JP4306758B2 - 複写装置及び濃度調整プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、複写装置及び濃度調整プログラムに関し、特に、複写の対象である原稿が特殊原稿である場合であっても、適切な濃度調整を行って出力し得る複写装置及び濃度調整プログラムに関するものである。
従来から、複写装置においては、複写対象である原稿の態様に応じた濃度調整に関する種々の発明がなされている。ここで、複写対象である原稿の一種として、複写式帳票のような特殊原稿が挙げられる。この複写式帳票は、カーボンを介して、一度に複数枚の用紙に対する文字の記入を可能としたものである。当該複写式帳票の場合、複写式帳票の下方に位置する用紙に記入される文字は、一般的には薄く複写される傾向にある。
このような傾向を有する複写式帳票を原稿とした場合、通常の複写装置では、一般的なスライスレベルを用いて記入された文字を認識するため、複写式帳票に転写された薄い文字を認識することができず、適切な濃度調整を行うことができないという事態が生じていた。
上記問題点に対する発明として、特許文献1記載の光学文字読取装置に関するものが知られている。特許文献1記載の光学文字読取装置では、複写式帳票を対象とした場合に、複写式帳票の各ページに付加された識別マークに応じてスライスレベルを適宜変更する。これにより、特許文献1記載の光学文字読取装置は、複写式帳票に転写された薄い文字を認識することができ、もって、適切な濃度調整を行い得る。
特開平08−044818号公報
しかしながら、この特許文献1記載の光学文字読取装置では、複写式帳票を構成する各ページに「識別マーク」が付加されていることが前提となる。従って、「識別マーク」が付加されていない一般的な複写式帳票に対しては、特許文献1記載の方式を適用することはできず、一般的な複写式帳票の複写において、適切な濃度調整を行うことができないという問題がある。又、カラー印刷された複写式帳票をモノクロで複写する場合には、カラー印刷部分の色の種類によっては、適切な濃度調整を行うことは困難であり、良好な複写結果を得ることができないという問題点があった。
本発明は、前記従来における問題点を解消するためになされたものであり、複写装置及び濃度調整プログラムに関し、特に、複写の対象である原稿が特殊原稿(例えば、複写式帳票)である場合であっても、適切な濃度調整を行って出力し得る複写装置及び濃度調整プログラムを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために成された請求項1に係る複写装置は、原稿をカラーでスキャンするカラースキャンモード及び当該原稿をモノクロでスキャンするモノクロスキャンモードにより、当該原稿の画像を読取可能な画像読取手段と、前記画像読取手段により、カラースキャンモードでの原稿のプレスキャンに基づいて取得されるカラー画像データが格納される記憶手段と、前記記憶手段に格納されたカラー画像データを構成する各画素の色データに基づいて、当該原稿の画像データが、成分属性としての原稿の背景部分を構成する第1成分と、原稿の印字部分を構成する第2成分と、カーボン紙を介して転写された転写部分を構成する第3成分と、に主に区分されるか否かを検出する成分検出手段と、前記成分検出手段により、当該画像データが前記第1成分、前記第2成分、前記第3成分に主に区分されると検出された場合に、カーボン紙を介して転写された転写部分を有する特殊原稿であると判別する原稿判別手段と、前記画像読取手段により、当該原稿の画像を前記モノクロスキャンモードでスキャンする際に、前記原稿判別手段により当該原稿が特殊原稿であると判別された場合、前記画像読取手段により読み取られたモノクロ画像データについて、当該モノクロ画像データの各画素の濃度値を、濃度が濃くなるように調整する濃度調整手段と、を備えることを特徴とする。
又、請求項2に係る複写装置は、請求項1記載の複写装置において、前記色データは、画素を構成する赤色成分を示す赤色成分値と、当該画素を構成する青色成分を示す青色成分値と、当該画素を構成する緑色成分を示す緑色成分値と、からなるヒストグラムであり、前記背景部分に対応する赤色成分値、青色成分値、緑色成分値の閾値が規定された第1判別基準データと、前記印字部分に対応する赤色成分値、青色成分値、緑色成分値の閾値が規定された第2判別基準データと、前記転写部分に対応する赤色成分値、青色成分値、緑色成分値の閾値が規定された第3判別基準データと、からなる判別基準データが格納された判別基準記憶手段を備え、前記成分検出手段は、前記成分検出手段による判別対象である対象画素の色データと、前記第1判別基準データ、第2判別基準データ及び第3判別基準データと、を夫々比較することにより、当該対象画素の成分属性を検出することを特徴とする。
そして、請求項3に係る複写装置は、請求項2記載の複写装置において、前記判別基準記憶手段は、前記第1判別基準データ、第2判別基準データ、第3判別基準データの組み合わせ態様が異なる複数種類の判別基準データを格納していることを特徴とする。
又、請求項4に係る複写装置は、請求項2又は請求項3記載の複写装置において、前記カラー画像データを構成する画素を、前記成分検出手段により検出された各画素の成分属性毎に計数するカウント手段を備え、前記原稿判別手段は、前記カウント手段による計数結果に基づいて、当該原稿が特殊原稿であるか否かを判別することを特徴とする。
そして、請求項5に係る複写装置は、請求項4記載の複写装置において、前記特殊原稿の第1成分、第2成分、第3成分の構成比率が規定された特殊原稿判別基準データが格納された原稿判別データ記憶手段と、を備え、前記原稿判別手段は、前記カウント手段で計数された成分属性毎の計数結果に基づいて、当該画像データにおける成分属性毎の構成比率を算出し、当該画像データにおける構成比率と、前記特殊原稿判別基準データに基づいて、当該原稿が特殊原稿であるか否かを判別することを特徴とする。
又、請求項6に係る複写装置は、請求項5記載の複写装置において、前記特殊原稿判別基準データにおける第1成分、第2成分、第3成分の構成比率は、前記第2成分の構成比率は、前記第1成分の構成比率よりも小さく、前記第3成分の構成比率は、前記第2成分の構成比率よりも小さいことを特徴とする。
そして、請求項7に係る複写装置は、請求項4乃至請求項6記載の複写装置において、前記成分検出手段は、前記第1成分、第2成分、第3成分の何れにも属さない第4成分を検出し、前記原稿判別手段は、当該画像データにおける前記第4成分の構成比率が前記第1成分、第2成分、第3成分の構成比率より大きい場合に、当該原稿は特殊原稿でないと判断することを特徴とする。
又、請求項8に係る複写装置は、請求項2乃至請求項7記載の複写装置において、前記画像読取手段により読み取られ、前記記憶手段に格納された原稿のカラー画像データを構成する各画素の色データに基づいて、当該原稿の画像データを、前記第1成分、前記第2成分、前記第3成分に区分する区分手段と、前記区分手段により区分された第1成分、第2成分、第3成分の赤色成分値、青色成分値、緑色成分値に基づいて、第1判別基準データ、第2判別基準データ、第3判別基準データからなる判別基準データを生成し、生成された判別基準データを前記判別基準記憶手段に格納する判別基準登録手段と、を備えることを特徴とする。
そして、請求項9に係る濃度調整プログラムは、原稿をカラーでスキャンするカラースキャンモード及び当該原稿をモノクロでスキャンするモノクロスキャンモードにより、当該原稿の画像を読取可能な画像読取手段と、前記画像読取手段により取得されたカラー画像データが格納される記憶手段と、を備える複写装置で実行される濃度調整プログラムであって、前記カラースキャンモードでの画像読取手段による原稿のプレスキャンに基づいて、カラー画像データを前記記憶手段に格納するデータ取得ステップと、前記記憶手段に格納されたカラー画像データを構成する各画素の色データに基づいて、当該原稿の画像データが、成分属性としての原稿の背景部分を構成する第1成分と、原稿の印字部分を構成する第2成分と、カーボン紙を介して転写された転写部分を構成する第3成分と、に主に区分されるか否かを検出する成分検出ステップと、前記成分検出ステップにより、当該画像データが前記第1成分、前記第2成分、前記第3成分に主に区分されると検出された場合に、カーボン紙を介して転写された転写部分を有する特殊原稿であると判別する原稿判別ステップと、前記画像読取手段により、当該原稿の画像を前記モノクロスキャンモードでスキャンする際に、前記原稿判別ステップにより当該原稿が特殊原稿であると判別された場合、前記画像読取手段により読み取られたモノクロ画像データについて、当該モノクロ画像データの各画素の濃度値を、濃度が濃くなるように調整する濃度調整ステップと、を備えることを特徴とする。
即ち、請求項1に係る複写装置は、画像読取手段により、原稿をカラースキャンモードでプレスキャンし、記憶手段に当該原稿のカラー画像データを格納する。そして、当該複写装置は、成分検出手段により、当該画像データが成分属性として第1成分、第2成分、第3成分に主に区分されると検出された場合、原稿判別手段により、当該原稿がカーボン紙を介して転写された部分を含む特殊原稿であると判別する。原稿判別手段により「特殊原稿」と判別されると、当該複写装置は、濃度調整手段によって、画像読取手段によるモノクロスキャンで取得される当該原稿に係るモノクロ画像データの各画素の濃度値を、濃度が濃くなるように調整する。
即ち、請求項1記載の複写装置によれば、原稿に基づく画像データの色データに基づいて、当該原稿がカーボン紙を介して転写された部分を含む特殊原稿であるか否かを判断するので、一般的な特殊原稿(例えば、複写式帳票)も確実に判別することができる。その結果、当該複写装置は、一般的な特殊原稿に対しても適宜濃度調整を行うことができ、もって、ユーザに良好なコピー結果を提供しうる。
そして、請求項2に係る複写装置は、成分検出手段により、対象画素の色データと、第1判別基準データ、第2判別基準データ及び第3判別基準データと、を夫々比較することで、当該対象画素の成分属性を検出する。ここで、対象画素の色データ、第1判別基準データ、第2判別基準データ及び第3判別基準データは、夫々、赤色成分値、青色成分値、緑色成分値により構成されている。従って、原稿判別手段は、赤色成分値、青色成分値、緑色成分値の比較結果に基づいて、特殊原稿を判別しうる。即ち、当該複写装置は、比較的簡単な処理により、特殊原稿を認識し得る。
又、請求項3に係る複写装置では、前記判別基準記憶手段に、第1判別基準データ、第2判別基準データ、第3判別基準データの組み合わせ態様が異なる複数種類の判別基準データが格納されている。即ち、当該複写装置では、多様な種類(例えば、所定のフォーマットで予め印字され、その印字部分の色の異なる複写式帳票等)の特殊原稿を検出することができ、様々な特殊原稿に対する適切な濃度調整を行い得る。
そして、請求項4に係る複写装置では、原稿判別手段は、前記カウント手段によって、カラー画像データを構成する画素を各画素の成分属性毎に計数した計数結果に基づいて、当該原稿が特殊原稿であるか否かを判別する。即ち、当該複写装置は、原稿に基づくカラー画像データにおける成分属性の傾向に基づいて、特殊原稿であるか否かを判別しうる。これにより、当該複写装置は、原稿判別手段による特殊原稿の判別精度を向上させることができる。
又、請求項5に係る複写装置では、原稿判別手段により、カウント手段で計数された成分属性毎の計数結果に基づいて、当該画像データにおける成分属性毎の構成比率を算出し、当該画像データにおける構成比率と、原稿判別データ記憶手段に格納された特殊原稿判別基準データに基づいて、当該原稿が特殊原稿であるか否かを判別する。即ち、当該複写装置は、特殊原稿判別基準データによって示される第1成分、第2成分、第3成分の構成比率と、画像データにおける第1成分、第2成分、第3成分の構成比率を比較することで特殊原稿であるか否かを判断するので、より精度よく、特殊原稿を判別しうる。
そして、請求項6に係る複写装置では、特殊原稿判別基準データにおける第1成分、第2成分、第3成分の構成比率は、第2成分の構成比率が、第1成分の構成比率よりも小さく、第3成分の構成比率が、第2成分の構成比率よりも小さくなるように規定されている。
即ち、当該画像データの構成比率が、背景成分、印字成分、転写部分の順に小さくなるように構成されているか否かを基準に、特殊原稿であるか否かを判別する。つまり、一般的な特殊原稿における背景成分、印字成分、転写部分の構成比率に対応して、特殊原稿であるか否かの判断が行われるので、より精度良く特殊原稿を判別しうる。
又、請求項7に係る複写装置では、画像データにおいて、第1成分、第2成分、第3成分の何れにも属さない第4成分の構成比率が第1成分、第2成分、第3成分の構成比率より大きい場合に、当該原稿は特殊原稿でないと判断する。これにより、特殊原稿とは異なる種類の原稿(例えば、写真画像を含む原稿)を容易且つ確実に判別することができる。
そして、請求項8に係る複写装置は、区分手段により、画像読取手段により読み取られた原稿のカラー画像データに係る各画素の色データに基づいて、第1成分、第2成分、第3成分に区分する。そして、当該複写装置は、判別基準登録手段により、区分手段により区分された第1成分、第2成分、第3成分の赤色成分値、青色成分値、緑色成分値に基づいて、第1判別基準データ、第2判別基準データ、第3判別基準データからなる判別基準データを生成し、当該判別基準データを判別基準記憶手段に格納する。
即ち、当該複写装置によれば、ユーザは、判別基準記憶手段に格納されていない判別基準データを新たに登録することができる。これにより、当該複写装置は、判別基準記憶手段に判別基準データが記憶されていない(即ち、判別基準記憶手段にその時点で格納されている判別基準データでは、特殊原稿と判別できない)ような特殊原稿であっても、判別基準データを新規に登録することで、特殊原稿として判別することができ、当該特殊原稿に対する濃度調整を的確に行い得る。
更に、請求項9に係る濃度調整プログラムは、画像読取手段と、記憶手段と、を備える複写装置で実行されることで、請求項1に係る複写装置と同様の効果を発揮させることができる。即ち、当該濃度調整プログラムによれば、原稿に基づく画像データの色データに基づいて、当該原稿がカーボン紙を介して転写された部分を含む特殊原稿であるか否かを判断するので、一般的な特殊原稿(例えば、複写式帳票)も確実に判別することができる。その結果、当該複写装置は、一般的な特殊原稿に対しても適宜濃度調整を行うことができ、もって、ユーザに良好なコピー結果を提供しうる。
以下、本発明に係る複写装置及び濃度調整プログラムを、多機能周辺装置1に具体化した実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は、本実施形態における多機能周辺装置1(「MFP(Multi Function Peripheral)若しくは(Multi Function Printer)」ともいう)の外観斜視図である。又、図2は、原稿カバー8が開かれた状態の多機能周辺装置1の外観斜視図である。
図1に示すように、多機能周辺装置1は、下部に設けられたプリンタ2と、上部に設けられたスキャナ3と、スキャナ3の正面側に設けられた操作パネル4とを一体的に備え、プリンタ機能、スキャナ機能、コピー機能及びファクシミリ機能を有する。
多機能周辺装置1は、コンピュータ(図示せず)と接続されており、当該コンピュータから送信された画像データや文書データに基づいて、記録用紙(被記録媒体)に画像や文書を記録しうる。又、多機能周辺装置1は、デジタルカメラ等の外部機器との接続により、デジタルカメラ等の外部機器から出力される画像データを記録用紙に記録することも可能である。尚、当該多機能周辺装置1においては、メモリカード等の各種記憶媒体を装填して、その記憶媒体に記憶された画像データ等を記録用紙に記録することも可能である。
スキャナ3は、FBS(Flatbed Scanner)として機能する原稿読取台6に対して、原稿カバー8が、背面側の蝶番を支点として開閉自在に取り付けられている(図2参照)。
原稿カバー8には、自動原稿搬送機構7(ADF:Auto Document Feeder)が配設されている。又、原稿カバー8の裏側には、原稿押さえ19が設けられている。原稿押さえ19は、少なくとも片面が白色に形成された板状の部材であり、白色面が下向きに固定されている(図2参照)。このスキャナ3は、本発明における画像読取手段として機能する。
自動原稿搬送機構7は、原稿トレイ9から原稿排出トレイ10へ原稿搬送路を通じて原稿を搬送する機構である。自動原稿搬送機構7には、原稿を取り込む際に原稿の先端を検出する原稿先端センサ(図示なし)が配設されている。多機能周辺装置1においては、当該原稿先端センサにより検出された原稿の先端を基準位置として、原稿の搬送制御が行なわれる。
一方、原稿読取台6の上面は大きく開口されており、当該開口部にプラテンガラス12が嵌め込まれている。プラテンガラス12上面の一端(図2では、左側)に、プラテンガラス12の上面に原稿を載置する際に、原稿の一辺を当接させる原稿ガイド16が設けられている。
そして、原稿読取台6の内部には、画像読取ユニット3A(図3参照)が移動可能に配設されている。画像読取ユニット3Aは、副走査方向(X方向)に往復移動可能に設けられている。ここで、副走査方向Xと垂直な方向(Y方向)を主走査方向という。
又、原稿読取台6の内部には、画像読取ユニット3Aに対する支持部材及び画像読取ユニット3Aの駆動機構等が配設されている。尚、画像読取ユニット3Aについて、詳細は後述する。
このように構成されたスキャナ3をFBS(Flatbed Scanner)として使用する場合は、原稿カバー8を開いてプラテンガラス12上に原稿を載置し、原稿カバー8を閉じることで当該原稿を固定する。原稿は、プラテンガラス12と原稿押さえ19との間に挟持されることで固定される。読取開始指令が入力されると、画像読取ユニット3Aは、プラテンガラス12の裏面に沿って副走査方向Xに走査され、原稿の画像が読み取られる。
この点、自動原稿搬送機構7を使用し、原稿を自動搬送させて読み取る場合は、自動原稿搬送機構7による原稿の搬送過程において、原稿が原稿読取台6上の読取面13を通過する。この時、当該読取面13の下方には、画像読取ユニット3Aが位置している。従って、原稿の搬送過程において、原稿が読取面13を通過する時点で、画像読取ユニット3Aにより、当該原稿の画像データが読み取られる。自動原稿搬送機構7による画像読み取りは、原稿カバー8が原稿読取台6に対して閉じられた状態で行われる。
プリンタ2は、スキャナ3で読み取られた画像データ或いは外部入力された画像データに基づいて、選択的にインク滴を吐出することによって、記録用紙上に画像を記録する所謂インクジェット方式の画像記録装置(インクジェット記録装置)である。上述したように、このプリンタ2は、スキャナ3の下方に配設されている。
多機能周辺装置1の正面側(即ち、プリンタ2の正面側)には、開口5が形成されている。開口5内には、給紙トレイ14及び排紙トレイ15が、完全に内包されるように設けられている。給紙トレイ14と排紙トレイ15は上下二段となるように配設されており、上段に排紙トレイ15が設けられ、その下方に給紙トレイ14が設けられている。
図1に示すように、多機能周辺装置1の正面側には、操作パネル4が設けられている。操作パネル4は、プリンタ2やスキャナ3を操作するための操作手段であり、操作キー40と、LCD41と、を備えている。
操作キー40には、十字キーやテンキーなどが設けられている。従って、使用者は、操作パネル4を用いて、所望の指令を入力することができる。所定の指令が入力されると、多機能周辺装置1では、当該入力指令に基づいて、各種動作制御が行われる。
そして、LCD41は、所謂カラー液晶ディスプレイであり、後述する設定画面等が表示される。設定画面等の詳細については後述する。
開口5の上側には、接続パネル70が設けられている。接続パネル70の左端側には、USB端子71が配設されている。USB端子71は、外部機器とUSB接続することにより当該外部機器と多機能周辺装置1とを通信可能に接続するコネクタ端子である。
また、接続パネル70の右端側には、スロット部72が配設されている。スロット部72は、カード型メモリを装填可能な複数のカードスロットが設けられている。従って、多機能周辺装置1においては、当該カードスロットにカード型メモリを装填すると、カード型メモリの記憶内容を読み出すことが可能である。
次に、多機能周辺装置1に係るスキャナ3の概略について説明する。図3は、スキャナ3の構成を概略的に示す説明図である。
画像読取ユニット3Aは、CIS方式により原稿を読み取るものである。そして、画像読取ユニット3Aは、LED3B、導光体3C、導光体3D、撮像素子3Eを一ライン分、主走査方向Yに沿って備えており、当該画像読取ユニット3Aは、副走査方向Xに往復移動可能に配設されている。
画像読取ユニット3Aを構成するLED3Bは、光を照射する光源として機能する。そして、導光体3Cは、原稿Gの読取部分に光を収束させる。そして、撮像素子3Eは、受光した光の強度に応じて電圧を出力する。又、導光体3Dは、原稿Gから反射された反射光を撮像素子3Eに集光させる。
プラテンガラス12の上面に原稿Gを載置して、操作キー40の原稿読み取りボタンが押下されると、画像読取ユニット3Aが原稿Gの読み取り開始位置に搬送され、原稿Gの読み取りが開始される。まず、LED3Bが点灯され、光が照射される。その光は、導光体3Cにより経路が変更され、照射光Sとして撮像素子3Eの上方に向かって照射される。原稿G(プラテンガラス12)の表面で反射された光のうち、撮像素子3Eに向かって反射する反射光Rは、導光体3Dにより集光され、撮像素子3Eにより受光される。撮像素子3Eは、CMOSセンサなどにより構成され、受光した光の強度に応じて電圧値を出力し、その電圧値は、ASIC3Fに入力される。撮像素子3Eは、複数の素子が直線上(主走査方向Y)に配設されたものであり、一の素子が画像データの一ラインの一の画素を形成する。原稿Gの一ライン分が読み取られると、画像読取ユニット3Aは、次の一ラインを読み取るために副走査方向Xに所定量搬送され、次の一ライン分の読み取りが行われる。この一ライン分の読み取りと所定量の搬送とが繰り返され、原稿Gの全域の読み取りが行われる。尚、搬送される所定量は、読み取りに際して設定される解像度等によって適宜設定される。
ASIC3Fは、各撮像素子3Eから入力された電圧値を画像データとして出力させるために設計された集積回路である。具体的には、ASIC3Fは、各撮像素子3Eより入力された電圧値をそれぞれ16ビットの数値データに変換し、各種のデータ補正を行った後、画像データとして出力する。ここで、撮像素子3Eの一の素子に対応する色データ(R値、G値、B値)は、16ビットの数値で形成される。
そして、ASIC3Fから出力された画像データは、バスライン25を介して、RAM23(図4参照)の画像メモリ23Aに書き込まれ、画像データとして記憶される。
次に、本実施形態に係る多機能周辺装置1の制御系構成について説明する。図4は、多機能周辺装置1の電気的構成を示したブロック図である。
図4に示すように、多機能周辺装置1は、CPU21、ROM22、RAM23、EEPROM24を備えている。そして、CPU21、ROM22、RAM23、EEPROM24は、バスライン25を介して、プリンタ2、スキャナ3、NCU31(ネットワーク・コントロール・ユニット)、モデム32、操作キー40、LCD41、USB端子71、スロット部72、アンプ73、スピーカ74と相互に接続されている。即ち、当該多機能周辺装置1は、CPU21、ROM22、RAM23により、各種機能(即ち、プリンタ機能、スキャナ機能、コピー機能及びファクシミリ機能)を実現すべく制御される。
つまり、CPU21は、ROM22、RAM23、EEPROM24に記憶されるデータテーブルやプログラム、NCU31を介して送受信される各種信号に従って、バスライン25により接続された各部を制御する。従って、CPU21、ROM22、RAM23、EEPROM24は、後述する特殊原稿複写・登録処理プログラムを実行することにより、本発明における成分検出手段、原稿判別手段、濃度調整手段、カウント手段、区分手段、判別基準登録手段として機能する。
ROM22は、各種制御プログラムやデータテーブルが記憶された書換不能なメモリである。具体的には、ROM22には、制御プログラム22Aと、通常ガンマテーブル22Bと、カーボン原稿用ガンマテーブル22Cと、が記憶されている。ROM22には、制御プログラム22Aの一つとして、後述する特殊原稿複写・登録処理プログラム(図6参照)が記憶されている。
尚、カーボン原稿は、複写式帳票に代表される特殊原稿の一例である。
通常ガンマテーブル22Bは、原稿コピーを行う場合に、画素の濃度値を変更しない変換テーブルであり、カーボン原稿用ガンマテーブル22Cは、画素の濃度値を濃度が濃くなるように変更する変換テーブルである。通常ガンマテーブル22B、カーボン原稿用ガンマテーブル22Cは、後述する特殊原稿複写・登録処理プログラム(図6参照)において、原稿Gが「特殊原稿」であるか否かの判断結果に基づいて、使い分けられる。
尚、この通常ガンマテーブル22B、カーボン原稿用ガンマテーブル22Cの詳細については、既に公知であるため、詳細な説明は省略する。
RAM23は、各種データを記憶するための書換可能なメモリである。このRAM23には、画像メモリ23A等の各種のメモリが設けられている。画像メモリ23Aは、スキャナ3により読み取られた原稿の画像データ等を記憶するメモリである。
後述する特殊原稿複写・登録処理プログラム(図6参照)において、原稿Gが「特殊原稿」であるか否かを判定する際には、スキャナ3により読み込まれた画像の画像データが、画像メモリ23Aに記憶される。従って、この画像メモリ23Aは、本発明における記憶手段として機能する。
そして、EEPROM24は、記憶内容を自由に書き込むことが可能な記憶手段である。このEEPROM24は、RAM23と異なり、多機能周辺装置1に対する電源供給が遮断された場合であっても、記憶内容を保持しうる。
そして、EEPROM24には、判別基準データ記憶エリア24Aと、特殊原稿判別基準データ記憶エリア24Bと、が形成されている。
判別基準データ記憶エリア24Aには、後述する特殊原稿複写・登録処理プログラム(図6参照)において、画像データを構成する各画素が属する成分属性を判別する際に用いられる判別基準データが記憶されている。そして、判別基準データ記憶エリア24Aには、図8に示すように、複数種類の判別基準データが格納されている。これらの判別基準データの詳細については、後に詳細に説明する。
又、多機能周辺装置1においては、特殊原稿複写・登録処理プログラム(図6参照)を実行することにより、ユーザが独自に判別基準データを登録することができる(S18)。従って、ユーザが独自に登録した判別基準データも、この判別基準データ記憶エリア24Aに格納される。従って、この判別基準データ記憶エリア24Aは、本発明における判別基準記憶手段として機能する。
特殊原稿判別基準データ記憶エリア24Bには、スキャナ3で読み取られた画像データに対応する原稿Gが「特殊原稿(例えば、カーボン紙による複写が行われた原稿)」であるか否かを判別する際(S10)に用いられる特殊原稿判別基準データが記憶されている。従って、この特殊原稿判別基準データ記憶エリア24Bは、本発明における原稿判別データ記憶手段として機能する。この特殊原稿判別基準データの詳細については、後に図面を参照しつつ詳細に説明する。
NCU31は、電話網(図示せず)に対するダイヤル信号の送出や、電話網からの呼出信号の応答等の動作を行う。モデム32は、NCU31を介して、画像データを変調及び復調し、相手ファクシミリ装置(図示せず)へ伝送すると共に、伝送制御用の各種手順信号を送受信する。USB端子71は、コンピュータとUSBケーブル(図示せず)を介してデータの送受信を行う既知の回路である。アンプ73は、当該アンプ73に接続されたスピーカ74を鳴動して、呼出音などを出力するための回路である。
次に、原稿Gの一つである特殊原稿の構成について説明する。図5は、特殊原稿の構成を示す説明図である。
図5に示すように、特殊原稿(例えば、複写式帳票におけるカーボンコピーされた帳票)には、背景部分、印字部分、複写部分が存在する。背景部分は、当該原稿Gの地色の部分であり、何等の印字や記入も行われていない部分である。この図5に示す特殊原稿の場合には、当該特殊原稿の地色である「白色」部分が背景部分に該当する。
そして、印字部分とは、当該原稿Gに既に印字が施されている部分である。例えば、図5に示す特殊原稿の場合には、日付記入欄、氏名記入欄及び特殊原稿中の表の罫線が「印字部分」に該当する。そして、この図5に示す原稿Gの場合、当該印字部分は「赤色」で印字されているものとする。
又、複写部分は、カーボン紙を介して、カーボン紙に係るインクが転写され、所謂、カーボンコピーが行われた部分である。図5に示す場合においては、氏名記入欄に記入された「氏名」や、特殊原稿中の表における「記入部分」が複写部分に該当する。
カーボン紙の多くは、青又は赤などのインクが塗布されている。従って、複写部分には、カーボンコピーに用いられたカーボン紙に対応するインク(青又は赤など)が付着することになる。そして、図5に示す場合、当該複写部分は、「青色」のインクで記入内容が複写されているものとする。
次に、本実施形態に係る多機能周辺装置1において実行される特殊原稿複写・登録処理プログラムについて、図面を参照しつつ詳細に説明する。図6は、特殊原稿複写・登録処理プログラムのフローチャートである。
尚、この特殊原稿複写・登録処理プログラムの実行開始に際し、原稿Gは、原稿読取台6上にセットされているものとする。
特殊原稿複写・登録処理プログラムの実行が開始されると、CPU21は、先ず、判別基準データの登録であるか否かを判断する(S1)。具体的には、CPU21は、LCD41に「判別基準データの登録を実行するか否か」を問う表示を行い、操作キー40の操作に基づいて、S1の判断を行う。
この判別基準データの登録は、上記判別基準データ記憶エリア24Aにユーザが複写しようとする原稿に対応する判別基準データが存在しない場合に、当該原稿に係る複写に関し、適切な濃度調整を行う為に実行される。尚、この点については、後に詳細に説明する。
操作キー40の操作に基づいて、判別基準データの登録を実行すると判断された場合(S1:YES)、CPU21は、判別基準データの登録実行を示す登録フラグをRAM23に格納し(S2)、カラープレスキャン処理(S3)に処理を移行する。一方、判別基準データの登録を実行しないと判断された場合(S1:NO)、CPU21は、複写処理を行うと判断し、そのまま、カラープレスキャン処理(S3)に処理を移行する。
S3に移行すると、CPU21は、カラープレスキャン処理を実行する。このカラープレスキャン処理(S3)では、CPU21は、スキャナ3をフルカラーモードで駆動し、原稿読取台6にセットされている原稿Gから、カラー画像データを取得する。取得したカラー画像データを画像メモリ23Aに格納した後、CPU21は、S4に処理を移行する。
S4に移行すると、CPU21は、画像メモリ23Aに格納されているカラー画像データを構成する画素(以下、構成画素という)から、一の画素を「対象画素」に特定する。構成画素から「対象画素」を特定した後、CPU21は、S5に処理を移行する。
S5においては、CPU21は、色データ取得処理を実行する。この色データ取得処理(S5)では、CPU21は、当該対象画素の色を解析し、色の三原色(即ち、赤色、緑色、青色)の成分毎に解析結果をヒストグラムとして出力する。尚、赤色成分の解析結果は「R値」のヒストグラムとして出力され、緑色成分の解析結果は「G値」のヒストグラムとして出力される。そして、青色成分の解析結果は、「B値」のヒストグラムとして出力される。そして、本実施形態に係る色データは、「R値」のヒストグラム、「G値」のヒストグラム、「B値」のヒストグラムに基づいて構成される。
ここで、図5に示す特殊原稿に対して、色データ取得処理(S5)を実行した場合について説明する。図7は、当該特殊原稿に対する色データの解析結果の一例を示す説明図である。
上述したように、当該特殊原稿の背景部分は「白色」である。従って、対象画素が当該特殊原稿の背景部分である場合には、図7に示すように、何れも「輝度:255」近傍にピークを有する「R値」「G値」「B値」のヒストグラムが解析結果となり、当該解析結果に基づく色データが出力される。
そして、図5に示す特殊原稿の印字部分は「赤色」で印字されている。従って、対象画素が当該特殊原稿の印字部分である場合には、図7に示すように、「輝度:255」近傍にピークを有する「R値」のヒストグラムと、「輝度:60」近傍にピークを有する「G値」「B値」のヒストグラムが解析結果となり、当該解析結果に基づく色データが出力される。
又、図5に示す特殊原稿の複写部分には、カーボン紙の「青色」インクが転写されている。従って、対象画素が当該特殊原稿の印字部分である場合、「輝度:255」近傍にピークを有する「B値」のヒストグラムと、「輝度:120」近傍にピークを有する「R値」「G値」のヒストグラムが解析結果となり、当該解析結果に基づく色データが出力される。
このようにして、「R値」「G値」「B値」に基づく対象画素の色データを取得した後、CPU21は、成分属性判別処理(S6)に処理を移行する。この成分属性判別処理(S6)においては、判別基準データ記憶エリア24Aに格納され、現在設定されている判別基準データと、色データ取得処理(S5)で取得した対象画素の色データに基づいて、当該対象画素の成分属性を判別する処理である。
尚、本実施形態における成分属性は、「背景成分」「印字成分」「複写成分」「対象外成分」の4種類である。「背景成分」「印字成分」「複写成分」は、夫々、上述した「背景部分」「印字部分」「複写部分」を構成する画素成分であることを示す成分属性である。そして、「対象外成分」とは、「背景部分」「印字部分」「複写部分」の何れにも該当しない画素成分であることを示す成分属性である。
ここで、判別基準データの内容及び、判別基準データ記憶エリア24Aの記憶内容について、図面を参照しつつ詳細に説明する。上述したように、判別基準データ記憶エリア24Aには、複数種類の判別基準データが記憶されている(図8参照)。
先ず、当該判別基準データ記憶エリア24Aに格納されている「判別基準データ(A)」を例として、判別基準データの内容について、詳細に説明する。図9は、「判別基準データ(A)」の詳細な内容を示す説明図である。
図9に示すように、判別基準データは、「背景成分判別基準データ」「印字成分判別基準データ」「複写成分判別基準データ」から構成されている。そして、「背景成分判別基準データ」「印字成分判別基準データ」「複写成分判別基準データ」は、夫々、「R値」「G値」「B値」に関する閾値に基づく条件が規定されている。
例えば、図5の特殊原稿に対応する「判別基準データ(A)」の場合、「背景成分判別基準データ」において、「R値:輝度200より大きい」「G値:輝度200より大きい」「B値:輝度200より大きい」という条件が規定されている。
従って、対象画素の色データにおける「R値」「G値」「B値」が、「背景成分判別基準データ」における「R値」「G値」「B値」の条件を全て満たす場合、当該対象画素は、「背景成分」に属すると判別される。
そして、「判別基準データ(A)」の「印字成分判別基準データ」では、「R値:輝度200より小さい」「G値:輝度100より小さい」「B値:輝度100より小さい」という条件が規定されている。
従って、対象画素の色データにおける「R値」「G値」「B値」が、「印字成分判別基準データ」における「R値」「G値」「B値」の条件を全て満たす場合、当該対象画素は、「印字成分」に属すると判別される。
又、「判別基準データ(A)」の「複写成分判別基準データ」では、「R値:輝度150より小さい」「G値:輝度150より小さい」「B値:輝度200より大きい」という条件が規定されている。
従って、対象画素の色データにおける「R値」「G値」「B値」が、「複写成分判別基準データ」における「R値」「G値」「B値」の条件を全て満たす場合、当該対象画素は、「複写成分」に属すると判別される。
尚、図8に示すように、判別基準データ記憶エリア24Aには、複数種類の判別基準データが記憶されている(図8参照)。この判別基準データ記憶エリア24Aに格納されている「判別基準データ(B)」等は、夫々、異なる特殊原稿に対応するように規定された判別基準データであり、上述した「判別基準データ(A)」と同様の構成である。
例えば、「判別基準データ(B)」は、「背景部分」が「白色」、「複写部分」が「青色」であり、「印字部分」も「青色」である特殊原稿に対応する判別基準データである。従って、この「判別基準データ(B)」の場合、「背景成分判別基準データ」「複写成分判別基準データ」は、上述の「判別基準データ(A)」と同一であるが、「印字成分判別基準データ」の内容(即ち、「R値」「G値」「B値」の閾値に基づく条件)は、上述の「判別基準データ(A)」と相違する。具体的には、「判別基準データ(B)」の「印字成分判別基準データ」の内容は、当該特殊原稿の印字成分の色「青色」に対応した条件が設定されている。
これにより、「判別基準データ(B)」を判別基準データとして設定することにより、当該特殊原稿であっても、対象画素の成分属性を判別しうる。
成分属性判別処理(S6)においては、CPU21は、対象画素の色データと、現在設定されている判別基準データとを比較することにより、当該対象画素の成分属性を「背景成分」「印字成分」「複写成分」「対象外成分」の何れかに判別する。対象画素の成分属性を判別した後、CPU21は、構成画素数計数処理(S7)に処理を移行する。
尚、判別基準データにおける「背景成分判別基準データ」「印字成分判別基準データ」「複写成分判別基準データ」と比較した結果、対象画素が「背景成分」「印字成分」「複写成分」の何れにも属さないと判別された場合には、当該対象画素の成分属性は、「対象外成分」と判別される。
構成画素数計数処理(S7)では、CPU21は、「背景成分」「印字成分」「複写成分」「対象外成分」の各成分属性単位で、各成分属性に属する画素数を計数する(図10参照)。具体的には、CPU21は、成分属性判別処理(S6)の判別結果に基づいて、当該対象画素の成分属性の計数結果に「1」を加算する。構成画素数計数処理(S7)を終了すると、CPU21は、S8に処理を移行する。
S8に移行すると、CPU21は、カラープレスキャン処理(S3)で取得したカラー画像データを構成する全ての構成画素について、S4〜S7の処理を終了したか否かを判断する。全ての構成画素に対する処理を終了している場合(S8:YES)、CPU21は、S9に処理を移行する。一方、未だ全ての構成画素に対する処理を終了していない場合(S8:NO)、CPU21は、S4に処理を移行する。これにより、多機能周辺装置1は、カラー画像データを構成する未だ未処理の画素を「対象画素」としたS5〜S7の処理を実行することができる。
S9に移行すると、CPU21は、登録フラグが有るか否かを判断する。具体的には、CPU21は、RAM23を参照し、S2において格納される「登録フラグ」が存在するか否かを判断する。登録フラグが存在する場合(S9:YES)、CPU21は、当該原稿Gに対応する判別基準データを生成すべく、判別基準データ生成処理(S17)に処理を移行する。一方、登録フラグがRAM23に格納されていない場合(S9:NO)、CPU21は、原稿種類判別処理(S10)に処理を移行する。
S10においては、CPU21は、原稿種類判別処理を実行する。この原稿種類判別処理(S10)においては、CPU21は、構成画素数計数処理(S7)の計数結果に基づいて、「背景成分」「印字成分」「複写成分」「対象外成分」の夫々の構成比率(カラー画像データの全構成画素数に対する当該成分属性に属する画素数の比率)を算出する。そして、CPU21は、算出した成分属性毎の構成比率と、特殊原稿判別基準データを比較し、当該原稿が特殊原稿であるか否かを判別する。
ここで、特殊原稿判別基準データの内容について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図11は、特殊原稿判別基準データの内容に関する説明図である。
図11に示すように、特殊原稿判別基準データは、「特殊原稿」における成分属性の構成比率により規定されている。
具体的には、特殊原稿判別基準データは、「背景成分」の構成比率が「80%〜95%」、「印字成分」の構成比率が「5%〜15%」、「複写成分」の構成比率が「3%〜10%」、「対象外成分」の構成比率が「0%〜5%」に規定されている。
つまり、原稿種類判別処理(S10)では、CPU21は、原稿に基づくカラー画像データにおける成分属性の構成比率が、特殊原稿判別基準データ(図11参照)に規定されている各成分属性の構成比率範囲にある場合に、「当該原稿は特殊原稿である」と判別する。一方、一の成分属性の構成比率でも、特殊原稿判別基準データにおける構成比率範囲にない場合、CPU21は、「当該原稿は特殊原稿ではない」と判別する。
即ち、特殊原稿判別基準データは、原稿のカラー画像データにおける成分属性が主に「背景成分」「印字成分」「複写成分」の3つに区分されることを要求する。具体的には、特殊原稿判別基準データは、原稿に係るカラー画像データの成分属性において「少なくとも、背景成分、印字成分、複写成分の3つの成分を有すること」及び「対象外成分がほとんど存在しないこと」を要求している。
又、特殊原稿判別基準データは、図11からわかるように、原稿のカラー画像データにおける成分属性の構成比率の大小関係が、原則として「背景成分」の構成比率が最も大きく、次いで「印字成分」の構成比率、「複写成分」の構成比率の順となることを要求する。
特殊原稿判別基準データを上述のように規定することにより、多機能周辺装置1は、容易且つ精度良く、当該原稿が「特殊原稿」であるか否かを判別することを可能にしている。
原稿種別判別処理(S10)において、当該原稿に係るカラー画像データにおける各成分属性の構成比率と、特殊原稿判別基準データとを比較し、当該原稿の原稿種類(即ち、現在設定されている判別基準データに対応する特殊原稿であるか否か)を判別した後、CPU21は、S11に処理を移行する。
S11に移行すると、CPU21は、原稿種別判別処理(S10)の判別結果に基づいて、当該原稿が「現在設定されている判別基準データに対応する特殊原稿」であるか否かを判定する。当該原稿が「特殊原稿」であると判別されている場合(S11:YES)、CPU21は、カーボン原稿用ガンマテーブル22CをROM22から読み出し、当該原稿に対する複写におけるガンマテーブルとして設定する(S14)。つまり、カーボン原稿用ガンマテーブル22Cを設定することにより(S14)、CPU21は、当該原稿の複写時において、カーボン紙による転写が行われた特殊原稿に適した濃度調整を行う。その後、CPU21は、モノクロスキャン処理(S15)に処理を移行する。一方、当該原稿が「現在設定されている判別基準データに対応する特殊原稿」ではないと判別されている場合(S11:NO)、CPU21は、S12に処理を移行する。
S12に移行すると、CPU21は、判別基準データ記憶エリア24Aに格納されている全ての判別基準データに基づく原稿種類判別処理(S10)を終了したか否かを判断する。全ての判別基準データに基づく原稿種類判別処理(S10)を未だ終了していない場合(S12:NO)、CPU21は、S6に処理を戻す。
この時、CPU21は、カラー画像データに係る各構成画素の成分属性、成分属性の計数結果、成分属性毎の構成比率等の演算結果をRAM23から消去すると共に、判別基準データ記憶エリア24Aに格納され、未だ処理(S6〜S11)に用いられていない判別基準データをセットする。
これにより、多機能周辺装置1は、判別基準データ記憶エリア24Aに記憶され、現在設定されている判別基準データと異なる判別基準データに基づく処理(S6〜S11)を実行することができる。換言すれば、多機能周辺装置1は、当該原稿Gが異なる種類の特殊原稿(例えば、所定のフォーマットが予め印字され、その印字部分の色の異なる複写式帳票等)であるか否かの判断を行うことができる。
即ち、多機能周辺装置1によれば、ユーザは、判別基準データ記憶エリア24Aに判別基準データの登録を行うだけで、原稿Gに対応する判別基準データの選択設定を行うことなく、適切な濃度調整がなされたコピー結果を得ることができる。
一方、全ての判別基準データに基づく原稿種類判別処理(S10)を終了している場合(S12:YES)、CPU21は、S13に処理を移行する。ここで、S13に移行する場合とは、判別基準データ記憶エリア24Aに格納されているいずれの判別基準データにおいても、当該原稿Gが「特殊原稿」であると判断されなかった場合である。
S13に移行すると、CPU21は、通常ガンマテーブル22BをROM22から読み出し、当該原稿に対する複写におけるガンマテーブルとして設定する(S13)。この場合には、当該原稿に対しては、他の原稿種類(即ち、特殊原稿を除く原稿種別)と同様に、通常ガンマテーブル22Bに基づく濃度調整が行われる。その後、CPU21は、モノクロスキャン処理(S15)に処理を移行する。
S15においては、CPU21は、モノクロスキャン処理を実行する。このモノクロスキャン処理(S15)においては、CPU21は、スキャナ3をモノクロモードで駆動し、原稿読取台6に載置されている原稿Gを本スキャンし、当該原稿Gからモノクロ画像データを取得する。この時、当該モノクロ画像データは、S13又はS14により設定されたガンマテーブル(つまり、通常ガンマテーブル22B又はカーボン原稿用ガンマテーブル22C)に基づいて、濃度調整が行われたモノクロ画像データとなる。
その後、S16では、CPU21は、複写処理を実行する。この複写処理(S16)においては、CPU21は、モノクロスキャン処理(S15)で取得したモノクロ画像データに従って、当該原稿Gに基づくモノクロ画像を給紙トレイ14から搬送される記録用紙に記録する。この複写処理(S16)の詳細については、既に公知の処理であるため、詳細な説明を省略する。複写処理(S16)を終了すると、CPU21は、特殊原稿複写・登録処理プログラムを終了する。
次に、ユーザがユーザ独自の判別基準データの登録を希望し(S1:YES、S2)、RAM23に「登録フラグ」が格納されている場合(S9:YES)に移行する判別基準データ生成処理(S17)について説明する。
この場合において、原稿読取台6には、ユーザが登録しようとしている「特殊原稿」が原稿Gとしてセットされている。従って、この場合において、カラープレスキャン処理(S3)で取得されるカラー画像データは、必ず「背景成分」「印字成分」「複写成分」に属する画素が所定の割合(即ち、特殊原稿判別基準データに規定されている割合)で含まれている。
判別基準データ生成処理(S17)に移行すると、CPU21は、カラープレスキャン処理(S3)で取得されたカラー画像データを各画素の「R値」「G値」「B値」を参照し、「R値」「G値」「B値」の傾向(即ち、画素の呈する色の傾向)が同じ画素をグループ分けする。上述したように、原稿Gが「特殊原稿」であることが前提となるので、当該カラー画像データからは、原則的に4つのグループにグループ分けされる。
そして、CPU21は、当該グループ分けの結果に基づいて、各グループを構成する画素の数を計数し、各グループの構成比率を算出する。
各グループの構成比率を算出すると、CPU21は、特殊原稿判別基準データ記憶エリア24Bから特殊原稿判別基準データを読み出し、特殊原稿判別基準データにおける各成分属性の構成比率と、各グループの構成比率を比較し、各グループが該当する成分属性を特定する。
例えば、或るグループの構成比率が「82%」である場合には、CPU21は、当該グループの成分属性を「背景成分」に特定する。
各グループの成分属性を、夫々「背景成分」「印字成分」「複写成分」「対象外成分」に特定した後、CPU21は、各グループに属する画素の「R値」「G値」「B値」に基づいて、「背景成分判別基準データ」「印字成分判別基準データ」「複写成分判別基準データ」を生成する。
例えば、「印字成分判別基準データ」を生成する場合、CPU21は、「印字成分」に特定されたグループを構成する画素の「R値」「G値」「B値」の平均値を算出する。そして、CPU21は、算出した「R値の平均値」「G値の平均値」「B値の平均値」を基準に、各平均値の10%前後に相当する値を、印字成分判別基準データを構成する「R値」「G値」「B値」の閾値に設定する。尚、「背景成分判別基準データ」「複写成分判別基準データ」についても同様の処理が行われる。
これにより、ユーザが登録を希望している特殊原稿についての「背景成分判別基準データ」「印字成分判別基準データ」「複写成分判別基準データ」が生成されるので、CPU21は、これらを組み合わせた判別基準データを生成することができる。この特殊原稿である原稿Gに基づく判別基準データを生成した後、CPU21は、判別基準データ登録処理(S18)に処理を移行する。
判別基準データ登録処理(S18)に移行すると、CPU21は、LCD41に、判別基準データ確認画面を表示する(図12参照)。
この判別基準データ確認画面には、生成された判別基準データを構成する「背景成分判別基準データ」「印字成分判別基準データ」「複写成分判別基準データ」の内容が表示される。具体的に図12に示す例では、生成された判別基準データを構成する「印字成分判別基準データ」を示す表示がなされており、当該「印字成分判別基準データ」における「R値」「G値」「B値」の設定(即ち、閾値)が表示される。ここで、各帯状グラフ中における太い縦線が「R値」「G値」「B値」の平均値を示しており、当該太い縦線の左右に位置する細い縦線が、上記「10%前後に相当する値」を示している。
ここで、図12に示すように、判別基準データ確認画面には、選択肢「背景成分」と、選択肢「複写成分」とが表示されている。これらの選択肢を選択することにより、判別基準データ確認画面に、「背景成分判別基準データ」の内容又は「複写成分判別基準データ」の内容を表示することができる。又、当該選択肢を選択することで、判別基準データ確認画面の表示内容を切り換えた場合、これらの選択肢(即ち、「背景成分」等)は、現在内容が表示されていない他の成分を示す選択肢に適宜変更される。例えば、「背景成分判別基準データ」の内容が判別基準データ確認画面に表示されている場合、これらの選択肢として、選択肢「印字成分」、選択肢「複写成分」が表示されることになる。
そして、図12に示すように、判別基準データ確認画面には、選択肢「決定」と選択肢「消去」が表示される。ユーザの操作キー40における選択操作により、選択肢「消去」が選択された場合、CPU21は、判別基準データ生成処理(S17)で生成した判別基準データをRAM23から消去する。一方、ユーザによる選択操作の結果、選択肢「決定」が選択された場合、CPU21は、判別基準データ生成処理(S17)で生成した判別基準データをRAM23から読み出し、当該判別基準データを判別基準データ記憶エリア24Aに格納する。
生成した判別基準データの判別基準データ記憶エリア24Aへの格納又は当該判別基準データの消去が行われた後、CPU21は、特殊原稿複写・登録処理プログラムを終了する。
判別基準データが予め記憶されていないような特殊原稿について、新たに判別基準データを登録することにより、登特殊原稿複写・登録処理プログラムに基づいて、登録した判別基準データに係る原稿Gの複写を行うと、当該原稿Gは、適切な濃度調整が施されて複写されることになる。
即ち、多機能周辺装置1は、判別基準データ記憶エリア24Aに存在しない態様の特殊原稿であっても、当該特殊原稿に係る判別基準データの登録を受け付けることができる。そして、ユーザ登録に係る判別基準データが用いられることにより、多機能周辺装置1は、多様な特殊原稿について適切な濃度調整が施された複写物をユーザに提供しうる。
以上説明したように、本実施形態に係る多機能周辺装置1及び特殊原稿複写・登録プログラムによれば、原稿Gに基づくカラー画像データの色データ(「R値」「G値」「B値」)に基づいて、当該原稿Gが「特殊原稿」であるか否かを判断するので(S3〜S10)、一般的な特殊原稿(例えば、複写式帳票)も確実に原稿の種類を判別できる。その結果、多機能周辺装置1は、一般的な特殊原稿に対しても適宜濃度調整を行うことができ(S14)、もって、ユーザに良好なコピー結果を提供しうる(S16)。
そして、多機能周辺装置1は、カラー画像データを構成する画素の色データ(「R値」「G値」「B値」)と、背景成分判別基準データ、印字成分判別基準データ、複写成分判別基準データ(図9参照)と、を夫々比較することで、当該対象画素の成分属性(「背景成分」「印字成分」「複写成分」「対象外成分」)を検出する(S6)。そして、多機能周辺装置1は、「R値」「G値」「B値」の比較結果(S6〜S10)に基づいて、特殊原稿を判別するので、比較的簡単な処理により、「特殊原稿」を認識し得る。
又、多機能周辺装置1では、図8に示すように、判別基準データ記憶エリア24Aに、複数種類の判別基準データ(「判別基準データ(A)」、「判別基準データ(B)」等)を格納している。即ち、当該多機能周辺装置1は、多様な種類(例えば、所定のフォーマットが予め印字され、その印字部分の色の異なる複写式帳票等)の特殊原稿を判別することができ、様々な特殊原稿に対する適切な濃度調整を行い得る。
そして、多機能周辺装置1は、カラー画像データを構成する画素を各画素の成分属性毎に計数し(S7)、当該計数結果に基づく成分属性の構成比率に基づいて、当該原稿が特殊原稿であるか否かを判別する(S10)。これにより、多機能周辺装置1は、「特殊原稿」の判別を、より精度良く行うことができる。
そして、多機能周辺装置1の特殊原稿判別基準データは、成分属性の構成比率の大小関係が、原則として「背景成分」の構成比率が最も大きく、次いで「印字成分」の構成比率、「複写成分」の構成比率の順となるように規定されている。この構成比率の大小関係は、「特殊原稿」の一般的な構成比率の傾向に合致している。従って、多機能周辺装置1は、特殊原稿判別基準データを用いることにより、より精度良く「特殊原稿」を判別しうる。
更に、多機能周辺装置1は、原稿種類判別処理(S10)において、当該原稿が特殊原稿判別基準データにおける「対象外成分」の条件を満たさない場合、当該原稿を「特殊原稿ではない」と判別する。これにより、特殊原稿とは異なる種類の原稿(例えば、写真画像を含む原稿)を容易且つ確実に判別することができる。
そして、多機能周辺装置1は、判別基準データ生成処理(S17)、判別基準データ登録処理(S18)を実行することにより、判別基準データのユーザ登録が可能である。これにより、多機能周辺装置1は、判別基準データ記憶エリア24Aに判別基準データが記憶されていないような特殊原稿であっても、特殊原稿として判別することができる。つまり、多機能周辺装置1は、判別基準データが予め記憶されていないような特殊原稿についても濃度調整を的確に行い、良好なコピー結果をユーザに提供し得る。
以上実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものでなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、本実施形態においては、ユーザが所有する特殊原稿に対する判別基準データを登録する際に、判別基準データ確認画面(図12参照)において、選択肢「決定」又は選択肢「消去」の選択のみを可能なように構成していたが、この態様に限定するものではない。例えば、操作キー40により、「R値」「G値」「B値」の閾値を入力することにより、判別基準データ生成処理(S17)で生成された判別基準データの内容を適宜修正し得るように構成することも可能である。
又、本実施形態においては、ユーザが所有する特殊原稿に対する判別基準データを登録する際に、カラープレスキャン処理(S3)で取得されたカラー画像データに基づく「R値」「G値」「B値」により、判別基準データを生成するように構成していたが、この態様に限定するものではない。
例えば、ユーザが操作キー40を操作し、「背景成分判別基準データ」「印字成分判別基準データ」「複写成分判別基準データ」に係る「R値」「G値」「B値」の閾値を直接入力することで、判別基準データを生成するように構成することも可能である。
具体的には、判別基準データ生成処理(S17)において、LCD41に、図12に示す表示を行い、ユーザによる操作キー40の操作に応じて、「背景成分判別基準データ」「印字成分判別基準データ」「複写成分判別基準データ」に係る「R値」「G値」「B値」の閾値を決定する。
この場合において、LCD41には、決定された「R値」「G値」「B値」の閾値に基づく「色」の表示を同じ画面上で行うことが望ましい。このように構成することにより、ユーザは、自らが所持する特殊原稿の色と、自らが設定した内容が示す「色」を比較することができる。これにより、手動で判別基準データを登録する場合であっても、ユーザは、より精度良く「特殊原稿」を判別可能な判別基準データを、多機能周辺装置1の判別基準データ記憶エリア24Aに登録し得る。
更に、本実施形態においては、判別基準データ記憶エリア24Aに格納されている全ての判別基準データに関する処理(S6〜S11)を実行可能なように構成しているが、この態様に限定するものではない。即ち、ユーザが、判別基準データ記憶エリア24Aに格納されている判別基準データから、原稿Gに対応する判別基準データを自らセットするように構成することも可能である。
この場合、ユーザが原稿Gに対応する判別基準データを選択設定する際には、LCD41に、ユーザが設定しようとしている判別基準データの内容が表示されることが望ましい。例えば、図12に示すような表示をLCD41に行うことにより、ユーザは、原稿Gと、選択しようとしている判別基準データの内容を比較することができ、適切な判別基準データを選択することができる。
そして、本実施形態では、多機能周辺装置における処理について説明したが、スキャナ3を備えた、コピー装置や、ファクシミリ装置などの単機能の装置における処理としてもよい。
また、本実施形態では、スキャナ3により読み込まれ、濃度調整されたモノクロ画像データは、プリンタ2に送信されるものとしたが、ファクシミリ送信により他のファクシミリ装置や多機能周辺装置に送信されても良い。この点、当該モノクロ画像データを、パーソナルコンピュータに送信するように構成することも可能である。
本実施形態に係る多機能周辺装置の外観斜視図である。 原稿カバーを開いた状態の多機能周辺装置を示す外観斜視図である。 スキャナの構成を概略的に示す正面断面図である。 本実施形態に係る多機能周辺装置の制御系を示すブロック図である。 特殊原稿の一具体例を示す説明図である。 本実施形態に係る特殊原稿複写・登録処理プログラムのフローチャートである。 色データ取得処理で取得される色データ(「R値」「G値」「B値」のヒストグラム)の一例を示す説明図である。 判別基準データ記憶エリアの構成及び記憶内容に関する説明図である。 判別基準データの内容を示す一具体例に関する説明図である。 原稿種類判別処理時における成分属性毎の構成比率又は構成画素数計数結果の一例を示す説明図である。 特殊原稿判別基準データ記憶エリアに記憶される特殊原稿判別基準データの内容を示す説明図である。 LCDに表示される判別基準データ確認画面を示す説明図である。
符号の説明
1 多機能周辺装置
3 スキャナ
21 CPU
22 ROM
23 RAM
23A 画像メモリ
24 EEPROM
24A 判別基準データ記憶エリア
24B 特殊原稿判別基準データ記憶エリア

Claims (9)

  1. 原稿をカラーでスキャンするカラースキャンモード及び当該原稿をモノクロでスキャンするモノクロスキャンモードにより、当該原稿の画像を読取可能な画像読取手段と、
    前記画像読取手段により、カラースキャンモードでの原稿のプレスキャンに基づいて取得されるカラー画像データが格納される記憶手段と、
    前記記憶手段に格納されたカラー画像データを構成する各画素の色データに基づいて、当該原稿の画像データが、成分属性としての原稿の背景部分を構成する第1成分と、原稿の印字部分を構成する第2成分と、カーボン紙を介して転写された転写部分を構成する第3成分と、に主に区分されるか否かを検出する成分検出手段と、
    前記成分検出手段により、当該画像データが前記第1成分、前記第2成分、前記第3成分に主に区分されると検出された場合に、カーボン紙を介して転写された転写部分を有する特殊原稿であると判別する原稿判別手段と、
    前記画像読取手段により、当該原稿の画像を前記モノクロスキャンモードでスキャンする際に、前記原稿判別手段により当該原稿が特殊原稿であると判別された場合、前記画像読取手段により読み取られたモノクロ画像データについて、当該モノクロ画像データの各画素の濃度値を、濃度が濃くなるように調整する濃度調整手段と、を備えることを特徴とする複写装置。
  2. 請求項1記載の複写装置において、
    前記色データは、
    画素を構成する赤色成分を示す赤色成分値と、当該画素を構成する青色成分を示す青色成分値と、当該画素を構成する緑色成分を示す緑色成分値と、からなるヒストグラムであり、
    前記背景部分に対応する赤色成分値、青色成分値、緑色成分値の閾値が規定された第1判別基準データと、前記印字部分に対応する赤色成分値、青色成分値、緑色成分値の閾値が規定された第2判別基準データと、前記転写部分に対応する赤色成分値、青色成分値、緑色成分値の閾値が規定された第3判別基準データと、からなる判別基準データが格納された判別基準記憶手段を備え、
    前記成分検出手段は、
    前記成分検出手段による判別対象である対象画素の色データと、前記第1判別基準データ、第2判別基準データ及び第3判別基準データと、を夫々比較することにより、当該対象画素の成分属性を検出することを特徴とする複写装置。
  3. 請求項2記載の複写装置において、
    前記判別基準記憶手段は、
    前記第1判別基準データ、第2判別基準データ、第3判別基準データの組み合わせ態様が異なる複数種類の判別基準データを格納していることを特徴とする複写装置。
  4. 請求項2又は請求項3記載の複写装置において、
    前記カラー画像データを構成する画素を、前記成分検出手段により検出された各画素の成分属性毎に計数するカウント手段を備え、
    前記原稿判別手段は、
    前記カウント手段による計数結果に基づいて、当該原稿が特殊原稿であるか否かを判別することを特徴とする複写装置。
  5. 請求項4記載の複写装置において、
    前記特殊原稿の第1成分、第2成分、第3成分の構成比率が規定された特殊原稿判別基準データが格納された原稿判別データ記憶手段と、を備え、
    前記原稿判別手段は、
    前記カウント手段で計数された成分属性毎の計数結果に基づいて、当該画像データにおける成分属性毎の構成比率を算出し、当該画像データにおける構成比率と、前記特殊原稿判別基準データに基づいて、当該原稿が特殊原稿であるか否かを判別することを特徴とする複写装置。
  6. 請求項5記載の複写装置において、
    前記特殊原稿判別基準データにおける第1成分、第2成分、第3成分の構成比率は、
    前記第2成分の構成比率は、前記第1成分の構成比率よりも小さく、前記第3成分の構成比率は、前記第2成分の構成比率よりも小さいことを特徴とする複写装置。
  7. 請求項4乃至請求項6記載の複写装置において、
    前記成分検出手段は、
    前記第1成分、第2成分、第3成分の何れにも属さない第4成分を検出し、
    前記原稿判別手段は、
    当該画像データにおける前記第4成分の構成比率が前記第1成分、第2成分、第3成分の構成比率より大きい場合に、当該原稿は特殊原稿でないと判断することを特徴とする複写装置。
  8. 請求項2乃至請求項7記載の複写装置において、
    前記画像読取手段により読み取られ、前記記憶手段に格納された原稿のカラー画像データを構成する各画素の色データに基づいて、当該原稿の画像データを、前記第1成分、前記第2成分、前記第3成分に区分する区分手段と、
    前記区分手段により区分された第1成分、第2成分、第3成分の赤色成分値、青色成分値、緑色成分値に基づいて、第1判別基準データ、第2判別基準データ、第3判別基準データからなる判別基準データを生成し、生成された判別基準データを前記判別基準記憶手段に格納する判別基準登録手段と、を備えることを特徴とする複写装置。
  9. 原稿をカラーでスキャンするカラースキャンモード及び当該原稿をモノクロでスキャンするモノクロスキャンモードにより、当該原稿の画像を読取可能な画像読取手段と、前記画像読取手段により取得されたカラー画像データが格納される記憶手段と、を備える複写装置で実行される濃度調整プログラムであって、
    前記カラースキャンモードでの画像読取手段による原稿のプレスキャンに基づいて、カラー画像データを前記記憶手段に格納するデータ取得ステップと、
    前記記憶手段に格納されたカラー画像データを構成する各画素の色データに基づいて、当該原稿の画像データが、成分属性としての原稿の背景部分を構成する第1成分と、原稿の印字部分を構成する第2成分と、カーボン紙を介して転写された転写部分を構成する第3成分と、に主に区分されるか否かを検出する成分検出ステップと、
    前記成分検出ステップにより、当該画像データが前記第1成分、前記第2成分、前記第3成分に主に区分されると検出された場合に、カーボン紙を介して転写された転写部分を有する特殊原稿であると判別する原稿判別ステップと、
    前記画像読取手段により、当該原稿の画像を前記モノクロスキャンモードでスキャンする際に、前記原稿判別ステップにより当該原稿が特殊原稿であると判別された場合、前記画像読取手段により読み取られたモノクロ画像データについて、当該モノクロ画像データの各画素の濃度値を、濃度が濃くなるように調整する濃度調整ステップと、を備えることを特徴とする濃度調整プログラム。
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