JP4303958B2 - 環状ペプチドとその調製方法並びに血管形成阻害薬又は促進薬としての用途 - Google Patents
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Description
(本発明の分野)
本発明の目的は、新規シクロペプチド及びそれを含み血管形成をコントロールできる系である。
血管形成は、すでに存在している毛細血管ネットワークに起源がある新血管形成の機構である。それは、胚発生、胎盤の移植等の多くの生理学的プロセスの過程だけでなく、異なる症状、特に腫瘍成長、転移の発生、虚血、眼の血管疾患及び慢性炎症性疾患にとっても特に重要であり、必要不可欠である(Ferraraら, Nature Medicine, 第5巻、No12,1999年12月,1361-1364頁[1]及びHagedorn及びBikfalvi[2])。血管形成は、組織再生及び骨置換等のバイオマテリアル移植の恒久的な定着でも必須である。
【0002】
血管形成は、組織の発達に不可欠な血管ネットワークを形成するために遊走、上皮細胞の付着及び固着、そしてそれらの増殖及び管での組織化を初期に促す多段階プロセスである。
血管形成を制御する因子の中では、血管形成成長因子(VEGF)が最も重要な1つだと思われる。
VEGFは、4つのアイソフォームで存在する:これらのうちA,B,C及びD、そしてこれらのうち、165アミノ酸から成るアイソフォームAは腫瘍血管形成の強力なレギュレーターであり、糖尿病性網膜症又は慢性炎症疾患等の他の病状に関わっていると思われる。
【0003】
VEGF-Aは、正常又は形質転換細胞によって産生される。その発現は、低酸素血症、オンコジーン活性化、又は線維芽細胞増殖因子PGF-2等の成長因子による活性化によって誘導することができる。
VEGF-Aは、異なるレセプター、特に、病理的血管形成にとって非常に重要なエフェクターだと思われるキナーゼドメインレセプターKDR(VEGFR-2)と結合する。また、KDRレセプターを介する血管形成の阻害は、興味ある治療方法が構成要素となる可能性がある。
165アミノ酸から成るVEGF-Aの構造は1997年末に書かれ、1998年6月に公開されて入手可能となった(Muller Y.A. in Structure,1997,5,pp.1325-1338[3])。
【0004】
(背景となる技術)
VEGFのKDRレセプターの機能を妨害する目的で、ある幾つかの戦略を開発してきた。それらには、
−PrestaらのCancer Research, 57 1997, pp.4593-4599[4]に記載のようなヒト化抗体;
−OrtegaらのAm. J. Pathol., Nov. 1997, 151(5), pp.1215-1224[5]に記載のような抗イデオタイプ抗体;
−PiossekらのThe Journal of Biological Chemistry, 274巻, 9号, 1999, pp.5612-5619[6]に記載のようなKDRレセプターのチロシンキナーゼドメインのインヒビター;及び
−FairbrotherらのBiochemistry 37, 1998, pp.17754-17764[7]に記載のようなファージディスプレイによって単離されたペプチドインヒビターによるVEGFの阻害が含まれる。
【0005】
血管形成に対して活性な他の分子の特性が示され、ある1つは、Hagedorn及びBikfalviのCritical Reviews in Oncology/Hematology, 34, 2000, pp.89-110[2]に記載のように腫瘍学の臨床段階に入っている。
米国特許第5,939,383号[8]は、固層又は他の支持体の後尾につなげた又は共役させた多様なシクロペプチドの用途をバイオテクノロジーにおける応用ために教示している。種々の可能性のうち、彼は、VEGFのKDRレセプターのために次のシクロペプチドを提案した:
シクロ(Glu-Gln-Ile-Met-Arg-Ile-Lys-Pro-His-Gln)
(配列番号:24)
しかしながら、それは、このシクロペプチドによるKDRレセプターの可能性ある阻害に関してなんら結果を提供せず、次に示すように、それは、そのレセプターへのVEGFの結合の阻害を引き起こさない。
【0006】
(本発明の要約)
本発明の目的は、特に、上記の産物によって示されたものより高いKDRレセプターとの結合親和性を有する新規なシクロペプチドであり、システムの活性化又は血管形成の阻害でのそれらシクロペプチドの応用を可能にする。
本発明のさらなる目的は:
-Arg-Ile-Lys-Pro-His-Gln-Gly-
(配列番号:1)
のペプチド配列を含むシクロペプチドである。
このペプチド配列では、Arg、Lys、及びHisの3つのアミノ酸の存在が、VEGFのKDRレセプターとの所望する相互作用を得ることにとって必須である。
本発明では、シクロペプチドのArg及びGly残基は、天然及び合成アミノ酸を含む群、又は置換された可能性のあるCOOH基及びNH2基がを含む化合物から選択された1つ又は複数個の有機分子を含むことが可能な鎖によって連結している。このアミノ酸は、L型又はD型であってよい。
【0007】
合成アミノ酸は、例えば、対象であるペプチド配列でVEGFの構造に近接する空間構造を許容する構造上のCOOH基及びNH2基を含む芳香族及び/又はヘテロ環状化合物であってよい(配列番号:1)。
その芳香族部分は、ベンゼン、ナフタレン、ジベンゾフランの誘導体であってよい。
そのヘテロ原子は、酸素、窒素、シリコン、ゲルマニウム、スズ又はリンの原子であってよい。
この型のアミノ酸の例としては、次の式を有する4-(2' アミノエチル)-6-ジベンゾフランプロパン酸を挙げることができる:
この酸の合成は、Bekeleら, J. Org. Chem. 63, 1997, pp. 2259-2262[9]に記載されている。
【0008】
利用できる有機化合物の例としては、シラキサンチン(silaxathenes)、4-(2'-アミノエチル)-6-(ジベンゾフラン)プロパン酸及び5-(2'-アミノエチル)-9,9-ジメチル-シラ-キサンチン-4-プロパン酸を引用することが可能である。
化合物が置換NH2基を含む場合、そのRが最終的にはカルボキシ、エステル、エーテル、ヒドロキシ及びシロキシ型の官能基を含む炭化水素基であるNHR型であってよい。
好ましくは、上記のペプチド配列(配列番号:1)の末端をつなぐ鎖は、好ましくはD-Phe又はD-Tyr であるD形のアミノ酸を含む。
【0009】
本発明に合致するシクロペプチドの例としては、次のペプチドを引用することが可能である:
P7:シクロ(Gly-Arg-Ile-Lys-DPro-His-Gln-Gly-Gln-His)
(配列番号:2)
P8:シクロ(Gly-Arg-Ile-Lys-Pro-His-Gln-Gly-His)
(配列番号:3)
P9:シクロ(Pro-Arg-Ile-Lys-Pro-His-Gln-Gly-Gln-His)
(配列番号:4)
P11:シクロ(DPhe-Pro-Gln-Ile-Met-Arg-Ile-Lys-Pro-His-Gln-Gly-Gln-His-Ile-Gly-Glu)
(配列番号:5)
P12:シクロ(Gly-Gln-Ile-Met-Arg-Ile-Lys-Pro-His-Gln-Gly-Gln-His-Ile-Gly-Glu)
(配列番号:6)
P13:シクロ(Pro-Gln-Ile-Met-Arg-Ile-Lys-Pro-His-Gln-Gly-Gln-His-Ile-Gly-Glu )
(配列番号:7)
P16:シクロ(Arg-Ile-Lys-Pro-His-Gln-Gly )
(配列番号:8)
P17:シクロ(Pro-Arg-Ile-Lys-Pro-His-Gln-Gly )
(配列番号:9)
P19:シクロ(Gln-Ile-Met-Arg-Ile-Lys-Pro-His-Gln-Gly-Gln-His-Ile-Gly-Glu )
(配列番号:10)
P20:シクロ(DPhe-Pro-Gln-Ile-Met-Arg-Ile-Lys-Pro-His-Gln-Gly-Gln-His-Ile-Gly)
(配列番号:11)
P21:シクロ(DPhe-Pro-Ile-Met-Arg-Ile-Lys-Pro-His-Gln-Gly-Gln-His-Ile)
(配列番号:12)
P23:シクロ(DTyr-Pro-Arg-Ile-Lys-Pro-His-Gln )
(配列番号:13)
P24:シクロ(Gly-Arg-Ile-Lys-Pro-His)
(配列番号:25)
【0010】
本発明のシクロペプチドは、血管形成を制御すること、そして血管形成に関連している多様な病理を治療するために用いることが可能である。それらは、それらの用途に関して溶液、又はシステム又は生体材料の形態で利用することが可能である。
シクロペプチドが溶液の形態で利用される場合、一般的には、経口又は注射によって投与が可能である水溶液である。このシクロペプチドは、VEGFレセプターへのシクロペプチドの結合による血管形成の阻害を確かめるため、又はVEGFレセプターの二量体化を可能にする有効な空間配置をシクロペプチドへ付与するのに適切な有機化合物に2つのシクロペプチドを結合させることによって血管形成の活性化を確かめるためのどちらかに用いることが可能である。
両方の場合、生物活性剤にとって必修ならば、シクロペプチドは結合し得る。
【0011】
また、本発明のさらなる目的は、次のシクロペプチドから選択されるシクロペプチドを含む組成物である:
P11:シクロ(DPhe-Pro-Gln-Ile-Met-Arg-Ile-Lys-Pro-His-Gln-Gly-Gln-His-Ile-Gly-Glu)
(配列番号:5)
P16:シクロ(Arg-Ile-Lys-Pro-His-Gln-Gly )
(配列番号:8)
P17:シクロ(Pro-Arg-Ile-Lys-Pro-His-Gln-Gly )
(配列番号:9)
P19:シクロ(Gln-Ile-Met-Arg-Ile-Lys-Pro-His-Gln-Gly-Gln-His-Ile-Gly-Glu )
(配列番号:10)
P20:シクロ(DPhe-Pro-Gln-Ile-Met-Arg-Ile-Lys-Pro-His-Gln-Gly-Gln-His-Ile-Gly)
(配列番号:11)
P23:シクロ(DTyr-Pro-Arg-Ile-Lys-Pro-His-Gln )
(配列番号:13)
P24:シクロ(Gly-Arg-Ile-Lys-Pro-His)
(配列番号:25)
【0012】
なおさらには、本発明の目的は、医薬的許容可能な有機化合物と結合させた2つの同一又は異なるシクロペプチドを含む、血管形成を活性化させる医薬製剤であり、そのシクロペプチドは、次のシクロペプチドから選択される:
P11:シクロ(DPhe-Pro-Gln-Ile-Met-Arg-Ile-Lys-Pro-His-Gln-Gly-Gln-His-Ile-Gly-Glu)
(配列番号:5)
P16:シクロ(Arg-Ile-Lys-Pro-His-Gln-Gly )
(配列番号:8)
P17:シクロ(Pro-Arg-Ile-Lys-Pro-His-Gln-Gly )
(配列番号:9)
P19:シクロ(Gln-Ile-Met-Arg-Ile-Lys-Pro-His-Gln-Gly-Gln-His-Ile-Gly-Glu )
(配列番号:10)
P20:シクロ(DPhe-Pro-Gln-Ile-Met-Arg-Ile-Lys-Pro-His-Gln-Gly-Gln-His-Ile-Gly)
(配列番号:11)
P23:シクロ(DTyr-Pro-Arg-Ile-Lys-Pro-His-Gln )
(配列番号:13)
P24:シクロ(Gly-Arg-Ile-Lys-Pro-His)
(配列番号:25)
【0013】
この医薬的許容可能な有機化合物は、互換性親水性-疎水性配列、及びシクロペプチドのアミノ酸の側鎖の官能基と反応性のある官能基を含むことができる。
このシクロペプチドが系又は生体材料の形態で利用される場合、血管形成の阻害又は活性化のどちらかを確かめるために後者も生成されることが可能である。
これら系の最初の実施形態によると、それらは、それ自体が支持体と共有結合することが可能な有機的スペーサーアームとそれぞれが共有結合的に結合している、1つ又は多数のシクロペプチドを含む。
系がVEGFレセプターと接触している場合の最初の実施形態では、1つの単独のシクロペプチドがVEGFレセプターと結合し、レセプターの二量体化及び血管形成の活性化を阻止する。
【0014】
これらの系の二番目の実施態様によると、血管形成の活性化を確かめるためにより特異的に、それらは、血管形成を活性化するのに効果的な空間配置に2つのシクロペプチドを配するように、有機化合物と共有結合的した2つのシクロペプチドを含むことができる。
有機化合物は、医薬的に許容可能な化合物である。それらは、例えば、グリコール/アルカンポリエレン又はフルオロアルカン型の互換性親水性-疎水性配列を形成することが可能であり、化合物上へのその固定化を確かなものにするために、アミン、ヒドロキシ、カルボン酸又はシクロペプチドの側鎖の他の官能基と反応する官能基を含むことが可能である;それらは、アクリル官能基も含むことが可能である。
【0015】
この型の化合物としては:
HOOCH2CH2(CH2CH2O)5(CH2)3-NH-(CH2CH2O)5CH2-CH2-COOH
の式を有し、シクロペプチドのアミノ酸の側鎖のヒドロキシ又はアミノ官能基と反応することが可能な2つのカルボキシル基を含む化合物を引用することが可能である。
使用が可能な有機化合物は、一方では2つのシクロペプチドを効果的な配置に維持するために、他方では、異なる支持体上へこの配置での2つのシクロペプチドの固定化を可能にするような芳香族部分及び/又はヘテロ原子も含むことが可能である。
【0016】
芳香族部分は、ベンゼン、ナフタレン、ジベンゾフランの誘導体であってよい。
ヘテロ原子は、酸素、窒素、シリコン、ゲルマニウム、スズ又はリン原子であってよい。
血管形成の活性化を確かめるためには、有機化合物上に固定化した2つのシクロペプチドの間の距離は、その系が血管内皮成長因子VEGFのレセプターを発現している細胞と接触するようにした場合に、前記レセプターの二量体化を可能にするようなものである。
この二番目の実施態様では、2つのシクロペプチドを支える有機化合物は、一般的に、有機スペーサーアームによって支持体と結合している。
【0017】
本発明による系のこれら2つの実施態様では、スペーサーアームは、例えば、炭化水素、フッ化炭素、ポリエーテル、ポリエチレン、グリコール、ポリアミン、ポリアミド、ポリエステル、ポリシロキサン鎖、又は一方でシクロペプチドと、他方では支持体と共有結合を形成するために各末端が機能化されている、これらの組み合わせである。
好ましくは、有機スペーサーアームは、さらに酵素系によって切断が可能な部分又はペプチド配列を含む。
スペーサーアームの切断は、従って、標的位置での活性シクロペプチドの遊離を可能にする。この酵素系は、細胞外マトリックスのメタロプロテアーゼ又は他の酵素で構成されることが可能である。
【0018】
この例では、この部分は、例えば次ぎの:
HOOC-Ala-Gly-Leu-Leu-Gly-Gln-Pro-Gly-NH2
ペプチド配列のような、細胞外マトリックスの前記メタロプロテアーゼの基質であるペプチド配列である。
本発明の有利な配置によると、スペーサーアームは、このスペーサーアームの切断時に所望する位置へも遊離される生物活性化合物をさらに含むことが可能である。
前記生物活性化合物は、細胞傷害剤、抗癌剤、又は、例えば、KDRレセプターのレベルで使用したい他の任意の有効成分であってよい。
【0019】
本発明によると、シクロペプチドを結合させることが可能な支持体は、有機又は無機固体であってよい。特に、固体形又はゲル形の有機ポリマーは、支持体として使用できる。使用されるポリマーは、生体適合性ポリマー、生分解性又は非生分解性が有利である。
使用が可能なポリマーの例としては、エチレンポリテレフタル酸塩、フッ化ビニリデン及びヘキサフルオロプロピレンのコポリマー、ポリビニルアルコール、ポリヒドロキシエチルメタクリル酸塩、多糖類、及び前述のポリマーの構成に加わるモノマーから得られたコポリマーを引用することが可能である。
【0020】
本発明のシクロペプチドは、常套的プロセスによる固体相上への直鎖ペプチドの自動合成ステップを実行する方法、それに続く固相からのペプチドの遊離を行った後、又は後に固相からのそれの遊離によっての何れかによって直鎖ペプチドの末端の結合によって調製することが可能である。
従って、最初の実施態様によると、プロセスは:
a)固相上での化学合成による直鎖ペプチドを調製すること;
b)固相から直鎖ペプチドを遊離させること、及び
c)直鎖ペプチドの末端を結合させてシクロペプチドを形成すること、
を含む。
【0021】
二番目の実施態様によると、プロセスは:
a)固相上での化学合成による直鎖ペプチドを調製すること;
b)直鎖ペプチドの遊離端を直鎖ペプチドのアミノ酸残基の末端官能基と結合させること、及び
c)固相からシクロペプチドを遊離させること、
を含む。
【0022】
なおさらには、本発明の目的は、シクロペプチドが結合する支持体を含む系を調製するための方法であり、それは、イオン化、プラズマ又は光量子線による支持体の一定のゾーンの照射に有機ポリマー支持体を供すること、その後に支持体の前記ゾーン上にシクロペプチドが結合する有機スペーサーアームをグラフティングすることを含む。
一般的に、照射は、支持体上の修飾されるゾーンを特定するためにマスクを使用しておこなう。使用される電離放射線は、電子線又は加速した重イオン線であってよい。
このプロセスでは、シクロペプチドは、グラフティングの前に有機スペーサーアーム上に結合させてよい。それらの固定化は、また、グラフティングの後に認識することができ、この場合には、このプロセスは、さらに、同一物のグラフティング後の有機スペーサーアーム上へのシクロペプチドの固定化に関する段階を含む。
以下の明細書本文を読んだ際に、示された例示的実施態様が、添付図面を参照して実例的及び非制限的であると理解できると、本発明の他の特徴及び利点は、より明らかになる。
【0023】
(本発明の実施態様の詳細な説明)
次に、ペプチドP1からP22の化学合成を表1に示し、それは、血管形成成長因子(VEGF-A)のβ5-β6セグメントと一致する配列を含む。
ペプチドP1からP6、P10、P14、及びP15は直鎖ペプチドであり、ペプチドP7からP9、P11、P12、P13及びP16からP24はシクロペプチドである。
シクロペプチドP7からP9、P11、P12、P13、P16からP18及びP23は、合成方法A;すなわち、本発明のシクロペプチドを合成するためのプロセスの最初の実施態様を使用して調製される。
シクロペプチドP12、P13及びP19からP22は、合成方法B;すなわち、本発明のシクロペプチドを合成するためのプロセスの二番目の実施態様を使用して調製される。
【0024】
続くこれら合成の説明については、次の省略形が使用された:
−Fmoc: 9-フルオロエニルメトキシカルボニル
−tBu: t-ブトキシカルボニル
−Trt: トリチル
−2-Cl Trt: 2-クロロトリチル
−HMPB: 4-ヒドロキシメチル-3-メトキシフェノキシ酪酸
−BHA: ベンズヒドリルアミン
−HOBt: N-ヒドロキシベンゾトリアゾール
−DCC: N,N'-ジシクロヘキシルカルボジイミド
−DCM: ジクロロメタン
−TFA: トリフルオロ酢酸
−DIEA: N,N-ジイソプロピルエチルアミン
−NMM: N-メチルモルホリン
−PyboP: トリアゾール-1-イル-オキシ-トリス-ピロリジノ-ホスホニウムヘキサフルオロリン酸
−NMP: N-メチルピロリドン
−DIPCDI: N,N-ジイソプロピルカルボイミド
−DMAP: 4-ジメチルアミノピリジン
−FCS: ウシ胎児血清
−PBS: リン酸緩衝液生理的食塩水
−DMEM: ダルベッコ変法最小必須培地
−HEPES: N-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-N'-2-エタンスルホン酸
【0025】
合成法Aは、シクロペプチドP7の合成を示す図1に示されている。
この方法によると、極めて初期では、直鎖ペプチドは、Fmoc/tBu保護技術及びApplied Biosystems 430A自動シンセサイザーを用いたバッチ合成によって、固相P上で合成される。保護ペプチド断片の調製に関しては、プレチャージ酸不安定性2-クロロトリチル樹脂、例えば、H-His(Trt)-2-ClTrt及びH-Ile-2-ClTrt樹脂、又はリンカーズ(Rinker's)4-ヒドロキシメチル-3-メトキシ-フェノキシブタン酸、例えばFmoc-Gly-HMPB-BHAであるリンカーを用いて機能化したBHAポリスチレンの基部上のHMPB-BHA樹脂を使用する。
【0026】
9-フルオレイルメトキシカルボニル(Pmoc)基によって保護されたアミノ酸は、N,N'-ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)によって、N-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)と比べて活性化されたアミノ酸の量の4倍と一致する過度量を使用して結合する。
図1では、最初の直線は、側鎖が、His及びGlyのアミノ基の場合のトリチル基(Trt)、Argの場合の2,2,5,7,8-ペンタメチル-クロマン-6-スルホニル(Pmc)の場合のBoc(t-ブチロキシカルボニル)基のいずれかによって再保護されている直鎖ペプチドを示す。
次いで、ジクロロメタン(DCM)の1%トリフルオロ酢酸(TFA)溶液による処理による固相Pの直鎖ペプチドの分離へと進む。
従って、保護されたペプチド断片は、高収量及び高純度、及びアミノ酸の側鎖を保護する基の取るに足らない損失で得られる。
【0027】
TFAの新鮮な溶液及び最小反応時間(2分という期間の10倍以上)によるペプチジル樹脂の繰り返し処理によって、最も良い結果が示された。この樹脂を、次にDCM及びメタノールで数回洗浄した。切断の後には、薄相クロマトグラフィーが続く。混合濾過液を、減圧の下で蒸発させ、ペプチド材料を沈殿させるために、その残留物へ氷水を添加する。原材料を濾過によって単離し、新鮮な水で洗浄し、高真空下のデシケーターでNaOHにより乾燥させる。この保護直鎖ペプチドは、溶媒Aが0.1%TFAの水溶液、及び溶液BがFFAの0.1%及び70%アセトニトリルの水溶液である溶媒Bである、BからAへの70から100%にわたるリニアグラジエントを用いた逆相高速液体クロマトグラフィーHPLC(メルクRP-18LiChrosorbカラム、7μm、0.4x25cm)によって分析する。
P7に一致する保護直鎖ペプチドを、図1に示す。
【0028】
保護直鎖ペプチドの環状化に進む。この目的のために、それを、いくらかのDCMへ溶解して1mg/mlの最終濃度を得る。6当量のN,N-ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)又はN-メチルモルホリン(NMM)を溶液に添加し、3当量の各カップリング剤を使用して、ベンゾトリアゾール-1-イル-オキシ-トリス-ピロリジノ-ホスホニウムヘキサフルオロリン酸(PyBOP)/N-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)によって、環状化をおこなった。反応環境は窒素気流下で25℃に維持し、環状化が完結するまでの24時間から48時間にわたって穏和な撹拌をし、HPLCによって環状化を確かめる。
【0029】
溶剤を減圧下の蒸発によって除き、氷水を残留物に添加する。粗沈殿物を濾過によって除き、新鮮な水で洗浄し、高真空下のデシケーターでNaOHにより乾燥させ、それを、補完的な精製なしに側鎖の全脱保護に用いる。
P7と一致する保護シクロペプチドは、図1に示されている。
【0030】
シクロペプチドの脱保護側鎖は、2から3時間を超えて、薬剤(フェノール、チオアニソール、トリイソプロピルシラン、水)を有する95%TFA溶液によっておこなう。次いで、脱保護粗シクロペプチドの満足のいく沈殿を得るために、TFAの大部分を蒸発させ、10倍容量の氷冷エーテルを添加する。濾過及び新鮮なエーテルで洗浄の後、沈殿物をNaOHで乾燥させ、凍結乾燥する。次いで、半調整用精製を、LiChrosorb C18逆相カラム(250 X 10)を使用するApplied Biosystems HPLCカラムでおこなう。上記の緩衝液A及びBを使用する。4ml/分の流量で、30分の期間を越えるA中のBの10から50%のリニアグラジエントを用いる。HPLCによって得た均一な画分を混ぜ合わせ、分析HPLCによって95%より高い満足な純度の所望するシクロペプチドを得るために、それらを凍結乾燥する。
図1は、保護シクロペプチド、次いで表1のシクロペプチドP7を最高度に達成させる脱保護段階を示す。
【0031】
ペプチドP8、P9、P11、P12、P13、P16からP18及びP23を調製するために、Fmoc基、Fmoc-L-Gly-HMPB/BHA(0.53mmol/g)樹脂、H-His(Trt)-2-ClTrt(0.42mmol/g)樹脂、H-Ile-2-ClTrt(0.53mmol/g)樹脂、及びNovabiochemから得たPyBOPによって保護したL又はDアミノ酸の合成に関する使用によって、同じような作動手順を続けた。
アルドリッチ(Aldrich)から得たHOBt、DCC、TFA、DIEA、NMM及びピペリジン試薬も使用した。
【0032】
HPLCは、溶媒Aの中の溶媒Bのリニアグラジエントによる溶出をおこなうことによって、メルク(Merck)LiChrosorb RP-18(7μm,0.4x25cm)カラム及びInterchim LiChrosorb C-18(5μm,0.4x25cm)カラムでおこなった。溶媒Aは、H2Oの0.1%TFAを含む。溶媒Bは、0.1%TFA、70%アセトニトリル及び30%水を含む。UV検出は、214ナノメーター及び280ナノメーターでおこなった。精製ペプチドは、20から24時間にわたる110℃におけるHCl 6M及び2%フェノール中での加水分解をおこなうことによるアミノ酸分析、及びFAB-MS質量分析によって特徴付けられる。
【0033】
合成法B又は本発明によるシクロペプチドの合成のためのプロセスの二番目の実施態様は、ここで記載される。
合成法Bは、ペプチドP19の場合について図2に示す。
合成Aに使用したように、この合成へパーキンエルマー(Perkin Elmer)のFmoc-L-Glu(PEG-PS)-OAllyl樹脂(0.18mmol/g)を添加することによって、同じ試薬をこの合成に使用する。
開始では、合成法Aに記載のように、Applied Biosystem 430A 自動シンセサイザーを用いて固相上での合成によって、P10直鎖ペプチドを合成した。
【0034】
図2に示すように、最初のC末端アミノ酸Fmoc-Glu-OAllylを、左右対称無水法を用いてその側鎖によってNovaSyn TGA 90μm(固相P)樹脂へ結合させた。樹脂は、30分間、N-メチルピロリドン(NMP)で伸張させた。N,N-ジイソプロピルカルボジイミド(DIPCDI)の5等量の溶液を、0℃で、ある程度の乾燥DCMの10等量のアミノ酸の溶液に添加した。30分間の撹拌の後、溶媒を減圧下で除き、残留物をNMPに溶解し、前含浸樹脂へ移す。カルボン酸の固定化は、0.25mmol/gの最終置換を与える2時間を超える0.1等量の速度で、4-ジメチルアミノピリジン(DMAP)によって触媒されるエステル化によっておこなった。樹脂の電荷は、290nmでのピペリジン-Fmoc添加産物のUV定量化によって見積もる。パーキンエルマー(Perkin Elmer)から得た商業用Fmoc-L-Glu-(PEG-PS)-QAllyl(0.18mmol/g)樹脂も使用した。
結果として生じたアミノ酸は、DCCによってHOBtエステルに関して活性化したアミノ酸の量の4倍と一致する過剰分を使用することでFmoc基によって結合、保護する。
従って、保護側鎖の直鎖ペプチドは、図2の最初の列に示したようにして得られた。
【0035】
次に、2.5時間にわたり、25℃でのアルゴン流下で時々ゆっくりと撹拌しながら、DCM:AcOH:NMM(37:2:1)の[Pd(PPh3)4]の3当量により保護ペプチドと共に樹脂を処理することによって、固相に加えられる末端Gluアミノ酸でアリル脱保護を実施する。0.5%のDIEAを含有するNMPを用いて、NMPで2分間にわたり3回、次いでジエチルジチオカルバミン酸ナトリウムを0.5%w/w含有するNMP及びDCMで2分間にわたり3回繰り返して樹脂を洗浄することにより触媒を取り除く。
【0036】
次いで、次の方法でペプチドの環化を固相で行う。ペプチドからN末端アミノ基を離すために20%のピペリジンを含有するNMPで樹脂を処理し、HOBtを1N含有するNMP、次いでNMP及びDCMで洗浄する。PyBOPの6当量、HOBtの6当量及びDIEAの12当量を含有するNMPを用いて4〜6時間、固相で環化を行う。環化の終了をニンヒドリン試験により確かめる。樹脂をMMP及びDCMで数回洗浄し、次いで高真空で一晩乾燥させる。保護したシクロペプチドを図2に示す。
次いで、固相からのシクロペプチドの分離及びアミノ酸側鎖の脱保護を施す。これは95%のTFAによって行い、以下に記載されるようなセミ分取HPLCによってアシドリシス産物を精製する。
【0037】
十分な精製度(分析HPLCで得られる95%を超える)の前記シクロペプチドを得るために、HPLCにより得られる均質な分画を混合し、凍結乾燥する。
この方法で、図2に示されるようなP19シクロペプチドが得られる。
表1に示されるP20〜P22のシクロペプチドを調製するために、同じ作業手順を続ける。
表1の直鎖状ペプチドP1〜P6、P10、P14及びP15を従来のペプチド合成法により調製する。
表2は、165のアミノ酸からなるVEGF-Aのペプチド配列を参照してP1〜P22の構造及び分子量を示す。
【0038】
VEGFのそのKDRレセプターへの結合を阻害する特性について、P1〜P24ペプチドを試験する。
これらの試験では、VEGFR2cDNAを含む発現ベクターを形質導入したヘパリン硫酸の欠乏したチャイニーズハムスター卵巣細胞(CHOm VEGFR2細胞)を使用する。CHO細胞の組み換えKDRが内皮細胞KDRと同様の性質を有することが示されている(Binetruy-Trournaire等, EMBO Journal, 19, (7), 2000 pp. 1525-1533 [10])。
【0039】
Jonca等によってJ. Biol. Chem., 1997, 272, pp. 24203 [11]に記載されているように、psV-7dベクターのVEGFR2 cDNAを用いたヘパリン硫酸の欠乏したチャイニーズハムスター卵巣細胞の形質移入を行うことによって、CHOm VEGFR2細胞を得る。CHOm VEGFR2細胞を、10%(v/v)のウシ胎児血清(FCS)、50U/mlのペニシリン、50μg/mlのストレプトマイシン、1mg/mlのグルコース及び2mMのL-グルタミンを補足したダルベッコ変法イーグル培地において37℃、5%のCO2雰囲気で通常行われるようにして培養する。
これらの試験では、ヨウ素ビーズ(ヨードゲン)を利用して125I-Na放射標識VEGFを使用する。
【0040】
125I-VEGF特異活性は150000〜200000cpm/ngである。0.15%のゼラチンで前もってコートしておいた3.5cm直径のフラスコに、フラスコあたり200000細胞の濃度で細胞を播種し、2日間完全培地で培養する。低密度(subconfluent)のフラスコを4℃に移す。細胞を氷冷したリン酸緩衝食塩水(PBS)溶液で2回洗浄し、50ng/mLのヘパリンを含有する結合バッファー(20mmol/LのHEPESを含有する、pH7.4、0.15%ゼラチンのDMEM)の存在下又は非存在下において、様々な濃度のペプチド及び5ng/mLの125I-VEGFと共に、4℃で2時間インキュベートする。インキュベーションの終わりに、細胞を冷したPBSで3回洗浄し、2%のトリトンX100、10%のグリコール、1mg/nLのウシ血清アルブミンBSAを含有する1mLのバッファーに溶解する。細胞に結合した放射活性率をMR-250コントロン(Kontron)ガンマカウンターで計測する。非特異的結合を、125I-VEGF及び200倍過剰な非標識VEGFと共に細胞をインキュベーションすることによって測定する。特異的結合は、非特異的結合を全結合から差し引くことによって計算する。
【0041】
このアッセイを、好ましくは20μM、200μM及び400μMの一定した濃度のP1〜P22ペプチドで実施する。全ての直鎖状ペプチド及びいくつかのシクロのペプチドは、これらの濃度でVEGFのKDRへの結合において阻害作用を有していない。これらのアッセイは、興味あるシクロペプチド及び2つの直鎖ペプチドを用量の関数の阻害分析のコントロールとして使用することによって続ける。
また、VEGFのKDRレセプターへの結合を50%阻害するために要求される濃度μM又はIC50により示される結果を表2に示す。
全てのアッセイを3回繰り返し、同様の結果を得た。
【0042】
これにより、シクロペプチドP11、P16、P17、P19、P20、P23及びP24は、VEGFのKDRレセプターへの結合阻害に非常に効果的であることが注目される。
一方、米国特許US-A-5939383[8]に記載されるシクロペプチドに相当するP22シクロペプチドは、この結合阻害において直鎖状ペプチドP1〜P6、P10、P14及びP15よりも効果がない。
次に、125I-VEGFのVEGFR2レセプターへの結合を阻害するペプチドを、インビトロ、エキソビボ及びインビボ血管形成アッセイで、及び細胞シグナル伝達におけるそれらの影響に関して試験する。細胞増殖、細胞遊走及びp42とp44キナーゼ(MAPキナーゼ;***促進因子により活性化されるキナーゼ)の活性化における活性ペプチドの影響に関する結果をここで示す。
【0043】
細胞増殖を細胞計数によって測定する。7000の内皮細胞を24ウェルプレート(コスター(Costar)社)のウェルのウシ新生児血清含有DMEM培地に蒔く。細胞を接着させた後、血清を含有しないDMEMで細胞を洗浄し、様々なペプチド濃縮物の存在下又は非存在下において、1%のウシ新生児血清、10ng/mLのVEGFを含有するDMEMとともにインキュベートする。2日後、細胞領域をもう一度、様々な濃度のペプチドの存在下又は非存在下においてVEGFにより刺激した。5日目に、細胞をトリプシン処理し、コールターカウンターで計測する。一例として、P11(サイクリック)ペプチドは細胞増殖の強力な阻害を示す。一方、直鎖状ペプチドは不活性である(表3)。
【0044】
Sato及びRifkin(J. Cell Biol., Sept., 1988, 107 (3): 1199-205)[17]によって記載される方法を改良して、細胞遊走を測定する。100000の内皮細胞を35mm培養フラスコの10%ウシ胎児血清含有DMEM培地に蒔く。コンフルエンスで、培地の血清を含有しないDMEM培地に替え、細胞を一晩インキュベートする。次の日、無菌のピペットチップを使って単層で人為的に剥離を行う。連続したデジタル写真をとり、BiocomVisionLab2000プログラムを用いて剥離の縁を線で示す。次いでフラスコを洗い流し、ペプチドの存在下又は非存在下において10ng/mLのVEGFとともにインキュベートする。インキュベーションの18時間後、新しく連続写真をとり、促進の前と後の画像を重ね合わせる。剥離の縁の外にある細胞を計測する。例えば、このタイプのアッセイでP11(サイクリック)ペプチドは細胞遊走を強力に阻害する。一方、直鎖状ペプチドは影響を持たない(表3)。
【0045】
ERK1(p44)及びERK2(p42)のリン酸化を、抗p42/p44抗体(New England Biolabs社)を用いたウェスタンブロットによって測定する。毛細血管内皮細胞を10%ウシ新生児血清含有DMEMで培養する。そして、低密度培地は24時間で血清がなくなる。次に、10ng/mLのVEGFの存在下又は非存在下において、ペプチドを特定の濃度で5分にわたり細胞に添加する。次に細胞を培養フラスコから取り出し、氷上で20分間、50nMのHepes、pH7.4、75mMのNaCl、1mMのEDTA、1%のノニデットP-40及び0.01%のSDSを含有する溶解バッファーに溶解する。不溶物を遠心分離によって取り除き、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を含有するポリアクリルアミドゲル電気泳動によって変性条件下で、50μg/mLのタンパク質抽出物を分離する。次に、ゲルからニトロセルロース膜(Amersham Pharmacia Biotech社、Orsay)上に 移動手段 (セミドライトランスファー、BioRad社、Ivry-sur-Seine、フランス)を用いてタンパク質を移動する。次に、膜をp42/p44に対する一次抗体とともにインキュベートし、次いで二次産物をペルオキシダーゼに結合させる。ECLplusシステム(Amersham Pharmacia Biotech社、Orsay)を用いて実験を行う。Image Quantプログラム(Molecular Dynamics社)を用いて結果を定量する。
一例では、P11(サイクリック)ペプチドはp42/p44のリン酸化を強力に阻害する。直鎖状ペプチドは影響しない(表3)。
【0046】
表3は、細胞増殖及び遊走並びにMAPキナーゼ(p42及びp44)のリン酸化おけるP11ペプチドの影響を示す。アッセイは示されているようにして行った。増殖及び遊走の阻害は、50%の生物学的影響(IC50)での阻害値で示される。50μMのペプチドをリン酸化アッセイに用いた。オートラジオグラフのフィルムを用いて得られるシグナルの定量の後にリン酸化の程度を評価し、結果は10ng/mLのVEGFのみを用いて得られたシグナルと比較した阻害がパーセントで示される。
【0047】
血管形成を阻害する又は活性化するシステムを作成するために、溶液形態で、もしくは適した支持体にそれらを結合することによって、本発明のシクロペプチドを用いることができる。
図3は、本発明に係る阻害システムの第1の具体例を示す。
この図において、シクロペプチドは酵素系によって切断可能な部分4を含む有機スペーサーアーム3によって適した支持体1に結合していることがわかる。
有機スペーサーアームは、一方の手でシクロペプチドと及び他方の手で支持体1と共有結合を形成するために各末端で官能化された、炭化水素、フッ化炭素、ポリエーテル、ポリエチレングリコール、ポリアミン、ポリアミド、ポリエステル、ポリシロキサンの鎖又はこれらの組合せを含んでなりうる。
【0048】
スペーサーアーム3にある、酵素系により切断可能な部分4は、特に、細胞外マトリックスの酵素、例えばメタロプロテアーゼの基質であるペプチド配列でありうる。
従って、この部分の存在は、適切な酵素と接触しているときに、所望の位置でシクロペプチドを放出することを可能にし、そうしてシクロペプチドにおいてVEGFのKDRレセプターへの結合阻害及び血管形成制御の機能を満足させることができる。
図3は、支持体に結合した一本鎖のシクロペプチドを示す。当然、多数のシクロペプチドを含み、それぞれがこのような部分4を持つ又は持たない有機スペーサーアームによって支持体に結合している支持体が使用される。
【0049】
図4は、2つのシクロペプチドがKDRレセプターで活性化に影響を与えるように使用される、本発明のシステムのさらなる実施態様を示す。
この場合、2つのシクロペプチドは、それ自体が有機スペーサーアーム3により支持体1に結合している化合物6によってくっつき;このアームはまた、酵素系によって切断可能な部分4を含みうる。
2つのシクロペプチドが付着している有機化合物の選択は、血管内皮増殖因子レセプターの二量体化のために充足した構造に、それらを配置することを可能にする。
【0050】
従って、2つの固定したシクロペプチドの間の距離は、システムがVEGFレセプターを発現する細胞との接触に至らせる場合に、前記レセプターを二量体化させるようである。
有機スペーサーアーム3は、図3のものと同様のタイプであり、図3のものと同様のタイプの部分4を含む。
有機化合物6は、2つのシクロペプチドの適切な配置を可能にするために、ポリエチレングリコール/アルカン又はフルオロアルカンの配列を改変した親水性-疎水性を形成しうる。前記化合物での各シクロペプチドの付着は、シクロペプチドの側鎖アミン又はカルボン酸官能基あるいはアクリル型の官能基に関係する。
【0051】
本発明のシステムの様々な実施態様で使用される支持体1は、固体形態又はゲル形態でありうる。それは有機又は無機の固体でありうる。
好ましくは、支持体は、生体適合性、生分解性有機ペプチドであってもよい。この場合、前記ポリマーにおける有機スペーサーアームの付着は、化学的又は放射化学的方法でなされる。
この後者の場合には、有機ポリマー支持体は、予定している支持体の決定区画にイオン化、プラズマ又は光子線による照射を受け、続けて有機スペーサーアームは、重合可能な単量体に直接、又はそれを利用して、例えば、アミン又はカルボン酸官能基を含むラジカル経由(ラジオグラフト(radiografting))によってその区画にグラフトされる。
【0052】
ラジオグラフトした、又はしていないポリマーのカップリングは、例えばスペーサーアームの端に導入されたアミン官能基とカルボン酸官能基の間、あるいは支持体のアミン官能基とスペーサーアームの端に導入されたカルボン酸官能基の間のアミド結合の創出によってなされる。
【0053】
以下の実施例は、そのような系の産生を例示する。
実施例1: 有機化合物によって共有結合的に結合した2つのシクロペプチドを含む系の産生。
3つの官能基を含む有機化合物で開始し、そのうちの1つは保護される:
スペーサーアームは、この化合物のNH基と結合し、式:
と一致し、そのPは、細胞外マトリックスのメタロプロテアーゼの基質であるペプチドを示す。
有機化合物1は、次の段階で調製する:
【0054】
段階番号1
ヘキサエチレングリコールのテルチオブチルアクリル酸塩( tertiobutyl acryla te )との縮合。
この段階については、O.Seitz、H.Kunz、J. Org. Chem., 62, 813(1997)[12]に記載されている操作手法は次の通りである:
【0055】
三つ口フラスコでは、窒素下及び撹拌する一方で、無水THFをヘキサエチレングリコールと混ぜる。次いで、Naを添加し、溶解させる。テルチオブチルアクリル酸塩を次に添加する。これを、室温で20時間回転させる。溶液を中和するために、HClを添加する。THFを減圧下で蒸発させ、次いでその溶液を飽和生理的食塩水で浸す。この溶液は、次いで、エチル酢酸を使用して3回抽出する。全有機相を再び飽和生理的食塩水で浸す。その有機相を収集し、エチル酢酸を蒸発させる。純産物(化合物3)は、96%の収率で回収される。
【0056】
段階番号2
アジ化による化合物3の他の末端の機能化。
-a)D.S. Wliburら., Bioconjugate Chem., 9, 813 (1998)[13]によって記載された操作手法によるトシル化:
【0057】
ピリミジン及び開始化合物3を、2つ口フラスコに配する。そのすべてを、N2の下で0℃で配する。次いで、TsClを添加する。反応の15時間後に、その溶液を氷に浸し、CH2Cl2を使用して3回抽出する。有機相を2%酢酸の溶液で洗浄し、次いで水で洗浄する。その有機相を次いで収集し、MgSO4で乾燥させ、減圧下で蒸発させる。産物を、100%エチル酢酸を溶出液として使用するシリカカラム(70/230)を通過させることで精製する。生産物(化合物4)は、65%の収量で収集される。
-b)K.D. Reynolds, Biocojugate Chem., 10, 1021-31(1999)[14]に記載の操作手法によるアジ化:
【0058】
ある程度のDMFを有する化合物4を、N2下の2つ口フラスコに配し、次いでNaN3を添加する。それを20時間回転させる;その溶液は不透明になる。この溶液をフリットに通し、次いでDMFをトルエンで同時蒸発させる。白い沈殿が得られ、それをエーテルで希釈する。溶液を再びフリットに通し、エーテルを蒸発させる。
従って、化合物5は、95%の収量で得られる。
【0059】
段階番号3
アリル化による化合物3の他の末端の機能化
アリル化は、ヘキサエチレングリコールのナトリウム塩による商業用アリルブロマイドの求核置換反応によっておこなわれる。得られた誘導体は、
次いで、シリカカラムによるクロマトグラフィーによって単離し、50%の収量である。
合成は、THFでおこなう。
【0060】
段階番号4
炭化水素
化合物5をジクロロボランを添加した化合物6と反応させることによる、Carboniら, J. Org. Chem., 1993, 58, 3736-3741[15]に記載の方法に従ってこれをおこなう。
【0061】
段階番号5
窒素の保護
化合物7は、例えば、Chetyrkinaら., Tetrahedron Letters 2000, 41, 1923-1926[16]によって使用された方法によって、FmocOSuで処理する。
化合物8が得られた。
【0062】
段階番号6
テルチオブチロキシカルボニル基の脱保護
アニソールを添加した化合物8を、2つ口フラスコに配し、次いでTFAを配する。反応は、25℃で1時間30分にわたって回転させ、次いで減圧下でTFAを蒸発させた。この粗物を、次いで、95/5CH2Cl2/MeOH、次いで90/10CH2Cl2/MeOHを溶出液として使用するシリカカラム(70/230)を通した。その後、純化合物9を、65%の収量で収集した。
【0063】
P23シクロペプチドを、以下の方法に先立つことによって化合物9の2つの官能基(COOH)と結合させる。
化合物9を、ある程度のTHFを有する溶液に配し、N,N-ジメチルプロピルエチルカルボジイミドによって活性化させる。
次いで、各シクロペプチドのモル等量と一致する量を添加し、その混合物を室温で12時間の期間にわたって放置し、その後、凍結乾燥する。その凍結乾燥物は、クロロホルムを使用して収集し、濾過によって形成された尿素を除き、そして濾過物を減圧下で蒸発させる。
得られた産物は、フーリエ変換、プロトン及び質量分析のRMNを用いる赤外分光光度法によって同定する。それは、所望する産物と一致する。
この産物の支持体への固定化を確かめるために、極めて初期において、スペーサーアームをNH基へ結合させ、前記スペーサーアームは重合可能な機能を含んでいる。その後は、次のように進める:
【0064】
NH基の脱保護
化合物9のNH基の最初の脱保護は、ピペリジンによる処理によって実行される。
加えて、スペーサーアームは、次の反応を実行するために調製される:
塩及び水を三つ口フラスコに配し、次いでH2N(CH2)-COOHアミノ酸;全混合物を0℃まで冷やす。活発に撹拌しながら、アクリル酸クロライドをおよそ1分当たり3mLの速度で添加する。
【0065】
それを室温で10分にわたって回転させ、次いでその溶液は、フリットを通過させる。活発な撹拌の下、フラスコを再び0℃にする。次いで濃HClを添加して、pH=2とする。これは、産物の沈殿を促す。その後、混合物を濾過し、その乾燥産物(化合物10)は純粋である。
収量は75%である。
【0066】
化合物10の縮合
化合物10は、固相上でのそれの合成の最終段階時でのメタルプロテアーゼの基質であるペプチドPと縮合させ、次いで、その全部を側鎖の脱保護をせずに樹脂から解放する。
得られた分子は、その後で、ジシクロヘキシルカルボジイミドを使用して脱保護化合物9と縮合させる。次いで、スペースアームのペプチドの側鎖を脱保護し、その後、そのアームをアームのアクリル基の補助によってポリマー支持体へ結合させる。
25μmの太さのエチレンポリテレフタル酸塩で作製した産業上のフィルムを支持体として使用し、どんな有機モノマーも取り除くために、110℃の温度で12時間以上にわたって環流トルエンを使用するソクスレーを使用してそれを前もって抽出する。
【0067】
およそ50μmの太さを有するニッケル又は銅金属格子を、次いでポリマーフィルムに配し、前記格子を、その全表面でおよそ100μmの間隔で規則的に分布する5から10μmの直径を有する丸穴で貫通させる。この格子は、完全な再現性及び極めて高い精度のマイクロメーターの順序を有するように電鋳法によって製造する。
次いで、このポリマーフィルムを、格子の穴と一致するゾーンのみを照射する電子ビームによる照射に供した。電子ビームは、次のような特徴を有する:
−エネルギーEp=2.5MeV
−最高強度 Imax=1μA
−最高照射量=500kGy。
照射は、酸素含大気でおこなう。
【0068】
照射の後、格子をポリマーフィルムから取り除き、照射ポリマーフィルムを、この化合物をスペーサーアームの補助によってポリマーフィルム上にグラフトするために、2つのシクロペプチドが結合している有機化合物との接触に配する。この固定化は、40℃で操作することによって前もって得られた10-2M溶液の有機化合物と接触させてフィルムを配することによっておこなう。
従って、有機化合物は、スペーサーアームのアクリル基によって、ポリマーフィルムの照射ゾーン上にグラフトされた。
最終産物は、FT-IR及び分光分析及びXPSによって特徴付けられる。
【0069】
実施例2
2つのシクロペプチドを含む系の産生
この実施例では、記載された有機化合物の2つの官能基上に2つのP23シクロペプチドを結合させるための上記の例において前もって使用されたような同じ操作手法が続く。
このカップリングをおこなうために、ある量のクロロホルムで溶液にし、ジシクロヘキシルカルボジイミドDCCIを使用して活性化し、次いで、各シクロペプチドの1モル等量に相当する量を添加し、反応環境は、12時間以上にわたって4℃に維持した。ジシクロヘキシル尿素の沈殿を濾過によって除き、次いで濾液を減圧下で蒸発させる。
【0070】
得られた産物は、以前におこなったような、フーリエ変換を使用する赤外分光分析、プロトンRMN及び質量分析によって特徴付けられる。
スペーサーアームは、実施例1のように、有機化合物のNH基と結合している。
次いで、アセンブリをポリ(ビリニデン フルオライド/ヘキサフルオロプロピレン)PVDF/HFPで作製された25μmの太さの産業用フィルムで構成される支持体と結合させる。このフィルムは、どんな微量な有機モノマーも除くために、12時間、40℃の温度である量の環流ジクロロメタンによるソクスレーでの抽出に前もって供する。
【0071】
フィルムを、次いで、加速した重イオンによる空気の下での照射に供する。使用されるイオンは、107と109イオン/cm2の間のフルエンス、及び102から5x102nAのオーダーの強度で、およそ10MeV/umaの一次エネルギーEpを有する酸素である。低フルエンスでの操作は、潜在的な軌跡の回収がないように選択された。
この操作は、照射パラメーター(イオンの原子番号、一次エネルギー、フルエンス)によって直接に決定される。この場合、照射時に作られた妨害ゾーンの活性中心のランダム分布は(潜在的軌跡の発生)、2つのシクロペプチド間の距離dがVEGFレセプターの二量体化を好むように、アンカー地点間の距離をブロックすることによって、シクロペプチドを有する2つの有機スペーサーアームのそれぞれによって、放射性グラフティングを可能にする。
【0072】
照射ゾーンは、アクリル型官能基と照射支持体の反応によって、イオンの潜在的軌跡に沿って引き起こるフリーラジカル、及びポリマーフィルムの表面に出現するイオンの潜在的軌跡によって、上記のようにして得たシクロペプチドを有する有機スペーサーアームをグラフティングするために使用される。
このカップリングは、シクロペプチドを有する有機アームの10-3M溶液の存在下に配した照射されたフィルムをテトラヒドロフランで40℃に熱することによっておこなわれる。
最終化合物は、FT-IR分光分析及びXPSを使用して特徴付けられる。
【0073】
(引用文献)
[1]: Ferraraら, Nature Medicine, 5巻, 12号, 1999年12月, 1361-1364項.
[2]: Hagedornら Bikfalvi, Critical Reviews in Oncology/Hematology, 34, 2000, 89-110項.
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[17]: Satoら Rifikin (J. Cell. Biol., Sept., 1988, (107(3): 1199-205).
【0074】
【0075】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のシクロペプチドの合成の最初の実施態様を示す。
【図2】 本発明のシクロペプチドの合成の二番目の実施態様を示す。
【図3】 本発明の有機スペーサーアームによる支持体上へのシクロペプチドの結合を示す。
【図4】 スペーサーアームによる、支持体上への2つのシクロペプチドを有する有機化合物の固定化を示す。
【配列表】
Claims (16)
- 次の化合物:
P11:シクロ(DPhe-Pro-Gln-Ile-Met-Arg-Ile-Lys-Pro-His-Gln-Gly-Gln-His-Ile-Gly-Glu)
(配列番号:5)
P16:シクロ(Arg-Ile-Lys-Pro-His-Gln-Gly )
(配列番号:8)
P17:シクロ(Pro-Arg-Ile-Lys-Pro-His-Gln-Gly )
(配列番号:9)
P19:シクロ(Gln-Ile-Met-Arg-Ile-Lys-Pro-His-Gln-Gly-Gln-His-Ile-Gly-Glu )
(配列番号:10)
P20:シクロ(DPhe-Pro-Gln-Ile-Met-Arg-Ile-Lys-Pro-His-Gln-Gly-Gln-His-Ile-Gly)
(配列番号:11)
P23:シクロ(DTyr-Pro-Arg-Ile-Lys-Pro-His-Gln )
(配列番号:13)
P24:シクロ(Gly-Arg-Ile-Lys-Pro-His)
(配列番号:25)
から選択されるシクロペプチド。 - 次のシクロペプチド:
P11:シクロ(DPhe-Pro-Gln-Ile-Met-Arg-Ile-Lys-Pro-His-Gln-Gly-Gln-His-Ile-Gly-Glu)
(配列番号:5)
P16:シクロ(Arg-Ile-Lys-Pro-His-Gln-Gly )
(配列番号:8)
P17:シクロ(Pro-Arg-Ile-Lys-Pro-His-Gln-Gly )
(配列番号:9)
P19:シクロ(Gln-Ile-Met-Arg-Ile-Lys-Pro-His-Gln-Gly-Gln-His-Ile-Gly-Glu )
(配列番号:10)
P20:シクロ(DPhe-Pro-Gln-Ile-Met-Arg-Ile-Lys-Pro-His-Gln-Gly-Gln-His-Ile-Gly)
(配列番号:11)
P23:シクロ(DTyr-Pro-Arg-Ile-Lys-Pro-His-Gln )
(配列番号:13)
P24:シクロ(Gly-Arg-Ile-Lys-Pro-His)
(配列番号:25)
から選択されるシクロペプチドを含んでなる血管形成を阻害する医薬的組成物。 - 有機スペーサーアームにより支持体と共有結合した請求項1に記載のシクロペプチドを含んでなる血管形成を阻害するためのバイオマテリアル。
- 請求項1に記載のシクロペプチドが有機スペーサーアームによって支持体と結合していて、各前記シクロペプチドが共有結合によって結合している固体支持体を含んでなる請求項3に記載のバイオマテリアル。
- スペーサーアームが、一方でシクロペプチドと、他方では支持体と共有結合を形成するために各末端が機能化されている、炭化水素、フッ化炭素、ポリエーテル、ポリエチレングリコール、ポリアミン、ポリアミド、ポリエステル、ポリシロキサン鎖、又はこれらの組み合わせを含む、請求項3又は4に記載のバイオマテリアル。
- 有機スペーサーアームが、さらに酵素系で切断できる部分を含む、請求項3ないし5のいずれか1つに記載のバイオマテリアル。
- 有機スペーサーアームが、さらに生物活性化合物を含む、請求項6に記載のバイオマテリアル。
- 支持体が有機又は無機固体である、請求項3又は4に記載のバイオマテリアル。
- 支持体が固形又はゲル形の有機ポリマーである、請求項3又は4に記載のバイオマテリアル。
- 有機ポリマーが生体適合性、生分解性ポリマー、又は生体適合性、非生分解性ポリマーである、請求項9に記載のバイオマテリアル。
- 有機ポリマーが、エチレンポリテレフタル酸塩、フッ化ビニリデン及びヘキサフルオロプロピレンのコポリマー、ポリビニルアルコール、ポリヒドロキシエチルメタクリル酸塩、多糖類、及びそれらのコポリマーの中から選択される、請求項10に記載のバイオマテリアル。
- 電離放射線、プラズマ又は光量子線による支持体の一定のゾーンの照射に有機ポリマー支持体を供すること、その後に支持体の前記ゾーン上に有機スペーサーアームをグラフティングすることで構成される、請求項9ないし11のいずれか1つに記載のバイオマテリアルを調製する方法。
- 照射がマスクを介して実施される、請求項12に記載の方法。
- 電離放射線が電子又は高速重イオン線である、請求項12に記載の方法。
- グラフティングの前に、シクロペプチドが有機スペーサーアームに結合した、請求項12に記載の方法。
- グラフティング後の有機スペーサーアームへのシクロペプチドの固定化の段階をさらに含む、請求項12に記載の方法。
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