JP4288884B2 - 1,2−ジオキセタン誘導体、発光試薬、発光方法及び測定方法 - Google Patents

1,2−ジオキセタン誘導体、発光試薬、発光方法及び測定方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、1,2−ジオキセタン誘導体に関する。本発明の1,2−ジオキセタン誘導体は化学発光を誘導することができる化合物であり、例えば免疫測定等の基質として使用することができる。
【0002】
【従来の技術】
1,2−ジオキセタン誘導体は、従来より種々合成されており、特に3位にスピロアダマンチル基が結合した化合物は化学発光基質として有用であることが知られている(例えば、特公平5−21918号公報及び特公平5−45590号公報参照)。また、本発明者らが既に製造したものとして、特開平8−245615号、特開平8−169885号、特開平8−165287号の各公報に記載の化合物が知られている。しかしながら、これらの1,2−ジオキセタン誘導体は、熱的な安定性については低いものであった。特開平9−216887号公報には、熱的安定性を改良した化合物が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
1,2−ジオキセタン誘導体に関しては前記のように様々な検討がなされ、種々の化合物が創出されている。しかしながら、臨床検査等の分野で応用するためには化合物自体が安定で取扱いが容易であり、かつ高い効率で発光を行うことができる等の性質が要求され、従来の化合物よりもさらに優れた化合物の創出が望まれていた。
【0004】
また、前記の特開平9−216887号公報記載の化合物をはじめ従来の化合物は、水系などのプロトン性溶媒中においてはその発光効率が著しく低下するものであり、実際に臨床検査における免疫測定に採用しても、測定条件がプロトン性溶媒である場合、実用に耐えうる程の強度を出すことが出来なかった。そこで、測定時には当該1,2−ジオキセタン誘導体以外の発光を増強させる物質をエンハンサーとして共存させなければならなかった。
【0005】
エンハンサーとしては、カチオン性界面活性剤(たとえばセチルトリメチルアンモニウムブロマイド,セチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド)、水溶性重合第四級オニウム塩[第四級アンモニウム塩,第四級スルホニウム塩,第四級ホスホニウム塩を含む。たとえばポリ(ビニルベンジルジメチルベンジルアンモニウムクロライド),ポリ(ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド),ポリ(ビニルベンジルトリブチルアンモニウムクロライド)]、天然高分子(たとえばほ乳類の血清アルブミン,免疫グロブリン,血清リポ蛋白質など)等が用いられていた。しかしこれらを使用すると、粘性が高くなるなど取り扱いには注意が必要であった。従って、プロトン性溶媒中においてもエンハンサーを用いることなく高い発光効率を示すことができる化合物があれば、より有用である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本願発明者らは、前記のような状況の下、従来化合物よりもさらに優れた化合物を創出するために鋭意検討した結果、前記式(A)および(B)で表されるイソオキサゾール環などの複素五員環を結合した芳香環置換基を有する1,2−ジオキセタン誘導体が、水などのプロトン性溶媒中においてもエンハンサーを用いなくとも高い発光効率を示すことを見出し本発明を完成したものである。
【0007】
即ち本発明は、一般式(I)
【0008】
【化7】
Figure 0004288884
【0009】
で表される1,2−ジオキセタン誘導体(式中、R1、R2はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基又はアリール基である。また、R1、R2は一体となり、ジオキセタン環にスピロ結合する環式又は多環式有機環基を形成することもできる。R3はアルキル基又はアリール基であり、R3とR1又はR2とが一体となってジオキセタン環とヘテロ原子を含む縮合環を形成してもよい。Arは式(A)
【0010】
【化8】
Figure 0004288884
【0011】
(式中、R4はヒドロキシル基、アルコキシル基、アラルキルオキシ基、−OSi(R567)(ただし、R5、R6及びR7は互いに独立にアルキル基又はアリール基である。)で表される基、リン酸塩基又は−S(C=O)R8(ただし、R8はアルキル基又はアリール基である。)で表される基である。R9及びR10は互いに独立に水素原子、アルキル基、アリール基又はハロゲン原子であり、Xはハロゲン原子であり、Vは酸素原子又は硫黄原子である。)で表される基、又は式(B)
【0012】
【化9】
Figure 0004288884
【0013】
(式中、R4は前記式(A)のR4と同じである。R11及びR12は互いに独立に水素原子、アルキル基、アリール基又はハロゲン原子であり、Yはハロゲン原子であり、Wは酸素原子又は硫黄原子である。)で表される基である。)である。
【0014】
また本発明は、上述の1,2−ジオキセタン誘導体を含有してなることを特徴とする化学発光試薬である。さらに本発明は、上述の1,2−ジオキセタン誘導体を分解し化学発光を生じさせることを特徴とする、発光方法である。更に本発明は、上述の発光方法を用いて、試料中の検出物質を測定することを特徴とする測定方法である。更に本発明は、1,2−ジオキセタン構造を有する化合物を、プロトン性溶媒中で他のエンハンサーの非共存下に発光させることを特徴とする発光方法である。以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0015】
本明細書中で「アルキル基」とは、置換基を有していてもよい炭素数1〜20個の直鎖状、分枝鎖状または環状のアルキル基をいい、そのアルキル基は、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、イコサニルの直鎖の基及び前記のアルキル基が適宜分枝状に結合した基、またはそれらが環状となった基をいう。前記の有していてもよい置換基とは、例えば、ヒドロキシル基、アルコキシル基、アリール基等である。そのアルコキシル基としては、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、メトキシエトキシ、メトキシプロポキシ、エトキシエトキシ、エトキシプロポキシ、メトキシエトキシエトキシ基等の炭素数1〜20個のアルコキシル基が直鎖状又は分枝状に1〜5個結合したもの等を挙げることができる。また前記アリール基としては、例えば、フェニル、ナフチル基等の炭素数6〜20個の芳香族炭化水素基、及び、フリル、チエニル、ピリジル基等の環内に1〜5個の窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を有するヘテロアリール基等を挙げることができる。
【0016】
また、本明細書中で「アルコキシル基」とは、前記したアルキル基に置換してもよいアルコキシル基と同じものを挙げることができ、「アリール基」とは、これも前記したアルキル基に置換してもよいアリール基と同じものを挙げることができる。さらに、本願明細書中で「多環式有機環基」とは、C1〜C10アルキル、C1〜C10アルコキシ、ハロゲン及びハロ−C1〜C10アルキルの中から独立して選択した1〜10個の基で任意に置換された炭素原子数6〜30の多環式アルキレンであり、例えばアダマンチル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル等である。また、その多環式有機環基の任意の炭素にハロゲン原子、アルキル基、アリール基、シアノ基、アミド基、アルコキシ基あるいはカルボキシル基が結合していても構わない。「アラルキルオキシ基」とは、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ基等の炭素数7〜20の基であり、「ハロゲン原子」とはフッ素、塩素、臭素等である。
【0017】
また一般式(I)において、R3とR1またはR2とが一体となってジオキセタン環とヘテロ原子を含む縮合環を形成する場合としては、例えばジオキセタン環とフラン環との縮合環、またはジオキセタン環とピラン環との縮合環を例示することができる。
【0018】
本発明においては、上記一般式(I)においてArが式(a)
【0019】
【化10】
Figure 0004288884
【0020】
(式中、R4、R9、R10、X及びVは前記式(A)のR4、R9、R10、X及びVと同じである。)で表される基、または式(b)
【0021】
【化11】
Figure 0004288884
【0022】
(式中、R4、R11、R12、Y及びWは前記式(B)のR4、R11、R12、Y及びWと同じである。)で表される基であるものが好ましい。
【0023】
上記一般式(I)において、R3とR1又はR2とが一体となってジオキセタン環とフラン環の縮合環を形成している場合が好ましく、より好ましくは、R3と縮合環を形成していないR2又はR1が炭素数3〜4のアルキル基である。中でも、一般式(I’)
【0024】
【化12】
Figure 0004288884
【0025】
(式中、R4は前記と同様)で表される化合物は、特に好ましいものである。
【0026】
本発明の前記一般式(I)で表される1,2−ジオキセタン誘導体は、一般式(II)
【0027】
【化13】
Figure 0004288884
【0028】
(式中、R1〜R3は一般式(I)のR1〜R3と同じであり、R41はアルコキシル基又はアラルキルオキシ基である。また、(R41)Arは、式(A')
【0029】
【化14】
Figure 0004288884
【0030】
(式中、R9、R10、X及びVは前記式(A)のR9、R10、X及びVと同じであり、R41は前記一般式(II)のR41と同じである。)で表される基又は式(B')
【0031】
【化15】
Figure 0004288884
【0032】
(式中、R11、R12、Y及びWは前記式(B)のR11、R12、Y及びWと同じであり、R41は前記一般式(II)のR41と同じである。))で表されるR41で置換されたアリール基を有するエノールエーテル誘導体から下記反応式に従って製造することができる。
【0033】
【化16】
Figure 0004288884
【0034】
(式中、R1〜R3及びR41は前記一般式(I)(II)のR1〜R3及びR41と同じである。R42は−OSi(R567)(ただし、R5、R6及びR7は前記と同じである。)で表される基又は式
【0035】
【化17】
Figure 0004288884
【0036】
(式中、R13及びR14はアルカリ金属、四級アンモニウム塩又はアルキル基であり、R13及びR14が一体となり環を形成してもよい基である。)で表される基である。一般式(III)で表される化合物の(HO)Arで表される基は、一般式(II)の置換基R41の位置と同じ位置にOH基を有するものであり、一般式(IV)の(R42)Arは、一般式(II)の置換基R41の位置と同じ位置に置換基R42を有するものである。)
(第1工程)本工程は、前記一般式(II)で表される化合物の脱保護反応を行い一般式(III)で表される化合物を製造するものである。脱保護反応に供する化合物としては、前記一般式(II)(ここでR1〜R3は前記と同じであり、R41はヒドロキシル基の保護基(好ましくは、メトキシ基又はベンジルオキシ基である。)である。)で表される化合物で、本反応は当業者に熟知された方法、即ちアルキルチオールのアニオンを反応させ行うかあるいは水素添加反応に付すことにより行うことができるが、どちらの反応を選択するかは脱保護すべき基により適宜選択すればよい。
【0037】
(第2工程)本工程は、前記一般式(III)で表される化合物に、シリルオキシ基あるいはリン酸基形成のため対応するハロゲン化トリアルキルシランあるいはハロゲン化ホスフェートを反応させ、一般式(IV)で表される化合物を製造するものである。本工程において、例えばリン酸基導入のためクロロエチレンホスフェートを反応させた場合には、シアン化ナトリウムでシアノエチルホスフェートのナトリウム塩に変換し、さらにシアノエチル基を脱離し、アンモニウムナトリウム塩に変換することができる。このアンモニウム ナトリウム塩は、例えば炭酸水素ナトリウムと反応させることにより容易にジナトリウム塩に変換できる。
【0038】
(第3工程)本工程は一般式(II)、(III)又は(IV)で表される化合物を一重項酸素と反応させ、前記一般式(I)で表される1,2−ジオキセタン誘導体を製造するものである。一重項酸素との反応は、前記一般式(II)、(III)又は(IV)で表されるエノールエーテル誘導体を、メチレンブルー、ローズベンガル、テトラフェニルポルフィン(TPP)等の光増感剤の共存下、酸素雰囲気の下で可視光照射を行うことにより達成される。このとき、溶媒はジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素又はメタノール、エタノール等のアルコール等を用いることができる。なお、反応は−80℃〜室温で行うことが好ましい。
【0039】
前記一般式(II)で表されるエノールエーテル誘導体の製造方法は、例えば、下記の方法を挙げることができる。
【0040】
【化18】
Figure 0004288884
【0041】
(式中、R1〜R3及びR41は前記一般式(I)(II)のR1〜R3及びR41と同じである。R15及びR16はアルキル基あるいはR15及びR16が一体となり環を形成してもよい基である。)
(第1A工程)本工程は、一般式(1A)で表される芳香族カルボン酸エステルと一般式(2A)で表されるケトンとを反応させ、一般式(II)で表されるエノールエーテル誘導体を製造するものである。反応はチタンの存在下に行うことを必須の要件とするものである。通常、チタンは塩化チタン等のハロゲン化チタンを水素化リチウムアルミニウム等の還元剤及びトリエチルアミン等の塩基を用いて還元状態を形成させ、反応に供することが好ましい。反応を行うにあたってはテトラヒドロフラン(THF)等の有機エーテル中で行うことができる。反応は0〜100℃で進行するが、THFの還流下に行うことが操作及び反応性の観点から好ましい。
【0042】
(第1B工程)本工程は一般式(1B)で表されるアリールメチルホスホネートと前記一般式(2B)で表されるケトンとを反応させ前記一般式(II)で表されるエノールエーテル誘導体を製造するものである。
【0043】
前記一般式(1B)で表されるアリールメチルホスホネートは前記特公平5−45590号に記載の方法に従い容易に製造することができる化合物である。ジイソプロピルアミンをブチルリチウム等を用いてリチウムアミドを形成させ、反応に供することが好ましい。反応を行うにあたってはテトラヒドロフラン(THF)等の有機エーテル中で行うことができる。反応は−78℃〜室温で行うことが好ましい。
【0044】
前記一般式(II)で表される化合物がジヒドロフラン誘導体の場合の製造方法は、例えば、下記の方法を挙げることができる。
【0045】
【化19】
Figure 0004288884
【0046】
(式中、R17、R18、R19、R20、及びR21はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基又はアリール基である。またR18とR19、R20とR21、R17とR19、R17とR20、及びR18とR20は一体となり、それぞれ独立に環状アルキル基を形成することができる。R41は前記と同じである。R22はハロゲン原子、置換スルホニルオキシ基又はヒドロキシル基である。)。
【0047】
(第1C工程)本工程は、前記一般式(1C)で表される化合物を前記一般式(2C)で表される化合物と反応させることによって前記一般式(3C)で表される化合物を製造するものである。反応は当業者に熟知された、いわゆる、ウィリアムソン合成により達成することができる。ここで、一般式(1C)で表される化合物の置換基R22がハロゲン原子又は置換スルホニルオキシ基である場合は直接反応に付し、R22がヒドロキシル基である場合には、一旦反応系中でハロゲン化トシル等によりスルホニルオキシ基に変換してから反応に付すことで本工程を達成することができる。
【0048】
(第2C工程)本工程は、前記一般式(3C)で表される化合物を酸化することによって、前記一般式(4C)で表される化合物を製造するものである。本工程における酸化は、クロム系酸化剤又は活性化剤を用いることにより行うことができる。前記クロム系酸化剤としてはピリジニウムクロロクロメート(PCC)、ピリジニウムジクロロクロメート(PDC)等を用いることができ、この時、溶媒はジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素を用いることができる。また、前記活性化剤を用いる場合は、Py・SO3/トリエチルアミン/DMSO、Ac2O/DMSO系等のような溶媒との組み合わせで反応を行うことができる。
【0049】
(第3C工程)本工程は、前記一般式(4C)で表される化合物を閉環させ、前記一般式(5C)で表される化合物を製造するものである。反応はリチウムジイソプロピルアミド等の2級アミンのリチウム塩又はt−ブトキシカリウム等の塩基を用いて行うものである。溶媒としては、THF、DMSO等の有機溶媒を用いることができ、0℃〜室温で、1〜5時間反応を行うことが好ましい。
【0050】
(第4C工程)本工程は、前記一般式(5C)で表される化合物を臭素化し、前記一般式(6C)で表される化合物を製造するものである。反応は、N−ブロモスクシンイミド等の臭素化剤を用いることにより達成される。溶媒としては、含水THF、ジオキサン、DMF等の有機溶媒を用いて行うことができる。
【0051】
(第5C工程)本工程は、前記一般式(6C)で表される化合物を脱水することによって、前記一般式(7C)で表される化合物を製造するものである。反応はピリジン等の塩基の存在下、塩化チオニルを作用させるか又はリン酸、p−トルエンスルホン酸等の酸を触媒として用いることができる。溶媒としては、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素又はトルエン等の芳香族炭化水素を用いることができ、作用させる試薬によって、適宜選択することができる。
【0052】
(第6C工程)本工程は前記一般式(7C)で表される化合物から前記一般式(II’)で表される化合物を製造するものである。反応は前記一般式(7C)で表される化合物の臭素を置換することにより目的の置換基を導入した前記一般式(II’)で表される化合物を製造するものである。置換アミノ基を導入するには、ブチルリチウム等のリチウム塩を用い、カルボキシル基を導入し、次いでカルボニルイミダゾールを縮合剤として用い、アミン又はアンモニアと反応させることによって行うことができる。さらに、上記反応によって製造されたアミドから、例えば、オキサゾリン環を有する化合物とするには、置換又は無置換のエタノールアミンを作用させることにより行うことができる。また、アシル基を導入するには、前記と同様にブチルリチウム等のリチウム塩を用い、N−メチルホルムアニリドと反応させるか又はアセトアルデヒド、ベンズアルデヒド等のアルデヒドと反応させた後、二酸化マンガン等の酸化剤により、ヒドロキシルβ基を酸化させることによって達成される。ここで、アシル基を導入した化合物は、アシル基をヒドロキシイミノ基に変換し、そのジアニオンと相当するアミドまたはエステルを反応させ、脱水を経てイソオキサゾール環を形成できる。別の方法としては、アシル基を導入した化合物をβ−ジケトンタイプの置換基に変換し、そこにヒドロキシアミンを反応させイソオキサゾール環を形成できる。
【0053】
前記一般式(II)で表される化合物がジヒドロピラン誘導体の場合の製造方法は、例えば、下記の方法を挙げることができる。
【0054】
【化20】
Figure 0004288884
【0055】
(式中、R23、R24、R25、R26、R27、R28及びR29はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基又はアリール基である。またR24とR25、R26とR27、R28とR29、R23とR24、R23とR26、R23とR28、R24とR26、R24とR28、及びR26とR28は一体となり、それぞれ独立に環状アルキル基を形成することができる。R41及びR22は前記と同じである。)。
【0056】
(第1D工程、第2D工程、第3D工程、第4D工程、第5D工程及び第6D工程)これらの工程によって前記一般式(7D)で表される化合物を製造する方法は、前記第1C工程、第2C工程、第3C工程、第4C工程、第5C工程及び第6C工程と同様にして達成することができる。
【0057】
本発明の一般式(I)で表される1,2−ジオキセタン誘導体は、アルカリ性条件下で化学発光を伴ってカルボニル化合物に分解するほか、アリールエステラーゼ、アセチルコリンエステラーゼ等のエステラーゼ(カルボン酸エステルヒドロラーゼ)、アルカリ性フォスファターゼ等の酵素、テトラブチルアンモニウムフルオライド等のフッ素化合物、酸性又はアミン化合物によって、化学発光を伴って分解する。
【0058】
従って、一般式(I)で表される1,2−ジオキセタン誘導体は化学発光試薬となる。この化学発光を伴う1,2−ジオキセタン誘導体の分解は、他のエンハンサーの共存下に行ってもよく、また他のエンハンサーの非共存下に行ってもよい。一般式(I)で表される1,2−ジオキセタン誘導体は、化学発光を伴う分解がプロトン性溶媒中で行われても、かつ他のエンハンサーの非共存下で行われても高い発光量子収率を示すことが特徴の1つである。発光量子収率としては1%以上が好ましく、更に好ましくは10%以上、とりわけ20%以上のものが好ましい。
【0059】
また本発明の化学発光試薬は、試料中の検出物質の濃度を求めることを目的とするあらゆる測定法に利用でき、例えば免疫測定法における免疫測定試薬として利用することができるほか、酵素検定法;化学検定法;ヌクレオチドプローブ法等にも用いることができる。
【0060】
上記免疫測定法における検出物質としては、例えば、hCG、TSH、LH等のホルモン、AFP、CEA等の癌関連物質、HIV、HTLV−I等のウイルス抗原並びにその抗体及び核酸(DNA、RNA)等を挙げることができる。
【0061】
上記免疫測定法としては、例えば、上記のような検出物質に対する特異的結合性を有する物質に上記酵素をあらかじめ結合させておき、これと検出物質を含む試料を混合し、一定時間反応させて、試料中の検出物質とそれに結合性を有する物質とを結合させる工程、及び、結合したか又は結合しなかった結合性を有する物質の量を求める工程より行うことができる。前記結合したか又は結合しなかった結合性を有する物質の量を求める工程は、酵素と本発明の1,2−ジオキセタン誘導体とを反応させ、酵素量に比例して1,2−ジオキセタン誘導体からの発光強度が増大するので、この発光強度を測定することによって該物質の濃度を求めることができる。
【0062】
本発明の1,2−ジオキセタン誘導体を含有する免疫測定試薬及びそれを用いた前記のような免疫測定も本発明の一つである。
【0063】
本発明の一般式(I)で表される1,2−ジオキセタン誘導体は、量子収率の高い安定な発光効率を示すことができ、かつ熱的安定性が高く、冷蔵保存によっては1年後に分解産物が全く見られない程安定な化合物である。よって、発光の測定を簡便に効率良く行うことができ、例えば、臨床検査の分野等で有用である。
【0064】
【実施例】
以下、実施例及び参考例により本発明を詳細に説明する。しかし本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0065】
(参考例1)
【0066】
【化21】
Figure 0004288884
【0067】
窒素雰囲気下、0℃で60%水素化ナトリウム2.12g(53.0mmol)をDMF80mLに懸濁した溶液にDMF15mLに溶解した2,2,4,4−テトラメチル−1,3−ペンタンジオール(化合物〔2〕)7.05g(44.1mmol)を30分間かけて滴下し、さらに30分間撹拌した。この溶液に、DMF15mLに溶解した3−メトキシベンジルクロライド(化合物〔1〕)9.07g(57.9mmol)を30分かけて滴下した後12時間撹拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液に投じ酢酸エチルで抽出した。抽出層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウム乾燥後濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムにかけ、ヘキサンと酢酸エチルの10:1混合溶媒で流しだしたところ1−(3−メトキシベンジルオキシ)−2,2,4,4−テトラメチル−3−ペンタノール(化合物〔3〕)を10.7g、収率86.7%で無色油状物として得た。
【0068】
1HNMR(400MHz,CDCl3);δ1.03(s,9H),1.04(s,3H),1.07(s,3H),3.23(d,J=4.9Hz,1H),3.25(d,J=8.8Hz,1H),3.41(d,J=8.8Hz,1H),3.43(d,J=4.9Hz,1H),3.81(s,3H),4.48(s,2H),6.81−6.91(m,3H),7.23−7.28(m,1H)ppm
IR(liquid film);3502,2954,2870,1489,1457,1267,1080,1053cm-1
Mass(m/z,%);280(M+,2),135(31),121(100),107(8),91(9),69(13),55(14)。
【0069】
(参考例2)
【0070】
【化22】
Figure 0004288884
【0071】
窒素雰囲気下、室温でセライト9.9gおよび1−(3−メトキシベンジルオキシ)−2,2,4,4−テトラメチル−3−ペンタノール(化合物〔3〕)4.61g(16.5mmol)をジクロロメタン75mLに加え撹拌した。この溶液にPCC4.26g(19.7mmol)を加え7時間撹拌した後、PCC800mg(3.71mmol)をさらに加え一晩撹拌した。反応混合物にエーテルを加えセライト濾過した。濾液を濃縮し、シリカゲルカラムにかけヘキサンと酢酸エチルの10:1の混合溶媒で流しだしたところ、1−(3−メトキシベンジルオキシ)−2,2,4,4−テトラメチル−3−ペンタノン(化合物〔4〕)を4.32g、収率94.4%で無色油状物として得た。
【0072】
1HNMR(400MHz,CDCl3);δ1.23(s,9H),1.28(s,6H),3.50(s,2H),3.80(s,3H),4.47(s,2H),6.78−6.88(m,3H),7.23(t,J=8.1Hz,1H)ppm
IR(liquid film);2959,2870,1658,1480,1466,1458,1267,1108,1049cm-1
Mass(m/z,%);278(M+,100),222(50),121(31),97(5),55(8)。
【0073】
(参考例3)
【0074】
【化23】
Figure 0004288884
【0075】
窒素雰囲気下、室温で無水THF15mLにジイソプロピルアミン1.50mL(11.4mmol)および1.6Mブチルリチウムヘキサン溶液6.60mL(10.6mmol)を加え、30分間撹拌した。この溶液に−78℃で、THF10mLに溶解した1−(3−メトキシベンジルオキシ)−2,2,4,4−テトラメチル−3−ペンタノン(化合物〔4〕)1.48g(5.32mmol)を加え2時間撹拌した。反応溶液を徐々に室温に昇温しながら3時間20分間撹拌した。反応混合物を飽和食塩水に投じ酢酸エチルで抽出した。抽出層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウム乾燥後濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムにかけ、ヘキサンと酢酸エチルの1:2混合溶媒で流しだしたところ3−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2−(3−メトキシフェニル)−4,4−ジメチル−2,3,4,5−テトラヒドロフラン(化合物〔5〕)が1.30g、収率87.8%で得られた。
融点;83.0−83.5℃(無色粒状晶、ヘキサンと酢酸エチルより再結晶)。
【0076】
1HNMR(400MHz,CDCl3);δ0.90(broad s,9H),1.19(s,3H),1.39(s,3H),1.92(s,1H),3.80(qAB,J=8.1Hz,2H),3.80(s,3H),5.00(s,1H),6.80(dd,J=7.8 and 2.4Hz,1H),7.10(d,J=2.4Hz,1H),7.11(d,J=7.8Hz,1H),7.21(t,J=7.8Hz,1H)ppm
IR(liquid film);3493,2962,2881,1591,1481,1278,1070,1048cm-1
Mass(m/z,%);278(M+,1),260(29),245(100),203(12),189(45),135(52),121(10),107(11),77(9),55(33)。
【0077】
(参考例4)
【0078】
【化24】
Figure 0004288884
【0079】
3−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2−(3−メトキシフェニル)−4,4−ジメチル−2,3,4,5−テトラヒドロフラン(化合物〔5〕)2.16g(7.77mmol)をTHF20mLとH2O2mLの混合溶媒に加え0℃で撹拌した。この溶液にNBS1.54g(8.65mmol)を加え徐々に室温にしながら一晩撹拌した後、さらにNBS140mg(0.787mmol)を加え6時間撹拌した。反応混合物を飽和食塩水に投じ酢酸エチルで抽出した。抽出層をチオ硫酸ナトリウム水溶液および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウム乾燥後濃縮した。濃縮物を酢酸エチルとヘキサンの混合溶媒より結晶化したところ、2−(4−ブロモ−3−メトキシフェニル)−3−t−ブチル−3−ヒドロキシ−4,4−ジメチル−2,3,4,5−テトラヒドロフラン(化合物〔6〕)が1.323g、収率47.7%で得られた。
【0080】
1HNMR(400MHz,CDCl3);δ0.89(s,9H),1.20(s,3H),1.38(s,3H),1.92(s,1H),3.80(qAB,J=8.3Hz,2H),3.89(s,3H),4.98(s,1H),7.02(dd,J=8.1 and 2.0Hz,1H),7.12(d,J=2.0Hz,1H),7.45(d,J=8.1Hz,1H)ppm
Mass(m/z,%);358(M++2,2.4),356(M+,2.5),340(19),338(20),325(79),323(84),215(73),213(67),201(18),199(19),109(10),55(100)。
【0081】
(参考例5)
【0082】
【化25】
Figure 0004288884
【0083】
室温、窒素雰囲気下で無水トルエン30mLに、4−t−ブチル−5−(4−ブロモ−3−メトキシフェニル)−4−ヒドロキシ−3,3−ジメチル−2,3,4,5−テトラヒドロフラン(化合物〔6〕)4.68g(13mmol)を加え、10分撹拌した。この反応溶液にp−トルエンスルホン酸1水和物0.27g(1.4mmol、0.1当量)を加え、120℃にして30分撹拌した。反応溶液を室温まで戻し、これを酢酸エチルと飽和食塩水の混合溶液に投じ、抽出を行った。得られた有機層を飽和食塩水にて洗浄した。この有機層を硫酸マグネシウムにて乾燥し、濃縮した。これをシリカゲルカラムにかけ、ヘキサンと酢酸エチルの2:1混合溶媒にて流しだしたところ4−t−ブチル−5−(4−ブロモ−3−メトキシフェニル)−3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロフラン(化合物〔7〕)を3.78g(11.2mmol)、収率85%で無色油状物として得た。
【0084】
1HNMR(400MHz,CDCl3);δ1.06(s,9H),1.33(s,6H),3.87(s,2H),3.9(s,3H),6.79(dd,J=7.9 and 1.6Hz,1H),6.82(d,J=1.6Hz,1H),7.49(d,J=7.9Hz,1H)ppm
IR(liquid film);2957,2866,1739,1650,1570,1480,1392,1237,1049,1025,795cm-1Mass(m/z,%);340(M++2,26),338(M+,26),325(97),323(100),283(6),282(3),281(4),187(7),185(5),172(4),170(3),77(7),55(67)。
【0085】
(参考例6)
【0086】
【化26】
Figure 0004288884
【0087】
窒素雰囲気下、室温において、4−t−ブチル−5−(4−ブロモ−3−メトキシフェニル)−3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロフラン(化合物〔7〕)5.05g(14.88mmol)を溶かしたTHF(50mL)溶液に、−78℃にて1.63Mブチルリチウムヘキサン溶液(10.5mL,17.1mmol)を加え、15分撹拌した後、ヘキサンに溶解したアセトアルデヒド(14.0mL,45.1mmol)を加え、30分撹拌した。その反応溶液に少量のH20を滴下して反応を停止し、飽和塩化アンモニウム水溶液(100mL)に投じ、酢酸エチル(100mL)で抽出を行った。水層を酢酸エチル(100mL)で再度抽出を行い、先の有機層と合わせ、飽和食塩水(200mL×3)で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、濃縮し、残留物を淡黄色油状物(4.93g)として得た。これをシリカゲルカラムにかけ、ヘキサンと酢酸エチルの4:1混合溶媒にて流しだしたところ、目的の4−t−ブチル−5−〔4−(1−ヒドロキシエチル)−3−メトキシフェニル〕−3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロフラン(化合物〔8〕)を無色固体(3.73g,12.25mmol,82.3%)として得た。
【0088】
1HNMR(400MHz,CDCl3);δ1.06(s,9H),1.34(s,6H),1.49(d,J=6.2Hz,3H),2.60(d,J=4.9Hz,1H),3.87(s,3H),3.87(s,2H),5.08(pent,J=6.2Hz,1H),6.79(s,lH),6.90(d,J=7.6Hz,1H),7.28(d,J=7.6Hz,1H)ppm
13CNMR(125MHz,CDCl3);δ22.9,27.4,32.4,32.5,47.1,66.3,83.0,111.9,122.5,125.5,125.6,133.3,136.2,149.8,156.0ppm
IR(KBr);3491,2962,2870,1651,1604,1461,1402,1229,1129,1088,859cm-1
Mass(m/z,%);304(M+,5),303(9),287(19),271(100),177(14),161(69),149(10),135(11),111(23),55(88)。
【0089】
(参考例7)
【0090】
【化27】
Figure 0004288884
【0091】
窒素雰囲気下、室温において、4−t−ブチル−5−〔4−(1−ヒドロキシエチル)−3−メトキシフェニル〕−3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロフラン(化合物〔8〕)(1.02g,3.351mmol)を溶解させたDMSO(10mL)とTHF(5mL)の溶液に、トリエチルアミン(1.65mL,11.8mmol)、ピリジン三酸化硫黄錯体(1.60g,10.1mmol)を加えて一時間撹拌した。その反応溶液を飽和食塩水(50mL)に投じ、酢酸エチル(50mL)で抽出を行った。水層を酢酸エチル(50mL)で再度抽出を行い先の有機層と合わせ、飽和食塩水(100mL×3)で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、濃縮し、残留物を淡黄色油状物(1.02g)として得た。これをシリカゲルカラムにかけ、ヘキサンと酢酸エチルの4:1混合溶媒にて流しだしたところ、目的の5−(4−アセチル−3−メトキシフェニル)−4−t−ブチル−3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロフラン(化合物〔9〕)を無色固体(943mg,3.118mmol,93.0%)として得た。
【0092】
1HNMR(400MHz,CDCl3);δ1.07(s,9H),1.34(s,6H),2.61(s,3H),3.89(s,2H),3.92(s,3H),6.89(d,J=1.3Hz,1H),6.95(dd,J=7.8and 1.3Hz,1H),7.70(d,J=7.8Hz,1H)ppm
13CNMR(100MHz,CDCl3);δ27.3,31.8,32.4,32.4,47.3,55.5,83.8,113.1,122.4,126.4,127.7,129.9,141.8,148.8,158.4,199.4ppm
IR(KBr);2957,2868,1676,1600,1560,1463,1401,1232,1053cm-1
Mass(m/z,%);302(M+,27),287(100),231(40),203(14),177(78),149(9),135(6),55(48)。
【0093】
(参考例8)
【0094】
【化28】
Figure 0004288884
【0095】
室温にて5−(4−アセチル−3−メトキシフェニル)−4−t−ブチル−3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロフラン(化合物〔9〕)(1.35g,4.464mmol)を溶かしたエタノール(15mL)溶液に、炭酸水素ナトリウム(562mg,6.69mmol)を加えた後、塩酸ヒドロキシルアミン(472mg,6.79mmol)を加え、90℃にして30分還流した。その反応溶液を飽和食塩水(50mL)に投じ、酢酸エチル(50mL)で抽出を行った。水層を酢酸エチル(50mL)で再度抽出を行い、先の有機層と合わせ飽和食塩水(100mL×3)で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、濃縮し、残留物を淡黄色固体(1.38g)として得た。これをシリカゲルカラムにかけ、ヘキサンと酢酸エチルの4:1混合溶媒にて流しだしたところ、目的の4−t−ブチル−5−〔4−(1−ヒドロキシイミノエチル)−3−メトキシフェニル〕−3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロフラン(化合物〔10〕)を無色固体(1.11g,3.497mmol,78.3%)として得た。
【0096】
1HNMR(400MHz,CDCl3);δ1.07(s,9H),1.34(s,6H),2.22(s,3H),3.84(s,3H),3.88(s,2H),6.83(d,J=1.4Hz,1H),6.90(dd,J=7.6and 1.4Hz,1H),7.23−7.27(m,1H),7.81(br−s,1H)ppm
13CNMR(125MHz,CDCl3);δ15.1,27.4,32.4,32.5,47.2,55.5,83.1,112.6,122.3,125.9,126.4,128.8,138.1,149.5,156.5,156.9ppm
IR(KBr);3228,2963,2865,1602,1561,1396,1311,1226,1051,930cm-1
Mass(m/z,%);317(M+,29),302(100),286(32),270(13),260(10),246(18),230(11),214(14),192(14),176(7),57(4)。
【0097】
(参考例9)
【0098】
【化29】
Figure 0004288884
【0099】
窒素雰囲気下、室温において、4−t−ブチル−5−〔4−(1−ヒドロキシイミノエチル)−3−メトキシフェニル〕−3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロフラン(化合物〔10〕)(980mg,3.087mmol)を溶かしたTHF(10mL)溶液を、−78℃にて1.61Mブチルリチウムヘキサン溶液(4.20mL,6.76mmol)を加え、5分間撹拌した。そこにトリフルオロ酢酸S−エチルエステル(0.50mL,8.90mmol)を加え、徐々に室温に戻して一昼夜撹拌した。その反応溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液(50mL)に投じ、酢酸エチル(50mL)で抽出を行った。水層を酢酸エチル(50mL)で再度、抽出を行い、先の有機層と合わせ、飽和食塩水(100mL×3)で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、濃縮し、残留物を淡黄色油状物(1.25mg)として得た。これをシリカゲルカラムにかけ、ヘキサンと酢酸エチルの4:1混合溶媒にて流しだしたところ、目的の4−t−ブチル−5−〔4−(5−トリフルオロメチル−5−ヒドロキシイソオキサゾリン−3−イル)−3−メトキシフェニル〕−3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロフラン(化合物〔11〕)を無色固体(841mg,2.034mmo1,65.9%)として得た。
【0100】
1HNMR(400MHz,CDCl3);δ1.07(s,9H),1.34(s,6H),3.49(br−s,1H),3.63(d,J=18.8Hz,1H),3.84(d,J=18.8Hz,1H),3.88(s,3H),3.89(s,2H),6.86(d,J=1.4Hz,1H),6.96(dd,J=8.0and 1.4Hz,1H),7.77(d,J=8.0Hz,1H)ppm
13CNMR(100MHz,CDCl3);δ27.3,32.5,32.5,45.4,47.3,55.6,83.1,103.1(q,J=33.7Hz),113.0,116.4,122.0(d,J=283.3Hz),122.8,126.7,128.7,140.1,148.5,155.7,157.0ppm
IR(KBr);3329,2962,2873,1605,1466,1410,1185,1050,1005,860cm-1
Mass(m/z,%);413(M+,29),398(100),380(28),342(26),324(12),288(35),270(60),214(22),160(22),57(8)。
【0101】
(参考例10)
【0102】
【化30】
Figure 0004288884
【0103】
室温において、4−t−ブチル−5−〔4−(5−トリフルオロメチル−5−ヒドロキシイソオキサゾリン−3−イル)−3−メトキシフェニル〕−3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロフラン(化合物〔11〕)(922mg,2.230mmol)を溶かしたトルエン(10mL)溶液に、p−トルエンスルホン酸1水和物(45.8mg,0.241mmol)を加え、130℃にして1時間還流した。その反応溶液を飽和重曹水(50mL)に投じ、酢酸エチル(50mL)で抽出を行った。水層を酢酸エチル(50mL)で再度、抽出を行い、先の有機層と合わせ、飽和食塩水(100mL×3)で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、濃縮し、残留物を淡黄色固体(930mg)として得た。これをシリカゲルカラムにかけ、ヘキサンと酢酸エチルの4:1混合溶媒にて流しだしたところ、目的の4−t−ブチル−5−〔4−(5−トリフルオロメチル−3−イソオキサゾリル)−3−メトキシフェニル〕−3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロフラン(化合物〔12〕)を無色固体(748mg,1.983mmo1,88.9%)として得た。
【0104】
1HNMR(400MHz,CDCl3);δ1.09(s,9H),1.36(s,6H),3.90(s,2H),3.93(s,3H),6.95(d,J=1.2Hz,1H),7.02(dd,J=7.8and 1.2Hz,1H),7.23(d,J=0.7Hz,1H),7.89(d,J=7.8Hz,1H)ppm
13CNMR(100MHz,CDCl3);δ27.4,32.5,32.5,47.3,55.7,83.6,106.8(d,J=1.7Hz),113.0,115.8,118.0(d,J=269.8Hz),122.9,126.4,128.8,140.2,148.8,156.6.157.8(q,J=42.0Hz),159.8ppm
IR(KBr);2961,2870,1606,1450,1313,1178,1152,1052,967,834cm-1
Mass(m/z,%);395(M+,22),380(100),345(16),338(19),324(25),270(53),244(10),228(7),214(9),160(13),149(10),57(15)。
【0105】
(参考例11)
【0106】
【化31】
Figure 0004288884
【0107】
窒素雰囲気下、0℃において、水素化ナトリウム60%、135mg(3.38mmol)を懸濁させたDMF(3mL)にエタンチオール(0.40mL,5.40mmol)を加え、15分間撹拌した。その反応溶液に4−t−ブチル−5−〔4−(5−トリフルオロメチル−3−イソオキサゾリル)−3−メトキシフェニル〕−3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロフラン(化合物〔12〕)(664mg,1.679mmol)を溶解させたDMF(3mL)溶液を滴下し、140℃にして1時問加熱した。その反応溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液(50mL)に投じ、酢酸エチル(50mL)で抽出を行った。水層を酢酸エチル(50mL)で再度、抽出を行い、先の有機層と合わせ、飽和食塩水(100mL×3)で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、濃縮し、残留物を淡黄色固体(671mg)として得た。これをシリカゲルカラムにかけ、ヘキサンと酢酸エチルの4:1混合溶媒にて流しだしたところ、目的の4−t−ブチル−5−〔4−(5−トリフルオロメチル−3−イソオキサゾリル)−3−ヒドロキシフェニル〕−3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロフラン(化合物〔13〕)を無色固体(533mg,1,398mmol,83.3%)として得た。
【0108】
1HNMR(400MHz,CDCl3);δ1.08(s,9H),1.34(s,6H),3.89(s,2H),6.95(dd,J=8.1and1.5Hz,1H),7.06(d,J=1.2Hz,1H),7.57(d,J=1.5Hz,1H),7.84(d,J=8.1Hz,1H),10.6(s,1H)
ppm
13CNMR(100MHz,CDCl3);δ27.3,32.5,32.5,47.4,83.3,109.2,118.7(q,J=266.8Hz),119.1,121.6,126.0,127.5(d,J=3.3Hz),138.4(q,J=44.5Hz),142.1,148.4,157.3,163.
0ppm
IR(KBr);3355,3148,2960,2868,1629,1576,1494,1330,1179,1147,1052,765cm-1
Mass(m/z,%);381(M+,61),366(100),324(6),310(88),278(11),256(85),228(18),200(17),57(19)。
【0109】
(実施例1)
【0110】
【化32】
Figure 0004288884
【0111】
酸素雰囲気下、0℃において、4−t−ブチル−5−〔4−(5−トリフルオロメチル−3−イソオキサゾリル)−3−ヒドロキシフェニル〕−3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロフラン(化合物〔13〕)(80.0mg,0.2098mmol)を溶かしたCH2C12(5mL)溶液に、TPP(2.1mg)を加えた後、ナトリウムランプを照射し、30分撹拌した。その反応溶液を濃縮し、残留物を緑色固体(81.2mg)として得た。これをシリカゲルカラムにかけ、ヘキサンとジエチルエーテルの20:1混合溶媒にて流しだしたところ、目的の4−t−ブチル−5−〔4−(5−トリフルオロメチル−3−イソオキサゾリル)−3−ヒドロキシフェニル〕−4,4−ジメチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[3.2.0]ヘプタン(化合物〔14〕)を淡黄色固体(75.3mg,0.1822mmol,86.8%)として得た。
【0112】
1HNMR(400MHz,CDCl3);δ1.02(s,9H),1.17(s,3H),1.39(s,3H),3.85(d,J=8.3Hz,1H),4.60(d,J=8.3Hz,1H),7.28(dd,J=8.3and1.5Hz,1H),7.39(d,J=1.5Hz,1H),7.59(d,J=1.5Hz,1H),7.91(d,J=8.3Hz,1H),10.67(s,1H)ppm
13CNMR(100MHz,CDCl3);δ18.5,25.1,27.0,36.8,45.7,80.5,105.4,110.3,115.9,117.9,118.7(q,J=267.0Hz),119.7,126.0,127.5(d,J=2.5Hz),138.7(q,J=44.5Hz),141.8,
157.3,162.7ppm
IR(KBr);3144,2975,2898,1613,1550,1494,1371,1331,1219,1149,1035,959,872cm-1
Mass(m/z,%);413(M+,1),381(13),366(20),357(28),328(7),273(33),256(100),228(13),200(14),57(25)。
【0113】
(実施例2)
実施例1で得られた4−t−ブチル−5−〔4−(5−トリフルオロメチル−3−イソオキサゾリル)−3−ヒドロキシフェニル〕−4,4−ジメチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[3.2.0]ヘプタン(化合物〔14〕)の1.00×10-5Mアセトニトリル溶液1mLを、テトラブチルアンモニウムフルオライドの1.00×10-2M DMSO溶液2mLに40℃で加え、そのときの発光を蛍光分析計で測定した。このときの発光量子収率は0.44と見積もられ、発光の半減期は1400秒、λmaxは481nmであった。
【0114】
(実施例3)
実施例1で得られた4−t−ブチル−5−〔4−(5−トリフルオロメチル−3−イソオキサゾリル)−3−ヒドロキシフェニル〕−4,4−ジメチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[3.2.0]ヘプタン(化合物〔14〕)の1.00×10-4Mアセトニトリル溶液1mLを、水酸化ナトリウムの0.1N溶液2mLに40℃で加え、そのときの発光を蛍光分析計で測定した。このときの発光量子収率は0.39と見積もられ、発光の半減期は2700秒、λmaxは479nmであった。
【0115】
(実施例4)
実施例1で得られた4−t−ブチル−5−〔4−(5−トリフルオロメチル−3−イソオキサゾリル)−3−ヒドロキシフェニル〕−4,4−ジメチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[3.2.0]ヘプタン(化合物〔14〕)の1.00×10-3Mアセトニトリル溶液0.1mLを、水酸化ナトリウムの0.1N溶液2mL+蒸留水0.9mLに40℃で加え、そのときの発光を蛍光分析計で測定した。このときの発光量子収率は0.24と見積もられ、発光の半減期は1200秒、λmaxは476nmであった。
【0116】
(参考例12)
【0117】
【化33】
Figure 0004288884
【0118】
窒素雰囲気下、0℃において、ジクロロメタン30mLにピリジン1.84mL(22.8mmol)を加え、さらにオキシ塩化リン1.33mL(14.3mmol)を加え15分間攪拌した。その反応溶液に4−t−ブチル−5−〔4−(5−トリフルオロメチル−3−イソオキサゾリル)−3−ヒドロキシフェニル〕−3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロフラン(化合物〔13〕)(1.44g,3.78mmol)を溶解させたジクロロメタン(12mL)溶液を滴下し、0℃にして2時問攪拌し、さらに徐々に室温に戻して一昼夜攪拌した。
【0119】
反応溶液をふたたび0℃に冷却し、ピリジン3.68mL(45.5mmol)を加え、さらにエチレンシアノヒドリン3.20mL(47.3mmol)を加え、徐々に室温に戻して一昼夜攪拌した。その反応溶液を純水(50mL)に投じ、酢酸エチル(50mL)で抽出を行った。水層を酢酸エチル(50mL)で再度、抽出を行い、先の有機層と合わせ、純水(100mL×3)で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、濃縮したところ、目的の、リン酸−5−(3−t−ブチル−4,4−ジメチル−4,5−ジヒドロフラン−2−イル)−2−(5−トリフルオロメチルイソオキサゾール−3−イル)フェニルエステル ビス−(2−シアノエチル)エステル(化合物〔15〕)を淡黄色油状物(2.10g,3.70mmol,98.1%)として得た。
【0120】
1HNMR(500MHz,CDCl3 );δ1.08(s,9H),1.35(s,6H),2.80(m,4H),3.90(s,2H),4.45(m,4H),7.33(dd,1H),7.53(d,1H),7.63(d,1H),8.09(dd,1H),ppm。
【0121】
(参考例13)
【0122】
【化34】
Figure 0004288884
【0123】
室温において、リン酸−5−(3−t−ブチル−4,4−ジメチル−4,5−ジヒドロフラン−2−イル)−2−(5−トリフルオロメチルイソオキサゾール−3−イル)フェニルエステル ビス−(2−シアノエチル)エステル(化合物〔15〕)(1.20g,2.11mmol)を溶かしたメタノール(40mL)溶液に28%ナトリウムメチラート・メタノール溶液(1.6mL)加え1時間30分攪拌した。その反応溶液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(2.0mL)加え、さらに30分攪拌後、濃縮することにより白色の固体を得た。この固体にメタノール(20mL)を加え、不溶物を濾過にて取り除いた。濾液を濃縮したところ、目的の、リン酸モノ−[5−(3−t−ブチル−4,4−ジメチル−4,5−ジヒドロフラン−2−イル)−2−(5−トリフルオロメチルイソオキサゾール−3−イル)フェニル]エステル ジナトリウム塩(化合物〔16〕)を白色固体(0.69g,1.37mmol,64.5%)として得た。
【0124】
1HNMR(500MHz,CD3OD);δ1.11(s,9H),1.34(s,6H),3.83(s,2H),6.98(dd,1H),7.78(d,1H),7.85(d,1H),8.05(d,1H),ppm。
【0125】
(実施例5)
【0126】
【化35】
Figure 0004288884
【0127】
酸素雰囲気下、0℃において、リン酸モノ−[5−(3−t−ブチル−4,4−ジメチル−4,5−ジヒドロフラン−2−イル)−2−(5−トリフルオロメチルイソオキサゾール−3−イル)フェニル]エステル ジナトリウム塩(化合物〔16〕)(65.0mg,0.129mmol)を溶かしたメタノール(4mL)とジクロロメタン(15mL)の混合溶液に、TPP(2.0mg)を加えた後、ナトリウムランブを照射し、2時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、濃縮物にメタノールを加えて不溶物を0.45μmのポリテトラフルオロエチレン製のフィルターで濾過し、再度濃縮した。濃縮物を純水(1.5ml)に溶解し、ポリマー系逆相C18の分取用カラムを用いてHPLCにかけ、水とアセトニトリルで溶出させた画分を凍結乾燥したところ、目的の、リン酸モノ−[5−(5−t−ブチル−4,4−ジメチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[3.2.0]ヘプト−1−イル)−2−(5−トリフルオロメチルイソオキサゾール−3−イル)フェニル]エステル ジナトリウム塩(化合物〔17〕)を白色固体(52.0mg,0.097mmol,75.3%)として得た。
【0128】
1HNMR(500MHz,CD3OD);δ1.04(s,9H),1.14(s,3H),1.44(s,3H),3.83(d,1H),4.49(d,1H),7.33(dd,1H),7.79(d,1H),7.91(dd,1H),8.35(d,1H)ppm。
【0129】
【発明の効果】
本発明の1,2−ジオキセタン誘導体(I)は、量子収率の高い安定な発光を示すことができ、かつ熱的安定性が高いため冷蔵保存によっては1年後に分解産物が全く見られないほど安定な化合物である。よって、発光の測定を簡便に効率良く行うことができ、例えば、臨床検査の分野等で有用である。また本発明の1,2−ジオキセタン誘導体(I)は、高い熱的安定性と高い発光効率を併せ持つだけでなく、プロトン性溶媒中においてエンハンサー自体及びエンハンサーを加える操作等を省くことができるため費用、時間の節約をすることができる。

Claims (7)

  1. 化合物が、式(I’)
    Figure 0004288884
    (式中、Rはヒドロキシル基、炭素数7〜20のアラルキルオキシ基、−OSi(R)(ただし、R、R及びRは互いに独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜20個の直鎖状のアルキル基、分枝鎖状のアルキル基、環状のアルキル基、炭素数6〜20個の芳香族炭化水素基、または環内に1〜5個の窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を有するヘテロアリール基である)で表される基、炭素数1〜20個のアルコキシル基が直鎖上または分枝上に1〜5個結合した基、リン酸塩基または−S(C=O)R(ただし、Rは置換基を有していてもよい炭素数1〜20個の直鎖状のアルキル基、分枝鎖状のアルキル基、環状のアルキル基、炭素数6〜20個の芳香族炭化水素基、または環内に1〜5個の窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を有するヘテロアリール基である)で表される基である)で表される1,2−ジオキセタン誘導体。
  2. 請求項1記載の1,2−ジオキセタン誘導体を含有してなることを特徴とする化学発光試薬。
  3. 請求項1に記載の1,2−ジオキセタン誘導体を分解し化学発光を生じさせることを特徴とする、発光方法。
  4. 請求項3に記載の方法において、他のエンハンサーの非共存下に化学発光を生じさせることを特徴とする方法。
  5. 請求項3または4に記載の発光方法を用いて、試料中の検出物質を測定することを特徴とする測定方法。
  6. 請求項1に記載の1,2−ジオキセタン構造を有する化合物を、プロトン性溶媒中で他のエンハンサーの非共存下に発光させることを特徴とする発光方法。
  7. 請求項6に記載の方法において、発光量子収率が1%以上であることを特徴とする方法。
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