JP4323351B2 - 制動性能検出方法および制動性能検出装置 - Google Patents

制動性能検出方法および制動性能検出装置 Download PDF

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Description

本発明は、アクチュエータが備える制動手段の制動性能を検出する制動性能検出方法に関する。たとえば本発明は、産業ロボットに搭載されるサーボモータのブレーキの異常を検出する方法に関する。
産業用ロボットは、アームを駆動させるためにサーボモータが搭載される。モータの出力軸は、回転可能に設けられ、アームに駆動力を伝達する。またモータには、アームの姿勢を保持するためのブレーキが設けられる。このブレーキの保持トルクは、産業用ロボットの使用期間の経過とともに低下する。
ブレーキの保持トルクが許容トルク以下に低下すると、アームの姿勢を保持することができない場合がある。したがってブレーキの保持トルクが許容トルク以上であるか否かを定期的に検査する必要がある。
第1の従来の技術として、産業用ロボットからモータを取外して、ブレーキの保持トルクを測定する技術がある。この技術では、トルク測定結果に基づいて、ブレーキの保持トルクの低下を判断する。
第2の従来の技術として、ロボット停止時のアームの姿勢と、再可動時のアームの姿勢とを比較する技術がある。この技術では、自重落下などによって停止時と再可動時とのアームの姿勢が変化した場合に、ブレーキの保持トルクが低下していることを判断する(たとえば特許文献1参照)。
第3の従来の技術として、ブレーキを動作させるとともにモータに予め定める基準トルクを発生させた場合に、モータの回転の有無を検出する技術がある。この技術では、ブレーキ動作状態でモータが回転すると、ブレーキの保持トルクが低下していることを判断する(たとえば特許文献2参照)。
特開平7−39190号公報 特開平6−246674号公報
第1の従来技術では、ブレーキの保持トルクを確認するために、モータを産業用ロボットから取外す必要がある。したがってブレーキの保持トルクの測定作業を容易にできないという問題がある。
第2の従来技術では、アームの姿勢によっては、保持トルクが低下しても自重落下しない場合がある。この場合、ブレーキの保持トルクの低下を判断することができない。またアームが自重落下するほどに保持トルクが低下するまで、保持トルクの低下を判断することができない。したがって保持トルクの低下を正確に判断することができないという問題がある。
第3の従来技術では、ブレーキの保持トルク検出にあたって、モータは、一定の基準トルクを発生する。しかしながらアームを回転するために必要なトルクは、アームの姿勢によって変化する。したがって一定の基準トルクを発生するだけでは、アームの姿勢に関連してモータの回転の有無が変化し、保持トルクの低下を正確に検出することができない。またブレーキの保持トルクの低下にかかわらず、モータが発生する基準トルクが一定である。したがって、ブレーキの保持トルクが大きく低下した場合には、アームが大きく移動して他の装置またはワークに衝突するおそれがある。
このような問題は、産業用ロボット用モータ以外であっても同様である。すなわち制動手段を有するアクチュエータの制動性能の検出動作を簡単かつ正確に行うことができない。
したがって本発明の目的は、制動手段の制動性能を簡単かつ正確かつ安全に行うことができる制動性能検出方法および制動性能検出装置を提供することである。
本発明は、動作量を指令する指令信号が与えられることによって、指令信号によって指令される動作量だけ動作するアクチュエータ本体と、アクチュエータ本体に制動力を与えてアクチュエータ本体を制動する制動手段を備え、産業用ロボットに搭載され、産業用ロボットのアームを駆動するアクチュエータにおける制動手段の制動性能を検出する制動性能検出方法であって、
アクチュエータ本体に制動力を与えて、アクチュエータ本体を制動する制動状態と、アクチュエータ本体への制動力の供給を停止して、アクチュエータ本体の制動を解除する制動解除状態とのいずれか一方の状態に、制動手段を設定する制動状態設定工程と、
制動状態および制動解除状態のいずれか一方の状態に制動手段を設定した状態で、アクチュエータ本体によって駆動されるアームの姿勢に基づいて、予め定める動作量だけ動作するように指令する制動性能検出用の指令信号を、アクチュエータ本体への動力供給を停止する直前にアクチュエータ本体に与える動作指令工程と、
制動性能検出用の指令信号を与える前と、制動性能検出用の指令信号を与えた後とのアクチュエータ本体の動作量の変化を検出する動作量検出工程と
前記動作量検出工程によって検出されるアクチュエータ本体の動作量の変化と、予め定めるしきい値とを比較して、制動性能を評価し、評価結果を報知する報知工程とを含むことを特徴とする制動性能検出方法である。
本発明に従えば、制動性能の検出動作を開始すると、制動状態および制動解除状態のいずれかの状態に制動手段を設定する。次に、予め定める動作量だけ動作するようにアクチュエータ本体に指令信号を与える。指令信号が与えられたアクチュエータ本体は、予め定める動作量移動するために必要な駆動力を発生する。
制動手段が制動状態にある場合、制動手段の制動力が十分高ければアクチュエータ本体はほとんど動作しない。また制動手段の制動力が低下しているとアクチュエータ本体は動作する。したがって制動性能検出用の指令信号を与える前後におけるアクチュエータ本体の動作量の変化を検出することによって、制動手段の制動性能のうち、制動力の低下具合を検出することができる。
同様に、制動手段が制動解除状態にある場合、制動手段の制動解除動作が正常に行われると、アクチュエータ本体は動作する。また制動手段の制動解除動作に異常が生じると、アクチュエータ本体の動作量が抑制される。したがって制動信号検出用の指令信号を与える前後におけるアクチュエータ本体の動作量の変化を検出することによって、制動手段の制動性能のうち、制動解除異常を検出することができる。
またアームを移動させるためにアクチュエータ本体が発生すべき駆動力は、アームの姿勢によって変化する。本発明では、アームの姿勢に基づいて制動性能検出用の指令信号を生成するので、予め定める動作量を移動する指令信号を正確に生成することができ、アームの姿勢にかかわらず制動手段の制動性能の出を行うことができる。
さらに、制動手段の制動力の低下を検出することで、制動手段によってアクチュエータ本体を制動した場合に、外力によってアームの姿勢が変化するおそれがあることを認識することができる。したがって、制動手段によるアクチュエータ本体の制動指令が与えられた場合に、アクチュエータ本体が不所望に移動することを防ぐことが可能である。
また、制動性能を評価すると、報知工程で評価結果を報知する。これによって作業者に、制動手段の制動性能を知させることができる。
さらに前記アクチュエータは産業用ロボットに搭載され、制動手段はアクチュエータ本体を制動することで、アームの姿勢を維持する。産業用ロボットは、一定の姿勢でアームが保持されることが少なく、作業形態ごとに異なった姿勢でアームが保持される。アームを保持する姿勢が異なる場合には、アームの姿勢維持のために必要な制動力も変化する。本発明では、アームの姿勢にかかわらず、制動性能を検出することができるので、アームを保持する姿勢が異なる場合であっても、制動手段の制動性能を精度よく検出することができる。
また本発明は、前記制動性能検出方法によって検出されるアクチュエータ本体の動作量の変化と、予め定めるしきい値とに基づいて、制動手段の制動性能の低下を検出する性能低下判定工程と、
性能低下判定工程によって制動手段の制動性能の低下を検出すると、アクチュエータ本体によって駆動されるアームの姿勢を維持するために、アクチュエータ本体へ動力を供給する姿勢維持工程とを含むことを特徴とするアクチュエータの制御方法である。
本発明に従えば、アームの姿勢を維持する場合、制動手段の制動力が低下していた状態では、アクチュエータ本体へ動力を供給することによってアームの姿勢を維持する。これによって制動手段の制動力が低下している場合であっても、アームの姿勢が変化することを防ぐことができる。
また本発明は、前記制動性能検出方法を実行した後に、制動性能検出用の指令信号を与える前の状態となるように、アクチュエータ本体を動作させることを特徴とするアクチュエータの制御方法である。
本発明に従えば、制動性能検出動作を実行した後、制動性能検出前の状態にアクチュエータ本体を復帰させる。これによってアクチュエータが他の動作を実行中であっても、制動性能検出動作を実行することができ、利便性を向上することができる。
また本発明は、動作量を指令する指令信号が与えられることによって、指令信号によって指令される動作量だけ動作するアクチュエータ本体と、アクチュータ本体に制動力を与えてアクチュエータ本体を制動する制動手段を備え、産業用ロボットに搭載され、産業用ロボットのアームを駆動するアクチュエータにおける制動手段の制動性能を検出する制動性能検出装置であって、
制動性能検出指令が与えられる入力手段と、
アクチュエータ本体を制動する制動状態と、アクチュエータ本体の制動を解除する制動解除状態とのいずれか一方の状態に制動手段を設定して、その状態で、アクチュエータ本体によって駆動されるアームの姿勢に基づいて、予め定める動作量だけ動作するように指令する制動性能検出用の指令信号を、アクチュエータ本体への動力供給を停止する直前にアクチュエータ本体に与え、制動性能検出用の指令信号を与える前と、制動性能検出用の指令信号を与えた後とのアクチュエータ本体の動作量の変化を検出する制御手段と、
制御手段による検出結果を出力する出力手段とを含むことを特徴とする制動性能検出装置である。
本発明に従えば、制御手段は、入力手段に制動性能検出指令が与えられると、制動性能の検出動作を開始する。制御手段は、制動状態および制動解除状態のいずれかの状態に制動手段を設定する。次に、予め定める動作量だけ動作するようにアクチュエータ本体に指令信号を与える。指令信号が与えられたアクチュエータ本体は、予め定める動作量移動するために必要な駆動力を発生する。
制動手段が制動状態にある場合、制動手段の制動力が十分高ければアクチュエータ本体はほとんど動作しない。また制動手段の制動力が低下しているとアクチュエータ本体は動作する。したがって制御手段が、制動性能検出用の指令信号を与える前後におけるアクチュエータ本体の動作量の変化を検出することによって、制動手段の制動性能のうち、制動力の低下具合を検出することができる。
同様に、制動手段が制動解除状態にある場合、制動手段の制動解除動作が正常に行われると、アクチュエータ本体は動作する。また制動手段の制動解除動作に異常が生じるとアクチュエータ本体の動作量が抑制される。したがって制動信号検出用の指令信号を与える前後におけるアクチュエータ本体の動作量の変化を検出することによって、制動手段の制動性能のうち、制動解除異常を検出することができる。
本発明によれば、予め定める動作量だけ動作するように指令する制動性能検出用の指令信号をアクチュエータ本体に与える。そしてアクチュエータ本体の動作量の変化を検出することによって、制動手段の制動性能を検出する。アクチュエータ本体は、予め定める動作量以上動作することがない。したがって制動手段の制動力が低下していた場合であっても、アクチュエータ本体によって駆動されるアームが過剰に移動することを防ぐことができ、アームが他の装置およびワークなどに衝突することを防止することができる。
またアクチュエータ本体は、予め定める動作量移動するために必要な駆動力を発生する。したがってアームにかかわらず、正確に制動手段の性能を判断することができる。たとえばアームの重量に応じた駆動力をアクチュエータ本体に発生させることができ、アームの重量にかかわらず制動手段の制動性能を正確に検出することができる。
また、アームの姿勢に基づいて、制動性能検出用の指令信号をアクチュエータ本体に与える。これによってアームの姿勢にかかわらず、制動手段の制動性能を正確に検出することができる。たとえばアームの姿勢が、1つに決まっておらず、随時変更される場合であっても、制動手段の制動性能を正確に検出することができる。また制動手段の制動性能の検出動作を行うために、予め定められる姿勢にアームを移動させる必要がなく、短時間で制動性能の検出動作を行うことができる。
た、アクチュエータ本体への動力供給を停止する直前に、制動手段の制動力低下の検出を実行する。これによって制動手段によってアクチュエータ本体に制動力を与えた場合に、外力によってアクチュエータ本体が移動するおそれがあることを認識することができ、アクチュエータ本体が不所望に移動することを防ぐことができる。
たとえば制動手段の制動力が低下している場合には、アームの姿勢が変化するであろうことを認識することができるので、自重によるアームの姿勢変化に対して何らかの対策を講じることができる。
た、アクチュエータは、産業用ロボットに搭載され、制動手段は、アームの姿勢を維持する。産業用ロボットのアームは、作業形態によってアームの姿勢が異なる。本発明では、アームの姿勢にかかわらず、制動手段の制動性能を検出することができる。これによってアームの姿勢を変更することなく制動性能の検出を行うことができ、利便性を向上することができる。また産業用ロボットからアクチュエータを取り出すことなく、制動手段の制動性能を検出することができ、簡単にかつ短時間に制動性能の検出を行うことができる。
また本発明によれば、制動手段の制動力が低下していた状態でアームの姿勢を維持する場合、アクチュエータ本体へ動力を供給してアームの姿勢を維持する。これによって制動手段の制動力が低下している場合であっても、アームの姿勢が変化することを防ぐことができる。これによってアームが他の装置に衝突することを防ぐことができ、新しい制動手段に交換するまでの期間であっても、アクチュエータを動作させることができ、作業効率を向上することができる。
また本発明によれば、制動手段の制動性能の評価結果を報知することによって、作業者に制動性能を知らせることができ、利便性を向上することができる。たとえば制動手段の制動力の低下を報知することによって、制動力の低下に起因する損傷が発生する前に、警告を発することができ、損傷が生じることを未然に防ぐことができる。またたとえば制動手段の制動解除異常を報知することによって、アクチュエータの故障原因を解明することができる。
また本発明によれば、制動性能検出動作を実行した後、制動性能検出前の状態となるようにアクチュエータ本体を動作させる。これによってアクチュエータが他の動作を実行中であっても、制動性能検出動作を実行することができ、利便性を向上することができる。
また本発明によれば、制御手段が、予め定める動作量だけ動作するように指令する制動性能検出用の指令信号をアクチュエータ本体に与える。そしてアクチュエータ本体の動作量の変化を検出することによって、制動手段の制動性能を検出する。これによってアクチュエータ本体は、予め定める動作量以上動作することがない。これによって制動手段の制動力が低下していた場合であっても、アクチュエータ本体によって駆動される可動体が過剰に移動することを防ぐことができ、可動体が他の装置およびワークなどに衝突することを防止することができる。
またアクチュエータ本体は、予め定める動作量移動するために必要な駆動力を発生する。したがってアームにかかわらず、正確に制動手段の性能を判断することができる。たとえばアームの重量に応じた駆動力をアクチュエータ本体に発生させることができ、アームの重量にかかわらず制動手段の制動性能を正確に検出することができる。
図1は、本発明の実施の一形態である制動性能検出方法の動作手順を示すフローチャートである。本発明の制動性能検出方法は、たとえば産業用ロボットに搭載されるブレーキの異常を検出する。
図2は、産業用ロボット1を示す斜視図であり、図3は、産業用ロボット1の電気的構成の一部を示すブロック図である。産業用ロボット1(以下単にロボット1と称する)には、複数のアーム2が連結されて構成され、各アーム2は互いに変位自在に設けられる。本発明の実施の形態の一例示としてロボット1は、6軸多関節ロボットであり、先端部に抵抗スポット溶接装置が連結される。
ロボット1は、アーム毎にアクチュエータ3を搭載する。アクチュエータ3は、対応するアーム2を変位駆動する。アクチュエータ3は、アクチュエータ本体となるサーボモータ6(以下モータ6と称する)と、制動手段となるブレーキ8と、動作量検出手段となるエンコーダ7とを備える。モータ6の出力軸が回転することによって、隣接する2つのアームのうち、一方のアームが他方のアームに対して回転する。なお、本発明において、用語「回転」は、角変位する状態も含む。
ロボット1は、各モータ6に電流を流すアンプ4と、アンプ4を制御する制御手段5とを備える。モータ6は、アンプ4から電力が与えられることによって、出力軸を回転する。各モータ6は、流れる電流が大きくなるにつれて駆動力が大きくなる。エンコーダ7は、モータ6の出力軸の角度位置を検出し、検出結果である位置検出値を制御手段5に与える。
ブレーキ8は、動作状態にあっては、モータ6の出力軸に制動力を与えて、モータ6の出力軸の回転を阻止する。またブレーキ8は、動作解除状態にあっては、モータ6への制動力の供給を停止して、モータ6の出力軸の回転を許容する。制御手段5は、ブレーキ8に指令を与えることによって、ブレーキ8を制動状態および制動解除状態のいずれかの状態に設定可能である。
なお、本実施の形態のロボットは、自動サーボオフ機能を有する。自動サーボオフ機能を具体的に説明すると、アーム2の姿勢を維持する場合に制御手段5は、ブレーキ8によってモータ6の出力軸の回転を阻止したうえで、モータ6への電流供給を停止する。この場合、重力などの外力がアーム2に作用していても、ブレーキ8によって出力軸の回転が阻止されて、アーム2の姿勢が維持される。このようにモータ6への電力供給をなくすことで、ロボット1の消費電力を低減することができる。
ブレーキ8がモータ6の出力軸に与える制動力、言換えると保持トルクは、時間経過とともに低下する。ブレーキ8の保持トルクが許容トルク未満に低下すると、重力によってアーム2の姿勢が変化してしまい、アーム2の姿勢を保つことができない場合がある。本発明の制動性能検出方法は、ブレーキ8の保持トルクが許容トルク以上か否かを検出する。言換えると、ブレーキの保持トルクの低下を検出する。
図4は、制御手段5を示すブロック図である。制御手段5は、本発明の制動性能検出方法を実行する。制御手段5は、入力部11と、出力部12と、演算部13と、記憶部14とを含む。入力部11は、作業者などから制動性能検出動作を指令する検出指令が入力される。また入力部11は、モータ6への電力供給を開始する電力供給開始指令、およびモータ6への電力供給を停止する電力供給停止指令が入力されてもよい。入力部11は、入力された各指令を演算部13に与える。
出力部12は、演算部13によって算出されたブレーキ8の制動性能を出力する。また記憶部14は、演算部13が制動性能検出動作を実行するための演算プログラムおよび演算時に算出されるデータを一時的に記憶する。演算部13は、記憶部14に記憶される演算プログラムを読み出し、その演算プログラムを実行することによって制動性能検出方法の各手順を順次行う。
制御手段5は、たとえばコンピュータによって実現される。この場合、入力部11は、キーボードおよびスイッチなどで実現される。また出力部12は、ディスプレイなどの表示装置で実現される。また記憶部14は、RAM(Random Access Memory)およびROM(Read Only memory)などの記憶回路によって実現され、演算部13は、CPU(
Central Processing Unit)などの演算回路によって実現される。
制御手段5は、ブレーキ8の制動性能を検出する制動性能検出装置として実現される。制御手段5は、ブレーキ8の制動性能を検出するために別途設けられてもよいが、ロボット1を制御するロボットコントローラを用いても実現することができる。この場合、演算プログラムをロボットコントローラに記憶させるだけでよい。したがって新たな構成を追加する必要がなく、制動性能検出装置を簡単に実現することができる。
またロボット1は、報知手段9を備えている。報知手段9は、制御手段5から出力されるブレーキ8の制動性能を示す信号が与えられて、ブレーキ8の異常を報知する。報知手段9は、ディスプレイなどの表示手段またはブザーなどの放音手段によって実現される。
図1に示すように、ステップa0で、作業者は、入力部11からブレーキ8の保持トルク検出指令を入力する。制御手段5は、入力部11に保持トルク検出指令が入力されると、ステップa1に進み、ブレーキ8の保持トルクの検出動作を開始する。ブレーキ8の保持トルクの検出動作は、ブレーキ8の性能検出動作のうちの1つである。
ステップa1では、制御手段5は、ブレーキ8を動作させて、制動力をモータ6の出力軸に与える。そしてモータ6を制動状態に設定し、ステップa2に進む。ステップa2では、制御手段5は、エンコーダ7から与えられる位置検出値に基づいて、モータ6が予め定める移動量だけ移動するに必要な電流設定値を生成し、ステップa3に進む。
ステップa3では、制御手段5は、モータ6を予め定める移動量だけ動作するように指令し、ステップa4に進む。具体的には、ブレーキ8によってモータ6を制動した状態で、生成した電流設定値をアンプ4に与える。アンプ4は、制御手段5から与えられる電流設定値に基づいた電流をモータ6に流す。
ステップa4では、制御手段5は、ブレーキ8の動作を解除させ、ステップa5に進む。これによってモータ6は、制動力の供給が停止され、モータ6は制動解除状態に設定される。ステップa5では、制御手段5は、エンコーダ7から与えられる位置検出値に基づいて、モータ6の動作量の変化、すなわちモータ6の変化量を求める。
モータ6の変化量は、ステップa1におけるブレーキ動作時のモータ6の出力軸の角度位置と、ステップa4におけるブレーキ動作解除時のモータ6の出力軸の角度位置との偏差量である。言換えると、保持トルク検出のための電力をモータに与える前後におけるモータ6の出力軸の変化量である。制御手段5は、このモータ6の変化量を、予め定める滑りしきい値と比較する。
モータ6の出力軸は、減速器を介して、駆動力をアーム2に伝達する。またロボット1の動力伝達機構によるあそびによって、モータ6の出力軸がある程度の角度以上回転しないと、アームは角変位しない。この場合、滑りしきい値は、動力伝達機構のあそびに相当する角度に予め定める余裕角度を足し合せた角度に設定される。
モータ6の変化量が滑りしきい値よりも大きい場合には、ステップa6に進む。またモータ6の変化量が滑りしきい値よりも小さい場合には、ステップa7に進む。滑りしきい値は、ブレーキ8の保持トルクが許容トルクと同じである場合における、モータ6の変化量である。なお、制御手段5は、モータ6の変化量が大きい場合には、ブレーキ8の保持トルクが低下していると判断する。
ステップa6では、保持トルクが許容トルク値よりも小さいこと、すなわちブレーキ8が異常であることを報知手段9によって警告し、ステップa7に進む。ステップa7では、保持トルクの検出動作を終了する。このようにしてブレーキ8の制動性能の1つである保持トルクを検出することができる。
本実施の形態に従えば、ブレーキ8が制動状態にある場合、ブレーキ8の保持トルクが十分高ければモータ6はほとんど動作しない。またブレーキ8の制動力が低下しているとモータ6は動作する。したがって制動性能検出用の電流をモータ6に与える前後におけるモータ6の変化量を検出することによって、ブレーキ8の制動性能のうち、制動力の低下具合を検出することができる。
また制御手段5の指示にしたがって、アンプ4は、予め定める動作量だけ動作するように電流をモータ6に与える。これによってモータ6は、予め定める動作量以上動作することがない。したがってブレーキ8の保持トルクが著しく低下していた場合であっても、アーム2が過剰に移動することを防ぐことができ、アーム2が他の装置およびワークなどに衝突することを防止することができる。またモータ6は、予め定める動作量移動するために必要な駆動力を発生する。したがってアーム2の重量に応じた駆動力をモータ6に発生させることができ、アーム2に与えられる重力にかかわらず、ブレーキ8の保持トルクを正確に検出することができる。
また、報知手段9によって保持トルクの低下を報知することによって、作業者に、保持トルク低下を知らせることができる。これによって作業者は、保持トルク低下に起因する不具合を解消する処置を講じることができる。
また、上述したフローチャートでは、ブレーキ8の保持トルクが、アームの姿勢を維持するための臨界値となる許容トルクである場合のモータ6の許容変化量を滑りしきい値として設定した。滑りしきい値は、他の値であってもよい。
たとえばブレーキ8の保持トルクが許容トルクよりもやや大きい場合における、モータ6の変化量を滑りしきい値として設定してもよい。この場合、ステップa5において、モータ6の変化量が滑りしきい値よりも大きい場合には、ブレーキ8の交換時期が近づいていることを作業者に知らせることができる。これによってブレーキ8の交換が必要となる前に、新しいブレーキ8を準備することができ、利便性を向上することができる。
また、制御手段5は、ステップa5においてモータ6の変化量を検出して、変化量に基づいて、ブレーキ8の保持トルクの大きさを推定してもよい。そして推定結果からブレーキ8の交換時期を推定し、その交換時期を報知手段9によって報知してもよい。これによってさらに利便性を向上することができる。
ステップa0において、作業者からブレーキ8の保持トルク検出指令が与えられて、ブレーキ8の保持トルクの検出動作を開始するとした。他の例としてステップa0において、制御手段5は、モータ6への電力供給を停止する電力供給停止指令が与えられると、モータ6への電力供給を停止する前に、ブレーキ8の保持トルクの検出動作を開始してもよい。これによって作業者は、モータ6への電力供給を停止する前に、ブレーキ8によってアーム2の姿勢を維持できるか否かを判断することができる。これによって作業者は、アーム2の自重落下を防ぐ処置を講じることができる。
図5は、制御手段5によるモータ6の制御系を示すブロック線図である。ロボットコントローラによって制御手段5が実現される場合、制御手段5は、エンコーダ7から与えられる位置検出値bに基づいて、モータ6をフィードバック制御する。
具体的には、制御手段5は、制御系として、位置指令値設定部20と、第1比較部21と、第2比較部22と、第3比較部23と、第1乗算部24と、第2乗算部25と、微分演算部26と、積分演算部27と、制限器28と、重力補償部29とを含む。実際には、上述した各演算部20〜27は、制御手段5の演算部13が記憶部14に記憶されるプログラムを実行することによって、それぞれの各演算部20〜27の機能を実現することができる。
位置指令値設定部20は、演算プログラムに従ってアーム2の移動すべき位置を示す位置指令値aを設定する。位置指令値設定部20は、設定した位置指令値aを第1比較部21に与える。第1比較部21は、位置指令値設定部20から位置指令値aを取得し、エンコーダ7から位置検出値bを取得する。第1比較部21は、位置指令値aから位置検出値bを減算して、その演算結果cを第1乗算部24に与える。
第1乗算部24は、第1比較部21の演算結果cに、予め定める係数である位置ゲインKpを乗算し、その演算結果dを第2比較部22に与える。微分演算部26は、エンコーダ7から与えられる位置検出値bを微分演算し、その演算結果eを第2比較部22に与える。
第2比較部22は、第1乗算部24による演算結果dと、微分演算部26による演算結果eとを取得する。そして第2比較部22は、第1乗算部24による演算結果dから微分演算部26による演算結果eを減算して、その演算結果fを第2乗算部25に与える。第2乗算部25は、第2比較部22の演算結果fに予め定める係数である速度ゲインKvを乗算し、その演算結果gを第3比較部23と積分演算部27とにそれぞれ与える。
積分演算部27は、第2比較部25の演算結果gを取得して、その値を積分演算し、さらに積分演算結果に予め定める係数である速度補償ゲインKiを乗算して、その演算結果hを第3比較部23に与える。第3比較部23は、第2乗算部25による演算結果gと、積分演算部27による演算結果hとを取得し、それらを加算して電流指令値iとして生成する。そして第3比較部23は、生成した電流指令値iを制限器28に与える。
制限器28は、入力された電流指令値iが許容電流指令値範囲内である場合には、制限せずに入力された電流指令値を出力する。また制限器28は、入力された電流指令値iが許容電流指令値範囲外である場合には、入力された電流指令値iを制限して出力する。制限器28は、出力した電流指令値をアンプ4に与える。
なお、制限器28の許容電流値指令範囲は、重力補償部29によって設定される。重力補償部29は、各エンコーダ7から位置検出値bを取得し、それらの位置検出値bに基づいてアーム2の姿勢を演算する。そして演算したアーム2の姿勢に基づいて、制限器28の許容電流指令値範囲を決定する。
制御手段5は、アーム2を目標位置に移動させる場合に、上述した制御系によってアンプ4に与える電流指令値を決定する。また制御手段5は、ブレーキ8の性能検出動作、たとえば保持トルクの検出動作を行う場合も、上述した制御系によってアンプ4に与える電流指令値を決定する。
位置指令値設定部20は、ブレーキ8の保持トルク検出動作にあたって、位置指令値を順次更新する。位置指令値設定部20は、位置指令値aを位置検出値bと等しい値に設定してから、予め定める単位位置指令値分だけ順次積算することによって位置指令値を更新する。言換えると、位置指令値は、保持トルク検出動作前の位置検出値bと同じ値から、単位位置指令値ずつ位置指令値を更新し、保持トルク検出前の位置検出値bから最大位置指令値に達するまで、位置指令値を更新する。
たとえば単位位置指令値は、モータ6の出力軸を0.03度角変位させるに必要な指令値である。また最大位置指令値は、モータ6の出力軸を1度角変位させるに必要な指令値またはアーム2の先端を1mm移動させるに必要な角変位量に相当する指令値である。
本実施の形態では、アーム2の角変位量を設定できる。アーム2の角変位量を小さく設定すると位置指令値設定部20が位置指令値を最大位置指令値に設定した場合であっても、アーム2の角変位量は小さい。したがって狭い空間にアーム2が配置される場合であっても、アーム2がワークおよび他の装置などの障害物に衝突することを防止することができる。また減速器を介することで、モータ6の角変位量に比べて、アーム2の角変位量をある程度小さくすることができる。
図6は、重力の影響を受けないアーム2を駆動するモータ6に関連する制限器28の入出力関係を示すグラフである。アーム2が重力の影響を受けない場合、アーム2を一方向に移動させるに必要な電流指令値と、アーム2を他方向に移動させるに必要な電流指令値とが等しい。制限器28は、モータ6の出力軸への制動力の供給を停止した無制動時と、モータ6の出力軸へ制動力を与えた制動時とで電流指令値の入出力関係が異なる。
無制動時において、制限器28は、入力電流指令値が、予め定める無制動時許容範囲に含まれる場合は、入力される入力電流指令値を出力電流指令値として出力する。制限器28は、入力電流指令値が予め定める無制動時許容上限指令値i1以上であると、予め定める無制動時出力電流上限指令値i5を出力する。また制限器28は、入力電流指令値が予め定める無制動時許容下限指令値i2以下であると、予め定める無制動時出力電流下限指令値i6を出力する。これによってモータ6に過電流が流れることを防止することができる。
制動時において、制限器28は、入力電流指令値の絶対値が、予め定める制動時許容範囲に含まれる場合は、入力される入力電流指令値を出力電流指令値として出力する。制限器28は、入力電流指令値が予め定める制動時許容上限指令値i3以上であると、予め定める制動時出力電流上限指令値i7を出力する。また制限器28は、入力電流指令値が予め定める許容下限指令値i4以下であると、予め定める制動時出力電流下限指令値i8を出力する。
なお、無制動時許容範囲および制動時許容範囲は、電流指令値がゼロの状態をそれぞれ含む。また制動時許容範囲は、無制動時許容範囲よりも狭い範囲に設定される。制動時出力電流上限指令値i7は、無制動時出力電流上限指令値i5以下であり、制動時出力電流下限指令値i8は、無制動時出力電流下限指令値i6以上である。これによって制動時にモータ6に流れる最大電流を無制動時に比べて小さくすることができ、ブレーキ8の制動能力の検出時におけるアーム2の加速を抑えることができる。
図7は、重力の影響を受けるアーム2を駆動するモータ6に関連する制限器28の入出力関係を示すグラフである。アーム2が重力の影響を受ける場合、アーム2を一方向に移動させるに必要な電流指令値と、アーム2を他方向に移動させるに必要な電流指令値とが異なる。重力に抗して移動する場合は、アーム2を移動させるに必要な電流指令値が大きく、重力に従って移動する場合は、アーム2を移動させるに必要な電流指令値が小さい。
制限器28は、重力の影響を考慮しアーム2の姿勢に基づいて、予め定める重力補償設定値だけ入力電流指令値に対する出力電流指令値を変更する。具体的には、出力電流指令値を表わす縦軸に沿って重力補償設定値だけ図6に示す入出力関係線がスライドした入出力関係線を設定する。このような入出力関係の変更および重力補償設定値の導出は、重力補償部29によって設定される。重力分の補償については、周知の技術を用いて、実現できる。
重力の影響を受ける場合、無制動時において、制限器28は、入力電流指令値が、予め定める無制動時許容範囲に含まれる場合は、入力される入力電流指令値に重力補償設定値を加えて出力電流指令値として出力する。制限器28は、入力電流指令値が予め定める無制動時許容上限指令値i11以上であると、予め定める無制動時出力電流上限指令値i15を出力する。また制限器28は、入力電流指令値が予め定める無制動時許容下限指令値i12以下であると、予め定める無制動時出力電流下限指令値i16を出力する。この場合には、出力電流上限指令値i15と出力電流上限指令値i16とは、重力の影響を受けない場合に比べて重力補償設定値が加算された値となる。なお、重力補償設定値は、アーム2の姿勢によっては負の値となる場合もある。
重力の影響を受ける場合、制動時において、制限器28は、入力電流指令値が、予め定める制動時許容範囲に含まれる場合は、入力される入力電流指令値に重力補償設定値を加えて出力電流指令値として出力する。制限器28は、入力電流指令値が予め定める制動時許容上限指令値i13以上であると、予め定める制動時出力電流上限指令値i17を出力する。また制限器28は、入力電流指令値が予め定める許容下限指令値i14以下であると、予め定める制動時出力電流下限指令値i18を出力する。
なお、無制動時許容範囲および制動時許容範囲は、原点をそれぞれ含む。また制動時許容範囲は、上述した無制動時許容範囲よりも狭い範囲に設定される。制動時出力電流上限指令値i17は、無制動時出力電流上限指令値i5以下であり、制動時出力電流下限指令値i8は、無制動時出力電流下限指令値i6以上である。
このように、アーム2が重力の影響を受ける場合、アーム2の姿勢に基づいた出力電流指令値が設定される。これによってアーム2の姿勢に応じてモータ6に流れる電流が変化する。すなわち、アーム2の姿勢に応じて、モータ6の出力軸が発生する駆動力を変更することができ、アーム2の姿勢にかかわらず、ブレーキ8の制動性能を検出することができる。
図8は、制御手段5による制動性能検出方法の動作手順の詳細を示すフローチャートである。図8に示すフローチャートは、図1に示すフローチャートを具体的に示したものである。制御手段5は、ステップb0で、入力部11を介してブレーキ8の保持トルク検出指令が与えられると、ステップb1に進み、ブレーキ8の保持トルクの検出動作を開始する。
ステップb1では、制御手段5は、エンコーダ7から与えられる位置検出値に基づいて、アーム2が停止しているか否かを判定する。アーム2が停止している場合には、ステップb3に進み、ブレーキ8の保持トルク検出動作を継続する。
ステップb1において、アーム2が稼動している場合には、ステップb2に進む。ステップb2では、制御手段5は、ブレーキ8の保持トルク検出動作を中止し、ステップb23に進む。ステップb23では、制御手段5は、ブレーキ8の保持トルクの検出動作を終了する。
ステップb3では、制御手段5は、エンコーダ7から与えられる位置検出値に基づいて、モータ6の出力軸の角度位置を取得する。制御手段5は、取得した角度位置をブレーキ8の保持トルク検出動作後にモータ6の出力軸が復帰する復帰角度位置として記憶し、ステップb4に進む。なお、ステップb1およびステップb3は、ブレーキ8の保持トルク検出前の復帰角度位置にアーム2を復帰するための復帰準備動作工程となる。
ステップb4では、制御手段5は、図6および図7に示される無制動時許容範囲、無制動時出力電流上限指令値、無制動時出力電流下限指令値および重力補償設定値を記憶し、ステップb5に進む。ステップb5では、制御手段5は、アンプ4を介してブレーキ8に指令を与えて、ブレーキ8によってモータ6の出力軸に制動力を与える。このようにブレーキ8を動作して、モータ6の出力軸に制動力を与えるとステップb6に進む。
ステップb6では、制御手段5は、図6および図7に示される制動時許容範囲、制動時出力電流上限指令値および制動時出力電流下限指令値を記憶部14から読出し、制限器28の電流指令値の入出力関係を設定する。この制動時許容範囲、制動時出力電流上限指令値および制動時出力電流下限指令値は、重力補償設定値を考慮して設定される。なお、制動時許容範囲、制動時出力電流上限指令値および制動時出力電流下限指令値は、予め記憶部14に記憶されている。また、重力補償設定値は、ステップb6における各アームの姿勢に基づいて、重力補償部29によって演算される。このように制限器28の設定を変更すると、ステップb7に進む。
ステップb7では、制御手段5は、積分演算部27が積算している積算値を記憶した後、積算値をリセット、すなわち一度ゼロにクリアして、ステップb8に進む。ステップb8では、制御手段5が、エンコーダ7から位置検出値bを読み取り、位置指令値設定部20の位置指令値aを、エンコーダ7から検出した位置検出値bと同じ値に設定する。すなわち第1比較部21における位置指令値aと位置検出値bとの差である位置偏差をゼロとし、ステップb9に進む。なお、ステップb5〜ステップb8は、モータ6に電流を流すための電流供給前動作工程となる。
ステップb9では、制御手段5は、エンコーダ7から与えられる位置検出値bからモータ6の出力軸の角度位置を取得し、ステップb10に進む。ステップb10では、ステップb9で設定した位置指令値に1度加算した値を、新しい位置指令値として更新し、ステップb11に進む。
ステップb11では、制御手段5は、予め定める指令値更新終了条件に達したか否かを判定し、指令値更新条件に達すると、ステップb12に進む。またそうでないと、ステップb9に戻る。
指令値更新終了条件は、3つある。この3つの終了条件のいずれか1つを満たすと、制御手段5は、ステップb9で読込んだ位置検出値からモータ6の出力軸が角変位した動作量の変化、すなわちモータの変化量を記憶し、ステップb12に進む。ステップb10〜ステップb11では、位置指令値が更新されることによって、モータ6に電流が流れ、出力軸に駆動力が与えられる。したがってステップb9〜ステップb11は、モータ6の出力軸に駆動力を発生させる電流供給動作工程となる。
第1の指令値更新終了条件は、エンコーダ7から与えられる位置検出値に基づいて求められるモータ6の変化量が滑りしきい値以上となった場合である。滑りしきい値は、上述したように、あそびに余裕をもたせた角度に設定される。
また第2の指令値更新終了条件は、位置指令値設定部20によって設定される位置指令値が予め定める最大位置指令値に達した場合である。最大位置指令値は、モータ6の出力軸の角変位量で表わされる。たとえば最大位置指令値は、1度またはアーム2の先端が1mm移動させるに必要な角度に設定される。
また第3の指令値更新終了条件は、出力電流指令値が制動時出力電流上限指令値または制動時出力電流下限指令値のいずれかに達するとともに、位置指令値が、予め定める更新終了位置指令値に達した場合である。たとえば更新終了位置指令値は、最大位置指令値よりも小さく、かつ滑りしきい値の10倍の移動量に設定される。
ステップb12では、制御手段5は、エンコーダ7から与えられる位置検出値からモータ6の出力軸の角度位置を取得し、ステップb13に進む。ステップb13では、制御手段5が、位置指令値設定部20の位置指令値を、エンコーダ7から検出した位置検出値に設定する。これによって第1比較部21における位置指令値aと位置検出値bとの差である位置偏差をゼロとし、ステップb14に進む。
ステップb14では、制御手段5は、積分演算部27が積算している積算値をリセット、すなわち一度ゼロにクリアして、ステップb15に進む。ステップb15では、制御手段5は、ステップb10およびステップb11によって構成される電流供給動作工程を予め定める検出回数だけ行ったか否かを判定する。もし、電流供給動作工程を、検出回数行った場合には、ステップb17に進み、そうでない場合には、ステップb9に戻る。
本実施の形態では、モータ6の出力軸の回転方向を正転した場合と逆転した場合との両方について、ブレーキ8の保持トルクを検出する。したがってステップb15では、制御手段5は、正転逆転の両方について電流供給動作工程を行ったか否かを判断する。もし正転方向についてしか電流供給動作工程を行っていない場合には、ステップb16に進む。ステップb16では、モータ6の出力軸の回転方向を逆転方向に設定し、ステップb9に進む。この後、モータ6の出力軸を逆転方向に回転させた状態で、ステップb9〜ステップb11によって構成される電流供給動作工程を行う。ステップb15において、制御手段5が、正転および逆転の両方について電流供給動作工程を行ったことを判断すると、ステップb17に進む。なお、ステップb9〜ステップb16は、ブレーキ8の保持トルクを検出する検出動作工程となる。
ステップb17では、制御手段5は、ステップb4で記憶した無制動時許容範囲、無制動時出力電流上限指令値、無制動時出力電流下限指令値および重力補償設定値を読出し、制限部28の電流指令値の入出力関係を変更する。また制御手段5は、ステップb7で記憶した積分演算部27の積算値を読出し、読み出した積算値を積分演算部27に与える。そして、ステップb18に進む。
ステップb18では、制御手段5は、アンプ4を介してブレーキ8に指令を与えて、ブレーキ8によって与えられるモータ6への制動力を解除する。このようにブレーキ8の動作を解除して、モータ6への制動力を解除すると、ステップb19に進む。ステップb19では、制御手段5は、ステップb3で記憶した角度位置にモータ6の出力軸を復帰させ、ステップb20に進む。なお、ステップb17〜b19は、ブレーキ8の保持トルク検出前の復帰角度位置にアーム2を復帰する復帰動作工程となる。
ステップb20では、ステップb11で記憶したモータ6の出力軸の角変位量、すなわちモータ6の変化量を読出す。本実施の形態では、記憶した複数の角変位量のうち、最大の角変位量を読み出す。そしてその角変位量が、滑りしきい値以上であるか否かを判断する。モータ6の出力軸の角変位量が滑りしきい値以上である場合には、ステップb21に進む。またモータ6の出力軸の角変位量が滑りしきい値未満である場合には、ステップb22に進む。
ステップb21では、制御手段5は、報知手段9によって、ブレーキ8の保持トルクが許容トルク未満に低下していることを報知させ、ステップb23に進む。ステップb22では、制御手段5は、ブレーキ8の保持トルクが許容トルク異常であり、ブレーキ8の制動性能が正常であることを判断して、ステップb23に進む。ステップb23では、制御手段5は、ブレーキ8の保持トルクの検出動作を終了する。なお、ステップb20〜ステップb22は、ブレーキ8の保持トルクの低下を表示する表示動作工程となる。
以上のように本実施の形態に従えば、ブレーキ8を動作させた後、アーム2の姿勢に基づいた異常検出用の電流をモータに流す。モータ6は、異常検出用電流が与えられると、アーム2を移動させるために必要なトルクを発生する。ブレーキ8の保持トルクが正常である場合には、モータ6の出力軸は回転しない。またブレーキ8の保持トルクが低下している場合には、モータ6の出力軸は回転する。このモータ6の出力軸の回転状態を検出することによって、ブレーキ異常を判断する。
たとえば本実施の形態に従えば、アーム2の姿勢によっては、大きなトルクを発生しないと、モータ6の出力軸を予め定める移動量移動できないときには、大きな電流をモータに流す。また小さなトルクを発生するだけでモータ6の出力軸を予め定める移動量移動できるときには、小さな電流をモータに流す。
このようにアーム2の姿勢に応じて、モータ6に流す電流が設定されるので、アーム2の姿勢にかかわらずに正確にブレーキ8の保持トルクの低下を判断することができる。
また本実施の形態では、モータ6の出力軸の正転方向および逆転方向について、それぞれブレーキ8の保持トルクの検出を行う。これによって正転方向と逆転方向でブレーキ8の保持トルクが異なる場合についても対応することができ、さらに保持トルクの低下を精度よく検出することができる。
また、ステップb1およびステップb3に示す復帰準備動作工程で、保持トルク検出前のモータ6の出力軸の復帰角度位置を記憶する。そしてステップb9〜ステップb15に示す検出動作工程でモータ6に電流を流して保持トルクの検出を行った後、ステップb17〜b19に示す復帰動作工程で、モータ6の出力軸を復帰角度位置に復帰させる。これによってロボット1が、保持トルクの検出動作以外の動作を行っている途中であっても、ブレーキ8の保持トルクの検出動作を行うことができ、利便性を向上することができる。
またステップb11において、第1の指令値更新終了条件では、モータ6の変化量が滑りしきい値以上となると、位置指令値の更新を終了する。この場合、位置指令値の更新を終了することによって、アーム2がさらに移動することを防ぐことができる。言換えると、保持トルクの低下を検出すると、それ以上アーム2が移動することを防ぐことができ、保持トルクの検出に費やす時間を低減することができる。またアーム2が障害物に衝突することを防ぐことができる。
またステップb11において、第2の指令値更新条件では、位置指令値が最大位置指令値に達すると、位置指令値の更新を終了する。これによってブレーキ8の保持トルクが著しく小さい場合または、ブレーキ8の保持トルクが効かない場合であっても、最大位置指令値以上アーム2が移動することが防止される。すなわちアーム2が過剰に移動することを防ぐことができる。これによってアーム2が障害物に衝突することを防ぐことができる。
またステップb12において、第3の指令値更新条件では、位置指令値が最大位置指令値に達していなくても、電流指令値が飽和した状態で更新終了位置指令値に達すると、位置指令値の更新を終了する。これによってブレーキ8の保持トルクが大きい場合、位置指令値が最大位置指令値に達する前に、モータへの電流供給を停止することができ、保持トルクの検出に費やす時間を低減することができる。
またステップb7およびステップb14で、積分演算部27が積算している積算値をリセットする。またステップb8で、位置指令値aと位置検出値btの位置偏差をゼロとしている。すなわちフィードバック制御系における各変数を初期状態にリセットする。これによってブレーキ8の保持トルク検出前のアーム動作にかかわらず、アーム2の姿勢に応じた電流をモータ6に流すことができる。
また積算値をリセットすることによって、保持トルク検出用のために位置指令値を変更したときに、モータ6の追従性を向上することができる。これによって保持トルクの検出に費やす時間を短縮することができる。
またステップb8およびステップb13で、位置指令値置き換え処理を行って、第1比較部21における位置指令値aと位置検出値bとの差である位置偏差をゼロにする。これによって、複数回、保持トルクの検出動作のためにモータ6の出力軸に駆動力を与えても、前回出力軸に駆動力を与えた場合の影響をなくすことができ、正確にモータ6の変化量を求めることができる。
また産業用ロボットには、アーム毎に複数のアクチュエータ3が設けられる。本実施の形態では、アクチュエータ3毎のブレーキ8の保持トルク検出動作を同時に行う。これによって各ブレーキ8の保持トルクの検出動作を短時間に行うことができる。またアクチュエータ3毎のブレーキ8の保持トルク検出動作を順次独立して行ってもよい。これによって1つのブレーキ8の保持トルクを検出しているときに、他のアーム2が移動することなく、さらに正確に保持トルクを検出することができる。
図9は、制御手段5の他の実施の形態を示すフローチャートである。制御手段5は、ロボットの動作を制御するコントローラである場合、モータ6の自動電力供給停止動作を行う。すなわち制御手段5は、アクチュエータ3の制御装置となる。
ステップc0では、制御手段5にモータ6の自動電力供給停止の設定が指令されると、ステップc1に進み、モータ6の自動電力供給停止動作を開始する。ステップc1では、制御手段5は、エンコーダ7から与えられる位置検出値に基づいて、予め定める時間、モータ6の動作が停止していることを判断すると、ステップc2に進む。ステップc2では、上述したブレーキ8の保持トルクの検出動作を行い、ブレーキ8の保持トルクが許容トルク以上であるか否かを判断する。ステップc2では、ブレーキ8の保持トルクが許容トルク以上であると、ステップc3に進み、そうでないとステップc4に進む。ステップc3では、ブレーキ8を動作させて、駆動力をモータ6の出力軸に与えるとともに、モータ6への電力供給を停止し、ステップc6に進む。
ステップc4では、ブレーキ8の保持トルクが許容トルク未満であるので、ブレーキ8を動作させてモータ6への電力供給を停止すると、アーム2の姿勢が変化するおそれがあることを、報知手段9によって警告する。そしてステップc5に進む。ステップc5では、アーム2の姿勢を維持するためにモータ6への電力供給を継続し、ステップc6に進む。ステップc6では、モータ6の自動電力供給停止動作を終了する。
このようにアーム2を長期間停止する場合に、モータ2への電力供給を停止することによって、ロボット1の消費電力を低減することができる。また本実施の形態の自動電力供給停止動作では、モータ6への電力供給を停止する前に、ブレーキ8の保持トルクを検出する。そしてブレーキ8の保持トルクが低下している場合には、モータ6への電力供給を継続する。これによってアーム2の姿勢が自重によって変化することを防ぐことができる。
またステップc5において、ブレーキ8を動作させ、かつモータ6への電力供給を継続することによって、モータ6への電力供給だけでアーム2の姿勢を維持する場合に比べて、モータ6への供給する電力を少なくすることができる。
またステップc5において、モータ6への電力供給を継続する代わりに、ブレーキ8の保持トルクが低下してもアーム2が障害物に衝突しない安全な位置に、アーム2を移動させる動作を実行してもよい。
またステップc2において、図8に示す保持トルクの検出動作を行った場合、保持トルクの検出動作によってアーム2の姿勢が変化したとしても、保持トルクの検出動作前の位置に復帰する。これによって保持トルクの検出動作による影響をなくして、ステップc6における状態から、直ちにモータを動作させることができる。
図10は、制御手段5のさらに他の実施の形態を示すフローチャートである。制御手段5は、ロボットの動作を制御するコントローラである場合、教示を保留する。具体的には、作業者によるアーム移動径路の教示時において、作業者がアーム移動径路の教示を保留した場合に、モータ電力供給停止動作を行う。
この場合、作業者が、ティーチングペンダントのトリガーを離した場合に、モータ6の電力供給停止動作を行う。ティーチングペンダントは、ロボットを操作する操作手段であり、トリガーは、ロボット操作を継続する操作継続信号を制御手段に与える操作信号入力手段である。作業者がトリガーを離すことによって、制御手段5には、操作操作信号の供給が途絶え、作業者がロボット操作を保留したことを判断する。
ステップd0では、作業者がティーチングペンダントによってアーム移動径路の教示を開始したことを判断すると、ステップd1に進み、モータ6の自動電力供給停止動作を開始する。ステップd1では、制御手段5は、トリガーから与えられる操作継続信号が途絶えたことを判断すると、ステップd2に進む。そしてステップd2〜ステップd6の動作を順次行う。ステップd2〜ステップd6の動作は、図9に示すステップc2〜ステップc6にそれぞれ対応する。したがって具体的な説明は省略する。
これによって作業者がトリガーを離して教示現場から離れた場合、制御手段5は、上述した自動電力供給停止動作を行う。そしてブレーキ8の保持トルクが低下していない場合には、モータ6への電力供給を停止する。作業者は、教示現場を離れるときに、モータ6への電力供給を停止する命令と、ブレーキ8を動作させる命令とを制御手段5に与える必要がない。したがって利便性を向上することができる。
また仮にブレーキ8の保持トルクが低下していた場合であっても、アーム2の姿勢を維持するための電力がモータ6に与えられるので、アーム2の姿勢を維持することができる。これによって作業者が教示現場に復帰した場合に、アーム2の姿勢が維持されているので、直ちに教示動作を継続することができる。
図11は、本発明のさらに他の実施の形態の制動性能検出方法の動作手順を示すフローチャートである。図11に示す制動性能検出方法では、ブレーキ8の制動性能のうち、制動解除異常を検出する。図11に示す制動性能検出方法も、上述した制御手段5が演算プログラムを実行することによって実現することができる。したがって制御手段5の構成については、説明を省略する。
たとえばブレーキ8の動作指令は、ケーブルを介して伝達される。したがってケーブルが断線した場合には、ブレーキに電力を供給することができず、ブレーキ8の制動解除を行うことができない。またソレノイドの故障、機械的動作不良などが生じた場合にも、ブレーキ8の制動解除を行うことができない。
ステップe0で、作業者は、入力部11からブレーキ8の制動解除異常検出指令を入力する。制御手段5は、入力部11に制動解除異常検出指令が入力されると、ステップe1に進み、ブレーキ8の制動解除異常の検出動作を開始する。ブレーキ8の制動解除異常の検出動作は、ブレーキ8の性能検出動作のうちの1つである。
ステップe1では、制御手段5は、ブレーキ8がモータ6に与える駆動力を解除している状態か否かを確認し、制動解除状態であることを確認すると、ステップe2に進む。ステップe2では、制御手段5は、エンコーダ7から与えられる位置検出値に基づいて、モータ6が予め定める移動量だけ移動するに必要な電流設定値を生成し、ステップe3に進む。
ステップe3では、制御手段5は、モータ6を予め定める移動量だけ動作するように指令し、ステップe4に進む。具体的には、モータ6の制動を解除した状態で、生成した電流設定値をアンプ4に与える。アンプ4は、制御手段5から与えられる電流設定値に基づいた電流をモータ6に流す。
ステップe4では、制御手段5は、エンコーダ7から与えられる位置検出値に基づいて、モータ6の変化量を求める。モータ6の変化量は、ステップe1におけるブレーキ動作解除時のモータ6の出力軸の角度位置と、ステップe3におけるモータへの電流供給後のモータ6の出力軸の角度位置との偏差位置である。言換えると、制動解除異常の検出のための電力をモータに与えた前後におけるモータ6の出力軸の変化量である。
制御手段5は、この変化量を予め定める滑りしきい値と比較する。モータ6の変化量が滑りしきい値よりも大きい場合には制動解除状態が正常であることを判断する。またモータ6の変化量が、滑りしきい値よりも小さい場合には制動解除状態が異常であることを判断する。
ステップe4で、正常な制動解除状態であると判断すると、ステップe5に進み、そうでない場合には、ステップe6に進む。ステップe5では、ブレーキ8の制動を正常に解除できないことを報知手段9によって警告し、ステップe6に進む。ステップe6では、ブレーキ8の制動解除異常の検出動作を終了する。
このように本実施の形態に従えばブレーキ8の制動性能のうち、制動解除異常力を検出することができる。また、アンプ4が予め定める動作量だけ動作するように電流をモータ6に与えるので、モータ6は、予め定める動作量以上動作することがない。
したがってブレーキ8の制動が正常に解除されている場合に、アーム2が過剰に移動することを防ぐことができ、アーム2が障害物に衝突することを防止することができる。またモータ6は、予め定める動作量移動するために必要な駆動力を発生する。したがってアーム2の重量に応じた駆動力をモータ6に発生させることができ、アーム2に与えられる重力にかかわらず、ブレーキ8の制動解除異常を正確に検出することができる。
また、報知手段9によって作業者に、制動解除異常であることを知らせることができる。たとえばモータへの電力供給過剰によってアームが非常停止した場合、制動解除異常検出動作を行うことによって、アーム2の非常停止の原因が、ブレーキ8の制動解除異常に起因するか否かを判定することができる。
また、ステップe0において、作業者からブレーキ解除異常検出指令が与えられて、ブレーキ8の制動解除異常の検出動作を開始するとした。他の例としてステップe0において、制御手段5は、モータ6への電力供給を開始するモータ電力供給開始指令が与えられると、モータ6への電力供給を開始する前に、ブレーキ8の制動解除異常の検出動作を開始してもよい。
また、図1に示すブレーキ8の保持トルク検出動作と図11に示すブレーキ8の制動解除異常の検出動作を連続して行ってもよい。この場合、保持トルクの検出動作と制動解除異常の検出動作は、モータ6の出力軸に制動力を与えて、モータ6の出力軸を制動する制動状態と、モータ6の出力軸への制動力の供給を停止して、モータ6の出力軸の制動を解除する制動解除状態とのいずれか一方の状態に、ブレーキ8を設定することによって容易に切換えることができる。また保持トルクの検出動作と、制動解除異常の検出動作とで、滑りしきい値を変更するほうが好ましく、制動アイ所以上の検出動作のほうが滑りしきい値が小さく設定される。
図12は、制御手段5による制動性能検出方法の動作手順の詳細を示すフローチャートである。図12に示すフローチャートは、図11に示すフローチャートをより具体的に示したものである。制御手段5は、ステップf0で、入力部11を介して制動解除異常検出指令が与えられると、ブレーキ8に制動解除指令を与える。そしてステップf1に進み、ブレーキ8の制動解除異常の検出動作を開始する。
ステップf1では、制御手段5は、エンコーダ7から与えられる位置検出値に基づいて、アーム2が停止しているか否かを判定する。アーム2が停止している場合には、ステップf3に進み、ブレーキ8の制動解除異常の検出動作を継続する。ステップf1において、アーム2が稼動している場合には、ステップf2に進む。ステップf2では、制御手段5は、ブレーキ8の制動解除異常の検出動作を中止し、ステップf19に進む。ステップf19では、制御手段5は、ブレーキ8の制動解除異常の検出動作を終了する。
ステップf3では、制御手段5は、エンコーダ7から与えられる位置検出値に基づいて、モータ6の出力軸の角度位置を取得する。制御手段5は、取得した角度位置をブレーキ8の制動解除異常の検出動作後にモータ6が復帰する復帰角度位置として記憶し、ステップf4に進む。なお、ステップf1およびステップf3は、ブレーキ8の制動解除異常の検出前の復帰角度位置にアーム2を復帰するための復帰準備動作工程となる。
ステップf4では、制御手段5は、図6および図7に示される無制動時許容範囲、無制動時出力電流上限指令値、無制動時出力電流下限指令値および重力補償設定値を記憶し、ステップf5に進む。ステップf5では、制御手段5は、図6および図7に示される制動時許容範囲、制動時出力電流上限指令値、制動時出力電流下限指令値および制動時を記憶部から読出し、制限器28の電流指令値の入出力関係を設定する。この制動時許容範囲、制動時出力電流上限指令値および制動時出力電流下限指令値は、重力補償設定値を考慮して設定される。なお、制動時許容範囲、制動時出力電流上限指令値および制動時出力電流下限指令値は、予め記憶部に記憶されている。また、重力補償設定値は、ステップf5における各アーム2の姿勢に基づいて、重力補償部29によって演算される。このように制限器28の設定を変更すると、ステップf6に進む。
ステップf6では、制御手段5は、積分演算部27が積算している積算値を記憶するとともに、積算値をリセット、すなわち一度ゼロにして、ステップf7に進む。ステップf7では、制御手段5が、エンコーダ7から位置検出値bを読み取り、位置指令値設定部20の位置指令値aを、エンコーダ7から検出した位置検出値bと同じ値に設定する。すなわち第1比較部21における位置指令値aと位置検出値bとの差である位置偏差がゼロとし、ステップf7に進む。なお、ステップf4〜ステップf6は、モータに電流を流すための電流供給前動作工程となる。
ステップf7では、制御手段5は、エンコーダ7から与えられる位置検出値bからモータ6の出力軸の角度位置を取得し、ステップf8に進む。ステップf8では、ステップf6で設定した位置指令値に1度加算した値を、新しい位置指令値として更新し、ステップf9に進む。
ステップf9では、制御手段5は、予め定める指令値更新終了条件に達したか否かを判定し、指令値更新条件に達すると、ステップf10に進む。またそうでないと、ステップf8に戻る。指令値更新終了条件は、3つある。この3つの終了条件のいずれか1つを満たすと、制御手段5は、ステップf7で読込んだ位置検出値からモータ6の出力軸が角変位した変位量となる変化量を記憶し、ステップf10に進む。3つの指令値更新終了条件は、上述した条件と同一である。なお、制動解除の異常検出の場合、滑りしきい値は、上述したようにあそびに余裕をもたせた角度に設定される。ステップf7〜ステップf9では、位置指令値が更新されることによって、モータに電流が流れ、出力軸に駆動力が与えられる。したがってステップf7〜ステップf9は、モータ6の出力軸に駆動力を発生させる電流供給動作工程となる。
ステップf10では、制御手段5は、エンコーダ7から与えられる位置検出値からモータ6の出力軸の角度位置を取得し、ステップf11に進む。ステップf11では、制御手段5が、位置指令値設定部20の位置指令値を、エンコーダ7から検出した位置検出値に設定する。これによって第1比較部21における位置指令値aと位置検出値bとの差である位置偏差をゼロとし、ステップf12に進む。
ステップf12では、制御手段5は、ステップf8およびステップf9の動作を予め定める回数だけ行ったか否かを判定する。もし、予め定める回数行った場合には、ステップf14に進み、予め定める回数行っていない場合には、ステップf13に進む。
ステップf13では、ブレーキを動作させて、モータに駆動力を与えた後、モータへの駆動力を解除し、ステップf7に戻る。この後、制御手段5は、再びステップf9〜ステップf11を行う。ステップf12において、制御手段5が、予め定める回数分、ステップf8〜ステップf9を行ったことを判断すると、ステップf14に進む。なお、ステップf8〜ステップf12は、ブレーキ8の制動解除異常を検出する検出動作工程となる。
ステップf14では、制御手段5は、ステップf4で記憶した無制動時許容範囲、無制動時出力電流上限指令値、無制動時出力電流下限指令値および重力補償設定値を読出し、制限部28の電流指令値の入出力関係を変更する。また制御手段5は、ステップf4で記憶した積分演算部27の積算値を読出し、読み出した積算値を積分演算部27に与える。そして、ステップf15に進む。
ステップf15では、ステップf9で記憶したモータ6の出力軸の角変位量、すなわちモータ6の変化量を読出す。本実施の形態では、記憶した複数の角変位量のうち、最大の角変位量を読み出す。そしてその角変位量が、滑りしきい値以上であるか否かを判断する。モータ6の出力軸の角変位量が滑りしきい値以上である場合には、ステップf17に進む。またモータ6の出力軸の角変位量が滑りしきい値未満である場合には、ステップf16に進む。ステップf16では、報知手段9によって、ブレーキ8の制動解除異常であることを報知させ、ステップf19に進む。なお、ステップf15〜ステップf16は、ブレーキ8の制動解除の異常を表示する表示動作工程となる。
ステップf17では、制御手段5は、ブレーキ8の制動解除が正常であることを判断して、ステップf18に進む。ステップf18では、制御手段5は、ステップf3で記憶した角度位置にモータ6の出力軸を移動させ、ステップf19に進む。ステップf18は、ブレーキ8の制動解除異常検出前の復帰角度位置にアーム2を復帰する復帰動作工程となる。ステップf19では、制御手段は、ブレーキ8の制動解除異常の検出動作を終了する。
以上のように本実施の形態に従えば、図8に示すフローチャートと同様の効果を得ることができる。たとえばステップf3およびステップf4に示す復帰準備動作工程で、ブレーキ8の制動解除の異常検出前のモータ6の出力軸の復帰角度位置を記憶する。そしてステップf7〜ステップf9に示す検出動作工程でモータに電流を流して保持トルクの検出を行った後、ステップf18に示す復帰動作工程で、モータ6の出力軸を復帰角度位置に復帰させる。
これによってブレーキ8の制動解除の異常検出動作以外の動作を行っている途中であっても、ブレーキ8の制動解除の異常検出動作を行うことができ、利便性を向上することができる。
またフィードバック制御系を初期状態にリセットする。これによってブレーキ8の制動解除の異常検出前の動作にかかわらず、アーム2の姿勢に応じた電流をモータ6に流すことができる。また積算値をリセットすることによって、ブレーキ8の制動解除の異常検出用のために位置指令値を変更したときに、モータ6の追従性を向上することができる。これによって制動解除の異常検出に費やす時間を短縮することができる。
またステップf7およびステップf11で、位置指令値置き換え処理を行って、第1比較部21における位置指令値aと位置検出値bとの差である位置偏差をゼロにする。これによって、複数回、ブレーキ8の制動解除の異常検出動作のためにモータ6の出力軸に駆動力を与えても、前回出力軸に駆動力を与えた影響をなくすことができ、正確にモータ6の変化量を求めることができる。
また産業用ロボットには、アーム毎に複数のアクチュエータ3が設けられる。したがって、実際には、アクチュエータ3毎のブレーキ8のブレーキ8の制動解除の異常検出動作を同時に行う。これによって各ブレーキ8の制動解除の異常検出動作を短時間に行うことができる。またアクチュエータ4毎のブレーキ8の制動解除の異常検出動作を順次独立して行ってもよい。これによって1つのブレーキ8の制動解除の異常を検出しているときに、他のアームが移動することなく、さらに正確に制動解除の異常を検出することができる。
以上のように本発明の実施の一形態の制御手段5は、ブレーキ8の保持トルクの検出と制動解除異常を検出することができる。このようなブレーキ8の制動性能の検出時期について、予め設定が可能である。
図13は、ブレーキ制動性能の検出に関する設定画面を示す図である。制御手段5は、表示部を有し、表示部にブレーキ制動性能の検出に関する設定画面を表示する。制御手段5は、ロボットが信号待ち状態となり、かつ予め定める所定時間経過して、図9に示す自動電力供給停止動作(図13では、自動サーボOFFと表示)を行う場合がある。この場合、制御手段5は、表示画面に、自動電力供給停止にあたって保持トルクの検出および制動解除の異常検出を行うか否かの設定を表示画面に表示するとともに、作業者からの指示によって設定を変更することができる。
また制御手段5は、予め定められる基準動作を繰り返し行う場合、いわゆるサイクル動作を行う場合がある。この場合、前回ブレーキ8の制動性能の検出動作が行われてから、予め定める時間であるチェック間隔経過後に、基準動作開始時(図13では、サイクル起動時と表示)に保持トルクの検出および制動解除の異常検出を行うか否かの設定を表示画面に表示するとともに、作業者からの指示によって設定を変更することができる。
図14は、ブレーキ制動性能の検出に関する設定画面を示す図である。制御手段5は、ブレーキ8の制動性能の検出を行うか否かの設定をモータ毎に表示画面に表示するとともに、作業者からの指示によってそれらの設定を変更することができる。すなわち作業者が望むブレーキに関してのみ、ブレーキ制動性能の検出を行うことができる。
図15は、ブレーキ制動性能の検出に関する設定画面を示す図である。制御手段5は、制動性能の検出動作を実行したモータ6と、その検出結果と、その検出日時とを対応づけて表示画面に表示する。また検出結果を履歴として、時間順に表示する。これによって故障傾向などを把握することができ、利便性を向上することができる。
以上のような本発明の実施の形態は、発明の一例示に過ぎず構成を変更することができる。たとえば産業用ロボットのブレーキ異常検出方法およびブレーキ異常検出装置について示したが、本発明は、産業用ロボット以外にも用いることができ、制動手段とアクチュエータ本体とを備えるアクチュエータを備える可動装置に用いることができる。またアクチュエータ本体としてモータを示したがモータ以外、たとえば空気圧または油圧シリンダであってもよい。
本発明の実施の一形態である制動性能検出方法の動作手順を示すフローチャートである。 産業用ロボット1を示す斜視図であり、図3は、産業用ロボット1の電気的構成の一部を示すブロック図である。 産業用ロボット1の電気的構成の一部を示すブロック図である。 制御手段5を示すブロック図である。 制御手段5によるモータ6の制御系を示すブロック線図である。 重力の影響を受けないアーム2を駆動するモータ6に関連する制限器28の入出力関係を示すグラフである。 重力の影響を受けるアーム2を駆動するモータ6に関連する制限器28の入出力関係を示すグラフである。 制御手段5による制動性能検出方法の動作手順の詳細を示すフローチャートである。 制御手段5の他の実施の形態を示すフローチャートである。 制御手段5のさらに他の実施の形態を示すフローチャートである。 本発明のさらに他の実施の形態の制動性能検出方法の動作手順を示すフローチャートである。 制御手段5による制動性能検出方法の動作手順の詳細を示すフローチャートである。 ブレーキ制動性能の検出に関する設定画面を示す図である。 ブレーキ制動性能の検出に関する設定画面を示す図である。 ブレーキ制動性能の検出に関する設定画面を示す図である。
符号の説明
1 ロボット
2 アーム
3 アクチュエータ
4 アンプ
5 制御手段
6 モータ
7 エンコーダ
8 ブレーキ
9 報知手段

Claims (4)

  1. 動作量を指令する指令信号が与えられることによって、指令信号によって指令される動作量だけ動作するアクチュエータ本体と、アクチュエータ本体に制動力を与えてアクチュエータ本体を制動する制動手段を備え、産業用ロボットに搭載され、産業用ロボットのアームを駆動するアクチュエータにおける制動手段の制動性能を検出する制動性能検出方法であって、
    アクチュエータ本体に制動力を与えて、アクチュエータ本体を制動する制動状態と、アクチュエータ本体への制動力の供給を停止して、アクチュエータ本体の制動を解除する制動解除状態とのいずれか一方の状態に、制動手段を設定する制動状態設定工程と、
    制動状態および制動解除状態のいずれか一方の状態に制動手段を設定した状態で、アクチュエータ本体によって駆動されるアームの姿勢に基づいて、予め定める動作量だけ動作するように指令する制動性能検出用の指令信号を、アクチュエータ本体への動力供給を停止する直前にアクチュエータ本体に与える動作指令工程と、
    制動性能検出用の指令信号を与える前と、制動性能検出用の指令信号を与えた後とのアクチュエータ本体の動作量の変化を検出する動作量検出工程と
    前記動作量検出工程によって検出されるアクチュエータ本体の動作量の変化と、予め定めるしきい値とを比較して、制動性能を評価し、評価結果を報知する報知工程とを含むことを特徴とする制動性能検出方法。
  2. 請求項記載の制動性能検出方法によって検出されるアクチュエータ本体の動作量の変化と、予め定めるしきい値とに基づいて、制動手段の制動性能の低下を検出する性能低下判定工程と、
    性能低下判定工程によって制動手段の制動性能の低下を検出すると、アクチュエータ本体によって駆動されるアームの姿勢を維持するために、アクチュエータ本体へ動力を供給する姿勢維持工程とを含むことを特徴とするアクチュエータの制御方法。
  3. 請求項記載の制動性能検出方法を実行した後に、制動性能検出用の指令信号を与える前の状態となるように、アクチュエータ本体を動作させることを特徴とするアクチュエータの制御方法。
  4. 動作量を指令する指令信号が与えられることによって、指令信号によって指令される動作量だけ動作するアクチュエータ本体と、アクチュエータ本体に制動力を与えてアクチュエータ本体を制動する制動手段を備え、産業用ロボットに搭載され、産業用ロボットのアームを駆動するアクチュエータにおける制動手段の制動性能を検出する制動性能検出装置であって、
    制動性能検出指令が与えられる入力手段と、
    アクチュエータ本体を制動する制動状態と、アクチュエータ本体の制動を解除する制動解除状態とのいずれか一方の状態に制動手段を設定して、その状態で、アクチュエータ本体によって駆動されるアームの姿勢に基づいて、予め定める動作量だけ動作するように指令する制動性能検出用の指令信号を、アクチュエータ本体への動力供給を停止する直前にアクチュエータ本体に与え、制動性能検出用の指令信号を与える前と、制動性能検出用の指令信号を与えた後とのアクチュエータ本体の動作量の変化を検出する制御手段と、
    制御手段による検出結果を出力する出力手段とを含むことを特徴とする制動性能検出装置。
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