JP4244912B2 - 高分子化合物の処理方法及びその装置 - Google Patents

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Description

本発明は、高分子化合物を変性反応、分解反応、架橋ポリマーの架橋点又は分子鎖を切断して熱可塑性樹脂又はワックスとする高分子化合物の処理方法及びその装置に関し、特に押出機を用いて高分子化合物と超臨界状態の薬剤を反応させる高分子化合物の処理方法及びその装置に関する。
近年、環境問題が重要となる中で、廃棄物処理費用が年々高くなっている。高分子についても再生再利用の気運が高まっている。こうした動きの中で、熱可塑性樹脂は加熱すれば流動性を増して再度成形可能であることから、マテリアルリサイクルが進みつつある。しかしその一方で、熱硬化性樹脂や架橋ポリマー、ゴムなどは、加熱しても分子の三次元的なネットワークのために流動化が生じず、成形ができないのでマテリアルリサイクルが困難である。このため、一部でサーマルリサイクルが行なわれている他は、多くの場合が埋立等の廃棄処分に供されている。
このような熱硬化性樹脂や架橋ポリマーについても、マテリアルリサイクルを実施しようとする動きが高まり、これを可能とする技術も現れつつある。例えば、分子中の三次元ネットワーク構造を崩して、熱可塑性とし、これを再利用する方法や、ポリマーの主鎖を切って低分子化することでワックス化し、これを樹脂への添加剤として再利用することが考えられている。
こうした手法を実用規摸とするには、ポリマーを連続的に処理するプロセスが必須であり、これには押出機の使用が適している。
安定な熱硬化性樹脂や架橋ポリマーの分子中の三次元ネットワークを崩して熱可塑化するためには、熱や圧力が必要であるが、押出機を用いると、これに必要な条件を容易に得ることができる。ワックス化の場合も同様である。また、熱可塑化する場合には、熱硬化性樹脂又は架橋ポリマーと共に熱可塑性樹脂や薬剤を添加することが多いが、押出機を用いることによって、こうした添加物を容易に導入することもできる。
例えば、特許文献1では、架橋ポリエチレンと水とを押出機に供給し、水が押出機内で超臨界又は亜臨界となる条件即ち、温度200〜1000℃、圧力2〜100MPaで押出し、熱可塑性材料とする方法が示されている。
特許文献2では、架橋ポリマを押出機より押出し高温高圧流体と共に反応器に導入して反応物を生成し、その反応物を分離機に導入して反応物と高温流体とに分離し、その反応物を押出機にて外部に排出することが示されている。
特開2001−253967号公報 特開2002−249618号公報
特許文献1では水が化学反応によって熱硬化性樹脂又は架橋ポリマーを熱可塑化する薬剤として作用している。しかしこれらの従来例では、反応薬剤と熱硬化性樹脂を混合した後にそれらを分離する有効な手段が示されていない。
一方、特許文献2では、反応薬剤と熱硬化性樹脂を混合した後にそれらを分離するために、ポリマーとガスの混合物を分離するための分離槽を設けている。しかし、この方法は押出機を立体的に配置する必要があり、高コストである。また、分離槽に出たポリマーが分離槽に付着した場合、これらをスムーズに脱気用押出機に供給することが難しい。さらには、反応器から多量のガスが出た場合に分離槽の圧力を調整する具体的な方法がなくその場合、分離槽の圧力が上がって装置が破損する問題があった。
本発明の目的は、高圧容器からポリマーを取り出す際に、排出される際の薬剤の気化によって膨張することによる突発的な圧力変動が脱気用押出機による高分子処理物の成形に及ぶことを防ぎ、かつ万が一、ガスと樹脂の分離装置に多量のガスが出た場合も、分離装置内の圧力が高まって装置が破損することがない高分子化合物の処理方法とその装置を提供することにある。
本発明は、前述の問題に鑑み、反応薬剤と高分子処理物の混合物から反応薬剤のガスを脱気して、高分子処理物を連続的に成形するための技術を種々検討することによってなされたものである。
すなわち、請求項1の発明は、高分子化合物と薬剤を高温高圧の高圧容器の中で混合し、該高分子と該薬剤を反応させて高分子処理物を生成する方法において、高圧容器に圧力調整装置を接続し、その後段に脱気用押出機を接続し、該脱気用押出機のバックベントにベントボックスを接続し、該ベントボックスに安全弁を接続し、ベントボックス内の圧力が所定圧以上になったときベントボックス内のガスを安全弁を介して排気することを特徴とする高分子化合物の処理方法である。
請求項2の発明は、安全弁は、ベントボックス内の圧力が1MPa以上のときガスを排気してベントボックス内の圧力を1MPa以下に自動的に制御する請求項1記載の高分子処理方法である。
請求項3の発明は、高分子化合物と薬剤を高温高圧の高圧容器の中で混合し、該高分子化合物と該薬剤を反応させて高分子処理物を生成する装置において、高圧容器に圧力調整装置を接続し、その後段に脱気用押出機を接続し、該脱気用押出機のバックベントにベントボックスを接続し、ベントボックスに、ベントボックス内の圧力が所定圧以上になったとき圧を開放する安全弁を接続したことを特徴とする高分子化合物の処理装置である。
請求項4の発明は、ベントボックスの容積が高圧容器の1倍以上の体積を有する請求項3記載の高分子化合物の処理装置である。
請求項5の発明は、脱気用押出機がバックベントに加えて樹脂の吐出側にベント機構を有する請求項3又は4記載の高分子化合物の処理装置である。
請求項6の発明は、吐出側のベント機構が安全弁を備える請求項5記載の高分子化合物の処理装置である。
本発明では、さらに以下の特徴を備えることが好ましい。
高圧容器は、高分子材料供給用押出機に接続された流通式反応管が好ましい。
前記高分子処理物と薬剤とを前記圧力調整装置によって、前記高分子材料供給用押出機およびこれに接続された反応容器の圧力よりも減圧された状態で、前記高分子処理物と薬剤を脱気用押出機に導入し、前記分離された高分子処理物を脱気用押出機によって成形することが好ましい。
ベントボックスにおいて薬剤を分離した後、その薬剤から不純物を分離する不純物分離工程と、該不純物を分離した前記薬剤を貯蔵し、前記押出機に導入する薬剤貯蔵工程を有することが好ましい。
高分子処理物を冷却する冷却工程と、該冷却された前記高分子処理物を切断する切断工程を有することが好ましい。
脱気用押出機は二軸押出機であることが好ましい。
前記反応は、例えば、変性反応、分解反応及び架橋切断反応のいずれかである。
前記高分子化合物が架橋ポリマーであり、前記薬剤がアルコール類又はアルコール類を含む混合物である。
該高分子化合物は、粉砕されたものであることが好ましい。
高分子材料供給用押出機の内部で粉砕された高分子化合物と該高分子化合物と反応させる薬剤とを高温高圧で混合撹拌することが好ましい。
脱気用押出機およびそのバックベントのベントボックスを高温に加熱する加熱手段を有することが好ましい。
バックベントまたはベントで分離された前記薬剤中の不純物を分離する不純物分離手段として、不純物分離槽を使用し、前記不純物が分離された前記薬剤を貯蔵し前記高分子材料供給用押出機に導入する薬剤貯蔵手段として薬剤貯蔵槽とを有することが好ましい。
前記成形された前記高分子処理物を冷却する冷却工程のための冷却器と、該冷却された前記高分子処理物を切断する切断工程のための切断機とを有することが好ましい。
圧力調整装置がディスチャージベンであることが好ましい。
圧力調整手段として複数の穴を持つ抵抗体を用いることが好ましい。
圧力調整手段として複数の穴を持つ抵抗体あるいは流量調整バルブ、あるいはこれらの組み合わせを複数個用いることが好ましい。
以上のように高圧容器に圧力調整弁が接続され、その後段にガスと樹脂の分離装置として脱気用押出機が接続された装置において、脱気用押出機がバックベントをもち、そのバックベントのベントボックスが安全弁を備えていることによってガスと樹脂の分離装置である脱気用押出機およびバックベントの圧力が異常に上昇することを未然に防ぐことが可能な装置とすることができる。
また、反応容器の1倍以上の体積を有するベントボックスを用いることによって、ポリマーと薬剤を安定して分離し、かつ安定してガスを樹脂から脱気し、脱気用押出機への材料供給量に対する変動及び成形むらが少ない連続的かつ均質な成形が可能となる。
また、高分子材料供給用押出機出口から薬剤を多量に含んだ樹脂が排出された場合でも、ベントボックスを大きくすることによって、ベントボックスの吸気口が詰まるなどの問題を避けるとともに十分に圧力を下げることができる。この結果、ベントボックスが圧力変動に対する緩衝作用を果たし、それ以降の部分における圧力変動が軽減され、連続的で均質な成形が達成される。また、過剰な薬剤の圧力上昇を未然に防ぐため、ベントボックスは反応容器の1倍程度以上に大きくすることにより、反応容器内のガスがすべてベントボックスに流れ込んだ際も圧力が反応容器の1/2以下になるように設計した方が望ましい。
また、安全弁を1MPa 以上になった場合に開放するものを用いることで、より確実に脱気用押出機およびバックベント内のガス圧力を1MPa以下に保つことが可能となる。
ここでいう安全弁はボイラー及び圧力容器安全規則に定められる小型圧力容器や第一種圧力容器に、一般的に取りつけられている安全弁に準じたものを使用することが好ましい。
流通式反応容器は高分子材料供給用押出機のシリンダーそのものであっても良い。この場合、特に薬剤と高分子材料をスクリューで撹拌したい場合に有効である。
本発明でいう高分子化合物とは、架橋ポリマー、プラスチックやゴム等の熱硬化性樹脂の合成高分子に加えて、リグニン、セルロース、タンパク質等の天然高分子、更には合成高分子と天然高分子混合物を含んでいる。また、シュレッダーダストのように、高分子を主として、これに他の材料が混合したものでもよい。
特に、高分子化合物として架橋ポリマー、薬剤としてアルコール類又はアルコール類を含む混合物を用いた場合に、このような装置構成が有効に機能する。また、このような装置構成は、薬剤による反応を容易にするために、超臨界条件のような高圧とする場合において、多量のガスが脱気用の押出機に多量に噴出する可能性がある装置において急激に圧力上昇した際のバックベントの破損を未然に防いで良好な処理を可能とする際に有効である。
木発明によれば、高分子化合物と薬剤とを材料供給用押出機を使った高分子処理において、脱気用押出機に大型のベントボックスに安全弁を取り付けることにより、ベントボックスの圧力を一定圧力以下に保って安全に超臨界流体によるポリマーの処理が可能となる。
以下本発明の実施形態を添付図面により説明する。
図1は、本発明にかかる高分子化合物の処理方法及びその装置の一実施の形態を示し、架橋ポリエチレンを本発明の高分子化合物として用い、薬剤としてエタノールを用いて、架橋ポリエチレンの架橋切断処理を行う装置の一例を示すフロー図である。
ペレット状に粉砕された架橋ポリエチレンはホッパ13を介して高分子材料供給用押出機1(33mm L/D=50)に投入される。一方、反応に要するエタノールは、薬剤タンク18から薬剤タンクバルブ17を通り、薬剤注入ポンプ15で加圧されると共に、薬剤加熱ヒータ14によって加熱されて材料供給用押出機1に注入される。その注入位置は、架橋ポリエチレンが材料供給用押出機1内で十分に高密度化された位置よりも下流であることが好ましく、それにより薬剤の気化による上流側への漏れが防止できる。
材料供給用押出機1は、高温高圧の薬剤が逆流しないように、また混練が充分行なわれるように2本のスクリューを有する二軸押出機を用いた。
薬剤注入ポンプ15では薬剤注入位置における材料供給用押出機1の内部の圧力以上に加圧することが必要であり、薬剤加熱ヒータ14により、材料供給用押出機1で昇温した高分子化合物の温度が下がらない程度に昇温することが望ましい。
材料供給用押出機1内では、投入した架橋ポリエチレンと注入した薬剤がスクリューにより混合撹拌される。この際、少なくとも材料供給用押出機1の一部分において、薬剤であるエタノールが超臨界状態となる温度、圧力条件になるようにすると、架橋ポリエチレンとエタノールとの架橋切断反応が充分に進み、良好な高分子処理物が得られる。ここでは、反応時間を十分確保するために、容積50Lの流通式反応容器100を押出機1に接続した。
材料供給用押出機1および流通式反応容器100で可塑化された架橋ポリエチレンの高分子処理物及び薬剤であるエタノールの混合物は、圧力調整手段として、減圧バルブ11で減圧され、さらに段階的に圧力を下げるために複数の穴の空いた抵抗体としてブレーカプレート31をとりつけて樹脂の減圧を段階的に行う。
さらに後段には脱気用押出機2が接続され、ここで粘調な液体の高分子処理物はスクリューによって押出機2の吐出方向ヘ押出すとともに吐出方向に設けられた流路の狭い部分に樹脂が押し込まれる。一方、気体は樹脂が詰った吐出方向ではなく、圧力の低いバックベントのベントボックス8ヘと流れ、結果として高分子処理物と薬剤が分離される。
ベントボックス8の拡大図を図2に示す。
ベントボックス8は電熱ヒータによるベントボックス加熱ヒータ10によって熱せられ、高分子処理物が流動性を示す温度に保つことが可能である。ここではベントボックス8は反応容器100の体積の2倍、100Lとした。このように反応容器の体積よりもベントボックス8を大きくすることにより、樹脂とガスの吐出が断続的になった場合もベントボックス8内部の圧力を反応容器100の圧力の1/2以下に下げることができる。さらにベントボックス8には安全弁21が取り付けられており、ベントボックス8内のガス圧力が1MPa以上になった場合は安全弁21から内部のガスがベントボックス8外に排出される。これにより、1MPa以上の高圧状態のガスがベントボックス8に滞留することを防止でき、ベントボックス8が内圧によって破裂することを予防できる。ベントボックス8に取り付けられた安全弁21の配管はベントボックス8上部に取り付けられている。ベントボックス8の下部の押出機2近くに配管を設置した場合、樹脂がベントボックス8に逆流した際にこれらの配管が樹脂で詰まって、安全弁21等が機能しないことがないようにするためである。
脱気用押出機2は二軸押出機を使用した。ここで高分子処理物は糸状のストランド5として成形され、冷却器4によってほぼ常温に冷却固化される。ストランド5はストランドカッタ6によってペレット7となる。脱気用押出機2は樹脂から薬剤を完全に除去するためにベント9を設け、ベントボックス8で十分に除去できなかった薬剤を完全に取り除いた。
一方、ベントボックス8で高分子処理物と分離された薬剤であるエタノールは、槽圧調整バルブ12を介して常圧となり、不純物分離槽16に送られる。不純物分離槽16では、反応中に生成し、薬剤であるエタノール中に混入した不純物を、沸点の違いにより分離するとともに、混入する高分子処理物をフィルターで分離する。エタノールは薬剤タンク18に戻され、不純物はブロア19で吸引されて燃焼装置20によって焼却無害化される。
このような装置構成においては、薬剤と高分子処理物の混合物の吐出が間欠的になり、ベントボックス8に高いガス圧力が加わる可能性のある場合に、ベントボックス8の圧力を一定圧力以下に保ちたい場合に特に有効である。
特許文献1,2のように流通式反応容器100を用いない場合は押出機のシリンダーを長くすることは限界があるため、一定サイズの押出機を利用する限り単位時間当たりの処理量には限界がある。一方、流通式反応容器100を用いる場合は、その大きさを変えることによって、必要な反応時間を任意に確保しながら、単位時間当たりの処理量を増加させることができる。このような装置は、例えばシラン架橋ポリエチレンのアルコールによるシラン架橋切断反応のように20分以上の時間を必要とする化学反応を利用する場合に有効である。
このようにして得られた高分子処理物は、減圧バルブ11を介して溶融状態の高分子処理物と気体の薬剤とが連続してではなく、断続的に出た場合、気体は圧縮状態から膨張するために、液体である高分子処理物を巻込んで勢い良く噴出する。この場合でも、ベントボックス8が十分容積が大きいために圧力の変化に対して緩衝作用が働き、樹脂の吐出方向の圧力変動を抑制する。このようにして連続的でスムーズな成形が可能となる。また、1MPaで内部のガスを噴出させる安全弁21を取り付けることにより、圧力が1MPaよりも高くなってベントボックス8を破壊してしまうことを防止することができる。
また、高分子処理物は高圧容器100から配管を通じて直接脱気用押出機2に注入されるため、特許文献2のように薬剤分離槽に付着して高分子処理物が押出せなくなったり、高分子処理物の粘度が高いために脱気用押出機2に樹脂が供給されなくなる問題がない。このため樹脂の供給量の変動が小さく一定した高分子材料の供給が可能となる。ベントボックス8を設けない場合では、気体が膨張することによる圧力変動が大きく、これが直接成形側に及ぶため、脱気用押出機2への材料供給量が変動したり、ベント9から薬剤のガスと高分子処理物が噴出する。また、ベントボックス8に安全弁を設けない場合、ベントボックス8の耐圧を超える圧力となる量の薬剤が噴出した場合、ベントボックス8が破裂する可能性がある。
しかし、本実施の形態のように、脱気用押出機2に大型のベントボックス8を設け、かつベントボックス8に安全弁21を取り付けることにより、高圧で生じせしめる可塑化反応の後においても、脱気用押出機2への材料供給の変動が少なく、かつ押出機2で混練しながらガスを樹脂から完全に脱気し、安全に運転することが可能となる。また、脱気槽を設けて自重で高分子処理物を落とす方法を用いないので、装置を平面的に配置することが可能となり、安価な装置が可能となる。
このような装置を用いた場合、架橋ポリエチレンの処理量は押出機の吐出能力が許す単位時間あたり2〜100kg/hの範囲で5時間以上の連続安定運転による処理が可能であった。また、樹脂の吐出量を変化させた際にベントボックス8内の圧力が上昇することがあったが、1MPa以上になった場合は安全弁21からアルコールが自動的に排出されてベントボックス8内の圧力を1MPa以下に保つことができ、安全に運転することができた。
図2に示した本実施の形態の代わりに比較例として、図3に示すように安全弁を取り付けないベントボックスを図1のベントボックス8として用いた。
上述の本実施の形態と同様に運転した結果、吐出量を5kg/hから20kg/hに変化させた際に反応容器100からの樹脂および薬剤の吐出が不安定になった。この際、ベントボックス8内の圧力が1MPaを超え危険なために運転を停止した。
本発明の高分子処理装置の全体構成を示すシステム図である。 図1の安全弁を設けたベントボックスの拡大図である。 本発明の比較例としての安全弁を設けないベントボックスの拡大図である。
符号の説明
1 材料供給用押出機
2 脱気用押出機
3 ダイ
4 冷却器
5 ストランド
6 ストランドカッタ
7 ペレット
8 ベントボックス
9 ベント
10 ベントボックスヒータ
11 減圧バルブ
12 槽圧調整バルブ
13 原料ホツパ
14 薬剤加熱ヒータ
15 薬剤加圧ポンプ
16 不純物分離槽
17 薬剤タンクバルブ
18 薬剤タンク
19 ブロア
20 燃焼装置
21 安全弁
22 安全弁
31 ブレーカプレート
100 流通式反応容器

Claims (6)

  1. 高分子化合物と薬剤を高温高圧の高圧容器の中で混合し、該高分子化合物と該薬剤を反応させて高分子処理物を生成する方法において、高圧容器に圧力調整装置を接続し、その後段に脱気用押出機を接続し、該脱気用押出機のバックベントにベントボックスを接続し、該ベントボックスに安全弁を接続し、ベントボックス内の圧力が所定圧以上になったときベントボックス内のガスを安全弁を介して排気することを特徴とする高分子化合物の処理方法。
  2. 安全弁は、ベントボックス内の圧力が1MPa以上のときガスを排気してベントボックス内の圧力を1MPa以下に自動的に制御する請求項1記載の高分子処理方法。
  3. 高分子化合物と薬剤を高温高圧の高圧容器の中で混合し、該高分子化合物と該薬剤を反応させて高分子処理物を生成する装置において、高圧容器に圧力調整装置を接続し、その後段に脱気用押出機を接続し、該脱気用押出機のバックベントにベントボックスを接続し、ベントボックスに、ベントボックス内の圧力が所定圧以上になったとき圧を開放する安全弁を接続したことを特徴とする高分子化合物の処理装置。
  4. ベントボックスの容積が高圧容器の1倍以上の体積を有する請求項3記載の高分子化合物の処理装置。
  5. 脱気用押出機がバックベントに加えて樹脂の吐出側にベント機構を有する請求項3又は4記載の高分子化合物の処理装置。
  6. 吐出側のベント機構が安全弁を備える請求項5記載の高分子化合物の処理装置。
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