JP4341215B2 - 冷蔵庫、冷蔵庫の運転方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は冷蔵庫に係わり、特に霜取り運転時の冷媒流動による騒音の低減及び霜取り運転の省エネ化に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図26〜図28は例えば特開2002−5557号公報に示された従来の冷蔵庫を示す図で、図26は冷媒回路と風路回路を示す模式図、図27は冷媒回路構成の配置を示す要部模式図、図28はアキュムレータを拡大した断面摸式図である。図において、1は圧縮機、2は凝縮器、3dは毛細管、4は冷却器、5は大き目の容量のアキュムレータ、6は吸入管であり、これらを順次接続して冷凍サイクルを構成している。8は庫内ファン、14は貯蔵室である冷蔵室11への風路、14aは貯蔵室である冷蔵室11へのダクト内のダンパ、15は貯蔵室である冷凍室13への風路、16は冷却器4の霜を溶かす霜取りヒータを示している。
【0003】
冷媒回路内の冷媒は、圧縮機1によって圧縮された後に圧縮機1の吐出側から吐出され、凝縮器2により凝縮する。凝縮器2によって凝縮された冷媒は、毛細管3dにて減圧され、その後、冷却器4にて蒸発し、アキュムレータ5と吸入管6をとおり圧縮機1の吸入側から圧縮機1に吸入される。
【0004】
そして、冷却器4からの冷気を庫内ファン8により各貯蔵室に供給し、各々の部屋内に設けたサーミスタ(記載せず)によって適温になった時は、貯蔵室である冷蔵室11のダンパ14aを閉じ、貯蔵室である冷凍室13が適温になった時には圧縮機1の運転を停止する。
【0005】
また、通常運転時の冷蔵庫内を冷却する運転の際、冷蔵庫本体の設置場所における外気温の変化や冷蔵庫内に貯蔵する食品の量などの負荷に応じて冷凍サイクルで必要な冷媒量が異なる。このため、最も多く必要とされる冷媒量を冷凍サイクルに封入して運転し、使用冷媒量が少なくてもよい場合には余剰となった液冷媒をアキュムレータ5に貯留する状態で運転している。
【0006】
以上のように構成された従来の冷蔵庫では、圧縮機1停止時、停止直後の圧力差が維持されており、この時、圧縮機1の構造上冷媒が圧縮機1内を逆に通過して吐出側から吸入側に流れることはほとんど無く、且つ毛細管3dの入口が開放であるため、冷媒回路内に残留している液冷媒が冷却器4に流入する。通常停止時では問題のないレベルの量であるが、霜取り時のような圧縮機1の停止時間が長い場合には、凝縮器2側から冷却器4に流入した液冷媒が冷却器4のアキュムレータ5に充満し吸入管6に流出する。流出した液冷媒は図27に示すように吸入管6の上昇部6a、水平部6bを越え、下降部6cに到達したところで重力と、圧力変化による膨張や偶発的な膨張により、アキュムレータ5内に気泡となって逆流し、不快で非常に大きな冷媒音(衝撃音)を発生させるという課題があり、特に、圧縮機1が低圧シェル圧縮機の場合は、低圧部の容積が大きいため、圧縮機1停止時の冷媒吸入量が多く、この現象が顕著に発生する場合があった。
【0007】
この従来例ではの図28に示すように、冷却器4のアキュムレータ5の容量を大きくし、吸入管6へ液冷媒が流出しにくくなるようにし、この問題を発生しにくくしているが、大きい内容積のアキュムレータを備えると、霜取り運転時等の圧縮機1停止中に吸入管6へ液冷媒が流れ込むのを防止できるが、通常運転時において、アキュムレータ5内に液冷媒が溜まりがちになり、使用冷媒量が増加し、これにつれてさらにアキュムレータ5の容積を大きくする必要が生じるなど、大きなアキュムレータ5により冷却器4設置スペースの増加による庫内容積の減少、アキュムレータ5のコストの増加、冷媒封入量の増加等、更なる課題を生じていた。
【0008】
また、この従来例では吸入管6に電磁弁を設けて霜取運転中に吸入管6からアキュムレータ5への逆流を防止したものも示されているが、この目的だけのために電磁弁が必要になり、また、吸入管6のアキュムレータ5と電磁弁の間の部分で逆流が起こる可能性があり、改善の余地があった。
【0009】
また、特開平3−95376号に示された他の従来の冷蔵庫は、第1と第2の冷却器を備え、双方の冷却器に冷媒を流すか、第1の冷却器側に設けた電磁弁を閉じて第2の冷却器のみに冷媒を流すかを選択的に制御するとともに、第2の冷却器のみに冷媒を流していて圧縮機が停止する時は、前記電磁弁を開いて停止前に第1,第2双方の冷却器に冷媒を流して第1,第2双方の冷却器内に液冷媒が流れるようにし、アキュムレータに溜まる冷媒量の増加を抑制して、冷媒音や圧縮機の冷媒の液圧縮を防止するようにしたものが示されていたが、霜取り運転時に冷凍サイクルの冷媒が冷却器へと流入してくるため、吸入管からアキュムレータへの逆流を防止するためには同様にアキュムレータを大きくする必要があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従来の冷蔵庫は以上のように構成されているので、霜取り時のように圧縮機1の停止時間が長い場合に、冷媒が吸入管6からアキュムレータ5内に逆流することにより不快な冷媒音(衝撃音)が発生するという課題があり、また、この課題を解消するために、アキュムレータ5を大きくしたり、吸入管6に電磁弁を設け、吸入管6からの冷媒の逆流を防止したものもあるが、アキュムレータ5が大きくなり冷却器4設置スペースの増加による庫内容積の減少、アキュムレータ5や電磁弁のコストの増加、冷媒封入量の増加等、更なる課題を生じていた。
【0011】
また、霜取り時の霜取りヒータ通電時に、ヒータの熱による冷却器内の液冷媒の急激な気化により、不快な冷媒沸騰音が連続的に発生する場合があるという課題があった。
【0012】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、圧縮機停止時、特に霜取り時の冷却器への液冷媒流入量を抑制し、アキュムレータ付近の不快な冷媒音の発生を安価に、また、確実に防止できる冷蔵庫及びその運転方法を得ることを目的とする。
【0013】
また、霜取りヒータ通電時の冷却器内の液冷媒の急激な気化による冷媒沸騰音の発生を防止できる冷蔵庫及びその運転方法を得ることを目的とする。
【0014】
また、霜取り時の省エネ性に優れた冷蔵庫及びその運転方法を得ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この発明に係わる冷蔵庫は、冷蔵庫本体の機械室に設置され、冷媒を圧縮する圧縮機、前記圧縮機により圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器、冷媒流路を全閉にする全閉機能を備えて前記凝縮器により凝縮された冷媒を減圧する減圧装置、前記減圧装置により減圧された冷媒を蒸発させる冷却器、前記冷却器から流出する余剰液冷媒を溜めるアキュムレータ、前記アキュムレータと前記圧縮機を接続する吸入管を順次接続して構成する冷凍サイクルと、前記冷却器に付着した霜を溶かす霜取りヒータと、前記圧縮機の運転を停止し前記霜取りヒータに通電して前記冷却器の霜を取る霜取り運転時に前記減圧装置を全閉にして冷媒流路を閉じた状態にする制御手段と、を備え、前記霜取りヒータの通電開始から停止まで前記減圧装置を全閉にして前記冷却器から流出した液冷媒が前記アキュムレータ内を溢れ前記吸入管へ流出するのを防止し、前記吸入管に流出した液冷媒が前記吸入管から前記アキュムレータに逆流することによって発生する不快音を防止するようにしたものである。
また、この発明に係わる冷蔵庫は、冷蔵庫本体の機械室に設置され、冷媒を圧縮し内部が低圧に保持される低圧シェル式の圧縮機、前記圧縮機により圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器、冷媒流路を全閉にする全閉機能を備えて前記凝縮器により凝縮された冷媒を減圧する減圧装置、前記減圧装置により減圧された冷媒を蒸発させる冷却器、前記冷却器から流出する余剰液冷媒を溜めるアキュムレータ、前記アキュムレータと前記圧縮機を接続する吸入管を順次接続して構成する冷凍サイクルと、前記冷却器に付着した霜を溶かす霜取りヒータと、前記圧縮機の運転を停止し前記霜取りヒータに通電して前記冷却器の霜を取る霜取り運転時に前記減圧装置を全閉にして冷媒流路を閉じた状態にする制御手段と、を備え、前記霜取りヒータの通電開始から停止まで前記減圧装置を全閉にして前記冷却器から流出した液冷媒が前記アキュムレータ内を溢れ前記吸入管へ流出するのを防止し、前記吸入管に流出した液冷媒が前記吸入管から前記アキュムレータに逆流することによって発生する不快音を防止するようにしたものである。
【0016】
また、この発明に係わる冷蔵庫は、前記制御手段は、前記霜取り運転の終了時に前記全閉機能を備えた前記減圧装置の冷媒流路を開き、前記圧縮機の吐出側と吸入側との圧力差が少なくとも前記圧縮機の起動可能な圧力差に低下する所定時間経過してから、前記圧縮機を再運転するようにしたものである。
【0017】
また、この発明に係わる冷蔵庫は、前記減圧装置を、冷媒流路を開閉する開閉手段と、前記開閉手段に接続される毛細管とで構成し、前記開閉手段を前記毛細管と前記冷却器の間に設けたものである。
【0019】
また、この発明に係わる冷蔵庫は、前記凝縮器により凝縮された冷媒を複数の冷媒流路に分岐させ、前記減圧装置を、前記複数の冷媒流路を切り替え可能で前記複数の冷媒流路を全て閉鎖できる切替弁と、前記複数の冷媒流路に接続される複数の毛細管と、で構成したものである。
【0020】
また、この発明に係わる冷蔵庫は、前記冷蔵庫本体内に設けられ食品を貯蔵する貯蔵室と、前記冷却器で生成された冷気を前記貯蔵室に供給する庫内ファンと、前記貯蔵室に供給する冷気量を調整するダンパと、を備え、前記制御手段は前記霜取り運転時に前記ダンパを閉じたものである。
【0021】
また、この発明に係わる冷蔵庫は、前記制御手段は霜取り運転の開始時に前記冷却器で生成された冷気を供給する庫内ファンを、少なくとも前記冷却器内の残留液冷媒がほぼ蒸発してしまうまでの所定時間運転した後に、前記霜取りヒータを通電させ前記冷却器を加熱するようにして、前記冷却器内の冷媒の急激な蒸発による沸騰音を防止したものである。
【0022】
また、この発明に係わる冷蔵庫は、前記制御手段は前記霜取り運転中に前記霜取りヒータを通電するとともに、前記庫内ファンを運転したものである。
【0023】
また、この発明に係わる冷蔵庫は、 前記制御手段は前記霜取り運転の開始時に、前記圧縮機の回転速度を、前記圧縮機が停止する時の前記圧縮機内部の構成部品による接触音を抑制するように所定の速度に減速してから前記圧縮機を停止させたものである。
【0025】
また、この発明に係わる冷蔵庫は、前記庫内ファンは下限から上限までの回転数範囲を有し、前記霜取り運転時の前記庫内ファンの回転数を前記回転数範囲から選択する選択設定手段を備えたものである。
【0027】
また、この発明に係わる冷蔵庫は、前記冷却器を配置した冷蔵庫の冷却器室内に、前記冷却器で生成された冷気を、食品を貯蔵する貯蔵室に経由させないで直接前記冷却器へと戻るショートサイクル風路と、前記ショートサイクル風路内に前記ショートサイクル風路の風量を調節するショートサイクル風量調整ダンパを設け、前記制御手段は前記ショートサイクル風量調整ダンパを前記霜取り運転時に開くとともに、霜取り運転時でない時には前記ショートサイクル風量調整ダンパを閉じるようにしたものである。
【0028】
また、この発明に係わる冷蔵庫の運転方法は、冷蔵庫本体の機械室に設置され、冷媒を圧縮する圧縮機、前記圧縮機により圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器、冷媒流路を全閉にする全閉機能を備えて前記凝縮器により凝縮された冷媒を減圧する減圧装置、前記減圧装置により減圧された冷媒を蒸発させる冷却器、前記冷却器から流出する余剰液冷媒を溜めるアキュムレータ、前記アキュムレータと前記圧縮機を接続する吸入管を順次接続して構成する冷凍サイクルと、前記冷却器に付着した霜を取り除く霜取り運転時に通電させて前記冷却器を加熱する霜取りヒータと、を有する冷蔵庫の運転方法であって、前記圧縮機の運転を停止するステップと、前記減圧装置を全閉にして前記冷却器への冷媒流路を閉じるステップと、前記霜取りヒータの通電を開始するステップと、前記冷却器の温度が所定温度に達したら前記霜取りヒータを停止するステップと、前記減圧装置を開くステップと、前記圧縮機の運転を再開するステップと、を備え、霜取り運転時に液冷媒が前記冷却器から流出して前記アキュムレータ内を溢れ前記吸入管へ流出することを防止し、前記吸入管へ流出した液冷媒が前記アキュムレータに逆流することによって発生する不快音を防止するようにしたものである。
【0029】
また、この発明に係わる冷蔵庫の運転方法は、前記霜取りヒータが停止して、前記圧縮機の吐出側と吸入側との圧力差が少なくとも前記圧縮機の起動可能な圧力差に低下する所定時間だけ、前記減圧装置の冷媒流路を開いてから前記圧縮機を再運転するようにしたものである。
【0030】
また、この発明に係わる冷蔵庫の運転方法は、前記減圧装置を全閉にして、前記冷却器で生成された冷気を供給する庫内ファンを、少なくとも前記冷却器の残留液冷媒がほぼ蒸発してしまうまでの所定時間運転した後、前記霜取りヒータを通電させ前記冷却器を加熱するようにして、前記冷却器内の冷媒の急激な蒸発による沸騰音を防止したものである。
【0031】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1,図2はこの発明の実施の形態1の冷蔵庫を示す図で、図1は冷蔵庫の冷媒回路と風路回路を示す模式図、図2は冷蔵庫の側断面図である。図1,図2において、1は冷凍サイクル内の冷媒を圧縮する圧縮機であり、冷蔵庫本体10の後方下部に設けられた機械室10a内に設置され、回転数可変に制御されている。2は圧縮機1により圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器である。
【0032】
3は凝縮器2により凝縮された冷媒を減圧する減圧装置で、この実施の形態では冷媒流路を開閉する開閉手段の開閉弁7とこの開閉弁(開閉手段)7に接続される一本の毛細管3aとで構成している。4は減圧装置3により減圧された冷媒を蒸発させる冷却器であり、冷蔵庫本体10の後方に断熱壁で仕切られて設けられた冷却器室10b内に配置されている。5はアキュムレータで、冷却器4から流出する余剰液冷媒を溜めるものである。6はアキュムレータ5から圧縮機1へと接続する吸入管であり、これら圧縮機1、凝縮器2、減圧装置3、冷却器4、アキュムレータ5、吸入管6を順次接続して冷凍サイクルを構成している。
【0033】
そして、この冷凍サイクルの冷蔵庫を通常運転すると、圧縮機1の吐出側から吐出された高音高圧の冷媒は凝縮器2で凝縮され、開閉弁(開閉手段)7を通り減圧装置3の毛細管3aで減圧膨張され、冷却器4に流入する。そして冷却器4で冷媒が蒸発する際に冷蔵庫内を冷却し、冷却器4を出た低圧冷媒はアキュムレータ5、吸入管6を通って圧縮機1に戻る。この時、冷却器4で蒸発しきれなかった余剰液冷媒はアキュムレータ5に貯留されガス冷媒のみが吸入管6を通って圧縮機1の吸入側から圧縮機1に戻る。
【0034】
なお、冷媒としてオゾン層を破壊しにくいHFC系冷媒(たとえばHFC134aなど)や地球温暖化係数の小さい自然冷媒(たとえば炭化水素(HC冷媒)など)を用いるようにしており、地球環境にやさしい冷蔵庫を提供するようにしている。
【0035】
また、減圧装置3の開閉弁(開閉手段)7は凝縮器2と毛細管3aとの間に設けられ、減圧装置3の毛細管3aへの冷媒の流れを開閉調節するもので、後述の制御手段18により制御されて冷却器4に付着した霜を取り除く霜取り運転時に全閉し、冷却器4への冷媒流路を閉じるようにしている。8は冷却器4で生成された冷気を冷蔵庫本体10の各貯蔵室に供給する庫内ファンで、冷却器室10bの冷却器4の上方に配置している。そして、この冷蔵庫本体10は上方より貯蔵室である冷蔵室11、貯蔵室である野菜室12、貯蔵室である冷凍室13に区画形成されている。
【0036】
14は貯蔵室である冷蔵室11へ冷気を供給する風路で、図1では一本の線で示しているが図2に示すように冷蔵庫本体の背面壁等にダクト状に設けられている。14aはこの冷蔵室11への風路(ダクト)14内に設けたダンパで、冷蔵室11に供給する冷気量を調節する。なお、野菜室12の風路は図示しないが、上部の冷蔵室11を冷却した冷気がこの野菜室12に供給されて冷却した後、冷却器4の下方に戻るように風路が形成されている。15は貯蔵室である冷凍室13へ冷気を供給する風路で、図1では一本の線で示しているが、図2に示すように冷凍室13の背面に冷却器室10bからダクト状に設けられている。そして、冷凍室13を冷却した冷気は図示しない戻り風路から冷却器4の下方に戻るようになっている。16は冷却器4の霜を溶かす霜取りヒータで、冷却器4の下方に設けている。17は冷却器4の温度を検出するサーミスタを示している。
【0037】
18は冷蔵庫本体10の背面上部等に設けられた制御基板等により構成される冷蔵庫の運転を制御する制御手段であり、圧縮機1の回転速度の変更と通電/停止(ON/OFF),庫内ファン8の運転/停止(ON/OFF)の制御,開閉弁(開閉手段)7の開閉制御およびサーミスタ17と図示しない外気温度センサや庫内温度センサ(冷蔵室温度センサや冷凍室温度センサなど)により検出された外気温度や庫内温度等に基づいて、その時点で最も適した冷媒流量が冷却器4に供給されるように圧縮機1を運転したり、庫内ファン8と各貯蔵室へのダンパ14a等を調節して冷気の供給量を調節し庫内温度を制御するとともに、霜取り運転時に霜取ヒータの通電/停止(ON/OFF)等を制御し、また、霜取り運転時に圧縮機1を停止させるとともに、減圧装置3の開閉弁(開閉手段)7を全閉にして冷却器4への冷媒流路を閉じる等の制御を行っている。
【0038】
ここで、冷蔵室11、野菜室12、冷凍室13の配置については、どのような順番でも良く、上から冷蔵室、冷凍室、野菜室の順でもよく、上から冷凍室、冷蔵室、野菜室などでもよい。また、冷凍から野菜までの広範囲な温度帯に切替可能な切替室や製氷機能を有する製氷室などを冷蔵室11の上や冷凍室13の下に設けたり、冷蔵室11と野菜室12との間や野菜室12と冷凍室13との間などに配置してもよい。
【0039】
また、製氷室を切替室と並列に設けても良い。また、製氷室と切替室を並列に配置せずに、それぞれ独立して任意の位置に1つ以上設置しても良い。また、製氷室と切替室など全ての貯蔵室に冷気を供給する冷気供給ダクトをそれぞれの貯蔵室に専用に設けてそれぞれの専用風路内に冷気量調整ダンパを設置してもよい。
【0040】
次に、この実施の形態の制御手段18による冷蔵庫の霜取り運転の制御について説明する。図3はこの発明の実施の形態1を示す冷蔵庫の霜取り運転時の冷却器温度変化及び圧縮機、開閉弁、霜取りヒータの運転状態を示すタイムチャートである。また図4は霜取り運転時の制御動作を示すフローチャートである。図3において、横軸は時間を表し、縦軸は冷却器4の温度変化、圧縮機1の運転/停止(ON/OFF)と開閉弁(開閉手段)7の開閉、及び霜取りヒータ16の通電/停止(ON/OFF)状態を表している。図において、冷却器温度を示す縦軸のA、B、は冷却器4の温度を表していて、B>Aであり、また冷却器の温度変化は模式的に表している。
【0041】
冷蔵庫が運転されて冷却器4に霜が多く付着し、冷却効率が低下しないように霜取りを行う。制御手段18で前回の霜取り終了時から圧縮機1の積算運転時間をカウントし、積算運転時間が例えば18時間等の所定の時間が経過した場合、霜取りを行うようにしており、図3ではW時点で示し、冷却器4の温度は使用する冷媒や運転状況により異なるが例えば−30℃(A温度)程度の低温になっている。そして霜取り運転をスタートさせて、圧縮機1の運転を停止し、同時に減圧装置3の開閉弁(開閉手段)7を全閉位置にして冷却器4への冷媒の全流路を閉じ、凝縮器2から減圧装置3への冷媒の流入を遮断することで、冷却器4内への流入液冷媒を遮断する。
【0042】
圧縮機1の運転を停止した際、圧縮機1の吐出部付近から減圧装置3の入り口付近までが高圧側、減圧装置3の出口付近から圧縮機1の吸入部付近までが低圧側として運転していたため、冷凍サイクル内に圧力差が生じており、高圧側から低圧側へ冷媒が流入しようとするが、開閉弁(開閉手段)7を閉じるので、開閉弁(開閉手段)7から冷却器4までの冷凍サイクル内の冷媒は冷却器4内に流入するが、減圧装置3の毛細管3aの容量はわずかであり、ほとんど冷却器4には冷媒が流入しないわけである。
【0043】
そして、霜取りヒータ16に通電を開始し、冷却器4への冷媒の流入を遮断したことにより、従来に比べ冷却器4内の少ない液冷媒を霜り取ヒータ16の熱により気化させてスムーズに冷媒を蒸発させることで、アキュムレータ5内部へ流入する液冷媒量を激減させる。そして、冷却器4の温度を計測するサーミスタ17が霜取りが完了する例えば14℃等(図3のB温度)の所定温度に到達したら図3のX時点で霜取りヒータ16への通電を停止して霜取り運転を終了させる。なお、霜取り運転時間は霜の付着量等により異なるが、例えば30分程度の時間を要している。
【0044】
また、減圧装置3の開閉弁(開閉手段)7を開くとともに、に圧縮機1の運転を再開し、通常の冷蔵庫の冷却運転に戻るように制御している。なお、霜取り運転に入る条件や終了させる条件は、圧縮機容量、冷却器容量、風路構成、貯蔵室の容量などによって異なるので、試験などにより予め冷却不足とならない圧縮機1の運転積算時間や冷却器4の温度等に設定すればよい。また、図3で圧縮機1、開閉弁(開閉手段)7、霜取りヒータ16を同時に動作させているが、影響のない範囲で時間差があってもよい。
【0045】
したがって、本実施の形態では、冷媒を圧縮する圧縮機1、圧縮機1により圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器2、冷媒流路を開閉する開閉弁(開閉手段)7を設けて凝縮器2により凝縮された冷媒を減圧する減圧装置3、減圧装置3により減圧された冷媒を蒸発させる冷却器4、冷却器4から流出する余剰液冷媒を溜めるアキュムレータ5を冷媒配管により順次接続して構成する冷凍サイクルと、冷却器4に付着した霜を取り除く霜取り運転時に圧縮機1を停止させるとともに、減圧装置3の開閉弁(開閉手段)7を全閉にして冷却器4への冷媒流路を閉じる制御手段18と、を備えたので、霜取り運転時に冷却器4への冷媒の流入がほとんどないため、冷却器4の残留液冷媒が少なく、冷却器4で冷媒が蒸発してガス状になりアキュムレータ5へとスムーズに流れることから、従来のような大きなアキュムレータを設けなくても冷却器4からアキュムレータ5へと流出する液冷媒を少なくでき、従来のように、冷却器4から液冷媒が流出してアキュムレータ5内を溢れて吸入管7へ流出することがなく、よって吸入管6から冷媒がアキュムレータ5へ逆流して騒音となる不快音を生じないようにできる。なお、圧縮機1の種類を限定するものではないが、一般的に低圧部の容積が大きく圧縮機停止時の冷媒吸入量が多くなってこの不快音を生じやすい低圧シェル圧縮機であっても、吸入管6から冷媒が逆流して騒音となる不快音を効果的に生じないようにできる。
【0046】
したがって、従来のようにアキュムレータ5を大きくしなくてもよいので、アキュムレータ5が大きくなり冷却器4の設置スペースの増加による庫内容積の減少、とコストアップ及び、冷媒封入量(使用冷媒量)の増加を生じないようにできる。なお、近年の減圧装置3は木目細かな制御を行えるように減圧装置3に開閉弁(開閉手段)7を備えるケースもあり、そのような物であれば特別に部品を追加することなく安価に実現でき、また、特に使用冷媒量の増加を防止できるという効果は、使用冷媒量を少なくすることが有効である作動冷媒として可燃性冷媒を使用する場合において効果的であり、この可燃性冷媒はフロン系冷媒に比べ、地球温暖化係数が小さく、地球環境保存の点からも好ましい冷媒である。
【0047】
図4はこの発明の実施の形態1の霜取り時の制御を示すフローチャートである。図において、ST101は通常の冷却運転のステップ、ST102は霜取り運転を開始するかどうかを判定する霜取り開始判定ステップ、ST103は圧縮機1の運転を停止させる圧縮機停止ステップ、ST104は減圧装置3の開閉弁(開閉手段)7を全閉にする減圧装置全閉ステップ、ST105は霜取りヒータ16の通電を開始する霜取りヒータ通電開始ステップ、ST106は霜取り運転が終了したかを判定する霜取終了判定ステップ、ST107は霜取りヒータ16への通電を停止する霜取りヒータ停止ステップ、ST108は開閉弁(開閉手段)7を全開にする減圧装置全開ステップ、ST109は圧縮機1の運転を再開する圧縮機再運転ステップである。
【0048】
ST101は通常の冷却運転のステップで、図示しない外気温度センサや庫内温度センサ(冷蔵室温度センサや冷凍室温度センサなど)等により検出された外気温度や庫内温度等に基づいて、圧縮機1や庫内ファン8のON/OFF及びダンパ14aの開閉等により各貯蔵室への冷気の供給量を調節し庫内温度を制御する通常の冷却運転を行っている。ST102は霜取り運転を開始するかどうかを判定する霜取り開始判定ステップで、霜取りが必要でなければST101に戻り通常の冷却運転を行い、再びST102で霜取りが必要か判定を繰り返す。そしてST102で霜取りが必要と判定すればST103で圧縮機1の運転を停止させるとともにST104の減圧装置全閉ステップで開閉弁(開閉手段)7を全閉にする。
【0049】
そして、ST105で霜取りヒータ16の通電を開始し、ヒータの熱で冷却器4の霜を溶かして行く。次いで、ST106で霜取り運転を終了させるかどうかを冷却器4がB温度以上になったかで判定し、霜取り終了条件になっていなければST106で霜取り運転の終了判定を繰り返し、霜取り終了と判定されるまで霜取りヒータ16への通電を継続する。ST106で霜取り終了と判定するとST107で霜取りヒータ16への通電を停止し、ST108で開閉弁(開閉手段)7を全開にするとともに、ST109で圧縮機1の運転を再開し、ST101へ戻り通常の冷却運転に戻るようになっている。なお、ST104減圧装置全閉ステップとST105霜取りヒータ通電開始ステップは同時であってもよいし、影響のない時間差で順序が変ってもよい。また、ST107霜取りヒータ停止ステップとST108減圧装置全開ステップも同時であってもよいし影響のない時間差で順序が逆であってもよい。
【0050】
このように、本実施の形態では霜取り運転の開始を判定する霜取り開始判定ステップと、霜取り開始判定ステップで霜取りが必要と判定された際に、減圧装置3の開閉弁(開閉手段)7を全閉にして冷却器4への冷媒流路を閉じる減圧装置全閉ステップと、を備えたので、簡単な制御で霜取り運転時に冷却器4への冷媒の流入を遮断し、冷却器4の残留液冷媒が少ないため、冷却器4で冷媒が蒸発してガス状になりアキュムレータ5へとスムーズに流れることから、従来のような大きなアキュムレータを設けなくても冷却器4からアキュムレータ5へと流出する液冷媒を少なくでき、従来のように、冷却器4から液冷媒が流出してアキュムレータ5内を溢れて吸入管6へ流出することがなく、よって吸入管6から冷媒が逆流してアキュムレータ5で騒音となる不快音を生じないようにできる運転方法を得ることができる。また、近年の減圧装置3は木目細かな制御を行えるように減圧装置3に開閉弁(開閉手段)7を備えるケースもあり、そのような物であれば特別に部品を追加することなく、開閉弁(開閉手段)7を開閉させるステップを追加するだけで実現できる効果がある。
【0051】
実施の形態2.
次に、実施の形態2の冷蔵庫の制御手段18による霜取り運転の制御について説明する。図5はこの発明の実施の形態2を示す冷蔵庫の霜取り運転時の冷却器温度変化及び圧縮機、開閉弁、ダンパ、霜取りヒータの運転状態を示すタイムチャートである。また、図6は霜取り運転時の制御動作を示すフローチャートである。本実施の形態では、実施の形態1と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。また、冷蔵庫の冷媒回路と風路回路及び冷蔵庫の側断面図は実施の形態1の図1〜2と同様であり、説明を省略する。この実施の形態2ではダンパ14aの開閉及び霜取り運転終了時の減圧装置3の開閉弁(開閉手段)7の全開制御を追加している。
【0052】
図5において、横軸は時間を表し、縦軸は冷却器4の温度変化、圧縮機1の運転/停止(ON/OFF)と開閉弁(開閉手段)7及びダンパ14aの開閉、及び霜取りヒータ16の通電/停止(ON/OFF)状態を表している。図において、冷却器温度を示す縦軸のA、B、Cは冷却器4の温度を表していて、B>Aであり、また冷却器の温度変化は模式的に表している。
【0053】
冷蔵庫が運転されて冷却器4に霜が多く付着し、冷却効率が低下しないように霜取りを行う。制御手段18で前回の霜取終了時から圧縮機1の積算運転時間が例えば18時間等の所定の時間が経過した場合、霜取りを行うようにしており、図5ではW時点で示し、冷却器4の温度は使用する冷媒や運転状況により異なるが例えば−30℃(A温度)程度の低温になっている。そして霜取り運転をスタートさせて、圧縮機1の運転を停止し、同時に減圧装置3の開閉弁(開閉手段)7を全閉位置にして冷却器4への冷媒の全流路を閉じ、凝縮器2から減圧装置3への冷媒の流入を遮断することで、冷却器4内への流入液冷媒を遮断する。
【0054】
圧縮機1の運転を停止した際、圧縮機1の吐出部付近から減圧装置3の入り口付近までが高圧側、減圧装置3の出口付近から圧縮機1の吸入部付近までが低圧側として運転していたため、冷凍サイクル内に圧力差が生じており、高圧側から低圧側へ冷媒が流入しようとするが、開閉弁(開閉手段)7を閉じるので、開閉弁(開閉手段)7から冷却器4までの冷凍サイクル内の冷媒は冷却器4内に流入するが、減圧装置3の毛細管3aの容量はわずかであり、ほとんど冷却器4には冷媒が流入しないわけである。
【0055】
そして、ダンパ14aや他の各貯蔵室のダンパを閉じるとともに、霜取りヒータ16に通電を開始し、冷却器4への冷媒の流入を遮断したことにより、従来に比べ冷却器4内の少ない液冷媒を霜取りヒータ16の熱により気化させてスムーズに冷媒を蒸発させることで、アキュムレータ5内部へ流入する液冷媒量を激減させる。そして、冷却器4の温度を計測するサーミスタ17が霜取りが完了する例えば14℃等(図3のB温度)の所定温度に到達したら図5のX時点で霜取りヒータ16への通電を停止する。
【0056】
なお、この霜取りヒータへの通電時にダンパ14aを閉じて風路14を閉じているので、霜取りヒータ16による貯蔵室(冷蔵室11等)へ収納した食品への熱の影響を防止することができる。そして、霜取り運転の終了の際、霜取りヒータ16を停止してから開閉弁(開閉手段)7を所定時間全開にして、冷凍サイクル内の圧力を下げるようにしている。
【0057】
この冷凍サイクル内の圧力を下げる所定時間とは、圧縮機1の吐出側と吸入側との圧力差が少なくとも圧縮機1が起動可能な圧力差に低下する時間であり、例えば圧縮機の性能により起動保証された圧力差に低下するまでの時間で、一例としては、圧縮機1停止時の吐出側と吸入側との圧力差が7kgf/cm2程度の圧縮機1で、圧力差が4kgf/cm2まで下がれば再起動しても差し支えないと起動保証されてい場合に、一例の冷凍サイクルの構成による試験によれば約2分後にはこの圧力差まで低下した。なお、開閉弁(開閉手段)7を開くと凝縮器2側から冷媒が冷却器4に流入するが、この時には霜取りにより既に冷却器4の液冷媒は蒸発させられていて液冷媒が無い状態のため、凝縮器2側から冷却器4に液冷媒が流入してもアキュムレータ5まで液冷媒が流出することがなく、従って吸入管6からの冷媒の逆流を引き起こすことがないわけである。また、この所定時間は長ければそれだけ圧力差がなくなり圧縮機1には好ましいが、霜取り時間が長くなるため、圧縮機1に影響のない圧力差まで確実に下がる時間で短めの時間が望ましい。また、この所定時間は、圧縮機1の性能や冷凍サイクルの構成等により異なるため、実施しようとする構成で試験等により検証して設定するようにすればよい。
【0058】
そして、減圧装置3の開閉弁(開閉手段)7全開の所定時間が経過した図5のY時点で、霜取り運転が完了し、ダンパ14a等の各貯蔵室のダンパを開くとともに、圧縮機1の運転を再開し、通常の冷蔵庫の冷却運転に戻るように制御している。なお、霜取り運転の開始及び終了の条件も圧縮機容量、冷却器容量、風路構成、貯蔵室の容量などによって異なるので、試験などにより予め冷却不足とならない圧縮機1の運転積算時間と冷却器4の温度等に設定すればよい。なお、霜取り運転時間は霜の付着量等により異なるが、例えば30分程度の時間を要している。また、図5で圧縮機1、開閉弁(開閉手段)7、ダンパ14a、霜取りヒータ16の動作は影響のない範囲で時間差があってもよい。
【0059】
したがって、本実施の形態では、実施の形態1と同様に、冷媒を圧縮する圧縮機1、圧縮機1により圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器2、冷媒流路を開閉する開閉弁(開閉手段)7を設けて凝縮器2により凝縮された冷媒を減圧する減圧装置3、減圧装置3により減圧された冷媒を蒸発させる冷却器4、冷却器4から流出する余剰液冷媒を溜めるアキュムレータ5を冷媒配管により順次接続して構成する冷凍サイクルと、冷却器4に付着した霜を取り除く霜取り運転時に圧縮機1を停止させるとともに、減圧装置3の開閉弁(開閉手段)7を全閉にして冷却器4への冷媒流路を閉じる制御手段18と、を備えたので、霜取り運転時に冷却器4への冷媒の流入がほとんどないため、冷却器4内の残留液冷媒が少なく、冷却器4で冷媒が蒸発してガス状になりアキュムレータ5へとスムーズに流れることから、従来のような大きなアキュムレータを設けなくても冷却器4からアキュムレータ5へと流出する液冷媒を少なくでき、従来のように、冷却器4から液冷媒が流出してアキュムレータ5内を溢れて吸入管6へ流出することがなく、よって吸入管6から冷媒が逆流してアキュムレータ5で騒音となる不快音を生じないようにできるなど、実施の形態1と同様の効果を得られる。
【0060】
また、この実施の形態では、制御手段18により、霜取り運転の終了時に減圧装置3の開閉弁(開閉手段)7を開き、圧縮機1の吐出側と吸入側との圧力差が少なくとも圧縮機1の起動可能な圧力差に低下する所定時間経過してから、圧縮機1を再運転するようにしたので、圧縮機1の吐出側と吸入側との圧力差が高い状態で運転される差圧起動が防止され、圧縮機1の寿命を延ばす効果があり、また、圧縮機1の種類を限定するものではないが、特に低圧シェル圧縮機の場合に効果的である。
【0061】
また、この実施の形態では、冷蔵庫本体10内に設けられ食品を貯蔵する貯蔵室(冷蔵室11等)と、冷却器4で生成された冷気を貯蔵室に供給する庫内ファン8と、貯蔵室に供給する冷気量を調整するダンパ14a等と、冷却器4を加熱する霜取りヒータ16と、を備え、制御手段18は霜取り運転時にダンパ14aを閉じたので、霜取りヒータ16による各貯蔵室(冷蔵室11等)へ収納した食品への熱の影響を防止することができる効果もある。
【0062】
図6はこの発明の実施の形態2の霜取り運転時の制御動作を示すフローチャートである。図において、ST201は通常の冷却運転のステップ、ST202は霜取り運転を開始するかどうかを判定する霜取り開始判定ステップ、ST203は圧縮機1の運転を停止させる圧縮機停止ステップ、ST204は減圧装置3の開閉弁(開閉手段)7を全閉にする減圧装置全閉ステップ、ST205はダンパ14aを全閉にするダンパ全閉ステップ、ST206は霜取りヒータ16の通電を開始する霜取りヒータ通電開始ステップ、ST207は霜取り運転が終了したかを判定する霜取終了判定ステップ、ST208は霜取りヒータ16への通電を停止する霜取りヒータ停止ステップ、ST209は開閉弁(開閉手段)7を全開にする減圧装置全開ステップ、ST210は減圧装置3の開閉弁(開閉手段)7を所定時間開いた状態にする減圧装置所定時間全開ステップ、ST211は圧縮機1の運転を再開する圧縮機再運転ステップ、ST212はダンパ14aを開くダンパ開ステップである。
【0063】
ST201は通常の冷却運転のステップで、図示しない外気温度センサや庫内温度センサ(冷蔵室温度センサや冷凍室温度センサなど)等により検出された外気温度や庫内温度に基づいて、圧縮機1や庫内ファン8のON/OFF及びダンパ14aの開閉等により冷気の供給量を調節し庫内温度を制御する通常の冷却運転を行っている。ST202は霜取り運転を開始するかどうかを判定する霜取り開始判定ステップで、霜取りが必要でなければST201に戻り通常の冷却運転を行い、再びST202で霜取りが必要か判定を繰り返す。そしてST202で霜取りが必要と判定すればST203で圧縮機1の運転を停止させるとともにST204で開閉弁(開閉手段)7を全閉にする。
【0064】
そして、ST205でダンパ14a及び他の貯蔵室のダンパを閉じて、ST206で霜取りヒータ16の通電を開始し、ヒータの熱で冷却器4の霜を溶かして行く。次いで、ST207で霜取り運転を終了させるかどうかを冷却器4の温度がB温度以上になったかで判定し、霜取終了条件になっていなければST207で霜取り運転の終了判定を繰り返し、霜取り終了と判定されるまで霜取りヒータ16への通電を継続する。ST207で霜取り終了と判定するとST208で霜取りヒータ16への通電を停止し、ST209で開閉弁(開閉手段)7を全開にする。そして、ST210の減圧装置所定時間全開ステップで圧縮機1の吐出側と吸入側との圧力差が少なくとも圧縮機1が起動可能な圧力差まで低下する所定時間(例えば圧縮機1の起動保証された圧力差に低下する所定時間)、減圧装置3の開閉弁(開閉手段)7を全開状態にし、その後ST211で圧縮機1の運転を再開し、かつ、ST212でダンパ14a及び他の各貯蔵室のダンパを開き、ST201へ戻り通常の冷却運転に戻るようになっている。なお、ST204減圧装置全閉ステップとST205ダンパ全閉ステップとST206霜取りヒータ通電開始ステップは同時であってもよいし、影響のない時間差で順序が変ってもよい。また、ST208霜取りヒータ停止ステップとST209減圧装置全開ステップも同時であってもよいし影響のない時間差で順序が逆であってもよい。また、ST211圧縮機再運転ステップ、ST212ダンパ開ステップも同時であってもよいし影響のない時間差で順序が逆であってもよい。
【0065】
このように、本実施の形態では実施の形態1と同様に、霜取り運転を開始するかどうかを判定する霜取り開始判定ステップと、霜取り開始判定ステップで霜取りが必要と判定された際に、減圧装置3の開閉弁(開閉手段)7を全閉にして冷却器4への冷媒流路を閉じる減圧装置全閉ステップと、を備えたので、簡単な制御で霜取り運転時に冷却器4への冷媒の流入を遮断し、冷却器4内の残留液冷媒が少なくなるため、冷却器4で冷媒が蒸発してガス状になりアキュムレータ5へとスムーズに流れることから、従来のような大きなアキュムレータを設けなくても冷却器4からアキュムレータ5へと流出する液冷媒を少なくでき、従来のように、冷却器4から液冷媒が流出してアキュムレータ5内を溢れて吸入管6へ流出することがなく、よって吸入管6から冷媒が逆流してアキュムレータ5で騒音となる不快音を生じないようにできる運転方法を得ることができる。また、近年の減圧装置3は木目細かな制御を行えるようにこの実施の形態のように減圧装置3に開閉弁(開閉手段)7を備えるケースもあり、そのような物であれば特別に部品を追加することなく、開閉弁(開閉手段)7を開閉させるステップを追加するだけで実現できる効果がある。
【0066】
また、この実施の形態では、霜取り運転が終了したかを判定する霜取り終了判定ステップと、霜取り終了判定ステップで霜取り終了と判定した際に圧縮機1の吐出側と吸入側との圧力差が少なくとも圧縮機1の起動可能な圧力差に低下する所定時間、減圧装置3の開閉手段7を開く減圧装置所定時間全開ステップと、減圧装置所定時間全開ステップの所定時間が経過してから圧縮機1を再運転する圧縮機再運転ステップと、を備えたので簡単な制御で、圧縮機1の吐出側と吸入側との圧力差が高い状態で運転される差圧起動が防止され、圧縮機1の寿命を延ばす効果がある。
【0067】
また、この実施の形態では、霜取り運転時にダンパ14a等の各貯蔵室のダンパを閉じるダンパ全閉ステップを備えたので、簡単な制御で霜取りヒータ16による各貯蔵室(冷蔵室11等)へ収納した食品への熱の影響を防止することができるものが得られる。
【0068】
図7は実施の形態2の他の実施例を示す霜取り運転時の制御動作を示すフローチャートである。図6のフロチャートと同一ステップは同一ステップ番号を符し詳細な説明は省略する。図5、図6の例では、ダンパ14a等の各貯蔵室のダンパを霜取り運転時に閉じるものを示したが、ダンパは開いた状態であってもよい。制御動作は図6のフローチャートのST205ダンパ全閉ステップとST212ダンパ開ステップを除くようにしたもので、図7のフローチャートのようになる。このようにすると、霜取り運転時に冷蔵室11等の各貯蔵室へのダンパ14a等を閉じないで開放しているので、冷却器4と各貯蔵室との冷気循環が生じるため、各貯蔵室の温度は多少上昇するが、各貯蔵室からの熱により冷却器4の霜取り時間が短縮される。
【0069】
実施の形態3.
図8は、この発明の実施の形態3を示す冷蔵庫の冷媒回路と風路回路を示す模式図である。上記実施の形態1〜2では、減圧装置3の開閉手段である開閉弁7を凝縮器2と毛細管3aのとの間に設けたものを示したが、本実施の形態ではこの開閉弁(開閉手段)7を、図8に示すように毛細管3aと冷却器4との間に設けている。そして、制御手段18により、この開閉弁(開閉手段)7を冷却器4に付着した霜を取り除く霜取り運転時に閉じ、霜取り中は冷却器4への冷媒流路を閉じるようにしている。なお、本実施の形態では、実施の形態1〜2と同等部分は同一の符号を付して詳細な説明は省略する。また、冷蔵庫の側断面図と霜取り運転時のタイムチャート及びフローチャートも実施の形態1〜2の図2〜図7と同様のため説明を省略する。
【0070】
このように、減圧装置3を開閉弁(開閉手段)7と、開閉弁(開閉手段)7に接続される毛細管3aとで構成し、開閉弁(開閉手段)7を毛細管3aと冷却器4との間に設けても、霜取り運転時に冷却器4への冷媒の流入を遮断でき、アキュムレータ5から吸入管6へと液冷媒が流出することがなく、吸入管6から逆流してアキュムレータ5で不快音を生じることがないようにでき、実施の形態1〜2と同様の効果が得られる。また、実施の形態1〜2と同様の霜取り運転時の制御動作(フローチャート)を実施でき、実施の形態1〜2と同様の霜取り運転時の制御動作を簡単な制御で行える。
【0071】
また、開閉弁(開閉手段)7の冷凍サイクル内の位置が実施の形態1〜2よりさらに冷却器4の近くに設けられているため、霜取り運転時に減圧装置3内の冷媒も冷却器4に流入しなくなり、実施の形態1〜2より霜取り運転時の冷却器4への冷媒の流入量がさらに少なく、従って、さらにアキュムレータ5から吸入管6へと液冷媒が流出することを防止でき、吸入管6から冷媒が逆流して不快音を生じることがないようにできる効果がある。
【0072】
実施の形態4.
図9は、この発明の実施の形態4を示す冷蔵庫の冷媒回路と風路回路を示す模式図、図10はこの発明の実施の形態4を示す側断面図である。実施の形態1〜3では、減圧装置3を開閉弁(開閉手段)7と毛細管3aとで構成したものを示したが、この実施の形態4では冷媒流路を全閉にする全閉機能を備えた減圧装置として膨張弁37を設けている。この膨張弁37は弁の開閉量を調節して凝縮器2により凝縮された冷媒を減圧する減圧装置として働くとともに、全閉機能を有し、制御手段18により、この膨張弁(減圧装置)37を霜取り運転時に全閉にし、冷却器4への冷媒流路を閉じるようにしている。本実施の形態では、上記実施の形態1〜3と同等部分は同一の符号を付して詳細な説明は省略する。なお、霜取り運転時のタイムチャート及びフローチャートは実施の形態1〜2の図3〜図7と同等で、開閉弁(開閉手段)7の開閉動作及びそのステップ(図4のST104,ST108、図6及び図7のST204,ST209など)が膨張弁(減圧装置)37の開閉に置き換わるだけであり、同等のため詳細な説明を省略する。
【0073】
このように、本実施の形態4の膨張弁(減圧装置)37を使用すれば上記実施の形態1〜2と同様に、冷媒を圧縮する圧縮機1、圧縮機1により圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器2、冷媒流路を全閉にする全閉機能を備えて凝縮器2により凝縮された冷媒を減圧する膨張弁(減圧装置)37、膨張弁(減圧装置)37により減圧された冷媒を蒸発させる冷却器4、冷却器4から流出する余剰液冷媒を溜めるアキュムレータ5を冷媒配管により順次接続して構成する冷凍サイクルと、冷却器4に付着した霜を取り除く霜取り運転時に圧縮機1を停止させるとともに、全閉機能を備えた膨張弁(減圧装置)37を全閉にして冷却器4への冷媒流路を閉じる制御手段18と、を備えたので、霜取り運転時に冷却器4への冷媒の流入がほとんどなく、上記実施の形態1〜2と同様にアキュムレータ5から吸入管6へと液冷媒が流出しないため、吸入管6から逆流して不快音を生じることがないようにでき、実施の形態1〜2と同様の効果が得られる。
【0074】
さらにまた、実施の形態2と同様に、制御手段18により、霜取り運転の終了時に全閉機能を備えた膨張弁(減圧装置)37の冷媒流路を開き、圧縮機1の吐出側と吸入側との圧力差が少なくとも圧縮機1の起動可能な圧力差に低下する所定時間経過してから、圧縮機1を再運転するようにしても良く、圧縮機1の吐出側と吸入側との圧力差が高い状態で運転される差圧起動が防止され、圧縮機1の寿命を延ばす効果がある。
【0075】
また、実施の形態1〜2と同様の霜取り運転時の制御動作(フローチャート)を同様に実施できる。すなわち、本実施の形態4の膨張弁(減圧装置)37により、上記実施の形態1〜2と同様に、霜取り運転を開始するかどうかを判定する霜取り開始判定ステップと、霜取り開始判定ステップで霜取りが必要と判定された際に、全閉機能を備えた膨張弁(減圧装置)37を全閉にして冷却器4への冷媒流路を閉じる減圧装置全閉ステップと、を備えてもよく、このようにすれば、簡単な制御で霜取り運転時に冷却器4への冷媒の流入を遮断し、吸入管6から冷媒が逆流してアキュムレータ5で騒音となる不快音を生じないようにできる冷蔵庫の運転方法を得ることができる等、上記実施の形態1〜2と同様の効果が得られる。
【0076】
また、本実施の形態4の膨張弁(減圧装置)37により、上記実施の形態2と同様に、霜取り運転が終了したかを判定する霜取り終了判定ステップと、霜取り終了判定ステップで霜取り終了と判定した際に圧縮機1の吐出側と吸入側との圧力差が少なくとも圧縮機1の起動可能な圧力差に低下する所定時間、全閉機能を備えた膨張弁(減圧装置)37の冷媒流路を開く減圧装置所定時間全開ステップと、減圧装置所定時間全開ステップの所定時間が経過してから圧縮機1を再運転する圧縮機再運転ステップと、を備えるようにしてもよく、上記実施の形態2と同様に簡単な制御で、圧縮機1の吐出側と吸入側との圧力差が高い状態で運転される差圧起動が防止され、圧縮機1の寿命を延ばす効果がある。
【0077】
また、上記実施の形態4で全閉機能を備えて凝縮器2により凝縮された冷媒を減圧する減圧装置として膨張弁37を設けているが、さらに無段階に冷媒の絞り量を変えられるLEV(電子式膨張弁)を設けるようにしても良く、同様の効果を奏する。このように、全閉機能を有する減圧装置を、膨張弁またはLEV(電子式膨脹弁)としたので、構成部品を追加することなく、安価にアキュムレータ5から吸入管6へと液冷媒が流出することをなくし、吸入管6から冷媒が逆流して不快音を生じることがないようにできる。また、膨張弁またはLEV(電子式膨脹弁)の場合は全閉にしても僅かに冷媒が流れる場合があり、冷却器4からの液冷媒の流出に影響のない僅かな冷媒量であれば問題はない。
【0078】
実施の形態5.
図11〜13はこの発明の実施の形態5を示す図で、図11は冷蔵庫の冷媒回路と風路回路を示す模式図、図12は図11に使用される三方切替弁の構造を示した図で(a)は断面図、(b)は(a)をF方向からみた矢視図、図13は三方切替弁の2つの出口流路の切り替えの説明図である。実施の形態1〜3では、減圧装置3を開閉弁(開閉手段)7と毛細管3aとで構成したものを示したが、この実施の形態4では凝縮器2により凝縮された冷媒を複数の冷媒流路に分岐させ、減圧装置3の開閉手段を、複数の冷媒流路を切り替え可能で前記複数の冷媒流路を全て閉鎖できる切替弁(開閉手段)70とするとともに、この切替弁(開閉手段)70と、複数の冷媒流路に接続される複数の毛細管3b,3cと、で減圧装置3を構成し、制御手段18により、霜取り運転時に切替弁(開閉手段)70の複数の冷媒流路を全て閉鎖し、冷却器4への冷媒流路を閉じるようにしている。本実施の形態では、実施の形態1〜3と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。なお、冷蔵庫の側断面図は図2と同様であり、また、霜取り運転時のタイムチャート及びフローチャートも実施の形態1〜2の図3〜図7と同等で、開閉弁(開閉手段)7の開閉動作及びそのステップ(図4のST104,ST108、図6及び図7のST204,ST209)が切替弁70の開閉に変るだけであり、同等のため詳細な説明を省略する。
【0079】
このように、凝縮器2により凝縮された冷媒を複数の冷媒流路に分岐させ、減圧装置3の開閉手段を、複数の冷媒流路を切り替え可能で複数の冷媒流路を全て閉鎖できる切替弁(開閉手段)70とするとともに、この切替弁(開閉手段)70と、複数の冷媒流路に接続される複数の毛細管3b,3cと、で減圧装置3を構成し、制御手段18により、霜取り運転時に切替弁(開閉手段)70の複数の冷媒流路を全て閉鎖し、冷却器4への冷媒流路を閉じるようにしているので、霜取り運転時に冷却器4への冷媒の流入を遮断でき、アキュムレータ5から吸入管6へと液冷媒が流出することがなく、吸入管7から逆流して不快音を生じることがないようにでき、実施の形態1〜2と同様の効果が得られる。また、実施の形態1〜2と同様の霜取り運転時の制御動作(フローチャート)を実施でき、実施の形態1〜2と同様の霜取り運転時の制御動作を簡単な制御で行える。
【0080】
また、このように切替弁(開閉手段)70と複数の毛細管3b,3cで減圧装置3を構成するものは、切替弁(開閉手段)70と複数の毛細管3b,3cとにより冷媒の流量を木目細かに調節でき、冷蔵庫の通常の冷却運転時に必要な冷媒量に合った冷媒減圧流量に調節でき省エネに優れた冷蔵庫が得られるもので、このような冷蔵庫においても、アキュムレータ5を大きくすることなく、また構成部品を追加することなく安価に、霜取り運転時にアキュムレータ5から吸入管6へと液冷媒が流出することを防止し、吸入管6から冷媒が逆流して不快音を生じることがないようにできる効果がある。
【0081】
次に、この切替弁(開閉手段)70の一例の構成について説明する。図11において、70は切替弁(開閉手段)として三方切替弁で、7aは入口パイプ、7b、7cは出口パイプであり、凝縮器2からの冷媒はこの三方切替弁(開閉手段)70の入口パイプ7aから三方切替弁(開閉手段)70内に流入し、出口パイプ7b、7cより流出する。
【0082】
また、図12に示すように、7dは筒状の容器、7fは巻線が巻かれたステータ、7gは容器7dの内部にに回動自在に固定されたシャフト7nに固着されている樹脂性のロータであり、ステータ7fとロータ7gにてパルス値に応じて所定の量だけ回転するステッピングモータが構成されている。また、7eは弁体であり、容器7dの内部にに回動自在に固定されているシャフト7nに固着され、ロータ7gと同期して回転する。
【0083】
弁体7eはバネ7qによりロータ7gを介して弁座7hの弁座面7iに接触するように押圧されており、三方切替弁70内に流入した冷媒が弁体7eと弁座面7i間より漏れるのを防止している。また、弁座7hには、入口パイプ7a、出口パイプ7b、7cが弁座面7iの反対側に設けられており、入口パイプ7a、出口パイプ7b、7cはそれぞれ冷媒流路7ha、7hb、7hcを介して弁座面7i側の空間7sと連通している。また、弁座7hは容器7dにかしめや圧入、溶接などにより密封固着されており、容器7dと弁座7hにて密閉容器が構成されている。7jは弁体7eの回転を規制するストッパーで、7pはロータ7g側の回転規制部である。7kは弁体7eの弁座面、7mは弁体7eの弁座面7kで覆われた弁座凹部であり、また、弁座面7kのない部分と弁座面7iとの間にはすきま7tが空くようになっている。
【0084】
入口パイプ7aより流入した冷媒は、まず容器7d内の空間7sに流入する。このとき、出口パイプ7bあるいは7cと連通する冷媒流路7hb、7hcが弁座面7kにより閉塞されている場合は空間7sと出口パイプ7bあるいは7cが連通しないので冷媒は流れることができない。逆に出口パイプ7bあるいは7cの冷媒流路7hb、7hcを弁座面7kが閉塞していない場合は空間7sと出口パイプ7bあるいは7cがすきま7tを介して連通するので、冷媒は流れることができる。
【0085】
このとき、出口パイプ7bあるいは7cと空間7sとの冷媒流路7hb、7hcを弁座面7kで閉塞することによって冷媒の流れを閉塞することができるが、この場合に弁座面7kが冷媒流路7hbあるいは7hcを閉塞する度合い、(流路面積の大きさ)を調整することによって冷媒流量を連続的に可変に調整することができ、毛細管3b、3cの流量を最適な流量になるように冷媒流量を調整することができる。このため、広範囲に冷媒流量を連続的に調整でき、冷却能力の制御範囲の広い冷蔵庫を得られる。
【0086】
図13は三方切替弁70の2つの出口流路の切り替えの説明図である。図中、「通電パルス」とは三方切替弁70に通電されるパルス値を表し、「弁開閉状態」は、各通電パルス値における入口パイプ7aと出口パイプ7b、7cの開閉状態のことであり、「7a→7b」は入口パイプ7aと出口パイプ7bの開閉状態を表し、「7a→7c」は入口パイプ7aと出口パイプ7cの開閉状態を表している。また、「入口パイプ及び出口パイプと弁体の位置関係」は、弁座7hに対する弁体7eの回転位置を表している。
【0087】
図において、Y1パルスの状態では、冷媒流路7hb、7hcは両方開の状態である。したがって、入口パイプ7aと出口パイプ7bは冷媒流路7hbを介して連通し、入口パイプ7aと出口パイプ7cは冷媒流路7hcを介して連通している。次に、Y2パルスの状態では、Y1パルスの状態に対して弁体7eが時計方向に所定量だけ回転した状態であり、弁体7eの弁座面7kが出口パイプ7bに対応する冷媒流路7hbは閉塞していないが、出口パイプ7cに対応する冷媒流路7hcは閉塞している。したがって、この状態では、冷媒は冷媒流路7hbと接続されている毛細管3bのみを流れることができる。
【0088】
次に、Y3パルスの状態では、Y2パルスの状態に対してさらに弁体7eが時計方向に所定量だけ回転した状態であり、弁体7eの弁座面7kが冷媒流路7hb、7hcの両方を閉塞している。したがって、両方の出口パイプとも閉塞された状態であり、冷媒の移動が遮断される。次に、Y4パルスの状態では、Y3パルスの状態に対して弁体7eがさらに時計方向に所定量だけ回転した状態であり、弁体7eの弁座面7kが出口パイプ7cに対応する冷媒流路7hcは閉塞していないが、出口パイプ7bに対応する冷媒流路7hbは閉塞している。したがって、冷媒は冷媒流路7hcに接続されている毛細管3cのみを流れることができる。そして、制御手段18により霜取り運転時はY3パルスの状態にして減圧装置3の三方切替弁(開閉手段)70を全閉にしたり、また、霜取り運転終了時にY1パルス状態にして減圧装置3の三方切替弁(開閉手段)70を開き、圧縮機1の吐出側と吸入側との圧力差を低下させてから圧縮機1を再運転する。
【0089】
この実施の形態では切替弁(開閉手段)70として三方切替弁を示したがもっと多くの方向に切替できるものであってもよい。
【0090】
実施の形態6.
図14,図15はこの発明の実施の形態6の冷蔵庫を示す図で、図14は冷蔵庫の冷媒回路と風路回路を示す模式図、図15は冷蔵庫の側断面図である。なお、上記実施の形態1〜2と同一符号は同等部分を示している。図14,図15において、1は冷凍サイクル内の冷媒を圧縮する圧縮機であり、冷蔵庫本体10の後方下部に設けられた機械室10a内に設置され、回転数可変に制御されている。2は圧縮機1により圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器である。
【0091】
3は凝縮器2により凝縮された冷媒を減圧する減圧装置で、この実施の形態では冷媒流路を開閉する開閉手段の開閉弁7とこの開閉弁(開閉手段)7に接続される一本の毛細管3aとで構成している。4は減圧装置3により減圧された冷媒を蒸発させる冷却器であり、冷蔵庫本体10の後方に断熱壁で仕切られて設けられた冷却器室10b内に配置されている。5はアキュムレータで、冷却器4から流出する余剰液冷媒を溜めるものである。6はアキュムレータ5から圧縮機1へと接続する吸入管であり、これら圧縮機1、凝縮器2、減圧装置3、冷却器4、アキュムレータ5、吸入管6を順次接続して冷凍サイクルを構成している。
【0092】
そして、この冷凍サイクルの冷蔵庫を通常運転すると、圧縮機1から吐出された高音高圧の冷媒は凝縮器2で凝縮され、開閉弁(開閉手段)7を通り減圧装置3の毛細管3aで減圧膨張され、冷却器4に流入する。そして冷却器4で冷媒が蒸発する際に冷蔵庫内を冷却し、冷却器4を出た低圧冷媒はアキュムレータ5、吸入管6を通って圧縮機1に戻る。この時、冷却器4で蒸発しきれなかった余剰液冷媒はアキュムレータ5に貯留されガス冷媒のみが吸入管6を通って圧縮機1に戻る。
【0093】
なお、冷媒としてオゾン層を破壊しにくいHFC系冷媒(たとえばHFC134aなど)や地球温暖化係数の小さい自然冷媒(たとえば炭化水素(HC冷媒)など)を用いるようにしており、地球環境にやさしい冷蔵庫を提供するようにしている。
【0094】
また、減圧装置3の開閉弁(開閉手段)7は凝縮器2と毛細管3aとの間に設けられ、減圧装置3の毛細管3aへの冷媒の流れを開閉調節するもので、制御手段18により制御されて冷却器4に付着した霜を取り除く霜取り運転時に全閉し、冷却器4への冷媒流路を閉じるようにしている。8は冷却器4で生成された冷気を冷蔵庫本体10の各貯蔵室に供給する庫内ファンで、冷却器室10bの冷却器4の上方に配置している。そして、この冷蔵庫本体10は上方より貯蔵室である冷蔵室11、貯蔵室である野菜室12、貯蔵室である冷凍室13に区画形成されている。
【0095】
14は貯蔵室である冷蔵室11へ冷気を供給する風路で、図14では一本の線で示しているが図15に示すように冷蔵庫本体の背面壁等にダクト状に設けられている。14aはこの冷蔵室11への風路(ダクト)14内に設けたダンパで、冷蔵室11に供給する冷気量を調節する。なお、野菜室12の風路は図示しないが、上部の冷蔵室11を冷却した冷気がこの野菜室12に供給されて冷却した後、冷却器4の下方に戻るように風路が形成されている。15は貯蔵室である冷凍室13へ冷気を供給する風路で、図14では一本の線で示しているが、図15に示すように冷凍室13の背面に冷却器室10bからダクト状に設けられている。15aはこの冷凍室13への風路(ダクト)15内に設けたダンパで、冷凍室13に供給する冷気量を調節する。そして、冷凍室13を冷却した冷気は図示しない戻り風路から冷却器4の下方に戻るようになっている。16は冷却器4の霜を溶かす霜取りヒータで、冷却器4の下方に設けている。17は冷却器4の温度を検出するサーミスタを示している。
【0096】
18は冷蔵庫本体10の背面上部等に設けられた制御基板等により構成される冷蔵庫の運転を制御する制御手段であり、圧縮機1の回転速度の変更と通電/停止(ON/OFF),庫内ファン8の運転/停止(ON/OFF)の制御,開閉弁(開閉手段)7の開閉制御およびサーミスタ17と図示しない外気温度センサや庫内温度センサ(冷蔵室温度センサや冷凍室温度センサなど)により検出された外気温度や庫内温度等に基づいて、その時点で最も適した冷媒流量が冷却器4に供給されるように圧縮機1を運転したり、庫内ファン8と各貯蔵室へのダンパ14a,15a等を調節して冷気の供給量を調節し庫内温度を制御するとともに、霜取り運転時に霜取ヒータの通電/停止(ON/OFF)等を制御し、また、霜取り運転時に圧縮機1を停止させるとともに、減圧装置3の開閉弁(開閉手段)7を全閉にして冷却器4への冷媒流路を閉じる等の制御を行っている。
【0097】
ここで、冷蔵室11、野菜室12、冷凍室13の配置については、どのような順番でも良く、上から冷蔵室、冷凍室、野菜室の順でもよく、上から冷凍室、冷蔵室、野菜室などでもよい。また、冷凍から野菜までの広範囲な温度帯に切替可能な切替室や製氷機能を有する製氷室などを冷蔵室11の上や冷凍室13の下に設けたり、冷蔵室11と野菜室12との間や野菜室12と冷凍室13との間などに配置してもよい。
【0098】
また、製氷室を切替室と並列に設けても良い。また、製氷室と切替室を並列に配置せずに、それぞれ独立して任意の位置に1つ以上設置しても良い。また、製氷室と切替室など全ての貯蔵室に冷気を供給する冷気供給ダクトをそれぞれの貯蔵室に専用に設けてそれぞれの専用風路内に冷気量調整ダンパを設置してもよい。
【0099】
次に、この実施の形態6の制御手段18による冷蔵庫の霜取り運転の制御について説明する。図16はこの発明の実施の形態6を示す冷蔵庫の霜取り運転時の冷却器温度変化及び圧縮機、開閉弁、ダンパ、庫内ファン、霜取りヒータの運転状態を示すタイムチャートである。また図17は霜取り運転時の制御動作を示すフローチャートである。本実施の形態6では実施の形態2の制御動作に加え、ダンパ15aが追加されているとともに特に庫内ファン8の運転/停止(ON/OFF)の制御動作を追加している。図16において、横軸は時間を表し、縦軸は冷却器4の温度変化、圧縮機1の運転/停止(ON/OFF)と開閉弁(開閉手段)7及びダンパ14a,15aの開閉、庫内ファン8の運転/停止(ON/OFF)及び霜取りヒータ16の通電/停止(ON/OFF)状態を表している。図において、冷却器温度を示す縦軸のA、B、C、Dは冷却器4の温度を表していて、B>Aであり、また冷却器の温度変化は模式的に表している。
【0100】
冷蔵庫が運転されて冷却器4に霜が多く付着し、冷却効率が低下しないように霜取りを行う。制御手段18により前回の霜取終了時から圧縮機1の積算運転時間が例えば18時間等の所定の時間が経過した場合、霜取りを行うようにしており、図16ではW時点で示し、冷却器4の温度は使用する冷媒や運転状況により異なるが例えば−30℃(A温度)程度の低温になっている。そして霜取り運転をスタートさせて、圧縮機1の運転を停止し、同時に減圧装置3の開閉弁(開閉手段)7を全閉位置にして冷却器4への冷媒の全流路を閉じ、凝縮器2から減圧装置3への冷媒の流入を遮断することで、冷却器4内への流入液冷媒を遮断する。
【0101】
圧縮機1の運転を停止した際、圧縮機1の吐出部付近から減圧装置3の入り口付近までが高圧側、減圧装置3の出口付近から圧縮機1の吸入部付近までが低圧側として運転していたため、冷凍サイクル内に圧力差が生じており、高圧側から低圧側へ冷媒が流入しようとするが、開閉弁(開閉手段)7を閉じるので、開閉弁(開閉手段)7から冷却器4までの冷凍サイクル内の冷媒は冷却器4内に流入するが、減圧装置3の毛細管3aの容量はわずかであり、ほとんど冷却器4には冷媒が流入しないわけである。
【0102】
そして、ダンパ14a及びダンパ15a等の各貯蔵室のダンパを閉じるとともに、この霜取り運転の開始時に庫内ファン8を少なくとも冷却器4内の残留液冷媒がほぼ蒸発してしまうまでの所定時間運転(図16のZ時点まで)する。この冷却器4内の残留液冷媒がほぼ蒸発してしまうまでの所定時間は、圧縮機1の能力や冷却器4の容量等により異なるため実施しようとする構成で試験等により確認して決めればよく、一例として5分間程度庫内ファン8を運転することで実現できることが確認できた。
【0103】
そして、冷却器4への冷媒の流入を遮断したことにより、従来に比べ冷却器4内の少ない残留液冷媒を、このように霜取りヒータ16の通電前に庫内ファン8の送風でスムーズに蒸発させることで、アキュムレータ5内部へ流入する液冷媒量を激減させる。このようにすると、霜取りヒータ16で冷却器4の残留液冷媒を蒸発させる場合に比べ、急激に冷媒が蒸発しないため、霜取りヒータ16で残留冷媒を蒸発させる場合に生じやすい冷媒の沸騰音を防止できる。
【0104】
そして、庫内ファン8の運転が所定時間経過した図16のZ時点で、庫内ファン8を停止して、霜取りヒータ16に通電を開始し、霜り取ヒータ16の熱により冷却器4の霜を溶かして行き、冷却器4の温度を計測するサーミスタ17が霜取りが完了する例えば14℃等(図16のB温度)の所定温度に到達したら図16のX時点で霜取りヒータ16への通電を停止する。
【0105】
なお、この霜取りヒータ16への通電時にダンパ14a,15aを閉鎖して各貯蔵室への風路14,15等を閉じているので、霜取りヒータ16による各貯蔵室(冷蔵室11、冷凍室13等)へ収納した食品への熱の影響を防止することができる。そして、霜取り運転の終了の際、霜取りヒータ16を停止してから開閉弁(開閉手段)7を所定時間全開にして、冷凍サイクル内の圧力を下げるようにしている。
【0106】
この冷凍サイクル内の圧力を下げる所定時間とは、圧縮機1の吐出側と吸入側との圧力差が少なくとも圧縮機1の起動可能な圧力差に低下するまでの時間であり、例えば圧縮機1の性能により起動保証された圧力差に低下する時間で、一例としては、圧縮機1停止時の吐出側と吸入側との圧力差が7kgf/cm2程度の圧縮機1で、圧力差が4kgf/cm2まで下がれば再起動しても差し支えないと起動保証されている場合に、一例の冷凍サイクルの構成による試験によれば約2分後にはこの圧力差まで低下した。なお、開閉弁(開閉手段)7を開くと凝縮器2側から冷媒が冷却器4に流入するが、この時には霜取りにより既に冷却器4の液冷媒は蒸発させられていて液冷媒が無い状態のため、凝縮器2側から冷却器4に液冷媒が流入してもアキュムレータ5まで液冷媒が流出することがなく、従って吸入管6からの冷媒の逆流を引き起こすことがないわけである。また、この所定時間は長ければそれだけ圧力差がなくなり圧縮機1には好ましいが、霜取り時間が長くなるため、圧縮機1の起動に影響のない圧力差まで確実に下がる時間で短めの時間が望ましい。また、この所定時間は、圧縮機1の性能や冷凍サイクルの構成等により異なるため、実施しようとする構成で試験等により検証して設定するようにすればよい。
【0107】
そして、減圧装置3の開閉弁(開閉手段)7全開の所定時間が経過した図16のY時点で、霜取り運転が完了し、ダンパ14a,15a等の各貯蔵室のダンパを開くとともに、圧縮機1の運転を再開し、通常の冷蔵庫の冷却運転に戻るように制御している。なお、霜取り運転の開始及び終了の条件も圧縮機容量、冷却器容量、風路構成、貯蔵室の容量などによって異なるので、実験などにより予め冷却不足とならない圧縮機1の積算運転時間と冷却器4の温度に設定すればよい。なお、霜取り運転時間は霜の付着量等により異なるが、例えば30分程度の時間を要している。また、図16で圧縮機1、開閉弁(開閉手段)7、ダンパ14a,15a、庫内ファン8、霜取りヒータ16の動作は影響のない範囲で時間差があってもよい。
【0108】
したがって、本実施の形態では、実施の形態1〜2と同様に、冷媒を圧縮する圧縮機1、圧縮機1により圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器2、冷媒流路を開閉する開閉弁(開閉手段)7を設けて凝縮器2により凝縮された冷媒を減圧する減圧装置3、減圧装置3により減圧された冷媒を蒸発させる冷却器4、冷却器4から流出する余剰液冷媒を溜めるアキュムレータ5を冷媒配管により順次接続して構成する冷凍サイクルと、冷却器4に付着した霜を取り除く霜取り運転時に圧縮機1を停止させるとともに、減圧装置3の開閉弁(開閉手段)7を全閉にして冷却器4への冷媒流路を閉じる制御手段18と、を備えたので、霜取り運転時に冷却器4への冷媒の流入がほとんどないため、冷却器4内の残留液冷媒が少なく、冷却器4で冷媒が蒸発してガス状になりアキュムレータ5へとスムーズに流れることから、従来のような大きなアキュムレータを設けなくても冷却器4からアキュムレータ5へと流出する液冷媒を少なくでき、従来のように、冷却器4から液冷媒が流出してアキュムレータ5内を溢れて吸入管6へ流出することがなく、よって吸入管6から冷媒が逆流してアキュムレータ5で騒音となる不快音を生じないようにできるなど、実施の形態1と同様の効果を得られる。
【0109】
また、実施の形態2と同様にこの実施の形態では、制御手段18により、霜取り運転の終了時に減圧装置3の開閉弁(開閉手段)7を開き、圧縮機1の吐出側と吸入側との圧力差が少なくとも圧縮機1の起動可能な圧力差に低下する所定時間経過してから、圧縮機1を再運転するようにしたので、圧縮機1の吐出側と吸入側との圧力差が高い状態で運転される差圧起動が防止され、圧縮機1の寿命を延ばす効果があり、また、圧縮機1の種類を限定するものではないが、特に低圧シェル圧縮機の場合に効果的である。
【0110】
また、実施形態2と同様にこの実施の形態では、冷蔵庫本体10内に設けられ食品を貯蔵する貯蔵室(冷蔵室11等)と、冷却器4で生成された冷気を貯蔵室に供給する庫内ファン8と、貯蔵室に供給する冷気量を調整するダンパ14a,15a等と、冷却器4を加熱する霜取りヒータ16と、を備え、制御手段18は霜取り運転時にダンパ14a,15aを閉じたので、霜取りヒータ16による各貯蔵室(冷蔵室11、冷凍室等)へ収納した食品への熱の影響を防止することができる効果もある。
【0111】
また、この実施の形態では、制御手段18は霜取り運転の開始時に庫内ファン8を、少なくとも冷却器4内の残留液冷媒がほぼ蒸発する所定時間運転した後に、霜取りヒータ16を通電させるようにしたので、霜取り運転時の冷却器4内の冷媒の急激な蒸発による沸騰音が防止できる効果もある。
【0112】
図17はこの発明の実施の形態6の冷蔵庫の霜取り運転時の制御動作を示すフローチャートである。図において、ST301は通常の冷却運転のステップ、ST302は霜取り運転を開始するかどうかを判定する霜取り開始判定ステップ、ST303は圧縮機1の運転を停止させる圧縮機停止ステップ、ST304は減圧装置3の開閉弁(開閉手段)7を全閉にする減圧装置全閉ステップ、ST305はダンパ14a,15aを全閉にするダンパ全閉ステップ、ST306は庫内ファン8を運転する庫内ファン運転開始ステップ,ST307庫内ファンを所定時間運転状態にする庫内ファン所定時間運転ステップ、ST308は庫内ファンを所定時間運転した後に停止させる庫内ファン運転停止ステップ、ST309は霜取りヒータ16の通電を開始する霜取りヒータ通電開始ステップ、ST310は霜取り運転が終了したかを判定する霜取終了判定ステップ、ST311は霜取りヒータ16への通電を停止する霜取りヒータ停止ステップ、ST312は減圧装置3の開閉弁(開閉手段)7を全開にする減圧装置全開ステップ、ST313は減圧装置3の開閉弁(開閉手段)7を所定時間開いた状態にする減圧装置所定時間全開ステップ、ST314は圧縮機1の運転を再開する圧縮機再運転ステップ、ST315はダンパ14a,15aを開くダンパ開ステップである。
【0113】
ST301は通常の冷却運転のステップで、図示しない外気温度センサや庫内温度センサ(冷蔵室温度センサや冷凍室温度センサなど)等により検出された外気温度や庫内温度に基づいて、圧縮機1や庫内ファン8のON/OFF及びダンパ14a,15aの開閉等により冷気の供給量を調節し庫内温度を制御する通常の冷却運転を行っている。ST302は霜取り運転を開始するかどうかを判定する霜取り開始判定ステップで、霜取りが必要でなければST301に戻り通常の冷却運転を行い、再びST302で霜取りが必要か判定を繰り返す。そしてST302で霜取りが必要と判定すればST303で圧縮機1の運転を停止させるとともにST304で開閉弁(開閉手段)7を全閉にする。
【0114】
そして、ST305でダンパ14a,15aを閉じ、ST306で庫内ファンの運転を開始し、ST307の庫内ファン所定時間運転ステップで少なくとも冷却器4の残留液冷媒が蒸発してしまうまでの所定時間経過するまで庫内ファン8の送風を継続し、冷却器4内の残留液冷媒をスムーズに蒸発させた後、ST308で庫内ファン6を停止させる。次いでST309で霜取りヒータ16の通電を開始し、ヒータの熱で冷却器4の霜を溶かして行く。そして、ST310で霜取り運転を終了させるかどうかを判定し、霜取終了条件になっていなければST310で霜取り運転の終了判定を繰り返し、霜取り終了と判定されるまで霜取りヒータ16への通電を継続する。ST310で霜取り終了と判定するとST311で霜取りヒータ16への通電を停止し、ST312で開閉弁(開閉手段)7を全開にする。そして、ST313の減圧装置所定時間全開ステップで、圧縮機1の吐出側と吸入側との圧力差が少なくとも圧縮機1の起動可能な圧力差に低下する所定時間、減圧装置3の開閉弁(開閉手段)7を全開状態にし、その後、ST314で圧縮機1の運転を再開し、かつ、ST315でダンパ14a,15aを開き、ST301へ戻り通常の冷却運転に戻るようになっている。
【0115】
なお、ST304減圧装置全閉ステップとST305ダンパ全閉ステップとST306庫内ファン運転開始ステップは同時であってもよいし、影響のない時間差で順序が変ってもよい。また、ST308庫内ファン運転停止ステップとST309霜取りヒータ通電開始ステップも同時であってもよいし影響のない時間差で順序が逆であってもよい。また、ST311霜取りヒータ停止ステップとST312減圧装置全開ステップも同時であってもよいし影響のない時間差で順序が逆であってもよい。また、ST314圧縮機再運転ステップとST315ダンパ開ステップも同時であってもよいし影響のない時間差で順序が逆であってもよい。
【0116】
このように、本実施の形態では上記実施の形態1〜2と同様に、霜取り運転の開始を判定する霜取り開始判定ステップと、霜取り開始判定ステップで霜取りが必要と判定された際に、減圧装置3の開閉弁(開閉手段)7を全閉にして冷却器4への冷媒流路を閉じる減圧装置全閉ステップと、を備えたので、簡単な制御で霜取り運転時に冷却器4への冷媒の流入を遮断し、冷却器4内の残留液冷媒が少ないため、冷却器4で冷媒が蒸発してガス状になりアキュムレータ5へとスムーズに流れることから、従来のような大きなアキュムレータを設けなくても冷却器4からアキュムレータ5へと流出する液冷媒を少なくでき、従来のように、冷却器4から液冷媒が流出してアキュムレータ5内を溢れて吸入管6へ流出することがなく、よって吸入管6から冷媒が逆流してアキュムレータ5で騒音となる不快音を生じないようにできる運転方法を得ることができる。また、近年の減圧装置3は木目細かな制御を行えるように、この実施の形態のように減圧装置3に開閉弁(開閉手段)7を備えるケースもあり、そのような物であれば特別に部品を追加することなく、開閉弁(開閉手段)7を開閉させるステップを追加するだけで実現できる効果がある。
【0117】
また、この実施の形態では、上記実施の形態2と同様に霜取り運転が終了したかを判定する霜取り終了判定ステップと、霜取り終了判定ステップで霜取り終了と判定した際に圧縮機1の吐出側と吸入側との圧力差が少なくとも圧縮機1の起動可能な圧力差に低下する所定時間、減圧装置3の開閉手段7を開く減圧装置所定時間全開ステップと、減圧装置所定時間全開ステップの所定時間が経過してから圧縮機1を再運転する圧縮機再運転ステップと、を備えたので簡単な制御で、圧縮機1の吐出側と吸入側との圧力差が高い状態で運転される差圧起動が防止され、圧縮機1の寿命を延ばす効果がある。
【0118】
また、この実施の形態では、霜取り運転時にダンパ14a,15a等の各貯蔵室のダンパを閉じるダンパ全閉ステップを備えたので、簡単な制御で霜取りヒータ16による各貯蔵室(冷蔵室11,冷凍室13等)へ収納した食品への熱の影響を防止することができるものが得られる。
【0119】
また、この実施の形態では霜取り開始判定ステップで霜取りが必要と判定された際に、食品を貯蔵する貯蔵室に冷却器4で生成された冷気を供給する庫内ファン8を、少なくとも冷却器4の残留液冷媒がほぼ蒸発してしまうまでの所定時間運転する庫内ファン所定時間運転ステップと、庫内ファン所定時間運転ステップで庫内ファン8を所定時間運転した後、冷却器4を加熱する霜取りヒータ16を通電させる霜取りヒータ通電ステップと、を設けたので、簡単な制御で霜取り運転時の冷却器4内の冷媒の急激な蒸発を防止でき、冷媒の沸騰音が防止できる効果もある。また、この実施の形態の開閉弁(開閉手段)7に換えて、上記実施の形態3〜5の開閉弁(開閉手段)7の配置や膨張弁37及び切替弁70を設ける構成であってもよい。
【0120】
実施の形態7.
次に実施の形態7の冷蔵庫の制御手段18による霜取り運転時の制御動作について説明する。図18はこの発明の実施の形態7を示す冷蔵庫の霜取り運転時の冷却器温度変化及び圧縮機、開閉弁、ダンパ、庫内ファン、霜取りヒータの運転状態を示すタイムチャートである。上記実施の形態6では霜取り運転の開始時にのみ庫内ファン8を運転したものを示したが、この実施の形態では、制御手段18により庫内ファン8を霜取りヒータ16の通電中(図18のZ時点からX時点)も運転し、送風を行うようにしている。このように霜取り運転中に霜取りヒータ16を通電するとともに、庫内ファン8を運転したので、霜取りヒータ16の熱とともに庫内ファン8の送風により冷却器4の霜取りが促進されて霜取り時間を短くできる効果がある。なお、この実施の形態の冷蔵庫の冷媒回路と風路回路及び冷蔵庫の側断面図は上記実施の形態6の図14の冷蔵庫の冷媒回路と風路回路を示す模式図、及び図15の冷蔵庫の側断面図と同じであり、説明は省略する。また、上記実施の形態6と同等部分は同一符号を付し詳細な説明は省略する。
【0121】
図19はこの発明の実施の形態7の冷蔵庫の霜取り運転時の制御動作を示すフローチャートである。図において、ST401は通常の冷却運転のステップ、ST402は霜取り運転を開始するかどうかを判定する霜取り開始判定ステップ、ST403は圧縮機1の運転を停止させる圧縮機停止ステップ、ST404は減圧装置3の開閉弁(開閉手段)7を全閉にする減圧装置全閉ステップ、ST405はダンパ14a,15aを全閉にするダンパ全閉ステップ、ST406は庫内ファン8を運転する庫内ファン運転開始ステップ,ST407庫内ファンを所定時間運転状態にする庫内ファン所定時間運転ステップ、ST408は霜取りヒータ16の通電を開始する霜取りヒータ通電開始ステップ、ST409は霜取り運転が終了したかを判定する霜取終了判定ステップ、ST410は霜取りヒータ16への通電を停止する霜取りヒータ停止ステップ、ST411は庫内ファン8の運転を停止する庫内ファン停止ステップ、ST412は減圧装置3の開閉弁(開閉手段)7を全開にする減圧装置全開ステップ、ST413は減圧装置3の開閉弁(開閉手段)7を所定時間開いた状態にする減圧装置所定時間全開ステップ、ST414は圧縮機1の運転を再開する圧縮機再運転ステップ、ST415はダンパ14a,15aを開くダンパ開ステップである。
【0122】
ST401は通常の冷却運転のステップで、図示しない外気温度センサや庫内温度センサ(冷蔵室温度センサや冷凍室温度センサなど)等により検出された外気温度や庫内温度に基づいて、圧縮機1や庫内ファン8のON/OFF及びダンパ14a,15aの開閉等により冷気の供給量を調節し庫内温度を制御する通常の冷却運転を行っている。ST402は霜取り運転を開始するかどうかを判定する霜取り開始判定ステップで、霜取りが必要でなければST401に戻り通常の冷却運転を行い、再びST402で霜取りが必要か判定を繰り返す。そしてST402で霜取りが必要と判定すればST403で圧縮機1の運転を停止させるとともにST404で開閉弁(開閉手段)7を全閉にする。
【0123】
そして、ST405でダンパ14a,15aを閉じ、ST406で庫内ファンの運転を開始し、ST407の庫内ファン所定時間運転ステップで少なくとも冷却器4の残留液冷媒がほぼ蒸発してしまうまでの所定時間経過するまで庫内ファン8の送風を継続し、冷却器4内の残留液冷媒をスムーズに蒸発させた後、ST408で霜取りヒータ16の通電を開始し、ヒータの熱で冷却器4の霜を溶かして行く。そして、ST409で霜取り運転を終了させるかどうかを判定し、霜取終了条件になっていなければST409で霜取り運転の終了判定を繰り返し、霜取り終了と判定されるまで霜取りヒータ16への通電を継続する。ST409で霜取り終了と判定するとST410で霜取りヒータ16への通電を停止し、ST411で庫内ファン8を停止して、ST412で開閉弁(開閉手段)7を全開にする。そして、ST413の減圧装置所定時間全開ステップで、圧縮機1の吐出側と吸入側との圧力差が少なくとも圧縮機1の起動可能な圧力差に低下する所定時間、減圧装置3の開閉弁(開閉手段)7を全開状態にし、その後、ST414で圧縮機1の運転を再開し、かつ、ST415でダンパ14a,15aを開き、ST401へ戻り通常の冷却運転に戻るようになっている。なお、ST404減圧装置全閉ステップとST405ダンパ全閉ステップとST406庫内ファン運転開始ステップは同時であってもよいし、影響のない時間差で順序が変ってもよい。また、ST410霜取りヒータ停止ステップとST411庫内ファン運転停止ステップとST412減圧装置全開ステップも同時であってもよいし影響のない時間差で順序が逆であってもよい。また、ST414圧縮機再運転ステップとST415ダンパ開ステップも同時であってもよいし影響のない時間差で順序が逆であってもよい。
【0124】
このようにすれば、上記実施の形態6と同様な効果が得られるとともに、霜取りヒータ16の通電中に庫内ファン8をST406〜ST411で運転するようにしたので、簡単な制御で霜取りヒータ16の熱とともに庫内ファン8の送風により冷却器4の霜取りを促進して霜取り時間を短くできる効果がある。
【0125】
なお、上記のように霜取り時に庫内ファン8を運転する効果である冷却器4内の冷媒の急激な蒸発による沸騰音防止や霜取り促進の効果はなくなるが、この実施の形態7の構成で霜取り時に庫内ファン8を運転しないようにしてもよく、図19のフローチャートからST406庫内ファン運転開始ステップとST407庫内ファン所定時間運転ステップ及びST411庫内ファン停止ステップを除いた制御動作のものに相当するが、上記実施の形態と同様に霜取り時のアキュムレータ5付近での冷媒逆流による不快音防止や圧縮機再運転時の差圧起動防止の効果等は同様に得られる。
【0126】
実施の形態8.
上記実施の形態1〜7で霜取り運転の開始時に圧縮機1を停止する際、制御手段18により圧縮機1の回転速度を所定の速度に減速してから停止させるようにしても良い。図20はこの発明の実施の形態8を示す冷蔵庫の霜取り運転開始時の圧縮機停止速度の説明図である。他の構成は例えば上記実施の形態6と同様であり、詳細な説明は省略する。この実施の形態8では、図20に示すように圧縮機1は回転速度をそれぞれ、78Hz,72Hz,64Hz,56Hz,42Hz,25Hzに可変可能に設けられて、冷蔵庫の通常の冷却運転時に運転状態に合わせて回転速度を変更し、最適な冷媒吐出量になるように運転している。そして、霜取り運転に入る時にはその時の運転周波数から順次減速し、56Hzになった時点で通電を停止するようにしている。
【0127】
この圧縮機1を減速して停止させる制御を上記実施の形態1〜7の圧縮機1にそれぞれ適用してもよく、このようにすると、圧縮機1停止時の圧縮内部の機械音(圧縮機内部の構成部品の接触音など)を抑制することが可能であり、静音化と圧縮機1の寿命を延ばす効果がある。なお、圧縮機1を56Hzより低い速度に減速させてから停止させるようにしてもよいが、霜取り時間が延びることになるため停止させる際に接触音が生じない速度まで減速して停止するようにすればよく、この減速して停止させる回転速度は圧縮機1の種類や容量等により異なるため、試験等を行い適宜決めれば良い。また、霜取り運転の開始時に圧縮機の回転速度が56Hz以下で運転されていれば、そのまま圧縮機1の通電を停止させればよい。
【0128】
また、上記実施の形態1〜8において圧縮機1の種類を限定するものではないが、可燃性冷媒の冷凍機油への溶解を考慮すると、低圧シェル圧縮機を用いるのが好ましい。高圧シェル圧縮機では、圧縮機内が高圧に保持されるため、この圧縮機内で冷凍機油に冷媒が溶けやすくなる。これに対し、内部が低圧に保持される低圧シェル圧縮機、例えば低圧シェルレシプロ圧縮機を用いると、高圧シェル圧縮機よりも圧縮機内で冷凍機油に溶ける冷媒の量を低減できる。このため冷凍サイクルで必要となる使用冷媒量を低減でき、作動冷媒として地球温暖化係数が小さく、地球環境保存の点からも好ましい冷媒である可燃性冷媒を使用する場合において特に効果的である。
【0129】
実施の形態9.
上記実施の形態6〜7では霜取り運転時に庫内ファン8の運転/停止(ON/OFF)の制御を行うものを示したが、庫内ファン8の回転速度を任意に変更できるようにしても良い。図21,図22はこの発明の実施の形態9を示す図で、図21は冷蔵庫の霜取り運転時の庫内ファンの回転速度の説明図、図22は霜取り運転時の庫内ファンの回転速度を選択するスイッチの要部斜視図である。他の構成は実施の形態6〜7と同等であり、詳細な説明は省略する。
【0130】
庫内ファン8は下限から上限までの回転数範囲を有し、この実施の形態9ではア〜ウの3段階に変えられるようになっていて、図21に示すように、アの設定では庫内ファン8の回転速度が速く(例えば1400rpm)、霜取りが促進されるので霜取り時間が短くなるが庫内ファン8の風切り音が普通よりやや高くなり、また、庫内ファン8の運転時間が短くてすむために消費電力が少なくなる。イの設定では庫内ファン8の回転速度が普通(例えば1200rpm)で、このため霜取り時間も普通で庫内ファン8の風切り音が普通、消費電力も普通となる。ウの設定では庫内ファン8の回転速度が遅く(例えば1000rpm)、霜取り時間が長くなるが庫内ファン8の風切り音がとても静かになり、庫内ファン8の運転時間が長くなるために消費電力が普通より少し多くなる。
【0131】
そして、通常はイの静音と省エネの普通の設定モードを選択し、送風ファン8の風切り音がきにならない場所に使用されるのであれば、霜取り時間が短くさらに省エネのアの設定モードを選択し、また、庫内ファン8の風切り音が気になるような場所等に使用される場合は、ウのさらに静音の設定モードを選択するというように、冷蔵庫を製造する際や使用者が使用目的や好みに応じて霜取り運転時の庫内ファン8の回転速度を選択設定できるようにしてもよく、使い勝手を向上できるものが得られる効果がある。
【0132】
この回転数範囲のア〜ウの選定は、この実施の形態では図22に示すように、制御手段18が構成される制御基板等に、選択設定手段である回転数選択スイッチ19を設け、左右スライドさせて切り替えることでア〜ウの範囲を選択設定できるようにしている。なお、この実施の形態では、霜取り運転時の庫内ファン8の速度変更を3段階で選択できるものを示したが、2段階や4段階等もっと多くの段階に変更可能なものであってもよい。このように、庫内ファン8は下限から上限までの回転数範囲を有し、霜取り運転時の庫内ファン8の回転数をこの回転数範囲から選択する選択設定手段(回転数選択スイッチ)19を備えたので、使用目的や好みに応じた庫内ファン8の速度で霜取り運転ができ、使い勝手のよい冷蔵庫を得ることができる。
【0133】
実施の形態10.
図23はこの発明の実施の形態10を示す冷蔵庫の側断面図である。上記実施の形態6〜7と同一又は相当部分は同一符号を符し詳細な説明は省略する。また、制御手段18による制御動作も上記実施の形態6〜7と同等であり説明は省略する。この実施の形態では、図23に示すように、上記実施の形態6〜7の構成に加え、冷却器4を配置した冷蔵庫の冷却器室10b内に、冷却器4で生成された冷気を貯蔵室(冷蔵室11、野菜室12、冷凍室13等)に経由させないで直接冷却器4へと戻るショートサイクル風路20を設けている。このようにすると、上記実施の形態6〜7と同様の効果が得られるとともに、冷却器4からショートサイクル風路20への空気の循環が発生するため、霜取り運転時に冷却器4内の液冷媒の気化と冷却器4の温度上昇が促進され、更なる霜取り時間の短縮による消費電力低減を図ることが可能である。
【0134】
また、ショートサイクル風路20により、冷却器4内の液冷媒の気化と冷却器4の温度上昇が促進されるため、庫内ファン8の回転数を制御手段18により通常の冷却運転時の速度(例えば1200rpm)より、霜取り運転時に自動的に低速化(例えば1000rpm)させたり、または、庫内ファン8を運転しないようにしても、従来と同等の霜取り時間で霜取りを行うことも可能になり、庫内ファン8の風切音低減により静音化できる冷蔵庫を得られる効果もある。
【0135】
実施の形態11.
図24はこの発明の実施の形態11を示す冷蔵庫の側断面図である。上記実施の形態10と同一又は相当部分は同一符号を符し詳細な説明は省略する。上記実施の形態10ではショートサイクル風路20を設けたものを示したが示したが、図23に示すように、さらにショートサイクル風路20内にショートサイクル風路20の風量を調節するショートサイクル風量調整ダンパ20aを設け、制御手段18によりショートサイクル風量調整ダンパ20aを霜取り運転時に開くとともに、霜取り運転時でない時には閉じるようにしている。
【0136】
つまり、通常の冷却運転時は、ショートサイクル風路20へのショートサイクル風量調整ダンパ20aを全閉にし、ショートサイクル風路20に冷気が流れないようにして各貯蔵室への冷気の損失を防止するとともに、霜取り運転時に該当ショートサイクル風量調整ダンパ20aを全開にすることにより、上記実施の形態10と同様に霜取り運転時に冷却器4内の液冷媒の気化と冷却器4の温度上昇が促進され、更なる霜取り時間の短縮による消費電力低減を図ることが可能であり、また、通常の冷却運転時にショートサイクル風路20への冷気流入防止が可能となり、上記実施の形態10より更なる消費電力低減が可能となる。また、この霜取り運転時に、ダンパ14a,15a等の各貯蔵室へのダンパは閉じるようにするとよく、各貯蔵室への霜取りの熱の影響を防止でき、またショートサイクル風路20に空気の循環が集中するので、霜取りがさらに促進されるようにできる。
【0137】
次にこの実施の形態11の制御手段18による霜取り運転時の制御動作の一例を説明する。図25はこの実施の形態11の霜取り運転時の制御動作を示すフローチャートであり、上記実施の形態7の図19の制御動作(フローチャート)にショートサイクル風路20のショートサイクル風量調整ダンパ20aの制御動作を追加したものである。図において、ST501は通常の冷却運転のステップ、ST502は霜取り運転を開始するかどうかを判定する霜取り開始判定ステップ、ST503は圧縮機の運転を停止させる圧縮機停止ステップ、ST504は減圧装置3の開閉弁(開閉手段)7を全閉にする減圧装置全閉ステップ、ST505はショートサイクル風路20のショートサイクル風量調整ダンパ20aを開くショートサイクル風路ダンパ開ステップ、T506は各貯蔵室のダンパ14a,15aを全閉にする貯蔵室ダンパ全閉ステップ、ST507は庫内ファン8を運転する庫内ファン運転開始ステップ、ST508庫内ファンを所定時間運転状態にする庫内ファン所定時間運転ステップ、ST509は霜取りヒータ16の通電を開始する霜取りヒータ通電開始ステップ、ST510は霜取り運転が終了したかを判定する霜取終了判定ステップ、ST511は霜取りヒータ16への通電を停止する霜取りヒータ停止ステップ、ST512は庫内ファン8の運転を停止する庫内ファン停止ステップ、ST513は減圧装置3の開閉弁(開閉手段)7を全開にする減圧装置全開ステップ、ST514は減圧装置3の開閉弁(開閉手段)7を所定時間開いた状態にする減圧装置所定時間全開ステップ、ST515は圧縮機1の運転を再開する圧縮機再運転ステップ、ST516はショートサイクル風路20のショートサイクル風量調整ダンパ20aを閉じるショートサイクル風路ダンパ全閉ステップ、ST517は各貯蔵室のダンパ14a,15aを開く貯蔵室ダンパ開ステップある。
【0138】
ST501は通常の冷却運転のステップで、図示しない外気温度センサや庫内温度センサ(冷蔵室温度センサや冷凍室温度センサなど)等により検出された外気温度や庫内温度に基づいて、圧縮機1や庫内ファン8のON/OFF及びダンパ14a,15aの開閉等により冷気の供給量を調節し庫内温度を制御する通常の冷却運転を行っている。ST502は霜取り運転を開始するかどうかを判定する霜取り開始判定ステップで、霜取りが必要でなければST501に戻り通常の冷却運転を行い、再びST502で霜取りが必要か判定を繰り返す。そしてST502で霜取りが必要と判定すればST503で圧縮機1の運転を停止させるとともにST504で開閉弁(開閉手段)7を全閉にする。
【0139】
そして、ST505でショートサイクル風路20のショートサイクル風量調整ダンパ20aを開くとともに、T506で各貯蔵室のダンパ14a,15aを閉じ、ST507で庫内ファン8の運転を開始し、ST508の庫内ファン所定時間運転ステップで所定時間経過するまで庫内ファン8の送風を継続し、冷却器4内の残留液冷媒をスムーズに蒸発させた後、ST509で霜取りヒータ16の通電を開始し、ヒータの熱で冷却器4の霜を解かして行く。そして、ST510で霜取り運転を終了させるかどうかを判定し、霜取終了条件になっていなければST510で霜取り運転の終了判定を繰り返し、霜取り終了と判定されるまで霜取りヒータ16への通電を継続する。ST510で霜取り終了と判定するとST511で霜取りヒータ16への通電を停止し、ST512で庫内ファン8を停止して、同時にST513で開閉弁(開閉手段)7を全開にする。そして、ST514の減圧装置所定時間全開ステップで、圧縮機1の吐出側と吸入側との圧力差が少なくとも圧縮機1の起動可能な圧力差に低下する所定時間、減圧装置3の開閉弁(開閉手段)7を全開状態にし、その後、ST515で圧縮機1の運転を再開し、かつ、ST516でショートサイクル風路20のショートサイクル風量調整ダンパ20aを全閉にするとともにST517で各貯蔵室のダンパ14a,15aを開き、ST501へ戻り通常の冷却運転に戻るようになっている。
【0140】
なお、ST504減圧装置全閉ステップとST505ショートサイクル風路ダンパ開ステップとT506貯蔵室ダンパ全閉ステップとST507庫内ファン運転開始ステップは同時であってもよいし、影響のない時間差で順序が変ってもよい。また、ST511霜取りヒータ停止ステップとST512庫内ファン運転停止ステップとST513減圧装置全開ステップも同時であってもよいし影響のない時間差で順序が逆であってもよい。また、ST515圧縮機再運転ステップとST516ショートサイクル風路ダンパ全閉ステップとST517貯蔵室ダンパ開ステップ同時であってもよいし影響のない時間差で順序が逆であってもよい。
【0141】
このようにすれば、上記実施の形態7と同様な効果が得られるとともに、霜取り運転中にST505〜ST516でショートサイクル風路20のショートサイクル風量調整ダンパ20aを開くようにし、通常の冷却運転中はショートサイクル風量調整ダンパ20aを閉じるようにしているので、霜取り運転時にのみショートサイクル風路20を利用して霜取り運転時間を短くできる等、霜取り運転を効率化できるものが得られる。
【0142】
また、上記実施の形態1〜11では霜取りヒータ16で主に霜取りを行うものを示したが、霜取りヒータ16の通電を止めて庫内ファン8の送風で冷却器4を温めて霜取りを行うことも可能であり、このようにすると霜取り時間は長くなるが、電気使用量の多い霜取りヒータ16の通電がないので、消費電力の低減が可能になり、また、霜取りヒータ16が不要で安価にできる。
【0143】
また、上記実施の形態1〜11では冷却器4を一つ備えた冷蔵庫について説明したが、複数の冷却器4を備えたものであってもよく、上記実施の形態と同様に各冷却器4毎に上記実施の形態の開閉手段7,70を設けた減圧装置3及び全閉機能を備えた減圧装置37を設けて霜取り運転時に各冷却器4への冷媒流路を閉じる制御等を行ったり、各冷却器4毎にショートサイクル風路20を設けてもよく、上記実施の形態と同様の効果が得られる。
【0144】
【発明の効果】
本発明に係る冷蔵庫は、冷蔵庫本体の機械室に設置され、冷媒を圧縮する圧縮機、前記圧縮機により圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器、冷媒流路を全閉にする全閉機能を備えて前記凝縮器により凝縮された冷媒を減圧する減圧装置、前記減圧装置により減圧された冷媒を蒸発させる冷却器、前記冷却器から流出する余剰液冷媒を溜めるアキュムレータ、前記アキュムレータと前記圧縮機を接続する吸入管を順次接続して構成する冷凍サイクルと、前記冷却器に付着した霜を溶かす霜取りヒータと、前記圧縮機の運転を停止し前記霜取りヒータに通電して前記冷却器の霜を取る霜取り運転時に前記減圧装置を全閉にして冷媒流路を閉じた状態にする制御手段と、を備え、前記霜取りヒータの通電開始から停止まで前記減圧装置を全閉にして前記冷却器から流出した液冷媒が前記アキュムレータ内を溢れ前記吸入管へ流出するのを防止し、前記吸入管に流出した液冷媒が前記吸入管から前記アキュムレータに逆流することによって発生する不快音を防止するようにしたので、霜取り運転時に冷却器から液冷媒が流出してアキュムレータ内を溢れてアキュムレータに接続された吸入管へ流出することがなく、よって吸入管から冷媒が逆流してアキュムレータで騒音となる不快音を生じないようにできる冷蔵庫を得られる効果がある。
また、本発明に係わる冷蔵庫は、冷蔵庫本体の機械室に設置され、冷媒を圧縮し内部が低圧に保持される低圧シェル式の圧縮機、前記圧縮機により圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器、冷媒流路を全閉にする全閉機能を備えて前記凝縮器により凝縮された冷媒を減圧する減圧装置、前記減圧装置により減圧された冷媒を蒸発させる冷却器、前記冷却器から流出する余剰液冷媒を溜めるアキュムレータ、前記アキュムレータと前記圧縮機を接続する吸入管を順次接続して構成する冷凍サイクルと、前記冷却器に付着した霜を溶かす霜取りヒータと、前記圧縮機の運転を停止し前記霜取りヒータに通電して前記冷却器の霜を取る霜取り運転時に前記減圧装置を全閉にして冷媒流路を閉じた状態にする制御手段と、を備え、前記霜取りヒータの通電開始から停止まで前記減圧装置を全閉にして前記冷却器から流出した液冷媒が前記アキュムレータ内を溢れ前記吸入管へ流出するのを防止し、前記吸入管に流出した液冷媒が前記吸入管から前記アキュムレータに逆流することによって発生する不快音を防止するようにしたので、霜取り運転時に冷却器から液冷媒が流出してアキュムレータ内を溢れてアキュムレータに接続された吸入管へ流出することがなく、よって吸入管から冷媒が逆流してアキュムレータで騒音となる不快音を生じないようにできる冷蔵庫を得られる効果がある。
【0145】
また、本発明に係わる冷蔵庫は、前記制御手段は、前記霜取り運転の終了時に全閉機能を備えた前記減圧装置の冷媒流路を開き、前記圧縮機の吐出側と吸入側との圧力差が少なくとも前記圧縮機の起動可能な圧力差に低下する所定時間経過してから、前記圧縮機を再運転するようにしたので、圧縮機の吐出側と吸入側との圧力差が高い状態で運転される差圧起動が防止され、圧縮機の寿命を延ばす効果がある。
【0146】
また、本発明に係わる冷蔵庫は、前記減圧装置を、冷媒流路を開閉する開閉手段と、前記開閉手段に接続される毛細管とで構成し、前記開閉手段を前記毛細管と前記冷却器の間に設けたので、霜取り運転時の冷却器への冷媒の流入量がさらに少なく、従って、さらにアキュムレータから吸入管へと液冷媒が流出することを防止でき、吸入管から冷媒が逆流して不快音を生じることがないようにできる効果がある。
【0148】
また、本発明に係わる冷蔵庫は、前記凝縮器により凝縮された冷媒を複数の冷媒流路に分岐させ、前記減圧装置を、前記複数の冷媒流路を切り替え可能で前記複数の冷媒流路を全て閉鎖できる切替弁と、前記複数の冷媒流路に接続される複数の毛細管と、で構成したので、木目細かに冷媒減圧流量を調節できる冷蔵庫においても、構成部品を追加することなく、安価にアキュムレータから吸入管へと液冷媒が流出することを防止でき、吸入管から冷媒が逆流して不快音を生じることがないようにできる効果がある。
【0149】
また、本発明に係わる冷蔵庫は、前記冷蔵庫本体内に設けられ食品を貯蔵する貯蔵室と、前記冷却器で生成された冷気を前記貯蔵室に供給する庫内ファンと、前記貯蔵室に供給する冷気量を調整するダンパと、を備え、前記制御手段は前記霜取り運転時に前記ダンパを閉じたので、霜取りヒータによる各貯蔵室へ収納した食品への熱の影響を防止することができる効果がある。
【0150】
また、本発明に係わる冷蔵庫は、前記制御手段は霜取り運転の開始時に前記冷却器で生成された冷気を供給する庫内ファンを、少なくとも前記冷却器内の残留液冷媒がほぼ蒸発してしまうまでの所定時間運転した後に、前記霜取りヒータを通電させ前記冷却器を加熱するようにして、前記冷却器内の冷媒の急激な蒸発による沸騰音を防止したので、霜取り運転時の冷却器内の冷媒の急激な蒸発を防止し、冷媒の沸騰音が防止できる効果がある。
【0151】
また、本発明に係わる冷蔵庫は、前記制御手段は前記霜取り運転中に前記霜取りヒータを通電するとともに、前記庫内ファンを運転したので、霜取りヒータの熱とともに庫内ファンの送風により冷却器の霜取りが促進されて霜取り時間を短くできる効果がある。
【0152】
また、本発明に係わる冷蔵庫は、 前記制御手段は前記霜取り運転の開始時に、前記圧縮機の回転速度を、前記圧縮機が停止する時の前記圧縮機内部の構成部品による接触音を抑制するように所定の速度に減速してから前記圧縮機を停止させたので、圧縮機停止時に圧縮内部の構成部品の接触音を防止することができ、静音化と圧縮機の寿命を延ばす効果がある。
【0154】
また、本発明に係わる冷蔵庫は、前記庫内ファンは下限から上限までの回転数範囲を有し、前記霜取り運転時の前記庫内ファンの回転数を前記回転数範囲から選択する選択設定手段を備えたので、使用目的や好みに応じた庫内ファンの速度で霜取り運転ができ、使い勝手のよい冷蔵庫を得ることができる。
【0156】
また、本発明に係わる冷蔵庫は、前記冷却器を配置した冷蔵庫の冷却器室内に、前記冷却器で生成された冷気を、食品を貯蔵する貯蔵室に経由させないで直接前記冷却器へと戻るショートサイクル風路と、前記ショートサイクル風路内に前記ショートサイクル風路の風量を調節するショートサイクル風量調整ダンパを設け、前記制御手段は前記ショートサイクル風量調整ダンパを前記霜取り運転時に開くとともに、霜取り運転時でない時には前記ショートサイクル風量調整ダンパを閉じるようにしたので、霜取り運転時に冷却器内の液冷媒の気化と冷却器の温度上昇が促進され、更なる霜取り時間の短縮による消費電力低減を図ることが可能になる。
【0157】
また、本発明に係わる冷蔵庫の運転方法は、冷蔵庫本体の機械室に設置され、冷媒を圧縮する圧縮機、前記圧縮機により圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器、冷媒流路を全閉にする全閉機能を備えて前記凝縮器により凝縮された冷媒を減圧する減圧装置、前記減圧装置により減圧された冷媒を蒸発させる冷却器、前記冷却器から流出する余剰液冷媒を溜めるアキュムレータ、前記アキュムレータと前記圧縮機を接続する吸入管を順次接続して構成する冷凍サイクルと、前記冷却器に付着した霜を取り除く霜取り運転時に通電させて前記冷却器を加熱する霜取りヒータと、を有する冷蔵庫の運転方法であって、前記圧縮機の運転を停止するステップと、前記減圧装置を全閉にして前記冷却器への冷媒流路を閉じるステップと、前記霜取りヒータの通電を開始するステップと、前記冷却器の温度が所定温度に達したら前記霜取りヒータを停止するステップと、前記減圧装置を開くステップと、前記圧縮機の運転を再開するステップと、を備え、霜取り運転時に液冷媒が前記冷却器から流出して前記アキュムレータ内を溢れ前記吸入管へ流出することを防止し、前記吸入管へ流出した液冷媒が前記アキュムレータに逆流することによって発生する不快音を防止するようにしたので、簡単な制御で霜取り運転時に冷却器への冷媒の流入を遮断し、冷却器から液冷媒が流出してアキュムレータ内を溢れて吸入管へ流出することがなく、よって吸入管から冷媒が逆流して騒音となる不快音を生じないようにできる冷蔵庫の運転方法を得ることができる。
【0158】
また、本発に係わる冷蔵庫の運転方法は、前記霜取りヒータが停止して、前記圧縮機の吐出側と吸入側との圧力差が少なくとも前記圧縮機の起動可能な圧力差に低下する所定時間だけ、前記減圧装置の冷媒流路を開いてから前記圧縮機を再運転するようにしたので、簡単な制御で、圧縮機の吐出側と吸入側との圧力差が高い状態で運転される差圧起動が防止され、圧縮機の寿命を延ばす効果がある。
【0159】
また、本発明に係わる冷蔵庫の運転方法は、前記減圧装置を全閉にして、前記冷却器で生成された冷気を供給する庫内ファンを、少なくとも前記冷却器の残留液冷媒がほぼ蒸発してしまうまでの所定時間運転した後、前記霜取りヒータを通電させ前記冷却器を加熱するようにして、前記冷却器内の冷媒の急激な蒸発による沸騰音を防止したので、簡単な制御で霜取り運転時の冷却器内の冷媒の急激な蒸発を防止し、冷媒の沸騰音が防止できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1を示す冷蔵庫の冷媒回路と風路回路の模式図である。
【図2】 本発明の実施の形態1を示す冷蔵庫の側断面図である。
【図3】 本発明の実施の形態1を示す冷蔵庫の霜取り運転時の圧縮機、開閉弁、霜取りヒータの運転状態のタイムチャートである。
【図4】 本発明の実施の形態1を示す冷蔵庫の霜取り運転時の制御動作のフローチャートである。
【図5】 本発明の実施の形態2を示す冷蔵庫の霜取り運転時の圧縮機、開閉弁、ダンパ、霜取りヒータの運転状態のタイムチャートである。
【図6】 本発明の実施の形態2を示す冷蔵庫の霜取り運転時の制御動作のフローチャートである。
【図7】 本発明の実施の形態2を示す冷蔵庫の霜取り運転時の他の例による制御動作のフローチャートである。
【図8】 本発明の実施の形態3を示す冷蔵庫の冷媒回路と風路回路の模式図である。
【図9】 本発明の実施の形態4を示す冷蔵庫の冷媒回路と風路回路の模式図である。
【図10】 本発明の実施の形態4を示す冷蔵庫の側断面図である。
【図11】 本発明の実施の形態5を示す冷蔵庫の冷媒回路と風路回路の模式図である。
【図12】 本発明の実施の形態5を示す図11に使用される三方切替弁の構造を示した図である。
【図13】 本発明の実施の形態5を示す図12の三方切替弁の流路切替の説明図である。
【図14】 本発明の実施の形態6を示す冷蔵庫の冷媒回路と風路回路の模式図である。
【図15】 本発明の実施の形態6を示す冷蔵庫の側断面図である。
【図16】 本発明の実施の形態6を示す冷蔵庫の霜取り運転時の圧縮機、開閉弁、ダンパ、庫内ファン、霜取りヒータの運転状態のタイムチャートである。
【図17】 本発明の実施の形態6を示す冷蔵庫の霜取り運転時の制御動作のフローチャートである。
【図18】 本発明の実施の形態7を示す冷蔵庫の霜取り運転時の圧縮機、開閉弁、ダンパ、庫内ファン、霜取りヒータの運転状態のタイムチャートである。
【図19】 本発明の実施の形態7を示す冷蔵庫の霜取り運転時の制御動作のフローチャートである。
【図20】 本発明の実施の形態8を示す冷蔵庫の霜取り運転開始時の圧縮機停止速度の説明図である。
【図21】 本発明の実施の形態9を示す冷蔵庫の霜取り運転時の庫内ファンの回転速度の説明図である。
【図22】 本発明の実施の形態9を示す冷蔵庫の霜取り運転時の庫内ファンの回転速度を選択するスイッチの要部斜視図である。
【図23】 本発明の実施の形態10を示す冷蔵庫の側断面図である。
【図24】 本発明の実施の形態11を示す冷蔵庫の側断面図である。
【図25】 本発明の実施の形態11を示す冷蔵庫の霜取り運転時の制御動作のフローチャートである。
【図26】 従来の冷蔵庫の冷媒回路と風路回路を示す模式図である。
【図27】 従来の冷蔵庫の冷媒回路構成の配置を示す要部模式図である。
【図28】 従来の冷蔵庫のアキュムレータを拡大した断面摸式図である。
【符号の説明】
1 圧縮機、2 凝縮器、3 減圧装置、3a、3b、3c、3d 毛細管、4 冷却器、5 アキュムレータ、6 吸入管、7 開閉弁(開閉手段)、7a入口パイプ、7b、7c 出口パイプ、8 庫内ファン、10 冷蔵庫本体、10a 機械室、10b 冷却器室、11 冷蔵室、12 野菜室、 13 冷凍室、14 風路、14a ダンパ、15 風路、15a ダンパ、16 霜取りヒータ、17 サーミスタ、18 制御手段(制御基板)、19 回転数選択スイッチ(選択設定手段)、20 ショートサイクル風路、20a 風量調整ダンパ、37 膨張弁又はLEV(全閉機能を備えた減圧装置)、70 切替弁(開閉手段)。
Claims (14)
- 冷蔵庫本体の機械室に設置され、冷媒を圧縮する圧縮機、前記圧縮機により圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器、冷媒流路を全閉にする全閉機能を備えて前記凝縮器により凝縮された冷媒を減圧する減圧装置、前記減圧装置により減圧された冷媒を蒸発させる冷却器、前記冷却器から流出する余剰液冷媒を溜めるアキュムレータ、前記アキュムレータと前記圧縮機を接続する吸入管を順次接続して構成する冷凍サイクルと、前記冷却器に付着した霜を溶かす霜取りヒータと、前記圧縮機の運転を停止し前記霜取りヒータに通電して前記冷却器の霜を取る霜取り運転時に前記減圧装置を全閉にして冷媒流路を閉じた状態にする制御手段と、を備え、前記霜取りヒータの通電開始から停止まで前記減圧装置を全閉にして前記冷却器から流出した液冷媒が前記アキュムレータ内を溢れ前記吸入管へ流出するのを防止し、前記吸入管に流出した液冷媒が前記吸入管から前記アキュムレータに逆流することによって発生する不快音を防止するようにしたことを特徴とする冷蔵庫。
- 冷蔵庫本体の機械室に設置され、冷媒を圧縮し内部が低圧に保持される低圧シェル式の圧縮機、前記圧縮機により圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器、冷媒流路を全閉にする全閉機能を備えて前記凝縮器により凝縮された冷媒を減圧する減圧装置、前記減圧装置により減圧された冷媒を蒸発させる冷却器、前記冷却器から流出する余剰液冷媒を溜めるアキュムレータ、前記アキュムレータと前記圧縮機を接続する吸入管を順次接続して構成する冷凍サイクルと、前記冷却器に付着した霜を溶かす霜取りヒータと、前記圧縮機の運転を停止し前記霜取りヒータに通電して前記冷却器の霜を取る霜取り運転時に前記減圧装置を全閉にして冷媒流路を閉じた状態にする制御手段と、を備え、前記霜取りヒータの通電開始から停止まで前記減圧装置を全閉にして前記冷却器から流出した液冷媒が前記アキュムレータ内を溢れ前記吸入管へ流出するのを防止し、前記吸入管に流出した液冷媒が前記吸入管から前記アキュムレータに逆流することによって発生する不快音を防止するようにしたことを特徴とする冷蔵庫。
- 前記制御手段は、前記霜取り運転の終了時に全閉機能を備えた前記減圧装置の冷媒流路を開き、前記圧縮機の吐出側と吸入側との圧力差が少なくとも前記圧縮機の起動可能な圧力差に低下する所定時間経過してから、前記圧縮機を再運転するようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の冷蔵庫。
- 前記減圧装置を、冷媒流路を開閉する開閉手段と、前記開閉手段に接続される毛細管とで構成し、前記開閉手段を前記毛細管と前記冷却器の間に設けたことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の冷蔵庫。
- 前記凝縮器により凝縮された冷媒を複数の冷媒流路に分岐させ、前記減圧装置を、前記複数の冷媒流路を切り替え可能で前記複数の冷媒流路を全て閉鎖できる切替弁と、前記複数の冷媒流路に接続される複数の毛細管と、で構成したことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の冷蔵庫。
- 前記冷蔵庫本体内に設けられ食品を貯蔵する貯蔵室と、前記冷却器で生成された冷気を前記貯蔵室に供給する庫内ファンと、前記貯蔵室に供給する冷気量を調整するダンパと、を備え、前記制御手段は前記霜取り運転時に前記ダンパを閉じたことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の冷蔵庫。
- 前記制御手段は霜取り運転の開始時に前記冷却器で生成された冷気を供給する庫内ファンを、少なくとも前記冷却器内の残留液冷媒がほぼ蒸発してしまうまでの所定時間運転した後に、前記霜取りヒータを通電させ前記冷却器を加熱するようにして、前記冷却器内の冷媒の急激な蒸発による沸騰音を防止したことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の冷蔵庫。
- 前記制御手段は前記霜取り運転中に前記霜取りヒータを通電するとともに、前記庫内ファンを運転したことを特徴とする請求項6または請求項7に記載の冷蔵庫。
- 前記制御手段は前記霜取り運転の開始時に、前記圧縮機の回転速度を、前記圧縮機が停止する時の前記圧縮機内部の構成部品による接触音を抑制するように所定の速度に減速してから前記圧縮機を停止させたことを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の冷蔵庫。
- 前記庫内ファンは下限から上限までの回転数範囲を有し、前記霜取り運転時の前記庫内ファンの回転数を前記回転数範囲から選択する選択設定手段を備えたことを特徴とする請求項6ないし請求項8のいずれか1項に記載の冷蔵庫。
- 前記冷却器を配置した冷蔵庫の冷却器室内に、前記冷却器で生成された冷気を、食品を貯蔵する貯蔵室に経由させないで直接前記冷却器へと戻るショートサイクル風路と、前記ショートサイクル風路内に前記ショートサイクル風路の風量を調節するショートサイクル風量調整ダンパを設け、前記制御手段は前記ショートサイクル風量調整ダンパを前記霜取り運転時に開くとともに、霜取り運転時でない時には前記ショートサイクル風量調整ダンパを閉じるようにしたことを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の冷蔵庫。
- 冷蔵庫本体の機械室に設置され、冷媒を圧縮する圧縮機、前記圧縮機により圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器、冷媒流路を全閉にする全閉機能を備えて前記凝縮器により凝縮された冷媒を減圧する減圧装置、前記減圧装置により減圧された冷媒を蒸発させる冷却器、前記冷却器から流出する余剰液冷媒を溜めるアキュムレータ、前記アキュムレータと前記圧縮機を接続する吸入管を順次接続して構成する冷凍サイクルと、前記冷却器に付着した霜を取り除く霜取り運転時に通電させて前記冷却器を加熱する霜取りヒータと、を有する冷蔵庫の運転方法であって、前記圧縮機の運転を停止するステップと、前記減圧装置を全閉にして前記冷却器への冷媒流路を閉じるステップと、前記霜取りヒータの通電を開始するステップと、前記冷却器の温度が所定温度に達したら前記霜取りヒータを停止するステップと、前記減圧装置を開くステップと、前記圧縮機の運転を再開するステップと、を備え、霜取り運転時に液冷媒が前記冷却器から流出して前記アキュムレータ内を溢れ前記吸入管へ流出することを防止し、前記吸入管へ流出した液冷媒が前記アキュムレータに逆流することによって発生する不快音を防止するようにしたことを特徴とする冷蔵庫の運転方法。
- 前記霜取りヒータが停止して、前記圧縮機の吐出側と吸入側との圧力差が少なくとも前記圧縮機の起動可能な圧力差に低下する所定時間だけ、前記減圧装置の冷媒流路を開いてから前記圧縮機を再運転するようにしたことを特徴とする請求項12に記載の冷蔵庫の運転方法。
- 前記減圧装置を全閉にして、前記冷却器で生成された冷気を供給する庫内ファンを、少なくとも前記冷却器の残留液冷媒がほぼ蒸発してしまうまでの所定時間運転した後、前記霜取りヒータを通電させ前記冷却器を加熱するようにして、前記冷却器内の冷媒の急激な蒸発による沸騰音を防止したことを特徴とする請求項12または請求項13に記載の冷蔵庫の運転方法。
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