JP2001308166A - 静電吸着装置及び真空処理装置 - Google Patents

静電吸着装置及び真空処理装置

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JP2001308166A JP2000121952A JP2000121952A JP2001308166A JP 2001308166 A JP2001308166 A JP 2001308166A JP 2000121952 A JP2000121952 A JP 2000121952A JP 2000121952 A JP2000121952 A JP 2000121952A JP 2001308166 A JP2001308166 A JP 2001308166A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】静電吸着装置に関し、特に、絶縁性基板を静電
吸着可能な静電吸着装置の静電吸着力の向上に関する。 【解決手段】本発明の静電吸着装置21は基体23とそ
の表面に形成された第1、第2の電極271、272を有
しており、第1、第2の電極271、272は、その厚み
が従来に比して薄い2μm以下になっている。第1、第
2の電極27 1、272の間に電圧を印加すると、互いに
対向する第1、第2の電極271、272の側面積が小さ
くなるので、各電極271、272の側面間に生じ、グラ
ディエント力に寄与しない電界が少なくなり、その分グ
ラディエント力に寄与する電界が大きくなるので、グラ
ディエント力が大きくなり、電極の厚みが比較的厚い従
来に比して静電吸着力が更に大きくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電吸着装置及び
真空処理装置に関し、特に、絶縁性基板を静電吸着する
ことが可能な静電吸着装置と、その静電吸着装置を備え
た真空処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図7の符号101に、従来のスパッタリ
ング装置を示す。このスパッタリング装置101は、図
示しない真空排気系に接続された真空槽102を有し、
この真空槽102の上部に例えば金属からなるターゲッ
ト103が配設されている。
【0003】このターゲット103は、真空槽102の
外部に設けられた直流電源104に接続され、この直流
電源104によって負電圧が印加されるように構成され
ている。
【0004】一方、真空槽102の下部には、例えばガ
ラス基板等の絶縁性基板を吸着保持するための静電吸着
装置121が固定されている。静電吸着装置121の構
成を図8(a)、(b)に示す。この静電吸着装置121
は、金属板124と、該金属板124上に配置された誘
電体層125を有している。この誘電体層125はAl
23を主成分とするセラミックス製であり、その表面
に、導電性のカーボンからなる第1、第2の電極127
1、1272が、スクリーン印刷により形成されている。
【0005】第1、第2の電極1271、1272の平面
図を同図(b)に示す。第1、第2の電極1271、12
2は櫛状に成形されており、その歯の部分が互いに噛
み合うように配置されている。同図(a)は同図(b)のX
−X線断面図に相当する。第1、第2の電極1271
1272の幅は4mm、電極間の間隔は1mmとしてお
り、電極の厚みを20μmとしている。
【0006】第1、第2の電極1271、1272はそれ
ぞれ真空槽102外に設けられた静電チャック電源12
2に接続されており、その静電チャック電源122を駆
動すると、第1、第2の電極1271、1272の間に直
流電圧を印加することができるように構成されている。
第1、第2の電極1271、1272上には、第1、第2
の電極1271、1272と誘電体層125表面とを被覆
するように保護膜130が形成されている。
【0007】このような構成を有するスパッタリング装
置101においては、まず、真空槽102を真空排気し
て予め真空状態にした状態で、真空槽102内に基板を
搬入する。そして、図示しない昇降機構によって基板を
静電吸着装置121上の所定の位置に載置する。静電吸
着装置121の表面に載置された状態の基板を図7の符
号105に示す。
【0008】次に、静電チャック電源122を起動し、
第1、第2の電極1271、1272に対してそれぞれ正
負の電圧を印加する。一般に、不均一な電場E中に分極
率αの誘電体を置いたとき、その誘電体には、単位面積
当たり次式で表されるグラディエント力が働く。
【0009】f = 1/2・α・grad(E2) 静電吸着装置121は、上述したように、第1、第2の
電極1271、1272がともに櫛状に成形され、その歯
の部分が互いに噛み合うように配置されており、互いに
隣接する第1、第2の電極1271、1272の間の距離
が非常に小さくなっている。その結果、誘電体からなる
基板がその表面に載置されたときに、上式のgrad
(E2)が大きくなっている。
【0010】基板105が、静電吸着装置121の表面
方向に上述したグラディエント力を受け、基板105の
裏面全面が静電吸着装置121表面に吸着される。図9
は、その状態を模式的に示した図である。図9において
符号Eは電場を示している。また、符号fは基板105
に働くグラディエント力の方向を示している。
【0011】静電吸着装置121の内部には、図示しな
いヒータが設けられ、静電吸着装置121は予め所定温
度まで加熱されており、基板105が静電吸着装置12
1の表面に静電吸着されると、基板105は加熱されて
昇温する。
【0012】基板105が所定温度まで昇温されたら、
真空槽102内に例えばアルゴンガス等のスパッタリン
グガスを導入し、直流電源104を起動してターゲット
103に負電圧を印加すると、真空槽102内にプラズ
マが生成され、基板105の表面においてスパッタリン
グが行われる。
【0013】そして、基板105の表面に所定の厚さの
薄膜が形成された後に直流電源104を停止させ、プラ
ズマを消滅させる。以上のようにして、スパッタリング
装置101で基板105の表面に薄膜を成膜することが
できる。
【0014】しかしながら、上記従来の静電吸着装置に
おいては、さらに静電吸着力を大きくして、確実に基板
を静電吸着したいという要求があった。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術
の要求に応じるために創作されたものであり、その目的
は、絶縁性基板用の静電吸着装置において、更に静電吸
着力を大きくする技術を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の発明者等は、更
に静電吸着力を大きくするために、研究した結果、第
1、第2の電極の厚みが静電吸着力に寄与することを発
見した。
【0017】図5(a)に、従来の静電吸着装置121に
おいて互いに隣接する一組の第1、第2の電極12
1、1272を示している。第1、第2の電極12
1、1272間に電圧を印加すると、図5(a)に示すよ
うに、第1、第2の電極1271、1272の表面の間に
電界E1が発生すると共に、第1、第2の電極1271
1272の側面の間にも、電界E2が発生する。
【0018】このうち、第1、第2の電極1271、1
272の表面の間の電界E1は、第1、第2の電極127
1、1272上に載置された基板内部を通過し、グラディ
エント力による静電吸着に寄与するが、互いに対向する
第1、第2の電極1271、1272の側面の間の電界E
2は、基板内部を通過せずに、静電吸着力には寄与しな
い。
【0019】そこで、第1、第2の電極を、従来に比し
て薄く形成した。薄く形成された第1、第2の電極を図
5(b)の符号271、272に示す。従来の第1、第2の
電極1271、1272に誘起された電荷と同じ電荷量の
電荷が誘起されるような電圧を、薄く形成された第1、
第2の電極271、272に印加した場合には、互いに対
向する第1、第2の電極271、272の側面積は、従来
の第1、第2の電極1271、1272の側面積に比して
小さくなるので、第1、第2の電極271、272の側面
間に生じる電界E2′は、従来の第1、第2の電極12
1、1272の側面間に生じる電界E2に比して小さく
なり、その分、第1、第2の電極271、272の表面間
に生じる電界E1′が従来の電界E1に比して大きくな
る。第1、第2の電極271、272の表面間に生じる電
界E1′は、上述したように静電吸着力に寄与するの
で、従来に比して静電吸着力が大きくなる。
【0020】以上のように、第1、第2の電極を薄く形
成することにより、従来に比して、静電吸着力を大きく
することができることが確認された。特に、第1、第2
の電極の厚みを、従来の10μm〜数百μm程度よりも
薄い2μm以下にすることで、顕著な効果を得ることが
できることが確認された。
【0021】本発明は、かかる調査研究に基づいて創作
されたものであり、請求項1記載の発明は、基体と、前
記基体表面に互いに絶縁した状態で配置された第1、第
2の電極とを有する静電吸着装置であって、前記第1、
第2の電極は、その厚みが2μm以下に形成されたこと
を特徴とする。
【0022】このように第1、第2の電極は、その厚み
が2μm以下に形成され、従来の第1、第2の電極に比
して薄く形成されているので、静電吸着力が従来に比し
て大きくなる。第1、第2の電極は、基体表面に電極材
料が全面形成された後、エッチング又はサンドブラスト
等の方法でパターニングされることで形成されており、
スクリーン印刷で電極を形成していた従来に比して、微
細なパターンで膜厚の薄い電極を容易に形成することが
できる。
【0023】また、本発明において、請求項2に記載す
るように、請求項1記載の静電吸着装置であって、少な
くとも前記第1、第2の電極表面を被覆するように配置
された保護膜を有するように構成してもよい。この場合
には、第1、第2の電極が露出していないので、第1、
第2の電極が腐食しにくくなる。
【0024】さらに、請求項3に記載するように、真空
排気可能な真空槽と、前記真空槽内に配置された静電吸
着装置とを有し、前記静電吸着装置表面に処理対象物を
載置した状態で、前記処理対象物を真空処理することが
できるように構成された真空処理装置であって、前記静
電吸着装置は、請求項1又は請求項2記載の静電吸着装
置であるように構成してもよい。
【0025】
【発明の実施の形態】以下で図面を参照し、本発明の実
施形態について説明する。図1の符号1に、本発明の一
実施形態のスパッタリング装置を示す。このスパッタリ
ング装置1は、図示しない真空排気系に接続された真空
槽2を有し、この真空槽2の上部に例えば金属からなる
ターゲット3が配設されている。このターゲット3は、
真空槽2の外部に設けられた直流電源4に接続され、こ
の直流電源4によって負電圧に印加されるように構成さ
れている。
【0026】一方、真空槽2の下部には、例えばガラス
基板等の絶縁性基板(処理対象物)を吸着保持するため
の静電吸着装置21が固定されている。静電吸着装置2
1の構成を図2(a)、(b)に示す。この静電吸着装置2
1は、金属板24と、該金属板24上に配置された誘電
体層25からなる基体23を有している。誘電体層25
はAl23を主成分とするセラミックス製であり、その
表面には、Alから成る第1、第2の電極271、272
が形成されている。
【0027】第1、第2の電極271、272の平面図を
同図(b)に示す。第1、第2の電極271、272は櫛状
に成形されており、その歯の部分が互いに噛み合うよう
に配置されている。同図(a)は同図(b)のA−A線断面
図に相当する。第1、第2の電極271、272の幅は4
mm、電極間の間隔は1mmとしており、電極の厚みを
1.5μmとしている。
【0028】第1、第2の電極271、272はそれぞれ
真空槽2外に設けられた静電チャック電源22に接続さ
れており、その静電チャック電源22を駆動すると、第
1、第2の電極271、272の間に直流電圧を印加する
ことができるように構成されている。
【0029】第1、第2の電極271、272上には、第
1、第2の電極271、272と誘電体層25表面とを被
覆するように、シリコン窒化物からなる保護膜30が形
成されている。
【0030】かかる構成の静電吸着装置21を製造する
には、まず、図3(a)に示すように金属板24上に誘電
体層25を形成して基体23を形成した後、図3(b)に
示すように、誘電体層25の表面にスパッタリング法で
Al層26を1.5μmの厚さに形成する。
【0031】次に、図3(c)に示すようにAl層26の
表面全面にレジストを塗布してレジスト膜41を形成し
た後、フォトマスク42を用いてレジスト膜41を露光
すると、フォトマスク42に形成されたパターンに応じ
た潜像がレジスト膜41に形成される。
【0032】次いで、レジスト膜41を現像すると、フ
ォトマスク42に形成されたパターンに応じてレジスト
膜41がパターニングされる。パターニングされたレジ
スト膜を図4(d)の符号43に示す。
【0033】こうしてパターニングされたレジスト膜4
3をマスクにしてAl層26をドライエッチングにより
エッチング・除去すると、図4(e)に示すように第1、
第2の電極271、272が形成される。この状態から図
4(f)に示すようにパターニングされたレジスト膜43
を除去すると、第1、第2の電極271、272が露出す
る。その後、図4(g)に示すように、プラズマCVD法
で全面にシリコン窒化物を形成すると、第1、第2の電
極271、272及び誘電体層25の表面を被覆する保護
膜30が形成される。以上の工程を経て、図2(a)、
(b)にその構造を示す静電吸着装置21が完成する。
【0034】従来では、スクリーン印刷でカーボンある
いはタングステン等の導電性電極材からなる第1、第2
の電極1271、1272を形成していたため、ごく微細
なパターンを形成することは困難であったが、本実施形
態の静電吸着装置21では、第1、第2の電極271
272をエッチングでパターニングしているため、極め
て微細なパターンでも容易に加工することができる。
【0035】このような構成を有するスパッタリング装
置1においては、まず、真空槽2を真空排気して予め真
空状態にした状態で、真空槽2内に基板を搬入する。そ
して、図示しない昇降機構によって基板を静電吸着装置
21上の所定の位置に載置する。静電吸着装置21の表
面に載置された状態の基板を図2の符号5に示す。
【0036】次に、静電チャック電源22を起動し、第
1、第2の電極271、272に対してそれぞれ正負の電
圧を印加する。第1、第2の電極271、272は上述し
たようにともに櫛状に成形され、その歯の部分が互いに
噛み合うように配置されており、互いに隣接する第1、
第2の電極271、272間の距離が極く小さくなってい
る。その結果、誘電体からなる基板5がその表面に載置
されたときに、静電吸着装置21の表面方向に、大きな
グラディエント力を受け、基板5の裏面全面が静電吸着
装置21表面に吸着される。
【0037】本実施形態では、第1、第2の電極2
1、272を、従来の第1、第2の電極1271、12
2に比して薄く形成しており、その結果、隣接する第
1、第2の電極271、272の表面間に発生する電界で
あって、基板5に作用し、静電吸着力に寄与する電界の
成分が従来に比して増えるため、従来に比して更に静電
吸着力が大きくなる。従って、絶縁性基板を従来よりも
確実に静電吸着することができる。
【0038】静電吸着装置21の内部には、図示しない
ヒータが設けられ、静電吸着装置21は予め所定温度ま
で加熱されており、基板5が静電吸着装置21の表面に
静電吸着されると、基板5は加熱されて昇温する。
【0039】基板5が所定温度まで昇温されたら、真空
槽2内に例えばアルゴンガス等のスパッタリングガスを
導入し、直流電源4を起動してターゲット3に負電圧を
印加すると、真空槽2内にプラズマが生成され、基板5
の表面においてスパッタリングが行われる。
【0040】そして、基板5の表面に所定の厚さの薄膜
が形成された後に直流電源4を停止させ、プラズマを消
滅させる。以上の工程を経て、基板5の表面に薄膜を成
膜することができる。その後、静電チャック電源22を
停止し、第1、第2の電極271、272への電圧印加を
停止して、基板5の静電吸着状態を解除した後に、基板
5を装置1外へ取り出す。
【0041】なお、本実施形態では静電吸着装置21を
図2(a)、(b)に示す構造としているが、本発明の静電
吸着装置はかかる構造に限られるものではない。以下
で、ガラス等の絶縁性基板を静電吸着可能な静電吸着装
置について説明する。かかる静電吸着装置の第一例の吸
着装置31の模式的な断面図を図6(a)に示す。この静
電吸着装置31では、保護膜30が設けられておらず、
第1、第2の電極271、272は誘電体層25上に形成
されており、電極表面は誘電体層25の表面よりも高く
なっている。
【0042】この静電吸着装置31では、第1、第2の
電極271、272上に保護膜が設けられておらず、第
1、第2の電極271、272が基板と密着するので、保
護膜が設けられている静電吸着装置に比して、更に静電
吸着力が大きくなる。
【0043】同図(b)〜(d)に、第二例〜第四例の静電
吸着装置32〜34の断面図を示す。第二例〜第四例の
静電吸着装置32〜34は、各誘電体層25の表面に、
金属板24にまで達しないように凹部が形成されてお
り、それぞれの凹部には、第1、第2の電極271、2
2が互いに絶縁された状態で配置されており、各第
1、第2の電極271、272の下端部は、各凹部の底面
上に配置されている。
【0044】同図(b)の第二例の静電吸着装置32で
は、第1、第2の電極271、272の上端部は誘電体層
25上から突き出されている。この第二例の静電吸着装
置32では、その上に基板を配置すると、基板裏面は第
1、第2の電極271、272の上端部と接触すると共に
基板裏面と誘電体層25との間には隙間が形成される。
【0045】同図(c)の第三例の静電吸着装置33で
は、第1、第2の電極271、272の上端部は、誘電体
層25の表面と同じ高さに形成されている。即ち、誘電
体層25表面と第1、第2の電極271、272の上端部
は面一に形成されている。この静電吸着装置33上に基
板を配置した場合、基板裏面は第1、第2の電極2
1、272の上端部と誘電体層25表面との両方に接触
する。
【0046】これら第一例〜第三例の静電吸着装置31
〜33では、上述したように、ともに基板が配置された
状態で、基板裏面が第1、第2の電極271、272の先
端部分に接触するが、基板がガラス等の絶縁性基板であ
るため、基板を介して第1、第2の電極271、272
短絡せずに、その間に電界が発生するので、基板を静電
吸着することができる。
【0047】同図(d)の第四例の静電吸着装置34で
は、第1、第2の電極271、272の上端部は、誘電体
層25の表面よりも低く形成されている。即ち、第1、
第2の電極271、272の上端部は凹部内の奥まった部
分に位置しており、第1、第2の電極271、272間に
は、誘電体層25の表面部分で構成された突部29が形
成されている。
【0048】この静電吸着装置34では、その表面に基
板を配置すると基板裏面は突部29の上端部と接触する
が、第1、第2の電極271、272とは接触しないよう
になっている。
【0049】従って、基板が比較的耐磨耗性の低い第
1、第2の電極271、272と接触しないため、第一例
〜第三例の静電吸着装置31〜33に比して、第1、第
2の電極271、272の寿命が長くなる。
【0050】なお、本実施形態では第1、第2の電極2
1、272の厚みを1.5μmとしているが、本発明は
これに限らず、これらの厚みが2μm以下であればよ
く、例えば、1μmでもよいし、0.5μmでもよい。
【0051】また、本実施形態では、第1、第2の電極
271、272を形成する際にドライエッチングでAl層
26をパターニングしているが、本発明はこれに限られ
るものではなく、ウエットエッチングで行ってもよい
し、またサンドブラストを行ってもよい。
【0052】さらに、第1、第2の電極271、272
電極材料としてAlを用いているが、本発明の電極材料
はこれに限られるものではなく、Cu、W、Ti等の金
属でもよい。さらにまた、電極材料は金属に限られるも
のでもなく、例えば導電性カーボン材を用いてもよい。
この場合には、導電性カーボン材を熱CVD法等で誘電
体層25の表面全面に形成した後、サンドブラストでパ
ターニングすることにより、微細なパターンで膜厚の薄
い第1、第2の電極271、272を形成することもでき
る。
【0053】また、保護膜30として、シリコン窒化物
を用いているが、本発明はこれに限らず、例えば、Al
N、TaN、WN、GaN、BN、InN、SiAlO
N等の窒化物を用いてもよいし、SiO2、Al23
Cr23、TiO2、TiO、ZnO等の酸化物を用い
てもよい。さらに又、ダイヤモンド、TiC、TaC、
SiCなどの炭化物を用いてもよいし、ポリイミド、ポ
リ尿素、シリコーンゴムなどの有機重合体を用いてもよ
い。
【0054】また、誘電体層25の例として、Al23
を主成分とするとしているが、本発明はこれに限らず、
例えば、AlN、TaN、WN、GaN、BN、In
N、SiAlON等の窒化物を用いてもよいし、SiO
2、Al23、Cr23、TiO2、TiO、ZnO等の
酸化物を用いてもよい。さらに又、ダイヤモンド、Ti
C、TaC、SiCなどの炭化物を用いてもよいし、ポ
リイミド、ポリ尿素、シリコーンゴムなどの有機重合体
を用いてもよい。
【0055】
【発明の効果】絶縁性基板を静電吸着する際の静電吸着
力が従来に比して大きくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の真空処理装置の構成を説
明する図
【図2】(a):本発明の一実施形態の静電吸着装置の一
例を説明する断面図 (b):本発明の一実施形態の静電吸着装置の一例を説明
する平面図
【図3】(a):本発明の一実施形態の静電吸着装置の製
造工程を説明する断面図 (b):その続きの工程を説明する断面図 (c):その続きの工程を説明する断面図
【図4】(d):その続きの工程を説明する断面図 (e):その続きの工程を説明する断面図 (f):その続きの工程を説明する断面図 (g):その続きの工程を説明する断面図
【図5】(a):第1、第2の電極の厚みが厚い場合にお
ける両電極間の電界分布を示す図 (b):第1、第2の電極の厚みが薄い場合における両電
極間の電界分布を示す図
【図6】(a):本発明の他の実施形態の静電吸着装置の
第一例を説明する断面図 (b):本発明の他の実施形態の静電吸着装置の第二例を
説明する断面図 (c):本発明の他の実施形態の静電吸着装置の第三例を
説明する断面図 (d):本発明の他の実施形態の静電吸着装置の第四例を
説明する断面図
【図7】従来の真空処理装置を説明する断面図
【図8】(a):従来の静電吸着装置の一例を説明する断
面図 (b):従来の静電吸着装置の一例を説明する平面図
【図9】絶縁性基板が静電吸着された状態を示す図
【符号の説明】
1……スパッタリング装置(真空処理装置) 5……基
板(処理対象物) 23……基体 271……第1の
電極 272……第2の電極 30……保護膜
フロントページの続き (72)発明者 林 俊雄 神奈川県茅ヶ崎市萩園2500番地 日本真空 技術株式会社内 (72)発明者 湯山 純平 神奈川県茅ヶ崎市萩園2500番地 日本真空 技術株式会社内 Fターム(参考) 4K029 AA09 CA05 DA02 DC34 JA01 5F031 CA05 HA03 HA08 HA17 HA18 MA29 NA05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体と、 前記基体表面に互いに絶縁した状態で配置された第1、
    第2の電極とを有する静電吸着装置であって、 前記第1、第2の電極は、その厚みが2μm以下に形成
    されたことを特徴とする静電吸着装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の静電吸着装置であって、少
    なくとも前記第1、第2の電極表面を被覆するように配
    置された保護膜を有することを特徴とする静電吸着装
    置。
  3. 【請求項3】真空排気可能な真空槽と、前記真空槽内に
    配置された静電吸着装置とを有し、前記静電吸着装置表
    面に処理対象物を載置した状態で、前記処理対象物を真
    空処理することができるように構成された真空処理装置
    であって、 前記静電吸着装置は、請求項1又は請求項2記載の静電
    吸着装置であることを特徴とする真空処理装置。
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