JP4311400B2 - ハイブリッド車およびその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ハイブリッド車およびその制御方法に関する。
従来、この種のハイブリッド車としては、遊星歯車機構にエンジンと第1モータと第2モータおよび車軸がそれぞれ接続されると共に二つのモータと電力をやりとりするバッテリを備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、シフトレバーがリバースレンジに操作されたときには、アクセル開度と車速とに基づいて設定された要求パワーとバッテリの出力制限とを比較し、要求パワーが出力制限よりも大きいときには、エンジンを始動してエンジンからの動力を用いて第1モータで発電することにより、十分な電力を第2モータに供給してより確実にリバース方向の要求動力に対応することができるとしている。
特開2004−350362号公報
上述のハイブリッド車では、エンジンの始動はバッテリからの電力を用いて第1モータによりエンジンをモータリングすることにより行なうことができるが、エンジンのモータリングに伴う電力消費によりバッテリから第2モータへの電力の供給が制限される場合があるため、こうした場合を回避して要求された動力をより確実に車軸側に出力できるようにすることが望ましい。
本発明のハイブリッド車およびその制御方法は、後進方向に要求される動力をより確実に車軸側に出力できるようにすることを目的の一つとする。また、本発明のハイブリッド車およびその制御方法は、後進方向の走行時において内燃機関の始動している最中に車軸側に出力される動力に落ち込みが生じるのを抑制することを目的の一つとする。
本発明のハイブリッド車およびその制御方法は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
本発明のハイブリッド車は、
内燃機関と、
該内燃機関の出力軸と車軸側とに接続され、電力と動力の入出力により該内燃機関からの動力の少なくとも一部を車両を前進させる方向の動力として該車軸側に出力可能な電力動力入出力手段と、
前記車軸側に正逆両回転方向の動力を出力可能な電動機と、
前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、
走行に要求される要求動力を設定する要求動力設定手段と、
操作者により後進方向の走行が指示されているとき、前記内燃機関が停止しているときに、前記蓄電手段の出力制限の範囲内で前記電動機からの動力を用いて前記設定された要求動力により車両が走行するのに必要な走行用電力と前記電力動力入出力手段による前記内燃機関のモータリングにより該内燃機関を始動するのに必要な始動用電力とを該蓄電手段から出力することができるときには前記設定された要求動力により車両が走行するよう前記電動機を制御し、前記蓄電手段の出力制限の範囲内で前記走行用電力と前記始動用電力とを該蓄電手段から出力することができなくなるときには該出力制限の範囲内で前記電力動力入出力手段による前記内燃機関のモータリングを伴って該内燃機関が始動されると共に前記設定された要求動力により車両が走行するよう該内燃機関と該電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明のハイブリッド車では、操作者により後進方向の走行が指示されているとき、内燃機関が停止しているときに、蓄電手段の出力制限の範囲内で電動機からの動力を用いて要求動力により車両が走行するのに必要な走行用電力と電力動力入出力手段による内燃機関のモータリングにより内燃機関を始動するのに必要な始動用電力とを蓄電手段から出力することができるときには要求動力により車両が走行するよう電動機を制御し、蓄電手段の出力制限の範囲内で走行用電力と始動用電力とを蓄電手段から出力することができなくなるときには出力制限の範囲内で電力動力入出力手段による内燃機関のモータリングを伴って内燃機関が始動されると共に要求動力により車両が走行するよう内燃機関と電力動力入出力手段と電動機とを制御する。蓄電手段からの電力を用いて電力動力入出力手段により内燃機関をモータリングする際に要求動力により走行するのに必要な電力に不足が生じないようにするから、後進方向の走行時において内燃機関を始動している最中に車軸側に出力される動力に落ち込みが生じるのを抑制することができる。この結果、後進方向に要求される動力をより確実に車軸側に出力できるようにすることができる。
こうした本発明のハイブリッド車において、前記制御手段は、前記要求動力が前記蓄電手段の出力制限から前記始動用電力を除いた電力により定まる判定用動力未満のときには前記電動機からの動力を用いて前記設定された要求動力により車両が走行するよう該電動機を制御し、前記要求動力が前記判定用動力以上のときには前記蓄電手段の出力制限の範囲内で前記電力動力入出力手段による前記内燃機関のモータリングを伴って該内燃機関が始動されると共に前記設定された要求動力により車両が走行するよう該内燃機関と該電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する手段であるものとすることもできる。
また、本発明のハイブリッド車において、前記制御手段は、車速に基づいて設定される前記始動用電力を用いて制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、車速に基づいて内燃機関を始動するのに必要な始動用電力を推定することができる。この場合、前記制御手段は、車速が大きいほど大きくなる傾向に設定される前記始動用電力を用いて制御する手段であるものとすることもできる。
さらに、本発明のハイブリッド車において、前記制御手段は、前記内燃機関が始動された以降には、少なくとも後進方向の走行指示が解除されるまで前記内燃機関の運転が継続されるよう該内燃機関を制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、要求動力の変化に対して内燃機関の始動と停止とが頻繁に繰り返されるのを回避することができる。
また、本発明のハイブリッド車において、前記制御手段は、前記内燃機関をモータリングしている最中には、前記蓄電手段の出力制限を一時的に緩和し、該緩和した出力制限の範囲内で前記電力動力入出力手段による前記内燃機関のモータリングを伴って該内燃機関が始動されると共に前記設定された要求動力により車両が走行するよう制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、内燃機関をモータリングしている最中により確実に要求動力を出力することができる。
また、本発明のハイブリッド車において、前記制御手段は、前記内燃機関をモータリングしている最中には、前記蓄電手段の出力制限の範囲内で前記電力動力入出力手段により前記内燃機関がモータリングされると共に前記設定された要求動力により車両が走行するよう前記電力動力入出力手段および前記電動機の駆動指令を設定する主制御手段と、前記設定された前記電力動力入出力手段および前記電動機の駆動指令に対して所定の緩変化処理が施された処理後駆動指令に基づいて前記主制御手段で用いられる出力制限よりも制限が緩和された前記蓄電手段の出力制限の範囲内で前記電力動力入出力手段および前記電動機を駆動制御する駆動制御手段と、を備える手段であるものとすることもできる。こうすれば、例えば、内燃機関をモータリングしている最中に主制御手段により電力動力入出力手段や電動機の駆動指令が設定されたタイミングから駆動制御手段により電力動力入出力手段や電動機が駆動制御されるタイミングまでの通信に時間を要するものとしても、緩変化処理を伴わない駆動制御手段による電力動力入出力手段や電動機の駆動制限を回避することができるから、内燃機関をモータリングしている最中にショックが発生するのを抑制することができる。ここで、「所定の緩変化処理」には、なまし処理やレート処理が含まれる。
本発明のハイブリッド車において、前記電力動力入出力手段は、前記内燃機関の出力軸と前記車軸と第3の軸の3軸に接続され、該3軸のうちいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の1軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記第3の軸に動力を入出力可能な発電機とを備える手段であるものとすることもできるし、前記電力動力入出力手段は、前記内燃機関の出力軸に接続された第1の回転子と前記車軸に接続された第2の回転子とを有し、該第1の回転子と該第2の回転子との相対的な回転により回転する対回転子電動機であるものとすることもできる。
本発明のハイブリッド車の制御方法は、
内燃機関と、該内燃機関の出力軸と車軸側とに接続され電力と動力の入出力により該内燃機関からの動力の少なくとも一部を車両を前進させる方向の動力として該車軸側に出力可能な電力動力入出力手段と、前記車軸側に正逆両回転方向の動力を出力可能な電動機と、前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、を備えるハイブリッド車の制御方法であって、
(a)走行に要求される要求動力を設定し、
(b)操作者により後進方向の走行が指示されているとき、前記内燃機関が停止しているときに、前記蓄電手段の出力制限の範囲内で前記電動機からの動力を用いて前記設定された要求動力により車両が走行するのに必要な走行用電力と前記電力動力入出力手段による前記内燃機関のモータリングにより該内燃機関を始動するのに必要な始動用電力とを該蓄電手段から出力することができるときには前記設定された要求動力により車両が走行するよう前記電動機を制御し、前記蓄電手段の出力制限の範囲内で前記走行用電力と前記始動用電力とを該蓄電手段から出力することができなくなるときには該出力制限の範囲内で前記電力動力入出力手段による前記内燃機関のモータリングを伴って該内燃機関が始動されると共に前記設定された要求動力により車両が走行するよう該内燃機関と該電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する
ことを要旨とする。
この本発明のハイブリッド車の制御方法によれば、操作者により後進方向の走行が指示されているとき、内燃機関が停止しているときに、蓄電手段の出力制限の範囲内で電動機からの動力を用いて要求動力により車両が走行するのに必要な走行用電力と電力動力入出力手段による内燃機関のモータリングにより内燃機関を始動するのに必要な始動用電力とを蓄電手段から出力することができるときには要求動力により車両が走行するよう電動機を制御し、蓄電手段の出力制限の範囲内で走行用電力と始動用電力とを蓄電手段から出力することができなくなるときには出力制限の範囲内で電力動力入出力手段による内燃機関のモータリングを伴って内燃機関が始動されると共に要求動力により車両が走行するよう内燃機関と電力動力入出力手段と電動機とを制御する。蓄電手段からの電力を用いて電力動力入出力手段により内燃機関をモータリングする際に要求動力により走行するのに必要な電力に不足が生じないようにするから、後進方向の走行時において内燃機関を始動している最中に車軸側に出力される動力に落ち込みが生じるのを抑制することができる。この結果、後進方向に要求される動力をより確実に車軸側に出力できるようにすることができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例であるハイブリッド車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35に接続されたモータMG2と、車両全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン22の運転状態を検出する各種センサから信号を入力するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構60およびデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪63a,63bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば,バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、バッテリECU52では、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)も演算している。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド車20の動作、特に、リバース走行時の動作について説明する。図2は、ハイブリッド用電子制御ユニット70により実行されるリバース走行時制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、シフトレバー81がリバース走行を指示するRレンジに操作されたときに所定時間毎(例えば数msec毎)に繰り返し実行される。
リバース走行時制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88からの車速V,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,エンジン22の回転数Ne,バッテリ50の入出力制限Win,Woutなど制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、エンジン22の回転数Neはクランクシャフト26に取り付けられた図示しないクランクポジションセンサからの信号に基づいて計算されたものをエンジンECU24から通信により入力するものとした。また、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44により検出されるモータMG1,MG2の回転子の回転位置に基づいて計算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。さらに、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、温度センサ51により検出されたバッテリ50の電池温度Tbとバッテリ50の残容量(SOC)とに基づいて設定されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。なお、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、電池温度Tbに基づいて入出力制限Win,Woutの基本値を設定し、バッテリ50の残容量(SOC)に基づいて出力制限用補正係数と入力制限用補正係数とを設定し、設定した入出力制限Win,Woutの基本値に補正係数を乗じて入出力制限Win,Woutを設定することができる。図3に電池温度Tbと入出力制限Win,Woutとの関係の一例を示し、図4にバッテリ50の残容量(SOC)と入出力制限Win,Woutの補正係数との関係の一例を示す。
こうしてデータを入力すると、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて車両に要求されるトルクとして駆動輪63a,63bに連結された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*と要求パワーPr*とを設定する(ステップS110)。要求トルクTr*は、実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する要求トルクTr*を導出して設定するものとした。図5に要求トルク設定用マップの一例を示す。実施例では、前進方向へのトルクを正としていることからリバース走行では負の値となり、車速Vも前進方向を正としていることからリバース走行では負の値となる。要求パワーPr*は、設定した要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じることにより計算することができる。なお、リングギヤ軸32aの回転数Nrは、車速Vに換算係数kを乗じることによって求めたり、モータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで割ることによって求めることができる。
続いて、エンジン22の運転が停止しているか否かを判定する(ステップS120)。エンジン22の運転が停止していると判定されると、始動フラグFsを調べる(ステップS130)。ここで、始動フラグFsは、本ルーチンの実行が開始される際(リバース走行を開始する際)に初期化ルーチンにより値0が設定され、エンジン22の始動を開始する際に後述するステップS180で値1が設定されるものである。始動フラグFsが値0と判定されると、入力した車速Vに基づいて始動用パワーPsを設定すると共に(ステップS140)、入力したバッテリ50の出力制限Woutから始動用パワーPsを減じたものを閾値Pref(=Wout−Ps)に設定し(ステップS150)、要求パワーPr*と閾値Prefとを比較する(ステップS160)。ここで、始動用パワーPsは、モータMG1でエンジン22をモータリングして始動するのに必要な電力を定めるものであり、実施例では、車速Vと始動用パワーPsとの関係を予め求めてマップとしてROM74に記憶しておき、車速Vが与えられるとマップから対応する始動用パワーPsを導出して設定するものとした。このマップの一例を図6に示す。図示するように、始動用パワーPsは、車速Vが大きいほど大きくなるよう設定される。エンジン22をモータリングして始動する際の動力分配統合機構30の回転要素の回転数とトルクを力学的に説明するための共線図を図7に示す。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1であるサンギヤ31の回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neであるキャリア34の回転数を示し、R軸はモータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで除したリングギヤ32の回転数Nrを示す。図示するように、車速Vがリバース走行の方向に大きいほどモータMG1の回転数も大きくなるから、同一のトルクをもってモータMG1でエンジン22をモータリングしてもモータMG1に必要なパワーが大きくなる。車速Vが大きいほど大きくなるよう始動用パワーPsを設定するのは、こうした理由に基づいている。また、閾値Prefは、バッテリ50からの出力が許容される電力(出力制限Wout)のうちモータMG1でエンジン22をモータリングして始動するのに必要な電力(始動用パワーPs)を除く残りの電力のみで要求パワーPr*を出力することができるパワーの上限を定めるものである。
要求パワーPr*が閾値Pref未満と判定されると、モータMG1でエンジン22をモータリングして始動しつつ要求パワーPr*を出力してもバッテリ50の出力制限Woutに余裕があるためにエンジン22を始動する必要はないと判断し、モータMG1から出力すべきトルクとしてのトルク指令Tm1*に値0を設定すると共に(ステップS170)、バッテリ50の出力制限Woutと設定したモータMG1のトルク指令Tm1*に現在のモータMG1の回転数Nm1を乗じて得られるモータMG1の消費電力または発電電力との偏差をモータMG2の回転数Nm2で割ることによりモータMG2から出力してもよいトルクの上限としてのトルク制限Tmaxを次式(1)により計算すると共に(ステップS210)、要求トルクTr*とトルク指令Tm1*と動力分配統合機構30のギヤ比ρを用いてモータMG2から出力すべきトルクとしての仮モータトルクTm2tmpを式(2)により計算し(ステップS220)、計算したトルク制限Tmaxで仮モータトルクTm2tmpを制限した値としてモータMG2のトルク指令Tm2*を設定する(ステップS230)。いま、要求パワーPr*が閾値Pref(=Wout−Ps)未満のときを考えておりトルク指令Tm1*には値0が設定されていることから、トルク制限Tmaxには出力制限WoutをモータMG2の回転数Nm2で割った値(Wout/Nm2)が設定されると共に仮モータトルクTm2tmpには要求トルクTr*を減速ギヤ35のギヤ比Grで割った値(Tr*/Gr)が設定され、トルク制限Tmaxによる制限を受けることなく仮モータトルクTm2tmpがそのままトルク指令Tm2*に設定されることになる。式(2)は、前述した図7の共線図から容易に導き出すことができる。
Tmax=(Wout−Tm1*・Nm1)/Nm2 (1)
Tm2tmp=(Tr*+Tm1*/ρ)/Gr (2)
こうしてモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定すると、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*と出力制限WoutとをモータECU40に送信して(ステップS240)、本ルーチンを終了する。トルク指令Tm1*,Tm2*と出力制限Woutとを受信したモータECU40の制御については後述する。
ステップS160で要求パワーPr*が閾値Pref以上と判定されると、エンジン22を始動する必要があると判断し、始動用フラグFsに値1を設定し(ステップS180)、入力したバッテリ50の出力制限Woutに所定値αを加えて出力制限Woutを修正し(ステップS190)、エンジン22のモータリングに必要なトルクTcrをモータMG1のトルク指令Tm1*に設定し(ステップS200)、前述した式(1)を用いてモータMG2のトルク制限Tmaxを設定すると共に(ステップS210)、前述した式(2)を用いてモータMG2の仮モータトルクTm2tmpを設定し(ステップS220)、仮モータトルクTm2tmpをトルク制限Tmaxで制限した値としてモータMG2のトルク指令Tm2*を設定し(ステップS230)、設定したトルク指令Tm1*,Tm2*と修正した出力制限WoutとをモータECU40に送信して(ステップS240)、本ルーチンを終了する。始動用フラグFsに値1が設定されると、エンジン22の始動が完了してステップS120でエンジン22の運転が停止している最中にないと判定されるまでステップS130で始動用フラグFsが値1と判定されるから、ステップS190〜S240の処理が繰り返されることになる。実施例では、モータMG1でエンジン22を始動(モータリング)している最中には所定値αを加えて出力制限Woutを修正してからトルク制限Tmaxを計算するから、例えば、エンジン22をモータリングしている最中に要求パワーPr*が増加してもトルク指令Tm2*がトルク制限Tmaxによる制限を受けないようにすることができ、要求パワーPr*により確実に対応することができる。ここで、所定値αは、バッテリ50に過大な負担を掛けることがない程度の値として予め定められている。以下、モータECU40の制御について説明する。
図8は、モータECU40により実行されるモータ制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば数msec毎)に繰り返し実行される。モータ制御ルーチンが実行されると、モータECU40のCPU(図示せず)は、まず、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*やモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,バッテリ50の出力制限Woutなどの制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS310)。ここで、トルク指令Tm1*,Tm2*やバッテリ50の出力制限Woutは、実施例ではハイブリッド用電子制御ユニット70により送信されたものを受信しモータECU40の図示しないRAMの所定アドレスに書き込んだものを入力するものとした。また、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44により検出されるモータMG1,MG2の回転子の回転位置に基づいて計算されたRAMに書き込まれたものを入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、モータMG1,MG2から出力されるトルクの急変を抑制するために入力したトルク指令Tm1*,Tm2*に対してなまし処理を施し(ステップS320)、なまし処理後のトルク指令Tm1*,Tm2*に回転数Nm1,Nm2を乗じることによりモータMG1,MG2により消費あるいは発電される電力としてのモータ電力Pm1,Pm2を計算し(ステップS330)、計算したモータ電力Pm1,Pm2の和に損失Lsetを加えてバッテリ50の出力電力Poを計算し(ステップS340)、エンジン22を始動(モータリング)している最中にあるか否かを判定し(ステップS350)、エンジン22を始動している最中にないと判定されると、計算した出力電力Poと入力した出力制限Woutとを比較する(ステップS360)。ここで、トルク指令Tm1*,Tm2*は、ハイブリッド用電子制御ユニット70によりバッテリ50の出力制限Woutの範囲内となるよう設定されたものであるから、ハイブリッド用電子制御ユニット70からモータECU40への通信に要する時間に基づく通信遅れなどを考慮しなければ、計算したバッテリ50の出力電力Poは出力制限Woutの範囲内となる。しかし、通信遅れを考えると、ハイブリッド用電子制御ユニット70によりトルク指令Tm1*,Tm2*を設定したときのモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2とモータECU40によりモータMG1,MG2を制御するときのモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2とが異なる場合が生じる。実施例では、ハイブリッド用電子制御ユニット70により設定されたトルク指令Tm1*,Tm2*に対してなまし処理が施されるから、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2の変化が小さいときには通信遅れを考えても計算したバッテリ50の出力電力Poは出力制限Woutの範囲内となるが、回転数Nm1,Nm2の変化が大きいときには計算したバッテリ50の出力電力Poが出力制限Woutを超える場合がある。ステップS340で計算したバッテリ50の出力電力Poが出力制限Wout以下のときには、バッテリ50から過大な電力による放電は行なわれないと判断し、ハイブリッド用電子制御ユニット70により設定されなまし処理されたトルク指令Tm1*,Tm2*が出力されるようインバータ41,42のスイッチング素子をスイッチング制御し(ステップS400)、バッテリ50の出力電力Poが出力制限Woutよりも大きいときには、バッテリ50の過大な電力による放電が行なわれると判断し、バッテリ50の出力制限Woutの範囲内となるよう次式(3)によりモータMG2のトルク指令Tm2*を再設定して(ステップS370)、ハイブリッド用電子制御ユニット70により設定されなまし処理されたトルク指令Tm1*がモータMG1から出力されると共に再設定したトルク指令Tm2*がモータMG2から出力されるようインバータ41,42のスイッチング素子をスイッチング制御して(ステップS400)、本ルーチンを終了する。なお、実施例では、バッテリ50の出力電力Poが出力制限Woutよりも大きいときには、バッテリ50の出力制限Woutの範囲内となるようモータMG2のトルク指令Tm2*を再設定したが、モータMG1のトルク指令Tm1*を再設定するものとしても構わない。
Tm2*=[Wout−(Pm1+Lset)]/Nm2 (3)
ステップS350で、エンジン22を始動している最中と判定されると、計算した出力電力Poと入力した出力制限Woutに所定のマージンβを加えた値(Wout+β)とを比較し(ステップS380)、出力電力Poが出力制限Woutにマージンβを加えた値以下のときには、ハイブリッド用電子制御ユニット70により設定されなまし処理されたトルク指令Tm1*,Tm2*が出力されるようインバータ41,42のスイッチング素子をスイッチング制御し(ステップS400)、出力電力Poが出力制限Woutにマージンβを加えた値よりも大きいときには、バッテリ50の出力制限Woutにマージンβを加えた値の範囲内となるよう次式(4)によりモータMG2のトルク指令Tm2*を再設定して(ステップS390)、ハイブリッド用電子制御ユニット70により設定されなまし処理されたトルク指令Tm1*がモータMG1から出力されると共に再設定したトルク指令Tm2*がモータMG2から出力されるようインバータ41,42のスイッチング素子をスイッチング制御して(ステップS400)、本ルーチンを終了する。モータMG1でエンジン22をモータリングしている最中には、モータMG1の回転数Nm1は大きく変化するから、ハイブリッド用電子制御ユニット70とモータECU40との通信遅れを考えると、ハイブリッド用電子制御ユニット70で計算されるモータMG1の消費電力(Tm1*×Nm1)はモータECU40により計算されるモータMG1の消費電力よりも小さくなる。このため、ハイブリッド用電子制御ユニット70のステップS210でトルク制限Tmaxが大きな値として計算されるから、ハイブリッド用電子制御ユニット70ではモータMG2のトルク指令Tm2*は制限されないが、モータECU40ではモータMG2のトルク指令Tm2*が大きく制限される傾向が強くなる。前述したように、ハイブリッド用電子制御ユニット70により設定されるモータMG2のトルク指令Tm2*は大きく制限されたとしてもその後にモータECU40でなまし処理が施されるからトルクショックは生じないが、モータECU40によりモータMG2のトルク指令Tm2*が制限されるとバッテリ50の保護を優先するためになまし処理を施さないからその制限の程度によっては大きなトルクショックが生じてしまう。実施例では、エンジン22を始動(モータリング)している最中には、図8のモータ制御ルーチンのステップS380で出力電力Poと出力制限Woutにマージンβを加えた値(Wout+β)とを比較してモータMG2のトルク指令Tm2*を制限するか否かを判定することにより、ハイブリッド用電子制御ユニット70とモータECU40との通信遅れによってハイブリッド用電子制御ユニット70ではトルク指令Tm2*の制限はされないがモータECU40でトルク指令Tm2*が大きく制限されるのをできる限り回避して、トルクショックの発生を防止しているのである。マージンβは、実施例では、バッテリ50に過大な負担が掛からない程度の値として予め定められたものを用いた。
Tm2*=[Wout+β−(Pm1+Lset)]/Nm2 (4)
図2のルーチンに戻って、こうしてエンジン22の始動が完了すると、ステップS120ではエンジン22の運転が停止されていない判定されるから、要求パワーPr*と入力したバッテリ50の出力制限Woutとを比較し(ステップS250)、要求パワーPr*が出力制限Woutよりも大きいと判定されたときには、要求パワーPr*から出力制限Woutを減じたものをエンジン22から出力すべき要求パワーPe*に設定し(ステップS260)、設定した要求パワーPe*がエンジン22から出力されるようエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定してエンジンECU24に送信する(ステップS270)。ここで、目標回転数Ne*と目標トルクTe*は、例えば、エンジン22ができる限り低トルクで運転されるよう設定するものとすれば、リングギヤ軸32aに伝達される正回転方向のトルクを小さくできるから、モータMG2でキャンセルすべきトルクを減らしてモータMG2の負担を小さくすることができる。なお、目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによって示される運転ポイントで運転されるようエンジン22における燃料噴射制御や点火制御などの制御を行なう。目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定すると、目標回転数Ne*と現在の回転数Neとに基づいて次式(5)によりモータMG1のトルク指令Tm1*を設定して(ステップS280)、ステップS210〜S240の処理を行なって本ルーチンを終了する。ここで、式(5)は、エンジン22を目標回転数Ne*で回転させるためのフィードバック制御における関係式であり、式(5)中右辺第2項の「k1」は比例項におけるゲインを示し、右辺第3項の「k2」は積分項におけるゲインを示す。
Tm1*=前回Tm1*+k1・(Ne*-Ne)+k2∫(Ne*-Ne)dt (5)
一方、要求パワーPr*が出力制限Wout以下のときには、エンジン22がアイドリング運転されるようエンジンECU24にアイドリング運転指令を送信すると共に(ステップS290)、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定し(ステップS300)、ステップS210〜S240の処理を行なって本ルーチンを終了する。このように、要求パワーPr*が出力制限Wout以下のときにエンジン22の運転を停止することなくアイドリング運転するのは、エンジン22の運転を停止させると、要求パワーPr*の変化に対してエンジン22の始動と停止とが頻繁に繰り返されて運転フィーリングを損なう場合があることに基づく。したがって、リバース走行時に一旦エンジン22を始動すると、シフトレバー81がRレンジ以外のレンジに操作されてリバース走行が解除されるまでエンジン22は継続して運転されることになる。
以上説明した実施例のハイブリッド車20によれば、リバース走行時に、要求パワーPr*がバッテリ50の出力制限Woutからエンジン22を始動するために必要な始動用パワーPsを除いた閾値Pref以上のときには、モータMG1でエンジン22をモータリングして始動すると共に要求パワーPr*がリングギヤ軸32aに出力されるようエンジン22とモータMG1とモータMG2とを制御するから、エンジン22を始動している最中にリングギヤ軸32aに出力される動力に落ち込みが生じるのを抑制することができる。この結果、リバース走行時に要求パワーPr*をより確実に出力することができる。しかも、エンジン22を始動している最中には所定値αを加えてバッテリ50の出力制限Woutを修正してモータMG2のトルク指令Tm2*の上限としてのトルク制限Tmaxを設定するから、エンジン22をモータリングしている最中に要求パワーPr*が増加してもこれに対応することができる。さらに、エンジン22を始動している最中にはハイブリッド用電子制御ユニット70から送信された出力制限Woutにマージンβを加えてハイブリッド用電子制御ユニット70で設定されなまし処理が施されたトルク指令Tm2*を制限するか否かを判定するから、ハイブリッド用電子制御ユニット70で設定されなまし処理が施されたトルク指令Tm2*ができる限りモータECU40で制限されないようにすることができる。この結果、モータECU40でトルク指令Tm2*がなまし処理を経ずに大きく制限されるのを抑制でき、エンジン22がモータリングされている最中のトルクショックの発生を防止することができる。
実施例のハイブリッド車20では、車速Vに基づいて始動用パワーPsを設定するものとしたが、エンジン22の回転数Neが値0のときを考えればモータMG1の回転数Nm1と車速Vとの回転比は一定(動力分配統合機構30のギヤ比ρ)となるから、モータMG1の回転数Nm1に基づいて始動用パワーPsを設定するものとしてもよい。或いは、車速VやモータMG1の回転数Nm1に拘わらず予め実験などにより求めた所定パワーを始動用パワーPsとして用いるものとしても差し支えない。
実施例のハイブリッド車20では、エンジン22を始動している最中には所定値αを加えてバッテリ50の出力制限Woutを修正するものとしたが、出力制限Woutを修正しないものとしてもよい。
実施例のハイブリッド車20では、ハイブリッド用電子制御ユニット70で設定したトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信してモータECU40側でなまし処理を施すものとしたが、ハイブリッド用電子制御ユニット70側でなまし処理を施してからモータECU40に送信するものとしてもよい。また、ハイブリッド用電子制御ユニット70で設定されたトルク指令Tm1*,Tm2*に対して施す処理は、なまし処理に限られずレート処理など他の緩変化処理であってもよい。
実施例のハイブリッド車20では、エンジン22を始動している最中にはハイブリッド用電子制御ユニット70で送信された出力制限Woutにマージンβを加えてハイブリッド用電子制御ユニット70で設定されなまし処理が施されたトルク指令Tm2*を制限するか否かを判定するものとしたが、マージンβを加えないでトルク指令Tm2*を制限するか否かを判定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド車20では、リバース走行時に一旦エンジン22を始動したときにはリバース走行が解除されるまでエンジン22を継続して運転するものとしたが、要求パワーPr*によってはエンジン22の運転を停止するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド車20では、モータMG2の動力を減速ギヤ35により変速してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図9の変形例のハイブリッド車120に例示するように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪63a,63bが接続された車軸)とは異なる車軸(図9における車輪64a,64bに接続された車軸)に接続するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド車20では、エンジン22の動力を動力分配統合機構30を介して駆動輪63a,63bに接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図10の変形例のハイブリッド車220に例示するように、エンジン22のクランクシャフト26に接続されたインナーロータ232と駆動輪63a,63bに動力を出力する駆動軸に接続されたアウターロータ234とを有し、エンジン22の動力の一部を駆動軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230を備えるものとしてもよい。
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、自動車産業などに利用可能である。
本発明の一実施例であるハイブリッド車20の構成の概略を示す構成図である。 実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 バッテリ50における電池温度Tbと入出力制限Win,Woutとの関係の一例を示す説明図である。 バッテリ50の残容量(SOC)と入出力制限Win,Woutの補正係数との関係の一例を示す説明図である。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 車速Vと始動用パワーPsとの関係の一例を示すマップである。 エンジン22をモータリングして始動する際における動力分配統合機構30の回転要素を力学的に説明するための共線図の一例を示す説明図である。 モータ制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 変形例のハイブリッド車120の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド車220の構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20,120,220 ハイブリッド車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35,減速ギヤ、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 ギヤ機構、62 デファレンシャルギヤ、63a,63b 駆動輪、64a,64b 車輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、230 対ロータ電動機、232 インナーロータ 234 アウターロータ、MG1,MG2 モータ。

Claims (7)

  1. 内燃機関と、
    該内燃機関の出力軸と車軸側とに接続され、電力と動力の入出力により該内燃機関からの動力の少なくとも一部を車両を前進させる方向の動力として該車軸側に出力可能な電力動力入出力手段と、
    前記車軸側に正逆両回転方向の動力を出力可能な電動機と、
    前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、
    走行に要求される要求動力を設定する要求動力設定手段と、
    操作者により後進方向の走行が指示されており且つ前記内燃機関が停止しているときに、前記蓄電手段の出力制限の範囲内で前記電動機からの動力を用いて前記設定された要求動力により車両が走行するのに必要な走行用電力と前記電力動力入出力手段による前記内燃機関のモータリングにより該内燃機関を始動するのに必要な電力であって車速が大きいほど大きくなる傾向に設定される始動用電力とを該蓄電手段から出力することができる場合には前記設定された要求動力により車両が走行するよう前記電動機を制御し、前記蓄電手段の出力制限の範囲内で前記走行用電力と前記始動用電力とを該蓄電手段から出力することができなくなる場合には該出力制限の範囲内で前記電力動力入出力手段による前記内燃機関のモータリングを伴って該内燃機関が始動されると共に前記設定された要求動力により車両が走行するよう該内燃機関と該電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する制御手段と、
    を備えるハイブリッド車。
  2. 前記制御手段は、前記内燃機関が始動された以降には、少なくとも後進方向の走行指示が解除されるまで前記内燃機関の運転が継続されるよう該内燃機関を制御する手段である請求項記載のハイブリッド車。
  3. 前記制御手段は、前記内燃機関をモータリングしている最中には、前記蓄電手段の出力制限を一時的に緩和し、該緩和した出力制限の範囲内で前記電力動力入出力手段による前記内燃機関のモータリングを伴って該内燃機関が始動されると共に前記設定された要求動力により車両が走行するよう制御する手段である請求項1または2記載のハイブリッド車。
  4. 前記制御手段は、前記内燃機関をモータリングしている最中には、前記蓄電手段の出力制限の範囲内で前記電力動力入出力手段により前記内燃機関がモータリングされると共に前記設定された要求動力により車両が走行するよう前記電力動力入出力手段および前記電動機の駆動指令を設定する主制御手段と、前記設定された前記電力動力入出力手段および前記電動機の駆動指令に対して所定の緩変化処理が施された処理後駆動指令に基づいて前記主制御手段で用いられる出力制限よりも制限が緩和された前記蓄電手段の出力制限の範囲内で前記電力動力入出力手段および前記電動機を駆動制御する駆動制御手段と、を備える手段である請求項1ないしいずれか1項に記載のハイブリッド車。
  5. 前記電力動力入出力手段は、前記内燃機関の出力軸と前記車軸と第3の軸の3軸に接続され、該3軸のうちいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の1軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記第3の軸に動力を入出力可能な発電機とを備える手段である請求項1ないしいずれか1項に記載のハイブリッド車。
  6. 前記電力動力入出力手段は、前記内燃機関の出力軸に接続された第1の回転子と前記車軸に接続された第2の回転子とを有し、該第1の回転子と該第2の回転子との相対的な回転により回転する対回転子電動機である請求項1ないしいずれか1項に記載のハイブリッド車。
  7. 内燃機関と、該内燃機関の出力軸と車軸側とに接続され電力と動力の入出力により該内燃機関からの動力の少なくとも一部を車両を前進させる方向の動力として該車軸側に出力可能な電力動力入出力手段と、前記車軸側に正逆両回転方向の動力を出力可能な電動機と、前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、を備えるハイブリッド車の制御方法であって、
    (a)走行に要求される要求動力を設定し、
    (b)操作者により後進方向の走行が指示されており且つ前記内燃機関が停止しているときに、前記蓄電手段の出力制限の範囲内で前記電動機からの動力を用いて前記設定された要求動力により車両が走行するのに必要な走行用電力と前記電力動力入出力手段による前記内燃機関のモータリングにより該内燃機関を始動するのに必要な電力であって車速が大きいほど大きくなる傾向に設定される始動用電力とを該蓄電手段から出力することができる場合には前記設定された要求動力により車両が走行するよう前記電動機を制御し、前記蓄電手段の出力制限の範囲内で前記走行用電力と前記始動用電力とを該蓄電手段から出力することができなくなる場合には該出力制限の範囲内で前記電力動力入出力手段による前記内燃機関のモータリングを伴って該内燃機関が始動されると共に前記設定された要求動力により車両が走行するよう該内燃機関と該電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する
    ハイブリッド車の制御方法。
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