JP4321003B2 - 多層成形品の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は熱可塑性樹脂からなる基材表面の外周部の少なくとも一部に表皮材が部分的に貼合一体化され、かつ該表皮材貼合部が3次元形状を含む形状からなる多層成形品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱可塑性樹脂からなる基材層に表皮材が貼合されてなる多層成形品は、その経済性、軽量性および良好な賦形性から、例えばドアトリムやインストルメントパネルなどの自動車内装部品や家電製品の内外装部品その他の広い分野で多く使用されている。
【0003】
このような多層成形品の代表例として、例えばドアトリムのように、熱可塑性樹脂からなる基材表面の外周部の少なくとも一部に表皮材が部分的に貼合一体化され、かつ該表皮材貼合部が3次元形状を含む形状からなる多層成形品が知られているが、従来、このような多層成形品の製造方法としては表皮材貼合部と表皮材非貼合部とを別々に製造し、後工程で熱かしめなどの方法により両者を接合する方法が知られている。
【0004】
この方法は、表皮材貼合部と表皮材非貼合部との境界部が明瞭で製品外観に優れるという利点はあるが、工程数が多くなるうえに部分的な接合のために接合強度に劣るという問題があり、工業的な製造法として十分とはいえなかった。
【0005】
また、表皮材が部分的に貼合された多層成形品の他の製造方法として、開放状態にある金型間に表皮材を供給し、表皮材貼合部外周に相当する位置に設けた可動堰を型内に突出させた状態で、表皮材貼合部の基材部分に相当するだけの溶融状熱可塑性樹脂を供給してキャビティクリアランスが最終製品厚みになるまで型締めを行い、可動堰を型内に収容した後、キャビティクリアランスを保持しつつ残余の密閉状態のキャビティ空間に残余の溶融状熱可塑性樹脂を供給する方法が知られている。(特開平8−25407公報)。
【0006】
この方法は、表皮材貼合部分と非貼合部分との接合強度や非貼合部の外観に問題のない良好な成形品を低コストで得ることができるが、この方法を準用して例えばドアトリムのように縦壁部等の3次元形状を有する多層成形品を製造する場合には、表皮材の位置決めが困難であり、図1に示すように表皮材の位置ずれが生じて表皮材貼合部と表皮材非貼合部との境界部が不明瞭となって製品外観に劣るという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このようなことから、本発明者らは熱可塑性樹脂からなる基材表面の外周部の少なくとも一部に表皮材が部分的に貼合一体化され、かつ該表皮材貼合部が3次元形状を含む形状からなる多層成形品を、表皮材貼合部と表皮材非貼合部との境界部が明瞭で製品外観に優れるとともに、機械的強度にも優れ、かつ低コストで工業的にも容易に製造するための方法を開発すべく検討を行なった結果、本発明に至った。
【0008】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、雌雄いずれか一方の金型のキャビティ内の表皮材貼合部と非貼合部の境界部に対応する位置に突出可能な可動堰を設けた雌雄一対の金型を使用して、熱可塑性樹脂からなる基材表面の外周部の少なくとも一部に表皮材が部分的に貼合一体化され、かつ該表皮材貼合部が3次元形状を含む形状からなる多層成形品を製造する方法であって、
1)雌雄両金型を型締めした時に、キャビティ面の形状に沿った状態で、表皮材が基材表面の外周部の少なくとも一部を覆い、かつ該表皮材の基材内部に収まる端末部が基材表面における表皮材貼合部と非貼合部の境界部の形状と一致するような形状に表皮材を予め裁断する工程。
2)開放状態にある雌雄両金型間の所定の位置に前記表皮材を供給する工程。
3)雌雄両金型を型締めして、表皮材をキャビティ面の形状に沿わせる工程
4)可動堰をキャビティ内に突出させ、その先端部で表皮材の基材内部に収まる端末部を金型面に押さえつける工程。
5)表皮材を雌雄いずれかの一方の金型面に押さえつけた状態を維持しながら、最終製品厚みよりも大きいキャビティクリアランスとなるまで雌雄金型を開く工程。
6)表皮材と非表皮材側の金型面との間のキャビティに、全溶融状熱可塑性樹脂量のうち、表皮材が貼合される基材部を形成するに必要な樹脂量の溶融状熱可塑性樹脂を供給する工程。
7)前記溶融状熱可塑性樹脂を供給後あるいは供給しながら最終製品厚みとなるまで型締めする工程。
8)金型内で熱可塑性樹脂を1次冷却する工程。
9)可動堰を金型内に収容する工程。
10)キャビティクリアランスを保持しつつ、残余のキャビティ内に残余の溶融状熱可塑性樹脂を供給する工程。
11)金型内で熱可塑性樹脂を2次冷却する工程。
12)金型を開放状態にして成形体を取り出す工程。
からなる多層成形品の製造方法を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に基づいて詳細に説明する。
尚、以下の説明は本発明の一例であり、本発明がこの例に限定されるものではないことはいうまでもない。
【0010】
図2は本発明の方法により製造される多層成形品の一例であるドアトリム(1)を平面図で示したものであり、熱可塑性樹脂からなる基材(2)の表面の外周部(13)の一部(図面では上端側の全部)に表皮材(3)が部分的に貼合一体化されており、他の部分は熱可塑性樹脂からなる基材(2)の表面がそのまま意匠面となっている。
図3は本発明の方法により製造される他のドアトリムの例を示している。
この例においては、熱可塑性樹脂からなる基材(2)の表面の外周部(13)の一部に表皮材(3)が部分的に貼合一体化されている。
これらの例において、図示するドアトリムの表皮材が貼合された外周部(図では上端側)は、図面では明確に示されていないが、その立体的意匠のために3次元構造となっている。
【0011】
このように、本発明の製造方法は、表皮材が熱可塑性樹脂からなる基材表面の外周部の少なくとも一部に部分的に貼合一体化され、かつ、該表皮材貼合部が3次元形状を含む形状からなる多層成形品をその対象とするが、表皮材の貼合部位としては基材の外周部のみに限られず、表皮材(3)が熱可塑性樹脂からなる基材(2)表面の外周部(13)の少なくとも一部を含んで貼合一体化されているとともに、別の表皮材(3’)が基材(2)の外周部とは別の位置に貼合一体化されていてもよく、例えば、他の表皮材(3’)が図4のように外周部(13)の一部を含んで貼合一体化されている表皮材(3)と接していてもよいし、図5のように独立して貼合されていてもよい。
【0012】
図6は本発明の方法で使用する金型例の概略断面図であり、雄型(4)および雌型(5)の雌雄一対からなり、雌雄いずれか一方の金型、この例では、製品の非意匠面に対応する雄型(4)の表皮材貼合部と非貼合部の境界部に相当する位置に可動堰(8)が設けられており、この可動堰(8)は油圧シリンダー等(9)により金型開閉方向に突出、収容可能な構造となっている。
【0013】
また、雄型(4)の成形面には溶融状熱可塑性樹脂を供給するための溶融樹脂供給口(7A、7B)が設けられており、溶融樹脂供給通路(6)を通じてキャビティ内に溶融状熱可塑性樹脂が供給される。
この溶融樹脂供給口(7A、7B)の設置場所は製品形状や大きさにより適宜決定されるが、表皮材が貼合される場所に対応する金型部分と表皮材が貼合されない金型部分のそれぞれに少なくとも1ヶ所ずつ設けることが必要であり、その数はそれぞれ1つでも複数でもよい。
【0014】
また、この例では、表皮材が貼合される場所に対応する金型部分に供給される熱可塑性樹脂と表皮材が貼合されない金型部分に供給される熱可塑性樹脂溶融が同一である場合を示しているために、一つの溶融樹脂通路がそれぞれの溶融樹脂供給口(7A、7B)に分岐する構造となっているが、供給する熱可塑性樹脂が表皮材貼合部と非貼合部とで異なる場合には、それぞれの溶融樹脂供給口に対応して独立した溶融樹脂通路を設ければよい。
【0015】
尚、本発明の方法を有効に実施するためには、表皮材を金型にセットしたのち型締めを行う際に、表皮材に適度なテンションが加わる状態として、しわが入ることなく金型キャビティ形状に沿わせることが必要となるが、そのために、この例では、雄型(4)の金型外周部に表皮材端部をクランプするためのクランプ枠(10)が設けられている。
【0016】
かかるクランプ枠により、表皮材を雌雄金型間に供給する際にその端部を固定し、また、型締め時には表皮材を雄型(4)と雌型(5)との間に挟み込み、表皮材に適度な張力を加えることができる。
この表皮材クランプ枠(10)はエアーシリンダー等(11)に連結され、雌雄金型の型締め時に雌型(5)の位置と連動して型締め方向に動作するようになっている。
【0017】
図7は、表皮材クランプ枠(10)の設置状況を示すための、図6の金型から雌型部分を除いた金型部分の平面概略図であり、雄型(4)の成形面の金型外周部の一部に表皮材クランプ枠(10)が設けられている。
この表皮材クランプ枠(10)は、表皮材貼合部に対応する金型外周部に沿って、表皮材端部が固定されるように設けられる。
【0018】
尚、上記で説明した金型は、雌雄両金型が上下方向(縦方向)に開閉するいわゆる縦型の例を示したが、金型の開閉方向は何ら上下方向に限定されず、水平方向(横方向)に開閉するいわゆる横型であっても何ら差し支えない。
【0019】
以下、この金型を用いて、多層成形品の具体的な製造例を説明する。
図8は、図2に示す形状の多層成形品を製造する例において、雌雄金型間に表皮材(3)を供給したところの金型断面概略図を、図9は図7に対応してそのときの表皮材の供給状態を平面概略図で示したものである。
【0020】
表皮材(3)は雄型(4)の表皮材貼合部に相当する部分に対応するように載置され、その外周端部は雄型(4)の外周部に設けたクランプ枠(10)にかかるように載置してピン等(図示せず)により位置決めし、固定される。
【0021】
この時、供給する表皮材(3)は、表皮材の外周端部をクランプ枠等で固定した状態で雌雄両金型を型締めした時に、キャビティ面の形状に沿った状態で、表皮材が基材表面の外周部の少なくとも一部を覆い、かつ該表皮材の基材内部側端部(基材内部に収まる端部)(14)が基材表面における表皮材貼合部と非貼合部の境界部の形状と一致するような形状に、型締め時の表皮材の引き込まれ量を予め見込んだ状態で裁断しておいたものを供給することが重要であり、この裁断が不十分であると外観の良好な多層成形品が得られない。
この際、表皮材の種類によっては供給に先立って予備加熱を行い、型締め時に金型キャビティ形状に沿い易いようにしておいてもよい。
【0022】
上記のように、予め裁断した表皮材を開放状態にある雌雄両金型間の所定の位置に供給した後、雌雄両金型を型締めする。(図10)
型締めにより表皮材(3)は金型キャビティ面の形状に沿った状態となり、固定を行なっていない表皮材の基材内部側端部(14)は基材の3次元形状に対応する金型成形面の形状に沿いながら、その表皮材外周端部が固定されている金型外周部側に引込まれ、成形後の貼合部/非貼合部の境界部に相当する位置に移動する。
【0023】
この時の型締め量は通常、表皮材が雌雄両金型の成形面に接触する位置まで行なえばよい。
尚、図10は上記の型締め終了後の状態をわかり易くするために、型締め後に若干金型をその後に開いた状態で示している。
【0024】
型締めにより、表皮材を金型キャビティ面の形状に沿わせた状態で可動堰(8)を油圧シリンダー(9)によりキャビティ内に突出させ、可動堰の先端部で表皮材の基材内部側端部(14)を雌型(5)成形面との間に押し付けて固定する(図11)。
この可動堰は金型の開閉方向に自在に動作し、かつ金型の開閉方向と連動することが可能な構造となっている。
【0025】
ついで、表皮材の基材内部側端部を可動堰(8)と雌型(5)成形面との間に押し付けて固定した状態を保持しながら雄雌金型を開く。(図12)
これにより、キャビティ空間を形成しながら表皮材が金型キャビティ形状に概略沿った状態で配置される。
【0026】
この時の型開きは最終製品厚みよりも大きいキャビティクリアランスまで開放されるが、具体的には使用する表皮材の種類や厚み、その後に供給される熱可塑性樹脂の種類や性質などの応じて適宜決定される。
【0027】
次いで、表皮材が貼合される場所に相当するキャビティすなわち表皮材と非表皮材の金型面との間のキャビティに、溶融樹脂供給口(7A)から溶融樹脂供給通路(6)を通じ、全溶融状熱可塑性樹脂量の内の表皮材が貼合される基材部を形成するに必要な樹脂量の溶融状熱可塑性樹脂(12)を供給する(図13)。
【0028】
その後、キャビティクリアランスが最終製品厚みとなるまで型締めし、キャビティ内に充填する(図14)。
このとき、可動堰(8)は表皮材の基材内部側端部(14)を介して雌型(5)に突き当てた状態であるため、該可動堰が仕切り壁となって、型締めを行なっても供給された溶融状熱可塑性樹脂(12)は表皮材貼合部に相当するキャビティ内のみを流動し、表皮材の貼合されない基材部に対応する隣接のキャビティ内に樹脂がはみ出すことはない。
【0029】
前記溶融状熱可塑性樹脂(12)の供給および型締めのタイミングは、使用する表皮材の種類や厚み、熱可塑性樹脂の種類、樹脂温度等の成形条件に応じて適宜決定され、例えば樹脂供給開始のタイミングは図12の型開き後に樹脂供給開始してもよいし、型開き完了前に樹脂供給を開始してもよい。また、型締め開始のタイミングも樹脂供給の完了後に型締めを開始してもよいし、樹脂供給完了前に型締めを開始してもよい。
【0030】
型締め完了後、キャビティクリアランスを維持しつつ、表皮材貼合部に相当するキャビティ内に供給、充填された熱可塑性樹脂を冷却、固化させる。
この冷却は、供給した溶融状熱可塑性樹脂の温度よりも低く、通常30〜80℃程度に設定、保持された金型温度との差を利用し、所定時間型締め状態を維持することにより行われる。
【0031】
前記熱可塑性樹脂が冷却、固化した後、可動堰(8)を雄型(4)内に収容する(図15)。
可動堰(8)を雄型(4)内に収容するタイミングは前記熱可塑性樹脂が冷却、固化した後に収容することが必要であるが、熱可塑性樹脂全体が完全に固化している必要はなく、可動堰を収容した際に前記熱可塑性樹脂が表皮材を貼合していない側のキャビティ空間にはみ出さない程度に表面のみが固化している状態であってもよい。
【0032】
可動堰(8)を金型内に収納後、キャビティクリアランスを維持しながら、表皮材が貼合されない残余の閉鎖されたキャビティ空間に溶融状熱可塑性樹脂(12)を樹脂供給口(7B)より供給する(図16)
このとき、キャビティクリアランスは最終製品厚みに保たれた状態で供給を行なうことが必要であるが、供給した溶融状熱可塑性樹脂(12)が表皮材を貼合した側の製品表面にはみ出さない限り、溶融樹脂供給圧力によって雌雄両金型のクリアランスが若干開いて広くなっても構わない。
この表皮材が貼合されていない側のキャビティ内に供給する熱可塑性樹脂は、通常表皮材を貼合する部位に供給した熱可塑性樹脂と同一であるが、別の異なった溶融状熱可塑性樹脂であってもよい。
【0033】
熱可塑性樹脂の供給が完了し、キャビティ内に充填されると、充填した溶融状熱可塑性樹脂を冷却(2次冷却)し、固化させる。(図17)
その後、雌雄金型を開放し、製品を金型から取り出すことにより、表皮材が貼合された熱可塑性樹脂基材部と表皮材が貼合されない熱可塑性樹脂基材部とが基材部の端面同士で強固に融着一体化し、しかも部分的に貼合された表皮材の基材内部側端部が所定の位置に収まった、表皮材端縁の位置ずれのない外観の良好な多層成形品を得ることができる。
【0034】
以上、基材部が発泡していない多層成形品の製造法について述べたが、表皮材を貼合する部分の基材部が発泡した部分発泡の多層成形品についても先に述べたと基本的に同様の方法により製造することもできる。
【0035】
以下、このような表皮材を貼合する部分の基材部が発泡した部分発泡の多層成形品を製造する方法について説明する。
この場合には、表皮材貼合部の基材部を形成させるための熱可塑性樹脂として、発泡剤含有の熱可塑性樹脂を使用すること以外は、前記説明における図8〜図14までの工程と基本的に同一である。従って、図14に示す溶融状熱可塑性樹脂がキャビティ内に充填された状態において、充填された溶融状熱可塑性樹脂は発泡剤を含有している状態にある。
【0036】
発泡剤を含有する溶融状熱可塑性樹脂を表皮材貼合部の発泡基材部に対応するキャビティ内に供給し、型締めにより該キャビティ内に発泡剤含有の溶融状熱可塑性樹脂が充填された図14の状態で一次冷却を行い、金型キャビティ面に接する溶融状熱可塑性樹脂にスキン層を形成させる。
この時の一次冷却時間は金型温度や溶融状熱可塑性樹脂の温度、特性等の条件により異なるが、通常0.1から5秒程度である。
冷却時間が長すぎるとスキン層が肥大し、キャビティ内の溶融状熱可塑性樹脂が固化しすぎて、次工程における発泡が十分に行われない。
【0037】
所定のスキン層が形成された後、金型キャビティを成形体の厚み方向に拡大すると、キャビティ内に充填されていた溶融状熱可塑性樹脂の未固化部分に閉じ込められていた発泡剤の分解により発生した発泡ガスが膨張し、成形体の厚み方向に発泡層を形成しながら厚みを増す。
キャビティクリアランスが発泡後の製品厚みになった時点で金型の拡大動作を停止し、キャビティクリアランスを保持しつつ冷却を行なう。(図18)
【0038】
このときの冷却時間は、金型温度や溶融状熱可塑性樹脂の温度、特性等の条件により適宜決定されるが、短過ぎると十分に固化していないため、その後の工程において、隣接するキャビティ内に供給される発泡剤非含有の溶融状熱可塑性樹脂が発泡層内に入り込んだり、表皮材の基材内部側端部の位置ズレ等を生じ、外観不良となる虞がある。
また、冷却時間が長すぎると発泡層側の温度低下が大きくなり、この後供給される溶融状熱可塑性樹脂との接着強度が不十分となる虞がある。このため通常は3〜30秒程度、好ましくは5〜20秒程度である。
【0039】
発泡、冷却工程終了後、金型キャビティ内に突出していた可動堰(8)を雄型内に収容し、表皮材が貼合されない基材部に対応する残余のキャビティ空間に溶融状熱可塑性樹脂(12)を射出、供給し、キャビティ内に充填する。(図19)
このとき、キャビティクリアランスは最終製品厚みに保たれた状態で供給を行なうことが必要であるが、供給した溶融状熱可塑性樹脂(12)が表皮材を貼合した側の表皮材表面にはみ出さない限り、溶融樹脂の供給圧力によって雌雄金型のクリアランスが若干開いて広くなっても構わない。
【0040】
この表皮材が貼合されない基材部に対応する残余のキャビティ空間に供給する熱可塑性樹脂は、表皮材を貼合する基材部に対応するキャビティに先に供給した発泡剤を含有した熱可塑性樹脂と同一であっても構わないが、通常は、発泡剤を含有しない溶融状熱可塑性樹脂が供給される。
【0041】
熱可塑性樹脂の供給が完了し、キャビティ内に充填されると、充填した溶融状熱可塑性樹脂を冷却(2次冷却)し、固化させる。(図20)
その後、雌雄金型を開放し、製品を金型から取り出すことにより、表皮材が貼合された発泡した熱可塑性樹脂基材部と表皮材が貼合されない熱可塑性樹脂基材部とが基材部の端面同士で強固に融着一体化し、しかも部分的に貼合された表皮材の基材内部側端部が所定の位置に収まった、表皮材端縁の位置ずれのない外観の良好な、表皮材が貼合された基材部が部分的に発泡した多層成形品を得ることができる。
【0042】
このような方法により得られる多層成形品において、表皮材を貼合した基材部と表皮材を貼合しない基材部分の境界部の形状は図21(a)に示すような平面状であってもよいが、図21(b)のA部に示すような凹形状にすることで境界部の外観をより好ましくすることができる。
【0043】
このような凹形状にするためには、上記雌型成形面の境界部に対応する位置に凹部の形状に対応する突起物を設け、可動堰(8)の先端部を表皮材の最先端部を巻き込んで該突起物と嵌合するような形状にしておけばよい。
【0044】
本発明の方法に適用される熱可塑性樹脂としては、圧縮成形、射出成形、押出成形などで通常使用される樹脂がそのまま適用され。特に限定されないが、このような樹脂としては、たとえばポリプロピレン、ポリエチレン、アクリロニトリルースチレンーブタジエンブロック共重合体、ポリスチレン、ナイロンなどのポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、アクリル樹脂、スチレンーブタジエンブロック共重合体などの一般的な熱可塑性樹脂、EPMやEPDMなどの熱可塑性エラストマー、これらの混合物、あるいはこれらを用いたポリマーアロイ等があげられ、本発明においてはこれらを総称して熱可塑性樹脂という。
【0045】
また、これらの熱可塑性樹脂には必要に応じて、通常使用されるガラス繊維などの強化繊維や各種の無機もしくは有機フィラーなどの充填材が含有されていてもよく、もちろん通常使用される各種の顔料、滑材、帯電防止剤、安定剤などの各種添加材が配合されていてもよい。
【0046】
また、表皮材が貼合される基材部を発泡した基材部とするために、熱可塑性樹脂中に配合される発泡剤としては、熱可塑性樹脂の発泡体を製造する際に使用されている公知の化学発泡剤を使用することができる。具体的には、重炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、炭酸アンモニウム等の無機系発泡剤、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン等のニトロソ化合物、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、ベンゼンスルホニルヒドラジド、トルエンスルホニルヒドラジド、ジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホニルヒドラジド等のスルホニルヒドラジド類、p−トルエンスルホニルセミカルバジド等の発泡剤が例示され、必要に応じてサリチル酸、尿素ならびにこれらを含む発泡助剤を添加することは好適な態様である。
【0047】
発泡剤の種類は使用する熱可塑性樹脂の溶融温度や目的とする発泡倍率等を考慮して選択される。またその添加量は、目的とする成形品の強度、密度等を考慮して調整されるが、一般的に樹脂100重量部に対して0.1〜5重量部である。また、化学発泡剤に代えて液状またはガス状の二酸化炭素および/または窒素等を直接溶融樹脂中に圧入してもよく、場合によってはこれらを併用してもよい。
【0048】
また、本発明の方法に適用される表皮材も特に限定されず、モケットやトリコット等の織物や編み物、ニードルパンチカーペット等の不織布、金属フォイル、熱可塑性樹脂や熱可塑性エラストマーのシートまたはフィルムがあげられる。
【0049】
これらの表皮材は必要に応じて発泡層や裏打ち層が適宜積層された2層あるいは3層以上とした積層表皮材であってもよく、特に発泡層を積層した表皮材が好ましく適用できる。
発泡層が積層された表皮材を使用する場合、その発泡層としてはポリプロピレンやポリエチレンなどのポリオレフィンの発泡体や、ポリ塩化ビニル発泡体、軟質あるいは半硬質のポリウレタン発泡体が用いられる。
【0050】
また、裏打ち層としては、不織布や合成樹脂シートやフィルムなどが用いられ、不織布を構成する繊維としては、綿、毛、絹、麻等の天然繊維あるいはポリアミド、ポリエステル、ナイロン等の合成繊維が使用でき、これらを単独であるいは混紡して種々の方法により不織布としたものが用いられる。例えばニードルパンチ式、サーマルボンド式、スパンボンド式、メルトブロー式、スパンレース式等の不織布があげられる。
【0051】
尚、これらの積層表皮材を使用する場合、基材部と接触する表皮材裏面は、該表皮材が積層される基材部を形成する熱可塑性樹脂と熱融着可能なもの、あるいは表皮材裏面に該熱可塑性樹脂が含浸して基材樹脂部分と接着可能なものであることが必要である。
【0052】
【発明の効果】
本発明の製造方法によれば、熱可塑性樹脂からなる基材表面の外周部の少なくとも一部に表皮材が部分的に貼合一体化され、かつ該表皮材貼合部が3次元形状を含む形状からなる多層成形品を、表皮材貼合部と表皮材非貼合部との境界部が明瞭で製品外観に優れるとともに、機械的強度にも優れ、かつ低コストで工業的にも容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来法により製造された多層成形品の一例を平面図で示したものである。
【図2】本発明の方法により製造された多層成形品の一例を平面図で示したものである。
【図3】本発明の方法により製造された多層成形品の他の一例を平面図で示したものである。
【図4】本発明の方法により製造された多層成形品の他の一例を平面図で示したものである。
【図5】本発明の方法により製造された多層成形品の他の一例を平面図で示したものである。
【図6】本発明の方法に使用する金型の一例を概略断面図で示したものである。
【図7】図6の金型において、雄型成形面およびクランプ枠の配置状況を平面概略図で示したものである。
【図8】本発明の製造工程において、予め裁断された表皮材を金型間に供給した状態を金型の断面概略図で示したものである。
【図9】図8における表皮材の供給状態を平面概略図で示したものである。
【図10】本発明の製造工程を金型の断面概略図で示したものである。
【図11】本発明の製造工程を金型の断面概略図で示したものである。
【図12】本発明の製造工程を金型の断面概略図で示したものである。
【図13】本発明の製造工程を金型の断面概略図で示したものである。
【図14】本発明の製造工程を金型の断面概略図で示したものである。
【図15】本発明の製造工程を金型の断面概略図で示したものである。
【図16】本発明の製造工程を金型の断面概略図で示したものである。
【図17】本発明の製造工程を金型の断面概略図で示したものである。
【図18】本発明の製造工程を金型の断面概略図で示したものである。
【図19】本発明の製造工程を金型の断面概略図で示したものである。
【図20】本発明の製造工程を金型の断面概略図で示したものである。
【図21】本発明の方法により製造された多層成形品の表皮材貼合部と非貼合部の境界部付近の断面例を示したものである。
【符号の説明】
1:多層成形品
2:熱可塑性樹脂
3:表皮材
4:雄型
5:雌型
6:溶融樹脂供給通路
7:溶融樹脂供給口
8:可動堰
9:油圧シリンダー
10:表皮材クランプ枠
11:エアーシリンダー
12:溶融状熱可塑性樹脂
13:基材外周部
14:表皮材の基材内部側端部
Claims (4)
- 雌雄いずれか一方の金型のキャビティ内の表皮材貼合部と非貼合部の境界部に対応する位置に突出可能な可動堰を設けた雌雄一対の金型を使用して、熱可塑性樹脂からなる基材表面の外周部の少なくとも一部に表皮材が部分的に貼合一体化され、かつ該表皮材貼合部が3次元形状を含む形状からなる多層成形品を製造する方法であって、
1)前記金型を型締めした時に、キャビティ面の形状に沿った状態で、表皮材が基材表面の外周部の少なくとも一部を覆い、かつ該表皮材の基材内部に収まる端末部が基材表面における表皮材貼合部と非貼合部の境界部の形状と一致するような形状に表皮材を予め裁断する工程と、
2)開放状態にある前記金型間の所定の位置に前記表皮材を供給する工程と、
3)前記雌雄両金型を、前記表皮材が前記雌雄両金型の前記キャビティ面に接触する位置まで型締めして、前記表皮材をキャビティ面の形状に沿わせ、密着させる工程と、
4)前記可動堰をキャビティ内に突出させ、前記可動堰の先端部で前記表皮材の基材内部に収まる端末部を、雌雄いずれかの一方の金型のキャビティ面に押さえつける工程と、
5)前記表皮材を前記キャビティ面に押さえつけた状態を維持しながら、最終製品厚みよりも大きいキャビティクリアランスとなるまで前記金型を開く工程と、
6)前記表皮材と非表皮材側のキャビティ面との間に、全溶融状熱可塑性樹脂量のうち、表皮材が貼合される基材部を形成するに必要な樹脂量の溶融状熱可塑性樹脂を供給する工程と、
7)前記溶融状熱可塑性樹脂を供給後あるいは供給しながら最終製品厚みとなるまで型締めする工程と、
8)前記キャビティ内で熱可塑性樹脂を1次冷却する工程と、
9)前記可動堰を金型内に収容する工程と、
10)前記可動堰を金型内に収容後、キャビティクリアランスを保持しつつ、残余のキャビティ内に残余の溶融状熱可塑性樹脂を供給する工程と、
11)金型内で熱可塑性樹脂を2次冷却する工程と、
12)金型を開放状態にして成形体を取り出す工程と、
からなることを特徴とする多層成形品の製造方法。 - 前記表皮材として、発泡層を有する表皮材を用いることを特徴とする請求項1に記載の多層成形品の製造方法。
- 前記工程8)における一次冷却の後、前記雌雄両金型を僅かに開いて熱可塑性樹脂を発泡させる工程を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の多層成形品の製造方法。
- 多層成形品が自動車内装部品であることを特徴とする請求項1から3いずれかに記載の多層成形品の製造方法。
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