JP4305171B2 - 綴じ具及びファイル - Google Patents

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Description

本発明は綴じ具及びファイルに係り、更に詳しくは、部品点数の削減と、書類の加除整理を行う際の操作の簡便性を得ることができるとともに、資源再生若しくは廃棄処分時の制約も少なくできる綴じ具及びファイルに関する。
フラットファイルと称される公知のファイルは、表紙体と、当該表紙体の内面側に設けられた綴じ具とを備えて構成されている。綴じ具は、表紙体の内面側に折り込まれて当該表紙体の上下方向に沿って設けられた片状の装着部に装着されている。この装着部には長手方向(ファイル上下方向)に沿う二箇所領域に各二つの穴がそれぞれ形成されており、これら各二つの穴を利用してプラスチック製の一対の帯状片からなる綴じ紐の基部領域が支持される構成となっている。この一方、綴じ板部材は、前記装着部に沿う長片状のベースと、このベースの面内に設けられて前記綴じ紐がそれぞれ挿入される穴と、ベースの長手方向に沿って移動可能に設けられて前記綴じ紐を倒伏姿勢で上方より押さえ付けるスライダとにより構成されている。
しかしながら、このようなフラットファイルの綴じ具にあっては、スライダが必須の構成部材となるものであり、当該スライダを移動して所定位置に配置しなければ綴じ込み状態を維持することができない構成となっている。しかも、ベースは、スライダを移動させるためのガイドを設けて脱落不能に構成する必要があり、綴じ板部材を一体成形品として得ることはできない、という不都合もある。
前記スライダを有しないタイプの綴じ具としては、例えば、特許文献1に開示されている。
実開昭53−164220号公報
前記特許文献1に記載された綴じ具は、横断面形状が略円形となる綴じ紐を綴じ板部材の挿入路に通し、当該綴じ紐を綴じ板部材の面内に設けられた溝に嵌合させることによって書類の綴じ込みを可能としたものである。
しかしながら、特許文献1に記載された綴じ紐は、綴じ板部材の溝に嵌合したときに、当該溝の側壁面による圧縮力を受けて綴じ込み状態を維持する構成であり、嵌合と嵌合解除の反復継続的な操作により、弾性復元力が低下し易い傾向となる。従って、経時的に嵌合の強さが弱くなって綴じ込み状態を安定的に保つことが困難になる、という不都合がある。また、特許文献1の綴じ紐は、金属製の芯線を可塑性の樹脂で被覆して構成されたものであり、綴じ紐の構造が複雑になる。しかも、綴じ具を廃棄する際に、綴じ紐が金属と樹脂との合成物により構成されているため、紙への再生処理や、焼却することに適合しないばかりでなく、両者を分別する、ということも極めて困難となる。更に、綴じ紐が横断面円形となっていることで、綴じ板部材の溝を一定量深く設けなければならないものとなり、綴じ具全体としての厚みを薄くすることができない、という設計上の制約もある。
[発明の目的]
本発明は、このような不都合に着目して案出されたものであり、その目的は、長期使用に適した綴じ紐を備えた綴じ具及びファイルを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、綴じ紐を簡単に構成することができるとともに、当該綴じ紐の紙への再生処理や、廃棄処分に際しての制約もなく、更に、綴じ具の薄型化も阻害されることのない綴じ具及びファイルを提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明は、書類の綴じ穴に挿入される綴じ紐と、この綴じ紐の挿入路及び当該綴じ紐の受容溝を備えた綴じ板部材とを含み、前記綴じ紐を前記受容溝に嵌め込んで書類を綴じ込み可能とした綴じ具において、
前記綴じ紐は略帯状の紙紐により構成され、この綴じ紐の撓み変形を利用して当該綴じ紐が受容溝に対して嵌め込み及び嵌め込み解除可能に設けられ
前記受容溝の幅方向両側に、当該受容溝に沿って延びるスリットがそれぞれ形成されている、という構成を採っている。
前記綴じ具において、前記綴じ紐は、複数本の紙糸若しくは紙縒りを相互に略平行に配して連結されたものを用いることができる。
また、前記綴じ紐は、幅方向中間部に当該綴じ紐の長手方向に沿って延びる撓み促進部を備えたものにすることが好ましい。
また、前記綴じ板部材は紙製のものにより形成することができる。
更に、前記綴じ板部材は、長手方向に延びるベースの短寸幅方向両側に設けられた一対の側壁を含み、当該側壁の少なくとも一部に指掛け用段部を形成することが好ましい。この指掛け用段部は、前記側壁の外面側に凹部又は突条若しくは凸部を形成することによって構成することができる。
また、前記指掛け用段部は、ベースの長手方向中央部領域に設けるとよい。
更に、前記指掛け用段部は、前記ベースの一部を前記幅方向に沿う外側に突出させることにより構成することもできる。
また、前記ベースは、その中央部に部分的に***した***部を備え、当該***部に対応する領域における側壁の上部に前記指掛け用段部を形成してもよい。
更に、本発明は、一枚の紙製シートの中間部を背表紙とし、当該背表紙の内側に前記シートを部分的に折り込んで綴じ具の装着部を形成してなる表紙体と、前記装着部に着脱自在に設けられた綴じ具とを備えたファイルにおいて、
前記綴じ具は、前記装着部の長手方向二箇所領域に形成された穴を跨ぐように通されて両端が装着部の面から一定量突き出る長さを備えた綴じ紐と、この綴じ紐の両端側の挿入路を備えているとともに、当該綴じ紐の受容溝を備えた長片状の綴じ板部材とからなり、
前記綴じ紐は、複数本の紙糸若しくは紙縒りを相互に略平行に配置して連結されているとともに、各紙糸若しくは紙縒りの連結部で撓み変形可能に設けられ、
前記綴じ板部材は、前記受容溝の側壁上部に綴じ紐の幅よりも小さい溝幅を形成する一対のストッパが設けられている一方、受容溝の底面幅方向両側に、当該受容溝に沿って延びるスリットがそれぞれ設けられ、
前記綴じ紐の撓み変形と、前記一対のストッパ間の隙間拡大及び初期位置復帰を利用して前記綴じ紐が前記受容溝に対して嵌め込み及び嵌め込み解除可能に設けられる、という構成を採ることが好ましい。この際、前記ファイルにおける綴じ板部材は、前記側壁部分の上部に指掛け用段部を備えた構成とすることもできる。
本発明によれば、部品点数を最小限にして書類を綴じ込むことのできる綴じ具を提供することが可能となる。また、綴じ紐の撓み変形を利用してストッパを乗り越えて嵌め込み及び嵌め込み解除が行われるものであるため、受容溝内に綴じ紐が位置した状態では、当該綴じ紐の幅方向両端から内方に向かう締付力が強く作用しない状態に保つことが可能となり、綴じ紐の幅寸法が経時的に小さくなる原因を回避しつつ長期に亘って綴じ紐を利用することができる。また、綴じ板部材を薄く形成でき、綴じ具全体としての厚みが増大することもない。
また、綴じ紐を紙糸や紙縒りで構成した場合には、綴じ紐の構成を簡易なものとすることができ、且つ、紙への再生に適合させることができる一方、廃棄に際して不都合なく焼却することも可能となる。
更に、個々の紙縒りが有する強度を増大させた綴じ紐とすることができ、継続的な使用に対する耐久性を付与することが可能となる。
また、撓み促進部を設けた綴じ紐により、綴じ紐を受容溝に嵌め込む時と、嵌め込みを解除する双方において、当該綴じ紐が無理なく変形できるようになり、過大な負荷を付与することなく綴じ具を損傷から効果的に保護することができる。
更に、受容溝に沿うスリットを設けた場合には、溝自体の幅も広くしたり、初期の幅に戻すことができるようになり、綴じ紐の撓み変形動作と相俟って当該綴じ紐の嵌め込みと嵌め込み解除をスムースに行うことができる。
また、綴じ板部材を紙製とすれば、紙製の綴じ紐から分離を行うことなく紙への再生処理に付することが可能となり、勿論、焼却の妨げも生じない。
更に、前記綴じ板部材に指掛け用段部を形成した構成によれば、綴じ板部材の板厚若しくは高さを抑制した薄型にしても、書類の加除整理に際して綴じ板部材を摘み易くすることができる。
また、前記指掛け用段部をベースの長手方向中央部領域に設けることにより、従来タイプの綴じ板部材と同様の要領にて摘み取りを行うことができる。
更に、指掛け用段部が、前記側壁部分の上部を突出させて形成された構成や、部分的な***曲面形状を備えた領域の側壁上部に形成された構成によれば、綴じ板部材の摘み取り位置を視覚的に示すことが可能となる。
また、本発明のファイルによれば、ファイルを廃棄処分する場合に、表紙体から綴じ紐や綴じ板部材を外すことなくこれらを一緒に再生処理に付したり、焼却処分に付することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
[第1実施形態]
図1には、第1実施形態に係るファイルを開いた状態の概略斜視図が示され、図2には、綴じ板部材を綴じ紐から外した状態の概略斜視図が示されている。これらの図において、ファイル10は、表紙体11と、当該表紙体11に装着された綴じ具12とにより構成されている。表紙体11は、表表紙13と、この表表紙13に背表紙14を介して連なる裏表紙15と、背表紙14の内面側すなわち当該背表紙14と裏表紙15との境界部分から内方に二枚厚となる状態で折り込まれた片状の装着部16とからなる。装着部16の上下方向二箇所領域には、図2に示されるように、各一対の内側穴17,17及び外側穴18,18が形成され、これら内側穴17及び外側穴18を利用して綴じ具1が表紙体11に対して着脱自在となっている。
前記綴じ具1は、書類Pの綴じ穴P1に挿入される綴じ紐20と、この綴じ紐20に組み合わされる綴じ板部材21とからなる。綴じ紐20は全体として略扁平となる帯状の紙紐により構成されている。具体的には、図4及び図6に示されるように、紙糸若しくは紙縒り20Aを相互に略平行に配して連結された水引形状に設けられている。紙糸若しくは紙縒り20Aの本数は、特に限定されるものではないが、本実施形態では、四本を相互に連結したものにより構成され、その横断面形状における連結位置の厚みが相対的に薄くなる薄肉部20Bを幅方向三箇所に備えたものが採用され、これにより、綴じ紐20が薄肉部20Bを撓み変形部として撓むようになっている(図6参照)。
前記綴じ紐20において、紙縒り20Aの長さは約210mmである一方、直径は約1mm強程度であり、綴じ紐20としたときの幅が5mm程度の寸法に収まるように設定されている。但し、これらのサイズ若しくは寸法は、本発明を限定するものではなく、必要に応じて変更することができるものである。紙縒り20Aは、周知のように、細く切った紙によりをかけて紐状にしたものであるため、一本の強度は非常に強くなる。従って、これらを複数本連結して帯状の水引形状としたときの強度は更に増大し、折り曲げ等、反復継続的な使用に十分に耐え得えることができるとともに、いわゆる腰が強く、且つ、寸法変化も殆ど生じないものとなる。因みに、一般的なフラットファイルの場合、書類の加除を行う際の綴じ板部材の着脱操作が概ね3000回程度でファイルの廃棄等が行われるとされている。この場合、一日五回の着脱操作を行ったと仮定すると、オフィス等の休業日を除く労働日数を約240日としたときに、年間1200回の着脱操作となり、二年間で2400回の着脱操作となる。本実施形態における綴じ紐を用いて着脱操作を行ったところ、2400回の操作によっても、依然として利用を妨げない程度であったため、ファイルの利用年限を綴じ紐の機能低下によって短縮化させてしまうことはない。なお、綴じ紐20は、図3に示されるように、その中間部領域が装着部16の上面側に位置し、前記内側穴17,17から表紙15側を回り、外側穴18,18を通った両端側領域が装着部16の面から内方に突き出る状態に保持される。
前記綴じ板部材21は、例えば、紙製や、合成樹脂等を成形素材として構成され、図4ないし図7に示されるように、全体として長片状に設けられている。これを更に詳述すると、綴じ板部材21は、前記装着部16の長手方向、すなわち、表紙体11の上下方向に沿って配置されるベース25と、このベース25の短寸幅方向両側に設けられた一対の側壁26,26と、前記ベース25及び側壁26,26により形成される溝27とを備えて構成されている。なお、綴じ板部材21を紙製とする場合には、例えば、特許第2951933号公報に開示されているように、紙繊維と澱粉との配合物に水を含む添加剤を付与して型成形することにより得ることができる。このような製法による綴じ板部材であれば、非常に硬い定型性を有するものとなり、前述した綴じ紐の寿命に劣ることのない耐久性を確保することができる。
前記ベース25には、当該ベース25から突き出た綴じ紐20の両端側が通される方形状の挿入路28,28が形成されている。本実施形態における挿入路28は、略方形をなす穴により形成されているが、ベース25の幅方向一端側の側壁26部分から内方に向かって切欠部を形成してもよい。これによれば、綴じ紐20をベース25の下面側から上面側に挿入することなく、綴じ板部材21の側端から綴じ紐20を切欠部内に位置させることができる。ここで、各挿入路28,28と、これら挿入路28,28に直近したベース25の長手方向端部25A,25Aとの間の溝27領域が綴じ紐20の受容溝27A,27Aとなる。ここで、溝27及び受容溝27Aの幅は、綴じ紐20の幅と同程度か、それより僅かに大きく設定され、これにより、綴じ紐20が受容溝27A内に嵌め込まれた状態で、当該綴じ紐20の幅方向両端から内方に向かって過大な締付力が付与されないようになっている。
前記綴じ紐の受容溝27Aを形成する溝底面27Bには、側壁26,26の基部側に前記長手方向に沿って延びるスリット32,32が形成され、当該スリット32によって、綴じ紐20を受容溝27Aに嵌め込む時と嵌め込みを解除する時に、溝幅寸法すなわち側壁26,26間の寸法が拡大したり、側壁26,26を初期位置に復帰させるようになっている。また、受容溝27Aにおいて、溝底面27Bは、図7に示されるように、中間部が最も高くなる左右略対象の緩やかな曲面に形成されている。すなわち、前記挿入路28から溝底面27Bの中央部に向かって次第に高くされとともに、中央部からベース端部25Aに向かって次第に低くなるように形成されている。また、前記受容溝27Aを形成する側壁26は、その上部が溝底面27Bと同程度の曲率で中間部が高く形成されているとともに、図5及び図6に示されるように、側壁26,26の上部相対面にストッパとしての突条部34,34がそれぞれ形成されている。これら突条部34,34間の隙間寸法は、綴じ紐20の幅寸法より小さくされているとともに、前記挿入路28側とこれの反対側が広く形成され、且つ、中間部領域が最小となって平面視で略弓状に近似した形状に設けられている。従って、突条部34,34間の隙間寸法は、前記溝底面27Bの中間部領域に対応した上部領域が最も狭くなるように設けられている。ここにおいて、前記溝底面27B、ストッパ34の前記挿入路28寄りの略半分領域により、綴じ紐20の受容促進部が構成され、残り半分領域により、受容溝27Aに嵌め込まれた綴じ紐20の嵌め込み解除促進部が形成されている。なお、溝底面27Bの上面中間部には、複数の突起37が形成され、当該突起37によって受容溝27A内に受容された綴じ紐20Aが面方向に滑ることがないように保たれる。
次に、前記綴じ具1の作用について説明する。
用紙Pを綴じ込むときは、図2に示されるように、綴じ板部材21を綴じ紐20に対して分離させておき、装着部16から内方に突出する綴じ紐20を起立させる。この際、綴じ紐20は紙製であるが、紙縒り20Aを複数本用いて水引と同様に構成しているため、いわゆる腰が強い状態を発揮する。従って、指先で綴じ紐20の先端側領域を起立する方向に向けると、当該起立した状態を保持させることができる。
次いで、綴じ紐20の各先端を書類Pの綴じ穴P1に挿入するとともに、綴じ板部材21の挿入路28,28に挿入し、綴じ板部材21を装着部16の面に向かって降ろして紙面P上に載せる(図7A参照)。この後、挿入路28から突出している綴じ紐20の基部に対し、例えば、人差し指の腹を当てがい、当該綴じ紐20を倒伏させるように指の腹を滑らせて綴じ紐20を受容溝27A内に押し込む。この際、指の腹が受容溝27Aに食い込み、スリット32を設けたことによる作用で突条部34,34間の隙間寸法が僅かに広くなる。また、挿入路28側となる突条部34,34間の隙間寸法が広く設けられていること、及び、溝底面27Bが挿入路28側から次第に上昇している構成とが相互に作用し、挿入路28近傍において倒伏し難い綴じ紐20であっても受容溝27Aに対する綴じ紐20の初期の受容動作をスムースに行うことができる。この際、綴じ紐20は、図6に示されるように、薄肉部20B位置にて撓み変形して幅方向両端が突条部34を乗り越え、当該突条部34の下方に潜って当該突条部34の下面側に係り合うようになる。そして、指先を横方向に滑らせながら押圧力を加え続けて受容溝27Aの中央部領域を過ぎると、突条部34,34間の隙間寸法が次第に広くなっていることにより、以後の受容動作を更に容易に行うことができる(図7(B)〜(D)参照)。綴じ紐20を受容溝27Aに完全に受容して嵌め込んだ状態では、当該綴じ紐20は略水平姿勢となり、突条部34に係り合って上方への浮き上がり若しくは抜け出しが規制され、また、溝底面27Bに形成された突起37で長手方向に沿う移動が規制される。
この一方、綴じ板部材21を再び外すときは、綴じ紐20の各端部側を指先で摘み、上方に引き上げるようにすればよい。この際、嵌め込みが解除される側となる突条部34,34の端部は広い隙間寸法となっているため、解除抵抗が小さく抑えられることと、綴じ紐20が薄肉部20B位置で撓み変形することが相互に作用して突条部34,34間を容易に抜け出ることとなる。
従って、このような第1実施形態によれば、綴じ紐20の撓み変形等を利用して受容溝27Aに嵌め込むことができるので、当該綴じ紐20を押さえ付けて位置を保持するためのスライダを設けることを要しない簡易型の綴じ具を提供することができる。しかも、綴じ紐20が紙製であるため、紙への再生利用が可能となる一方、廃棄処分するときには、表紙体11から綴じ紐20を外すことなく廃棄することができ、また、綴じ板部材21も紙製とした場合には、綴じ紐20及び綴じ板部材21の何れも外すことなく再生若しくは焼却が可能となる。更に、綴じ紐20としては、市販の水引を利用することも可能であり、綴じ具若しくはファイルの製造コストも低廉なものとすることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明に係る第2実施形態を図8〜図10を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、第1実施形態と実質的に同一の部分については同一符号を用いるものとし、説明を省略する。
この第2実施形態は、前述した綴じ板部材21を取り外すときに、容易に摘み持つことができるようにするための指掛け用段部40を設けたところに特徴を有する。これを更に詳述すると、ベース25において、一対の側壁26,26部分、すなわち、挿入路28,28の間に位置する中央部領域における側壁26,26を、ベース25の幅方向内側に凹んだ位置に形成し、これにより、指掛け用段部40が側壁26,2の上部に形成される構成となっている。また、ベース25の下面側において、挿入路28,28の直近内方位置には、幅方向に向けられた仕切り42,42が形成され、これら仕切り42,42間に、中央仕切り43がベース25の長手方向に沿って形成されている。更に、挿入路28,28間のベース25上面は、第1実施形態で示した溝27が設けられていない平坦面とされ、挿入路28とベース25の長手方向端部25Aとの間に受容溝27Aが形成される構成となっている。その他の構成は、第1の実施例に対し、一部の形状や寸法において、若干の相違があっても、作用、効果は実質的に同一となっている。
従って、このような第2実施形態によれば、前記指掛け用段部40に対し、上方から指先で幅方向両側を掴もうとしたときに、指先が指掛け用段部40に引っ掛かるようになり、第1の実施形態に比べて綴じ板部材21の摘み取りが容易となる。従って、綴じ板部材21を薄型化しても、当該綴じ板部材21の着脱作業を容易に行うことができる。
本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。
すなわち、本発明は、主に特定の実施の形態に関して特に図示し、且つ、説明されているが、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上に述べた実施の形態に対し、形状、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状などの限定の一部若しくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
例えば、第2実施形態における指掛け用段部40は、図11に示されるように、ベース25の長手方向中央部における幅方向両側を外側に突出させ、平面視略弓形に設けて中央部が最も幅広となる形状とし、これにより、側壁26の上部に指掛け用段部40が形成されるようにしてもよい。また、指掛け用段部は、前記側壁の外面側に凹部、例えば、ベースの長手方向に沿って延びる凹溝等を形成することでもよい。更に、側壁の外面側に前記長手方向に沿って延びる突条を形成して指掛け用段部とすることも可能である。また、散点的に配置された凸部も含む。
また、図12に示されるように、ベース25の長手方向中央部を、左右の側壁26と同様の曲率となる***部25Bとする一方、当該***部25Bが形成された領域における側壁26,26を中央部が最も接近する形状に凹ませた形状とし、これにより、側壁部26,26の上部に指掛け用段部40が形成されるようにすることもできる。要するに、本発明における指掛け用段部40は、上方から綴じ板部材21を摘み持つことができる程度に引っ掛かり可能な形状に設けられていれば足りる。従って、指掛け用段部40は、側壁の一部領域における上部に設けられる構成の他、側壁上部の全領域にわたって設けることも可能である。
更に、前記各実施形態では、綴じ紐が紙製である場合を示したが、本発明は、樹脂材料を用いて帯状の綴じ紐も含む。
また、綴じ紐として、紙縒りを複数本用いて相互に連結した略水引形状のものを用いたが、一枚の紙製シートを用い、これの長手方向に沿って筋付けを行って撓み変形できるようにしてもよい。
本発明は、各種書類を加除整理する事務用備品として利用される。
第1実施形態に係るファイルを開いた状態を示す概略斜視図。 綴じ板部材を綴じ紐から分離した状態を示す図1と同様の概略斜視図。 図2のA−A線に沿う部分断面図。 綴じ紐と綴じ板部材の拡大斜視図。 (A)は綴じ板部材の平面図、(B)は同底面図。 (A)ないし(D)は、綴じ紐が撓み変形する状態を示す断面図。 (A)ないし(D)は、綴じ紐を受容溝に嵌め込む時若しくは嵌め込みを解除するときの動作を示す概略断面図。 (A)は第2実施形態に係る綴じ板部材の平面図、(B)はその底面図。 (A)は第2実施形態に係る綴じ板部材の正面図、(B)は図8(A)のB−B線に沿う断面図。 (A)は、図8(A)のA−A線矢視拡大断面図、(B)は図8(A)のC−C線矢視拡大断面図、(C)は図8の拡大右側面図。 (A)は第2実施形態の変形例に係る綴じ板部材の平面図、(B)はその正面図、(C)はその底面図。 (A)は第2実施形態の更に異なる変形例に係る綴じ板部材の平面図、(B)はその正面図、(C)はその底面図。
符号の説明
10 ファイル
11 表紙体
12 綴じ具
14 背表紙
16 装着部
20 綴じ紐
20A 紙縒り
20B 薄肉部(撓み変形部)
21 綴じ板部材
25 ベース
25B ***部
26 側壁
27A 受容溝
28 挿入路
32 スリット
34 突条部(ストッパ)
40 指掛け用段部
P 書類
P1 綴じ穴

Claims (12)

  1. 書類の綴じ穴に挿入される綴じ紐と、この綴じ紐の挿入路及び当該綴じ紐の受容溝を備えた綴じ板部材とを含み、前記綴じ紐を前記受容溝に嵌め込んで書類を綴じ込み可能とした綴じ具において、
    前記綴じ紐は略帯状の紙紐により構成され、この綴じ紐の撓み変形を利用して当該綴じ紐が受容溝に対して嵌め込み及び嵌め込み解除可能に設けられ
    前記受容溝の幅方向両側に、当該受容溝に沿って延びるスリットがそれぞれ形成されていることを特徴とする綴じ具。
  2. 前記綴じ紐は、複数本の紙糸若しくは紙縒りを相互に略平行に配して連結されていることを特徴とする請求項1記載の綴じ具。
  3. 前記綴じ紐は、幅方向中間部に当該綴じ紐の長手方向に沿って延びる撓み促進部を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載の綴じ具。
  4. 前記綴じ板部材は、紙製であることを特徴とする請求項1ないしの何れかに記載の綴じ具。
  5. 前記綴じ板部材は、長手方向に延びるベースの短寸幅方向両側に設けられた一対の側壁を含み、当該側壁の少なくとも一部分には指掛け用段部が形成されていることを特徴とする請求項1ないしの何れかに記載の綴じ具。
  6. 前記指掛け用段部は、前記側壁の外面側に凹部又は突条若しくは凸部を形成することによって構成されていることを特徴とする請求項記載の綴じ具。
  7. 前記指掛け用段部は、ベースの長手方向中央部領域に設けられていることを特徴とする請求項又は記載の綴じ具。
  8. 前記指掛け用段部は、前記ベースの一部を前記幅方向に沿う外側に突出させることにより構成されていることを特徴とする請求項又は記載の綴じ具。
  9. 前記ベースは、その中央部に部分的に***した***部を備え、当該***部に対応する領域における側壁の上部に前記指掛け用段部が形成されていることを特徴とする請求項又は記載の綴じ具。
  10. 請求項1ないしの何れかの綴じ具と、当該綴じ具が装着される表紙体とを備えたファイルにおいて、
    前記綴じ具は、前記綴じ紐を前記表紙体に形成された穴に挿入して装着されていることを特徴とするファイル。
  11. 一枚の紙製シートの中間部を背表紙とし、当該背表紙の内側に前記シートを部分的に折り込んで綴じ具の装着部を形成してなる表紙体と、前記装着部に着脱自在に設けられた綴じ具とを備えたファイルにおいて、
    前記綴じ具は、前記装着部の長手方向二箇所領域に形成された穴を跨ぐように通されて両端が装着部の面から一定量突き出る長さを備えた綴じ紐と、この綴じ紐の両端側の挿入路を備えているとともに、当該綴じ紐の受容溝を備えた長片状の綴じ板部材とからなり、
    前記綴じ紐は、複数本の紙糸若しくは紙縒りを相互に略平行に配置して連結されているとともに、各紙糸若しくは紙縒りの連結部で撓み変形可能に設けられ、
    前記綴じ板部材は、前記受容溝の側壁上部に綴じ紐の幅よりも小さい溝幅を形成する一対のストッパが設けられている一方、受容溝の底面幅方向両側に、当該受容溝に沿って延びるスリットがそれぞれ設けられ、
    前記綴じ紐の撓み変形と、前記一対のストッパ間の隙間拡大及び初期位置復帰を利用して前記綴じ紐が前記受容溝に対して嵌め込み及び嵌め込み解除可能に設けられていることを特徴とするファイル。
  12. 一枚の紙製シートの中間部を背表紙とし、当該背表紙の内側に前記シートを部分的に折り込んで綴じ具の装着部を形成してなる表紙体と、前記装着部に着脱自在に設けられた綴じ具とを備えたファイルにおいて、
    前記綴じ具は、前記装着部の長手方向二箇所領域に形成された穴を跨ぐように通されて両端が装着部の面から一定量突き出る長さを備えた綴じ紐と、この綴じ紐の両端側の挿入路を備えているとともに、当該綴じ紐の受容溝を備えた長片状の綴じ板部材とからなり、
    前記綴じ紐は、複数本の紙糸若しくは紙縒りを相互に略平行に配置して連結されているとともに、各紙糸若しくは紙縒りの連結部で撓み変形可能に設けられ、
    前記綴じ板部材は、前記受容溝の側壁上部に綴じ紐の幅よりも小さい溝幅を形成する一対のストッパが設けられている一方、受容溝の底面幅方向両側に、当該受容溝に沿って延びるスリットがそれぞれ設けられ、且つ、前記側壁部分の上部に指掛け用段部を備えて構成され、
    前記綴じ紐の撓み変形と、前記一対のストッパ間の隙間拡大及び初期位置復帰を利用して前記綴じ紐が前記受容溝に対して嵌め込み及び嵌め込み解除可能に設けられていることを特徴とするファイル。
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