JP4302302B2 - 直動型リリーフ弁 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、直動型リリーフ弁に関するものであり、特に、安定したダンピング力が得られ、しかも、オーバライド特性等の静特性のばらつきを抑えられる直動型リリーフ弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の直動型リリーフ弁としては、特開平4−327073号公報に記載されたものがある。
【0003】
この直動型リリーフ弁は、スプリングでハウジングのバルブシートに押付けられるポペット弁体の先端側を延長してハウジングの穴に摺動自在に嵌合させ、この嵌合部に第2リリーフ弁を形成して、開弁時に第1リリーフ弁に生ずるフローフォースを、第2リリーフ弁の作動でポペット弁体先端部に生じる圧力により得られる軸方向力で相殺するようにして、オーバライド特性を向上するようにしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この直動型リリーフ弁にあっては、ポペット弁体の先端側はハウジングに摺動自在に嵌合されて軸方向に案内されるものであるが、バルブシートに着座する弁体部はハウジングから半径方向には拘束されない、所謂片持ち構造であるため、横方向の振れやリリーフ噴流に基づく横力、出口の非対称性の影響、ポペット弁体の倒れ(傾き)の影響を受けやすいものとなっていた。
【0005】
また、ポペット弁体の軸方向への移動に対しても、減衰を与える手段を備えていないため、過渡的な状態で安定性に欠けるものであった。
【0006】
上記不具合を解消するよう特開平9−196192号公報の直動型リリーフ弁にあっては、ポペット弁体がハウジングの穴に摺動自在に嵌合され、ポペット弁体を閉弁方向に付勢するスプリングを内蔵するスプリング室と排出ポート側とはダンピングオリフィスを有する通路を介して連通させている。なお、ポペット弁体が最大開口位置に移動する場合には、前記ダンピングオリフィスをバイパスしてスプリング室と排出ポート側とが連通するようにして、スプリング室内に溜まった空気を抜けやすくしている。
【0007】
しかしながら、この直動型リリーフ弁にあっても、ダンピングオリフィスを有する通路はポペット弁体を軸方向に貫通して弁体部の肩部に開口しており、ポペット弁体の回転位置によっては、流出ポートへのリリーフ噴流を受けやすい位置とそうでない位置にあるかにより、言い換えると、ポペット弁体の回転位置即ちダンピングオリフィスを持つ通路の開口位置の回転方向への移動により、リリーフ弁のオーバライド特性が変化し、バラツク不具合を有する。
【0008】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、安定したダンピング力が得られ、しかも、オーバライド特性等の静特性のバラツキを抑えた直動型リリーフ弁を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、小径穴と大径穴とからなり、小径穴を高圧の入口ポートに連通させて一次圧室とすると共に大径穴を比較的低圧の排出ポートに連通させ、両穴の段付部にバルブシートが形成されたハウジングと、前記バルブシートに接離可能な弁体部および前記大径穴内面に微小な環状隙間をもって臨むツバ部を備えたポペット弁体と、前記ハウジングの大径穴内に配置され、ポペット弁体を前記バルブシートに着座するよう背後から付勢するスプリングと、前記ポペット弁体のツバ部で画成された大径穴内の前記スプリングが配置されたスプリング室を前記環状隙間を介して排出ポート側の二次圧室に連通させて形成したダンパとから構成している。
【0010】
また、前記ツバ部は、排出ポート側の第1ツバ部とスプリング室側の第2ツバ部と両ツバ部間の溝部とで構成され、第1ツバ部と大径穴内面との環状隙間を第2ツバ部と大径穴内面との環状隙間と同等かもしくは大きく設定する。
【0011】
そして、前記溝部は、第2ツバ部外周もしくは第2ツバ部と対向する大径穴内面に円周方向の位置を異ならせて設けた切欠きと第2ツバ部と大径穴内面の環状隙間とでスプリング室に連通することを特徴とする。
【0012】
の発明は、第の発明において、前記溝部は、ポペット弁体に設けた連通路と第2ツバ部と大径穴内面の環状隙間とでスプリング室に連通することを特徴とする。
【0013】
第3の発明は、第1または第2の発明において、前記ポペット弁体は、その弁体部先端に前記小径穴に摺動自在に嵌合し且つ小径穴内で一次圧室を画成する摺動部を具備することを特徴とする。
【0014】
の発明は、第の発明において、前記摺動部は、前記小径穴の端部を画成して摺動部と小径穴との隙間を介して一次圧室に連通する第2のダンパを形成することを特徴とする。
【0015】
の発明は、第1ないし第4の発明のいずれか一つにおいて、前記ポペット弁体は、スプリング室に面する背面に大径穴の軸方向に延びるロッド部を備え、このロッド部の端部はハウジングに摺動自在に案内されていることを特徴とする。
【0016】
【発明の効果】
したがって、第1の発明は、微小な環状隙間をもって大径穴内面に臨むツバ部をポペット弁体に設けたため、ポペット弁体の移動に伴うスプリング室への作動流体の流入・排出時に作動流体がこの微小な環状隙間を通過することで、ポペット弁体を大径穴内面から浮き上がらせるよう機能し、ポペット弁体の半径方向への振れや傾きを抑制し、ポペット弁体の姿勢を中立に戻そうとするアライメント機能を有する。また、ポペット弁体の傾き可能な角度(倒れ角)が制限される。
【0017】
このアライメント機能は、作動流体がバルブシートと弁体部との間を通過して排出ポートに至るリリーフ噴流によってポペット弁体には横方向に押す横力や斜め方向の傾け力が作用するがこの振れや傾きに対抗して姿勢を中立に維持させる。
【0018】
また、スプリング室の作動流体は前記環状隙間を介して排出ポートに通じる二次圧室に連通しているため、ポペット弁体の軸方向の移動に対してそれを抑制する減衰力を発生し、ポペット弁体の動きに対してダンピング効果を発揮する。
【0019】
また、前記ツバ部が第1,第2ツバ部と両ツバ部間の溝部とで構成されるため、作動流体が環状隙間を通過する際は流速が速く静圧は低いが、環状隙間に比較して大きい容積の溝部に流入すれば流速が大きく落ちてその分静圧が高くなり、ポペット弁体を大径穴の内壁面によってバランスさせる静圧軸受けの効果がある。
【0020】
また、第1ツバ部と大径穴内面との環状隙間を第2ツバ部と大径穴内面との環状隙間と同等かもしくは大きく設定しているため、二次圧室での圧力変動を当該環状隙間で遮断して、溝部およびそれに連なるスプリング室内の圧力変動を少なくできる。
【0021】
しかも、前記溝部は第2ツバ部外周の環状隙間と第2ツバ部外周もしくは大径穴内面に設けた切欠きを介してスプリング室に連通しているため、チョークとして機能する部分が少ないため、油温による動粘度変化の影響を低減できる。
【0022】
また、第1ツバ部外周の環状隙間により、溝部は二次圧室から画成されているため、リリーフ噴流により二次圧室内で円周方向に圧力値に偏りがある(圧力分布が存在する)場合、第2ツバ部外周もしくは第2ツバ部と対向する大径穴内面に設ける切欠きの円周方向位置が変わっても、スプリング室の圧力変動を低減できる。
【0023】
の発明では、前記溝部は連通路と第2ツバ部外周の環状隙間とでスプリング室に連通しているため、穴加工のみでダンピングオフィスが形成できるため、製作が容易で製作コストを低減できる。
【0024】
の発明では、前記ポペット弁体は前記小径穴に摺動自在な先端の摺動部を有するため、小径穴に摺動自在に嵌合する摺動部でポペット弁体の先端部が案内されることで、ポペット弁体の倒れ角が制限されやすく、横方向の振動等の影響を低減でき、より一層精度の高いものとすることができる。
【0025】
の発明では、前記摺動部は前記小径穴の端部との間で摺動部周りの隙間を介して一次圧室に連通する第2のダンパを形成しているため、ポペット弁体の軸方向の移動を第1のダンパと共に抑制する。
【0026】
の発明では、前記ポペット弁体はロッド部によりハウジングに摺動自在に案内されるため、ポペット弁体のツバ部と大径穴内面との環状隙間によるアライメント機能と相俟って、ポペット弁の振れや倒れを確実に防止できる。
【0027】
【発明の実施の態様】
以下、本発明の実施態様を添付図面に基づいて説明する。
【0028】
図1は、本発明の直動型リリーフ弁の第1の実施態様を示す。
【0029】
図1において、10は段付形状のハウジングを示し、小径開口端が球形のプラグ11で閉塞され、比較的高圧の一次圧を入口ポート12より導入する小径穴13、およびこの小径穴13と同軸上にバルブシート14を挟んで位置し、大径開口端が筒状の調整プラグ15で閉塞され、排出ポート16が開口する大径穴17を有する。
【0030】
30はポペット弁体を示し、前記バルブシート14に接離可能な円錐形の弁体部31を備え、この弁体部31の先端側には、ステム部32を介して小径穴13内面に摺動可能に嵌合する摺動部33が配置される。この摺動部33でハウジング10の小径穴13の内部は入口ポート12が開口した一次圧室25と、この一次圧室25に摺動部33と小径穴13との間の図示しない微小隙間を介して連通するダンパ室26とに区画される。
【0031】
また、この弁体部31の後端側には、拡径したランド部34とこのランド部34に隣接して大径穴17内周に微小な環状隙間δをもって外周が臨むツバ部35とが形成され、ツバ部35の背面には後述するスプリング37の一端に係合するロッド部36が設けられている。
【0032】
スプリング37は、ポペット弁体30のロッド部36周りに一端が係合し、他端は捩じ込み深さを調節可能な前記調節プラグ15に着座している。なお、18は、前記調節プラグ15のロックナット、19はシールリング、20はワッシャである。
【0033】
また、調節プラグ15で閉塞されるハウジング10の大径穴17の内部は、ポペット弁体30のツバ部35により、スプリング37が配置されるスプリング室27と排出ポート16に連通する二次圧室28とに区画され、スプリング室27はポペット弁体30のツバ部35による微小な環状隙間δをオリフィスとして二次圧室28と連通するダンパ室に構成される。
【0034】
そして、リリーフ弁のセット圧力は、スプリング37の初期セット荷重とバルブシート14のシート面積(受圧面積)で決定でき、スプリング37の所期セット荷重は調節プラグ15のねじ込み深さを加減することにより調節できる。
【0035】
次に、作用を説明する。
【0036】
今、入口ポート12を介して一次圧室25に導かれた作動流体の圧力が、スプリング37のセット荷重に相当する圧力よりも低ければ、ポペット弁体30は図示するノーマル状態(閉弁状態)を維持して、弁体部31はバルブシート14への着座している。
【0037】
前記一次圧室25の圧力が、スプリング37のばね力に相当する圧力よりも高くなれば、ポペット弁体30がスプリング37に抗して移動し、ハウジング10のバルブシート14から弁体部31を離脱させて開く。従って、入口ポート12側の一次圧室25の圧力流体が二次圧室28へ流入し、排出ポート16へ流れる。
【0038】
この開弁時において、スプリング室27の作動流体はポペット弁体30の開弁方向(もしくは閉弁方向)への移動に対してポペット弁体30のツバ部35とハウジング10の大径穴17との間の環状隙間δを介して二次圧室28に排出(もしくは吸入)することでポペット弁体30の移動を抑制するダンパ機能を発揮する。
【0039】
また、小径穴13と摺動部33とで形成されたダンパ室26も上記ポペット弁体30の移動に伴い拡張収縮され、作動流体は摺動部33と小径穴13内面との間の環状隙間を通過することで減衰されるため、ポペット弁体30の移動を抑制する第2のダンパとして機能する。
【0040】
そして、ポペット弁体30のツバ部35とハウジング10の大径穴17内面との間の環状隙間δは、ポペット弁体30の移動に伴うスプリング室27への作動流体の流入・排出時に作動流体が通過することで、ポペット弁体30を大径穴17内面から浮き上がらせるよう機能し、ポペット弁体30の半径方向への振れや傾きを抑制し、ポペット弁体30を直立した中立状態に維持しようとするアライメント機能を発揮する。
【0041】
このアライメント機能は、作動流体がバルブシート14と弁体部31との間を通過して排出ポート16に至るリリーフ噴流によってポペット弁体30には横方向に押す横力や斜め方向の傾け力が作用しても、これに対抗して上記中立状態に維持しようとする。
【0042】
出願人の実験によれば、ツバ部35と大径穴17内面との環状隙間(直径の差)δは、δ≦D×(1/30)とすることで、ポペット弁体30の振れ、倒れを確実に防止できることを解明した。なお、Dは大径穴17の内径である。
【0043】
なお、ポペット弁体30の弁体部31は上記図1に記載したものの他、例えば、図2に示すように、ツバ部35と隣接するランド部34を取り除き、弁体部31のテーパをさらに延長することで、前記ランド部34の機能を持たせるようにしたものでもよい。
【0044】
また、上記ポペット弁体30のアライメントは、小径穴13に摺動自在に嵌合する摺動部33でポペット弁体30の先端部が案内されることで、より一層精度の高いものとすることができる。
【0045】
図2に示すポペット弁体では、バルブシート14と弁体部31との間からの噴流を弁体部31のテーパの延長した部分で外方へ案内するため、上記噴流による乱れを少なくできる。従って、二次圧室28へ環状隙間δを介して連通しているスプリング室27の圧力変動を更に小さくできスプリング室27を利用するダンピング効果を安定させると共に、その流体力を調整することが可能となり、オーバライド特性等の静特性を改善できる特徴を持つ。
【0046】
また、スプリング室27は上記環状隙間δを通して二次圧室28へ連通させるだけでなく、図3に示すようにスプリング室27を排出ポート16の下流に連通穴24を介して連通させてもよい。このようにするとこの連通穴24を介して直接流体または混入のエアを外部へ排出できる。
【0047】
そして、ツバ部35と大径穴17との環状隙間δのみでダンピング効果を調整するよりも、さらに連通穴24を加えることで、ポペット弁体30の振れ倒れ防止の機能のために必要な開口面積に限定される環状隙間δに加えて、連通穴24とのトータルの開口面積を選択できて、減衰力の調整がしやすくできる。
【0048】
図4は本発明の直動型リリーフ弁の第2の実施態様を示し、ポペット弁体30のツバ部を2個設けたものである。
【0049】
図4において、ポペット弁体30は二次圧室28側のツバ部を第1ツバ部38、スプリング室27側のツバ部を第2ツバ部39として2個のツバ部38,39を小径の溝部40を挟んで配置し、第1ツバ部38と大径穴17内面との環状隙間δ1を第2ツバ部39と大径穴17内面との環状隙間δ2と同等もしくは大きく形成している。
【0050】
この構成によれば、溝部40がスプリング室27と二次圧室28との間において上記二つの環状隙間(オリフィス)δ1,δ2に挟まれているため、作動流体が環状隙間δ1,δ2を通過する際は流速が速く静圧は低いが、環状隙間δ1,δ2に比較して大きい容積の溝部40に流入すれば流速が大きく落ちてその分静圧が高くなる。この現象は通称静圧軸受けの機能であり、これによりポペット弁体30を大径穴17の内壁面から更に離間させてセンタリングする機能を高める。
【0051】
また、二次圧室28に直接臨む第1ツバ部38の大径穴17内面との環状隙間δ1をスプリング室27側の第2ツバ部39の環状隙間δ2と同等かより広くすることで、二次圧室28での圧力変動を当該環状隙間δ1で遮断して、溝部40およびそれに連なるスプリング室27内の圧力変動を少なくできる。
【0052】
上記態様では、溝部40とスプリング室27との間とは第2ツバ部39の外周の環状隙間δ2を介して連通させているが、連通形態としてはこの例に限られず、図5ないし図7に示すごとき変形例がある。
【0053】
図5においては、第2ツバ部39外周の環状隙間δ2と第2ツバ部39の円周上等間隔に配置した切欠き41とにより構成したものであり、図6においては、第2ツバ部39外周の環状隙間δ2と第2ツバ部39と対向するハウジング10の大径穴17内面に円周上等間隔に配置した切欠き21とにより構成したものである。なお、切欠き21は等間隔に設けなくてもよい。
【0054】
これらの構成によれば、切欠き41,21が軸方向の短いオリフィスであるため、油温による動粘度変化の影響を低減できる。
【0055】
また、第1ツバ部38外周の環状隙間δ1により、溝部40は二次圧室28から画成されているため、リリーフ噴流により円周方向に二次圧室28内で圧力値に偏りがある(ポペット弁体の表面に圧力分布がある)場合、第2ツバ部39外周もしくは第2ツバ部39と対向する大径穴17内面に設ける切欠き41,21の円周方向位置が変わっても、スプリング室27の圧力変動を低減できる。
【0056】
図7においては、第2ツバ部39外周の環状隙間δ2に加えて、溝部40に設けた直径方向の横穴42とこの横穴42に連通しスプリング室27に開口する縦穴43とで連通路44を構成したものである。
【0057】
この構成によれば、穴加工のみでダンピングオフィスのための連通路44が形成できるため、製作が容易で製作コストを低減できる。
【0058】
図8ないし図10は、ポペット弁体30の先端側の第2ダンパーの変形例を夫々示す。
【0059】
図8においては、ハウジング10の小径穴13の開口端部をプラグ11で閉塞することに代えて、ハウジング10の小径穴13を開口のない盲穴で形成したものであり、盲栓等を必要とせず、その分安価に構成したものである。
【0060】
図9においては、ダンパ室26と一次圧室25を摺動部33外周の環状隙間を通して連通するのでなく、ダンパ室26はダンパオリフィス22を介して別の通路等に連通されるものであり、この場合には、入口ポート12の上流部や排出ポート16の下流部等に連通させることができる。
【0061】
また、図10に示すものは、小径穴13の開口端をそのまま開放するものであり、スプリング室27によるダンパの減衰力が充分であれば、小径穴13の開口端に盲栓等の閉塞手段を設ける必要がないため、構造を簡素化でき小型化が可能である。
【0062】
図11ないし図13は本発明の第3の実施態様を示すもので、ポペット弁体30の弁体部31から先端側に設けられていた摺動部を具備しない直動リリーフ弁に本発明を適用したものである。
【0063】
図11において、ポペット弁体30はハウジング10のバルブシート14に接離可能な円錐状の弁体部31とハウジング10の大径穴17内に環状隙間δ1,δ2を持って臨む第1,第2ツバ部38,39と、この第1,第2ツバ部38,39間の溝部40とで構成されている。そして、溝部40は直径方向の横穴42および横穴42に連通しスプリング室27に開口する縦穴43からなる連通路44によりスプリング室27に連通する構成およびその他の構成は図7に示す例と同様である。
【0064】
図12においては、ポペット弁体30はハウジング10のバルブシート14に接離可能な球状の弁体部31を有する点のみが図11と異なり、その他の構成は図11と同様である。
【0065】
図13においては、ポペット弁体30は前記図5と同様に第2ツバ部39外周部に切欠き41を設けると共にハウジング10のバルブシート14に接離可能なブロック状のシート弁で弁体部31が構成される点のみが図11と異なり、その他の構成は図11と同様である。
【0066】
これら図10ないし図13に示す態様においては、先端にガイド機能がないため、ポペット弁体30のツバ部38,39とハウジング10の大径穴17内面との環状隙間δ1,δ2をよりタイトな構成とする必要があり、ポペット弁体30にツバ部を一個だけ設ける場合には、この環状隙間(直径の差)δを、δ≦D×(1/75)となるよう形成すれば、ポペット弁体30の振れおよび倒れを、上記した先端の案内機能のある図1ないし図10の各例と同じにすることができる。
【0067】
なお、図13に鎖線図示したように、ポペット弁体30のロッド部36を延長して、調整プラグ15に設けた案内穴23に摺動自在に嵌合させて案内させることもでき、この案内構造を図11および図12に示す例にも適用すると、本発明によるポペット弁体30のツバ部35,38,39と大径穴17内面との環状隙間δ,δ1,δ2によるアライメント機能と相俟って、ポペット弁体30の振れや倒れを確実に防止できる。
【0068】
また、上記案内構造を図1ないし図10に示すハウジング10の小径穴13とポペット弁体30の摺動部33とにより構成される案内部に代えて用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様を示す直動型リリーフ弁の断面図である。
【図2】図1の変形例を示す直動型リリーフ弁の断面図である。
【図3】図1における他の変形例を示す直動型リリーフ弁の断面図である。
【図4】本発明の第2の実施態様を示す直動型リリーフ弁の断面図である。
【図5】図4の変形例の直動型リリーフ弁を示す断面図a)およびa)図のV−V断面図b)である。
【図6】図4の他の変形例の直動型リリーフ弁を示す断面図a)およびa)図のVI−VI断面図b)である。
【図7】図4の更に他の変形例の直動型リリーフ弁を示す断面図a)およびa)図のVII−VII断面図b)である。
【図8】図4の第2ダンパ部の変形例の直動型リリーフ弁を示す断面図である。
【図9】図4の第2ダンパ部の他の変形例の直動型リリーフ弁を示す断面図である。
【図10】図4の第2ダンパ部の更に他の変形例の直動型リリーフ弁を示す断面図である。
【図11】本発明の第3の実施態様を示す直動型リリーフ弁の断面図である。
【図12】図11の変形例の直動型リリーフ弁の断面図である。
【図13】図11の他の変形例の直動型リリーフ弁の断面図である。
【符号の説明】
10 ハウジング
12 入口ポート
13 小径穴
14 バルブシート
15 調整プラグ
16 排出ポート
17 大径穴
21,41 切欠き
23 案内穴
25 一次圧室
26 ダンパ室
27 スプリング室
28 二次圧室
30 ポペット弁体
31 弁体部
33 摺動部
35 ツバ部
36 ロッド部
37 スプリング
38 第1ツバ部
39 第2ツバ部
40 溝部
42 横穴
43 縦穴
44 連通路

Claims (5)

  1. 小径穴と大径穴とからなり、小径穴を高圧の入口ポートに連通させて一次圧室とすると共に大径穴を比較的低圧の排出ポートに連通させ、両穴の段付部にバルブシートが形成されたハウジングと、
    前記バルブシートに接離可能な弁体部および前記大径穴内面に微小な環状隙間をもって臨むツバ部を備えたポペット弁体と、
    前記ハウジングの大径穴内に配置され、ポペット弁体を前記バルブシートに着座するよう背後から付勢するスプリングと、
    前記ポペット弁体のツバ部で画成された大径穴内の前記スプリングが配置されたスプリング室を前記環状隙間を介して排出ポート側の二次圧室に連通させて形成したダンパとから構成され、
    前記ツバ部は、排出ポート側の第1ツバ部とスプリング室側の第2ツバ部と両ツバ部間の溝部とで構成され、第1ツバ部と大径穴内面との環状隙間を第2ツバ部と大径穴内面との環状隙間と同等かもしくは大きく設定し、
    前記溝部は、第2ツバ部外周もしくは第2ツバ部と対向する大径穴内面に円周方向の位置を異ならせて設けた切欠きと第2ツバ部と大径穴内面の環状隙間とでスプリング室に連通することを特徴とする直動型リリーフ弁。
  2. 前記溝部は、ポペット弁体に設けた連通路と第2ツバ部と大径穴内面の環状隙間とでスプリング室に連通することを特徴とする請求項1に記載の直動型リリーフ弁。
  3. 前記ポペット弁体は、その弁体部先端に前記小径穴に摺動自在に嵌合し且つ小径穴内で一次圧室を画成する摺動部を具備することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の直動型リリーフ弁。
  4. 前記摺動部は、前記小径穴の端部を画成して摺動部と小径穴との隙間を介して一次圧室に連通する第2のダンパを形成することを特徴とする請求項3に記載の直動型リリーフ弁。
  5. 前記ポペット弁体は、スプリング室に面する背面に大径穴の軸方向に延びるロッド部を備え、このロッド部の端部はハウジングに摺動自在に案内されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一つに記載の直動型リリーフ弁。
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