JP4315429B2 - ネガ型着色感光性組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、液晶表示素子や固体撮像素子に用いられるカラーフィルターの製造に好適なネガ型着色感光性組成物とそれを用いたカラーフィルター、これを有する液晶表示素子並びに固体撮像素子に関する。
ノートパソコンや液晶テレビ等に代表される液晶ディスプレイ(LCD)等の液晶表示素子やデジタルカメラやカラーコピー機等の入力デバイスとして使用される電荷結合素子(CCD)を代表とする固体撮像素子のカラー化にはカラーフィルターが必要である。これらの液晶表示装置や固体撮像素子に用いられているカラーフィルターを製造する方法としては、染色法、電着法、印刷法、顔料分散法、染料内添法等がある。
例えば特許文献1には、顔料系の着色感放射線性組成物に、特定のs−トリアジン系光開始剤を用いてカラーフィルターを製造する方法が記載されている。顔料系のカラーフィルターは、多くのメリットを有しているものの、消偏作用を有し、そのため表示コントラスト比が著しく劣る問題があり、固体撮像素子のように、今後高解像度及び微細パターンが要求される用途には適さない。また、TFT−LCDでは高コントラスト表示が要求されるため、これは重大な問題となっている。
顔料分散法と同様に製造工程の簡素化の点で優れ、顔料分散法よりも特に平滑性、固体撮像素子としての信号特性の点で優れる染料内添法は、例えば特許文献2にあるようにポジ型の着色感光性組成物が広く知られている。一方、ネガ型の着色感光性組成物は、例えば特許文献3、4などで知られている。
顔料分散法においては、顔料は組成物中に溶解せず分散している為、該顔料は硬化系の外にあると考えられ、カラーフィルター製造プロセス中、露光を行うことによる硬化反応に悪影響を与えないが、染料内添法では、染料が感光性組成物中に溶解し、硬化系内に存在する為、硬化能力が薄まり、露光を行っても硬化反応が進みづらいという問題がある。このように従来の顔料分散法のネガ型着色感光性組成物中の顔料を単に染料に置き換えるだけでは、十分ではない。
また、感光性組成物が、充分に硬化しないうちに、現像を行うと色素が現像液中に溶け出し、分光変化が起きるという、溶剤に不溶の顔料では起きない問題がある。しかし、分光変化のない程度に充分な硬化性を得ることが難しく、優れた硬化システムをもつ着色感光性組成物が望まれている。
特開2000−221675号公報 特開平2−127602号公報 特開平8−211599号公報 特開平10−20490公報
本発明は、染料を着色剤として使用することによる平滑性、信号特性等の向上及び製造工程の簡素化に加え、硬化性においても優れたネガ型着色感光性組成物を提供することによりを目的とする。
ネガ型の着色感光性組成物中に特定の光開始剤及び熱硬化剤を使用して硬化せしめることにより、得られた硬化物は前記課題を解決するものであることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は
(1)バインダーポリマー、光重合性モノマーまたはオリゴマー、熱硬化剤、光開始剤、染料、有機溶剤を含有するネガ型着色感光性組成物において、該熱硬化剤がアルキルアミノ樹脂であり、該光開始剤が光によりラジカル及び酸を発生する光開始剤であることを特徴とするネガ型着色感光性組成物、
(2)熱硬化剤が、フルエーテル型またはメチロール/イミノ型メラミン樹脂である(1)に記載のネガ型着色感光性組成物、
(3)光開始剤がs−トリアジン構造を有する(1)または(2)に記載のネガ型着色感光性組成物、
(4)ネガ型着色感光性組成物の全固形分中、バインダーポリマーが10〜60質量%、光重合性モノマーまたはオリゴマーが10〜50質量%、熱硬化剤が10〜50質量%、光開始剤が1〜30質量%、染料が15〜45質量%である(1)から(3)のいずれか一項に記載のネガ型着色感光性組成物、
(5)(1)に記載のネガ型着色感光性組成物を用いたカラーフィルター、
(6)(1)から(4)のいずれか一項に記載のネガ型着色感光性組成物を、基板上に塗布、プリベークして有機溶剤を加熱乾燥させ、露光による硬化後、該露光部を加熱により更に硬化させ、非露光部を界面活性剤水溶液、アルカリ水溶液又は(界面活性剤+アルカリ)水溶液で現像除去し水でリンスした後、ポストベークすることを特徴とするカラーフィルターの製造方法、
(7)露光による硬化後の加熱温度が80〜110℃である(6)に記載のカラーフィルターの製造方法、
(8)カラーフィルターの画素のうち少なくとも1色の画素が(1)から(4)のいずれか一項に記載のネガ型着色感光性組成物の硬化膜であることを特徴とするカラーフィルター、
(9)(5)または(8)に記載のカラーフィルターを有する液晶表示素子、
(10)(5)または(8)に記載のカラーフィルターを有する固体撮像素子、
に関する。
本発明のネガ型着色感光性組成物は、構成成分として染料を含有しているにもかかわらず、その優れた硬化性によりカラーフィルター製造プロセス中での分光変化を抑えることができる。
本発明のネガ型着色感光性組成物は、バインダーポリマー、光重合性モノマーまたはオリゴマー、特定の熱硬化剤、特定の光開始剤、染料、有機溶剤を含有することを特徴とする。
本発明で用いられるバインダーポリマーとしては、光重合性モノマーまたはオリゴマー、熱硬化剤、光開始剤、染料に対してバインダーとして作用し、感光性組成物とした時にカラーフィルター製造時の現像処理工程において用いられる現像液に可溶であれば制限はないがアルカリ可溶性樹脂、又は水溶性樹脂が好ましい。
用いうるアルカリ可溶性樹脂としては、好ましくはカルボキシル基を含有するポリマーであり、特に、1個以上のカルボキシル基を有するエチレン性不飽和モノマー(以下、単に「カルボキシル基含有不飽和モノマー」という。)と他の共重合可能なエチレン性不飽和モノマー(以下、単に「他の不飽和モノマー」という。)とからなるモノマー混合物の共重合体(以下、単に「カルボキシル基含有共重合体」という。)が好ましい。これらのカルボキシル基含有エチレン性不飽和モノマー、他の不飽和モノマーは、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
用いうる水溶性樹脂としては、アクリル系、メタクリル系、ポリビニルアルコール系、ポリビニルピロリドン系、アクリロイルモルホリン系樹脂等が挙げられる。具体的にアクリル系樹脂としてはアクリル酸、アクリル酸ソーダ、アクリルアミド等の重合体及びそれらの共重合体等が挙げられる。メタクリル系樹脂にはメタクリル酸、メタクリル酸ソーダ、2−ヒドロキシメタクリル酸等の重合体及び共重合体が挙げられる。
本発明において、バインダーポリマーは、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。本発明におけるバインダーポリマーの使用量は、ネガ型着色感光性組成物の全固形分100質量部中、通常、5〜80質量部、好ましくは10〜60質量部である。尚、ネガ型着色感光性組成物の全固形分とは、ネガ型着色感光性組成物の成分のうち、有機溶剤以外の成分の総量である。以下同様に記す。
この場合、バインダーポリマーの使用量が少ないと、例えば、アルカリ現像性が低下したり、画素が形成される部分以外の領域での地汚れや膜残りが発生するおそれがあり、一方多すぎると、相対的に染料濃度が低下するため、薄膜にて目的とする色濃度を達成することが困難となる場合がある。
バインダーポリマーの共重合体の質量平均分子量(Mw)としては、通常は2000〜1000000、好ましくは3000〜400000である。質量平均分子量が2000以下の場合、また質量平均分子量が400000以上の場合になると、感度および現像性が悪くなる。
使用しうる光重合性モノマーあるいはオリゴマーの具体例としては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコー(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、ビスフェノール−A型エポキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノール−F型エポキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノール−フルオレン型エポキシジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらは、単独で使用してもよいし、2種以上組み合わせて使用してもよい。光重合性モノマーあるいはオリゴマーの総量は、ネガ型着色感光性組成物の全固形分100質量部中、5〜60質量部、好ましくは10〜50質量部である。
本発明においては、熱硬化剤としてアルキルアミノ樹脂を用いる。アルキルアミノ樹脂としては、例えばメラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂が挙げられ、通常、100〜200℃程度で架橋反応を起こすものが好ましく、酸存在下で熱硬化速度が速いものが好ましい。低温で架橋反応を起こすものは、着色画像形成材料の加熱乾燥(プリベーク)時に架橋反応してしまい、現像しづらくなる傾向がある。一方、高温で架橋反応を起こすものは、バインダーポリマーや染料の分解を生じやすくプロセス中充分な温度をかけることができない為、硬化が期待できないおそれがある。また、硬化性が高すぎると現像性が悪くなる。このような観点から、メラミン樹脂が好ましく、さらにフルエーテル型のメラミン樹脂(3ヶのジメチロールアミノ基のすべての水酸基がC1〜C4のアルキル基でエーテル化されたメラミン)や、メチロール/イミノ型のメラミン樹脂(メチロールアミノ基とイミノ基を有するようなメラミン)が好ましく、特に該アルキル基がメチル基であるものが好ましい。熱硬化剤の含有量は、ネガ型着色感光性組成物の全固形分100中、0.1〜20質量部、好ましくは、0.5〜10質量部である。熱硬化剤は、単独で使用してもよいし2種以上組み合わせて使用してもよい。
光照射によりラジカル及び酸を発生する光開始剤としては、露光光源として一般的に用いられる超高圧水銀灯から出射される紫外線に感度を有するものが好ましく、s−トリアジン構造や、スルホニウムやヨードニウムに代表されるオニウム塩構造をもつものが挙げられ、下記(1)で示されるs−トリアジン構造を有するものが好ましい。式(1)中、Rはアルコキシで置換されていてもよいフェニル基、ビニル基を示し、好ましくは、アルコキシ置換フェニル基であり、特に好ましくは、4−メトキシフェニル基、3,4−メチレンジオキシフェニル基である。これらは、単独で使用してもよいし、2種以上組み合わせて使用してもよい。光開始剤の含有量は、ネガ型着色感光性組成物の全固形分100質量部中、0.5〜50質量部、好ましくは、1〜30質量部である。また、必要に応じて他の光ラジカル開始剤や光酸発生剤を混合して用いることもできる。
Figure 0004315429
本発明のネガ型着色感光性組成物に含有される染料は、カラーフィルターに使用可能な分光を有し、有機溶剤に可溶なものが好ましく、またネガ型着色感光性組成物中に通常1質量%以上、好ましくは3質量%以上溶解するものが好ましい。
そのような染料としては酸性染料、塩基性染料、直接染料、硫化染料、建染染料、ナフトール染料、反応染料、分散染料等から適宜選ばれる。
また、有機溶剤及び着色感光性組成物に溶解しにくい染料については、例えば前記染料と1級以上のアミン、例えばn−プロピルアミン、エチルヘキシルプロピオン酸アミン等の有機アミンを反応させたアミン塩染料や、酸性染料、塩基性染料等のスルホン酸基に1級以上のアミン、例えばn−プロピルアミン、エチルヘキシルプロピオン酸アミン等の有機アミンを反応させたスルホンアミド基含有染料等に加工することにより有機溶剤への溶解性が増すことができる。それらアミン変性した染料も本発明のネガ型着色感光性組成物に使用可能である。
本発明に用いられる染料は、熱分解温度は高いことが好ましい。熱分解温度が低いものは、耐熱性が低く、また加熱工程時に分解し変色する。熱分解温度のめやすとしては200℃程度以上である。また、耐光性を有するものを用いることが好ましい。
これらは、単独で使用してもよいし、2種以上組み合わせて使用してもよい。染料の総量は、ネガ型着色感光性組成物の全固形分100質量部中、通常10質量部以上、好ましくは、15〜45質量部である。
本発明のネガ型着色感光性組成物に含有される有機溶剤は、ネガ型着色感光性組成物の成分であるバインダーポリマー、光重合性モノマーあるいはオリゴマー、光開始剤、染料を溶解することが好ましい。使用可能な有機溶剤としては例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等のベンゼン類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類;メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート等のセロソルブ酢酸エステル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル酢酸エステル類;メトキシプロピオン酸メチル、メトキシプロピオン酸エチル、エトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル等のプロピオン酸エステル類;乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル等の乳酸エステル類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等のジエチレングリコール類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類;ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類等があげられる。これらの中でも溶解性、製膜性、作業環境、安全性という点でプロピレングリコールモノアルキルエーテル酢酸エステル類、乳酸エステル類が好ましい。
これらは単独もしくは2種以上組み合わせて使用してもよい。また、有機溶剤の含有量は、ネガ型着色感光性組成物中の全固形分100質量部に対して、50〜2000質量部、好ましくは100〜1000質量部である。
本発明のネガ型着色感光性組成物は、前記のバインダーポリマー、光重合性モノマーあるいはオリゴマー、熱硬化剤、光開始剤、染料、重合禁止剤、有機溶剤を、それ自体公知の方法でディゾルバー、ホモミキサー等により、撹拌、溶解して製造される。
また、本発明のネガ型着色感光性組成物は、必要に応じて、さらに各種添加剤、例えば、充填剤、界面活性剤、熱重合防止剤、密着促進剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、凝集防止剤、可塑剤、難燃剤、重合禁止剤、塗膜性改質剤等を配合することができる。得られたネガ型着色感光性組成物は異物等を取り除くためフィルター等で精密濾過を行ってもよい。
また、本発明のカラーフィルターは、少なくとも1色の画素が本発明のネガ型着色感光性組成物の硬化膜からなる。例えば3色からなるカラーフィルターでは、1色または2色の画素が上記の着色感光性組成物で他の残りの色の画素が顔料を含有する顔料分散型着色感光性組成物であってもよく、また、3色のいずれの画素も上記のネガ型着色感光性組成物であってもよい。
本発明のカラーフィルターは、本発明のネガ型着色感光性組成物を基板上に塗布後、通常60〜110℃でプリベークし、所定のフォトマスクを介して露光による硬化を行い、80〜110℃で加熱(Post Exposure Bake)(以下PEBと称する)を行なう。その後、非露光部を界面活性剤水溶液、アルカリ水溶液又は(界面活性剤+アルカリ)水溶液で現像除去し、さらに水でリンスを行った後、通常120〜250℃にて加熱(ポストベーク)することによって得られる。必要に応じて現像後に得られたパターンを露光しても良い。
露光は高圧水銀ランプなど公知の活性光源を用いて、それ自体公知の方法で行なわれる。波長は通常、紫外線〜可視光線であり、365nm付近が好ましい。光量は特に制限はなく、光量と照射時間を適切に調整することにより硬化を行う。
現像に用いる溶液は界面活性剤水溶液、アルカリ水溶液又は(界面活性剤+アルカリ)水溶液が挙げられる。界面活性剤としては、例えば陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤が挙げられるが好ましくは非イオン性界面活性剤である。アルカリ水溶液の塩基としては、例えば、水酸化アルカリ(リチウム、ナトリウム又はカリウムの水酸化物等)、炭酸アルカリ(リチウム、ナトリウム若しくはカリウムの炭酸塩又は重炭酸塩等)、アルカリ金属リン酸塩(リン酸カリウム、リン酸ナトリウム等)、アルカリ金属ピロリン酸塩(ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム等)、有機アルカリ(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド等)などが挙げられ、なかでも有機アルカリが好ましい。これらの塩基は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。また、そのアルカリ水溶液の温度は、感光層の現像性に合わせて調整される。なお、前記アルカリ類溶液中には、界面活性剤、消泡剤、現像を促進させるための少量の有機溶剤等を混入させることができる。現像の方法としては、上記の現像液を用いて、例えば、スプレー、揺動浸漬、ブラッシング、スクラッビング等の公知の方法により、未露光部を除去して現像することにより、着色画像を形成する。
本発明のネガ型着色感光性組成物の着色硬化膜画素からなるカラーフィルターを有する液晶表示素子は、例えばバックライト、偏光フィルム、表示電極、液晶、配向膜、共通電極、本発明のカラーフィルター、偏光フィルム等がこの順に積層した構造で作製され、また固体撮像素子は、例えば転送電極、フォトダイオードを設けたシリコンウエハーの上に、本発明のカラーフィルター層を設け、ついでマイクロレンズを積層することにより作製される。
本発明のネガ型着色感光性組成物は、着色用の色素として染料を用いているにもかかわらず、優れた硬化性によりカラーフィルター製造プロセス中での分光変化(主に濃度変化)を抑えることができる。
以下実施例により本発明を更に詳細に説明する。実施例において部は質量部を、%は質量%をそれぞれ意味する。
また、カラーフィルター製造プロセス中の硬化不足による影響は、リソグラフィー工程における現像時とカラーフィルター形成後の感光性組成物塗布時、熱硬化性樹脂塗布時、各種洗浄液塗布時等に分光変化として現れる。以下においては、この分光変化をリソグラフィー工程における現像工程を除いたものと現像工程を行なったもので比較した。
実施例1
バインダーポリマーとしてメタクリル酸18%、ベンジルメタクリレート82%からなる樹脂0.17部、光重合性モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート(カヤラッドDPHA、日本化薬製)0.17部、光開始剤に2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−s−トリアジン)0.1部、熱硬化剤にニカラックMX−042(三和ケミカル製)0.1部、染料にオラゾールGN(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製)0.1部、乳酸エチル3部、重合禁止剤にN−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンアンモニウム塩(和光純薬製)0.0005部を混合し、本発明のネガ型感光性組成物を得た。
実施例2
バインダーポリマーとしてメタクリル酸20質量%、ベンジルメタクリレート80質量%からなる樹脂0.17部、光重合性モノマーとしてカヤラッドDPHA(日本化薬製)0.3部、光開始剤に2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−4,6−ビス−(トリクロロメチル)−s−トリアジン0.1部、熱硬化剤にニカラックMW−22(三和ケミカル製)0.12部、染料にYELLOW2RLS(クラリアント製)0.15部、乳酸エチル3.5部、重合禁止剤にN−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンアンモニウム塩(和光純薬製)0.0005部を混合し、本発明のネガ型感光性組成物を得た。
比較例1
熱硬化剤を用いない以外は、実施例1と同様にして、比較用のネガ型感光性組成物を得た。
比較例2
光開始剤として、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−s−トリアジン)0.1部の代わりに、イルガキュアー369(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製)0.1部を用いる以外は実施例1と同様にして、比較用のネガ型感光性組成物を得た。
比較例3
熱硬化剤を用いない以外は、実施例2と同様にして、比較用のネガ型感光性組成物を得た。
比較例4
光開始剤として、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−s−トリアジン)0.1部の代わりに、イルガキュアー369(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製)0.1部を用いる以外は実施例2と同様にして、比較用のネガ型感光性組成物を得た。
実施例1〜2、及び比較例1〜4で得られたそれぞれのネガ型感光性組成物を用いて、表1のような製造工程でカラーフィルター層を得た。
表1中、(B)及び(D)が本発明のネガ型感光性組成物を用いたカラーフィルターの通常の製造方法であり、(B)の製造方法が好適である。(B)及び(D)の硬化性の評価の為、比較用にそれぞれ現像工程を有さない(A)及び(C)の方法でもカラーフィルターを得た。
表1
PEB工程 現像工程 ポストベーク工程
(A) 有り 無し 有り
(B) 有り 有り 有り
(C) 無し 無し 有り
(D) 無し 有り 有り
(A)〜(D)の製造工程は以下の通りである。
(A)ネガ型感光性組成物を基板上に塗布し、露光による硬化後、該露光部を100℃にて加熱し更に硬化させ(PEB工程)、200℃にて加熱し(ポストベーク工程)、現像工程を行なっていないシアンまたはイエローのフィルター層を得た。
(B)ネガ型感光性組成物を基板上に塗布し、露光による硬化後、該露光部を100℃にて加熱し更に硬化させ、アルカリ水溶液で現像し水でリンス後、200℃にて加熱し現像工程を行なったシアンフィルター層を得た。
露光、PEB工程後、現像工程の有無による色差を、分光光度計UV−2200(島津製作所(株)製)にて測定した。結果を表2に示す。
(C)ネガ型感光性組成物を基板上に塗布し、露光による硬化後、200℃にて加熱し現像工程を行なっていないシアンまたはイエローのフィルター層を得た。
(D)ネガ型感光性組成物を基板上に塗布し、露光による硬化後、アルカリ水溶液で現像し水でリンス後、200℃にて加熱し現像工程を行なってシアンまたはイエローのフィルター層を得た。
露光後(PEB工程無し)、現像工程の有無による色差を、上記システムを用いて測定した。結果を表2に示す。
表2
現像工程有無での色差
PEB工程有り PEB工程無し
(A)と(B)の色差 (C)と(D)の色差
(シアンフィルター層)
実施例1の組成物 0.96 1.77
比較例1の組成物 5.23 6.36
比較例2の組成物 64.11 67.02
(イエローフィルター層)
実施例2の組成物 2.48 6.61
比較例3の組成物 11.19 15.45
比較例4の組成物 48.23 50.07
表2より、実施例1の組成物を用いて作製したシアンフィルター層は、比較例1、2に比べて現像プロセス有無での色差が小さいことがわかる。また、表2より、実施例2の組成物を用いて作製したイエローフィルター層についても、同様に比較例3、4に比べて現像プロセス有無での色差が小さいことがわかる。また、実施例1のシアンフィルター層、実施例2のイエローフィルター層共に、PEBによって硬化が促進されていることが、色差が小さいことから分かる。従って、本発明のネガ型感光性組成物を用いることにより、硬化性が優れ、カラーフィルター製造プロセス中での分光変化を抑えることができることがわかる。

Claims (10)

  1. バインダーポリマー、光重合性モノマーまたはオリゴマー、熱硬化剤、光開始剤、染料、有機溶剤を含有するネガ型着色感光性組成物において、該熱硬化剤がアルキルアミノ樹脂であり、該光開始剤が光によりラジカル及び酸を発生する光開始剤であることを特徴とするネガ型着色感光性組成物
  2. 熱硬化剤が、フルエーテル型またはメチロール/イミノ型メラミン樹脂である請求項1に記載のネガ型着色感光性組成物
  3. 光開始剤がs−トリアジン構造を有する請求項1または2に記載のネガ型着色感光性組成物
  4. ネガ型着色感光性組成物の全固形分中、バインダーポリマーが10〜60質量%、光重合性モノマーまたはオリゴマーが10〜50質量%、熱硬化剤が10〜50質量%、光開始剤が1〜30質量%、染料が15〜45質量%である請求項1から3のいずれか一項に記載のネガ型着色感光性組成物
  5. 請求項1に記載のネガ型着色感光性組成物を用いたカラーフィルター
  6. 請求項1から4のいずれか一項に記載のネガ型着色感光性組成物を、基板上に塗布、プリベークして有機溶剤を加熱乾燥させ、露光による硬化後、該露光部を加熱により更に硬化させ、非露光部を界面活性剤水溶液、アルカリ水溶液又は(界面活性剤+アルカリ)水溶液で現像除去し水でリンスした後、ポストベークすることを特徴とするカラーフィルターの製造方法
  7. 露光による硬化後の加熱温度が80〜110℃である請求項6に記載のカラーフィルターの製造方法
  8. カラーフィルターの画素のうち少なくとも1色の画素が請求項1から4のいずれか一項に記載のネガ型着色感光性組成物の硬化膜であることを特徴とするカラーフィルター
  9. 請求項5または8に記載のカラーフィルターを有する液晶表示素子
  10. 請求項5または8に記載のカラーフィルターを有する固体撮像素子
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