JP4292499B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スピーカを有する遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記遊技機には、遊技盤を保持する前面扉にスピーカを固定し、遊技盤を開閉する前方の窓枠にパンチングメタル状のスピーカカバーを固定した構成のものがある。この構成の場合、スピーカが遊技者の着席状態で頭部の近くに配置されるので、音がスピーカからスピーカカバーを通して遊技者の耳に向う指向性が高まる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来構成の場合、スピーカの前方にスピーカカバーという遮音物が存在するので、音の明瞭度が低下する。この音質を高めるにはスピーカに対応する大きさの貫通孔を窓枠に設け、スピーカから貫通孔を通して音を放出することが考えられるが、窓枠の剛性が低下する。遊技機の場合には遊技者が窓枠を殴打する虞れが高く、窓枠の剛性の低下は変形・破損に直結する忌避事項である。また、前面扉にスピーカを設置する構成ではスペース的な制約が大きく、大口径で高音質なスピーカを設置できないので、遮音物を排除する程度で音質を本質的に改善することはできない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、窓枠の剛性を低下させることなく遊技者の頭部に向って高音質な音を放出することができる遊技機を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、パチンコ球が発射されるものであって当該パチンコ球が移動することが可能な遊技領域を有する遊技盤と、前記遊技盤を遊技者側である前方から閉鎖する閉鎖状態および前方に開放する開放状態のそれぞれに操作することが可能なものであって有色不透明な垂直な板状の部分を有すると共に当該垂直な板状の部分に前記遊技盤の遊技領域に比べて大きな円形状の開口部が形成された窓枠と、前記窓枠に設けられ前記窓枠の閉鎖状態で前記窓枠の垂直な部分の後方で且つ前記窓枠の開口部の外周部に位置する円環状のブラケットと、前記ブラケットに設けられ前記ブラケットの開口部を覆うものであって貫通孔状の音響ポートを有する透明な窓板と、前記窓枠の開口部の内周面に設けられ弾性変形することが可能な円環状のサスペンションと、前記サスペンションに設けられ前記遊技盤の遊技領域に比べて大きな円形状をなすと共に前記窓枠の閉鎖状態で前方から前記遊技盤の遊技領域を視認可能とする透明なものであって前記サスペンションが弾性変形することで振動する振動板と、前記窓枠の閉鎖状態で前記窓板の音響ポートの後方に位置するように静止するものであって前端部および後端部のそれぞれが開口する筒状をなすと共に当該後端部に箱状のキャビネットを有する音響通路と、前記窓枠と前記ブラケットと前記窓板と前記サスペンションと前記振動板で囲まれた音響空間と、前記音響通路の前端部に設けられ前記窓枠の閉鎖状態で前記窓板の音響ポートの周縁部に後方から接触することで前記音響通路を前記音響空間に前記窓板の音響ポートを介して気密状態に接続すると共に前記窓枠の開放状態で前記窓板の音響ポートの周縁部から離間するシール部材と、前記キャビネットの内部に設けられ前記窓枠の閉鎖状態で駆動した場合に前記音響通路内の空気から前記音響ポートを通して前記音響空間内の空気に圧力を加えることで前記振動板を振動させて前方の遊技者に音波を放出するスピーカを備え、前記窓枠が閉鎖し且つ前記スピーカが駆動している状態で前記窓枠が開放された場合には前記シール部材が前記窓板から離間して前記音響空間および前記音響通路相互間が遮断されることで前記振動板からの音波の放出が停止するところに特徴を有する。
請求項1に係る発明によれば、窓板の前方に振動板を設け、振動板を空気圧で振動させることに基づいて音を放出している。このため、振動板が遊技者の着席状態で頭部の近くに配置されるので、音が遊技者の頭部に向って放出される。しかも、振動板の前方に遮音物がなくなるので、音の明瞭度が向上する。このため、窓枠に大口径の貫通孔を形成する必要がなくなるので、窓枠の剛性の低下を防止できる。さらに、前面扉にスピーカを設置する場合に比べてスペース的な制約が少なくなり、大口径の振動板を使用することができるので、総じて、窓枠の剛性を低下させることなく遊技者の頭部に向って高音質な音を放出することができる。また、振動板として透明板を用いている。このため、パチンコ球の挙動を前方から振動板および窓板を通して視覚的に認識することができるので、パチンコ球の挙動を目で追う楽しさが振動板の影響で損なわれることが防止される。しかも、スピーカの配線が窓枠の開閉に伴って移動することがなくなる。このため、窓枠の開閉に伴ってスピーカの配線に応力が作用することがなくなるので、スピーカの断線が防止される。しかも、スピーカを窓枠の後面側に固定し、窓枠の閉鎖状態で窓枠および遊技盤間の幅狭な隙間内に収納する必要がなくなる。このため、特にスピーカの大きさに対する制約が緩和されるので、大形のスピーカを用いて大音量で音を放出できる。しかも、窓枠を開放して障害釘に引掛かったパチンコ球を除去する場合には音響空間が開放され、音の放出が停止する。このため、作業者の耳元で音の放出が行われることがなくなるので、作業者がパチンコ球の除去作業を行い易くなる。
【0005】
請求項2に係る発明は、前記窓枠を閉鎖状態にロックするものであって前記窓枠を閉鎖状態にロックする状態から当該ロックを解除する状態に操作される枠鍵を備え、前記シール部材は前記窓枠の開放状態で前記窓板から離間することで縮径状態になると共に前記窓枠の閉鎖状態で前記窓板に後方から接触することで当該縮径状態に比べて拡径した拡径状態に弾性変形する吸盤からなるものであり、前記枠鍵は遊技者が前記窓枠を殴打したときの振動で前記音響ポートおよび前記吸盤相互間がずれ動くことを防止するように前記窓枠を閉鎖状態にロックするロック力で前記吸盤を拡径状態に保持するものであるところに特徴を有する。
請求項2に係る発明によれば、遊技者が窓枠を殴打したときの振動で吸盤がずれ動くことが抑えられるので、音響空間の密閉度が殴打時の振動で緩み、音の放出が瞬間的に停止してしまうことが防止される。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1実施例を図1〜図9に基づいて説明する。パチンコホールの台島には、図7に示すように、外枠1が設置されている。この外枠1は前後面が開口する四角筒状をなすものであり、外枠1の前面には、図6の(b)に示すように、前面扉2が左側辺部の垂直な軸(図示せず)を中心に回動可能に装着されている。この前面扉2は外枠1の前面開口部を開閉する矩形枠状をなすものであり、前面扉2の下端部には、図6の(a)に示すように、横長な長方形状の下皿板3が固定され、下皿板3の前面には上面が開口する容器状の下皿4が固定されている。
【0009】
前面扉2には下皿板3の上方に位置して横長な長方形状の上皿板5が装着されており、上皿板5の前面には上皿6が固定されている。この上皿6は賞品球として払出されるパチンコ球を貯溜するものであり、上面が開口する容器状をなしている。また、前面扉2の後面には額縁状の機構盤(図示せず)が固定されており、機構盤には、図4に示すように、遊技盤7が着脱可能に装着されている。
【0010】
遊技盤7の前面には外レール8および内レール9が固定されている。これら外レール8および内レール9は、図5の(a)および(b)に示すように、右斜め下方へ向って開口する円弧状および上方へ向って開口する円弧状をなすものであり、外レール8および内レール9間には、図4に示すように、左側部に位置して発射通路10が形成され、発射通路10の残余部分に位置して遊技領域11が形成されている。この遊技領域11は発射通路10の出口12から放出されたパチンコ球が移動可能な領域を称するものであり、略円形状をなしている。
【0011】
下皿板3の前面には、図6の(a)に示すように、右下隅部に位置してハンドル台13が固定されている。このハンドル台13には発射ハンドル14が回動可能に装着されており、発射ハンドル14の後方には、図7に示すように、発射モータ15が固定されている。この発射モータ15の回転軸には、図6の(a)に示すように、打球槌16が連結されており、発射ハンドル14が時計回り方向へ回動操作されたときには発射モータ15に駆動電源が与えられることに基づいて打球槌16が駆動する。この打球槌16は上皿6内からパチンコ球が供給されるものであり、打球槌16の駆動時には打球槌16が上皿6内から供給されたパチンコ球を叩くことに基づいて発射通路10の出口12から遊技領域11内に放出する。
【0012】
遊技盤7には、図4に示すように、遊技領域11内に位置して特別図柄始動口17が固定されている。この特別図柄始動口17は上面が開口するポケット状をなすものであり、特別図柄始動口17内には始動口センサ18(図8参照)が固定されている。この始動口センサ18は近接スイッチからなるものであり、特別図柄始動口17内にパチンコ球が入賞したことを検出して特別図柄始動信号(始動信号と称する)を出力する。
【0013】
遊技盤7には、図4に示すように、遊技領域11内に位置して三日月形状の入賞口台板19が固定されており、入賞口台板19には前面が開口する四角筒状の大入賞口20が形成されている。また、入賞口台板19には扉21が下端部の水平な軸22を中心に回動可能に装着されており、大入賞口20の前面は扉21が垂直状態に回動することに基づいて閉鎖され、扉21が前方に倒れた水平状態に回動することに基づいて開放される。
【0014】
入賞口台板19の後面には大入賞口ソレノイド23(図8参照)が固定されている。この大入賞口ソレノイド23のプランジャには扉21が機械的に連結されており、扉21は大入賞口ソレノイド23のプランジャが進退することに基づいて垂直状態および水平状態に回動操作される。また、大入賞口20内には入賞口センサ24(図8参照)が固定されている。この入賞口センサ24は近接スイッチからなるものであり、大入賞口20内にパチンコ球が入賞したことを検出して入賞信号を出力する。
【0015】
遊技盤7には、図4に示すように、遊技領域11内に位置して表示器台板25が固定されており、表示器台板25には図柄表示器26が保持されている。この図柄表示器26はカラー液晶表示器からなるものであり、図柄表示器26には、図9の(a)に示すように、識別図柄に相当する数字図柄が横3列に表示される。また、遊技盤7には、図4に示すように、遊技領域11内の左側部および右側部に位置してサイドランプカバー27が固定されている。これら各サイドランプカバー27の後方には複数のサイドランプ28(図8参照)が固定されており、各サイドランプカバー27は後方のサイドランプ28が点灯することに基づいて電飾される。
【0016】
遊技盤7の上端部には、図4に示すように、左右両側部に位置して三角形状のランプケース29が固定され、両ランプケース29間に位置して横長な長円形状のランプケース30が固定されており、ランプケース29内およびランプケース30内には複数の電飾ランプ31が収納されている。これらランプケース29およびランプケース30は遊技領域11の外部に配置されたものであり、前面が開口する容器状をなしている。
【0017】
遊技盤7の後面には、図7に示すように、正方形状のセンタカバー32が配設されている。このセンタカバー32は前面が開口する容器状をなすものであり、センタカバー32の外周部にはセンタカバー32を囲う矩形枠状のメインセット33が配設されている。このメインセット33は前面扉2の後面に着脱可能に固定されたものであり、センタカバー32はメインセット33に装着されている。メインセット33の後面には上端部に位置して球タンク34が固定されている。この球タンク34は上面が開口する容器状をなすものであり、球タンク34内にはパチンコ球が貯溜されている。また、メインセット33の後面にはセンタカバー32の上方に位置してタンクレール35が固定されている。このタンクレール35は傾斜樋状をなすものであり、タンクレール35の右端部は球タンク34内に接続されている。
【0018】
メインセット33の左側部には賞球ケース36が着脱可能に固定されている。この賞球ケース36は球タンク34内のパチンコ球がタンクレール35内を通して供給されるものであり、賞球ケース36内には賞球払出機構(図示せず)が収納されている。この賞球払出機構は払出モータ37(図8参照)を駆動源とするものであり、払出モータ37の駆動時には賞球ケース36内から下方へパチンコ球が放出される。
【0019】
メインセット33には下皿通路(図示せず)が設けられている。この下皿通路の上端部は賞球ケース36に接続されており、賞球ケース36内から放出されるパチンコ球は下皿通路内を落下する。また、下皿通路の途中部分には上皿通路 (図示せず)が設けられている。この上皿通路は上皿6に接続されており、賞球ケース36内から放出されるパチンコ球は下皿通路内から上皿通路内に転がり込み、上皿通路内を通して上皿6内に賞品球として払出される。また、下皿通路の下端部には下皿4が接続されており、パチンコ球が上皿6内から溢れて上皿通路内に充満した状態では下皿通路の下端部を通して下皿4内に払出される。
【0020】
メインセット33の後面には、図7に示すように、センタカバー32の下方に位置して横長な長方形状のメイン基板ボックス38が固定されている。このメイン基板ボックス38内にはメイン基板39が収納されており、メイン基板39にはマイクロコンピュータを主体に構成されたメイン制御装置40が搭載されている。このメイン制御装置40はCPU,ROM,RAM,I/0を有するものであり、メイン制御装置40には、図8に示すように、始動口センサ18および入賞口センサ24が電気的に接続されている。また、メイン制御装置40にはソレノイド駆動回路41を介して大入賞口ソレノイド23が電気的に接続されている。このソレノイド駆動回路41はメイン基板39に搭載されたものであり、メイン制御装置40はソレノイド駆動回路41を介して大入賞口ソレノイド23を駆動制御し、大入賞口20の扉21を開閉する。
【0021】
メインセット33の後面には、図7に示すように、メイン基板ボックス38の前方に位置して払出基板ボックス42が固定されている。この払出基板ボックス42内には払出基板(図示せず)が収納されており、払出基板には、図8に示すように、払出制御装置43が搭載されている。この払出制御装置43はマイクロコンピュータを主体に構成されたものであり、CPU,ROM,RAM,I/Oを有している。この払出制御装置43にはメイン制御装置40が電気的に接続されており、メイン制御装置40は始動口センサ18からの始動信号および入賞口センサ24からの入賞信号を検出することに基づいて払出制御装置43に賞球制御コマンドおよび賞球制御データを送信する。
【0022】
払出制御装置43にはモータ駆動回路44を介して払出モータ37が電気的に接続されており、払出制御装置43はメイン制御装置40からの賞球制御コマンドおよび賞球制御データを検出することに基づいて払出モータ37を駆動し、賞球ケース36内から上皿6内に賞球制御データに応じた個数のパチンコ球を賞品球として払出す。
【0023】
遊技盤7の後面には、図7に示すように、図柄基板ボックス45が固定されており、図柄基板ボックス45はセンタカバー32より後方から覆われている。この図柄基板ボックス45内には図柄基板46が収納されており、図柄基板46には、図8に示すように、図柄制御装置47が搭載されている。この図柄制御装置47はマイクロコンピュータを主体に構成されたものであり、CPU,ROM,RAM,I/Oを有している。この図柄制御装置47にはメイン制御装置40が電気的に接続されており、メイン制御装置40は図柄制御装置47に表示制御コマンドおよび表示制御データを送信する。
【0024】
図柄制御装置47にはLCD駆動回路48を介して図柄表示器26が電気的に接続されている。このLCD駆動回路48は図柄基板46に搭載されたものであり、図柄制御装置47はメイン制御装置40からの表示制御コマンドおよび表示制御データを検出することに基づいて図柄表示器26を駆動制御し、図柄表示器26に表示制御コマンドおよび表示制御データに応じた演出内容のアニメーション画面を表示する。
【0025】
遊技盤7の後面には、図7に示すように、縦長な長方形状の音ランプ基板ボックス49が固定されており、音ランプ基板ボックス49はセンタカバー32より後方から覆われている。この音ランプ基板ボックス49内には音ランプ基板50が収納されており、音ランプ基板50には、図8に示すように、ランプ制御装置51が搭載されている。このランプ制御装置51はマイクロコンピュータを主体に構成されたものであり、CPU,ROM,RAM,I/Oを有している。このランプ制御装置51にはメイン制御装置40が電気的に接続されており、メイン制御装置40はランプ制御装置51にランプ制御コマンドおよびランプ制御データを送信する。
【0026】
ランプ制御装置51にはランプ駆動回路52を介して複数のサイドランプ28および複数の電飾ランプ31が電気的に接続されている。このランプ駆動回路52は音ランプ基板50に搭載されたものであり、ランプ制御装置51はメイン制御装置40からのランプ制御コマンドおよびランプ制御データを検出することに基づいて複数のサイドランプ28および複数の電飾ランプ31を駆動制御し、ランプ制御コマンドおよびランプ制御データに応じた態様で発光させる。
【0027】
前面扉2には、図6の(a)に示すように、上皿板5の上方に位置して窓枠60が装着されている。この窓枠60は有色不透明な合成樹脂を材料に形成されたものであり、左端部の垂直な軸RLを中心に回動可能にされている。また、窓枠60の右側部には、図3の(a)に示すように、切欠部61が形成されており、前面扉2には切欠部61内に位置して枠鍵62が装着されている。この枠鍵62は窓枠60を前面扉2の前面を覆う閉鎖状態にロックすると共に前面扉2を外枠1の前面を覆う閉鎖状態にロックするものであり、窓枠60のロックは枠鍵62内に鍵(図示せず)を挿入して時計回り方向へ回動操作することに基づいて解除され、前面扉2のロックは鍵を反時計回り方向へ回動操作することに基づいて解除される。
【0028】
窓枠60の上端部には左右両側部に位置して三角形状のランプカバー63が固定され、両ランプカバー63間に位置して横長な長円形状のランプカバー64が固定されており、三角形状のランプカバー63および長円形状のランプカバー64は、図6の(a)に示すように、窓枠60の閉鎖状態で三角形状のランプケース29および長円形状のランプケース30の前方に対向する。これらランプカバー63およびランプカバー64は有色透明な合成樹脂を材料に形成されたものであり、後方の電飾ランプ31が点灯することに基づいて電飾される。
【0029】
窓枠60には、図3の(b)に示すように、円形状の開口部65が形成されており、開口部65の内周面には円環状のサスペンション66が気密状態に固定されている。このサスペンション66はゴム等の弾性部材を材料に形成されたものであり、サスペンション66には円形状をなす無色透明な振動板67が気密状態に固定されている。この振動板67はサスペンション66が弾性変形することに基づいて振動することが許容されるものであり、振動板67の有効寸法Rは、図4に二点鎖線で示すように、遊技領域11を包含する値に設定されている。尚、振動板67の有効寸法Rとは前方から視覚的に認識可能な部分の寸法を称するものであり、具体的には振動板67のうちサスペンション66による支持部分を除く寸法を称している。
【0030】
窓枠60の後面には、図3の(b)に示すように、合成樹脂製のブラケット68が気密状態に固定されている。このブラケット68はサスペンション66より径大な円環状をなすものであり、ブラケット68には円環状のプレート69が固定されている。このプレート69とブラケット68との間には無色透明なガラス窓70が気密状態に挟持されており、ガラス窓70と振動板67との間には音響空間71が形成されている。このガラス窓70は振動板67より径大な円形状をなすものであり、遊技領域11の全域は窓枠60の閉鎖状態で前方から振動板67およびガラス窓70を通して視覚的に認識可能にされている。尚、ガラス窓70は窓板に相当するものである。
【0031】
ガラス窓70には貫通孔状の音響ポート72が形成されている。この音響ポート72は、図3の(a)に示すように、振動板67の左斜め下方に配置されたものであり、窓枠60の閉鎖状態で遊技領域11の外部に位置する。また、遊技盤7には、図2に示すように、遊技領域11の外部に位置して筒状の音響通路73が固定されている。この音響通路73は窓枠60の閉鎖状態で音響ポート72の後方に対向するものであり、音響通路73の前端部にはゴム製の吸盤74が固定されている。この吸盤74は縮径状態(実線参照)および拡径状態(二点鎖線参照)に弾性変形するものであり、図1に示すように、窓枠60の閉鎖状態で貫通孔72の周縁部に拡径状態に密着する。そして、音響通路73を音響空間71に気密状態に接続し、音響空間71を気密状態に密閉する。尚、吸盤74はシール部材および弾性部材に相当するものである。
【0032】
音響通路73の後端部には箱状のキャビネット75が形成されており、キャビネット75内にはドライバに相当するスピーカ76が収納されている。このスピーカ76はマグネット,センタポール,ヨーク,ボイスコイル,コーンを有するものであり、スピーカ76の駆動時には音響通路73内の空気から音響空間71内の空気を通して振動板67に音圧が作用し、振動板67が振動することに基づいて前方の遊技者に音波が放出される。
【0033】
音ランプ基板50には、図8に示すように、スピーカ制御装置77が搭載されており、スピーカ制御装置77にはメイン制御装置40が電気的に接続されている。このスピーカ制御装置77はCPU,ROM,RAM,I/Oを有するマイクロコンピュータから構成されたものであり、スピーカ制御装置77にはメイン制御装置40からスピーカ制御コマンドおよびスピーカ制御データが送信される。また、スピーカ制御装置77にはスピーカ駆動回路78を介してスピーカ76が電気的に接続されている。このスピーカ駆動回路78は音ランプ基板50に搭載されたものであり、スピーカ制御装置77はメイン制御装置40からのスピーカ制御コマンドおよびスピーカ制御データを検出することに基づいてスピーカ76を駆動制御し、振動板67からスピーカ制御コマンドおよびスピーカ制御データに応じた音を出力する。
【0034】
次に上記構成の作用について説明する。
遊技者が上皿6内にパチンコ球を投入して発射ハンドル14を時計回り方向へ回動操作すると、遊技盤7の遊技領域11内にパチンコ球が発射される。この状態では、図9の(a)に示すように、図柄表示器26に左,中,右の各列の特別図柄として「1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12」のいずれかの数字が静止状態で表示されており、パチンコ球が特別図柄始動口17内に入賞すると、賞球ケース36内から設定個数のパチンコ球が上皿6内に賞品球として払出され、特別図柄遊技が開始される。以下、特別図柄遊技について説明する。
【0035】
パチンコ球が特別図柄始動口17内に入賞すると、メイン制御装置40は始動口センサ18からの始動信号を検出し、大当りおよび外れの判定処理を行う。この判定処理は始動信号の時間的な検出タイミングが大当りタイミングに該当するか否かを判断するものであり、始動信号の検出タイミングが大当りタイミングに該当するときには大当りと判定され、始動信号の検出タイミングが大当りタイミングに該当しないときには外れと判定される。
【0036】
メイン制御装置40は大当りおよび外れの判定処理を終えると、大当りの判定時には大当り図柄を設定し、外れの判定時には外れ図柄を設定する。これら大当り図柄および外れ図柄は大当りおよび外れの判定結果を遊技者に報知するための3列の組合わせ図柄を称するものであり、大当り図柄は左列,中列,右列が全て同一の組合わせ図柄であり、外れ図柄は左列,中列,右列が同一でない組合わせ図柄である。
【0037】
メイン制御装置40は大当り図柄および外れ図柄を設定すると、変動パターンを設定する。この変動パターンは図柄制御装置47,ランプ制御装置51,スピーカ制御装置77が特別図柄遊技の映像的な演出内容,電飾的な演出内容,音的な演出内容を設定するパラメータとして機能するものであり、メイン制御装置40は変動パターンを設定すると、図柄制御装置47に表示制御コマンドおよび表示制御データを送信する。これと共にランプ制御装置51にランプ制御コマンドおよびランプ制御データを送信し、スピーカ制御装置77にスピーカ制御コマンドおよびスピーカ制御データを送信する。
【0038】
表示制御データは図柄の設定結果および変動パターンを有するものであり、図柄制御装置47は表示制御コマンドおよび表示制御データを検出すると、図柄表示器26の各列の図柄を変動させる。この変動は、図9の(b)に示すように、各列の図柄が移動しながら変化することを称するものであり、各列の図柄の移動方向は上から下であり、各列の図柄の変化順序は「1」→「2」→「3」…… 「11」→「12」→「1」…のループ状である。
【0039】
図柄制御装置47は図柄の変動表示を開始すると、変動パターンに基づいて表示パターンを設定する。この表示パターンは図柄の変動開始から変動停止に至る変動表示の映像的な演出内容を示すものであり、図柄制御装置47は表示パターンを設定すると、表示パターンに応じた演出内容で変動表示を演出し、左図柄,中図柄,右図柄を変動停止させる。これら各列の図柄の変動停止はメイン制御装置40からの設定図柄で行われるものであり、遊技者には、図9の(c)および(d)に示すように、3列の図柄の変動停止状態での組合せによって大当りおよび外れの判定結果が報知される。
【0040】
ランプ制御データは変動パターンを有するものであり、ランプ制御装置51はランプ制御コマンドおよびランプ制御データを検出すると、変動パターンに基づいて電飾パターンを設定する。この電飾パターンは変動表示の光的な演出内容を示すものであり、ランプ制御装置51は電飾パターンを設定すると、サイドランプ28および電飾ランプ31を駆動制御することに基づいてサイドランプカバー27,ランプカバー63,ランプカバー64を電飾パターンに応じた態様で発光させ、変動表示を光で演出する。
【0041】
スピーカ制御データは変動パターンを有するものであり、スピーカ制御装置77はスピーカ制御コマンドおよびスピーカ制御データを検出すると、変動パターンに基づいて鳴動パターンを設定する。この鳴動パターンは変動表示の音的な演出内容を示すものであり、スピーカ制御装置77は鳴動パターンを設定すると、スピーカ76を駆動制御することに基づいて振動板67から前方の遊技者に向って鳴動パターンに応じた音を出力し、変動表示を音で演出する。
【0042】
図柄表示器26に大当り図柄が表示されたときにはメイン制御装置40が大当り遊技を行う。この大当り遊技は扉21を水平状態に回動操作することに基づいて大入賞口20を開放し、大入賞口20内にパチンコ球が入賞することを許容する遊技者に有利な状態を発生させるものであり、大入賞口20は大入賞口20内に設定個数のパチンコ球が入賞する個数条件または大入賞口20の開放時間が設定値に達する時間条件が満足されるまで開放状態に保持される。この個数条件または時間条件を基準とする大入賞口20の開放動作はラウンド動作と称されるものであり、大当り遊技はラウンド動作の繰返し回数が設定値に達することに基づいて終了する。
【0043】
上記第1実施例によれば、ガラス窓70の前方に振動板67を設け、振動板67を空気圧で振動させることに基づいて音を放出した。このため、振動板67が遊技者の着席状態で頭部の近くに配置されるので、音が遊技者の頭部に向って放出される。しかも、振動板67の前方に遮音物がなくなるので、音の明瞭度が向上する。このため、窓枠60に貫通孔状の放音口を形成する必要がなくなるので、窓枠60の剛性の低下を防止できる。さらに、前面扉2にスピーカを設置する場合に比べてスペース的な制約が少なくなり、大口径の振動板67を使用することができるので、総じて、窓枠60の剛性を低下させることなく遊技者の頭部に向って高音質な音を放出することができる。これと共に映像的演出および音的演出が遊技者の頭部の高さに位置する同一部分で行われるので、両演出の一体感が高まる。
【0044】
また、振動板67として透明板を用いた。このため、パチンコ球の挙動および図柄表示器26の表示内容を前方から振動板67,ガラス窓70を通して視覚的に認識することができるので、パチンコ球の挙動を目で追う楽しさおよび大当りの発生をドキドキしながら待つ楽しさが振動板67の影響で損なわれることが防止される。
また、窓枠60の開閉に対して相対的に静止する遊技盤7にスピーカ76を設けたので、スピーカ76の配線が窓枠60の開閉に伴って移動することがなくなる。このため、窓枠60の開閉に伴ってスピーカ76の配線に応力が作用することがなくなるので、スピーカ76の断線が防止される。しかも、スピーカ76を窓枠60の後面側に固定し、窓枠60の閉鎖状態で窓枠60および遊技盤7間の幅狭な隙間内に収納する必要がなくなる。このため、特にスピーカ76の大きさに対する制約が緩和されるので、大形のスピーカ76を用いて大音量で音を放出できる。
【0045】
また、窓枠60の開放および閉鎖に応じて音響空間71を開放および密閉する吸盤74を設けたので、窓枠60を開放して障害釘に引掛かったパチンコ球を除去する場合には音響空間71が開放され、音の放出が停止する。このため、作業者の耳元で音の放出が行われることがなくなるので、作業者がパチンコ球の除去作業を行い易くなる。
また、枠鍵62による窓枠60のロック力で吸盤74を弾性変形させることに基づいて音響空間71を密閉状態に保持した。このため、遊技者が窓枠60を殴打したときの振動で吸盤74がずれ動くことが抑えられるので、音響空間71の密閉度が殴打時の振動で緩み、音の放出が瞬間的に停止してしまうことが防止される。
【0046】
また、遊技盤7に音響通路73を設け、音響空間71および音響通路73間を窓枠60の閉鎖状態で吸盤74を介して気密状態に接続し、窓枠60の開放状態で切断したので、音響通路73およびスピーカ76が窓枠60の開放状態で遊技盤7に保持され、窓枠60と共に移動することがなくなる。このため、店員が窓枠60を開放して遊技盤7の障害釘に引掛かったパチンコ球を除去する場合に手や腕が音響通路73に干渉することがなくなるので、パチンコ球の除去作業性が音響通路73の影響で低下したり、音響通路73が干渉時の衝撃で変形・破損することがなくなる。
【0047】
また、音響通路73および吸盤74を遊技領域11の外部に配置したので、遊技領域11の有効面積が音響通路73および吸盤74の影響で小さくなることがなくなる。このため、パチンコ球の挙動の自由度が音響通路73および吸盤74の存在に拘らず確保されるので、パチンコ球の挙動を目で追う楽しさが音響通路73および吸盤74の影響で低下することが防止される。
また、音響通路73および吸盤74を振動板67の外周側に配置したので、音響通路73および吸盤74が窓枠60の後方に隠されるようになる。このため、音響通路73および吸盤74を前方から視覚的に認識することができなくなるので、遊技盤7の前面の意匠性が音響通路73および吸盤74の影響で低下することが防止される。
【0048】
尚、上記第1実施例においては、音響通路73を遊技盤7に固定したが、これに限定されるものではなく、例えば前面扉2に固定しても良く、要は窓枠60の開閉に対して相対的に静止する静止側に固定すれば良い。
また、上記第1実施例においては、音響通路73を遊技盤7に固定したが、これに限定されるものではなく、例えば本発明の第2実施例を示す図10のように、音響通路73の前端部にフランジ79を形成し、フランジ79をガラス窓70に気密状態に固定しても良い。この構成の場合、遊技盤7に貫通孔80を形成し、音響通路73およびキャビネット75を窓枠60の閉鎖状態で貫通孔80内に挿入すると良い。
【0049】
また、上記第2実施例においては、音響通路73を遊技盤7の貫通孔80内に挿入したが、これに限定されるものではなく、例えば本発明の第3実施例を示す図11のように、窓枠60の閉鎖状態で遊技盤7および窓枠60間の隙間内に収納しても良い。この構成の場合、ブラケット68に音響ポート72を形成し、音響通路73のフランジ79を音響ポート72の周縁部に気密状態に固定すると良い。
【0050】
また、上記第1〜第3実施例においては、メイン制御装置40から図柄制御装置47およびスピーカ制御装置77に変動パターンを出力したが、これに限定されるものではなく、例えば図柄制御装置47およびスピーカ制御装置77間をハーネスを介して電気的に接続し、図柄制御装置47がメイン制御装置40からの変動パターンを検出することに基づいてスピーカ制御装置77に変動パターンを出力したり、スピーカ制御装置77がメイン制御装置40からの変動パターンを検出することに基づいて図柄制御装置47に変動パターンを出力する構成としても良い。
【0051】
また、上記第1〜第3実施例においては、音響空間71に1個の音響通路73を接続したが、これに限定されるものではなく、例えば複数個の音響通路73を接続しても良い。この場合、複数の音響通路73に対して個別にスピーカ76を設けたり、複数の音響通路73に対して共通の1個のスピーカ76を設けても良い。
また、上記第1〜第3実施例においては、ガラス窓70の前方に1枚の振動板67を設けたが、これに限定されるものではなく、例えば2枚以上の振動板67を設けても良い。特に2枚の振動板67を設ける場合には両振動板67を左右方向に並べて配置し、両振動板67からステレオ方式で音を放出すると良い。
【0052】
また、上記第1〜第3実施例においては、図柄表示器26に大当り図柄が表示されることに基づいて大当り動作が行われる1種のパチンコ機に本発明を適用したが、これに限定されるものではなく、例えば2種または3種のパチンコ機に適用しても良い。後者の3種のパチンコ機は図柄表示器26に特定図柄が表示されることに基づいて特定入賞口が開放されるものであり、特定入賞口の開放時に特定入賞口内にパチンコ球が入賞することに基づいて大当りが発生する。前者の2種のパチンコ機はパチンコ球が始動口内に入賞することに基づいて電動式の中央役物が所定時間だけ開放するものであり、中央役物の開放時に中央役物内の特定入賞口内にパチンコ球が入賞することに基づいて大当りが発生し、中央役物が大当り状態になる。上記実施例には特許請求の範囲に記載された発明に加えて次の[発明1]〜[発明5]が記載されている。
[発明1]
遊技盤に対して相対的に開閉可能に設けられ透明な窓板を有する窓枠と、前記窓枠に前記窓板の前方に位置して設けられ前記窓板と協同して音響空間を形成する透明な振動板と、前記音響空間内の空気を通して前記振動板に圧力を加えることに基づいて前記振動板を振動させて音波を放出するドライバとを備えたことを特徴とする遊技機。この発明1によれば、窓板の前方に振動板を設け、振動板を空気圧で振動させることに基づいて音を放出している。このため、振動板が遊技者の着席状態で頭部の近くに配置されるので、音が遊技者の頭部に向って放出される。しかも、振動板の前方に遮音物がなくなるので、音の明瞭度が向上する。このため、窓枠に大口径の貫通孔を形成する必要がなくなるので、窓枠の剛性の低下を防止できる。さらに、前面扉にスピーカを設置する場合に比べてスペース的な制約が少なくなり、大口径の振動板を使用することができるので、総じて、窓枠の剛性を低下させることなく遊技者の頭部に向って高音質な音を放出することができる。また、振動板として透明板を用いている。このため、パチンコ球の挙動を前方から振動板および窓板を通して視覚的に認識することができるので、パチンコ球の挙動を目で追う楽しさが振動板の影響で損なわれることが防止される。
[発明2]
前記ドライバは前記窓枠の開閉に対して相対的に静止する静止側に設けられていることを特徴とする発明1記載の遊技機。この発明2によれば、ドライバの配線が窓枠の開閉に伴って移動することがなくなる。このため、窓枠の開閉に伴ってドライバの配線に応力が作用することがなくなるので、ドライバの断線が防止される。しかも、ドライバを窓枠の後面側に固定し、窓枠の閉鎖状態で窓枠および遊技盤間の幅狭な隙間内に収納する必要がなくなる。このため、特にドライバの大きさに対する制約が緩和されるので、大形のドライバを用いて大音量で音を放出できる。
[発明3]
前記窓枠側および前記静止側の少なくとも一方には前記窓枠の開放および閉鎖に応じて前記音響空間を開放および密閉するシール部材が設けられていることを特徴とする発明2記載の遊技機。この発明3によれば、窓枠を開放して障害釘に引掛かったパチンコ球を除去する場合には音響空間が開放され、音の放出が停止する。このため、作業者の耳元で音の放出が行われることがなくなるので、作業者がパチンコ球の除去作業を行い易くなる。
[発明4]
前記窓枠を閉鎖状態にロックする枠鍵を備え、前記シール部材は前記枠鍵のロック力で弾性変形した状態に保持されることに基づいて前記音響空間を密閉する弾性部材から構成されていることを特徴とする発明3記載の遊技機。この発明4によれば、遊技者が窓枠を殴打したときの振動でシール部材がずれ動くことが抑えられるので、音響空間の密閉度が殴打時の振動で緩み、音の放出が瞬間的に停止してしまうことが防止される。
[発明5]
前記シール部材は前記窓枠の閉鎖状態で遊技領域の外部に配置されることを特徴とする発明3〜4のいずれかに記載の遊技機。この発明5によれば、遊技領域の有効面積がシール部材の影響で小さくなることがなくなる。このため、パチンコ球の挙動の自由度がシール部材の存在に拘らず確保されるので、パチンコ球の挙動を目で追う楽しさがシール部材の影響で低下することが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す図(図6のX線に沿う断面図)
【図2】図6のX線に沿う断面を窓枠の開放状態で示す図
【図3】窓枠を示す図(aは全体構成を示す前面図、bはX線に沿う断面図)
【図4】遊技盤を示す前面図
【図5】(a)は外レールを示す前面図、(b)は内レールを示す前面図
【図6】(a)は全体構成を示す前面図、(b)は全体構成を示す側面図
【図7】全体構成を示す後面図
【図8】電気的構成を示すブロック図
【図9】図柄表示器の表示内容を示す図
【図10】本発明の第2実施例を示す図1相当図
【図11】本発明の第3実施例を示す図1相当図
【符号の説明】
7は遊技盤、11は遊技領域、60は窓枠、62は枠鍵、67は振動板、70はガラス窓(窓板)、71は音響空間、74は吸盤(シール部材,弾性部材)、76はスピーカ(ドライバ)を示している。
Claims (2)
- パチンコ球が発射されるものであって、当該パチンコ球が移動することが可能な遊技領域を有する遊技盤と、
前記遊技盤を遊技者側である前方から閉鎖する閉鎖状態および前方に開放する開放状態のそれぞれに操作することが可能なものであって、有色不透明な垂直な板状の部分を有すると共に当該垂直な板状の部分に前記遊技盤の遊技領域に比べて大きな円形状の開口部が形成された窓枠と、
前記窓枠に設けられ、前記窓枠の閉鎖状態で前記窓枠の垂直な部分の後方で且つ前記窓枠の開口部の外周部に位置する円環状のブラケットと、
前記ブラケットに設けられ、前記ブラケットの開口部を覆うものであって貫通孔状の音響ポートを有する透明な窓板と、
前記窓枠の開口部の内周面に設けられ、弾性変形することが可能な円環状のサスペンションと、
前記サスペンションに設けられ、前記遊技盤の遊技領域に比べて大きな円形状をなすと共に前記窓枠の閉鎖状態で前方から前記遊技盤の遊技領域を視認可能とする透明なものであって前記サスペンションが弾性変形することで振動する振動板と、
前記窓枠の閉鎖状態で前記窓板の音響ポートの後方に位置するように静止するものであって、前端部および後端部のそれぞれが開口する筒状をなすと共に当該後端部に箱状のキャビネットを有する音響通路と、
前記窓枠と前記ブラケットと前記窓板と前記サスペンションと前記振動板で囲まれた音響空間と、
前記音響通路の前端部に設けられ、前記窓枠の閉鎖状態で前記窓板の音響ポートの周縁部に後方から接触することで前記音響通路を前記音響空間に前記窓板の音響ポートを介して気密状態に接続すると共に前記窓枠の開放状態で前記窓板の音響ポートの周縁部から離間するシール部材と、
前記キャビネットの内部に設けられ、前記窓枠の閉鎖状態で駆動した場合に前記音響通路内の空気から前記音響ポートを通して前記音響空間内の空気に圧力を加えることで前記振動板を振動させて前方の遊技者に音波を放出するスピーカを備え、
前記窓枠が閉鎖し且つ前記スピーカが駆動している状態で前記窓枠が開放された場合には、前記シール部材が前記窓板から離間して前記音響空間および前記音響通路相互間が遮断されることで前記振動板からの音波の放出が停止することを特徴とする遊技機。 - 前記窓枠を閉鎖状態にロックするものであって、前記窓枠を閉鎖状態にロックする状態から当該ロックを解除する状態に操作される枠鍵を備え、
前記シール部材は、前記窓枠の開放状態で前記窓板から離間することで縮径状態になると共に前記窓枠の閉鎖状態で前記窓板に後方から接触することで当該縮径状態に比べて拡径した拡径状態に弾性変形する吸盤からなるものであり、
前記枠鍵は、遊技者が前記窓枠を殴打したときの振動で前記音響ポートおよび前記吸盤相互間がずれ動くことを防止するように前記窓枠を閉鎖状態にロックするロック力で前記吸盤を拡径状態に保持するものであることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
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