JP4332915B2 - 環境ホルモン含有水の処理方法及び環境ホルモン含有水処理装置 - Google Patents

環境ホルモン含有水の処理方法及び環境ホルモン含有水処理装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、環境ホルモン含有水の処理方法及び環境ホルモン含有水処理装置に関する。さらに詳しくは、本発明は、水中に微量に含まれる環境ホルモン該当有機化合物を、極めて高い効率で吸着除去し、無害化することができる環境ホルモン含有水の処理方法及び環境ホルモン含有水処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、多くの地域で見られる野生生物の生殖障害には、環境中に放出された化学物質が関与しているのではないかという疑念が抱かれ、環境ホルモンに対する関心が高まっている。環境ホルモンは、生物の体内に入ると内分泌系を撹乱し、生殖障害など健康や生態系に悪影響を与える内分泌撹乱化学物質であり、人類についても、特に胎児や乳幼児に対する悪影響が懸念されている。このために、米国では環境保護庁が中心となって15,000種の化学物質を対象とする調査が計画されており、わが国の環境庁も1997年に外因性内分泌撹乱化学物質問題に関する研究班中間報告書において67種の化学物質(群)を挙げている。具体的には、ダイオキシン類、ポリ塩化ビフェニール類(PCB)、ポリ臭化ビフェニール類(PBB)、ヘキサクロロベンゼン(HCB)、ペンタクロロフェノール(PCP)、2,4,5−トリクロロフェノキシ酢酸、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸、アミトロール、アトラジン、アラクロール、シマジン、ヘキサクロロシクロヘキサン、エチルパラチオン、カルバリル、クロルデン、オキシクロルデン、trans−ノナクロル、1,2−ジブロモ−3−クロロプロパン、DDT、DDE、 DDD、ケルセン、アルドリン、エンドリン、ティルドリン、エンドスルファン(ベンゾエピン)、ヘプタクロル、ヘプタクロルエポキサイド、マラチオン、メソミル、メトキシクロル、マイレックス、ニトロフェン、トキサフェン、トリブチルスズ、トリフェニルスズ、トリフルラリン、アルキルフェノール(C5)、ノニルフェノール、4−オクチルフェノール、ビスフェノールA、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ジ−n−ブチル、フタル酸ジシクロヘキシル、フタル酸ジエチル、ベンゾ(a)ピレン、2,4−ジクロロフェノール、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、ベンゾフェノン、4−ニトロトルエン、オクタクロロスチレン、アルディカーブ、ベノミル、キーポン(クロルデコン)、マンゼブ(マンコゼブ)、マンネブ、メチラム、メトリブジン、ジペルメトリン、エスフェンバレレート、フェンバレレート、ペルメトリン、ビンクロゾリン、ジネブ、ジラム、フタル酸ジペンチル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジプロピル、スチレンの2及び3量体、n−ブチルベンゼンの物質又は物質群である。
環境ホルモン該当有機化合物は、樹脂素材、可塑剤、界面活性剤、染料及びその原料、農薬などの広い領域で工業的に生産、使用されているもの、薬品製造工程やゴミ焼却などの過程で非意図的に発生するもの、自然界で生産されるものなどがあり、用水、排水、河川、湖沼、海水、土壌、地下水、底泥などの中に広く分布していることが指摘され、大きな社会問題となっている。これらの物質は、女性ホルモン、男性ホルモン、甲状腺ホルモン様に作用し、水環境においては、ppb〜pptレベルの極微量で作用を及ぼすことが報告されている。
従来、水中に存在する有害有機化合物の除去技術として、生物分解や、オゾン、過酸化水素などによる酸化分解などが検討され、提案されている。特定有害物質の分解除去を目的とした生物処理としては、特定の真菌や細菌による分解処理や、活性汚泥などの混合微生物を特定物質で馴養したものによる分解処理などが行われている。
これらの方法は、処理対象の物質が特定されている場合には優れた方法であるが、水中に多種類の化合物、特に環境ホルモン該当有機化合物が存在する場合には、それらのすべてを効率よく除去することは困難である。また、ppmレベルの分解対象化合物を含む水溶液中で馴養、単離した混合微生物や単離株は、ppbレベルの極低濃度で含まれる分解対象化合物の処理に対して必ずしも適応性が強いとはいえない。
酸化剤による処理法としては、オゾンや過酸化水素などの強力な酸化剤を用いる方法が検討されている。これらの酸化力の強い酸化剤は、多種類の化合物を分解することができるという特徴を有している。しかし、ppbレベルの極低濃度の化合物に対しては、対象化合物量あたりに必要とする酸化剤の量が多くなり、経済的に好ましくない。
また、水中の有機物を除去する手段として、活性炭吸着法が実用化されている。しかし、活性炭の有機物に対する吸着性能は、水中に残存する有機物の濃度がppmレベルになると急激に低下するために、ppm以下の有機物を除去することはきわめて困難な状況にある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、水中に微量に含まれる環境ホルモン該当有機化合物を、極めて高い効率で吸着除去し、無害化することができる環境ホルモン含有水の処理方法及び環境ホルモン含有水処理装置を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、環境ホルモン該当有機化合物を含有する水を疎水性材料と接触させることにより、該化合物を選択的に吸着除去し得ることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)微量のノニルフェノールを含有する水を、細孔径分布曲線の極大値である主細孔径が12〜300Åの多孔性疎水性材料であって、粉末活性炭、粒状活性炭、繊維状活性炭若しくはイオン交換樹脂を炭化して得られた活性炭である疎水性材料と接触させることによって、ノニルフェノールの濃度を0.1μg/リットル以下に低下させることを特徴とする環境ホルモン含有水の処理方法、
(2)疎水性材料が、イオン交換樹脂を炭化して得られた活性炭である第(1)項記載の環境ホルモン含有水の処理方法、
(3)細孔径分布曲線の極大値である主細孔径が12〜300Åの多孔性疎水性材料であって、粉末活性炭、粒状活性炭、繊維状活性炭若しくはイオン交換樹脂を炭化して得られた活性炭である疎水性材料を備えてなり、微量のノニルフェノールを含有する水を処理して、該ノニルフェノールの濃度を0.1μg/リットル以下にすることを特徴とする環境ホルモン含有水処理装置、及び
(4)疎水性材料が、イオン交換樹脂を炭化して得られた活性炭である第(3)項記載の環境ホルモン含有水処理装置、
を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の環境ホルモン含有水の処理方法及び環境ホルモン含有水処理装置は、微量の環境ホルモン該当有機化合物を含有する水の処理に適用することができ、環境ホルモン該当有機化合物の濃度が1mg/リットル以下であるような極低濃度の環境ホルモン含有水の処理に特に好適に適用することができる。
本発明の環境ホルモン含有水の処理方法は、環境ホルモン該当有機化合物を含有する水を疎水性材料と接触させるものである。使用する疎水性材料に特に制限はないが、主細孔径が12Å以上である炭素素材及びアルキル化シリカを好適に使用することができる。
炭素素材の主細孔径は、ピーク細孔径とも呼ばれるものであり、炭素素材の細孔径分布曲線の極大値に相当する細孔径である。炭素素材の細孔径分布曲線は、窒素ガス吸着法、水銀圧入法などにより求めることができる。炭素素材の主細孔径が12Å未満であると、環境ホルモン該当有機化合物に対する吸着容量が小さく、環境ホルモン含有水の処理が不十分となるおそれがあり、主細孔径は20Å以上であることが好ましい。
【0006】
本発明においては、炭素素材が、粉末活性炭、粒状活性炭又は繊維状活性炭であることが好ましい。これらの活性炭は、市販品を使用してもよいが、イオン交換樹脂を炭化処理したのち、賦活処理して得られる活性炭でもよい。本発明に使用する粉末活性炭及び粒状活性炭に特に制限はなく、ガス賦活法による活性炭と薬品賦活法による活性炭のいずれをも使用することができる。粉末活性炭は、環境ホルモン含有水と吸着槽中において撹拌混合して接触させる装置を用いることにより、環境ホルモン該当有機化合物を吸着除去することができる。粒状活性炭は、吸着塔又は吸着槽に充填した装置とし、環境ホルモン含有水を通水し、固定床又は流動床で接触させることにより、環境ホルモン該当有機化合物を吸着除去することができる。固定床で接触させる場合には、粒状活性炭の粒径が0.3〜10mmであることが好ましく、0.5〜5mmであることがより好ましい。流動床で接触させる場合には、粒状活性炭の粒径が0.05〜0.5mmであることが好ましく、0.1〜0.3mmであることがより好ましい。
本発明に使用する繊維状活性炭に特に制限はなく、例えば、セルロース系、アクリロニトリル系、フェノール−ノボラック系、ピッチ系などの繊維状活性炭を、繊維径に制限されることなく用いることができる。繊維状活性炭は、固定床として又はフィルターとして環境ホルモン含有水と接触させる装置とすることにより、環境ホルモン該当有機化合物を吸着除去することができる。
【0007】
本発明に使用する多孔性材料に特に制限はなく、例えば、アルミナ、シリカ、シリカ−アルミナ、ゼオライト、ケイソウ土、チタニア、多孔質ガラスなどを挙げることができる。これらの中で、シリカ系多孔質材料を好適に用いることができる。アルキル化処理したシリカとしては、例えば、メチル化シリカ、ブチル化シリカ、オクチル化シリカ、オクタデシル化シリカなどを挙げることができるが、特に疎水性の観点からオクタデシル化シリカが好ましい。アルキル化シリカの形状に特に制限はなく、ゲル型、多孔性型のいずれも使用することができ、また、球状、破砕状のいずれをも使用することができる。シリカのアルキル化処理は、シリカゲルの表面をアルキル基で化学修飾することにより行うことができる。アルキル化シリカは、吸着、分配液体クロマトグラフィー用分離材として用いられ、例えば、ワイエムシィ社より、全多孔性化学結合型シリカゲルとして、メチル化シリカ、ブチル化シリカ、オクチル化シリカ、オクタデシル化シリカなどが販売されている。
本発明において使用する多孔性材料表面をアルキル化処理した材料の粒径に特に制限はないが、粒径が10mm以下であることが好ましく、アルキル化処理した材料の粒径0.5〜10mmのものは固定床反応装置に適し、粒径0.5〜0.05mmのものは流動床式反応装置に、また、粒径0.05mm以下のものは懸濁反応槽で用いるのに適している。多孔性材料表面をアルキル化処理した材料は、炭素素材の場合と同様に、粒径に応じて、固定床式、流動床式又は懸濁槽式反応装置として環境ホルモン含有水と接触させる装置とすることができ、環境ホルモン含有水をアルキル化シリカに接触させることにより、環境ホルモン該当有機化合物を吸着除去することができる。
【0008】
本発明において、疎水性材料と接触させる環境ホルモン含有水のpHに特に制限はなく、pH1〜13の広い範囲において適用することができるが、運転及び装置の管理上は、pH5〜9において適用することが好ましい。本発明において、環境ホルモン含有水と疎水性材料を接触させる温度に特に制限はないが、常温において接触させることにより、環境ホルモン該当有機化合物を十分に吸着除去することができるので、通常は加熱又は冷却する必要はない。本発明において、環境ホルモン含有水と疎水性材料との接触時間に特に制限はないが、吸着塔又は吸着槽に通水する場合は、SV1〜100h-1であることが好ましく、SV5〜40h-1であることがより好ましい。
本発明方法及び装置によれば、環境ホルモン含有水中に微量に含まれる環境ホルモン該当有機化合物を、極めて高い効率で吸着除去して0.1μg/リットル以下の濃度とし、無害化することができる。また、本発明方法及び装置は処理能力が大きく、小型の装置を用いて、長期間にわたり大量の環境ホルモン含有水を処理することができる。
【0009】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
なお、ノニルフェノールとビスフェノールAの濃度は、GC−MS法により分析し、17β−エストラジオールの濃度は、ELISA法により分析した。
実施例1
主細孔径が20Åの石炭系粒状活性炭[栗田工業(株)、クリコールWG−160]を乳鉢で粉砕したのち200メッシュのふるいにかけ、粒径0.07mm以下の粉末活性炭をふるい分けた。容量5リットルのビーカーに、ノニルフェノール100μg/リットルを含む水3リットルを入れ、この粉末活性炭0.1gを添加した。ビーカー内の水を200rpmで撹拌混合し、粉末活性炭と1時間接触させた。撹拌を停止したのち、活性炭を沈降させ、上澄みの処理水中のノニルフェノール濃度を測定したところ、0.1μg/リットル以下であった。
実施例2
主細孔径が20Åの石炭系粒状活性炭[栗田工業(株)、クリコールWG−160、粒径0.5〜1.7mm(10〜32メッシュ)]2gを充填した内径10mmのガラスカラムに、ノニルフェノール100μg/リットルを含む水を、通水速度100ml/hで2週間にわたって連続通水した。その間、1日おきに処理水をサンプリングし、処理水中のノニルフェノール濃度を測定した。処理水中のノニルフェノール濃度は、すべて0.1μg/リットル以下であった。
実施例3
主細孔径が30Åで、フィラメント径7μmのアクリロニトリル系繊維状活性炭[東邦レーヨン(株)、ファインガード]1gを充填した内径10mmのガラスカラムに、ノニルフェノール100μg/リットルを含む水を、通水速度100ml/hで2週間にわたって連続通水した。その間、1日おきに処理水をサンプリングし、処理水中のノニルフェノール濃度を測定した。処理水中のノニルフェノール濃度は、すべて0.1μg/リットル以下であった。
実施例4
粒径範囲0.25〜0.5mm(30〜60メッシュ)、平均粒径0.4mm、主細孔径120Åのオクタデシル化シリカ[ワイエムシィ(株)、ODS]2gを充填した内径10mmのガラスカラムに、ノニルフェノール100μg/リットルを含む水を、通水速度100ml/hで2週間にわたって連続通水した。その間、1日おきに処理水をサンプリングし、処理水中のノニルフェノール濃度を測定した。処理水中のノニルフェノール濃度は、すべて0.1μg/リットル以下であった。
実施例5
主細孔径が10Åのやしがら系粒状活性炭[栗田工業(株)、クリコールWG−180、粒径0.5〜1.7mm(10〜32メッシュ)]2gを充填した内径10mmのガラスカラムに、ノニルフェノール100μg/リットルを含む水を、通水速度100ml/hで2週間にわたって連続通水した。その間、1日おきに処理水をサンプリングし、処理水中のノニルフェノール濃度を測定した。処理水中のノニルフェノール濃度は、通水開始後8日目までは0.1μg/リットル以下であったが、10日目には0.2μg/リットル、12日目には0.3μg/リットル、14日目には0.5μg/リットルとなった。
実施例6
ノニルフェノール100μg/リットルを含む水の代わりに、ビスフェノールA50μg/リットルを含む水を用いた以外は、実施例2と同様にして2週間の通水試験を行った。その間、1日おきに処理水をサンプリングし、処理水中のビスフェノールA濃度を測定した。処理水中のビスフェノールA濃度は、すべて0.1μg/リットル以下であった。
実施例7
ノニルフェノール100μg/リットルを含む水の代わりに、17β−エストラジオール50μg/リットルを含む水を用いた以外は、実施例2と同様にして2週間の通水試験を行った。その間、1日おきに処理水をサンプリングし、処理水中の17β−エストラジオール濃度を測定した。処理水中の17β−エストラジオール濃度は、すべて0.1μg/リットル以下であった。
実施例8
イオン交換樹脂(H型比率が65%以上のNH4型カチオン交換樹脂)をリン酸に含浸し、乾燥したのち、ロータリーキルンを用いて貧酸素雰囲気において400〜450℃で炭化処理し、さらに電気炉を用いて貧酸素雰囲気において800℃で追加炭化処理したのち、流動炉内でLPG燃焼ガスを賦活ガスとして用いて900〜950℃で賦活処理した粒状活性炭[栗田工業(株)、粒径0.3〜0.8mm(20〜48メッシュ)、主細孔径300Å]2gを充填した内径10mmのガラスカラムに、ノニルフェノール100μg/リットルを含む水を、通水速度100ml/hで2週間にわたって連続通水した。その間、1日おきに処理水をサンプリングし、処理水中のノニルフェノール濃度を測定した。処理水中のノニルフェノール濃度は、すべて0.1μg/リットル以下であった。
比較例1
主細孔径120Åのオクタデシル化シリカの代わりに、主細孔径120Åの親水性シリカゲルを用いた以外は、実施例4と同様にして、ノニルフェノール100μg/リットルを含む水を、通水速度100ml/hで連続通水した。通水開始後2日目の処理水中のノニルフェノール濃度は、86μg/リットル以下であった。
実施例1〜3及び実施例8の結果から、ノニルフェノールを含む水を主細孔径が12Å以上である活性炭と接触させることにより、水中のノニルフェノールが効果的に除去されることが分かる。また、実施例1〜3及び実施例8の結果と実施例5の結果を比較すると、実施例5においては、ノニルフェノールに対する除去効果は現れているが、主細孔径が12Å未満である活性炭を用いているために、吸着除去されるノニルフェノールの量が少ない。
また、実施例4の結果から、ノニルフェノールを含む水をアルキル化処理したシリカと接触させることによっても、水中のノニルフェノールが効果的に除去されることが分かる。これに対して、ノニルフェノールを含む水を親水性シリカと接触させた比較例1においては、ノニルフェノールの除去率は極めて低い。
さらに、実施例6及び実施例7の結果から、環境ホルモン該当有機化合物を疎水性材料と接触させる本発明方法は、ビスフェノールA及び17β−エストラジオールの除去に対しても有効であることが分かる。
【0010】
【発明の効果】
本発明の環境ホルモン含有水の処理方法及び環境ホルモン含有水処理装置によれば、水中に微量に含まれる環境ホルモン該当有機化合物を、極めて高い効率で吸着除去して0.1μg/リットル以下の濃度とし、無害化することができる。

Claims (4)

  1. 微量のノニルフェノールを含有する水を、細孔径分布曲線の極大値である主細孔径が12〜300Åの多孔性疎水性材料であって、粉末活性炭、粒状活性炭、繊維状活性炭若しくはイオン交換樹脂を炭化して得られた活性炭である疎水性材料と接触させることによって、ノニルフェノールの濃度を0.1μg/リットル以下に低下させることを特徴とする環境ホルモン含有水の処理方法。
  2. 疎水性材料が、イオン交換樹脂を炭化して得られた活性炭である請求項1記載の環境ホルモン含有水の処理方法。
  3. 細孔径分布曲線の極大値である主細孔径が12〜300Åの多孔性疎水性材料であって、粉末活性炭、粒状活性炭、繊維状活性炭若しくはイオン交換樹脂を炭化して得られた活性炭である疎水性材料を備えてなり、微量のノニルフェノールを含有する水を処理して、該ノニルフェノールの濃度を0.1μg/リットル以下にすることを特徴とする環境ホルモン含有水処理装置。
  4. 疎水性材料が、イオン交換樹脂を炭化して得られた活性炭である請求項3記載の環境ホルモン含有水処理装置。
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