JP4330477B2 - 傾斜磁場コイル及びそれを用いた磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

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Description

本発明は磁気共鳴イメージング装置(以下、MRI装置)、特にオープン型のMRI装置に用いられる傾斜磁場コイルに係り、特に傾斜磁場コイルの通電発熱を効率良く冷却するための冷却構造に関するものである。
MRI装置では、NMR信号に位置情報を付与するために、静磁場に重畳して傾斜磁場を加える必要があり、X、Y、Zの3軸方向に傾斜磁場を発生する3組のコイルを組み合わせた傾斜磁場コイルが広く使用されている。傾斜磁場コイルには撮像の際に繰り返し電流が印加され、これによりジュール熱が発生する。近年、高速撮像法の普及に伴い傾斜磁場の磁場強度も増加する傾向にあり、コイルに流れる電流値や導体ターン数が大きくなり、結果として通電時に生じるジュール発熱が増加している。特に、傾斜磁場が発生する変動磁場が、均一磁場空間以外のコイル周辺に漏洩しないようにシールドコイルを併有させたアクティブシールド型の傾斜磁場コイルにおいては、磁場発生の効率が悪いため、通電時の発熱量は非常に大きなものになる。
また上述したように通常の傾斜磁場コイルは、3軸方向に傾斜磁場を発生する3種類のコイルの組合せで構成されており、各々の発熱量と面内分布が異なるため、コイル集合体内部の発熱と温度は大きな分布を有する。
このような傾斜磁場コイルによる発熱量の増加や分布は、傾斜磁場コイル自体に熱変形を生じさせたり静磁場磁石等の性能を劣化させる原因となるため、傾斜磁場コイルを冷却するための技術が種々提案されている。
例えば特許文献1には、メインの傾斜磁場コイルとシールドコイルとを備えたアクティブシールド型の傾斜磁場コイルにおいて、メインコイルとシールドコイルの中間部に冷却配管を配置することで、コイル全体を冷却する構造が提案されている。また特許文献2には、傾斜磁場コイルの断面方向に熱伝導率の異なる層を積層するとともに最外層に冷却部を配置し、発熱部から冷却部に向かって熱伝導率が低くなるようにして熱流束を改善した傾斜磁場コイルが提案されている。さらに特許文献3には、傾斜磁場コイルを構成する導体を、冷却媒体を流通させるために中空円筒状にした構成が開示されている。
特開2001−46353号公報 特開2003−61930号公報 特開2001−353136号公報
しかし特許文献1に記載されたものでは、コイル内部における発熱密度が最も大きな領域に冷却機構を設けていないため、効率良く、かつ全面にわたって均等に冷却することは困難である。また特許文献2に記載されたものでは熱伝導率の異なる層を積層した構造になっているため、傾斜磁場コイル自体の厚さが大きくなり、撮像空間を確保するためには最外層に設ける冷却部の厚さにはおのずと限界があり、冷却効率にも限界がある。さらに特許文献3に記載されたものでは、コイル導体の特性から形状、太さには制限があり、冷却効率にも限界がある。また特許文献3に記載されたものでは、複数のコイルを組み合わせた傾斜磁場コイルについては考慮されておらず、この種のコイルの熱分布を改善することができない。
そこで本発明は、傾斜磁場コイルを効率良く、かつ全面にわたって均等に冷却することが可能な冷却構造を備えた傾斜磁場コイルを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明のMRI装置用傾斜磁場コイルは、実質的に平坦な形状を有し、異なる方向の傾斜磁場を発生する複数のコイルを含むものであって、主な特徴として次の特徴を備える。
(1)少なくとも一方の面に電磁気的な機能を有しない冷却配管が配置されるとともに、傾斜磁場コイルを構成する複数のコイルの一つは内部に冷媒の流路を有する冷却コイルである。
(2) 傾斜磁場コイルを構成する複数のコイルの一つは内部に冷媒の流路を有する冷却コイル(電磁気的な機能を有する冷却配管)であって、他のコイルの間に配置されている。
(3) 傾斜磁場コイルが、電磁気的な機能を有しない冷却配管と冷却コイルとを有するものである場合、冷却配管と冷却コイルの各配管系統は圧力損失が同等であって、同じ冷媒循環系に接続されている。
(4) 傾斜磁場コイルが、電磁気的な機能を有しない冷却配管と冷却コイルとを有するものである場合、冷却配管は、無誘導巻きされた単層からなる。
(5) 冷却配管が無誘導巻きされたものである場合、往路と復路との間隔が互いの熱交換を防止する距離に保たれている。
(6) 傾斜磁場コイルが、メインコイルと前記メインコイルの磁場漏洩を防止するシールドコイルとを備えている場合、メインコイル及びシールドコイルの少なくとも一方が上記特徴(1)〜(6)のいずれかを備えている。
(7) メインコイルとシールドコイルの両方に冷却配管を備える場合、両冷却配管は直列接続されている。
(8) メインコイルとシールドコイルの両方に冷却配管を備える場合、両冷却配管は直列接続されており、シールドコイル側の冷却配管が冷媒流入側に接続されている。
(9) 上記(1)〜(8)の特徴が任意に組み合わされている。
また本発明のMRI装置は、傾斜磁場コイルとして、これら特徴(1)〜(9)のいずれかと、熱交換器と循環ポンプとを有して前記冷媒を循環させる手段とを備えたものである。
本発明の傾斜磁場コイルによれば、上記構成を採用することにより、傾斜磁場コイルが発生する熱を効率よく且つ全面に亘って均等に冷却することができる。
以下、本発明の傾斜磁場コイル及びそれを備えたMRI装置の実施の形態を説明する。
図1(a)は、本発明が適用されるMRI装置の全体概要を示すブロック図である。
このMRI装置は、被検体101の体軸方向に対し垂直な傾斜磁場を発生する垂直磁場方式オープンタイプのMRI装置であり、被検体101が挿入される撮像空間に静磁場を発生する上下一対の磁石102と、この空間に傾斜磁場を発生する傾斜磁場コイル103と、被検体の撮像領域に高周波磁場を発生するRFコイル104と、被検体101が発生する核磁気共鳴(MR)信号を検出するRFプローブ105と、静磁場空間に被検体101を挿入するためのベッド112を備えている。
このオープンタイプのMRI装置では、上下一対の磁石102の各々に、平板状の傾斜磁場コイル103及び平板状のRFコイル104が固定されており、磁石102を支持する支柱(図示せず)の間から撮像空間にアクセスできるようになっている。
傾斜磁場コイル103は、互いに直交する3方向(X,Y,Z)の傾斜磁場コイルで構成され、傾斜磁場電源109からの信号に応じてそれぞれ傾斜磁場を発生する。また傾斜磁場コイル103は冷却手段(後述)を備えており、冷却手段は、図1(b)に示すように、冷却のための配管を介して熱交換器113及び循環ポンプ114に接続されている。
RFコイル104はRF送信部110の信号に応じて高周波磁場を発生する。RFプローブ105は、RFコイル104と兼用とすることも可能であるが、図示する実施例ではRFコイル104とは別に被検体101の測定部位に近接して配置されている。RFプローブ105からの信号は、信号検出部106で検出され、信号処理部107で信号処理され、また計算により画像信号に変換される。画像は表示部108で表示される。
傾斜磁場電源109、RF送信部110、信号検出部106は、撮像方法によって決まるパルスシーケンスに従い制御部111で制御される。
図2は、傾斜磁場コイル103の一部の詳細を模式的に示す部分断面図であり、上下に配置される傾斜磁場コイルの一方(上側に配置されるもの)のみを示している。この傾斜磁場コイル103は、アクティブシールド型の傾斜磁場コイルで、撮像空間200に傾斜磁場を与えるメインの傾斜磁場コイル201(以下、メインコイルともいう)のほかに、メインコイル201が発生する磁場が静磁場磁石側へ漏洩しないように逆向きの磁場を発生させるシールドコイル203が備えられている。シールドコイル203も、メインコイルと同様にX、Y、Zの3方向の傾斜磁場を発生する傾斜磁場コイルであり、メインコイル201と同様にこれら3方向のコイルを一体化した平板形状を有している。シールドコイル203は、メインコイル201の磁場を効果的にキャンセルするために、所定の間隔を持って配置されている。
また傾斜磁場コイル103は、メインコイル201及びシールドコイル203が発生する熱を冷却するために、メインコイル201の撮像空間側およびシールドコイル203の静磁場磁石側にそれぞれ冷却用配管205、207が固定されている。これら冷却用配管205、207は、それぞれ往路と復路が同一面内にあり、冷媒供給用及び排出用の口出し部がコイル外側面に設けられている。一般に冷却配管の構造としては、蛇腹状或いは渦巻状があるが、蛇腹状のものは傾斜磁場コイルの一端から他端に向かって温度勾配を生じ、渦巻状のものは復路のために全体の厚みが管自体の厚みの2倍以上となり、傾斜磁場コイルの冷却配管として好ましくない。このため本発明では、渦巻状であって往路と復路が同一平面内にある構造の冷却配管を採用する。図3にこのような構造の冷却配管の一例を示す。
図3に示す冷却配管は、平板の端部を冷媒入口とする渦巻状の往路が中央近傍で折り返し、往路に平行した渦巻状の復路となって平板の端部の冷媒出口につながっている構造で、無誘導巻きと呼ばれるものである。このような無誘導巻きでは、往路の巻き方向と復路の巻き方向とは全く逆方向となるので、銅管やアルミ管のような導電性の材料で構成した場合にも電磁誘導による磁場の発生がなく実質的に電磁気的な作用を有しない。また同一平面内に冷媒の往路と復路が形成されているので、冷却配管に要する厚みは配管の厚みのみであり、冷却配管による傾斜磁場コイルの厚みの増加を極力抑えることができる。その結果、撮像空間として十分な広さを確保することができる。
冷却配管の無誘導巻きの形状は、冷却管によって除熱したい熱量から、巻線される配管内部を流れる冷媒の流量及び流路の断面寸法と全長から決定される圧力損失が冷媒供給装置と適合するように設計される。この際、無誘導巻きした冷却配管の往路と復路との間は、往路・復路間で熱交換が起こることを防止するために、所定の間隔が設けられる。この往路と復路との間隔(ターン間隔)は、流量が多ければ間隔は狭くてもよく、流量が少なければ広くする必要がある。従って流量に応じて適宜設計する。
例として、銅配管の断面形状が外径10mm(内径8mm)、長さ50mであり、ターン間にエポキシ樹脂を充填した冷却配管の場合を図4に示す。図中、1.5kWの発熱量に対し配管内部に約0.5L/分で冷却水を流した場合(実線)及び流量を倍の約1L/分にした場合(点線)について、冷却配管長手方向の冷却水温度の変化を示すグラフで、それぞれターン間隔(4mm〜14mm)を異ならせて測定したものを示している。図示するように、流量約0.5L/分ではターン間隔を14mm以上設ける必要があり、流量約1L/分ではターン間隔は10mm以上設ける必要がある。
なお図4の例では、往路と復路との間にエポキシ樹脂が介在する場合を示したが、これらの間に存在する空気のみでもよいし、エポキシ樹脂以外の熱を遮断する材料(例えばフェノール樹脂やマシナブルセラミックス)を介在させてもよい。さらに往路を熱伝導性のよい材料で形成し、復路を熱伝導性の低い材料で形成することも可能である。このように往路と復路との間、特に冷媒入口と冷媒出口の近傍での熱交換を遮断することにより、配管内部を流れる冷媒や配管の温度が、配管入口から出口に向かって一様に上昇するようにすることができ、傾斜磁場コイルを冷却効率を高めることができる。
なお冷媒は特に限定されないが、通常、冷却水を用いる。冷却水は、電気絶縁性や腐食の観点から導電率が50μS/cm以下であることが好ましい。このような導電率は冷却水の循環路に不純物を除去するイオン交換器を設置することにより達成することができる。
メインコイル側の冷却配管205とシールドコイル側の冷却配管207は、別個の配管系統としてもよいが、直列に接続することにより配管系統を簡素にすることができる。その場合には、比較的温度上昇の少ないシールドコイル側の冷却配管を冷媒の流入側とすることが好ましい。またこれら両配管は好適には長さ及び形状を同一とする。これにより、冷却管の巻線工程が共通化し、作業を簡略化することができる。或いは発熱量の大きいメインコイル側の冷却配管205の長さをシールドコイル側より長くすることも可能であり、この場合には、メインコイル側の前面を効率よく冷却できるため、傾斜磁場コイル全体の温度勾配を小さくすることができる。
このように本実施形態の傾斜磁場コイルによれば、傾斜磁場コイルの少なくとも一方の面に冷却配管を固定し、且つ冷却配管として典型的には無誘導巻きのような往路と復路を同一平面に有する配管を採用したことにより、傾斜磁場コイルの厚みを増やすことなく効果的に傾斜磁場コイルの温度上昇を抑制できる。またシールドコイルを備えたアクティブシールド傾斜磁場コイルの場合には、メインコイルのみならずシールドコイルの静磁場磁石側側面にも冷却配管を配置することにより、静磁場磁石への熱の伝達を効果的に抑制し、熱による磁石特性の変化や性能の劣化を防止できる。この場合、メインコイル側とシールドコイル側の冷却配管の長さや冷媒流量を調整することにより、傾斜磁場全体の温度勾配を小さくすることができる。
本発明の別の実施形態を図5に示す。図5に示す実施形態の傾斜磁場コイル103は、冷却配管205、207の構成は図2と同様であるが、これらに加えてX、Y、Zのメインコイル201の一つ2011が冷却コイルを兼ねている。即ち図示する実施形態では、メインZコイル2011を中空導体で構成し、その内部に冷媒を通すとともに、冷却配管205とメインZコイル2011とでメインXコイル及びメインYコイルを挟む構成としている。
一般に垂直磁場方式のMRI装置の傾斜磁場コイル103では、垂直方向をZ方向とすると、Xコイル及びYコイルは傾斜磁場コイル103の面と平行な方向に磁場勾配を発生するための複雑なパターンに巻かれているため、電気抵抗がZコイルより高く、従って発熱量も多い。またシールドコイル203に比べメインコイル201の発熱量が高い。表1に、典型的なアクティブシールド傾斜磁場コイルの発熱量の一例を示す。
Figure 0004330477
本実施形態の傾斜磁場コイル103は、比較的単純な巻きパターンであって冷媒の流路としての抵抗が小さいメインZコイル2011を冷却配管としても機能させるとともに、最も発熱量の多いメインXコイル及びメインYコイルを、このメインZコイルを含む2つの冷却配管2011、205で挟んだ構造とすることにより、さらに効果的に傾斜磁場コイル103の温度上昇と傾斜磁場コイルの熱変形を抑制することができる。
冷却配管及びメインZコイルの断面寸法を6mm×6mm、肉厚1mm、冷却水の流量を約1L(リットル)/分とした場合の冷却効果を図6に示す。図6(a)のグラフは冷却配管とメインZコイルに冷却水を流した場合、(b)のグラフは冷却配管には冷却水を流さなかった場合で、それぞれメインZコイル内の冷却水温度及びメインXコイルの温度の実測値を、メインXコイルに対する通電時間(200A)に対しプロットしたものである。(a)、(b)のグラフから明らかなように、メインZコイルを傾斜磁場コイルの一方の面に配置した構成では、メインの冷却コイルのみでは冷却効果が十分ではないが、他方の面に冷却配管を配置して他のコイルを挟む構造にしたことにより、高い冷却効果を上げることができる。
メインZコイルも含めた冷却配管の配管系統の一例を図7に示す。図示するように、この実施形態では、冷却専用の配管系統701と、通電時に電圧が印加される配管系統702とを備え、それぞれの口出しC1〜C4が傾斜磁場コイルの外周部に設けられる。メインコイル側の冷却配管205とシールドコイル側の冷却配管207は配管系統701に属し、メインZコイル2011は配管系統702に属している。配管系統702の口出しC1、C2には撮像シーケンスに従い電圧が印加される。このためC1、C2は、絶縁性材料からなるホース等を用いて外部配管に接続される。或いはメインZコイルの配管として電気絶縁処理を施したものを用いてもよく、この場合には外部との接続には導電体を用いてもよい。
また冷却専用の配管系統701とメインZコイルの配管系統702を別系統にするのではなく、口出しC1とC2及びC3とC4をそれぞれ一つにまとめ、傾斜磁場コイル内で分岐するようにしてもよい。この場合、冷却専用の配管205、207とメインZコイル2011の両者の圧力損失を同等にすることが好ましい。それにより外部に流量調整用のバルブ等を設けることなく両配管系統に流れる冷却水の流量を同等にすることができる。
本実施形態の傾斜磁場コイルによれば、メインZコイルに冷却管としての機能を持たせ、最も発熱量の多いXコイル及びYコイルをメインZコイルと冷却専用の冷却管とで挟む構造にしたことにより、さらに効果的に傾斜磁場コイルの温度上昇を抑制できる。この場合、メインZコイルである冷却管と冷却専用冷却管の圧力損失を同等にすることにより、流量調節用バルブ等を不要とし配管系統を簡略にすることができる。
次に本発明のさらに別の実施形態を説明する。
図8は、本発明の傾斜磁場コイルの別の実施形態を示す図で、この実施形態の傾斜磁場コイルもメインコイル801のほかにシールドコイル803を備えたアクティブシールド傾斜磁場コイルであることは図2の実施形態と同じであるが、この実施形態では、メイン及びシールドのZコイル8011、8031をそれぞれ内部に冷媒流路を設けた冷却コイルとするとともに、これら冷却コイル8011、8031をXコイルとYコイルとの間に設けたことを特徴としている。これら冷却コイル8011、8031は、傾斜磁場コイルの外端部に冷媒供給用及び排出用の口出し部が設けられ、それぞれ電気的に絶縁されて冷却循環系に接続されている。メインコイルとシールドコイルは電気的には直列に接続され、通電時に所定の電圧が印加されるように傾斜磁場電源に接続されている。冷却コイル8011、8031の配管系統は、別個でもよいし、並列又は直列に接続して同じ系統にすることも可能である。但し、これらの接続においては各冷却コイルの電磁気的な機能を阻害しないことが重要である。
本実施形態の傾斜磁場コイルでは、発熱量の大きいXコイルとYコイルとの間に冷却コイルを配置したことにより、冷却専用の配管を表面に配置しなくても、メインコイル或いはシールドコイル全体の温度勾配を小さくすることができ、温度勾配に起因する熱変形を効果的に防止することができる。またメインコイル及びシールドコイルの両方に冷却コイルを採用したことにより、静磁場磁石側の温度上昇を抑えることができる。
この実施形態では、冷却専用の配管は必須ではないが、図2或いは図5に示す実施形態と同様に、シールドコイル803の静磁場磁石側及びメインコイル801の撮像空間側に冷却配管を備えることができ、これら冷却専用の冷却配管として無誘導巻きを採用することができる。
以上、本発明の傾斜磁場コイルの実施形態を説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載される範囲において種々の変更を採用できる。例えば、上記実施形態ではシールドコイルを備えたアクティブシールド型傾斜磁場コイルについて説明したが、シールドコイルを備えていない傾斜磁場コイルや静磁場均一性を補正する補正用コイルを備えた傾斜磁場コイルにも同様に適用することができる。また本発明を他の冷却手段や熱遮断手段と併用することも可能である。例えば、図3に示したように、コイル面内の冷却配管のみならず、コイル外側面に冷却配管を設けてもよいし、図9に示すように、静磁場磁石への取り付け面に熱伝導率の低い材料(例えばフェノール樹脂板など)からなる薄板901を配置することも可能である。
本発明の傾斜磁場コイルのMRI装置への組み込み例を図10に示す。図10は図5と同様の構成の傾斜磁場コイル103を静磁場磁石102に組み込んだ例を示すもので、図示するように、傾斜磁場コイル103のシールドコイル側が静磁場磁石102に接するように、静磁場磁石102に形成された凹部に固定する。この際、静磁場磁石102とシールドコイルの表面冷却配管207との間に熱絶縁板901を配置する。この構成では、シールドコイルの表面冷却配管207によって傾斜磁場コイルの発熱を除去するとともに傾斜磁場コイル103と静磁場磁石102とを熱的に遮断したことにより、静磁場磁石102の特性の変動を防止することができる。
本発明が適用されるMRI装置の全体概要を示す図 本発明の傾斜磁場コイルの一実施形態を示す図 冷却配管の一例を示す図 図3の冷却配管のターン間隔の設計を示す図 本発明の傾斜磁場コイルの他の実施形態を示す図 図5の傾斜磁場コイルの冷却効率を示すグラフ 図5の傾斜磁場コイルの配管系統の一例を示す図 本発明の傾斜磁場コイルのさらに別の実施形態を示す図 本発明の傾斜磁場コイルのさらに別の実施形態を示す図 本発明の傾斜磁場コイルをMRI装置に組み込む状態を示す図
符号の説明
102・・・静磁場磁石、103・・・傾斜磁場コイル、201・・・メインコイル、2011・・・メインZコイル(冷却コイル)、203・・・シールドコイル、205、207・・・冷却配管

Claims (6)

  1. 実質的に平坦な形状を有し、少なくとも一方向の傾斜磁場を発生する複数のコイルを含む磁気共鳴イメージング装置用傾斜磁場コイルであって、その少なくとも一方の面に、無誘導巻きされた単層からなる冷却配管が配置されていることを特徴とする傾斜磁場コイル。
  2. 実質的に平坦な形状を有し、異なる方向の傾斜磁場を発生する複数のコイルを含む磁気共鳴イメージング装置用傾斜磁場コイルであって、少なくともその一方の面に、電磁気的機能を有せず、無誘導巻きされた単層からなる冷却配管が配置されるとともに、前記複数のコイルの一つは内部に冷媒の流路を有する冷却コイルであることを特徴とする傾斜磁場コイル。
  3. 請求項2に記載の傾斜磁場コイルであって、
    前記冷却配管と冷却コイルの各配管は圧力損失が同等で同じ冷媒循環系に接続されていることを特徴とする傾斜磁場コイル。
  4. 実質的に平坦な形状を有し、異なる方向の傾斜磁場を発生する複数のコイルからなるメインコイルと、実質的に平坦な形状を有し、前記メインコイルの発生する傾斜磁場を打ち消す傾斜磁場を発生するシールドコイルとを備えた磁気共鳴イメージング装置用傾斜磁場コイルであって、
    前記メインコイル及びシールドコイルの少なくとも一方が請求項1から3いずれか1項記載の傾斜磁場コイルであることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置用傾斜磁場コイル。
  5. 請求項4に記載の傾斜磁場コイルであって、
    前記メインコイル及び前記シールドコイルは、それぞれ、冷却配管を備え、前記メインコイル及び前記シールドコイルの冷却配管は直列接続されていることを特徴とする傾斜磁場コイル。
  6. 撮像空間を挟んで対向配置される一対の静磁場磁石と、前記一対の静磁場磁石の各々に近接して配置された平板状の傾斜磁場コイルとを備えた磁気共鳴イメージング装置において、前記傾斜磁場コイルとして請求項1から5いずれか1項記載の傾斜磁場コイルと、熱交換器と循環ポンプとを有して前記冷媒を循環させる手段とを備えたことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
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