JP4304836B2 - キャリア - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はキャリアに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から2成分現像剤に使用されるキャリアとして、バインダー樹脂中に磁性粒子を分散してなるバインダー型キャリアやコート樹脂を磁性粒子にコートしてなるコート型キャリアが広く知られている。しかしながら、バインダー型キャリアは真比重が比較的小さく、また形状が不定形であるため、流動性が低く問題となっていた。流動性が低いと現像器内での撹拌性が低下し、補給トナー粒子を良好に帯電させることができず、トナーの帯電不良によりカブリが発生する。一方、コート型キャリアは流動性は比較的高いものの、トナーがキャリア表面に付着(スペント)し易いため、長期使用時にはキャリアの帯電付与能が低下し、カブリが発生するという問題が生じていた。また、コート型キャリアはコート層が磁性粒子から剥離し易いため、耐衝撃性が低く問題となっていた。耐衝撃性が低いとコート層が剥離し、トナー粒子を良好に帯電させることができず、カブリが発生する。
【0003】
また、特開昭62-39879号公報では、コア粒子に2層のコート層を被覆してなるコート型キャリアであって、上層がフッ素化アルキルアクリル系重合体からなり、下層が常温でゴム弾性を有するアクリル系重合体からなるキャリアが開示されている。しかしながら、上記キャリアは荷電能力が低いために、トナーを素早く帯電させることができず、初期からカブリが発生するという新たな問題が生じていた。
【0004】
また、特開昭64-29857号公報では、カップリング処理した磁性粒子の表面に、磁性粉を含有したポリマー微粒子の層を有するキャリアが開示されている。このキャリアでは、初期の帯電性は確保できるものの、長期使用時においてポリマー微粒子が剥離し、耐衝撃性の問題が依然として生じていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、長期にわたって画像上にカブリが発生しない、耐スペント性、流動性および耐衝撃性に優れたキャリアを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、磁性粒子にゴム状ポリマーをコートしてなるコア粒子表面に、磁性微粒子が分散されてなる樹脂微粒子の層を有するキャリアに関する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明のキャリアは、磁性粒子にゴム状ポリマーをコートしてなるコア粒子と、磁性微粒子が分散されてなる樹脂微粒子からなり、コア粒子表面上に上記樹脂微粒子の層を有する構成を有している。詳しくは、該キャリアの樹脂微粒子層は、コア粒子表面に固着された樹脂微粒子と他の樹脂微粒子を介してコア粒子表面に固着された樹脂微粒子からなっており、当該層は隣接する樹脂微粒子間において空隙を有している。
【0008】
本発明においては上記のようなキャリア構成に起因して、前記目的が達成されると考えられる。すなわち、芯材料としての磁性粒子の周りのゴム状ポリマー層と、該ゴム状ポリマー層の周りの樹脂微粒子層における空隙によって、外部からの衝撃力を緩和・吸収するため、耐衝撃性が向上し、ゴム状ポリマー層や樹脂微粒子層の剥離が抑制される。また、キャリアの最表面は結果として磁性微粒子が分散された樹脂から構成されているため、帯電立ち上がり性および耐スペント性が向上し、長期にわたって良好な帯電が確保される。さらには、芯材料として真比重の比較的大きい磁性粒子を使用し、かつキャリア形状が比較的球形であるため、流動性が高い。
【0009】
本発明のキャリアを構成するコア粒子は磁性粒子にゴム状ポリマーをコートしてなり、すなわち芯材料としての磁性粒子の表面にコート層としてゴム状ポリマー層を有している。
【0010】
コア粒子の芯材料としての磁性粒子は、従来から電子写真用キャリアの分野で公知の磁性体であれば特に制限されず、例えば、フェライト、マグネタイト、鉄粉、ニッケル、コバルト等の磁性金属が挙げられる。コア粒子を構成する磁性粒子は体積平均粒径20〜100μm、好ましくは20〜60μmのものが好適であり、後述の樹脂微粒子を構成する磁性微粒子とは粒径を異にする。
【0011】
ゴム状ポリマーは、当該ポリマーからなる層が本発明のキャリア構成において外部からの衝撃力を緩和・吸収できる程度に、常温約20℃〜30℃でゴム弾性を示す材料である。そのようなゴム弾性を表す物性として、例えば、圧縮率、ガラス転移点(Tg)が挙げられる。ゴム状ポリマーの常温での圧縮率は10-6〜10-11cm2・dyn-1であることが望ましい。Tgは0℃以下、好ましくは−30〜0℃であることが望ましい。
【0012】
本明細書中、圧縮率は万能試験機(インストロン社製)によって測定された値を用いている。
【0013】
上記のような物性を有していれば、ゴム状ポリマーの種類は特に制限されず、公知のポリマー、例えば、共役ジエン系モノマー、アクリル系モノマー、ビニル系モノマーからなる群から選択される1またはそれ以上のモノマーを重合してなる単独重合体または共重合体、ならびにポリウレタン等が使用可能である。
【0014】
共役ジエン系モノマーとしては、例えば、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等が挙げられる。
アクリル系モノマーとしては、炭素原子数1〜8、好ましくは2〜6のアルキルを有するアルキルアクリレートまたはアルキルメタクリレートが挙げられ、具体例として、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレートがある。
ビニル系モノマーとしては、例えば、エチレン、ブチレン、アクリロニトリル、スチレン等が挙げられる。
【0015】
そのようなゴム状ポリマーの好ましい具体例は、ブタジエンゴム、ウレタンゴムである。
【0016】
コート層の厚みは、ゴム状ポリマーの磁性粒子に対する被覆量が0.2〜5.0重量%、好ましくは0.5〜3.0重量%となれば特に制限されない。被覆量が少なすぎると外部からの衝撃力の緩和・吸収効果が十分に発揮できず、一方多すぎると磁性粒子との結着性が悪化する。結着性とはコート層としての磁性粒子との固着性(密着性)を言う。
【0017】
コート方法としては、上記のようなコート層を形成できれば特に制限されず、例えば、噴霧法、スプレードライ法、浸漬法等を挙げることができる。例えば、噴霧法を採用する場合、ゴム状ポリマーを、当該ポリマーを溶解し得る有機溶剤、例えば、トルエン等に溶解してコート溶液を調製し、該コート溶液をスピラコータ(岡田精工社製)によって磁性粒子に噴霧・塗布し、乾燥させる。このとき、使用されるコート溶液におけるゴム状ポリマーの量と磁性粒子の使用量は上記被覆量になるように決定される。コート溶液中のポリマー濃度は噴霧可能な濃度であれば特に制限されず、通常、7.0〜15.0重量%に設定される。
【0018】
一方、本発明のキャリアを構成する樹脂微粒子は樹脂中に磁性微粒子が分散されてなる。
【0019】
樹脂微粒子を構成する樹脂としては、従来から電子写真用キャリアの分野でバインダー樹脂またはコート樹脂として使用され得る公知の樹脂が使用可能であり、例えば、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、ビニル系樹脂等が挙げられる。
【0020】
また樹脂のガラス転移点は、キャリアの耐衝撃性、耐熱性の観点から、50〜80℃、好ましくは60〜80℃であることが望ましい。
さらに樹脂の重量平均分子量は、キャリアの耐衝撃性、耐熱性、製造性の観点から、10000〜70000、好ましくは20000〜50000であることが望ましい。
【0021】
樹脂微粒子を構成する磁性微粒子としては、公知の磁性体が使用可能であり、上記コア粒子を構成する磁性粒子の説明で例示した材料が挙げられる。樹脂微粒子を構成する磁性微粒子とコア粒子を構成する磁性粒子はそれぞれ独立して選択され得るが、樹脂微粒子中の磁性微粒子としてはコア粒子中の磁性粒子と同様の材料を用いることが好ましい。樹脂微粒子を構成する磁性微粒子の平均1次粒径は、当該磁性微粒子の分散性および結着性の観点から、0.05〜0.8μm、好ましくは0.1〜0.5μmが好適である。このような磁性微粒子の樹脂微粒子中における含有量は、キャリアの荷電性および当該磁性微粒子と樹脂との結着性の観点から、樹脂100重量部に対して50〜1000重量部、好ましくは100〜900重量部、より好ましくは200〜900重量部が望ましい。
【0022】
樹脂微粒子には所望によりその他の添加剤が含有されていてもよい。その他の添加剤としては例えば、カーボンブラック、無機微粒子、荷電制御剤、荷電性樹脂等が挙げられる。カーボンブラックはキャリアの表面抵抗を調整する作用を有し、公知の方法によって製造されたいかなるカーボンブラックも使用可能である。カーボンブラックの樹脂微粒子中における含有量は樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部が望ましい。無機微粒子は樹脂微粒子製造時の混合均一性を確保する作用を有し、例えば、シリカ、チタニア、アルミナ等の公知の微粒子が使用可能である。無機微粒子の樹脂微粒子中における含有量は樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部が望ましい。荷電性樹脂とは例えばアミノ基等の正荷電性を有する官能基を有する樹脂をいう。
【0023】
樹脂微粒子は樹脂中に少なくとも上記磁性微粒子を均一に分散させることができればいかなる方法によって製造されてよく、例えば、樹脂、磁性微粒子およびその他の添加剤をヘンシェルミキサーで混合し、二軸押し出し機で溶融混練を行い、冷却した後、混練物を粉砕機にて粉砕して得られる。
【0024】
樹脂微粒子の体積平均粒径は、コア粒子への固着性の観点から、0.5〜10μm、好ましくは1〜5μmに制御されていることが望ましい。
【0025】
本発明のキャリアは、コア粒子表面に固着されてなる樹脂微粒子の層を形成できれば、いかなる方法によって製造されてよく、例えば、上記のコア粒子と樹脂微粒子とを一旦、均一に混合した後、混合物を熱処理することによって得ることができる。ここで熱処理とは、混合物に熱を瞬間的に付与することによって、コア粒子表面のゴム状ポリマーを瞬間的に溶融させつつ、当該溶融ポリマーに樹脂微粒子を固着させる処理をいう。そのような処理を行うことができる装置として、例えば、サーフュージングシステム(日本ニューマチック工業社製)および熱処理装置(ホソカワミクロン社製)等が挙げられるが、これに制限されるものではない。
【0026】
熱処理時間は、樹脂微粒子がコア粒子表面に固着される限り、できるだけ短いことが望ましい。キャリア粒子同士が固着するのを回避するためである。
【0027】
樹脂微粒子の使用量はコア粒子や樹脂微粒子の粒径、比重等に依存して決定されるが、キャリアの荷電性、樹脂微粒子の固着性の観点からは、使用されたコア粒子に含まれる磁性粒子100重量部に対して1〜20重量部、1〜10重量部が好適である。
【0028】
以上のような方法で得られる本発明のキャリアの樹脂微粒子層は三次元的網目構造を有し、すなわち当該層において樹脂微粒子は直接的にコア粒子表面に固着されているものもあれば、他の隣接する樹脂微粒子に固着することによってコア粒子表面に間接的に固着されているものもある。このため、本発明のキャリアは、上記網目構造の空隙によっても外部の衝撃力が緩和・吸収されるため、樹脂微粒子層やゴム状ポリマー層の剥離が顕著に起こり難い。
【0029】
本発明のキャリアにおいて樹脂微粒子層の厚みは、通常、0.5〜10μm、好ましくは1〜5μmである。また、キャリアの体積平均粒径は20〜100μm、好ましくは20〜60μmが好適である。
【0030】
本発明のキャリアにおいて、より好ましくは、キャリアを外部から半径方向でキャリア中心に向かって見たとき、樹脂微粒子層の空隙が観察できないような構成を有することである。このように最表面が連続的に連なり、かつ内部で空隙を保有する樹脂微粒子層とすることにより、耐スペント性、流動性および耐衝撃性をより有効に向上させることができ、結果としてトナーの荷電能力がさらに向上する。そのような構成は熱処理温度を上記範囲内で高めに設定し、かつ熱処理時間を短縮することによって達成され得る。
【0031】
本発明のキャリアはトナーと混合され、2成分現像剤として使用され得る。本発明のキャリアと混合されるトナーは公知のいかなるトナーであってよく、すなわち、磁性トナーまたは非磁性トナーであっても、黒色トナーまたはフルカラートナーであってもよい。
【0032】
本発明のキャリアとともに使用されるトナーは少なくともトナーバインダー樹脂および着色剤を含み、所望により荷電制御剤、オフセット防止剤(ワックス)、磁性粉を含む。トナーバインダー樹脂、着色剤、荷電制御剤、ワックス、磁性粉としては従来から電子写真用トナーの分野で使用されている公知のいかなる材料も使用可能である。
【0033】
本発明のキャリアとトナーとの混合重量比(キャリア/トナー)は特に制限されないが、80/20〜97/3、好ましくは85/15〜75/5が望ましい。
【0034】
本発明を以下の実施例によりさらに詳しく説明する。なお、特記しない限り「部」は「重量部」を意味するものとする。
【0035】
【実施例】
(磁性微粒子が分散されてなる樹脂微粒子の製造)
樹脂微粒子A
ポリエステル樹脂(Tm:120℃、Tg:65℃;花王社製)100重量部とフェライト磁性粉(MFP-2;TDK社製)100重量部をヘンシェルミキサーで混合し、二軸押し出し機で溶融混練を行い、冷却した後、混練物を粉砕機にて粉砕し、体積平均粒径3μmの樹脂微粒子Aを得た。
【0036】
樹脂微粒子B
ポリエステル樹脂(Tm:120℃、Tg:65℃;花王社製)100重量部とフェライト磁性粉(MFP-2;TDK社製)500重量部をヘンシェルミキサーで混合し、二軸押し出し機で溶融混練を行い、冷却した後、混練物を粉砕機にて粉砕し、体積平均粒径3μmの樹脂微粒子Bを得た。
【0037】
樹脂微粒子C
ポリエステル樹脂(Tm:120℃、Tg:65℃;花王社製)100重量部とフェライト磁性粉(MFP-2;TDK社製)900重量部をヘンシェルミキサーで混合し、二軸押し出し機で溶融混練を行い、冷却した後、混練物を粉砕機にて粉砕し、体積平均粒径3μmの樹脂微粒子Cを得た。
【0038】
(ゴム状ポリマーの製造)
ゴム状ポリマーX
ポリエステル樹脂(Tm:120℃、Tg:65℃;花王社製)100gとイソシアナート(コロネート 2031;日本ポリウレタン工業社製)35gをビーカー中で混合し、撹拌しながらジメチルベンジルアミン1g、非イオン性乳化剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)(エマルゲン;花王アトラス社製)の50%水溶液2g、ラウリル硫酸ナトリウムの50%水溶液1g、泡構造形成の安定剤としてジメチルポリシロキサン0.25gと水1gの混合物を添加した。撹拌時間30秒で発泡している混合物を3Lの容器に入れ、30分後にゴム状ポリマーXを得た。その後、ゴム状ポリマーX1重量部に対してトルエン9重量部で希釈を行い、ゴム状ポリマーX溶液を調製した。
【0039】
ゴム状ポリマーY
10リットルの還流冷却器付重合容器を精製チッ素で置換し、ドライアイス−メタノール浴につけ、これに、0.035molのトリス(π-アリル)ウラン塩化物のヘキサン溶液とEt2AlCl0.01molのヘキサン溶液とで5リットルの溶液および液化ブタジエン800gを投入し、溶封し20℃で1時間重合を行った。重合終了後、封管を-78℃に冷却してから開封し、0.5リットルのエタノールを少量ずつ加えて重合を停止した。反応混合物を塩酸酸性のメタノール50リットルに注ぎ、析出したポリマーをメタノールで洗浄し、減圧下で2日間乾燥させて、ゴム状ポリマーYを得た。その後、ゴム状ポリマーY1重量部に対してトルエン9重量部で希釈を行い、ゴム状ポリマーY溶液を調製した。
【0040】
実施例1
粒径50μmのフェライト粒子(F-300;パウダーテック社製)1000gに対して、ゴム状ポリマーXの溶液30gをスピラコータ(岡田精工社製)にて噴霧塗布し、乾燥した。その後、得られたコア粒子に樹脂微粒子Aを50g添加し、ミキサーで混合した後、サーフュージングシステム(日本ニューマチック工業社製)による熱処理を行ってキャリアAを得た。熱処理温度は200℃、熱処理時間は0.1秒程度であった。
【0041】
実施例2〜6
ゴム状ポリマーの種類および樹脂微粒子の種類を表1に示す材料に変更したこと以外、実施例1においてと同様にしてキャリアを得た。
比較例1〜2
樹脂微粒子の層を形成しなかったこと、およびゴム状ポリマーの種類を表1に示す材料に変更したこと以外、実施例1においてと同様にしてキャリアを得た。
比較例3〜5
磁性粒子に、ゴム状ポリマーをコートすることなく、樹脂微粒子の層を直接的に形成したこと、および樹脂微粒子の種類を表1に示す材料に変更したこと以外、実施例1においてと同様にしてキャリアを得た。
【0042】
【表1】
Figure 0004304836
【0043】
(トナーの製造)
ポリエステル樹脂(Tm100℃、Tg58℃)とマゼンタ顔料(C.I.ピグメントレッド184)を樹脂:顔料が7:3の重量比になるように加圧ニーダーに仕込み混練した。得られた混練物を冷却した後、フェザーミルにより粉砕し顔料マスターバッチを得た。
上記ポリエステル樹脂93部、上記マスターバッチ10部、およびサリチル酸亜鉛錯体(E-84;オリエント化学工業社製)2部を十分混合し、ベント2軸混練装置により140℃で溶融混練し、この混練物を冷却した後、フェザーミルにて粗粉砕し、さらにジェット粉砕機により微粉砕し、風力分級して体積平均粒径8.5μmのトナー粒子を得た。このトナー粒子100部に対して疎水性シリカ(H-2000;ヘキストジャパン社製)0.5部および酸化チタン微粒子(STT-30A;チタン工業社製)0.6部を添加し、ヘンシェルミキサーにより1000rpmで1分間処理してトナーを得た。
【0044】
各キャリアと上記トナーを、トナー:キャリアの重量比が6:94となるように調合し、ロールミルで1時間混合して現像剤を得た。
【0045】
評価
得られた現像剤を複写機(CF-900;ミノルタ社製)に装填し、N/N環境下(25℃/50%)でB/W比20%の画像を5万枚複写して、各評価を行った。
【0046】
(カブリ)
所定の複写枚数における複写画像を観察し、以下のランク付けに従って評価した。カブリとは複写画像上、トナー像が形成されるべきでないところにトナーが付着し、黒点が点在する現象をいう。
◎;複写画像上、カブリは全く発生していなかった;
○;顕微鏡観察でカブリは若干観察できたが目視では確認できなかったか、または目視観察でカブリは確認できたが実用上問題なかった;
△;目視観察でカブリは確認でき、実用上問題であった;
×;目視観察で多数のカブリが確認できた。
【0047】
(剥離)
所定の枚数を複写したときの現像剤を取りだし、キャリア表面をSEMによって撮影し、以下のランク付けに従って評価した。剥離とは、キャリア表面における樹脂微粒子層の剥離を意味するものとする。
◎;視野内のキャリア粒子のほとんどに剥離はなかった;
○;視野内のキャリア粒子の1部に微小な剥離があったが、実用上問題なかった;
△;視野内のキャリア粒子の約半分に剥離があり、実用上問題であった;
×;視野内のキャリア粒子のほとんどに剥離があった。
なお、ゴム状ポリマー層を有するキャリアについてはいずれのキャリアにおいてもゴム状ポリマー層の剥離は起こっていなかった。
【0048】
【表2】
Figure 0004304836
【0049】
【表3】
Figure 0004304836
【0050】
(測定方法)
本明細書中、キャリアの平均粒径の測定は、コールターマルチサイザー(ベックマンコールター社製)を用い、280μmのアパチャーチューブで粒径別相対重量分布を測定することにより行った。なお、トナーの平均粒径の測定では100μmのアパチャーチューブを使用した。
【0051】
<ガラス転移点(Tg)測定法>
示差走査熱量計(DSC-200:セイコー電子社製)を用い、測定する試料10mgを精密に秤量して、これをアルミニウムパンに入れ、リファレンスとしてアルミナをアルミニウムパンに入れたものを用い、昇温速度30℃/minで常温から200℃まで昇温させた後、これを冷却し、昇温速度10℃/minで20℃〜120℃の間で測定を行ない、この昇温過程で30℃〜90℃の範囲におけるメイン吸熱ピークのショルダー値をTgとした。
【0052】
<樹脂軟化点(Tm)測定法>
フローテスター(CFT-500:島津製作所社製)を用い、測定する試料1.0gを秤量し、h1.0mm×φ1.0mmのダイを使用し、昇温速度3.0℃/min、予熱時間180秒、荷重30kg、測定温度範囲60〜140℃の条件で測定を行ない、上記の試料が1/2流出したときの温度を樹脂軟化点(Tm)とした。
【0053】
<Mn、Mw測定法>
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(807-IT型:日本分光工業社製)を用いて測定した。カラムを40℃に保ちながら、キャリア溶媒としてテトラヒドロフランを1kg/cm2で流し、測定する試料30mgをテトラヒドロフラン20mLに溶解し、この溶液0.5mgを上記のキャリア溶媒と共に装置内に導入して、ポリスチレン換算により求めた。
【0054】
【発明の効果】
本発明のキャリアにより、カブリのない画像を長期にわたって提供することができる。本発明のキャリアは耐スペント性、流動性および耐衝撃性に優れており、ひいては帯電立ち上がり性および帯電安定性にも優れている。

Claims (1)

  1. 磁性粒子にゴム状ポリマーをコートしてなるコア粒子表面に、磁性微粒子が分散されてなる樹脂微粒子の層を有し、該樹脂微粒子の量がコア粒子に含まれる磁性粒子100重量部に対して1〜20重量部であり、該樹脂微粒子における磁性微粒子の含有割合が樹脂100重量部に対して50〜1000重量部であるキャリア。
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