JP4304559B2 - 水素生成用触媒と排ガス浄化用触媒及び排ガス浄化方法 - Google Patents

水素生成用触媒と排ガス浄化用触媒及び排ガス浄化方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC)と水蒸気とから水素を生成する反応を行う水素生成用触媒と、それを用いた排ガス浄化用触媒及び排ガス浄化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
炭化水素の水蒸気改質反応では、炭化水素と水蒸気が触媒と接触することにより水素と一酸化炭素を生成し、一酸化炭素はさらに水蒸気と反応して水素と二酸化炭素となる。このとき用いられる水素生成用触媒として、以前はニッケル(Ni)系のものが主流であったが、近年では貴金属系のもの、特にロジウム(Rh)やルテニウム(Ru)系のものが注目されている。
【0003】
例えば特開昭56-91844号公報には、ジルコニアとRhとからなる水蒸気改質触媒が開示されている。また特開昭57-04232号公報には、シリカ含有アルミナにアルカリ金属及びアルカリ土類金属を含有させ、それにRuを担持した触媒が開示されている。そして特公平6-4135号公報には、イットリアやマグネシアあるいはセリアで部分安定化されたジルコニア担体にRh又はRuを担持してなる水蒸気改質用触媒が開示されている。また特開平3-80937号公報には、イットリアを含有するジルコニア担体に貴金属を担持した水蒸気改質用触媒が開示されている。
【0004】
このように近年では、水素生成用触媒の担体としてジルコニアが注目され、その耐熱性及び機械的強度を改良した部分安定化ジルコニア担体が特に注目されている。そして部分安定化ジルコニア担体に貴金属を担持した水素生成用触媒は、燃料電池用の水素生成プラント、小型水素生成プラント、あるいは排ガス浄化用触媒としての利用が期待されている。
【0005】
一方、酸素過剰の希薄燃焼されるリーンバーンエンジンにおいて、常時は酸素過剰の燃料リーン条件で燃焼させ、間欠的に燃料ストイキ〜リッチ条件とすることにより排ガスを還元雰囲気としてNOx を還元浄化するシステムが開発され、実用化されている。そしてこのシステムに最適な触媒として、リーン雰囲気でNOx を吸蔵し、ストイキ〜リッチ雰囲気で吸蔵されたNOx を放出するNOx 吸蔵元素を用いたNOx 吸蔵還元型の排ガス浄化用触媒が開発されている。
【0006】
例えば特開平5-317652号公報には、Baなどのアルカリ土類金属とPtをアルミナなどの多孔質酸化物担体に担持した排ガス浄化用触媒が提案されている。また特開平 6-31139号公報には、Kなどのアルカリ金属とPtをアルミナなどの多孔質酸化物担体に担持した排ガス浄化用触媒が提案されている。さらに特開平5-168860号公報には、Laなどの希土類元素とPtをアルミナなどの多孔質酸化物担体に担持した排ガス浄化用触媒が提案されている。
【0007】
このNOx 吸蔵還元型触媒を用いれば、空燃比をリーン側からパルス状にストイキ〜リッチ側となるように制御することにより、排ガスもリーン雰囲気からパルス状にストイキ〜リッチ雰囲気となる。したがって、リーン側ではNOx がNOx 吸蔵元素に吸蔵され、それがストイキ又はリッチ側で放出されてHCやCOなどの還元性成分と反応して浄化されるため、リーンバーンエンジンからの排ガスであってもNOx を効率良く浄化することができる。また排ガス中のHC及びCOは、貴金属により酸化されるとともにNOx の還元にも消費されるので、HC及びCOも効率よく浄化される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが部分安定化ジルコニアを担体とした水素生成用触媒を、例えば 700℃以上となる自動車の排ガス中で用いた場合には、次第に水素生成能が低下するという不具合があることが明らかとなった。
【0009】
そしてこのようになる原因を鋭意究明したところ、部分安定化ジルコニアの耐熱性が高いといえどもまだ不充分であり、 700℃以上のガス中では貴金属に粒成長が生じて活性点が減少することが明らかとなった。また硫黄酸化物を含む排ガス中で用いると、部分安定化ジルコニア担体に硫黄酸化物が吸着し、それによる被毒によって担体の水蒸気を吸着して活性化するサイトが減少することも明らかとなった。
【0010】
またNOx 吸蔵還元型触媒を硫黄酸化物を含む排ガス中で使用すると、NOx 浄化率が徐々に低下することも明らかとなっている。この理由は以下のような機構によるものと考えられている。
【0011】
すなわち燃料リーン雰囲気の排ガス中では SO2が貴金属により酸化されてSO3 となる。そしてそれが排ガス中に含まれる水蒸気により容易に硫酸となり、これらがNOx 吸蔵元素と反応して亜硫酸塩や硫酸塩が生成し、これによりNOx 吸蔵元素が被毒劣化する。さらにアルミナなどの多孔質酸化物担体はSOx を吸着しやすいという性質があることから、上記反応が促進される。そして、このようにNOx 吸蔵元素が亜硫酸塩や硫酸塩となって被毒劣化すると、もはやNOx を吸蔵することができなくなり、その結果上記NOx 吸蔵還元型触媒では、耐久後のNOx の浄化性能が低下するのである。
【0012】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、貴金属の粒成長を抑制するとともに硫黄被毒が抑制された水素生成用触媒とすることを主たる目的とする。また本発明のもう一つの目的は、NOx 吸蔵元素の硫黄被毒を抑制して耐久性が一層向上した排ガス浄化用触媒とし、それにより耐久後も高いNOx 浄化率でNOx を浄化できるようにすることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の水素生成用触媒の特徴は、ジルコニアとイットリアを含みセリアを含まずジルコニウムとイットリウムの含有比率が原子比でZr:Y=80:20〜20:80の範囲にあってジルコニアとイットリアの少なくとも一部が固溶体となっている担体と、担体に担持された白金及びロジウムから選ばれる少なくとも一種の貴金属とよりなり、一酸化炭素及び炭化水素から選ばれる少なくとも一種の還元性成分と水蒸気との反応により水素を生成する反応の触媒であることにある。
【0014】
また本発明の排ガス浄化用触媒の特徴は、ジルコニアとイットリアを含みセリアを含まずジルコニウムとイットリウムの含有比率が原子比でZr:Y=80:20〜20:80の範囲にあってジルコニアとイットリアの少なくとも一部が固溶体となっている第1担体と第1担体に担持された白金及びロジウムから選ばれる少なくとも一種の第1貴金属とよりなり一酸化炭素及び炭化水素から選ばれる少なくとも一種の還元性成分と水蒸気との反応により水素を生成する第1触媒と、多孔質酸化物よりなる第2担体と第2担体に担持された第2貴金属とアルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類元素の少なくとも一種からなり第2担体に担持されたNOx 吸蔵材とよりなる第2触媒と、からなることにある。
【0015】
そして本発明の排ガス浄化方法の特徴は、ジルコニアとイットリアを含みセリアを含まずジルコニウムとイットリウムの含有比率が原子比でZr:Y=80:20〜20:80の範囲にあってジルコニアとイットリアの少なくとも一部が固溶体となっている第1担体と第1担体に担持された白金及びロジウムから選ばれる少なくとも一種の第1貴金属とよりなり一酸化炭素及び炭化水素から選ばれる少なくとも一種の還元性成分と水蒸気との反応により水素を生成する第1触媒と、多孔質酸化物よりなる第2担体と第2担体に担持された第2貴金属とアルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類元素の少なくとも一種からなり第2担体に担持されたNOx 吸蔵材とよりなるNOx 吸蔵還元型の第2触媒と、からなる排ガス浄化用触媒を、空燃比(A/F)が酸素過剰のリーン雰囲気で運転され間欠的に燃料ストイキ〜リッチ雰囲気とされるリーンバーンエンジンからの排ガスと接触させ、該排ガス中に含まれるNOx を燃料リーン雰囲気でNOx 吸蔵材に吸蔵し、燃料ストイキ〜リッチ雰囲気でNOx 吸蔵材から放出されたNOx を第1触媒で生成された水素により還元することにある。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の水素生成用触媒では、ジルコニアとイットリアを含みジルコニウムとイットリウムの含有比率が原子比でZr:Y=80:20〜20:80の範囲にあってジルコニアとイットリアの少なくとも一部が固溶体となっている担体を用いているため、高温下で使用しても貴金属の粒成長が抑制され耐久性が向上する。このようになる理由は明らかではないが、Zr及びYが貴金属に固溶して合金化し、これにより貴金属の再結晶温度が高くなるため粒成長が抑制されると考えられる。
【0017】
またジルコニアとイットリアの固溶体に吸着した硫黄酸化物は、一種の複合硫酸塩を形成する。この複合硫酸塩は、ジルコニア又はイットリア単独の硫酸塩に比べて不安定であるため容易に分解すると考えられ、担体の水蒸気吸着サイトの水蒸気吸着能が回復することにより水素生成能の低下が抑制される。
【0018】
本発明の水素生成用触媒においては、ZrとYの含有比率を原子比でZr:Y=80:20〜20:80の範囲とする必要があり、Zr:Y=85:25〜35:65の範囲が特に望ましい。Yの含有比率が原子比でZr:Y=80:20より小さいと貴金属のシンタリングを抑制する効果が低下し、Yの含有率がZr:Y=20:80より大きくなるとYの影響が過大となって担体の耐熱性が低下する。またYの含有比率が原子比でZr:Y=80:20より小さくなると、硫黄被毒の抑制が困難となるため、耐久後の水素生成能が低下する。
【0019】
図1に、ジルコニアとイットリアとからなる酸化物におけるYの含有率と結晶格子面間隔との関係を示す。Yの含有率が増加するにつれて、立方晶系の結晶格子面間隔d(200)及びd(311)が連続的に拡大し、固溶体を形成していることが示されている。
【0020】
なお従来の部分安定化ジルコニアでは、Y含有率が原子比でZr:Y=80:20未満であり、一般的にはY含有率が原子比でZr:Y=90:10程度のものが多く用いられている。例えば特開平3-80937号公報では、イットリア含有量は 0.5〜12モル%、好ましくは 1.0〜8モル%、より好ましくは 1.5〜6モル%の範囲と記載され、その実施例では 0.3〜8モル%の範囲が用いられている。つまり従来の部分安定化ジルコニアでは、ジルコニアとイットリアの固溶体は含まれていないと考えられる。
【0021】
そして本発明のようにY含有率が原子比でZr:Y=80:20以上になると、ほぼ全体が立方晶の固溶体となるために、従来の部分安定化ジルコニアに比べて若干耐熱性は低下するものの、貴金属の粒成長の抑制と硫黄被毒の抑制による効果が耐熱性低下による不具合を大幅に上回るため、耐久後の水素生成能は大幅に向上する。
【0022】
本発明の水素生成用触媒において、少なくとも一部が固溶体となっているジルコニアとイットリアから担体全体を構成してもよいし、他の酸化物を混合して担体としてもよい。他の酸化物としては、アルミナ、シリカ、チタニア、ゼオライトなどが例示される。またこの担体を製造するには、酸化物粉末どうしを混合する固相法、共沈法やゾルゲル法などの液相法、あるいは気相法など特に制限されない。
【0023】
本発明の水素生成用触媒において、上記担体に担持される貴金属としては、Pt及びRhから選択されるが、Ptを用いれば特に高い水素生成能が発現される。またPtは粒成長を特に起こしやすいので、本発明の効果が一層顕著に現れる。
【0024】
貴金属の担持量としては、担体に対して0.05〜10重量%の範囲とすることが望ましい。担持量が0.05重量%未満では十分な水素生成能が得られず、10重量%を超えて担持しても水素生成能が飽和し余分な貴金属が無駄となってしまう。
【0025】
また上記担体に上記貴金属を担持するには、吸着担持法、吸水担持法など公知の方法を利用することができる。少なくとも一部が固溶体となっているジルコニアとイットリアからなる担体粉末に貴金属を担持した触媒粉末を用いて所定形状の水素生成用触媒を形成してもよいし、少なくとも一部が固溶体となっているジルコニアとイットリアからなる担持層をもつ所定形状の担体に貴金属薬液を用いて貴金属を担持してもよい。
【0026】
さらに本発明の水素生成用触媒は、上記担体に貴金属を担持した触媒粉末を成形してペレット触媒としてもよいし、コーディエライトあるいは金属箔などから形成されたハニカム形状の担体基材に上記触媒粉末からなるコート層を形成したモノリス触媒とすることもできる。
【0027】
一方、本発明の排ガス浄化用触媒は、上記した水素生成用触媒からなる第1触媒と、多孔質酸化物よりなる第2担体と第2担体に担持された第2貴金属とアルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類元素の少なくとも一種からなり第2担体に担持されたNOx 吸蔵材とよりなる第2触媒と、から構成されている。
【0028】
第2触媒では、排ガス中のCO及びHCは貴金属及び酸素によって酸化されて浄化される。また排ガス中のNOが貴金属及び酸素によって酸化されて NO2となり、NOx 吸蔵材に吸蔵される。そしてNOx 吸蔵材から放出されたNOx は、排ガス中のCOやHCなどの還元成分によって還元されるとともに、第1触媒で生成した水素によって速やかに還元される。さらに水素によって排ガス中のNOも還元される。また排ガス中のCO及びHCは、第1触媒によって水素に転化されるため、CO及びHCの浄化率も向上する。
【0029】
したがって本発明の排ガス浄化用触媒は、CO,HC及びNOx の初期浄化性能にきわめて優れている。そしてストイキに制御された排ガス雰囲気中で使用しても高い三元活性が発現され、リーン雰囲気とリッチ雰囲気とが交互に繰り返される雰囲気下で使用すれば特に高いNOx 浄化活性が発現される。。
【0030】
そして SO2を含む排ガス中でこの排ガス浄化用触媒を使用すると、硫黄酸化物がNOx 吸蔵材と反応して硫酸塩が生じる硫黄被毒が発生する。しかし第1触媒は、上記したように耐久後にも高い水素生成能を有している。したがって第1触媒によって生成した水素によってNOx 吸蔵材の硫酸塩が還元され硫黄成分が脱離されるため、NOx 吸蔵材は本来のNOx 吸蔵能が回復し、耐久後にも高いNOx 浄化率が発現される。また第1触媒は、前述したように硫黄被毒を受けにくいので、耐久後に水素生成能が低下するような不具合もない。
【0031】
第1触媒には、上記した本発明の水素生成用触媒が用いられる。
【0032】
第2触媒における第2担体としては、アルミナ、シリカ、ジルコニア、チタニア、シリカ−アルミナなどの多孔質酸化物を用いることができる。また第2担体に担持される第2貴金属としては、Pt、Pd、Rh、Irなどから選択することができ、その担持量は第2担体に対して0.05〜10重量%の範囲とすることが望ましい。担持量が0.05重量%未満では十分な浄化活性が得られず、10重量%を超えて担持しても活性が飽和し余分な貴金属が無駄となってしまう。
【0033】
また第2触媒におけるNOx 吸蔵材は、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類元素の少なくとも一種からなり、アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、フランシウムが例示される。アルカリ土類金属とは周期表2A族元素をいい、バリウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウムなどが例示される。また希土類元素としては、スカンジウム、イットリウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、ジスプロシウム、イッテルビウムなどが例示される。
【0034】
このNOx 吸蔵材の担持量は、第2担体1リットル当たり0.01〜5モルの範囲とすることが望ましい。担持量がこの範囲より少ないとNOx 吸蔵量が低下するためNOx 浄化能が低下し、この範囲より多くなると貴金属がNOx 吸蔵材に覆われて活性が低下するようになる。
【0035】
本発明の排ガス浄化用触媒において、第1触媒と第2触媒とはそれぞれハニカム基材にコートしたハニカム触媒として用いることができる。この場合、例えば排ガス流路の上流側に第1触媒を配置し、その下流側に第2触媒を配置したタンデム構造の触媒装置とすることができる。またハニカム形状の一体型モノリス担体基材の上流側に第1触媒のコート層を形成し、下流側に第2触媒のコート層を形成してもよい。このようにすれば、リッチ雰囲気の排ガスが第1触媒と接触することによって水素が多量に生成し、それが下流側の第2触媒に流入するため、第2触媒のNOx 浄化能が向上するとともにNOx 吸蔵材の硫黄被毒を抑制することができる。
【0036】
また第1触媒粉末と第2触媒粉末とを混合して用いることも好ましい。この場合には第1触媒粉末と第2触媒粉末とが近接している。したがってリッチ雰囲気の排ガスが第1触媒粉末と接触することによって生成する水素と、近接して存在する第2触媒粉末のNOx 吸蔵材から放出されたNOx との接触確率がきわめて高く、放出されたNOx は効率よく還元浄化される。またNOx 吸蔵材と水素との接触確率もきわめて高いため、硫黄被毒したNOx 吸蔵材は水素との反応により還元されNOx 吸蔵能が回復する。これにより硫黄被毒が抑制され、高いNOx 浄化能が長期間維持される。
【0037】
なお第1触媒粉末と第2触媒粉末を混合して用いる場合には、第1触媒粉末の割合を50重量%以下とするのが好ましい。第1触媒粉末の混合量が50重量%より多くなると吸蔵されるNOx 量が少なくなり、NOx 浄化率が低くなってしまう。第1触媒粉末が少しでも含まれていれば、それによって発生する水素によりその分NOx 浄化率が向上する。第1触媒粉末が20重量%近傍が最適である。
【0038】
そして本発明の排ガス浄化方法では、第1触媒と第2触媒とからなる排ガス浄化用触媒を、空燃比(A/F)が酸素過剰のリーン雰囲気で運転され間欠的に燃料ストイキ〜リッチ雰囲気とされるリーンバーンエンジンからの排ガスと接触させて排ガス中に含まれるNOx をNOx 吸蔵材に吸蔵し、空燃比を間欠的にストイキ〜燃料過剰に変動させてNOx 吸蔵材から放出されたNOx を還元浄化する。酸素過剰雰囲気では、排ガス中に含まれるNOが主として第2触媒上で酸化されてNOx となり、それがNOx 吸蔵材に吸蔵される。そして間欠的に燃料ストイキ〜リッチ雰囲気とされると、NOx 吸蔵材からNOx が放出され、それが第2触媒上で排ガス中のHCやCOと反応して還元されるとともに、第1触媒上で生成した水素によって還元浄化される。
【0039】
そして酸素過剰雰囲気においてはNOx 吸蔵材とSOx との反応が生じるが、ストイキ〜リッチ雰囲気において第1触媒で生成した還元活性の大きな水素によって還元され硫黄成分が脱離されるため、NOx 吸蔵材は本来のNOx 吸蔵能を回復する。したがって高温耐久後にも硫黄被毒を十分に抑制することができ、NOx 浄化能の低下を抑制することができる。また第1触媒は、前述したように硫黄被毒を受けにくいので、耐久後に水素生成能が低下するような不具合もない。
【0040】
なおリーン雰囲気の空燃比(A/F)は15以上であればよいが、18以上とすることが望ましい。また間欠的にストイキ〜リーン雰囲気とする条件は、求められるエミッション、エンジン特性、車体重量などの条件によって種々設定される。
【0041】
また本発明の排ガス浄化用触媒及び排ガス浄化方法は、硫黄を含む燃料が燃焼して排出された硫黄酸化物を含む排ガスの浄化に用いることが望ましい。これにより硫黄被毒に代表される硫黄の悪影響をほとんど皆無とすることができ、その排ガス中のHC,CO及びNOx を耐久後も高い浄化率で浄化することができる。
【0042】
【実施例】
(実施例1)
オキシ硝酸ジルコニウムと硝酸イットリウムを、原子比でZr:Y=67:33となるように混合した混合水溶液を調製し、それを撹拌しながらアンモニア水を加えて沈殿物を得た。この沈殿物を濾過・水洗後、大気中 400℃で5時間焼成してジルコニア−イットリア固溶体よりなる担体を得た。
【0043】
この担体 100gに所定濃度のジニトロジアンミン白金硝酸溶液の所定量を含浸させ、大気中 300℃で3時間焼成することによりPtを1g担持して本実施例の水素生成用触媒粉末を調製した。これをさらに定法によって粒径 0.5mm〜 1.0mmのペレットに成形し、ペレット触媒を調製した。
【0044】
(実施例2)
ジニトロジアンミン白金硝酸溶液の代わりに硝酸ロジウム水溶液を用いて、Ptの代わりにRhを1g担持したこと以外は実施例1と同様にして、本実施例のペレット触媒を調製した。
【0045】
(実施例3)
オキシ硝酸ジルコニウムと硝酸イットリウムを、原子比でZr:Y=33:67となるように混合した混合水溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、本実施例のペレット触媒を調製した。
【0046】
(比較例1)
硝酸イットリウムを用いずオキシ硝酸ジルコニウムのみから担体を調製したこと以外は実施例1と同様にして、本比較例のペレット触媒を調製した。
【0047】
(比較例2)
硝酸イットリウムを用いずオキシ硝酸ジルコニウムのみから担体を調製したこと、及びジニトロジアンミン白金硝酸溶液の代わりに硝酸ロジウム水溶液を用いてPtの代わりにRhを1g担持したこと以外は実施例1と同様にして、本比較例のペレット触媒を調製した。
【0048】
(比較例3)
オキシ硝酸ジルコニウムと硝酸イットリウムを、原子比でZr:Y=86:14となるように混合した混合水溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、本比較例のペレット触媒を調製した。
【0049】
(比較例4)
オキシ硝酸ジルコニウムと硝酸イットリウムを、原子比でZr:Y=10:90となるように混合した混合水溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、本比較例のペレット触媒を調製した。
【0050】
(比較例5)
特開平3-80937号公報に記載された方法に従って触媒を調製した。つまりオキシ硝酸ジルコニウムと硝酸イットリウムの混合水溶液の代わりに、オキシ塩化ジルコニウムと塩化イットリウムを原子比でZr:Y=92:8となるように混合した混合水溶液を用いたこと、及びジニトロジアンミン白金硝酸溶液の代わりに硝酸ロジウム水溶液を用いてPtの代わりにRhを1g担持したこと以外は実施例1と同様にして、本比較例のペレット触媒を調製した。
【0051】
(比較例6)
特開平3-80937号公報に記載された方法に従って触媒を調製した。つまりオキシ硝酸ジルコニウムと硝酸イットリウムの混合水溶液の代わりに、オキシ塩化ジルコニウムと塩化イットリウムを原子比でZr:Y=92:8となるように混合した混合水溶液を用いたこと、及びジニトロジアンミン白金硝酸溶液の代わりに塩化ルテニウム水溶液を用いてPtの代わりにRuを1g担持したこと以外は実施例1と同様にして、本比較例のペレット触媒を調製した。
【0052】
<試験・評価>
得られたそれぞれのペレット触媒について、硫黄被毒耐久試験と高温耐久試験をそれぞれ行った。硫黄被毒耐久試験は、CO(1.8%)−H2O(10%)−SO2(30ppm)−N2(残部)からなるモデル排ガスを入りガス温度 400℃で20分間接触させた。また高温耐久試験は、表1に示す酸素過剰のリーン雰囲気のモデル排ガスとリッチ雰囲気のモデル排ガスを4分/4分で交互に切り替えながら、共に入りガス温度 700℃で5時間加熱した。
【0053】
【表1】
Figure 0004304559
【0054】
それぞれの耐久試験後の触媒を常圧固定床流通型反応装置に装着し、CO(1.8%)−H2O(10%)−N2(残部)からなるモデル排ガスを供給しながら、15℃/分の昇温速度で 700℃まで昇温した。このモデル排ガスでは、触媒上でCO+ H2O→ CO2+H2で表される水性ガスシフト反応が進行する。そこで昇温の際にCO転化率を連続的に測定し、CO転化率が50%に達する温度を求めて水素生成能の指標とした。結果を表2に示す。CO50%転化温度が低いほど、水素生成能が高いということになる。
【0055】
【表2】
Figure 0004304559
【0056】
(硫黄被毒耐久性)
表2における硫黄被毒耐久試験後の実施例1,2及び比較例1,2の各触媒のCO50%転化温度を、図2にグラフ化して示す。実施例1の触媒は比較例1の触媒より水素生成能が高く、実施例2の触媒は比較例2の触媒よりも水素生成能が高い。すなわち貴金属がPt及びRhのいずれの場合でも、ジルコニア−イットリア固溶体を担体とすることによりジルコニアのみを担体とした場合に比べて硫黄被毒耐久試験後の水素生成能が向上していることがわかる。また貴金属としては、RhよりPtを用いた方が格段に高い水素生成能を示していることも明らかである。
【0057】
実施例1の触媒が比較例1の触媒より高い水素生成能を示す原因を追求するために、硫黄被毒耐久試験後の触媒をそれぞれ常圧固定床流通型反応装置に装着し、CO(1.8%)−H2O(10%)−N2(残部)からなるモデル排ガスを供給しながら、15℃/分の昇温速度で 700℃まで昇温した。そして昇温中の出ガス中の硫黄濃度をそれぞれ連続的に測定し、結果を図3に示す。
【0058】
図3より実施例1の触媒では比較例1の触媒より低温域から硫黄の脱離が観察され、ジルコニア−イットリア固溶体を担体とすることによりジルコニアのみを担体とした場合に比べて硫黄脱離性が高いことがわかる。つまり実施例1の触媒では、比較例1の触媒に比べて硫黄脱離性が高いため硫黄被毒耐久試験後も高い水素生成能を示していると考えられ、ジルコニア−イットリア固溶体を担体とすることにより硫黄被毒耐久性が向上している。
【0059】
(高温耐久性)
表2における高温耐久試験後の実施例1,2及び比較例1,2の各触媒のCO50%転化温度を、図4にグラフ化して示す。実施例1の触媒は比較例1の触媒より水素生成能が高く、実施例2の触媒は比較例2の触媒よりも水素生成能が高い。すなわち貴金属がPt及びRhのいずれの場合でも、ジルコニア−イットリア固溶体を担体とすることによりジルコニアのみを担体とした場合に比べて高温耐久試験後の水素生成能が向上していることがわかる。また貴金属としては、RhよりPtを用いた方が格段に高い水素生成能を示していることも明らかである。
【0060】
また実施例1,3及び比較例1,3,4の各触媒におけるY含有率と高温耐久後のCO50%転化温度との関係を、図5にグラフ化して示す。図5には、比較例5の触媒のCO50%転化温度を基準として点線で示している。図5より実施例1と実施例3の触媒は基準値より高い水素生成能を示し、イットリウムの含有率は原子比で20〜80%が好ましく、25〜65%とするのが特に好ましく、33%近傍が最適であることがわかる。
【0061】
また実施例1,3及び比較例1,3,4の触媒における高温耐久試験後のPtの粒子径をCOパルス法にて測定し、Y含有率とPt粒子径との関係を図6に示す。図6のグラフは図5のグラフとよく一致し、イットリウム含有率によるPt粒子径への影響力は、イットリウム含有率による水素生成能への影響力と一致している。したがって実施例1,3の触媒が比較例1,3,4の触媒に比べて高い水素生成能を示したのは、高温耐久試験時にPtの粒成長が抑制されたためと考えられる。
【0062】
以上の結果より、ジルコニア−イットリア固溶体を担体とする触媒は、硫黄被毒耐久試験後及び高温耐久試験後のいずれの場合においても高い水素生成能を有し、硫黄を含む燃料を燃焼させた自動車排ガスの浄化にきわめて有用であることがわかる。
【0063】
(実施例4)
実施例1で調製された水素生成用触媒粉末を第1触媒粉末とした。
【0064】
一方、γ-Al2O3粉末(比表面積 200m2/g)を 200g秤量し、所定濃度のジニトロジアンミン白金硝酸溶液の所定量を含浸させ、大気中 300℃で3時間焼成することによりPtを2g担持した。その後所定濃度の酢酸バリウムと酢酸カリウムの混合水溶液の所定量を含浸させ、大気中 300℃で3時間焼成することによりBaを 0.2モル、Kを 0.1モル担持して第2触媒粉末を調製した。
【0065】
そして第1触媒粉末50.5gと第2触媒粉末 248gを混合し、ボールミルを用いてよく乾式混合した。そして実施例1と同様にペレット化し、本実施例の触媒を調製した。
【0066】
(比較例7)
比較例1で調製された水素生成用触媒粉末を第1触媒粉末とした。
【0067】
そして第1触媒粉末50.5gと、実施例4と同様の第2触媒粉末 248gを混合し、ボールミルを用いてよく乾式混合した。そして実施例1と同様にペレット化し、本比較例の触媒を調製した。
【0068】
(比較例8)
比較例2で調製された水素生成用触媒粉末を第1触媒粉末とした。
【0069】
そして第1触媒粉末50.5gと、実施例4と同様の第2触媒粉末 248gを混合し、ボールミルを用いてよく乾式混合した。そして実施例1と同様にペレット化し、本比較例の触媒を調製した。
【0070】
(比較例9)
γ-Al2O3粉末(比表面積 200m2/g)を 250g秤量し、所定濃度のジニトロジアンミン白金硝酸溶液の所定量を含浸させ、大気中 300℃で3時間焼成することによりPtを 2.5g担持した。その後所定濃度の酢酸バリウムと酢酸カリウムの混合水溶液の所定量を含浸させ、大気中 300℃で3時間焼成することによりBaを 0.2モル、Kを 0.1モル担持して第2触媒粉末を調製した。そしてこの第2触媒粉末のみを用いて実施例1と同様にペレット化し、本比較例の触媒を調製した。
【0071】
<試験・評価>
上記した実施例4及び比較例7〜9の各触媒を耐久試験装置にそれぞれ充填し、耐久試験を行った。耐久試験は、表3に示すリーン雰囲気のモデルガスとリッチ雰囲気のモデルガスを、入りガス温度 600℃、リーン/リッチを4分/1分で交互に切り替えながら5時間流した。
【0072】
【表3】
Figure 0004304559
【0073】
次に耐久試験後のそれぞれの触媒を常圧固定床流通型反応装置に装着し、表4に示すリーン雰囲気のモデルガスとリッチ雰囲気のモデルガスを用いて、図7に示すリッチ前処理(5分間)→リーン(20分間)→リッチスパイク(3秒間)→リーン(10分間)の順に流通させ、その間の触媒出ガス中のNOx 濃度をそれぞれ測定した。触媒入りガス温度はいずれも 400℃である。
【0074】
【表4】
Figure 0004304559
【0075】
そして図7の塗りつぶし部分の面積から、飽和NOx 吸蔵量とリッチスパイク後NOx 吸蔵量をそれぞれ測定した。結果を表5に示す。なお、飽和NOx 吸蔵量及びリッチスパイク後NOx 吸蔵量が多いほど、実車走行におけるNOx 浄化性能が高いことがわかっている。
【0076】
【表5】
Figure 0004304559
【0077】
また耐久試験後のそれぞれの触媒を同じ常圧固定床流通型反応装置に装着し、CO(3%)−H2O(10%)−N2(残部)からなるモデルガスを供給しながら15℃/分の昇温速度で 700℃まで昇温し、その間のCO転化率を連続的に測定した。結果を図8に示す。
【0078】
表5より、実施例4の触媒は比較例7〜8の触媒に比べて飽和NOx 吸蔵量及びリッチスパイク後NOx 吸蔵量が共に多く、高いNOx 浄化性能を示す。一方図8より、実施例4の触媒は耐久試験後においても高い水素生成能を有していることがわかる。したがって実施例4の触媒が耐久試験後にも高いNOx 浄化能を示すのは、ジルコニア−イットリア固溶体を担体とする第2触媒が耐久後も高い水素生成能を示し、第1触媒で発生した水素が第2触媒のNOx 吸蔵材の硫酸塩を還元してNOx 吸蔵材のNOx 吸蔵能が回復したためと考えられる。
【0079】
【発明の効果】
すなわち本発明の水素生成用触媒によれば、貴金属の粒成長が抑制されるとともに硫黄被毒も抑制されているため、硫黄被毒耐久後及び高温耐久後ともに高い水素生成能が維持される。したがって燃料電池用の水素生成プラント、小型水素生成プラント、あるいは排ガス浄化用触媒としてきわめて有用である。
【0080】
そして本発明の排ガス浄化用触媒及び排ガス浄化方法によれば、耐久後も高いNOx 浄化能を有しているので、硫黄を含む排ガスであっても排ガス中のHC,CO及びNOx を長期間継続して高い浄化率で浄化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Y含有率とジルコニア−イットリア固溶体の格子面間隔との関係を示すグラフである。
【図2】実施例及び比較例の触媒の硫黄被毒耐久試験後のCO50%転化温度を示すグラフである。
【図3】硫黄被毒を受けた実施例及び比較例の触媒をCO及び H2Oを含むガス中で昇温した時の温度と出ガス中の硫黄濃度との関係を示すグラフである。
【図4】実施例及び比較例の触媒の高温耐久試験後のCO50%転化温度を示すグラフである。
【図5】実施例及び比較例の触媒におけるY含有率と高温耐久試験後のCO50%転化温度との関係を示すグラフである。
【図6】実施例及び比較例の触媒におけるY含有率と高温耐久試験後のPt粒子径との関係を示すグラフである。
【図7】実施例の排ガス浄化方法におけるNOx 濃度の変化を示すタイムチャートである。
【図8】耐久試験後の実施例及び比較例の触媒をCO及び H2Oを含むガス中で昇温した時の温度とCO転化率との関係を示すグラフである。

Claims (8)

  1. ジルコニアとイットリアを含みセリアを含まずジルコニウムとイットリウムの含有比率が原子比でZr:Y=80:20〜20:80の範囲にあってジルコニアとイットリアの少なくとも一部が固溶体となっている担体と、該担体に担持された白金及びロジウムから選ばれる少なくとも一種の貴金属とよりなり、一酸化炭素及び炭化水素から選ばれる少なくとも一種の還元性成分と水蒸気との反応により水素を生成する反応の触媒であることを特徴とする水素生成用触媒。
  2. 前記貴金属は白金であることを特徴とする請求項1に記載の水素生成用触媒。
  3. 前記還元性成分は一酸化炭素であることを特徴とする請求項1に記載の水素生成用触媒。
  4. 前記水素生成用触媒は、硫黄酸化物を含むガス中で用いられることを特徴とする請求項1に記載の水素生成用触媒。
  5. ジルコニアとイットリアを含みセリアを含まずジルコニウムとイットリウムの含有比率が原子比でZr:Y=80:20〜20:80の範囲にあってジルコニアとイットリアの少なくとも一部が固溶体となっている第1担体と該第1担体に担持された白金及びロジウムから選ばれる少なくとも一種の第1貴金属とよりなり一酸化炭素及び炭化水素から選ばれる少なくとも一種の還元性成分と水蒸気との反応により水素を生成する第1触媒と、
    多孔質酸化物よりなる第2担体と該第2担体に担持された第2貴金属とアルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類元素の少なくとも一種からなり該第2担体に担持されたNOx 吸蔵材とよりなる第2触媒と、からなることを特徴とする排ガス浄化用触媒。
  6. 前記排ガス浄化用触媒は、硫黄酸化物を含むガス中で用いられることを特徴とする請求項5に記載の排ガス浄化用触媒。
  7. ジルコニアとイットリアを含みセリアを含まずジルコニウムとイットリウムの含有比率が原子比でZr:Y=80:20〜20:80の範囲にあってジルコニアとイットリアの少なくとも一部が固溶体となっている第1担体と該第1担体に担持された白金及びロジウムから選ばれる少なくとも一種の第1貴金属とよりなり一酸化炭素及び炭化水素から選ばれる少なくとも一種の還元性成分と水蒸気との反応により水素を生成する第1触媒と、多孔質酸化物よりなる第2担体と該第2担体に担持された第2貴金属とアルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類元素の少なくとも一種からなり該第2担体に担持されたNOx 吸蔵材とよりなるNOx 吸蔵還元型の第2触媒と、からなる排ガス浄化用触媒を、空燃比(A/F)が酸素過剰のリーン雰囲気で運転され間欠的に燃料ストイキ〜リッチ雰囲気とされるリーンバーンエンジンからの排ガスと接触させ、該排ガス中に含まれるNOx を燃料リーン雰囲気で該NOx 吸蔵材に吸蔵し、燃料ストイキ〜リッチ雰囲気で該NOx 吸蔵材から放出されたNOx を該第1触媒で生成された水素により還元することを特徴とする排ガス浄化方法。
  8. 前記排ガス中には硫黄酸化物を含むことを特徴とする請求項7に記載の排ガス浄化方法。
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