JP4289180B2 - 廃インクタンク - Google Patents

廃インクタンク Download PDF

Info

Publication number
JP4289180B2
JP4289180B2 JP2004063178A JP2004063178A JP4289180B2 JP 4289180 B2 JP4289180 B2 JP 4289180B2 JP 2004063178 A JP2004063178 A JP 2004063178A JP 2004063178 A JP2004063178 A JP 2004063178A JP 4289180 B2 JP4289180 B2 JP 4289180B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
waste ink
ink tank
storage unit
storage
waste
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2004063178A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005246881A (ja
Inventor
貴光 河合
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2004063178A priority Critical patent/JP4289180B2/ja
Priority to US11/071,273 priority patent/US7360864B2/en
Publication of JP2005246881A publication Critical patent/JP2005246881A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4289180B2 publication Critical patent/JP4289180B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Description

本発明は、廃インクタンクの技術分野に属し、より詳細には、いわゆるインクジェットプリンタの動作上発生した廃インクを貯蔵する廃インクタンクの技術分野に属する。
近年、その安価性及び小型であること等の理由により、インクジェット方式のプリンタが一般化している。
ここで、従来のインクジェットプリンタにおいては、長期間使用しなかった後に使用を再開する際、記録ヘッドに多数形成されているインク吐出口の目詰まりの影響を排除するために、当該使用再開前に当該インク吐出口を含むインクの流路に対して負圧を掛け、当該流路に溜まったインクを廃インクとして抜き取る処理が必要である。そして、この抜き取られた廃インクはプリンタの外部に排出されるのではなく当該プリンタ内の廃インクタンクに貯蔵されているのが一般的である。
また、いわゆる縁無し印刷をする場合、印刷用紙の範囲外までをインクの吐出範囲とするため、この場合にも廃インクが発生し、この廃インクも廃インクタンクに貯蔵されることになる。
ここで、従来の廃インクタンクの構造として一般的には、プリンタ自体の寸法制限の関係等の理由により当該廃インクタンクが細長い形状になる場合があった。しかしながら、この形状の場合、例えば移動時等においてプリンタ自体を90度傾斜させたとき等、貯蔵されている廃インクにおける水頭高さが高くなり水頭圧が大きくなることで廃インクが廃インクタンク外に毀れてしまうという問題点があった。
そこで、この廃インクの外部への漏出を防止するため、下記特許文献1乃至3に係る技術が開発されている。
特許第3284453号公報(第2図及び第3図) 特開平11−129504号公報(第1図、第2図及び第3図) 特開2001−171148(第6図)
上記特許文献1には廃インク収容室を複数の区画に分割する旨が開示されており、また上記特許文献2には廃インク収容室内に詰められる吸収フォームを二分割し、それらの間に空間を設ける旨が開示されており、その一方に廃インクを吸収させることができなくなったとき他方に廃インクが流れ込む構成が開示されている。更に特許文献3には廃インク貯蔵室を仕切り壁で複数に分割し、夫々の区画内に廃インク吸収用のフォームを詰める構成が開示されている。
しかしながら、上述した従来のいずれの構成によっても、廃インクタンク自体の全体形状が単純な直方体であったため、廃インクの迅速な吸収を促すことは可能であるが大量の廃インクが一度に発生した場合にそれらの蒸発が遅れ、結果として廃インクが溢れてしまう場合があると言う問題点があった。
また、廃インクタンクが二つに分割されている場合でも、それらに均等に廃インクを振り分けて貯蔵させる工夫はされていないため、一方の貯蔵室が一杯になったら廃インクを他の貯蔵室に流れ込ませることが必要になり、この場合に矢張り廃インクが漏れ出してしまう場合があるという問題点があった。
そこで、本発明は上記の各問題点に鑑みて為されたもので、その目的は、廃インクの迅速なる蒸発と大量の廃インクの効果的な貯蔵とを、狭い占有空間で両立させることができると共に、廃インクの貯蔵部が複数ある場合の各貯蔵部に略均等に廃インクを流入させることが可能な構造を備える廃インクタンクを提供することにある。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、プリンタからの廃インクを貯蔵し、使用状態における上面が蒸発口として開口された第一貯蔵部と、前記廃インクを貯蔵し、前記使用状態における上面が蒸発口として開口された第二貯蔵部と、前記第一貯蔵部と前記第二貯蔵部とを接続し且つ前記廃インクが流し込まれる廃インク受部であって、前記使用状態において水平となる底面により前記第一貯蔵部と前記第二貯蔵部とを接続する廃インク受部と、を備え、前記第二貯蔵部が前記第一貯蔵部よりも深く形成されており、且つ、前記第二貯蔵部における前記蒸発口の開口面積が、前記第一貯蔵部における前記蒸発口の開口面積よりも上面視において狭くなるように形成されている
よって、浅く且つ蒸発口の開口面積が広い第一貯蔵部と、深く且つ蒸発口の開口面積が狭い第二貯蔵部と、により廃インクタンクが形成されているので、廃インクの迅速なる蒸発と大量の廃インクの効果的な貯蔵とを、狭い占有空間で両立させることができる。
また、使用状態において水平となる廃インク受部内の底面により第一貯蔵部と第二貯蔵部とが接続されているので、各貯蔵部に略均等に廃インクを流入させることができる。
上記の課題を解決するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の廃インクタンクにおいて、前記廃インク受部には、前記廃インクが吐出される吐出口に対面する位置に廃インク受壁が設けられている。
よって、請求項1に記載の発明の作用に加えて、廃インクが吐出される吐出口に対面する廃インク受壁が廃インク受部に設けられているので、吐出された廃インクが廃インク受壁に当たった後各貯蔵部に流入することで、スムーズ且つ均等に各貯蔵部に廃インクを流入させることができる。
上記の課題を解決するために、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の廃インクタンクにおいて、前記廃インクが吐出される第一吐出口と、当該第一吐出口より直径が大きい第二吐出口と、を備えており、前記廃インク受壁は、少なくとも前記第二吐出口に対面する位置に設けられている。
よって、請求項2に記載の発明の作用に加えて、少なくとも、第一吐出口より直径が大きい第二吐出口に対面する位置に廃インク受壁が設けられているので、大量の廃インクが吐出される場合でもスムーズに各貯蔵部に流入させることができる。
上記の課題を解決するために、請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の廃インクタンクにおいて、前記第一貯蔵部の内側には、当該第一貯蔵部の長手方向の側壁から内方向に延在する仕切り壁が複数形成されており、当該各仕切り壁は、前記第一貯蔵部全てに前記廃インクが行き渡るように千鳥状に配置されている。
よって、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、第一貯蔵部の内側には、当該第一貯蔵部の長手方向の側壁から内方向に延在する仕切り壁が千鳥状に複数配置されているので、廃インクタンクが傾斜しても水頭差が各仕切り壁で分断されることとなり、結果として第一貯蔵部全体としての水頭圧が低減され、第一貯蔵部内に貯蔵された廃インクが溢れ難くなる。
上記の課題を解決するために、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の廃インクタンクにおいて、各前記仕切り壁は、T字形の平面形状を夫々に有する用に構成される。
よって、各仕切り壁の平面形状がT字形とされているので、廃インクタンクが傾斜しても有効に水頭差を分断することができる。
上記の課題を解決するために、請求項6に記載の発明は、請求項4に記載の廃インクタンクにおいて、各前記仕切り壁は、L字形の平面形状を夫々に有するように構成される。
よって、各仕切り壁の平面形状がL字形とされているので、廃インクタンクが傾斜しても有効に水頭差を分断することができる。
上記の課題を解決するために、請求項7に記載の発明は、請求項4に記載の廃インクタンクにおいて、各前記仕切り壁は、曲線鉤型の平面形状を夫々に有するように構成される。
よって、各仕切り壁の平面形状が曲線鉤型とされているので、廃インクタンクが傾斜しても有効に水頭差を分断することができる。
上記の課題を解決するために、請求項8に記載の発明は、請求項1から7のいずれか一項に記載の廃インクタンクにおいて、前記廃インク受部には、当該廃インク受部と前記第一貯蔵部とを連通する第一連通面及び当該廃インク受部と前記第二貯蔵部とを連通する第二連通面が形成されており、前記底面には、前記廃インク受部において前記廃インクが流し込まれる位置から前記第一連通面及び前記第二連通面に向けて傾斜する傾斜面が形成されている。
よって、請求項1から7のいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、廃インク受部の底面に、廃インクが流し込まれる位置から第一連通面及び第二連通面に向けて傾斜する傾斜面が形成されているので、スムーズに廃インクを各貯蔵部に流入させることができる。
上記の課題を解決するために、請求項9に記載の発明は、請求項4から7のいずれか一項に記載の廃インクタンクにおいて、前記第一貯蔵部内には、各前記仕切り壁の間の空間に前記廃インクを吸収・保持する廃インク吸収材が挿入されている。
よって、請求項4から7のいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、第一貯蔵部内において、各仕切り壁の間の空間に廃インク吸収材が挿入されているので、各仕切り壁間における水頭圧が下げられることとなり、廃インクタンクを傾斜さても第一貯蔵部に貯蔵されている廃インクが溢れ難くなる。
上記の課題を解決するために、請求項10に記載の発明は、請求項1から9のいずれか一項に記載の廃インクタンクにおいて、前記第二貯蔵部には、前記使用状態において鉛直方向に分割され且つ前記廃インクを吸収・保持する廃インク吸収材が挿入されている。
よって、請求項1から9のいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、第二貯蔵部には、使用状態において鉛直方向に分割されている廃インク吸収材が挿入されているので、一度に大量の廃インクが排出された場合でも迅速に当該廃インク吸収材に廃インクを沁み込ませることができる。
また、第一貯蔵部内に廃インク吸収材と第二貯蔵部内の廃インク吸収材とが廃インク受部で分断されることとなるので、結果として水頭差が更に分断されて水頭圧が減少し、廃インクが更に溢れ難くなる。
更に、第一貯蔵部又は第二貯蔵部のいずれか一方が廃インクで満杯となったときは、その満杯となったほうには更なる廃インクが流れ込まないこととなり、結果として第一貯蔵部と第二貯蔵部とに均等に廃インクを貯蔵することができる。
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、浅く且つ蒸発口の開口面積が広い第一貯蔵部と、深く且つ蒸発口の開口面積が狭い第二貯蔵部と、により廃インクタンクが形成されているので、廃インクの迅速なる蒸発と大量の廃インクの効果的な貯蔵とを、狭い占有空間で両立させることができる。
また、使用状態において水平となる廃インク受部内の底面により第一貯蔵部と第二貯蔵部とが接続されているので、各貯蔵部に略均等に廃インクを流入させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、廃インク受部に、廃インクが吐出される吐出口に対面する廃インク受壁が設けられているので、吐出された廃インクが廃インク受壁に当たった後各貯蔵部に流入することで、スムーズ且つ均等に各貯蔵部に廃インクを流入させることができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の効果に加えて、少なくとも、第一吐出口より直径が大きい第二吐出口に対面する位置に廃インク受壁が設けられているので、大量の廃インクが吐出される場合でもスムーズに各貯蔵部に流入させることができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、第一貯蔵部の内側には、当該第一貯蔵部の長手方向の側壁から内方向に延在する仕切り壁が千鳥状に複数配置されているので、廃インクタンクが傾斜しても水頭差が各仕切り壁で分断されることとなり、結果として第一貯蔵部全体としての水頭圧が低減され、第一貯蔵部内に貯蔵された廃インクが溢れ難くなる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項4に記載の発明の効果に加えて、各仕切り壁の平面形状がT字形とされているので、廃インクタンクが傾斜しても有効に水頭差を分断することができる。
請求項6に記載の発明によれば、請求項4に記載の発明の効果に加えて、各仕切り壁の平面形状がL字形とされているので、廃インクタンクが傾斜しても有効に水頭差を分断することができる。
請求項7に記載の発明によれば、請求項4に記載の発明の効果に加えて、各仕切り壁の平面形状が曲線鉤形とされているので、廃インクタンクが傾斜しても有効に水頭差を分断することができる。
請求項8に記載の発明によれば、請求項1から7のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、廃インク受部の底面に、廃インクが流し込まれる位置から第一連通面及び第二連通面に向けて傾斜する傾斜面が形成されているので、スムーズに廃インクを各貯蔵部に流入させることができる。
請求項9に記載の発明によれば、請求項4から7のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、第一貯蔵部内において、各仕切り壁の間の空間に廃インク吸収材が挿入されているので、各仕切り壁間における水頭圧が下げられることとなり、廃インクタンクを傾斜さても第一貯蔵部に貯蔵されている廃インクが溢れ難くなる。
請求項10に記載の発明の作用によれば、請求項1から9のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、第二貯蔵部には、使用状態において鉛直方向に分割されている廃インク吸収材が挿入されているので、一度に大量の廃インクが排出された場合でも、迅速に当該廃インク吸収材に廃インクを沁み込ませることができる。
また、第一貯蔵部内に廃インク吸収材と第二貯蔵部内の廃インク吸収材とが廃インク受部で分断されることとなるので、結果として水頭差が更に分断されて水頭圧が減少し、廃インクが更に溢れ難くなる。
更に、第一貯蔵部又は第二貯蔵部のいずれか一方が廃インクで満杯となったときは、その満杯となったほうには更なる廃インクが流れ込まないこととなり、結果として第一貯蔵部と第二貯蔵部とに均等に廃インクを貯蔵することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態について、図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施形態は、インクジェット方式のプリンタに備えられる廃インクタンクに対して本発明を適用した場合の実施の形態である。
(I)第1実施形態
始めに、本願に係る第1実施形態について、図1乃至図5を用いて説明する。
なお、図1は第1実施形態に係る廃インクタンクの外観斜視図であり、図2は当該廃インクタンク自体の細部構成を示す上面図であり、図3は図2におけるA部分の拡大上面図であり、図4は当該廃インクタンクの使用状態における上面図であり、図5は当該廃インクタンクのインクジェットプリンタへの装着状態を示す内部透視図である。
先ず、第1実施形態に係る廃インクタンク自体の構造について、図1乃至図3を用いて説明する。
図1乃至図3に示すように、第1実施形態に係る廃インクタンク1は、例えばポリプロピレン等を材料として一体成型により形成されるものであり、平らな直方体形状を全体として有する第一貯蔵部2と、第一貯蔵部2よりも深い直方体形状を全体として有する第二貯蔵部3と、第一貯蔵部2と第二貯蔵部3とを廃インクの流入が可能に接続すると共に当該廃インクが図示しない廃インクポンプ等から流し込まれる廃インク受部4と、により構成されている。
このとき、第二貯蔵部3は、上面が全て開口されており、廃インク吸収用の後述する吸収フォームが詰められた状態で使用されるものである。そして、当該第二貯蔵部3と廃インク受部4とは連通口20を介して廃インクの廃インク受部4から第二貯蔵部3への流入が自在となるように接続されている。
また、第一貯蔵部2は、やはり上面が全て開口されており、更にその内部にそれ自体の平面形状がT字形の仕切り壁5乃至7が千鳥状に一体に形成されている。このとき、仕切り壁5と7の基部は第一貯蔵部2の一方の壁に一体に形成されており、また仕切り壁6の基部は第一貯蔵部2の他方の壁に一体に形成されている。また、当該第一貯蔵部2と廃インク受部4とは連通口21を介して廃インクの廃インク受部4から第一貯蔵部2への流入が自在となるように接続されている。従って、第一貯蔵部2に詰め込まれる後述の吸収フォームは、連通口21の位置から第一貯蔵部2内の仕切り壁5乃至7の間の空間を通って第一貯蔵部2の連通口21に対して反対側の端部まで連続して詰め込まれることになる。
次に、廃インク受部4は、上記廃インクポンプに接続され廃インクが流れて来る図示しないチューブに差し込まれることで廃インク受部4と当該チューブとを接続するチューブ接続部8及び9がその側壁に形成されており、夫々の廃インク受部4への開口部8A及び9Aから廃インクが廃インク受部4に流れ込むことになる。
ここで、チューブ接続部8が挿入されることになるチューブは、図示しないインクキャップに接続されており、廃インクタンク1が装填されるプリンタに備えられた図示しないメンテナンス部において上記廃インクポンプの機能により吸引された廃インクが流れ込むことになる。
一方、チューブ接続部9が挿入されることになるチューブは、図示しない切り換えユニットに備えられた大気連通孔に接続されており、当該大気連通孔から漏れ出てくる廃インクを廃インクタンク1に導く。
このとき、上記廃インクポンプにより吸引される廃インクの量は大気連通孔から漏れ出てくる廃インクの量よりも格段に多いので、図1乃至図4に示すようにチューブ接続部8の内径(すなわち、開口部8Aの直径)はチューブ接続部9の内径(すなわち、開口部9Aの直径)よりも大きく形成されている。
次に、図1及び図3に示すように、廃インク受部4においては、その底面22が廃インクタンク1の使用状態において水平となるように形成されており、この構造により開口部8A及び9Aから吐出された廃インクは、ほぼ均等に第一貯蔵部2又は第二貯蔵部3に振り分けられ、夫々連通口21又は20を介して第一貯蔵部2内の吸収フォーム又は第二貯蔵部3内の吸収フォームに吸い取られる。
更に、開口部8Aの正面に当たる位置には、廃インクが一度に大量に開口部8Aから吐出されることによる飛散を防止すべく、開口部8Aが形成されている側壁に平行に廃インク受壁10が形成されている。
更にまた、廃インク受部4の底面22から各連通口20及び21に繋がる部分は、境界部24を境界として水平な底面22から一段下がった高さにある各連通口20及び21に向かう傾斜面23とされている。これにより、廃インク受部4に流入した廃インクがよりスムーズ且つ迅速に各連通口20及び21に導かれることとなる。
次に、図1乃至図3を用いて構造を説明した廃インクタンク1に上記吸収フォームを詰めた状態について、図4に示す上面図を用いて説明する。
図4に示すように、第一貯蔵部2においては、吸収フォーム41が、仕切り壁5乃至7以外の全ての部分が詰められて用いられる。そして、この吸収フォーム41の連通口21に面する面から廃インクが徐々に吸収され、最終的には第一貯蔵部2内の吸収フォーム41全体に染み込んで貯蔵されると共に、蒸発に供されることとなる。
一方、第二貯蔵部3においては、三つに分割された吸収フォーム40が当該第二貯蔵部3の内部全体に渡って詰め込まれている。このとき、各吸収フォーム40夫々が廃インクタンク1の使用状態において鉛直方向に縦長の直方体形状となるため、連通口20からの廃インクの吸収(第二貯蔵部3の鉛直縦方向の吸収)が迅速に為されることとなる。
なお、各吸収フォーム40及び41の材料として具体的には、例えば、フェルト等を用いて当該吸収フォーム40及び41を形成することが適切である。
次に、第1実施形態に係る廃インクタンク1の使用時の状態について、図5を用いて説明する。なお、図5は廃インクタンク1(吸収フォーム40及び41は図示を省略している)を含むプリンタの内部機構を示す斜視図である。
図5に示すように、実施形態に係るプリンタPは、記録用紙が装填されたカートリッジが挿入されるカートリッジ挿入口35がその正面下部に開口された筐体36を有しており、この筐体36内に紙送り機構37及び記録ヘッド38等が組み込まれている。そして、第1実施形態に係る廃インクタンク1は、筐体36の後方上部に、第一貯蔵部2及び第二貯蔵部3夫々における開口部が上方を向くように組み込まれる。また、第二貯蔵部3の下部が筐体36の後方右隅内に挿入される形で廃インクタンク1が筐体36に固定される。
以上説明したように、第1実施形態に係る廃インクタンク1の構造によれば、浅く且つ蒸発口としての開口部が広い第一貯蔵部2と、深く且つ蒸発口としての開口部が狭い第二貯蔵部3と、により廃インクタンク1が形成されているので、廃インクの迅速なる蒸発と大量の廃インクの効果的な貯蔵とを、狭い占有空間で両立させることができる。
また、使用状態において水平となる廃インク受部4内の底面22及び傾斜部23により第一貯蔵部2と第二貯蔵部3とが接続されているので、各貯蔵部に略均等に廃インクを流入させることができる。
更に、廃インク受部4に、廃インクが吐出される開口部8Aに対面する廃インク受壁10が設けられているので、吐出された廃インクが廃インク受壁10に当たった後各貯蔵部に流入することで、スムーズ且つ均等に各貯蔵部に廃インクを流入させることができる。
更にまた、開口部9Aより直径が大きい開口部8Aに対面する位置に廃インク受壁10が設けられているので、大量の廃インクが吐出される場合でもスムーズに各貯蔵部に流入させることができる。
なお、上記廃インク受壁10に関しては、少なくとも開口部8Aに対面する位置に形成されていれば良く、これ以外に、例えば、開口部8Aから開口部9Aまでに至る長さの廃インク受壁が当該開口部8A及び9Aに対面する位置に形成されていてもよいし、或いは、開口部8Aに対面する位置に形成されている廃インク受壁と開口部9Aに対面する位置に形成されている廃インク受壁とが分離独立して夫々の開口部に対面する位置に形成されていても良い。
また、第一貯蔵部2においては、T字形の平面形状を夫々有する複数の仕切り壁5乃至7が千鳥状に配置されているので、廃インクタンク1が傾斜しても第一貯蔵部2内に貯蔵された廃インクの水頭圧が分散されて小さくなるため、当該廃インクが溢れ難くなる。
更に、廃インク受部4の底面に、廃インクが流し込まれる位置から連通面20及び連通面21に向けて傾斜する傾斜面23が形成されているので、スムーズに廃インクを各貯蔵部に流入させることができる。
更にまた、第一貯蔵部2内において、各仕切り壁5乃至7の間の空間に連続する吸収フォーム41が挿入されているので、各仕切り壁5乃至7間における水頭圧が下げられることで、廃インクタンク1を傾斜さても第一貯蔵部2に貯蔵されている廃インクが溢れ難くなる。
また、第二貯蔵部3に、使用状態において鉛直方向に分割されている吸収フォーム40が挿入されているので、迅速に当該吸収フォーム40に廃インクを沁み込ませることができる。
(II)第2実施形態
次に、本発明に係る他の実施形態である第2実施形態について、図6乃至図8を用いて説明する。なお、図6乃至図8において、図1乃至図3に示す部材と同様の構成部材については、同一の部材番号を付して細分説明は省略する。
上述した第1実施形態においては、開口部8Aの正面に廃インク受壁10を設けたが、この廃インク受壁10を省略して廃インクタンクを形成することもできる。
すなわち、図6乃至図8に示すように、第2実施形態に係る廃インクタンク30は、上記廃インク受壁10がない廃インク受部31を備える以外は、第1実施形態に係る廃インクタンク1と同様の構造を備えている。
このような構造を備える廃インク受部31であっても、底面22と傾斜面23とを備えることにより各連通口20及び21へスムーズに廃インクを導くことができる。
以上説明した第2実施形態に係る廃インクタンク30であっても、廃インク受壁10に係る部分を除き、上述した第1実施形態に係る廃インクタンク1と同様の効果を奏し得る。
なお、上述してきた各実施形態においては、仕切り壁5乃至7の平面形状がT字形である場合について説明したが、仕切り壁5乃至7の平面形状は、これ以外に、当該平面形状がL字形であっても良いし、或いは曲線鉤形であっても良い。更に、第一貯蔵部2の長手方向の側壁から内側に延在し且つ当該長手方向に所定の角度をもって傾斜している板が千鳥状に形成されていても仕切り壁としての機能を発揮し得る。
以上夫々説明したように、本発明は、廃インクは生じるインクジェット方式のプリンタ等に用いて特に好適であるが、当該プリンタに限らず、インクジェット方式の印刷機能を有する複合機(具体的には、プリンタとしての機能のほかに、ファクシミリ又はスキャナ等の機能が融合された複合機)に適用すれば特に顕著な効果が得られる。
第1実施形態に係る廃インクタンクの外観斜視図であり、(a)は正面上方から見た概観斜視図であり、(b)は裏面上方から見た斜視図である。 第1実施形態に係る廃インクタンク自体の細部構成を示す上面図である。 図2におけるA部分の拡大上面図である。 第1実施形態に係る廃インクタンクの使用状態における上面図である。 第1実施形態に係る廃インクタンクのインクジェットプリンタへの装着状態を示す内部透視図である。 第2実施形態に係る廃インクタンクの外観斜視図であり、(a)は正面上方から見た概観斜視図であり、(b)は裏面上方から見た斜視図である。 第2実施形態に係る廃インクタンク自体の細部構成を示す上面図である。 図7におけるB部分の拡大上面図である。
符号の説明
1、30 廃インクタンク
2 第一貯蔵部
3 第二貯蔵部
4、31 廃インク受部
5、6、7 仕切り壁
8、9 チューブ接続部
8A、9A 開口部
10 廃インク受壁
20、21 連通口
22 底面
23 傾斜面
24 境界部
35 カートリッジ挿入口
36 筐体
37 紙送り機構
38 記録ヘッド
40、41 吸収フォーム

Claims (10)

  1. プリンタからの廃インクを貯蔵し、使用状態における上面が蒸発口として開口された第一貯蔵部と、
    前記廃インクを貯蔵し、前記使用状態における上面が蒸発口として開口された第二貯蔵部と
    前記第一貯蔵部と前記第二貯蔵部とを接続し且つ前記廃インクが流し込まれる廃インク受部であって、前記使用状態において水平となる底面により前記第一貯蔵部と前記第二貯蔵部とを接続する廃インク受部と、
    を備え
    前記第二貯蔵部が前記第一貯蔵部よりも深く形成されており、且つ、前記第二貯蔵部における前記蒸発口の開口面積が、前記第一貯蔵部における前記蒸発口の開口面積よりも上面視において狭くなるように形成されていることを特徴とする廃インクタンク。
  2. 請求項1に記載の廃インクタンクにおいて、
    前記廃インク受部には、前記廃インクが吐出される吐出口に対面する位置に廃インク受壁が設けられていることを特徴とする廃インクタンク。
  3. 請求項2に記載の廃インクタンクにおいて、
    前記廃インクが吐出される第一吐出口と、当該第一吐出口より直径が大きい第二吐出口と、を備えており、
    前記廃インク受壁は、少なくとも前記第二吐出口に対面する位置に設けられていることを特徴とする廃インクタンク。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の廃インクタンクにおいて、
    前記第一貯蔵部の内側には、当該第一貯蔵部の長手方向の側壁から内方向に延在する仕切り壁が複数形成されており、
    当該各仕切り壁は、前記第一貯蔵部全てに前記廃インクが行き渡るように千鳥状に配置されていることを特徴とする廃インクタンク。
  5. 請求項4に記載の廃インクタンクにおいて、
    各前記仕切り壁は、T字型の平面形状を夫々に有することを特徴とする廃インクタンク。
  6. 請求項4に記載の廃インクタンクにおいて、
    各前記仕切り壁は、L字型の平面形状を夫々に有することを特徴とする廃インクタンク。
  7. 請求項4に記載の廃インクタンクにおいて、
    各前記仕切り壁は、曲線鉤型の平面形状を夫々に有することを特徴とする廃インクタンク。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の廃インクタンクにおいて、
    前記廃インク受部には、当該廃インク受部と前記第一貯蔵部とを連通する第一連通面及び当該廃インク受部と前記第二貯蔵部とを連通する第二連通面が形成されており、
    前記底面には、前記廃インク受部において前記廃インクが流し込まれる位置から前記第一連通面及び前記第二連通面に向けて傾斜する傾斜面が形成されていることを特徴とする廃インクタンク。
  9. 請求項4から7のいずれか一項に記載の廃インクタンクにおいて、
    前記第一貯蔵部内には、各前記仕切り壁の間の空間に前記廃インクを吸収・保持する廃インク吸収材が挿入されていることを特徴とする廃インクタンク。
  10. 請求項1から9のいずれか一項に記載の廃インクタンクにおいて、
    前記第二貯蔵部には、前記使用状態において鉛直方向に分割され且つ前記廃インクを吸収・保持する廃インク吸収材が挿入されていることを特徴とする廃インクタンク。
JP2004063178A 2004-03-05 2004-03-05 廃インクタンク Expired - Lifetime JP4289180B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004063178A JP4289180B2 (ja) 2004-03-05 2004-03-05 廃インクタンク
US11/071,273 US7360864B2 (en) 2004-03-05 2005-03-04 Waste ink tank and inkjet recording apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004063178A JP4289180B2 (ja) 2004-03-05 2004-03-05 廃インクタンク

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005246881A JP2005246881A (ja) 2005-09-15
JP4289180B2 true JP4289180B2 (ja) 2009-07-01

Family

ID=35027824

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004063178A Expired - Lifetime JP4289180B2 (ja) 2004-03-05 2004-03-05 廃インクタンク

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4289180B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4215097B2 (ja) * 2006-12-05 2009-01-28 セイコーエプソン株式会社 廃液回収機構及び液体噴射装置
JP5471260B2 (ja) * 2008-11-14 2014-04-16 セイコーエプソン株式会社 液体収容容器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005246881A (ja) 2005-09-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR0145750B1 (ko) 잉크카트리지와 잉크카트리지의 제조방법
US7661790B2 (en) Liquid recovery containers and liquid ejection apparatus
US7360864B2 (en) Waste ink tank and inkjet recording apparatus
RU2373068C1 (ru) Чернильный картридж для принтера и способ повторного наполнения чернилами
JP3332779B2 (ja) インクジェット記録装置用液体収納容器
US8469499B2 (en) Zone venting in a fluid cartridge
US20100194799A1 (en) Printer with pressure regulated ink supply
US20090027463A1 (en) Wide format ink cartridge
JP5067449B2 (ja) 液体回収容器および液体噴射装置
ES2425420T3 (es) Cartucho de fluido para un sistema de suministro de fluido
JP4220338B2 (ja) インクジェットカートリッジ
JP4289180B2 (ja) 廃インクタンク
JP3284453B2 (ja) インクジェットプリンタにおけるケース構造
JPH11198393A (ja) インクジェット記録装置のインク供給装置
JP4661114B2 (ja) キャリッジ及び画像形成装置
JP5706119B2 (ja) インクカーリッジ
JP2007090716A (ja) 液体収容容器及び液体噴射装置
JP6330430B2 (ja) 液体吐出装置
JP6127654B2 (ja) 液体カートリッジ
JP6950189B2 (ja) 画像記録装置
JP7423319B2 (ja) 液体吐出装置
JP5842605B2 (ja) リフィルケース
US7168801B2 (en) Ink cartridge
JP4487573B2 (ja) インクカートリッジ
ES2959755T3 (es) Cartucho e impresora

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050927

A977 Report on retrieval

Effective date: 20080307

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080422

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20080722

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080922

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090310

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090323

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 3

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120410

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 3

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120410

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130410

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130410

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140410

Year of fee payment: 5