JP4342691B2 - 静電吸着装置及び真空処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、静電吸着装置及び真空処理装置に関し、特に、絶縁性基板を静電吸着することが可能な静電吸着装置と、その静電吸着装置を備えた真空処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7の符号101に、従来のスパッタリング装置を示す。このスパッタリング装置101は、図示しない真空排気系に接続された真空槽102を有し、この真空槽102の上部に例えば金属からなるターゲット103が配設されている。
【0003】
このターゲット103は、真空槽102の外部に設けられた直流電源104に接続され、この直流電源104によって負電圧が印加されるように構成されている。
【0004】
一方、真空槽102の下部には、例えばガラス基板等の絶縁性基板を吸着保持するための静電吸着装置121が固定されている。
静電吸着装置121の構成を図8(a)、(b)に示す。この静電吸着装置121は、金属板124と、該金属板124上に配置された誘電体層125を有している。この誘電体層125はAl23を主成分とするセラミックス製であり、その表面に、導電性のカーボンからなる第1、第2の電極1271、1272が、スクリーン印刷により形成されている。
【0005】
第1、第2の電極1271、1272の平面図を同図(b)に示す。第1、第2の電極1271、1272は櫛状に成形されており、その歯の部分が互いに噛み合うように配置されている。同図(a)は同図(b)のX−X線断面図に相当する。第1、第2の電極1271、1272の幅は4mm、電極間の間隔は1mmとしており、電極の厚みを20μmとしている。
【0006】
第1、第2の電極1271、1272はそれぞれ真空槽102外に設けられた静電チャック電源122に接続されており、その静電チャック電源122を駆動すると、第1、第2の電極1271、1272の間に直流電圧を印加することができるように構成されている。
第1、第2の電極1271、1272上には、第1、第2の電極1271、1272と誘電体層125表面とを被覆するように保護膜130が形成されている。
【0007】
このような構成を有するスパッタリング装置101においては、まず、真空槽102を真空排気して予め真空状態にした状態で、真空槽102内に基板を搬入する。そして、図示しない昇降機構によって基板を静電吸着装置121上の所定の位置に載置する。静電吸着装置121の表面に載置された状態の基板を図7の符号105に示す。
【0008】
次に、静電チャック電源122を起動し、第1、第2の電極1271、1272に対してそれぞれ正負の電圧を印加する。
一般に、不均一な電場E中に分極率αの誘電体を置いたとき、その誘電体には、単位面積当たり次式で表されるグラディエント力が働く。
【0009】
f = 1/2・α・grad(E2)
静電吸着装置121は、上述したように、第1、第2の電極1271、1272がともに櫛状に成形され、その歯の部分が互いに噛み合うように配置されており、互いに隣接する第1、第2の電極1271、1272の間の距離が非常に小さくなっている。その結果、誘電体からなる基板がその表面に載置されたときに、上式のgrad(E2)が大きくなっている。
【0010】
基板105が、静電吸着装置121の表面方向に上述したグラディエント力を受け、基板105の裏面全面が静電吸着装置121表面に吸着される。図9は、その状態を模式的に示した図である。図9において符号Eは電場を示している。また、符号fは基板105に働くグラディエント力の方向を示している。
【0011】
静電吸着装置121の内部には、図示しないヒータが設けられ、静電吸着装置121は予め所定温度まで加熱されており、基板105が静電吸着装置121の表面に静電吸着されると、基板105は加熱されて昇温する。
【0012】
基板105が所定温度まで昇温されたら、真空槽102内に例えばアルゴンガス等のスパッタリングガスを導入し、直流電源104を起動してターゲット103に負電圧を印加すると、真空槽102内にプラズマが生成され、基板105の表面においてスパッタリングが行われる。
【0013】
そして、基板105の表面に所定の厚さの薄膜が形成された後に直流電源104を停止させ、プラズマを消滅させる。以上のようにして、スパッタリング装置101で基板105の表面に薄膜を成膜することができる。
【0014】
しかしながら、上記従来の静電吸着装置においては、さらに静電吸着力を大きくして、確実に基板を静電吸着したいという要求があった。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来技術の要求に応じるために創作されたものであり、その目的は、絶縁性基板用の静電吸着装置において、更に静電吸着力を大きくする技術を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の発明者等は、更に静電吸着力を大きくするために、研究した結果、第1、第2の電極の厚みが静電吸着力に寄与することを発見した。
【0017】
図5(a)に、従来の静電吸着装置121において互いに隣接する一組の第1、第2の電極1271、1272を示している。
第1、第2の電極1271、1272間に電圧を印加すると、図5(a)に示すように、第1、第2の電極1271、1272の表面の間に電界E1が発生すると共に、第1、第2の電極1271、1272の側面の間にも、電界E2が発生する。
【0018】
このうち、第1、第2の電極1271、1272の表面の間の電界E1は、第1、第2の電極1271、1272上に載置された基板内部を通過し、グラディエント力による静電吸着に寄与するが、互いに対向する第1、第2の電極1271、1272の側面の間の電界E2は、基板内部を通過せずに、静電吸着力には寄与しない。
【0019】
そこで、第1、第2の電極を、従来に比して薄く形成した。薄く形成された第1、第2の電極を図5(b)の符号271、272に示す。
従来の第1、第2の電極1271、1272に誘起された電荷と同じ電荷量の電荷が誘起されるような電圧を、薄く形成された第1、第2の電極271、272に印加した場合には、互いに対向する第1、第2の電極271、272の側面積は、従来の第1、第2の電極1271、1272の側面積に比して小さくなるので、第1、第2の電極271、272の側面間に生じる電界E2′は、従来の第1、第2の電極1271、1272の側面間に生じる電界E2に比して小さくなり、その分、第1、第2の電極271、272の表面間に生じる電界E1′が従来の電界E1に比して大きくなる。第1、第2の電極271、272の表面間に生じる電界E1′は、上述したように静電吸着力に寄与するので、従来に比して静電吸着力が大きくなる。
【0020】
以上のように、第1、第2の電極を薄く形成することにより、従来に比して、静電吸着力を大きくすることができることが確認された。特に、第1、第2の電極の厚みを、従来の10μm〜数百μm程度よりも薄い2μm以下にすることで、顕著な効果を得ることができることが確認された。
【0021】
本発明は、かかる調査研究に基づいて創作されたものであり、請求項1記載の発明は、基体と、前記基体表面に互いに絶縁した状態で配置された第1、第2の電極とを有する静電吸着装置であって、前記第1、第2の電極は、その厚みが2μm以下に形成され、前記第1、第2の電極に印加された電圧によって不均一電界を形成し、誘電体から成る基板を、単位面積当たり下記(1)式で与えられるグラディエント力fによって、吸着するように構成されたことを特徴とする静電吸着装置である。
f = 1/2・α・grad(E 2 ) ……(1)
(fはグラディエント力、αは前記誘電体の分極率、Eは第1、第2の電極間に形成される電界)
【0022】
このように第1、第2の電極は、その厚みが2μm以下に形成され、従来の第1、第2の電極に比して薄く形成されているので、静電吸着力が従来に比して大きくなる。第1、第2の電極は、基体表面に電極材料が全面形成された後、エッチング又はサンドブラスト等の方法でパターニングされることで形成されており、スクリーン印刷で電極を形成していた従来に比して、微細なパターンで膜厚の薄い電極を容易に形成することができる。
【0023】
また、本発明において、請求項2に記載するように、請求項1記載の静電吸着装置であって、少なくとも前記第1、第2の電極表面を被覆するように配置された保護膜を有するように構成してもよい。
この場合には、第1、第2の電極が露出していないので、第1、第2の電極が腐食しにくくなる。
【0024】
さらに、請求項3記載の発明は、請求項1記載の静電吸着装置であって、前記基体には凹部が形成され、前記第1、第2の電極は前記凹部内に配置されて前記第1、第2の電極の間には前記基体の前記凹部間の部分である突部が配置され、前記基板は、前記第1、第2の電極の表面と前記突部の表面とのいずれか一方又は両方に接触するように構成された静電吸着装置である。
また、請求項4記載の発明は、真空排気可能な真空槽と、前記真空槽内に配置された静電吸着装置とを有し、前記静電吸着装置表面に処理対象物を載置した状態で、前記処理対象物を真空処理することができるように構成された真空処理装置であって、前記静電吸着装置は、請求項1乃至請求項記載の静電吸着装置である
【0025】
【発明の実施の形態】
以下で図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
図1の符号1に、本発明の一実施形態のスパッタリング装置を示す。このスパッタリング装置1は、図示しない真空排気系に接続された真空槽2を有し、この真空槽2の上部に例えば金属からなるターゲット3が配設されている。
このターゲット3は、真空槽2の外部に設けられた直流電源4に接続され、この直流電源4によって負電圧に印加されるように構成されている。
【0026】
一方、真空槽2の下部には、例えばガラス基板等の絶縁性基板(処理対象物)を吸着保持するための静電吸着装置21が固定されている。
静電吸着装置21の構成を図2(a)、(b)に示す。この静電吸着装置21は、金属板24と、該金属板24上に配置された誘電体層25からなる基体23を有している。誘電体層25はAl23を主成分とするセラミックス製であり、その表面には、Alから成る第1、第2の電極271、272が形成されている。
【0027】
第1、第2の電極271、272の平面図を同図(b)に示す。第1、第2の電極271、272は櫛状に成形されており、その歯の部分が互いに噛み合うように配置されている。同図(a)は同図(b)のA−A線断面図に相当する。第1、第2の電極271、272の幅は4mm、電極間の間隔は1mmとしており、電極の厚みを1.5μmとしている。
【0028】
第1、第2の電極271、272はそれぞれ真空槽2外に設けられた静電チャック電源22に接続されており、その静電チャック電源22を駆動すると、第1、第2の電極271、272の間に直流電圧を印加することができるように構成されている。
【0029】
第1、第2の電極271、272上には、第1、第2の電極271、272と誘電体層25表面とを被覆するように、シリコン窒化物からなる保護膜30が形成されている。
【0030】
かかる構成の静電吸着装置21を製造するには、まず、図3(a)に示すように金属板24上に誘電体層25を形成して基体23を形成した後、図3(b)に示すように、誘電体層25の表面にスパッタリング法でAl層26を1.5μmの厚さに形成する。
【0031】
次に、図3(c)に示すようにAl層26の表面全面にレジストを塗布してレジスト膜41を形成した後、フォトマスク42を用いてレジスト膜41を露光すると、フォトマスク42に形成されたパターンに応じた潜像がレジスト膜41に形成される。
【0032】
次いで、レジスト膜41を現像すると、フォトマスク42に形成されたパターンに応じてレジスト膜41がパターニングされる。パターニングされたレジスト膜を図4(d)の符号43に示す。
【0033】
こうしてパターニングされたレジスト膜43をマスクにしてAl層26をドライエッチングによりエッチング・除去すると、図4(e)に示すように第1、第2の電極271、272が形成される。この状態から図4(f)に示すようにパターニングされたレジスト膜43を除去すると、第1、第2の電極271、272が露出する。その後、図4(g)に示すように、プラズマCVD法で全面にシリコン窒化物を形成すると、第1、第2の電極271、272及び誘電体層25の表面を被覆する保護膜30が形成される。以上の工程を経て、図2(a)、(b)にその構造を示す静電吸着装置21が完成する。
【0034】
従来では、スクリーン印刷でカーボンあるいはタングステン等の導電性電極材からなる第1、第2の電極1271、1272を形成していたため、ごく微細なパターンを形成することは困難であったが、本実施形態の静電吸着装置21では、第1、第2の電極271、272をエッチングでパターニングしているため、極めて微細なパターンでも容易に加工することができる。
【0035】
このような構成を有するスパッタリング装置1においては、まず、真空槽2を真空排気して予め真空状態にした状態で、真空槽2内に基板を搬入する。そして、図示しない昇降機構によって基板を静電吸着装置21上の所定の位置に載置する。静電吸着装置21の表面に載置された状態の基板を図2の符号5に示す。
【0036】
次に、静電チャック電源22を起動し、第1、第2の電極271、272に対してそれぞれ正負の電圧を印加する。第1、第2の電極271、272は上述したようにともに櫛状に成形され、その歯の部分が互いに噛み合うように配置されており、互いに隣接する第1、第2の電極271、272間の距離が極く小さくなっている。その結果、誘電体からなる基板5がその表面に載置されたときに、静電吸着装置21の表面方向に、大きなグラディエント力を受け、基板5の裏面全面が静電吸着装置21表面に吸着される。
【0037】
本実施形態では、第1、第2の電極271、272を、従来の第1、第2の電極1271、1272に比して薄く形成しており、その結果、隣接する第1、第2の電極271、272の表面間に発生する電界であって、基板5に作用し、静電吸着力に寄与する電界の成分が従来に比して増えるため、従来に比して更に静電吸着力が大きくなる。従って、絶縁性基板を従来よりも確実に静電吸着することができる。
【0038】
静電吸着装置21の内部には、図示しないヒータが設けられ、静電吸着装置21は予め所定温度まで加熱されており、基板5が静電吸着装置21の表面に静電吸着されると、基板5は加熱されて昇温する。
【0039】
基板5が所定温度まで昇温されたら、真空槽2内に例えばアルゴンガス等のスパッタリングガスを導入し、直流電源4を起動してターゲット3に負電圧を印加すると、真空槽2内にプラズマが生成され、基板5の表面においてスパッタリングが行われる。
【0040】
そして、基板5の表面に所定の厚さの薄膜が形成された後に直流電源4を停止させ、プラズマを消滅させる。以上の工程を経て、基板5の表面に薄膜を成膜することができる。その後、静電チャック電源22を停止し、第1、第2の電極271、272への電圧印加を停止して、基板5の静電吸着状態を解除した後に、基板5を装置1外へ取り出す。
【0041】
なお、本実施形態では静電吸着装置21を図2(a)、(b)に示す構造としているが、本発明の静電吸着装置はかかる構造に限られるものではない。
以下で、ガラス等の絶縁性基板を静電吸着可能な静電吸着装置について説明する。かかる静電吸着装置の第一例の吸着装置31の模式的な断面図を図6(a)に示す。この静電吸着装置31では、保護膜30が設けられておらず、第1、第2の電極271、272は誘電体層25上に形成されており、電極表面は誘電体層25の表面よりも高くなっている。
【0042】
この静電吸着装置31では、第1、第2の電極271、272上に保護膜が設けられておらず、第1、第2の電極271、272が基板と密着するので、保護膜が設けられている静電吸着装置に比して、更に静電吸着力が大きくなる。
【0043】
同図(b)〜(d)に、第二例〜第四例の静電吸着装置32〜34の断面図を示す。
第二例〜第四例の静電吸着装置32〜34は、各誘電体層25の表面に、金属板24にまで達しないように凹部が形成されており、それぞれの凹部には、第1、第2の電極271、272が互いに絶縁された状態で配置されており、各第1、第2の電極271、272の下端部は、各凹部の底面上に配置されている。
【0044】
同図(b)の第二例の静電吸着装置32では、第1、第2の電極271、272の上端部は誘電体層25上から突き出されている。
この第二例の静電吸着装置32では、その上に基板を配置すると、基板裏面は第1、第2の電極271、272の上端部と接触すると共に基板裏面と誘電体層25との間には隙間が形成される。
【0045】
同図(c)の第三例の静電吸着装置33では、第1、第2の電極271、272の上端部は、誘電体層25の表面と同じ高さに形成されている。即ち、誘電体層25表面と第1、第2の電極271、272の上端部は面一に形成されている。この静電吸着装置33上に基板を配置した場合、基板裏面は第1、第2の電極271、272の上端部と誘電体層25表面との両方に接触する。
【0046】
これら第一例〜第三例の静電吸着装置31〜33では、上述したように、ともに基板が配置された状態で、基板裏面が第1、第2の電極271、272の先端部分に接触するが、基板がガラス等の絶縁性基板であるため、基板を介して第1、第2の電極271、272は短絡せずに、その間に電界が発生するので、基板を静電吸着することができる。
【0047】
同図(d)の第四例の静電吸着装置34では、第1、第2の電極271、272の上端部は、誘電体層25の表面よりも低く形成されている。即ち、第1、第2の電極271、272の上端部は凹部内の奥まった部分に位置しており、第1、第2の電極271、272間には、誘電体層25の表面部分で構成された突部29が形成されている。
【0048】
この静電吸着装置34では、その表面に基板を配置すると基板裏面は突部29の上端部と接触するが、第1、第2の電極271、272とは接触しないようになっている。
【0049】
従って、基板が比較的耐磨耗性の低い第1、第2の電極271、272と接触しないため、第一例〜第三例の静電吸着装置31〜33に比して、第1、第2の電極271、272の寿命が長くなる。
【0050】
なお、本実施形態では第1、第2の電極271、272の厚みを1.5μmとしているが、本発明はこれに限らず、これらの厚みが2μm以下であればよく、例えば、1μmでもよいし、0.5μmでもよい。
【0051】
また、本実施形態では、第1、第2の電極271、272を形成する際にドライエッチングでAl層26をパターニングしているが、本発明はこれに限られるものではなく、ウエットエッチングで行ってもよいし、またサンドブラストを行ってもよい。
【0052】
さらに、第1、第2の電極271、272の電極材料としてAlを用いているが、本発明の電極材料はこれに限られるものではなく、Cu、W、Ti等の金属でもよい。さらにまた、電極材料は金属に限られるものでもなく、例えば導電性カーボン材を用いてもよい。この場合には、導電性カーボン材を熱CVD法等で誘電体層25の表面全面に形成した後、サンドブラストでパターニングすることにより、微細なパターンで膜厚の薄い第1、第2の電極271、272を形成することもできる。
【0053】
また、保護膜30として、シリコン窒化物を用いているが、本発明はこれに限らず、例えば、AlN、TaN、WN、GaN、BN、InN、SiAlON等の窒化物を用いてもよいし、SiO2、Al23、Cr23、TiO2、TiO、ZnO等の酸化物を用いてもよい。さらに又、ダイヤモンド、TiC、TaC、SiCなどの炭化物を用いてもよいし、ポリイミド、ポリ尿素、シリコーンゴムなどの有機重合体を用いてもよい。
【0054】
また、誘電体層25の例として、Al23を主成分とするとしているが、本発明はこれに限らず、例えば、AlN、TaN、WN、GaN、BN、InN、SiAlON等の窒化物を用いてもよいし、SiO2、Al23、Cr23、TiO2、TiO、ZnO等の酸化物を用いてもよい。さらに又、ダイヤモンド、TiC、TaC、SiCなどの炭化物を用いてもよいし、ポリイミド、ポリ尿素、シリコーンゴムなどの有機重合体を用いてもよい。
【0055】
【発明の効果】
絶縁性基板を静電吸着する際の静電吸着力が従来に比して大きくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の真空処理装置の構成を説明する図
【図2】(a):本発明の一実施形態の静電吸着装置の一例を説明する断面図
(b):本発明の一実施形態の静電吸着装置の一例を説明する平面図
【図3】(a):本発明の一実施形態の静電吸着装置の製造工程を説明する断面図
(b):その続きの工程を説明する断面図
(c):その続きの工程を説明する断面図
【図4】(d):その続きの工程を説明する断面図
(e):その続きの工程を説明する断面図
(f):その続きの工程を説明する断面図
(g):その続きの工程を説明する断面図
【図5】(a):第1、第2の電極の厚みが厚い場合における両電極間の電界分布を示す図
(b):第1、第2の電極の厚みが薄い場合における両電極間の電界分布を示す図
【図6】(a):本発明の他の実施形態の静電吸着装置の第一例を説明する断面図
(b):本発明の他の実施形態の静電吸着装置の第二例を説明する断面図
(c):本発明の他の実施形態の静電吸着装置の第三例を説明する断面図
(d):本発明の他の実施形態の静電吸着装置の第四例を説明する断面図
【図7】従来の真空処理装置を説明する断面図
【図8】(a):従来の静電吸着装置の一例を説明する断面図
(b):従来の静電吸着装置の一例を説明する平面図
【図9】絶縁性基板が静電吸着された状態を示す図
【符号の説明】
1……スパッタリング装置(真空処理装置) 5……基板(処理対象物) 23……基体 271……第1の電極 272……第2の電極 30……保護膜

Claims (4)

  1. 基体と、
    前記基体表面に互いに絶縁した状態で配置された第1、第2の電極とを有する静電吸着装置であって、
    前記第1、第2の電極は、その厚みが2μm以下に形成され、
    前記第1、第2の電極に印加された電圧によって不均一電界を形成し、誘電体から成る基板を、単位面積当たり下記(1)式で与えられるグラディエント力fによって、吸着するように構成されたことを特徴とする静電吸着装置。
    f = 1/2・α・grad(E 2 ) ……(1)
    (fはグラディエント力、αは前記誘電体の分極率、Eは第1、第2の電極間に形成される電界)
  2. 請求項1記載の静電吸着装置であって、少なくとも前記第1、第2の電極表面を被覆するように配置された保護膜を有することを特徴とする静電吸着装置。
  3. 請求項1記載の静電吸着装置であって、
    前記基体には凹部が形成され、前記第1、第2の電極は前記凹部内に配置されて前記第1、第2の電極の間には前記基体の前記凹部間の部分である突部が配置され、
    前記基板は、前記第1、第2の電極の表面と前記突部の表面とのいずれか一方又は両方に接触するように構成された静電吸着装置。
  4. 真空排気可能な真空槽と、前記真空槽内に配置された静電吸着装置とを有し、前記静電吸着装置表面に処理対象物を載置した状態で、前記処理対象物を真空処理することができるように構成された真空処理装置であって、
    前記静電吸着装置は、請求項1乃至請求項記載の静電吸着装置であることを特徴とする真空処理装置。
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