JP4329770B2 - 整合回路、プラズマ処理方法及び装置 - Google Patents

整合回路、プラズマ処理方法及び装置 Download PDF

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Description

この発明は、半導体、液晶等の電子デバイスやマイクロマシンの製造に利用されるプラズマ処理方法及び装置に関するものである。
半導体、液晶等の電子デバイスやマイクロマシンの製造において、近年プラズマ処理による薄膜加工技術の重要性はますます高まっている。
以下、従来のプラズマ処理方法の一例として、パッチアンテナ方式プラズマ源を用いたプラズマ処理について、図1、図2、及び図8乃至図11を参照して説明する。図1において、真空容器1内に、ガス供給装置2から所定のガスを導入しつつ、排気装置としてのターボ分子ポンプ3により排気を行い、真空容器1内を所定の圧力に保ちながら、アンテナ用高周波電源4により周波数f=100MHzの高周波電力を真空容器1内に突出して設けられたアンテナ5に供給することにより、真空容器1内にプラズマが発生し、基板電極6上に載置された基板7に対してプラズマ処理を行うことができる。
また、基板電極6に高周波電力を供給するための基板電極用高周波電源8が設けられており、基板7に到達するイオンエネルギーを制御することができるようになっている。アンテナ5へ供給される高周波電圧は、給電棒9により、アンテナ5の中心付近へ給電される。また、アンテナ5の中心とも周辺とも異なる複数の部位と真空容器1の基板7に対向する面1’とが、ショートピン10により短絡されている。アンテナ5と真空容器1との間に誘電板11が挟まれ、給電棒9及びショートピン10は、誘電板11に設けられた貫通穴を介してそれぞれアンテナ5とアンテナ用高周波電源4、アンテナ5と真空容器1’とを接続している。また、アンテナ5の表面は、カバー12により覆われている。
また、誘電板11と誘電板11の周辺部に設けられた誘電体リング13との間の溝状の空間と、アンテナ5とアンテナ5の周辺部に設けられた導体リング14との間の溝状の空間からなるプラズマトラップ15が設けられている。
ターボ分子ポンプ3及び排気口16は、基板電極6の直下に配置されており、また、真空容器1を所定の圧力に制御するための調圧弁17は、基板電極6の直下で、かつ、ターボ分子ポンプ3の直上に位置する昇降弁である。また、インナチャンバ18によって真空容器1の内壁面が覆われており、プラズマ処理によって真空容器1が汚れるのを防止している。所定数の基板7を処理した後、汚れたインナチャンバ18をローテーションパーツと交換することで、速やかにメンテナンス作業を実施することができるよう、考慮されている。基板電極6は、4本の支柱19により、真空容器1に固定されている。
アンテナ5の平面図を図2に示す。図2において、ショートピン10は3ヶ所に設けられており、それぞれのショートピン10がアンテナ5の中心に対して等配置されている。
整合回路20は、アンテナ5のインピーダンスを同軸管21の特性インピーダンスに整合させるためのものである。整合回路20の回路図を図8に、また、見取図を図9に示す。図8及び図9において、第1可変リアクタンス素子としての第1可変コンデンサ22の一端が整合回路の入力端子23に接続され、かつ、第1可変コンデンサ22の他端が整合回路の筐体24に接続され、第2可変リアクタンス素子としての第2可変コンデンサ25の一端が整合回路の入力端子23に接続され、かつ、第2可変コンデンサ25の他端が整合回路の出力端子26に接続されている。
ただし、整合回路の入力端子23と第1可変コンデンサ22の一端、または、整合回路の入力端子23と第2可変コンデンサ25の一端を接続するための銅板28、29はインダクタンスとして作用する。従来例では、銅板28は30mm、銅板29は50mmとし、銅板28のインダクタンスはL1=0.004μH(100MHzにおけるインピーダンスは2πfL1=2.5Ω)、銅板29のインダクタンスはLc=0.002μH(100MHzにおけるインピーダンスは2πfLc=4.2Ω)である。
しかしながら、従来例で述べたプラズマ処理においては、整合回路の整合可能範囲が狭く、ガス種、ガス流量、圧力、高周波電力などの放電条件を考えたとき、限られた放電条件においてしか、整合が確保できないという問題があった。
また、処理の途中でガス種、ガス流量、圧力、高周波電力のいずれかを変化させた場合、変化前後のアンテナインピーダンスの変化が大きいと、変化後に整合状態に達するまで5乃至10秒程度を要する場合があり、また、アンテナインピーダンスの変化が大きすぎるときには、変化後に整合状態を確保できない、という問題があった。
図10及び図11は、従来例において、整合回路の整合可能範囲を測定した結果である。図10の測定において、第2可変コンデンサの容量は、最大容量の50%、また、図11の測定において、第1可変コンデンサの容量は、最大容量の50%とした。図10より、第1可変コンデンサの容量を変化させたときの負荷の抵抗分の変化しうる範囲は、わずかに約3Ωであることがわかる。
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、整合可能範囲が広い整合回路、プラズマ処理方法及び装置を提供することを目的としている。
本願の第1発明の整合回路は、第1可変リアクタンス素子及び第2可変リアクタンス素子を含む整合回路であって、第1可変リアクタンス素子の一端は整合回路の入力端子に接続された第1インダクタンスと、前記第1インダクタンスの他端と接続された第2インダクタンスとを介して前記入力端子と接続される一方、前記第1可変リアクタンス素子の他端は前記整合回路の筐体に接続され、かつ、第2可変リアクタンス素子の一端は前記第1と第2インダクタンスとの間の分岐点に接続された第3インダクタンスを介して前記入力端子に接続される一方、前記第2可変リアクタンス素子の他端は前記整合回路の出力端子に接続され、光速をc(m/s)としたとき、第1可変リアクタンス素子の一端と整合回路の入力端子間を接続するための銅板の長さD(m)が0.02×c/f < D < 0.2×c/fを満たすことを特徴とするものである。
また、本願の第1発明の整合回路において、第1可変リアクタンス素子が可変コンデンサであると好適である。更に、第2可変リアクタンス素子が可変コンデンサであっても良い。
本願の第2発明のプラズマ処理方法は真空容器内にガスを供給しつつ真空容器内を排気し、真空容器内を所定の圧力に制御しながら、真空容器内の基板電極に載置された基板に対向して設けられたアンテナに、周波数f(Hz)の高周波電力を、同軸線路と、第1可変リアクタンス素子及び第2可変リアクタンス素子を含む整合回路を介して印加することにより、真空容器内にプラズマを発生させ、基板を処理するプラズマ処理方法であって、
第1可変リアクタンス素子の一端は整合回路の入力端子に接続された第1インダクタンスと、前記第1インダクタンスの他端と接続された第2インダクタンスとを介して前記入力端子と接続される一方、前記第1可変リアクタンス素子の他端は前記整合回路の筐体に接続され、かつ、第2可変リアクタンス素子の一端は前記第1と第2インダクタンスとの間の分岐点に接続された第3インダクタンスを介して前記入力端子に接続される一方、前記第2可変リアクタンス素子の他端は前記整合回路の出力端子に接続され、光速をc(m/s)としたとき、第1可変リアクタンス素子の一端と整合回路の入力端子間を接続するための銅板の長さD(m)が0.02×c/f < D < 0.2×c/fを満たす状態で基板を処理することを特徴とするものである。
また、本願の第2発明のプラズマ処理方法において、周波数fが50MHz乃至200MHzであると好適である。
また、第1可変リアクタンス素子が、可変コンデンサであっても良い。また、第2可変リアクタンス素子が、可変コンデンサであると好適である。更に、処理の途中で、ガス種、ガス流量、圧力、高周波電力のいずれかを変化させても良い。
本願の第3発明のプラズマ処理装置は、真空容器と、真空容器内にガスを供給するガス供給装置と、真空容器内を排気する排気装置と、真空容器内に基板を載置する基板電極と、基板電極に対向して設けられたアンテナと、アンテナに周波数f(Hz)の高周波電力を供給する高周波電源と、第1可変リアクタンス素子及び第2可変リアクタンス素子を含む整合回路と、高周波電源と整合回路を接続する同軸線路とを備えたプラズマ処理装置であって、第1可変リアクタンス素子の一端は整合回路の入力端子に接続された第1インダクタンスと、前記第1インダクタンスの他端と接続された第2インダクタンスとを介して前記入力端子と接続される一方、前記第1可変リアクタンス素子の他端は前記整合回路の筐体に接続され、かつ、第2可変リアクタンス素子の一端は前記第1と第2インダクタンスとの間の分岐点に接続された第3インダクタンスを介して前記入力端子に接続される一方、前記第2可変リアクタンス素子の他端は前記整合回路の出力端子に接続され、光速をc(m/s)としたとき、第1可変リアクタンス素子の一端と整合回路の入力端子間を接続するための銅板の長さD(m)が0.02×c/f < D < 0.2×c/fを満たす
ことを特徴とするものである。
また、周波数fが、50MHz乃至200MHzであると好適である。また、第1可変リアクタンス素子が、可変コンデンサであっても良い。更に、第2可変リアクタンス素子が、可変コンデンサであると好適である。
以上の説明から明らかなように、本願の第1発明の整合回路によれば、第1可変リアクタンス素子及び第2可変リアクタンス素子を含む整合回路であって、第1可変リアクタンス素子の一端は整合回路の入力端子に接続された第1インダクタンスと、前記第1インダクタンスの他端と接続された第2インダクタンスとを介して前記入力端子と接続される一方、前記第1可変リアクタンス素子の他端は前記整合回路の筐体に接続され、かつ、第2可変リアクタンス素子の一端は前記第1と第2インダクタンスとの間の分岐点に接続された第3インダクタンスを介して前記入力端子に接続される一方、前記第2可変リアクタンス素子の他端は前記整合回路の出力端子に接続され、光速をc(m/s)としたとき、第1可変リアクタンス素子の一端と整合回路の入力端子間を接続するための銅板の長さD(m)が0.02×c/f < D < 0.2×c/fを満たすため、整合可能範囲が広い整合回路を実現できる。
また、本願の第2発明のプラズマ処理方法によれば、真空容器内にガスを供給しつつ真空容器内を排気し、真空容器内を所定の圧力に制御しながら、真空容器内の基板電極に載置された基板に対向して設けられたアンテナに、周波数f(Hz)の高周波電力を、同軸線路と、第1可変リアクタンス素子及び第2可変リアクタンス素子を含む整合回路を介して印加することにより、真空容器内にプラズマを発生させ、基板を処理するプラズマ処理方法であって、第1可変リアクタンス素子の一端は整合回路の入力端子に接続された第1インダクタンスと、前記第1インダクタンスの他端と接続された第2インダクタンスとを介して前記入力端子と接続される一方、前記第1可変リアクタンス素子の他端は前記整合回路の筐体に接続され、かつ、第2可変リアクタンス素子の一端は前記第1と第2インダクタンスとの間の分岐点に接続された第3インダクタンスを介して前記入力端子に接続される一方、前記第2可変リアクタンス素子の他端は前記整合回路の出力端子に接続され、光速をc(m/s)としたとき、第1可変リアクタンス素子の一端と整合回路の入力端子間を接続するための銅板の長さD(m)が0.02×c/f < D < 0.2×c/fを満たす状態で基板を処理するため、広い整合範囲に対応できるプラズマ処理方法を実現することができる。
更に、本願の第3発明のプラズマ処理装置によれば、真空容器と、真空容器内にガスを供給するガス供給装置と、真空容器内を排気する排気装置と、真空容器内に基板を載置する基板電極と、基板電極に対向して設けられたアンテナと、アンテナに周波数f(Hz)の高周波電力を供給する高周波電源と、第1可変リアクタンス素子及び第2可変リアクタンス素子を含む整合回路と、高周波電源と整合回路を接続する同軸線路とを備えたプラズマ処理装置であって、第1可変リアクタンス素子の一端は整合回路の入力端子に接続された第1インダクタンスと、前記第1インダクタンスの他端と接続された第2インダクタンスとを介して前記入力端子と接続される一方、前記第1可変リアクタンス素子の他端は前記整合回路の筐体に接続され、かつ、第2可変リアクタンス素子の一端は前記第1と第2インダクタンスとの間の分岐点に接続された第3インダクタンスを介して前記入力端子に接続される一方、前記第2可変リアクタンス素子の他端は前記整合回路の出力端子に接続され、光速をc(m/s)としたとき、第1可変リアクタンス素子の一端と整合回路の入力端子間を接続するための銅板の長さD(m)が0.02×c/f < D < 0.2×c/fを満たすため、広い整合範囲に対応できるプラズマ処理装置を実現することができる。
以下、本発明の実施形態について、図1乃至図7を参照して説明する。
図1に、本発明の実施形態において用いたプラズマ処理装置の断面図を示す。図1に示すプラズマ処理装置の基本動作は従来例で既に述べたので、ここでは説明を省略する。また、アンテナの平面図を図2に示すが、これについても従来例で既に説明したので、ここでは説明を省略する。
整合回路20は、アンテナ5のインピーダンスを同軸管21の特性インピーダンスに整合させるためのものである。整合回路20の回路図を図3に、また、見取図を図4に示す。図3及び図4において、第1可変リアクタンス素子としての第1可変コンデンサ22の一端が整合回路の入力端子23に接続され、かつ、第1可変コンデンサ22の他端が整合回路の筐体24に接続され、第2可変リアクタンス素子としての第2可変コンデンサ25の一端が整合回路の入力端子23に接続され、かつ、第2可変コンデンサ25の他端が整合回路の出力端子26に接続されている。
ただし、整合回路の入力端子23と第1可変コンデンサ22の一端、または、整合回路の入力端子23と第2可変コンデンサ25の一端を接続するための銅板27、28、29はインダクタンスとして作用するよう、適切な長さとなっており、各銅板は分岐点30において分岐している。本実施形態では、銅板27は150mm、銅板28は210mm、銅板29は150mmとし、銅板27のインダクタンスはLa=0.02μH(100MHzにおけるインピーダンスは2πfLa=13Ω)、銅板28のインダクタンスはLb=0.07μH(100MHzにおけるインピーダンスは2πfLb=18Ω)、銅板29のインダクタンスはLc=0.02μH(100MHzにおけるインピーダンスは2πfLc=13Ω)である。整合回路の入力端子23と第1可変コンデンサ22の一端までの銅板の長さ(銅板27と銅板28の合計)は150+210=360mm、インダクタンスL1(銅板27と銅板28の合計)は、L1=La+Lb=13+18=31Ωである。
図5及び図6は、本発明の実施形態において、整合回路の整合可能範囲を測定した結果である。図5の測定において、第2可変コンデンサの容量は、最大容量の50%、また、図6の測定において、第1可変コンデンサの容量は、最大容量の50%とした。図5及び図6から、本発明の実施形態においては、従来例と比較して極めて広範囲に渡って整合状態を確保できることがわかる。とくに、第1可変コンデンサの容量を変化させたときの整合可能範囲が、従来例と比較して飛躍的に改善されている。現在のところ、その理由は明らかではないが、整合回路の入力端子23と第1可変コンデンサ22の一端までのインダクタンスが増加したためであると考えられる。
そこで、整合回路の入力端子23と第1可変コンデンサ22の一端までの銅板の長さを変化させ、第2可変コンデンサの容量を最大容量の50%としたときの、整合回路の整合可能範囲(負荷の抵抗分)を測定した。結果を図7に示す。図7より、銅板の長さが60mm乃至600mmのとき、負荷の抵抗分の変化しうる範囲が6Ω以上となり、広い整合範囲が得られることがわかる。銅板のインダクタンスを測定したところ、銅板の長さが60mmのとき0.012μH(=8Ω)、銅板の長さが600mmのとき0.13μH(=80Ω)であった。また、図7より、銅板の長さが90mm乃至300mmのとき、負荷の抵抗分の変化しうる範囲が8Ω以上となり、より広い整合範囲が得られることがわかる。銅板のインダクタンスを測定したところ、銅板の長さが90mmのとき0.019μH(=12Ω)、銅板の長さが300mmのとき0.064μH(=40Ω)であった。したがって、第1可変コンデンサの一端と整合回路の入力端子間のインダクタンスL1(H)が
Ω < 2πfL1 < 80Ω
を満たす状態で基板を処理することにより、整合回路の整合可能範囲が広くなり、ガス種、ガス流量、圧力、高周波電力などの放電条件を考えたとき、広い放電条件において整合が確保できるようになる。また、第1可変コンデンサの一端と整合回路の入力端子間のインダクタンスL1(H)が
12Ω < 2πfL1 < 40Ω
を満たす状態で基板を処理することにより、整合回路の整合可能範囲がさらに広くなり、ガス種、ガス流量、圧力、高周波電力などの放電条件を考えたとき、広い放電条件において整合が確保できるようになる。また、処理の途中でガス種、ガス流量、圧力、高周波電力のいずれかを変化させた場合、変化前後のアンテナインピーダンスの変化が大きくても、第1可変コンデンサの容量をわずかに変化させるだけで大きなインピーダンス変化が得られるので、変化後に整合状態に達するまで1乃至3秒程度しかかからないことが確認できた。
本発明の実施形態においては、100MHzの高周波電力を用いたが、100MHzの電磁波の波長は、光速をc(m/s)としたとき、c/f=3mであるから、広い整合範囲を得るためには、第1可変コンデンサの一端と整合回路の入力端子間を接続するための銅板の長さDが
0.02×c/f(=60mm) < D < 0.2×c/f(=600mm)
を満たせばよく、また、より広い整合範囲を得るためには
0.03×c/f(=90mm) < D < 0.1×c/f(=300mm)
を満たせばよい。
以上述べた本発明の実施形態においては、本発明の適用範囲のうち、真空容器の形状、アンテナの形状及び配置等に関して様々なバリエーションのうちの一部を例示したに過ぎない。本発明の適用にあたり、ここで例示した以外にも様々なバリエーションが考えられることは、いうまでもない。
また、アンテナに印加する高周波電力の周波数fが、100MHzである場合について説明したが、整合回路内の銅板がインダクタンスとして効いてくるのは、周波数fが概ね50MHz以上の場合であり、また、2つの可変リアクタンス素子を用いて整合させることのできる周波数fは概ね200MHz以下であるから、本発明は、周波数fが、50MHz乃至200MHzである場合にとくに有効である。
また、第1可変リアクタンス素子が可変コンデンサである場合について説明したが、第1可変リアクタンス素子が、他の可変素子、例えば、可変インダクタであってもよい。
また、第2可変リアクタンス素子が可変コンデンサである場合について説明したが、第2可変リアクタンス素子が、他の可変素子、例えば、可変インダクタであってもよい。
また、アンテナと真空容器の間に誘電板が挟まれており、アンテナ及び誘電板が真空容器内に突出した構造をなし、誘電板の中心付近に設けられた貫通穴を介してアンテナに高周波電圧を給電し、誘電板の中心とも周辺とも異なる一部位に設けられ、かつ、アンテナの中心に対してほぼ等配置されている貫通穴を介して、アンテナと真空容器とをショートピンによって短絡する場合について説明したが、このような構成とすることでプラズマの等方性をより高めることができる。基板が小さい場合などは、ショートピンを用いなくても、十分に高い面内均一性が得られることは、いうまでもない。
また、周波数fが50MHz乃至200MHzであるプラズマ処理において、本発明の実施形態で用いたアンテナ以外の結合手段、例えば、誘導結合プラズマ源におけるコイルや、表面波プラズマ源における電磁波放射アンテナなどを用いる場合にも、本発明は有効である。
本発明は、半導体、液晶等の電子デバイスやマイクロマシンの製造などの用途に適用できる。
本発明の実施形態及び従来例で用いたプラズマ処理装置の構成を示す断面図 本発明の実施形態及び従来例で用いたアンテナの平面図 本発明の実施形態で用いた整合回路の回路図 本発明の実施形態で用いた整合回路の構成図 本発明の実施形態における、整合回路の整合可能範囲を測定した結果を示す図 本発明の実施形態における、整合回路の整合可能範囲を測定した結果を示す図 本発明の実施形態において、銅板の長さを変化させて整合回路の整合可能範囲を測定した結果を示す図 従来例で用いた整合回路の回路図 従来例で用いた整合回路の構成図 従来例における、整合回路の整合可能範囲を測定した結果を示す図 従来例における、整合回路の整合可能範囲を測定した結果を示す図
1 真空容器
4 アンテナ用高周波電源
5 アンテナ
6 基板電極
7 基板
8 基板電極用高周波電源
11 誘電板
15 プラズマトラップ
16 排気口
17 調圧弁
20 整合回路

Claims (12)

  1. 第1可変リアクタンス素子及び第2可変リアクタンス素子を含む整合回路であって、
    第1可変リアクタンス素子の一端は整合回路の入力端子に接続された第1インダクタンスと、前記第1インダクタンスの他端と接続された第2インダクタンスとを介して前記入力端子と接続される一方、前記第1可変リアクタンス素子の他端は前記整合回路の筐体に接続され、かつ、
    第2可変リアクタンス素子の一端は前記第1と第2インダクタンスとの間の分岐点に接続された第3インダクタンスを介して前記入力端子に接続される一方、前記第2可変リアクタンス素子の他端は前記整合回路の出力端子に接続され、光速をc(m/s)としたとき、第1可変リアクタンス素子の一端と整合回路の入力端子間を接続するための銅板の長さD(m)が
    0.02×c/f < D < 0.2×c/f
    を満たすこと
    を特徴とする整合回路。
  2. 第1可変リアクタンス素子が、可変コンデンサであることを特徴とする請求項1記載の整合回路。
  3. 第2可変リアクタンス素子が、可変コンデンサであることを特徴とする請求項1または2記載の整合回路。
  4. 真空容器内にガスを供給しつつ真空容器内を排気し、真空容器内を所定の圧力に制御しながら、真空容器内の基板電極に載置された基板に対向して設けられたアンテナに、周波数f(Hz)の高周波電力を、同軸線路と、第1可変リアクタンス素子及び第2可変リアクタンス素子を含む整合回路を介して印加することにより、真空容器内にプラズマを発生させ、基板を処理するプラズマ処理方法であって、
    第1可変リアクタンス素子の一端は整合回路の入力端子に接続された第1インダクタンスと、前記第1インダクタンスの他端と接続された第2インダクタンスとを介して前記入力端子と接続される一方、前記第1可変リアクタンス素子の他端は前記整合回路の筐体に接続され、かつ、第2可変リアクタンス素子の一端は前記第1と第2インダクタンスとの間の分岐点に接続された第3インダクタンスを介して前記入力端子に接続される一方、前記第2可変リアクタンス素子の他端は前記整合回路の出力端子に接続され、光速をc(m/s)としたとき、第1可変リアクタンス素子の一端と整合回路の入力端子間を接続するための銅板の長さD(m)が
    0.02×c/f < D < 0.2×c/f
    を満たす状態で基板を処理すること
    を特徴とするプラズマ処理方法。
  5. 周波数fが、50MHz乃至200MHzであることを特徴とする請求項4記載のプラズマ処理方法。
  6. 第1可変リアクタンス素子が、可変コンデンサであることを特徴とする請求項4または5記載のプラズマ処理方法。
  7. 第2可変リアクタンス素子が、可変コンデンサであることを特徴とする請求項4〜6の何れか一項に記載のプラズマ処理方法。
  8. 処理の途中で、ガス種、ガス流量、圧力、高周波電力のいずれかを変化させることを特徴とする請求項4〜7の何れか一項に記載のプラズマ処理方法。
  9. 真空容器と、真空容器内にガスを供給するガス供給装置と、真空容器内を排気する排気装置と、真空容器内に基板を載置する基板電極と、基板電極に対向して設けられたアンテナと、アンテナに周波数f(Hz)の高周波電力を供給する高周波電源と、第1可変リアクタンス素子及び第2可変リアクタンス素子を含む整合回路と、高周波電源と整合回路を接続する同軸線路とを備えたプラズマ処理装置であって、
    第1可変リアクタンス素子の一端は整合回路の入力端子に接続された第1インダクタンスと、前記第1インダクタンスの他端と接続された第2インダクタンスとを介して前記入力端子と接続される一方、前記第1可変リアクタンス素子の他端は前記整合回路の筐体に接続され、かつ、第2可変リアクタンス素子の一端は前記第1と第2インダクタンスとの間の分岐点に接続された第3インダクタンスを介して前記入力端子に接続される一方、前記第2可変リアクタンス素子の他端は前記整合回路の出力端子に接続され、光速をc(m/s)としたとき、第1可変リアクタンス素子の一端と整合回路の入力端子間を接続するための銅板の長さD(m)が
    0.02×c/f < D < 0.2×c/f
    を満たす
    ことを特徴とするプラズマ処理装置。
  10. 周波数fが、50MHz乃至200MHzであることを特徴とする請求項9記載のプラズマ処理装置。
  11. 第1可変リアクタンス素子が、可変コンデンサであることを特徴とする請求項9または10記載のプラズマ処理装置。
  12. 第2可変リアクタンス素子が、可変コンデンサであることを特徴とする請求項9〜11の何れか一項に記載のプラズマ処理装置。
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