JP4298578B2 - キャリア箔付き多孔質金属箔及びその製造方法 - Google Patents

キャリア箔付き多孔質金属箔及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4298578B2
JP4298578B2 JP2004137824A JP2004137824A JP4298578B2 JP 4298578 B2 JP4298578 B2 JP 4298578B2 JP 2004137824 A JP2004137824 A JP 2004137824A JP 2004137824 A JP2004137824 A JP 2004137824A JP 4298578 B2 JP4298578 B2 JP 4298578B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
foil
metal foil
carrier foil
porous metal
carrier
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004137824A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005320562A (ja
Inventor
善樹 坂口
仁彦 本田
清隆 安田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Mining and Smelting Co Ltd filed Critical Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
Priority to JP2004137824A priority Critical patent/JP4298578B2/ja
Priority to PCT/JP2005/008195 priority patent/WO2005108647A1/ja
Publication of JP2005320562A publication Critical patent/JP2005320562A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4298578B2 publication Critical patent/JP4298578B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/64Carriers or collectors
    • H01M4/66Selection of materials
    • H01M4/661Metal or alloys, e.g. alloy coatings
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D1/00Electroforming
    • C25D1/10Moulds; Masks; Masterforms
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/04Processes of manufacture in general
    • H01M4/0438Processes of manufacture in general by electrochemical processing
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/04Processes of manufacture in general
    • H01M4/0438Processes of manufacture in general by electrochemical processing
    • H01M4/045Electrochemical coating; Electrochemical impregnation
    • H01M4/0452Electrochemical coating; Electrochemical impregnation from solutions
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/13Electrodes for accumulators with non-aqueous electrolyte, e.g. for lithium-accumulators; Processes of manufacture thereof
    • H01M4/134Electrodes based on metals, Si or alloys
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/05Accumulators with non-aqueous electrolyte
    • H01M10/052Li-accumulators
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Description

本発明は、キャリア箔付き多孔質金属箔及びその製造方法に関する。また本発明は非水電解液二次電池用負極の製造方法に関する。
多孔性金属箔は例えば電池の集電体や触媒の担体等として広く用いられている。この種の多孔性金属箔の製造方法には、例えば(a)電極表面に所望形状の絶縁性被膜を形成しておきその上に電解めっきを施すことで、該被膜に対応する部位に電析が生じないようにして多孔性金属箔を製造する方法、(b)繊維状又は粒状の金属を焼結して多孔性焼結体とする方法、(c)圧延や電解めっきによって金属箔を製造した後、これを打ち抜き処理して孔をあける方法などがある。
これら各種方法のうち、電解めっきによって多孔性金属箔を製造する方法としては、例えば金属製の被電着基体を、サンドブラスト、化学エッチング、電解エッチング、機械加工等によって粗化処理し、その粗化面に絶縁塗料を粗く吹き付けるか、又は全面に絶縁性の塗膜若しくは酸化膜を設け、引き続きワイヤブラシやパフ等の被膜を部分的に且つ不完全に取り除き、然る後に電解めっきを施して金属箔を製造する方法が知られている(特許文献1参照)。得られた金属箔を基体から剥離することで、多孔体を得ることができる。
別法として、疎水性基を有するカルボン酸の吸着、高級アルコール塩と金属とを用いたカップリング、又はフッ化エチレンのコーティングなどによって電極板面を疎水処理を施し、その上に電解めっきを行い金属箔を製造する方法が知られている(特許文献2参照)。この方法では、電解めっき時に電極板面上で発生する水素の気泡が電極板面上に残ることで電解液との接触が不十分になり、その部分には電着が起こらないことを利用している。
特開昭50−141540号公報 特開平5−23760号公報
しかし前述の何れの技術とも、それによって得られる金属箔は、多孔性であるがゆえに強度を高めることが容易でない。また、電極表面に絶縁性の物質を塗布することから電析の効率を向上させることが容易でない。更に、特許文献1記載の技術においては電極表面を粗化することが必須であることから、電解めっきに先立ち電極の粗化処理が必要となり製造工程が煩雑化する。その上、金属箔は薄くコシが弱いことから、これを単独で加工、搬送等するには取り扱い性が良くない。
従って本発明の目的は、前述した従来技術が有する種々の欠点を解消し得る多孔質金属箔及びその製造方法を提供することにある。
本発明は、導電性を有するキャリア箔上に、電解めっきにより形成された多孔質金属箔層を有し、更に両者間に導電性ポリマーを用いて形成された接合界面層を有していることを特徴とするキャリア箔付き多孔質金属箔を提供することにより前記目的を達成したものである。
また本発明は、前記キャリア箔付き多孔質金属箔の製造方法であって、
前記導電性ポリマーを含む塗布液を前記キャリア箔の一面に塗工し、その上に電解めっきによって前記金属箔を形成することを特徴とするキャリア箔付き多孔質金属箔の製造方法を提供するものである。
また本発明は、前記キャリア箔付き多孔質金属箔から該多孔質金属箔を剥離することで得られ、且つ該多孔質金属箔層の一面に前記導電性ポリマーが付着していることを特徴とする多孔質金属箔を提供するものである。また、前記キャリア箔付き多孔質金属箔から該多孔質金属箔を剥離することで得られた多孔質金属箔を備えてなることを特徴とする非水電解液二次電池用負極及び該負極を備えてなることを特徴とする非水電解液二次電池を提供するものである。
更に本発明は、表面が電解液と接する一対の集電用表面層と、該表面層間に介在されたリチウム化合物の形成能の高い活物質の粒子を含む活物質層とを備えている非水電解液二次電池用負極の製造方法であって、
導電性ポリマーを含む塗布液をキャリア箔の一面に塗工し、その上にリチウム化合物の形成能の低い金属材料を電解めっきして一方の集電用表面層を形成し、該集電用表面層の上に活物質の粒子を含む導電性スラリーを塗布して活物質層を形成し、該活物質層の上にリチウム化合物の形成能の低い金属材料を電解めっきして他方の集電用表面層を形成し、然る後、前記キャリア箔を前記一方の集電用表面層から剥離分離することを特徴とする非水電解液二次電池用負極の製造方法を提供するものである。
本発明によれば、薄くてコシが弱く、取り扱い性が良好でない金属箔が、キャリア箔に付着した状態になっているので、金属箔の取り扱い性が良好になる。特に該金属箔は多孔質のものであるから、強度が低く破れやすいが、本発明によればそのような不都合が起こりにくい。また、キャリア箔から剥離された多孔質金属箔は、その一面に導電性ポリマーが付着していることから、高強度で且つフレキシビリティに富んだものとなる。また本発明のキャリア箔付き多孔質金属箔の製造方法によれば、金属箔に形成される微細孔の孔径や存在密度を自在に制御することができる。更に、本発明の製造方法によって製造された負極は、電解液の流通経路が十分に確保されることから、非水電解液二次電池の容量が高まり、また活物質がリチウムを吸脱蔵することに起因して電極から脱落することが効果的に防止され、サイクル特性が向上する。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき説明する。先ず本発明のキャリア箔付き多孔質金属箔について説明する。本実施形態のキャリア箔付き多孔質金属箔は、キャリア箔上に多孔質金属箔層を有し、更に両者間に接合界面層を有している3層構造のものである。接合界面層は、キャリア箔及び多孔質金属箔のそれぞれに直接接触している。
金属箔は電解めっきによって形成されている。金属箔は微細孔を多数有する多孔質のものである。金属箔には、これをその厚み方向に貫通する微細孔及び途中で閉塞している微細孔の両方が存在している。両者のうち、本発明にいう微細孔とは金属箔を厚み方向に貫通する微細孔を意味する。しかしこのことは、本発明において、途中で閉塞している微細孔が存在する金属箔を排除するものではない。またそのような金属箔が好ましくないということを意味するものでもない。
金属箔の厚みに特に制限はなく、その具体的な用途に応じて適切な厚みが選択される。例えば、後述する図2に示す非水電解液二次電池用の電極用材料として用いる場合には、機械的強度の確保や、微細孔の容易な形成、エネルギー密度の向上、非水電解液の円滑な流通等の点から、好ましくは1〜100μmとし、更に好ましくは2〜20μm、一層好ましくは3〜10μmとする。
金属箔は各種金属材料から構成され得る。例えばCu、Ni、Co、Fe、Cr、Sn、Zn、In、Ag及びAuのうちの少なくとも1種類の金属を含む金属箔とすることができる。つまり、これらの金属の単体若しくはこれらの金属の二種以上の合金又はこれらに加えて他の元素を含む材料から金属箔を構成することができる。後述する図2に示す非水電解液二次電池の電極用材料として金属箔を用いる場合には、Cu、Ni、Co、Fe、Cr、Auから構成することが、リチウムとの反応性が低い点から好ましい。
キャリア箔は、多孔質金属箔を製造するための支持体として用いられるものである。また製造された多孔質金属箔をその使用の前まで、或いは加工の最中に支持しておき、該金属箔の取り扱い性を向上させるために用いられるものである。これらの観点から、キャリア箔は、金属箔の製造工程において及び製造後の加工・搬送工程等においてヨレ等が生じないような強度を有していることが好ましい。従ってキャリア箔は、その厚みが10〜50μm程度であることが好ましい。
後述する製造方法に鑑みて、キャリア箔としては導電性を有するものを用いる。この場合、導電性を有していれば、キャリア箔は金属製でなくてもよい。しかし金属製のキャリア箔を用いることで、多孔質金属箔の製造後にキャリア箔を溶解・製箔してリサイクルできるという利点がある。金属製のキャリア箔を用いる場合、Cu、Ni、Co、Fe、Cr、Sn、Zn、In、Ag、Au、Al及びTiのうちの少なくとも1種類の金属を含んでキャリア箔が構成されていることが好ましい。
キャリア箔としては、例えば圧延箔や電解箔などの各種方法によって製造された箔を特に制限なく用いることができる。従来の多孔質金属箔の製造方法と異なり、本発明においてはキャリア箔の表面が粗化されていることを必ずしも要しない。しかし、微細孔の孔径や存在密度をコントロールする観点から、キャリア箔の表面は、或る程度凹凸形状になっていることが好ましい。圧延箔は、その製造方法に起因して各面が平滑になっている。これに対して電解箔は一面が粗面であり、他面が平滑面になっている。粗面は、電解箔を製造する際の析出面である。そこで、電解箔における粗面を電析面として利用すれば、別途キャリア箔に粗化処理をする手間が省けるので簡便である。かかる粗面を電析面として利用する場合、その表面粗さRaは0.05〜5μm、特に0.2〜0.8μmであることが、所望の径及び存在密度を有する微細孔を容易に形成し得る点から好ましい。
キャリア箔と多孔質金属箔との間には、両箔の接合界面層が介在している。接合界面層は、導電性ポリマーを含む塗工液を塗布し乾燥させて形成されたものである。接合界面層は、金属箔に所望の微細孔を形成する目的、及びキャリア箔から剥離後の金属箔に所望の強度及びフレキシビリティを付与するために用いられるものである。キャリア箔が電解箔からなる場合、該キャリア箔の表面のうち、接合界面と接する面が、該電解箔を製造する際の析出面となることが好ましい。
接合界面層を構成する導電性ポリマーとしては、その種類に特に制限はなく、従来公知のものを用いることができる。例えばポリフッ化ビリニデン(PVDf)、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリアクリルニトリル(PAN)及びポリメチルメタクリレート(PMMA)等が挙げられる。特に、多孔質金属箔を非水電解液二次電池用の負極材料として用いる場合には、導電性ポリマーとしてリチウムイオン伝導性ポリマーを用いることが好ましい。また、多孔質金属箔の具体的な用途に関係なく、導電性ポリマーはフッ素含有の導電性ポリマーであることが好ましい。フッ素含有ポリマーは、熱的及び化学的安定性が高く、機械的強度に優れているからである。これらのことを考慮すると、リチウムイオン伝導性を有するフッ素含有ポリマーであるポリフッ化ビリニデンを用いることが特に好ましい。
導電性ポリマーを用いて形成された接合界面層は、キャリア箔と多孔質金属箔とを完全に離間させるに足る厚みをもって両箔間の全域に亘り連続的に存在していてもよい。或いは両箔間に不連続に存在していてもよい。接合界面層における導電性ポリマーの量は、多孔質金属箔に所望の微細孔を形成する観点、及びキャリア箔から剥離後の多孔質金属箔に所望の強度やフレキシビリティを付与する観点から、適切な量が決定される。
本実施形態のキャリア箔付き多孔質金属箔においては、金属箔に対して所定の加工が完了した後に金属箔をキャリア箔から剥離すればよい。或いは、金属箔に対して所定の加工を施す直前に金属箔をキャリア箔から剥離すればよい。これによって、その厚さが薄くコシの弱い金属箔の取り扱い性が格段に向上する。
本実施形態のキャリア箔付き多孔質金属箔から剥離された多孔質金属箔は、その一面に接合界面層に由来する導電性ポリマーが付着している。この付着によって金属箔には所望の強度とフレキシビリティが付与される。導電性ポリマーは、多孔質金属箔の一面の全域を連続的に被覆していてもよく、或いは不連続に島状に被覆していてもよい。本発明者らの検討によれば、導電性ポリマーが多孔質金属箔の一面を不連続に島状に被覆しているだけでも、金属箔の強度及びフレキシビリティが向上することが判明した。特に注目すべきことは、多孔質金属箔の孔が導電性ポリマーで閉塞されていても、該金属箔を非水電解液二次電池用負極材料として用いた場合に、リチウムイオン伝導性が発現することである。
次に本発明のキャリア箔付き金属箔の製造方法について図1を参照しながら説明する。先ず図1(a)に示すようにキャリア箔1を用意する。キャリア箔1が電解箔からなる場合には、同図に示すように、キャリア箔1はその一面が粗面1aであり、他面が平滑面1bになっている。これらの面のうち、粗面1aを電析面として利用することが先に述べた理由により好ましい。
次に、キャリア箔1の一面に剥離剤を施して剥離処理行う。前述した理由から、剥離剤はキャリア箔1における粗面1aに施すことが好ましい。剥離剤は、後述する剥離工程において、キャリア箔1から金属箔を首尾良く剥離するために用いられる。剥離処理は、例えばクロムめっき処理、ニッケルめっき処理、鉛めっき処理、クロメート処理等によって行われる。また有機化合物からなる剥離剤を用いた剥離処理を行うこともできる。有機化合物としては、特に窒素含有化合物又は硫黄含有化合物を用いることが好ましい。窒素含有化合物としては、例えばベンゾトリアゾール(BTA)、カルボキシベンゾトリアゾール(CBTA)、トリルトリアゾール(TTA)、N’,N’−ビス(ベンゾトリアゾリルメチル)ユリア(BTD−U)及び3−アミノ−1H−1,2,4−トリアゾール(ATA)などのトリアゾール系化合物が好ましく用いられる。硫黄含有化合物としては、メルカプトベンゾチアゾール(MBT)、チオシアヌル酸(TCA)及び2−ベンズイミダゾールチオール(BIT)などが挙げられる。剥離性は、剥離剤の濃度や塗布量によって制御できる。剥離剤を施す工程は、あくまでも、後述する剥離工程において、キャリア箔1から金属箔を首尾良く剥離するために行われるものである。従って、この工程を省いても微細孔を有する金属箔を形成することができる。
次に図1(b)に示すように、剥離剤(図示せず)を施した上に、導電性ポリマーを含む塗工液を塗布し乾燥させて塗膜2を形成する。或いは、塗工液を塗布した後に該塗工液の塗布面を剥離剤によって剥離処理してもよい。塗工液は、導電性ポリマーが揮発性の有機溶媒に溶解してなるものである。有機溶媒としては、導電性ポリマーとして例えばポリフッ化ビニリデンを用いる場合には、N−メチルピロリジノンなどを用いることができる。図1(b)に示すように、塗工液はキャリア箔1の粗面1aに塗工されるので、該粗面1aにおける凹部に溜まりやすくなる。この状態で溶媒が揮発すると、塗膜2の厚みは不均一になる。つまり粗面の凹部に対応する塗膜の厚みは大きく、凸部に対応する塗膜の厚みは小さくなる。本発明においては、塗膜2の厚みの不均一性を利用して図1に(c)に示すように多数の微細孔を形成している。
本発明において、キャリア箔1上に多孔質金属箔が形成されるメカニズムは次のように考えられる。塗膜2が形成されたキャリア箔1は電解めっき処理に付されて、図1に(c)に示すように塗膜2上に金属箔3が形成される。塗膜を構成する導電性ポリマーは、金属ほどではないが電子伝導性を有する。従って塗膜2はその厚みに応じて電子伝導性が異なる。その結果導電性ポリマーを含む塗膜2の上に電解めっきによって金属を析出させると、電子伝導性に応じて電析速度に差が生じ、その電析速度の差によって金属箔3に微細孔4が形成される。つまり、電析速度の小さい部分、換言すれば塗膜2の厚い部分が微細孔4になりやすい。
粗面1aの表面粗さRaによって微細孔4の孔径や存在密度をコントロールできることは先に述べた通りであるが、これに加えて塗工液に含まれる導電性ポリマーの濃度によっても微細孔4の孔径や存在密度をコントロールできる。例えば導電性ポリマーの濃度が薄い場合には孔径は小さくなる傾向にあり、存在密度も小さくなる傾向にある。逆に、導電性ポリマーの濃度が濃い場合には孔径は大きくなる傾向にある。
塗工液における導電性ポリマーの濃度は、微細孔の孔径や存在密度の支配的な要因になることに加えて、得られる金属箔の強度やフレキシビリティの支配的な要因にもなる。例えば導電性ポリマーの濃度が濃くなると、得られる金属箔の強度やフレキシビリティが向上する傾向にある。これら各種の観点から、塗工液における導電性ポリマーの濃度は0.05〜5重量%、特に1〜3重量%であることが好ましい。
なお図1(c)においては、塗膜2の厚い部分に対応して微細孔4が形成されているように描かれている。しかし、これは本発明の製造方法における微細孔4の形成のメカニズムを説明するための便宜的なものであり、必ずしも塗膜2の厚い部分に対応して微細孔4が形成されている訳ではない。金属箔3を形成するためのめっき浴やめっき条件は、金属箔の構成材料に応じて適切に選択される。例えば金属箔3をNiから構成する場合には、めっき浴として以下の組成を有するワット浴やスルファミン酸浴を用いることができる。これらのめっき浴を用いる場合の浴温は40〜70℃程度であり、電流密度は0.5〜20A/dm2程度であることが好ましい。
・NiSO4・6H2O 150〜300g/l
・NiCl2・6H2O 30〜60g/l
・H3BO3 30〜40g/l
以上の方法によって金属箔3を製造すれば、微細孔4の孔径や存在密度を自在に制御することが容易である。その上、金属箔の強度やフレキシビリティも自在に制御することが容易である。しかも本発明では、常に新しい面、即ち製造の度ごとに取り替えられるキャリア箔の表面に金属箔が電析される。これによって当該面の状態を常に一定に保てるので、孔径や存在密度、強度やフレキシビリティの制御を精密に行うことができる。従来の電解箔の製造方法では、金属箔が電析される面が常に同じ面、即ちドラムカソード体の周面なので、当該面の状態が時間と共に変化してしまうという不都合があった。
このようにして得られた金属箔3には、製造条件にもよるが、好ましくは0.01〜200μm、更に好ましくは0.05〜50μm、一層好ましくは0.1〜10μmの微細孔4が多数形成されている。この範囲の微細孔4を有する金属箔3を、例えば後述する図2に示す非水電解液二次電池の電極用材料として用いると、金属箔3の強度を保ちつつ、非水電解液の流通を十分に確保することができる。また、リチウムの吸脱蔵に起因する活物質の脱落を効果的に防止することができる。
同様の理由により、前記の直径を有する微細孔4は、金属箔3のどの部位をとってみても、1cm2の面積内に5〜10000個、特に500〜8000個、とりわけ1000〜6000個の存在密度で存在していることが好ましい。微細孔4の孔径や存在密度の測定方法は、後述する実施例において説明する。
以上の方法によって得られたキャリア箔付き多孔質金属箔における金属箔は、キャリア箔に付着した状態で所望の加工が施される。また場合によっては、図1(d)に示すように、キャリア箔1から金属箔3を剥離して所望の加工を施してもよい。このようにして得られた金属箔は、例えば電池の電極用材料、種々の化学反応における触媒の担体、気体や液体のフィルター等として用いられる。特に、非水電解液二次電池用の電極用材料、とりわけ負極用材料として好適に用いられる。図2には本発明に従い製造されたキャリア箔付き多孔質金属箔から剥離して得られた金属箔を備えてなる非水電解液二次電池用負極6の構造が模式的に示されている。負極6は負極活物質の粒子7を含む活物質層5が、一対の金属箔3a,3b間に挟持されて構成されている。各金属箔3a,3bには多数の微細孔が形成されている。微細孔の形成方法については後述する。この負極6によれば、金属箔3a,3bに形成された多数の微細孔を通じて電解液の流通経路が十分に確保されることから、非水電解液二次電池の容量が高まる。厚膜の集電体を備えた従来の負極では、集電体を通じて電解液を活物質層に供給することは不可能であった。そのため、負極の両面を電極反応に利用したい場合には、集電体の各面に活物質層を形成せざるを得なかった。これに対して図2に示す負極6では、金属箔の一面にのみ活物質層を形成すればよいという利点がある。このことは、後述するエネルギー密度の向上にも寄与している。
図2に示す負極6においては、金属箔3a,3bを構成する材料が活物質層5の厚み方向全域に亘って浸透していることが好ましい。そして浸透した該材料中に活物質の粒子7が存在していることが好ましい。これによって、活物質層5と金属箔3a,3bとの密着性が強固なものとなり、活物質の脱落が一層防止される。また活物質層5中に浸透した前記材料を通じて金属箔3a,3bと活物質との間に電子伝導性が確保されるので、電気的に孤立した活物質が生成すること、特に活物質層5の深部に電気的に孤立した活物質が生成することが効果的に防止され、集電機能が保たれる。その結果、負極としての機能低下が抑えられる。更に負極の長寿命化も図られる。このことは、活物質として半導体であり電子導電性の乏しい材料、例えばシリコン系材料を用いる場合に特に有利である。
活物質層5に存在する金属箔3a,3bを構成する材料は、活物質層5をその厚み方向に貫いていることが好ましい。それによって金属箔3a,3bは前記材料を通じて電気的に導通することになり、負極6全体としての電子伝導性が一層高くなる。つまり負極6は、負極全体が一体として集電機能を有する。金属箔3a,3bを構成する材料が活物質層5の厚み方向全域に亘って浸透して両金属箔同士がつながっていることは、該材料を測定対象とした電子顕微鏡マッピングによって求めることができる。更に、金属箔3a,3bのうちの少なくとも一方(図2においては金属箔3a)における微細孔の一部に、金属箔3a,3bを構成する材料が進入していると、アンカー効果によって活物質層5と金属箔との密着性が強固なものとなるので好ましい。この場合、金属箔3a,3bを構成する材料は、微細孔を完全に埋めないように該微細孔へ進入していることが、電解液の流通を確保する点から好ましい。金属箔3a,3bを構成する材料を、活物質層中に浸透させるための好ましい方法は後述する。
また図2に示す負極6においては、活物質層5は、一対の金属箔3a,3b間に挟持されているので、リチウムの吸脱蔵に起因して活物質の粒子が膨張収縮を繰り返しても負極2から脱落しづらくなる。更に、前述したアンカー効果で、活物質層5と金属箔3a,3bとの密着性が良好になる。これらの結果、サイクル特性が向上する。しかも、金属箔3a,3bはその厚さが薄いので、単位体積当たり及び単位重量当たりのエネルギー密度を高くすることができる。
負極活物質としては、例えば容量の高い活物質であるSiやSnを含有する合金の粒子が好適に用いられる。活物質粒子の平均粒径D50は0.1〜30μmであり、好ましくは0.5〜5μmである。このような活物質の粒子を含む活物質層5はその厚みが10〜80μmであり、好ましくは20〜50μmである。このようにすることで、電池を高容量化、高エネルギー密度化することができる。
図2に示す負極6は、先に述べたキャリア箔付き多孔質金属箔の製造方法を利用して製造することができる。例えば、まず図1(a)〜(c)に示す方法に従いキャリア箔付き多孔質金属箔を製造する。これを一方の金属箔3aとして利用する。次に、金属箔3aをキャリア箔から剥離しない状態で、金属箔3a上に活物質層5を形成する。活物質層5は、例えば活物質の粒子や導電性材料の粒子を含むペーストを塗布することで形成される。
活物質層5上に、平均粒径D50が2〜200nmの炭素質材料(例えばアセチレンブラック)を含む塗工液を0.001〜1μmの厚さで塗布する。この操作は、他方の金属箔3bに多数の微細孔を形成するためのものである。その上に、金属箔の構成材料を電解めっきによって電析させて他方の金属箔3bを形成する。この場合、めっき液が活物質層5内に浸入して、活物質層5と金属箔3aとの界面にまで達し、その状態下に電解めっきが行われる。その結果、(イ)活物質層5の内部、(ロ)活物質層5の外面側(即ちめっき液と接している面側)及び(ハ)活物質層5の内面側(即ち金属箔3aと対向している面側)において金属材料が析出する。これにより金属箔3bが形成されると共に金属箔3bを構成する材料が活物質層5の厚み方向全域に亘って浸透して金属箔3aにまで達する。その一部は金属箔3aの微細孔の一部に進入する。最後に、初めに製造した金属箔3aをキャリア箔から剥離する。これによって図2に示す負極6が得られる。このようにして得られた負極6は、各面における電極特性がほぼ同等なものとなる。即ち、各金属箔3a,3bは微細孔の大きさやその存在密度がほぼ同等なものとなっている。
このようにして得られた負極6においては、金属箔3aの外面に導電性ポリマーが付着した状態になっている。負極6は、公知の正極、セパレータ、非水系電解液と共に用いられて非水電解液二次電池となされる。正極は、正極活物質並びに必要により導電剤及び結着剤を適当な溶媒に懸濁し、正極合剤を作製し、これを集電体に塗布、乾燥した後、ロール圧延、プレスし、さらに裁断、打ち抜きすることにより得られる。正極活物質としては、リチウムニッケル複合酸化物、リチウムマンガン複合酸化物、リチウムコバルト複合酸化物等の従来公知の正極活物質が用いられる。セパレーターとしては、合成樹脂製不織布、ポリエチレン又はポリプロピレン多孔質フイルム等が好ましく用いられる。非水電解液は、リチウム二次電池の場合、支持電解質であるリチウム塩を有機溶媒に溶解した溶液からなる。リチウム塩としては、例えば、LiC1O4、LiA1Cl4、LiPF6、LiAsF6、LiSbF6、LiSCN、LiC1、LiBr、LiI、LiCF3SO3、LiC49SO3等が例示される。
以下実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲はかかる実施例に制限されるものではない。
〔実施例1〕
電解によって得られた銅製のキャリア箔(厚さ35μm)を室温で30秒間酸洗浄した。引き続き室温で30秒間純水洗浄した。次いで、40℃に保った状態の3.5g/lのCBTA溶液中に、キャリア箔を30秒間浸漬した。これにより剥離処理を行った。剥離処理後、溶液から引き上げて15秒間純水洗浄した。
キャリア箔の粗面(表面粗さRa=0.5μm)に、ポリフッ化ビニリデンをN−メチルピロリジノンに溶解した濃度2.5重量%の塗工液を塗布した。溶媒が揮発して塗膜が形成された後、以下の浴組成を有するワット浴にキャリア箔を浸漬させて電解めっきを行った。これによってニッケルからなる第1の金属箔を塗膜上に形成した。電流密度は5A/dm2、浴温は50℃、pHは5であった。陽極にはニッケル電極を用いた。電源は直流電源を用いた。金属箔は5μmの厚さに形成した。めっき浴から引き上げた後、30秒間純水洗浄して大気中で乾燥させた。このようにしてキャリア箔付き多孔質金属箔を得た。
・NiSO4・6H2O 250g/l
・NiCl2・6H2O 45g/l
・H3BO3 30g/l
次に、金属箔上に負極活物質の粒子を含むスラリーを膜厚15μmになるように塗布し活物質層を形成した。活物質粒子はSi80wt%−Ni20wt%の組成を有する合金であり、平均粒径はD50=1.5μmであった。スラリーの組成は、活物質:Ni粉:アセチレンブラック:ポリフッ化ビニリデン=60:34:1:5であった。
活物質層上に、平均粒径D50が40nmの炭素質材料(アセチレンブラック)を含むペーストを膜厚0.5μmになるように塗布した。引き続き、この塗膜上に、前述した電解条件と同条件で電解めっきを行いニッケルからなる第2の金属箔を形成した。金属箔は3μmの厚さに形成した。
最後に、第1の金属箔とキャリア箔とを剥離して、一対の金属箔間に活物質層が挟持されてなる非水電解液二次電池用負極を得た。NMR及びIRによる定性分析の結果、この負極は、第1の金属箔の外面にポリフッ化ビニリデンが付着していることが確認された。
〔実施例2〕
実施例1において用いたワット浴に代えて、H2SO4/CuSO4系のめっき浴を用いて銅からなる第1及び第2の金属箔を形成した。めっき浴の組成は、CuSO4が250g/l、H2SO4が70g/lであった。電流密度は5A/dm2とした。これ以外は実施例1と同様にして非水電解液二次電池用負極を得た。
〔比較例1〕
電解によって得られた銅製のキャリア箔(厚さ35μm)を室温で30秒間酸洗浄した。引き続き室温で30秒間純水洗浄した。次いでキャリア箔を実施例1と同様に剥離処理した。次に実施例1と同様の浴組成を有するワット浴にキャリア箔を浸漬させて電解めっきを行いニッケルからなる第1の金属箔を形成した。電解条件は実施例1と同様とした。第1の金属箔上に負極活物質の粒子を含むスラリーを膜厚15μmになるように塗布し活物質層を形成した。活物質及びスラリーは実施例1と同様のものを用いた。活物質層上に、実施例1と同条件で電解めっきを行いニッケルからなる第2の金属箔を形成した。金属箔は3μmの厚さに形成した。最後に、第1の金属箔とキャリア箔とを剥離して、一対の金属箔間に活物質層が挟持されてなる非水電解液二次電池用負極を得た。
〔性能評価〕
実施例1及び比較例1で得られた負極について以下の方法で充電特性を評価した。その結果を図3及び図4に示す。図3及び図4において、(a)はキャリア箔から剥離した金属箔側(第1の金属箔側)の充電特性を示し、(b)は被覆めっき側(第2の金属箔側)の充電特性を示す。また、実施例1及び2並びに比較例1で製造された第1の金属箔の微細孔の直径及び存在密度を以下の方法で測定した。更に抗張力を測定した。その結果を以下の表1に示す。
〔充電特性の評価方法〕
対極として金属リチウムを用い、また作用極として実施例及び比較例で得られた電極を用い、両極をセパレーターを介して対向させた。非水電解液としてLiPF6/エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとの混合溶液(1:1容量比)を用い、通常の方法によって非水電解液二次電池を作製した。この電池を用い、充電条件0.2mA/cm2、電圧範囲0〜2.8Vにて評価を行った。
〔微細孔の直径及び存在密度の測定方法〕
暗室にて金属箔の裏側から光を透過させ、その状態下に金属箔の写真を撮影した。その写真を画像解析することにより微細孔の直径及び存在密度を求めた。
図3及び図4に示す結果から明らかなように、実施例1の負極ではキャリア箔剥離側及び被覆めっき側ともに十分な容量が得られていることが判る。このことは、実施例1の負極では第1及び第2の金属箔を通じて電解液が活物質層に十分に供給されていることを意味している。これに対して比較例1の負極では、キャリア箔剥離側及び被覆めっき側ともに十分な容量が得られていないことが判る。このことは、比較例1の負極では第1及び第2の金属箔を通じて電解液が活物質層に十分に供給されていないことを意味している。
また表1に示す結果から明らかなように、実施例1で得られた第1の金属箔(本発明の製造方法に従い製造された金属箔)は、微細孔を有するにもかかわらず、同じ厚みの微細孔を有しない比較例1で得られた第1の金属箔と同程度の抗張力を有することが判る。実施例2で得られた第1の金属箔についても高い抗張力が得られている。
図5には、実施例2で得られた負極における第1の金属箔の表面状態の走査型電子顕微鏡写真が示されている。この写真から明らかなように、第1の金属箔には多数の微細孔が形成されていることが判る。
本発明の多孔質金属箔の製造方法を示す工程図である。 本発明の金属箔を備えてなる非水電解液二次電池用負極の構造を示す模式図である。 実施例1で得られた負極の充電特性を示す図である。 比較例1で得られた負極の充電特性を示す図である。 実施例2で得られた負極における第1の金属箔の表面状態の走査型電子顕微鏡写真である。
符号の説明
1 キャリア箔
2 塗膜
3 金属箔
4 微細孔
5 活物質層
6 負極
7 活物質

Claims (19)

  1. 導電性を有するキャリア箔上に、電解めっきにより形成された多孔質金属箔層を有し、更に両者間に導電性ポリマーを用いて形成された接合界面層を有していることを特徴とするキャリア箔付き多孔質金属箔。
  2. 前記導電性ポリマーがリチウムイオン伝導性ポリマーである請求項1記載のキャリア箔付き多孔質金属箔。
  3. 前記導電性ポリマーがフッ素含有導電性ポリマーである請求項1又は2記載のキャリア箔付き多孔質金属箔。
  4. 前記導電性ポリマーがポリフッ化ビニリデンである請求項1ないし3の何れかに記載のキャリア箔付き多孔質金属箔。
  5. 前記キャリア箔が電解箔であり、該キャリア箔の表面のうち、前記接合界面層と接する面が該電解箔を製造する際の析出面である請求項1ないし4の何れかに記載のキャリア箔付き多孔質金属箔。
  6. 前記キャリア箔の表面のうち、前記接合界面層と接する面の表面粗さRaが0.05〜5μmである請求項1ないし5の何れかに記載のキャリア箔付き多孔質金属箔。
  7. 前記金属箔が、Cu、Ni、Co、Fe、Cr、Sn、Zn、In、Ag及びAuのうちの少なくとも1種類の金属を含んで構成されている請求項1ないし6の何れかに記載のキャリア箔付き多孔質金属箔。
  8. 前記キャリア箔が、Cu、Ni、Co、Fe、Cr、Sn、Zn、In、Ag、Au、Al及びTiのうちの少なくとも1種類の金属を含んで構成されている請求項1ないし7の何れかに記載のキャリア箔付き多孔質金属箔。
  9. 請求項1記載のキャリア箔付き多孔質金属箔から該多孔質金属箔を剥離することで得られ、且つ該多孔質金属箔層の一面に前記導電性ポリマーが付着していることを特徴とする多孔質金属箔。
  10. 請求項1記載のキャリア箔付き多孔質金属箔から該多孔質金属箔を剥離することで得られた多孔質金属箔を備えてなることを特徴とする非水電解液二次電池用負極。
  11. 請求項10記載の非水電解液二次電池用負極を備えてなることを特徴とする非水電解液二次電池。
  12. 請求項1記載のキャリア箔付き多孔質金属箔の製造方法であって、
    前記導電性ポリマーを含む塗布液を前記キャリア箔の一面に塗工し、その上に電解めっきによって前記金属箔を形成することを特徴とするキャリア箔付き多孔質金属箔の製造方法。
  13. 前記塗工液を塗布するに先立ち、前記キャリア箔における塗工液の塗布面を剥離剤によって剥離処理しておくか、又は前記塗工液を塗布した後に該塗工液の塗布面を剥離剤によって剥離処理しておく請求項12記載の製造方法。
  14. 前記剥離剤が窒素含有化合物又は硫黄含有化合物からなる請求項13記載の製造方法。
  15. 前記キャリア箔はその一面が粗面であり、他面が平滑面である電解金属箔からなり、その粗面上に前記塗工液を塗布する請求項12ないし14の何れかに記載の製造方法。
  16. 前記粗面の表面粗さRaが0.05〜5μmである請求項15記載の製造方法。
  17. 前記金属箔が、Cu、Ni、Co、Fe、Cr、Sn、Zn、In、Ag及びAuのうちの少なくとも1種類の金属を含んで構成されている請求項12ないし16の何れかに記載の製造方法。
  18. 前記キャリア箔が、Cu、Ni、Co、Fe、Cr、Sn、Zn、In、Ag、Au、Al及びTiのうちの少なくとも1種類の金属を含んで構成されている請求項12ないし17の何れかに記載の製造方法。
  19. 表面が電解液と接する一対の集電用表面層と、該表面層間に介在されたリチウム化合物の形成能の高い活物質の粒子を含む活物質層とを備えている非水電解液二次電池用負極の製造方法であって、
    導電性ポリマーを含む塗布液をキャリア箔の一面に塗工し、その上にリチウム化合物の形成能の低い金属材料を電解めっきして一方の集電用表面層を形成し、該集電用表面層の上に活物質の粒子を含む導電性スラリーを塗布して活物質層を形成し、該活物質層の上にリチウム化合物の形成能の低い金属材料を電解めっきして他方の集電用表面層を形成し、然る後、前記キャリア箔を前記一方の集電用表面層から剥離分離することを特徴とする非水電解液二次電池用負極の製造方法。
JP2004137824A 2004-05-06 2004-05-06 キャリア箔付き多孔質金属箔及びその製造方法 Expired - Fee Related JP4298578B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004137824A JP4298578B2 (ja) 2004-05-06 2004-05-06 キャリア箔付き多孔質金属箔及びその製造方法
PCT/JP2005/008195 WO2005108647A1 (ja) 2004-05-06 2005-04-28 キャリア箔付き多孔質金属箔及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004137824A JP4298578B2 (ja) 2004-05-06 2004-05-06 キャリア箔付き多孔質金属箔及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005320562A JP2005320562A (ja) 2005-11-17
JP4298578B2 true JP4298578B2 (ja) 2009-07-22

Family

ID=35320252

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004137824A Expired - Fee Related JP4298578B2 (ja) 2004-05-06 2004-05-06 キャリア箔付き多孔質金属箔及びその製造方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP4298578B2 (ja)
WO (1) WO2005108647A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102762777B (zh) 2009-12-04 2015-12-02 三井金属矿业株式会社 多孔金属箔及其制备方法
CN102820451A (zh) * 2012-07-23 2012-12-12 深圳市海太阳实业有限公司 负极极片及其制备方法、锂离子电池及其制备方法
WO2018211916A1 (ja) * 2017-05-18 2018-11-22 富士フイルム株式会社 孔あき金属箔、孔あき金属箔の製造方法、二次電池用負極および二次電池用正極
CN113036086B (zh) * 2019-12-24 2023-06-27 广州方邦电子股份有限公司 一种电池极片的制备方法、电池极片及锂电池
WO2022138295A1 (ja) * 2020-12-25 2022-06-30 Tdk株式会社 積層体、リチウムイオン二次電池用の負極集電体、及びリチウムイオン二次電池用の負極

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS53106644A (en) * 1977-03-02 1978-09-16 Toppan Printing Co Ltd Preparation of relief metal foil
JPH08225986A (ja) * 1995-02-22 1996-09-03 Achilles Corp 電着方法とその装置
JPH0945334A (ja) * 1995-07-26 1997-02-14 Katayama Tokushu Kogyo Kk リチウム二次電池極板用基材、該基材を用いた極板および該極板を用いた二次電池
JP2001256968A (ja) * 2000-03-13 2001-09-21 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 非水電解質二次電池用負極材料およびその製造方法
JP2004139768A (ja) * 2002-10-16 2004-05-13 Hitachi Maxell Ltd 多孔質薄膜電極と、これを負極とするリチウム二次電池
JP2005129264A (ja) * 2003-10-21 2005-05-19 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 多孔質金属箔及びその製造方法
JP2005197217A (ja) * 2003-12-10 2005-07-21 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 非水電解液二次電池用負極

Also Published As

Publication number Publication date
WO2005108647A1 (ja) 2005-11-17
JP2005320562A (ja) 2005-11-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3799049B2 (ja) 非水電解液二次電池用負極及びその製造方法
US7838154B2 (en) Negative electrode for nonaqueous secondary battery
JP4616584B2 (ja) 非水電解液二次電池用負極
TWI310994B (en) Negative electrode for nonaqueous secondary battery
RU2336603C2 (ru) Электрод для использования во вторичной батарее, способ его изготовления и вторичная батарея
JP4764232B2 (ja) 非水電解液二次電池用負極及び非水電解液二次電池
JP3987851B2 (ja) 二次電池用負極及びそれを備えた二次電池
CN100514716C (zh) 非水电解液二次电池用负极
JP2009176517A (ja) 非水電解質二次電池用不織布状ニッケルクロム集電体及びそれを用いた電極
JP5142264B2 (ja) 非水電解質二次電池用の集電体及びその製造方法並びに非水電解質二次電池用の正極及びその製造方法
WO2005108647A1 (ja) キャリア箔付き多孔質金属箔及びその製造方法
JP2005197217A (ja) 非水電解液二次電池用負極
JP4746328B2 (ja) 非水電解液二次電池用負極
JP2013008540A (ja) 非水電解質二次電池用集電体及びそれを用いた電極
JP5196392B2 (ja) 非水電解質二次電池用正極
JP2005129264A (ja) 多孔質金属箔及びその製造方法
JP4763995B2 (ja) 非水電解液二次電池用電極
JP3906342B2 (ja) 非水電解液二次電池用負極及びその製造方法
JP2008181739A (ja) 非水電解質二次電池用正極
JP2006228512A (ja) 非水電解液二次電池用負極
JP2016173934A (ja) アルミニウム多孔体、アルミニウム多孔体の製造方法、電極、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ及びリチウムイオン電池
JP4829483B2 (ja) 無電解めっき物の製造方法
CN108642533A (zh) 一种Sn-Cu电镀液、锂离子电池用锡基合金电极及其制备方法和锂离子电池
JP3742828B2 (ja) 非水電解液二次電池用負極
JP2006134891A (ja) 非水電解液二次電池用負極

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070125

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090407

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090415

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120424

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120424

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130424

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140424

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees