JP4323184B2 - 水素製造装置及び水素製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池等に用いられる水素を、水素化物から製造する水素製造装置及び水素製造方法において、特に小型の装置で、熱効率よく水素を製造する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
固体高分子膜燃料電池は、水以外の排出物を出さず、発電効率も約80%と高いので、無公害かつ省エネルギーの発電システムとして、近年、自動車、定置用または家庭用の電力源として期待されている。
【0003】
この固体高分子膜燃料電池は、水素を燃料としている。水素は産業用には、化石燃料からスチームリフォーミング法によって製造されている。このスチームリフォーミング法は、特開平6-168733号公報(特許文献1)に開示されているように、天然ガスや石油等の化石燃料と水蒸気とを、触媒を用いて高温下で反応させて、水素を製造する技術である。
【0004】
しかしながら、スチームリフォーミング法は、民生用として用いるには、装置の小型化やコストダウン、原料とする化石燃料の多様化等が大きな課題となっている。
【0005】
また、水素を製造する技術として、水力、風力、太陽電池などの自然エネルギーから得られる電力によって水を電気分解して行う技術も開発が進んでいる。しかし、これも装置の小型化、水素製造の安定化といった点に問題がある。
【0006】
一方、固体高分子膜燃料電池を、自動車の動力源や家庭用の発電装置、熱供給装置に用いる場合には、動力源、発電装置、熱供給装置を小型化するために、水素を別の場所で製造し、輸送及び貯蔵する方法が考えられる。しかしながら、水素は最も軽い物質であり、沸点が−253℃であることから、現在実用化されている高圧ガス、液体水素、水素貯蔵合金等のいずれの方法でも、充分な量を輸送及び貯蔵することは困難である。高圧ガスは、取り扱いが容易であるが、充分な量を運ぶためには35〜70MPaという超高圧にする必要があり、そのための容器の安全性、圧縮機、付帯設備などの技術が確立していない。液体水素はエネルギー密度が高いが、−253℃まで冷却するために大きなエネルギーを必要とし、蒸発して損失することなく長期保存できる貯蔵容器も確立されていない。水素貯蔵合金は重量当たりの水素貯蔵量が、現在最も高性能のものでも約2%であり、必要量の水素を運搬するために大きな重量となってしまう。さらに、水素を吸収するときの発熱を除去するための冷却や、水素貯蔵合金から水素を発生させるための加熱における熱損失も大きい。このように現在実用化されているどのシステムも欠点がある。
【0007】
そこで、芳香族を水素化して製造したナフテン(飽和脂環式炭化水素)化合物を水素の輸送・貯蔵媒体として使用する技術が開発されており、本願出願人も、固体高分子膜燃料電池に水素を供給するのに最適な、小型の装置で高効率にナフテン化合物から水素を製造する方法を特許出願した(特願2002−377669号)。
【0008】
ナフテン化合物の一例であるデカリンは7.3mass%、シクロヘキサンは7mass%の水素が製造可能であり、水素密度は液体水素の水素密度0.071g/cm3に匹敵し、化学的安定性も高く、大量輸送、長期保存に適した素材である。
【0009】
ナフテン化合物から水素を製造する技術は、接触改質プロセスとして工業的に確立された技術であり、石油精製において、ガソリンのオクタン価向上技術として広く利用されている。接触改質プロセスは、ナフテンやパラフィンを環化・脱水素して芳香族化することによりガソリンのオクタン価を向上することが本来の目的であるが、芳香族が製造されるとともに、脱水素反応により、大量の水素が発生する。
【0010】
このような接触改質プロセスは主に製油所にて行われており、日本の一般的な製油所における水素発生量は1〜5ton/hである。これは、水素燃料電池自動車用の水素ステーションにおける水素の必要量である約0.5ton/日(1台当りの水素供給量を5kgとして100台/日)と比較しても非常に大きい。発生した水素は脱硫や水素化分解用に消費されるが、接触改質プロセスの装置は、100%の稼働率であることが少なく、通常は充分な水素製造能力がある。
【0011】
ところで、以上のような接触改質プロセスにおいて、ナフテン化合物等の水素化物である原料油から水素を発生させる脱水素反応は、非常に大きな吸熱反応である。従って、脱水素反応を行う脱水素反応装置は、脱水素触媒を充填した3〜4個の反応基を所定の間隔をおいて設けることにより構成して、脱水素反応基を通過するごとに原料油を加熱して、水素が充分に発生するような温度に維持させる必要がある。例えば、原料油は、温度500℃付近まで加熱された後、脱水素反応基を通過すると、450℃程度まで温度が下がる。そこで、この450℃程度まで温度が下がった原料油を再度500℃付近まで加熱し、次の脱水素反応基を通過させる。これを繰り返して脱水素反応を完了させる。
【0012】
【特許文献1】
特開平6−168733号公報
【0013】
【発明が解決する課題】
ところで、このような構成の脱水素反応装置には、原料油を加熱するための加熱装置が必要となる。しかし、この加熱装置は、化石燃料を燃料とするので、安定した燃焼を行うために大きくなってしまう。
【0014】
そして、その燃焼温度は通常1000℃以上であるのに対し、脱水素反応を行わせるために必要な原料油の温度は500℃であるので、排気の温度を調整しなければならない。しかし、排気の温度を調整するために、排気に空気を導入すると、熱量の損失が大きくなり、熱効率が低下してしまう。
【0015】
燃料を燃焼させた排気によって原料油を加熱するのではなく、小型の電気炉や電磁誘導炉で加熱させることも可能である。しかし、この場合は、脱水素反応装置における熱効率や制御性は向上するが、大きな電力を必要とする。そこで、固体高分子膜燃料電池で発電した電力を使用すると、全体的な効率は著しく低下してしまうといった問題がある。
【0016】
また、このような装置では、定常状態になるまで、1〜2日を必要としたので、すぐに運転開始できないといった問題もある。
そこで、本発明は以上のような従来の問題点に鑑み、水素化物を、脱水素触媒に通過させて水素を製造すると共に、製造された水素の一部を燃焼させて水素化物を直接加熱することにより、小型の装置で、効率よく、かつ、迅速に水素を製造する技術を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1記載の発明は、水素を触媒燃焼させる触媒燃焼手段と、前記触媒燃焼手段からの排気経路上にて上流から下流にかけて所定の間隔をおいて配設された複数の脱水素触媒からなり、下流の脱水素触媒は上流の脱水素触媒より厚く、かつ、各脱水素触媒の上流に前記触媒燃焼手段の排気が夫々供給されるように構成され、芳香族水素化物を脱水素反応させて水素を製造する脱水素反応手段と、を含んで構成され、前記脱水素反応手段により製造された水素の一部が、前記触媒燃焼手段に供給されるとともに、前記触媒燃焼手段の排気が前記脱水素反応手段に供給されることを特徴とする。
【0018】
かかる発明によれば、触媒燃焼手段からの排気経路上にて上流から下流にかけて所定の間隔をおいて配設された複数の脱水素触媒からなり、下流の脱水素触媒は上流の脱水素触媒より厚く、かつ、各脱水素触媒の上流に前記触媒燃焼手段の排気が夫々供給されるように構成された脱水素反応手段によって、芳香族水素化物を脱水素反応させて製造された水素の一部が、触媒燃焼手段に供給される。そして、触媒燃焼手段に供給された水素が触媒燃焼して、その排気が脱水素反応手段に供給される。これにより、芳香族水素化物から製造された水素の一部が触媒燃焼して、その排気により芳香族水素化物を加熱するので、芳香族水素化物を加熱するための燃料を新たに必要としない。そして、水素の触媒燃焼により芳香族水素化物を加熱するので、芳香族水素化物を加熱するための装置が小型化できる。また、芳香族水素化物は各脱水素反応手段の上流で加熱され、複数の脱水素触媒を通過するので、芳香族水素化物の温度低下を抑え、脱水素反応を促進できる。そして、下流の脱水素触媒は、上流の脱水素触媒よりも厚いので、脱水素反応の進行により濃度低下した原料油等の芳香族水素化物から効率よく水素を製造することができる。さらに、水素を製造するための原料として芳香族水素化物が用いられるので、運搬、貯蔵の取り扱いが容易であり、少量の芳香族水素化物から多量の水素が効率よく得られる。
【0019】
請求項2記載の発明は、前記触媒燃焼手段において水素を触媒燃焼させるために供給される燃焼用空気に含まれる酸素が全て使用されるように、前記燃焼用空気の供給量を制御する空気流量制御手段を有することを特徴とする。
【0020】
かかる記載によれば、触媒燃焼手段に供給される燃焼用空気に含まれる酸素の全てが触媒燃焼に使用されるので、触媒燃焼手段から排出される排気中に酸素が含まれず、脱水素反応手段に酸素が供給されることを防止できる。
【0021】
請求項3記載の発明は、前記脱水素反応手段は、前記芳香族水素化物である原料油を脱水素反応させて水素を製造するものであり、前記脱水素反応手段の下流に、液体と気体とを分離する気液分離手段を有することを特徴とする。
かかる構成によれば、前記脱水素反応手段により製造された水素と脱水素反応後の原料油とを含む生成ガスが、水素と脱水素反応後の原料油とに分離される。
【0023】
請求項記載の発明は、前記触媒燃焼手段において水素を触媒燃焼させるために供給される燃焼用空気から二酸化炭素を吸着除去する二酸化炭素吸着手段を有することを特徴とする。
【0024】
かかる構成によれば、触媒燃焼手段に供給される燃焼用空気中の二酸化炭素が吸着除去されるので、触媒燃焼手段に二酸化炭素が供給されることを防止できる。
【0025】
請求項記載の発明は、前記脱水素反応装置により製造された水素の一部を貯蔵する水素貯蔵手段を有することを特徴とする。
かかる構成によれば、脱水素反応装置により製造された水素の一部が水素貯蔵手段に貯蔵されるので、運転開始時にも触媒燃焼装置に水素が供給できる。
【0028】
請求項記載の発明は、前記脱水素反応手段の直下流と、前記脱水素反応手段に供給される水素化物の供給経路との間に配設され、前記脱水素反応手段により製造された水素と脱水素反応後の脱水素化物とを含む生成ガスと、前記脱水素反応手段に供給される水素化物と、の間で熱交換する熱交換手段を有することを特徴とする。
【0029】
かかる構成によれば、脱水素反応手段により製造された水素と脱水素反応後の水素化物とを含む生成ガスと、脱水素反応手段に供給される水素化物と、が熱交換されるので、脱水素反応手段に供給される水素化物が加熱される。
【0031】
請求項記載の発明は、前記脱水素反応手段により製造された水素が燃料電池に供給され、前記燃料電池から排出されたオフガスが前記触媒燃焼手段に供給されることを特徴とする。
【0032】
かかる構成によれば、脱水素反応手段により生成された水素が燃料電池に供給され、燃料電池が発電する。そして、燃料電池から排出され、水蒸気を主成分とし未反応の水素を含むオフガスが、触媒燃焼手段に供給されるので、オフガスに含まれる水素も触媒燃焼手段により触媒燃焼される。
【0033】
請求項記載の発明は、水素を触媒燃焼させた排気経路上にて上流から下流にかけて所定の間隔をおいて配設された複数の脱水素触媒を有し、下流の脱水素触媒は上流の脱水素触媒より厚く、かつ、各脱水素触媒の上流に前記水素を触媒燃焼させた排気が夫々供給されるようにして、芳香族水素化物を脱水素反応させて水素を製造する水素製造方法において、製造された水素の一部を触媒燃焼して、その排気により前記芳香族水素化物を加熱することを特徴とする。
【0034】
かかる構成によれば、水素を触媒燃焼させた排気経路上にて上流から下流にかけて所定の間隔をおいて配設された複数の脱水素触媒を有し、下流の脱水素触媒は上流の脱水素触媒より厚く、かつ、各脱水素触媒の上流に前記水素を触媒燃焼させた排気が夫々供給されるようにして、芳香族水素化物を脱水素反応させて製造された水素の一部が、触媒燃焼し、その排気により芳香族水素化物を加熱する。これにより、芳香族水素化物を加熱するために、芳香族水素化物から製造された水素の一部が用いられるので、芳香族水素化物を加熱するための燃料を新たに必要としない。そして、水素の触媒燃焼により芳香族水素化物を加熱するので、芳香族水素化物を加熱するための装置が小型化できる。また、芳香族水素化物は各脱水素反応手段の上流で加熱され、複数の脱水素触媒を通過するので、芳香族水素化物の温度低下を抑え、脱水素反応を促進できる。そして、下流の脱水素触媒は、上流の脱水素触媒より厚いので、脱水素反応の進行により濃度低下した原料油等の芳香族水素化物から効率よく水素を製造することができる。また、水素を製造するための原料として芳香族水素化物が用いられるので、運搬、貯蔵の取り扱いが容易であり、少量の芳香族水素化物から多量の水素が効率よく得られる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、添付された図面を参照して本発明を詳述する。
本発明の水素製造装置1は、図1に示すように、原料油・生成油タンク2、脱水素反応装置3、触媒燃焼装置4(触媒燃焼手段)を有している。
【0036】
原料油・生成油タンク2は、タンク内に可動式の仕切りを設ける等の方法で水素を製造させる原料となる原料油を貯蔵する。この原料油は、芳香族水素化物であり、完全水素化物であるナフテン化合物や部分水素化物の単独ないし混合油である。芳香族としては、1環のベンゼンやトルエン、キシレン等のアルキルベンゼン類、2環のナフタレンやメチルナフタレン、ジメチルナフタレン等のアルキルナフタレンが一例として挙げられる。
【0037】
また、原料油・生成油タンク2は、原料油から水素を製造した後に残った芳香族を主成分とする生成油も貯蔵可能になっている。
脱水素反応装置3には、3〜4に分割された脱水素触媒5(脱水素反応手段)が上流から下流にかけて所定の間隔をおいて筐体内を仕切るように設けられている。脱水素触媒5は、水素化物から水素を製造する脱水素反応を行わせる触媒であり、主に貴金属触媒が使用されている。この貴金属触媒は、白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、イリジウム等の貴金属をアルミナ、シリカ、活性炭等に担持して構成されている。なお、従来の接触改質プロセスに用いられる接触改質触媒は骨格異性化反応を起こすため塩素等を担持して強い酸性能を持っているのに対し、本発明の水素製造装置1に用いられる脱水素触媒5は、脱水素機能のみを必要とし、酸性能が不要なので、中性ないし塩基性の担体が望ましい。中性ないし塩基性の担体は、酸性能を有する担体よりコーク生成能が小さいので、寿命を長期化するためにも望ましい。
【0038】
なお、脱水素触媒5は、図中に示されたL1〜L3が、L1≦L2≦L3となるように、下流ほど原料油中の水素化物の濃度が低下するため反応速度が低下するのを補うように触媒量を増やして上流から下流にかけてその厚さが大きくなっている。これは、各脱水素触媒5において、略同量の原料油が脱水素反応を行うようにして、効率よく脱水素反応を行わせるためである。
【0039】
触媒燃焼装置4は、その内部に、アルミナ、コージェライト等の無機酸化物担体上に燃焼活性のある金属を担持して形成した触媒燃焼触媒4aを有している。燃焼活性のある金属としては、金、銀、白金、パラジウム、ルテニウム、四酸化三コバルト、ニッケル、二酸化マンガン等の金属及び金属酸化物や、ニッケル−三酸化二セリウム−白金等の複合酸化物等が使用される。これにより、触媒燃焼装置4は、供給された水素を触媒燃焼し、高温の排気を排出する。
【0040】
触媒燃焼装置4の触媒燃焼触媒4aの上流には、上流から下流にかけて二酸化炭素吸着器10(二酸化炭素吸着手段)、昇圧機11、空気流量制御弁12(空気流量制御手段)及び逆止弁13が夫々介装された配管14を介して、燃焼用空気が供給される。なお、二酸化炭素吸着器10は、アルカリ金属やアルカリ土類を含有し、ここを通過する燃焼用空気から二酸化炭素を吸着除去するものである。昇圧機11は、燃焼用空気を昇圧して触媒燃焼装置4に送出する。空気流量制御弁12は、ここを通過する燃焼用空気の流量を制御する。逆止弁13は、触媒燃焼装置4から二酸化炭素吸着器10へ燃焼用空気や水素が逆流するのを阻止する。
【0041】
一方、触媒燃焼装置4の下流側は、逆止弁15が介装された配管16を介して、脱水素反応装置3に設けられた各脱水素触媒5の上流側に接続されている。逆止弁15は、脱水素反応装置3から触媒燃焼装置4へ原料油や排気が逆流するのを阻止する。
【0042】
脱水素反応装置3の上流側は、上流から下流にかけて原料油ポンプ19、原料油流量制御弁20及び熱交換器21(熱交換手段)が夫々介装された配管22を介して、原料油・生成油タンク2に接続されている。原料油ポンプ19は、原料油・生成油タンク2に貯蔵された原料油を脱水素反応装置3へ送出する。原料油流量制御弁20は、原料油・生成油タンク2から脱水素反応装置3への原料油の供給量を制御する。
【0043】
脱水素反応装置3の下流側は、熱交換器21が介装された配管23を介して、気液分離器24(気液分離手段)に接続されている。熱交換器21は、脱水素反応装置3から排出された水素を含む生成ガスと、脱水素反応装置3に供給される原料油と、を熱交換して、脱水素反応装置3に供給される原料油を加熱する。
【0044】
気液分離器24は、脱水素反応装置3から排出された水素を含む生成ガスを、気体である水素と液体である生成油とに分離する。なお、気液分離器24には、上部から水素を排出する気体排出口24aと、下部から生成油を排出する液体排出口24bと、が設けられている。気体排出口24aは、炭化水素吸着器25(炭化水素吸着手段)が介装された配管26を介して、固体高分子膜燃料電池(以下、「燃料電池」という)27に接続されている。液体排出口24bは、配管28を介して原料油・生成油タンク2に接続されている。
【0045】
炭化水素吸着器25と接続する配管26から分岐した配管30は、上流から下流にかけてポンプ31及び逆止弁32が夫々介装され、水素タンク33(水素貯蔵手段)に接続されている。ポンプ31は、配管30を通過する水素を圧縮して水素タンク33に送出する。逆止弁32は、水素タンク33に貯蔵された水素がポンプ31側へ逆流するのを阻止する。水素タンク33は、圧縮された水素を貯蔵可能になっている。配管30から分岐した配管34には、上流から下流にかけて、循環水素流量制御弁35及び逆止弁36が介装されている。循環水素流量制御弁35は、これを通過して触媒燃焼装置4へ供給される水素の流量を制御する。逆止弁36は、触媒燃焼装置4から、配管34の上流へ水素や燃焼用空気が逆流することを阻止する。
【0046】
水素タンク33は、タンク内水素流量制御弁37が介装された配管38を介して、循環水素流量制御弁35の下流側の配管34に接続されている。タンク内水素流量制御弁37は、水素タンク33から触媒燃焼装置4へ供給される水素の流量を制御する。
【0047】
燃料電池27は、水素を供給され、発電し、水蒸気を主成分とするオフガスを排出する。なお、このオフガスは未反応の水素を含んでいる。そして、燃料電池27のオフガス排出口27bは、上流から下流にかけて、昇圧機39及びオフガス流量制御弁40を介装した配管41を介して、循環水素流量制御弁35の下流側の配管34に接続されている。昇圧機39は、燃料電池27から排出されたオフガスを昇圧して下流に送出する。オフガス流量制御弁40は、ここを通過するオフガスの流量を制御する。
【0048】
なお、空気流量制御弁12、原料油流量制御弁20、循環水素流量制御弁35、オフガス流量制御弁40、ポンプ31及びタンク内水素流量制御弁37は、マイクロコンピュータを内蔵した、図示されていないコントローラにより作動制御される。
【0049】
次に、このような水素製造装置1の動作について説明する。
水素製造装置1の運転を開始させるには、まず、触媒燃焼装置4の作動から始められる。コントローラがタンク内水素流量制御弁37を作動制御することにより、水素タンク33に貯蔵された水素が、触媒燃焼装置4へ供給される。一方、昇圧機11が作動し、コントローラが空気流量制御弁12を作動制御することによって、触媒燃焼装置4への水素の供給量に対応した量の燃焼用空気が、触媒燃焼装置4へ供給される。このとき、外気から取り込まれた燃焼用空気は、二酸化炭素吸着器10を通過することによって、二酸化炭素が吸着除去される。これは、空気中には通常約350〜400ppmの二酸化炭素が含まれており、二酸化炭素は、触媒燃焼装置4における触媒燃焼中に水と反応して、被毒物質となる一酸化炭素になる恐れがあるため、触媒燃焼装置4へ二酸化炭素が供給されないようにするためである。
【0050】
これにより、触媒燃焼装置4の触媒燃焼触媒4aにて、水素が触媒燃焼する。なお、触媒燃焼触媒4aに電熱線を設け、運転開始時に、電熱線により触媒燃焼触媒4aを加熱して、触媒燃焼を促進させるようにしてもよい。
【0051】
触媒燃焼に使用される燃料は、気体になり、かつ酸素と燃焼反応を起こす物質であればよいが、炭化水素系の燃料では、被毒物質となる一酸化炭素が発生するので好ましくない。そのため、本実施例では、燃焼後に水のみが排出される水素が使用される。水素は触媒燃焼において最も燃焼が容易な物質であり、酸素が充分にあれば略完全に燃焼する。
【0052】
ところで、水素が燃焼する場合、酸素は水素に対し2分の1のmol数が当量である。しかし、未燃焼の酸素が脱水素反応装置3に供給されると、有機水素化物と燃焼反応を起こし、不完全燃焼の場合は一酸化炭素が発生する恐れがある。そこで、酸素が水素に対する当量より少なくなるように、燃焼用空気の供給量を制御することが望ましい。このようにすれば、触媒燃焼装置4から排出される排気中に酸素は殆んど残らない。但し、空気に対する水素の割合を、4〜75%にすると爆発を起こすので、水素を75%より多くする必要がある。例えば、水素を90%、空気を10%とすれば、燃焼後の排気の組成は、水素86:窒素8:水4の比となる。
【0053】
触媒燃焼装置4での触媒燃焼により排出される排気の温度は、水素と燃焼用空気の供給量を独立して制御することによって制御される。例えば、水素の供給量を一定にして燃焼用空気の供給量を減少させると、燃焼する水素量が減少し直線的に排気温度は低下する。水素及び燃焼用空気の供給量をともに増加させれば、燃焼する水素量が増加して、排気温度は上昇する。
【0054】
そこで、排気が脱水素反応装置3内で原料油と混合されたときに、350〜450℃になるように、水素と燃焼用空気の供給量が制御される。なお、原料油の芳香族水素化物の量及び目標転化率により、必要な排気の温度は変化する。芳香族水素化物の量が多く、目標転化率が高いほど排気の温度は高くする必要がある。
【0055】
触媒燃焼装置4から排出された排気は、逆止弁15を通過し、脱水素反応装置3の各脱水素触媒5の上流側に供給される。
一方、原料油・生成油タンク2に貯蔵された原料油は、原料油供給ポンプ19により脱水素反応装置3内の最上流の脱水素触媒5の上流に噴射供給される。このとき、原料油流量制御弁20により流量制御されるとともに、熱交換器21を通過して加熱される。脱水素反応装置3内で原料油は、触媒燃焼装置4から排出された排気と混合し加熱される。そして、加熱された原料油は、最上流の脱水素触媒5を通過することにより脱水素反応し、水素が製造される。しかし、脱水素触媒5を原料油が通過すると、脱水素反応により原料油の温度が低下し、脱水素反応しにくくなるので、原料油の供給量が多い場合には、1つの脱水素触媒5では、原料油から水素が製造しきれない恐れがある。そこで、最上流の脱水素触媒5を通過した原料油は、触媒燃焼装置4から排出された排気と再び混合し加熱されて、次の脱水素触媒5を通過し、更に水素を発生させる。こうして、全ての脱水素触媒5を通過すると原料油は、水素と芳香族である生成油との混合気である生成ガスになる。
【0056】
脱水素反応時の脱水素反応装置3内の環境は、極力低圧、高温が望ましい。例えば、原料油がメチルシクロヘキサンの場合、95%の転化率となるのは、圧力0.1MPaでは290℃であり、圧力0.5MPaでは350℃、圧力1MPaでは390℃である。この条件は、各種アルキルシクロヘキサンやアルキルデカリンでも数℃程度の違いしかない。しかし、コークが生成されないようにして脱水素触媒5の寿命を伸ばすには、0.2〜1MPa程度の圧力が望ましい。代表的な脱水素反応装置3内の条件としては、温度250〜450℃、圧力0.1〜1MPa、液空間速度(LHSV)0.2〜10h-1、水素比0〜5である。
【0057】
脱水素反応装置3から排出された生成ガスは、熱交換器21において、原料油・生成油タンク2から脱水素反応装置3へ供給される原料油を加熱した後、気液分離器24に供給される。気液分離器24で生成ガスは、気体である水素と液体である生成油とに分離される。気液分離器24で分離された水素は炭化水素吸着器25に供給される。炭化水素吸着器25は、水素に混在している微量の炭化水素を吸着除去する。こうして、水素は99.999%以上の濃度になる。
【0058】
そして、炭化水素吸着器25から排出された水素は燃料電池27に供給される。燃料電池27は、この水素を燃料として発電を行う。なお、炭化水素吸着器25を通過した水素の一部は、循環水素流量制御弁35により流量制御されて触媒燃焼装置4に供給される。この触媒燃焼装置4に供給された水素がその後の触媒燃焼装置4における触媒燃焼の燃料として使用され、定常運転が行われる。なお定常運転時には、タンク内水素流量制御弁37は、水素タンク37から触媒燃焼装置4への水素の供給が遮断されるように作動制御される。
【0059】
また、燃料電池27から排出されるオフガスは、配管41を通して配管34を通過する水素と合流し、触媒燃焼装置4に供給され、触媒燃焼の燃料として使用される。
【0060】
更に、配管30を通り触媒燃焼装置4へ供給される水素は、ポンプ31により圧縮され、その一部が水素タンク33に貯蔵される。水素タンク33に貯蔵された水素は、前述のように、運転開始時の触媒燃焼装置4における触媒燃焼の燃料として使用される。
【0061】
このように、本発明の水素製造装置1及び水素製造方法は、水素を触媒燃焼装置4において触媒燃焼し、その排気により原料油を加熱した後、脱水素触媒5に通過させて水素を製造する。そして、製造された水素の一部は、触媒燃焼装置4における触媒燃焼の燃料として使用される。これにより、原料油を加熱するための燃料を新たに必要としない。また、原料油を加熱するための装置が、水素を燃料とする触媒燃焼装置4であるので、小型の装置で安定して原料油を加熱することができる。そのため、水素製造装置1を小型化することができる。
【0062】
また、本発明の水素製造装置1及び水素製造方法では、触媒燃焼により発生する熱量が、直接脱水素反応に使用され、その廃熱も原料油の加熱に使用されるので、熱量の無駄が少なく、熱効率が大幅に改善される。
【0063】
更に、触媒燃焼装置4により、すぐに安定した原料油の加熱ができるので、迅速に水素製造装置1の運転が開始できる。
ところで、脱水素触媒5は、脱水素反応によりコークが堆積して活性劣化するので一定時間運転する毎に、コークを燃焼除去する必要がある。頻度は運転状況によるが、通常100〜10000時間毎である。コークは150〜600℃にて燃焼するので、触媒燃焼装置4への燃焼用空気の供給量及び水素の供給量を制御することによって、150〜600℃まで脱水素反応装置3内を上昇させ、脱水素触媒5に堆積したコークの除去を行う。また、この場合触媒燃焼装置4を作動させず、脱水素触媒を電気加熱により150〜600℃に昇温させることも可能である。
【0064】
なお、本実施例では、脱水素反応装置3に3個の脱水素触媒5を設けたが、これに限定するものではなく、脱水素反応の度合いに応じて、個数を適宜変更してもよい。
【0065】
また、熱交換器21は、脱水素反応装置3から排出される生成ガスにより、原料油を加熱させるだけでなく、配管14や配管34にも介装することによって、触媒燃焼装置4に供給される水素や燃焼用空気を加熱するようにしてもよい。これにより、更に、熱効率が改善される。
【0066】
【発明の効果】
以上、説明したように、請求項1の発明によれば、触媒燃焼手段からの排気経路上にて上流から下流にかけて所定の間隔をおいて配設された複数の脱水素触媒からなり、下流の脱水素触媒は上流の脱水素触媒より厚く、かつ、各脱水素触媒の上流に前記触媒燃焼手段の排気が夫々供給されるように構成された脱水素反応手段によって、芳香族水素化物から製造された水素の一部が触媒燃焼して、その排気により芳香族水素化物を加熱するので、芳香族水素化物を加熱するための燃料を新たに必要としない。そして、水素の触媒燃焼により芳香族水素化物を加熱するので、芳香族水素化物を加熱するための装置が小型化でき、水素製造装置全体を小型化できる。また、触媒燃焼手段から排出された排気で、効率よく芳香族水素化物を加熱するので、水素製造装置全体の効率が向上する。更に、すぐに芳香族水素化物を加熱でき、迅速な水素製造装置の運転開始が可能となる。また、上記脱水素反応手段において、芳香族水素化物の温度低下が抑えられ、効率よく水素を製造することができるとともに、水素を製造するための原料の運搬及び貯蔵の取り扱いが容易となり、少量の原料から多量の水素が効率良く得られる。

【0067】
請求項2の発明によれば、脱水素反応手段に酸素が供給されることを防止できるので、脱水素反応手段内で一酸化炭素が発生することを防止できる。これにより、脱水素反応手段により製造された水素を、燃料電池に供給した場合に、燃料電池が被毒することを防止する。
【0068】
請求項3の発明によれば、前記脱水素反応手段により製造された水素と脱水素反応後の原料油とを含む生成ガスから、高濃度の水素と水素が分離された原料油とが得られる。
【0070】
請求項記載の発明によれば、触媒燃焼手段に二酸化炭素が供給されないので、触媒燃焼手段において一酸化炭素が発生することを防止できる。これにより、脱水素反応手段により製造された水素を、燃料電池に供給した場合に、燃料電池が被毒することを防止する。
【0071】
請求項記載の発明によれば、脱水素反応装置により製造された水素の一部が水素貯蔵手段に貯蔵されるので、運転開始時にも触媒燃焼装置に水素が供給できる。これにより、運転開始時に水素化物を加熱する加熱手段を別に設ける必要がなくなる。
【0072】
請求項6記載の発明によれば、前記脱水素反応手段により製造された水素と脱水素反応後の芳香族水素化物とを含む生成ガスの熱量を利用して、脱水素反応手段に供給される芳香族水素化物が加熱されるので、水素製造装置の熱効率が向上する。
【0073】
請求項7に記載の発明によれば、燃料電池から排出されたオフガスに含まれる水素も触媒燃焼手段において触媒燃焼されるので、水素製造装置を含む燃料電池システム全体の効率が向上する。
【0074】
請求項記載の発明によれば、水素を触媒燃焼させた排気経路上にて上流から下流にかけて所定の間隔をおいて配設された複数の脱水素触媒を有し、下流の脱水素触媒は上流の脱水素触媒より厚く、かつ、各脱水素触媒の上流に前記水素を触媒燃焼させた排気が夫々供給されるようにして、芳香族水素化物を脱水素反応させて製造された水素の一部が、触媒燃焼し、その排気により芳香族水素化物を加熱することができる。これにより、芳香族水素化物を加熱するために、芳香族水素化物から製造された水素の一部が用いられるので、芳香族水素化物を加熱するための燃料を新たに必要としない。そして、水素の触媒燃焼により芳香族水素化物を加熱するので、芳香族水素化物を加熱するための装置が小型化でき、水素製造方法を行う装置全体を小型化できる。また、水素の触媒燃焼によって得られた排気で、効率よく芳香族水素化物を加熱するので、効率が向上する。更に、すぐに芳香族水素化物を加熱でき、迅速に水素を製造することができる。また、上記脱水素反応において、芳香族水素化物の温度低下が抑えられ、効率よく水素を製造することができるとともに、水素を製造するための原料の運搬及び貯蔵の取り扱いが容易となり、少量の原料から多量の水素が効率良く得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の水素製造装置の構成を示すブロック図。
【符号の説明】
1 水素製造装置
脱水素反応装置
4 触媒燃焼装置(触媒燃焼手段)
5 脱水素触媒(脱水素反応手段)
10 二酸化炭素吸着器
12 空気流量制御弁
21 熱交換器
24 気液分離器
25 炭化水素吸着器
27 固体高分子膜燃料電池
33 水素タンク

Claims (8)

  1. 水素を触媒燃焼させる触媒燃焼手段と、
    前記触媒燃焼手段からの排気経路上にて上流から下流にかけて所定の間隔をおいて配設された複数の脱水素触媒からなり、下流の脱水素触媒は上流の脱水素触媒より厚く、かつ、各脱水素触媒の上流に前記触媒燃焼手段の排気が夫々供給されるように構成され、芳香族水素化物を脱水素反応させて水素を製造する脱水素反応手段と、
    を含んで構成され、
    前記脱水素反応手段により製造された水素の一部が、前記触媒燃焼手段に供給されるとともに、前記触媒燃焼手段の排気が前記脱水素反応手段に供給されることを特徴とする水素製造装置。
  2. 前記触媒燃焼手段において水素を触媒燃焼させるために供給される燃焼用空気に含まれる酸素が全て使用されるように、前記燃焼用空気の供給量を制御する空気流量制御手段を有することを特徴とする請求項1に記載の水素製造装置。
  3. 前記脱水素反応手段は、前記芳香族水素化物である原料油を脱水素反応させて水素を製造するものであり、
    前記脱水素反応手段の下流に、液体と気体とを分離する気液分離手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の水素製造装置。
  4. 前記触媒燃焼手段において水素を触媒燃焼させるために供給される燃焼用空気から二酸化炭素を吸着除去する二酸化炭素吸着手段を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の水素製造装置。
  5. 前記脱水素反応手段により製造された水素の一部を貯蔵する水素貯蔵手段を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の水素製造装置。
  6. 前記脱水素反応手段の直下流と前記脱水素反応手段に供給される芳香族水素化物の供給経路との間に配設され、前記脱水素反応手段により製造された水素と脱水素反応後の脱水素化物とを含む生成ガスと、前記脱水素反応手段に供給される芳香族水素化物と、の間で熱交換する熱交換手段を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の水素製造装置。
  7. 前記脱水素反応手段により製造された水素が燃料電池に供給され、前記燃料電池から排出されたオフガスが前記触媒燃焼手段に供給されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の水素製造装置。
  8. 水素を触媒燃焼させた排気経路上にて上流から下流にかけて所定の間隔をおいて配設された複数の脱水素触媒を有し、下流の脱水素触媒は上流の脱水素触媒より厚く、かつ、各脱水素触媒の上流に前記水素を触媒燃焼させた排気が夫々供給されるようにして、芳香族水素化物を脱水素反応させて水素を製造する水素製造方法において、
    製造された水素の一部を触媒燃焼して、その排気により前記芳香族水素化物を加熱することを特徴とする水素製造方法。
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