JP4291448B2 - 合成樹脂製冠型玉軸受用保持器 - Google Patents

合成樹脂製冠型玉軸受用保持器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、環状体の一面に、周方向に沿って複数の玉保持ポケットが設けられる玉軸受用の冠型保持器に関する。
【0002】
【従来の技術】
ハードディスクドライブ等の精密機器は、高性能、小型化が強く要求されており、このような精密機器に装備される玉軸受としては、内径数ミリ程度の極小径の密封型のものが多く採用されている。
【0003】
図6ないし図8に示すように、極小径の密封型玉軸受(1)における保持器(2)としては、従来、合成樹脂からなる冠型のものが多く採用されている。この保持器(2)は、環状体(3)における軸方向の一面に、軸方向に向けて開口する複数の玉保持ポケット(4)が周方向に所定の間隔おきに形成されるとともに、軸方向の一面に、玉保持ポケット(4)の各間に対応して、グリース溜まり凹部(3a)が形成されている。
【0004】
更に玉保持ポケット(4)の開口縁部には、一対の爪片(5)が形成されており、この一対の爪片(5)の内面を含むポケット内面(4b)が、ボール中心(O)を中心とする球に対応する一定の曲率の球凹面に形成されている。
【0005】
そしてこの玉保持器(2)においては、一対の爪片(5)を弾性拡開変形させるようにして、ボール(8)を各玉保持ポケット(4)にその開口部(4a)から押し込んで収容することにより、ボール(8)を各保持ポケット(4)内に、一対の爪片(5)の弾性復元力によって転動自在に保持させる。
【0006】
こうしてボール(8)が保持された保持器(2)は、グリース溜まり凹部(3a)にグリース等の潤滑油を充填した状態で、図6に示すように、軸受(1)の内輪(1a)及び外輪(1b)間に組み込まれて、軸受(1)が構成される。
【0007】
この軸受(1)においては、ボール(8)の転がり接触に基づき、例えば内輪(1a)が外輪(1b)に対しスムーズに回転するとともに、回転時には、潤滑油がボール表面に供給されて、ボール(8)とポケット内周面との接触部、及びボール(8)と軌道輪(1a)(1b)との接触部が潤滑されるものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の軸受(1)における玉保持器(2)のポケット内面(4b)は、一般に、ボール(8)の半径(R8)よりも所定の隙間分だけ大きい一定の曲率半径(R4)を有する球凹面に形成されている。このため、ポケット内面と、環状体(3)の内周面及び外周面との間のエッジ部(4e)は、鋭角に形成されており、ボール回転時にボール表面に付着したグリース等の潤滑油が、エッジ部(4e)において、掻き取られてしまい、ボールの接触部における潤滑が十分に行われない恐れがある。
【0009】
一方、従来において、玉保持ポケット内面のうち両側壁内面を、軸方向(図8の紙面に向かって上下方向)線上に軸心を有する円筒面(アキシャル円筒面)に形成するものや、両側壁内面を、径方向(図8の紙面に向かって垂直方向)線上に軸心を有する円筒面(ラジアル円筒面)に形成する玉保持器が提案されている。
【0010】
しかしながら、これらの玉保持器は、球形のボールを円筒形のポケット両側壁内面により保持することになるため、両側壁内面をボール外周面に対応して沿わせることができず、十分な玉保持力を得ることができないばかりか、ポケット両側壁内面とボール外周面との間に部分的に大きい隙間が形成されて、その隙間に多量の潤滑油が取り込まれて、過度の潤滑油により、ボールの回転負荷が大きくなり、ボールの回転特性が悪化する恐れがあった。
【0011】
この発明は、上記従来技術の問題を解消し、潤滑剤不足及び潤滑剤過多を防止できて、適量の潤滑剤を取り込むことができ、十分な潤滑状態を維持することができるとともに、良好な玉保持特性及び回転特性を得ることができる玉軸受用保持器を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明は、環状体における軸方向の一面に、軸方向に向けて開口し、かつボールを転動自在に収容するための複数の玉保持ポケットが周方向に沿って設けられる玉軸受用保持器において、前記玉保持ポケットが、底壁と、底壁の周方向両側に位置する両側壁と、両側壁先端に設けられるボール保持用の一対の爪片とにより構成されるとともに、前記底壁、両側壁及び一対の爪片の各内面が、ボールの曲率よりもそれぞれ大きい曲率を有し、互いに種類の異なる球凹面により形成され、前記両側壁内面におけるボール外周面に最も近接する位置(ボール近接位置)が、ボール中心を通る周方向線上の周辺位置に設定されてなるものを要旨としている。
【0013】
この発明の玉軸受用保持器においては、玉保持ポケットの一対の爪片内面、両側壁内面、及び底壁内面を、ボールの曲率よりもそれぞれ大きい曲率を有し、互いに種類の異なる球凹面により構成しているため、隣り合う内面間に、適度な大きさの隙間が形成される。このためその隙間に潤滑剤が適度に取り込まれるとともに、その潤滑剤がボール外周面に適宜供給され、潤滑剤不足による油膜切れを防止することができる。
【0014】
また玉保持ポケットの各内面を、球凹面により構成しているため、これらの内面を球形のボール外周面に対応させて沿わせることができるので、各内面によってボールをバランス良く保持することができるとともに、ポケット内面とボールとの間に、過大な隙間が形成されることがなく、過度にグリースが取り込まれるのを防止できる。
【0015】
しかもポケット両側壁内面のボール近接位置を、ボール中心線付近に設定しているため、ボール近接位置において、ボールを周方向両側から十分な保持力で保持することができる。
【0016】
なお、本発明において、種類の異なる球凹面という場合、曲率及び曲率中心が異なるものは言うまでもなく、曲率が同一で曲率中心が異なるものや、曲率が異なり曲率中心が同一のものも含まれる。
【0017】
一方、本発明においては、前記両側壁内面のボール近接位置が、ボール中心を通る周方向線上に設定されてなる構成を採用するのが好ましい。
【0018】
すなわちこの構成を採用する場合、ポケット両側壁内面のボール近接位置において、ボールを周方向両側から確実に保持することができる。
【0019】
更に本発明においては、前記両側壁内面のボール近接位置が、ボール中心を通る周方向線上から軸方向に位置ずれした位置に設定されてなる構成を採用するのが良い。
【0020】
すなわちこの構成を採用する場合、ポケット両側壁内面のボール近接位置において、ボールの軸方向への位置ずれを防止することができる。
【0021】
また本発明においては、前記玉保持ポケットの両側壁内面の曲率中心が、ボール中心を通る軸方向線よりも遠方の位置に設定されてなる構成、前記玉保持ポケットの底壁の曲率中心が、ボール中心を通る軸方向線上におけるボール中心よりも前記爪片側の位置に設定されてなる構成、又は前記玉保持ポケットの一対の爪片の曲率中心が、ボール中心を通る軸方向線上におけるボール中心よりも前記底壁側の位置に設定されてなる構成を採用するのが望ましい。
【0022】
すなわちこれらの構成を採用する場合には、上記本発明の構成を精度良く正確に形成することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
<第1の実施形態>
図1ないし図4はこの発明の第1の実施形態である軸受用の合成樹脂製冠型玉保持器(10)を示す図である。これらの図に示すように、この軸受用保持器(10)は、環状体(11)を有している。
【0024】
環状体(11)における軸方向の一面側には、軸方向に向けて開口する複数の玉保持ポケット(20)が周方向に所定の間隔おきに設けられている。
【0025】
更に、環状体(11)における玉保持ポケット(20)の各間には、グリース溜まり凹部(12)がそれぞれ形成されている。
【0026】
この玉保持器(10)の各玉保持ポケット(20)は、底壁(23)と、その底壁(23)の周方向両側に立上り状に形成された両側壁(22)と、両側壁先端、換言すればポケット(20)の開口縁部に、ポケット開口部(25)の両側縁部を閉塞する態様に形成され、弾性を有する一対の爪片(21)とにより構成されている。従って、玉保持ポケット(20)の内面は、一対の爪片(21)の内面(21a)と、両側壁(22)の内面(22a)と、底壁(23)の内面(23a)とにより構成される。
【0027】
更に玉保持ポケット(20)の各内面(21a)〜(23a)は、ボール(30)の曲率よりもそれぞれ大きい曲率を有し、互いに種類の異なる球凹面に形成されており、詳細は以下の通りである。
【0028】
すなわち図2に示すように、玉保持ポケット(20)内に収容されるボール(30)の中心を「O」、このボール中心(O)を通る周方向線(ボール中心線)を「PL」、ボール中心(O)を通る軸方向線を「AL」としたとき、一対の爪片内面(21a)は、その曲率中心(O1)が、軸方向線(AL)上におけるボール中心線(PL)よりも下方位置(底壁側の位置)に設定された球凹面に形成されている。更に両側壁(22)の内面(22a)は、その曲率中心(O2)が、ボール中心線(PL)上における軸方向線(AL)よりも遠方の位置に設定された球凹面に形成されている。更に底壁(23)の内面(23a)は、その曲率中心(O3)が、軸方向線(AL)上におけるボール中心線(PL)よりも上方位置(爪片側の位置)に設定された球凹面に形成されている。
【0029】
また両側壁内面(22a)におけるボール外周面に最も近接する位置(ボール近接位置:NP)は、ボール中心線(PL)上に設定されている。
【0030】
ここで、玉保持ポケット(20)における一対の爪片内面(21a)の曲率は、ボール(30)の曲率を「c」としたとき、1.02c〜1.3cに設定するのが良く、より好ましくは、下限値を1.05c以上、上限値を1.2c以下に設定するのが良い。
【0031】
更に両側壁内面(22a)の曲率は、1.5c〜3.0cに設定するのが良く、より好ましくは、下限値を1.8c以上、上限値を2.5c以下に設定するのが良い。
【0032】
また底壁内面(23a)の曲率は、1.2c〜2.5cに設定するのが良く、より好ましくは、下限値を1.4c以上、上限値を2.0c以下に設定するのが良い。
【0033】
またボール中心(O)から両側壁内面(22a)のボール近接位置(NP)までの寸法は、ボール(30)の半径を「r」としたとき、1.01r〜1.10rに設定するのが良く、より好ましくは、下限値を1.02r以上、上限値を1.07r以下に設定するのが良い。
【0034】
すなわち、これらの規定値を逸脱する場合には、十分な玉保持力を得ることができない恐れがある上更に、潤滑油の取込量が少なくなり過ぎて潤滑不良が発生したり、あるいは潤滑油の取込量が多くなり過ぎて、回転負荷が増大してボール(30)の回転特性が低下する恐れがある。
【0035】
本実施形態の玉保持器(10)は、以上のように構成されており、この玉保持器(10)の各玉保持ポケット(20)内に、その開口部(25)からボール(30)を押し込んで、一対の爪片(21)を両側に弾性拡開変形させるようにして、ポケット(20)内に嵌め込み、ボール(30)を一対の爪片(25)の弾性復元力により保持させる。これにより、ボール(30)をポケット(20)内に転動自在に収容する。
【0036】
こうしてボール(30)が保持された保持器(10)は、そのグリース溜まり凹部(12)内にグリース等の潤滑油が充填された状態で、上記従来例と同様に、軸受の内輪及び外輪間に組み込まれて、軸受が構成される。
【0037】
以上のように、この軸受における保持器(10)は、ポケット内面を、ボール(30)の曲率よりも大きい一対の爪片内面(21a)、両側壁内面(22a)及び底壁内面(23a)により構成しているため、隣り合う内面間に、適度な大きさのグリース溜まり用隙間(40)が形成される。このため、その隙間(40)内にグリースが適度に取り込まれるとともに、そのグリースがボール外周面に適宜供給され、ボール(30)の油膜切れ及びグリース不足を有効に防止することができ、良好な潤滑状態を維持することができる。
【0038】
またポケット内面(21a)〜(23a)、特に両側壁内面(22a)を球凹面により構成しているため、これらのポケット内面(21a)〜(23a)を、球形のボール外周面に対応させて沿わせることができるので、各内面(21a)〜(23a)によってボール(30)をバランス良く保持することができ、良好な玉保持特性を得ることができる。しかもポケット両側壁内面(22a)におけるボール中心線(PL)上に、ボール近接位置(NP)を設定しているため、そのボール近接位置(NP)において、ボール(30)を周方向両側から十分な保持力で確実に保持することができ、より一層玉保持特性を向上させることができる。
【0039】
更にポケット内面(21a)〜(23a)を、ボール外周面に対応させて沿わせることができるので、ポケット内面(21a)〜(23a)とボール(30)との間に、過大な隙間が形成されることがなく、過度にグリースが取り込まれるのを防止でき、グリース過多による回転負荷の増大を防止できて、良好な回転特性を得ることができる。
【0040】
<第2の実施形態>
図5はこの発明の第2の実施形態である玉軸受用の合成樹脂製冠型保持器(110)を示す図である。
【0041】
同図に示すように、この保持器(110)における玉保持ポケット(120)の内面形状において、両側壁(122)の内面(122a)は、その曲率中心(O2)が、ボール中心線(PL)よりも上方位置で、かつ軸方向線(AL)よりも遠方の位置に設定された球凹面に形成されている。更にボール(30)の半径を「r」としたとき、両側壁内面(122a)のボール近接位置(NP)は、ボール中心線(PL)から0.2r下方に位置ずれした位置に設定されている。
【0042】
その他の構成は、上記第1の実施形態と同様であるため、同一又は相当部分に同一又は相当符号を付して、重複説明を省略する。
【0043】
この保持器(110)においても、内面(121a)〜(123a)の各間に、適度な大きさのグリース溜まり用隙間(140)が形成されるので、その隙間(140)内に適度にグリースが取り込まれて、良好な潤滑状態を維持することができる。
【0044】
またポケット内面(121a)〜(123a)を、球形のボール外周面に対応させて沿わせることができるので、各内面(121a)〜(123a)によってボール(30)をバランス良く保持できるとともに、過大な隙間が形成されず、過度にグリースが取り込まれることもない。更にポケット両側壁内面(122a)のボール近接位置(NP)において、ボール(30)を両側から十分な保持力で保持できる。
【0045】
その上更に、ボール近接位置(NP)を、ボール中心線(PL)よりも下方位置に設定しているため、ボール(30)の軸方向下向きの力を、両側壁(122a)のボール近接位置(NP)と、底壁内面(123a)の中心(BP)との3カ所で分散してバランス良く受け止めることができるので、より一層良好な玉保持特性を得ることができるとともに、ボール(30)の下方向への位置ずれも確実に防止することができる。
【0046】
なお、本発明においては、両側壁内面のボール近接位置(NP)を、ボール中心線(PL)よりも上方位置(爪片側の位置)に設定すると、そのボール近接位置(NP)によって、ボールが軸方向下側へ押し込まれてしまう恐れがあり、好ましくない。
【0047】
ここで、本発明においては、ボールの半径を「r」としたとき、ボール近接位置(NP)は、ボール中心線(PL)から下側に0.5r位置ずれした位置に設定するのが良く、より好ましくは、0.3r位置ずれした位置との間に設定するのが良い。すなわちこれらの規定範囲を逸脱する場合には、上記本発明特有の効果を得ることができない恐れがある。
【0048】
【発明の効果】
以上のように、この発明の玉軸受用保持器によれば、玉保持ポケットの一対の爪片内面、両側壁内面、及び底壁内面を、ボールの曲率よりもそれぞれ大きい曲率を有し、互いに種類の異なる球凹面により構成しているため、隣り合う内面間に、適度な大きさの隙間が形成されるので、その隙間に潤滑剤が適度に取り込まれるとともに、その潤滑剤がボール外周面に適宜供給され、潤滑剤不足による油膜切れを防止でき、良好な潤滑状態を維持することができる。またポケットの各内面を、球凹面により構成しているため、これらの内面を球形のボール外周面に対応させて沿わせることができ、ポケットの各内面によってボールをバランス良く保持することができ、良好な玉保持特性を得ることができる。しかもポケット両側壁内面のボール近接位置を、ボール中心線付近に設定しているため、ボール近接位置において、ボールを周方向両側から十分な保持力で保持することができ、一層、玉保持特性を向上させることができる。またポケットの各内面を、ボール外周面に対応させて沿わせることができるので、ポケット内面とボールとの間に過大な隙間が形成されず、過度にグリースが取り込まれるのを防止でき、良好な回転特性を得ることができるという効果がある。
【0049】
本発明において、ポケット両側壁内面のボール近接位置を、ボール中心線上に設定する場合には、そのボール近接位置において、ボールを周方向両側から確実に保持することができ、より一層、玉保持特性を向上させることができるという利点がある。
【0050】
また本発明において、ポケット両側壁内面のボール近接位置を、ボール中心線に対し軸方向に位置ずれした位置に設定する場合には、そのボール近接位置において、ボールの軸方向への位置ずれを防止することができ、より一層、玉保持特性を向上させることができるという利点がある。
【0051】
また、本発明において、玉保持ポケットの各内面の曲率中心を、特定の位置に設定する場合には、上記本発明の構成を精度良く正確に形成することができ、上記の効果をより確実に得ることができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態である玉軸受用保持器のポケット部を示す正面図である。
【図2】第1の実施形態の保持器におけるポケット部の片側半分を拡大して示す正面図である。
【図3】第1の実施形態の保持器におけるポケット部を示す斜視図である。
【図4】この発明の第1の実施形態である保持器の片側半分を示す平断面図である。
【図5】この発明の第2の実施形態である玉軸受用保持器におけるポケット部の片側半分を拡大して示す正面図である。
【図6】従来の玉軸受の要部を示す断面図である。
【図7】従来の玉軸受用保持器を示す斜視図である。
【図8】従来の保持器におけるポケット部の片側半分を拡大して示す正面図である。
【符号の説明】
10、110…保持器
11、111…環状体
20、120…玉保持ポケット
21、121…爪片
21a、121a…爪片内面
22、122…側壁
22a、122a…側壁内面
23、123…底壁
23a、123a…底壁内面
30…ボール
NP…ボール近接位置
O…ボール中心
01…爪片内面の曲率中心
02…側壁内面の曲率中心
03…底壁内面の曲率中心
AL…軸方向線
PL…周方向線

Claims (6)

  1. 環状体における軸方向の一面に、軸方向に向けて開口し、かつボールを転動自在に収容するための複数の玉保持ポケットが周方向に沿って設けられる合成樹脂製冠型玉軸受用保持器において、
    前記玉保持ポケットが、底壁と、底壁の周方向両側に位置する両側壁と、両側壁先端に設けられるボール保持用の一対の爪片とにより構成されるとともに、
    前記底壁、両側壁及び一対の爪片の各内面が、ボールの曲率よりもそれぞれ大きい曲率を有し、互いに種類の異なる球凹面により形成され、
    前記両側壁内面におけるボール外周面に最も近接する位置(ボール近接位置)が、ボール中心を通る周方向線上から軸方向に沿って下方に位置ずれした位置に設定され、
    前記玉保持ポケットの両側壁内面の曲率中心が、ボール中心を通る軸方向線よりも遠方の位置に設定されてなることを特徴とする合成樹脂製冠型玉軸受用保持器。
  2. 前記玉保持ポケットの底壁の曲率中心が、ボール中心を通る軸方向線上におけるボール中心よりも前記爪片側の位置に設定されてなる請求項1に記載の合成樹脂製冠型玉軸受用保持器。
  3. 前記玉保持ポケットの一対の爪片の曲率中心が、ボール中心を通る軸方向線上におけるボール中心よりも前記底壁側の位置に設定されてなる請求項1または2に記載の合成樹脂製冠型玉軸受用保持器。
  4. ボールの曲率を「c」としたとき、前記一対の爪片内面の曲率は、1.02c〜1.3cに設定される請求項1〜3のいずれか1項に記載の玉軸受用保持器。
  5. ボールの曲率を「c」としたとき、前記両側壁内面の曲率は、1.5c〜3.0cに設定される請求項1〜4のいずれか1項に記載の玉軸受用保持器。
  6. ボールの曲率を「c」としたとき、前記底壁内面の曲率は、1.2c〜2.5cに設定される請求項1〜5のいずれか1項に記載の玉軸受用保持器。
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