JP4311227B2 - 電力供給スイッチ - Google Patents

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Description

本発明は、負荷へ電力供給のオン・オフを行う電力供給スイッチに関する。
従来、例えば照明機器や換気扇等のスイッチとして壁面に設置されている従来の機械式スイッチに代わって、例えば人間の存在を遠隔的に検知するセンサからの検出信号に基づき、照明機器や換気扇等の負荷へ電力の供給及び遮断を自動的に行うスイッチがある(例えば、下記特許文献1参照)。
この種のスイッチとして、例えば図13に示すように、3つのスイッチ端子t1〜t3を備えた3線式タイプのスイッチ100がある。このスイッチ100においては、スイッチ端子t1,t2間に、交流電源Wと負荷Zとを直列に接続するためのスイッチ素子101が配設されているとともに、スイッチ端子t3は、前記スイッチ素子101のオン・オフ動作を制御する制御部102に備えられている。制御部102は、前述のセンサ103と接続されているとともに、電源Wにスイッチ端子t1,t3で直列に接続されており、常時、当該制御部102の駆動に要する電力及びセンサ103に供給する電力の供給を電源Wから受ける。
前記センサ103により人間の存在が検知されていないとき、制御部102によりスイッチ素子101はオフされることにより負荷Zがオフとなる。一方、前記センサ103により人間の存在が検知されると、制御部102によりスイッチ素子101がオンされることにより負荷Zがオンとなる。
また、この3線式タイプのスイッチとは別に、電源と負荷との直列回路に直列接続される所謂2線式タイプのものもある。また、この2線式スイッチにおいて、スイッチの電力ロスを低減しながら前記人間の検出動作を行うために必要な該スイッチの電力を確保することを目的として、図14に示すような構成を備えたものが知られている。
図14に示すスイッチ110は、ダイオードブリッジ回路111と、電源W及び負荷Zに直列接続される一次側コイル112及びダイオードブリッジ回路111の入力端子間に接続される二次側コイル113を備えるカレントトランス114と、一次側コイル112とともに電源W及び負荷Zに直列接続される双方向性3端子サイリスタ115と、該サイリスタ115のオンオフ動作を制御するゲート駆動回路116と、該ゲート駆動回路116の動作を制御し、且つダイオードブリッジ回路111の出力端子に接続された制御回路117と、負荷がオフされる期間に制御回路117へ電力を供給するオフ時電源回路118とを備えて構成されている。
このスイッチ110においては、負荷Zをオンする期間とオフする期間とで、制御回路117に電力を供給する供給元が異なる。すなわち、負荷Zへ電力供給が行われる期間は、双方向性3端子サイリスタ115がオンすることにより、一次側コイル112に電流が流れるとともに、電磁誘導作用により二次側コイル113にも電流(二次電流)が流れ、この二次電流により制御回路117への供給電力が確保される。また、負荷Zをオフする期間、オフ時電源回路118は、電源Wから電力供給を受け、制御回路117は、このオフ時電源回路118から電力供給を受ける。
特開2000−357443号公報
ところで、前述の3線式のスイッチにおいては、その施工性に問題がある。すなわち、機械式スイッチと交換する場合、機械式スイッチと3線式スイッチとで端子数が異なるため、スイッチのみの交換だけでなく、電源側の電線を追加するなどの配線作業等が別途必要となり多大な手間や時間を要することとなる。
その点、2線式のスイッチは、機械式スイッチと端子数が同一であるため、機械式スイッチを2線式スイッチに交換する際には、電源側の電線とスイッチ端子との接続関係のみを変更するだけで済むため、3線式のスイッチに比して施工性はよい。
しかしながら、図14に示すスイッチにおいては、負荷Zをオン・オフさせる電源として商用電源(周波数が小さい電力)を利用するため、カレントトランス114から大きな出力が得られない。また、オン・オフさせる対象の負荷Zが消費電力の小さいものである場合にも、カレントトランス114を流れる電流が小さくなるため、前記出力が小さくなる。そのため、消費電力が比較的大きな制御回路117を当該スイッチ110に搭載し、該制御回路117で複雑な制御を行うことが困難である。
一方、制御回路117で複雑な制御を行うべくカレントトランス114で制御回路117の動作に必要な電力を確保するためには、比較的大型なカレントトランス114(インダクタンスが大きなもの)を用いる必要がある。この場合、スイッチ110が大型化し、該スイッチ110の設置場所が限定されるという問題もある。
さらには、負荷Zがオフされているときにも、オフ時電源回路118が電源Wから電力供給を受けるために一次側コイル112に電流が流れるため、その一次側コイル112での発熱によりスイッチの異常(故障)と誤認識される虞もある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、施工性の低下や構造の大型化を回避しつつ、制御回路やセンサの電力を確保することのできる電力供給スイッチを提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明の第1の手段に係る電力供給スイッチは、電源の電力を負荷に供給及び遮断することにより前記負荷をオン・オフする2個のスイッチ端子を有する2線式の電力供給スイッチであって、前記2個のスイッチ端子に2個の交流入力端子がそれぞれ接続され、交流を直流に変換する整流部と、前記整流部の正極側直流出力端子及び負極側直流出力端子にそれぞれ接続される入力端子及び出力端子を有し、前記入力端子と出力端子との間を実質的に短絡する短絡状態、前記入力端子と出力端子との間を実質的に開放する開放状態、及び前記入力端子と出力端子との間を短絡状態と開放状態との間の状態である有電位差状態の3状態を取り得る第1のスイッチ部と、前記第1のスイッチ部の前記3状態を制御する制御部と、前記第1のスイッチ部の入力端子と出力端子との間に接続された電荷蓄積部とを備え、前記制御部は、前記第1のスイッチ部を短絡状態にすることにより前記電源から前記負荷に電力を供給して前記負荷をオンにしている間に、前記電荷蓄積部に電荷を蓄積すべく前記第1のスイッチ部を有電位差状態にする第1の期間を有する。
また、上述の電力供給スイッチにおいて、前記2個のスイッチ端子間に前記整流部と並列に接続されるとともに、前記スイッチ端子間を実質的に短絡する短絡状態と前記スイッチ端子間を実質的に開放する開放状態との2状態を取り得る第2のスイッチ部を備え、前記制御部は、前記第2のスイッチ部の前記2状態を制御するとともに、前記電源から前記負荷に電力を供給して前記負荷をオンにしている間のうち前記第1の期間以外の第2の期間は、前記第2のスイッチ部を短絡状態に設定する。
上述の電力供給スイッチにおいて、前記制御部は、前記第1の期間において、前記有電位差状態にある前記第1のスイッチ部を短絡状態側に漸次変化させるとともに、前記第1のスイッチ部の入力端子と出力端子との間の電位差が所定値まで低下したタイミングで、前記第2のスイッチ部を開放状態から短絡状態に切換える。
上述の電力供給スイッチにおいて、前記第1のスイッチ部に流れる電流を検出する電流検出部を備え、前記制御部は、前記電荷蓄積部に電荷を蓄積するべく、前記第1のスイッチ部に流れる電流が略零になるタイミングから前記電荷蓄積部に所定量の電荷が蓄積されるタイミングまで、前記第1のスイッチ部を有電位差状態に設定する。
上述の電力供給スイッチにおいて、前記制御部は、前記第1の期間から第2の期間に切換える直前の前記第1のスイッチ部の状態が所定の有電位差状態より短絡状態側になるのを制限する制限部を備える。
上述の電力供給スイッチにおいて、互いに抵抗値の異なる複数の電流路が選択可能に構成されており、前記制御部は、1又は複数の電流路を通電させる電流路として選択することにより、有電位差状態にある前記第1のスイッチ部の状態を短絡状態側又は開放状態側に調整する調整部を備える。
上述の電力供給スイッチにおいて、前記電荷蓄積部の電圧を昇圧して得られる電力を前記制御部に供給する昇圧部を備える。
本発明の第2の手段に係る電力供給スイッチは、電源の電力を負荷に供給及び遮断することにより前記負荷をオン・オフする2個のスイッチ端子を有する2線式の電力供給スイッチであって、入力端子及び出力端子を有し、前記入力端子と出力端子との間を実質的に短絡する短絡状態、前記入力端子と出力端子との間を実質的に開放する開放状態、及び前記入力端子と出力端子との間を短絡状態と開放状態との間の状態である有電位差状態の3状態を取り得る第3,第4のスイッチ部を備えて構成され、前記第3,第4のスイッチ部の各入力端子が前記各スイッチ端子として2個の交流入力端子にそれぞれ接続されてなるスイッチング回路と、前記第3,第4のスイッチ部の入力端子と出力端子との間に接続された電荷蓄積部と、前記第3,第4のスイッチ部の前記3状態を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記交流入力端子に入力される電力の位相に応じて前記第3,第4のスイッチ部を交互に短絡状態にすることにより前記電源から前記負荷に電力を供給して前記負荷をオンにしている間に、前記電荷蓄積部に電荷を蓄積すべく短絡状態のスイッチ部を有電位差状態にする期間を有する。
本発明によれば、従来のようにカレントトランスを用いずに電力供給スイッチを構成したので、施工性の低下や構造の大型化等を回避しつつ、制御部やセンサの電力を確保することのできる電力供給スイッチを実現することができる。
以下、本発明に係る電力供給スイッチの第実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1の実施形態)
図1は、電力供給スイッチ1の第1の実施形態の構成を示す図である。
図1に示すように、電力供給スイッチ1は、電源2及び負荷3の直列回路と2個の端子S,Tで接続される2線式のスイッチであり、電源2から負荷3への電力供給のオン・オフを行うものである。
電源2は、50Hz又は60Hzの商用周波数を有して負荷3の消費電力に応じた大きさの交流電力を供給するものであり、負荷3は、例えば照明器具や換気扇等の電気機器である。
電力供給スイッチ1は、センサ4と接続されている。本実施形態では、センサ4は、例えば人間から発せられる赤外線を検知することで所定領域内の人間の存在を遠隔的に検知するセンサである。負荷3として例えば照明機器が電源2に接続されている場合、センサ4により人間の存在を検知すると、検知信号が後述の制御回路6に出力され、この制御回路6により負荷3への電力供給をオンし照明機器を自動的に点灯させるように構成されている。
電力供給スイッチ1は、ダイオードブリッジ回路5、電界効果トランジスタ(Field-Effect Transistor)Q、ダイオードD5、スイッチ素子SW1、コンデンサC、制御回路6及びオフ時電源回路7を備えて構成されている。
ダイオードブリッジ回路5は、ダイオードD1のアノードとダイオードD2のアノードとが接続され、ダイオードD1のカソードとダイオードD3のアノードとが接続され、ダイオードD2のカソードとダイオードD4のアノードとが接続され、そして、ダイオードD3のカソードとダイオードD4のカソードとが接続されてなる。ダイオードD1とダイオードD2との接続点Aは、ダイオードブリッジ回路5の負極側直流出力端子であり、ダイオードD3とダイオードD4との接続点Bは、ダイオードブリッジ回路5の正極側直流出力端子である。また、ダイオードD1とダイオードD3との接続点X及びダイオードD2とダイオードD4との接続点Yは、ダイオードブリッジ回路5の交流入力端子であり、電源2で生成された交流電力が端子S,Tを介して接続点X,Yから入力される。ダイオードブリッジ回路5は、特許請求の範囲における整流部の一例である。
ダイオードブリッジ回路5における接続点A,B間には、電界効果トランジスタQが接続されている。電界効果トランジスタQのドレイン(D)端子は、ダイオードブリッジ回路5における正極側直流出力端子(接続点B)に、電界効果トランジスタQのソース(S)端子は、ダイオードブリッジ回路5における負極側直流出力端子(接続点A)にそれぞれ接続されている。なお、電界効果トランジスタQは、特許請求の範囲における第1のスイッチ部の一例である。
また、ダイオードブリッジ回路5における接続点A,B間において、ダイオードD5とスイッチ素子SW1とコンデンサCとが接続されている。ダイオードD5のアノードは、ダイオードブリッジ回路5の正極側直流出力端子(接続点B)及び電界効果トランジスタQのドレイン(D)端子に接続されており、スイッチ素子SW1の各端子は、ダイオードD5のカソードとコンデンサCの一方の電極とにそれぞれ接続されており、コンデンサCの他方の電極は、ダイオードブリッジ回路5の負極側直流出力端子(接続点A)及び電界効果トランジスタQのソース(S)端子に接続されている。
ダイオードD5は、コンデンサCから電流が矢印Pの方向に逆流するのを防止するためのものである。スイッチ素子SW1は、制御回路6によりオンオフ制御されるものであり、負荷3のオン時にはオンされ、負荷3のオフ時にはオフされる。
コンデンサCは、制御回路6へ電力を供給するためのものである。このコンデンサCによる制御回路6への電力供給方法については後述する。コンデンサCは、特許請求の範囲における電荷蓄積部の一例である。
電界効果トランジスタQのゲート(G)端子は、制御回路6に接続されており、制御回路6によりゲート端子にオン信号に相当する電圧が供給されると電界効果トランジスタQはオン(短絡)し、オフ信号に相当する電圧が供給されると電界効果トランジスタQはオフ(開放)する。
電界効果トランジスタQのオン時においては、ドレイン−ソース間電圧Vdsは略0となり、電源2により供給される電力の位相に応じて、ダイオードブリッジ回路5のダイオードD3,電界効果トランジスタQ及びダイオードD2を電流が流れて負荷3に電力が供給される期間と、ダイオードブリッジ回路5のダイオードD4,電界効果トランジスタQ及びダイオードD1を電流が流れて負荷3に電力が供給される期間とが、前記供給電力の周波数に応じた周期で交互に発生する。
一方、電界効果トランジスタQのオフ時においては、ドレイン−ソース間電圧Vdsは所定の高電圧となる。このとき、後述の微弱電流が流れるものの、スイッチ素子SW1も実質的にオフされるため、負荷3への電力供給が遮断される。
さらに、ゲート端子に供給する電圧を、前記オン信号に相当する電圧とオフ信号に相当する電圧との間に設定することで、電界効果トランジスタQを、ドレイン−ソース間電圧Vdsが前記所定の高電圧と0Vとの間の電圧となる状態に設定することができる。この状態は、特許請求の範囲における有電位差状態に相当する。本実施形態では、この有電位差状態を利用して制御回路6への電力を確保するべくコンデンサCの充電を行うようにしているところに特徴を有している。これについては後述する。
センサ4は、制御回路6から電力の供給を受ける。センサ4及び制御回路6は、常時、人間の検出動作等を実行するために電力を必要とする。
オフ時電源回路7は、負荷3への電力供給のオフ時に制御回路6に電力を供給するためのものである、スイッチ素子SW1、ダイオードブリッジ回路5の接続点A,B及び制御回路6に接続されている。オフ時電源回路7は、図略のコンデンサやスイッチ素子等を備えてなり、負荷3をオフする期間、電源2から電力の供給を受け、その電力をコンデンサCを介して制御回路6に供給する。なお、オフ時電源回路7は、内部インピーダンスが高く設定されているため、負荷3への電力供給のオフ時において電源2から供給を受ける電流は微弱なものであり、誤動作(例えば消灯すべきであるのに点灯したり、グロー放電を利用した照明機器の場合にはそのグロー放電が起こってしまったりする等の動作)や寿命の短命化等の悪影響が負荷3に生じない又は抑制されるように設定されている。
制御回路6は、電界効果トランジスタQのゲート端子、コンデンサCの一方の電極(ダイオードD5のカソード側の電極)、スイッチSW1、オフ時電源回路7及び前述のセンサ4に接続されており、センサ4からの検知信号に基づき人間の存在の有無を判断する処理や、電界効果トランジスタQのゲート端子電圧を制御することにより電界効果トランジスタQのドレイン−ソース間の電圧Vdsの制御を行う。
すなわち、制御回路6は、センサ4からの出力信号に基づき所定領域内の人間の存在を検知すると、電界効果トランジスタQのゲート端子電圧を所定の電圧に設定することで、電界効果トランジスタQのドレイン−ソース間電圧Vdsを略0に設定して電界効果トランジスタQをオンにする。これにより負荷3に電力が供給され、負荷3が照明機器である場合にはその照明機器が点灯する。
一方、所定領域内の人間の存在を検知しないときには、ゲート端子電圧をピンチオフ電圧(ドレイン−ソース端子間に電流が流れないときの電圧)に設定することで、電界効果トランジスタQのドレイン−ソース間電圧Vdsを前記所定の高電圧に設定して電界効果トランジスタQをオフにする。これにより負荷3への電力供給が略遮断され、例えば照明機器が実質的に消灯する。
さらに、本実施形態では、負荷3をオンする期間における制御回路6への供給電力を確保するため、制御回路6は電界効果トランジスタQを次のように動作させている。以下、この内容について説明する。制御回路6は、特許請求の範囲における制御部に相当する。
図2(a)は、電源2から供給される電力、図2(b)は、負荷3をオンする期間において負荷3に流れる電流、図2(c)は、電界効果トランジスタQのゲート端子電圧Vg、図2(d)は、ドレイン−ソース間電圧Vds、図2(e)は、コンデンサCの両極間の電圧Vcをそれぞれ示すタイムチャートである。
負荷3をオンする期間、スイッチSW1はオンされ、図2(c),(d)に示すように、制御回路6により、ドレイン−ソース間電圧Vdsを略0に設定(電界効果トランジスタQをオンに設定)すべくゲート端子電圧が所定値Vg1に設定される。なお、図2(b)に示すように、電源2から供給される電流の経路に遅相成分又は進相成分のインピーダンスは含まれていないから、負荷3に流れる電流は電源2と同位相で変化する。
ここで、ドレイン−ソース間電圧Vdsが略0で一定の状態では、電界効果トランジスタQが略短絡状態であるからコンデンサCは充電されず、制御回路6への供給電力を確保できなくなる。そこで、コンデンサCが充電され、その結果制御回路6への電力供給が行われるように、制御回路6は、任意のタイミング(図2では、時刻t1,t3,t5)でゲート端子電圧Vgを電圧Vg1からVg2に瞬間的に低下させる。
これにより、ゲート端子電圧Vgが電圧Vg1より小さい期間(t1〜t2,t3〜t4,t5〜t6、特許請求の範囲の第1の期間に相当する)、ドレイン−ソース間電圧Vdsが電圧Vds1(>0)に上昇するため、その電圧によりコンデンサCに電流が流れ、該コンデンサCの両極間の電圧Vcが電圧Vc2から上昇する。なお、電界効果トランジスタQのオフ時におけるドレイン−ソース間電圧Vdsが例えば100Vであるものとすると、コンデンサCの充電期間のドレイン−ソース間電圧Vds1は例えば約5Vである。また、コンデンサCを充電する期間(t1〜t2,t3〜t4,t5〜t6)、ドレイン−ソース間電圧Vdsを電圧Vds1で一定に保つため、負荷3に流れる電流の増大に応じてゲート電圧Vgを電圧Vg2から大きくしている。
そして、コンデンサCの両極間の電圧Vcが、制御回路6に安定して電力を供給することのできる電圧Vc1に達するタイミング(図2では、時刻t2,t4,t6)でドレイン−ソース間電圧Vdsを略0に戻す。なお、このタイミングは、コンデンサCの容量等に応じて決定するものである。
このように、図2(c),(d)に示すように、制御回路6による電力消費によってコンデンサCの両極間の電圧Vcが電圧Vc2まで低下したら、該電圧Vcが定期的に電圧Vc1まで引き上げるような動作を行わせることにより、制御回路6に安定して電力供給を行うことができる。
以上のように、本実施形態の電力供給スイッチ1は、端子数が2個であるから、電源2と負荷3との直列回路にすでに取り付けられている例えば機械式スイッチを当該電力供給スイッチ1に交換する場合に、電力供給スイッチ1の取り付け位置まで敷設された電源側の端子と、当該電力供給スイッチ1の端子とを接続するだけで済み、3線式スイッチへの交換時のように電源2側において再配線等の作業等が不要であり、3線式スイッチを取り付ける場合に比して施工性が良い。
そして、負荷3をオンする期間は、ドレインーソース間電圧Vdsを制御することでコンデンサCの両極間の電圧Vcを上昇させるようにしたから、負荷3に電力を供給する期間においても制御回路6への供給電力を確保することのできる電力供給スイッチ1を実現することができる。
また、本実施形態の電力供給スイッチ1は、従来技術のようにカレントトランスを用いてスイッチを構成していないので、構造の大型化や発熱の問題を回避することができるとともに、消費電力が大きな制御回路6を電力供給スイッチ1に搭載することが可能となり、複雑な制御を行うことができる。
(第2の実施形態)
前記第1の実施形態においては、制御回路6に電力を供給するべくドレイン−ソース間電圧Vdsを上昇させる期間以外の期間(以下、非充電期間という 特許請求の範囲の第2の期間に相当)は、電源2により供給される電流が略全てダイオードD1〜D4及び電界効果トランジスタQを流れる。このとき、電界効果トランジスタQ及びダイオードD1〜D4では電力が消費されることとなり、これは負荷3の動作に関係の無い電力であるため電力ロスである。
そこで、本実施形態では、このような消費電力(電力ロス)を低減するべく、前記の非充電期間においては、電源2により供給される電流がダイオードD1〜D4及び電界効果トランジスタQをほとんど流れないようして、電界効果トランジスタQ及びダイオードD1〜D4での消費電力を低減するようにしているところに特徴を有している。
図3は、第2の実施形態の電力供給スイッチ1の構成を示す図、図4(a)は、電源2から供給される電力、図4(b)は、負荷3をオンする期間において負荷3に流れる電流、図4(c)は、電界効果トランジスタQのゲート端子電圧Vg、図4(d)は、ドレイン−ソース間電圧Vdsを示し、図4(e)は、コンデンサCの両極間の電圧Vc、図4(f)は、本実施形態で新たに設けられた双方向性3端子サイリスタTRCの動作をそれぞれ示すタイムチャートである。なお、第1の実施形態と同一の素子や部材については同一の番号を付しており、図4(a)〜(e)は図2(a)〜(e)と略同様である。
本実施形態の電力供給スイッチ1は、図3に示すように、第1の実施形態に係る電力供給スイッチ1(図1に示す構成)に加えて、双方向性3端子サイリスタTRCが、電源2及び負荷3の直列回路に対してダイオードブリッジ回路5と並列に接続して備えられている。また、双方向性3端子サイリスタTRCのオンオフ動作を制御するゲート駆動回路8が、電源2から電力供給を受けるべくスイッチ端子S,Tで電源2及び負荷3の直列回路に接続して備えられているとともに、制御回路6に接続されている。なお、双方向性3端子サイリスタTRC及びゲート駆動回路8は、特許請求の範囲における第2のスイッチ部の一例である。
そして、双方向性3端子サイリスタTRCの内部抵抗は、電界効果トランジスタQとダイオードD3,D2又はダイオードD4,D1との合成抵抗に比して小さいので、非充電期間、すなわち図4においては、例えば時刻t8〜t9,時刻t10〜t11の期間、制御回路6は、双方向性3端子サイリスタTRCをオンすることで、電源2から供給される電流の略全てが双方向性3端子サイリスタTRCを流れる。
このように、双方向性3端子サイリスタTRCをダイオードブリッジ回路5と並列に接続し、非充電期間は双方向性3端子サイリスタTRCをオンすることで電界効果トランジスタQ及びダイオードD1〜D4に電流がほとんど流れないようしたので、電界効果トランジスタQ及びダイオードD1〜D4での消費電力を低減することができ、その結果、電力供給スイッチ1の消費電力(電力ロス)を低減することができる。
なお、本実施形態では、双方向性3端子サイリスタTRCを用いたが、これに限らず、例えば機械式スイッチを始めとする低損失のスイッチング素子であれば双方向性3端子サイリスタTRC以外のものでも採用可能である。
(第3の実施形態)
前記第1の実施形態においては、制御回路6に電力を供給するべくドレイン−ソース間電圧Vdsを上昇させるタイミングを任意のタイミングに設定したが、本実施形態では、当該電力供給スイッチ1における消費電力を低減するべく、特定のタイミングに設定しているところに特徴を有している。
図5は、第3の実施形態の電力供給スイッチ1の構成を示す図、図6(a)は、電源2から供給される電力、図6(b)は、負荷3をオンする期間において負荷3に流れる電流、図6(c)は、電界効果トランジスタQのゲート端子電圧Vg、図6(d)は、ドレイン−ソース間電圧Vds、図6(e)は、コンデンサCの両極間の電圧Vcをそれぞれ示すタイムチャートである。
本実施形態では、図5に示すように、第1の実施形態に係る電力供給スイッチ1(図1に示す構成)に加えて、電界効果トランジスタQのソース端子とダイオードブリッジ回路5における負極側直流出力端子(接続点A)との間に、該電界効果トランジスタQと直列に抵抗Rが接続されており、電界効果トランジスタQと抵抗Rとの接続点Hにおける電圧を見て電界効果トランジスタQに流れる電流(負荷3に流れる電流)を検出するべく、その接続点Hと制御回路6とが接続されている。なお、抵抗R及び制御回路6は、特許請求の範囲における電流検出部の一例である。
そして、図6に示すように、電界効果トランジスタQに流れる電流、換言すれば負荷に流れる電流が略0になるタイミング(時刻t13,t15,t17)で、ゲート端子電圧Vgを電圧Vg1からVg2に瞬間的に低下させることでドレイン−ソース間電圧Vdsを上昇させる。これにより、コンデンサCの両極間の電圧Vcが電圧Vc2から上昇する。
ここで、電界効果トランジスタQとしてnチャンネル形MOSFETを採用した場合、コンデンサCの充電のために上昇させるドレイン−ソース間電圧Vdsをできるだけ小さく抑えて電界効果トランジスタQでの消費電力を電圧の点からも低減するため、ゲート電圧Vgを可能な限り高く設定し、電界効果トランジスタQが線形領域(オーム動作領域:ドレイン−ソース間電圧Vdsとドレイン−ソース間電流とが略比例する領域)で動作するようにするとよい。
そして、コンデンサCの両極間の電圧Vcが電圧Vc1に達するタイミング(図6では、時刻t14,t16,t18)で、ゲート端子電圧Vgを電圧Vg2から電圧Vg1に上げることにより、ドレイン−ソース間電圧Vdsを略0に戻す。
電界効果トランジスタQでの消費電力はドレイン−ソース間電流とドレイン−ソース間電圧Vdsとの積であることに基づくと、低下後のドレイン−ソース間電圧Vdsが同一の条件下では、ドレイン電流、すなわち負荷3に流れる電流が小さい方が電界効果トランジスタQでの消費電力が小さい。したがって、前記のような制御を行うことにより、制御回路6に電力を供給するべくドレイン−ソース間電圧Vdsを上昇させるタイミングを、負荷に流れる電流が略0になるタイミング以外のタイミングに設定する場合に比して、電界効果トランジスタQ、延いては電力供給スイッチ1の消費電力をさらに低減することができる。
(第4の実施形態)
前記第2の実施形態においては、非充電期間における電界効果トランジスタQ及びダイオードD1〜D4での消費電力を略0にするため、その非充電期間、ダイオードブリッジ回路5と並列接続された双方向性3端子サイリスタTRCをオンするようにしたが、双方向性3端子サイリスタTRCをオンする際には、そのオン動作に起因してスイッチングノイズが発生する。このスイッチングノイズは、双方向性3端子サイリスタTRCのオン時における該サイリスタTRCの両端電圧VTRCが大きくなるに伴って増大し、スイッチングノイズが大きくなると、例えば負荷3としての照明機器の点灯状態にちらつきが発生するなどの問題が生じる。
そこで、本実施形態では、このスイッチングノイズを低減するべく、双方向性3端子サイリスタTRCの端子間電圧VTRCを十分に低下させたのちに該サイリスタTRCのオン動作を行うように構成しているところに特徴を有している。
図7は、第4の実施形態の電力供給スイッチ1の構成を示す図、図8(a)は、電源2から供給される電力、図8(b)は、負荷3をオンする期間において負荷3に流れる電流、図8(c)は、電界効果トランジスタQのゲート端子電圧Vg、図8(d)は、ドレイン−ソース間電圧Vds、図8(e)は、コンデンサCの両極間の電圧Vc、図8(f)は、接続点X,Y間の電圧(以下、X−Y間電圧Vxyという)、図8(g)は、双方向性3端子サイリスタTRCの動作をそれぞれ示すタイムチャートである。
本実施形態では、図7に示すように、第2の実施形態に係る電力供給スイッチ1(図3に示す構成)に、さらに電界効果トランジスタQのソース端子と接続点Aとの間に、該電界効果トランジスタQと直列に抵抗Rを接続し、電界効果トランジスタQに流れる電流(負荷3に流れる電流)を検出することによりX−Y間電圧Vxyを間接的に検出するべく、電界効果トランジスタQと抵抗Rとの接続点Hが制御回路6に接続されている。
そして、図8(b)〜(d)に示すように、電界効果トランジスタQに流れる電流、換言すれば負荷3に流れる電流が略0になるタイミング(時刻t19,t22,t25)で、ゲート端子電圧Vgを電圧Vg1からVg2に瞬間的に低下させることでドレイン−ソース間電圧Vdsを電圧Vds1に瞬間的に上昇させる。これにより、図8(e)に示すように、コンデンサCの両極間の電圧Vcが電圧Vc2から上昇する。そして、コンデンサCを充電する期間(t19〜t20,t22〜t23,t25〜t26)、ドレイン−ソース間電圧Vdsを電圧Vds1で一定に保つため、負荷3に流れる電流の増大に応じてゲート電圧Vgを大きくしている。このとき、X−Y間電圧Vxyは、ダイオードD3,D2又はダイオードD4,D1の電圧とドレイン−ソース間電圧Vdsとの和となる。
また、時刻t20,t23,t26で、コンデンサCの両極間の電圧Vcが制御回路6に電力を供給するのに必要な所定の電圧Vc1に達すると、制御回路6は、ドレイン−ソース間電圧Vdsが徐々に低下するようにゲート端子電圧Vgを電圧Vg1に達するまで徐々に増大させ、X−Y間電圧Vxyが所定の電圧Vxy1まで低下すると(時刻t21,t24,t27)、ゲート駆動回路8は、双方向性3端子サイリスタTRCをオンする。なお、前記所定の電圧Vxy1は、特許請求の範囲の請求項3における所定値に対応する値に相当する。
このように、双方向性3端子サイリスタTRCの端子間電圧VTRCを十分に低下させたのちに該サイリスタTRCのオン動作を行うようにしたので、双方向性3端子サイリスタTRCのオン動作に起因するスイッチングノイズを低減することができる。
(第5の実施形態)
電力供給スイッチ1は、消費電力が異なる各種の負荷3に電力を供給できるように、電界効果トランジスタQに広範囲の電流値の電流を流しても該電界効果トランジスタQが正常に動作することが要求される。
しかし、第4の実施形態のように、比較的大きな消費電力の負荷3に対応させるべく前述のスイッチングノイズの点を考慮し抵抗Rを抵抗値の小さいものにして電力供給スイッチ1を構成した場合に、この電力供給スイッチ1を消費電力の比較的小さな負荷3に接続して用いるとき、双方向性3端子サイリスタTRCをオンする時点のドレイン−ソース間電圧Vdsは、電界効果トランジスタQに流れる電流の大きさに略比例することから非常に小さくなる。その結果、双方向性3端子サイリスタTRCをオンさせるためにゲート駆動回路8が必要とする電圧(双方向性3端子サイリスタTRCのゲート端子にオン信号を出力するための電圧)が得られず、双方向性3端子サイリスタTRCをオンすることができない場合が生じることが考えられる。
そこで、本実施形態では、双方向性3端子サイリスタTRCを確実にオンさせることのできるドレイン−ソース間電圧Vdsについての下限値を設定し、ドレイン−ソース間電圧Vdsがこの下限値を下回らないように、最低限必要なドレイン−ソース間電圧Vdsを確保するようにしている。
図9は、第5の実施形態の電力供給スイッチ1の構成を示す図である。図9に示すように、第5の実施形態の電力供給スイッチ1は、前記第4の実施形態の構成に加えて、制御回路6内に下限リミット回路61を備え、下限リミット回路61は、電界効果トランジスタQのゲート端子とコンデンサCの一方の電極とに接続されており、コンデンサCの両電極の電圧Vcを監視することで、ドレイン−ソース間電圧Vds、延いては双方向性3端子サイリスタTRCの端子間電圧VTRCを間接的に監視する。なお、下限リミット回路61は特許請求の範囲における制限部に相当する。
そして、下限リミット回路61は、コンデンサCの両電極の電圧Vcが前記下限値に相当する電圧値より小さいことを検出すると、コンデンサCの両電極の電圧Vcが前記下限値に相当する電圧値になるまでゲート端子電圧Vgを小さくしてドレイン−ソース間電圧Vdsを上昇させる。
これにより、双方向性3端子サイリスタTRCをオンさせるのに必要な最低限の該サイリスタTRCの端子間電圧VTRCを確保することができ、双方向性3端子サイリスタTRCを確実にオンさせることができる。
(第6の実施形態)
前記第5の実施形態で述べたように、電力供給スイッチ1は、消費電力が異なる各種の負荷3に電力を供給するため、電界効果トランジスタQに広範囲の電流値の電流を流しても該電界効果トランジスタQが正常に動作することが要求される。
しかし、第4の実施形態(図7に示す電力供給スイッチ1)において、双方向性3端子サイリスタTRCをオンする時点のドレイン−ソース間電圧Vdsは、電界効果トランジスタQに流れる電流の大きさに略比例し、電界効果トランジスタQに流れる電流(ドレイン−ソース間電圧Vds)が非常に大きいときには、前述のスイッチングノイズが大きくなる一方、電界効果トランジスタQに流れる電流(ドレイン−ソース間電圧Vds)が非常に小さいときには、ゲート駆動回路8が動作せず、双方向性3端子サイリスタTRCをオンできない場合が生じることが考えられる。
そこで、本実施形態では、このような問題を回避すべく、双方向性3端子サイリスタTRCの端子間電圧VTRCが一定の範囲内に設定されるようにしている。
図10は、第6の実施形態の電力供給スイッチ1の構成を示す図である。図10に示すように、第6の実施形態の電力供給スイッチ1は、前記第4の実施形態の構成における抵抗Rの代わりに、抵抗とトランジスタとが直列接続されてなる直列回路が複数並列接続され、この並列回路が、電界効果トランジスタQのソース端子とダイオードブリッジ回路5の接続点Aとの間に、電界効果トランジスタQと直列に接続されている。これにより、通電可能な複数の電流路が形成されている。以下、これらの抵抗及びトランジスタを抵抗R1〜R4及びトランジスタTr1〜Tr4と表わす。抵抗R1〜R4は、トランジスタTr1〜Tr4のエミッタ端子に接続されているとともに、トランジスタTr1〜Tr4の各コレクタ端子はダイオードブリッジ回路5の負極側直流出力端子(接続点A)に接続されている。
また、制御回路6内に検出抵抗セレクター回路62を備え、検出抵抗セレクター回路62は、トランジスタTr1〜Tr4の各ベース端子にそれぞれ接続されている。なお、検出抵抗セレクター回路62、トランジスタを抵抗R1〜R4及びトランジスタTr1〜Tr4は、特許請求の範囲における調整部の一例である。
そして、検出抵抗セレクター回路62は、トランジスタTr1〜Tr4のうち1又は複数のトランジスタをオンし電流を流す電流路を選択することで、選択した電流路のインピーダンスに相当する電圧が双方向性3端子サイリスタTRCの端子間に印加される。
このような構成により、例えば当該電力供給スイッチ1を電源2及び負荷3に接続したときに通電させる電流路を適切に設定することで、ドレイン−ソース間電圧Vdsを適切な範囲内の電圧に設定することができる。例えば、抵抗R1〜R4について、それらの抵抗値r1〜r4の関係がr1<r2<r3<r4である場合において、トランジスタTr1,Tr4のオン時に、ドレイン−ソース間電圧Vdsが大きいときには、例えばトランジスタTr4をオフする一方、トランジスタTr3又はトランジスタTr2をオンすることでインピーダンスを小さくして、ドレイン−ソース間電圧Vdsを下げる。このようにして、ドレイン−ソース間電圧Vds、延いては双方向性3端子サイリスタTRCの端子間電圧VTRCを適切な電圧の範囲内に収めることができる。
その結果、図7に示すように、1の抵抗しか備えていない電力供給スイッチ1において、該抵抗Rの抵抗値が比較的大きく且つ負荷3に流れる電流が非常に大きいときには、双方向性3端子サイリスタTRCの両端子間電圧が非常に大きくなり、スイッチングノイズが発生する一方、その抵抗の抵抗値が比較的小さく且つ負荷3に流れる電流が非常に小さいときには、双方向性3端子サイリスタTRCをオンできなくなる場合がある。しかし、本実施形態のように、抵抗値の異なる電流路を複数備え、負荷3の消費電力に応じて通電させる電流路を設定することで、そのような不具合が発生するのを防止又は抑制することができる。なお、最適な電流路の検出方法としては、例えば、最も抵抗値の小さい電流路から順に切換えるようにすればよい。
(第7の実施形態)
電界効果トランジスタQにおける消費電力は、電力供給スイッチ1全体の消費電力の大きな割合を占めるものであり、電界効果トランジスタQに流れる電流(ドレイン−ソース間電流)とドレイン−ソース間電圧Vdsとにより決定する。したがって、ドレイン−ソース間電圧Vdsは低い方が電界効果トランジスタQにおける消費電力、延いては電力供給スイッチ1全体の消費電力を低減することができる。
しかし、制御回路6は、電界効果トランジスタQのゲート端子電圧を制御するために比較的高い電圧が必要であり、そのような電圧でコンデンサCから制御回路6に電力を供給するためには、ドレイン−ソース間電圧Vdsを比較的高い電圧に設定する必要があり、この場合、電界効果トランジスタQにおける消費電力が大きくなる。
そこで、図11に示すように、第7の実施形態の電力供給スイッチ1は、第4の実施形態に示す構成に加えて、コンデンサCの両極間の電圧Vcを昇圧する昇圧回路9を備え、昇圧回路9により昇圧して得られる電力を制御回路6に供給するようにしている。昇圧回路9は、例えば、インダクタ、スイッチング素子及びコンデンサ等を備えて構成される周知の昇圧チョッパ回路や同じく周知のチャージポンプ回路等が採用可能である。なお、昇圧回路9は、特許請求の範囲の昇圧部の一例である。
これにより、電界効果トランジスタQにおける消費電力、延いては電力供給スイッチ1全体の消費電力を低減することができる。
(第8の実施形態)
第1の実施形態においては、ダイオードブリッジ回路5を用いて制御回路6への供給電力を確保することのできる電力供給スイッチ1を構成したが、図12に示すように、ダイオードブリッジ回路5を用いることなく制御回路6への供給電力を確保することのできる電力供給スイッチ1を構成することもできる。
図12は、第8の実施形態の電力供給スイッチ1の構成を示す図である。なお、第1の実施形態と同一の素子や部材については、同一の番号を付している。
図12に示すように、本実施形態の電力供給スイッチ1も、電源2及び負荷3の直列回路と2個の端子S,Tで接続される2線式のスイッチであり、電界効果トランジスタQ1,Q2、ダイオードD6,D7、コンデンサC、スイッチSW2,SW3、制御回路6及びオフ時電源回路7を備えて構成されている。
電界効果トランジスタQ1,Q2は互いにソース端子で直列に接続され、この直列回路が、スイッチ端子S,Tで電源2と負荷3との直列回路に接続されている。また、電界効果トランジスタQ1,Q2の接続点KとコンデンサCの一方の電極とが接続されている。スイッチSW2は、コンデンサCの他方の電極とダイオードD6のカソードとに接続され、スイッチSW3は、コンデンサCの他方の電極とダイオードD7のカソードとに接続されている。また、ダイオードD6,D7の各アノードと電界効果トランジスタQ1,Q2の各ドレイン端子とが接続されている。なお、一般的に電界効果トランジスタは、ドレイン−ソース間電圧Vdsと逆極性の順方向電圧を有するダイオードを備えており、図12では、他方の電界効果トランジスタのドレイン−ソース間を流れた電流は、当該電界効果トランジスタのダイオードを通ることを明瞭に示すべく、電界効果トランジスタQ1,Q2に含まれるダイオードを図示している。電界効果トランジスタQ1,Q2は、特許請求の範囲における第3、第4のスイッチング素子に相当する。
制御回路6は、電界効果トランジスタQ1,Q2の各ゲート端子とコンデンサCの他方の電極とに接続されており、電界効果トランジスタQ1,Q2の動作を制御するとともに、スイッチSW2,SW3のオンオフ制御を行い、負荷3のオン時にはスイッチSW2,SW3をオンし、負荷3のオフ時にはスイッチSW2,SW3をオフする。また、制御回路6は、コンデンサCから電力供給を受ける。
オフ時電源回路7は、電界効果トランジスタQ1,Q2のドレイン端子及びソース端子に接続されており、第1の実施形態と同様に、図略のコンデンサやスイッチ素子等を備えてなる。オフ時電源回路7は、負荷3がオフの期間、電源2から電力の供給を受け、その電力をコンデンサCを介して制御回路6に供給する。
以上の構成を有する電力供給スイッチ1において、負荷3をオンする期間において、制御回路6は、電界効果トランジスタQ1,Q2を交互にオンオフさせる。また、電界効果トランジスタQ1,Q2の各オン期間において、前記第1の実施形態と同様に、オンしている電界効果トランジスタのドレインーソース間電圧Vdsを一時的に大きくしてコンデンサCの両極間の電圧Vcを上昇させる。これにより、負荷3に電力を供給する期間においても制御回路6への供給電力を確保することのできる電力供給スイッチ1を実現することができる。
また、第1の実施形態に比して、ダイオードブリッジ回路5が備えていない分、消費電力を低減することができる。
なお、本発明は、前記第1〜第8の実施形態に加えて、あるいは第1〜第8の実施形態に代えて次の実施形態(1),(2)も採用可能である。
(1)前記各実施形態では、ドレイン−ソース間電圧Vdsの制御の容易性の点から電界効果トランジスタQを用いているが、これに限られず、例えば、pnp型トランジスタ等の他のトランジスタも採用可能である。
(2)第1の実施形態から第7の実施形態に示す技術を適宜組み合わせるとより好ましい電力供給スイッチ1を構成することができる。
本発明に係る電力供給スイッチの第1の実施形態の構成を示す図である。 第1の実施形態において、負荷をオンする期間における各素子や回路の動作を示すタイムチャートである。 本発明に係る電力供給スイッチの第2の実施形態の構成を示す図である。 第2の実施形態において、負荷をオンする期間における各素子や回路の動作を示すタイムチャートである。 本発明に係る電力供給スイッチの第3の実施形態の構成を示す図である。 第3の実施形態において、負荷をオンする期間における各素子や回路の動作を示すタイムチャートである。 本発明に係る電力供給スイッチの第4の実施形態の構成を示す図である。 第4の実施形態において、負荷をオンする期間における各素子や回路の動作を示すタイムチャートである。 本発明に係る電力供給スイッチの第5の実施形態の構成を示す図である。 本発明に係る電力供給スイッチの第6の実施形態の構成を示す図である。 本発明に係る電力供給スイッチの第7の実施形態の構成を示す図である。 本発明に係る電力供給スイッチの第8の実施形態の構成を示す図である。 従来の電力供給スイッチの構成を示す図である。 同じく従来の電力供給スイッチの構成を示す図である。
符号の説明
1 電力供給スイッチ
2 電源
3 負荷
4 センサ
5 ダイオードブリッジ回路
6 制御回路
61 下限リミット回路
62 検出抵抗セレクター回路
7 オフ時電源回路
8 ゲート駆動回路
9 昇圧回路
Q,Q1,Q2 電界効果トランジスタ
C コンデンサ
TRC 双方向性3端子サイリスタ
R,R1〜R4 抵抗
Tr1〜Tr4 トランジスタ

Claims (8)

  1. 電源の電力を負荷に供給及び遮断することにより前記負荷をオン・オフする2個のスイッチ端子を有する2線式の電力供給スイッチであって、
    前記2個のスイッチ端子に2個の交流入力端子がそれぞれ接続され、交流を直流に変換する整流部と、
    前記整流部の正極側直流出力端子及び負極側直流出力端子にそれぞれ接続される入力端子及び出力端子を有し、前記入力端子と出力端子との間を実質的に短絡する短絡状態、前記入力端子と出力端子との間を実質的に開放する開放状態、及び前記入力端子と出力端子との間を短絡状態と開放状態との間の状態である有電位差状態の3状態を取り得る第1のスイッチ部と、
    前記第1のスイッチ部の前記3状態を制御する制御部と、
    前記第1のスイッチ部の入力端子と出力端子との間に接続された電荷蓄積部とを備え、
    前記制御部は、前記第1のスイッチ部を短絡状態にすることにより前記電源から前記負荷に電力を供給して前記負荷をオンにしている間に、前記電荷蓄積部に電荷を蓄積すべく前記第1のスイッチ部を有電位差状態にする第1の期間を有することを特徴とする電力供給スイッチ。
  2. 前記2個のスイッチ端子間に前記整流部と並列に接続されるとともに、前記スイッチ端子間を実質的に短絡する短絡状態と前記スイッチ端子間を実質的に開放する開放状態との2状態を取り得る第2のスイッチ部を備え、
    前記制御部は、前記第2のスイッチ部の前記2状態を制御するとともに、前記電源から前記負荷に電力を供給して前記負荷をオンにしている間のうち前記第1の期間以外の第2の期間は、前記第2のスイッチ部を短絡状態に設定することを特徴とする請求項1に記載の電力供給スイッチ。
  3. 前記制御部は、前記第1の期間において、前記有電位差状態にある前記第1のスイッチ部を短絡状態側に漸次変化させるとともに、前記第1のスイッチ部の入力端子と出力端子との間の電位差が所定値まで低下したタイミングで、前記第2のスイッチ部を開放状態から短絡状態に切換えることを特徴とする請求項2に記載の電力供給スイッチ。
  4. 前記第1のスイッチ部に流れる電流を検出する電流検出部を備え、前記制御部は、前記電荷蓄積部に電荷を蓄積するべく、前記第1のスイッチ部に流れる電流が略零になるタイミングから前記電荷蓄積部に所定量の電荷が蓄積されるタイミングまで、前記第1のスイッチ部を有電位差状態に設定することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の電力供給スイッチ。
  5. 前記制御部は、前記第1の期間から第2の期間に切換える直前の前記第1のスイッチ部の状態が所定の有電位差状態より短絡状態側になるのを制限する制限部を備えることを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の電力供給スイッチ。
  6. 互いに抵抗値の異なる複数の電流路が選択可能に構成されており、前記制御部は、1又は複数の電流路を通電させる電流路として選択することにより、有電位差状態にある前記第1のスイッチ部の状態を短絡状態側又は開放状態側に調整する調整部を備えることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の電力供給スイッチ。
  7. 前記電荷蓄積部の電圧を昇圧して得られる電力を前記制御部に供給する昇圧部を備えることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の電力供給スイッチ。
  8. 電源の電力を負荷に供給及び遮断することにより前記負荷をオン・オフする2個のスイッチ端子を有する2線式の電力供給スイッチであって、
    入力端子及び出力端子を有し、前記入力端子と出力端子との間を実質的に短絡する短絡状態、前記入力端子と出力端子との間を実質的に開放する開放状態、及び前記入力端子と出力端子との間を短絡状態と開放状態との間の状態である有電位差状態の3状態を取り得る第3,第4のスイッチ部を備えて構成され、前記第3,第4のスイッチ部の各入力端子が前記各スイッチ端子として2個の交流入力端子にそれぞれ接続されてなるスイッチング回路と、
    前記第3,第4のスイッチ部の入力端子と出力端子との間に接続された電荷蓄積部と、
    前記第3,第4のスイッチ部の前記3状態を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記交流入力端子に入力される電力の位相に応じて前記第3,第4のスイッチ部を交互に短絡状態にすることにより前記電源から前記負荷に電力を供給して前記負荷をオンにしている間に、前記電荷蓄積部に電荷を蓄積すべく短絡状態のスイッチ部を有電位差状態にする期間を有することを特徴とする電力供給スイッチ。

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