JP4342172B2 - エネルギー併給システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、メタン等の炭化水素系燃料ガスを燃料として利用し、高燃料消費効率で電力と燃焼熱とを発生させるエネルギー併給システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、化石燃料の総合的な利用効率を高めるために、電力とともに発生する熱をスチーム、温水として活用するコジェネレーションシステムが商業的に行われている。しかし、高効率に電力、熱を使うためには、コジェネレーションシステムの設置場所における電力需要と熱需要(例えばスチーム、温水等の需要)がほぼ合致する必要があり、この電力需要と熱需要とがほぼ合致しない場合、燃料利用効率が悪くなる。このようなことから、気候の温暖な日本においては、熱に対して電力の発生比率の高いシステム、即ち発電効率の高いコジェネレーションシステムが要求される。
【0003】
発電効率の高いコジェネレーションシステムとしては、希薄燃焼のガスエンジン発電機、リン酸形燃料電池等が商用化されているが、数百kW級のコジェネレーションシステムの発電効率は最高でも約40%であり、残りのうち最大40%相当分が温水などの熱利用に用いられている。また、発電効率の更に高いコジェネレーションシステムとして、固体酸化物形燃料電池等が開発されている。固体酸化物形燃料電池は、酸化物イオンを伝導する固体電解質の両側に燃料ガス及び空気中の酸素をそれぞれ酸化、還元する機能を有する電極を取り付けたものである。電解質の材料としては、一般的に、イットリアをドープしたジルコニアが用いられており、700℃から1000℃の高温で、燃料ガス中の水素、一酸化炭素、炭化水素と酸化剤ガス中の酸素を電気化学反応させて発電が行なわれる。
【0004】
メタン等を燃料として発電を行う場合、一般的に、燃料電池発電反応の前段でメタンを水蒸気で代表される酸素源との改質反応により、水素と一酸化炭素に変換される。吸熱反応であるメタンの水蒸気改質反応を十分な速度で進行させるためには500℃以上、望ましくは700℃以上の熱が必要である。そのため、作動温度が500℃以下の燃料電池では、燃料ガスの燃焼により、水蒸気改質反応を進行させるための熱をまかなう必要があり、このような場合、燃料電池発電反応に直接用いることができる燃料ガスの比率が低くなり、発電効率が十分に高くできない。
【0005】
一方、この固体酸化物形燃料電池は、燃料電池発電反応の排熱をメタンの水蒸気改質反応に用いることができ、そのために高い発電効率が期待される。図4は、このような排熱利用する形態の代表的な固体酸化物形燃料電池のシステム構成を簡略的に示している。この固体酸化物形燃料電池システムでは、原燃料ガスとして天然ガスが用いられる。原燃料ガスは脱硫装置2にて脱硫され、この脱硫した原燃料ガスと固体酸化物形燃料電池8にて燃料電池発電反応を行った後の反応燃料ガス(又は水蒸気)とが燃料エゼクタ4にて混合される。混合された混合燃料ガス(原燃料ガスと反応燃料ガスとの混合ガス)は、断熱改質反応器6に送給され、この断熱改質反応器6にて混合燃料ガスの一部が改質反応され、改質された後の混合燃料ガスが固体酸化物形燃料電池8の燃料側に供給され、固体酸化物形燃料電池8において、燃料極側に供給された燃料ガスと空気極側に供給された空気(酸素が利用される)との燃料電池発電反応により発電が行われる。そして、原燃料ガスの少なくとも15〜20%(燃料利用率が80〜85%である場合)に相当する燃料は、固体酸化物形燃料電池8の出口から下流側に流れ、この下流側に設置された燃焼装置10にて固体酸化物形燃料電池8の空気極側の出口ガスと混合され燃焼される。そして、この燃焼排気は再生器で供給空気と熱交換される。さらに再生器を出た排気は蒸気及び温水としての熱利用に用いられる。
【0006】
従来のコジェネレーションシステムを用いた場合、数百kW級で得られる発電効率は約40%迄であり、燃料の消費効率を高めるためには、電力需要に見合うスチーム、温水等の熱需要が必要である。発電効率を向上させるべく開発中の固体酸化物形燃料電池システムでは、原燃料ガスとして天然ガスを燃料に用いた場合、こうした構成で得られる低位発熱量基準の送電端発電効率は43〜48%程度である。この程度の発電効率に留まるのは、以下の理由により燃料利用率の上限が80〜85%程度に留まっているためである。即ち、固体酸化物形燃料電池中において燃料ガスは燃料入口部から出口部に行くほど、燃料となる水素の濃度が下がり、反応生成物である水蒸気、二酸化炭素の濃度が上昇し、そのために、出口付近での起電力が低下する。
【0007】
電池の起電力を決定する理論式であるネルンスト式では、濃度項と温度の積になっている(1)式に示す関係に従い、高温作動の固体酸化物形燃料電池は、低温で作動する燃料電池に比べ、燃料出口付近での起電力低下が大きい。
【0008】
ネルンスト式は、次の(1)式で示す通りである。
【0009】
【数式1】
E:起電力、E0:標準起電力、T:温度(K)、R:気体定数、
F:ファラディ数
燃料電池では、起電力と発電電圧の差が電池反応の速度、つまり電流密度を決める駆動力となっており、このことから、燃料利用率を高くし燃料電池の出口付近での起電力の低下が大きくなることによって、燃料電池の出力密度が低下する。この出力密度の低下により、同じ出力を得るためには多くのセルが必要となり、これにより、燃料電池システムの経済性が低下することになり、このようなことから、燃料電池の高燃料利用率が許容できなくなる。
【0010】
以上の課題を要約すると、固体酸化物形燃料電池は、その高温作動という特性により、500℃以上での吸熱反応である炭化水素の改質反応を電池発電反応の排熱で行えるという利点があり、高い燃料利用率においても燃料ガスの改質を含むプロセスが熱的に成立するため、高発電効率が期待されるが、高燃料利用率での起電力が理論的に低く、所望の電池性能が得られないため、発電効率が低い水準に留まらざるを得ず、期待されるほどの高発電効率が実際には得られていないのが現状である。
【0011】
こうした課題がある中で、固体酸化物形燃料電池を加圧下で作動し、後段にタービンを設置して発電を行うシステム(「公知の第1システム」という)が知られている。また、溶融炭酸塩形燃料電池とリン酸形燃料電池とを複合させた複合燃料電池システム(「公知の第2システム」という)が提案されている(例えば、特許文献1参照)。更に、燃料電池と燃料電池の余剰改質ガスの一部を燃料とするガスエンジンとを複合させた複合システム(「公知の第3システム」という)が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0012】
【特許文献1】
特開昭62−274560号公報
【特許文献2】
特開昭59−217960号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
公知の第1システムでは、高発電効率を得るシステムとして有効であり、後段にタービンを設置しない場合に比して、8〜10ポイント程度の大幅な発電効率の向上が見込まれる。しかしながら、こうした構成のシステムでは、燃料電池全体を格納する圧力容器、圧力制御等の付帯機器のコストや重量が増加し、更にはガスタービン側に起因する圧力変動による燃料電池セルの破損を防止すための信頼性を確保する措置が必要になり、このような措置を行うには技術的、経済的な困難性が高い。
【0014】
また、公知の第2システムでは、高発電効率を得るシステムとして効果があると考えられるが、リン酸形燃料電池と組み合わせているため、システムのコストが高く、今後安価になるという前提が必要であり、既に安価になっている技術との組合せでの高効率化が望まれている。
【0015】
また、公知の第3システムでは、燃料電池の負荷変化速度を早くするために、余剰改質ガスの一部でガスエンジンを駆動し、余剰改質ガスを貯める方法を開示している。しかしながら、効率的な余剰改質ガスの利用燃料電池の種別やその運転条件などは全く示されておらず、実用性のある技術情報として利用できるものではない。
【0016】
本発明の目的は、メタン等の炭化水素系ガスを燃料ガスとして用いる固体酸化物形燃料電池から電気とともに燃焼性ガスを取り出し、この燃焼性ガスを加熱炉、ボイラー、エンジン等の燃焼装置の燃料として用いるという高燃料消費効率のエネルギー併給システムを提供することにある。
【0017】
本発明は、炭化水素を含む原燃料ガスを改質反応させるための改質反応器と、燃料電池発電反応を行う固体酸化物形燃料電池と、燃料を燃焼する燃焼装置と、を備え、
原燃料ガスを、前記固体酸化物形燃料電池で燃料電池発電反応を行った後の反応燃料ガスをリサイクルしたガスと混合し、この混合燃料ガスを前記改質反応器に送給して反応燃料ガスの熱を利用して前記改質反応器にて炭化水素の改質反応を行い、改質した混合燃料ガスを前記固体酸化物形燃料電池に送給して前記固体酸化物形燃料電池での燃料電池発電反応に伴う熱を用いて前記固体酸化物形燃料電池で混合燃料ガスの改質を行いつつ、前記固体酸化物形燃料電池で燃料電池発電を行って電力を発生させるとともに、
前記改質反応器の入口から前記固体酸化物形燃料電池の入口までの間にて、反応燃料ガスと原燃料ガスとの混合燃料ガスの一部を取り出し、取り出した混合燃料ガスを燃焼装置に送給し、この混合燃料ガスを単独で又は燃料供給源からの燃料とともにこの燃焼装置で燃焼を行って燃焼熱を発生させ、
更に、前記固体酸化物形燃料電池における原燃料ガスの利用率を65〜80%に設定することを特徴とするエネルギー供給システムである。
【0018】
本発明では、燃料ガスとして炭化水素を含む原燃料ガス、例えば天然ガスを用い、この原燃料ガスを固体酸化物形燃料電池に投入して(例えば、投入熱量を100とする)、燃料電池発電反応により電力出力、例えば交流電気出力(投入熱量100に対して例えば43の熱量に相当する交流電気出力)と熱量を有する燃焼性ガス(この燃焼性ガスが、投入熱量100に対して例えば32の熱量を有しているとする)を得る。固体酸化物形燃料電池の燃焼性ガス(反応燃料ガス)は原燃料ガスと混合され、固体酸化物形燃料電池に送給されるこの混合燃料ガスの一部が取り出されて燃焼装置に送給され、例えばこの燃焼性ガスとともに燃料供給源からの燃料がこの燃焼装置で燃焼される。燃焼装置は、例えば加熱炉、ボイラー、エンジン等であり、燃焼性ガスは、燃料供給源からの燃料と予め混合されて燃焼装置で燃焼され、或いは燃料供給源からの燃料と別系統で送給されて燃焼装置で一緒に燃焼される。或いは燃焼性ガス単独で燃焼され、燃焼装置側にて調整することによって、単独で燃焼させることができる。この燃焼装置での燃料減少分を合算すれば固体酸化物形燃料電池の発電効率は実効上63%〔43÷(100−32)=0.63〕と極めて高効率になる。また、燃焼装置は、固体酸化物形燃料電池からの反応燃焼ガスを単独で燃焼して、又はこの反応燃焼ガス及び燃料供給源からの燃料を燃焼して燃焼熱を得る。このように、原燃料ガスを用いて固体酸化物形燃料電池では電力を、また燃焼装置では熱を得ることができ、高燃料消費効率でもって電力(電力エネルギー)及び熱(熱エネルギー)を発生させてエネルギーとして利用することができる。更に、所定の条件で燃料電池発電反応を行うことにより、固体酸化物形燃料電池の出力特性の向上も同時に達成することができ、これによって、固体酸化物形燃料電池に関連してシステムのコスト低減を図ることができる。
【0019】
即ち、本発明に従えば、天然ガスで代表される炭化水素を含む原燃料ガスが固体酸化物形燃料電池に供給され、この固体酸化物形燃料電池にて燃料電池発電反応による発電が行われるとともに、この燃料電池発電反応により発生する反応燃料ガスがリサイクルして原燃料ガスに混合され、改質反応器及び固体酸化物形燃料電池上にてこの混合燃料ガス中の炭化水素の改質反応が行われる。この改質反応器及び固体酸化物形燃料電池上における改質反応において、固体酸化物形燃料電池での電池発電反応で消費される燃料ガスの例えば125%〜154%の燃料ガス(燃料利用率の逆数になる)が改質される。そして、固体酸化物形燃料電池で燃料電池反応を行った後の反応燃料ガスが原燃料ガスと混合され、この混合燃料ガスの一部が取り出されて燃焼装置に送給される。取り出された混合燃料ガスは、固体酸化物形燃料電池に供給する原燃料ガスの熱量の約30%前後の熱量を有しており、この混合燃料ガスが燃焼装置に送られ、この混合燃料ガスを単独で又は燃料供給源からの燃料とともに燃焼装置で所要の通りに燃焼して燃焼熱が得られる。燃料供給源からの燃料は、例えば都市ガス、LPガス、石油、重油等であり、例えば都市ガス、LPガスの場合には混合燃料ガスに予め混合して送給され、例えば石油、重油の場合には別系統で送給され、混合燃料ガスとともに燃料が燃焼装置で燃焼され、このように燃焼することによって、燃焼装置における燃料が安定するとともに、燃焼装置で得られる燃焼熱量を調整することができる。尚、燃焼装置側で調整することによって、混合燃料ガス単独で燃焼させることもできる。従来の固体酸化物形燃料電池システムの熱利用は、固体酸化物形燃料電池の排気との熱交換により、蒸気又は温水の形態による熱取出しであるが、このシステムでは、燃焼装置において燃焼させるために燃焼性ガスとして取り出すことができ、そのため、燃焼装置を加熱炉、ボイラー等に適用することが可能であり、或いは燃焼装置を発電、ヒートポンプ駆動等に用いるエンジンを構成することも可能である。
【0020】
このシステムでは、また、燃料利用率が65〜80%に設定される。これは、上述したように、固体酸化物形燃料電池の電池発電反応の発熱を燃焼性ガスとして取り出し、かつ固体酸化物形燃料電池の熱バランスを得るための条件である。この条件においては、固体酸化物形燃料電池の燃料利用率を従来方法よりも低下させて発電することになる。そのため、固体酸化物形燃料電池のセルの下流部における反応ガス(水素、一酸化炭素)の濃度が高い状態で発電させることになり、これにより、固体酸化物形燃料電池の出力特性が向上する効果が得られる。このことは、同一の燃料電池を用いて、より高い発電電圧、より大きな出力が得られることを意味し、固体酸化物形燃料電池の経済性の向上も同時に達成される。
【0021】
また、反応燃料ガスはリサイクルされて原燃料に混合され、この混合燃料ガスが改質反応器の入口から固体酸化物形燃料電池の入口との間にて取り出されて燃焼装置に送給される。この燃焼装置には、燃料供給源からの燃料も供給され、反応燃料ガスおよび燃料供給源からの燃料がこの燃焼装置で燃焼され、熱エネルギーが得られる。
【0024】
また、本発明では、前記固体酸化物形燃料電池の燃料極側における燃料ガスの最高温度が850℃以上であることを特徴とする。
本発明に従えば、固体酸化物形燃料電池の燃料極側における燃料ガスの最高温度が850℃以上であるので、炭化水素のうち、最も分解温度が高いメタンを改質反応器及び固体酸化物形燃料電池上において、工学的に十分な速度でほぼ完全に改質反応により分解することができる。そして、メタン分解の改質反応がほぼ完全に進むことで、燃焼装置において燃焼させるための燃焼性ガスとしての取り出せる熱量が高まる。
【0025】
また、本発明では、前記燃焼装置の上流側に凝縮器が配設され、前記反応燃料ガス又は混合燃料ガスが前記凝縮器を通して前記燃焼装置に送給され、前記凝縮器にて前記反応燃料ガス又は前記混合燃料ガスに含まれた水分が除去されることを特徴とする。
【0026】
本発明に従えば、燃焼装置の上流側に凝縮器が配設されているので、燃焼装置に送られる反応燃料ガス(又は混合燃料ガス)を保温しなくても、燃焼装置に送られる間においてこの反応燃料ガス(又は混合燃料ガス)が結露することがなく、固体酸化物形燃料電池と燃焼装置との距離が離れている場合にもその適用が容易となる。
【0027】
また、本発明では、前記燃焼装置が、加熱炉若しくはボイラに装備される燃焼器又はエンジンであることを特徴とする。
本発明によれば、固体酸化物形燃料電池と各種燃焼器又はエンジンとを組み合わせたシステムとして提供することができ、このようなシステムにおいて燃料消費効率を高めることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図1及び図2を参照して、本発明に従うエネルギー併給システムの実施形態について説明する。
第1の実施形態
まず、図1を参照して、第1の実施形態のエネルギー併給システムについて説明する。図1は、第一の実施形態のエネルギー併給システムを簡略的に示すシステムブロック図である。
【0031】
図1において、図示のエネルギー併給システムは、固体酸化物形燃料電池22、脱硫装置24、燃料エゼクタ26、改質反応器28及び燃焼装置30を備えている。このエネルギー併給システムでは、原燃料ガスとして、炭化水素系燃料ガス、例えば天然ガスが用いられ、埋設供給管、ガスボンベ如き天然ガス供給源32から供給される天然ガスが用いられる。
【0032】
炭化水素系燃料としての原燃料ガス(天然ガス)は、天然ガス供給源32から脱硫装置24に送給され、この脱硫装置24によって、原燃料ガスに含まれている硫黄成分が除去され、硫黄成分が除去された原燃料ガスは燃料エゼクタ26を通して改質反応器28に供給される。この改質反応器28として、例えば断熱改質反応器28が用いられ、炭化水素の改質が行われる。燃料エゼクタ26を通して原燃料ガスが流れる際に、燃料エゼクタ26の吸引作用により固体酸化物形燃料電池22において燃料電池発電反応が行われた反応燃料ガス22の一部が引き込まれ、原燃料ガスに反応燃料ガスの一部が混合される。この燃料エゼクタ26における混合は、混合状態での酸素と炭素の元素比が2.0〜2.2の範囲になるように能力調整され、その能力調整は原燃料ガスの圧力調整で行われる。燃料エゼクタ26にて混合された混合燃料ガスは改質反応器28に送給され、この改質反応器でその一部が改質された後、固体酸化物形燃料電池22の燃料極側に導入され、この固体酸化物形燃料電池22において電池発電反応と炭化水素の改質反応が同時に行われる。
【0033】
固体酸化物形燃料電池22は酸化物イオンを伝導する固体電解質34を備え、この固体電解質34の片側の空気極側に後述するようにして空気が供給され、改質された混合燃料ガスが固体電解質34の他側の燃料極側に送給され、混合燃料ガスと空気中の酸素との燃料電池発電反応により発電が行われ、電力エネルギーが生成される。この固体酸化物形燃料電池22の燃料極側の出口から排出された反応燃料ガスは、その一部が上述したように燃料エゼクタ26に送給されてリサイクルされ、その残部が熱交換器36で固体酸化物形燃料電池22の空気極側に供給される空気との間で熱交換して冷却され、その後凝縮器38で凝縮された後に、例えば送給配管39を通して燃焼装置30に送給される。このように反応燃料ガスを凝縮器38を通すことによって、反応燃料ガス中に含まれた水分が除去され、反応燃料ガスの結露が防止される。尚、熱交換器36の燃料ガス側に、一酸化炭素シフト反応を促進するための触媒を充填するようにしてもよい。
【0034】
このエネルギー併給システムにおいて、固体酸化物形燃料電池の空気側に供給される空気は、空気ブロア40によって供給される。この実施形態では、空気ブロア40から供給された空気は熱交換器36に送給され、この熱交換器36において、上述したように燃焼装置30に送給される反応燃料ガスとの間で熱交換される(反応燃料ガスが冷却されるのに対し、空気が温められる)。そして、このうように熱交換された空気は再生器42に送給され、この再生器42において、固体酸化物形燃料電池22の空気極側から外部に排気される排空気との間で熱交換される(排空気が冷却されるのに対し、空気が温められる)。このように固体酸化物形燃料電池22に送給される空気は、熱交換器36及び再生器42における熱交換により予熱され、この空気極内部に装備された高温熱交換器44によりさらに熱交換された後に空気極側に導入される。固体酸化物形燃料電池22の空気極側からの排空気は、再生器42(空気ブロア40からの空気との間で熱交換される)を通して大気中に放出される。
【0035】
このエネルギー併給システムでは、燃料装置30には燃料供給源46からの燃料が供給される。燃焼装置46は、例えば各種加熱炉の燃焼器であり、このような燃焼装置46に燃料供給源46からの燃料、例えば都市ガス、LPガス、石油、重油等が供給される。この形態では、燃料供給源46からの燃料供給は、固体酸化物形燃料電池22からの反応燃料ガスの送給とは別系統で行われ、燃焼装置30の燃焼室でこれら反応燃料ガス及び燃料が燃焼され、熱エネルギーが生成される。
【0036】
燃料の種類によっては、凝縮器38と燃焼装置30との間において、固体酸化物形燃料電池22からの反応燃料ガスと燃料供給源46からの燃料とを予め混合し、これらを混合したものを燃焼装置30に送給してその燃焼室で燃焼させるようにしてもよい。或いは、この反応燃料ガスと燃料との混合を熱交換器36と凝縮器38との間で行うようにしてもよく、この場合、供給される燃料によって反応燃料ガスが冷却され、これにより、凝縮器38を省略することが可能となる。また、この形態では、固体酸化物形燃料電池22に送給される空気の加熱を熱交換器36及び再生器42における熱交換により行っているが、これらのいずれか一方における熱交換により行うようにしてもよい。
【0037】
上述したエネルギー併給システムでは、固体酸化物形燃料電池22での燃料利用率が65〜80%と低く設定されており、このように低く設定することによって、固体酸化物形燃料電池22の電池発電反応に伴う高温排熱を固体酸化物形燃料電池22での燃料電池反応に使われない燃料ガスの改質反応に要する熱として与えるとともに、固体酸化物形燃料電池22の電力出力特性を向上させている。そして、燃料電池反応に使わない燃料ガスについては、燃焼装置30で燃焼する燃料の一部として利用し、燃料供給源46からの燃料とともに燃焼させ、このように燃焼することによって、燃焼装置30に供給する燃料の供給量を少なくすることが可能となる。このように、このシステムでは、固体酸化物形燃料電池22において電力エネルギーが得られ、燃焼装置30では熱エネルギーが得られ、高燃料消費効率で電力と熱の2種類のエネルギーを発生させて利用することができ、また固体酸化物形燃料電池22の燃料利用率を下げることによって、固体酸化物形燃料電池22に関わるコストを下げることも併せて達成することができる。
【0038】
この実施形態では、燃料供給源46からの燃料を燃焼装置30に送給して反応燃料ガスとともに燃焼させているが、燃料供給源46からの燃料の送給を停止し(又は燃料供給源46を省略し)、固体酸化物形燃料電池22からの反応燃料ガスを単独で燃焼装置30で燃焼させるようにしてもよく、この場合、必要に応じて燃焼装置30を調整して用いるようにする。
【0039】
このエネルギー併給システムでは、固体酸化物形燃料電池22のセルとして、ランタンマンガネートからなる多孔質空気管上に安定化ジルコニアの薄膜よりなる電解質、及びニッケルジルコニアサーメットよりなる燃料極を順次積層し、一部に帯状のランタンクロマイト緻密薄膜をインターコネクターとして形成したものが用いられる。固体酸化物形燃料電池の温度は800〜1000℃程度であり、この固体酸化物形燃料電池22の電池内部は100℃程度の温度分布を有しており、固体酸化物形燃料電池22の中央付近が最も温度が高くなる。このような固体酸化物形燃料電池22の燃料極側の燃料ガスの最高温度は850℃以上であるのが望ましい。
【0040】
このようなシステムでは、固体酸化物形燃料電池の作動温度の調整は、主に固体酸化物形燃料電池に供給される空気量の増減で行なわれる。従来では、主として空気により固体酸化物形燃料電池を冷却し、固体酸化物形燃料電池の発電反応で用いる酸素量の5〜10倍の酸素を含む空気を用いていたが、この実施形態では、燃料ガス側での改質反応で発熱を利用する比率が増加するため、固体酸化物形燃料電池の発電反応で用いる酸素量の2〜5倍程度の酸素を含む空気を用いることでよく、これによって、空気ブロアの動力を低減することも可能となる。
【0041】
第2の実施形態
図2は、本発明に従うエネルギー併給システムの第2の実施形態を簡略的に示している。尚、第2の実施形態において、第1の実施形態と実質上同一の部材には同一の番号を付し、その説明を省略する。
【0042】
図2において、この第2の実施形態では、燃焼装置としてエンジン62が用いられており、このエンジン62は、例えば、発電、ヒートポンプ駆動に用いられるガスエンジンから構成され、このガスエンジンに後述する混合燃料ガスが送給されるとともに、燃料供給源46からの燃料、例えば都市ガス、LPガスが供給される。
【0043】
また、この第2の実施形態では、固体酸化物形燃料電池22の出口から導出された反応燃料ガスの全て、即ち固体酸化物形燃料電池22において燃料電池発電反応した後の燃料ガスの全てが燃料エゼクタ26に送給されてリサイクルされ、この燃料エゼクタ26にて天然ガス供給源32からの原燃料ガス、例えば天然ガスと混合され、かく混合された混合燃料ガス(原燃料ガスと反応燃料ガスとの混合ガス)が改質反応器28で改質された後に固体酸化物形燃料電池22の燃料極側に導入される。そして、この形態では、改質反応器28から固体酸化物形燃料電池22に送給される混合燃料ガスの一部が、分岐流路64を通して取り出され、かく取り出された混合燃料ガスが熱交換器36及び凝縮器38を通してエンジン62の燃焼室に供給され、燃料供給源46からの燃料とともにこの燃焼室で燃焼される。第2の実施形態のその他の構成は、上述した第1の実施形態と実質上同一である。
【0044】
この第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、固体酸化物形燃料電池22にて電力(電力エネルギー)を、またエンジン62にて熱(熱エネルギー)を発生させて利用することができる。また、固体酸化物形燃料電池22に送給される混合燃料ガスの一部を燃焼装置30で燃焼する燃料の一部として利用し、燃料供給源46からの燃料とともにエンジン62で燃焼させているので、エンジン62に供給する燃料の供給量を少なくすることが可能となる。
【0045】
この第2の実施形態においては、燃料供給源46からの燃料を燃料装置30に送給して混合燃料ガスとともに燃焼させているが、エンジン62の燃焼を調整して混合燃料ガスを単独でエンジン62で燃焼させるようにしてもよい。
【0046】
このエンジン62に発電装置(図示せず)を駆動連結し、エンジン62によって発電装置を運転するようにしてもよい。このようにして発電装置を運転する場合、固体酸化物形燃料電池22の起動に要する間、この発電装置による電力をシステムの制御電力、空気ブロア40の電力などに用いることができる。
【0047】
また、第2の実施形態では、改質反応器28から固体酸化物形燃料電池22に送給される混合燃料ガスの一部を取り出しているが、混合燃料ガスの取り出しは、改質反応器28の入口から固体酸化物形燃料電池22の出口までの間の範囲において行うことができ、このような範囲で取り出すことによって、上述したと同様の効果が達成される。また、この形態では、取り出した混合燃料ガスをエンジン62の燃料として利用しているが、第1の実施形態における燃焼装置の燃料としても利用可能である。
【0048】
第1及び第2の実施形態では、特に設けていないが、必要に応じて、再生器42と固体酸化物形燃料電池22との間に燃焼器を設け、固体酸化物形燃料電池22の発電出力が定格から大きく下げた場合、固体酸化物形燃料電池の作動温度を維持するために、この燃焼器を燃焼させるようにしてもよい。尚、このような燃焼器は、固体酸化物形燃料電池22を起動するためにも用いることができる。
【0049】
また、第1及び第2の実施形態では、改質反応器28を固体酸化物形燃料電池22とは独立して設置しているが、このような構成に限定されず、改質反応器28を固体酸化物形燃料電池22に隣接して設置するようにしてもよい。この場合、改質反応器28には固体酸化物形燃料電池22からの輻射熱、伝熱が与えられ、より効率よく改質反応を行うことができる。
【0050】
また、第1及び第2の実施形態では、固体酸化物形燃料電池22で燃料電池発電反応を行った後の反応燃料ガスの一部又は全部をリサイクルしたガスを原燃料ガスの改質反応に用いている。このリサイクルする反応燃料ガスに外部から蒸気を導入することも可能である。但し、新たに水蒸気用の配管を設置するとともに、凝縮器での凝縮水発生量が多くなる。
【0051】
実施例及び比較例
実施例として、図1に示したエネルギー併給システム、即ち固体酸化物形燃料電池と、燃焼装置としての加熱炉とを組み合わせたシステムを用いた。また、比較例として、図4に示す従来のシステム、即ち固体酸化物形燃料電池からなるシステムを用いた。比較例では、固体酸化物形燃料電池の燃料極出口の反応燃料ガスのうち、改質反応器に供給するガスを除いたガスを、その空気極側出口のガスと混合して燃焼した。実施例1及び比較例において、原燃料ガスとして、表1に示す組成(容量%)の燃料ガスを用いた。
【0052】
【表1】
実施例及び比較例において、原燃料ガスは、燃料電池発電反応を行った後の燃料ガスと混合し、この混合状態での酸素と炭素の元素比が2.0〜2.2の範囲となるようにリサイクルするガス比率を制御した。また、固体酸化物形燃料電池の燃料極側出口のガス温度は約910℃で、固体酸化物形燃料電池内の燃料ガスの最高温度は約1000℃であった。尚、固体酸化物形燃料電池の作動圧力は大気圧であった。各部の圧力損失のため、空気ブロアから供給する大気圧よりも若干高い圧力になるが、高くても大気圧プラス0.10気圧以内であった。
【0053】
実施例及び比較例の各々のシステムにおいて、表2で示す条件で発電を行った。実施例及び比較例のシステムにおける発電の結果は、表3に示す通りであった。尚、実施例及び比較例では、同じ仕様の固体酸化物形燃料電池を同じ数量用いて行った。表3における発電出力は、変換効率93%の直流・交流変換装置で変換した後、空気ブロアを含む補機による電力消費を差し引いたものである。
【0054】
【表2】
【0055】
【表3】
表3に示すように、実施例(固体酸化物形燃料電池と加熱炉を組み合わせたシステム)においては、システム全体での発電のための燃料消費増を基準とすると実効上の発電効率は63.6%であり、一方、比較例(固体酸化物形燃料電池の単独システム)においては、システム全体での発電のための燃料消費増を基準とすると実効上の発電効率は45.3%であり、実施例のシステムでは、比較例に比して高い効率で発電が行えることが判明した。
【0056】
次に、実施例のシステム(固体酸化物形燃料電池と加熱炉を組み合わせたシステム)を用い、固体酸化物形燃料電池の燃料利用率を変化させた際の効果(即ち、実効上の発電効率)を調べた。尚、燃料利用率を変化させても、固体酸化物形燃料電池の出力密度が0.2W/cm2で一定になるように原燃料流量と発電出力を調整し、また、空気利用率は28%となるようにした。
【0057】
この実施例にける燃料利用率を変化させたときの結果は、図3に示す通りであった。図3において、横軸は固体酸化物形燃料電池の燃料利用率であり、縦軸は上記表3の項目▲5▼に示した値、即ち実効上の発電効率であり、この値Pは、
P=(発電出力÷システム全体での発電のための燃料消費増)
である。
【0058】
燃料利用率が60%及び65%であるときには、固体酸化物形燃料電池の作動温度が維持できなかった。そこで、再生器42と固体酸化物形燃料電池22との間に設けた燃焼器に、固体酸化物形燃料電池の作動温度を維持するために、別途原燃料ガスを投入して燃焼させた。尚、固体酸化物形燃料電池の操作条件としての燃料利用率には、再生器42と固体酸化物形燃料電池22との間に設けた燃焼器に供給した燃料を含めていないが、発電のための燃料消費増には含めている。
【0059】
図3から明らかなように、固体酸化物形燃料電池の燃料利用率が70%であるときに、そのシステムの実効上の発電効率Pが66%程度となり、この実施例のシステムにおいて最も効率的に発電できることが判った。燃料利用率が65%以下になると、反応燃料ガスが固体酸化物形燃料電池外に持ち出す熱量が大きくなり過ぎ、固体酸化物形燃料電池の作動温度の維持に別途燃料が必要で効率が低下し、一方、燃料利用率が80%を超えると、反応燃料ガスの熱量そのものが小さくなり、このシステムによる効果が充分にあらわれないことがわかる。以上のことから、実施例のシステムにおいては、固体酸化物形燃料電池の燃料利用率が65〜80%の範囲であるときに、固体酸化物形燃料電池の発電効率が高くなることが確認できた。
【0060】
本発明の請求項1のエネルギー併給システムによれば、原燃料ガスを用いて固体酸化物形燃料電池では電力を、また燃焼装置では熱を得ることができ、高燃料消費効率でもって電力エネルギー及び熱エネルギーを発生させてエネルギーとして利用することができる。
【0061】
また、本発明の請求項3のエネルギー併給システムによれば、分解温度が高いメタン等を改質反応器及び固体酸化物形燃料電池上においてほぼ完全に改質反応させることができる。
【0062】
また、本発明の請求項4のエネルギー併給システムによれば、反応燃料ガス又は混合燃料ガスに含まれた水分を除去することができ、この燃料ガスの結露を防止することができる。
【0063】
また、本発明の請求項5のエネルギー併給システムによれば、固体酸化物形燃料電池と各種燃焼器又はエンジンとを組み合わせたシステムとして提供することができ、このようなシステムにおいて燃料消費効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従うエネルギー併給システムの第1の実施形態を簡略的に示すシステムブロック図である。
【図2】本発明に従うエネルギー併給システムの第2の実施形態を簡略的に示すシステムブロック図である。
【図3】実施例のシステムにおいて、燃料利用率を変化させたときの効果を示す図である。
【図4】従来の固体酸化物形燃料電池システムを簡略的に示すシステムブロック図である。
【符号の説明】
22 固体酸化物形燃料電池
24 脱硫装置
28 改質反応器
30 燃焼装置
32 天然ガス供給源
34 固体電解質
36 熱交換器
38 凝縮器
46 燃料供給源
62 エンジン
64 分岐流路
Claims (4)
- 炭化水素を含む原燃料ガスを改質反応させるための改質反応器と、燃料電池発電反応を行う固体酸化物形燃料電池と、燃料を燃焼する燃焼装置と、を備え、
原燃料ガスを、前記固体酸化物形燃料電池で燃料電池発電反応を行った後の反応燃料ガスをリサイクルしたガスと混合し、この混合燃料ガスを前記改質反応器に送給して反応燃料ガスの熱を利用して前記改質反応器にて炭化水素の改質反応を行い、改質した混合燃料ガスを前記固体酸化物形燃料電池に送給して前記固体酸化物形燃料電池での燃料電池発電反応に伴う熱を用いて前記固体酸化物形燃料電池で混合燃料ガスの改質を行いつつ、前記固体酸化物形燃料電池で燃料電池発電を行って電力を発生させるとともに、
前記改質反応器の入口から前記固体酸化物形燃料電池の入口までの間にて、反応燃料ガスと原燃料ガスとの混合燃料ガスの一部を取り出し、取り出した混合燃料ガスを燃焼装置に送給し、この混合燃料ガスを単独で又は燃料供給源からの燃料とともにこの燃焼装置で燃焼を行って燃焼熱を発生させ、
更に、前記固体酸化物形燃料電池における原燃料ガスの利用率を65〜80%に設定することを特徴とするエネルギー併給システム。 - 前記固体酸化物形燃料電池の燃料極側における燃料ガスの最高温度が850℃以上であることを特徴とする請求項1に記載のエネルギー併給システム。
- 前記燃焼装置の上流側に凝縮器が配設され、前記反応燃料ガス又は混合燃料ガスが前記凝縮器を通して前記燃焼装置に送給され、前記凝縮器にて前記反応燃料ガス又は前記混合燃料ガスに含まれた水分が除去されることを特徴とする請求項1又は2に記載のエネルギー併給システム。
- 前記燃焼装置が、加熱炉若しくはボイラに装備される燃焼器又はエンジンであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のエネルギー併給システム。
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