JP4315018B2 - 液体吐出ヘッド及び液体吐出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェットプリンタ等に用いられるサーマル方式の液体吐出ヘッド、及びこの液体吐出ヘッドを備えるインクジェットプリンタ等の液体吐出装置に関し、ゴミ、ホコリ等の混入や気泡の発生による流路障害が極力生じないようにし、吐出ムラのない流路構造を実現する技術に係るものである。
従来より、例えばインクジェットプリンタに代表される液体吐出装置に用いられる液体吐出ヘッドでは、発生させた気泡の膨張及び収縮を利用するサーマル方式と、液室の形状や体積の変動を利用するピエゾ方式とが知られている。
そして、サーマル方式では、半導体基板上に発熱素子を設け、この発熱素子によって液室内の液体に気泡を発生させ、発熱素子上に配置されたノズルから液体を液滴として吐出させ、記録媒体等に着弾させるものである。
図18は、従来のこの種の液体吐出ヘッド1(以下、単にヘッド1という。)を示す外観斜視図である。図18において、ノズルシート17は、バリア層3上に貼り合わせられるが、このノズルシート17を分解して図示している。
また、図19は、図18のヘッド1の流路構造を示す断面図である。なお、液体吐出装置のこの種の流路構造としては、例えば特許文献1に開示されている。
特開2003−136737号公報
図18及び図19において、半導体基板11上には、複数の発熱素子12が配列されている。また、半導体基板11上には、バリア層3及びノズルシート17が順次積層される。ここで、半導体基板11上に発熱素子12が形成されるとともに、その上部にバリア層3が形成されたものを、ヘッドチップ1aと称する。そして、ヘッドチップ1a上にノズルシート17が貼り合わせられたものを、ヘッド1と称する。
ノズルシート17は、各発熱素子12上にそれぞれノズル(液滴を吐出するための孔)18が位置するように、ノズル18が配列されたものである。また、バリア層3は、半導体基板11上に設けられることにより、発熱素子12とノズル18との間に介在して、発熱素子12上とノズル18との間に液室3aを形成している。
図18に示すように、バリア層3は、平面的に見て、各発熱素子12の3辺が囲まれるように略櫛歯状に形成されることで、1辺のみが開口された液室3aが形成されている。この開口された部分は、個別流路3dを形成し、共通流路23と連通する。
また、発熱素子12は、半導体基板11の1辺の近傍に配列されている。そして、図19中、半導体基板11(ヘッドチップ1a)の左側には、ダミーチップDが配置されることで、半導体基板11(ヘッドチップ1a)の一側面と、ダミーチップDの一側面とで、共通流路23を形成している。なお、共通流路23を形成できる部材であれば、ダミーチップDに限らず、いかなる部材を用いても良い。
さらにまた、図19に示すように、半導体基板11の発熱素子12が設けられた面と反対側の面には、流路板22が配置されている。この流路板22には、図19に示すように、インク供給口22aと、このインク供給口22aと連通するように断面形状が略凹状をなす供給流路24が形成されている。そして、この供給流路24と、共通流路23とが連通している。
これにより、インクは、インク供給口22aから供給流路24及び共通流路23に送られるとともに、個別流路3dを通って液室3aに入り込む。そして、発熱素子12が加熱されることで、液室3a内の発熱素子12上に気泡が発生し、この気泡発生時の飛翔力によって、液室3a内の液体の一部を液滴としてノズル18から吐出させる。
なお、図18及び図19では、実際の形状を無視して、理解の容易のために、形状を誇張して表示している。例えば半導体基板11の厚みは、約600〜650μmであり、ノズルシート17やバリア層3の厚みは、約10〜20μmである。
前述の従来の技術のヘッド1においては、第1に、ゴミやホコリが流路内やノズル18内に入り込み、ノズル18での吐出不良や流路での液体の供給不足が生じる問題がある。
ここで、一般の空間にはゴミやホコリが漂っており、自由に移動している。したがって、これらが液体中に落ちて、液体中のゴミやホコリとして存在する。しかし、インクジェットプリンタ等の液体吐出装置では、ミクロン単位のノズル18から液体を吐出させる構造であるので、ゴミやホコリがノズル18に詰まるおそれがある。
このため、現状では、製造過程において、例えば無塵室等のような作業環境で、ゴミやホコリの少ない液体等で部品を洗浄すること等が行われている。
さらに、設計上では、液体吐出装置の流路において、複数箇所にゴミやホコリを除去するためのフィルターを設けておく必要がある。
特に、ラインヘッドのようにノズル数が多くなるほどノズル18の吐出不良が生じる確率が高くなるので、より厳しい管理が必要となり、コストが増大するという問題がある。
また、第2に、ヘッド1の温度が上昇する結果、液体中に気泡が発生することがあり、この気泡が障害となって吐出量が不足してしまう問題がある。
気泡の発生箇所としては、前述の共通流路23や個別流路3dが挙げられるが、いずれの箇所に発生しても、吐出ムラの原因となる。
図20は、共通流路23内に気泡が残留した状態を写真撮影した結果を示す図である。図20では、ノズルシート17を透明体から形成し、内部の気泡の状態が見えるようにしている。
図20では、共通流路23内には、フィルターが設けられている。このフィルターは、ゴミ及びホコリが個別流路3d内に進入することを防止するために設けられたものであって、円柱状の柱を共通流路23に沿って配列したものである。
図20に示すように、共通流路23に気泡が残留した領域(図20中、点線で囲んだ領域)では、個別流路3dへの液体の供給量が減少する。これにより、液体吐出量が低下し、比較的広い範囲で濃度が薄くなった吐出ムラとして現れる。
なお、気泡が存在すると吐出状態が影響を受けるのは、吐出そのものが、吐出時に発生する圧力と、それに対応した液室3a付近の液体、バリア層3、気泡の存在で決まる反作用が影響を及ぼすためと考えられる。
また、気泡は、個別流路3dの入口付近や個別流路3d内に入り込む場合がある。図21は、個別流路3dの入口に気泡が残留した状態を写真撮影した結果を示す図である。図21では、図20と同様に、ノズルシート17を透明体から形成している。
このような場合には、たとえ気泡が小さくても、狭い空間内に気泡が存在するので影響が大きい。すなわち、図20の場合よりも吐出量が減少する。また、気泡が入り込んだ個別流路3dに対応するノズル18からの吐出量のみが減少するので、スジとなって目立つようになる。
以上のような気泡が一旦発生すると、吐出が繰り返されても、気泡は、共通流路23や個別流路3dに張り付くか、個別流路3d〜共通流路23間を往復移動するだけで簡単には消滅しない。また、気泡の間をくぐり抜けるように液室3a内には液体が供給されるので、吐出特性が不十分な状態が固定的に残ることが多い。
なお、吐出動作を停止し、長時間放置して液体の温度を低下させたときは気泡が消滅することが確認されているので、この場合の気泡は、液体が蒸発してできたものであることがわかる。
一方、気泡で覆われる部分は、気体であるので熱伝導率が悪く、液体による冷却が進まないので発熱部分の熱が溜まやすい。その結果として、気泡が拡大してしまうという問題がある。
また、発熱素子12とノズル18との中心がずれている場合に特に気泡が発生しやすい傾向があることから、発熱素子12上で生成された気泡が有効に吐出に用いられずに残るものと考えられる。
さらに、気泡は、液室3a内やノズル18内に入り込む場合もある。図22は、ノズル18から気体が液室3a内に入り込んだ状態を写真撮影した結果を示す図である。
図22では、共通流路23内にフィルター(図20とは異なり、三角柱状の柱を配列したもの)が設けられており、合体成長した気泡がフィルターの柱間を塞いでしまい、液体が液室3a側に移動できない状態となったものである。
共通流路23から液室3a側への液体の移動が気泡によって塞がれると、ノズル18のメニスカスのバランスが破壊されやすくなる。このような状態において、隣のノズル18からの衝撃波が引き金となって、ノズル18から気体が液室3a内に進入してしまう。すなわち、内部の液体の圧力は、大気圧より低く設定されているので、メニスカスの平衡状態が破壊されると、液体は共通流路23側に後退し、吐出ができなくなってしまう。
さらにまた、第3に、吐出時の衝撃波によって、特に気泡の存在と相まって、吐出ムラを起こすという問題がある。なお、サーマル方式では、吐出時の圧力変化はピエゾ方式と比較してもかなり大きなものである。
吐出衝撃が引き起こす問題としては、以下の2つが挙げられる。
1つ目は、衝撃波が隣接する液室3aからの気泡の引き込みの引き金になってしまう。なお、この問題を避けるためには、フィルターの柱間の間隔を大きく取ることが考えられるが、そのようにした場合には、フィルターを通過するゴミやホコリが大きくなってしまい、個別流路3dに大きなゴミやホコリが入りやすくなってしまう。
また、2つ目は、衝撃波が近隣のノズル18に伝搬し、メニスカスが振動して吐出ムラを起こすという問題がある。そして、気泡の発生や残留気泡が存在すると、衝撃波と気泡とがかち合い、気泡の引き込み等が生じやすくなり、吐出ムラも出現しやすくなる。
ところで、ドットを重ね合わせて画像を形成していくこと(重ね書き)が可能なシリアル方式の場合には、吐出ムラを生じさせるノズルが1〜2個程度存在したとしても、上記重ね書きによって、吐出ムラを目立たないように修復することができる。これに対し、1回の液滴の吐出で画像形成を完結し、原則として重ね書きができないライン方式の場合には、吐出ムラの存在は致命傷となる。
なお、本件発明者らは、吐出ムラの問題のうち、衝撃波の影響を少なくする技術については、未開示の先願である特願2003−348709により既に提案しており、気泡発生率をできる限り小さくする技術については、同じく未開示の先願である特願2004−014183により既に提案している。
そして、本発明が解決しようとする課題は、上記技術を踏まえた上でさらに改良を重ね、ゴミやホコリ等による流路障害が生じにくくするとともに、気泡による影響をできる限り少なくして、吐出ムラのほとんどない流路構造を提供することである。
本発明は、以下の解決手段によって、上述の課題を解決する。
本発明の1つである請求項1の発明は、半導体基板上に一方向に一定のピッチPで配列されるとともに、隣り合うものがピッチP方向に垂直な方向において間隔X(Xは、0より大きい実数)だけずれるように千鳥配列された複数の発熱素子と、前記発熱素子上に位置するノズルが形成されたノズル層と、前記半導体基板と前記ノズル層との間に設けられたバリア層と、前記バリア層の一部によって形成されるとともに、前記発熱素子を挟み込むように向かい合う一対の壁により形成された液室と、前記液室の前記一対の壁が前記発熱素子の配列方向に略垂直な方向に延在することにより形成され、前記液室の両側に、前記液室と連通するように配置された一対の個別流路とを備え、前記液室内における前記一対の壁間の距離Uと、前記個別流路の流路幅Wとが、U>Wの関係を満たすように形成されており、前記一対の個別流路は、共通流路に繋がる第1個別流路と、前記第1個別流路に対して前記液室を隔てて反対側に延びる第2個別流路とからなり、前記第2個別流路の先端と所定の距離を隔てて、前記発熱素子の配列方向に沿って壁が形成されており、全ての前記液室の前記第2個別流路は、前記第2個別流路の先端と所定の距離を隔てて形成された前記壁と、前記第2個別流路の先端との間を介して連通しており、前記共通流路内には、複数の柱からなるフィルターを備え、前記フィルターの前記柱は、前記発熱素子の配列方向においてピッチ2Pで配列されており、千鳥配列された前記発熱素子のうち前記フィルターに近い方の前記発熱素子の中心と、前記柱の中心とが、前記発熱素子の配列方向に垂直な方向において同一ライン上に位置している液体吐出ヘッドである。
(作用)
上記発明においては、液室に繋がる2つの個別流路が設けられる。また、個別流路の流路幅より液室内の幅の方が大きく形成されている。したがって、一方の個別流路に気泡が発生し、その個別流路から液室に液体を供給することができなくなっても、他方の個別流路から液体を供給することができる。また、個別流路を2つ設けたとしても、その個別流路の流路幅を液室の幅より狭くすることで、液体の吐出に必要な圧力を維持することができる。
なお、ノズル層とバリア層とは、以下の実施形態では別体で設けられているが(バリア層13及びノズルシート17)、両者は一体であっても良い。
本発明によれば、2つの個別流路のうち一方に気泡等が詰まっても、他方の個別流路から液室内に液体を供給すること、すなわち呼び水効果を発揮することができる。また、衝撃波の影響を少なくすることができるので、メニスカスの変動を抑制し、画質向上を図ることができる。
また、気泡が発生したとしても液体吐出ヘッド自体がダウンしてしまう確率が少ないので、稼働率を向上させることができる。さらにまた、コゲーションが発生しにくいので、ヘッド寿命を延ばすことができる。
以下、図面等を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
本発明における液体吐出装置は、実施形態ではインクジェットプリンタ(サーマル方式のカラーラインプリンタ。以下単にプリンタという。)であり、液体吐出ヘッドは、実施形態ではラインヘッド10である。
図1は、本実施形態のラインヘッド10を示す外観斜視図である。ラインヘッド10は、A4サイズの印画紙幅分だけヘッドチップ19をライン状に並べたヘッドチップ19列を、列状に4段並べ、各列ごとに、Y(黄色)、M(マゼンタ色)、C(青緑色)、及びK(黒)の4色カラーヘッドとしたものである。
また、ラインヘッド10は、ヘッドチップ19を千鳥状に複数個並設し、これらのヘッドチップ19の下部を、1枚のノズルシート17(ノズル層)に貼り合わせて形成される。ここで、ノズルシート17に形成された各ノズル18は、全てのヘッドチップ19の各発熱素子12(後述)に対応する位置に(具体的には、発熱素子12の中心軸線とノズル18の中心軸線とが一致するように)配置されている。なお、本実施形態では、各発熱素子12を1つの発熱素子からなる構成としているが、無論、これに限定されない。2つに分割された構成等のように、複数に分割した構成で、各発熱素子12を構成しても良い。
ヘッドフレーム16は、ノズルシート17を支持する支持部材であり、ノズルシート17に対応するサイズとなっている。また、各収容空間16aの長さは、A4サイズの横幅(約21cm)に合わせている。
4つのヘッドチップ19列は、1列ごとに、ヘッドフレーム16の収容空間16aの内部に配置されるようになっている。そして、ヘッドチップ19の背面であって、ヘッドフレーム16の収容空間16aには、1列ごとに、色の異なるインクを収容したインクタンクが取り付けられることで、各収容空間16aすなわち各ヘッドチップ19列にそれぞれ異なる色のインクが供給される。
図2は、1つのヘッドチップ19列を示す平面図である。なお、図2では、ヘッドチップ19とノズル18とを重ね合わせて図示している。
各ヘッドチップ19は、千鳥状に、すなわち隣接するヘッドチップ19が180度向きが異なるように配置されている。そして、図2に示すように、「N−1」番目、「N+1」番目に配置されたヘッドチップ19と、「N」番目及び「N+2」番目に配置されたヘッドチップ19間には、全てのヘッドチップ19にインクを供給するための共通流路23が形成されている。
また、図2に示すように、各ノズル18の相互の間隔は、千鳥状に隣接する部分を含め、全て等間隔となっている。
以上のラインヘッド10は、プリンタ本体内では固定され、固定されたラインヘッド10に対して、記録媒体(印画紙)の表面(インクの着弾面)がラインヘッド10のインクの吐出面(ノズルシート17の表面)と所定の間隙を維持しつつ、記録媒体がラインヘッド10に対して相対移動される。この相対移動時に、ヘッドチップ19の各ノズル18からインクが吐出されることにより、記録媒体上にドットが配列されることで、文字や画像等がカラー印画される。
次に、本実施形態のヘッドチップ19についてより詳細に説明する。ヘッドチップ19は、従来のヘッドチップ1aと比較して、半導体基板11上に発熱素子12が配列されている点は同じである。ただし、半導体基板11上に設けられたバリア層13の形状が異なる。バリア層13の形状が異なるのは、液室13aや個別流路13d及び13eの形状が異なるからである。
図3は、本実施形態のヘッドチップ19のバリア層13の形状を示す平面図である。
従来技術と同様に、半導体基板上には、発熱素子12が配列されている。そして、各発熱素子12の両側には、バリア層13の一部によって、一対の壁13bが形成されている。すなわち、発熱素子12の配列方向(図3中、左右方向)の両側に一対の壁13bが設けられ、この一対の壁13b間に発熱素子12が配置されるとともに、一対の壁13bによって、液室13a、第1個別流路13d及び第2個別流路13eが形成されている。
液室13aは、本実施形態では、発熱素子12の領域を包含し、発熱素子12の領域よりわずかに(一回り)大きい長方形状の領域のうち、4角部を面取りした8角形の領域を底辺とする8角柱の領域を有する。無論、液室13aの8角柱の領域は、これに限定されるものではない。
また、一対の壁13bにより、液室13aに連通する個別流路が形成される。個別流路の延在方向は、本実施形態では、発熱素子12の配列方向(図中、左右方向)に垂直な方向(図中、上下方向)である。なお、垂直とは、実質的な垂直を意味し、物理的に完全に垂直なもののみに限らず、垂直に近いが完全に垂直ではないもの(ほぼ垂直)も含まれる(以下同じ)。
個別流路は、共通流路23に繋がる第1個別流路13dと、第1個別流路13dに対して液室13aを隔てて反対側に延びる第2個別流路13eとからなる。ここで、第1個別流路13dは、従来技術(図18)で示した個別流路3dに相当するものである。
以上の構造により、全ての液室13aは、第1個別流路13d及び第2個別流路13eと繋がっている。また、全ての第1個別流路13dは、共通流路23と繋がっている。さらに、全ての第2個別流路13e同士が連通している。
図4は、液室13aの幅Uと、第1個別流路13d及び第2個別流路13eの流路幅Wとの関係を示す平面図である。
図4に示すように、液室13aの両側に設けられている一対の壁13b間の距離を液室13aの幅Uと定義し、第1個別流路13d及び第2個別流路13eの流路幅をWと定義する。なお、液室13aのほぼ全範囲であって少なくとも発熱素子12上の領域では、液室13aの幅がUである。よって、液室13aの一部での幅がUより狭い。また、第1個別流路13d及び第2個別流路13eについても、ほぼ全範囲で流路幅がWである。
この場合に、本実施形態では、液室13aの幅Uと、第1個別流路13d及び第2個別流路13eの流路幅Wとが、
U>W
の関係を満たすように形成されている。
このように形成するのは以下の理由による。
発熱素子12上の領域は、液体を加熱し沸騰させる領域であるので、バリア層13の壁13bは、この領域に掛からないように(少なくとも発熱素子12上の領域にバリア層13が存在しないように)形成される必要がある。また、壁13bは、発熱素子12が発熱して、発熱素子12上の領域の液体が膜沸騰した時、圧力をノズル18の方向に向けるために必要である。
この時、本実施形態の構造では、2方向に第1個別流路13dと第2個別流路13eとがあるので、この方向に圧力が分散してしまう。
したがって、圧力を上げるためには、液室13aの幅Uや流路幅Wを狭くすることが考えられる。ここで、液室13aの幅Uは、発熱素子12の領域未満には狭くすることはできないが、流路幅Wは、支障のない範囲で狭くすることができる。このため、本実施形態では、液室13aの幅Uと流路幅Wとの関係を、U>Wとした。
図5は、液室13aの幅U、第1個別流路13dの流路幅W1、第2個別流路13eの流路幅W2との関係を示す平面図である。
上記図4の例では、W1=W2=Wの場合には、
U>Wとなる。
これに対し、
W1≠W2
であっても良い。この場合には、液室13aの幅U、第1個別流路13dの流路幅W1、第2個別流路13eの流路幅W2との関係は、
U>W2≧W1
であれば良い。
図6は、第2個別流路13eの流路長と、液室13a(発熱素子12又はノズル18も同様)の配列ピッチPとの関係を示す平面図である。
図6において、配列ピッチP方向における液室13aの中心を結ぶラインと、隣接する液室13a間の第2個別流路13e同士を連通させている部分の液室13aから最も遠ざかる壁(バリア層13)に接するラインとの間の距離をLとする。
このとき、
L≦2×P
の関係を満たすように形成されている。
このように形成するのは、以下の理由による。
温度上昇時等の熱歪みにより、ノズルシート17に、ノズル18の並び方向の応力(せん断応力)がかかると、バリア層13を変形させる力が働く。この場合に、ノズルシート17とバリア層13との接着面積が大きいと、バリア層13の変形はほとんど生じないが、本実施形態のように、細長い個別流路(第1個別流路13d及び第2個別流路13e)を設けた場合には、バリア層13のうち、壁13bの変形が起きやすい(個別流路の全長は、従来の個別流路3dの約2倍となっているため)。
すなわち、個別流路の流路方向(液室13aの並び方向に垂直な方向)に沿ったせん断応力には強いが、個別流路の流路方向に垂直な方向(液室13aの並び方向)のせん断応力には弱くなる。これにより、ノズルシート17のノズル18と発熱素子12とが相対的にずれやすいこととなる。
このような場合に、上記変形を最小限に止めるためには、図6中、Lの長さは、一定範囲内にする必要がある。そこで、上記のようなLとPとの関係を設けることで、上記変形を最小限に止めるようにした。
なお、液室13aが一方向に一定の配列ピッチPで配列されているものの、液室13aが一列(一直線上)には並ばず、隣り合う液室13a(発熱素子12又はノズル18も同様)の中心は、配列ピッチP方向に垂直な方向において、所定間隔X(Xは、0より大きい実数)だけずれて配置される場合がある。なお、この技術は、本件出願人より既に提案されている技術である(特願2003−383232)。
これにより、隣り合うノズル18の中心間距離は、液室13aの配列ピッチPより大きい値となるので、液滴の吐出に伴う圧力変動によるノズル18及びその周辺領域の変形量が少なくなり、液滴の吐出量、及び吐出方向を安定させることができる。
そして、この場合には、複数の液室13aのうち、共通流路23から遠ざかる側に配置された液室13aの中心を結ぶライン(すなわち、1つおきの液室13aの中心を結ぶライン)と、隣接する液室13a間の第2個別流路13e同士を連通させている部分の液室13aから最も遠ざかる壁(バリア層13)に接するラインとの間の距離をLとしたときに、上記関係(L≦2×P)を満たすようにする。
次に、共通流路23側の構造について説明する。
上記図3等では、共通流路23内には、何も図示していない。しかし、下記の図7等に示すように、共通流路23内にフィルター24等を設けることが好ましい。なお、フィルター24は、バリア層13によって形成されている(後述するフィルター25も同様である)。
図7は、共通流路23内にフィルター24を設けた状態を示す平面図である。フィルター24は、柱24aを、液室13aの配列方向に沿って配列したものである。柱24aは、図7の例では、ほぼ長方形状の支柱から形成されている。さらにまた、図7の例では、柱24aの横幅(長手方向の長さ)は、一対の壁13bの外側壁面間の長さ(流路幅W+壁13bの厚み×2)にほぼ等しく形成されている。
ところで、図7の発熱素子12を、図8のように、上述した特願2003−383232で提案した千鳥配列とすると、以下の効果を有する。
図8のように発熱素子12を千鳥配列にすると、フィルター24に近い方の発熱素子12と遠い方の発熱素子12とが存在する。遠い方の発熱素子12は、壁に近くて吐出時の圧力を上げることができる反面リフィル時の供給距離が長くなって、リフィル動作完了までに時間がかかる。これに対し、フィルター24に近い方の発熱素子12は、リフィルは速いが吐出圧力が上がらない。そこで、図8のようなフィルター24の配置にすると、フィルター24の柱24aが壁と同じ効果を持つため吐出圧力が上がり、同じくフィルター24の柱24aがリフィル動作を遅らせるように働くので、フィルター24に近い方の発熱素子12と遠い方の発熱素子12との間での吐出動作の差異を少なくすることができる。
ところで、柱24a間の隙間Wfと第1個別流路13dの流路幅Wとの関係は、
W≧Wf
を満たすように形成されている。
また、柱24a間の隙間Wfの高さは、第1個別流路13dの高さを超えないように形成されている。
このように形成するのは、第1個別流路13d内で詰まるおそれのあるゴミやホコリは、第1個別流路13dより前側のフィルター24で除去できるようにするためである。すなわち、フィルター24を通り抜けたゴミ等は、第1個別流路13d内で詰まったりしないようにするためである。
なお、液体の供給は、共通流路23→フィルター24→第1個別流路13d→液室13aの順に行われ、第2個別流路13e内には、少なくともフィルター24を通過した液体が充満しているので、第2個別流路13eの流路幅(及び高さ)は、第1個別流路13dの流路幅W(及び高さ)以上であれば、第1個別流路13dの流路幅W(及び高さ)と同一でなくても、ゴミ等が詰まることはない。
図9は、フィルターの他の実施形態(フィルター25)を示す平面図である。図9のフィルター25は、ほぼ正方形状の柱25aを、液室13aの配列方向に沿って設けたものである。また、柱25aの配列ピッチは、液室13a(発熱素子12又はノズル18であっても同じ)の配列ピッチPと同一ピッチで配列されている。さらにまた、柱25aの中心は、第1個別流路13dの中央ライン(流路中心ライン)上に位置している。なお、このラインは、第2個別流路13eの中央ラインでもある。
さらに、図9に示すように、第1個別流路13dの柱25a側の端部と、柱25aの第1個別流路13d側の端部との間の距離をWbとしたとき、距離Wbと、第1個別流路13dの流路幅Wとが、
Wb≧W
を満たすように形成されている。
以上のように形成したときに、液体の吐出時の衝撃波の干渉が緩和されることが実験によって確認できたからである。なお、柱25aの形状は、ほぼ正方形状に限らず、図7のような長方形状、あるいは三角形状、五角形以上の多角形、円形、楕円形、又は小判型等、いかなる形状であっても良い。
また、図8に示したように発熱素子12を千鳥配列した場合でも、図9のように柱25aを配置することで、図8と同様に柱25aに近い方の発熱素子12と遠い方の発熱素子12との間での吐出動作の差異を少なくすることができる。
続いて、ノズル18の開口領域、第1個別流路13dの流路面領域、フィルター24の柱24a間の隙間の断面領域との関係について説明する。なお、柱24a間の隙間の断面領域は、フィルター24のみに限らず、フィルター25等の全てのフィルターについて当てはまるものである。
先ず、柱24a間の隙間の断面領域と第1個別流路13dの流路面領域とを比較したときは、柱24a間の隙間の断面領域が、第1個別流路13dの流路面領域に包含される大きさに形成されている。さらに、第1個別流路13dの流路面領域とノズル18の開口領域とを比較したときは、第1個別流路13dの流路面領域が、ノズル18の開口領域に包含される大きさに形成されている。
図10は、以上の概念を図で説明したものである。なお、上記のように領域で定義したのは、ノズル18の開口形状は、円形(図10中、実線で示す)に限らず、楕円(図10中、破線で示す)や長円(小判型)(図10中、一点鎖線で示す)等の種々の形状が考えられ、柱24a間の隙間の断面領域や第1個別流路13dの流路面領域においては、長方形状に限らず、種々の形状が考えられるからである。
本実施形態においても、ノズル18の開口形状を、円形、楕円又は長円から選択することができ、第1個別流路13d及び柱24a間の隙間の断面形状は、例えば、それぞれ長方形状とすることができる。
ここで、ノズル18の並び方向におけるノズル18の吐出面の開口径をDxとし、開口径Dxに垂直な方向(ノズル18の並び方向に垂直な方向)におけるノズル18の吐出面の開口径をDyとしたとき、
Dx≧Dy
である。
この場合に、第1個別流路13dの長方形の流路面の対角線長をL1とし、柱24a間の隙間の長方形の断面の対角線長をL2としたとき、
Dx>L1>L2
の関係を満たすように形成されている。
このように形成すれば、最初に共通流路23内に設けられたフィルター24の柱24a間の隙間を通過したゴミやホコリは、(第1個別流路13d内で詰まること等なく)第1個別流路13dを必ず通過することができる。さらに、上述した液室13aの幅U>流路幅Wの関係があるので、第1個別流路13dを通過したゴミやホコリ等は、液室13a内に到達することができる。さらに、ノズル18の開口領域が最も大きいのであるから、液室13a内のゴミやホコリ等を、ノズル18を通過させる、すなわち液体の吐出時に液体とともに外部に排出することができる。
図11は、第2個別流路13eの形状についての他の実施形態を示す平面図である。図3等に示すように、上記実施形態では、第2個別流路13eのバリア層13側(共通流路23から最も遠ざかる側)では、全ての第2個別流路13e同士が連通するように形成されている。
これに対し、図11では、隣接する2つの第2個別流路13e同士が連通するように、壁13bを形成したものである。なお、第2個別流路13e同士の連通は、このように隣接する2つに限らず、3つ以上であっても良い。少なくとも2つの第2個別流路13e同士を連通させれば、一方の第2個別流路13eから他方の第2個別流路13eに液体が流れるようになるからである。
また、図11のような構造にした場合であっても、上述した種々の関係を満たすように形成されている。
例えば、液室13aの配列ピッチP方向における液室13aの中心を結ぶラインと、隣接する液室13a間の第2個別流路13e同士を連通させている部分の液室13aから最も遠ざかる壁(バリア層13)に接するラインとの間の距離Lと、配列ピッチPとの関係は、上記と同様に、
L≦2×P
を満たすように形成されている。
なお、2つの第2個別流路13eを連通させる場合には、図11に示すように、略U形にする場合の他、例えば略凹形等であっても良い。
また、図11では図示していないが、このような構造の場合も、上記の例と同様に、共通流路23内にはフィルターが設けられる。
続いて、本実施形態の構造における、吐出衝撃圧力の低減について説明する。図12は、液体の吐出時の衝撃波伝搬の様子を説明する平面図である。従来技術との差をより理解しやすくするため、図中、左側には従来構造(図18)を示し、図中、右側には本実施形態の構造を示している。
また、双方ともに、共通流路23には、略三角柱状(ただし、この形状に限られるものではなく、上述したように円柱状等であっても良い。)の柱(図中、FP1〜FP5で示す)を配列したフィルター26が設けられている。そして、各柱の中心と、それぞれ個別流路3d及び第1個別流路13dの中心とが一致するように配置されている。
このように柱を配置するのは、液体の吐出の最初の段階で正圧(ノズル18から液体を押し出す方向)の衝撃波が生じたとき、個別流路3d又は第1個別流路13dとそれに繋がる共通流路23内では、液室3a又は13aに近いところのみが大きな衝撃を受け、他の個別流路3dや液室3a又は第1個別流路13dや液室13aへの波及を最小限にした方が全体としての干渉が少なくなるためである。
従来構造において、今、液室3a−2で液体が吐出されると、最初は液体を吐出させるための気泡発生による膨張が起き、大きな正圧が発生して液体がノズル18外に押し出されるが、吐出直後の気泡収縮により液室3a−2には負圧が発生し、個別流路3dに存在する液体には液室3a−2に引き込まれる方向の吸引力(図中、P)が働く。特に、従来構造であれば、1つの個別流路3dから失われた(吐出された)液体に相当する分を取り込まれることになる。しかし、液体は連続しており、また、質量や粘性抵抗等が作用するので、直ちに液体は移動できない。このため、まずは衝撃波が伝搬する。
衝撃波は、距離が進むにすれて減衰するが、液体中を伝搬してフィルター26外や、両隣の液室3a−1や3a−3にも伝わる。
衝撃波がいずれかの液室3aに伝わると、ぞれぞれのノズル18のメニスカスが変動する。そして、振動が液室3aに到達したとき(メニスカスが変動したとき)、その液室3aから吐出が行われると、干渉を起こし、吐出ムラになると考えられる。
これに対し、本実施形態では、例えば液室13a−2で液体が吐出されると、衝撃波は、左右両方向に、すなわち第1個別流路13d及び第2個別流路13eの双方に伝搬するため、エネルギーは2分され、それぞれの方向に伝搬する。すなわち、従来構造では、個別流路3d側のみが開口されているので、個別流路3dと反対側に向かうエネルギーは壁ですぐに反射されて個別流路3dから外に向かう成分に合成される。これに対し、本実施形態の構造では、半分ずつのエネルギーが互いに反対方向に放射される。
また、本実施形態では、第1個別流路13d及び第2個別流路13eの双方に吸引力が発生するため、それぞれの個別流路に発生する吸引力の大きさは、P/2となる。これにより、衝撃波の影響を半分にすることができる。
また、本実施形態では、第1個別流路13dの出口(共通流路23内)にフィルター26を設けるとともに、第2個別流路13eの出口には、壁27を設けている。このようにすることで、衝撃波ができるだけ小さな範囲で収束するようにしている。
次に、本実施形態の構造における気泡の影響について説明する。図13は、気泡発生時の様子を説明する平面図である。図13においても、従来技術との差をより理解しやすくするため、図中、左側には従来構造を示し、図中、右側には本実施形態の構造を示している。
単位面積当たりの液体の吐出回数の多い、さらには高濃度の画像等を連続記録した場合には、ヘッドが過熱し、液体が接する部分で気泡が発生しやすくなる。この発生した気泡が合体して比較的大きな気泡に成長する。そのような状況下で気泡がフィルター26側に押し寄せて張り付くことがある(図13)。
成長した気泡がフィルター26に押し寄せたとき、その付近での液体の吐出がそれほど頻繁に行われず、少し離れた箇所から供給される液体でリフィルが間に合う程度の液体の移動量のときは、気泡は、フィルター26の入口付近(図中、フィルター26の柱の左側角部)に接触する程度である。しかし、吐出頻度が高くなり、液体の移動が間に合わなくなると、この近傍の液圧(水圧)が低下し、その分だけフィルター26に張り付いた気泡がフィルター26の出口(図中、右側)付近まで吸い寄せられる。図13では、このような状態になったときの気泡を図示している。
このような状態がさらに続くと、フィルター26の柱間から気泡が飛び出して、個別流路3d又は第1個別流路13d内に引き込まれるか、又はノズル18のメニスカスが破壊されて図22に示したように、ノズル18から気体(気泡)を引き込んでしまう。この際の引き金になるのが、上述した衝撃波であることが実験的に確認されている。
従来構造において個別流路3d内に気泡が引き込まれた場合に(図13参照)、その気泡の大きさが小さく、個別流路3dの流路面(断面)を塞ぐ程度のものでないときは、繰り返し行われる吐出中にノズル18から外部に排出される。これに対し、個別流路3dを塞いでしまう大きさの気泡であるときは、液室3a側と共通流路23側とに分断される。
そして、液室3a内に気泡が存在すると、液体は、ノズル18に到達することができなくなる。これは、内部の圧力が大気圧より低く設定されているからである。そして、液体に覆われていない発熱素子12にエネルギーが与えられると、わずかに残っていた液体はすぐに無くなり、その後は空焼き状態となる。これにより、特殊なクリーニング操作を行わない限り、復旧できない等の吐出不良を生じやすくなる。さらには、コゲーションが加速されてしまう。
ここで、重ね書きが可能なシリアル方式のヘッドでは、1個程度の吐出不良のノズル18が存在しても、重ね書きを行うことで目立たないように修復することができる。これに対し、ラインヘッド方式では、不良のノズル18が1個でも存在すると、それがそのまま画質に反映されてしまう。
そして、この具体策としては、吐出サイクルを一定以下に抑えることである。これにより、発熱量を少なくすることができる。また、吐出ピッチも遅くすることができるので、気泡が個別流路3d内に入り込む程度までは内部の圧力が低下しないようにすることができる。
また、図13中、右側の図では、本実施形態の構造において、第1個別流路13d内に気泡が引き込まれた状態を示している。ノズル18は、第1個別流路13d及び第2個別流路13eの双方の液体に支配されているので、第1個別流路13d側から液室13a−2内に気泡が入り込もうとしても、液体の吐出や気泡の消滅がない限りは、この状態での平衡が続く。
この状態で吐出が連続して行われると、衝撃波は、第1個別流路13d及び第2個別流路13eの双方に加わるが、液室13a−2においては、第1個別流路13d側に気泡が詰まっているので、気泡が引き寄せられて、やがては液室13a−2内に到達する。そして、ノズル18との間に存在する液体の壁が破壊され、気泡は外部に排出される。このとき、1回又は数回の吐出で気泡が排出されるが、その間の液室13a−2がポンプとしての機能を果たし続け、第2個別流路13e側から液体を補給する(すなわち、呼び水としての役割を果たす)。
したがって、本実施形態の構造では、たとえ一方の個別流路(この例では第1個別流路13d)が気泡で塞がれたとしても、他方の個別流路(この例では第2個別流路13e)が液体で満たされている限りは、液室13aに液体が供給され続けるので、気泡が外部に排出され、正常な状態に戻ることができる。よって、気泡に対するセルフクリーニング効果を持つことができ、発熱素子12を空焼きしてしまうおそれをきわめて低くすることができ、吐出不良が生じるおそれをほとんどなくすことができる。
なお、第2個別流路13e内に満たされている液体も、フィルター26を通過した液体であるので、ゴミやホコリ等が第2個別流路13e内に詰まることはほとんどない。また、第2個別流路13e側では、フィルター26のような、液体の移動時の抵抗になる部分がないので、たとえ多少気泡が存在しても液体の移動の障害にはならない。これらのことから、第2個別流路13eから液体が液室13a内に補給できなくなることは、ありえないと考えられる。
続いて、本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
図14は、従来構造と本実施例の構造とで、衝撃波減少を確認した結果(写真撮影結果)を示す図である。
実施例1では、600DPI(ノズル間隔が42.3μm)で、320個の発熱素子12を半導体基板11上に配列したものを用いた(大きさは、約16mm×1.6mm)。
また、内部の挙動が見えるように、透明なアクリル系樹脂からなるノズルシート17を用いた。なお、図14の実験結果は、図12で示した図に相当するものである。
また、図14において、従来構造のものは、ノズル18が一直線上に並んでいるものを用いたが、実施例では、上述した、ノズル18が千鳥配列されたものを用いた(なお、この差による衝撃波の影響差はないと考えられる)。
図14において、液体の吐出直後のノズル18は、衝撃波の影響によって液面が激しく変動して黒く見える。そして、従来構造では、下側にある発熱素子12の縦線がほとんど見えないが(なお、発熱素子12は、2つに縦割りされた形状のものを用いている)、実施例の構造では、比較的見えている。また、従来構造では、隣接するノズル18も衝撃波の影響を受けて黒く見えるが、実施例の構造では、その程度が少ないことがわかる。
(実施例2)
図15は、実施例2で用いたヘッドの具体的構造を示す平面図である。実施例2では、図15に示すように、第2個別流路13eの出口とバリア層13の壁との間に、柱28aを配列した液体の貯留領域28を設けたものを用いた。また、共通流路23内に設けたフィルター25は、図9で示したフィルター25と同様である。
図16は、図15の構造のヘッドを用い、気泡が排出される様子を順次写真撮影した結果を示す図である。図16では、「1」→「2」→・・→「9」の順で気泡が排出される様子を示している。
図16中、「1」では、ノズル18から気泡が注入され、貯留領域28と第2個別流路13eとの間に詰まった状態である。そして、「1」に図示されているように、左側から3番目のノズル18を用いて液体の吐出動作を繰り返し行ったところ、気泡が徐々にノズル18から排出された。
(実施例3)
図17は、ヘッドの試作品(ノズルピッチが42.3μmの600DPIの解像度のもの)のマスク図の一部を示す図である。図17において、上側が共通流路23側である。図17中、左側は、図11に相当する実施例であり、右側は、図3に相当する実施例である。
すなわち、図17中、左側は、隣接する第2個別流路13e同士を連通させたものである。また、図17中、右側は、全ての第2個別流路13eを連通させたものである。
さらにまた、フィルターは、略三角柱状の柱からなるものである。さらに、発熱素子は、千鳥状に配列されたものである。
上記ヘッドによって実際に印画を試みたところ、いずれも、従来構造において、連続印画時の温度上昇とともに、又は低温時の最初の印画で出現しやすいバーストエラー(幅広の色むら、単色では白抜けになる部分)がほとんど無くなった。半導体基板11や発熱素子12等は、従来のものと同じものが用いられ、流路構造のみが異なるだけであるので、本発明の流路構造の効果が確認できた。
本実施形態のラインヘッドを示す外観斜視図である。 1つのヘッドチップ列を示す平面図である。 本実施形態のヘッドチップのバリア層の形状を示す平面図である。 液室の幅Uと、第1個別流路及び第2個別流路の流路幅Wとの関係を示す平面図である。 液室の幅U、第1個別流路の流路幅W1、第2個別流路の流路幅W2との関係を示す平面図である。 第2個別流路の流路長と液室の配列ピッチPとの関係を示す平面図である。 共通流路内にフィルターを設けた状態を示す平面図である。 図7の発熱素子を千鳥配列したものを示す平面図である。 フィルターの他の実施形態を示す平面図である。 ノズルの開口領域、第1個別流路の流路面領域、フィルターの柱間の隙間の断面領域との関係を説明する図である。 第2個別流路の形状についての他の実施形態を示す平面図である。 液体の吐出時の衝撃波伝搬の様子を説明する平面図である。 気泡発生時の様子を説明する平面図である。 従来構造と本実施例の構造とで、衝撃波減少を確認した結果(写真撮影結果)を示す図である。 実施例2で用いたヘッドの具体的構造を示す平面図である。 図15の構造のヘッドを用い、気泡が排出される様子を順次写真撮影した結果を示す図である。 ヘッドの試作品のマスク図の一部を示す図である。 従来の液体吐出ヘッドを示す外観斜視図である。 図18のヘッドの流路構造を示す断面図である。 共通流路内に気泡が残留した状態を写真撮影した結果を示す図である。 個別流路の入口に気泡が残留した状態を写真撮影した結果を示す図である。 ノズルから気体が液室内に入り込んだ状態を写真撮影した結果を示す図である。
符号の説明
10 ラインヘッド(液体吐出ヘッド)
11 半導体基板
12 発熱素子
13 バリア層
13a 液室
13b 壁
13d 第1個別流路
13e 第2個別流路
17 ノズルシート(ノズル層)
18 ノズル
19 ヘッドチップ
U 液室の幅(一対の壁間の距離)
W 個別流路の流路幅

Claims (8)

  1. 半導体基板上に一方向に一定のピッチPで配列されるとともに、隣り合うものがピッチP方向に垂直な方向において間隔X(Xは、0より大きい実数)だけずれるように千鳥配列された複数の発熱素子と、
    前記発熱素子上に位置するノズルが形成されたノズル層と、
    前記半導体基板と前記ノズル層との間に設けられたバリア層と、
    前記バリア層の一部によって形成されるとともに、前記発熱素子を挟み込むように向かい合う一対の壁により形成された液室と、
    前記液室の前記一対の壁が前記発熱素子の配列方向に略垂直な方向に延在することにより形成され、前記液室の両側に、前記液室と連通するように配置された一対の個別流路と
    を備え、
    前記液室内における前記一対の壁間の距離Uと、前記個別流路の流路幅Wとが、
    U>W
    の関係を満たすように形成されており、
    前記一対の個別流路は、
    共通流路に繋がる第1個別流路と、
    前記第1個別流路に対して前記液室を隔てて反対側に延びる第2個別流路とからなり、
    前記第2個別流路の先端と所定の距離を隔てて、前記発熱素子の配列方向に沿って壁が形成されており、
    全ての前記液室の前記第2個別流路は、前記第2個別流路の先端と所定の距離を隔てて形成された前記壁と、前記第2個別流路の先端との間を介して連通しており、
    前記共通流路内には、複数の柱からなるフィルターを備え、
    前記フィルターの前記柱は、前記発熱素子の配列方向においてピッチ2Pで配列されており、
    千鳥配列された前記発熱素子のうち前記フィルターに近い方の前記発熱素子の中心と、前記柱の中心とが、前記発熱素子の配列方向に垂直な方向において同一ライン上に位置している
    液体吐出ヘッド。
  2. 請求項1に記載の液体吐出ヘッドにおいて、
    複数の前記液室のうち、前記共通流路から遠ざかる側に配置された前記液室の中心を結ぶラインと、前記第2個別流路の先端と所定の距離を隔てて形成された前記壁との間の距離をLとしたとき、
    L≦2×P
    の関係を満たすように形成されている
    液体吐出ヘッド。
  3. 請求項1に記載の液体吐出ヘッドにおいて、
    前記柱間の隙間の幅は、前記第1個別流路の流路幅W以下であり、
    前記柱間の隙間の高さは、前記第1個別流路の高さ以下である
    液体吐出ヘッド。
  4. 請求項1に記載の液体吐出ヘッドにおいて、
    前記柱間の隙間の断面領域は、前記第1個別流路の流路面領域に包含される大きさであり、
    前記第1個別流路の流路面領域は、前記ノズルの開口領域に包含される大きさである
    液体吐出ヘッド。
  5. 請求項1に記載の液体吐出ヘッドにおいて、
    前記ノズルの並び方向における前記ノズルの吐出面の開口径Dxと、前記開口径Dxに垂直な方向における前記ノズルの開口径Dyとの関係が、
    Dx≧Dy
    であり、
    前記第1個別流路の流路面形状は、対角線長がL1の長方形状であり、
    前記柱間の隙間の断面形状は、対角線長がL2の長方形状であり、
    かつ、
    Dx>L1>L2
    の関係を満たすように形成されている
    液体吐出ヘッド。
  6. 請求項1に記載の液体吐出ヘッドにおいて、
    複数の前記発熱素子の配列方向に沿って、複数の前記半導体基板をライン状に配列し、
    前記共通流路を、前記半導体基板の配列方向に沿って設けることにより、ラインヘッドを形成した
    液体吐出ヘッド。
  7. 請求項6に記載の液体吐出ヘッドにおいて、
    複数の前記半導体基板をライン状に配列したものを、列状に複数並べ、
    1つの列の複数の前記半導体基板と、他の列の複数の前記半導体基板とに対し、異なる特性の液体を供給するようにした
    液体吐出ヘッド。
  8. 半導体基板上に一方向に一定のピッチPで配列されるとともに、隣り合うものがピッチP方向に垂直な方向において間隔X(Xは、0より大きい実数)だけずれるように千鳥配列された複数の発熱素子と、
    前記発熱素子上に位置するノズルが形成されたノズル層と、
    前記半導体基板と前記ノズル層との間に設けられたバリア層と、
    前記バリア層の一部によって形成されるとともに、前記発熱素子を挟み込むように向かい合う一対の壁により形成された液室と、
    前記液室の前記一対の壁が前記発熱素子の配列方向に略垂直な方向に延在することにより形成され、前記液室の両側に、前記液室と連通するように配置された一対の個別流路と
    を備え、
    前記液室内における前記一対の壁間の距離Uと、前記個別流路の流路幅Wとが、
    U>W
    の関係を満たすように形成されており、
    前記一対の個別流路は、
    共通流路に繋がる第1個別流路と、
    前記第1個別流路に対して前記液室を隔てて反対側に延びる第2個別流路とからなり、
    前記第2個別流路の先端と所定の距離を隔てて、前記発熱素子の配列方向に沿って壁が形成されており、
    全ての前記液室の前記第2個別流路は、前記第2個別流路の先端と所定の距離を隔てて形成された前記壁と、前記第2個別流路の先端との間を介して連通しており、
    前記共通流路内には、複数の柱からなるフィルターを備え、
    前記フィルターの前記柱は、前記発熱素子の配列方向においてピッチ2Pで配列されており、
    千鳥配列された前記発熱素子のうち前記フィルターに近い方の前記発熱素子の中心と、前記柱の中心とが、前記発熱素子の配列方向に垂直な方向において同一ライン上に位置している
    液体吐出ヘッドを備える液体吐出装置。
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