JP4318371B2 - 赤外線撮像装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、赤外線撮像装置に関し、詳しくはコンピュータシステムを用いて構成された赤外線撮像装置において、画面上で温度範囲の設定入力を行う際のインターフェイスに関する。
【0002】
【従来の技術】
赤外線カメラをコンピュータシステム(パーソナルコンピュータ)に接続し、パーソナルコンピュータを用いて赤外線カメラの操作を行う赤外線撮像装置が提案されている。
【0003】
このような赤外線撮像装置において、パーソナルコンピュータの処理装置は、赤外線カメラから与えられる温度情報を色情報を含む映像信号に変換し、表示装置に表示させる。温度情報から色情報への変換には、あらかじめ記憶された所定のカラーマップテーブルが使用される。赤外線カメラが検出可能な被写体の温度範囲は、低温から高温まで広範囲にわたっている。また、通常14ビット程度の分解能で被写体の温度を測定することができる。
【0004】
しかし、例えば人体を撮像する場合のように、通常の被写体の検出すべき温度の範囲は赤外線カメラが検出可能な温度範囲に比べてかなり狭い。そこで、温度情報を色情報を含む映像信号に変換して表示装置に表示する際には、通常、表示する温度範囲を装置の使用者が設定する。このような温度範囲の設定は、従来、キーボード等を用いて温度範囲を数値で入力することにより行われていた。
【0005】
また、上記のような赤外線撮像装置において、赤外線カメラにフォーカスレンズの駆動装置を備えさせ、この駆動装置をパーソナルコンピュータの処理装置で制御することによりオートフォーカスを実現する方法も提案されている。この場合、処理装置は赤外線カメラからの温度情報に基づいてフォーカスレンズの駆動装置を制御することになる。そして、このオートフォーカス制御に使用される温度情報の温度範囲を設定可能とすることが好ましい。この温度範囲の設定についても、従来はキーボード等を用いた数値入力により行われていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような数値入力による温度範囲の設定は装置の操作に慣れていない使用者にとっては容易ではなく、設定に手間が掛かる。また、温度情報から色情報への変換に用いられるカラーマップテーブルは通常は所定の関係(低温には寒色、高温には暖色といった一般的なコンセンサス)にしたがって作成されるが、カラーマップテーブルの内容を変更すれば温度情報と色情報との対応関係を任意に変えることができる。この場合、使用者が変わると温度情報と色情報との対応関係がすぐには分かりにくいものとなる。
【0007】
さらに、被写体の温度分布の測定結果の表示やオートフォーカスのためだけではなく、測定データの保存や編集に際しても温度情報を入力する場合が多く、単なる数字入力による設定では慣れない使用者が混乱するおそれもある。
【0008】
本発明は、上記のような従来の課題に鑑みてなされたものであり、その目的はコンピュータシステムを用いて構成された赤外線撮像装置において、画面上で温度範囲の設定入力を行う際のユーザフレンドリーなインターフェイスを提供することを目的とする。
【0015】
本発明に係る赤外線撮像装置は、被写体を含む撮像領域からの赤外線を受光する赤外線検出センサと、赤外線検出センサから得られた温度分布映像を色分布映像に変換して当該色分布映像の表示ウィンドゥを表示装置の画面上に表示させる処理装置とを備えた赤外線撮像装置であって、前記処理装置は、前記表示ウィンドゥ中の使用者によって選択された所定の点の温度を含む所定の温度範囲に対応する領域を含む領域を切り出し、切り出された領域に関して所定の画像処理を行うように構成されている。
【0016】
上記の構成によれば、処理装置による撮像データの微分、積分、ピークホールド等の画像処理を行う際に、必要な領域のみを指定して実行することができるので、処理に要する時間が短くなる。
【0017】
また、前記赤外線検出センサから得られた前記色分布映像の1フレームに含まれる画素のうち、前記所定の温度範囲の間の範囲であって使用者によって指定された温度範囲に含まれる画素数をモニターし、該画素数がしきい値を超えると前記色分布映像の記憶装置への記録を開始し、しきい値以下になれば前記記録を停止するように構成されている、このような構成によれば、所望の被写体が主として含まれているフレームの撮像データを自動的に選択して記録することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る赤外線撮像装置の全体構成を示すブロック図である。
【0019】
図1において、赤外線撮像装置は、フォーカスレンズ11、赤外線検出センサ12、A/D変換器13、ディジタル信号処理回路14、フォーカスレンズ駆動装置15、表示装置16、記憶装置17、及びポインティングデバイス(マウス等)18を備えている。フォーカスレンズ11、赤外線検出センサ12、A/D変換器13、及びフォーカスレンズ駆動装置15は赤外線カメラ10内に備えられ、他の部分はパーソナルコンピュータによって構成されている。
【0020】
被写体から放出される赤外線(熱放射線)がフォーカスレンズ11を通って赤外線検出センサ(イメージセンサ)12に結像する。赤外線検出センサ12は、被写体から放出される熱放射線(中赤外線から遠赤外線)を検知すると抵抗値が変化する素子(Hg-Cd-Te等)を用いて熱放射エネルギーの分布を検出する。検出された放射エネルギーと検出波長との関係から温度曲線が求められ、完全黒体に対する被写体の近似温度を測定することができる。
【0021】
赤外線検出センサ12が受光した温度情報は電気信号(アナログ信号)に変換されA/D変換器13でディジタル信号に変換された後、ディジタル信号処理回路14に与えられる。ディジタル信号処理回路14は、入力された温度情報(ディジタル信号)を色情報を含む映像信号に変換し表示装置16へ出力する。温度情報から色情報への変換には、あらかじめ設定され記憶された所定のカラーマップテーブルが使用される。
【0022】
表示装置16は、CRT、LCD等で構成され、ディジタル信号処理回路14から与えられる映像信号にしたがって被写体の温度分布に対応する映像を画面に表示する。また、使用者はマウス等のポインティングデバイス18を用いて、撮像情報の属性(カラーマップテーブル、中心温度等)を変更することができる。映像情報、温度情報、及び撮像情報の属性は記憶装置17に保存することができる。
【0023】
また、ディジタル信号処理回路14は、A/D変換器13から入力されたディジタル信号(被写体の温度情報)に基づいて、フォーカスレンズ駆動装置15を介してフォーカスレンズ11を駆動するオートフォーカス制御をも実行する。ディジタル信号処理回路14は、フォーカスを合わせるために、フォーカスレンズを少しずつ移動させる指令をフォーカスレンズ駆動装置15に与える。
【0024】
フォーカスレンズ駆動装置15は与えられた指令にしたがって、フォーカスレンズ11を光軸方向に移動させる。フォーカスレンズ11が移動すると、その結果、フォーカスレンズ11を通って赤外線検出センサ12に結像する被写体の赤外線撮像情報(温度分布)が変化する。この変化はA/D変換器13を介してディジタル信号処理回路14に与えられるディジタル信号に反映される。
【0025】
ディジタル信号処理回路14は、A/D変換器13から与えられたディジタル信号に基づいて所定の演算を行い、評価値を算出する。そして、フォーカスレンズの移動可能範囲又は指定された移動範囲内において、所定のピッチでフォーカスレンズ11を移動させながら、各位置での評価値を算出する。その結果得られるフォーカスレンズの位置に対する評価値の変化から、例えば評価値が極大又は極小となる位置をベストフォーカス位置として求める。
【0026】
上記の評価値として、例えば所定の温度範囲内にある画素の総数を求める。赤外線検出センサ12から得られる撮像情報(被写体の温度分布情報)は、被写体の各点(二次元座標)における温度情報の集合(温度分布)に相当する。そこで、被写体の注目温度近傍において下限温度及び上限温度を設定し、この温度範囲内にある画素数の総和を評価値として求める。この評価値が極小となるフォーカスレンズ11の位置をベストフォーカス位置とする。焦点が合っていない状態では、被写体の周囲に被写体の温度に近いドーナッツ状のオーラ部が生じ、その結果、焦点が合っている状態(ベストフォーカス状態)に比べて評価値が増加するからである。
【0027】
このような所定の温度範囲内にある画素の総数を評価値として求め、その評価値が極大又は極小となる位置をベストフォーカス位置として求める方法は、例えば人体のように、温度範囲があらかじめ分かっている被写体を撮像する際に特に有効である。
【0028】
図2は、上記のようなオートフォーカスのための温度範囲(下限温度及び上限温度)の設定に用いられる表示インターフェイス(ユーザインターフェイス)の一例を示している。オートフォーカスを実行すると、図2に示すようなカラーバー22と、下限温度及び上限温度に対応する2つの矢印マーク23,24が画面21に表示される。カラーバー22は、ディジタル信号処理回路14が温度情報から色情報への変換に用いる前述のカラーマップテーブルに対応しており、被写体の表示に用いられる複数の色(A,B,C,...X)と各色に対応する温度とを上下に並べて表示したものである。
【0029】
使用者は、マウス等のポインティングデバイス18を用いて2つの矢印マーク23,24を横方向に移動させることにより、オートフォーカスに用いられる温度範囲の下限温度及び上限温度を設定する。このように、被写体の表示に用いられる色と温度との関係が一目で分かるカラーバー22の表示を用いて、温度範囲を容易に設定することができる。
【0030】
図3は、上記のようにして設定された温度範囲の設定内容を記憶装置17に保存する際の表示インターフェイスの一例を示している。カラーバー22及び矢印マーク23,24が画面21に表示されている状態で保存を指示すると、温度範囲の設定内容の保存のためのウィンドゥ25が現れるので、適当なファイル名を入力して保存する。図3は人体を被写体とするときの温度範囲の設定であり、ファイル名として「人体温度」が入力されている。
【0031】
このように、被写体の種類や撮像条件がすぐに分かるファイル名を付して温度範囲の設定内容を保存しておけば、同じ被写体や条件で撮像を行う場合に、そのオートフォーカスに用いられる温度範囲をすぐに記憶装置17から読み出して利用することができる。また、カラーマップテーブルも同時に保存されるので、再利用するときに便利である。
【0032】
図4は、保存した温度範囲の設定内容を記憶装置17から読み出して利用する際の表示インターフェイスの一例を示している。撮像に際して、被写体を選択するためのウィンドゥ26が画面21に表示される。ウィンドゥ26内には、記憶装置17に保存されている温度範囲の設定内容の複数のファイル名と選択用の矢印マーク27が表示されている。使用者はポインティングデバイス18を用いて選択用の矢印マーク27を上下に移動させることにより所望のファイル名を選択し、画面21にそのカラーバー22と温度範囲を示す矢印マーク23,24を表示させる。この状態で、図2を用いて説明したように、ポインティングデバイス18を用いて2つの矢印マーク23,24を横方向に移動させることにより温度範囲の設定内容を変更することができる。
【0033】
図5は、撮像された被写体の温度分布を色分布に変換した映像28が画面21に表示されている状態を示している。この例では、映像28の上にカラーバー22と設定された温度範囲を示す矢印マーク23,24が表示されている。これにより、被写体の温度分布を示すカラー映像28に使用されている色と温度との関係が一目で分かる。
【0034】
図6は、オートフォーカスボタンが押された後の処理の例を示すフローチャートである。まず、保存データを利用するか否かが問われ(ステップ#101)、利用する場合はカラーバーが表示され(ステップ#102)、上述のようにしてオートフォーカスのための下限温度及び上限温度を設定する(ステップ#103)。保存データを利用しない場合は選択メニューが表示され(ステップ#104)、温度情報を選択する(ステップ#105)。
【0035】
ステップ#106でオートフォーカスが実行された後、オートフォーカス温度情報の保存ボタンが押されると(ステップ#107のYes)、保存ウィンドゥが表示される(ステップ#108)。ファイル名等を入力し(ステップ#109)、ファイル保存を実行する(ステップ#110)。
【0036】
図7は、画面21に表示されたカラーバー22に対応するカラーマップテーブルを保存する場合の表示インターフェイスを示している。このように、温度範囲の設定内容を含まないカラーマップテーブルについても、画面21に表示される保存用のウィンドゥ29内でファイル名(例えば「人体温度」)を入力し、記憶装置17に保存することができる。
【0037】
図8は、記憶装置17に保存された複数のカラーマップテーブルを読み出して再利用するときの表示インターフェイスを示している。複数のカラーマップテーブルに対応する複数のカラーバー22が読み出され、そのファイル名31と共に画面21に表示される。あらかじめ複数の種類の被写体モデルを用いて調整されたカラーマップテーブルを適当なファイル名と共に記憶装置17に保存しておく。そして、被写体の撮像の際に、複数のカラーマップテーブル(カラーバー22)を記憶装置17から読み出して、図7のように画面21に表示し、被写体に合ったカラーマップテーブル(カラーバー22)を選択する。
【0038】
図9は、カラーマップ選択ボタンが押された後の処理の例を示すフローチャートである。カラーマップ選択ボタンが押されると、選択可能なカラーマップテーブルが表示される(ステップ#201)。ステップ#202でカラーマップテーブルが選択され、選択されたカラーマップテーブルを利用して赤外線撮像ウィンドゥが表示される(ステップ#203)。カラーマップテーブルの編集を行う場合(ステップ#204のYes)は、ステップ#205で編集が行われる。編集結果を保存する場合(ステップ#206のYes)は、ステップ#207で保存ウィンドゥが表示され、ファイル名を入力して保存を実行する(ステップ#208)。
【0039】
図10及び図11は、カラーマップテーブルにおける温度と表示色との関係を実際の被写体の撮像結果の表示を用いて設定する際の表示インターフェイスを示している。この例では、撮像された被写体(人の手)の温度分布を色分布に変換した映像33を表示する赤外線撮像ウィンドゥ34と、各温度に対応する表示色を選択するためのカラーテーブルを表示するウィンドゥ35とが表示されている。人の手の映像33は、図中、網掛け部で示すように周辺部が所定の温度領域33aになっており、この領域を特定の色に対応付ける。
【0040】
図10に示すように、ポインティングデバイス18を用いてカラーテーブル中の所望の色にカーソル(白抜き矢印)36を合わせると、カーソルがその色に変化する。この状態で、図11に示すように、ポインティングデバイス18を用いてカーソルを赤外線撮像ウィンドゥ34に表示された人の手の映像33の所定の温度領域33aまで移動(ドラッグ)する。すると、所定の温度領域(網掛け部)33aの色がカーソル36の色、すなわちカラーテーブルのウィンドゥ35で選択した色に変化する。
【0041】
図12は、カラーマップ編集ボタンが押された後の処理の例を示すフローチャートである。カラーマップ編集ボタンが押されると、選択可能な色が表示される(ステップ#301)。ステップ#302で所望の色を選択すると、カーソル36の色が選択した色に変化する(ステップ#303)。カーソル36を赤外線撮像ウィンドゥ34にドラッグすると(ステップ#304)、カーソル36で指定した温度領域(網掛け部)33aの色がカーソル36の色に変化する(ステップ#305)。このようにして、視覚的にも分かりやすい方法で温度と表示色との関係を設定することができる。
【0042】
図13は、ディジタル信号処理回路14が実行する画像処理(微分、積分、ピークホールド等の処理)の対象領域を指定する様子を示している。例えばポインティングデバイス18を用いて矩形の対角の2点を指定することにより、所定の領域38を指定する。あるいは、ポインティングデバイス18を用いて被写体画像33の一点39を指定すると、この点39の温度を含む所定の温度範囲を含む領域(被写体画像33の領域にほぼ等しい)を含む矩形領域40をディジタル信号処理回路14が自動的に切り出すようにしてもよい。この際、図14に示すように、矩形領域40を定める縦方向及び横方向各2本ずつのルーラ41,42が表示され、これらのルーラ41,42をポインティングデバイス18で移動させることにより、指定領域の変更(微調整)が可能であるようにしてもよい。
【0043】
図15は、領域指定ボタンが押された後の処理の例を示すフローチャートである。自動領域指定を行う場合(ステップ#401のYes)は、ポインティングデバイス18を用いて被写体画像33の一点39を指定する(ステップ#402)。ステップ#403においてディジタル信号処理回路14は、この点39の温度を含む所定の温度範囲に対応する領域を含む矩形領域40を自動的に指定する(切り出す)。一方、自動領域指定を行わない場合(ステップ#401のNo)は、ポインティングデバイス18を用いて矩形領域を直接指定する。ステップ#405において、指定された矩形領域を定める縦方向及び横方向各2本ずつのルーラ41,42が表示される。これらのルーラ41,42をポインティングデバイス18で移動させることにより、指定領域の調整を行う(ステップ#406)。
【0044】
図16は、被写体画像33の一点39を指定した際に、カラーバー43及び温度範囲を示す矢印マーク44,45を表示させる表示インターフェイスを示している。使用者が被写体画像33の一点39を指定すると、ディジタル信号処理回路14は指定された点39の温度情報を求め、その温度を含む所定範囲(例えば人体温度に相当する温度範囲)を示す矢印マーク44,45をカラーバー43に対応させて表示する。使用者は被写体画像33を用いて温度範囲を指定できるので、その被写体の温度が既知でない場合も容易に温度範囲を指定することができる。
【0045】
上記のようにして指定された温度範囲の情報は、撮像データの記録をするか否かの判断に用いることもできる。つまり、ディジタル信号処理回路14は、撮像データの1フレームに含まれる画素のうち指定された温度範囲に含まれる画素の数をモニターしておき、その画素数がしきい値を超えると撮像データの記憶装置17への記録を開始し、しきい値以下になれば記録を停止する。記録開始のしきい値と記録停止のしきい値との間にはヒステリシスを設けることが好ましい。あるいは、記録開始後すぐに画素数がしきい値以下になっても設定期間は記録を継続するようにしてもよい。
【0046】
以上、本発明の種々の実施形態を説明したが、本発明は上記の実施形態に限らず、種々の形態で実施することが可能である。
【0047】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の赤外線撮像装置の第1の構成によれば、オートフォーカスのために使用する温度情報の温度範囲の設定を、温度情報から色情報への変換に使用されるカラーマップテーブルと関連付けて画面上で行うユーザインターフェイスを備えているので、使用者は視覚的に分かりやすい方法で温度範囲の設定を行うことができる。
【0048】
また、第2の構成によれば、温度情報を色情報に変換するために使用するカラーマップテーブルを画面上に表示させ、ファイル名を付して記憶装置に保存するためのユーザインターフェイスを備えているので、カラーマップテーブルそのものをファイル名に対応させて複数種類保存し、再利用することができる。
【0049】
また、第3の構成によれば、被写体の色分布映像と共に複数の色を画面上に表示させ、ポインティングデバイスを用いて複数の色の中から一色を選択し、色分布映像中の所定の温度領域に対応する色領域を選択色に変更するユーザインターフェイスを備えているので、画面表示を切り替えることなく、容易に温度と表示色との対応を再設定することができる。
【0050】
また、第4の構成によれば、色分布映像の表示ウィンドゥ中の所定の領域を使用者が選択し、選択された領域に関して処理装置が所定の画像処理を行うように構成されている。一方、第5の構成によれば、色分布映像の表示ウィンドゥ中の所定の点を使用者が選択し、選択された点の温度を含む所定の温度範囲に対応する領域を含む領域を処理装置が切り出し、切り出された領域に関して所定の画像処理を行うように構成されている。したがって、いずれの構成でも、処理装置による撮像データの微分、積分、ピークホールド等の画像処理を行う際に、必要な領域のみを指定して実行することができるので、処理に要する時間が短くなる。
【0051】
また、第6の構成によれば、処理装置が、撮像データの1フレームに含まれる画素のうち指定された温度範囲に含まれる画素の数をモニターしておき、該画素数がしきい値を超えると撮像データの記憶装置への記録を開始し、しきい値以下になれば記録を停止するように構成されているので、所望の被写体が主として含まれているフレームの撮像データを自動的に選択して記録することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る赤外線撮像装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】オートフォーカスのための温度範囲の設定に用いられる表示インターフェイスの一例を示す図である。
【図3】設定された温度範囲の設定内容を記憶装置に保存する際の表示インターフェイスの一例を示す図である。
【図4】保存した温度範囲の設定内容を記憶装置から読み出して利用する際の表示インターフェイスの一例を示す図である。
【図5】撮像された被写体の温度分布を色分布に変換した映像が画面に表示されている状態を示す図である。
【図6】オートフォーカスボタンが押された後の処理の例を示すフローチャートである。
【図7】画面に表示されたカラーバーに対応するカラーマップテーブルを保存する場合の表示インターフェイスを示す図である。
【図8】記憶装置に保存された複数のカラーマップテーブルを読み出して再利用するときの表示インターフェイスを示す図である。
【図9】カラーマップ選択ボタンが押された後の処理の例を示す図である。
【図10】カラーマップテーブルにおける温度と表示色との関係を実際の被写体の撮像結果の表示を用いて設定する際の表示インターフェイスを示す図である。
【図11】カラーマップテーブルにおける温度と表示色との関係を実際の被写体の撮像結果の表示を用いて設定する際の表示インターフェイスを示す図である。
【図12】カラーマップ編集ボタンが押された後の処理の例を示すフローチャートである。
【図13】ディジタル信号処理回路が実行する画像処理の対象領域を指定する様子を示す図である。
【図14】矩形領域を定めるルーラの移動により指定領域の調整を行う様子を示す図である。
【図15】領域指定ボタンが押された後の処理の例を示すフローチャートである。
【図16】被写体画像の一点を指定した際に、カラーバー及び温度範囲を示す矢印マークを表示させる表示インターフェイスを示す図である。
【符号の説明】
10 赤外線カメラ
11 フォーカスレンズ
12 赤外線検出センサ
13 A/D変換器
14 ディジタル信号処理回路(処理装置)
15 フォーカスレンズ駆動装置
16 表示装置
17 記憶装置
18 ポインティングデバイス
21 画面
22 カラーバー(カラーマップテーブル)
23,24 温度範囲設定用矢印マーク
31 ファイル名
33 被写体画像(色分布映像)
33a 所定の温度領域に対応する色領域
38,40 領域
Claims (4)
- 被写体を含む撮像領域からの赤外線を受光する赤外線検出センサと、赤外線検出センサから得られた温度分布映像を色分布映像に変換して当該色分布映像の表示ウィンドゥを表示装置の画面上に表示させる処理装置とを備えた赤外線撮像装置であって、
前記処理装置は、
前記表示ウィンドゥ中の使用者によって選択された所定の点の温度を含む所定の温度範囲に対応する領域を含む領域を切り出し、切り出された領域に関して所定の画像処理を行い、
前記赤外線検出センサから得られた前記色分布映像の1フレームに含まれる画素のうち、前記所定の温度範囲の間の範囲であって使用者によって指定された温度範囲に含まれる画素数をモニターし、該画素数がしきい値を超えると前記色分布映像の記憶装置への記録を開始し、しきい値以下になれば前記記録を停止する、
ことを特徴とする赤外線撮像装置。 - 前記記録を開始するしきい値と前記記録を停止するしきい値との間にヒステリシスが設けられている、
請求項1記載の赤外線撮像装置。 - 前記所定の温度範囲に対応する領域を含む領域は矩形領域であり、当該矩形領域を定める縦方向及び横方向各2本ずつのルーラを前記表示ウィンドゥに表示し、これらのルーラをポインティングデバイスで移動させることにより、当該矩形領域の変更が可能である、
請求項1記載の赤外線撮像装置。 - 前記処理装置は、
前記所定の点を使用者が選択したときに、温度に対応する色を示すカラーバー、および選択された点の温度を含む所定の温度範囲を前記カラーバーに対応させて示す2つのマークを、前記表示装置の画面上に表示させる、
請求項1記載の赤外線撮像装置。
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