JP4304018B2 - 通信制御方法及び通信制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、一又は複数の音声符号化方式を備える端末間のセッション開始(初期化)プロトコルを用いてのIP音声信号通信を制御する通信制御方法及び通信制御装置に関するものである。
従来、この種の通信が行われる通信網としては、移動体通信網、異種通信網が接続され一体となって運用される統一通信網がある。そして、このような統一通信網にあっても、近年は無線化が進められており、例えば無線LANやPHS等の複数の異なる無線アクセスネットワーク(RAN:Radio Access Network)を共通コアネットワーク(Common Core Network)に接続することによって、それら異なる無線アクセスネットワーク間のシームレスな通信を可能とする無線統合ネットワークなども提案されている(例えば非特許文献1参照)。
ここで、このような無線統合ネットワークは通常、上記共通コアネットワークに加え、シグナリング用ネットワーク、及びソフトウエア無線(SDR:Software Defined Radio)端末或いはマルチモード無線端末等を備えて構成されている。なお、上記マルチモード無線端末とは、複数のインターフェースとそれらインターフェースに対応した複数のアプリケーションを備え、通信に際しては相手端末を指定するためのユニークなID(番号又はURIなど)を用いる無線端末である。そして、上記ソフトウエア無線端末であれ、或いはマルチモード無線端末であれ、その通信の開始に際しては位置情報などを上記共通コアネットワークに送信する。これにより共通コアネットワーク側では、それら情報をもとに無線アクセスネットワークを選択し、この選択した無線アクセスネットワーク情報を上記ソフトウエア無線端末或いはマルチモード無線端末に通知する。こうして、最適な無線アクセスネットワークが選択された後、セッションの確立に必要な情報等が共通コアネットワークからソフトウエア無線端末、或いはマルチモード無線端末に対して各々報知される。
このように、上記無線統合ネットワークでは、無線アクセスネットワークの選択、セッションの確立、及びユーザ情報の管理等を上記共通コアネットワークを通じて一元的に行うことによって、複数の無線アクセスネットワークが緊密に統合された統一通信網を実現するようにしている。
G.Wu,etal,"MIRAI architecture for heterogeneous networks",IEEE Com.Mag.,Feb.2002
ところで、こうした統一通信網、特に上記一又は複数の音声符号化方式を備える端末間のセッション開始プロトコルを用いてのIP音声信号通信にあっては、それら端末が共通する音声符号化方式を備えていない限り、直接通信することはできない。
一方、それらの端末が共通する音声符号化方式を備えており、かつ、通信確立フェーズにおいてその通信で使用する音声符号化方式に必要な帯域幅が双方の端末で確保できた場合には、通信を開始することができる。しかしその後、帯域幅が変化し、当該音声符号化方式に必要な帯域幅がどちらか一方又は両方の端末で確保できなくなるようなことがあると、その通信は終了する。
なお、上記セッション開始プロトコルを用いてのIP音声信号通信、例えばSIP制御によるVoIP通信においては、その通信中に端末間で共通して備える音声符号化方式を切替える手順(RFC3311等)も存在はする。しかし、帯域幅の変化に伴い、それらの手順に基づき自動又は手動により端末同士で音声符号化方式の切り替えを行った場合でも、どちらか一方の端末が所要の帯域幅を確保できなくなれば、やはりその通信は終了する。
即ち、上記従来の通信網においては、端末A及びBが備える音声符号化方式のうち最も使用帯域幅の小さいものの帯域幅をそれぞれCa、Cbとし、端末に割り当てられている帯域幅をそれぞれBa、Bbとするとき、次の条件式(1)を満足するときに限り、通信ができることとなる。

max(Ca,Cb)≦min(Ba,Bb)…(1)

そして、これら条件式が満たされなくなり、一旦通信が中断されれば、再度、共通コアネットワークを介しての接続操作が必要となるばかりか、そもそも帯域幅の確保が難しい状況にあっての中断(通信終了)であった場合には、その接続操作自体が困難なものともなる。
なお、上記無線統合ネットワークに限らず、有線による統一通信網にあっても、上記条件式(1)による制限は同様に存在し、該制限に基づく上記実情も概ね共通したものとなっている。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、通信中の端末に割り当てられている帯域幅の変化に拘わらず、回線状況に見合ったそれら端末間の適正な通信を維持することのできる通信制御方法及び通信制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、一又は複数の音声符号化方式を備える端末間のセッション開始プロトコルを用いてのIP音声信号通信を制御する通信制御方法において、通信中の端末に割り当てられている帯域幅を測定しつつ、それら端末のうち、複数の音声符号化方式を備える端末については、前記測定した帯域幅に合わせてその音声符号化方式を動的に切り替えることをその要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の通信制御方法において、前記帯域幅の測定が、前記通信中の端末の通信経路に計測用のパケットを一定時間間隔で送信するとともに、その往復遅延を測定し、連続する2つの計測用のパケットの往復遅延に所定の相関が検出されるときのそれら計測用パケットの送出速度から、前記帯域幅として利用可能な帯域幅を求めることで行われることをその要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の通信制御方法において、前記帯域幅の測定開始時の計測用パケットサイズは、前記複数の音声符号化方式を備える端末から予め通知される音声符号化方式のうちの最も大きなパケットサイズの音声符号化方式のものと同サイズとし、前記計測用パケットの往復遅延に関して所定の値を超える大きな遅延が検出される都度、そのサイズよりも小さいパケットサイズの音声符号化方式のものと同サイズのものへと順次切り替えていくことをその要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の通信制御方法において、前記帯域幅の測定に基づき、前記端末間で使用中の音声符号化方式に必要とされる帯域幅に対して使用可能な帯域幅が少なくとも一方の端末において不足する状況が検知されるとき、前記音声符号化方式の動的な切り替えが、より低ビットレートの音声符号化方式に切り替える態様で行われることをその要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の通信制御方法において、前記音声符号化方式の切り替えが必要となった端末に、該切り替えるべき音声符号化方式が存在しないとき、該当する端末間の通信を一時保留とすることをその要旨とする。
請求項6に記載の発明は、一又は複数の音声符号化方式を備える端末間のセッション開始プロトコルを用いてのIP音声信号通信を制御する通信制御装置であって、通信中の端末の一方から送られる音声符号化データを他方の端末に割り当てられた帯域幅で使用可能な音声符号化方式にそれぞれ変換する機能を有する第1及び第2の音声符号化方式変換部と、通信中のそれぞれの端末に割り当てられた使用可能な帯域幅を測定する帯域幅測定部と、各種端末間でのIP通信処理を行うIP通信処理部と、前記帯域幅測定部による帯域幅の測定結果に基づき前記通信中の端末において使用可能な音声符号化方式を決定し、該決定した音声符号化方式に変換するよう前記第1及び第2の音声符号化方式変換部のうちの該当する音声符号化方式変換部に対して指示する音声符号化方式制御部と、前記セッション開始プロトコルによる端末の制御機能、並びにプロキシサーバ機能を有し、前記音声符号化方式制御部から前記該当する音声符号化方式変換部に対して指示された内容に対応するメッセージを前記IP通信処理部を介して該当する端末との間で授受するSIP制御部とを備えることをその要旨とする。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の通信制御装置において、前記帯域幅測定部は、前記IP通信処理部を介して前記通信中の端末の通信経路に計測用のパケットを一定時間間隔で送信するとともに、その往復遅延を測定し、連続する2つの計測用のパケットの往復遅延に所定の相関が検出されるときのそれら計測用パケットの送出速度から、前記帯域幅として利用可能な帯域幅を求めるものであることをその要旨とする。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の通信制御装置において、前記帯域幅測定部は、前記帯域幅の測定開始時の計測用パケットのサイズとして、前記複数の音声符号化方式を備える端末から予め通知される音声符号化方式のうちの最も大きなパケットサイズの音声符号化方式のものと同サイズのパケットサイズとし、前記計測用パケットの往復遅延に関して所定の値を超える大きな遅延が検出される都度、そのサイズよりも小さいパケットサイズの音声符号化方式のものと同サイズのパケットサイズへと順次切り替えることをその要旨とする。
請求項9に記載の発明は、請求項6〜8のいずれか一項に記載の通信制御装置において、前記音声符号化方式制御部は、前記帯域幅測定部による前記帯域幅の測定に基づき、前記端末間で使用中の音声符号化方式に必要とされる帯域幅に対して使用可能な帯域幅が少なくとも一方の端末において不足する状況が検知されるとき、前記音声符号化方式を切り替えを、より低ビットレートの音声符号化方式に切り替える態様にて行うことをその要旨とする。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の通信制御装置において、前記音声符号化方式制御部は、前記音声符号化方式の切り替えが必要となった端末に、該切り替えるべき音声符号化方式が存在しないとき、該当する端末間の通信を一時保留とすべくメッセージを前記SIP制御部及び前記IP通信処理部を介してそれら端末に送出することをその要旨とする。
(作用)
請求項1又は6に記載の発明によれば、一又は複数の音声符号化方式を備える端末間のセッション開始プロトコルを用いてのIP音声信号通信に際し、それら通信中の端末に割り当てられている帯域幅が測定される。そして、それら端末のうち、複数の音声符号化方式を備える端末については、この測定される帯域幅に合わせてその音声符号化方式が動的に切り替えられる。このため、通信中の端末に割り当てられている帯域幅が変化したとしても、こうした帯域幅の変化に起因する通信の終了が未然に防止されることも含めて、その都度の回線状況に見合ったより適正な音声符号化方式の選択が可能となる。
請求項2又は7に記載の発明によれば、前記帯域幅の測定が、一定時間間隔で通信経路に送信された計測用パケットの往復遅延の測定に基づいて行われる。しかもこのとき、連続する2つの計測用パケットの往復遅延に所定の相関が検出されるときのそれら計測用パケットの送出速度から前記帯域幅として利用可能な帯域幅を求めることとしたことで、簡易ながらもその都度の回線状況に応じた精度の高い帯域幅測定が行われるようになる。
請求項3又は8に記載の発明によれば、前記帯域幅の測定に際し、その開始時の計測用パケットサイズは、前記複数の音声符号化方式を備える端末から予め通知される音声符号化方式のうちの最も大きなパケットサイズの音声符号化方式のものと同サイズとされ、前記計測用パケットの往復遅延に関して所定の値を超える大きな遅延が検出される都度、そのサイズよりも小さいパケットサイズの音声符号化方式のものと同サイズのものへと順次切り替えられる。このため、上述した帯域幅の測定がより効率的に、即ちより短時間で行われるようになり、ひいては前記音声符号化方式の動的な切り替えも、より迅速かつ適正に行われるようになる。
なお、音声通信中に音声符号化パケットに加えて前記測定用パケットを送信すると、帯域がぎりぎりの場合にその計測用パケットが原因で帯域不足が発生し、音声通話に支障が出るような音声遅延を引き起こす可能性がある。そのような場合に、測定用パケットの送信は中断し、受信音声符号化パケットのジッタ(パケットの到着時刻とパケットに埋め込まれた(RTPヘッダの)タイムスタンプとの差)またはパケット破棄率を測定することにより回線状態を監視するように帯域幅測定部の動作を切り替えることもできる。これは、計測用パケットの送信頻度を適切に管理すれば、音声品質に悪影響を与えるようなジッタ、遅延等は最小限に抑えられるが、元々の通信路が非常に細い場合には、一旦発生したジッタ等の解消に時間がかかってその間音声品質に影響が出る場合が考えられるため、このような状況を救済するための動作である。
また、音声符号化パケットは一定間隔(例えば20ms毎)で送信されるため、帯域が不足しているとボトルネックの部分にパケットが溜まってしまい、パケットの到着時間が遅れ、ジッタがどんどん大きくなっていく。このようにジッタが大きくなりジッタバッファ等で解決できなくなると、最終的には音が途切れ途切れとなる大きな遅延を持って再生されることとなる。従って、ジッタが許容値を超えたことをもって帯域不足が生じていると判断することもできる。
また、ボトルネックに溜まったパケットはルータ等の輻輳制御等の処理として破棄されることもあるが、各パケットにはシーケンス番号が割り振られているため、その破棄されたパケットを検出することができる。即ち、音声通信に支障の出るパケット破棄率に達した場合も、帯域幅が不足しているものとして音声符号化方式の切り替えのトリガとすることができる。
また更に、主たる測定用パケットを送信するという能動的な測定と、補助的な音声パケットの受信状態を監視するという受動的な計測を併用し、帯域幅を圧迫しない測定方法も可能である。なおこの場合、音声パケットが送信されないときには、当然測定用パケットを送信する必要がある。
請求項4又は9に記載の発明によれば、前記帯域幅の測定に基づき、前記端末間で使用中の音声符号化方式に必要とされる帯域幅に対して使用可能な帯域幅が少なくとも一方の端末において不足する状況が検知されるときには、より低ビットレートの音声符号化方式に切り替える態様でそれら音声符号化方式の動的な切り替えが行われる。これにより、前述した帯域幅不足に起因する通信の終了が好適に抑制されるようになる。
請求項5又は10に記載の発明によれば、前記音声符号化方式の切り替えが必要となった端末に切り替えるべき音声符号化方式が存在しないとき、該当する端末間の通信が一時保留とされる。これにより、前述した再接続操作等の煩わしい操作を行わずとも、帯域幅の回復に基づく通信の再開を待つことができるようになる。
以上詳述したように、本発明によれば、通信中の端末に割り当てられている帯域幅が変化したとしても、帯域幅の変化に起因する通信の終了が未然に防止されることも含めて、その都度の回線状況に見合ったより適正な音声符号化方式の選択に基づくIP音声信号通信が可能となる。
以下、本発明にかかる通信制御方法及び通信制御装置を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1は、本実施形態において対象とするSIP制御によるVoIP通信の可能な統一通信網11についてその概略構成を説明するための説明図である。この統一通信網11において、端末A及び端末Bは、それぞれSIP制御機能付音声符号化方式変換装置Tを介して接続され、通信を行うこととなるが、はじめに、それら各部の機能、並びに概要について説明する。
まず、本実施形態において、上記SIP制御機能付音声符号化方式変換装置Tは、通信中において割り当てられる帯域幅が変化する端末A、B間のSIP制御VoIP通信に際し、それら端末の音声符号化方式を動的に切り替え、相互変換し、中継することで、帯域幅不足による通信の終了を防ぐ機能を備えている。
なお、本実施形態のVoIP通信では、端末A及び端末BがこのSIP制御機能付音声符号化方式変換装置Tと相互通信できるためのセッション開始プロトコルとしてSIPをベースにしている。従って、このSIP制御機能付音声符号化方式変換装置Tは、SIPメッセージを転送するためのSIPプロキシサーバとしての機能、及びSIPを特有のネットワークに転送するためのゲートウェイ機能も併せ備えている。
一方、端末Aは、一又は複数の音声符号化方式を備え、スピーチコーデックAを介してSIP制御機能付音声符号化方式変換装置Tとの間で通信を行う。また同様に、端末Bも、一又は複数の音声符号化方式を備え、こちらはスピーチコーデックBを介してSIP制御機能付音声符号化方式変換装置Tとの間で通信を行う。ただし、これら端末A及び端末Bが備える音声符号化方式は同じであることを要しない。また、端末A、端末Bとしては可搬性の無線端末を想定している。具体的には、SIP電話機、ハンドヘルドコンピュータ、パームトップコンピュータ、ノートパソコン、ディスクトップパソコン、ワークステーション等の場合もあれば、SIP対応の携帯電話、PHS(Personal Handyphone System)等の場合もある。さらに、これら端末A及び端末Bは、SIPエンドポイントとして機能し、プロトコルの解釈や処理並びにSIPメッセージの送受信が可能となっている。そして、SIP制御によるVoIP通信機能を有する各種通信エリア14a〜14dで用いられる端末の任意の1つを端末Aとし、同じくSIP制御によるVoIP通信機能を有する各種通信エリア14e〜14fに用いられる端末の任意の1つを端末Bとして、後に詳述する態様での通信が行われる。
なおここで、SIP制御によるVoIP通信機能を有する各種通信エリア14a〜14f等の各エリアは、例えば無線LAN(WLAN:Wireless Local Area Network)通信網、PHS通信網、携帯電話通信網等として機能する。また、それら移動体通信網、異種通信網が接続され一体となって運用される統一通信網11上において、これら各通信網のサービスエリアが複数混在して構成されている。
次に、図2を参照して、上記SIP制御機能付音声符号化方式変換装置Tの具体的な構成について説明する。
同図2に示されるように、このSIP制御機能付音声符号化方式変換装置Tは、音声符号化方式制御部21、SIP制御部22、音声符号化方式変換部Xba23、音声符号化方式変換部Xab24、帯域幅測定部25、及びIP通信処理部26を備えて構成されている。
このうち、音声符号化方式制御部21は、帯域幅測定による測定結果若しくは端末からの通知により取得した帯域情報に基づき通信中の端末において使用可能な音声符号化方式を決定し、該決定した音声符号化方式、ここでの例では音声符号化方式SCa若しくはSCbに切り替える又は変換する制御を行う部分である。
また、SIP制御部22は、SIPによる端末の制御機能、並びにプロキシサーバ機能を有し、以下に説明する各音声符号化方式変換部のうちの該当する音声符号化方式変換部に対して音声符号化方式制御部21から指示された内容に対応するメッセージを、IP通信処理部26を介して該当する端末との間で授受する部分である。
また、音声符号化方式変換部Xba(第1の音声符号化方式変換部)23は、上記音声符号化方式制御部21の制御に基づき端末Bから送られる音声符号化データを端末Aに割り当てられた帯域幅で使用可能な音声符号化方式SCaに変換する部分である。
また、音声符号化方式変換部Xab(第2の音声符号化方式変換部)24は、同じく上記音声符号化方式制御部21の制御に基づき端末Aから送られる音声符号化データを端末Bに割り当てられた帯域幅で使用可能な音声符号化方式SCbに変換する部分である。
また、帯域幅測定部25は、例えばプロービング方式によって端末A及び端末Bのそれぞれに割り当てられている使用可能な帯域幅を測定する部分である。なお、このプロービング方式による帯域幅の測定については、例えば「勝山恒夫、安達基光“トラヒック測定技術:NEPRI”、FUJITSU.51、6、p391−p395(11、2000)」に詳しい。このため、ここでの重複する説明は割愛し、その概要のみを、後の通信手順例に沿って説明する。
そして、IP通信処理部26は、端末A及び端末Bを含むIP通信網の各種端末間でのIP通信を行う部分である。
図3は、本実施形態にかかる通信制御装置、即ちSIP制御機能付音声符号化方式変換装置Tを中心とした端末A及び端末B間の通信手順を示すシーケンスチャートであり、以下、この図3を併せ参照して、それら端末間での通信態様の一例について詳述する。なお、図3に示す手順番号(1)〜(14)は、以下に列記する通信手順(1)〜(14)にそれぞれ対応している。また、以下の説明では、便宜上、通常処理されるべきSIP及びSDP(Session Description Protocol:セッション記述プロトコル)メッセージのヘッダの書き換え等に関する説明は省略している。
以下、図3に沿って、通信手順を順に列記する。
(1)端末Aは、SIPプロキシサーバとしてのSIP制御機能付音声符号化方式変換装置Tに対し端末Bへの「INVITE(招待)」メッセージを送出する。なお、同メッセージのSDP部の「m=」及び「a=」フィールドには、端末Aが利用可能な音声符号化方式の一部又は全部が含まれるものとする。ちなみに、端末Aの備える音声符号化方式が「PCMA」、「G.729」の2つであり、端末Bの備える音声符号化方式が「PCMU」、「GSM(GSM−FR)」の2つである場合のこれら「m=」及び「a=」フィールドの一例を示すと次のようになる。勿論、これら端末間では、SIP制御機能付音声符号化方式変換装置Tによって音声符号化方式を変換しなければ直接通信することはできない。
端末A(SDP部)

1: m=audio 4004 RTP/AVP 8
2: a=rtpmap:8 PCMA/8000
3: m=audio 4006 RTP/AVP 18
4: a=rtpmap:18 G729/8000

ここで、1行目は「m=」フィールドを表し、メディアタイプ「音声」、受信ポート「4004」、トランスポートのプロトコルの種類「RTP/AVP Profile」、ペイロードタイプ値「8」を示す。2行目は「a=」フィールドを表し、「RTP/AVP Profile」のペイロードタイプ「8」に関する属性を表す。この例では、コーデック「PCM A−law」とサンプリングレート「8000Hz」を併せて指定している。また、3行目も1行目と同じように「m=」フィールドを表し、メディアタイプ「音声」、受信ポート「4006」、トランスポートのプロトコルの種類「RTP/AVP Profile」、ペイロードタイプ値「18」を示す。4行目も2行目と同じように「a=」フィールドを表し、「RTP/AVP Profile」のペイロードタイプ「18」に関する属性を表す。また併せて、コーデック(この例では「G.729」)とサンプリングレート(この例では「8000Hz」)を指定している。
端末B(SDP部)

1: m=audio 24004 RTP/AVP 0
2: a=rtpmap:0 PCMU/8000
3: m=audio 24006 RTP/AVP 3
4: a=rtpmap:3 GSM/8000

ここで、1行目は「m=」フィールドを表し、メディアタイプ「音声」、受信ポート「24004」、トランスポートのプロトコルの種類「RTP/AVP Profile」、ペイロードタイプ値「0」を示す。2行目は「a=」フィールドを表し、「RTP/AVP Profile」のペイロードタイプ「0」に関する属性を表す。この例では、コーデック「PCM μ−law」とサンプリングレート「8000Hz」を併せて指定している。また、3行目も1行目と同じように「m=」フィールドを表し、メディアタイプ「音声」、受信ポート「24006」、トランスポートのプロトコルの種類「RTP/AVP Profile」、ペイロードタイプ値「3」を示す。また、4行目も2行目と同じように「a=」フィールドを表し、「RTP/AVP Profile」のペイロードタイプ「3」に関する属性を表す。また併せて、コーデック(この例では「GSM(GSM−FR)」)とサンプリングレート(この例では「8000Hz」)を指定している。
また、このSDP部の記述に際しては、「m=」フィールドの各ポートを別々に指定することも、或いはまとめて指定することも可能である。またこのとき、併せて「b=」フィールドによって端末Aに割り当てられている帯域幅を通知してもよい。
(2)SIP制御部22は、上記手順(1)のメッセージのSIP部については端末AからSIP制御機能付音声符号化方式変換装置Tに至るまでの「Via(経由):」ヘッダを削除し、「Contact(コンタクト):」ヘッダのIPアドレス若しくはドメインネーム部分(@より後ろ)をIP通信処理部26に割り当てられたIPアドレスに書き換える。そして、SDP部の「o=」及び「c=」フィールドについてもIP通信処理部26に割り当てられたIPアドレスに書き換え、「m=」フィールドのポート番号を端末Bに対するメディアセッションに割り当てる番号に書き換える。また、「m=」フィールド及び「a=」フィールドについて上記各音声符号化方式変換部で変換可能な音声符号化方式の一覧に書き換える。さらに、その割り当てたパート番号についてポートを開けるようにIP通信処理部26に指示する。また、「b=」フィールドに帯域幅情報がある場合、これを音声符号化方式制御部21に通知する。その後、IP通信処理部26は、こうして処理されたメッセージを端末Bに送出する。
(3)帯域幅測定部25は、端末A及び端末Bが使用可能な帯域幅について、上記プロービング方式よる測定を開始する。この測定に際してはまず、ネットワークの通信経路に計測用パケットを一定速度で送信し、その往復遅延(RTT)を測定する。そして、連続する2つの計測用パケットのRTTに所定の強い相関関係が検出されたときに、そのときの計測用パケットの送出速度から、端末A及び端末Bが利用可能な帯域幅を求める。また、測定開始時の測定用パケットサイズは、上記手順(1)のメッセージで通知された音声符号化方式のうち、最も大きなパケットサイズの音声符号化方式のものと同じサイズとする。そして、著しく大きな遅延が検出される都度、そのサイズをより小さいパケットサイズの音声符号化方式のものと同じサイズに順次切り替えていくものとする。また、上記帯域幅の計測は一定時間毎に間欠的に行い、測定結果は音声符号化方式制御部21に通知される。
なお、音声通信中に音声符号化パケットに加えて前記測定用パケットを送信すると、帯域がぎりぎりの場合にその計測用パケットが原因で帯域不足が発生し、音声通話に支障が出るような音声遅延を引き起こす可能性がある。そのような場合に、測定用パケットの送信は中断し、受信音声符号化パケットのジッタ(パケットの到着時刻とパケットに埋め込まれた(RTPヘッダの)タイムスタンプとの差)またはパケット破棄率を測定することにより回線状態を監視するように帯域幅測定部の動作を切り替えることもできる。これは、計測用パケットの送信頻度を適切に管理すれば、音声品質に悪影響を与えるようなジッタ、遅延等は最小限に抑えられるが、元々の通信路が非常に細い場合には、一旦発生したジッタ等の解消に時間がかかってその間音声品質に影響が出る場合が考えられるため、このような状況を救済するための動作である。
また、音声符号化パケットは一定間隔(例えば20ms毎)で送信されるため、帯域が不足しているとボトルネックの部分にパケットが溜まってしまい、パケットの到着時間が遅れ、ジッタがどんどん大きくなっていく。このようにジッタが大きくなりジッタバッファ等で解決できなくなると、最終的には音が途切れ途切れとなる大きな遅延を持って再生されることとなる。従って、ジッタが許容値を超えたことをもって帯域不足が生じていると判断することもできる。
また、ボトルネックに溜まったパケットはルータ等の輻輳制御等の処理として破棄されることもあるが、各パケットにはシーケンス番号が割り振られているため、その破棄されたパケットを検出することができる。即ち、音声通信に支障の出るパケット破棄率に達した場合も、帯域幅が不足しているものとして音声符号化方式の切り替えのトリガとすることができる。
また更に、主たる測定用パケットを送信するという能動的な測定と、補助的な音声パケットの受信状態を監視するという受動的な計測を併用し、帯域幅を圧迫しない測定方法も可能である。なおこの場合、音声パケットが送信されないときには、当然測定用パケットを送信する必要がある。
(4)音声符号化方式制御部21は、帯域幅測定部25の測定結果若しくは端末から通知された情報に基づき端末Aが使用可能な音声符号化方式SCaを決定してこれを音声符号化方式変換部Xba23に指示する。またこれに併せ、帯域幅測定部25は、端末Aに対しては以後、音声符号化方式SCaと同じサイズの測定用パケットを使用する。
(5)端末Bは、上記手順(2)のメッセージに応答して「180 Ringing(暫定レスポンス)」メッセージを返送する。続いて、上記手順(2)で書き換えられた「m=」及び「a=」フィールドに示された音声符号化方式のうちの一つを選択し、その選択情報を「m=」フィールドに書く。また「a=」フィールドについては該選択に係る音声符号化方式の情報(更に端末Bが利用可能な音声符号化方式の一部又は全部の一覧を加えてもよい。このときには、「m=」フィールドにポートの情報も併せて加える)に書き換えて、「200 OK(成功レスポンス)」メッセージをSIP制御機能付音声符号化方式変換装置Tに返送する。なおこのとき、「b=」フィールドによってSIP制御機能付音声符号化方式変換装置Tに端末Bに割り当てられている帯域幅を通知してもよい。
(6)SIP制御部22は、上記手順(5)により端末Bから返送された「180 Ringing」メッセージについては、上記手順(2)で削除した端末Aからの「Via:」ヘッダを追加して、端末Aへの返送処理を行う。また、上記「200 OK」メッセージについては、端末Aが端末Bにではなく、SIP制御機能付音声符号化方式変換装置Tに「ACK(INVITEに対する最終レスポンスの確認)」メッセージを送るように「Contact:」ヘッダのIPアドレス若しくはドメインネーム部分(@より後ろ)をIP通信処理部26に割り当てられたIPアドレスに書き換える。そして、この「200 OK」メッセージに上記手順(2)で削除した端末Aからの「Via:」ヘッダを追加する。さらにSIP制御部22は、SDP部の「o=」及び「c=」フィールドもIP通信処理部26に割り当てられたIPアドレスに、「m=」フィールドのポート番号を端末Aに対するメディアセッションに割り当てる番号に書き換える。また、「m=」及び「a=」フィールドを上記手順(4)において音声符号化方式制御部21により決定された音声符号化方式(SCa)に書き換え、元の「m=」フィールドにある端末Bが選択した音声符号化方式SCbを音声符号化方式制御部21に通知する。その後、同SIP制御部22は、その割り当てたポート番号についてポートを開けるようIP通信処理部26に指示する。これによりIP通信処理部26は、上記処理されたメッセージを端末Aに送出する。また、帯域幅測定部25は、端末Bに対しては以後、音声符号化方式SCbと同じサイズの計測用パケットを使用する。
(7)音声符号化方式制御部21は、上記手順(6)で通知された音声符号化方式に従って、その内容を音声符号化方式変換部Xab24に指示する。これにより音声符号化方式変換部Xab24はSCaからSCbに変換を行うように設定される。なお、他方の音声符号化方式変換部Xba23は、先の手順(4)においてSCbからSCaへの変換を行うように設定されている。
(8)端末Aは、上記手順(6)のメッセージに応答し、SIP制御機能付音声符号化方式変換装置Tに対して「ACK」メッセージを送出する。
(9)SIP制御部22は、上記手順(8)のメッセージのSIP部について端末AからSIP制御機能付音声符号化方式変換装置Tに至るまでの「Via:」ヘッダを削除する。そして、IP通信処理部26は、「ACK」メッセージも含めてこの処理されたメッセージを端末Bに送出する。なお、「INVITE」メッセージは、「INVITE」、「200 OK」、「ACK」の3ウエイハンドシェークが必要で、1つの「INVITE」メソッドが完了するまでの間に、他の「INVITE」メソッドを発行することができない。このため図3の例においては、端末Aは、手順(1)−手順(6)−手順(8)を経て一つのメソッドが完結し、端末Bは、手順(2)−手順(5)−手順(9)を経て一つのメソッドが完結する。
(10)上記各「ACK」メッセージの受信により、端末A及び端末Bは、それら端末間直接ではなく、SIP制御機能付音声符号化方式変換装置Tによって書き換えられた「SDP」メッセージに従い、それぞれSIP制御機能付音声符号化方式変換装置Tとの間でメディアセッションを確立する。これにより、端末AとSIP制御機能付音声符号化方式変換装置Tとは音声符号化方式SCaを、また端末BとSIP制御機能付音声符号化方式変換装置Tとは音声符号化方式SCbをそれぞれ使用したVoIP通信となる。
(11)音声符号化方式制御部21は、帯域幅測定部25により測定されている帯域幅が、端末A及び端末Bのいずれかが現在使用中の音声符号化方式に必要な帯域幅以下になったとき若しくはなりそうなときには、さらに次のような制御を実行する。即ちこのような場合、音声符号化方式制御部21はSIP制御部22に対してより低いビットレートの音声符号化方式への切り替えのための「re−INVITE(再招待)」メッセージをその該当する端末についてのみ発行するように指示する。なお、ここで指示される音声符号化方式は、上記手順(1)又は上記手順(5)において授受されたメッセージの「m=」又は「a=」フィールドにある音声符号化方式一覧にあり、測定された帯域幅で使用可能な音声符号化方式の一つである。また、帯域幅に変化がない側の端末の音声符号化方式についてはそのままにしておく。ただし、切り替えが必要となった端末について全ての音声符号化方式が使用できない場合には、音声符号化方式の切り替えではなく、保留メッセージ(SDP部の「c=」フィールドが「c=IN IP4 0.0.0.0」となるメッセージ)を両方の端末に送り、VoIP通信を一時停止させるよう指示する。
なお、上記「re−INVITE」メッセージとは、音声符号化方式を切り替えるためのパラメータを含んだ「INVITE」メッセージである。そして、この「re−INVITE」メッセージは、端末A及び端末Bに対して、手順(1)−手順(6)−手順(8)、或いは手順(2)−手順(5)−手順(9)において授受された情報を参照して生成される。また、手順(10)以降において、「re−INVITE」メッセージ等は端末Aまたは端末Bそれぞれ独立に授受されるため、「Cseq(コマンドシーケンス):」ヘッダ等の管理はそれぞれの端末毎に行われる。但し、「BYE(セッション終了)」メソッド等両方の端末で「Cseq:」ヘッダのシーケンス番号等の整合を取る必要があるので、その管理は連携しているものとする。
また、上記保留メッセージとは、「re−INVITE」メッセージの一つであるが、音声符号化方式を変更する訳ではないので、「m=」及び「a=」フィールドは現在使用中の値をそのまま入れて、「c=IN IP4 0.0.0.0」としたものである。そして、この保留メッセージは上述のように、端末A及び端末Bのそれぞれに送信される。ここで、「保留」とは、その通信(セッション)を維持したまま、VoIPパケットの送信を止めることである。
(12)SIP制御部22は、上記手順(11)で指定された端末に対する「re−INVITE」メッセージ若しくは保留メッセージを生成する。そして、IP通信処理部26は、このメッセージをその該当する端末に送出する。
(13)SIP制御部22は、音声符号化方式の切り替えのための「re−INVITE」シーケンスにおいて該当する端末から「200 OK」メッセージを受信したとき、その旨を音声符号化方式制御部21に通知する。
(14)音声符号化方式制御部21は、SIP制御部22から上記の通知があったとき、元の音声符号化方式から新しい音声符号化方式に切り替えるよう、該当する音声符号化方式変換部に指示する。
このような手順を通じて、SIP制御によるVoIP通信が実行され、いずれかの端末からの「BYE」メソッド(図示略)の受信を経て当該VoIP通信が終了する。
次に、上記のように構成した実施形態の特徴を以下に説明する。
(a)本実施形態では、一又は複数の音声符号化方式を備える端末間のセッション開始プロトコル(SIP)を用いてのIP音声信号通信(VoIP通信)に際し、それら通信中の端末に割り当てられている帯域幅が測定される。そして、それら端末のうち、複数の音声符号化方式を備える端末については、この測定される帯域幅に合わせてその音声符号化方式が動的に切り替えられる。このため、通信中の端末に割り当てられている帯域幅が変化したとしても、こうした帯域幅の変化に起因する通信の終了が未然に防止されることも含めて、その都度の回線状況に見合ったより適正な音声符号化方式の選択が可能となる。具体的には、「Contact:」、「Via:」ヘッダ等を切り替えることによって、必ず間にSIP制御機能付音声符号化方式変換装置Tが介在し、端末Aと端末Bとが直接通信できないようにしている。これによって、端末A、端末B間ではなく、それぞれSIP制御機能付音声符号化方式変換装置Tとの間でメディアセッションが別々に確立される。このため、SIP制御機能付音声符号化方式変換装置Tにより、端末A及び端末Bが備える音声符号化方式のうち最も所要帯域幅の小さいものの帯域幅をそれぞれCa、Cbとし、端末に割り当てられている帯域幅をそれぞれBa、Bbとすると、下記条件式(2)が真ならば通信可能となる(論理積演算とする)。即ち、従来方式における通信可能な前記条件式(1)は下記の条件式(1’)と等価であるが、この条件式(1’)と比較し、下記条件式(3)若しくは(4)に示すような、一方で使用できる音声符号化方式の帯域幅が他方に割り当てられている帯域幅より大きな場合においても通信を維持できることとなる。そして、これによって通信相手の帯域幅の変化に影響されにくく、切断されにくい通信が実現される。また、保留状態を含めれば、決して切断されることのない通信を実現することもできる。

(Ca≦Ba)AND(Cb≦Bb)…(2)

(Ca≦Ba)AND(Cb≦Bb)AND(Ca≦Bb)
AND(Cb≦Ba)…(1’)
(Ca≦Ba)AND(Cb≦Bb)AND(Cb>Ba)…(3)
(Ca≦Ba)AND(Cb≦Bb)AND(Ca>Bb)…(4)

(b)本実施形態では、前記帯域幅の測定が、一定時間間隔で通信経路に送信された計測用パケットの往復遅延の測定に基づいて行われる。しかもこのとき、連続する2つの計測用パケットの往復遅延に所定の相関が検出されるときのそれら計測用パケットの送出速度から前記帯域幅として利用可能な帯域幅を求めることとしたことで、簡易ながらもその都度の回線状況に応じた精度の高い帯域幅測定が行われるようになる。
(c)本実施形態では、前記帯域幅の測定に際し、その開始時の計測用パケットサイズは、前記複数の音声符号化方式を備える端末から予め通知される音声符号化方式のうちの最も大きなパケットサイズの音声符号化方式のものと同サイズとされる。そして、前記計測用パケットの往復遅延に関して所定の値を超える大きな遅延が検出される都度、そのサイズよりも小さいパケットサイズの音声符号化方式のものと同サイズのものへと順次切り替えられる。このため、上述した帯域幅の測定がより効率的に、即ちより短時間で行われるようになり、ひいては前記音声符号化方式の動的な切り替えも、より迅速かつ適正に行われるようになる。
(d)本実施形態では、前記帯域幅の測定に基づき、前記端末間で使用中の音声符号化方式に必要とされる帯域幅に対して使用可能な帯域幅が少なくとも一方の端末において不足する状況が検知されるときには、より低ビットレートの音声符号化方式に切り替える態様でそれら音声符号化方式の動的な切り替えが行われる。これにより、前述した帯域幅不足に起因する通信の終了が好適に抑制されるようになる。
(e)本実施形態では、前記音声符号化方式の切り替えが必要となった端末に切り替えるべき音声符号化方式が存在しないとき、該当する端末間の通信が一時保留とされる。これにより、前述した再接続操作等の煩わしい操作を行わずとも、帯域幅の回復に基づく通信の再開を待つことができるようになる。
(f)本実施形態の通信制御装置は、従来のSIP制御機能付音声符号化方式変換装置に帯域幅測定部25を設けるとともに、その測定結果に基づき音声符号化方式を動的に切り替える機能を付加したものとなっている。従って、従来のSIP制御によるVoIP通信への適用も容易である。
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することもできる。
・上記実施形態では、保留メッセージをSDP部の「c=」フィールドが「c=IN IP4 0.0.0.0」となるメッセージとしたが、保留メッセージとしては、「c=IN IP4 0.0.0.0」に限らず、例えばSDP部に「a=sendonly」を追加してもよい。この場合でも上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
・上記実施形態では、帯域幅測定部25により測定された帯域幅がその端末が現在使用中の音声符号化方式に必要な帯域幅以下になったとき若しくはなりそうなとき、より低いビットレートの音声符号化方式への切り替えのための「re−INVITE」メッセージをその端末についてのみ発行するよう指示するとした。これに代えて、帯域幅に問題が生じたことを検出した端末は、自らSIP制御機能付音声符号化方式変換装置Tに対して「re−INVITE」メッセージを送り、音声符号化方式の切り替えを要求してもよい。また、上記保留メッセージについても、これを端末側からSIP制御機能付音声符号化方式変換装置Tに対して送ることができる。この場合、SIP制御機能付音声符号化方式変換装置Tでは、この保留メッセージを手順(2)と同様にヘッダを書き換えた上で他方の端末に転送し、これら両端末を保留状態とする。
・上記実施形態では、測定開始時の測定用パケットサイズは、手順(1)のメッセージで通知された音声符号化方式の内最も大きなパケットサイズの音声符号化方式のものと同じサイズとした。そして、著しく大きな遅延を検出した場合にはそのサイズをより小さいパケットサイズの音声符号化方式のものと同じサイズに順次切り替えていくものとするとした。しかし、使用可能な帯域幅が増加し、ビットレートの大きなよりよい音質の音声符号化方式が使用可能となった場合、帯域幅測定部25の測定結果に基づいて音声符号化方式制御部21が、又は端末自らが「re−INVITE」メッセージにより、その音声符号化方式を切り替えてもよい。これにより、帯域幅が増加した時、ビットレートをより大きなものにし、より良い音質で通信することができるようになる。また、上記保留中に元の音声符号化方式が使用可能となった場合も同様に、「保留解除」メッセージにより、VoIP通信を再開させることができるようにもなる。
・帯域幅の測定法としては、先に例示したものに限らず、例えば、
(イ)ICMP(Internet Message Protocol)エコーパケットを利用したpingで経路上のホストの到達可能性とパケットのRTT(Round Trip Time)を測定する方式。
(ロ)TTL(Time To Live)を1つずつ増やしながらUDP(User Datagram Protocol)エコーパケットを送信することによって、経路上のルータのIPアドレスを1つずつ調べ、経路上に存在する任意のルータまでのRTT、廃棄率を測定する方式(traceroute)。
(ハ)いろいろなサイズのUDPパケットを組み合わせてプロービングを行い、RTTの最小値を求め、パケットサイズに対するRTT最小値の増加傾向から各ホップのリンクの帯域幅を測定するツールを用いた方式(pathchar)。
(ニ)上記「traceroute」のようにTTLを増やしながらUDPエコーパケットを送信するとともに、ICMP TTL超過パケットを受信することによってリンク性能を測定しつつ、輻輳回避アルゴリズムを行いながらパケットを送信する方式(Treno)。
等々も適宜採用することができる。もっとも、上記(ニ)の「Treno」や上記(ハ)の「pathchar」は測定精度を向上させるために多数のパケットを送信し、ネットワークに負荷をかけるため、実用には制限がある。
・上記実施形態では、端末A及びB共に、一又は複数の音声符号化方式を備えるとしたが、VoIP通信をより効率よく行うためには、これら端末が共に複数の音声符号化方式を備えていることが望ましい。
・上記実施形態では、端末A、端末Bとして可搬性の無線端末を想定したが、これら端末A、端末Bとしては可搬性の無線端末に限らず、有線通信網に接続された有線端末を用いることもできる。そしてこの場合であれ、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
・上記実施形態では、セッション開始プロトコルとしてSIPをベースに説明したが、セッション開始プロトコルとしてはこのSIPに限らず、ITU−T勧告(標準)の「H.323」等もある。この場合でも、上記実施形態に準じた態様での通信制御を実現することはできる。
本発明の一実施形態が適用される統一通信網についてその概略構成を説明するためのブロック図。 SIP制御機能付音声符号化方式変換装置の具体構成例を示すブロック図。 本実施形態のVoIP通信実行手順を説明するためのシーケンスチャート。
符号の説明
11…統一通信網、14a〜14f…SIP制御によるVoIP通信機能を有する各種通信エリア、21…音声符号化方式制御部、22…SIP制御部、23…音声符号化方式変換部Xba、24…音声符号化方式変換部Xab、25…帯域幅測定部、26…IP通信処理部、T…SIP制御機能付音声符号化方式変換装置。

Claims (8)

  1. 一又は複数の音声符号化方式を備える端末間のセッション開始プロトコルを用いてのIP音声信号通信を制御する通信制御方法において、
    通信中の端末に割り当てられている帯域幅を測定しつつ、それら端末のうち、複数の音声符号化方式を備える端末については、前記測定した帯域幅に合わせてその音声符号化方式を動的に切り替え、前記音声符号化方式の切り替えが必要となった端末に、該切り替えるべき音声符号化方式が存在しないとき、該当する端末間の通信を一時保留とすることを特徴とする通信制御方法。
  2. 前記帯域幅の測定が、前記通信中の端末の通信経路に計測用のパケットを一定時間間隔で送信するとともに、その往復遅延を測定し、連続する2つの計測用のパケットの往復遅延に所定の相関が検出されるときのそれら計測用パケットの送出速度から、前記帯域幅として利用可能な帯域幅を求めることで行われる
    請求項1に記載の通信制御方法。
  3. 前記帯域幅の測定開始時の計測用パケットサイズは、前記複数の音声符号化方式を備える端末から予め通知される音声符号化方式のうちの最も大きなパケットサイズの音声符号化方式のものと同サイズとし、前記計測用パケットの往復遅延に関して所定の値を超える大きな遅延が検出される都度、そのサイズよりも小さいパケットサイズの音声符号化方式のものと同サイズのものへと順次切り替えていく
    請求項2に記載の通信制御方法。
  4. 前記帯域幅の測定に基づき、前記端末間で使用中の音声符号化方式に必要とされる帯域幅に対して使用可能な帯域幅が少なくとも一方の端末において不足する状況が検知されるとき、前記音声符号化方式の動的な切り替えが、より低ビットレートの音声符号化方式に切り替える態様で行われる
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の通信制御方法。
  5. 一又は複数の音声符号化方式を備える端末間のセッション開始プロトコルを用いてのIP音声信号通信を制御する通信制御装置であって、
    通信中の端末の一方から送られる音声符号化データを他方の端末に割り当てられた帯域幅で使用可能な音声符号化方式にそれぞれ変換する機能を有する第1及び第2の音声符号化方式変換部と、
    通信中のそれぞれの端末に割り当てられた使用可能な帯域幅を測定する帯域幅測定部と、
    各種端末間でのIP通信処理を行うIP通信処理部と、
    前記帯域幅測定部による帯域幅の測定結果に基づき前記通信中の端末において使用可能な音声符号化方式を決定し、該決定した音声符号化方式に変換するよう前記第1及び第2の音声符号化方式変換部のうちの該当する音声符号化方式変換部に対して指示する音声符号化方式制御部と、
    前記セッション開始プロトコルによる端末の制御機能、並びにプロキシサーバ機能を有し、前記音声符号化方式制御部から前記該当する音声符号化方式変換部に対して指示された内容に対応するメッセージを前記IP通信処理部を介して該当する端末との間で授受するSIP制御部と、
    を備え、前記音声符号化方式制御部は、前記音声符号化方式の切り替えが必要となった端末に、該切り替えるべき音声符号化方式が存在しないとき、該当する端末間の通信を一時保留とすべくメッセージを前記SIP制御部及び前記IP通信処理部を介してそれら端末に送出することを特徴とする通信制御装置。
  6. 前記帯域幅測定部は、前記IP通信処理部を介して前記通信中の端末の通信経路に計測用のパケットを一定時間間隔で送信するとともに、その往復遅延を測定し、連続する2つの計測用のパケットの往復遅延に所定の相関が検出されるときのそれら計測用パケットの送出速度から、前記帯域幅として利用可能な帯域幅を求めるものである
    請求項5に記載の通信制御装置。
  7. 前記帯域幅測定部は、前記帯域幅の測定開始時の計測用パケットのサイズとして、前記複数の音声符号化方式を備える端末から予め通知される音声符号化方式のうちの最も大きなパケットサイズの音声符号化方式のものと同サイズのパケットサイズとし、前記計測用パケットの往復遅延に関して所定の値を超える大きな遅延が検出される都度、そのサイズよりも小さいパケットサイズの音声符号化方式のものと同サイズのパケットサイズへと順次切り替える
    請求項6に記載の通信制御装置。
  8. 前記音声符号化方式制御部は、前記帯域幅測定部による前記帯域幅の測定に基づき、前記端末間で使用中の音声符号化方式に必要とされる帯域幅に対して使用可能な帯域幅が少なくとも一方の端末において不足する状況が検知されるとき、前記音声符号化方式を切り替えを、より低ビットレートの音声符号化方式に切り替える態様にて行う
    請求項5〜7のいずれか一項に記載の通信制御装置。
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