JP4291703B2 - 内燃機関のリフト量可変制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、吸気バルブのバルブリフト量を可変にする可変動弁機構を備えた内燃機関のリフト量可変制御装置に関し、詳しくは、前記可変動弁機構が故障したときの制御に関する。
特許文献1には、可変バルブタイミング機構の固着故障を検出したときに、固着したバルブタイミングに応じて目標アイドル回転速度を設定することで、アイドル回転速度を増大させると共に、固着したバルブタイミングに応じた目標アイドル回転速度が上限値を超える場合に、目標アイドル回転速度を上限値に制限する一方、補機負荷を増大させる構成の開示があり、これにより、アイドル回転速度の急激な上昇を発生させることなく、エンストの回避を図るようになっている。
ところで、吸気バルブのバルブリフト量を可変とする可変動弁機構を備えた機関において、特に低バルブリフト量で固着故障すると、吸気バルブの開口面積が小さいために、機関のシリンダ内に吸入される空気量が大きく制限されることになってしまい、この状態で補機負荷が加わると、補機駆動に必要な駆動トルクを発生させることができずに、エンストに至る可能性があるという問題があった。
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、吸気バルブのバルブリフト量が低リフト側で固着故障することがあっても、エンストの発生を回避できる内燃機関のリフト量可変制御装置を提供することを目的とする。
そのため請求項1記載の発明では、吸気バルブのバルブリフト量を可変にする可変動弁機構が所定以下の低バルブリフト量状態で故障したときに、補機負荷の作動を停止させると共に、前記吸気バルブのバルブタイミングを強制的に最遅角側に固定する構成とした。
かかる構成によると、吸気バルブのバルブリフト量が低バルブリフト側から動かなくなる故障が発生すると、機関によって駆動されるエアコン用コンプレッサなどの補機負荷の作動が停止されることで、機関の駆動負荷が軽減される。また、可変動弁機構の故障によって機関のシリンダ内に吸入される空気量が大きく制限されるときに、吸気バルブのバルブタイミングを最遅角側とすることで、シリンダ吸入空気量の増大が図られる。
従って、可変動弁機構が所定以下の低バルブリフト量状態で故障したときに、補機負荷の作動を停止させると共に、シリンダ吸入空気量をなるべく多くして、エンストの発生をより確実に回避することができる。請求項2記載の発明では、可変動弁機構が所定以下の低バルブリフト量状態で故障し、かつ、機関回転速度が目標アイドル回転速度を下回るときに、補機負荷の作動を停止させる構成とした。
かかる構成によると、可変動弁機構が所定以下の低バルブリフト量状態で故障しても、目標アイドル回転速度以上の機関回転速度が得られるときには、補機負荷の作動を許可し、機関回転速度が目標アイドル回転速度を下回るときに、補機負荷の作動を停止させる。
従って、エアコン用コンプレッサなどの補機負荷をなるべく作動させつつ、エンストの発生を回避できる。
請求項3記載の発明では、前記可変動弁機構が故障したときに、前記可変動弁機構の駆動制御を停止し、前記スロットルバルブの開度を制御することによって、機関の吸入空気量を制御する構成とした。かかる構成によると、可変動弁機構が故障しても、スロットルバルブの開度を制御することで、機関吸入空気量の制御が可能である。
図1は、実施形態における車両用内燃機関のシステム構成図である。
図1において、内燃機関101の吸気管102には、スロットルモータ103aでスロットルバルブ103bを開閉駆動する電子制御スロットル104が介装され、該電子制御スロットル104及び吸気バルブ105を介して、燃焼室106内に空気が吸入される。
燃焼排気は燃焼室106から排気バルブ107を介して排出され、フロント触媒108及びリア触媒109で浄化された後、大気中に放出される。
前記排気バルブ107は、排気側カム軸110に軸支されたカム111によって一定のバルブリフト量,バルブ作動角及びバルブタイミングを保って開閉駆動される。
一方、吸気バルブ105側には、吸気バルブ105のバルブリフト量を作動角と共に連続的に可変する可変動弁機構であるVEL(Variable valve Event and Lift)機構112が設けられる。
更に、吸気バルブ105側には、クランク軸に対する吸気側カム軸の回転位相を変化させることで、吸気バルブ105のバルブ作動角の中心位相を連続的に可変する可変バルブタイミング機構であるVTC(Variable valve Timing Control)機構113が設けられる。
マイクロコンピュータを内蔵するエンジンコントロールユニット(ECU)114は、アクセル開度に対応する目標吸入空気量が得られるように、前記電子制御スロットル104,VEL機構112及びVTC機構113を制御する。
前記吸入空気流量の制御では、主に、VEL機構112によるバルブリフト量の制御によって目標吸入空気量に制御し、バルブリフト量のみでは目標吸入空気量に制御できないときに電子制御スロットル104を閉制御する。
前記ECU114には、内燃機関101の吸入空気量を検出するエアフローメータ115、アクセル開度を検出するアクセルペダルセンサ116、クランク軸120からクランク回転信号を取り出すクランク角センサ117、スロットルバルブ103bの開度TVOを検出するスロットルセンサ118、内燃機関101の冷却水温度を検出する水温センサ119からの検出信号が入力される。
また、各気筒の吸気バルブ105上流側の吸気ポート130には、電磁式の燃料噴射弁131が設けられる。
前記ECU114は、機関運転状態に基づいて燃料噴射量を演算し、該燃料噴射量に比例するパルス幅の噴射パルス信号を前記燃料噴射弁131に出力することで、前記燃料噴射弁131による燃料噴射を制御する。
更に、前記ECU114は、図示省略した点火プラグによる点火時期を制御する。
図2〜図4は、前記VEL機構112の構造を詳細に示すものである。
図2〜図4に示すVEL機構112は、一対の吸気バルブ105,105と、シリンダヘッド11のカム軸受14に回転自在に支持された中空状のカム軸13(駆動軸)と、該カム軸13に軸支された回転カムである2つの偏心カム15,15(駆動カム)と、前記カム軸13の上方位置に同じカム軸受14に回転自在に支持された制御軸16と、該制御軸16に制御カム17を介して揺動自在に支持された一対のロッカアーム18,18と、各吸気バルブ105,105の上端部にバルブリフター19,19を介して配置された一対のそれぞれ独立した揺動カム20,20とを備えている。
前記偏心カム15,15とロッカアーム18,18とは、リンクアーム25,25によって連係され、ロッカアーム18,18と揺動カム20,20とは、リンク部材26,26によって連係されている。
上記ロッカアーム18,18,リンクアーム25,25,リンク部材26,26が伝達機構を構成する。
前記偏心カム15は、図5に示すように、略リング状を呈し、小径なカム本体15aと、該カム本体15aの外端面に一体に設けられたフランジ部15bとからなり、内部軸方向にカム軸挿通孔15cが貫通形成されていると共に、カム本体15aの軸心Xがカム軸13の軸心Yから所定量だけ偏心している。
また、前記偏心カム15は、カム軸13に対し前記バルブリフター19に干渉しない両外側にカム軸挿通孔15cを介して圧入固定されている。
前記ロッカアーム18は、図4に示すように、略クランク状に屈曲形成され、中央の基部18aが制御カム17に回転自在に支持されている。
また、基部18aの外端部に突設された一端部18bには、リンクアーム25の先端部と連結するピン21が圧入されるピン孔18dが貫通形成されている一方、基部18aの内端部に突設された他端部18cには、各リンク部材26の後述する一端部26aと連結するピン28が圧入されるピン孔18eが形成されている。
前記制御カム17は、円筒状を呈し、制御軸16外周に固定されていると共に、図2に示すように軸心P1位置が制御軸16の軸心P2からαだけ偏心している。
前記揺動カム20は、図2及び図6,図7に示すように略横U字形状を呈し、略円環状の基端部22にカム軸13が嵌挿されて回転自在に支持される支持孔22aが貫通形成されていると共に、ロッカアーム18の他端部18c側に位置する端部23にピン孔23aが貫通形成されている。
また、揺動カム20の下面には、基端部22側の基円面24aと該基円面24aから端部23端縁側に円弧状に延びるカム面24bとが形成されており、該基円面24aとカム面24bとが、揺動カム20の揺動位置に応じて各バルブリフター19の上面所定位置に当接するようになっている。
即ち、図8に示すバルブリフト特性からみると、図2に示すように基円面24aの所定角度範囲θ1がベースサークル区間になり、カム面24bの前記ベースサークル区間θ1から所定角度範囲θ2が所謂ランプ区間となり、更に、カム面24bのランプ区間θ2から所定角度範囲θ3がリフト区間になるように設定されている。
また、前記リンクアーム25は、円環状の基部25aと、該基部25aの外周面所定位置に突設された突出端25bとを備え、基部25aの中央位置には、前記偏心カム15のカム本体15aの外周面に回転自在に嵌合する嵌合穴25cが形成されている一方、突出端25bには、前記ピン21が回転自在に挿通するピン孔25dが貫通形成されている。
更に、前記リンク部材26は、所定長さの直線状に形成され、円形状の両端部26a,26bには前記ロッカアーム18の他端部18cと揺動カム20の端部23の各ピン孔18d,23aに圧入した各ピン28,29の端部が回転自在に挿通するピン挿通孔26c,26dが貫通形成されている。
尚、各ピン21,28,29の一端部には、リンクアーム25やリンク部材26の軸方向の移動を規制するスナップリング30,31,32が設けられている。
上記構成において、制御軸16の軸心P2と制御カム17の軸心P1との位置関係によって、図6,7に示すように、バルブリフト量が変化することになり、前記制御軸16を回転駆動させることで、制御カム17の軸心P1に対する制御軸16の軸心P2の位置を変化させる。
前記制御軸16は、図10に示すような構成によって、ストッパにより制限される所定回転角度範囲内でDCサーボモータ(アクチュエータ)121により回転駆動されるようになっており、前記制御軸16の角度を前記アクチュエータ121で変化させることで、吸気バルブ105のバルブリフト量及びバルブ作動角が、前記ストッパで制限される最大バルブリフト量と最小バルブリフト量との間の可変範囲内で連続的に変化する(図9参照)。
図10において、DCサーボモータ121は、その回転軸が制御軸16と平行になるように配置され、回転軸の先端には、かさ歯車122が軸支されている。
一方、前記制御軸16の先端に一対のステー123a,123bが固定され、一対のステー123a,123bの先端部を連結する制御軸16と平行な軸周りに、ナット124が揺動可能に支持される。
前記ナット124に噛み合わされるネジ棒125の先端には、前記かさ歯車122に噛み合わされるかさ歯車126が軸支されており、DCサーボモータ121の回転によってネジ棒125が回転し、該ネジ棒125に噛み合うナット124の位置が、ネジ棒125の軸方向に変位することで、制御軸16が回転されるようになっている。
ここで、ナット124の位置をかさ歯車126に近づける方向が、バルブリフト量が小さくなる方向で、逆に、ナット124の位置をかさ歯車126から遠ざける方向が、バルブリフト量が大きくなる方向となっている。
前記制御軸16の先端には、図10に示すように、制御軸16の角度を検出するポテンショメータ式の角度センサ127が設けられており、該角度センサ127で検出される実際の角度が目標角度に一致するように、前記ECU114が前記DCサーボモータ121をフィードバック制御する。
ここで、制御軸16の角度によって吸気バルブ105のバルブリフト量が決まるので、本実施形態において前記角度センサ127は、実質的にバルブリフト量を検出することになる。
尚、本実施形態では、角度センサ127で認識される制御軸16の角度が増大する方向が、バルブリフト量の大きくなる方向としてある。
また、前記制御軸16の外周に突出形成したストッパ部材128が、固定側の受け部材(図示省略)に対してバルブリフトの増大方向及び減少方向の双方で当接することで、制御軸16の回転範囲が規制され、これにより最小バルブリフト量及び最大バルブリフト量が規定されるようになっている。
次に、前記VTC機構113の構成を、図11に基づいて説明する。
本実施形態におけるVTC機構113は、ベーン式の可変バルブタイミング機構であり、クランク軸120によりタイミングチェーンを介して回転駆動されるカムスプロケット51(タイミングスプロケット)と、吸気側カム軸13の端部に固定されてカムスプロケット51内に回転自在に収容された回転部材53と、該回転部材53をカムスプロケット51に対して相対的に回転させる油圧回路54と、カムスプロケット51と回転部材53との相対回転位置を所定位置で選択的にロックするロック機構60とを備えている。
前記カムスプロケット51は、外周にタイミングチェーン(又はタイミングベルト)が噛合する歯部を有する回転部(図示省略)と、該回転部の前方に配置されて前記回転部材53を回転自在に収容するハウジング56と、該ハウジング56の前後開口を閉塞するフロントカバー,リアカバー(図示省略)とから構成される。
前記ハウジング56は、前後両端が開口形成された円筒状を呈し、内周面には、横断面台形状を呈し、それぞれハウジング56の軸方向に沿って設けられる4つの隔壁部63が90°間隔で突設されている。
前記回転部材53は、吸気側カム軸14の前端部に固定されており、円環状の基部77の外周面に90°間隔で4つのベーン78a,78b,78c,78dが設けられている。
前記第1〜第4ベーン78a〜78dは、それぞれ断面が略逆台形状を呈し、各隔壁部63間の凹部に配置され、前記凹部を回転方向の前後に隔成し、ベーン78a〜78dの両側と各隔壁部63の両側面との間に、進角側油圧室82と遅角側油圧室83を構成する。
前記ロック機構60は、ロックピン84が、回転部材53の最大遅角側の回動位置(基準作動状態)において係合孔(図示省略)に係入するようになっている。
前記油圧回路54は、進角側油圧室82に対して油圧を給排する第1油圧通路91と、遅角側油圧室83に対して油圧を給排する第2油圧通路92との2系統の油圧通路を有し、この両油圧通路91,92には、供給通路93とドレン通路94a,94bとがそれぞれ通路切り換え用の電磁切換弁95を介して接続されている。
前記供給通路93には、オイルパン96内の油を圧送する機関駆動のオイルポンプ97が設けられている一方、ドレン通路94a,94bの下流端がオイルパン96に連通している。
前記第1油圧通路91は、回転部材53の基部77内に略放射状に形成されて各進角側油圧室82に連通する4本の分岐路91dに接続され、第2油圧通路92は、各遅角側油圧室83に開口する4つの油孔92dに接続される。
前記電磁切換弁95は、内部のスプール弁体が各油圧通路91,92と供給通路93及びドレン通路94a,94bとを相対的に切り換え制御するようになっている。
前記ECU114は、前記電磁切換弁95を駆動する電磁アクチュエータ99に対する通電量を、ディザ信号が重畳されたデューティ制御信号に基づいて制御する。
例えば、電磁アクチュエータ99にデューティ比0%の制御信号(OFF信号)を出力すると、オイルポンプ47から圧送された作動油は、第2油圧通路92を通って遅角側油圧室83に供給されると共に、進角側油圧室82内の作動油が、第1油圧通路91を通って第1ドレン通路94aからオイルパン96内に排出される。
従って、遅角側油圧室83の内圧が高、進角側油圧室82の内圧が低となって、回転部材53は、ベーン78a〜78bを介して最大遅角側に回転し、この結果、吸気バルブ105の開期間(開時期及び閉時期)が遅くなる。
一方、電磁アクチュエータ99にデューティ比100%の制御信号(ON信号)を出力すると、作動油は、第1油圧通路91を通って進角側油圧室82内に供給されると共に、遅角側油圧室83内の作動油が第2油圧通路92及び第2ドレン通路94bを通ってオイルパン96に排出され、遅角側油圧室83が低圧になる。
このため、回転部材53は、ベーン78a〜78dを介して進角側へ最大に回転し、これによって、吸気バルブ105の開期間(開時期及び閉時期)が早くなる。
前記ECU114は、前記VEL機構112及びVTC機構113を制御することで、機関のシリンダ吸入空気量や排気残留率などを制御する一方、前記VEL機構112の故障を診断し、故障発生時に機関101がエンストすることを回避すべく、図12のフローチャートに示すような処理を行なう。
図12のフローチャートにおいて、ステップS1では、VEL機構112の故障診断を行なう。
前記故障診断は、例えば、VEL機構112の制御軸16の角度を目標値に追従変化させるフィードバック制御系において、制御偏差が所定以上である状態が所定時間以上継続したときに、VEL機構112の故障の発生を判定する。
前記制御偏差に基づく故障診断によってVEL機構112の故障の発生が判定される一方で、前記制御軸16の角度を検出する角度センサ127や制御軸16を回転駆動するアクチュエータに異常がない場合には、バルブリフトの固着故障の発生が推定されることになる。
尚、角度センサ127の診断は、例えばセンサを複数設け、複数のセンサの検出結果に所定値以上の偏差がないときに正常と判断し、所定値以上の偏差を示す状態が所定時間以上継続したときに、センサ異常を判断することができる。
ステップS2では、VEL機構112においてバルブリフトの固着故障が発生しているか否かを判別する。
そして、バルブリフトの固着故障が発生していると判断されるときには、ステップS3へ進む。
ステップS3では、前記制御軸16の駆動を停止し、電子制御スロットル104の制御(スロットルバルブの開度制御)によって吸入空気量を変化させるようにする。
尚、吸気バルブ105の高バルブリフト側で固着故障した場合には、電子制御スロットル104を制御することで、通常時と略同様な可変範囲で吸入空気量を制御できることになるが、吸気バルブ105の低バルブリフト側で固着故障した場合には、吸気バルブ105の開口面積が小さくシリンダ吸入空気量が制限されるため、電子制御スロットル104で制御できる吸入空気量の範囲は、空気量の少ない側に限定されることになる。
次のステップS4では、故障により固着したバルブリフト量が所定値以下であるか否かを、そのときの制御軸16の角度位置から判断する。
前述のように、低バルブリフト側で固着故障した場合、シリンダ吸入空気量が制限されることになり、特に、前記所定値以下のバルブリフト量で固着故障した場合には、シリンダ吸入空気量が大幅に制限されることで、エンストに至る可能性がある。
そこで、故障により固着したバルブリフト量が前記所定値以下であると判別されたときには、ステップS5以降へ進んで、耐エンスト性を高めるための処理を行なう。
ステップS5では、目標アイドル回転速度を、VEL機構112が正常に機能する通常時よりも所定値だけ増大させる。
次のステップS6では、吸気バルブ105のバルブタイミングを強制的に最遅角位置に固定すべく前記VTC機構113を制御する。
吸気バルブ105のバルブタイミングを遅角することで、バルブオーバーラップを減らして残留ガス率を減らし、シリンダへの新気吸入空気量を増大させることができる。
ステップS7では、吸気バルブ105のバルブタイミングを最遅角位置にした状態でのスロットルバルブ制御によって、機関回転速度が目標アイドル回転速度に到達したか否かを判別する。
尚、ステップS5,ステップS6の処理の後で、ステップS7の判定を行なうときに、所定のディレー時間が経過した後でステップS7の判定を行なわせたり、機関回転速度の変化率が所定値以下になった段階でステップS7の判定を行なわせたりするようにし、機関回転速度が増大して目標アイドル回転速度に近づきつつあるときに、ステップS7の判定が行なわれることがないようにすると良い。
機関回転速度が目標アイドル回転速度に到達するようであれば、エンストを回避するのに必要な吸入空気量が確保されているものと判断し、スロットルバルブによる空気量制御,目標アイドル回転速度の増大設定,吸気バルブ105のバルブタイミングの最遅角位置固定を保持して、本ルーチンを終了させる。
一方、機関回転速度が目標アイドル回転速度に到達しない場合には、スロットルバルブの開度や吸気バルブ105のバルブタイミングの制御によって最大限に空気量を増やすようにしても、目標アイドル回転速度に到達するだけのトルクを発生させることができないものと判断される。
係る状態では、機関の発生トルクをより増大させて機関回転速度の増大を図ることができないが、機関が駆動する補機の負荷を減らせば、機関回転速度を増大させることが可能である。
そこで、ステップS7で目標アイドル回転速度に到達しないと判断されたときには、ステップS8へ進む。
ステップS8では、機関駆動される補機負荷のうち、その時点でONになっている補機負荷を強制的にOFFすることで、機関の外部負荷を減らし、機関回転速度を増大させる制御を行う。
前記補機負荷は、例えばエアコン用のコンプレッサであり、エアコン用のコンプレッサの駆動負荷が除かれることで、機関の回転速度は増大することになり、これによって目標アイドル回転速度に到達させて耐エンスト性を確保することができる。
但し、エアコン用のコンプレッサ等の補機負荷を強制的に停止させるのは、機関回転速度が空気量制御によって目標アイドル回転速度に到達しない場合に限定されるので、無用にエアコン用のコンプレッサ等の補機負荷を停止させてしまうことはない。
尚、前記エアコン用のコンプレッサが可変容量タイプである場合には、コンプレッサの容量を強制的に低下させる構成であっても良く、また、駆動を停止させる補機負荷の優先順位を予め設定しておいて、目標アイドル回転速度に到達するようになるまで、停止させる補機負荷を順次増やしていくようにしても良い。
また、補機負荷には、オルタネータが含まれるので、機関運転・走行に直接の影響がないオーディオ・テレビ・シートヒーターなどの電気負荷を停止させることで、オルタネータ負荷を軽減させる構成とすることができる。
前記ステップS8では、補機負荷の停止のみによって回転速度の増大を図ることができるが、図13のフローチャートに示すような処理によって回転速度の増大を図るようにしても良い。
ステップ13のフローチャートにおいて、ステップS81では、点火時期を進角補正し、ステップS82では、前記進角補正から所定時間が経過したか否かを判別する。
点火時期を補正した後、その効果が表れる時間が過ぎても、目標アイドル回転速度に到達しない場合には、ステップS83へ進んで、補機負荷を強制的に停止させる。
更に、ステップS84では、前記補機負荷の停止から所定時間が経過したか否かを判別する。
補機負荷を停止した後、その効果が表れる時間が過ぎても、目標アイドル回転速度に到達しない場合には、ステップS85へ進んで、機関への燃料噴射量を増量補正する。
上記構成によれば、点火時期の進角補正,補機負荷の停止及び燃料増量によって回転速度の増大を図るので、目標アイドル回転速度をより確実に確保することができる。
ここで、上記実施形態から把握し得る請求項以外の技術思想について、以下にその効果と共に記載する。
(イ)請求項2記載の内燃機関のリフト量可変制御装置において、前記可変動弁機構が所定以下の低バルブリフト量状態で故障したときに、目標アイドル回転速度を増大補正し、該増大補正された目標アイドル回転速度を機関回転速度が下回るときに、補機負荷の作動を停止させることを特徴とする内燃機関のリフト量可変制御装置。
かかる構成によると、吸気バルブが低バルブリフト側に固着故障している状態で、アイドル回転速度をより高くすることで、耐エンスト性の確保を図ることができる。
(ロ)請求項1〜3のいずれか1つに記載の内燃機関のリフト量可変制御装置において、
前記補機負荷がエアコン用の可変容量型コンプレッサであって、吸気バルブのバルブリフト量を可変にする可変動弁機構が所定以下の低バルブリフト量状態で故障したときに、前記コンプレッサの容量を強制的に低下させることを特徴とする内燃機関のリフト量可変制御装置。
かかる構成によると、エアコン用の可変容量型コンプレッサの容量を低下させることで、見かけ上、コンプレッサの作動を部分的に停止させることができ、コンプレッサの作動を必要最小限だけ制限することで、耐エンスト性の改善が図れる。
(ハ)請求項1〜3のいずれか1つに記載の内燃機関のリフト量可変制御装置において、
前記補機負荷の停止と共に、点火時期の進角補正及び/又は燃料噴射量の増量補正を行なうことを特徴とする内燃機関のリフト量可変制御装置。
かかる構成によると、補機負荷を停止させると共に、点火時期の進角補正及び/又は燃料噴射量の増量補正を行なうことで、吸気バルブのバルブリフト量が低リフト側で固着しも、エンストに至ることをより確実に回避できる。
実施形態における内燃機関のシステム構成図。 VEL(Variable valve Event and Lift)機構を示す断面図(図3のA−A断面図)。 上記VEL機構の側面図。 上記VEL機構の平面図。 上記VEL機構に使用される偏心カムを示す斜視図。 上記VEL機構の低リフト時の作用を示す断面図(図3のB−B断面図)。 上記VEL機構の高リフト時の作用を示す断面図(図3のB−B断面図)。 上記VEL機構における揺動カムの基端面とカム面に対応したバルブリフト特性図。 上記VEL機構のバルブタイミングとバルブリフトの特性図。 上記VEL機構における制御軸の回転駆動機構を示す斜視図。 VTC(Variable valve Timing Control)機構を示す縦断面図。 上記VEL機構の故障時における機関制御を示すフローチャート。 上記VEL機構の故障時における補機負荷停止処理の詳細を示すフローチャート。
符号の説明
16…制御軸、101…内燃機関、104…電子制御スロットル、105…吸気バルブ、107…排気バルブ、112…VEL機構(可変動弁機構)、113…VTC機構(可変バルブタイミング機構)、114…エンジンコントロールユニット(ECU)、121…DCサーボモータ、127…角度センサ

Claims (3)

  1. 吸気バルブのバルブリフト量を可変にする可変動弁機構と、前記吸気バルブの作動角の中心位相を可変にする可変バルブタイミング機構とを備えた内燃機関のリフト量可変制御装置であって、
    前記可変動弁機構が所定以下の低バルブリフト量状態で故障したときに、補機負荷の作動を停止させると共に、前記吸気バルブのバルブタイミングを強制的に最遅角側に固定することを特徴とする内燃機関のリフト量可変制御装置。
  2. 前記可変動弁機構が所定以下の低バルブリフト量状態で故障し、かつ、機関回転速度が目標アイドル回転速度を下回るときに、補機負荷の作動を停止させることを特徴とする請求項1記載の内燃機関のリフト量可変制御装置。
  3. 前記可変動弁機構が故障したときに、前記可変動弁機構の駆動制御を停止し、前記スロットルバルブの開度を制御することによって、機関の吸入空気量を制御することを特徴とする請求項1又は2記載の内燃機関のリフト量可変制御装置。
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