JP4306036B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は加熱用熱交換器への温水流量の調整により吹出空気温度を調整する車両用空調装置において、温水供給源であるエンジンの回転数変動による吹出空気温度の変動を抑制するための改良に関するもので、例えば、ワンボックスタイプのRV車(リクレイショナルビークル)における車室内後席側の領域を空調する後席側空調ユニットに適用して好適である。
【0002】
【従来の技術】
本発明者らは、先に、特願平9−204731号において後席側空調ユニットの小型化を図るために、加熱用熱交換器への温水流量を温水流量調整弁により調整して車室内への吹出空気温度を調整するものを提案している。車両エンジンの温水回路ではエンジン駆動の温水ポンプを有し、この温水ポンプにより加熱用熱交換器へ温水を供給するようにしている。このため、温水流量調整弁の弁体開度が同一であっても、エンジン回転数が上昇すると、温水圧力が上昇して加熱用熱交換器への温水流量が増加し、吹出空気温度が上昇してしまう。
【0003】
そこで、先願のものでは、温水流量調整弁に加熱用熱交換器をバイパスして温水を流す圧力応動弁を設け、この圧力応動弁の開度をエンジンからの温水圧力の変動に応じて増減させることにより、エンジン回転数による吹出空気温度の変動を抑えるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記先願のものを後席側空調ユニットに適用して、車室内への吹出空気温度の制御性ついて、詳細に実験検討したところ、フットモード時に吹出空気温度の制御性が不十分となる事態が発生することが判明した。
【0005】
このことをフットモードとフェイスモードとの対比により説明すると、フェイスモードでは車室内への吹出空気温度が低いので、温水流量調整弁の弁体が小開度(温水流量:少量)の位置に操作されている。そのため、圧力応動弁を通してバイパスされる温水流量が多くなるので、エンジン回転数による加熱用熱交換器への温水流量の変動をバイパス流量の調整により吸収しやすい。
【0006】
これに加え、フェイスモードでは、冷風バイパス通路の冷風バイパスドアを開いて冷風量を増加させるようになっているので、冷風バイパス通路からの冷風と、加熱用熱交換器通過後の温風とを混合して車室内へ吹き出す。そのため、エンジン回転数による温風温度の変動がそのまま車室内への吹出空気温度の変動にならず、温風と冷風との混合により吹出空気温度の変動が緩和される。
【0007】
これに対して、フットモードでは車室内への吹出空気温度が高いので、温水流量調整弁の弁体が高開度域(高流量域)に操作されている。そのため、圧力応動弁を通してバイパスされる温水流量が少なくなるので、エンジン回転数が650rpm程度のアイドル回転数から6000rpm程度の高回転域までの広範な範囲に変動する場合に、エンジン回転数による加熱用熱交換器への温水流量の変動をバイパス流量の調整により充分吸収することができない。
【0008】
そこで、本発明は、エンジン回転数の変動による吹出空気温度の変動を低減できる車両用空調装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、加熱用熱交換器(17)に供給される温水流量を調整して、加熱用熱交換器(17)の吹出空気温度を調整する温水流量調整弁(16)と、
加熱用熱交換器(17)をバイパスして温水を流すバイパス通路(16e)の開度をエンジン(12)から供給される温水の圧力変動に応じて調整する圧力応動弁(16f)とを備え、
温水流量調整弁(16)の目標開度が所定値以上の高開度領域にあるとき、温水流量調整弁(16)の目標開度を、エンジン(12)の回転数変動による加熱用熱交換器(17)への温水流量変動を相殺する方向に補正することを特徴としている。
【0010】
これによると、温水流量調整弁(16)の高開度領域において、圧力応動弁(16f)によるバイパス流量の調整作用が不十分となっても、温水流量調整弁(16)自体の目標開度の補正により、加熱用熱交換器(17)への温水流量の変動を充分吸収することができる。その結果、エンジン回転数の変動による吹出空気温度の変動を従来技術よりも大幅に低減でき、空調フィーリングを向上できる。
さらに、請求項1記載の発明では、エンジン(12)の回転数が上昇するときは、温水流量調整弁(16)の目標開度の補正を即時行い、エンジン(12)の回転数が低下するときは、エンジン(12)の回転数低下の時間平均をとって、温水流量調整弁(16)の目標開度の補正を所定の時定数を持たせて行うようになっている。
ところで、エンジン回転数の上昇時には温水流量の上昇による温水熱量の増加により加熱用熱交換器(17)の吹出空気温度が速やかに上昇する傾向にあるので、上記のように温水流量調整弁(16)の開度補正を即時行うことで、吹出空気温度の上昇を効果的に抑止できる。
これに対して、エンジン回転数の低下時には温水流量が減少しても、加熱用熱交換器(17)の熱容量により吹出空気温度は直ちに低下しない。そこで、エンジン(12)の回転数低下の時間平均をとって、温水流量調整弁(16)の開度補正を所定の時定数を持たせて行うことにより、一時的なエンジン回転数の低下に対しては温水流量調整弁(16)の開度補正を行わないようにして、温水流量調整弁(16)の頻繁な開度補正を防止して、温水流量調整弁(16)の駆動機構(例えば、サーボモータ)の耐久性を向上できる。
次に、請求項2記載の発明では、エンジン(12)により駆動される温水ポンプ(14)を有し、前記エンジン(12)により加熱された温水が前記温水ポンプ(14)により循環する温水回路(13)と、
この温水回路(13)に設置され、この温水回路(13)の温水と空気とを熱交換して空気を加熱する加熱用熱交換器(17)と、
電気的制御により開度が調整されるように構成され、前記エンジン(12)から前記加熱用熱交換器(17)に供給される温水流量を調整して、前記加熱用熱交換器(17)の吹出空気温度を調整する温水流量調整弁(16)と、
前記加熱用熱交換器(17)をバイパスして温水を流すバイパス通路(16e)と、
このバイパス通路(16e)の開度を前記エンジン(12)から供給される温水の圧力変動に応じて機械的機構により調整することで、前記加熱用熱交換器(17)に供給される温水流量が前記エンジン(12)の回転数変動によって変動することを抑制する圧力応動弁(16f)と、
前記温水流量調整弁(16)の開度を目標開度となるように制御する制御装置(35)とを備え、
前記温水流量調整弁(16)の目標開度が所定値以上の高開度領域にあるときであって、かつ、前記エンジン(12)の回転数が低回転域まで低下したときは、前記制御装置(35)により前記温水流量調整弁(16)の目標開度を所定量増加するように補正し、
前記温水流量調整弁(16)の目標開度が所定値以上の高開度領域にあるときであって、かつ、前記エンジン(12)の回転数が中高回転域まで上昇したときは、前記制御装置(35)により前記温水流量調整弁(16)の目標開度を所定量減少するように補正し、
前記温水流量調整弁(16)の目標開度が所定値より小さいときは前記温水流量調整弁(16)の目標開度の補正を行わないことを特徴としている。
これによると、機械式の圧力応動弁(16f)による温水供給流量の変動抑制作用が低下する温水流量調整弁(16)の高開度領域においても、温水流量調整弁(16)の目標開度補正によって加熱用熱交換器(17)の吹出空気温度の変動幅を効果的に減少できる。具体的には、温水流量調整弁(16)が高開度領域であって、かつ、アイドル時付近の低回転域では吹出空気温度が温水流量の減少により低下することを効果的に解消できるとともに、温水流量調整弁(16)が高開度領域であって、かつ、エンジン(12)の中高回転域では吹出空気温度が温水流量の増加により上昇することを効果的に解消できる。
【0011】
請求項記載の発明では、請求項2に記載の車両用空調装置において、制御装置(35)は、エンジン(12)の前記低回転域の回転数に対応する第1のしきい値(Ne1)を有し、エンジン(12)の回転数が第1のしきい値(Ne1)より低下したときは温水流量調整弁(16)の目標開度を所定量増加するように補正し、また、エンジン(12)の回転数が第1のしきい値(Ne1)より上昇したときは温水流量調整弁(16)の目標開度を補正前の元の開度に戻すことを特徴としている。
【0013】
また、請求項記載の発明では、請求項2または3に記載の車両用空調装置において、制御装置(35)は、エンジン(12)の前記中高回転域の回転数に対応する第2のしきい値(Ne2)を有し、エンジン(12)の回転数が第2のしきい値(Ne2)より上昇したときは温水流量調整弁(16)の目標開度を所定量減少するように補正し、また、エンジン(12)の回転数が第2のしきい値(Ne2)より低下したときは温水流量調整弁(16)の目標開度を補正前の元の開度に戻すことを特徴としている。
【0015】
また、請求項記載の発明では、請求項2ないし4のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、エンジン(12)の回転数が上昇するときは、温水流量調整弁(16)の目標開度の補正を即時行い、一方、エンジン(12)の回転数が低下するときは、エンジン(12)の回転数低下の時間平均をとって、温水流量調整弁(16)の目標開度の補正を所定の時定数を持たせて行うことを特徴としている。
【0016】
これにより、請求項2ないし4のいずれか1つに記載の車両用空調装置においても、請求項1記載の発明と同様に、エンジン回転数の上昇時には温水流量調整弁(16)の開度補正を即時行って、吹出空気温度の上昇を効果的に抑止できる。
【0017】
これに対して、エンジン回転数の低下時にはエンジン(12)の回転数低下の時間平均をとって、温水流量調整弁(16)の開度補正を所定の時定数を持たせて行うことにより温水流量調整弁(16)の頻繁な開度補正を防止して、温水流量調整弁(16)の駆動機構(例えば、サーボモータ)の耐久性を向上できる。
【0018】
また、請求項記載の発明では、請求項1ないし5のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、加熱用熱交換器(17)の空気流れの上流側に配置された冷却用熱交換器(23)と、この冷却用熱交換器(23)で冷却された冷風を加熱用熱交換器(17)をバイパスして流す冷風バイパス通路(31)と、この冷風バイパス通路(31)を開閉する冷風バイパスドア(32)と、加熱用熱交換器(17)の空気流れの下流側に配置され、車室内の乗員の上半身側へ空気を吹出すフェイス吹出開口部(24)と、加熱用熱交換器(17)の空気流れの下流側に配置され、車室内の乗員の足元側へ空気を吹出すフット吹出開口部(25)とを備え、
フット吹出開口部(25)から車室内の乗員の足元側へ空気を吹出すフットモード時に、温水流量調整弁(16)の目標開度の補正を行うことを特徴としている。
【0019】
これによると、エンジン回転数変動による吹出空気温度変動の影響が最も現れるフットモード時に、温水流量調整弁(16)の開度補正により吹出空気温度変動を良好に低減できる。
【0020】
また、請求項記載の発明では、請求項1ないし6のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、制御装置(35)に、車室内への目標吹出空気温度を算出する第1算出手段(S120)と、この目標吹出空気温度に基づいて温水流量調整弁(16)の目標開度を算出する第2算出手段(S150)と、温水流量調整弁(16)の目標開度を、エンジン(12)の回転数変動に基づいて補正する開度補正手段(S170)とを備えることを特徴としている。
【0021】
このように、温水流量調整弁(16)の目標開度を目標吹出空気温度に基づいて算出する自動制御方式のものにおいて、本発明は好適に実施できる。
【0022】
また、請求項記載の発明では、請求項1ないし6のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、制御装置(35)は、乗員により設定される設定温度の信号に基づいて温水流量調整弁(16)の目標開度を直接決定するように構成されており、設定温度に基づく温水流量調整弁(16)の目標開度をエンジン(12)の回転数変動に基づいて補正する開度補正手段(S170)を備えることを特徴としている。
【0023】
このように、温水流量調整弁(16)の目標開度を乗員操作に基づいて直接決定するマニュアル方式のものにおいても本発明は好適に実施できる。
【0024】
また、請求項に記載の発明では、請求項1ないし8のいずれか1つに記載の車両用空調装置を、車室内後席側の領域を空調する後席側空調ユニット(17)として構成している。
後席側空調ユニット(17)においては、エンジン(12)からの距離が長くなって、温水圧力の低下が生じるので、エンジン(12)の回転数変動による温水流量変動の吸収が一層困難となるが、本発明によれば、温水流量調整弁(16)の開度補正の実施により、後席側空調ユニット(17)においても吹出空気温度の変動を効果的に低減できる。
【0025】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すもので、請求項における第1算出手段は図7のステップS120により構成され、また、第2算出手段は図7のステップS150により構成され、また、開度補正手段は図7のステップS170により構成される。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示す実施形態について説明する。
【0027】
(第1実施形態)
図1は第1実施形態による車両用空調装置の全体システム構成図であり、10は前席側空調ユニットで、車両(例えば、ワンボックス型のRV車)の車室内の最前部の計器盤の内側部に配設されて、車室内前席側の領域を空調するものである。11は前席側空調ユニット10の温水式ヒータコア(加熱用熱交換器)で、車両エンジン12からの温水(エンジン冷却水)を熱源として空調空気を加熱する。車両エンジン12の温水回路13には車両エンジン12により回転駆動される温水ポンプ14が備えられており、この温水ポンプ14により温水が温水回路13を循環する。
【0028】
なお、図1には図示しないが、ヒータコア11の空気流れ上流側には、空調空気を送風する送風ユニット、空調空気を冷却する冷凍サイクルの蒸発器(冷却用熱交換器)等が備えられている。
【0029】
15は後席側空調ユニットであって、例えば、ワンボックス型RV車の車室内後席(2番目、3番目の座席)側に配設されて後席側の領域を空調するものである。後席側空調ユニット15には、車両温水回路13に結合された温水流量調整弁16およびこの調整弁16を介して温水が循環する温水式のヒータコア(加熱用熱交換器)17が備えられている。
【0030】
次に、本実施形態による後席側空調ユニット15の具体的構成を図2に基づいて説明すると、後席側空調ユニット15は大別して、車両前方側に配置した送風ユニット(送風手段)18と、車両後方側に配置した熱交換ユニット19とから構成されている。
【0031】
送風ユニット18は、遠心式の多翼送風ファン(シロッコファン)20、ファン駆動用モータ21、およびスクロールケーシング22から構成されている。ここで、遠心式送風ファン20は、スクロールケーシング22の吸入口を通して軸方向の両方向から車室内の空気(内気)を吸入し、矢印Aのように熱交換ユニット19に向かって送風する。
【0032】
熱交換ユニット19は樹脂製のケース19aを有し、このケース19aの内部において下方側に蒸発器(冷却用熱交換器)23が配置されており、この蒸発器23の下側空間に送風ユニット18の空気流れ下流側部位が連結されている。この蒸発器23は車両空調用冷凍サイクルにおいて前席側空調ユニット12の蒸発器(図示せず)と並列に接続されている。ここで、車両空調用冷凍サイクルは周知のごとく車両エンジンにて駆動される圧縮機、凝縮器、受液器、前席用および後席用減圧装置、前席用蒸発器、後席用蒸発器23等から構成されている。
【0033】
後席用蒸発器23は後席用減圧装置(図示せず)で減圧された低圧の気液2相冷媒を空調空気から吸熱して蒸発させるものである。この蒸発器23は略長方形の薄型形状であり、水平より若干の角度だけ傾斜配置して略水平方向に配置している。そして、蒸発器23の空気流れ下流側、すなわち、蒸発器23の上方側にヒータコア17が水平に配設されている。
【0034】
このヒータコア17は、図1に概略図示するように所定間隔を隔てて対向配置した入口タンク部17aと出口タンク部17bとの間に熱交換コア部17cを設けて構成されている。この熱交換部17cは周知のごとく複数の偏平形状のチューブと、複数のコルゲート状の伝熱フィンとを交互に並列的に積層したものである。このヒータコア17は、いわゆる全パスタイプのヒータコアであり、入口タンク部17aから温水を熱交換コア部17cの複数のチューブの全てを通して、出口タンク部17bに向かって一方向に流す構成となっている。
【0035】
そして、ケース19aの外部で、ヒータコア17の斜め上方部には前記した温水流量調整弁16が隣接配置されている。ヒータコア17の温水入口配管17dおよび温水出口配管17eは図1に示すように温水流量調整弁16に接続される。この流量調整弁16は、ヒータコア17への温水流量を調整することにより、ヒータコア17での空気加熱量を調整して車室内吹出空気の温度を調整する温度調整手段としての役割を果たす。
【0036】
図1に示す流量調整弁16の具体的構成は、本件出願人の出願に係る特開平8−72529号公報等において公知のものであるため、その概要のみを説明すると、エンジン12からの温水はエンジン駆動の温水ポンプ14により流量調整弁16を介してヒータコア17に循環する。流量調整弁16の樹脂製のケース16a内には、円柱状の弁体(ロータ)16bが回動自在に収容されており、この弁体16bには温水流量制御用の制御流路16cが形成されている。
【0037】
この制御流路16cはその温水入口側と出口側で2段絞りを形成するものであって、この2段絞りの絞り量を弁体16bの回動量により調整して温水流量を調整する。ケース16aに形成された温水入口16dから温水は制御流路16cを経由してヒータコア17に供給される。なお、図1には図示してないが、弁体16bの紙面下方側に制御流路16cを通過した温水をヒータコア17側へ供給する温水出口が形成してあり、この温水出口にヒータコア17の温水入口配管17dが接続してある。
【0038】
また、ケース16a内にはバイパス通路16eが設けてあり、このバイパス通路16eは、弁体16bの制御流路16cの2段絞りの中間部位からヒータコア17をバイパスするように温水を流すためのものである。そして、このバイパス通路16eには、エンジン12から供給される温水の圧力の上昇に応じてバイパス通路16eの開口面積(開度)を増大させる圧力応動弁(バイパス弁)16fが設置されている。この圧力応動弁16fにはコイルスプリング(弾性手段)16gのバネ力が閉弁方向に作用する。
【0039】
また、ケース16aにはヒータコア17を通過した温水が温水出口配管17eから流入する温水入口16hが形成されており、ヒータコア17からの戻り温水とバイパス通路16eからのバイパス温水が圧力応動弁16fの下流側で合流した後に、温水出口16iからエンジン12側に温水が還流する。
【0040】
図1の流量調整弁16によると、弁体16bの回動量により制御流路16cの2段絞りの絞り量を調整してヒータコア17への温水流量を調整するとともに、圧力応動弁16fの作用(温水圧力の変動に応じてバイパス通路16eの開口面積(開度)を変化させる作用)により、エンジン回転数変動によるヒータコア17への温水流量の変動を抑制するようになっている。
【0041】
再び、図2において、ケース19aのうち、ヒータコア17の上面部には、後席側乗員の頭部に向けて空気を吹き出すためのフェイス用吹出開口部24、および、後席側乗員の足元に向けて空気を吹き出すためのフット用吹出開口部25が形成してある。これら両吹出用開口部24、25は、ヒータコア17の上方(空気流れ下流側)において、ヒータコア17とそれぞれ対向するように配置されている。さらに、これら両吹出開口部24、25は、車両前後方向で水平方向に互いに隣接するように配置されている。
【0042】
フェイス用吹出開口部24には、フェイスダクト26の一端(下端部)が連結されており、このフェイスダクト26の他端側は天井部まで立ち上がっている。そして、フェイスダクト26の天井部には車両幅方向に伸びる吹出ダクト部(図示せず)を形成し、この吹出ダクト部に設けたフェイス吹出口から後席側乗員の頭部に向けて空気(冷風)を吹き出すようになっている。
【0043】
また、フット用吹出開口部25には、フットダクト27の一端が連結されており、このフットダクト27の他端側に車両床面上に突出する吹出ダクト部(図示せず)を形成し、この吹出ダクト部に設けたフット吹出口から後席側の乗員足元に向けて空気(温風)を吹き出すようになっている。
【0044】
そして、上記両吹出開口部24、25の空気上流側部位(下方側)には、上記両吹出開口部24、25を開閉する吹出モード切替ドア(吹出モード切替手段)28が配設されている。この吹出モード切替ドア28は、上記両吹出開口部24、25の開口面に沿って(つまり、水平方向に沿って)往復運動することにより、吹出開口部24、25を開閉する板状のスライド式ドアからなる。
【0045】
このスライド式ドアからなる吹出モード切替ドア28はその下面部にラック(図示せず)を形成しており、このラックに噛み合う連結ギヤー29は、サーボモータからなる電気駆動装置30の出力軸30aにリンク機構30b等を介して連結されている。これにより、吹出モード切替ドア28は電気駆動装置30の回転力により上記両吹出開口部24、25の開口面に沿って図2の実線位置から1点鎖線位置の間を移動可能となっている。
【0046】
そして、ケース19a内のヒータコア17の周囲において、フェイス吹出用開口部24側の部位には、ヒータコア17をバイパスして空気が流れるる冷風バイパス路31、およびこの冷風バイパス路31を開閉する冷風バイパスドア32が設けられている。このドア32は、回転軸32aを中心として図2の実線位置から一点鎖線位置の間を回動する板ドアからなる。冷風バイパスドア32の回転軸32aはリンク機構30b等を介して電気駆動装置30の出力軸30aに連結されて、冷風バイパスドア32と吹出モード切替ドア28は1つの電気駆動装置30により連動操作される。
【0047】
次に、温水流量調整弁16の電気制御部について図1により説明すると、温水流量調整弁16の弁体16bは図1の紙面垂直方向に延びる回転軸(図示せず)をケース16aの外部まで突出させ、この回転軸の突出部に、リンク機構等を介してサーボモータからなる電気駆動装置33の出力軸を連結している。そして、流量調整弁16の弁体16bの回転軸にはポテンショメータからなる回転位置センサ34が連結されており、この回転位置センサ34から弁体16bの回転位置信号が制御装置35に入力される。
【0048】
後席側の空調制御パネル36は車室内の後席側に配置されて後席側の乗員により手動操作されるもので、後席側の設定温度Tset を決定する温度設定器37、後席側の吹出モード設定器38、後席側の風量設定器39等が備えられ、これらの設定信号が制御装置35に入力される。
【0049】
また、制御装置35には、車両エンジン12の回転数Neを検出するエンジン回転数センサ40、車室内温度Trを検出する内気センサ41、外気温度Tamを検出する外気センサ42、車室内への日射量Tsを検出する日射センサ43、ヒータコア17へ流入する温水温度Twを検出する水温センサ44、蒸発器23の吹出直後の冷風温度Teを検出する蒸発器温度センサ45等のセンサ群から検出信号が入力される。
【0050】
制御装置35は例えば、マイクロコンピュータとその周辺回路から構成されるもので、予め設定されたプログラムに基づいて所定の演算処理を行って、上記した電気駆動装置30、33、送風機モータ21等の作動を制御する。
【0051】
次に、上記構成において本実施形態の作動を説明する。まず最初に、後席側空調ユニット15の機械的構成部分の作動を説明すると、送風ファン20の作動により車室内後席側空間の内気がスクロールケーシング22内に吸入され、熱交換ユニット19に送風される。この熱交換ユニット19では最初に下側に位置する蒸発器23を通過して送風空気は冷却され、冷風となる。この冷風は、次に、上方側に位置するヒータコア17を通過して加熱され、乗員の欲する所定温度となる。
【0052】
ここで、ヒータコア17に流入する温水の流量は、流量調整弁16の弁体16bの回動位置により制御流路16cの2段絞りの開度を調整することにより連続的に調整することができ、この温水流量の調整により車室内への吹出空気温度を連続的に調整できる。
【0053】
そして、吹出モード切替ドア28の操作位置を移動して、フェイス用吹出開口部24およびフット用吹出開口部25を開閉することにより、以下の吹出モードを設定できる。
【0054】
図2の実線位置に切替ドア28を操作すると、切替ドア28によりフェイス用吹出開口部24を開放し、フット用吹出開口部25を閉塞するので、フェイス用吹出開口部24からフェイスダクト26を通って天井部のフェイス吹出口のみから空調風を吹き出すフェイスモードを実行できる。なお、フェイスモードでは、切替ドア28の実線位置への移動と連動して冷風バイパス路31を冷風バイパスドア32により開放するので、通風路の圧損を小さくすることにより、最大冷房時の風量を増大し、冷房能力を向上できる。
【0055】
次に、図2の一点鎖線位置に切替ドア28を操作すると、切替ドア28によりフット用吹出開口部25を開放し、フェイス用吹出開口部24を閉塞するので、フット用吹出開口部25からフットダクト27を通って床面上のフット吹出口のみから空調風を吹き出すフット吹出モードを実行できる。
【0056】
次に、図2の実線位置と一点鎖線位置の中間位置に切替ドア28を操作すると、フェイス用吹出開口部24およびフット用吹出開口部25をともに略半開状態に開放できるので、フェイス用吹出開口部24およびフット用吹出開口部25から、両ダクト26、27を経由して、フェイス吹出口とフット吹出口の両方から同時に空調風を吹き出すバイレベル吹出モードを実行できる。
【0057】
ところで、上記した後席側空調ユニット15の作動において、冬季の暖房時に用いられるフットモードでは車室内への吹出空気温度が高いので、温水流量調整弁16の弁体16bが高開度域(高流量域)に操作されている。そのため、圧力応動弁16fの前後の差圧が減少し、圧力応動弁16fを通してバイパスされる温水流量が少なくなる。その結果、エンジン回転数が650rpm程度のアイドル回転数から6000rpm程度の高回転域までの広範な範囲に変動する場合に、エンジン回転数によるヒータコア17への温水流量の変動をバイパス流量の調整により充分吸収することができない事態が生じて、エンジン回転数の変動による吹出空気温度の変動が増大する。
【0058】
この吹出空気温度の変動を、本発明者による実験データについて説明すると、図3、図4は温水流量調整弁16の弁体16bの開度と、吹出空気温度の変動との関係を示すもので、本実験に用いた温水流量調整弁16は弁体16bの開度(回動角度)=110°で全開状態(最大暖房状態)となるように構成してある。
【0059】
図3は弁体16bの開度=30°という低開度領域における、エンジン回転数の変動による吹出空気温度の変動範囲を測定した結果を示し、図4は弁体16bの開度=80°という高開度領域における、エンジン回転数の変動による吹出空気温度の変動範囲を測定した結果を示している。
【0060】
図3、4の横軸はエンジン回転数および温水締切り圧をとっている。ここで、温水締切り圧は、後席側ヒータコア17への温水流れを遮断した状態における後席側ヒータコア17前後の温水圧力であり、エンジン回転数の上昇とともに上昇する関係にある。
【0061】
なお、後席側ヒータコア17は車両最前部に位置するエンジン12との間を長い温水配管で結合されるので、前席側ヒータコア11に比して大幅に温水流通抵抗が増加する。そのため、エンジン回転数がアイドル時の650rpmから高回転時の6000rpmの変化に対して、締切り圧が前席側では5〜150KPaの範囲で変化するのに対して、後席側では1〜72KPaの変化範囲となり、特にアイドル時での締切り圧低下が顕著となる。
【0062】
図3に示すように、弁体16bの開度=30°の低開度領域では、エンジン回転数=650rpm〜6000rpmの変化に対して、ヒータコア17直後の吹出温度が15°C〜17.5°Cの範囲となり、吹出温度の変化幅を2.5°Cという僅少値に抑えることができる。これは、弁体16bの開度=30°という低開度領域では、圧力応動弁16fの前後の差圧が増大し、圧力応動弁16fを通してバイパスされる温水流量が多いので、圧力応動弁16fのバイパス流量調整により、エンジン回転数変動によるヒータコア17への温水流量変動を良好に吸収できるからである。
【0063】
一方、図4に示すように、弁体16bの開度=80°の高開度領域では、エンジン回転数=650rpm〜6000rpmの変化に対して、ヒータコア17直後の吹出温度が50°C〜65°Cの範囲となり、吹出温度の変化幅が15°Cに拡大してしまう。つまり、温水流量調整弁16の弁体開度が同一であるにもかかわらず、吹出温度が15°Cも変化してしまい、乗員に対する空調フィーリングを悪化させる。
【0064】
上記のごとく吹出温度の変化幅が拡大するのは、弁体16bの開度=80°という高開度領域では、圧力応動弁16fの前後の差圧が減少し、圧力応動弁16fを通してバイパスされる温水流量が減少するので、圧力応動弁16fによるバイパス流量の調整可能な範囲が僅少となり、その結果、エンジン回転数変動によるヒータコア17への温水流量変化の吸収が不十分となるからである。
【0065】
特に、後席側ではエンジン回転数変動に対して締切り圧が前述したように1〜72KPaの変化範囲となり、アイドル時での締切り圧低下が顕著となるので、アイドル時付近の温水圧力の低圧域では、ヒータコア17への温水流量が減少して吹出空気温度が著しく低下する。
【0066】
なお、エンジン回転数変動による温水流量変化の吸収作用を高めるために、圧力応動弁16fのコイルスプリング16gのバネ定数(N/cm)を小さくすることが考えられるが、単に、コイルスプリング16gのバネ定数を小さくすると、アイドル時のような低圧域で圧力応動弁16fが開弁してしまい、最大暖房時の暖房能力を確保できない場合が生じるので、実用上はこのような対策を採用できない。
【0067】
次に、図5、図6は温水流量調整弁16の弁体開度と、車室内への吹出空気温度変動との関係を示す実験結果であり、横軸にとった各弁体開度において、エンジン回転数を650rpm〜6000rpmの範囲で変化させた場合における車室内への吹出空気温度の変動幅を縦軸にとっている。なお、横軸のM.Cは開度=0の最大冷房状態を示し、M.Hは最大開度(110°)の最大暖房状態を示している。
【0068】
図5、図6の破線は本発明の制御を行わない場合の吹出空気温度の変動幅を示し、実線は後述の本発明による開度補正の制御を行った場合の吹出空気温度の変動幅を示している。
【0069】
図5はフェイスモードの場合であり、破線に示すように本発明の制御を行わなくても吹出空気温度の変動幅は最大でも5°C以内であり、特に、フェイスモードでは吹出空気温度が低いため、温水流量調整弁開度の使用域は通常、75°以内であって、吹出空気温度の変動幅は2.5°C以内であり、実用上問題は生じない。
【0070】
これに対し、図6はフットモードの場合であり、本発明による開度補正の制御を行わないと、破線に示すように、フットモードの使用域である、高開度領域(弁体開度=70°以上の領域)で、吹出空気温度の変動幅が急増し、弁体開度=80°付近で吹出空気温度の変動幅が最大値(14°C)になっている。なお、弁体開度=80°を越えると、ヒータコア17の放熱特性として、温水流量の増加により吹出温度の上昇が飽和してくるので、吹出空気温度の変動幅が徐々に減少する。
【0071】
本実施形態では、上記した実験結果に基づいて、フットモードにおいて温水流量調整弁16の弁体開度が高開度領域になったときに、エンジン回転数変動による吹出空気温度の変動を抑制するために、温水流量調整弁16の弁体開度を以下のごとく制御している。
【0072】
まず、図7は制御装置35のマイクロコンピュータにより実行される制御ルーチンを示すもので、図7の制御ルーチンは、車両エンジン12のイグニッションスイッチがオンされて制御装置35に電源が供給された状態において、後席用空調制御パネル36の風量設定器39がオート位置に操作されると起動される。
【0073】
先ず、ステップS100ではフラグ、タイマー等の初期化がなされ、次のステップS110で後席用空調制御パネル36の温度設定器37にて設定された設定温度Tset 、前述したセンサ群40〜45の各検出値(Ne、Tr 、Tam、Ts 、Tw 、Te )を読み込む。
【0074】
続いて、ステップS120にて、下記数式1に基づいて、車室内後席側へ吹き出される空調風の目標吹出温度(TAO)を算出する。この目標吹出温度(TAO)は車室内後席側を設定温度Tset に維持するために必要な吹出温度である。
【0075】
【数1】
TAO=Kset ×Tset −Kr ×Tr −Kam×Tam−Ks ×Ts +C
なお、上記Kset 、Kr 、Kam、およびKs はゲイン、Cは補正用の定数である。
【0076】
次に、ステップS130にて送風ファン20により送風される空気の送風量を上記TAOに基づいて決定する。この送風量決定方法は周知であり、上記TAOの高温側(最大暖房側)および低温側(最大冷房側)で風量を大きくし、上記TAOの中間温度域で風量を小さくする。
【0077】
次に、ステップS140にて、上記TAOに応じて吹出モードを決定する。この吹出モードは、周知のごとくTAOが低温側から高温側へ上昇するにつれて、フェイスモード→バイレベルモード→フットモードと切替設定する。
【0078】
次に、ステップS150にて、温水流量調整弁16の目標弁体開度SWを下記数式2に基づいて算出する。
【0079】
【数2】
SW=〔(TAO −Te)/ (Tw−Te)〕×110 (°)
なお、温水流量調整弁16の弁体開度(回動角度)は図5、6に示すように全開位置で110°であるので、上記数式2では、この110°の乗算により弁体開度を回動比率(%)でなく、回動角度(°)で表している。
【0080】
次に、ステップS160にて、上記ステップS150で算出された、温水流量調整弁16の目標弁体開度SWの補正要否を判定する。このステップS160の具体的な判定方法は図8に示すステップS1601〜1611にて構成される。
【0081】
すなわち、図8のステップS1601において吹出モードがフットモードであるか判定し、フットモードでないときは弁体開度SWの補正:否としてステップ180へ進む。フットモードであるときは次にステップS1602にて目標弁体開度SWが高開度領域にあるか判定する。具体的には、目標弁体開度SWが70°(図5、6の弁体開度(回動角度)=70°に対応)以上か判定し、70°より小さいときは高開度領域ではないので、目標弁体開度SWの補正:否としてステップ180へ進む。
【0082】
目標弁体開度SWが70°以上の高開度領域であるときは、次にステップS1603にて、所定時間間隔(本例では4秒間隔)で検出されるエンジン回転数Neの1回前の値Ne(n)を前回の値Ne(n−1)に置換し、次に、ステップS1604にて現在の最新のエンジン回転数Ne(n)を読み込む。ここで、制御ルーチン起動後の最初の演算では、ステップS100での初期化によりNe(n−1)=0にしておくことにより、Ne(n−1)=0となる。
【0083】
なお、エンジン回転数読み込みのサンプリングは250ms間隔であり、そして、16回分の平均値をとるので、現在のエンジン回転数Ne(n)は4秒間隔で読み込まれる。
【0084】
次に、ステップS1605にて現在のエンジン回転数の値Ne(n)が前回のエンジン回転数の値Ne(n−1)より大きいか判定し、大きいとき、すなわち、前回よりエンジン回転数が上昇したときは、ステップS1606に進み、フラグ=1にし、さらにステップS1607に進み、エンジン回転数出力値Ne(out)=現在のエンジン回転数の値Ne(n)とする。
【0085】
また、上記ステップS1605にて現在のエンジン回転数の値Ne(n)が前回のエンジン回転数の値Ne(n−1)より小さいとき、すなわち、前回よりエンジン回転数が低下したときは、ステップS1608に進み、フラグ=2にし、さらにステップS1609に進み、エンジン回転数出力値Ne(out)を次の数式3で時間平均により算出する。
【0086】
【数3】
Ne(out) ={Ne(n−1)+Ne(n−2)+Ne(n−3)+Ne(n) }/4
次に、ステップS1610にてエンジン回転数出力値Ne(out)がアイドル回転数近傍の第1しきい値(例えば、1000rpm)を上下したか判定する。すなわち、具体的には▲1▼1000rpm<Ne(out)で、かつ、1000rpm>Ne(n−1)である条件、あるいは▲2▼1000rpm>Ne(out)で、かつ、1000rpm<Ne(n−1)である条件を満足するときは、エンジン回転数出力値Ne(out)が第1しきい値の1000rpmを上下したことになり、ステップS170に進む。
【0087】
一方、上記▲1▼、▲2▼の条件に該当しないときは、ステップS1610からステップS1611に進み、エンジン回転数出力値Ne(out)がアイドル回転数より充分高い中回転域相当の第2しきい値(例えば、2500rpm)を上下したか判定する。すなわち、具体的には▲3▼2500rpm<Ne(out)で、かつ、2500rpm>Ne(n−1)である条件、あるいは▲4▼2500rpm>Ne(out)で、かつ、2500rpm<Ne(n−1)である条件を満足するときは、エンジン回転数出力値Ne(out)が第2しきい値の2500rpmを上下したことになり、ステップS170に進む。
【0088】
また、上記▲1▼〜▲4▼の条件に該当しないときは、エンジン回転数出力値Ne(out)が第2しきい値の2500rpmを上下しないことになり、その場合は弁体開度SWの補正:否としてステップ180へ進む。
【0089】
上記した▲1▼、▲2▼の条件、および▲3▼、▲4▼の条件に該当するときはステップS170に進み、目標弁体開度SWを補正する。ステップS170による目標弁体開度SWの補正は具体的には図9のごとく行う。すなわち、ステップS1610またはS1611からステップS1701に進み、フラグ=1であるとき(エンジン回転数が第1、第2しきい値よりも上昇するとき)は次のステップS1702にてSW=SW−5°とし、目標弁体開度SWをマイナス側へ所定量補正する。
【0090】
これに対して、フラグ=1でないとき(フラグ=2で、エンジン回転数が第1、第2しきい値よりも低下するとき)は次のステップS1703にてSW=SW+5°とし、プラス側へ所定量補正する。
【0091】
ここで、上記のステップS1702、1703による±5°の開度補正値は、ステップS1610またはS1611による次回の開度補正「要」の判定がなされるまで維持される。
【0092】
そして、図7のステップ180は、上記各ステップS130、S140、S150およびS170(S1702、1703)で決定された作動状態が得られるように、各アクチュエータ(送風機モータ21、電気駆動装置30、33)に対して制御信号を出力する。
【0093】
図10は上記の目標弁体開度SWの補正制御の説明図であり、フットモード時に例えば、SW=80°であるとき、エンジン回転数が第1しきい値Ne1 (1000rpm)より低下すると、SW=80°+5°に補正し、また、エンジン回転数が第1しきい値Ne1 より上昇すると、目標弁体開度SWを元の開度(80°)に戻す。
【0094】
一方、エンジン回転数が第2しきい値Ne2 (2500rpm)より上昇すると、SW=80°−5°に補正し、また、エンジン回転数が第2しきい値Ne2 より低下すると、目標弁体開度SWを元の開度(80°)に戻す。
【0095】
この結果、アイドル時には、目標弁体開度SWの増加によりヒータコア17への温水流量が増加して、図11の矢印aのように吹出空気温度を引き上げることができ、逆に、2500rpm以上の中、高回転域では目標弁体開度SWの減少によりヒータコア17への温水流量を減少させて、図11の矢印bのように吹出空気温度を引き下げることができる。これにより、エンジン回転数の変動による吹出空気温度の変動幅を図4の実験結果の15°Cから6°C程度に大幅に減少できることを確認できた。
【0096】
なお、図6の実線は、本発明による目標開度SWの補正制御(上述の第1実施形態によるステップS170の制御)を行った場合の吹出空気温度の変動幅を示しており、略6°C以内に変動幅を抑えることができる。
【0097】
また、第1実施形態では、温水流量調整弁16の目標開度SWが70°以上の高開度領域にあるときのみに、目標開度SWの補正を行う場合について説明したが、図6の実線の制御特性は目標開度SWが40°という中間開度域に至る範囲まで目標開度SWの補正を行っている場合を示す。この場合、目標開度SWが70°未満の場合は吹出空気温度の変動幅が小さいので、目標開度SW=40°〜70°未満の範囲では目標開度SWの補正量を70°以上における補正量(±5°)の1/2(±2.5°)にしている。
【0098】
ところで、ヒータコア17の放熱特性として、エンジン回転数の低下により温水流量が減少するときは、ヒータコア17自体の熱容量の影響で吹出空気温度が直ちに低下することがない。そこで、この点に着目して、本実施形態では、図8のステップS1609で説明したように、エンジン回転数が低下するとき(フラグ=2のとき)は、エンジン回転数出力値Ne(out)を数式3で時間平均により算出して、目標弁体開度SWの補正に時定数を持たせるようにしている。その結果、エンジン回転数の一時的な低下では目標弁体開度SWの補正を行わないので、温水流量調整弁16の弁体16bの電気駆動装置33の頻繁な作動を回避して、電気駆動装置33の耐久性向上に貢献できる。
【0099】
一方、エンジン回転数が上昇するときは、ヒータコア17への温水流量の増加により、温水の持つ熱量の増加分が急速に空気中に放熱され、吹出空気温度が上昇するので、この点に着目して、エンジン回転数の上昇時には、図8のステップS1607で説明したように、エンジン回転数出力値Ne(out)を現在のエンジン回転数Ne(n)とするので、エンジン回転数の上昇に対応して目標弁体開度SWのマイナス側への補正を即時に実施して、吹出空気温度の上昇抑制効果を直ちに発揮できる。
【0100】
なお、第1実施形態では、温水流量調整弁16の目標開度SWの補正制御をフットモード時のみで行っているが、必要に応じて、図5の実線に示すように、フェイスモード時に本発明による目標開度SWの補正制御を行ってもよい。また、図12に示すようにバイレベル(B/L)モードにおいて、本発明による目標開度SWの補正制御を行うようにしてもよい。
【0101】
バイレベル(B/L)モードでは、本発明による目標開度SWの補正制御を実施することにより、フェイス(FACE)吹出温度およびフット(FOOT)吹出温度の変動幅をともに減少できる。
【0102】
図6、図12に示すフェイスモードおよびバイレベル(B/L)モードにおいても、温水流量調整弁16の目標開度SWが70°以上の高開度領域では、目標開度SWの補正量を±5°とし、目標開度SWが70°未満の低、中開度領域では目標開度SWの補正量を±2.5°としている。
【0103】
(第2実施形態)
上記の第1実施形態では、温水流量調整弁16の目標弁体開度SWを目標吹出空気温度TAOに基づいて数式2により算出して、車室内への吹出空気温度を制御する自動制御方式の場合について説明したが、第2実施形態は乗員の手動操作に基づいて温水流量調整弁16の目標弁体開度SWを直接決定し、車室内への吹出空気温度を調整するマニュアル方式の場合に本発明を適用するものである。
【0104】
すなわち、第2実施形態では図13に示すように、第1実施形態のセンサ群41〜45を廃止して、後席用空調制御パネル36の温度設定器37の電気信号(例えば、電気抵抗値)により目標弁体開度SWを直接決定し、弁体16bの開度センサ34により検出される開度が温度設定器37により決定される目標弁体開度SWとなるように、制御装置35により電気駆動装置33を駆動制御する。
【0105】
また、吹出モードおよび送風量もそれぞれ設定器38、39の手動操作位置にて決定される。
【0106】
このようなマニュアル方式の場合においても、エンジン回転数センサ40の検出信号に基づいて、目標弁体開度SWの補正制御を制御装置35により行うことにより、第1実施形態と同様にエンジン回転数の変動による吹出空気温度の変動を低減できる。
【0107】
(他の実施形態)
なお、上記第1、第2実施形態では、本発明を後席側空調ユニット15のヒータコア17への温水流量を調整する温水流量調整弁16の開度補正について説明したが、前席側空調ユニット10においても、温度制御方式としてヒータコア17への温水流量調整方式を採用している場合には同様に本発明を適用できることはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の全体システム構成の説明図である。
【図2】第1実施形態の後席側空調ユニットの縦断面図である。
【図3】エンジン回転数と吹出空気温度変動との関係を示すグラフで、温水流量調整弁開度=30°である。
【図4】エンジン回転数と吹出空気温度変動との関係を示すグラフで、温水流量調整弁開度=80°である。
【図5】フェイスモード時における温水流量調整弁開度と吹出空気温度変動との関係を示すグラフである。
【図6】フットモード時における温水流量調整弁開度と吹出空気温度変動との関係を示すグラフである。
【図7】第1実施形態の空調制御のフローチャートである。
【図8】図7の要部の詳細を示すフローチャートである。
【図9】図7の別の要部の詳細を示すフローチャートである。
【図10】第1実施形態による温水流量調整弁の開度補正制御の概要を示す説明図である。
【図11】第1実施形態による温水流量調整弁の開度補正効果を説明するグラフである。
【図12】バイレベルモード時における温水流量調整弁開度と吹出空気温度変動との関係を示すグラフである。
【図13】本発明の第2実施形態の全体システム構成の説明図である。
【符号の説明】
10…前席側空調ユニット、15…後席側空調ユニット、
16…温水流量調整弁、16b…弁体、16e…バイパス通路、
16f…圧力応動弁、17…ヒータコア、23…蒸発器、
24…フェイス吹出開口部、25…フット吹出開口部、
31…冷風バイパス通路、32…冷風バイパスドア、35…制御装置。

Claims (9)

  1. エンジン(12)により駆動される温水ポンプ(14)を有し、前記エンジン(12)により加熱された温水が前記温水ポンプ(14)により循環する温水回路(13)と、
    この温水回路(13)に設置され、この温水回路(13)の温水と空気とを熱交換して空気を加熱する加熱用熱交換器(17)と、
    前記エンジン(12)から前記加熱用熱交換器(17)に供給される温水流量を調整して、前記加熱用熱交換器(17)の吹出空気温度を調整する温水流量調整弁(16)と、
    前記加熱用熱交換器(17)をバイパスして温水を流すバイパス通路(16e)と、
    このバイパス通路(16e)の開度を前記エンジン(12)から供給される温水の圧力変動に応じて調整する圧力応動弁(16f)と、
    前記温水流量調整弁(16)の開度を目標開度となるように制御する制御装置(35)とを備え、
    前記温水流量調整弁(16)の目標開度が所定値以上の高開度領域にあるとき、前記温水流量調整弁(16)の目標開度を、前記エンジン(12)の回転数変動による前記加熱用熱交換器(17)への温水流量変動を相殺する方向に前記制御装置(35)により補正するとともに、
    前記エンジン(12)の回転数が上昇するときは、前記温水流量調整弁(16)の目標開度の補正を即時行い、
    前記エンジン(12)の回転数が低下するときは、前記エンジン(12)の回転数低下の時間平均をとって、前記温水流量調整弁(16)の目標開度の補正を所定の時定数を持たせて行うことを特徴とする車両用空調装置。
  2. エンジン(12)により駆動される温水ポンプ(14)を有し、前記エンジン(12)により加熱された温水が前記温水ポンプ(14)により循環する温水回路(13)と、
    この温水回路(13)に設置され、この温水回路(13)の温水と空気とを熱交換して空気を加熱する加熱用熱交換器(17)と、
    電気的制御により開度が調整されるように構成され、前記エンジン(12)から前記加熱用熱交換器(17)に供給される温水流量を調整して、前記加熱用熱交換器(17)の吹出空気温度を調整する温水流量調整弁(16)と、
    前記加熱用熱交換器(17)をバイパスして温水を流すバイパス通路(16e)と、
    このバイパス通路(16e)の開度を前記エンジン(12)から供給される温水の圧力変動に応じて機械的機構により調整することで、前記加熱用熱交換器(17)に供給される温水流量が前記エンジン(12)の回転数変動によって変動することを抑制する圧力応動弁(16f)と、
    前記温水流量調整弁(16)の開度を目標開度となるように制御する制御装置(35)とを備え、
    前記温水流量調整弁(16)の目標開度が所定値以上の高開度領域にあるときであって、かつ、前記エンジン(12)の回転数が低回転域まで低下したときは、前記制御装置(35)により前記温水流量調整弁(16)の目標開度を所定量増加するように補正し、
    前記温水流量調整弁(16)の目標開度が所定値以上の高開度領域にあるときであって、かつ、前記エンジン(12)の回転数が中高回転域まで上昇したときは、前記制御装置(35)により前記温水流量調整弁(16)の目標開度を所定量減少するように補正し、
    前記温水流量調整弁(16)の目標開度が所定値より小さいときは前記温水流量調整弁(16)の目標開度の補正を行わないことを特徴とする車両用空調装置。
  3. 前記制御装置(35)は、前記エンジン(12)の前記低回転域の回転数に対応する第1のしきい値(Ne1)を有し、
    前記エンジン(12)の回転数が前記第1のしきい値(Ne1)より低下したとき前記温水流量調整弁(16)の目標開度を所定量増加するように補正し、
    また、前記エンジン(12)の回転数が前記第1のしきい値(Ne1)より上昇したときは前記温水流量調整弁(16)の目標開度を補正前の元の開度に戻すことを特徴とする請求項に記載の車両用空調装置。
  4. 前記制御装置(35)は、前記エンジン(12)の前記中高回転域の回転数に対応する第2のしきい値(Ne2)を有し、
    前記エンジン(12)の回転数が前記第2のしきい値(Ne2)より上昇したとき前記温水流量調整弁(16)の目標開度を所定量減少するように補正し、
    また、前記エンジン(12)の回転数が前記第2のしきい値(Ne2)より低下したときは前記温水流量調整弁(16)の目標開度を補正前の元の開度に戻すことを特徴とする請求項またはに記載の車両用空調装置。
  5. 前記エンジン(12)の回転数が上昇するときは、前記温水流量調整弁(16)の目標開度の補正を即時行い、
    前記エンジン(12)の回転数が低下するときは、前記エンジン(12)の回転数低下の時間平均をとって、前記温水流量調整弁(16)の目標開度の補正を所定の時定数を持たせて行うことを特徴とする請求項ないしのいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  6. 前記加熱用熱交換器(17)の空気流れの上流側に配置された冷却用熱交換器(23)と、
    この冷却用熱交換器(23)で冷却された冷風を前記加熱用熱交換器(17)をバイパスして流す冷風バイパス通路(31)と、
    この冷風バイパス通路(31)を開閉する冷風バイパスドア(32)と、
    前記加熱用熱交換器(17)の空気流れの下流側に配置され、車室内の乗員の上半身側へ空気を吹出すフェイス吹出開口部(24)と、
    前記加熱用熱交換器(17)の空気流れの下流側に配置され、車室内の乗員の足元側へ空気を吹出すフット吹出開口部(25)とを備え、
    前記フット吹出開口部(25)から車室内の乗員の足元側へ空気を吹出すフットモード時に、前記温水流量調整弁(16)の目標開度の補正を行うことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  7. 前記制御装置(35)は、車室内への目標吹出空気温度を算出する第1算出手段(S120)と、
    前記目標吹出空気温度に基づいて前記温水流量調整弁(16)の目標開度を算出する第2算出手段(S150)と、
    前記温水流量調整弁(16)の目標開度を、前記エンジン(12)の回転数変動に基づいて補正する開度補正手段(S170)とを備えることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  8. 前記制御装置(35)は、乗員により設定される設定温度の信号に基づいて前記温水流量調整弁(16)の目標開度を直接決定するように構成されており、
    前記設定温度に基づく前記温水流量調整弁(16)の目標開度を前記エンジン(12)の回転数変動に基づいて補正する開度補正手段(S170)を備えることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  9. 車室内後席側の領域を空調する後席側空調ユニット(15)として構成されていることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の車両用空調装置。
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