JP4329355B2 - X線撮影装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、X線照射用のX線管と透過X線検出用のX線検出器が被検体を載置する天板を間にして対向配置されている撮像系支持手段を動かすことによりX線管の中心とX線検出器の中心とを結ぶX線軸の角度ないし位置が変化するように構成されたX線撮影装置に係り、特にX線管とX線検出器を結ぶX線軸の角度変化に伴って起こる撮影位置のズレを容易に防止するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、病院等で使われているX線撮影装置として、図17(a)に示すように、X線照射用のX線管81と透過X線検出用のX線検出器82が被検体Mを載置する天板83を間にして対向配置されている略C字状の支持アーム(撮像系支持手段)84を動かすことによりX線管81の中心とX線検出器82の中心とを結ぶX線軸86の角度ないし位置を変化させると共に、X線管81とX線検出器82で撮影されたX線画像をX線軸86が画像モニタ(図示省略)の画面の中央に位置するようにして表示される構成となっており、図17(b)に示すように、支持アーム84を回転させてX線軸86の角度を変化させることにより撮影方向を変えることができる。
【0003】
ただ、上記従来のX線撮影装置は、撮影方向を変える為にX線軸86の角度を変化させた時に撮影位置が大きくズレることがあるという問題がある。
図17(a),(b)に示すように、被検体Mの関心部位Maの中心がアイソセンタ(装置の機械的中心点)85にある場合は、X線軸86の角度が変化してもX線軸86は常に関心部位Maを通るので、画像モニタの画面の真ん中に関心部位Maが表示される。これに対して、被検体Mの関心部位Maの中心がアイソセンタ85にない場合は、図18(a)に示すように、当初はX線軸86が関心部位Maを通っていて、画像モニタの画面の真ん中に関心部位Maが表示されていたとしても、図18(b)に示すように、X線軸86の角度が変わると、X線軸86は関心部位Maから外れて、関心部位Maが画像モニタの画面の端の方へ移り、著しい場合には画面から出てしまう。
【0004】
そこで、特開2001−204718号公報には、画像モニタの画面に映し出されたX線画像上で所望領域を設定する操作を繰り返しおこなうと共に設定した所望領域における基準位置を求出し、この基準位置を中心に支持アームを回転させることができるように構成することで、被検体の関心部位の中心がアイソセンタにない場合でも、C型アームを回転させてX線軸の角度を変化させた時にX線軸が関心部位から外れないようにしたX線撮影装置が提案されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−204718号公報(4頁−7頁,図1−図7)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報記載の装置の場合、X線画像上で所望領域を設定する操作は手間がかかるうえ、所望領域が画像モニタの画面の端にあって見辛いような場合は操作し難いという別の問題がある。
【0007】
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、X線管とX線検出器の間を結ぶX線軸の角度変化に伴って起こる撮影位置のズレを容易に防止することができるX線撮影装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載のX線撮影装置は、X線照射用のX線管と透過X線検出用のX線検出器が被検体を載置する天板を間にして対向配置されている撮像系支持手段と、撮像系支持手段を装置の機械的中心点(アイソセンタ)を基準点とする位置座標系で位置が定められるようにして動かすことによりX線管の中心とX線検出器の中心とを結ぶX線軸の角度ないし位置を変化させるX線撮像系駆動手段と、被検体を載置した天板を前記位置座標系で位置が定められるようにして動かす天板駆動手段と、撮像系支持手段のX線管とX線検出器とによって撮影された被検体のX線画像をX線軸が画像モニタの画面の中央に位置するようにして表示する画像表示手段を備えたX線撮影装置において、画像モニタの画面に表示されたX線画像の撮影時のX線軸の位置を求出するX線軸求出手段と、X線軸求出手段により求出された同一平面上の2本のX線軸の交点を求出する2軸間交点求出手段とを備え、X線撮像系駆動手段によりX線軸の角度を変化させる際に2軸間交点求出手段で求出された交点をX線軸が常に通るように撮像系支持手段を動かすことを特徴とするものである。
【0009】
(作用・効果)請求項1に記載の発明において、X線管の中心とX線検出器の中心を結ぶX線軸の角度を順に変化させて撮影方向を次々と変えるようなX線撮影を行おうとする場合、X線軸の角度を任意の第1角度にセットしX線透視撮影をおこなって画像モニタの画面にX線画像を表示してから、X線撮像系駆動手段により撮像系支持手段を動かしたり、天板駆動手段により天板を動かしたりしてX線画像の中の関心部位の中心を画像モニタの画面の中央に位置させる画像移動操作が行われた後、X線軸の角度を第1角度とは異なる同一平面上の任意の第2角度にセットしX線撮像系駆動手段により撮像系支持手段を動かしてX線画像の中の関心部位の中心を画像モニタの画面の中央に位置させる画像移動操作が行われる一方、X線軸求出手段によって、関心部位の中心が画像モニタの画面の中央に位置した各画像移動操作後のX線画像の撮影時の各X線軸の位置がそれぞれ求出される。X線管およびX線検出器が対向配置されている撮像系支持手段は装置のアイソセンタを基準点とする位置座標系で位置が定められるようにして動かされていて、X線画像の撮影時のX線管およびX線検出器の位置が分かるので、X線軸の位置は速やかに求出される。
【0010】
続いて、X線軸求出手段で求出された2本のX線軸の交点が2軸間交点求出手段によって求出される。ここで、各X線軸の求出対象となったX線画像では、関心部位の中心もX線軸も画像モニタの画面の中央に位置しているので、交点求出対象の2本のX線軸は共に被検体の関心部位の中心を通る一方、直線である2本のX線軸が共に通る交点はひとつしかないので、交点は被検体の関心部位の中心に一致する。
そして、撮影方向を変える為にX線軸の角度を変化させる際、2軸間交点求出手段により求出した交点、すなわち被検体の関心部位の中心を常にX線軸が通るようにX線撮像系駆動手段が撮像系支持手段を動かすようにする。その結果、X線軸の角度が変化して撮影方向が変化しても、被検体の関心部位は常に画像モニタの画面の真ん中に表示される。
【0011】
このように、請求項1の発明によれば、X線管とX線検出器の間を結ぶX線軸の角度を変化させる際にX線軸が常に被検体の関心部位の中心を通るようにすることができる構成を備えていて、被検体の関心部位の中心が装置のアイソセンタに一致していなくても、X線軸が被検体の関心部位の中心を常に通るので、X線軸の角度が変化しても被検体の関心部位は常に画像モニタの画面の真ん中に表示され、撮影位置のズレは起こらない。また、必要な操作が、画像モニタの画面にX線画像を表示してから、X線画像の中の関心部位の中心を画像モニタの画面の中央にもってくる画像移動操作を2回おこなう程度であり、撮影位置のズレ防止は容易である。
【0012】
さらに、請求項2に記載のX線撮影装置は、X線照射用のX線管と透過X線検出用のX線検出器が被検体を載置する天板を間にして対向配置されている撮像系支持手段を二組備えていると共に、各撮像系支持手段を装置の機械的中心点(アイソセンタ)を基準点とする共通の位置座標系で位置が定められるようにして動かすことによりX線管の中心とX線検出器の中心とを結ぶX線軸の角度ないし位置を各撮像系支持手段それぞれ独立で変化させるX線撮像系駆動手段と、被検体を載置した天板を前記位置座標系で位置が定められるようにして動かす天板駆動手段と、各撮像系支持手段のX線管とX線検出器とによって撮影された被検体のX線画像をX線軸が画像モニタの画面の中央に位置するようにして表示する画像表示手段を備えたX線撮影装置において、画像モニタの画面に表示されたX線画像の撮影時のX線軸の位置を求出するX線軸求出手段と、X線軸求出手段により求出された両撮像系支持手段の同一平面上のX線軸の交点を求出する各軸間交点求出手段とを備え、X線撮像系駆動手段によりX線軸の角度を変化させる際に各軸間交点求出手段で求出された交点をX線軸が常に通るように撮像系支持手段を動かすことを特徴とするものである。
【0013】
(作用・効果)請求項2に記載の発明において、X線管の中心とX線検出器の中心を結ぶX線軸の角度を順に変化させて撮影方向を次々と変えるX線撮影を行おうとする場合、一方の撮像系支持手段のX線軸の角度を任意の第1角度にセットしX線透視撮影をおこなって画像モニタの画面にX線画像を表示してから、X線撮像系駆動手段により撮像系支持手段を動かしたり、天板駆動手段により天板を動かしたりしてX線画像の中の関心部位の中心を画像モニタの画面の中央に位置させる画像移動操作が行われた後、X線軸求出手段によって、関心部位の中心が画像モニタの画面の中央に位置した画像移動操作後のX線画像の撮影時のX線軸が求出されると共に、他方の撮像系支持手段のX線軸の角度を第1角度と異なる同一平面上の任意の第2角度にセットしX線透視撮影をおこなって画像モニタの画面にX線画像を表示してから、X線撮像系駆動手段により撮像系支持手段を移動させてX線画像の中の関心部位の中心を画像モニタの画面の中央に位置させる画像移動操作が行われた後、X線軸求出手段によって、関心部位の中心が画像モニタの画面の中央に位置した画像移動操作後のX線画像の撮影時のX線軸が求出される。
【0014】
続いて、X線軸求出手段で求出された2本のX線軸の交点が各軸間交点求出手段によって求出される。
ここで、両撮像系支持手段は共通の位置座標系に従って位置制御されているのに加え、各X線軸の求出対象となったX線画像では、関心部位の中心もX線軸も画像モニタの画面の中央に位置しているので、交点求出対象の2本のX線軸は共に被検体の関心部位の中心を通る一方、直線である2本のX線軸が共に通る交点はひとつしかないので、交点は被検体の関心部位の中心に一致する。
そして、撮影方向を変える為にX線軸の角度を変化させる際、各軸間交点求出手段により求出した交点、すなわち被検体の関心部位の中心を常にX線軸が通るようにX線撮像系駆動手段が撮像系支持手段を動かすようにする。その結果、X線軸の角度が変化して撮影方向が変化しても、被検体の関心部位は常に画像モニタの画面の真ん中に表示される。
【0015】
このように、請求項2の発明によれば、X線管とX線検出器の間を結ぶX線軸の角度を変化させる際にX線軸が常に被検体の関心部位の中心を通るようにすることができる構成を備えていて、被検体の関心部位の中心が装置のアイソセンタに一致していなくても、X線軸が被検体の関心部位の中心を常に通るので、X線軸の角度が変化しても被検体の関心部位は常に画像モニタの画面の真ん中に表示され、撮影位置のズレは起こらない。また、必要な操作が、画像モニタの画面にX線画像を表示してから、X線画像の中の関心部位の中心を画像モニタの画面の中央にもってくる画像移動操作を2回おこなう程度であり、撮影位置のズレ防止は容易である。
【0016】
さらに、請求項3に記載のX線撮影装置は、X線照射用のX線管と透過X線検出用のX線検出器が被検体を載置する天板を間にして対向配置されている撮像系支持手段と、撮像系支持手段を装置の機械的中心点(アイソセンタ)を基準点とする位置座標系で位置が定められるようにして動かすことによりX線管の中心とX線検出器の中心とを結ぶX線軸の角度ないし位置を変化させるX線撮像系駆動手段と、被検体を載置した天板を前記位置座標系で位置が定められるようにして動かす天板駆動手段と、X線管とX線検出器とによって撮影された被検体のX線画像をX線軸が画像モニタの画面の中央に位置するようにして表示する画像表示手段を備えたX線撮影装置において、画像モニタの画面に表示されたX線画像の撮影時のX線軸の位置を求出するX線軸求出手段と、天板の上方において被検体の関心部位の中心が含まれるようにして天板の表面と平行に前記位置座標系で位置が定められる基準面を仮想設定する基準面想定手段と、X線軸求出手段で求出されたX線軸と基準面想定手段で想定された基準面との交点を求出する軸面間交点求出手段を備え、X線撮像系駆動手段によりX線軸の角度を変化させる際に軸面間交点求出手段により求出された交点をX線軸が常に通るように撮像系支持手段を動かすことを特徴とするものである。
【0017】
(作用・効果)請求項3に記載の発明において、X線管の中心とX線検出器の中心を結ぶX線軸の角度を順に変化させて撮影方向を次々と変えるX線撮影を行おうとする場合、X線軸の角度を任意の角度にセットしX線透視撮影をおこなって画像モニタの画面にX線画像を表示してから、X線撮像系駆動手段により撮像系支持手段を動かしたり、天板駆動手段により天板を動かしたりしてX線画像の中の関心部位の中心を画像モニタの画面の中央に位置させる画像移動操作が行われた後、X線軸求出手段によって、関心部位の中心が画像モニタの画面の中央に位置した画像移動操作後のX線画像の撮影時のX線軸が求出されると共に、基準面想定手段で天板の上方において被検体の関心部位の中心が含まれるようにして天板の表面と平行に前記位置座標系で位置が定められる基準面が想定される。
【0018】
続いて、X線軸求出手段で求出されたX線軸と基準面想定手段で想定された基準面との交点を軸面間交点求出手段により求出する。
ここで、X線軸の求出対象となったX線画像では、関心部位の中心もX線軸も画像モニタの画面の中央に位置しているので、交点求出対象のX線軸は被検体の関心部位の中心を通る。一方、基準面は被検体の関心部位の中心を含んでいるのに加え、平面である基準面と直線であるX線軸との交点はひとつしかないので、交点は被検体の関心部位の中心に一致する。
そして、撮影方向を変える為にX線軸の角度を変化させる際、軸面間交点求出手段により求出した交点、すなわち被検体の関心部位の中心を常にX線軸が通るようにX線撮像系駆動手段が撮像系支持手段を動かすようにする。その結果、X線軸の角度が変化して撮影方向が変化しても、被検体の関心部位は常に画像モニタの画面の真ん中に表示される。
【0019】
このように、請求項3の発明によれば、X線管とX線検出器の間を結ぶX線軸の角度を変化させる際にX線軸が常に被検体の関心部位の中心を通るようにすることができる構成を備えていて、被検体の関心部位の中心が装置のアイソセンタに一致していなくても、X線軸が被検体の関心部位の中心を常に通るので、X線軸の角度が変化しても被検体の関心部位は常に画像モニタの画面の真ん中に表示され、撮影位置のズレは起こらない。また、必要な操作が、画像モニタの画面にX線画像を表示してから、X線画像の中の関心部位の中心を画像モニタの画面の中央にもってくる画像移動操作を1回行うのに加え、基準面想定手段で1枚の基準面を想定する操作がある程度であり、撮影位置のズレ防止は容易である。
【0020】
また、請求項4の発明は、請求項3に記載のX線撮影装置において、天板の表面からの基準面の高さを入力する高さ入力手段を備え、高さ入力手段により入力された高さに基準面が仮想設定されるように構成されているものである。
(作用・効果)請求項4に記載の発明によれば、天板の表面と被検体の関心部位の中心との距離を、天板の表面からの基準面の高さとして高さ入力手段で入力することで、被検体の関心部位の中心の高さに応じて基準面を想定することができる。
【0021】
また、請求項5の発明は、請求項3または4に記載のX線撮影装置において、天板の表面からの基準面の高さを予め登録する高さ登録手段を備え、高さ登録手段に登録された高さに基準面が想定されるように構成されているものである。
(作用・効果)請求項5に記載の発明によれば、天板の表面と被検体の関心部位の中心との距離を、天板の表面からの基準面の高さとして高さ登録手段で登録することで、被検体の関心部位の中心の高さを毎回入力しなくても基準面を想定することができる。
【0022】
また、請求項6の発明は、請求項1または2に記載のX線撮影装置において、2軸間交点求出手段または各軸間交点求出手段は、X線軸の交点として交点求出対象のX線軸の投影像の交点を求出するように構成されているものである。
(作用・効果)請求項6に記載の発明によれば、交点求出対象の2本のX線軸の交点としてX線軸の投影像の交点を求出するので、X線画像の中の関心部位の中心が画像モニタの画面の中央に正確に位置していなかった為に、厳密には交点求出対象の2本のX線軸が交点を持たない場合であっても、X線軸の交点を求出することができる。
【0023】
また、請求項7の発明は、請求項1から6のいずれかに記載のX線撮影装置において、2軸間交点求出手段または各軸間交点求出手段ないし軸面間交点求出手段により求出された交点をX線軸が常に通るようにX線撮像系駆動手段によりX線軸の角度を変化させるのに伴って起こるX線画像の倍率変動をX線検出器ないしX線管をX線軸に沿って移動させることにより回避する画像倍率変動回避手段を備えているものである。
(作用・効果)請求項7に記載の発明によれば、X線軸の角度変化に伴って起こるX線画像の倍率変動が、画像倍率変動回避手段がX線検出器ないしX線管をX線軸に沿って移動させることで回避されるので、画像モニタの画面にはX線画像が常に同じ倍率で表示される。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、この発明のX線撮影装置の一実施例を説明する。先ず請求項1の発明に係る第1実施例を説明する。図1は第1実施例のX線撮影装置の全体構成図である。
第1実施例の装置は、図1に示すように、X線照射用のX線管1と透過X線検出用のX線検出器であるイメージインテンシファイア(I・I管)2が被検体Mを載置する天板3を間にして対向配置されている略C字状の支持アーム(撮像系支持手段)4と、支持アーム4を装置のアイソセンタ(機械的中心点)5を原点(基準点)とする位置座標系で位置が定められるようにして動かすことによりX線管1の中心とI・I管2の中心とを結ぶX線軸8の角度ないし位置を変化させるX線撮像系駆動ベース部(X線撮像系駆動手段)6と、被検体Mを載置した天板3を前記位置座標系で位置が定められるようにして動かす天板駆動部(天板駆動手段)7と、支持アーム4のX線管1とI・I管2とによって撮影された被検体MのX線画像をX線軸8が画像モニタ10の画面の中央に位置するようにして表示する画像表示部9を備えている。
【0025】
第1実施例の装置でX線撮影を行う場合、被検体Mを天板3に載置し、天板3や支持アーム4を動かしてX線軸8の角度ないし位置を変化させて撮影方向ないし撮影位置を調整する。そして、照射制御部11のコントロールに従ってX線管1から天板3の上の被検体MにX線を照射すれば、I・I管2から出力されるX線検出信号が後段の信号処理部19で処理されてX線画像となり、画像表示部9によって画像モニタ10の画面に表示されるように構成されている。
以下、第1実施例の装置の各部の構成を具体的に説明する。
【0026】
X線管1の方は支持アーム4に固定状態で配設されているが、I・I管2の方はX線軸8に沿って往復移動可能に支持アーム4に配設されており、I・I管2がX線軸8の方向に沿って移動すると、I・I管2のX線検出面に投影される透過X線像の拡大率が変化して画像モニタ10の画面に表示されるX線画像の倍率が変わる構成となっている。透過X線像の拡大率は〔X線管1とI・I管2の距離〕÷〔X線管1と被検体Mの関心部位Maとの距離〕で定まり、I・I管2がX線軸8に沿って移動すると、〔X線管1とI・I管2の距離〕が変わるので、透過X線像の拡大率が変化する。またX線画像の倍率と透過X線像の拡大率は正比例の関係にある。
【0027】
天板3や支持アーム4の位置を定める装置のアイソセンタ5を原点(基準点)とする位置座標系は、図1に示すように、天板3の長手(縦)方向をX,天板3の短手(横)方向をY,垂直方向をZとするXYZ直交座標である。即ち、第1実施例の装置の場合、天板3や支持アーム4のみならず支持アーム4に配置されているX線管1やI・I管2の各中心の位置もXYZ直交座標の座標で定められる構成となっている。
【0028】
X線撮像系駆動ベース部6はX線撮像系制御部13のコントロールに従って、支持アーム4を回転したり平行移動したりして様々な動きをさせられるようにしてX線管1およびI・I管2ごと支持アーム4を保持している。支持アーム4の回転のさせ方としては、支持アーム4がアーム長手方向にアイソセンタ5の周りを巡りながらアームの曲がりに沿って矢印RAで示す向きに回転するスライド回転と、軸線6bがアイソセンタ5を常に通るようにして支持アーム4の真ん中を背後から支える支軸6aの軸線6bを回転軸として矢印RBで示す向きに支持アーム4が回転するサジタル回転とがある。スライド回転の場合も、サジタル回転の場合も、支持アーム4の回転に伴ってX線軸8の角度が変化し撮影方向が変わるのに加えて、スライド回転とサジタル回転とでは、X線軸8の角度が変化する向きが90°異なるので、撮影方向を様々に調整することが可能となる。
【0029】
また、支持アーム4の平行移動のさせ方としては、支持アーム4が矢印RCで示す向き(X方向ないしY方向)にアーム全体が平行に移動する水平移動がある。X線撮像系駆動ベース部6の場合、3個の保持ブロック6A〜6Cを積み重ねリンク結合して構成してあり、矢印RCで示す向きの水平移動は、3個の保持ブロック6A〜6Cが行う矢印RD〜RFで示す回転を適当に組み合わせることでおこなわれる。X線撮像系駆動ベース部6による支持アーム4の水平移動に伴ってX線軸8の位置が同じ方向に平行移動する。
さらに、X線撮像系駆動ベース部6による支持アーム4の回転および平行移動に伴って変化する支持アーム4やX線管1およびI・I管2の中心のXYZ直交座標上の現在位置は、センサ(図示省略)で直接的または間接的に検出されてX線撮像系制御部13や主制御部15の方にフィードバックされて知らされるように構成されている。
【0030】
一方、被検体Mを載置する天板3は、天板制御部14のコントロールに従って、天板3の上下方向(Z方向)の垂直移動と、天板3の長手方向(X方向)と天板3の短手方向(Y方向)の水平移動が行えると共に、天板3の水平移動に伴って撮影位置が変わる構成となっている。
他方、天板駆動部7による回転や水平移動に伴って変化する天板3のXYZ直交座標上の現在位置は、センサ(図示省略)で検出されて天板制御部14や主制御部15の方にフィードバックされて知らされるように構成されている。
【0031】
さらに、第1実施例の装置は、画像モニタ10の画面に表示されたX線画像の撮影時のX線軸8の位置を求出するX線軸求出部16と、X線軸求出部16により求出された2本のX線軸の交点を求出する2軸間交点求出部17とを備えている。
画像モニタ10の画面にX線画像が表示されている時、操作部12に付設されたマウス12aで画面をクリックする操作か、操作部12に配置された特定のキーを押す操作で、X線軸求出対象のX線画像を指定すると、X線軸求出部16が直ちに画像モニタ10の画面に表示中のX線画像の撮影時のX線軸の位置を3元1次方程式のかたちで求出する。即ち、X線軸求出対象のX線画像の指定が行われると、直ちに画像モニタ10の画面に表示中のX線画像を撮影しているX線管1の中心およびI・I管2の中心のXYZ直交座標上の現在位置が主制御部15からX線軸求出部16に送られると同時に、X線軸求出部16がX線管1の中心とI・I管2の中心を結ぶ直線の3元1次方程式をX線軸8の位置として速やかに求出するように構成されている。
【0032】
2軸間交点求出部17はX線軸求出部16が求出した2本のX線軸の交点を求出する。即ち、2本のX線軸の交点は両X線軸の二つの方程式からなる連立方程式の解であるので、2軸間交点求出部17は連立方程式を解いて交点をXYZ直交座標の座標(X,Y,Z)のかたちで速やかに求出する。
そして、第1実施例の装置は、撮影方向を変える為にX線軸8の角度を変化させる際、X線撮像系駆動ベース部6により2軸間交点求出部17で求出された交点をX線軸8が常に通るように支持アーム4を動かすことができるように構成されている。2軸間交点求出部17で求出された交点はX線軸8上の点であるのに加え、X線画像はX線軸8が画像モニタ10の画面の中央に位置するようにして表示されるので、X線軸8が常に交点を通る場合は交点のX線像は画像モニタ10の画面の中央に常に出現することになり、交点に対応する被検体Mにおける点は、X線軸8の角度が変化しても画像モニタ10の画面の真ん中に映し出される。
【0033】
また、第1実施例の装置は、2軸間交点求出部17で求出された交点を常に通るようにX線撮像系駆動ベース部6でX線軸8の角度を変化させるのに伴って起こるX線画像の倍率変動をI・I管2をX線軸8に沿って移動させることにより回避する画像倍率変動回避部18を備えている。X線軸8が2軸間交点求出部17で求出された交点を常に通るように支持アーム4を動かす場合、交点がアイソセンタ5に一致していれば、支持アーム4が回転しても透過X線像の拡大率は変化しないが、交点がアイソセンタ5を外れていれば、支持アーム4の回転に伴って変化して透過X線像の拡大率が変わり、X線画像の倍率が変動する。そこで、画像倍率変動回避部18は、透過X線像の拡大率変化に見合った分だけI・I管2をX線軸8に沿って移動させて〔X線管1とI・I管2の距離〕を変化させることにより、透過X線像の拡大率、即ち〔X線管1とI・I管2の距離〕÷〔X線管1と被検体Mの関心部位Maとの距離〕を一定に保ち、X線画像の倍率変動を回避するように構成されている。
なお、第1実施例の装置の主制御部15は、操作部12による入力操作やX線撮影の進行状況に応じて、照射制御部11やX線撮像系制御部13あるいは天板制御部14などに命令信号やデータを送出する役割を担っている。
【0034】
続いて、上述した第1実施例の装置において、X線管1とI・I管2の間を結ぶX線軸8の角度を順に変化させて撮影方向を次々と変えるX線撮影を行う場合に即して、より具体的に説明する。図6は第1実施例の装置によるX線撮影の進行状況を示すフローチャートである。被検体Mを載置した天板3をX線管1とI・I管2の間に移動させた段階から説明する。
【0035】
〔ステップS1〕図2(a)に点線で示すように、X線軸8の角度を第1角度にセットしてX線を照射しX線透視撮影を行い、図3(a)に示すように、画像モニタ10の画面に被検体Mの関心部位MaのX線画像を表示する。
【0036】
〔ステップS2〕図2(a)に実線で示すように、支持アーム4を水平移動させて、図3(b)に示すように、X線画像の中の関心部位Maの中心Mbを画像モニタ10の画面の中央10Aに位置させる。支持アーム4の水平移動で、第1角度のX線軸8は関心部位Maの中心Mbを通る状態に移行する。
【0037】
〔ステップS3〕オペレータが操作部12で図3(b)のX線画像をX線軸求出対象として指定すると、X線軸求出部16が直ちに第1角度のX線軸8の位置を方程式のかたちで求出する。
【0038】
〔ステップS4〕支持アーム4をサジタル回転させて、図2(b)に点線で示すように、X線軸8の角度を第1角度と異なる第2角度にセットすると、図4(a)に示すように、画像モニタ10の画面は撮影方向の異なるX線画像に移行する。
【0039】
〔ステップS5〕図2(b)に実線で示すように、再び支持アーム4を水平移動させて、図4(b)に示すように、X線画像の中の関心部位Maの中心Mbを画像モニタ10の画面の中央10Aに位置させる。支持アーム4の水平移動で、第2角度のX線軸8も関心部位Maの中心Mbを通る状態に移行する。
【0040】
〔ステップS6〕オペレータが操作部12で図4(b)のX線画像をX線軸求出対象として指定すると、X線軸求出部16が直ちに第2角度のX線軸8の位置を方程式のかたちで求出する。
【0041】
〔ステップS7〕2軸間交点求出部17が、図5に示すように、2本のX線軸8に関する連立方程式を解いて第1,第2角度のX線軸8の交点maを求出する。なお、各X線軸8の位置の求出対象となったX線画像では、関心部位Maの中心MbもX線軸8も画像モニタ10の画面の中央10Aに位置しているので、交点求出対象の2本のX線軸8は共に被検体Mの関心部位Maの中心Mbを通る一方、直線である2本のX線軸8が共に通る交点maはひとつしかないので、交点maは関心部位Maの中心Mbに一致する。
【0042】
〔ステップS8〕X線管1とI・I管2の間を結ぶX線軸8の角度を順に変化させて撮影方向を次々と変えるX線撮影が終了する迄の間、撮影方向を変える為に支持アーム4を回転させる時には、X線撮像系駆動ベース部6は、図2(c)に点線で示すように、X線軸8が関心部位Maの中心Mbから外れるようにするのではなく、図2(c)に実線で示すように、X線軸8が関心部位Maの中心Mb、即ち2軸間交点求出部17で求出された交点maを常に通るように支持アーム4を動かす。この結果、X線軸8の角度変化で撮影方向が変化しても、被検体Mの関心部位Maは常に画像モニタ10の画面の真ん中に表示される。なお、同時に画像倍率変動回避部18も始動するので、X線軸8の角度変更に伴うX線画像の倍率変動は回避される。
【0043】
このように、第1実施例の装置によれば、X線管1とI・I管2の間を結ぶX線軸8の角度を変化させる際にX線軸8が常に被検体Mの関心部位Maの中心Mbを通るようにすることができる構成を備えていて、関心部位Maの中心Mbが装置のアイソセンタ5に一致していなくても、X線軸8が関心部位Maの中心Mbを常に通るので、X線軸8の角度が変化しても被検体Mの関心部位Maは常に画像モニタ10の画面の真ん中に表示され、撮影位置のズレは起こらない。また、必要な操作が、画像モニタ10の画面にX線画像を表示してから、X線画像の中の関心部位Maの中心Mbを画像モニタ10の画面の中央10Aにもってくる画像移動操作を2回おこなう程度で、撮影位置のズレは容易に防止できる。
【0044】
続いて、請求項2の発明に係る第2実施例を説明する。図7は第2実施例のX線撮影装置の全体構成図である。第2実施例の装置は、X線照射用の追加のX線管20と透過X線検出用のX線検出器である追加のI・I管21が被検体Mを載置する天板3を間にして対向配置されている略C字状の追加の支持アーム(撮像系支持手段)22を備え、X線撮像系駆動ベース部23がX線撮像系制御部13のコントロールに従って、追加の支持アーム22を回転したり平行移動したりして様々な動きがさせられるように構成されており、2組のX線撮像系を装備する他は、先の第1実施例と同様の装置であるので、第1実施例との相違点のみを説明し、共通点の説明は省略する。
【0045】
X線撮像系駆動ベース部23は、天板3や支持アーム4などの位置を定めるXYZ直交座標で位置が定められるようにして支持アーム22を動かすことによりX線管20の中心とI・I管21の中心とを結ぶX線軸24の角度ないし位置を変化させる構成となっている。勿論、支持アーム22のみならず同アーム22に配置されているX線管20やI・I管21の各中心の位置もXYZ直交座標の座標で定められる。そして、被検体Mを天板3に載置し、天板3や支持アーム22を動かしてX線軸24の角度ないし位置を変化させて撮影方向ないし撮影位置を調整しておき、照射制御部11のコントロールに従ってX線管20から天板3の上の被検体MにX線を照射すれば、I・I管21から出力されるX線検出信号が後段の信号処理部19で処理されてX線画像となり、画像表示部9によって画像モニタ10の画面にX線軸24が画面の中央10Aに位置するようにして表示される構成となっている。
X線管20の方は支持アーム22に固定状態で配設されているが、I・I管21の方はX線軸24に沿って往復移動可能に支持アーム22に配設されており、I・I管21がX線軸24の方向に沿って移動すると、I・I管2の場合と同様、X線検出面に投影される透過X線像の拡大率が変化して画像モニタ10の画面に表示されるX線画像の倍率が変わる構成となっている。
【0046】
支持アーム22の回転のさせ方としては、支持アーム22がアーム長手方向にアイソセンタ5の周りを巡りながらアームの曲がりに沿って矢印Raで示す向きに回転するスライド回転と、軸線23bがアイソセンタ5を常に通るようにして支持アーム22の真ん中を背後から支える支軸23aの軸線23bを回転軸として矢印Rbで示す向きに支持アーム22が回転するサジタル回転とがある。スライド回転の場合も、サジタル回転の場合も、支持アーム22の回転に伴ってX線軸24の角度が変化し撮影方向が変わるのに加えて、スライド回転とサジタル回転とでは、X線軸24の角度が変化する向きが90°異なるので、撮影方向を様々に調整することが可能となる。
【0047】
また、支持アーム22の平行移動のさせ方としては、矢印Rcで示す向き、即ちX方向に平行に移動する水平移動と、アーム両端のハンド22A、22Bだけが矢印Rd,Reで示す向き、即ちZ方向に平行に移動する垂直移動がある。具体的には、支持アーム22を支軸23aを介して天井から吊り下げたキャリッジ23Aが、天井にX方向に延びるように敷設されたレール23B,23Bに走行可能に配設されていて、キャリッジ23Aがレール23B,23B沿いに走行するのに伴って、支持アーム22がX方向に水平移動するように構成されている。また、支持アーム22のハンド22A、22Bは、X線管20とI・I管21の対向配置状態が維持されるように同期してZ方向に伸び縮みすることにより、支持アーム22が実質的に垂直移動するように構成されている。もちろん、支持アーム22全体が昇降可能にキャリッジ23Aに配備されていて、支持アーム22全体が昇降することが支持アーム22が垂直移動するように構成されていてもよい。
【0048】
そして、支持アーム22の水平移動によってX線軸24はX方向に平行移動し、支持アーム22の垂直移動によってX線軸24はZ方向に平行移動することになる。
また、X線撮像系駆動ベース部23による支持アーム22の回転および平行移動に伴って変化する支持アーム22やX線管20およびI・I管21の中心のXYZ直交座標上の現在位置は、センサ(図示省略)で直接的または間接的に検出されてX線撮像系制御部13や主制御部15の方にフィードバックされて知らされるように構成されている。
【0049】
さらに、第2実施例の装置では、X線軸求出部16が第1実施例と同様、X線軸8の位置を求出するのに加え、X線管20とI・I管21によって撮影されて画像モニタ10の画面に表示されたX線画像の撮影時のX線軸24の位置も求出するように構成されていると共に、X線軸求出部16で求出された2本のX線軸8,24の交点を求出する各軸間交点求出部25を備えている。
X線軸求出部16はX線軸8,24の位置を、第1実施例の場合と同様にして3元1次方程式のかたちで求出する。
各軸間交点求出部25は、2本のX線軸8,24の交点が両X線軸の二つの方程式からなる連立方程式の解であるので、連立方程式を解いて交点をXYZ直交座標の座標(X,Y,Z)のかたちで速やかに求出する。
【0050】
そして、第2実施例の装置は、撮影方向を変える為にX線軸8やX線軸24の角度を変化させる際、X線撮像系駆動ベース部6あるいはX線撮像系駆動ベース部23により各軸間交点求出部25で求出された交点をX線軸8およびX線軸24が常に通るように支持アーム4および支持アーム22を動かすことができるように構成されている。各軸間交点求出部25で求出された交点はX線軸8,24上の点であるのに加え、X線画像はX線軸8,24が画像モニタ10の画面の中央10Aに位置するようにして表示されるので、X線軸8,24が常に交点を通る場合は交点のX線像は画像モニタ10の画面の中央10Aに常に出現することになり、交点に対応する被検体Mにおける点は、X線軸8,24の角度が変化しても画像モニタ10の画面の真ん中に映し出される。
なお、第2実施例の装置の画像倍率変動回避部18は、各軸間交点求出部25で求出された交点を常に通るようにX線撮像系駆動ベース部23でX線軸24の角度を変化させるのに伴って起こるX線画像の倍率変動もI・I管21をX線軸24に沿って移動させることにより回避するように構成されている。
【0051】
続いて、上述した第2実施例の装置において、X線管1,20とI・I管2,21の間をそれぞれ結ぶ各X線軸8,24の角度を順に変化させて撮影方向を次々と変えるX線撮影を行う場合に即して、より具体的に説明する。図10は第2実施例の装置によるX線撮影の進行状況を示すフローチャートである。被検体Mを載置した天板3をX線管1,20とI・I管2,21の間に移動させた段階から説明する。
【0052】
〔ステップT1〕図8(a)に点線で示すように、X線管1とI・I管2の間を結ぶX線軸8の角度を第1角度にセットしてX線管1からX線を照射してX線透視撮影を行い、図3(a)に示すように、画像モニタ10の画面に被検体Mの関心部位MaのX線画像を表示する。
【0053】
〔ステップT2〕図8(a)に実線で示すように、支持アーム4を水平移動させて、図3(b)に示すように、X線画像の中の関心部位Maの中心Mbを画像モニタ10の画面の中央10Aに位置させる。支持アーム4の水平移動で、第1角度のX線軸8は関心部位Maの中心Mbを通る状態に移行する。
【0054】
〔ステップT3〕オペレータが操作部12で図3(b)のX線画像をX線軸求出対象として指定すると、X線軸求出部16が直ちに第1角度のX線軸8の位置を方程式のかたちで求出する。
【0055】
〔ステップT4〕図8(a)に点線で示すように、X線管20とI・I管21の間を結ぶX線軸24の角度を第1角度とは90°異なる第2角度にセットしてX線管1からX線を照射してX線透視撮影を行い、図4(a)に示すように、画像モニタ10の画面に被検体Mの関心部位MaのX線画像を表示する。
【0056】
〔ステップT5〕図8(a)に実線で示すように、支持アーム22のハンド22A、22Bを伸ばすことで支持アーム22を垂直移動させて、図4(b)に示すように、X線画像の中の関心部位Maの中心Mbを画像モニタ10の画面の中央10Aに位置させる。支持アーム22の垂直移動で、第2角度のX線軸24も関心部位Maの中心Mbを通る状態に移行する。
【0057】
〔ステップT6〕オペレータが操作部12で図4(b)のX線画像をX線軸求出対象として指定すると、X線軸求出部16が直ちに第2角度のX線軸24の位置を方程式のかたちで求出する。
【0058】
〔ステップT7〕各軸間交点求出部25が、図9に示すように、2本のX線軸8に関する連立方程式を解いて両X線軸8,24の交点maを求出する。なお、各X線軸8,24の位置の求出対象となったX線画像では、関心部位Maの中心MbもX線軸8,24も画像モニタ10の画面の中央10Aに位置しているので、交点求出対象の2本のX線軸8,24は共に被検体Mの関心部位Maの中心Mbを通る一方、直線である2本のX線軸8,24が共に通る交点maはひとつしかないので、交点maは関心部位Maの中心Mbに一致する。
【0059】
〔ステップT8〕X線管1,20とI・I管2,21の間をそれぞれ結ぶ各X線軸8,24の角度を順に変化させてX線撮影が終了する迄の間、撮影方向を変える為に支持アーム4,22を回転させる時には、X線撮像系駆動ベース部6,23は、図8(b)に点線で示すように、X線軸8,24が関心部位Maの中心Mbから外れるようにするのではなく、図8(b)に実線で示すように、X線軸8,24が関心部位Maの中心Mb、即ち各軸間交点求出部25で求出された交点maを常に通るように支持アーム4,22を動かす。この結果、X線軸8,24の角度変化で撮影方向が変化しても、被検体Mの関心部位Maは常に画像モニタ10の画面の真ん中に表示される。なお、同時に画像倍率変動回避部18も始動するので、X線軸8,24の角度変更に伴うX線画像の倍率変動は回避される。
なお、上記のように、X線軸8,24が直交する状態であれば、X線撮像系同士の干渉を抑えられるので、X線軸8,24の交点を求出する操作がし易いが、X線軸8,24が斜交する状態でも、X線軸8,24の交点を求出することは可能である。
【0060】
このように、第2実施例の装置によれば、X線管1,20とI・I管2,21の間を結ぶX線軸8,24の角度を変化させる際にX線軸8,24が常に被検体Mの関心部位Maの中心Mbを通るようにすることができる構成を備えていて、関心部位Maの中心Mbが装置のアイソセンタ5になくても、X線軸8,24が関心部位Maの中心Mbを常に通るので、X線軸8,24の角度が変化しても関心部位Maは常に画像モニタ10の画面の真ん中に表示され、撮影位置のズレは起こらない。また、必要な操作が、画像モニタ10の画面にX線画像を表示してから、X線画像の中の関心部位Maの中心Mbを画像モニタ10の画面の中央10Aにもってくる画像移動操作を2回おこなう程度で、撮影位置のズレは容易に防止できる。
【0061】
次に、請求項3の発明に係る第3実施例を説明する。図11は第3実施例のX線撮影装置の全体構成図である。第3実施例の装置は、図11及び図12に示すように、天板3の上方において被検体Mの関心部位Maの中心Mbが含まれるようにして天板3の表面と平行にXYZ直交座標で位置が定められる基準面Qを仮想設定する基準面想定部26と、X線軸求出部16で求出されたX線軸8と基準面想定部26で想定された基準面Qとの交点を求出する軸面間交点求出部27を備え、X線撮像系駆動ベース部6によりX線軸8の角度を変化させる際に軸面間交点求出部27により求出された交点をX線軸8が常に通るように支持アーム4を動かすことができるように構成されている他は、先の第1実施例と同様の装置であるので、第1実施例との相違点のみを説明し、共通点の説明は省略する。
【0062】
基準面想定部26により天板3の上方に想定される基準面Qは天板3の表面に平行な面であり、オペレータが操作部(高さ入力手段)12により、天板3の表面からの基準面Qの高さhを入力すると、操作部12により入力された高さhに基準面Qが想定される構成となっており、具体的には、基準面想定部26は基準面QがXYZ直交座標で表される平面方程式のかたちで保持することで基準面Qの想定が行われる。
基準面Qの想定する時は、オペレータが被検体Mの関心部位MaのX線画像を画像モニタ10の画面に映し出して観察しながら、天板3の表面と関心部位Maの中心Mbとの距離を、天板3の表面からの基準面Qの高さhとして操作部12で入力すると、基準面想定部26に基準面Qが平面方程式で保持される。
【0063】
また、第3実施例の装置の場合、天板3の表面からの基準面Qの高さを予め登録する高さ登録部28を備え、操作部12で標準的な基準面Qの高さを予め入力して高さ登録部28に登録しておくことができる。基準面想定部26は基準面Qの想定する際、高さ登録部28に登録されている高さで基準面Qを想定する。
したがって、天板3の表面からの基準面Qの高さが常に一定の場合は、高さ登録部28に基準面Qの高さを予め登録しておけば、天板3の表面と関心部位Maの中心Mbとの距離を毎回入力しなくても済む。
【0064】
一方、X線軸求出部16はX線軸8の位置を、第1実施例の場合と同様にして3元1次方程式のかたちで求出する。
他方、軸面間交点求出部27は、X線軸求出部16で求出された1本のX線軸8と基準面Qの交点は両X線軸の二つの方程式からなる連立方程式の解であるので、連立方程式を解いて交点をXYZ直交座標の座標(X,Y,Z)のかたちで速やかに求出する。
【0065】
そして、第3実施例の装置は、撮影方向を変える為にX線軸8の角度を変化させる際、X線撮像系駆動ベース部6により軸面間交点求出部27で求出された交点をX線軸8が常に通るように支持アーム4を動かすことができるように構成されている。軸面間交点求出部27で求出された交点はX線軸8上の点であるのに加え、X線画像はX線軸8が画像モニタ10の画面の中央10Aに位置するようにして表示されるので、X線軸8が常に交点を通る場合は交点のX線像は画像モニタ10の画面の中央10Aに常に出現することになり、交点に対応する被検体Mにおける点は、X線軸8の角度が変化しても画像モニタ10の画面の真ん中に映し出される。
なお、第3実施例では、画像モニタ10は図では1台であるが、追加の画像モニタが配備されていて、X線管1とI・I管2によるX線画像とX線管20とI・I管21によるX線画像が同時表示されるように構成されている。
【0066】
続いて、上述した第3実施例の装置において、X線管1とI・I管2の間を結ぶ各X線軸8の角度を順に変化させて撮影方向を次々と変えるX線撮影を行う場合に即して、より具体的に説明する。図16は第3実施例の装置によるX線撮影の進行状況を示すフローチャートである。被検体Mを載置した天板3をX線管1とI・I管2の間に移動させた段階から説明する。
【0067】
〔ステップU1〕図13(a)に点線で示すように、X線管1とI・I管2の間を結ぶX線軸8の角度を適当な角度にセットしてX線管1からX線を照射してX線透視撮影を行い、図14(a)に示すように、画像モニタ10の画面に被検体Mの関心部位MaのX線画像を表示する。
【0068】
〔ステップU2〕図13(a)に実線で示すように、支持アーム4を水平移動させて、図14(b)に示すように、X線画像の中の関心部位Maの中心Mbを画像モニタ10の画面の中央10Aに位置させる。支持アーム4の水平移動で、X線軸8は関心部位Maの中心Mbを通る状態に移行する。
【0069】
〔ステップU3〕オペレータが操作部12で図14(b)のX線画像をX線軸求出対象として指定すると、X線軸求出部16が直ちにX線軸8の位置を方程式のかたちで求出する。
【0070】
〔ステップU4〕オペレータが操作部12で図14(b)のX線画像を観察しながら天板3の表面と関心部位Maの中心Mbとの距離を推測し、これを天板3の表面からの基準面Qの高さhとして入力する。
【0071】
〔ステップU5〕基準面想定部26は、図13(a)に示すように、天板3の表面と関心部位Maの中心Mbとの距離の高さの位置の水平面を基準面Qとして平面方程式のかたちで保持する。
【0072】
〔ステップU6〕軸面間交点求出部26が、図15に示すように、X線軸求出部16で求出したX線軸8と基準面想定部26で想定した基準面Qの連立方程式を解いて、X線軸8と基準面Qの交点maを求出する。なお、各X線軸8の位置の求出対象となったX線画像では、関心部位Maの中心MbもX線軸8も画像モニタ10の画面の中央10Aに位置しているので、交点求出対象のX線軸8は被検体Mの関心部位Maの中心Mbを通ると共に、基準面Qには関心部位Maの中心Mbが含まれている一方、直線であるX線軸8と平面である基準面Qとの交点maはひとつしかないので、交点maは関心部位Maの中心Mbに一致する。
【0073】
〔ステップU7〕X線管1とI・I管2の間をそれぞれ結ぶ各X線軸8の角度を順に変化させてX線撮影が終了する迄の間、撮影方向を変える為に支持アーム4を回転させる時には、X線撮像系駆動ベース部6は、図13(b)に点線で示すように、X線軸8が関心部位Maの中心Mbから外れるようにするのではなく、図13(b)に実線で示すように、X線軸8が関心部位Maの中心Mb、即ち軸面間交点求出部27で求出された交点maを常に通るように支持アーム4を動かす。この結果、X線軸8の角度変化で撮影方向が変化しても、被検体Mの関心部位Maは常に画像モニタ10の画面の真ん中に表示される。
【0074】
このように、第3実施例の装置によれば、X線管1とI・I管2の間を結ぶX線軸8の角度を変化させる際にX線軸8が常に被検体Mの関心部位Maの中心Mbを通るようにできる構成を備えていて、関心部位Maの中心Mbが装置のアイソセンタ5になくても、X線軸8が関心部位Maの中心Mbを常に通るので、X線軸8の角度が変化しても関心部位Maは常に画像モニタ10の画面の真ん中に表示され、撮影位置のズレは起こらない。また、必要な操作が、画像モニタ10の画面にX線画像を表示してから、X線画像の中の関心部位Maの中心Mbを画像モニタ10の画面の中央10Aにもってくる画像移動操作を1回おこなうのに加え、簡単な基準面Qの設定操作が1回ある程度で、撮影位置のズレは容易に防止できる。
【0075】
この発明は、上記の実施例に限られるものではなく、以下のように変形実施することも可能である。
(1)第 1,第2の各実施例の装置において、2軸間交点求出部17、或いは、各軸間交点求出部25がX線軸の交点として交点求出対象のX線軸の投影像の交点を求出するように構成されている装置が、それぞれ変形実施例として挙げられる。この変形実施例によれば、交点求出対象の2本のX線軸の交点としてX線軸の投影像の交点を求出するので、X線画像の中の関心部位の中心が画像モニタの画面の中央に正確に位置していなかった為に、厳密には交点求出対象の2本のX線軸が交点を持たないような場合であっても、X線軸の交点を求出することができる。
【0076】
(2)第1〜第3の各実施例で撮影方向を次々と変えるX線撮影を行う場合の説明では、X線管1(20)やI・I管2(21)を被検体Mの体軸の方向に長手方向を向けた軸のまわりを回転させる場合に即して説明したが、X線管1(20)やI・I管2(21)を被検体Mの体側の方向に長手方向を向けた軸のまわりを回転させる場合でも全く同様である。
【0077】
(3)第1,第3実施例の装置では、床据え置き式のX線撮像系駆動ベース部を用い、第2実施例の装置では、床据え置き式と天井走行式のX線撮像系駆動ベース部を用いたが、X線撮像系駆動ベース部は、床据え置き式や天井走行式に限らず、例えば、床走行式のものを用いてもよい。
【0078】
(4)第1〜第3実施例の装置では、X線撮影の最初で交点ma、即ち被検体Mの中心Mbを求出するようにしたが、X線画像の中の関心部位Maの中心Mbを画像モニタ10の画面の中央にもってくる画像移動操作を行う毎に交点maの求出を行い、交点maのデータを次々に更新してゆけるように構成してもよい。
さらに、交点maの求出更新処理が、例えば、X線写真撮影実行のトリガ操作と同期して行われるようにすれば、交点maの求出更新を自動化することができるし、特に交点maの求出更新を支持する操作器を設けなくてもよくなる。
【0079】
(5)第1〜第3実施例の装置では、X線検出器がI・I管であったが、X線検出器としてフラットパネル型X線検出器(FPD)を用いてもよい。
【0080】
【発明の効果】
以上に述べたように、請求項1の発明のX線撮影装置によれば、X線管とX線検出器の間を結ぶX線軸の角度を変化させる際にX線軸が常に被検体の関心部位の中心を通るようにすることができる構成を備えていて、被検体の関心部位の中心が装置のアイソセンタになくても、X線軸が被検体の関心部位の中心を常に通るので、X線軸の角度が変化しても被検体の関心部位は常に画像モニタの画面の真ん中に表示され、撮影位置のズレは起こらない。また、必要な操作が、画像モニタの画面にX線画像を表示してから、X線画像の中の関心部位の中心を画像モニタの画面の中央にもってくる画像移動操作を2回おこなう程度で、撮影位置のズレ防止は容易である。
【0081】
さらに、請求項2の発明のX線撮影装置によれば、X線管とX線検出器の間を結ぶX線軸の角度を変化させる際にX線軸が常に被検体の関心部位の中心を通るようにすることができる構成を備えていて、被検体の関心部位の中心が装置のアイソセンタになくても、X線軸が被検体の関心部位の中心を常に通るので、X線軸の角度が変化しても被検体の関心部位は常に画像モニタの画面の真ん中に表示され、撮影位置のズレは起こらない。また、必要な操作が、画像モニタの画面にX線画像を表示してから、X線画像の中の関心部位の中心を画像モニタの画面の中央にもってくる画像移動操作を2回おこなう程度で、撮影位置のズレ防止は容易である。
【0082】
さらに、請求項3の発明のX線撮影装置によれば、X線管とX線検出器の間を結ぶX線軸の角度を変化させる際にX線軸が常に被検体の関心部位の中心を通るようにすることができる構成を備えていて、被検体の関心部位の中心が装置のアイソセンタになくても、X線軸が被検体の関心部位の中心を常に通るので、X線軸の角度が変化しても被検体の関心部位は常に画像モニタの画面の真ん中に表示され、撮影位置のズレは起こらない。また、必要な操作が、画像モニタの画面にX線画像を表示してから、X線画像の中の関心部位の中心を画像モニタの画面の中央にもってくる画像移動操作を1回行うのに加え、基準面想定手段で1枚の基準面を想定する操作がある程度で、撮影位置のズレ防止は容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の装置の全体構成図である。
【図2】第1実施例での撮影方向変化に伴うX線軸の角度変化を示す模式図である。
【図3】第1実施例での 1回目の画像移動操作時のX線画像を示す模式図である。
【図4】第1実施例での2回目の画像移動操作時のX線画像を示す模式図である。
【図5】第1実施例における2本のX線軸の交点を示す説明図である。
【図6】第1実施例の装置によるX線撮影の進行状況を示すフローチャートである。
【図7】第2実施例の装置の全体構成図である。
【図8】第2実施例での撮影方向変化に伴うX線軸の角度変化を示す模式図である。
【図9】第2実施例における2本のX線軸の交点を示す説明図である。
【図10】第2実施例の装置によるX線撮影の進行状況を示すフローチャートである。
【図11】第3実施例の装置の全体構成図である。
【図12】第3実施例での天板の上方に想定される基準面を示す模式図である。
【図13】第3実施例での撮影方向変化に伴うX線軸の角度変化を示す模式図である。
【図14】第3実施例での画像移動操作時のX線画像を示す模式図である。
【図15】第3実施例におけるX線軸と基準面の交点を示す説明図である。
【図16】第3実施例の装置によるX線撮影の進行状況を示すフローチャートである。
【図17】従来装置における撮影方向変化に伴うX線軸の角度変化の一例を示す模式図である。
【図18】従来装置における撮影方向変化に伴うX線軸の角度変化の他の例を示す模式図である。
【符号の説明】
1,20 … X線管
2,21 … I・I管(X線検出器)
3 … 天板
4,22 … 支持アーム(撮像系支持手段)
5 … アイソセンタ(機械的中心点)
6,23 … X線撮像系駆動ベース部(X線撮像系駆動手段)
7 … 天板駆動部(天板駆動手段)
8,24 … X線軸
9 … 画像表示部(画像表示手段)
10 … 画像モニタ
10A … 画面の中央
12 … 操作部(高さ入力手段)
16 … X線軸求出部(X線軸求出手段)
17 … 2軸間交点求出部(2軸間交点求出手段)
18 … 画像倍率変動回避部(画像倍率変動回避手段)
25 … 各軸間交点求出部(各軸間交点求出手段)
26 … 基準面想定部(基準面想定手段)
27 … 軸面間交点求出部(軸面間交点求出手段)
M … 被検体
Ma … 関心部位
Mb … 関心部位の中心
ma … 交点
Q … 基準面

Claims (7)

  1. X線照射用のX線管と透過X線検出用のX線検出器が被検体を載置する天板を間にして対向配置されている撮像系支持手段と、撮像系支持手段を装置の機械的中心点(アイソセンタ)を基準点とする位置座標系で位置が定められるようにして動かすことによりX線管の中心とX線検出器の中心とを結ぶX線軸の角度ないし位置を変化させるX線撮像系駆動手段と、被検体を載置した天板を前記位置座標系で位置が定められるようにして動かす天板駆動手段と、撮像系支持手段のX線管とX線検出器とによって撮影された被検体のX線画像をX線軸が画像モニタの画面の中央に位置するようにして表示する画像表示手段を備えたX線撮影装置において、画像モニタの画面に表示されたX線画像の撮影時のX線軸の位置を求出するX線軸求出手段と、X線軸求出手段により求出された同一平面上の2本のX線軸の交点を求出する2軸間交点求出手段とを備え、X線撮像系駆動手段によりX線軸の角度を変化させる際に2軸間交点求出手段で求出された交点をX線軸が常に通るように撮像系支持手段を動かすことを特徴とするX線撮影装置。
  2. X線照射用のX線管と透過X線検出用のX線検出器が被検体を載置する天板を間にして対向配置されている撮像系支持手段を二組備えていると共に、各撮像系支持手段を装置の機械的中心点(アイソセンタ)を基準点とする共通の位置座標系で位置が定められるようにして動かすことによりX線管の中心とX線検出器の中心とを結ぶX線軸の角度ないし位置を各撮像系支持手段それぞれ独立で変化させるX線撮像系駆動手段と、被検体を載置した天板を前記位置座標系で位置が定められるようにして動かす天板駆動手段と、各撮像系支持手段のX線管とX線検出器とによって撮影された被検体のX線画像をX線軸が画像モニタの画面の中央に位置するようにして表示する画像表示手段を備えたX線撮影装置において、画像モニタの画面に表示されたX線画像の撮影時のX線軸の位置を求出するX線軸求出手段と、X線軸求出手段により求出された両撮像系支持手段の同一平面上のX線軸の交点を求出する各軸間交点求出手段とを備え、X線撮像系駆動手段によりX線軸の角度を変化させる際に各軸間交点求出手段で求出された交点をX線軸が常に通るように撮像系支持手段を動かすことを特徴とするX線撮影装置。
  3. X線照射用のX線管と透過X線検出用のX線検出器が被検体を載置する天板を間にして対向配置されている撮像系支持手段と、撮像系支持手段を装置の機械的中心点(アイソセンタ)を基準点とする位置座標系で位置が定められるようにして動かすことによりX線管の中心とX線検出器の中心とを結ぶX線軸の角度ないし位置を変化させるX線撮像系駆動手段と、被検体を載置した天板を前記位置座標系で位置が定められるようにして動かす天板駆動手段と、X線管とX線検出器とによって撮影された被検体のX線画像をX線軸が画像モニタの画面の中央に位置するようにして表示する画像表示手段を備えたX線撮影装置において、画像モニタの画面に表示されたX線画像の撮影時のX線軸の位置を求出するX線軸求出手段と、天板の上方において被検体の関心部位の中心が含まれるようにして天板の表面と平行に前記位置座標系で位置が定められる基準面を仮想設定する基準面想定手段と、X線軸求出手段で求出されたX線軸と基準面想定手段で想定された基準面との交点を求出する軸面間交点求出手段を備え、X線撮像系駆動手段によりX線軸の角度を変化させる際に軸面間交点求出手段により求出された交点をX線軸が常に通るように撮像系支持手段を動かすことを特徴とするX線撮影装置。
  4. 請求項3に記載のX線撮影装置において、天板の表面からの基準面の高さを入力する高さ入力手段を備え、高さ入力手段により入力された高さに基準面が想定されるように構成されているX線撮影装置。
  5. 請求項3または4に記載のX線撮影装置において、天板の表面からの基準面の高さを予め登録する高さ登録手段を備え、高さ登録手段に登録された高さに基準面が想定されるように構成されているX線撮影装置。
  6. 請求項1または2に記載のX線撮影装置において、2軸間交点求出手段または各軸間交点求出手段は、X線軸の交点として交点求出対象のX線軸の投影像の交点を求出するように構成されているX線撮影装置。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載のX線撮影装置において、2軸間交点求出手段または各軸間交点求出手段ないし軸面間交点求出手段により求出された交点をX線軸が常に通るようにX線撮像系駆動手段によりX線軸の角度を変化させるのに伴って起こるX線画像の倍率変動をX線検出器ないしX線管をX線軸に沿って移動させることにより回避する画像倍率変動回避手段を備えているX線撮影装置。
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