JP4325542B2 - 高分子化合物の処理方法及びその装置 - Google Patents

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Description

本発明は、高分子化合物を変性反応、分解反応、架橋ポリマーの架橋点又は分子鎖を切断して熱可塑性樹脂又はワックスとする高分子化合物の処理方法及びその装置に関し、特に材料供給用押出機を用いて高分子化合物と超臨界状態の薬剤を反応させる高分子化合物の処理方法及びその装置に関する。
近年、環境問題が重要となる中で、廃棄物処理費用が年々高くなっている。高分子についても再生再利用の気運が高まっている。こうした動きの中で、熱可塑性樹脂は加熱すれば流動性を増して再度成形可能であることから、マテリアルリサイクルが進みつつある。しかしその一方で、熱硬化性樹脂や架橋ポリマー、エラストマーなどは、加熱しても分子の三次元的なネットワークのために流動化が生じず、成形ができないのでマテリアルリサイクルが困難である。このため、一部でサーマルリサイクルが行なわれている他は、多くの場合が埋立等によって廃棄処分されている。
このような熱硬化性樹脂や架橋ポリマーについても、マテリアルリサイクルを実施しようとする動きが高まり、様々な研究が報告されている。例えば、分子中の三次元ネットワーク構造を崩して熱可塑化し、これを再利用する方法や、ポリマーの主鎖を切って低分子化することでワックス化し、これを樹脂や建築材などへの添加剤として再利用することが考えられている。
こうした手法を実用規模とするには、ポリマーを連続的に処理するプロセスが必須であり、これには押出機の使用が適している。安定な熱硬化性樹脂や架橋ポリマーの分子中の三次元ネットワークを崩して熱可塑化するためには、熱や圧力が必要であるが、押出機を用いると、これに必要な条件を容易に得ることができる。ワックス化の場合も同様である。また、熱可塑化する場合には、熱硬化性樹脂又は架橋ポリマーと共に熱可塑性樹脂や薬剤を添加することが多いが、押出機を用いることによって、こうした添加物を容易に導入することもできる。
例えば、特許文献1では、架橋ポリエチレンと水とを材料供給用押出機に供給し、水が材料供給用押出機内で超臨界又は亜臨界となる条件即ち、温度200〜1000℃、圧力2〜100MPaで押出し、熱可塑性材料とする方法が示されている。
特許文献2では、架橋ポリマを材料供給用押出機より押出し高温高圧流体と共に反応器に導入して反応物を生成し、その反応物を分離機に導入して反応物と高温流体とに分離し、その反応物を脱気用押出機にて外部に排出することが示されている。
特開2001−253967号公報 特開2002−249618号公報
特許文献1では水が化学反応によって熱硬化性樹脂又は架橋ポリマーを熱可塑化する薬剤として作用している。一方、特許文献2では、反応薬剤と熱硬化性樹脂を混合した後にそれらを分離するために、ポリマーとガスの混合物を分離するための分離槽を設け、高圧状態を保持するために分離槽の上流に圧力調整用の弁を使用している。
これらの従来例では、高い圧力を押出機で保持しているものの、そのような高圧の水やガス、薬剤等が押出機のホッパ側に逆流した場合の対策について有効な手段が示されていないため、工業的に多量のポリマーを処理するには問題があった。
我々は、特許文献2の装置の実用化を検討するにあたり、条件によってはガスが材料供給用押出機の上流側に逆流し、さらにはホッパから噴出する可能性があることを見出した。
本発明の目的は、材料供給用押出機を用いて高分子化合物を押出しながら薬剤を該材料供給用押出機に注入する方法において、材料供給用押出機の上流側のホッパへガスが逆流した場合も周囲にガスが拡散することを防ぎつつ、該高分子化合物と該薬剤を該材料供給用押出機の中で混練しながら、高温高圧の高圧容器の中へ該高分子化合物と該薬剤の混合物を吐出して反応させ、高分子処理物を生成する方法とその装置を提供することにある。
本発明は、前述の問題に鑑み、反応薬剤と樹脂の混合物を材料供給用押出機の中で混練する際に、材料供給用押出機の上流側のホッパへ薬剤のガスが逆流した場合も周囲にガスが拡散することを防ぐことが可能な装置を実現するための技術を種々検討することによってなされたものである。
請求項1の発明は、ホッパから高分子化合物を材料供給用押出機に投入し、その高分子化合物を押出しながら途中で薬剤を該材料供給用押出機に注入し、該高分子化合物と該薬剤を該材料供給用押出機の中で混練しながら、高温高圧の高圧容器の中へ該高分子化合物と該薬剤の混合物を吐出して反応させ、高分子処理物を生成する方法において、材料供給用押出機のホッパに該材料供給用押出機から逆流した薬剤の拡散を防止するための薬剤拡散防止用ボックスを取り付け、材料供給用押出機から逆流した薬剤のガスを、薬剤拡散防止用ボックスに開閉バルブを介してトラップが接続され、そのトラップに真空ポンプが接続されてなる局所排気装置により局所排気することを特徴とする高分子化合物の処理方法である。
請求項2の発明は、高分子化合物を投入するためのホッパと、
該ホッパから投入された高分子化合物を押出しながら、途中で注入された薬剤と該高分子化合物とを混練するための材料供給用押出機と、
該材料供給用押出機から吐出された該高分子化合物と該薬剤の混合物を高温高圧で反応させて高分子処理物を生成するための高圧容器とを有する高分子化合物の処理装置において、
材料供給用押出機のホッパに該材料供給用押出機から逆流した薬剤の拡散を防止するための薬剤拡散防止用ボックスを取り付け、該薬剤拡散防止用ボックスに開閉バルブを介してトラップが接続され、そのトラップに真空ポンプが接続されてなり、上記材料供給用押出機から逆流した薬剤のガスを排出するための局所排気装置を接続したことを特徴とする高分子化合物の処理装置である。
請求項の発明は、前記材料供給用押出機に接続された高圧容器からの前記高分子処理物と薬剤との反応処理物を、高分子処理物と薬剤とに分離するための脱気用押出機と、
前記高圧容器からの前記高分子処理物と薬剤との反応処理物を、前記高圧容器の圧力よりも減圧された状態で、前記脱気用押出機に導入するための圧力調整手段と、
前記脱気用押出機の導入部に対して該脱気用押出機の排出部とは逆側に接続され、前記脱気用押出機にて前記反応処理物から分離された薬剤を導入するためのベントボックスとを有し、
前記分離された高分子処理物を前記脱気用押出機によって押出成形すると共に分離された薬剤をベントボックスからトラップを介して真空ポンプを介して排気する請求項2記載の高分子化合物の処理装置である。
請求項の発明は、ベントボックスに接続されているトラップが、薬剤拡散防止用ボックスに接続されている請求項記載の高分子化合物の処理装置である。
請求項の発明は、材料供給用押出機の薬剤拡散防止用ボックスにガスセンサーが取り付けられており、薬剤拡散防止用ボックスに薬剤が逆流したときに、自動的に薬剤拡散防止用ボックスとトラップ間のバルブが開くようにした請求項2〜いずれかに記載の高分子化合物の処理装置である。
本発明はさらに以下の特徴を備えていることが好ましい。
脱気用押出機で薬剤を分離した後、その薬剤から不純物を分離する不純物分離工程と、該不純物を分離した前記薬剤を貯蔵し前記材料供給用押出機に導入する薬剤貯蔵工程を有することが好ましい。
脱気用押出機で薬剤を分離するために、脱気用押出機がベント機構を有していることが好ましい。
脱気用押出機で薬剤を分離するために、脱気用押出機のベント機構がトラップを介して真空ポンプに接続されていることが好ましい。
ベント機構が接続されているトラップが、薬剤拡散防止用ボックスに接続されていることが好ましい。
高分子処理物を冷却する冷却工程と、該冷却された前記高分子処理物を切断する切断工程を有することが好ましい。
前記反応は、例えば変性反応、分解反応及び架橋切断反応のいずれかである。
前記高分子化合物が架橋ポリマーであり、前記薬剤がアルコール類又はアルコール類を含む混合物であることが好ましい。
材料供給用押出機の内部で粉砕された高分子化合物と該高分子化合物と反応させる薬剤とを高温高圧で混合攪拌することが好ましい。
材料供給用押出機の薬剤拡散防止用ボックスにガスセンサーが取り付けられており、薬剤拡散防止用ボックスに薬剤が逆流した場合には自動的に薬剤拡散防止用ボックスとトラップ間のバルブが開くようにすることが好ましい。
以上のように材料供給用押出機を用いて高分子化合物を押出しながら薬剤を該材料供給用押出機のシリンダーに注入し、該高分子化合物と該薬剤を該材料供給用押出機のシリンダーの中で混練しながら、高温高圧の高圧容器の中へ該高分子化合物と該薬剤の混合物を吐出して反応させ、高分子処理物を生成する方法においては、通常の運転時には高圧容器へスクリューで注入している樹脂でガスの逆流を防止している。したがって、材料の供給が止まったり供給量にばらつきが発生した場合ガスが逆流してホッパから噴出する問題がある。
これに対し、薬剤拡散防止用ボックスを取り付ければ、材料供給用押出機の上流側に位置するホッパへ薬剤のガスが逆流した場合も周囲にガスを拡散することなしに高分子処理物を得ることが可能となる。
薬剤拡散防止用ボックスは、内部に逆流した薬剤のガスを排出する機構を備えていなければ該薬剤拡散防止用ボックス内にガスが滞留したり、該薬剤拡散防止用ボックスから溢れる可能性が考えられる。可燃性ガスの場合、引火する問題があるため、局所排気装置が取り付けられている。
さらに、薬剤拡散防止用ボックスがバルブを介して真空ポンプのトラップへ接続され、ガスが逆流した場合にこのバルブを開けることによりガスを捕集できる方が、多量にポリマーとガスが一気に噴出した場合もそれらを回収して再利用ができるのでより好ましい。
薬剤拡散防止用ボックスは押出機のホッパ部分に一般的に取り付けられているシュータの周囲を取り囲んで、逆流した場合はシュータから溢れ出ると思われるガスが周囲に拡散しないように取り付けることが望ましい。
また、薬剤拡散防止用ボックスが接続された真空ポンプのトラップの大きさVtは、少なくとも高圧容器の大きさVと同じ大きさ以上であることが望ましい。より望ましくは圧力P(atm)からVt=P×Vであればより確実に逆流したガスを捕集することが可能である。
また、薬剤拡散防止用ボックスが接続された局所排気用のファンの入り口にはフィルターを取り付けてガスが噴出すると同時に噴出する可能性がある高分子材料の粉末等を吸引しないようにした方が良い。
高分子処理物と薬剤を脱気用押出機に導入し前記高分子処理物と前記薬剤とを分離し、前記分離された高分子処理物を脱気用押出機によって成形する場合は、薬剤拡散防止用ボックスと脱気用押出機のベント機構とが同じトラップに接続されていればトラップ及び真空ポンプを2つの目的のために兼用することが可能である。
本発明で言う高分子化合物とは、架橋ポリマー、プラスチックやエラストマー等の熱硬化性樹脂の合成高分子に加えて、リグニン、セルロース、タンパク質等の天然高分子、更には合成高分子と天然高分子混合物を含んでいる。また、シュレッダーダストのように、高分子を主として、これに他の材料が混合したものでもよい。
特に、高分子化合物として架橋ポリマー、薬剤としてアルコール類又はアルコール類を含む混合物を用いた場合に、このような装置構成が有効に機能する。また、このような装置構成は、薬剤による反応を容易にするために、超臨界条件のような高圧状態で連続的に高分子化合物を化学処理する場合に特に有効である。
材料供給用押出機を用いて高分子化合物を押出しながら、薬剤を該材料供給用押出機のシリンダーに注入し、該高分子化合物と該薬剤を該材料供給用押出機のシリンダーの中で混練しながら、高温高圧の高圧容器の中へ該高分子化合物と該薬剤の混合物を吐出して反応させ、高分子処理物を生成する方法において、材料供給用押出機のホッパに局所排気装置を兼ねた薬剤拡散防止用ボックスが取り付ければ、高圧の水やガス、薬剤等が押出機のホッパ側に逆流した場合にも周囲にガスが拡散することを防ぐことが可能となり、安全に高分子処理物を生成する方法とその装置を提供することができる。
以下本発明の実施の形態を添付図面により説明する。
図1は、本発明の高分子化合物の処理方法及びその装置の一実施の形態を示し、特に高分子化合物としての架橋ポリエチレンの架橋切断処理の一例を示すフロー図である。
ペレット状に粉砕された架橋ポリエチレンはホッパ13を介して材料供給用押出機1に投入される。
ホッパ13には薬剤拡散防止用ボックス21が取り付けられており、これに局所排気用のファン22が取り付けられている。少量のガスが定常的に逆流する場合はこのファン22でガスを排気する。さらにバルブ23を介してトラップ16および真空ポンプ19が接続されており、多量のガスが一気に逆流した場合はバルブ23を開放してポリマーと一緒にガスをトラップ16に捕集する。バルブ23はホッパ13に取り付けられたガスセンサー24でアルコールを検知した場合に自動的に開放される機構25を備えている。
材料供給用押出機は30mm L/D=66を用いる。一方、反応に要するエタノールは、薬剤タンク18から薬剤タンクバルブ17を通り、薬剤注入ポンプ15で加圧されると共に、薬剤加熱ヒータ14によって加熱されて材料供給用押出機1に圧力5MPaで注入される。その注入位置は、架橋ポリエチレンが材料供給用押出機1内で1MPa以上に加圧されて高密度化された位置よりも下流で、かつ加圧部の長さがL/D=5以上であり、それにより薬剤の気化による上流側への漏れが防止される。材料供給用押出機1は、吐出し難い架橋ポリエチレンを送るために2軸の押出機を用いた。薬剤注入ポンプ15では材料供給用押出機1の内部の圧力以上に加圧することが必要であり、また、薬剤加熱ヒータ14により、材料供給用押出機1で昇温した高分子化合物の温度が下がらない程度に昇温する事が望ましい。
材料供給用押出機1内では、投入した架橋ポリエチレンと注入した薬剤がスクリューにより混合攪拌される。この際、少なくとも材料供給用押出機1の一部分において、薬剤であるエタノールが超臨界状態となる温度、圧力条件になるようにすると、架橋ポリエチレンの架橋切断反応が充分に進み、良好な高分子処理物が得られる。ここでは、反応時間を十分確保するために、高圧容器として容積50Lの流通式反応容器100を押出機1に接続した。
材料供給用押出機1および流通式反応容器100で可塑化された架橋ポリエチレンの高分子処理物及び薬剤であるエタノールの混合物は、減圧バルブ11で減圧され、さらに段階的に圧力を下げるために複数の穴の空いた抵抗体としてブレーカプレート31を取り付けて樹脂の減圧を段階的に行う。さらに後段には脱気用押出機2が接続され、ここで粘調な液体の高分子処理物はスクリューによって押出機2の吐出方向へ押出すとともに、気体は圧力の低いバックベントのベントボックス8へと流れることにより、高分子処理物と薬剤が分離される。ベントボックス8は電熱ヒータによる加熱ヒータ10によって熱せられ、高分子処理物が流動性を示す温度に保たれる。ベントボックス8内部は常圧よりやや高くかつ反応容器100よりは低い圧力に維持されており、これによって、高分子処理物が容易にベントボックス8外に排出される。
ベントボックス8では軽いガスは槽の上方から分離され、高分子処理物が逆流した場合も槽の下に高分子処理物が溜まって、槽の下部に設けられた穴から自重で脱気用押出機2に送られ、その先端部のダイ3によって成形される。脱気用押出機2は一軸又は二軸の押出機が使用可能である。ここでは糸状のストランド5として成形され、冷却器4によってほぼ常温に冷却固化される。ストランド5はストランドカッタ6によってペレット7となる。
成型用押出機2は樹脂から薬剤を完全に除去するためにベント9が設けられている。ここではベント9からの配管は調整用のバルブ91を介して真空ポンプ19に接続したが、たとえばトラップ16に接続してもよい。
一方、ベントボックス8で高分子処理物と分離された薬剤であるエタノールは、槽圧調整バルブ12を介して常圧となり、トラップ16に送られる。トラップ16では、エタノールに混入したポリエチレン等の不純物を、フィルターにより分離すると同時に沸点の差を利用して分留する。エタノールは薬剤タンク18に戻され、不純物は真空ポンプ19で吸引されて燃焼装置20によって焼却無害化される。
このような装置構成は、高温高圧で高分子化合物とガス状の薬剤を押出機中で高温高圧状態にして混合する処理を行う際、気化した薬剤が上流側へ逆流する場合において特に有効である。特許文献1,2のように逆流した場合のガスの拡散防止機構を有しない場合、樹脂の供給が不安定になった場合等で高分子処理物によるシールが不十分となると、ホッパに漏れた高温のガスや樹脂がホッパ周辺に一気に噴出し周囲に拡散するので問題がある。
一方、薬剤拡散防止用ボックスを取り付けてガスを排気あるいは捕集すれば周囲に高温のガスや樹脂を拡散させることがなく安全に運転可能である。
このようにして得られた高分子処理物は、減圧バルブ11を介して溶融状態の高分子処理物と気体の薬剤とが連続してではなく、断続的に出た場合、気体は圧縮状態から膨張するために、液体である高分子処理物を巻込んで勢い良く噴出する。この場合、ベントボックス8の容積が十分大きいために圧力の変化に対して緩衝作用が働き、樹脂の吐出方向の圧力変動を抑制する。このようにしてホッパ13側へガスが逆流した場合にも安全な方法で連続的にスムーズな高分子処理物の成形が可能となる。
ここでは、アルコールを5MPaで注入した。原料の供給量がアルコールの注入量に対して50%を超えた場合、注入位置より上流に位置するホッパ13にアルコールのミストが発生して逆流したが局所排気で吸引することで周囲にはまったく拡散しなかった。さらに原料の供給量を少なくして運転を続けた結果、ホッパ13側からアルコールが多量に噴出したが、バルブ23が開放されることでトラップ16にアルコールおよび高分子処理物を回収することができ周囲に高温のアルコールを飛散させずに運転することができた。
図2は、本発明の他の実施の形態を示したものである。
本実施の形態では図2に示すように、図1における材料供給用押出機1と流通式反応管からなる高圧容器100の間にバルブ11aを導入したものである。
図1の実施の形態と同様に運転した結果、アルコールのミストが発生した時点でこのバルブ11aを閉めることによって、高圧容器100内のアルコールが全てホッパ13に噴出することを防止でき、より安全に運転することが可能になる。
図3は本発明の比較例として架橋ポリエチレンの架橋切断処理装置を示すフロー図である。
この比較例においては、図1の実施の形態における薬剤拡散防止用ボックスが無い装置とした。
この装置を用いた場合、アルコールを5MPaで注入すると注入位置より上流に位置するホッパ13にアルコールのミストが発生し、アルコールが逆流した。さらに運転を続けた結果、ホッパ13側からアルコールが多量に噴出し、周辺10m程度までアルコールが飛散したため連続運転を続けることができなかった。
本発明の高分子化合物の処理装置の一実施の形態を示すシステム図である。 本発明の他の実施の形態を示すシステム図である。 比較例としての高分子化合物の処理装置の全体構成を示すシステム図である。
符号の説明
1 材料供給用押出機
2 脱気用押出機
3 ダイ
4 冷却器
5 ストランド
6 ストランドカッタ
7 ペレット
8 ベントボックス
9 ベント
10 ベントボックスヒータ
11 減圧バルブ
12 槽圧調整バルブ
13 原料ホッパ
14 薬剤加熱ヒータ
15 薬剤加圧ポンプ
16 トラップ
17 薬剤タンクバルブ
18 薬剤タンク
19 真空ポンプ
20 燃焼装置
31 ブレーカプレート
100 流通式反応容器

Claims (5)

  1. ホッパから高分子化合物を材料供給用押出機に投入し、その高分子化合物を押出しながら途中で薬剤を該材料供給用押出機に注入し、該高分子化合物と該薬剤を該材料供給用押出機の中で混練しながら、高温高圧の高圧容器の中へ該高分子化合物と該薬剤の混合物を吐出して反応させ、高分子処理物を生成する方法において、材料供給用押出機のホッパに該材料供給用押出機から逆流した薬剤の拡散を防止するための薬剤拡散防止用ボックスを取り付け、材料供給用押出機から逆流した薬剤のガスを、薬剤拡散防止用ボックスに開閉バルブを介してトラップが接続され、そのトラップに真空ポンプが接続されてなる局所排気装置により局所排気することを特徴とする高分子化合物の処理方法。
  2. 高分子化合物を投入するためのホッパと、
    該ホッパから投入された高分子化合物を押出しながら、途中で注入された薬剤と該高分子化合物とを混練するための材料供給用押出機と、
    該材料供給用押出機から吐出された該高分子化合物と該薬剤の混合物を高温高圧で反応させて高分子処理物を生成するための高圧容器とを有する高分子化合物の処理装置において、
    材料供給用押出機のホッパに該材料供給用押出機から逆流した薬剤の拡散を防止するための薬剤拡散防止用ボックスを取り付け、該薬剤拡散防止用ボックスに開閉バルブを介してトラップが接続され、そのトラップに真空ポンプが接続されてなり、上記材料供給用押出機から逆流した薬剤のガスを排出するための局所排気装置を接続したことを特徴とする高分子化合物の処理装置。
  3. 前記材料供給用押出機に接続された高圧容器からの前記高分子処理物と薬剤との反応処理物を、高分子処理物と薬剤とに分離するための脱気用押出機と、
    前記高圧容器からの前記高分子処理物と薬剤との反応処理物を、前記高圧容器の圧力よりも減圧された状態で、前記脱気用押出機に導入するための圧力調整手段と、
    前記脱気用押出機の導入部に対して該脱気用押出機の排出部とは逆側に接続され、前記脱気用押出機にて前記反応処理物から分離された薬剤を導入するためのベントボックスとを有し、
    前記分離された高分子処理物を前記脱気用押出機によって押出成形すると共に分離された薬剤をベントボックスからトラップを介して真空ポンプを介して排気する請求項2記載の高分子化合物の処理装置。
  4. ベントボックスに接続されているトラップが、薬剤拡散防止用ボックスに接続されている請求項記載の高分子化合物の処理装置。
  5. 材料供給用押出機の薬剤拡散防止用ボックスにガスセンサーが取り付けられており、薬剤拡散防止用ボックスに薬剤が逆流したときに、自動的に薬剤拡散防止用ボックスとトラップ間のバルブが開くようにした請求項2〜いずれかに記載の高分子化合物の処理装置。
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