーとして、フィルターとして、ミクロレンズとして、粘着性添加剤のキャリアーとして、フローマーカーとして使用することもできる。あるいは、ビーズは、高均一な多孔性のフィルターあるいはフィルターケーキを得るため、熱成形たとえば焼成を行ってもよい。
【0064】
これらの用途の多くには、たとえば、触媒または酵素のキャリアーとして使用される時には、粒子の多孔性度が要求される。このような粒子の多孔性度は、ポリマーマトリックスの架橋度合をコントロールすること、および最終的な段階または重合段階の後の段階で使用されたモノマーエマルション中に多孔化剤(ポリマーと反応性のないトルエン、ペンタン、または他の揮発性成分、あるいはガス生成剤など)を含ませることによって、比較的簡単に達成される。
【0065】
薬、触媒、酵素などを担持する粒子としては、多孔性の粒子が望まれ、装填物をシールするためまたは放出を遅くするため、さらなるポリマー層を備えている。
【0066】
多孔性粒子は、単にキャリアーとしてだけではなく、セラミックス、ポリマー膜などの多孔性の制御源として使用することもできる。
本明細書において引用した全ての文献は、本明細書の内容を構成する。
【0067】
【実施例】
本発明について、さらに詳細に記載するが、以下の実施例に何ら限定されるものではない。
【0068】
【実施例1】
10リットル反応器に、20μmのポリスチレンダイノスフェアーTMを80g含む水系懸濁液909gと、10.00gのセルロースエーテルと、5171gの脱イオン水とを仕込んだ。セルロースエーテルは、あらかじめ、水に溶解させておいた。
【0069】
懸濁液は、170rpmで攪拌し、80℃に加熱した。
スチレンモノマーのエマルションは、560gのスチレン、933gの水、3.1gのBerol 274 安定剤、0.52gのIgranox 1330禁止剤、および15.6gのジベンゾイルパーオキサイドを混合することによって調製した。スチレンモノマーのエマルションは、Ultra Turraxミキサーで2分間乳化し、かつ1mL/分(1時間)、2.5mL/分(2時間)、4.5mL/分(2時間)、5mL/分(1時間)および6mL/分(1時間)の速度で7時間かけて反応器に添加した。反応はモノマーエマルションの添加が完了したのち、2時間継続した。
【0070】
生成物を回収し、粒子径分布(コールターLS 130カウンターを使用)を分析した。
モード径: 43μm
CV : 2.2%
【0071】
【実施例2】
10リットル反応器に、実施例1で作製した種子80gの水系懸濁液762gを、10gのセルロースエーテルおよび5318gの脱イオン水とともに仕込んだ。また、セルロースエーテルは、あらかじめ、水に先に溶解させておいた。
【0072】
懸濁液は、170rpmで攪拌し、80℃に加熱した。
エマルションは、560gのスチレン、15.6gのジベンゾイルパーオキサイド、0.52gのIgranox 1330、3.1gのBerol 274 および933gの水、を用いて調製し、Ultra Turraxミキサーで2分間乳化した。エマルションは、1mL/分(1時間)、2.5mL/分(2時間)、4.5mL/分(2時間)、5mL/分(1時間)および6mL/分(1時間)の速度で7時間かけて反応器に添加した。反応はモノマーエマルションの添加が終了したのち、2時間継続した。生成物を回収し、分析した。
【0073】
モード径: 83μm
CV : 3.2%
【0074】
【実施例3】
10リットル反応器に、実施例2で得られた種子80gの水系懸濁液842gを、10gのセルロースエーテルおよび5238gの脱イオン水とともに仕込んだ。また、セルロースエーテルは、あらかじめ、水に先に溶解させておいた。
【0075】
懸濁液は、150rpmで攪拌し、80℃に加熱した。
スチレンエマルションは、933gの水、3.1gのBerol 274 、0.52gのIgranox 1330、15.6gのジベンゾイルパーオキサイドおよび640gのスチレンから調製した。混合物は、Ultra Turraxミキサーを用いて、2分間乳化させたのち、1mL/分(1時間)、2.5mL/分(2時間)、4.5mL/分(2時間)、5mL/分(1時間)および6mL/分(1時間)の速度で7時間かけて反応器に添加した。反応はモノマーエマルションの添加が終了したのち、2時間継続した。生成物を回収し、分析した。
【0076】
モード径: 170μm
CV : 9.2%
【0077】
【実施例4】
10リットル反応器に、実施例3で得られた種子80gの水系懸濁液842gを、4.8gのセルロースエーテルおよび2400gの脱イオン水とともに仕込んだ。また、あらかじめ、セルロースエーテルは、水に前もって溶解させておいた。
【0078】
懸濁液は、170rpmで攪拌し、90℃に加熱した。
スチレンエマルションは、1760gの水、12gのIgepal CO-990 、0.6gのIgranox 1330、7.2gのジベンゾイルパーオキサイドおよび880gのスチレンから調製した。混合物は、Ultra Turraxミキサーを用いて、2分間乳化させたのち、1.25mL/分(1時間)、1.7mL/分(1時間)、2.5mL/分(2時間)、3.3mL/分(2時間)、4.2mL/分(5時間)、5.8mL/分(1時間)および7mL/分(1時間)の速度で13時間かけて反応器に添加した。なお、添加開始後8時間でモノマーの添加を一晩中止し、翌日最後の5時間の添加を再開した。反応はモノマーエマルションの添加が終了したのち、2時間継続した。生成物を回収し、分析した。生成物のサンプルは、添付図の図1に示される。
【0079】
モード径: 367μm
【0080】
【実施例5】
モード径230μm、CV8%のポリスチレンビーズ(実施例1〜3と同様の方法で、20μmのポリスチレンダイノスフェアーを3段階、第1段階で約60μm、第2段階で約120μm、第3段階で約230μmに、成長させて調製した)種子生成物20gを、1.5リットル反応器に、0.6gのセルロースエーテル(前もって水に溶解)および300gの脱イオン水とともに仕込んだ。混合物は、150rpmで攪拌し、90℃に加熱した。
【0081】
スチレンエマルションは、185gの水、1.3gのIgepal CO-990 、70mgのIgranox 1330、0.3gのジベンゾイルパーオキサイドおよび92gのスチレンから調製し、Ultra Turraxミキサーで2分間乳化した。エマルションは、0.5mL/分(1時間)、0.7mL/分(1時間)、1.0mL/分(1時間)および1.5mL/分(100分)で4時間40分かけて反応器に添加した。その後、混合物の重合を2時間継続した。生成物を回収し、分析した。
【0082】
モード径: 404μm
CV : 10%
【0083】
【実施例6】
実施例5を繰り返したが、0.5mL/分(2時間)、0.7mL/分(1時間)および1.0mL/分(3時間)で6時間かけて反応器に添加した。混合物の重合を2時間継続した。生成物を回収し、分析した。
【0084】
モード径: 401μm
CV : 10%
【0085】
【実施例7】
実施例5を繰り返したが、反応温度を95℃にした。その後、混合物の重合を2時間継続した。生成物を回収し、分析した。
【0086】
モード径: 402μm
CV : 9%
薬、触媒、酵素などを担持する粒子としては、多孔性の粒子が望まれ、装填物をシールするためまたは放出を遅くするため、さらなるポリマー層を備えている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例4で得られたサンプルを示す図である。

Claims (1)

  1. 以下の工程からなる200〜3000μmの範囲の第1のモード粒子径のポリマー粒子の製造方法;
    (a)100μm以下のモード粒子径を有し、粒子の変動係数(CV)が12%未満の第1の粒子状ポリマー種子物質を調製する工程、
    (b)前記第1の種子物質を用いて懸濁重合を行い、前記第1の種子物質よりも大きなモード粒子径を有し、かつ150μm以下のモード粒子径を有し、粒子の変動係数(CV)が12%未満の第2の実際に単分散な粒子状ポリマー種子物質を得る工程
    (c)前記第2の種子物質を用いて懸濁重合を行い、前記第2の種子物質よりも大きなモード粒子径を有し、かつ1000μm以下のモード粒子径を有し、粒子の変動係数(CV)が12%未満の第3の粒子状ポリマー種子物質を得る工程
    (d)前記第3の種子物質またはこれから誘導された種子物質を用いて懸濁重合を行い、前記第1のモード粒子径を有するポリマー粒子を得る工程
    (e)必要に応じて、(d)工程で得られた粒子状生成物に、湿潤および/または熱処理および/または表面改質を行う工程。
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