JP4314874B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真複写機やレーザプリンタ等の画像形成装置に係り、特に、中間転写ベルトを介して記録材に画像を形成する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来における画像形成装置として、各色成分トナー像を順次中間転写ベルト上に一次転写し、この中間転写ベルト上に重ね合わされた重ねトナー像を用紙に二次転写するものが知られている。ここで、二次転写を行う二次転写装置としては、例えば中間転写ベルトのトナー像担持面に接触配置される二次転写ロールと、中間転写ベルトを挟んで二次転写ロールに対向配置されるバックアップロールと、これら二次転写ロールおよびバックアップロールを介して二次転写バイアスを印加するバイアス印加装置とを備えたものが広く用いられている。また、この種の画像形成装置において、中間転写ベルトにある程度の導電性を与えるために、イオン伝導性を有する素材によって中間転写ベルトを構成する技術が存在する(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−87156号公報(第5頁、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、イオン伝導性を有する中間転写ベルトを用いて画像形成を行った場合に、用紙に転写された画像中に魚のうろこ状の画質欠陥(以下、うろこ状ディフェクトという)が生じてしまうという技術的課題がみられた。この画質欠陥について本発明者が検討を行ったところ、うろこ状ディフェクトは、用紙が中間転写ベルトと二次転写ロールとのニップ域(転写ニップ域)に突入する直前のプレニップ域において、中間転写ベルトとバックアップロールとの間に生じるギャップ放電に伴って発生していることが判明した。特に、トナーとして転写効率の高い所謂球形トナーを用いた場合には、トナーの付着力が低くなる分、微弱な放電によってもトナーが中間転写ベルトから離脱しやすくなってしまうため、このようなうろこ状ディフェクトが生じやすい。
【0005】
なお、上述した特許文献1には、バックアップロールと中間転写ベルトとのプレニップ側の接触位置近傍であって中間転写ベルトに対してギャップ放電可能な距離に、入り口補助電極を離間配置する技術が開示されているが、この入り口補助電極を設けた場合にも、上述したうろこ状ディフェクトの発生を抑制することはできない。
【0006】
本発明は、以上の技術的課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、うろこ状ディフェクトの発生を抑制し、良好な画像を得ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像形成装置は、トナー像が担持される像担持体と、この像担持体に対向配置される中間転写ベルトと、像担持体上のトナー像を中間転写ベルトに一次転写する一次転写部と、中間転写ベルト上のトナー像を記録材に二次転写する二次転写部とを備え、この二次転写部は、中間転写ベルトのトナー像担持面に対して接触配置される転写部材と、転写部材に対向して中間転写ベルトに接触配置される対向部材と、中間転写ベルトと転写部材とによって形成される転写ニップ入り口側で中間転写ベルトと対向部材とに接触配置される接触部材とを有することを特徴としている。
【0008】
ここで、転写部材と対向部材との間に所定の二次転写バイアスを印加するバイアス印加部をさらに有し、接触部材は電気的に接地されていることを特徴とすることができる。また、接触部材は、一端が固定され、他端が転写ニップに向かって延設される短冊状の形状を有していること、あるいは、対向部材に張架される無端ベルト状の形状を有していることを特徴とすることができる。さらに、中間転写ベルトは、導電剤として導電ポリマーおよび/またはイオン伝導性導電剤を含有していると共に、中間転写ベルトの体積抵抗率が10〜14logΩ・cmであることを特徴とすることができる。
【0009】
また、他の観点から捉えると、本発明の画像形成装置は、トナー像が担持される像担持体と、この像担持体に対向して回動可能に配設される無端ベルトと、像担持体に対向して無端ベルトに接触配置される像転写部材と、無端ベルトと像転写部材とによって形成される転写ニップ入り口側で無端ベルトおよび像転写部材に接触して接触部位の電荷を除去する電荷除去部材とを有することを特徴としている。
【0010】
ここで、無端ベルトは、像担持体上のトナー像が中間的に転写される中間転写ベルトであること、あるいは、像担持体上のトナー像が転写される記録材を搬送する記録材搬送ベルトであることを特徴とすることができる。また、電荷除去部材の体積抵抗率は8〜13logΩ・cmであることを特徴とすることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、実施の形態について詳細に説明する。
―実施の形態1―
図1は実施の形態1に係る画像形成装置を示している。これは所謂タンデム型、所謂中間転写型の画像形成装置であって、例えば電子写真方式にて各色成分トナー像が形成される複数の画像形成ユニット10(具体的には10Y,10M,10C,10K)と、各画像形成ユニット10にて形成された各色成分トナー像を順次転写(一次転写)、保持させる中間転写ベルト20と、中間転写ベルト20上に転写された重ね画像を記録材としての用紙Pに二次転写(一括転写)させる二次転写装置30と、二次転写された画像を用紙P上に定着させる定着装置70とを備えたものである。
【0012】
本実施の形態において、各画像形成ユニット10は、矢線A方向に回転する感光体ドラム11の周囲に、感光体ドラム11を帯電する帯電器12、感光体ドラム11上に静電潜像を書込むレーザ露光器13(図中露光ビームを符号Bmで示す)、各色成分トナーが収容されて感光体ドラム11上の静電潜像を可視像化する現像器14、感光体ドラム11上の各色成分トナー像を中間転写ベルト20に転写する一次転写ロール15及び感光体ドラム11上の残留トナーを除去するドラムクリーナ16などの電子写真用デバイスを順次配設したものである。
【0013】
ここで、感光体ドラム11は、金属製の薄肉の円筒形ドラムの表面に有機感光層を形成したものからなる。また、帯電器12は、感光体ドラム11に対して放電を行うことで、感光体ドラム11を例えば−500Vに帯電させるようになっている。さらに、レーザ露光器13は、画像信号に応じた露光を行い、帯電器12によって帯電された感光体ドラム11の表面電位を例えば−200Vへ落とすことで、画像情報に応じた静電潜像を形成する。さらにまた、現像器14は、それぞれ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーと、磁性体を半導電性の物質でコートしてなるキャリアとが混合された二成分現像剤を内蔵しており、これらキャリアおよびトナーを攪拌し互いに摩擦させることでトナーを負極性に帯電させ、その後、現像スリーブ上を搬送され、現像スリーブに印加される現像バイアスにより感光体ドラム11表面の露光部に反転現像される。
【0014】
ここで、本実施の形態で使用したトナーは、負極性に帯電する極性を有するものであって、懸濁重合法、乳化凝集合一法、溶解懸濁法等により、ポリエステルやスチレンアクリルなどのバインダ樹脂に着色剤、ワックスを内添してなる微粒子である。粒径は、コールターカウンター(コールター社製)による測定結果で体積平均粒径が約5μmであり、粒度分布指標(GSD)は1.23であった。トナー形状(球形の度合)は形状係数で表し、光学顕微鏡(ミクロフォトFXA:ニコン社製)で得たトナーの拡大写真を、イメージアナライザLuzex3(ニレコ社製)により画像解析を行い、次の式で算出した。
【0015】
【数1】
Figure 0004314874
【0016】
この式は、トナーの投影面積と、それに外接する円の面積との比で表しており、真球の場合に100となり、形状が球形から離れるにつれて数字が大きくなっていく。形状係数が小さければ、転写の際に転写されずに残るトナー(残留トナー)の量が減少していくため、トナーの形状係数は100〜140程度であることが望ましく、本実施の形態では、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色成分トナーの形状係数は129〜134の範囲であった。そして、このトナーに、平均粒径5〜200nmのシリカおよびチタニア等の無機微粒子を複数種外添して二成分現像剤とした。
【0017】
また、中間転写ベルト20は、複数(本実施の形態では5つ)の支持ロール21〜25に掛け渡され、矢線B方向に回動するようになっている。ここで、支持ロール21は中間転写ベルト20の駆動ロール、支持ロール22、25は従動ロール、支持ロール23が中間転写ベルト20の張力を調整するテンションロール、支持ロール24が後述するように二次転写装置30のバックアップロールである。ここで、中間転写ベルト20は、ポリイミドあるいはポリアミド等の樹脂にスルホン酸塩、四級アンモニウム塩、各種の界面活性剤(カチオン系、アニオン系、ノニオン系)等のイオン伝導性導電剤を適当量含有させたものを用い、その体積抵抗率が108〜1014Ω・cmとなるように形成され、その厚みは例えば0.1mmに設定される。また、イオン伝導性導電剤に代えて、樹脂中に各種導電性ポリマーを含有させることも可能である。さらに、一次転写ロール15には、トナーの帯電極性と逆極性の一次転写バイアス(本実施の形態では正極性)が印加されるようになっており、感光体ドラム11上のトナー像が中間転写ベルト20に夫々順次静電吸引され、中間転写ベルト20上に重ねトナー像として形成されるようになっている。
【0018】
更に、二次転写装置30は、中間転写ベルト20のトナー担持面側に圧接配置される二次転写ロール31と、中間転写ベルト20の裏面側に配置されて二次転写ロール31の対向電極をなすバックアップロール24とを備えており、このバックアップロール24には二次転写バイアスが安定的に印加される金属製の給電ロール32が当接配置されている。本実施の形態において、二次転写ロール31は、表面にカーボンを分散したウレタンゴムのチューブ、内部はカーボンを分散した発泡ウレタンゴムからなり、さらにロール表面にフッ素コートを施し、その体積抵抗が103〜1010Ωでロール径が28mmとなるように形成され、硬度は例えば30°(アスカC)に設定される。また、バックアップロール24は、表面にカーボンを分散したEPDMとNBRのブレンドゴムのチューブ、内部はEPDMゴムからなり、その表面抵抗率が7〜10logΩ/□でロール径が28mmとなるように形成され、硬度は例えば70°(アスカC)に設定される。
【0019】
さらに、二次転写ロール31からみて中間転写ベルト20の移動方向下流側には二次転写後の中間転写ベルト20表面を除電する除電器33が、さらにその下流側には中間転写ベルト20表面をクリーニングするベルトクリーナ34が設けられている。一方、二次転写ロール31からみて中間転写ベルト20の移動方向上流側には、画質調整を行うための画像濃度センサ35が配設され、また、イエローの画像形成ユニット10Yの上流側には、各画像形成ユニット10(10Y,10M,10C,10K)における画像形成タイミングをとるための基準となる基準信号を発生する基準センサ(ホームポジションセンサ)36が配置されている。この基準センサ36は、中間転写ベルト20の裏側に設けられた所定のマークを認識して基準信号を発生しており、この基準信号の認識に基づく制御部37からの指示により、各画像形成ユニット10(10Y,10M,10C,10K)は画像形成を開始するように構成されている。
【0020】
更に、用紙搬送系は、用紙トレイ40からの用紙Pを給紙ロール41にて所定のタイミングで繰り出し、搬送ロール42及び搬送シュート43を介して二次転写位置へと送り込むようになっている。そして、二次転写後の用紙Pを第一のベルト搬送装置50から第二のベルト搬送装置60へと導き、この第二のベルト搬送装置60にて定着装置70へと搬送するようになっている。
【0021】
図2は、本実施の形態に係る二次転写装置30を示す図である。給電ロール32には、バイアス印加部としての二次転写バイアス電源32aによりトナーと同極性の二次転写バイアス(本実施の形態では負極性)が印加され、一方、二次転写ロール31は接地される。これにより、中間転写ベルト20上のトナー像が用紙Pに二次転写されるようになっている。
【0022】
また、二次転写ロール31と中間転写ベルト20とが接する二次転写ニップ域Nからみて、中間転写ベルト20の回動方向Bの上流側であるプレニップ域PREには、除電部材80が配設されている。この除電部材80は、バックアップロール24と中間転写ベルト20とによって囲まれたくさび領域Cに向かって延び、その自由端がこれらバックアップロール24および中間転写ベルト20の両者に接触すると共に、他端である固定端側が接地される短冊状の導電性フィルム81と、この導電性フィルム81の固定端側を挟み込んで図示しないフレームに固定する支持部材82とを有している。導電性フィルム81は、例えば基材としてのポリイミド中にカーボンブラックを分散したものからなり、体積抵抗率が10.5logΩ・cm、厚さが90μm、固定端から自由端へと向かう長さが5cm、支持部材82から突き出した自由長が3cm、中間転写ベルト20の回動方向Bに直交する方向の長さである幅はバックアップロール24と同じである。また、導電性フィルム81の自由端は、中間転写ベルト20とバックアップロール24との接触開始位置から2mm上流側より接触するように配置される。さらに、二次転写ロール31は、この接触開始位置より中間転写ベルト20の回動方向B上流側に配置されているため、(角度14°、食い込み量0.9mm)、二次転写ロール31が中間転写ベルト20に当接するときには、導電性フィルム81が確実に中間転写ベルト20およびバックアップロール24に接触するようになっている。なお、本実施の形態では、導電性フィルム81の導電剤として電子伝導型のものを用いているが、イオン伝導型のものを用いることも可能である。また、導電性フィルム81の体積抵抗率は8〜13logΩ・cmの範囲より適宜選定することができる。
【0023】
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の作像プロセスについて説明する。ユーザによりスタートスイッチ(図示せず)がオン操作されると、所定の作像プロセスが実行される。具体的に述べると、例えばこの画像形成装置をデジタルカラー複写機として構成する場合には、図示しない原稿台にセットされる原稿をカラー画像読み取り装置(図示せず)により読み取り、その読み取り信号を画像信号処理によってデジタル画像信号に変換してメモリに一時的に蓄積し、その蓄積されている四色(Y,M,C,K)のデジタル画像信号に基づいて各色のトナー像形成を行わせるようにする。
【0024】
すなわち、画像信号処理によって得られた各色のデジタル画像信号に基づいて画像形成ユニット10(10Y,10M,10C,10K)をそれぞれ駆動する。そして、各画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kでは、帯電器12により一様に帯電された像担持体としての感光体ドラム11にデジタル画像信号に応じた静電潜像をレーザ露光器13にてそれぞれ書き込ませる。そして、形成された各静電潜像を各色のトナーが収容される現像器14により現像して各色のトナー像を形成させる。なお、この画像形成装置をカラープリンタとして構成する場合には、外部から入力される画像信号に基づいて各色のトナー像作成を行わせるようにすればよい。
【0025】
そして、各感光体ドラム11に形成されたトナー像は、各感光体ドラム11と中間転写ベルト20とが接する一次転写位置で、一次転写部としての一次転写ロール15により印加される一次転写バイアスにより感光体ドラム11から中間転写ベルト20の表面に一次転写される。このようにして中間転写ベルト20に一次転写されたトナー像は中間転写ベルト20上で重ね合わされ、中間転写ベルト20の回動に伴って二次転写位置(二次転写ニップ域N)へと搬送される。一方、用紙Pは、所定のタイミングで二次転写部としての二次転写装置30の二次転写位置へと搬送され、中間転写ベルト20(バックアップロール24)に対して転写部材としての二次転写ロール31が用紙Pをニップする。そして、二次転写ロール31と対向部材としてのバックアップロール24との間に形成される二次転写電界の作用で、中間転写ベルト20に担持された重ねトナー像が記録材としての用紙Pに二次転写される。その後、トナー像が転写された用紙Pは、第一のベルト搬送装置50および第二のベルト搬送装置60によって定着装置70へと搬送され、トナー像の定着が行われる。一方、二次転写後の中間転写ベルト20は、除電器33によって残留電荷が除電され、また、ベルトクリーナ34によって残留トナーが除去される。
【0026】
次に、上述したプロセスのうち、二次転写について詳細に説明する。二次転写を行う際、二次転写ニップ域Nには、バックアップロール24と二次転写ロール31との間の電位差によって二次転写電界が形成される。ただし、形成される二次転写電界は、二次転写ニップ域Nだけでなく二次転写ニップ域N近傍のプレニップ域PREにも影響を及ぼす。このため、中間転写ベルト20上のトナーが、二次転写ニップ域Nに突入する寸前で用紙Pに転移するおそれがある。二次転写ニップ域Nの直前でトナーの転移が起こった場合、用紙Pに形成される画像にうろこ状ディフェクトを生じるおそれがある。特に、本実施の形態では、トナーとして形状係数が小さい球形トナーを使用しているため、転写性がよい反面、放電などによる僅かな電界の変化でトナーが中間転写ベルト20上または用紙P上で乱れる可能性が高い。また、本実施の形態では、中間転写ベルト20中の電気伝導が主としてイオン伝導によって行われるため、電気伝導が主として電子伝導によって行われる同程度の体積抵抗を有するベルトと比較して、放電による過剰な電荷がベルト内部に蓄積しやすく僅かな電界の変化でトナーが中間転写ベルト20上または用紙P上で乱れる可能性がさらに高くなる。
【0027】
ここで、本実施の形態では、このくさび領域Cに中間転写ベルト20およびバックアップロール24と接触するように導電性フィルム81を配設すると共に、この導電性フィルム81を接地している。このため、くさび領域C内に存在する電荷および二次転写ニップ域Nに突入する直前のバックアップロール24表面に付着した過剰な電荷は、導電性フィルム81により取り除かれる。これにより、くさび領域C内における放電の発生が抑制される。その結果、上述したようなうろこ状ディフェクトの発生は抑制され、良好な画像を得ることが可能になる。
【0028】
なお、本実施の形態では、二次転写装置30を例に説明を行ったが、これに限られるものではなく、トナー像を像担持体としての感光体ドラム11から無端ベルトとしての中間転写ベルト20に一次転写する場合にも適用可能である。このとき、像転写部材としての一次転写ロールと中間転写ベルトとの一次転写ニップ域の手前側にこれら一次転写ロールおよび中間転写ベルトに接触するように電荷除去部材としての導電性フィルムを配設すれば、一次転写におけるトナーの飛び散りも抑制することが可能になる。
【0029】
また、本実施の形態では、所謂中間転写型の画像形成装置について説明を行ったが、これに限られるものではなく、例えば四つの感光体ドラムを並列配置すると共に、これら各感光体ドラムに対向するように循環移動可能に無端ベルトとしての用紙搬送ベルトを配設し、この用紙搬送ベルトの内側に、各感光体ドラムに対向して四つの転写ロールを配設する所謂用紙搬送型の画像形成装置においても適用可能である。この場合は、用紙搬送ベルトと、各転写ロールとのニップ部の手前側に、これら用紙搬送ベルトと転写ロールとに接触するように電荷除去部材としての導電性フィルムを配設すればよい。さらに、本実施の形態では、所謂球形トナーを用いた例について説明を行ったが、これに限られるものではなく、例えば粉砕トナーを用いた場合にも適用可能である。さらにまた、本実施の形態では、中間転写ベルト20としてイオン伝導性導電剤あるいは導電性ポリマーを含有させたものを用いていたが、これに限られるものではなく、例えばカーボンブラック等の電子伝導性導電剤を含有させたものにも適用可能である。この場合は、上述したようなうろこ状ディフェクトの他の放電ディフェクトの発生を防止することが可能になる。
【0030】
そして、本実施の形態では、二次転写装置30において二次転写ロール31を用いていたが、これに限られるものではなく、二次転写ロール31に代えて例えば図3に示す転写ベルトユニット90を用いることも可能である。この転写ベルトユニット90は、無端状ベルトからなる二次転写搬送ベルト91と、この二次転写搬送ベルト91を張架する駆動ロール92およびアイドルロール93と、二次転写搬送ベルト91をクリーニングするクリーニングブレード94とを有している。二次転写搬送ベルト91は、クロロプレンゴムやEPDMゴムといった弾性材料に導電性カーボンブラックを分散処理してなる基材層と、この基材層の上に厚さ500μmに形成されるPTFE処理をしたコート層とを有しており、例えば体積抵抗率が8logΩ・cmである。この二次転写搬送ベルト91は、駆動ロール92によって駆動され、アイドルロール93によって所定のテンションが与えられている。駆動ロール92は、二次転写搬送ベルト91および中間転写ベルト20を挟んでバックアップロール24に圧接配置されると共に接地され、二次転写搬送ベルト91上に搬送される用紙Pに二次転写を行う二次転写ロールとして機能している。なお、二次転写搬送ベルト91の下流側には、二次転写搬送ベルト91上を搬送される用紙Pを剥離するための剥離装置95が配設されている。この剥離装置は、電源96により所定の剥離バイアス(本実施の形態では+3kV)が印加されるのこぎり歯状の金属電極と、この金属電極を支持する樹脂製のガイドとを有している。このような転写ベルトユニット90を用いることにより、用紙Pに対する二次転写特性を向上させることが可能になる。
【0031】
―実施の形態2―
本実施の形態は、実施の形態1と略同様であるが、除電部材80を短冊状のフィルムではなく無端ベルトで構成するようにしたものである。なお、本実施の形態において、実施の形態1と同様のものについては、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0032】
図4は、本実施の形態に係る二次転写装置30を示す図である。本実施の形態において、除電部材80は、バックアップロール24に掛け渡される無端状の導電性ベルト83と、バックアップロール24と共にこの無端状の導電性ベルト83を張架する張架ロール84、85とを有している。導電性ベルト83は、中間転写ベルト20より駆動力を受けて中間転写ベルト20と共に同方向に回動するようになっており、張架ロール84、85のうち、二次転写ニップ域Nの上流側すなわちプレニップ域PREにある張架ロール84が接地されている。なお、導電性ベルト83の材質は、実施の形態1における導電性フィルム81と同じものである。
【0033】
本実施の形態においては、中間転写ベルト20およびバックアップロール24と接触するように導電性ベルト83を配設すると共に、この導電性ベルト83を張架する張架ロール84を接地している。このため、実施の形態1と同様に、くさび領域C内に存在する電荷および二次転写ニップ域Nに突入する直前のバックアップロール24表面に付着した電荷は、導電性フィルム81により取り除かれる。これにより、くさび領域C内における二次転写電界は非常に小さなものとなり、この領域における放電の発生が抑制される。その結果、上述したようなうろこ状ディフェクトの発生は抑制され、良好な画像を得ることが可能になる。また、本実施の形態では、導電性ベルト83が中間転写ベルト20と共に回動することから、両者間に働く摺動抵抗が導電性フィルム81の場合と比較して小さくなるため、導電性ベルト83の摩耗量が少なくて済み、その分長寿命化を図ることができる。
【0034】
ところで、実施の形態1および2では、プレニップ域PREにおいて中間転写ベルト20およびバックアップロール24の両者に、接地された導電性フィルム81あるいは導電性ベルト83を接触させるようにしていた。これは、導電性フィルム81あるいは導電性ベルト83の配設位置とうろこ状ディフェクトの発生との関係を調査した実験結果に基づいて決定されたものである。次に、実験の詳細について説明する。
【0035】
図5は、この実験で評価を行った条件と実験結果との関係を示す図表である。サンプル数は5つ(番号1〜5)である。ここで、番号1〜4では、導電性フィルム81を用いており、番号5では導電性ベルト83を用いている。また、導電性フィルム81を用いた番号1〜4のうち、番号1〜3の導電性フィルム81は電子伝導型であり、番号4の導電性フィルム81はイオン伝導型である。なお、番号5の導電性ベルト83は電子伝導型である。さらに、番号1〜4のうち、番号1および4は導電性フィルム81が中間転写ベルト20およびバックアップロール24の両者に接触し(図2参照)、番号2は導電性フィルム81が中間転写ベルト20のみに接触し(図6(a)参照)、番号3は導電性フィルム81がバックアップロール24のみに接触する(図6(b)参照)。なお、番号5の導電性ベルト83は、その構成上、必ず中間転写ベルト20およびバックアップロール24の両者に接触する(図4参照)。
【0036】
また、その評価は、低温低湿環境(温度10℃、湿度15%)下において、画像濃度が10%刻みに100%から10%まで段階的に設定された階調パターンを、単色、二次色、三次色でそれぞれプリントし、うろこ状ディフェクトの発生の有無を目視確認することによって行った。プリントを行う際、多重色(二次色、三次色)のトナー像が転写できるよう、二次転写装置30における二次転写バイアスを−2〜5kVの範囲で調整した。
【0037】
その結果、中間転写ベルト20およびバックアップロール24の両者に導電性フィルム81あるいは導電性ベルト83を接触させる番号1、4および5ではうろこ状ディフェクトが発生しないことを確認した。つまり、導電性フィルム81の電気伝導が電子伝導性であるかイオン伝導性であるかは無関係であり、また、その形状は短冊状(導電性フィルム81)であっても無端ベルト状(導電性ベルト83)であってもよいことが判明した。一方、中間転写ベルト20およびバックアップロール24のどちらか一方に導電性フィルム81を接触させる番号2、3ではうろこ状ディフェクトが発生することを確認した。以上の結果より、中間転写ベルト20およびバックアップロール24の両者に導電性部材を接触配置することが重要であることが理解される。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、うろこ状ディフェクトの発生を抑制し、良好な画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1に係る画像形成装置を示す図である。
【図2】 実施の形態1における二次転写装置を示す図である。
【図3】 転写ベルトユニットを用いた二次転写装置を示す図である。
【図4】 実施の形態2における二次転写装置を示す図である。
【図5】 評価実験の条件と実験結果との関係を示す図表である。
【図6】 (a)(b)は、評価実験の条件の一例を示す図である。
【符号の説明】
10(10Y,10M,10C,10K)…画像形成ユニット、20…中間転写ベルト、21…駆動ロール、22…従動ロール、23…テンションロール、24…バックアップロール、25…従動ロール、30…二次転写装置、31…二次転写ロール、32…給電ロール、32a…二次転写バイアス電源、40…用紙トレイ、70…定着装置、80…除電部材、81…導電性フィルム、82…支持部材、83…導電性ベルト、84、85…張架ロール、90…転写ベルトユニット、91…二次転写搬送ベルト、92…駆動ロール、93…アイドルロール、C…くさび領域、N…二次転写ニップ域、P…用紙、PRE…プレニップ域

Claims (7)

  1. トナー像が担持される像担持体と、
    前記像担持体に対向配置される中間転写ベルトと、
    前記像担持体上のトナー像を前記中間転写ベルトに一次転写する一次転写部と、
    前記中間転写ベルト上のトナー像を記録材に二次転写する二次転写部と
    を備え、
    前記二次転写部は、
    前記中間転写ベルトのトナー像担持面に対して接触配置される転写部材と、
    前記転写部材に対向して前記中間転写ベルトに接触配置される対向部材と、
    前記中間転写ベルトと前記転写部材とによって形成される転写ニップ入り口側で当該中間転写ベルトと前記対向部材とに接触配置される接触部材と
    を有し、
    前記接触部材は、一端が固定され、他端が前記転写ニップに向かって延設される短冊状の形状を有し、8〜13logΩ・cmの体積抵抗率を有し且つ接地されていることを特徴とする画像形成装置。
  2. トナー像が担持される像担持体と、
    前記像担持体に対向配置される中間転写ベルトと、
    前記像担持体上のトナー像を前記中間転写ベルトに一次転写する一次転写部と、
    前記中間転写ベルト上のトナー像を記録材に二次転写する二次転写部と
    を備え、
    前記二次転写部は、
    前記中間転写ベルトのトナー像担持面に対して接触配置される転写部材と、
    前記転写部材に対向して前記中間転写ベルトに接触配置される対向部材と、
    前記中間転写ベルトと前記転写部材とによって形成される転写ニップ入り口側で当該中間転写ベルトと前記対向部材とに接触配置される接触部材と
    を有し、
    前記接触部材は、前記対向部材に張架される無端ベルト状の形状を有し、8〜13logΩ・cmの体積抵抗率を有し且つ接地されていることを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記中間転写ベルトは、導電剤として導電ポリマーおよび/またはイオン伝導性導電剤を含有していると共に、当該中間転写ベルトの体積抵抗率が10〜14logΩ・cmであることを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。
  4. トナー像が担持される像担持体と、
    前記像担持体に対向して回動可能に配設される無端ベルトと、
    前記像担持体に対向して前記無端ベルトに接触配置される像転写部材と、
    前記無端ベルトと前記像転写部材とによって形成される転写ニップ入り口側で当該無端ベルトおよび当該像転写部材に接触配置される接触部材と
    を有し、
    前記接触部材は、一端が固定され、他端が前記転写ニップに向かって延設される短冊状の形状を有し、8〜13logΩ・cmの体積抵抗率を有し且つ接地されていることを特徴とする画像形成装置。
  5. トナー像が担持される像担持体と、
    前記像担持体に対向して回動可能に配設される無端ベルトと、
    前記像担持体に対向して前記無端ベルトに接触配置される像転写部材と、
    前記無端ベルトと前記像転写部材とによって形成される転写ニップ入り口側で当該無端ベルトおよび当該像転写部材に接触配置される接触部材と
    を有し、
    前記接触部材は、前記像転写部材に張架される無端ベルト状の形状を有し、8〜13logΩ・cmの体積抵抗率を有し且つ接地されていることを特徴とする画像形成装置。
  6. 前記無端ベルトは、前記像担持体上のトナー像が中間的に転写される中間転写ベルトであることを特徴とする請求項4または5記載の画像形成装置。
  7. 前記無端ベルトは、前記像担持体上のトナー像が転写される記録材を搬送する記録材搬送ベルトであることを特徴とする請求項4または5記載の画像形成装置。
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