JP4316467B2 - 画像処理方法及び画像処理システム - Google Patents

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Description

本発明は、グレーに近い低彩度の色を背景に人物を撮影して得られた画像データに色変換処理等の画像処理を施す画像処理方法及び画像処理システムに関する。
従来、証明写真等、グレーを背景色として人物を撮影した画像に対して、背景色のグレーはムラや色付きがないように、また、人物の肌色は色のりの良い色再現となるように色変換処理が施されている。
しかしながら、背景色のグレーは、実際には照明や被写体の色の影響を受ける。そのため、カメラ等の撮影装置の彩度再現が低いと、背景色と、肌色の無彩色に近い領域の色域が接近しすぎて画像データ上での区別がつきにくくなり、肌色に対して行っているつもりの色変換処理が背景に対してもかかってしまい、背景色がおかしくなるという問題がある。反対に、背景色を調整すると、肌色がその調整の影響を受けてしまい、所望の色再現ができなくなってしまうという問題がある。
そこで、一般的に、画像を解析して肌色等の色成分からなる色領域を抽出し、肌色領域とそれ以外の領域に分離して色変換処理を施す方法が採られている。カラー画像から所望の色領域を分離する方法としては、例えば、特許文献1に記載されている。
特開平8−221567号公報
しかしながら、画像を解析して肌色領域を抽出する処理は大変複雑で時間がかかるという問題があった。
本発明の課題は、グレーに近い低彩度の色を背景に人物を撮影した画像からグレーに近い低彩度の背景色域と無彩色に近い肌色の色域とを簡易な処理で高速に分離し、色変換処理を適正に行うことが可能な画像処理方法及び画像処理システムを提供することである。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
低彩度の色を背景に撮影された人物画像データに画像処理を施す画像処理方法において、
前記人物画像データ内における肌色の色域を含む赤黄色系の色相の彩度全体を強調し、次いで予め定められた基準より彩度の低い色域を彩度圧縮することを特徴としている。
請求項に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
低彩度の色を背景に撮影された人物画像データに画像処理を施す画像処理方法において、
前記人物画像データ内における肌色の色域を含む赤黄色系の色相のうち、予め定められた基準より彩度の低い色域及び肌色の色域の彩度を強調し、次いで前記予め定められた基準より彩度の低い色域を彩度圧縮することを特徴としている。
請求項に記載の発明は、請求項1又は2の何れか一項に記載の発明において、
前記彩度が強調された人物画像データの前記肌色の色域を含む赤黄色系の色相において、前記予め定められた基準より彩度の低い色域を彩度圧縮した後に色変換処理を施すことを特徴としている。
請求項に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の発明において、
前記彩度が強調された人物画像データの前記肌色の色域を含む赤黄色系の色相において、前記予め定められた基準より彩度の低い色域を彩度圧縮した後、前記肌色の色域と前記予め定められた基準より彩度の低い色域のそれぞれに異なる色変換処理を施すことを特徴としている。
請求項に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記彩度全体が強調された人物画像データの前記肌色の色域を含む赤黄色系の色相において、前記予め定められた基準より彩度の低い色域を彩度圧縮した後、前記肌色の色域より高彩度の色域の彩度圧縮を含む色変換処理を行うことを特徴としている。
請求項に記載の発明は、
低彩度の色を背景に人物を撮影し人物画像データを取得する撮影装置と、前記撮影装置により撮影された人物画像データに画像処理を施す画像処理装置とを備えた画像処理システムにおいて、
前記撮影装置は、低彩度の色を背景に人物を撮影し人物画像データを取得する撮像部と、前記撮像部により取得された人物画像データに画像処理を施す画像処理部を有し、前記画像処理部は、前記人物画像データ内における肌色の色域を含む赤黄色系の色相の彩度全体を強調し、
前記画像処理装置は、前記撮影装置により彩度強調された人物画像データにおける予め定められた基準より彩度の低い色域を彩度圧縮することを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、人物画像データ内における肌色の色域を含む赤黄色系の色相の彩度全体を強調し、次いで予め定められた基準より彩度の低い色域を彩度圧縮する。従って、低彩度の色を背景に人物を撮影した画像から背景色域と無彩色に近い肌色の色域とを、画像解析等の複雑な処理を行わずに、簡易な処理で高速に分離することができるので、各色域に適正な色変換処理を施すことが可能となる。
請求項に記載の発明によれば、人物画像データ内における肌色の色域を含む赤黄色系の色相のうち、予め定められた基準より彩度の低い色域及び肌色の色域の彩度を強調し、次いで前記予め定められた基準より彩度の低い色域を彩度圧縮する。従って、低彩度の色を背景に人物を撮影した画像から低彩度の背景色域と無彩色に近い肌色の色域とを、画像解析等の複雑な処理を行わずに、簡易な処理で高速に分離することができるので、各色域に適正な色変換処理を施すことが可能となる。
請求項に記載の発明によれば、彩度が強調された人物画像データの肌色の色域を含む赤黄色系の色相において、予め定められた基準より彩度の低い色域を彩度圧縮した後、色変換処理を施す。従って、人物を撮影した画像から低彩度の背景色域と無彩色に近い肌色の色域とを分離してから色変換処理を施すので、背景色域と顔画像の肌色のそれぞれが他方の色域に対する色変換の影響を受けることがなくなり、各色域に対する色変換を適正に行うことが可能となる。
請求項に記載の発明によれば、彩度が強調された人物画像データの肌色の色域を含む赤黄色系の色相において、予め定められた基準より彩度の低い色域を彩度圧縮した後、肌色の色域と前記予め定められた基準より彩度の低い色域のそれぞれに異なる色変換処理を施す。従って、人物を撮影した画像から低彩度の背景色域と無彩色に近い肌色の色域とを分離してからそれぞれの色域に異なる色変換処理を施すので、背景色域と顔画像の肌色のそれぞれが他方の色域に対する色変換の影響を受けることがなく、肌色の色域とグレーに近い低彩度の背景色域のそれぞれに異なる色変換処理を施しても適正な結果を得ることができる。
請求項に記載の発明によれば、彩度全体が強調された人物画像データの肌色の色域を含む赤黄色系の色相において、予め定められた基準より彩度の低い色域を彩度圧縮した後、肌色の色域より高彩度の色域の彩度圧縮を含む色変換処理を行う。従って、人物を撮影した画像から低彩度の背景色域と無彩色に近い肌色の色域とを分離してから各色域に異なる画像処理を施すので、背景色域と顔画像の肌色のそれぞれが他方の色域に対する色変換の影響を受けることがなくなり、各色域に対する色変換を適正に行うことが可能となる。また、彩度が強調されている、肌色色域より高彩度の色域を彩度圧縮するので、他の色相とのバランスをとることができる。
請求項に記載の発明によれば、低彩度の色を背景に人物を撮影し人物画像データを取得する撮影装置と、撮影装置により撮影された人物画像データに画像処理を施す画像処理装置とを備えた画像処理システムにおいて、撮影装置内の画像処理部で人物画像データ内における肌色の色域を含む赤黄色系の色相の彩度全体を強調するので、撮影により取得された彩度の情報を確保することができ、背景色域と肌色色域との分離を正確に行うことが可能となる。
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
まず、構成を説明する。
図1に、本実施の形態における画像処理システム100の全体構成を示す。画像処理システム100は、グレーに近い低彩度の色を背景に人物の顔画像を撮影してプリントするシステムであり、例えば、証明写真の撮影及びプリント等に利用可能である。画像処理システム100は、図1に示すように、カメラ1、制御装置2、プリンタ3を備えて構成されており、カメラ1と制御装置2、制御装置2とプリンタ3がそれぞれ接続されている。カメラ1は、制御装置2からの指示に基づき撮影を行い、得られた人物画像データ(以下、単に画像データと称する)に画像処理を施して制御装置2に出力する。制御装置2は、カメラ1の撮影を制御するとともに、画像処理装置として、カメラ1から入力される画像データに各種画像処理を施してプリンタ3へ出力する。プリンタ3は、制御装置2から入力される画像データに基づき記録媒体上に画像を形成して印刷出力する。
以下、カメラ1の内部構成について説明する。
図2に、カメラ1の要部構成例を示す。カメラ1は、図2に示すように、CPU11、RAM12、ROM13、撮像部14、I/F15等を備えて構成され、各部はバス16により接続されている。
CPU(Central Processing Unit )11は、ROM13に記憶されているシステムプログラムを読み出し、RAM12内に形成されたワークエリアに展開し、該システムプログラムに従ってカメラ1各部を制御する。また、CPU11は、ROM13に記憶されているカメラ側画像処理プログラム131を始めとする各種処理プログラムを読み出してワークエリアに展開し、図4に示すカメラ側画像処理を始めとする各種処理を実行する。
RAM(Random Access Memory)12は、CPU11によって実行される各種プログラム及びこれらプログラムに係るデータを一時的に記憶するワークエリアを形成する。
ROM(Read Only Memory)13は、半導体等の不揮発性メモリで構成されており、カメラ1に対応するシステムプログラム、及び該システムプログラム上で実行可能な各種処理プログラム及びこれらのプログラムで処理されたデータ等を記憶する。
本実施の形態において、ROM13は、カメラ側画像処理プログラム131と、3次元ルックアップテーブル(3D−LUT)132(詳細後述)を記憶している。
撮像部14は、光学レンズ、CCD(Charge Coupled Diode)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子、A/D変換器等により構成され、光学レンズを介して入力される画像を撮像素子で電気信号に変換し、更にA/D変換してデジタルの画像データを取得し、CPU11に出力する。
I/F15は、カメラ1と制御装置2とを接続し、データの入出力を行うためのインターフェースである。
以下、制御装置2の内部構成について説明する。
図3に、制御装置2の要部構成例を示す。制御装置2は、図3に示すように、CPU21、RAM22、ROM23、入力部24、表示部25、カメラ用I/F26、プリンタ用I/F27等を備えて構成され、各部はバス28により接続されている。
CPU21は、ROM23に記憶されているシステムプログラムを読み出し、RAM22内に形成されたワークエリアに展開し、該システムプログラムに従って制御装置2各部を制御する。また、CPU21は、ROM23に記憶されている制御装置側画像処理プログラム231を始めとする各種処理プログラムを読み出してワークエリアに展開し、図5に示す制御装置側画像処理を始めとする各種処理を実行する。
RAM22は、CPU21によって実行される各種プログラム及びこれらプログラムに係るデータを一時的に記憶するワークエリアを形成する。
ROM23は、HDD(Hard Disc)、半導体等の不揮発性メモリで構成されており、制御装置2に対応するシステムプログラム、及び該システムプログラム上で実行可能な各種プログラム及びこれらのプログラムで処理されたデータ等を記憶する。
本実施の形態において、ROM23は、制御装置側画像処理プログラム231と、3次元ルックアップテーブル(3D−LUT)232(詳細後述)を記憶している。
入力部24は、表示部25と一体に構成されるタッチパネルや、撮影開始を指示するための撮影SW等の各種機能キーを備えて構成され、操作されたキーに対応する操作信号をCPU21に出力する。
表示部25は、LCD(Liquid Crystal Display)等を備えて構成され、CPU21からの制御信号に従って、各種操作画面や、カメラ1により撮影された画像等を表示する。
カメラ用I/F26は、カメラ1とデータの入出力を行うためのインターフェースである。
プリンタ用I/F27は、プリンタ3とデータの入出力を行うためのインターフェースである。
プリンタ3は、制御装置2から入力された画像データに基づいて記録媒体上に画像を形成してプリント出力を行う。プリンタ3のプリント方式としては、色材を昇華、転移させて画像を形成する昇華型転写方式が適用されていることとして説明するが、記録媒体と受像材料とを重ね合わせて熱を加えることによって記録媒体の記録層を受像材料の受像層に転移させて画像を形成する溶融転写記録方式を適用することとしてもよいし、電子写真方式、インクジェット方式やその他のプリント方式であってもよい。また、銀塩写真像を形成するものであってもよい。
次に、本実施の形態の動作について説明する。
図4、5に、画像処理システム100において、撮影された画像データに施される画像処理を示す。図4は、カメラ1において施されるカメラ側画像処理を示すフローチャートである。図5は、制御装置側で施される制御装置側画像処理を示すフローチャートである。
以下、図4を参照してカメラ側画像処理について説明する。当該処理は、撮像部14により画像データが取得され、CPU11にその画像データが入力された際に実行される処理であり、カメラ1のCPU11とROM13に記憶されているカメラ側画像処理プログラム131との協働によるソフトウエア処理により実現される。当該処理により、カメラ1における画像処理部が実現される。
まず、撮像部14により取得された画像データ(R、G、Bの画像データ)にゲイン調整、ホワイトバランス調整が施される(ステップS1)。次いで、ROM13に記憶されている3D−LUT132が参照され、ステップS1で調整の施された画像データに対して、3D−LUT132による変換が施され(ステップS2)、カメラ側画像処理は終了する。カメラ側画像処理が施された画像データは、I/F15を介して制御装置2へ出力される。
図4のステップS2で使用される3D−LUT132は、変換前のR、G、B値の組み合わせに対応する変換後のR、G、B値の組み合わせを記憶したルックアップテーブルであり、CPU11は、ステップS2において、3D−LUT132から変換前の画像データのR、G、B値に対応する変換後のR、G、B値の組み合わせを読み出して変換を行う。
3D−LUT132は、入力の画像データに対して、下記のプロセス(1)→(2)の順で変換を行った結果を出力するように設計されたものである。
(1)肌色の色域を含む赤黄色系の色相の彩度全体を強調
(2)制御装置2における画像処理やプリンタ3における画像記録において処理可能な、規格化された所定形式のデータフォーマット(例えば、JPEG等)の情報量(ビット数)へのデータの圧縮
即ち、3D−LUT132を用いて変換することにより、画像データの赤黄色系の色相の彩度全体が強調された後、制御装置2における画像処理やプリンタ3における画像記録において処理可能な、規格化された所定形式のデータフォーマットの情報量へのデータの圧縮が行われる。ここでは、例えば、10ビットから8ビットにデータ圧縮されるものとする。
なお、3D−LUT132を、画像データの赤黄色系の色相彩度全体を強調するための3D−LUT132aと、彩度全体を強調した画像データに対してデータ圧縮を施すための3D−LUT132bとの2つのLUTよりなる構成とし、画像データに対して3D−LUT132aを用いて彩度強調した後、3D−LUT132bを用いてデータ圧縮するようにしてもよい。
カメラ1から制御装置2に画像データが入力されると、制御装置側画像処理が実行される。
以下、図5を参照して制御装置側画像処理について説明する。当該処理は、制御装置2のCPU21とROM23に記憶されている制御装置側画像処理プログラム231との協働によるソフトウエア処理により実現される処理である。
まず、カメラ1から入力された画像データにシャープネス調整、ノイズ除去等の画像処理が施される(ステップS11)。次いで、ROM23に記憶されている3D−LUT232が読み出され、画像処理された画像データに対して、3D−LUT232による変換が施され(ステップS12)、変換された画像データに対して出力補正処理(例えば、ガンマ補正処理、画素数変更等)が施されて(ステップS13)、制御装置側画像処理は終了する。制御装置側画像処理による処理済みの画像データは、プリンタ用I/F27を介してプリンタ3へ出力される。
図5のステップS12で使用される3D−LUT232は、変換前のR、G、B値の組み合わせに対応する変換後のR、G、B値の組み合わせを記憶したルックアップテーブルであり、CPU21は、ステップS12において、3D−LUT232から変換前の画像データのR、G、B値に対応する変換後のR、G、B値の組み合わせを読み出して変換を行う。
3D−LUT232は、シャープネス強調、ノイズ除去等の画像処理が施された画像データに対して、下記のプロセス(1)→(2)の順で変換を行った結果を出力するように設計されたものである。
(1)肌色の色域を含む赤黄色系の色相における、グレーに近い低彩度の背景色域の彩度圧縮
(2)肌色の色域より高彩度域を彩度圧縮するとともに背景のグレーの色域はムラや色付きがないように、肌色の色域は色のりの良い色再現となるように調整する色変換処理
即ち、3D−LUT232を用いて画像データを変換することにより、画像データの赤黄色系の色相におけるグレーに近い低彩度の背景色域に彩度圧縮が施され、グレーに近い低彩度の背景色域と肌色色域とが分離された後、肌色の色域より高彩度域を彩度圧縮するとともに、背景色域はムラや色付きがないように、人物の肌色の色域は色のりの良い色再現となるように色変換される。肌色の色域より高彩度域の彩度圧縮は、他の色相との色再現のバランスをとるために行われる。
なお、3D−LUT232を、画像データに彩度圧縮を施すための3D−LUT232aと、彩度圧縮された画像データに対して色変換を施すための3D−LUT232bの2つのLUTよりなる構成とし、画像データに対して3D−LUT232aを用いて彩度圧縮した後、3D−LUT232bを用いて色変換処理を行うようにしてもよい。
ここで、CIE(国際照明委員会)で定められたL*a*b*表色系を用いて、肌色の色域とグレーに近い低彩度の背景色域について説明する。
図6に、CIE(国際照明委員会)で定められたL*a*b*表色系を示す。図6において、L*は、明度を表しており、0〜100%の値で指定され、数値が大きいほど明るくなる。a*、b*は、色度を表している。a*は、緑とマゼンダの2色の混合比を表し、+の方向になるほどマゼンダが強くなり、−の方向になるほど緑が強くなる。b*は、青と黄の2色の混合比を表し、+の方向になるほど黄が強くなり、−の方向になるほど青が強くなる。彩度C*は、〔数1〕で表される。
Figure 0004316467
図7に、L*a*b*表色系における肌色の色域と、照明写真等の背景色である、グレーに近い低彩度の背景色域を示す。図7に示すように、肌色の色域は、a*とb*が何れも+方向(赤黄色系の色相)でほぼ同じ値となる位置に分布しており、グレーに近い低彩度の背景色域は、a*とb*が何れも0付近に分布している。肌色の色域における無彩色に近い低彩度色域、即ち、a*、b*がともに小さい色域(C*=10付近)は、グレーに近い低彩度の背景色域と接近している。
撮像部14における彩度再現が低く画像データの彩度が全体的に低いと、赤黄色系の色相の低彩度色域において、上述の背景色域と無彩色に近い肌色の色域との区別が困難となる。
また、撮像部14により得られた画像データは、制御装置2の画像処理やプリンタ3における画像記録において処理可能な、規格化された所定形式のデータフォーマットにデータ圧縮されるが、デジタルの画像データは離散的数値で記録されるためデータ圧縮された時点で、撮像部14により取得された情報の一部が欠落し、情報の正確さが失われる。
そのため、制御装置2で背景色域と肌色の色域に色変換処理を行っても、階調がとぶ、ノイズが増える、色のつながりが悪くなる等の現象があり、更に、背景色域と無彩色に近い肌色の色域の区別が困難なため、肌色の色域に対して行っている調整が背景色域にかかってしまい背景色がおかしくなったり、背景色に対して行っている調整により肌色の色域がその調整の影響を受けたりし、所望の色再現ができなくなってしまうという問題がある。
そこで、図4に示すカメラ側画像処理のステップS2における、3D−LUT132を参照した変換により、カメラ1でデータ圧縮を行う前に、肌色の色域を含む赤黄色系の色相の彩度全体を強調することにより、撮像により得られた情報の一部が欠落する前に、背景色域と肌色の色域とを判別できるようにしておく。
制御装置2においては、図5に示す制御装置側画像処理のステップS12における、3D−LUT232を参照した変換により、カメラ1で赤黄色系の色相の彩度全体が強調された画像データのグレーに近い低彩度の背景色域を彩度圧縮し、背景色域と肌色の色域を分離してから色変換処理を施す。これにより、グレーに近い低彩度の背景色域が肌色色域に施している調整の影響を受けることなく、また、肌色色域は、背景色域に施している調整の影響を受けることなく、適正な、好ましい色再現を行うことができる。また、それぞれの色域に異なる色変換処理を施しても適正な処理結果を得ることができる。
図8に、上述のカメラ側及び制御装置側の画像処理による画像データの彩度C*の変換特性を示す。図8の点線は、撮像部14から取得されたオリジナルの画像データの彩度を再現する場合を示すものである。これに対し、図8の一点鎖線で示すように、図4のステップS2で彩度全体を強調し、更に図5のステップS12でC*<10に相当する色域を彩度圧縮し、更にC*≧50に相当する色域を彩度圧縮することで、図8の太線で示すように、肌色色域を彩度強調することができる。
これにより、図9に示すように、画像データの赤黄色系の色相におけるC*<10(グレーに近い低彩度の背景色域)の点(a1、b1)が(a´1、b´1)に変換され、赤黄色系の色相におけるC*≧10(肌色色域)の点(a2、b2)が(a´2、b´2)に変換されるとすると、
Figure 0004316467
という結果が得られ、図10に示すように、グレーに近い低彩度の背景色域と肌色色域とを明確に分離することができ、各色域が、他方の色域に対する色変換の影響をうけることがなくなる。
以上説明したように、本発明に係る画像処理システム100によれば、撮像部14により取得された画像データ内における肌色の色域を含む赤黄色系の色相の彩度全体を強調し、次いで赤黄色系の色相のグレーに近い低彩度の背景色域を彩度圧縮することにより、グレーに近い低彩度の背景色域と肌色の色域を分離してから色変換処理を施す。
従って、背景グレーの色域と肌色の色域を、画像の解析を行うことなくLUTを参照するだけの簡単な処理で高速に分離することができる。その結果、背景色域と顔画像の肌色のそれぞれが他方の色域に対する色変換の影響を受けることがなくなり、各色域に対する色変換を適正に行うことが可能となる。また、それぞれの色域に異なる色変換処理を施しても適正な処理結果を得ることができる。
なお、上記実施の形態における記述内容は、本発明に係る画像処理システム100の好適な一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、彩度強調は、上述した実施の形態で説明したようにカメラ1側で行うことが好ましいが、制御装置2側で行うようにしてもよい。
また、上記実施の形態においては、撮像部14により取得された画像データ内における肌色の色域を含む赤黄色系の色相の彩度全体を強調し、肌色色域より高彩度の色域を彩度圧縮することとして説明したが、肌色の色域及びグレーに近い背景色域のみを彩度強調するようにしてもよい。
また、上記実施の形態においては、赤黄色系の色相について彩度全体を強調し、肌色色域より高彩度の色域を彩度圧縮することで、他の色相との色再現のバランスをとることとしたが、全色相において彩度全体を強調して色再現のバランスをとるようにしてもよい。
また、色変換後、彩度圧縮された背景色域をもとの彩度に戻すようにしてもよい。
その他、本実施の形態における画像処理システム100の細部構成、及び細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
本発明に係る画像処理システム100の全体構成を示す図である。 図1のカメラ1の機能的構成を示すブロック図である。 図1の制御装置2の機能的構成を示すブロック図である。 図2のCPU11により実行されるカメラ側画像処理を示すフローチャートである。 図3のCPU21により実行される制御装置側画像処理を示すフローチャートである。 CIE(国際照明委員会)で定められたL*a*b*表色系を示す図である。 L*a*b*表色系における肌色の色域とグレーに近い低彩度の背景色域を示す図である。 画像処理システム100における彩度の変換特性を示す図である。 L*a*b*表色系における赤黄色系の色相におけるC*<10の点(a1、b1)及びC*≧10の点(a2、b2)と、それぞれを画像処理システム100において処理した場合の変換後の点(a´1、b´1)、(a´2、b´2)とを比較するための図である。 画像処理システム100で彩度強調及び彩度圧縮を行った場合のグレーに近い低彩度の背景色域と肌色色域を示す図である。
符号の説明
100 画像処理システム
1 カメラ
2 制御装置
3 プリンタ
11、21 CPU
12、22 RAM
13、23 ROM
131 カメラ側画像処理プログラム
231 制御装置側画像処理プログラム
132、232 3D−LUT
24 入力部
25 表示部
26 カメラ用I/F
27 プリンタ用I/F
16、28 バス

Claims (6)

  1. 低彩度の色を背景に撮影された人物画像データに画像処理を施す画像処理方法において、
    前記人物画像データ内における肌色の色域を含む赤黄色系の色相の彩度全体を強調し、次いで予め定められた基準より彩度の低い色域を彩度圧縮することを特徴とする画像処理方法。
  2. 低彩度の色を背景に撮影された人物画像データに画像処理を施す画像処理方法において、
    前記人物画像データ内における肌色の色域を含む赤黄色系の色相のうち、予め定められた基準より彩度の低い色域及び肌色の色域の彩度を強調し、次いで前記予め定められた基準より彩度の低い色域を彩度圧縮することを特徴とする画像処理方法。
  3. 前記彩度が強調された人物画像データの前記肌色の色域を含む赤黄色系の色相において、前記予め定められた基準より彩度の低い色域を彩度圧縮した後に色変換処理を施すことを特徴とする請求項1又は2の何れか一項に記載の画像処理方法。
  4. 前記彩度が強調された人物画像データの前記肌色の色域を含む赤黄色系の色相において、前記予め定められた基準より彩度の低い色域を彩度圧縮した後、前記肌色の色域と前記予め定められた基準より彩度の低い色域のそれぞれに異なる色変換処理を施すことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の画像処理方法。
  5. 前記彩度全体が強調された人物画像データの前記肌色の色域を含む赤黄色系の色相において、前記予め定められた基準より彩度の低い色域を彩度圧縮した後、前記肌色の色域より高彩度の色域の彩度圧縮を含む色変換処理を行うことを特徴とする請求項に記載の画像処理方法。
  6. 低彩度の色を背景に人物を撮影し人物画像データを取得する撮影装置と、前記撮影装置により撮影された人物画像データに画像処理を施す画像処理装置とを備えた画像処理システムにおいて、
    前記撮影装置は、低彩度の色を背景に人物を撮影し人物画像データを取得する撮像部と、前記撮像部により取得された人物画像データに画像処理を施す画像処理部を有し、前記画像処理部は、前記人物画像データ内における肌色の色域を含む赤黄色系の色相の彩度全体を強調し、
    前記画像処理装置は、前記撮影装置により彩度強調された人物画像データにおける予め定められた基準より彩度の低い色域を彩度圧縮することを特徴とする画像処理システム。
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