JP4305803B2 - 管路用内張り材端部の裏込め用構造 - Google Patents

管路用内張り材端部の裏込め用構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、下水管等の既設管路を補修すべく、その内面に内張り材を敷設するとともに、その内張り材と既設管路の内面との隙間に裏込め材を注入して硬化させる工法に用いられる、内張り材端部の裏込め用構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
下水管等の既設管路の補修工法として、従来、既設管路の内面に沿わせて内張り材を敷設するとともに、その内張り材と既設管路内面間の隙間にモルタルやセメントミルク等の裏込め材を注入して硬化させる工法が知られている。
【0003】
この種の工法においては、従来、例えば特開昭63−88388号公報に開示されているように、既設管路の内面と内張り材との間に形成される筒状の空隙に注入ホースを挿入しておくとともに、その筒状の空隙の筒長方向両端の開口部分をモルタルで埋めて目張りを行い、その状態で注入ホースを通じて当該筒状空隙内に裏込め材を注入する方法が一般に採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、既設管路内面と内張り材の間の空隙の両端部の開口部分をモルタルにより目張りを施した状態で裏込め材を注入する従来の方法においては、目張り用のモルタルが硬化するまでの間は裏込め材の注入ができず、しかも、空隙への裏込め材の注入時の圧力により、モルタルによる目張りが崩壊してしまう恐れがあるため、裏込め材の注入は低圧で行わなければならなかった。また、既設管路内面に水が流れていると、モルタルにより完全な目張りを施すことが困難であり、目張りの一部から裏込め材が外部に流出してしまうこともある。このようなことから、モルタルで空隙の両端部を目張りする従来の工法においては、裏込め材の注入作業の効率が悪く、長時間を要するという問題があった。
【0005】
本発明はこのような実情に鑑みてなされたもので、流水等の有無等の既設管路の内面状態に影響されることなく、裏込め材を注入すべき空隙の端部を確実に封止することができ、かつ、裏込め材の注入を高圧で安定して行うことができ、更には硬化後の裏込め材の品質を安定して高いものとすることのできる管路用内張り材端部の裏込め用構造の提供を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の管路用内張り材端部の裏込め用構造は、既設管路の内面とその内側に敷設された内張り材との間に形成される空隙に裏込め材を注入するための内張り材の端部構造であって、内張り材の筒長方向端部内面と、その位置から筒長方向外側に所定距離だけ離れた既設管路の内面に、透水性材料からなる筒状部材の両端部がそれぞれに対応する中空状拡径部材によって圧着固定されているとともに、内張り材の端部近傍もしくは上記筒状部材に裏込め材注入口が設けられていることによって特徴づけられる(請求項1)。
【0007】
ここで、本発明においては、上記筒状部材の両端部と既設管路内面または内張り材の内面との間、もしくは、当該筒状部材の両端部と各中空状拡径部材との間に、中空状弾性部材が介挿された構造(請求項2)を採用することが好ましい。
【0008】
また、本発明においては、内張り材の一端側に請求項1または2に記載の裏込め用構造が設けられ、他端側には、その他端部の内面と、その位置から筒長方向外側に所定距離だけ離れた既設管路内面に、透水性材料からなる筒状部材の両端部がそれぞれに対応する中空状拡径部材によって圧着固定された構造(請求項3)を好適に採用することができる。
【0009】
更に、この請求項3に係る発明において、上記内張り材の他端側に設けられる筒状部材の両端部と既設管路内面または内張り材の内面との間、もしくは、当該筒状部材の両端部と中空状拡径部材との間に、中空状弾性部材が介挿された構造(請求項4)を採用することが好ましい。
【0010】
本発明は、既設管路と内張り材の間に形成される筒状の空隙の両端部を、モルタル等の硬化性材料で目張りするのではなく、透水性材料からなる筒状部材の両端部を中空状拡径部材により既設管路内面と内張り材端部内面に圧着固定することによって封止することで、所期の目的を達成しようとするものである。
【0011】
すなわち、本発明においては、内張り材の筒長方向端部内面と、その位置から筒長方向外側に若干の距離を置いた既設管路内面に、例えば織布などの布帛からなる帆布等の透水性材料からなる筒状部材の両端部をそれぞれ中空状拡径部材を用いて圧着固定して、既設管路と既設管路の間に形成される筒状の空隙の端部を封止し、その封止部分近傍の内張り材の内面か、あるいは筒状部材に設けた注入口を介して筒状の空隙内に裏込め材を注入する。
【0012】
従って、モルタル等の硬化性材料により目張りをする場合のように硬化を待つ必要がなく、筒状部材による封止を施した後に直ちに裏込め材の注入を開始することができるとともに、流水の有無等の既設管路内面の状態に影響を受けることなく、安定して封止を行うことが可能となる。
【0013】
また、中空状拡径部材による筒状部材の既設管路内面並びに内張り材端部内面に対する筒状部材の両端の圧着を確実に行うことにより、裏込め材の注入圧を高くしても目張りから裏込め材が漏れることがなく、注入圧力を高圧化することが可能となって、その所要時間を短縮することができる。
【0014】
更に、封止のための部材に透水性材料からなる筒状部材を用いることから、この封止部分を介して、裏込め材の注入時にその余剰水や外部からの侵入水を排出し、また、空気溜まりの形成を防止することができ、打設後の裏込め材の品質を向上させることができる。
【0015】
請求項2に係る発明のように、筒状部材の両端を中空状拡径部材により単に既設管路内面並びに内張り材端部内面に圧着するのではなく、筒状部材の両端部の外周もしくは内周に中空状弾性部材を介在させることにより、既設管路内面並びに内張り材端部内面の凹凸が存在しても、これらの内面に対応して変形し、筒状部材の圧着固定部位における密閉性を容易に確実なものとすることができ、作業性の向上を達成すると同時に、裏込め材の注入圧力をより高圧化することが可能となる。
【0016】
また、請求項3に係る発明のように、内張り材の一端側に上記した請求項1または2に係る発明の裏込め用構造を設ける一方、他端側にも、これらの構造と同等の構造、つまり透水性材料からなる筒状部材の両端部を、内張り材端部内面とその位置から筒長方向に所定距離だけ離れた既設管路内面に対してそれぞれ中空状拡径部材により圧着固定してなる構造を構築することにより、この他端側の封止部分から、裏込め材の注入領域全長分の余剰水や侵入水の排出、並びに空気溜まりの形成防止を達成することができ、打設後の裏込め材の品質を大幅に向上させることができる。
【0017】
そして、この他端側の目張り構造においても、請求項4に係る発明のように、筒状部材の両端部の外周もしくは内周に中空状弾性部材を介在させることで、中空状拡径部材による既設管路内面並びに内張り材端部内面に対する筒状部材の圧着固定部における密閉性を容易に向上させることができ、作業性の向上並びに裏込め材注入圧力の更なる高圧化を達成することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の実施の形態の内張り材1の端部近傍の構成を示す断面図で、図2はその要部拡大図である。また、図3には、図1におけるA矢視図を示し、この図3においては、図面の煩雑化を避けるために、内側の中空状拡径部材4aについてはその図示を省略している。
【0019】
この実施の形態は、断面円形の既設管路Pに対して本発明を適用した場合の例を示すものであり、図4に模式的に例示するように、マンホールM1,M2の間の既設管路Pの内側に、例えば樹脂製の内張り材1が円筒状に敷設されている。この内張り材1の敷設構造の例について述べると、既設管路Pの内面に沿って複数の鋼製等の補強リングを互いに並列に配置するとともに、その各補強リングを連結部材(いずれも図示せず)により既設管路Pの筒長方向に連結し、これらに対して内張り材1を固定したものであり、各補強リングには、注入された裏込め材が筒長方向に流動できるように適宜の貫通孔が形成されている。
【0020】
さて、図4においてE1で示す内張り材1の一端部の内面には、図1,図2に示すように、その内面に対して透水性材料からなる筒状部材2の一端が周方向に沿って圧着固定されており、この筒状部材2の他端は、内張り材1の一端部から筒長方向に所定距離だけ外側の位置において既設管路Pの内面に対して同様に周方向に沿って圧着固定されている。この圧着固定構造について詳述すると、内張り材1の端部内面並びに既設管路Pの内面にそれぞれ中空状弾性部材3a,3bを配し、その各中空状弾性部材3a,3bの内面周方向に筒状部材2の両端部をそれぞれ沿わせ、更にその内側に中空状拡径部材4a,4bを配置して、筒状部材2を内側から拡径して中空状弾性部材3a,3bを介して内張り材1の内面ないしは既設管路Pの内面に向けて押しつけることによって、筒状部材2をこれらの各内面に対して圧着固定している。
【0021】
筒状部材2の材質は、織布などの布帛からなる帆布を筒状に縫製したものであり、一端側は内張り材1の内周長に、他端側は既設管路Pの内周長にそれぞれ合わせて縫製している。また、この筒状部材2は、後述する裏込め材の注入圧に耐えられる強度の帆布並びに縫製を選定する。
【0022】
また、中空状弾性部材3a,3bは、単独気泡スポンジゴムなどが用いられ、その具体的な材質は、当該中空状弾性部材3a,3bは裏込め材の注入、硬化後には除去される一時的な使用物であるために特に制限はなく、CRなどのゴム系やウレタン系などが適当である。硬度はショアA25程度が、適度に内張り材1の内面や既設管路Pの内面の凹凸に対応する柔軟性と、中空状拡径部材4a,4bによる圧縮に反発して裏込め材の注入圧に変形しない剛性を兼ね備えることから好ましい。
【0023】
この中空状弾性部材3a,3bの製造方法としては、ブロック状のものの端部どうしを接着剤などで接合し、その外面形状を、既設管路P並びに内張り材1の内面形状に合わせる。具体的形状は、既設管路Pの断面形状が本実施の形態のように円形であればリング状、馬蹄形であるならば馬蹄形とするなど、管路の断面形状に合致した形状とする。径方向への厚さは10mm程度とすることが、適度な圧縮代が得られることから好ましい。口径および幅は適宜現場にて合わせればよい。
【0024】
中空状拡径部材4a,4bは、互いに同じ構造であり、複数に分割された鋼製リング41a,41bと、複数のジャッキ42a,42bを用いる。その構造を図3を参照しつつ外側の中空状拡径部材4bを代表させて説明すると、鋼製リング41bを形成する各分割片411bは、互いに隣接するものどうしが周方向にスライド自在に嵌合しており、かつ、これらはジャッキ42bによって相互に連結されている。内側の中空状拡径部材4aについても全く同様である。この例においては、各中空状拡径部材4a,4bは、それぞれに2組の鋼製リング41a,41aあるいは41b,41bを管路Pの筒長方向に互いに平行に配置して、ボルト等の連結部材Fによってそれぞれに対向する分割片411a,411aどうし、あるいは411b,411bどうしを相互に固定している。そして、各ジャッキ42a,42bは、それぞれの両端に設けた係合部材Cを介して連結部材Fに取り付けられており、ジャッキ42a,42bを伸縮させることによって、2つの鋼製リング41a,41a、あるいは41b,41bが同時に拡径するようになっている。
【0025】
このように、各中空状拡径部材4a,4bをそれぞれに2つの鋼製リング41a,41aないしは41b,41bを用いて構成することによって、管路内での設置時に傾斜することなく容易に正しく垂直に設置することができる。ただし、各中空状拡径部材4a,4bをそれぞれに1組の鋼製リング41a,41bで構成しても、管路内で正しく垂直に設置することによって、この実施の形態と同等の作用効果を発揮できる。ここで、中空状拡径部材4a,4bの輪郭形状は、中空状弾性部材3a,3bと同様、この実施の形態のように断面円形の管路に適用する場合にはリング状に、また、馬蹄形の管路への適用に際しては馬蹄形とするなど、既設管路Pの形状に合致した形状とする。ここで、中空状拡径部材4a,4bは、以上の構造に限定されるものではなく、例えばタイヤチューブのような膨張バッグとして、その内部にエアを注入することによって筒状部材2を拡径するものであってもよい。
【0026】
そして、筒状部材2に複数の裏込め材注入口5を設けている。この裏込め材注入口5は、裏込め材注入ホース(図示せず)の先端と接続可能な任意の部品を用いることができ、その材質も金物あるいは樹脂製のいずれでもよい。このような裏込め材注入口5の筒状部材2への取り付け構造としては、図2に例示するように、裏込め材注入口5として、フランジ部5aの一端側に、管継手等を介してホースを接続可能なように雄ねじが刻まれた長スリーブ5bが形成され、かつ、他端側には、ナット5cがねじ込まれる雄ねじが刻まれた短スリーブ5dが形成された構造のものを用いる。一方、筒状部材2には孔を穿ち、裏込め材注入口5の短スリーブ5dをその孔内に挿入してフランジ部5aを筒状部材2の表面に沿わせた状態で、短スリーブ5dにナット5cをねじ込むことにより、筒状部材2をナット5cとフランジ部5aの間に挟み込む。なお、筒状部材2の孔の周辺は、糸のほつれが生じないように接着剤で固めておくか、あるいは鏝で孔を開けて糸を融着させておくことが好ましい。
【0027】
以上の端部構造を構築する方法について述べる。この端部構造を構築するための筒状部材2や中空状弾性部材3a,3bないしは中空状拡径部材4a,4b等は、図4に示したマンホールM1等から既設管路P内に搬入する。さて、まず、内張り材1の端部内面に中空状弾性部材3aを配置するとともに、そこから筒長方向外側に所定距離だけ離れた既設管路Pの内面に中空状弾性部材3bを配置する。このとき、各中空状弾性部材3a,3bを粘着テープなどで仮固定しておくことが好ましい。次に、透水性材料からなる筒状部材2を、内側の中空状弾性部材3aを越えて奥側(内側)に一端が若干突出し、かつ、他端が外側の中空状弾性部材3bよりも手前側(外側)に突出するように配置する。この際においても、筒状部材2の両端部を中空状弾性部材3a,3bの内周面に沿わせて粘着テープ等によって仮固定しておくことが作業上好ましい。筒状部材2には、あらかじめ複数の裏込め材注入口5を装着しておく。
【0028】
その後、内側の中空状拡径部材4aを筒状部材2の一端部の内側で組み立て、ジャッキ42aを操作して拡径させ、筒状部材2を介して中空状弾性部材3aを圧縮変形させることにより、筒状部材2の一端部を内張り材1の内面に対して圧着固定する。次いで、外側の中空状拡径部材4bを筒状部材2の他端部の内側で組み立て、ジャッキ42bを操作して拡径させ、筒状部材2を介して中空状弾性部材3bを圧縮変形させることにより、筒状部材2の他端部を既設管路Pの内面に対して圧着固定することにより、図1に示した端部構造が得られる。
【0029】
なお、図4においてE2で示す既設管路Pの他端部には、上記の端部構造と同等の構造で、裏込め材注入口5のみを設けない構造の端部構造により封止することが好ましく、この他端部E2をも封止した状態で、各裏込め材注入口5にホースを接続して裏込め材の注入作業を行う。この際、各端部をモルタル等の硬化性材料で封止する従来の方法のように封止材の硬化を待つ必要がなく、端部構造の構築後に直ちに裏込め材の注入を開始することができ、また、既設管路Pの内面に水が流れていても確実に封止することができ、更には、封止部分に透水性材料からなる筒状部材2を用いているために、裏込め材の注入時に筒状部材2を介して空気や余剰水が外部に排出され、硬化後の裏込め材の品質が安定し、信頼性が向上する。また、内張り材1の端部が中空状拡径部材4a,4bの拡径により筒状部材2の両端部分を既設管路Pの内面と内張り材1の内面に確実に圧着固定しているので、裏込め材の注入圧力についても、モルタル等の目張りにより管路の両端部を封止する場合に比して大幅に高くすることができ、作業効率を向上させることができる。
【0030】
なお、裏込め材の硬化後には、各中空状拡径部材4a,4b、各中空状弾性部材3a,3b、および筒状部材2は除去される。除去時の作業性向上のため、裏込め材と接する箇所には、あらかじめ離型材をコーティング、塗布しておくと、裏込め材が一体化されずに容易に除去できることから好ましい。
【0031】
ここで、以上の実施の形態においては、各中空状弾性部材3a,3bを筒状部材2の外面側に配置するとともに、裏込め材注入口5を筒状部材2に設けた例を示したが、本発明においては、各中空状弾性部材3a,3bは筒状部材2の内面側に配置してもよく、また、裏込め材注入口5は内張り材1に設けてもよい。図5および図6にその例を断面図で示す。
【0032】
図5に示す例は、既設管路Pの内面に圧着固定される筒状部材2の端部において、その筒状部材2の内面側に中空状弾性部材3bを配置し、その内側に中空状拡径部材4bを配置して、この中空状拡径部材4bを拡径することにより、中空状弾性部材3bを介して筒状部材2を既設管路Pの内面に圧着固定している。なお、この図5においては内張り材1の内面に圧着固定される側の筒状部材2の端部は、先の例と同様にその外面側に中空状弾性部材3aを配置し、筒状部材2の内面側に中空状拡径部材4aを配置している。
【0033】
図6に示す例は、筒状部材2の両端ともにその内面側に中空状弾性部材3a,3bを配置し、その内側に設けた中空状拡径部材4a,4bにより中空状弾性部材3a,3bを介して筒状部材2の両端を内張り材1の内面ないしは既設管路Pの内面に圧着固定している。
【0034】
また、図5,図6の例とも、裏込め材注入口5は筒状部材2の端部近傍の内張り材1に設けている。この裏込め材注入口5の内張り材1への取り付けは、前記した筒状部材2への取り付けと同等の構造を採ってもよいし、あるいは内張り材1自体にタップで雌ねじを形成し、一端に雄ねじを形成したパイプを等をねじ込んだ構造としてもよい。
【0035】
さて、以上の図5および図6の例のように、筒状部材2の既設管路Pへの圧着固定部分において中空状弾性部材3bを筒状部材2の内面側に配置し、筒状部材2の外面を直接的に既設管路Pに密着させた状態でこの端部を封止する構造は、管路上部に溜まる空気を透水性材料からなる筒状部材2から排出することができるため、裏込め材を管路内に完全に充填できることから好ましい。ちなみに、図1〜図3に示した先の例では、中空状弾性部材3bの厚さ分だけ空気が溜まる恐れがあるので、既設管路Pに傾斜がある場合、裏込め材注入口は下方側端部に設けて、裏込め材の注入時に空気を上方に排出するように考慮することが好ましい。
【0036】
また、図5,図6の例のように、裏込め材注入口5を内張り材1の端部に設けると、透水性材料からなる筒状部材2から空気や裏込め材の余剰水が排出しやすくなるので、より好ましい。
【0037】
なお、以上の各実施の形態においては、筒状部材2両端の内張り材1の端部内面並びに既設管路内面への圧着固定部分に、それぞれ中空状弾性部材3a,3bを介在させることにより、既設管路Pの内面や内張り材1の内面の凹凸を吸収して容易に封止を確実なものとする例を示したが、これらの各内面に凹凸があまり存在しない場合には、中空状弾性部材3a,3bについては必ずしも設ける必要はなく、これらの使用の是非については各内面の凹凸の状態等に応じて適宜に選択することができる。
【0038】
【発明の効果】
以上のように、本発明の管路用内張り材端部の裏込め用構造によれば、内張り材の端部の内面と、その位置から筒長方向に所定距離だけ離れた既設管路の内面に対し、透水性材料からなる筒状部材の両端部をそれぞれ中空状拡径部材により内側から圧着固定し、その筒状部材もしくはその近傍の内張り材に裏込め材注入口を設けているので、既設管路と内張り材の間の空隙に裏込め材を注入するに当たり、従来のモルタル等の硬化性材料で内張り材の端部と既設管路の間を目張りする場合のように、その目張り材料の硬化を待つことなく、直ちに裏込め材の注入作業を開始することができるとともに、流水等の既設管路の内面の状態に影響を受けることなく、裏込め材の注入端部を確実に封止することができ、裏込め材の注入圧力を従来に比して大幅に高くすることができ、作業効率を向上させることができる。しかも、封止部位に用いる筒状部材は透水性材料を用いているので、裏込め材の注入時に空気や余剰水を外部に排出することができ、硬化後の裏込め材の品質を向上させることもできる。
【0039】
また、請求項2に係る発明のように、筒状部材の両端部を中空状弾性部材を介在させた状態で既設管路ないしは内張り材の内面に圧着固定する構成を採用すれば、既設管路や内張り材の内面に凹凸があっても、容易にその封止を確実なものとすることができ、裏込め材の注入圧を更に高くすることも可能となる。
【0040】
更に、請求項3および4に係る発明のように、内張り材の一端に請求項1または2に係る発明の端部構造を、他端には、請求項1または2に係る発明の端部構造から裏込め材注入口のみを除いた構造をそれぞれ構築すれば、裏込め材の注入空間の両端の封止を確実に行うことができるとともに、この注入空間の全長にわたる空気溜まりや余剰水ないしは管路内外からの侵入水を排出することができ、打設された裏込め材の大幅な品質向上を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の内張り材端部近傍の構成を示す断面図である。
【図2】図1の要部拡大図である。
【図3】図1におけるA矢視図で、内側の中空状拡径部材4aの図示を省略して示す図である。
【図4】本発明の実施の形態が適用される既設管路P並びにその内張り材1の全体構成の説明図である。
【図5】本発明の他の実施の形態の内張り材端部近傍の構成を示す断面図である。
【図6】本発明の更に他の実施の形態の内張り材端部近傍の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 内張り材
2 筒状部材
3a,3b 中空状弾性部材
4a,4b 中空状拡径部材
5 裏込め材注入口
P 既設管路

Claims (4)

  1. 既設管路の内面とその内側に敷設された内張り材との間に形成される空隙に裏込め材を注入するための内張り材の端部構造であって、
    内張り材の筒長方向端部内面と、その位置から筒長方向外側に所定距離だけ離れた既設管路の内面に、透水性材料からなる筒状部材の両端部がそれぞれに対応する中空状拡径部材によって圧着固定されているとともに、内張り材の端部近傍もしくは上記筒状部材に裏込め材注入口が設けられていることを特徴とする管路用内張り材端部の裏込め用構造。
  2. 上記筒状部材の両端部と既設管路内面または内張り材の内面との間、もしくは、当該筒状部材の両端部と各中空状拡径部材との間に、中空状弾性部材が介挿されていることを特徴とする請求項1に記載の管路用内張り材端部の裏込め用構造。
  3. 内張り材の筒長方向一端側に請求項1または2に記載の裏込め用構造が設けられ、他端側には、その他端部の内面と、その位置から筒長方向外側に所定距離だけ離れた既設管路内面に、透水性材料からなる筒状部材の両端部がそれぞれに対応する中空状拡径部材によって圧着固定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の管路用内張り材端部の裏込め用構造。
  4. 上記内張り材の他端側に設けられる筒状部材の両端部と既設管路内面または内張り材の内面との間、もしくは、当該筒状部材の両端部と中空状拡径部材との間に、中空状弾性部材が介挿されていることを特徴とする請求項3に記載の管路用内張り材端部の裏込め用構造。
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